(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070206
(43)【公開日】2024-05-22
(54)【発明の名称】ターゲットに基づく最短経路の抽出方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/047 20230101AFI20240515BHJP
【FI】
G06Q10/047
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075843
(22)【出願日】2023-05-01
(31)【優先権主張番号】10-2022-0149246
(32)【優先日】2022-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523164931
【氏名又は名称】アウロス テクノロジー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】キム ハムリ
(72)【発明者】
【氏名】ジョ ドン-ゴン
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA04
5L049AA04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ターゲット内サイトの数に関係なく最短経路を抽出する方法及び装置を提供する。
【解決手段】ターゲットに基づく最短経路の抽出方法は、プロセッサにターゲット内の開始サイトを設定するステップS10と、開始サイトからターゲットの指定された領域内の全てのサイトらを連結して、ツリーグラフを抽出するステップS20と、開始サイトからツリーグラフのツリーラインらを連結して、ターゲットの指定された領域内の全てのサイトらに対する最短経路を抽出するステップS30と、を含む。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲットの指定された領域内で3本以上のサイトが認識され、前記認識されたサイトのうち開始サイトを設定するステップと、
前記開始サイトから前記指定された領域内サイトらを連結して、ツリーグラフを抽出するステップと、
前記開始サイトから前記ツリーグラフのツリーラインらを連結して、ターゲットの前記指定された領域内サイトらに対する最短経路を抽出するステップと、を含む、
ターゲットに基づく最短経路の抽出方法。
【請求項2】
前記ツリーグラフを抽出するステップは、
前記開始サイトから最短距離にある第1サイトを求めて、前記開始サイトに前記第1サイトを連結し、前記開始サイトと前記第1サイトとを含む第1ツリーラインを生成するステップと、
前記第1ツリーラインと最短距離にある第2サイトを求めて、前記第1ツリーラインに前記第2サイトを連結し、前記第1ツリーラインと前記第2サイトとを含む第2ツリーラインを生成するステップと、
上記のような方式により、ターゲットの前記指定された領域内の全てのサイトらが連結されるまで繰り返して、前記指定された領域内で回帰しないツリーグラフを抽出するステップと、を含む、
請求項1に記載のターゲットに基づく最短経路の抽出方法。
【請求項3】
前記最短経路を抽出するステップは、
第1開始サイトと連結されたツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第3ツリーラインを前記第1開始サイトに連結するステップと、
前記第3ツリーラインと連結されたツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第4ツリーラインを前記第3ツリーラインに連結するステップと、
前記第4ツリーラインに連結されたツリーラインがない場合、以前サイトに戻った後、連結されていないツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第5ツリーラインを前記第4ツリーラインに連結するステップと、を含む、
請求項2に記載のターゲットに基づく最短経路の抽出方法。
【請求項4】
前記開始サイトを設定するステップは、
入力される設定信号に従って、前記ターゲットの指定された領域内で認識されたサイトらのいずれかを前記開始サイトと設定する、
請求項1に記載のターゲットに基づく最短経路の抽出方法。
【請求項5】
ターゲット内サイトらの最短経路を抽出するアルゴリズムを行う命令語らとメモリが含まれたプロセッサを含み、
前記プロセッサは、
ターゲットの指定された領域内で3本以上のサイトが認識され、前記認識されたサイトらのうち開始サイトを設定し、前記開始サイトから前記指定された領域内サイトらを連結して、ツリーグラフを抽出し、前記開始サイトから前記ツリーグラフのツリーラインらを連結して、ターゲットの前記指定された領域内サイトらに対する最短経路を抽出する、
ターゲットに基づく最短経路の抽出装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記ツリーグラフを抽出するとき、
前記開始サイトから最短距離にある第1サイトを求めて、前記開始サイトに前記第1サイトを連結し、前記開始サイトと前記第1サイトとを含む第1ツリーラインを生成し、
