(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070063
(43)【公開日】2024-05-22
(54)【発明の名称】データ作成装置、プログラム
(51)【国際特許分類】
H04M 3/42 20060101AFI20240515BHJP
H04W 8/24 20090101ALI20240515BHJP
H04W 4/08 20090101ALI20240515BHJP
【FI】
H04M3/42 D
H04W8/24
H04W4/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022180431
(22)【出願日】2022-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】真鍋 俊一
(72)【発明者】
【氏名】宍戸 一郎
【テーマコード(参考)】
5K067
5K201
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067BB21
5K067DD17
5K067EE02
5K067EE16
5K067FF02
5K067HH22
5K201BA03
5K201BC18
5K201CB10
5K201CB11
5K201CB12
5K201CC02
5K201CC03
5K201DC02
5K201EA07
5K201EC06
5K201ED04
5K201FB03
(57)【要約】
【課題】無線通信システムの端末装置に設定する設定データを効率よく作成する技術を提供する。
【解決手段】データ作成装置400における制御部420は、端末装置から受信したグループ情報に対応するグループ優先度を取得する。制御部420は、取得したグループ優先度に応じて、使用可能なチャネル、再発呼までの待ち時間、通信割り込み機能、緊急通報機能のうちの少なくとも1つを含む端末装置に対応する設定データを作成する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置から受信したグループ情報に対応するグループ優先度を取得する取得部と、
取得した前記グループ優先度に応じて、使用可能なチャネル、再発呼までの待ち時間、通信割り込み機能、緊急通報機能のうちの少なくとも1つを含む前記端末装置に対応する設定データを作成する制御部と、
を備えるデータ作成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記グループ優先度が高いほど、使用可能なチャネルを多くする、または再発呼までの待ち時間を短くする、またはより機能の高い通信割り込み機能を使用可能とする、またはより機能の高い緊急通報機能を使用可能とするように前記設定データを作成する、
請求項1に記載のデータ作成装置。
【請求項3】
前記取得部は、さらに前記端末装置に対応する端末優先度を取得し、
前記制御部は、取得した前記グループ優先度および前記端末優先度に応じて、使用可能なチャネル、再発呼までの待ち時間、通信割り込み機能、緊急通報機能のうちの少なくとも1つを含む前記端末装置に対応する設定データを作成する、
請求項1または2に記載のデータ作成装置。
【請求項4】
前記取得部は、さらに前記端末装置の過去の通話時間を示す情報を取得し、
前記制御部は、取得した前記グループ優先度が高いほど、かつ前記通話時間が短いほど、再発呼までの待ち時間を短くするように前記設定データを作成する、
請求項1または2に記載のデータ作成装置。
【請求項5】
コンピュータに、
端末装置から受信したグループ情報に対応するグループ優先度を取得するステップと、
取得した前記グループ優先度に応じて、使用可能なチャネル、再発呼までの待ち時間、通信割り込み機能、緊急通報機能のうちの少なくとも1つを含む前記端末装置に対応する設定データを作成するステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ作成技術に関し、特に端末装置の設定データを作成するデータ作成装置、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
端末装置は、無線通信を実行するために、ネットワーク経由でサーバから設定データを取得し、端末装置自身の設定を変更する。また、端末装置でユーザが個別に設定変更している可能性のある個別可変データに対しては、上書きを防止するための処理がなされる。これらの処理によって、端末装置の設定データが効率的に設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、作成された設定データを端末装置に効率よく書き込むことが可能である。しかしながら、特許文献1では、端末装置に書き込むべき設定データを効率的に作成することは考慮されていない。このため、端末装置に書き込むべき設定データを作成するために手間や時間がかかるおそれがある。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、無線通信システムの端末装置に設定する設定データを効率よく作成する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のデータ作成装置は、端末装置から受信したグループ情報に対応するグループ優先度を取得する取得部と、取得したグループ優先度に応じて、使用可能なチャネル、再発呼までの待ち時間、通信割り込み機能、緊急通報機能のうちの少なくとも1つを含む端末装置に対応する設定データを作成する制御部と、を備える。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、無線通信システムの端末装置に設定する設定データを効率よく作成できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施例1に係る通信システム全体の構成を示す図である。
【
図6】データ作成装置における端末設定データ作成処理の手順を示すフローチャートである。
【
図7】記憶部に記憶されているグループ情報テーブルの一例を示す図である。
【
図8】記憶部に記憶されているチャネル情報テーブルの一例を示す図である。
【
図9】記憶部に記憶されている再発呼情報テーブルの一例を示す図である。
【
図10】記憶部に記憶されている割り込み情報テーブルの一例を示す図である。
【
図11】記憶部に記憶されている緊急通報情報テーブルの一例を示す図である。
【
図12】記憶部に記憶されているキー割り当て情報テーブルの一例を示す図である。
【
図13】記憶部に記憶されている端末設定データの一例を示す図である。
【
図14】実施例2に係る端末設定データ作成処理の手順を示すフローチャートである。
【
図15】実施例2に係る記憶部に記憶されている端末情報テーブルの一例を示す図である。
【
図16】実施例2に係る記憶部に記憶されているチャネル情報テーブルの一例を示す図である。
【
図17】実施例2に係る記憶部に記憶されている再発呼情報テーブルの一例を示す図である。
【
図18】実施例2に係る記憶部に記憶されている割り込み情報テーブルの一例を示す図である。
【
図19】実施例2に係る記憶部に記憶されている緊急通報情報テーブルの一例を示す図である。
【
図20】実施例3に係る通話情報テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施例1)
