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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070025
(43)【公開日】2024-05-22
(54)【発明の名称】燃料電池式産業車両
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20240515BHJP
   H01M 8/00 20160101ALI20240515BHJP
   H01M 8/04014 20160101ALI20240515BHJP
   H01M 8/2475 20160101ALI20240515BHJP
   B60L 50/60 20190101ALI20240515BHJP
   B60L 50/75 20190101ALI20240515BHJP
   B60L 58/26 20190101ALI20240515BHJP
   B60L 58/33 20190101ALI20240515BHJP
   B60L 58/34 20190101ALI20240515BHJP
   B60K 11/04 20060101ALI20240515BHJP
   B60K 8/00 20060101ALI20240515BHJP
   H01M 8/10 20160101ALN20240515BHJP
【FI】
H01M8/04 J
H01M8/00 Z
H01M8/04014
H01M8/2475
H01M8/04 Z
H01M8/00 A
B60L50/60
B60L50/75
B60L58/26
B60L58/33
B60L58/34
B60K11/04 A
B60K8/00
H01M8/10 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022180362
(22)【出願日】2022-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】村木 俊博
【テーマコード(参考)】
3D038
3D235
5H125
5H126
5H127
【Fターム(参考)】
3D038AB10
3D038AC25
3D235AA18
3D235BB36
3D235BB45
3D235CC23
5H125AA13
5H125AC07
5H125AC12
5H125BC19
5H125BD07
5H125CD06
5H125CD09
5H125FF22
5H125FF26
5H125FF27
5H126BB06
5H126FF10
5H127AA05
5H127AB04
5H127AB29
5H127BA02
5H127BA22
5H127BB02
5H127BB12
5H127BB37
5H127CC07
5H127EE02
5H127EE03
5H127EE04
5H127EE15
5H127EE25
5H127EE29
(57)【要約】
【課題】デッドスペースを削減できる燃料電池式産業車両を提供する。
【解決手段】燃料電池ユニット12は、燃料電池スタック31を有する燃料電池モジュール30と、ウェイト40と、ラジエータ50と、冷却媒体が循環する循環流路60とを有している。循環流路60は、燃料電池モジュール30に設けられ、冷却媒体と燃料電池スタック31との間で熱交換が行われる第1熱交換流路61と、ラジエータ50に設けられ、冷却媒体と外気との間で熱交換が行われる第2熱交換流路62と、第2熱交換流路62の出口と第1熱交換流路61の入口とを接続する往路63と、第1熱交換流路61の出口と第2熱交換流路62の入口とを接続する復路64とを有している。ウェイト40は、燃料電池モジュール30とラジエータ50との間に配置されている。往路63及び復路64は、ウェイト40の内部に設けられている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容空間を有する車体と、
前記収容空間に収容された燃料電池ユニットと、
を備え、
前記燃料電池ユニットは、燃料電池スタックを有する燃料電池モジュールと、ウェイトと、ラジエータと、冷却媒体が循環する循環流路とを有し、
前記循環流路は、
前記燃料電池モジュールに設けられ、前記冷却媒体と前記燃料電池スタックとの間で熱交換が行われる第1熱交換流路と、
前記ラジエータに設けられ、前記冷却媒体と外気との間で熱交換が行われる第2熱交換流路と、
前記第2熱交換流路の出口と前記第1熱交換流路の入口とを接続する往路と、
前記第1熱交換流路の出口と前記第2熱交換流路の入口とを接続する復路と、
を有する燃料電池式産業車両であって、
前記ウェイトは、前記燃料電池モジュールと前記ラジエータとの間に配置され、
前記往路及び前記復路は、前記ウェイトの内部に設けられていることを特徴とする燃料電池式産業車両。
【請求項2】
前記燃料電池モジュール、前記ウェイト、及び前記ラジエータが並ぶ方向から見たとき、
前記第2熱交換流路の出口の位置と前記第1熱交換流路の入口の位置とは異なっており、
前記第1熱交換流路の出口の位置と前記第2熱交換流路の入口の位置とは異なっており、
前記ウェイトは、前記燃料電池モジュール、前記ウェイト、及び前記ラジエータが並ぶ方向に併設された第1ウェイト構成体及び第2ウェイト構成体によって構成され、
前記第1ウェイト構成体は、前記第2ウェイト構成体と対向する第1対向面から凹む第1往路形成凹部及び第1復路形成凹部を有し、
前記第2ウェイト構成体は、前記第1ウェイト構成体と対向する第2対向面から凹む第2往路形成凹部及び第2復路形成凹部を有し、
前記往路は、前記第1往路形成凹部と前記第2往路形成凹部とによって区画され、
前記復路は、前記第2復路形成凹部と前記第2復路形成凹部とによって区画されている請求項1に記載の燃料電池式産業車両。
【請求項3】
前記第1ウェイト構成体と前記第2ウェイト構成体とは、ボルトとナットの螺合によって互いに固定されており、
前記第1ウェイト構成体と前記第2ウェイト構成体との間には、前記往路を取り囲む第1シール部材と、前記復路を取り囲む第2シール部材とが配置されている請求項2に記載の燃料電池式産業車両。
【請求項4】
前記燃料電池式産業車両は、前記車体の前方に荷役装置を有する燃料電池式フォークリフトであり、
前記ウェイトは、前記燃料電池式フォークリフトの前後方向において前記収容空間の中央よりも後方に配置されている請求項1に記載の燃料電池式産業車両。
【請求項5】
前記燃料電池ユニットは、前記燃料電池モジュール、前記ウェイト、及び前記ラジエータが並ぶ方向に送風することによって前記ラジエータを通過する風量を増大させるラジエータファンを有し、
前記ウェイトは、前記燃料電池モジュール、前記ウェイト、及び前記ラジエータが並ぶ方向に貫通する貫通孔を有している請求項1に記載の燃料電池式産業車両。
【請求項6】
前記燃料電池ユニットは、前記燃料電池スタックが発電した電力を充電する蓄電器を備え、
