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特開2024-70044システム、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070044
(43)【公開日】2024-05-22
(54)【発明の名称】システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/79 20140101AFI20240515BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20240515BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240515BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALN20240515BHJP
【FI】
A63F13/79 520
A63F13/30
A63F13/53
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022180395
(22)【出願日】2022-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】栄花 卓郎
(72)【発明者】
【氏名】酒井 昭
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC16
5L050CC16
(57)【要約】
【課題】出品されたゲーム媒体の価値を判断する材料を提供する。
【解決手段】トレードサーバ(10)は、複数のゲーム進行サーバが進行するゲームのうち少なくとも一部のゲームにおいて用いられるゲーム媒体であって、第1ユーザから出品された出品ゲーム媒体を示す情報を取得する、出品ゲーム媒体情報取得部(112)と、 複数のゲーム進行サーバの中から、当該出品ゲーム媒体と同じ種類のゲーム媒体が用いられるゲーム進行サーバを特定し、当該特定したゲーム進行サーバから、当該ゲーム媒体についての、当該第1ユーザ以外の第2ユーザによる評価を示す情報を含む評価情報を取得する評価情報取得部(113)と、第1ユーザ以外の第3ユーザによる、出品ゲーム媒体を取得する指示を受け付けるためのユーザインタフェース、および、当該出品ゲーム媒体についての当該評価情報を、当該第3ユーザが閲覧する表示部に表示させる表示制御部(114)と、含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに異なるゲームを進行する複数のゲーム進行サーバと通信する通信制御部と、
前記複数のゲーム進行サーバが進行するゲームのうち、少なくとも一部のゲームにおいて用いられるゲーム媒体であって、第1ユーザの指示に応じて、当該第1ユーザに関連付けられたゲーム媒体の中から、当該ゲーム媒体に関連付けられているユーザを当該第1ユーザ以外のユーザに変更可能であるゲーム媒体として特定されたゲーム媒体である、出品ゲーム媒体を示す情報を取得する、出品ゲーム媒体情報取得部と、
ゲーム媒体に、ゲーム媒体の種類を識別するゲーム媒体識別情報が関連付けられており、前記複数のゲーム進行サーバの中から、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体が用いられるゲーム進行サーバを特定し、当該特定したゲーム進行サーバから、当該ゲーム媒体についての評価であって、当該第1ユーザ以外の第2ユーザによる評価を示す情報を含む評価情報を取得する評価情報取得部と、
前記第1ユーザ以外の第3ユーザによる指示であって、前記出品ゲーム媒体を当該第3ユーザに関連付ける指示を受け付けるためのユーザインタフェース、および、当該出品ゲーム媒体についての当該評価情報を、当該第3ユーザが閲覧する表示部に表示させる表示制御部と、を含む、
システム。
【請求項2】
前記評価情報は、第2ユーザによる評価を示す情報として、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体が前記第2ユーザによって使用された結果に基づく評価を示す情報を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記評価情報は、第2ユーザによる評価を示す情報として、前記第2ユーザによって入力された、前記同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体についての評価を示す情報を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記評価情報は、第2ユーザによる評価を示す情報として、前記出品ゲーム媒体を含む、所定の複数のゲーム媒体中の、所定の条件に基づいて算出された当該出品ゲーム媒体の順位を示す情報を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記出品ゲーム媒体は、ブロックチェーン上で保有者が管理される非代替性トークンが関連付けられている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
1または複数のコンピュータが実行する情報処理方法であって、
互いに異なるゲームを進行する複数のゲーム進行サーバと通信する通信制御ステップと、
前記複数のゲーム進行サーバが進行するゲームのうち、少なくとも一部のゲームにおいて用いられるゲーム媒体であって、第1ユーザの指示に応じて、当該第1ユーザに関連付けられたゲーム媒体の中から、当該ゲーム媒体に関連付けられているユーザを当該第1ユーザ以外のユーザに変更可能であるゲーム媒体として特定されたゲーム媒体である、出品ゲーム媒体を示す情報を取得する、出品ゲーム媒体情報取得ステップと、
ゲーム媒体に、ゲーム媒体の種類を識別するゲーム媒体識別情報が関連付けられており、前記複数のゲーム進行サーバの中から、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体が用いられるゲーム進行サーバを特定し、当該特定したゲーム進行サーバから、当該ゲーム媒体についての評価であって、当該第1ユーザ以外の第2ユーザによる評価を示す情報を含む評価情報を取得する評価情報取得ステップと、
前記第1ユーザ以外の第3ユーザによる指示であって、前記出品ゲーム媒体を当該第3ユーザに関連付ける指示を受け付けるためのユーザインタフェース、および、当該出品ゲーム媒体についての当該評価情報を、当該第3ユーザが閲覧する表示部に表示させる表示制御ステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項7】
1または複数のコンピュータに、
互いに異なるゲームを進行する複数のゲーム進行サーバと通信する通信制御ステップと、
前記複数のゲーム進行サーバが進行するゲームのうち、少なくとも一部のゲームにおいて用いられるゲーム媒体であって、第1ユーザの指示に応じて、当該第1ユーザに関連付けられたゲーム媒体の中から、当該ゲーム媒体に関連付けられているユーザを当該第1ユーザ以外のユーザに変更可能であるゲーム媒体として特定されたゲーム媒体である、出品ゲーム媒体を示す情報を取得する、出品ゲーム媒体情報取得ステップと、
ゲーム媒体に、ゲーム媒体の種類を識別するゲーム媒体識別情報が関連付けられており、前記複数のゲーム進行サーバの中から、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体が用いられるゲーム進行サーバを特定し、当該特定したゲーム進行サーバから、当該ゲーム媒体についての評価であって、当該第1ユーザ以外の第2ユーザによる評価を示す情報を含む評価情報を取得する評価情報取得ステップと、
前記第1ユーザ以外の第3ユーザによる指示であって、前記出品ゲーム媒体を当該第3ユーザに関連付ける指示を受け付けるためのユーザインタフェース、および、当該出品ゲーム媒体についての当該評価情報を、当該第3ユーザが閲覧する表示部に表示させる表示制御ステップと、
を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム媒体をユーザ間で取引する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、オンラインゲームにおける特権を有するアイテムデータについて、オークションサーバを用いてオークションを行ない、第1のユーザアカウントから第2のユーザアカウントに転送する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2010-521238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、当該ゲーム媒体についてのゲーム内での情報が少なく、当該ゲーム媒体の当該ゲームにおける価値が分かり難い。そのため、ユーザにとって、トレード、オークション等を実行するか否かを判断するための情報としては不十分な場合がある。
【0005】
本発明の一態様は、上述した課題を解決するためになされたものであり、トレード、オークション等において取引対象として出品されたゲーム媒体の価値を判断する材料を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るシステムは、互いに異なるゲームを進行する複数のゲーム進行サーバと通信する通信制御部と、前記複数のゲーム進行サーバが進行するゲームのうち、少なくとも一部のゲームにおいて用いられるゲーム媒体であって、第1ユーザの指示に応じて、当該第1ユーザに関連付けられたゲーム媒体の中から、当該ゲーム媒体に関連付けられているユーザを当該第1ユーザ以外のユーザに変更可能であるゲーム媒体として特定されたゲーム媒体である、出品ゲーム媒体を示す情報を取得する、出品ゲーム媒体情報取得部と、ゲーム媒体に、ゲーム媒体の種類を識別するゲーム媒体識別情報が関連付けられており、前記複数のゲーム進行サーバの中から、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体が用いられるゲーム進行サーバを特定し、当該特定したゲーム進行サーバから、当該ゲーム媒体についての評価であって、当該第1ユーザ以外の第2ユーザによる評価を示す情報を含む評価情報を取得する評価情報取得部と、前記第1ユーザ以外の第3ユーザによる指示であって、前記出品ゲーム媒体を当該第3ユーザに関連付ける指示を受け付けるためのユーザインタフェース、および、当該出品ゲーム媒体についての当該評価情報を、当該第3ユーザが閲覧する表示部に表示させる表示制御部と、を含む。