図1は、通信システム1000全体の構成を示す。通信システム1000は、端末装置100(端末)と、基地局装置200(基地局)と、通信管理サーバ300と、データ作成装置400と、ネットワーク500とを含む。端末装置100は、当該端末装置100に書き込まれている設定データを使って、基地局装置200を介して他の端末装置100との間で無線通信を実行する。端末装置100は、2つの端末装置100間の通信である個別通信と、3つ以上の端末装置100間の通信であるグループ通信とを実行可能である。基地局装置200と通信管理サーバ300とデータ作成装置400とはネットワーク500を介して互いに通信可能である。ネットワーク500は有線であっても無線であってもよい。なお、通信管理サーバ300とデータ作成装置400は別々の装置でなくてもよく、両者を一体的に構成してもよい。本実施例では、通信システム1000として業務用無線システムを例に説明するが、これに限定されるものではない。例えば、携帯電話回線やインターネットを使って通信を行う通信システム1000であってもよい。
【0011】
図2は、通信管理サーバ300の構成を示す。通信管理サーバ300は、通信部310と、制御部320と、記憶部330とを含む。通信管理サーバ300は、端末同士が通信を行うために必要な処理、すなわち通信システム1000全体を制御(管理)する。通信部310はネットワーク500を介して、基地局装置200あるいはデータ作成装置400との間でデータを送受信する。通信部310はデータを送信する送信部と、データを受信する受信部を含む。制御部320は、通信管理サーバ300全体の処理を実行する。記憶部330は、端末装置100が通信するために必要なデータを記憶する。また記憶部330は、データ作成装置400が端末装置100の設定データを作成するために必要なデータを記憶していてもよい。端末装置100の設定データとは、端末装置100が無線通信を実行するために必要な設定情報を示すデータであり、例えば、端末装置100が使用するチャネルに関する情報を含む。
【0012】
図3は、データ作成装置400の構成を示す図である。データ作成装置400は、通信部410と、制御部420と、記憶部430を含む。通信部410はネットワーク500を介して通信管理サーバ300との間でデータを送受信する。また通信部410は、ネットワーク500と基地局装置200を介して端末装置100との間でデータを送受信する。通信部410はデータを送信する送信部と、データを受信する受信部を含む。制御部420は、CPU(Central Processing Unit)等で構成されており、データ作成装置400全体の処理を実行する。記憶部430は、半導体メモリ、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されており、記憶部430の少なくとも一部は、電源を切ってもデータが保持させるように不揮発性のメモリで構成されている。記憶部430は、データ作成装置400が端末装置100の設定データを作成するために必要なデータを記憶する。このデータは、通信管理サーバ300の記憶部330に記憶されていてもよく、その場合は、制御部420が通信部410を介して通信管理サーバ300の記憶部330から必要なデータを取得する。制御部420は、端末装置100の1台ごとに書き込むための設定データを作成する。また記憶部430は制御部420が作成した設定データを記憶する。なお記憶部430が、データ作成装置400の動作に必要なプログラム(ソフトウェア)を記憶し、制御部420が記憶部430からプログラムを読み出して、実行してもよい。すなわち、コンピュータをデータ作成装置400として機能させてもよい。
【0013】
図4は、端末装置100の構成を示す図である。端末装置100は、通信部110と、制御部120と、記憶部130と、操作部140と、表示部150と、音声入力部160と、音声出力部170と、センサー部180とを含む。通信部110はデータを送信する送信部とデータを受信する受信部を含む。通信部110は、基地局装置200を介して、他の端末装置100と通信する。端末装置100における通信は、例えば、音声通話であるが、これに限らず、テキストデータ、画像データ、映像データなどを含むデータ通信であってもよい。
【0014】
制御部120は、CPU等で構成されており、端末装置100の各部を制御する。記憶部130は、半導体メモリ、SSDなどで構成されており、各種のデータやプログラムを記憶する。記憶部130の少なくとも一部は、電源を切ってもデータが保持させるように不揮発性のメモリで構成されている。なお記憶部130が、端末装置100の動作に必要なプログラム(ソフトウェア)を記憶し、制御部120が記憶部130からプログラムを読み出して、実行してもよい。すなわち、コンピュータを端末装置100として機能させてもよい。記憶部130は、端末装置100が通信するために必要な設定データを記憶する。設定データの詳細は後述する。記憶部130は、端末装置100がグループ通信するためのグループ情報を記憶する。1つの端末装置100は、1つ以上の通信グループに属している。また記憶部130は、端末装置100を識別する情報(端末識別情報)を記憶する。端末識別情報としては、通信システム1000において端末装置100を識別する端末IDの他に、端末装置100の製造時に決まる端末シリアル番号を用いてもよい。
【0015】
操作部140は、ユーザからの操作を受け付ける手段であり、キーやボタンを備える。表示部150は、液晶ディスプレイ等であり、各種の情報を表示する。なお、タッチパネル等を用いて、操作部140と表示部150を一体的に構成してもよい。音声入力部160は、マイク等で構成されており、音声通話の際にユーザの音声を収音する。音声出力部170は、スピーカー、イヤホン等で構成されており、通話音声を出力する他、通話の受信を知らせる呼出音、所定のイベントが発生したことを知らせる報知音や警告音などを出力する。センサー部180は、後述する緊急通報機能で用いる信号を出力する。センサー部180は、例えば、加速度センサー、姿勢センサー、振動センサー、温度センサー、音響(騒音)センサー、照度センサーなどで構成される。なお、センサー部180を省略してもよい。
【0016】
図5は、端末装置100の外観を示す模式図である。上述したように、端末装置100は、操作部140と表示部150を備えている。操作部140は、音声通話を開始するためのPTT(Push to Talk)ボタン142と、Key1と示される機能キー144と、Key2と示される機能キー146と、Key3と示される機能キー148の3つの機能キーを備える。機能キーは特定の機能を実行するためのキーであり、各種の機能を機能キーに割り当てることが可能である。端末装置100はこれ以外のキーを備えていてもよいし、機能キーは1つ以上の任意の数であってよい。また、PTTボタン142や機能キー144~148を含めて端末装置100が備えるボタンやキーは物理的なものでなくてもよく、例えば、タッチパネルに表示される仮想的なボタンやキーを用いることもできる。
【0017】
端末装置100は、他の端末装置100との通信を開始する前に、自端末装置100の設定データを要求するためのリクエスト(設定リクエスト)を通信部110からデータ作成装置400に送信する。設定リクエストには、端末装置100の記憶部130に予め記憶されているグループ情報が含まれている。グループ情報は、グループを識別するためのグループIDおよびグループ名称のうちの少なくとも一方を含む。複数のグループ(通信グループ)に属する端末装置100は、設定リクエストに複数のグループ情報を含めてもよいし、当面の通信で使用する1つのグループ情報を含めてもよい。後者の場合、ユーザが操作部140を操作することによって選択されたグループに対応するグループ情報が含められる。また、設定リクエストには端末装置100を識別する情報(端末IDまたは端末シリアル番号などの端末識別情報)が含まれている。ただし、設定リクエストに端末識別情報を含めることを省略してもよい。
