(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007012
(43)【公開日】2024-01-18
(54)【発明の名称】車両用害虫駆除装置、車両用害虫駆除方法及び車両用害虫駆除プログラム
(51)【国際特許分類】
A01M 29/18 20110101AFI20240111BHJP
【FI】
A01M29/18
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022108120
(22)【出願日】2022-07-05
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】川畑 広実
【テーマコード(参考)】
2B121
【Fターム(参考)】
2B121AA13
2B121DA59
2B121EA14
2B121FA13
(57)【要約】
【課題】少ない部品構成で車両のドアを開くときに害虫が車両内に侵入することを防止できる、車両用害虫駆除装置、車両用害虫駆除方法及び車両用害虫駆除プログラムを提供すること。
【解決手段】車両用害虫駆除装置100は、車両のドアが開くことを検知するセンサ101と、車両内に設けられた害虫駆除器102と、センサ101により車両のドアが開いたことを検知した場合、害虫駆除器102を作動させる制御器103と、を備え、センサ101は、ルームランプ105と共用にした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のドアが開くことを検知するセンサと、
車両内に設けられた害虫駆除器と、
前記センサにより前記車両のドアが開いたことを検知した場合、前記害虫駆除器を作動させる制御器と、を備え、
前記センサは、ルームランプと共用である車両用害虫駆除装置。
【請求項2】
前記センサにより前記車両のドアが開くことを検知した場合、前記ルームランプを点灯させるルームランプ制御器を備え、
前記センサは、前記制御器及び前記ルームランプ制御器に前記車両のドアが開いたことを通知する請求項1に記載の車両用害虫駆除装置。
【請求項3】
前記害虫駆除器は、害虫を防除する波長の超音波を発生させる請求項1に記載の車両用害虫駆除装置。
【請求項4】
車両に備えられ、前記車両内に設けられたルームランプの制御と共用されているセンサにより、車両のドアが開くことを検知し、
前記センサにより前記車両のドアが開くことを検知した場合、前記車両内に設けられた害虫駆除器を作動させる、車両用害虫駆除方法。
【請求項5】
車両に備えられ、前記車両内に設けられたルームランプの制御と共用されているセンサにより、車両のドアが開くことを検知するステップと、
前記センサにより前記車両のドアが開くことを検知した場合、前記車両内に設けられた害虫駆除器を作動させるステップと、をコンピュータに実行させる、車両用害虫駆除プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は車両用害虫駆除装置、車両用害虫駆除方法及び車両用害虫駆除プログラム
に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、窓またはドアが開いたことを検知するとスピーカから音波発生部で虫類が嫌う周波数を発生させることにより、ドアや窓の開放時に虫類の車室内への侵入を抑止することができる車両音響システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、車両のコストダウンのために、より少ない部品構成で害虫が車両内に侵入することを防止することが求められている。
【0005】
本開示は、少ない部品構成で車両のドアを開くときに害虫が車両内に侵入することを防止できる、車両用害虫駆除装置、車両用害虫駆除方法及び車両用害虫駆除プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態の車両用害虫駆除装置は、車両のドアが開くことを検知するセンサと、車両内に設けられた害虫駆除器と、前記センサにより前記車両のドアが開いたことを検知した場合、前記害虫駆除器を作動させる制御器と、を備え、前記センサは、ルームランプと共用にした。
【0007】
一実施形態の車両用害虫駆除方法は、車両に備えられ、前記車両内に設けられたルームランプの制御と共用されているセンサにより、車両のドアが開くことを検知し、前記センサにより前記車両のドアが開くことを検知した場合、前記車両内に設けられた害虫駆除器を作動させるようにした。
【0008】
一実施形態の車両用害虫駆除プログラムは、車両に備えられ、前記車両内に設けられたルームランプの制御と共用されているセンサにより、車両のドアが開くことを検知するステップと、前記センサにより前記車両のドアが開くことを検知した場合、前記車両内に設けられた害虫駆除器を作動させるステップと、をコンピュータに実行させるようにした。