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理方法は、1または複数のコンピュータが実行する情報処理方法であって、互いに異なるゲームを進行する複数のゲーム進行サーバと通信する通信制御ステップと、前記複数のゲーム進行サーバが進行するゲームのうち、少なくとも一部のゲームにおいて用いられるゲーム媒体であって、第1ユーザの指示に応じて、当該第1ユーザに関連付けられたゲーム媒体の中から、当該ゲーム媒体に関連付けられているユーザを当該第1ユーザ以外のユーザに変更可能であるゲーム媒体として特定されたゲーム媒体である、出品ゲーム媒体を示す情報を取得する、出品ゲーム媒体情報取得ステップと、ゲーム媒体に、ゲーム媒体の種類を識別するゲーム媒体識別情報が関連付けられており、前記複数のゲーム進行サーバの中から、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体が用いられるゲーム進行サーバを特定し、当該特定したゲーム進行サーバから、当該ゲーム媒体についての評価であって、当該第1ユーザ以外の第2ユーザによる評価を示す情報を含む評価情報を取得する評価情報取得ステップと、前記第1ユーザ以外の第3ユーザによる指示であって、前記出品ゲーム媒体を当該第3ユーザに関連付ける指示を受け付けるためのユーザインタフェース、および、当該出品ゲーム媒体についての当該評価情報を、当該第3ユーザが閲覧する表示部に表示させる表示制御ステップと、を含む。
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るプログラムは、1または複数のコンピュータに、互いに異なるゲームを進行する複数のゲーム進行サーバと通信する通信制御ステップと、前記複数のゲーム進行サーバが進行するゲームのうち、少なくとも一部のゲームにおいて用いられるゲーム媒体であって、第1ユーザの指示に応じて、当該第1ユーザに関連付けられたゲーム媒体の中から、当該ゲーム媒体に関連付けられているユーザを当該第1ユーザ以外のユーザに変更可能であるゲーム媒体として特定されたゲーム媒体である、出品ゲーム媒体を示す情報を取得する、出品ゲーム媒体情報取得ステップと、ゲーム媒体に、ゲーム媒体の種類を識別するゲーム媒体識別情報が関連付けられており、前記複数のゲーム進行サーバの中から、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体が用いられるゲーム進行サーバを特定し、当該特定したゲーム進行サーバから、当該ゲーム媒体についての評価であって、当該第1ユーザ以外の第2ユーザによる評価を示す情報を含む評価情報を取得する評価情報取得ステップと、前記第1ユーザ以外の第3ユーザによる指示であって、前記出品ゲーム媒体を当該第3ユーザに関連付ける指示を受け付けるためのユーザインタフェース、および、当該出品ゲーム媒体についての当該評価情報を、当該第3ユーザが閲覧する表示部に表示させる表示制御ステップと、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係るシステムの構成の一例を示すブロック図である。
図2図1に示したトレードサーバの機能的構成を示すブロック図である。
図3図1に示したゲーム進行サーバの機能的構成を示すブロック図である。
図4】本発明の一実施形態におけるユーザ情報の一例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態における使用結果情報の一例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態におけるユーザ入力評価情報の一例を示す図である。
図7図1に示したユーザ端末の機能的構成を示すブロック図である。
図8】本発明の一実施形態に係る情報処理方法の流れを説明するフロー図である。
図9】本発明の一実施形態における購入UIの画面例を示す図である。
図10】本発明の一実施形態における出品キャラクタの購入ページの画面例を示す図である。
図11】本発明の一実施形態において定期的に生成される評価情報の一例を示す図である。
図12】出品キャラクタの順位を含む評価情報を用いて変形された購入UIの画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態1]
以下、本発明の一実施形態に係るシステム1について、詳細に説明する。
【0011】
<システム1の構成>
図1は、システム1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、システム1は、トレードサーバ10、ゲーム進行サーバ30-1、30-2、…、ユーザ端末50-1、50-2、…、およびブロックチェーンシステム70、を含む。ゲーム進行サーバ30-1、30-2、…、を特に区別して説明する必要がない場合には、それぞれを単にゲーム進行サーバ30とも記載する。また、ユーザ端末50-1、50-2、…、を特に区別して説明する必要がない場合には、それぞれを単にユーザ端末50とも記載する。これらの装置は、ネットワークNWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、例えば、インターネットを含むがこれに限られない。また、図1には、ゲーム進行サーバ30およびユーザ端末50を2つずつ示しているが、システム1に含まれるゲーム進行サーバ30の個数およびユーザ端末50の個数は、それぞれ3以上であってもよい。
【0012】
トレードサーバ10は、互いに異なるゲームを進行する複数のゲーム進行サーバ30と通信する装置である。また、トレードサーバ10は、複数のゲーム進行サーバ30が進行させるゲームのうち少なくとも一部のゲームにおいて用いられるゲーム媒体を、ユーザ間で取引させるための処理を実行する装置である。ゲーム進行サーバ30は、ユーザの操作に応じてゲームを進行させる装置である。ユーザ端末50は、複数のゲーム進行サーバ30が進行させるゲームの一部または全部をプレイするための操作を受け付ける。また、ユーザ端末50は、ゲーム媒体を取引するための操作を受け付ける。ブロックチェーンシステム70は、ゲームにおいて用いられるゲーム媒体に関連付けられた非代替性トークン(Non-Fungible Token:以下、NFT)を記憶する。
【0013】
(ゲーム進行サーバ30が進行させるゲーム)
ゲーム進行サーバ30は、ゲームプログラムを実行することによりゲームを進行させる。なお、当該ゲームプログラムの一部は、ゲーム進行サーバ30とは異なる他の装置(例えば、ユーザ端末50等)が実行するものであってもよい。ゲーム進行サーバ30は、ユーザの操作に基づいて、後述するゲーム媒体を用いて進行するゲームを提供する。
【0014】
また、ゲーム進行サーバ30が進行させるゲームは、複数のユーザの操作により進行するマルチプレイゲームであってもよく、単一のユーザの操作により進行するシングルプレイゲームであってもよい。また、マルチプレイゲームである場合、当該ゲームは、各ユーザが利用するユーザ端末50が互いに通信することにより進行するオンラインゲームであってもよく、単一のユーザ端末50を複数のユーザが操作することにより進行するゲームであってもよい。また、ゲーム進行サーバ30が進行させるゲームは、複数のユーザ(または、ユーザおよびコンピュータ)が対戦して進行する対戦ゲームであってもよい。また、当該ゲームは、複数のユーザ(または、ユーザおよびコンピュータ)が協力して進行させる協力ゲームであってもよい。
【0015】
(ゲーム媒体)
「ゲーム媒体」とは、ゲームの進行に用いられるゲーム内の媒体である。例えば、ゲーム媒体は、ゲーム内に登場するキャラクタ或いはキャラクタに対応するキャラクタカード等のゲームオブジェクトやゲーム内で使用する各種のアイテム(例えば、キャラクタに装備することで所定の効果を発揮するアイテム)、ゲーム内価値(例えばゲーム内通貨、アイテムと交換するためのポイント)であってもよい。また、例えば、ゲーム媒体は、ユーザが所持可能な単位である。所持可能な単位とは、例えば、消費したり、後述する候補ゲーム媒体として特定したりするときの最小単位である。なお、ゲームが異なると、ゲームで用いられるゲーム媒体は異なる。つまり、ゲーム進行サーバ30-1で進行するゲームと、ゲーム進行サーバ30-2で進行するゲームとが異なる場合、ゲーム進行サーバ30-1で進行するゲームのゲーム媒体は、ゲーム進行サーバ30-2で進行するゲームでは使用できず、逆も同様である。
【0016】
また、ゲーム媒体には、ゲーム媒体の種類を識別するためのゲーム媒体識別情報(以下、「ゲーム媒体ID」ともいう。)が関連付けられる。ゲーム媒体IDとしては、例えば、ゲーム媒体の名前(例えば、キャラクタ名等)自体、ゲーム媒体の種類を識別するための識別子等が挙げられる。また、ゲーム媒体には、個々のゲーム媒体を識別するためのシリアル情報(以下、「ゲーム媒体シリアル」という。)が関連付けられていてもよい。換言すると、ゲーム媒体IDが同じゲーム媒体であっても、複数のゲーム媒体間では、関連付けられたゲーム媒体シリアルは互いに異なる。以降では、「同一のゲーム媒体IDが関連付けられたゲーム媒体」を、「同じ種類のゲーム媒体」とも記載する。
【0017】
また、ゲーム媒体には、当該ゲーム媒体をゲームの進行において利用可能なユーザが関連付けられる。この関連付けは、ゲーム媒体シリアルの単位で行われる。以降、「ユーザに関連付けられたゲーム媒体」を「ユーザが所持するゲーム媒体」等ともいう。また、「ゲーム媒体に関連付けられたユーザ」を「ゲーム媒体の所有者」等ともいう。また、「ゲーム媒体にユーザを関連付ける」ことを「ゲーム媒体をユーザに付与する」といい、「ユーザがゲーム媒体に関連付けられる」ことを「ユーザがゲーム媒体を取得する」ともいう。また、ゲーム媒体の所有者は更新可能である。つまり、ゲーム媒体は、最初に或るユーザに付与された後、所有者が他のユーザに変更される場合がある。このような「ゲーム媒体の所有者の更新」は、「ゲーム媒体に新たなユーザが関連付けられる」ことに相当する。
【0018】
所有者の更新は、ゲーム内またはゲーム外において発生する。ゲーム内における所有者の更新は、ゲーム進行サーバ30によって実行される。ゲーム内における所有者の更新としては、例えば、抽選によるゲーム媒体の当選、取引によってゲーム媒体の所持者が変更するときなどに発生する。取引の具体的な態様としては、ユーザ間での売買、ユーザ間でのゲーム媒体同士の交換、オークション、ゲームの運営者(以下、単に「運営者」という)からの購入等が挙げられる。ゲーム内における所有者の更新は、新たな所有者となるユーザが所持するゲーム価値の消費を要件として実行される場合がある。ゲーム外における所有者の更新は、例えば、トレードサーバ10によって実行される。「ユーザ間での売買」とは、ユーザが所持するゲーム媒体に対して消費価値の消費量を設定し、他のユーザが、自身が所持する消費価値を当該消費量分だけ消費することを条件に、当該ゲーム媒体を当該他のユーザに付与することをいう。消費価値は、例えば、ゲーム内価値、ゲーム外価値が挙げられる。ゲーム内価値としては、例えば、ゲーム内通貨、アイテムと交換するためのポイントが挙げられる。ゲーム外価値としては、例えば、金銭、暗号資産等が挙げられる。金銭としては、例えば、銀行口座、クレジットカード、キャッシュレス決済サービス等に関連付けられた金銭等が挙げられる。また、「ユーザ間でのゲーム媒体同士の交換」とは、ユーザが所持するゲーム媒体の所有者を他のユーザに更新することと引き換えに、当該他のユーザが所持するゲーム媒体の所有者を当該ユーザに更新することである。「オークション」とは、ユーザが出品したゲーム媒体に対して、他のユーザが当該ゲーム媒体を取得するために消費すべき自身の消費価値の消費量を提案し、最も高い量の消費量を提案したユーザに対して、当該消費量の消費価値の消費を条件に、当該ゲーム媒体を当該提案したユーザに付与することである。