【0018】
データ作成装置400の通信部410は、基地局装置200を介して端末装置100から設定リクエストを受信する。制御部420は、設定リクエストに含まれるグループ情報に基づいて設定データを作成する。通信部410は、作成した設定データを端末装置100に送信する。つまり、データ作成装置400は、設定リクエストに対する応答(レスポンス)として、作成した端末設定データを端末装置100に送信する。設定データを受信した端末装置100は、それを自端末装置100の記憶部130に記憶する。それ以降、端末装置100は設定データを用いて、他の端末装置100との通信を行うことが可能になる。
【0019】
次に、データ作成装置400が設定データ(端末設定データ)を作成する手順について説明する。なお、以下の説明では、データ作成装置400の制御部420が記憶部430から設定データの作成に必要なデータを取得するものとするが、これに限定されない。例えば、通信管理サーバ300の記憶部330が設定データの作成に必要なデータを記憶していてもよい。この場合、データ作成装置400の制御部420は、通信部410を介して通信管理サーバ300から必要なデータを取得する。また、データ作成装置400の制御部420は、初回の設定データ作成時に、通信管理サーバ300から必要なデータを取得し、それを記憶部430に記憶してもよい。制御部420は、2回目以降の設定データ作成時において、記憶部430に必要なデータがあるか否かを判定し、必要なデータがあれば記憶部430からデータを取得し、必要なデータがなければ通信管理サーバ300から取得してもよい。つまり、データ作成装置400の記憶部430がキャッシュメモリ的に使用されてもよい。
【0020】
図6は、データ作成装置400における端末設定データ作成処理の手順を示すフローチャートである。ステップS10において、制御部420は、通信部410(受信部)を介して設定リクエストを受信し、設定リクエストに含まれるグループ情報を取得する。以下の説明では、グループ情報はグループIDであるものとするが、グループ名であってもよい。また、設定リクエストに端末を識別する情報(端末IDなど)が含まれている場合には、制御部420はそれを取得する。
【0021】
ステップS20において、制御部420は、グループ情報に基づいてグループ優先度を特定する。具体的には、制御部420は、記憶部430からグループ情報テーブルを取得する。制御部420は、グループ情報テーブルを参照して、ステップS10で取得したグループ情報に該当するグループ優先度を取得する。すなわち、制御部420は端末装置から受信したグループ情報に対応するグループ優先度を取得する。制御部420は、ステップS10においてグループ情報を受信してから、ステップS20においてそれに対応するグループ優先度を取得するため、「取得部」と呼ばれることもある。
図7は、記憶部430に記憶されているグループ情報テーブルの一例を示す図である。本図に示すように、グループ情報テーブルは、グループIDと、グループ名と、グループ優先度と、端末数とを関連付けたデータである。グループ優先度とは、通信システム1000におけるグループの重要性を示す指標である。本図の例では、設定リクエストに含まれるグループIDが「1」である場合、グループ優先度の「高」が取得される。本図の例では、グループ優先度は「高」、「中」、「低」の3段階で示されるが、これに限定されるものではない。例えば、グループ優先度を0~100の範囲の数値で表し、数値が大きいほど優先度が高い意味にしてもよい。また、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」といった記号であってもよい。つまり、グループ優先度は2段階以上の任意の段階で示されていればよい。また、優先度の代わりに、「1位」、「2位」、「3位」といった優先順位(グループ優先順位)を用いてもよい。また同じ順位が重複していてもよく、重複していなくてもよい。端末数は、そのグループに属する端末装置100(ユーザ)の数である。
【0022】
ステップS30において、制御部420は、端末装置100に設定するチャネル情報を作成する。具体的には、制御部420は、記憶部430からチャネル情報テーブルを取得する。制御部420は、チャネル情報テーブルを参照して、ステップS20で特定したグループ優先度に基づいて、端末装置100が基地局装置200との間の通信で使用可能なチャネルを決定する。
図8は、記憶部430に記憶されているチャネル情報テーブルの一例を示す図である。本図に示すように、チャネル情報テーブルは、グループ優先度と、チャネル番号と、端末密度情報とを関連付けたデータである。端末密度情報については後述する。本図の例では、優先度が「高」のグループに属する端末装置100は、チャネル番号が「1~30」の30個のチャネルを使用可能であり、優先度が「中」のグループに属する端末装置100は、チャネル番号が「31~50」の20個のチャネルを使用可能であり、優先度が「低」のグループに属する端末装置100は、チャネル番号が「51~60」の10個のチャネルを使用可能である。
【0023】
端末装置100は、他の端末装置100に対して発呼(発信)するために基地局装置200に接続する際に、本ステップで作成されたチャネル番号のいずれかを使用する。また、後述するように、データ作成装置400から通信管理サーバ300に端末設定データを送信し、通信管理サーバ300が基地局装置200に対して、本ステップで作成されたチャネル番号を該当する端末装置100との通信で使用するように制御してもよい。本実施例では、チャネル番号が小さいチャネルほど、周囲の障害物等の影響を受けにくく、電波が端末装置100に到達し易い特性をもつものとする。例えば、チャネル番号「1」は、チャネル番号「60」に比べて、端末に電波が到達し易い。つまり、チャネル番号が小さいチャネルを使用する端末装置100ほど、通信条件のよい電波を使えるため、通信が成立する可能性が高く、通信の成立し易さ(通信成立性)が高いといえる。
【0024】
図8の例では、グループ優先度が高い端末装置100ほど、チャネル番号の小さいチャネルを使えるので、通信成立性が高くなる。チャネル番号(周波数帯、周波数バンドなど)と通信成立性との関係は、チャネル番号が小さいほど通信成立性が高いといった単純なものに限定されず、任意の関係であってよい。そのような場合であっても、チャネル情報テーブルにおいて、優先度が高いグループに対して通信成立性が高いチャネルを優先的に割り当て、優先度の低いグループに対して通信成立性が低いチャネルを割り当てればよい。ただし、これらに限定されるものではなく、異なるグループ優先度の端末装置100に対して、同じチャネル番号を使用させてもよい。例えば、優先度「高」のグループが使用可能なチャネル番号と、優先度「中」のグループが使用可能なチャネル番号が重複していてもよい。
【0025】
端末装置100が使用可能なチャネルを設定する方法として、以下のいずれかの方法を用いればよい。
(1)チャネル情報テーブルをそのまま用いる方法
第1のチャネル設定方法は、チャネル情報テーブルのチャネル番号をそのまま用いる方法である。
図8の例では、グループ優先度が「高」の端末装置100には、チャネル番号「1~30」が設定され、グループ優先度が「中」の端末装置100には、チャネル番号「31~50」のチャネル番号が設定され、グループ優先度が「低」の端末装置100には、チャネル番号「51~60」が設定される。この方法は処理が簡易である。この方法を用いる場合には、チャネル情報テーブルの端末密度情報を省略することができる。
【0026】
(2)グループの端末数を用いる方法