前記ウェイトは、前記往路が設けられた第1ウェイト分割体と、前記第1ウェイト分割体と別体であり、前記復路が設けられた第2ウェイト分割体とから構成され、
前記蓄電器は、前記第1ウェイト分割体に接触するように配置されている請求項1に記載の燃料電池式産業車両。
【請求項7】
前記ウェイトは、前記往路が設けられた第1ウェイト分割体と、前記第1ウェイト分割体と別体であり、前記復路が設けられた第2ウェイト分割体とから構成され、
前記第2ウェイト分割体は、前記燃料電池スタックの発電によって生成された水を貯留する貯留空間を内部に有する請求項1に記載の燃料電池式産業車両。
【請求項8】
前記燃料電池ユニットは、前記第2ウェイト分割体を温めるヒータを有する請求項7に記載の燃料電池式産業車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池式産業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池式産業車両は、車体と燃料電池ユニットとを備えている。車体は、収容空間を有している。燃料電池ユニットは、収容空間に収容されている。燃料電池ユニットは、燃料電池スタックを有する燃料電池モジュールと、ウェイトと、ラジエータと、冷却媒体が循環する循環流路とを有している。
【0003】
燃料電池スタックは、水素と空気中の酸素とによって発電を行う。水素は、収容空間に収容された水素タンクから供給される。燃料電池スタックの周りには、燃料電池式産業車両の重量を調整するためのウェイトが設けられることがある。ウェイトは、例えば、燃料電池モジュールの下方に配置される。
【0004】
循環流路は、第1熱交換流路と、第2熱交換流路と、往路と、復路とを有している。第1熱交換流路は、燃料電池モジュールに設けられている。第1熱交換流路では、冷却媒体と燃料電池スタックとの間で熱交換が行われる。第2熱交換流路は、ラジエータに設けられている。第2熱交換流路では、冷却媒体と外気との間で熱交換が行われる。往路は、第2熱交換流路の出口と第1熱交換流路の入口とを接続している。復路は、第1熱交換流路の出口と第2熱交換流路の入口とを接続している。特許文献1に記載の荷役車両では、往路及び復路は、ホースによって構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007-230464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような燃料電池式産業車両では、水素タンクを大型化するほど、水素の貯留可能量が増大するため、燃料電池式産業車両の稼働時間を長くすることができる。水素タンクを大型化する際には、収容空間における水素タンクの配置スペースを確保する必要がある。しかしながら、特許文献1のようにホースによって往路及び復路を構成する場合、燃料電池モジュールとラジエータとの間には、ホースを取り回すためのスペースを確保する必要がある。また、燃料電池モジュールとラジエータとの間においてホースが配置されないスペースが存在していても、ホースの取り回しを可能にするために他の部品を配置できない場合には、ホースの周りのスペースはデッドスペースとなる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するための燃料電池式産業車両は、収容空間を有する車体と、前記収容空間に収容された燃料電池ユニットと、を備え、前記燃料電池ユニットは、燃料電池スタックを有する燃料電池モジュールと、ウェイトと、ラジエータと、冷却媒体が循環する循環流路とを有し、前記循環流路は、前記燃料電池モジュールに設けられ、前記冷却媒体と前記燃料電池スタックとの間で熱交換が行われる第1熱交換流路と、前記ラジエータに設けられ、前記冷却媒体と外気との間で熱交換が行われる第2熱交換流路と、前記第2熱交換流路の出口と前記第1熱交換流路の入口とを接続する往路と、前記第1熱交換流路の出口と前記第2熱交換流路の入口とを接続する復路と、を有する燃料電池式産業車両であって、前記ウェイトは、前記燃料電池モジュールと前記ラジエータとの間に配置され、前記往路及び前記復路は、前記ウェイトの内部に設けられていることを要旨とする。
【0008】
上記構成によれば、燃料電池モジュールとラジエータとの間のスペースは、ウェイトの配置スペース兼往路及び復路の配置スペースとして用いられる。このため、ホースによって往路及び復路を構成した場合においてデッドスペースになっていた往路及び復路の周りのスペースをウェイトの配置スペースとして用いることができる。したがって、デッドスペースを削減できる。従来、ウェイトが配置されていたスペースを水素タンクの配置スペースとして利用することができるため、水素タンクを大型化するにあたって水素タンクの配置スペースを確保しやすくなる。
【0009】
上記燃料電池式産業車両において、前記燃料電池モジュール、前記ウェイト、及び前記ラジエータが並ぶ方向から見たとき、前記第2熱交換流路の出口の位置と前記第1熱交換流路の入口の位置とは異なっており、前記第1熱交換流路の出口の位置と前記第2熱交換流路の入口の位置とは異なっており、前記ウェイトは、前記燃料電池モジュール、前記ウェイト、及び前記ラジエータが並ぶ方向に併設された第1ウェイト構成体及び第2ウェイト構成体によって構成され、前記第1ウェイト構成体は、前記第2ウェイト構成体と対向する第1対向面から凹む第1往路形成凹部及び第1復路形成凹部を有し、前記第2ウェイト構成体は、前記第1ウェイト構成体と対向する第2対向面から凹む第2往路形成凹部及び第2復路形成凹部を有し、前記往路は、前記第1往路形成凹部と前記第2往路形成凹部とによって区画され、前記復路は、前記第2復路形成凹部と前記第2復路形成凹部とによって区画されていてもよい。
【0010】
第2熱交換流路の出口の位置と第1熱交換流路の入口の位置とが異なっている場合、往路は、燃料電池モジュール、ウェイト、及びラジエータが並ぶ方向に対して交差する方向に延びる部分を有する。同様に、第1熱交換流路の出口の位置と第2熱交換流路の入口の位置とが異なっている場合、復路は、燃料電池モジュール、ウェイト、及びラジエータが並ぶ方向に対して交差する方向に延びる部分を有する。この場合において、ホースによって往路及び復路を構成すると、ホースには曲げが生じる分、燃料電池モジュールとラジエータとの間のスペースをより広く確保する必要があるため、デッドスペースが大きくなりやすい。したがって、燃料電池モジュールとラジエータとの間に配置されたウェイトの内部に往路及び復路を設けることによって、デッドスペースを削減することが特に効果的である。また、ウェイトを2つのウェイト構成体で構成することによって、往路及び復路を容易に形成することができる。
【0011】
上記燃料電池式産業車両において、前記第1ウェイト構成体と前記第2ウェイト構成体とは、ボルトとナットの螺合によって互いに固定されており、前記第1ウェイト構成体と前記第2ウェイト構成体との間には、前記往路を取り囲む第1シール部材と、前記復路を取り囲む第2シール部材とが配置されていてもよい。