【0019】
また、ゲーム媒体には、NFTが関連付けられたゲーム媒体(以下、「NFTゲーム媒体」という。)と、NFTが関連付けられていないゲーム媒体とが含まれる。NFTゲーム媒体は、その所有者がブロックチェーンシステム70において管理される。NFTが関連付けられていないゲーム媒体は、その所有者がゲーム進行サーバ30によって管理される。ゲーム媒体にNFTが関連付けられていることによって、取引履歴に関する情報をより容易に取得することができる。また、ゲーム媒体にNFTが関連付けられていることによって、ゲーム媒体の信用を保つことができる。例えば、不正行為によって生成されたものでは無いことを示すことができる。なお、NFTゲーム媒体は、当該NFTゲーム媒体を利用可能なゲームをプレイするユーザだけでなく、プレイしないユーザによっても取引可能である。これは、当該NFTゲーム媒体の所有者が、ゲーム進行サーバ30とは独立してブロックチェーンシステム70によって管理されるためである。
【0020】
(トレードサーバ10のハードウェア構成)
図1に示すように、トレードサーバ10は、例えば、プロセッサ11、メモリ12および通信インタフェース13を含む。これらの構成要素は、バス19を介して接続される。
【0021】
プロセッサ11は、メモリ12に記憶されたプログラムを実行することにより、トレードサーバ10の各部を制御する。プロセッサ11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の集積回路によって構成される。
【0022】
メモリ12は、プロセッサ11が実行するプログラム、および、プロセッサ11が使用する各種のデータを記憶する。メモリ12は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、またはこれらの組み合わせによって構成される。なお、メモリ12の一部または全部は、トレードサーバ10に内蔵されることに限らず、USB(Universal Serial Bus)等の入出力インタフェース(図示せず)を介して外付けされていてもよい。また、メモリ12の一部または全部は、トレードサーバ10とは独立した装置として、ネットワークを介してトレードサーバ10に接続されていてもよい。
【0023】
通信インタフェース13は、ネットワークNWに接続するインタフェースである。通信インタフェース13は、例えば、イーサネット(登録商標)等の有線接続インタフェースまたはWiFi(登録商標)等の無線接続インタフェースによって構成される。
【0024】
(ゲーム進行サーバ30のハードウェア構成)
図1に示すように、ゲーム進行サーバ30は、例えば、プロセッサ31、メモリ32、および通信インタフェース33を含む。これらの構成要素は、バス39を介して接続される。これらの各構成要素については、トレードサーバ10が備える同名の構成要素と同様に説明されるため、詳細な説明を繰り返さない。
【0025】
(ユーザ端末50のハードウェア構成)
図1に示すように、ユーザ端末50は、例えば、プロセッサ51、メモリ52、通信インタフェース53、入力装置54、および表示装置55を含む。これらの構成要素は、バス59を介して接続される。
【0026】
プロセッサ51、メモリ52、および通信インタフェース53については、トレードサーバ10が備える同名の構成要素と同様に説明されるため、詳細な説明を繰り返さない。入力装置54は、ユーザの操作を受け付ける装置であり、例えば、コントローラ、キーボード、マウス、タッチパッド、マイク、またはこれらの組み合わせ等によって構成される。表示装置55は、ゲーム画面等を表示する装置であり、例えば、ディスプレイによって構成される。なお、ユーザ端末50は、カメラ、スピーカ、マイク(何れも図示せず)等、ゲームを進行させるために必要な各種の入出力装置を含んでいてもよい。
【0027】
(ブロックチェーンシステム70の構成)
ブロックチェーンシステム70は、NFTゲーム媒体に関連付けられたNFTおよび当該NFTゲーム媒体の所有者情報等を含むトランザクションデータを格納したブロックの列であるブロックチェーンを、複数の分散ノード(図示せず)に分散して記憶する。トランザクションデータは、NFTゲーム媒体の所有者が更新されることに応じて生成され、ブロックチェーンシステム70に格納される。トランザクションデータに含まれる情報の詳細については後述する。
【0028】
ブロックチェーンシステム70は、公知のブロックチェーン技術により実現される。例えば、ブロックチェーンシステム70には、複数の分散ノードが含まれる。各分散ノードは、新たに格納すべきトランザクションデータを含むブロックを生成するためのマイニングを実行する。複数のノードのうち所定のコンセンサスアルゴリズムに基づくマイニングに成功したノードによって生成されたブロックが、正当なブロックとしてブロックチェーンの末尾に追加される。各ノードが記憶するブロックチェーンは、正当なブロックが追加されたブロックチェーンに同期する。ブロックチェーンが分岐した場合は、最も長いブロックチェーンが正当なブロックチェーンとなる。不正なブロックが追加されたブロックチェーンは他のブロックチェーンより短いため、正当なブロックチェーンにより上書きされる。
【0029】
このようなブロックチェーンシステム70に記憶されるトランザクションデータは、改ざん、消去が難しいとの特性を有する。したがって、ブロックチェーンシステム70に記憶されたトランザクションデータを参照することにより、NFTゲーム媒体に関して信頼性の高い所有者情報、信頼性の高い取引の履歴情報等を取得可能である。
【0030】
(トレードサーバ10の機能的構成)
図2は、トレードサーバ10の機能的構成を示すブロック図である。図2に示すように、トレードサーバ10は、制御部110および記憶部130を含む。制御部110は、プロセッサ11がメモリ12に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。記憶部130はメモリ12によって構成される。
【0031】
制御部110は、通信制御部111、出品ゲーム媒体情報取得部112、評価情報取得部113、表示制御部114、およびトレード処理部115を含む。記憶部130は、出品ゲーム媒体情報を記憶する。
【0032】
通信制御部111は、互いに異なるゲームを進行する複数のゲーム進行サーバ30と通信する。また、通信制御部111は、ユーザ端末50およびブロックチェーンシステム70とそれぞれ通信する。
【0033】
出品ゲーム媒体情報取得部112は、複数のゲーム進行サーバ30が進行するゲームのうち、少なくとも一部のゲームにおいて用いられるゲーム媒体であって、第1ユーザの指示に応じて、当該第1ユーザに関連付けられたゲーム媒体の中から、当該ゲーム媒体に関連付けられているユーザを当該第1ユーザ以外のユーザに変更可能であるゲーム媒体として特定されたゲーム媒体である、出品ゲーム媒体を示す情報(以下、「出品ゲーム媒体情報」という)を取得する。
【0034】
出品ゲーム媒体は、ブロックチェーン上で保有者が管理される非代替性トークン(NFT)が関連付けられていてもよい。これにより、第3ユーザは、NFT出品ゲーム媒体を使用するゲームのプレイヤでない状態(例えば、当該ゲームを進行するサーバにユーザとして登録されていない状態)でも、当該NFT出品ゲーム媒体を取得できる。例えば、第3ユーザは、価値の高いNFTゲーム媒体を取得した後に、当該NFTゲーム媒体を使用するゲームのプレイを開始することができる。また、NFTが関連付けられていることによって、ゲーム媒体の信用を保つことができる。例えば、不正行為によって生成されたものでは無いことを示すことができる。また、NFTが関連付けられていることによって、取引履歴に関する情報をより容易に取得することができる。ただし、出品ゲーム媒体は、NFTが関連付けられていなくてもよい。
【0035】
本明細書において「第1ユーザ」とは、ゲーム媒体を出品するユーザである。なお、「ゲーム媒体を出品する」とは、所持するゲーム媒体の中から何れかのゲーム媒体を、当該ゲーム媒体の所有者を更新可能なゲーム媒体である出品ゲーム媒体として特定することをいう。出品ゲーム媒体情報は、例えば、出品ゲーム媒体を利用可能なゲームを識別する情報、出品ゲーム媒体に関連付けられたゲーム媒体シリアル、出品ゲーム媒体の種類、現在の所有者である第1ユーザを識別する情報、等を含んでいてもよい。また、出品ゲーム媒体情報は、出品ゲーム媒体の取引方式、取引の条件(消費価値の消費を伴う場合は、例えば、販売価格等の必要な消費価値の量等)を含んでいてもよい。出品ゲーム媒体情報取得部112は、第1ユーザの指示に基づき出品ゲーム媒体情報を取得して、記憶部130に記憶する。
【0036】
なお、本実施形態では、出品ゲーム媒体情報取得部112は、出品ゲーム媒体情報を、ゲーム進行サーバ30と通信してゲームをプレイすることが可能なユーザ端末50から取得する形態について説明するが、本発明はこのような形態に限定されない。出品ゲーム媒体情報取得部112は、出品ゲーム媒体情報を、ゲーム進行サーバ30と通信しない端末(つまり、当該ゲーム進行サーバ30が進行させるゲームをプレイできない端末)から取得してもよい。例えば、第1ユーザは、当該ゲームをプレイしない端末(例えば、当該ゲームのプレイに用いない、PC、スマートフォン、タブレット端末等)から、トレードサーバ10に出品ゲーム媒体情報を送信してもよい。
【0037】
また、本実施形態では、出品ゲーム媒体情報取得部112が、ユーザ端末50から、ゲーム進行サーバ30を介さずに出品ゲーム媒体情報を取得する形態について説明するが、本発明はこのような形態に限定されない。例えば、トレードサーバ10は、ゲーム進行サーバ30から出品ゲーム媒体情報を取得してもよい。この場合、例えば、ゲーム進行サーバ30が進行するゲームにおいて、トレードサーバ10への出品を受け付けるユーザインタフェースを設け、当該ユーザインタフェースを用いて、第1ユーザによる出品ゲーム媒体情報の入力を受け付けてもよい。次に、ゲーム進行サーバ30は、受け付けた出品ゲーム媒体情報を、トレードサーバ10に送信して、出品ゲーム媒体情報取得部112が当該出品ゲーム媒体情報を取得する。
【0038】