第2のチャネル設定方法は、チャネル情報テーブルに加えて、グループの端末数を用いる方法である。グループの端末数は、
図7に示すグループ情報テーブルから取得することができる。また制御部420は、チャネル情報テーブルの端末密度情報を取得する。端末密度情報とは、1チャネル当たりの端末数(端末密度)の目安(基準値)であり、グループ優先度に応じて定められている。
【0027】
図8の例では、グループ優先度「高」の場合、1チャネル当たりの端末数は「4」、グループ優先度「中」の場合、1チャネル当たりの端末数は「8」、グループ優先度「低」の場合は、1チャネル当たりの端末数は「15」となっている。すなわち、グループ優先度が高いほど、1チャネル当たりの端末数が少なく(端末密度が小さく)なるように端末密度情報が設定されている。制御部420は、端末密度情報(基準値)に従って、ステップS10で取得したグループIDに割り当てるチャネル数を算出(導出)する。
【0028】
例えば、
図7の例において、グループID「1」の優先度は「高」であり、端末数は「60」である。また
図8の例において、グループ優先度「高」の端末密度情報は「4」であるため、グループID「1」に対して割り当てるチャネル数は、15チャネル(60÷4=15)と算出される。制御部420は、チャネル情報テーブルを参照し、グループ優先度に対応するチャネル番号の中から算出されたチャネル数だけチャネル番号を選択(抽出)し、それを端末装置100に設定する。例えば、グループID「1」に対して、チャネル番号「1~30」の中から15個のチャネルを選択する。所定数のチャネルの選択方法は任意である。例えば、チャネル番号「1~15」など、チャネル番号の小さい方から所定数を選択してもよいし、乱数を用いてランダムに選択してもよい。
【0029】
一方、
図7の例において、グループIDが「3」の優先度は「高」であるが、端末数は「120」となっている。上述した条件で、グループID「3」に割り当てるチャネル数を算出すると、30チャネル(120÷4=30)になる。このため、制御部420は、チャネル情報テーブルを参照して、チャネル番号「1~30」の中から30個のチャネルを選択する。すなわち、グループID「3」の端末装置100に対して、チャネル番号「1~30」を設定する。算出したチャネル数がチャネル情報テーブルに記載されたチャネル数を超えた場合には、チャネル情報テーブルに記載されたチャネル数を上限として端末装置100に設定すればよい。このように、第2のチャネル設定方法によれば、グループ優先度が同じであっても、端末数に応じてグループごとに使用可能なチャネル数が異なるようになる。
【0030】
また例えば、
図7の例において、グループID「7」は、優先度が「低」であり、端末数が「30」である。上述した条件で、グループID「7」に割り当てるチャネル数を算出すると2チャネル(30÷15=2)になる。このため、制御部420は、チャネル情報テーブルを参照して、チャネル番号「51~60」の中から2個のチャネル(例えば、51と52)を選択する。このように、第2のチャネル設定方法によれば、グループ優先度が高いほど、かつグループに属する端末数が多いほど、端末装置100が使用可能なチャネル数が多くなる。これは、端末数が多いグループほど通信(通信要求)が発生する頻度が高いので、それに対応できるだけのリソース(チャネル)を用意すべきであるという知見に基づく処理である。例えば、同じグループ内の端末同士で個別通信を行う可能性が高いため、優先度が高くかつ端末数の多いグループに多くのチャネルを割り当てることが好ましい。なお、第2のチャネル設定方法を用いる場合、グループ優先度ごとにチャネル番号が異なっていなくてもよい。例えば、優先度が「高」、「中」、「低」の全てのグループに対して、共通するチャネル番号「1~60」を用意した上で、優先度が高いほど、かつグループの端末数が多いほど多くのチャネルを使用可能にしてもよい。この場合、例えば、グループ優先度が「低」であっても、グループの端末数が非常に多い場合には、60個のチャネルが使用可能になる場合もある。
【0031】
図6の説明に戻る。ステップ40において、制御部420は、再発呼までの待ち時間を設定する。まず、再発呼までの待ち時間について説明する。端末装置100のユーザが通話を開始するための所定の操作(通話開始操作)を行った場合、通信システム1000のリソースに空きがあれば、通話が開始される。通話開始操作は、例えばPTTボタン142の押下である。通信システム1000のリソースは、例えば、端末装置100や基地局装置200で使用可能なチャネル、通信管理サーバ300のCPUパワーやメモリ容量、ネットワーク500の帯域幅などであり、リソースの空きがあれば通話が開始される。一方、通信システム1000のリソースに空きがない場合は、通話は開始されず、システムビジーの状態(ビジー状態)であることを示す報知音が端末装置100から出力される。ビジー状態において、ユーザが頻繁に通話開始操作を行うと、端末装置100や基地局装置200や通信管理サーバ300の負荷がさらに増えるため、次の通話開始操作が行えるまでの待ち時間が設定されており、これが再発呼までの待ち時間である。再発呼までの待ち時間が短いほど、通信(通話)が成立し易く、端末装置100のユーザの利便性が高いといえる。ただし、通信システム1000のリソースに限りがある以上、全ての端末装置100に対して、再発呼までの待ち時間を短くすることは困難である。このため、本実施例では、グループ優先度に応じて、再発呼までの待ち時間を設定する。
【0032】
具体的には、制御部420は、記憶部430から再発呼情報テーブルを取得する。そして、再発呼情報テーブルを参照して、ステップS20で特定したグループ優先度に基づいて、端末装置100に設定する再発呼待ち時間を決定する。
図9は、記憶部430に記憶されている再発呼情報テーブルの一例を示す図である。本図に示す例では、優先度「高」のグループの待ち時間は「20」秒、優先度「中」のグループの待ち時間は「60」秒、優先度「低」のグループの待ち時間は「120」秒である。グループ優先度が高いほど、再発呼までの待ち時間が短く設定されている。このように、グループ優先度に応じて、再発呼までの待ち時間を設定することにより、限りのある無線システムのリソースを合理的に利用できるようになる。
【0033】
ステップS50において、制御部420は、割り込み機能を設定する。まず、割り込み機能について説明する。割り込み機能とは、通話をしたい相手の端末装置100が通話中である場合に、既に行われている通話を終了させ、自分と相手との新たな通話を開始する機能である。本実施例では、他の端末装置100が行っている通話を強制的に終了させる第1の割り込み機能(強制割り込み機能)と、他の端末装置100に通話したい旨を通知する第2の割り込み機能(割り込み通知機能)の2種類の割り込み機能を用いる。例えば、端末Aから端末Bへの通話が行われている状況で、端末Cが端末Bに対して通話を行いたい場合を想定する。端末Cに強制割り込み機能がある場合、端末Cのユーザの操作により、端末Aと端末Bとの間の通話を即座に終了(切断)させて、端末Cから端末Bに通話を行うことが可能になる。つまり、即座に端末Bの音声出力部170から端末Cのユーザの音声または端末Cからの着信音が出力される。また端末Bの表示部150に、端末Cからの強制割り込みにより、端末Aとの通話が終了し、端末Cとの通話が開始された旨を示すメッセージを表示してもよい。
【0034】