【0012】
上記構成によれば、往路を流れる冷却媒体は、往路外に漏れ出しにくくなる。また、復路を流れる冷却媒体は、復路外に漏れ出しにくくなる。
上記燃料電池式産業車両において、前記燃料電池式産業車両は、前記車体の前方に荷役装置を有する燃料電池式フォークリフトであり、前記ウェイトは、前記燃料電池式フォークリフトの前後方向において前記収容空間の中央よりも後方に配置されていてもよい。
【0013】
上記構成によれば、ウェイトが燃料電池式フォークリフトの前後方向において収容空間の中央よりも前方に配置されている場合と比較して、燃料電池式フォークリフトの重心を後方に寄せることができる。したがって、荷役装置が荷役動作を行う際の燃料電池式フォークリフトの前後方向の安定性を向上できる。
【0014】
上記燃料電池式産業車両において、前記燃料電池ユニットは、前記燃料電池モジュール、前記ウェイト、及び前記ラジエータが並ぶ方向に送風することによって前記ラジエータを通過する風量を増大させるラジエータファンを有し、前記ウェイトは、前記燃料電池モジュール、前記ウェイト、及び前記ラジエータが並ぶ方向に貫通する貫通孔を有していてもよい。
【0015】
ウェイトに貫通孔が形成されていない場合、外気はウェイトを通過できない。このため、ラジエータファンの吸込時の圧損が増大することによって、ラジエータファンによるラジエータの通過風量を増大させる効果が低減するおそれがある。これに対し、上記構成では、ウェイトに貫通孔が形成されているため、外気はウェイトを通過できる。したがって、ラジエータファンの吸込時の圧損が低減される。その結果、ラジエータファンによるラジエータの通過風量を増大させる効果が低減することを抑制できる。
【0016】
上記燃料電池式産業車両において、前記燃料電池ユニットは、前記燃料電池スタックが発電した電力を充電する蓄電器を備え、前記ウェイトは、前記往路が設けられた第1ウェイト分割体と、前記第1ウェイト分割体と別体であり、前記復路が設けられた第2ウェイト分割体とから構成され、前記蓄電器は、前記第1ウェイト分割体に接触するように配置されていてもよい。
【0017】
往路には、外気との熱交換によって冷却された冷却媒体が流れる。一方、復路には、燃料電池スタックとの熱交換によって温度が上昇した冷却媒体が流れる。このため、往路が設けられた第1ウェイト分割体の温度は、復路が設けられた第2ウェイト分割体の温度よりも低い。したがって、蓄電器が第1ウェイト分割体に接触するように配置されることによって、蓄電器の充電時の熱は、第1ウェイト分割体に放熱される。その結果、蓄電器の充電時の温度上昇を抑制できる。
【0018】
上記燃料電池式産業車両において、前記ウェイトは、前記往路が設けられた第1ウェイト分割体と、前記第1ウェイト分割体と別体であり、前記復路が設けられた第2ウェイト分割体とから構成され、前記第2ウェイト分割体は、前記燃料電池スタックの発電によって生成された水を貯留する貯留空間を内部に有していてもよい。
【0019】
復路には、燃料電池スタックとの熱交換によって温度が上昇した冷却媒体が流れる。第2ウェイト分割体は、復路を流れる冷却媒体の熱を吸収することによって温められる。また、第2ウェイト分割体は、燃料電池モジュールの輻射熱を受けることによっても温められる。このため、外気温が氷点下になっても、第2ウェイト分割体の内部に設けられた貯留空間に貯留された生成水は、第2ウェイト分割体の熱によって凍結しにくくなる。したがって、貯留空間から燃料電池式産業車両の外部への生成水の排出をスムーズに行うことができる。
【0020】
上記燃料電池式産業車両において、前記燃料電池ユニットは、前記第2ウェイト分割体を温めるヒータを有していてもよい。
上記構成によれば、貯留空間に貯留された生成水は、より凍結しにくくなる。よって、貯留空間から燃料電池式産業車両の外部への生成水の排出をスムーズに行なうことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、デッドスペースを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施形態における燃料電池式フォークリフトを示す側面図である。
図2】実施形態における燃料電池ユニットを示す側面図である。
図3】実施形態における燃料電池モジュールを示す背面図である。
図4】実施形態におけるラジエータを示す正面図である。
図5】実施形態における燃料電池モジュール及びラジエータを示す背面図である。
図6】実施形態における第1ウェイト構成体を示す背面図である。
図7】実施形態における第2ウェイト構成体を示す正面図である。
図8】実施形態におけるウェイトを示す背面図である。
図9図8におけるA-A線断面図である。
図10図8におけるB-B線断面図である。
図11】変更例における燃料電池ユニットを示す側面図である。
図12】変更例におけるウェイトを示す背面図である。
図13】変更例におけるウェイト及び蓄電器を示す背面図である。
図14】変更例におけるウェイト及びヒータを示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、燃料電池式産業車両を燃料電池式フォークリフトに具体化した一実施形態を図1図10にしたがって説明する。なお、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」とは、燃料電池式フォークリフトを運転する作業者が車両前方(前進方向)を向いた状態を基準とした場合の「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」のことをいう。
【0024】
<産業車両>
図1に示すように、燃料電池式フォークリフト10は、車体11と、燃料電池ユニット12と、荷役装置13とを備えている。
【0025】
車体11は、運転席11aを有している。車体11は、収容空間11bを有している。収容空間11bは、運転席11aの下方に位置している。燃料電池ユニット12は、収容空間11bに収容されている。車体11は、カウンターウェイト11cを有している。カウンターウェイト11cは、車体11の後部に位置している。荷役装置13は、車体11の前方に設けられている。荷役装置13は、荷役動作を行う。
【0026】
図2に示すように、燃料電池ユニット12は、燃料電池モジュール30と、ウェイト40と、ラジエータ50と、循環流路60とを有している。
燃料電池モジュール30は、燃料電池スタック31と、燃料電池スタック31を収容するケース32とを有している。燃料電池スタック31は、複数の燃料電池セルをスタック化したものである。燃料電池セルは、例えば、固体分子型燃料電池である。燃料電池スタック31は、水素と空気中の酸素とによって発電を行う。燃料電池スタック31の発電に伴って水が生成される。水素は、図示しない水素タンクから図示しない水素供給路を通って燃料電池スタック31に供給される。空気は、図示しないコンプレッサによって圧縮された後、図示しない空気供給路を通って燃料電池スタック31に供給される。水素タンク及びコンプレッサは、収容空間11bに収容されている。