評価情報取得部113は、ゲーム媒体に、ゲーム媒体の種類を識別するゲーム媒体識別情報が関連付けられており、複数のゲーム進行サーバ30の中から、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体が用いられるゲーム進行サーバ30を特定し、当該特定したゲーム進行サーバ30から、当該ゲーム媒体についての評価であって、当該第1ユーザ以外の第2ユーザによる評価を示す情報を含む評価情報を取得する。評価情報取得部113が、出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体が用いられるゲーム進行サーバ30を特定する方法としては、例えば、予め、出品ゲーム媒体情報とゲーム識別情報とを関連付けておき、評価情報取得部113が、出品ゲーム媒体情報に関連付けられたゲーム識別情報を特定することによって、当該出品ゲーム媒体が用いられるゲーム進行サーバ30を特定する方法が挙げられる。
【0039】
出品ゲーム媒体情報とゲーム識別情報とを関連付ける方法としては、例えば、第1ユーザに入力させる方法が挙げられる。より具体的な方法としては、例えば、トレードサーバ10は、出品ゲーム媒体を出品しようとする第1ユーザに対して、当該出品ゲーム媒体を示す出品ゲーム媒体情報の入力を要求すると共に、当該出品ゲーム媒体が用いられるゲームを識別する情報(以下、「ゲーム識別情報」という。)の入力を要求する方法が挙げられる。また、出品ゲーム媒体情報とゲーム識別情報とを関連付ける方法の別の例として、前述のように、トレードサーバ10がゲーム進行サーバ30から出品ゲーム媒体情報を取得する場合、ゲーム進行サーバ30が、出品ゲーム媒体識別情報とゲーム識別情報とを関連付けて、トレードサーバ10に送信すればよい。
【0040】
表示制御部114は、第1ユーザ以外の第3ユーザによる指示であって、出品ゲーム媒体を当該第3ユーザに関連付ける指示を受け付けるためのユーザインタフェース、および、当該出品ゲーム媒体についての当該評価情報を、当該第3ユーザが閲覧する表示装置55に表示させる。これにより、第3ユーザが出品ゲーム媒体の価値を判断するための材料を提供できる。
【0041】
「第2ユーザ」とは、第1ユーザとは異なるユーザであって、出品ゲーム媒体に対する評価に関与するユーザである。「第3ユーザ」とは、第1ユーザとは異なるユーザであって、出品ゲーム媒体を取得するための操作を行なうユーザである。第3ユーザは、第2ユーザと同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0042】
「評価情報」とは、評価対象について評価した結果を示す情報である。ゲーム媒体について評価情報という場合、ゲーム媒体を評価した結果を示す情報である。また、「第2ユーザによる評価」とは、第2ユーザがゲーム媒体に対して直接入力した評価、第2ユーザが当該ゲーム媒体を使用した結果に基づいてコンピュータが生成した評価を意図する。
【0043】
ゲーム媒体についての評価情報は、第2ユーザによる評価を示す情報として、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体IDが関連付けられたゲーム媒体(同じ種類のゲーム媒体)が第2ユーザによって使用された結果に基づく評価を示す情報を含む。これにより、第3ユーザが出品ゲーム媒体の価値を判断するための材料として、ゲーム内での使用実績に基づいた材料を提供できる。ゲーム媒体が第2ユーザによって使用された結果に基づく情報としては、例えば、ゲームにおいて設定された課題に対して当該ゲーム媒体が第2ユーザによって使用されたときの実績が挙げられる。当該実績としては、例えば、特定の課題達成時に、当該ゲーム媒体、および/または当該ゲーム媒体と同じ種類のゲーム媒体、が使用されていた回数、割合、他のユーザやコンピュータが制御する特定の敵キャラクタとの対戦結果(例えば、勝利数、勝率等)等が挙げられる。これらの実績は、複数の第2ユーザによる使用結果の統計であってもよい。例えば、前述の回数、割合、対戦結果は、当該ゲーム媒体を用いた複数の第2ユーザ全体から算出してもよい。
【0044】
また、ゲーム媒体についての評価情報は、第2ユーザによって入力された、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体IDが関連付けられたゲーム媒体についての評価を示す情報を含む。これにより、第3ユーザが出品ゲーム媒体の価値を判断するための材料として、他のユーザの評価に基づいた材料を提供できる。第2ユーザが当該ゲーム媒体について入力した情報としては、例えば、当該ゲーム媒体について採点した結果、コメント等が挙げられる。ここで、ゲーム媒体について評価を入力する第2ユーザは、ゲームのプレイヤに限定されず、ゲームの運営者も含まれる。
【0045】
また、ゲーム媒体についての評価情報は、第2ユーザによる評価を示す情報として、出品ゲーム媒体を含む、所定の複数のゲーム媒体中の、所定の条件に基づいて算出された当該出品ゲーム媒体の順位を示す情報を含む。これにより、ユーザが、出品ゲーム媒体の価値を判断する材料として、他のゲーム媒体との相対的な評価を示す材料を提供できる。出品ゲーム媒体の順位を算出するための所定の条件としては、例えば、順位を算出する対象となるゲーム中の要素、算出対象の実績等が挙げられる。ゲーム中の要素とは、例えば、ゲーム中の特定のイベント、他のユーザやコンピュータが制御する特定の敵キャラクタとの対戦等が挙げられる。算出対象の実績とは、例えば、特定の課題達成時に、或るゲーム媒体と同じ種類のゲーム媒体が使用されていた回数順、割合順等が挙げられる。また、算出対象の実績としては、例えば、前述の対戦を行なったときについての、或るゲーム媒体と同じ種類のゲーム媒体について、当該ゲーム媒体が使用されたときの勝利数順、勝率順等が挙げられる。
【0046】
なお、ゲーム媒体についての評価情報は、これまで説明した例以外の、第2ユーザによる評価結果を示す情報を含んでいてもよい。例えば、第2ユーザは当該ゲーム媒体が使用されるゲームの運営者であってもよく、評価情報は当該運営者による評価を示す情報等であってもよい。
【0047】
また、ゲーム媒体についての評価情報は、第1ユーザ自身による評価を示す情報を含んでもよいし、含まなくてもよい。第1ユーザ自身による評価を示す情報としては、例えば、第1ユーザによって使用された結果に基づく情報、第1ユーザによる採点結果、コメント等が挙げられる。また、例えば、前述した、複数の第2ユーザによる使用結果の統計を算出するとき、第1ユーザによって使用された結果も含めて算出してもよく、前述の、出品ゲーム媒体の順位を示す情報には、第1ユーザによって使用された結果も反映されていてもよい。
【0048】
また、評価情報は、第2ユーザによる評価を示す情報に加えて、または、代えて、ユーザによらない評価情報を含んでもよい。ユーザによらない評価情報としては、例えば、当該ゲーム媒体のパラメータに基づいて算出したスコア等を示す情報、当該ゲーム媒体と同じ種類のゲーム媒体の流通数に基づく評価情報、等が挙げられる。
【0049】
トレード処理部115は、第1ユーザの指示に応じて特定された出品ゲーム媒体を示す情報を取得する。また、トレード処理部115は、第3ユーザの指示に応じて、出品ゲーム媒体の所有者を第1ユーザから第3ユーザに更新する。具体的には、トレード処理部115は、第3ユーザが入力した内容が、出品ゲーム媒体情報に含まれる取引の条件を満たしているか否かを判定し、満たしている場合に、当該出品ゲーム媒体の所有者を第1ユーザから第3ユーザに更新してもよい。
【0050】
(ゲーム進行サーバ30の機能的構成)
図3は、ゲーム進行サーバ30の機能的構成を示すブロック図である。図3に示すように、ゲーム進行サーバ30は、制御部310および記憶部330を含む。制御部310は、プロセッサ31がメモリ32に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。記憶部330はメモリ32によって構成される。
【0051】
制御部310は、通信制御部311、評価情報生成部312、およびゲーム進行部313を含む。記憶部330は、ユーザ情報、使用結果情報、およびユーザ入力評価情報を記憶する。
【0052】
通信制御部311は、トレードサーバ10、ユーザ端末50、およびブロックチェーンシステム70と通信する。評価情報生成部312は、ゲーム媒体についての評価であって、第2ユーザによる評価を示す情報を含む評価情報を生成する。ゲーム媒体についての評価情報の詳細については上述した通りである。例えば、評価情報生成部312は、記憶部330に記憶されたユーザ情報、使用結果情報、またはユーザ入力評価情報を参照して、ゲーム媒体についての評価情報を生成する。ゲーム進行部313は、ゲーム媒体を用いてゲームを進行させる処理を行う。また、ゲーム進行部313は、ゲームの進行に応じて、ユーザ情報、使用結果情報、ユーザ入力評価情報を生成・更新して記憶部130に記憶させる処理を行う。
【0053】
図4は、ユーザ情報の一例を示す図である。ユーザ情報は、ユーザを識別する識別情報、及び、当該ユーザを識別する情報に関連付けられて、ユーザ毎に管理される情報である。図4に示すように、ユーザ情報は、ユーザID、ユーザネーム、ユーザレベル、ユーザ間対戦成績、イベントX進捗、イベントY進捗、所持情報、およびデッキ構成を示す情報を含む。ユーザ情報は、当該ユーザ情報の更新に応じて、当該ユーザが利用するユーザ端末50に送信される。ユーザIDは、ユーザを識別する識別情報の一例であり、図4に示す例では「00001234」である。ユーザネームは、ゲーム内で用いられる当該ユーザの名前であり、この例では「AAA」である。ユーザレベルは、ゲームの実行に応じて上昇するゲームの経験度合いを示す指標であり、この例では「30」である。ユーザ間対戦履歴は、当該ユーザのユーザ間対戦の戦績を示し、この例では「50勝40敗」である。イベントX進捗は、ゲームにおいて提供されるイベントXの進捗状況を示す情報である。この例では、イベントXは1~100階層を含んで構成され、そのうち60階までクリアされたとの進捗が示されている。例えば、階層は、数値が大きいほど難易度が高くなることを表し、最も数値が大きい階層(最も難易度が高い階層)を、「最上階」ともいう。イベントY進捗は、ゲームにおいて提供されるイベントYの進捗状況を示す情報である。この例では、イベントYは既にクリア済であるとの進捗が示されている。なお、「クリア」とは、当該イベントが対戦型のイベントであれば、対戦相手に勝つことであってもよく、その場合、対戦相手は、他のユーザであってもよく、コンピュータ(NPC:Non Player Character)であってもよい。なお、イベントは、対戦型のイベントに限らず、対戦によらずに達成すべき課題が設定されたイベントであってもよい。
【0054】
所持情報は、当該ユーザが所持するゲーム媒体を示す情報である。この例では、所持情報は、キャラクタA、B、C、…、アイテムA、B、…、をそれぞれ示す情報を含む。つまり、当該ユーザは、キャラクタA、B、C、…、アイテムA、B、…、のゲーム媒体を所持している。また、所持情報は、各ゲーム媒体に関連付けられたゲーム媒体IDを示す情報を含む。この例では、ゲーム媒体の名称「キャラクタA」等の文字列における末尾のアルファベット「A」等は、ゲーム媒体ID(つまり、ゲーム媒体の種類)を示している。また、所持情報は、図示していないが、各ゲーム媒体に関連付けられたゲーム媒体シリアルを含んでいてもよい。