また、端末Cに割り込み通知機能がある場合、端末Bの音声出力部170から割り込み通話がある旨を示す報知音が出力され、端末Bの表示部150に端末Cから割り込み要求がある旨を示すメッセージが表示される。端末Bのユーザが割り込み要求を許可するための所定の操作を行った場合には、端末Aとの通話が中止されて、端末Cとの通話が開始される。一方、端末Bのユーザが所定時間以内に割り込み要求を許可するための所定の操作を行わない場合、あるいは割り込み要求を拒否するための所定の操作を行った場合には、端末Aとの通話が継続されて、端末Cとの通話は開始されない。つまり、割り込み機能を使用するユーザにとっては、割り込み通知機能よりも強制割り込み機能の方が利便性が高い。また、端末Cに割り込み機能がない場合、端末Cのユーザが端末Bとの通話を開始しようとしても、相手が通話中であることを示す報知音が出力され、端末Aと端末Bとの通話が終了するまでは通話できない。つまり、強制割り込み機能をもつ端末装置100は、最も通話をし易く(通信成立性が高く)、割り込み通知機能をもつ端末装置100は、次に通信成立性が高く、割り込み機能をもたない端末装置100は、最も通信成立性が低い。このように、割り込み機能をもつ端末装置100のユーザの利便性は高くなる。一方、ある端末装置100が割り込み機能を使用することにより、別の端末装置100の通信ができなくなる場合がある。上述の例において端末Aと端末Bとの通信が中断されるので、端末Aの通信が成立しないのは明らかであるが、それ以外にも、通信システム1000のリソースに限りがあるため、割り込み機能により消費されるリソースにより、他の通信のためのリソースが確保できない事態が発生する可能性がある。
【0035】
具体的には、ステップS50において、制御部420は、記憶部430から割り込み情報テーブルを取得する。そして、割り込み情報テーブルを参照して、ステップS20で特定したグループ優先度に基づいて、端末装置100に設定する割り込み機能を決定する。
図10は、記憶部430に記憶されている割り込み情報テーブルの一例を示す図である。本図に示す例では、優先度「高」のグループの割り込み機能は「強制割り込み」、優先度「中」のグループの割り込み機能は「割り込み通知」、優先度「低」のグループの割り込み機能は「なし」である。このように、グループ優先度が高いほど、より利便性の高い(機能の高い)割り込み機能を使用可能に設定する。これにより、グループ優先度に応じて通信の成立のし易さに差を付けることができる。優先度の高いグループの端末装置100は、より緊急性の高い重要な通話を行う可能性が高いため、このような設定を行うことにより、通信システム1000の限られたリソースを合理的に利用することができる。
【0036】
ステップS60において、制御部420は、緊急通報機能を設定する。まず、緊急通報機能について説明する。緊急通報機能とは、緊急事態が発生したことを端末装置100が所定の通知先および/またはグループ内の他の端末装置100に通知にする機能である。また緊急通報機能を使用する端末装置100の制御部120は、通信部110を介して所定の通知先に通知をするだけでなく、音声出力部170から警報音(アラーム音)を出力したり、表示部150を点滅させたりしてもよい。本実施例では、「高機能」と「低機能」の2種類の緊急通報機能を用いる。低機能の緊急通報機能は、ユーザが所定の操作を行った場合(例えば、エマージェンシーボタン(緊急ボタン)を押下した場合)にのみ緊急情報が発信される。高機能の緊急通報機能では、端末装置100のユーザが所定の操作を行った場合に加えて、端末装置100のセンサー部180の出力が所定の条件を満たす場合に、自動的に緊急情報が発信される。例えば、センサー部180の加速度センサーや姿勢センサー等により、ユーザが倒れたと推定された場合あるいは異常な加速度が計測された場合などに、自動的に緊急情報が発信される。つまり、高機能の設定では事故等によりユーザが端末装置100を操作できない状況においても、緊急情報が通知されるため、ユーザの利便性が高い。
【0037】
また、端末装置100のユーザが上記の所定の条件を自由に設定できるようにしてもよい。例えばユーザは、端末装置100の温度が50度以上になった場合に通報するのか、70度以上になった場合に通報するのか等を自由に設定できるようにしてもよい。様々な条件で緊急通報が通知されるように設定できることは、様々な状況が発生した場合の通信の成立性を高めることになり、ユーザにとって利便性が高い。一方で、頻繁に緊急通報が行われると、限りのある通信システム1000のリソースを消費(圧迫)することになる。例えば、ある端末装置100が緊急通報を行っていることにより、別の端末装置100の緊急通報ができない事態が発生する可能性がある。このため、グループ優先度に応じて、緊急通報機能を設定する。
【0038】
具体的には、制御部420は、記憶部430から緊急通報情報テーブルを取得する。そして、緊急通報情報テーブルを参照して、ステップS20で特定したグループ優先度に基づいて、端末装置100に設定する緊急通報機能を決定する。
図11は、記憶部430に記憶されている緊急通報情報テーブルの一例を示す図である。本図に示す例では、優先度「高」のグループには「高機能」、優先度「中」のグループには「低機能」の緊急通報機能が設定される。優先度「低」のグループには、緊急通報機能は設定されない(緊急通報機能は使えない)。グループ優先度が高い端末装置100ほど、緊急通報の発生条件を自由に設定でき、ユーザが所定の操作を行う必要がない高機能な緊急通報を使うことができる。グループ優先度に応じて、緊急通報機能を設定することにより、限りのある無線システムのリソースを合理的に利用できるようになる。このように、取得したグループ優先度をもとに、使用可能なチャネル、再発呼までの待ち時間、通信割り込み機能、緊急通報機能のうちの少なくとも1つを含む端末装置100に対応する設定データが作成される。
【0039】
ステップS70において、制御部420は、キー割り当て情報を作成する。この処理は、グループ優先度を用いずにグループIDに基づいて行われる。具体的には、制御部420は、記憶部430からキー割り当て情報テーブルを取得する。制御部420は、キー割り当て情報テーブルを参照して、ステップS10で取得したグループID(グループ情報)に基づいて、端末装置100に設定するキー割り当てを決定する。
図12は、記憶部430に記憶されているキー割り当て情報テーブルの一例を示す図である。本図に示す例では、機能キー144から機能キー148のそれぞれに対して、「スキャン」、「キーロック」、「バックライト」、「チャネルUp」、「チャネルDown」などの機能を実行するためのキーを設定している。スキャンとは、通話を行うための空きチャネルを探索する機能である。またキーロックとは、誤操作を防止するために、キー操作を受け付ける状態と受け付けない状態を選択する(切り替える)機能である。バックライトとは、表示部150(画面)のバックライトの点灯と消灯を選択する(切り替える)機能である。チャネルUpは、使用するチャネル番号を1つ上げる(増加させる)機能である。チャネルDownは、使用するチャネル番号を1つ下げる(減少させる)機能である。
【0040】
使用頻度の高い機能を、操作し易いキーに割り当てておくことによって、ユーザの利便性が向上する。ただし、グループの特性に応じて、使用頻度の高い機能は異なることが多い。このため、グループごとにキー割り当てを行うことにより、ユーザにとって使い勝手のよい設定を効率的に行うことができる。
【0041】
また、端末装置100の使用形態として、どのユーザがどの端末装置100を使用するか固定的に決まっている場合もあるが、固定的に決まっていない場合もある。つまり、ユーザと使用する端末装置100とが固定的に紐づいていない場合がある。例えば、職場に同じグループに属する複数の端末装置100が並べてあり、ユーザは出勤した順に適当な端末装置100を選び、その日はそれを使用する場合がある。このような場合であっても、グループごとにキーの割り当てを行うことにより、ユーザがどの端末装置100を選んだとしても、同じ操作が可能なので、ユーザが操作に迷うことがなく、ユーザの利便性が向上する。