【0027】
ウェイト40は、燃料電池式フォークリフト10の重量を確保するためのものである。詳しくは、燃料電池スタック31の重量は、鉛蓄電池の重量よりも軽い。ウェイト40は、燃料電池式フォークリフト10の重量を鉛蓄電池式フォークリフトの重量と同程度にするためのものである。ウェイト40の重量は、燃料電池モジュール30の重量及びウェイト40の重量の合計が鉛蓄電池の重量と同程度になるように設定されている。本実施形態のウェイト40は、鋳鉄からなる。
【0028】
ウェイト40は、燃料電池モジュール30とラジエータ50との間に配置されている。したがって、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50は、この順に並んでいる。本実施形態では、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向は、前後方向と一致している。また、本実施形態では、ウェイト40は、燃料電池モジュール30よりも後側かつラジエータ50よりも前側に位置している。すなわち、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50は、燃料電池式フォークリフト10の前方から後方に向かってこの順に並んでいる。さらに、本実施形態では、ウェイト40は、前後方向において収容空間11bの中央よりも後方に位置している。
【0029】
循環流路60は、冷却媒体が流れる流路である。冷却媒体は、例えば、冷却水やLLCである。冷却媒体は、図示しないポンプにより圧送されることによって、循環流路60内を循環する。循環流路60は、第1熱交換流路61と、第2熱交換流路62と、往路63と、復路64とを有している。第1熱交換流路61は、燃料電池モジュール30に設けられている。第2熱交換流路62は、ラジエータ50に設けられている。往路63及び復路64は、ウェイト40に設けられている。
【0030】
<燃料電池モジュール>
図2及び図3に示すように、燃料電池モジュール30のケース32は、箱状のケース本体33を有している。第1熱交換流路61は、ケース本体33内に設けられている。第1熱交換流路61では、冷却媒体と燃料電池スタック31との間で熱交換が行われる。ケース本体33は、ウェイト40と対向するケース端面33aを有している。本実施形態では、ケース端面33aは、ケース本体33の後端面である。また、本実施形態では、ケース端面33aは、矩形状である。
【0031】
本実施形態のケース32は、筒状の第1入口部材34と、筒状の第1出口部材35とを有している。第1入口部材34及び第1出口部材35はそれぞれ、ケース端面33aから突出している。第1入口部材34の内側は、第1熱交換流路61の入口61aを構成している。第1出口部材35の内側は、第1熱交換流路61の出口61bを構成している。本実施形態では、第1入口部材34及び第1出口部材35は、ケース端面33aの左下部に位置している。
【0032】
<ラジエータ>
図2及び図4に示すように、ラジエータ50は、ラジエータコア51を有している。図示しないが、ラジエータコア51は、外気が燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向においてラジエータコア51を通過可能に構成されている。第2熱交換流路62は、ラジエータコア51内に設けられている。第2熱交換流路62では、冷却媒体と外気との間で熱交換が行われる。ラジエータコア51は、ウェイト40と対向するコア端面51aを有している。本実施形態では、コア端面51aは、ラジエータコア51の前端面である。また、本実施形態では、コア端面51aは、矩形状である。
【0033】
本実施形態のラジエータ50は、筒状の第2入口部材52と、筒状の第2出口部材53とを有している。第2入口部材52及び第2出口部材53は、コア端面51aから突出している。第2入口部材52の内側は、第2熱交換流路62の入口62aを構成している。第2出口部材53の内側は、第2熱交換流路62の出口62bを構成している。本実施形態では、第2入口部材52は、コア端面51aの左上部に位置している。第2出口部材53は、コア端面51aの右下部に位置している。
【0034】
図5に示すように、本実施形態では、第1入口部材34と第2出口部材53とは、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向、すなわち前後方向から見たとき、異なる位置に配置されている。したがって、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向から見たとき、第1熱交換流路61の入口61aの位置と第2熱交換流路62の出口62bの位置とは異なっている。
【0035】
また、第1出口部材35と第2入口部材52とは、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向、すなわち前後方向から見たとき、異なる位置に配置されている。したがって、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向から見たとき、第1熱交換流路61の出口61bの位置と第2熱交換流路62の入口62aの位置とは異なっている。なお、図5では、ウェイト40の図示を省略している。
【0036】
なお、「前後方向から見たとき、位置が異なっている」とは、車体11の高さ方向である上下方向及び車幅方向である左右方向の少なくとも一方の位置が一致していないことを指す。「上下方向及び左右方向の少なくとも一方」とは、「上下方向のみ」、「左右方向のみ」、又は「上下方向及び左右方向の両方」のことを指す。
【0037】
<ウェイト>
図2に示すように、本実施形態のウェイト40は、第1ウェイト構成体41及び第2ウェイト構成体42から構成されている。第1ウェイト構成体41及び第2ウェイト構成体42はそれぞれ、直方体状のブロックである。第1ウェイト構成体41及び第2ウェイト構成体42は、鋳造された鋳物である。第1ウェイト構成体41及び第2ウェイト構成体42は、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向、すなわち前後方向に併設されている。第1ウェイト構成体41は前側に位置し、第2ウェイト構成体42は後側に位置している。
【0038】
第1ウェイト構成体41は、第1面41a及び第2面41bを有している。第1面41a及び第2面41bは、前後方向に対して垂直な面である。第1面41aは、第1ウェイト構成体41の後面である。第2面41bは、第1面41aの反対側に位置する面である。第2面41bは、第1ウェイト構成体41の前面である。第1面41aは、第2ウェイト構成体42と対向する第1対向面である。第2面41bは、燃料電池モジュール30と対向している。第1面41a及び第2面41bは、矩形状である。