前記第1ツリーラインと最短距離にある第2サイトを求めて、前記第1ツリーライに前記第2サイトを連結し、前記第1ツリーラインと前記第2サイトとを含む第2ツリーラインを生成し、
上記のような方式により、ターゲットの指定された領域内サイトらが連結されるまで繰り返して、回帰しないツリーグラフを抽出する、
請求項5に記載のターゲットに基づく最短経路の抽出装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記最短経路を抽出するとき、
前記第1開始サイトと連結されたツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第3ツリーラインを前記第1開始サイトに連結し、
前記第3ツリーラインと連結されたツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第4ツリーラインを前記第3ツリーラインに連結し、
前記第4ツリーラインに連結されたツリーラインがない場合、以前サイトに戻った後、連結されていないツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第5ツリーラインを前記第4ツリーラインに連結し、
上記のような方式により、ターゲットの指定された領域内サイトらを通るまで繰り返して、ターゲットの指定された領域内サイトらに対する前記最短経路を抽出する、
請求項6に記載のターゲットに基づく最短経路の抽出装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、入力される設定信号に従って、前記ターゲットの指定された領域内で認識されたサイトらのいずれかを前記開始サイトと設定する、
請求項5に記載のターゲットに基づく最短経路の抽出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターゲット内サイトの数に関係なく最短経路を抽出することができる、ターゲットに基づく最短経路の抽出装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最短距離の計算において、各サイトの間の距離を全部計算するとき、増加する個々の場合の数は、「(サイトの数-1)!」であって、サイトの数が増えるほど、場合の数は、天文学的な数字に増えて、実際は計算が不可能である問題点がある。
【0003】
よって、サイトの数が増えても、最短経路を抽出することのできるアルゴリズムが必要な実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、ターゲット内サイトの数に関係なく最短経路を抽出することができる、ターゲットに基づく最短経路の抽出装置及びその方法を提供することにある。
【0005】
また、不要なサイトの探索を最小化して、経路探索時間を減らすことができる、ターゲットに基づく最短経路の抽出装置及びその方法を提供することにある。
【0006】
本発明の目的は、以上で言及した目的に制限されず、言及していない本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解することができ、本発明の実施形態によってより明らかに理解することができる。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示した手段及びその組み合わせによって実現できることが分かりやすい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出方法は、ターゲットの指定された領域内で3本以上のサイトが認識され、認識されたサイトのうち開始サイトを設定するステップと、開始サイトから指定された領域内サイトらを連結して、ツリーグラフを抽出するステップと、開始サイトからツリーグラフのツリーラインらを連結して、ターゲットの指定された領域内サイトらに対する最短経路を抽出するステップと、を含む。
【0008】
一実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出装置は、ターゲット内サイトらの最短経路を抽出するアルゴリズムを行う命令語らとメモリが含まれたプロセッサを含み、プロセッサは、ターゲットの指定された領域内で3本以上のサイトが認識され、認識されたサイトらのうち開始サイトを設定し、開始サイトから指定された領域内サイトらを連結して、ツリーグラフを抽出し、開始サイトからツリーグラフのツリーラインらを連結して、ターゲットの指定された領域内サイトらに対する最短経路を抽出する。
【発明の効果】
【0009】
実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出装置及び方法は、ターゲット内サイトの数に関係なく最短経路を抽出することができる。
【0010】
また、ターゲットに基づく最短経路の抽出装置及び方法は、不要なサイトの探索を最小化して、経路探索時間を減らすことができる。
【0011】
また、ターゲットに基づく最短経路の抽出装置及び方法は、極めて高密度集積回路の設計など、様々な分野で多様に適用することができる。
【0012】