【0042】
ステップS80において、制御部420は、ステップS30~ステップS70で作成(設定)した設定データ(端末設定データ)を記憶部430に記憶する。なお、ステップS10で取得した設定リクエストに複数のグループIDが含まれている場合、制御部420は、それぞれのグループIDに対して、ステップS20~ステップS70の処理を繰り返して実行し、それぞれのグループIDに対応する設定データを作成する。
図13は、記憶部430に記憶される端末設定データの一例を示す図である。本図は、端末ID「1」の端末装置100が送信した設定リクエストに、グループID「3」と「4」が含まれている場合の設定データの例を示す。本図に示すように、ステップS30~S70で作成(設定)されたデータがグループIDごとに記憶される。なお、設定リクエストに端末IDが含まれていない場合には、端末IDの記憶を省略する。
【0043】
ステップS90において、制御部420は、記憶部430から設定リクエストに含まれる端末IDおよびグループIDに対応する設定データを読み出し、通信部410(送信部)を介して設定リクエストを送信した端末装置100に送信する。なお、設定リクエストに端末IDが含まれていない場合には、グループIDに対応する端末設定データを読み出せばよい。また、制御部420は、通信部410を介して、設定データを通信管理サーバ300に送信してもよい。通信管理サーバ300の通信部310は、設定データを受信し、
図13に示すような形式で記憶部330に記憶してもよい。通信管理サーバ300の制御部320は、記憶部330の設定データを参照し、通信制御を行ってもよい。端末装置100が使用するチャネル情報、再発呼までの待ち時間、割り込み機能、緊急通報機能などのパラメータを全て通信管理サーバ300が管理し、通信管理サーバ300が端末装置100を逐一制御する通信システム1000においては、通信管理サーバ300が設定データを記憶すれば十分である。このようなシステムにおいては、ステップS90において、設定データを端末装置100に送信することを省略し、代わりに通信管理サーバ300に送信してもよい。以上が設定データを作成する手順の説明である。
【0044】
なお、制御部420は、ステップS10を実行した後、ステップS15(不図示)において、設定リクエストに含まれる端末IDおよびグループIDに対応する端末設定データが記憶部430に存在するか否かを判定し、記憶部430に存在する場合には、ステップS90に進み、記憶部430に存在しない場合には、ステップS20に進んでもよい。また、端末設定データを作成した日時を端末設定データに対応させて記憶部430に記憶し、ステップS15において、端末設定データが作成されてから所定時間以内であるか否かを判定し、所定時間以内である場合に、ステップS90に進んでもよい。
【0045】
本実施例によれば、グループ優先度をもとに、使用可能なチャネル、再発呼までの待ち時間、通信割り込み機能、緊急通報機能のうちの少なくとも1つを含む端末装置に対応する設定データを作成するので、無線通信システムの端末装置に設定する設定データを効率よく作成できる。また、グループ優先度が高いほど、使用可能なチャネルを多くする、または再発呼までの待ち時間を短くする、またはより機能の高い通信割り込み機能を使用可能とする、またはより機能の高い緊急通報機能を使用可能とするので、グループ優先度が高いほど通信を成立し易くできる。また、端末装置のグループ優先度に応じて、通信の成立し易さに関するパラメータを決定するため、限りある通信システムのリソースを合理的に使うことができる。
【0046】
(実施例2)
実施例2では、グループ優先度に加えて端末装置100ごとに定められた端末優先度も用いて、端末設定データを作成する。
【0047】
図14は、本実施例における端末設定データ作成処理の手順を示すフローチャートである。基本的な処理の流れは実施例1における
図6のフローチャートと同様である。以下では実施例1との違いを中心に説明する。ステップS110において、制御部420(取得部)は、通信部410を介して設定リクエストを取得し、設定リクエストに含まれる端末識別情報およびグループ情報を取得する。本実施例の設定リクエストには、必ず端末識別情報が含まれている。以下の説明では、端末識別情報は端末IDであり、グループ情報はグループIDであるものとする。
【0048】
ステップS120において、制御部420(取得部)は、端末識別情報から端末優先度を特定し、グループ情報に基づいてグループ優先度を特定する。具体的には、制御部420は、記憶部430から端末情報テーブルを取得する。制御部420は、端末情報テーブルを参照して、ステップS110で取得した端末識別情報に該当する端末優先度を取得し、グループ情報に該当するグループ優先度を取得する。
【0049】
図15は、記憶部430に記憶される端末情報テーブルの一例である。本図に示すように、端末情報テーブルは、端末IDと、グループIDと、グループ優先度と、端末優先度とを対応付けたデータである。ただし、グループIDとグループ優先度を省略してもよい。その場合は、実施例1と同様に、グループ情報テーブルを参照してグループ優先度を取得すればよい。すなわち、端末情報テーブルは、少なくとも端末IDと端末優先度とを関連付けたデータであればよい。本図の例では、端末優先度は「高」、「中」、「低」の3段階で示されるが、もちろんこれに限定されるものではない。例えば、端末優先度を0~100の範囲の数値で表し、数値が大きいほど優先度が高い意味にしてもよい。また、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」といった記号であってもよい。つまり、端末優先度は2段階以上の任意の段階で示されていればよい。また、優先度の代わりに、「1位」、「2位」、「3位」といった優先順位(端末優先順位)を用いてもよい。また同じ順位が重複していてもよく、重複していなくてもよい。
【0050】
ステップS130において、制御部420は、端末装置100に設定するチャネル情報を作成する。具体的には、制御部420は、記憶部430からチャネル情報テーブルを取得する。制御部420は、チャネル情報テーブルを参照して、ステップS120で特定した端末優先度およびグループ優先度に基づいて、端末装置100が基地局装置200との間の通信で使用可能なチャネルを決定する。
【0051】
図16は、記憶部430に記憶されているチャネル情報テーブルの一例を示す図である。本図に示すように、チャネル情報テーブルは、グループ優先度と、端末優先度と、チャネル番号とを関連付けたデータである。本図の例では、グループ優先度が「高」のグループに属し、端末優先度が「高」の端末装置100は、チャネル番号が「1~30」の30個のチャネルを使用可能であり、グループ優先度が「高」のグループに属し、端末優先度が「中」の端末装置100は、チャネル番号が「6~30」の25個のチャネルを使用可能である。以下、グループ優先度が高いほど、かつ端末優先度が高いほど多くのチャネルを使用可能であるように設定されている。ただし、本図はあくまでも例示であり、これに限定されるものではない。例えば、グループ優先度「高」で端末優先度「低」の端末装置100が使用可能なチャネル数と、グループ優先度「中」で端末優先度「高」の端末装置100が使用可能なチャネル数との関係は任意であってよく、後者が前者よりも多くてもよい。すなわち、端末優先度をある値(条件)に固定した場合に、グループ優先度が高いほどチャネル数が多ければよく、グループ優先度をある値(条件)に固定した場合に、端末優先度が高いほどチャネル数が多ければよい。