【0039】
図6に示すように、第1ウェイト構成体41は、第1往路形成凹部41cと、第1復路形成凹部41dとを有している。第1往路形成凹部41c及び第1復路形成凹部41dはそれぞれ、第1ウェイト構成体41の第1面41aから凹んでいる。第1往路形成凹部41cは、左右方向に延びている。第1復路形成凹部41dは、上下方向に延びている。
【0040】
図2に示すように、第1ウェイト構成体41は、筒状の往路出口部材43と、筒状の復路入口部材44とを有している。往路出口部材43及び復路入口部材44はそれぞれ、第1ウェイト構成体41の第2面41bから燃料電池モジュール30に向かって突出している。
【0041】
図6に示すように、往路出口部材43及び復路入口部材44は、第1ウェイト構成体41の左下部に位置している。往路出口部材43の内側は、第1往路形成凹部41cの左端部と連通している。復路入口部材44の内側は、第1復路形成凹部41dの下端部と連通している。
【0042】
また、第1ウェイト構成体41は、4つの第1ボルト挿通孔41eを有している。第1ボルト挿通孔41eは、第1ウェイト構成体41を前後方向に貫通している。第1ボルト挿通孔41eは、第1ウェイト構成体41の4つの角部のそれぞれに形成されている。
【0043】
図2に示すように、第2ウェイト構成体42は、第1面42a及び第2面42bを有している。第1面42a及び第2面42bは、前後方向に対して垂直な面である。第1面42aは、第2ウェイト構成体42の前面である。第2面42bは、第1面42aの反対側に位置する面である。第2面42bは、第2ウェイト構成体42の後面である。第1面42aは、第1ウェイト構成体41と対向する第2対向面である。第2面42bは、ラジエータ50と対向している。第1面42a及び第2面42bは、矩形状である。
【0044】
図7に示すように、第2ウェイト構成体42は、第2往路形成凹部42cと、第2復路形成凹部42dとを有している。第2往路形成凹部42c及び第2復路形成凹部42dはそれぞれ、第2ウェイト構成体42の第1面42aから凹んでいる。第2往路形成凹部42cは、左右方向に延びている。第2復路形成凹部42dは、上下方向に延びている。
【0045】
図2に示すように、第2ウェイト構成体42は、往路入口部材45及び復路出口部材46を有している。往路入口部材45及び復路出口部材46はそれぞれ、第2ウェイト構成体42の第2面42bからラジエータ50に向かって突出している。
【0046】
図7に示すように、往路入口部材45は、第2ウェイト構成体42の右下部に位置している。復路出口部材46は、第2ウェイト構成体42の左上部に位置している。往路入口部材45の内側は、第2往路形成凹部42cの右端部と連通している。復路出口部材46の内側は、第2復路形成凹部42dの上端部と連通している。
【0047】
また、第2ウェイト構成体42は、4つの第2ボルト挿通孔42eを有している。第2ボルト挿通孔42eは、第2ウェイト構成体42を前後方向に貫通している。第2ボルト挿通孔42eは、第2ウェイト構成体42の4つの角部のそれぞれに形成されている。
【0048】
さらに、第2ウェイト構成体42は、第1シール溝47及び第2シール溝48を有している。第1シール溝47及び第2シール溝48はそれぞれ、第2ウェイト構成体42の第1面42aから凹んでいる。第1シール溝47及び第2シール溝48はそれぞれ、環状である。第1シール溝47は、第2往路形成凹部42cを取り囲んでいる。第1シール溝47内には、環状の第1シール部材21が配置されている。第2シール溝48は、第2復路形成凹部42dを取り囲んでいる。第2シール溝48内には、環状の第2シール部材22が配置されている。
【0049】
図8及び図9に示すように、第1往路形成凹部41cと第2往路形成凹部42cとは、前後方向において対向している。往路63は、第1往路形成凹部41cと第2往路形成凹部42cとによって区画されている。往路出口部材43の内側は、往路63の出口63bを構成している。往路入口部材45の内側は、往路63の入口63aを構成している。往路63は、左右方向に延びる部分を有している。言い換えると、往路63は、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向である前後方向に対して交差する方向に延びる部分を有している。
【0050】
図8及び図10に示すように、第1復路形成凹部41dと第2復路形成凹部42dとは、前後方向において対向している。復路64は、第1復路形成凹部41dと第2復路形成凹部42dとによって区画されている。復路入口部材44の内側は、復路64の入口64aを構成している。復路出口部材46は、復路64の出口64bを構成している。復路64は、上下方向に延びる部分を有している。言い換えると、復路64は、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向である前後方向に対して交差する方向に延びる部分を有している。
【0051】
図8に示すように、第1ボルト挿通孔41eと第2ボルト挿通孔42eは連通している。
図2に示すように、第1ウェイト構成体41と第2ウェイト構成体42は、ボルトB及びナットNによって、互いに固定されている。ナットNは、第1ボルト挿通孔41e及び第2ボルト挿通孔42eに挿通されたボルトBに螺合されている。
【0052】
図9及び図10に示すように、第1シール部材21及び第2シール部材22は、第1ウェイト構成体41と第2ウェイト構成体42との間に配置されている。第1シール部材21は、往路63を取り囲んでいる。第1シール部材21は、往路63の内外をシールしている。第2シール部材22は、復路64を取り囲んでいる。第2シール部材22は、復路64の内外をシールしている。
【0053】
図2に示すように、燃料電池モジュール30の第1入口部材34とウェイト40の往路出口部材43は接続されている。これにより、往路63と第1熱交換流路61は連通している。燃料電池モジュール30の第1出口部材35とウェイト40の復路入口部材44は接続されている。これにより、第1熱交換流路61と復路64は連通している。
【0054】
ラジエータ50の第2入口部材52とウェイト40の復路出口部材46は接続されている。これにより、復路64と第2熱交換流路62は連通している。ラジエータ50の第2出口部材53とウェイト40の往路入口部材45は接続されている。これにより、第2熱交換流路62と往路63は連通している。
【0055】
このように往路63は、第2熱交換流路62の出口62bと第1熱交換流路61の入口61aとを接続している。復路64は、第1熱交換流路61の出口61bと第2熱交換流路62の入口62aとを接続している。
【0056】
<冷却媒体の流れ>