上述した効果並びに本発明の具体的な効果は、以下の発明を実施するための形態を説明するとともに記述する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】フィールドに基づく移動プロセスを説明するためのブロック図である。
【
図2】ターゲットに基づく移動プロセスを説明するためのブロック図である。
【
図3】一実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出方法において、回帰しないツリーグラフを抽出することを例示する図面である。
【
図4】一実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出方法において、ターゲットの指定された領域内の全てのサイトに対する最短経路を抽出することを例示する図面である。
【
図5】一実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出装置及び方法を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
前述した目的、手段及び効果は、添付の図面を参照して詳細に後述され、これによって、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想を容易に実施することができる。本発明を説明するにあたり、本発明に係る公知の技術に関する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすると判断される場合には、詳細な説明を省略する。以下では、添付の図面を参照して、本発明による好ましい実施形態を詳説することとする。図面における同じ参照符号は、同一又は類似の構成要素を示すために使われる。
【0015】
第1、第2などは、様々な構成要素を述べるために使われるものの、これら構成要素は、これらの用語によって制限されない。これらの用語は、単に一構成要素を他の構成要素と区別するために使うものである。よって、以下で言及する第1構成要素は、本明細書の技術的思想内における第2構成要素であってもよい。
【0016】
以下では、ターゲットの数に関係なく最短経路を抽出することができる、ターゲットに基づく最短経路の抽出方法を開示する。
【0017】
実施形態によるターゲットの数に関係なく最短経路を抽出することができる、ターゲットに基づく最短経路の抽出方法を説明する前に、本明細書で使われている用語の意味を定義する。
【0018】
明細書において、サイトは、ターゲット内に位置又は座標が決まったサイトと定義することができる。
【0019】
明細書において、ツリーラインは、サイトらの間を連結するラインと定義することができる。ツリーライン側に表される数値は、サイトらの間の距離を示す。
【0020】
明細書において、サイトインデックス(Site Index)は、個々のサイトを特定できるようにするターゲット内に重複しない固有の識別因子と定義することができる。例えば、ターゲット内には複数本のサイトが存在し、これらは、それぞれ互いに重複しない値の数字と特定して定義することができる。
【0021】
図1は、フィールドに基づく移動プロセスを説明するためのブロック図である。
【0022】
フィールドに基づく移動方式の場合、ターゲット(Target)、フィールド(Field)、サイト(Site)の順にシーケンス(Sequence)を行い、ステージ観点からのシーケンスでは、ターゲット内のフィールドの移動、フィールド内サイトらの測定を行い、次のフィールドのサイト移動を繰り返して行う。
【0023】
これは、全くフィールド基準の移動方式であって、ターゲット内の全体座標に対する合理的移動方式を提示することができない。
【0024】
図2は、ターゲットに基づく移動プロセスを説明するためのブロック図である。
【0025】
ターゲット内の全体サイト座標を基準にシーケンスを行い、当該方式によるサイトの移動時、フィールドに対する考慮はなく、ただターゲット内の全体座標のみを基準にして最短距離を計算する。
【0026】
全体座標を基準に経路設定を行うため、効果的な最短距離アルゴリズムを利用すると、移動獲得測定時間(Move Acquire Measurement Time,MAM TIME)の改善によって装備パフォーマンス(Performance)の向上を図ることができる。
【0027】
本実施形態は、ターゲットに基づくターゲット内サイトの数に関係なくサイトらの間の最短経路を抽出しようとする。
【0028】
最短距離の計算において、各サイトの間の距離を全部計算するとき、増加する個々の場合の数は、「(サイトの数-1)!」であって、サイトの数が増えるほど、場合の数は、天文学的な数字に増えて(一例では、20本サイトの場合、約243京本の場合の数)、実際は計算が不可能であるため、当該問題を実質的に解決するためには別途アルゴリズムが必要である。
【0029】
一例では、ウエハは、多数のフィールドに区分することができ、フィールド内には多数のユニットを含む。ターゲットに基づく最短経路の抽出アルゴリズムは、ウエハ内のユニットらの間の最短経路を抽出するために用いることができる。
【0030】
図3は、一実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出方法において、回帰しないツリーグラフを抽出することを例示する図面である。