【0055】
また、所持情報は、当該ユーザが所持するゲーム媒体がNFTゲーム媒体である場合には、当該NFTゲーム媒体に関連付けられたNFTの識別情報を含む。この例では、キャラクタA、Cは、NFTが関連付けられたNFTゲーム媒体である。例えば、キャラクタAに関連付けられたNFTの識別情報は00009876である。また、キャラクタB、アイテムA、Bは、NFTが関連付けられていないゲーム媒体である。NFTゲーム媒体であるキャラクタA、Cは、ブロックチェーンシステム70において所有者が管理されている。ブロックチェーンシステム70には、キャラクタA、Cの所有者の更新に応じて生成されたトランザクションデータが記録されている。キャラクタAの所有者の更新に応じて生成されたトランザクションデータは、キャラクタAに関連付けられたNFTの識別情報「00009876」を含む。キャラクタCの所有者の更新に応じて生成されたトランザクションデータは、キャラクタAに関連付けられたNFTの識別情報「00001357」を含む。NFTが関連付けられていないキャラクタB、アイテムA、Bは、その所有者が当該ゲーム進行サーバ30において管理されている。
【0056】
また、所持情報は、ゲーム内またはゲーム外において当該ゲーム媒体に関する取引が実行されると更新される。ユーザ情報に含まれるNFTゲーム媒体に関する所持情報は、ブロックチェーンシステム70において管理される所有者情報に整合するよう更新される。例えば、制御部310は、ブロックチェーンシステム70と所定のタイミングごとに(例えば、定期的に)通信することにより、ユーザ情報に含まれるNFTゲーム媒体に関する所有者情報を取得し、取得した所有者情報に整合するよう所持情報を更新してもよい。ブロックチェーンシステム70と通信する間隔の長さを調整することにより、通信の遅延による処理への影響を少なくしながら、NFTゲーム媒体の所持情報を所有者情報に整合させることができる。ただし、ゲーム進行サーバ30およびブロックチェーンシステム70間の通信の遅延を考慮しなくてよい場合、制御部110は、NFTゲーム媒体に関する所持情報を、ブロックチェーンシステム70において管理される所有者情報に、リアルタイムに整合させてもよい。また、当該通信の遅延を考慮しなくてよい場合、制御部110は、NFTゲーム媒体に関する所持情報が必要となるタイミングに応じて、ブロックチェーンシステム70に対して当該所持情報を問い合わせることにより更新してもよい。また、ゲーム進行サーバ30は、マイニング等の処理コストを考慮しなくてよい場合、ブロックチェーンシステム70に含まれる複数のノードの1つとして機能してもよい。この場合、制御部310は、NFTゲーム媒体に関する所持情報を、自装置が記憶するブロックチェーンを参照することにより容易に取得できる。
【0057】
デッキ構成は、当該ユーザが所持するゲーム媒体の一部または全部によって編成されるデッキの構成を示す情報である。この例では、当該ゲーム進行サーバ30が進行させるゲームは、デッキを使用して進行するゲームである。枠1、2、…は、それぞれ、当該ユーザが所持するゲーム媒体のうち当該ユーザによって特定されたゲーム媒体を示す情報である。この例では、デッキは、キャラクタA、D、…によって構成されている。
【0058】
図5は、使用結果情報の一例を示す図である。使用結果情報は、ゲームにおいてユーザによってゲーム媒体が使用された結果を示す情報である。図5の例では、使用結果情報は、或るゲームに含まれる「イベントX最上階」においてユーザがデッキを用いて敵キャラクタとの対戦を行った結果を示す情報を含んでいる。図5に示すように、使用結果情報は、対戦ID、ユーザID、勝敗、およびデッキ情報、を含む。対戦IDは、対戦を識別する識別情報であり、個々の対戦ごとに付与される。ユーザIDは、対戦を行ったユーザを識別する情報である。なお、同じユーザが当該敵キャラクタとの対戦を複数回行う場合もあり得る。その場合は、同一のユーザIDで対戦IDが異なる複数の使用結果情報が記憶される。勝敗は、個々の対戦ごとの対戦結果(この例では、当該対戦における所定の敵キャラクタに対する勝敗)を示す情報である。デッキ情報は、対戦毎にユーザによって使用されたデッキを構成するキャラクタを示す情報である。この例では、例えば、対戦ID「00002」を含む使用結果情報は、ユーザID「00001234」のユーザがキャラクタA、Dを含むデッキを用いて敵キャラクタに勝利したことを示している。
【0059】
図6は、ユーザ入力評価情報の一例を示す図である。ユーザ入力評価情報は、ユーザによって入力された、ゲーム媒体についての評価を示す情報を含む。例えば、ゲーム進行部313は、ゲームにおいて利用可能なゲーム媒体について評価が入力されると、ユーザ入力評価情報を生成または更新する。例えば、ゲーム進行部313は、特定のゲーム媒体についてユーザによって評価値が入力されると、当該ゲーム媒体についてユーザ入力評価情報を生成してもよい。また、ゲーム進行部313は、ゲームにおいて利用可能な複数のゲーム媒体を選択肢としてそのうち何れかのゲーム媒体がユーザによって選択されると、選択されたゲーム媒体についてユーザ入力評価情報を生成してもよい。
【0060】
図6に示すように、ユーザ入力評価情報は、ユーザID、評価対象、およびポイントを含む。ユーザIDは、評価を示す情報を入力したユーザを識別する識別情報である。評価対象は、評価の対象となるゲーム媒体の種類を示す情報である。ポイントは、評価対象について、当該ユーザIDに対応するユーザから入力された評価値を示す情報である。例えば、ポイントは、所定範囲(この例では0点以上10点以下)の任意の数値を入力可能であってもよく、選択肢(例えば、0~5個までの星の数)の何れかを入力可能であってもよい。また、例えば、ポイントは、値が大きいほど評価が高いことを示すものであってもよい。また、例えば、ユーザは、評価を示す情報を、自身が所持するゲーム媒体について入力可能であってもよく、自身が使用したゲーム媒体について入力可能であってもよい。この例では、例えば、ユーザID「00001234」を含むユーザ入力評価情報は、当該ユーザによってキャラクタAを評価対象としてポイント「8」が入力されたことを示している。
【0061】
(ユーザ端末50の機能的構成)
図7は、ユーザ端末50の機能的構成を示すブロック図である。図7に示すように、ユーザ端末50は、制御部510および記憶部530を含む。制御部510は、プロセッサ51がメモリ52に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。記憶部530はメモリ52によって構成される。なお、本実施形態では、第1ユーザがユーザ端末50-1を利用し、第3ユーザがユーザ端末50-2を利用するものとして説明する。
【0062】
制御部510は、通信制御部511、トレードUI(user interface)部512、およびゲームUI部513、を含む。記憶部530は、ユーザ情報を記憶する。ユーザが複数のゲームをプレイする場合、記憶部530は、複数のゲームの各々についてユーザ情報を記憶する。当該ユーザ情報は、当該ゲームを進行するゲーム進行サーバ30に記憶されるユーザ情報に同期される。例えば、ユーザ情報は、当該ゲーム進行サーバ30から所定のタイミングで送信されたものである。なお、ユーザ端末50および当該ゲーム進行サーバ30間における通信の遅延を考慮しなくてよい場合には、記憶部530は、ユーザ情報を記憶していなくてもよい。この場合、ユーザ端末50は、必要に応じてユーザ情報を当該ゲーム進行サーバ30に問い合わせることにより取得する。
【0063】
通信制御部511は、ゲーム進行サーバ30およびトレードサーバ10とそれぞれ通信する。ユーザ端末50-1では、トレードUI部512は、第1ユーザによる指示であって、ゲーム媒体を出品する指示を受け付けるためのユーザインタフェース(以降、出品UIともいう)を表示装置55に表示させる。また、ユーザ端末50-2では、トレードUI部512は、第3ユーザによる指示であって、出品ゲーム媒体を購入する指示を受け付けるためのユーザインタフェース(以降、購入UIともいう)を表示装置55に表示する。また、トレードUI部512は、出品UIまたは購入UIを介して受け付けた指示に基づく情報を、トレードサーバ10に送信する。また、トレードUI部512は、トレードサーバ10から受信した情報に基づき出品UIまたは購入UIを更新する。
【0064】
ゲームUI部513は、複数のゲーム進行サーバ30の何れかが進行させるゲームをプレイする操作を受け付けるためのユーザインタフェース(以降、ゲームUIともいう)を表示装置55に表示する。ユーザが複数のゲームをプレイする場合、制御部510は、各ゲームに対応するゲームUI部513を含む。ゲームUI部513は、ゲームUIを介してユーザから受け付けた操作に基づく情報を、対応するゲーム進行サーバ30に送信する。また、ゲームUI部513は、当該ゲーム進行サーバ30から受信した情報に基づきゲームUIを更新する。なお、前述したように、NFTゲーム媒体は、当該NFTゲーム媒体を利用可能なゲームのプレイヤでない状態でも取引可能である。したがって、NFTゲーム媒体を出品する第1ユーザ、または、当該NFTゲーム媒体を取得しようとする第3ユーザが利用するユーザ端末50は、必ずしもゲームUI部513を有していなくてもよい。
【0065】
<システム1の処理の概要>
以上のように構成されたシステム1は、情報処理方法S1を実行する。図8は、情報処理方法S1の流れを説明するフロー図である。以下、情報処理方法S1の説明においては、ゲーム媒体としてキャラクタを適用する例について説明する。そこで、以下の説明では、出品ゲーム媒体を「出品キャラクタ」、出品ゲーム媒体情報を「出品キャラクタ情報」、同じゲーム媒体IDが関連付けられたキャラクタを「同じ種類のキャラクタ」という。また、情報処理方法S1の説明においては、キャラクタを取引する取引方式が販売である例について説明する。
【0066】
図8に示すように、情報処理方法S1は、ステップS101~S131を含む。ステップS101~S105において、出品ゲーム媒体情報取得部112は、複数のゲーム進行サーバ30が進行するゲームのうち、少なくとも一部のゲームにおいて用いられるキャラクタであって、第1ユーザにより出品された出品キャラクタを示す出品キャラクタ情報を、ユーザ端末50-1から取得する。ステップS107~S109において、表示制御部114は、第3ユーザが購入可能な出品キャラクタの一覧を含む購入UIを、当該第3ユーザが閲覧するユーザ端末50-2の表示装置55に表示させる。ステップS111~S115において、評価情報取得部113は、出品キャラクタと同じ種類のキャラクタについての評価であって、第2ユーザによる評価を示す情報を含む評価情報を、当該キャラクタが用いられるゲーム進行サーバ30から取得する。ステップS117~S119において、表示制御部114は、出品キャラクタについての評価情報を、第3ユーザが閲覧するユーザ端末50-2の表示装置55に表示させる。ステップS121~S133において、トレード処理部115は、出品キャラクタの所有者を第1ユーザから第3ユーザに更新する。以下、各ステップについて詳細を説明する。