【0052】
また本実施例においても、チャネル番号が小さいチャネルほど、周囲の障害物等の影響を受けにくく、電波が端末装置100に到達し易い特性をもつものとする。例えば、チャネル番号「1」は、チャネル番号「60」に比べて、端末に電波が到達し易い。つまり、チャネル番号が小さいチャネルを使用する端末装置100ほど、通信条件のよい電波を使えるため、通信が成立する可能性が高く、通信の成立し易さ(通信成立性)が高いといえる。
図16の例では、グループ優先度が高く、かつ端末優先度が端末装置100ほど、チャネル番号の小さいチャネルを使えるので、通信成立性が高くなる。もちろん、チャネル番号(周波数帯、周波数バンドなど)と通信成立性との関係は、チャネル番号が小さいほど通信成立性が高いといった単純なものに限定されず、任意の関係であってよい。そのような場合であっても、チャネル情報テーブルにおいて、グループ優先度が高く、かつ端末優先度が高い端末装置100に対して通信成立性が高いチャネルを優先的に割り当て、グループ優先度が低く、かつ端末優先度が低い端末装置100に対して通信成立性が低いチャネルを割り当てればよい。
【0053】
端末装置100が使用可能なチャネルを設定する方法として、実施例1と同様に、チャネル情報テーブルをそのまま用いる方法と、グループの端末数を用いる方法のいずれかを用いればよい。すなわち、制御部420は、ステップS120で特定した端末優先度およびグループ優先度に該当するチャネル番号をチャネル情報テーブルから取得し、それをそのまま用いてもよい。また、
図16では省略しているが、グループ優先度と端末優先度の組み合わせごとに、グループ優先度が高いほど、かつ端末優先度が高いほど、値が小さくなるような端末密度情報(基準値)をチャネル情報テーブルに記憶しておいてもよい。例えば、グループ優先度が「高」で端末優先度が「高」の場合に端末密度情報を「2」、グループ優先度が「高」で端末優先度が「中」の場合に端末密度情報を「4」、グループ優先度が「高」で端末優先度が「低」の場合に端末密度情報を「6」、グループ優先度が「中」で端末優先度が「高」の場合に端末密度情報を「7」、などとチャネル情報テーブルに記憶しておく。そして制御部420は、チャネル情報テーブルおよびグループ情報テーブルを参照し、端末密度が基準値に近くなるように、グループの端末数を用いて端末装置100に割り当てるチャネル数を決定してもよい。
【0054】
ステップ140において、制御部420は、再発呼までの待ち時間を設定する。具体的には、制御部420は、記憶部430の再発呼情報テーブルを参照して、ステップS120で特定した端末優先度およびグループ優先度に基づいて、端末装置100に設定する再発呼待ち時間を決定する。
図17は、記憶部430に記憶されている再発呼情報テーブルの一例を示す図である。本図に示す例では、グループ優先度が高いほど待ち時間が短く、かつ端末優先度が高いほど待ち時間が短くなるように設定されている。あるいは制御部420は、式(1)に従って、待ち時間T(秒)を設定してもよい。この場合は、再発呼情報テーブルの記憶を省略できる。ここで、Gはグループ優先度が高くなるほど小さくなる数値(変数)であり、例えば、グループ優先度が「高」の場合「G=1」、グループ優先度が「中」の場合「G=2」、グループ優先度が「低」の場合「G=3」などとすればよい。また、Dは端末優先度が高くなるほど小さくなる数値(変数)であり、例えば、端末優先度が「高」の場合「D=1」、端末優先度が「中」の場合「D=2」、端末優先度が「低」の場合「D=3」などとすればよい。α1、α2はそれぞれ正の重み係数である。例えば、「α1=20」、「α2=5」とすればよいが、α1とα2の大小関係は任意であってよい。
T=α1×G+α2×D 式(1)
このように、端末優先度およびグループ優先度に応じて、再発呼までの待ち時間を設定することにより、限りのある無線システムのリソースを合理的に利用できるようになる。
【0055】
ステップS150において、制御部420は、割り込み機能を設定する。具体的には、制御部420は、記憶部430の割り込み情報テーブルを参照して、ステップS120で特定した端末優先度およびグループ優先度に基づいて、端末装置100に設定する割り込み機能を決定する。
図18は、記憶部430に記憶されている割り込み情報テーブルの一例を示す図である。本図に示す例では、グループ優先度「高」の割り込み機能は「強制割り込み」、グループ優先度「中」の割り込み機能は「割り込み通知」、優先度「低」のグループの割り込み機能は「なし」である。このように、実施例1と同様に、グループ優先度が高いほど、より利便性の高い割り込み機能を使用可能に設定する。また端末優先度が高いほど、所定時間当たりの使用回数の上限が多くなるように設定する。本図に示す例では、グループ優先度が「低」の場合には、端末優先度に関わらず割り込み機能は「なし」であるため、所定時間当たりの使用回数も「0」に設定される。所定時間としては、例えば1日(24時間)を用いればよい。つまり、端末優先度が高いほど、割り込み機能の使用回数を多くできるので、ユーザの利便性が高まる。これにより、グループ優先度に応じて通信の成立のし易さに差を付けることができる。グループ優先度が高く、かつ端末優先度が高い端末装置100は、より緊急性の高い重要な通話を行う可能性が高いため、このような設定を行うことにより、通信システム1000の限られたリソースを合理的に利用することができる。
【0056】
ステップS160において、制御部420は、緊急通報機能を設定する。具体的には、制御部420は、記憶部430の緊急通報情報テーブルを参照して、ステップS120で特定した端末優先度およびグループ優先度に基づいて、端末装置100に設定する緊急通報機能を決定する。
図19は、記憶部430に記憶されている緊急通報情報テーブルの一例を示す図である。本図に示す例では、優先度「高」のグループには「高機能」、優先度「中」のグループには「低機能」の緊急通報機能が設定される。優先度「低」のグループには、緊急通報機能は設定されない(緊急通報機能は使えない)。また端末優先度が高いほど、所定時間(例えば、24時間)当たりの使用回数の上限が多くなるように設定する。本図に示す例では、グループ優先度が「低」の場合には、端末優先度に関わらず緊急通報機能は「なし」であるため、所定時間当たりの使用回数も「0」に設定される。すなわち、グループ優先度が高い端末装置100ほど、ユーザの利便性の高い緊急通報を多くの回数使うことができる。端末優先度およびグループ優先度に応じて、緊急通報機能を設定することにより、限りのある無線システムのリソースを合理的に利用できるようになる。このように、取得したグループ優先度および端末優先度をもとに、使用可能なチャネル、再発呼までの待ち時間、通信割り込み機能、緊急通報機能のうちの少なくとも1つを含む端末装置100に対応する設定データが作成される。
【0057】
ステップS170~S190は、それぞれ実施例1のステップS70~S90と同じである。本実施例では、設定リクエストに端末IDが必ず含まれているため、端末設定データにも端末IDが含まれる。
【0058】
本実施例によれば、グループ優先度と端末優先度をもとに、使用可能なチャネル、再発呼までの待ち時間、通信割り込み機能、緊急通報機能のうちの少なくとも1つを含む端末装置に対応する設定データを作成するので、無線通信システムの端末装置に設定する設定データを効率よく作成できる。また、端末装置のグループ優先度と端末優先度に応じて、通信の成立し易さに関するパラメータを決定するため、限りある通信システムのリソースを合理的に使うことができる。
【0059】
(実施例3)