【発明の効果】
【0009】
本開示の車両用害虫駆除装置、車両用害虫駆除方法及び車両用害虫駆除プログラムによれば、少ない部品構成で車両のドアを開くときに害虫が車両内に侵入することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1にかかる車両用害虫駆除装置の一例を示すブロック図である。
【0011】
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態1にかかる車両用害虫駆除装置の一例を示すブロック図である。
図1において、車両用害虫駆除装置100は、センサ101と、害虫駆除器102と、制御器103と、ルームランプ制御器104と、ルームランプ105を備える。
【0012】
センサ101は、車両のドアが開くことを検知する。そして、センサ101は、車両のドアが開くことを検知した場合、制御器103及びルームランプ制御器104にドアが開いたことを通知する。具体的には、センサ101は、車両のドアの開閉状態を検知し、状態に応じた制御情報(電源または電源を制御する信号)を送出する機能を有する。例えば、車両のドア開き状態でon出力、車両のドア閉状態でoff出力とする。例えば、センサ101は、車両のフレームまたはピラーに設けられ、ドアが閉じたときに物理的にセンサがドアにより押圧されることを検知するものが好適である。
【0013】
害虫駆除器102は、車両内に設けられている。そして、害虫駆除器102は、制御器103の指示にしたがい、作動する。害虫駆除器102は、例えば、超音波発生器が好適である。そして、害虫駆除器102が発生する超音波は、害虫駆除に適した周波数であることが望ましい。対象となる害虫は飛翔可能であり、人体に有害な液体を注入する虫などがある。具体的に害虫には蚊または毒針を有する蜂である。
【0014】
制御器103は、センサ101により車両のドアが開くことを検知した場合、害虫駆除器102を作動させる。例えば、制御器103は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ及びI/O(Input/Output)回路を備えるコントローラが好適である。
【0015】
例えば、制御器103は、車両のドアの開閉を検知することにより送出された制御情報(電源または電源を制御する信号)を受信し、制御情報に応じて害虫駆除器102の超音波発生状態を制御する。この制御は例えば、車両のドア開き(ルームランプ点灯)状態で超音波を発生させ、車両のドア閉(ルームランプ消灯)状態で超音波の発生を停止させる。
【0016】
ルームランプ制御器104は、センサ101により車両のドアが開くことを検知した場合、ルームランプ105を点灯させる。例えば、ルームランプ制御器104は、車両のドアの開閉を検知することにより送出された制御情報(電源または電源を制御する信号)を受信し、制御情報に応じルームランプの点灯状態を制御する。この制御は例えば、車両のドア開き状態でルームランプを点灯させ、車両のドア閉状態でルームランプを消灯させる。
【0017】
ルームランプ105は、車両内に設けられたランプである。例えば、ルームランプ105はLED(light-Emitting Diode)である。
【0018】
このように実施の形態1の車両用害虫駆除装置によれば、少ない部品構成で車両のドアを開くときに害虫が車両内に侵入することを防止できる。
【0019】
具体的には、車両のドア等開閉時に、蚊の嫌がる超音波等を連動させて発信させることで、蚊の車両内への侵入を防ぐことができる。そして、ルームランプ点灯制御の信号をそのまま利用することによりルームランプの点灯と連動させて超音波発生機能制御を稼働させ、蚊の嫌がる超音波を発生させることにより車両のドアからの蚊の侵入を防ぐことができる。
【0020】
そして、ルームランプ点灯制御と連動させることにより特別な検知機能を有することなく車両のドアの開閉時に容易に超音波発生の機能を制御できる。
【0021】
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0022】
例えば、害虫駆除器102の作動期間は、車両のドアが開いている期間であることが望ましいが、車両のドアが閉じた時に速やかに害虫駆除器102の作動を止めても良いし、一定時間経過後に害虫駆除器102の作動を止めるようにしてもよい。
【0023】
様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【符号の説明】
【0024】
100 車両用害虫駆除装置
101 センサ
102 害虫駆除器
103 制御器
104 ルームランプ制御器
105 ルームランプ