【0067】
<情報処理方法S1の流れ>
ステップS101において、ユーザ端末50-1のトレードUI部512は、出品UIを表示装置55に表示する。出品UIは、例えば、第1ユーザが所持するキャラクタの一覧を含む。第1ユーザが所持するキャラクタの一覧は、記憶部530に記憶されたユーザ情報を参照することにより取得される。また、出品UIは、キャラクタの一覧のうち何れかを出品キャラクタとして特定する指示を受け付ける機能を有する。
【0068】
ステップS103において、トレードUI部512は、キャラクタの一覧のうち何れかを出品キャラクタとして特定する第1ユーザの指示を受け付ける。また、トレードUI部512は、販売価格等を設定する第1ユーザの指示を受け付ける。また、トレードUI部512は、当該出品キャラクタを利用可能なゲームを識別する情報を、第1ユーザの入力により取得する。トレードUI部512は、出品キャラクタ、販売価格を含む当該出品キャラクタを示す情報と、当該出品キャラクタを利用可能なゲームを識別する情報とを、トレードサーバ10に送信する。
【0069】
ステップS105において、トレードサーバ10の出品ゲーム媒体情報取得部112は、出品キャラクタを示す情報、および当該出品キャラクタを利用可能なゲームを識別する情報を受信し、これらを関連付けて記憶部130に記憶する。記憶部130には、これまでに受信された1以上の出品キャラクタを示す情報と、各出品キャラクタを利用可能なゲームを識別する情報とが関連付けられて記憶される。
【0070】
ステップS107において、表示制御部114は、記憶部130を参照して、出品キャラクタの一覧を示す情報をユーザ端末50-2に送信する。なお、当該ステップは、ステップS105に続けて実行されてもよく、ステップS105を実行した後、ユーザ端末50-2からの要求に応じて実行されてもよい。ステップS109において、ユーザ端末50-2のトレードUI部512は、出品キャラクタの一覧を含む購入UIを表示装置55に表示する。
【0071】
図9は、購入UIの画面例G1を示す図である。図9に示すように、画面例G1は、UIオブジェクトG11~G12を含む。UIオブジェクトG11(出品キャラクタの一覧)は、各出品キャラクタに対応するUIオブジェクトG12を含んでいる。UIオブジェクトG12は、対応する出品キャラクタの購入ページを表示する指示を受け付ける。ステップS111において、何れかの出品キャラクタに対応するUIオブジェクトG12に対する操作が受け付けられると、トレードUI部512は、当該出品キャラクタの購入ページを要求する情報をトレードサーバ10に送信する。
【0072】
ステップS113において、トレードサーバ10の評価情報取得部113は、ユーザ端末50-2から購入ページを要求された出品キャラクタについて、当該出品キャラクタと同じ種類のゲーム媒体を利用可能なゲームを進行するゲーム進行サーバ30を特定する。例えば、評価情報取得部113は、出品キャラクタ情報に関連付けられたゲームを識別する情報を参照して、対応するゲーム進行サーバ30を特定してもよい。また、評価情報取得部113は、特定したゲーム進行サーバ30に対して、当該出品キャラクタの詳細情報を要求する情報を送信する。本実施形態において、「詳細情報」は、キャラクタについての説明を含む情報であって、少なくとも評価情報を含む情報であり、評価情報以外の情報を含んでいてもよい。詳細情報に含まれる、評価情報以外の情報は、当該キャラクタのパラメータを含んでもよい。出品キャラクタに関連付けられたパラメータは、出品キャラクタと同じ種類のキャラクタに共通のパラメータ、出品キャラクタに固有のパラメータ、変動するパラメータ、固定のパラメータ等の一部または全部を含んでいてもよい。また、詳細情報に含まれる、評価情報以外の情報は、当該出品キャラクタと同じ種類のキャラクタのゲーム内における流通数を含んでもよい。評価情報は、前述したように、第2ユーザによる評価を示す情報を含み、当該情報の詳細については前述した通りである。
【0073】
ステップS115において、ゲーム進行サーバ30の評価情報生成部312は、記憶部330に記憶されたユーザ情報、使用結果情報、またはユーザ入力評価情報に基づいて、当該出品キャラクタについての評価情報を生成する。また、評価情報生成部312は、当該出品キャラクタについて、詳細情報に含まれる評価情報以外の情報も生成する。これにより、評価情報生成部312は、詳細情報を生成し、生成した詳細情報を、トレードサーバ10に送信する。トレードサーバ10の評価情報取得部113は、ゲーム進行サーバ30から、出品キャラクタについての詳細情報を取得する。評価情報を生成する処理の具体例については後述する。
【0074】
ステップS117において、表示制御部114は、ゲーム進行サーバ30から取得した出品キャラクタについての詳細情報、ならびに、記憶部130に記憶された出品キャラクタ情報に基づいて、出品キャラクタの購入ページを示す情報を生成する。また、表示制御部114は、出品キャラクタの購入ページを示す情報を、ユーザ端末50-2に送信する。ステップS119において、ユーザ端末50-2のトレードUI部512は、出品キャラクタの購入ページを表示装置55に表示する。これにより、第3ユーザが閲覧するユーザ端末50-2に、出品キャラクタの詳細情報が表示される。
【0075】
図10は、出品キャラクタの購入ページの画面例G2を示す図である。図10に示すように、画面例G2は、UIオブジェクトG21~G27を含む。
【0076】
UIオブジェクトG21は、出品キャラクタの名称、外観、販売価格を含んでいる。UIオブジェクトG21に含まれる情報は、トレードサーバ10の記憶部130に記憶された出品キャラクタ情報に基づく情報であり、第1ユーザによって設定された情報である。
【0077】
UIオブジェクトG22は、出品キャラクタの詳細情報のうち、評価情報以外の情報の一例である、流通数を含む。また、UIオブジェクトG23(詳細ボタン)は、出品キャラクタに関して、画面例G2に含まれる情報よりさらに詳細な情報を表示する指示を受け付ける。UIオブジェクトG23に対する操作が受け付けられると、トレードUI部512は、出品キャラクタの詳細情報を表示装置55に表示する。出品キャラクタの詳細情報を表示した画面例については特に図示しないが、例えば、出品キャラクタに関連付けられたパラメータ等を含む。UIオブジェクトG22に含まれる流通数、およびUIオブジェクトG23に対する操作により表示される詳細情報は、ステップS115においてゲーム進行サーバ30が生成したものである。
【0078】
UIオブジェクトG24~G26は、ゲーム進行サーバ30から取得した詳細情報に含まれる評価情報である。例えば、UIオブジェクトG24は、「クリアデッキ使用率」(85%)を含む。UIオブジェクトG25は、「ユーザ間対戦勝率」(40%)を含む。「クリアデッキ使用率」、「ユーザ間対戦勝率」は、「出品キャラクタと同じ種類のキャラクタが第2ユーザによって使用された結果に基づく評価を示す情報」の一例である。UIオブジェクトG26は、「みんなの評価」(10点満点中8.7点)を含む。「みんなの評価」は、「第2ユーザによって入力された、出品キャラクタと同じ種類のキャラクタについての評価を示す情報」の一例である。
【0079】
画面例G2に表示された詳細情報、およびUIオブジェクトG23に対する操作により表示される詳細情報は、例えば、第3ユーザによる購入ページの閲覧に応じて動的に生成された情報であってもよく、所定のタイミングで更新された最新の情報であってもよい。これにより、第3ユーザは、出品キャラクタについて、直近の詳細情報を知ることができる。
【0080】
(評価情報の生成処理の例)
画面例G2に含まれる「クリアデッキ使用率」、「デッキ対戦勝率」、「みんなの評価」を例として、ステップS115における評価情報の生成処理の具体例について説明する。この例では、出品キャラクタは「キャラクタA」である。なお、本実施形態において、後述するイベントX、対戦等のように、如何なるゲームの要素について評価情報が作成されるかは、例えば、ゲーム毎に、また、ゲームに応じて期間ごとに適宜設定されうる。
【0081】
「クリアデッキ使用率」は、イベントX最上階をクリアした対戦のうちキャラクタAを含むデッキが使用された対戦の割合を示す。例えば、評価情報生成部312は、図5に示したイベントX最上階の使用結果情報から、対戦結果が「勝」である対戦を抽出する。また、評価情報生成部312は、抽出した対戦のうち、キャラクタAが使用されている対戦の割合を「クリアデッキ使用率」として算出する。
【0082】
「ユーザ間デッキ対戦勝率」は、このゲームにおいてキャラクタAを含むデッキが使用されたユーザ間対戦のうちクリアした対戦の割合を示す。例えば、評価情報生成部312は、ゲームにおける各イベントに関する使用結果情報から、キャラクタAを含むデッキが使用されたユーザ間対戦を抽出する。ユーザ間対戦を示す使用結果情報には、例えば、図5と同様の情報に加えて、対戦相手のユーザが使用したデッキ情報が含まれる。なお、評価情報生成部312は、双方のユーザがキャラクタAを含むデッキを使用したユーザ間対戦については、抽出しないようにしてもよい。また、評価情報生成部312は、抽出したユーザ間対戦のうち、対戦結果が「勝」である対戦の割合を「ユーザ間デッキ対戦勝率」として算出する。
【0083】
「みんなの評価」は、キャラクタAに対して入力された1以上の第2ユーザによる評価を示す。例えば、評価情報生成部312は、図6に示したユーザ入力評価情報から、キャラクタAに対する評価を抽出し、その統計値(例えば平均値)を「みんなの評価」として算出する。
【0084】
なお、図8では、ゲーム進行サーバ30の評価情報生成部312は、トレードサーバ10からの要求に応じて、評価情報を含む詳細情報を生成している(ステップS113~S115)。ただし、詳細情報を生成するタイミングはこれに限られない。例えば、評価情報生成部312は、所定のタイミングごとに(例えば、定期的に)詳細情報を生成して記憶部330に記憶しておき、トレードサーバ10からの要求に応じて、記憶しておいた詳細情報を送信するようにしてもよい。これにより、ゲーム進行サーバ30の処理負荷を低減することができる。
【0085】
図11は、評価情報生成部312が定期的に(例えば、1日2回、等)生成して記憶部330に記憶する詳細情報の一例を示す図である。例えば、評価情報生成部312は、ゲームにおけるイベントX最上階に関する使用結果情報から、対戦結果が「勝」である対戦を抽出する。また、評価情報生成部312は、抽出した対戦のうち、キャラクタの種類ごとに使用された対戦の割合(クリアデッキ使用率)を算出する。また、評価情報生成部312は、このようにして定期的に算出したキャラクタの種類ごとのクリアデッキ使用率を記憶部330に記憶する。次に、評価情報生成部312は、トレードサーバ10からキャラクタAの詳細情報を要求されると、記憶部330に記憶したキャラクタAのクリアデッキ使用率をトレードサーバ10に送信する。