冷却媒体は、循環流路60を次のように循環する。冷却媒体は、往路63をラジエータ50から燃料電池モジュール30に向かって流れる。第1熱交換流路61に流入した冷却媒体は、燃料電池スタック31と熱交換を行うことによって、燃料電池スタック31の熱を吸収する。これにより、燃料電池スタック31は冷却される。燃料電池スタック31の熱を吸収することによって温度が上昇した冷却媒体は、復路64を燃料電池スタック31からラジエータ50に向かって流れる。そして、第2熱交換流路62に流入した冷却媒体は、外気と熱交換を行うことによって冷却される。冷却された冷却媒体は、再び往路63を流れる。
【0057】
[本実施形態の作用及び効果]
本実施形態の作用及び効果を説明する。
(1)ウェイト40は、燃料電池モジュール30とラジエータ50との間に配置されている。往路63及び復路64は、ウェイト40の内部に設けられている。この構成によれば、燃料電池モジュール30とラジエータ50との間のスペースは、ウェイト40の配置スペース兼往路63及び復路64の配置スペースとして用いられる。このため、ホースによって往路63及び復路64を構成した場合においてデッドスペースになっていた往路63及び復路64の周りのスペースをウェイト40の配置スペースとして用いることができる。したがって、デッドスペースを削減できる。
【0058】
従来、ウェイト40が配置されていたスペースを水素タンクの配置スペースとして利用することができるため、水素タンクを大型化するにあたって水素タンクの配置スペースを確保しやすくなる。水素タンクを大型化すると、水素の貯留可能量も増大するため、燃料電池式フォークリフト10の稼働時間を長くすることができる。
【0059】
(2)燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向から見たとき、第2熱交換流路62の出口62bの位置と第1熱交換流路61の入口61aの位置は異なっている。このため、往路63は、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向に対して交差する方向に延びる部分を有している。また、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向から見たとき、第1熱交換流路61の出口61bの位置と第2熱交換流路62の入口62aの位置は異なっている。このため、復路64は、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向に対して交差する方向に延びる部分を有している。
【0060】
この場合、従来技術のようにホースによって往路63及び復路64を構成すると、ホースの曲げが必要になる分、燃料電池モジュール30とラジエータ50との間のスペースをより広く確保する必要があるため、デッドスペースが大きくなりやすい。したがって、本実施形態のように燃料電池モジュール30とラジエータ50との間に配置されたウェイト40の内部に往路63及び復路64を設けることによって、デッドスペースを削減することが特に効果的である。
【0061】
また、本実施形態のウェイト40は、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向に併設された第1ウェイト構成体41及び第2ウェイト構成体42によって構成されている。第1ウェイト構成体41は、第2ウェイト構成体42と対向する第1面41aから凹む第1往路形成凹部41c及び第1復路形成凹部41dを有している。第2ウェイト構成体42は、第1ウェイト構成体41と対向する第1面42aから凹む第2往路形成凹部42c及び第2復路形成凹部42dを有している。往路63は、第1往路形成凹部41cと第2往路形成凹部42cとによって区画されている。復路64は、第1復路形成凹部41dと第2復路形成凹部42dとによって区画されている。このようにウェイト40を第1ウェイト構成体41及び第2ウェイト構成体42で構成することによって、往路63及び復路64を容易に形成することができる。
【0062】
(3)第1ウェイト構成体41と第2ウェイト構成体42とは、ボルトBとナットNの螺合によって互いに固定されている。第1ウェイト構成体41と第2ウェイト構成体42との間には、往路63を取り囲む第1シール部材21と、復路64を取り囲む第2シール部材22とが配置されている。この構成によれば、往路63を流れる冷却媒体は、往路63外に漏れ出しにくくなる。また、復路64を流れる冷却媒体は、復路64外に漏れ出しにくくなる。
【0063】
(4)ウェイト40は、燃料電池式フォークリフト10の前後方向において収容空間11bの中央よりも後方に配置されている。この構成によれば、ウェイト40が収容空間11bの中央よりも後方に配置されている場合と比較して、燃料電池式フォークリフト10の重心を後方に寄せることができる。したがって、荷役装置13が荷役動作を行う際の燃料電池式フォークリフト10の前後方向の安定性を向上できる。
【0064】
なお、ウェイト40が収容空間11bの中央よりも前方に配置されている場合であっても燃料電池式フォークリフト10の前後方向の安定性が確保されている場合には、ウェイト40を小型化することによって軽量化してもよい。この場合、ウェイト40が配置されていたスペースを水素タンクの配置スペースとして利用することができるため、水素タンクを大型化することができる。水素タンクを大型化すると、水素の貯留可能量も増大するため、燃料電池式フォークリフト10の稼働時間を長くすることができる。
【0065】
(5)本実施形態では、燃料電池モジュール30とラジエータ50との間のスペース全体をウェイト40の配置スペースとして利用することができる。したがって、燃料電池モジュール30とラジエータ50との間のスペースを効率良く利用できる。
【0066】
(6)ウェイト40は鋳物である。したがって、従来技術のように往路63及び復路64をホースによって構成する場合と比較して、燃料電池ユニット12を大量生産する際のコストを削減できる。
【0067】
[変更例]
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施できる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施できる。
【0068】
図11に示すように、燃料電池ユニット12は、ラジエータファン23を有していてもよい。ラジエータファン23は、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向に送風することによって、ラジエータ50を通過する風量を増大させる。ラジエータ50を通過する風量が増大することにより、第2熱交換流路62での冷却媒体の冷却効率が向上する。ラジエータファン23は、例えば、ウェイト40とラジエータ50との間に配置されている。ラジエータファン23は、ウェイト40側から吸い込んだ空気をラジエータ50に向けて送風する。
【0069】
図12に示すように、ラジエータファン23を有する燃料電池ユニット12では、ウェイト40は、貫通孔40aを有していてもよい。貫通孔40aは、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向にウェイト40を貫通している。図12では、貫通孔40aは、ウェイト40を前後方向に貫通している。また、貫通孔40aは複数形成されている。