実施例3では、端末優先度の代わりに、端末装置100の過去の通話時間を用いて、再発呼までの待ち時間を設定する。本実施例における端末設定データ作成処理の流れは、実施例2における
図14のフローチャートと同様である。以下では、実施例2と違う処理のステップ番号の末尾に「A」を付し、実施例2との違いを中心に説明する。
【0060】
ステップS140に対応するステップS140Aにおいて、制御部420は、端末優先度の代わりに端末装置100の過去の通話時間を用いて、再発呼までの待ち時間を設定する。本実施例において、データ作成装置400の記憶部430は、通話情報テーブルを記憶し、データ作成装置400の制御部420(取得部)が記憶部430から通話情報テーブルを取得する。通話情報テーブルは、端末装置100の過去の通話時間を示す情報である。あるいは、通信管理サーバ300の記憶部330が通話情報テーブルを記憶し、データ作成装置400の制御部420(取得部)が通信部410を介して通信管理サーバ300から通話情報テーブルを取得してもよい。また、制御部420(取得部)は、通信部410を介して通信管理サーバ300から通話履歴データ(通話ごとに、発信した端末ID、受信した端末ID、開始日時、終了日時などが記録されたデータ)を取得し、それをもとに統計処理を行って、通話情報テーブルを作成してもよい。
【0061】
図20は、記憶部430に記憶される通話情報テーブルの一例を示す図である。本図に示すように、通話情報テーブルは、端末IDと、全体通話時間と、通常通話時間と、割り込み通話時間とを関連付けたデータである。本図に示す例では、テーブルの時間は秒単位で記録されているが、時間の単位は任意であってよい。通話時間(全体通話時間)は、過去の所定期間(例えば、直近の30日間)においてその端末装置100が行った通話全体における平均時間(平均値)である。ここで、所定期間における全ての通話を対象に平均時間を算出してもよいが、所定期間においてその端末装置100が発信(発呼)した通話のみを対象に平均時間を算出してもよい。通常通話時間は、所定期間においてその端末装置100が通常の通話、すなわち割り込み通話以外の通話を行った場合の平均時間である。割り込み通話時間は、所定期間においてその端末装置100が割り込み通話を行った場合の平均時間である。本図に示す例では、端末ID「3」は所定期間に割り込み通話を行っていないため、未定義を示す「NULL」が記録されている。なお後述するように、通話時間(全体通話時間)と通常通話時間と割り込み通話時間とのうちの少なくとも1つを記憶し、残りの2つの記憶を省略することも可能である。また、全体通話時間を狭義の「通話時間」と呼び、通話時間(全体通話時間)、通常通話時間、および割り込み通話時間を広義の「通話時間」と呼ぶこともある。また、上述の説明では、所定期間における通話時間の平均値を用いることとしたが、これに限らず、例えば通話時間の中央値を用いてもよい。すなわち、平均値に限らず通話時間の代表値を用いてもよい。また、通話時間の最大値や第3四分位値を用いてもよい。すなわち、通話時間の統計値を用いても通話情報テーブルを作成してもよい。
【0062】
制御部420は、式(2)に従って、グループ優先度および通話時間に基づいて、再発呼までの待ち時間T(秒)を設定する。ここで、Gはグループ優先度が高くなるほど小さくなる数値(変数)であり、例えば、グループ優先度が「高」の場合「G=1」、グループ優先度が「中」の場合「G=2」、グループ優先度が「低」の場合「G=3」などとすればよい。また、Lは上述の通話時間(全体通話時間)である。通話時間が未定義の端末装置100(所定期間に通話を行っていない端末装置100)については、所定値をLとすればよい。例えば、全ての端末装置100の通話時間の平均値、あるいは全ての端末装置100の通話時間の中央値などをLとすればよい。β1、β2はそれぞれ正の重み係数である。例えば、「β1=20」、「β2=0.2」などとすればよいが、β2は通話時間の単位によっても変わるため、β1とβ2の大小関係は任意であってよい。式(2)によれば、グループ優先度が高いほど、かつ過去の通話時間が短いほど、再発呼までの待ち時間が短くなる。これは、過去の通話が短い端末装置100は、新たな通話における通話も比較的短いと予想され、通信システム1000のリソースに与える影響も比較的小さいと予想されるため、再発呼までの待ち時間を短くしても影響が少ないという知見に基づく処理である。
T=β1×G+β2×L 式(2)
なお、通話時間(全体通話時間)Lの代わりに、通常通話時間Pあるいは割り込み通話時間Qを用いて、式(2)と同様な式で待ち時間Tを算出してもよい。また例えば、通常通話時間Pと割り込み通話時間Qを両方用いて、グループ優先度が高いほど、かつ通常通話時間Pが短いほど、かつ割り込み通話時間Qが短いほど、待ち時間Tが短くなるように設定してもよい。すなわち、全体通話時間L、通常通話時間P、割り込み通話時間Qのうちの少なくとも1つである広義の「通話時間」に基づいて、再発呼までの待ち時間Tを設定すればよい。
【0063】
本実施例によれば、グループ優先度および過去の通話時間をもとに、再発呼までの待ち時間を設定できる。また、グループ優先度が高いほど、かつ過去の通話時間が短いほど、再発呼までの待ち時間を短く設定できる。また、重要な通話を行う可能性が高く、かつ通話時間が短いと予想される端末装置に対して、通信の成立性を高めることができ、限りのある通信システムのリソースを合理的に使うことができる。
【0064】
(実施例3の変形例)
本変形例では、グループ優先度と、端末優先度と、過去の通話時間とに基づいて、再発呼までの待ち時間を設定する。具体的には、上述のステップS140Aにおいて、制御部420は、式(3)に従って再発呼までの待ち時間T(秒)を設定する。上述したように、Gはグループ優先度が高くなるほど小さくなる数値(変数)であり、Dは端末優先度が高くなるほど小さくなる数値(変数)であり、Lは通話時間(全体通話時間)である。γ1、γ2、γ3はそれぞれ正の重み係数である。例えば、「γ1=10」、「γ2=5」、「γ3=0.1」などとすればよいが、γ1、γ2、γ3の大小関係は任意であってよい。
T=γ1×G+γ2×D+γ3×L 式(3)
式(3)によれば、グループ優先度が高いほど、かつ端末優先度が高いほど、かつ過去の通話時間が短いほど、再発呼までの待ち時間が短くなる。なお、実施例3と同様に、通話時間(全体通話時間)Lの代わりに、通常通話時間Pあるいは割り込み通話時間Qを用いてもよい。すなわち、全体通話時間L、通常通話時間P、割り込み通話時間Qのうちの少なくとも1つである広義の「通話時間」に基づいて、再発呼までの待ち時間Tを設定すればよい。
【0065】
本変形例によれば、グループ優先度と端末優先度と過去の通話時間とに基づいて再発呼までの待ち時間を設定するため、さらに精度よく設定データを作成できる。
【0066】
以上、本発明を各実施例をもとに説明した。上述の実施例および変形例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。また、各実施例を任意に組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0067】
100 端末装置、 110 通信部、 120 制御部、 130 記憶部、 140 操作部、 142 PTTボタン、 144,146,148 機能キー、 150 表示部、 160 音声入力部、 170 音声出力部、 180 センサー部、 200 基地局装置、 300 通信管理サーバ、 310 通信部、 320 制御部、 330 記憶部、 400 データ作成装置、 410 通信部、 420 制御部、 430 記憶部、 500 ネットワーク、 1000 通信システム。