【0086】
また、図8では、トレードサーバ10の評価情報取得部113は、ユーザ端末50-2からの要求に応じて詳細情報をゲーム進行サーバ30から取得している(ステップS111~S113)。ただし、詳細情報をゲーム進行サーバ30から取得するタイミングはこれに限られない。例えば、ステップS105の後に、ステップS111を待たず、取得した出品キャラクタ情報に対応するキャラクタに関して、ステップS113を実行してもよい。例えば、評価情報取得部113は、所定のタイミングごとに(例えば、定期的に)、ゲーム進行サーバ30で使用されるキャラクタの少なくとも一部に関する詳細情報をゲーム進行サーバ30から取得して記憶部130に記憶させる。詳細情報を取得する対象のキャラクタは、取得時点では出品キャラクタとして特定されていないキャラクタを含んでいてもよい。また、評価情報取得部113は、ユーザ端末50-2からの要求に応じて、要求された出品キャラクタに関する詳細情報を記憶部130から取得してもよい。例えば、評価情報取得部113は、図11に示したような詳細情報を定期的に取得して、記憶部130に記憶する。そして、評価情報取得部113は、ユーザ端末50-2からキャラクタAの購入ページを要求されると、記憶部130からキャラクタAについてのクリアデッキ使用率を読み込めばよい。これにより、トレードサーバ10およびゲーム進行サーバ30の間の通信負荷を低減することができる。
【0087】
画面例G2を参照することにより、第3ユーザは、出品されたキャラクタAの有用性を、第2ユーザによる評価を参考に推測することができる。例えば、第3ユーザは、クリアデッキ使用率85%およびユーザ間対戦使用率40%との評価情報に基づいて、キャラクタAはイベントX最上階をクリアするためには有用であるが、ユーザ間対戦においてはそれほど効果がないと推測できる。このように、第3ユーザは、第2ユーザによる評価を判断材料として、キャラクタAの購入可否を決定することができる。
【0088】
(出品キャラクタの順位を含む評価情報の例)
ステップS109において表示される購入UIの画面例G1(図9)は、出品キャラクタの順位を含む評価情報を含んでもよい。図12は、出品キャラクタの順位を含む評価情報を用いて変形された購入UIの画面例G3を示す図である。図12に示すように、画面例G3は、UIオブジェクトG31~G32を含む。UIオブジェクトG31は、キャラクタの種類ごとのイベントX最上階のクリアデッキ使用率を高い順に並べたランキングを含む。また、UIオブジェクトG32は、ランキングに含まれるキャラクタのうち、出品キャラクタが存在するものについて、当該出品キャラクタの購入ページを表示する指示を受け付ける。この例では、キャラクタA、Fについては出品キャラクタが存在するため、それぞれに対応するUIオブジェクトG32が表示されている。クリアデッキ使用率のランキングに含まれるキャラクタA、Fの順位(2位、4位)は、「ゲーム媒体の順位を示す情報」の一例である。
【0089】
この場合、ステップS107において、トレードサーバ10の評価情報取得部113は、ゲーム進行サーバ30に要求することにより、キャラクタの種類ごとのクリアデッキ使用率を含む評価情報を取得する。また、評価情報取得部113は、取得した評価情報に含まれるクリアデッキ使用率を高い順に並べることによって、表示装置55に画面例G3を表示させるための情報を生成し、当該情報をユーザ端末50-2に送信する。なお、前述したように、評価情報取得部113が定期的にゲーム進行サーバ30から詳細情報を取得して記憶部130に記憶している場合には、ステップS107でゲーム進行サーバ30に要求する処理を省略して、表示装置55に画面例G3を表示させるための情報を生成可能である。
【0090】
第3ユーザは、画面例G3を参照することにより、特定のイベントにおける出品キャラクタおよび他のキャラクタの評価を比較することができる。したがって、第3ユーザは、出品キャラクタおよび他のキャラクタの評価の比較結果を参考にして、キャラクタAの購入可否を決定することができる。
【0091】
(出品キャラクタの所有者を更新する処理)
ステップS121において、ユーザ端末50-2のトレードUI部512は、画面例G2においてUIオブジェクトG27(購入ボタン)に対する操作が受け付けられると、購入が指示されたことを示す情報をトレードサーバ10に送信する。ここで、出品キャラクタを購入する第3ユーザが、当該出品キャラクタを利用可能なゲームのプレイヤである場合、第3ユーザは、出品キャラクタにNFTが関連付けられているか否かに関わらず、当該出品キャラクタを購入することができる。また、第3ユーザが、当該ゲームのプレイヤでない場合であっても、第3ユーザは、NFTが関連付けられた出品キャラクタを購入できる。そこで、出品キャラクタの所有者を更新する処理を、(i)第3ユーザが当該ゲームのプレイヤであり、かつ、出品キャラクタにNFTが関連付けられていない場合と、(ii)第3ユーザが当該ゲームのプレイヤであり、かつ、出品キャラクタにNFTが関連付けられている場合と、(iii)第3ユーザが当該ゲームのプレイヤでない場合とに分けて、説明する。
【0092】
(i:第3ユーザが当該ゲームのプレイヤであり、出品キャラクタにNFTが関連付けられていない場合)
出品キャラクタを購入する第3ユーザが、当該出品キャラクタを利用可能なゲームのプレイヤであり、かつ、出品キャラクタにNFTが関連付けられていない場合の、出品キャラクタの所有者を更新する処理について説明する。当該ゲームのプレイヤである第3ユーザには、例えば、当該ゲームのユーザIDが付与されている。そこで、ステップS121において、トレードUI部512は、購入が指示されたことを示す情報に、当該ゲームにおける第3ユーザのユーザIDを含めて送信してもよい。この場合、トレードUI部512は、UIオブジェクトG27(購入ボタン)に対する操作を受け付けると、当該ゲームにおける第3ユーザのユーザIDを入力するUIを表示し、入力されたユーザIDを、購入が指示されたことを示す情報に含めてもよい。
【0093】
または、画面例G1(出品キャラクタ一覧)または画面例G2(出品キャラクタの購入ページ)等といったトレードサーバ10が提供する画面は、ゲーム進行サーバ30が提供するゲーム内の画面から遷移して表示されてもよい。この場合、ゲーム内の画面からトレードサーバ10が提供する画面に遷移する際に、ゲーム進行サーバ30からトレードサーバ10に第3ユーザのユーザIDを通知することが可能である。これにより、トレードサーバ10は、画面例G2を閲覧している第3ユーザのユーザIDを知ることができる。したがって、UIオブジェクトG27(購入ボタン)に対する操作に応じて第3ユーザのユーザIDを入力させるUIは不要となる。
【0094】
ステップS123において、トレードサーバ10のトレード処理部115は、出品キャラクタを購入するために要件とされる、第3ユーザが所有する消費価値を消費するとともに第1ユーザに消費価値を付与する処理を実行する。例えば、消費価値が暗号資産である場合、トレード処理部115は、第3ユーザが所持する暗号資産を販売価格の分だけ第1ユーザに送金する送金処理を、当該暗号資産の決済サービスに対して依頼する。また、例えば、消費価値が金銭である場合、トレード処理部115は、第3ユーザが所持する金銭を販売価格の分だけ第1ユーザに送金する送金処理を、金銭に関連付けられた決済サービスに対して依頼する。なお、第1ユーザに付与される消費価値の量は、手数料が減算された量であってもよい。該当する決済サービスから送金完了の通知を受領すると、次のステップS125が実行される。
【0095】
ステップS125において、トレード処理部115は、出品キャラクタの所有者を、第1ユーザから第3ユーザに更新する処理を実行する。具体的には、トレード処理部115は、当該キャラクタの所有者を第1ユーザから第3ユーザに更新することを、当該キャラクタを利用可能なゲームを進行するゲーム進行サーバ30に通知する。
【0096】
ステップS127において、ゲーム進行サーバ30のゲーム進行部313は、トレードサーバ10からの通知にしたがって、第1ユーザのユーザ情報における所持情報から出品キャラクタを削除する。また、ゲーム進行部313、第3ユーザのユーザ情報における所持情報に出品キャラクタを追加する。
【0097】
ステップS129において、トレード処理部115は、出品キャラクタの取引結果を示す情報を、ユーザ端末50-1、50-2に送信する。ステップS131において、ユーザ端末50-1のトレードUI部512は、取引結果を表示装置55に表示する。当該取引結果を示す情報には、第1ユーザが所持する出品キャラクタが販売されたことと引き換えに、第1ユーザに販売価格に基づく分だけ消費価値が付与されたことが含まれる。ステップS132において、ユーザ端末50-2のトレードUI部512は、取引結果を表示装置55に表示する。当該取引結果を示す情報には、第3ユーザの消費価値が販売価格の分だけ消費されたことと引き換えに、第3ユーザが出品キャラクタを取得したことが含まれる。
【0098】
(ii:第3ユーザが当該ゲームのプレイヤであり、出品キャラクタにNFTが関連付けられている場合)
出品キャラクタを購入する第3ユーザが、当該出品キャラクタを利用可能なゲームのプレイヤであり、かつ、出品キャラクタにNFTが関連付けられている場合の、出品キャラクタの所有者を更新する処理について説明する。この場合、システム1は、(i)と同様にステップS121~S133を実行するが、ステップS125における処理の詳細が異なる。
【0099】
ステップS125において、トレードサーバ10のトレード処理部115は、上述した処理に加えて、出品キャラクタに関するトランザクションデータをブロックチェーンシステム70に登録する処理を行う。具体的には、トレード処理部115は、当該NFTキャラクタの所有者を第1ユーザから第3ユーザに更新したことを含むトランザクションデータを、ブロックチェーンシステム70に登録する。
【0100】
なお、当該(ii)の場合においては、第1ユーザも、出品キャラクタを利用可能なゲームのプレイヤでない場合があり得る。この場合、ゲーム進行サーバ30の記憶部330には、当該出品キャラクタの所有者が不明であるとの情報が記憶されていてもよい。また、この場合、ステップS127における処理の詳細がさらに異なる。ステップS127において、ゲーム進行サーバ30のゲーム進行部313は、トレードサーバ10からの通知にしたがって、当該出品キャラクタの所有者が不明であるとの情報を記憶部330から削除する。また、ゲーム進行部313は、第3ユーザのユーザ情報における所持情報に出品キャラクタを追加する。
【0101】