【0070】
ウェイト40に貫通孔40aが形成されていない場合、外気はウェイト40を通過できない。このため、ラジエータファン23の吸込時の圧損が増大することによって、ラジエータファン23によるラジエータ50の通過風量を増大させる効果が低減するおそれがある。これに対し、ウェイト40に貫通孔40aが形成されている場合、外気はウェイト40を通過できる。このため、ラジエータファン23の吸込時の圧損が低減されることによって、ラジエータファン23によるラジエータ50の通過風量を増大させる効果が低減することを抑制できる。
【0071】
なお、ラジエータファン23は、ラジエータ50を挟んでウェイト40とは反対側に配置されていてもよい。この場合、ラジエータファン23は、ラジエータ50側から吸い込んだ空気をラジエータ50とは反対側に向けて送風する。これにより、前方から後方に向かう風の流れが生じるため、ラジエータ50を通過する風量が増大する。
【0072】
ウェイト40に形成される貫通孔40aの数、大きさ、形状、及び配置等は、適宜変更されてもよい。
図13に示すように、燃料電池ユニット12は、蓄電器24を有していてもよい。蓄電器24は、例えば、蓄電池である。蓄電器24は、燃料電池スタック31が発電した電力を充電する。蓄電器24は、充電時に発熱する。
【0073】
蓄電器24を有する燃料電池ユニット12において、ウェイト40は、往路63が設けられた第1ウェイト分割体401と、復路64が設けられた第2ウェイト分割体402とから構成されていてもよい。第2ウェイト分割体402は、第1ウェイト分割体401と別体である。第2ウェイト分割体402は、第1ウェイト分割体401と接触しないように配置されている。蓄電器24は、第1ウェイト分割体401と接触するように配置されている。例えば、蓄電器24は、第1ウェイト分割体401の外面に当接するように配置されている。
【0074】
上述したように、往路63には、外気との熱交換によって冷却された冷却媒体が流れる。一方、復路64には、燃料電池スタック31との熱交換によって温度が上昇した冷却媒体が流れる。このため、第1ウェイト分割体401の温度は、第2ウェイト分割体402の温度よりも低い。したがって、蓄電器24を第1ウェイト分割体401と接触するように配置することによって、蓄電器24の充電時の熱は、第1ウェイト分割体401に放熱される。その結果、蓄電器24の充電時の温度上昇を抑制できる。
【0075】
なお、蓄電器24は、第1ウェイト分割体401に接触していれば、第1ウェイト分割体401の内部に埋め込まれていてもよい。
図14に示すように、第2ウェイト分割体402は、内部に貯留空間40bを有していてもよい。上述したように、燃料電池スタック31の発電に伴って水が生成される。この生成水は、図示しない排出通路を通って貯留空間40bに排出される。貯留空間40bは、燃料電池スタック31から排出された生成水を貯留する。貯留空間40bに貯留された生成水は、図示しない排出口から燃料電池式フォークリフト10の外部に排出される。
【0076】
復路64には、燃料電池スタック31との熱交換によって温度が上昇した冷却媒体が流れる。このため、第2ウェイト分割体402は、復路64を流れる冷却媒体の熱を吸収することによって温められる。また、第2ウェイト分割体402は、燃料電池スタック31からの輻射熱を受けることによっても温められる。なお、第2ウェイト分割体402の熱は、燃料電池式フォークリフト10を停止させた後であっても、ある程度の期間は蓄熱される。このため、外気温が氷点下になっても、貯留空間40bに貯留された生成水は、第2ウェイト分割体402の熱によって凍結しにくくなる。その結果、貯留空間40bから燃料電池式フォークリフト10の外部への排水をスムーズに行うことができる。
【0077】
なお、図14に示すように、燃料電池ユニット12は、第2ウェイト分割体402を温めるヒータ25を有していてもよい。ヒータ25は、第2ウェイト分割体402と接触するように配置されている。ヒータ25は、例えば、第2ウェイト分割体402の外面に当接するように配置されている。ヒータ25は、第2ウェイト分割体402の内部に埋め込まれていてもよい。
【0078】
この構成によれば、貯留空間40b内に貯留された生成水は、より凍結しにくくなる。したがって、貯留空間40bから燃料電池式フォークリフト10の外部への排水をスムーズに行うことができる。
【0079】
○ 燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向から見たとき、第2熱交換流路62の出口62bの位置と第1熱交換流路61の入口61aの位置は同じであってもよい。すなわち、第2熱交換流路62の出口62bと第1熱交換流路61の入口61aとは向かい合っていてもよい。この場合、往路63は、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向に沿って直線状に延びていてもよい。
【0080】
また、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向から見たとき、第1熱交換流路61の出口61bの位置と第2熱交換流路62の入口62aの位置は同じであってもよい。すなわち、第1熱交換流路61の出口61bと第2熱交換流路62の入口62aとは向かい合っていてもよい。この場合、復路64は、燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向に沿って直線状に延びていてもよい。
【0081】
なお、第2熱交換流路62の出口62bと第1熱交換流路61の入口61aとが向かい合っており、かつ第1熱交換流路61の出口61bと第2熱交換流路62の入口62aとが向かい合っている場合、ウェイト40は1つのブロックによって構成されていてもよい。往路63及び復路64は、ドリル等によって形成される。
【0082】
○ 燃料電池モジュール30のケース32は、第1入口部材34及び第1出口部材35を有していなくてもよい。この場合、第1熱交換流路61の入口61a及び出口61bはそれぞれ、ケース端面33aにおいて開口する。
【0083】
○ ラジエータ50は、第2入口部材52及び第2出口部材53を有していなくてもよい。この場合、第2熱交換流路62の入口62a及び出口62bはそれぞれ、コア端面51aにおいて開口する。
【0084】
○ 第1ウェイト構成体41は、往路出口部材43及び復路入口部材44を有していなくてもよい。この場合、往路63の出口63b及び復路64の入口64aはそれぞれ、第1ウェイト構成体41の第2面41bにおいて開口する。
【0085】
○ 第2ウェイト構成体42は、往路入口部材45及び復路出口部材46を有していなくてもよい。この場合、往路63の入口63a及び復路64の出口64bはそれぞれ、第2ウェイト構成体42の第2面42bにおいて開口する。