(iii:第3ユーザが当該ゲームのプレイヤでない場合)
出品キャラクタを購入する第3ユーザが、当該出品キャラクタを利用可能なゲームのプレイヤでない場合の、出品キャラクタの所有者を更新する処理について説明する。この場合、システム1は、(i)とほぼ同様にステップS121~S133を実行するが、ステップS121、S125、およびS127における処理の詳細が異なる。
【0102】
ステップS121において、ユーザ端末50-2のトレードUI部512は、購入が指示されたことを示す情報に、当該ゲームにおける第3ユーザのユーザIDが不明であるとの情報を含めて送信する。
【0103】
ステップS125において、トレードサーバ10のトレード処理部115は、上述した処理に加えて、出品キャラクタに関するトランザクションデータをブロックチェーンシステム70に登録する処理を行う。当該処理の具体例については、(ii)と同様であるため、詳細な説明を繰り返さない。
【0104】
ステップS127において、ゲーム進行サーバ30のゲーム進行部313は、トレードサーバ10からの通知にしたがって、第1ユーザのユーザ情報における所持情報から出品キャラクタを削除する。また、ゲーム進行部313は、当該出品キャラクタの所有者が不明であることを示す情報を、記憶部330に記憶する。
【0105】
なお、当該(iii)の場合においても(ii)の場合と同様に、第1ユーザも、出品キャラクタを利用可能なゲームのプレイヤでない場合があり得る。この場合、ゲーム進行サーバ30の記憶部330には、当該出品キャラクタの所有者が不明であるとの情報が記憶されていてもよい。また、この場合、ステップS125において、トレードサーバ10のトレード処理部115は、当該キャラクタの所有者を第1ユーザから第3ユーザに更新することを、当該キャラクタを利用可能なゲームを進行するゲーム進行サーバ30に通知してもよく、通知しなくてもよい。また、通知した場合も、ステップS127において、ゲーム進行サーバ30のゲーム進行部313は、当該通知にしたがって特に処理を実行しなくてよい。
【0106】
[付記]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
【0107】
態様1に係るシステム(1)は、互いに異なるゲームを進行する複数のゲーム進行サーバと通信する通信制御部(111)と、前記複数のゲーム進行サーバが進行するゲームのうち、少なくとも一部のゲームにおいて用いられるゲーム媒体であって、第1ユーザの指示に応じて、当該第1ユーザに関連付けられたゲーム媒体の中から、当該ゲーム媒体に関連付けられているユーザを当該第1ユーザ以外のユーザに変更可能であるゲーム媒体として特定されたゲーム媒体である、出品ゲーム媒体を示す情報を取得する、出品ゲーム媒体情報取得部(112)と、ゲーム媒体に、ゲーム媒体の種類を識別するゲーム媒体識別情報が関連付けられており、前記複数のゲーム進行サーバの中から、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体が用いられるゲーム進行サーバを特定し、当該特定したゲーム進行サーバから、当該ゲーム媒体についての評価であって、当該第1ユーザ以外の第2ユーザによる評価を示す情報を含む評価情報を取得する評価情報取得部(113)と、前記第1ユーザ以外の第3ユーザによる指示であって、前記出品ゲーム媒体を当該第3ユーザに関連付ける指示を受け付けるためのユーザインタフェース、および、当該出品ゲーム媒体についての当該評価情報を、当該第3ユーザが閲覧する表示装置(55)に表示させる表示制御部(114)と、を含む。上記構成によれば、第3ユーザが出品ゲーム媒体の価値を判断するための材料を提供できる。
【0108】
システム。
【0109】
態様2に係るシステム(1)は、態様1において、前記評価情報は、前記第2ユーザによる評価を示す情報として、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体が前記第2ユーザによって使用された結果に基づく評価を示す情報を含む。上記構成によれば、第3ユーザが出品ゲーム媒体の価値を判断するための材料として、ゲーム内での使用実績に基づいた材料を提供できる。
【0110】
態様3に係るシステム(1)は、態様1または2において、前記評価情報は、前記第2ユーザによる評価を示す情報として、前記第2ユーザによって入力された、前記同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体についての評価を示す情報を含む。上記構成によれば、第3ユーザが出品ゲーム媒体の価値を判断するための材料として、他のユーザの評価に基づいた材料を提供できる。
【0111】
態様4に係るシステム(1)は、態様1から3の何れか1つにおいて、前記第2ユーザによる評価を示す情報として、前記評価情報は、前記出品ゲーム媒体を含む、所定の複数のゲーム媒体中の、所定の条件に基づいて算出された当該出品ゲーム媒体の順位を示す情報を含む。上記構成によれば、第3ユーザが、出品ゲーム媒体の価値を判断する材料として、他のゲーム媒体との相対的な評価を示す材料を提供できる。
【0112】
態様5に係るシステム(1)は、態様1から4の何れか1つにおいて、前記出品ゲーム媒体は、ブロックチェーン上で保有者が管理される非代替性トークンが関連付けられている。上記構成によれば、第3ユーザは、出品ゲーム媒体を使用するゲームをプレイしていない状態(例えば、当該ゲームを進行するサーバにユーザとして登録されていない状態)でも、当該出品ゲーム媒体を取得できる。例えば、第3ユーザは、価値の高いゲーム媒体を取得した後に、当該ゲーム媒体を使用するゲームのプレイを開始することができる。また、非代替性トークンが関連付けられていることによって、ゲーム媒体の信用を保つことができる。例えば、不正行為によって生成されたものでは無いことを示すことができる。また、非代替性トークンが関連付けられていることによって、取引履歴に関する情報をより容易に取得することができる。
【0113】
態様6に係る情報処理方法(S1)は、1または複数のコンピュータが実行する情報処理方法であって、互いに異なるゲームを進行する複数のゲーム進行サーバと通信する通信制御ステップと、前記複数のゲーム進行サーバが進行するゲームのうち、少なくとも一部のゲームにおいて用いられるゲーム媒体であって、第1ユーザの指示に応じて、当該第1ユーザに関連付けられたゲーム媒体の中から、当該ゲーム媒体に関連付けられているユーザを当該第1ユーザ以外のユーザに変更可能であるゲーム媒体として特定されたゲーム媒体である、出品ゲーム媒体を示す情報を取得する、出品ゲーム媒体情報取得ステップ(S105)と、ゲーム媒体に、ゲーム媒体の種類を識別するゲーム媒体識別情報が関連付けられており、前記複数のゲーム進行サーバの中から、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体が用いられるゲーム進行サーバを特定し、当該特定したゲーム進行サーバから、当該ゲーム媒体についての評価であって、当該第1ユーザ以外の第2ユーザによる評価を示す情報を含む評価情報を取得する評価情報取得ステップ(S113)と、前記第1ユーザ以外の第3ユーザによる指示であって、前記出品ゲーム媒体を当該第3ユーザに関連付ける指示を受け付けるためのユーザインタフェース、および、当該出品ゲーム媒体についての当該評価情報を、当該第3ユーザが閲覧する表示装置(55)に表示させる表示制御ステップ(S117)と、を含む。上記構成によれば、態様1と同様の効果を奏する。
【0114】
態様7に係るプログラムは、1または複数のコンピュータに、互いに異なるゲームを進行する複数のゲーム進行サーバと通信する通信制御ステップと、前記複数のゲーム進行サーバが進行するゲームのうち、少なくとも一部のゲームにおいて用いられるゲーム媒体であって、第1ユーザの指示に応じて、当該第1ユーザに関連付けられたゲーム媒体の中から、当該ゲーム媒体に関連付けられているユーザを当該第1ユーザ以外のユーザに変更可能であるゲーム媒体として特定されたゲーム媒体である、出品ゲーム媒体を示す情報を取得する、出品ゲーム媒体情報取得ステップ(S105)と、ゲーム媒体に、ゲーム媒体の種類を識別するゲーム媒体識別情報が関連付けられており、前記複数のゲーム進行サーバの中から、当該出品ゲーム媒体と同じゲーム媒体識別情報が関連付けられたゲーム媒体が用いられるゲーム進行サーバを特定し、当該特定したゲーム進行サーバから、当該ゲーム媒体についての評価であって、当該第1ユーザ以外の第2ユーザによる評価を示す情報を含む評価情報を取得する評価情報取得ステップ(S113)と、前記第1ユーザ以外の第3ユーザによる指示であって、前記出品ゲーム媒体を当該第3ユーザに関連付ける指示を受け付けるためのユーザインタフェース、および、当該出品ゲーム媒体についての当該評価情報を、当該第3ユーザが閲覧する表示装置(55)に表示させる表示制御ステップ(S117)と、を実行させる。上記構成によれば、態様1と同様の効果を奏する。
【0115】
[ソフトウェアによる実現例]
システム1に含まれる各装置(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に制御部110、310、510に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
【0116】
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0117】
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0118】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0119】
また、上記各実施形態で説明した各処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に実行させてもよい。この場合、AIは上記制御装置で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
【0120】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0121】
1 システム
10 トレードサーバ
30 ゲーム進行サーバ
50 ユーザ端末
70 ブロックチェーンシステム
11、31、51 プロセッサ
12、32、52 メモリ
13、33、53 通信インタフェース
19、39、59 バス
34、54 入力装置
35、55 表示装置
110、310、510 制御部
111、311、511 通信制御部
112 出品ゲーム媒体情報取得部
113 評価情報取得部
114 表示制御部
115 トレード処理部
130、330、530 記憶部
312 評価情報生成部
313 ゲーム進行部
512 トレードUI部
513 ゲームUI部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12