【0086】
○ 第1シール溝47は、第2ウェイト構成体42の第1面42aではなく、第1ウェイト構成体41の第1面41aに形成されていてもよい。第2シール溝48は、第2ウェイト構成体42の第1面42aではなく、第1ウェイト構成体41の第1面41aに形成されていてもよい。
【0087】
○ ウェイト40の材料は、鋳鉄に限定されない。ウェイト40の材料は、重量のある材料であればよい。また、蓄電器24がウェイト40に接触するように配置される場合やウェイト40が貯留空間40bを有する場合には、ウェイト40の材料は、熱伝導率の高い材料であるのが好ましい。
【0088】
○ 燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向は、前後方向でなくてもよい。
○ 燃料電池モジュール30、ウェイト40、及びラジエータ50が並ぶ方向が前後方向である場合、ウェイト40は、ラジエータ50よりも後側かつ燃料電池モジュール30よりも前側に位置していてもよい。
【0089】
○ 燃料電池式産業車両は、燃料電池式フォークリフト10に限定されない。燃料電池式産業車両は、例えば、燃料電池式トーイングトラクタであってもよい。
○ 水素タンクは、燃料電池ユニット12と別に設けられていてもよいし、燃料電池ユニット12に内蔵されていてもよい。
【0090】
○ ウェイト40は、燃料電池モジュール30の重量及びウェイト40の重量の合計が鉛蓄電池の重量と同程度になるように設定されているが、これに限らず、燃料電池モジュール30の重量及びウェイト40の重量の合計が鉛蓄電池の重量よりも軽くなる又は重くなるように設定されていてもよい。ウェイト40の重量を増すことにより、燃料電池式フォークリフト10に設けられるカウンターウェイト11cと兼用してもよいし、カウンターウェイト11cの一部としてもよい。
【0091】
[付記]
上記各実施形態及び変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。
[1]収容空間を有する車体と、前記収容空間に収容された燃料電池ユニットと、を備え、前記燃料電池ユニットは、燃料電池スタックを有する燃料電池モジュールと、ウェイトと、ラジエータと、冷却媒体が循環する循環流路とを有し、前記循環流路は、前記燃料電池モジュールに設けられ、前記冷却媒体と前記燃料電池スタックとの間で熱交換が行われる第1熱交換流路と、前記ラジエータに設けられ、前記冷却媒体と外気との間で熱交換が行われる第2熱交換流路と、前記第2熱交換流路の出口と前記第1熱交換流路の入口とを接続する往路と、前記第1熱交換流路の出口と前記第2熱交換流路の入口とを接続する復路と、を有する燃料電池式産業車両であって、前記ウェイトは、前記燃料電池モジュールと前記ラジエータとの間に配置され、前記往路及び前記復路は、前記ウェイトの内部に設けられていることを特徴とする燃料電池式産業車両。
【0092】
[2]前記燃料電池モジュール、前記ウェイト、及び前記ラジエータが並ぶ方向から見たとき、前記第2熱交換流路の出口の位置と前記第1熱交換流路の入口の位置とは異なっており、前記第1熱交換流路の出口の位置と前記第2熱交換流路の入口の位置とは異なっており、前記ウェイトは、前記燃料電池モジュール、前記ウェイト、及び前記ラジエータが並ぶ方向に併設された第1ウェイト構成体及び第2ウェイト構成体によって構成され、前記第1ウェイト構成体は、前記第2ウェイト構成体と対向する第1対向面から凹む第1往路形成凹部及び第1復路形成凹部を有し、前記第2ウェイト構成体は、前記第1ウェイト構成体と対向する第2対向面から凹む第2往路形成凹部及び第2復路形成凹部を有し、前記往路は、前記第1往路形成凹部と前記第2往路形成凹部とによって区画され、前記復路は、前記第2復路形成凹部と前記第2復路形成凹部とによって区画されている[1]に記載の燃料電池式産業車両。
【0093】
[3]前記第1ウェイト構成体と前記第2ウェイト構成体とは、ボルトとナットの螺合によって互いに固定されており、前記第1ウェイト構成体と前記第2ウェイト構成体との間には、前記往路を取り囲む第1シール部材と、前記復路を取り囲む第2シール部材とが配置されている[2]に記載の燃料電池式産業車両。
【0094】
[4]前記燃料電池式産業車両は、前記車体の前方に荷役装置を有する燃料電池式フォークリフトであり、前記ウェイトは、前記燃料電池式フォークリフトの前後方向において前記収容空間の中央よりも後方に配置されている[1]~[3]の何れか1つに記載の燃料電池式産業車両。
【0095】
[5]前記燃料電池ユニットは、前記燃料電池モジュール、前記ウェイト、及び前記ラジエータが並ぶ方向に送風することによって前記ラジエータを通過する風量を増大させるラジエータファンを有し、前記ウェイトは、前記燃料電池モジュール、前記ウェイト、及び前記ラジエータが並ぶ方向に貫通する貫通孔を有している[1]~[4]の何れか1つに記載の燃料電池式産業車両。
【0096】
[6]前記燃料電池ユニットは、前記燃料電池スタックが発電した電力を充電する蓄電器を備え、前記ウェイトは、前記往路が設けられた第1ウェイト分割体と、前記第1ウェイト分割体と別体であり、前記復路が設けられた第2ウェイト分割体とから構成され、前記蓄電器は、前記第1ウェイト分割体に接触するように配置されている[1]~[5]の何れか1つに記載の燃料電池式産業車両。
【0097】
[7]前記ウェイトは、前記往路が設けられた第1ウェイト分割体と、前記第1ウェイト分割体と別体であり、前記復路が設けられた第2ウェイト分割体とから構成され、
前記第2ウェイト分割体は、前記燃料電池スタックの発電によって生成された水を貯留する貯留空間を内部に有する[1]~[6]の何れか1つに記載の燃料電池式産業車両。
【0098】
[8]前記燃料電池ユニットは、前記第2ウェイト分割体を温めるヒータを有する[7]に記載の燃料電池式産業車両。
【符号の説明】
【0099】
10…燃料電池式産業車両としての燃料電池式フォークリフト、11…車体、11b…収容空間、12…燃料電池ユニット、13…荷役装置、21…第1シール部材、22…第2シール部材、23…ラジエータファン、24…蓄電器、25…ヒータ、30…燃料電池モジュール、31…燃料電池スタック、40…ウェイト、40a…貫通孔、40b…貯留空間、41…第1ウェイト構成体、41a…第1対向面としての第1面、41c…第1往路形成凹部、41d…第1復路形成凹部、42…第2ウェイト構成体、42b…第2対向面としての第1面、42c…第2往路形成凹部、42d…第2復路形成凹部、50…ラジエータ、60…循環流路、61…第1熱交換流路、61a…入口、61b…出口、62…第2熱交換流路、62a…入口、62b…出口、63…往路、64…復路、401…第1ウェイト分割体、402…第2ウェイト分割体、B…ボルト、N…ナット。
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