【0031】
一実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出方法は、最短距離を計算するためには回帰しないツリーグラフであるMST(Minimum Spanning Tree)が必要であり、このため第1アルゴリズムを利用する。
【0032】
第1アルゴリズムを利用して、最初の開始ノードから最短距離に属しているサイトを求めて連結し、グループに含ませる。その後、連結されたサイトらに対する最短距離にあるサイトをグループに含ませて行う方式を、ターゲットの指定された領域内の全てのサイトが連結されるまで繰り返してゆく。
【0033】
これは、使用者の設定によって、ターゲットの全体領域内の全てのサイトを対象とすることもでき、必要な領域を指定して、当該領域内サイトのみを対象とすることもできる。
【0034】
各サイトには、サイトを特定できるようにするターゲット内に重複しない固有の識別因子でインデックスを設定することができる。一例では、それぞれの間にはインデックス値で番号を設定することができる。一例では、サイトの最初の開始ノードは、サイトインデックス値が0を有するサイトを設定することができるが、必要に応じて、0でない値を有するサイトを設定することもできる。
【0035】
図3において、ツリーラインは、サイトの間を連結するラインに示し、ツリーライン側に示される数値は、サイトらの間の距離を示す。
【0036】
一例では、第1アルゴリズムは、次の過程を通じてツリーグラフを抽出する。
【0037】
先ず、開始サイトから最短距離にある第1サイトを求めて、開始サイトに前記第1サイトを連結する。開始サイトと第1サイトとを含む第1ツリーラインを生成する。第1ツリーラインに含まれるサイトらは、第1グループと定義することができる。
【0038】
そして、第1ツリーラインと最短距離にある第2サイトを求めて、第1ツリーラインに第2サイトを連結する。第1ツリーラインと第2サイトとを含む第2ツリーラインを生成する。第2ツリーラインに含まれるサイトらは、第2グループと定義することができる。
【0039】
そして、上記のような方式により複数本のサイト、好ましくは、指定された領域内における全てのサイトが連結されるまで繰り返して、回帰しないツリーグラフを抽出する。
【0040】
図4は、一実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出方法において、ターゲットの指定された領域内の全てのサイトに対する最短経路を抽出することを例示する図面である。
【0041】
一実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出方法は、第2アルゴリズムを利用して、サイトらの間の最終的な最短距離を抽出する。
【0042】
第2アルゴリズムは、サイトに会う度に幾つかのツリーラインにおける最も低いサイトインデックス(Site Index)を連結し、当該ツリーラインが終わったとき、以前サイトに戻った後、行っていないツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを連結する方式により、ターゲットの指定された領域内の全てのサイトを通るまで繰り返してゆく。
【0043】
上記過程によって、最終的にターゲットの指定された領域内の全てのサイトに対する最短距離を求めることができる。
【0044】
一例では、第2アルゴリズムは、次の過程を通じてサイトらの間の最終的な最短距離を抽出する。
【0045】
先ず、第1開始サイトと連結されたツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第3ツリーラインを第1開始サイトに連結する。
【0046】
そして、第3ツリーラインと連結されたツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第4ツリーラインを第3ツリーラインに連結する。
【0047】
そして、第4ツリーラインに連結されたツリーラインがない場合、以前サイトに戻った後、連結されていないツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第5ツリーラインを第4ツリーラインに連結する。
【0048】
そして、上記のような方式により、ターゲットの指定された領域内の全てのサイトらを通るまで繰り返して、ターゲット内の全てのサイトらに対する最短経路を抽出する。
【0049】
図5は、一実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出装置及び方法を説明するための図面である。
【0050】
一実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出装置は、プロセッサを含む。プロセッサ100は、最短経路を抽出するアルゴリズムを行う命令語らとメモリを含む。
【0051】
先ず、プロセッサ100は、使用者から開始サイトを設定するため信号を受信する。プロセッサ100は、入力される設定信号に従ってターゲット内のサイトらのいずれかを開始サイトと設定する(S10)。一例では、サイトらの任意のいずれかを開始サイトと設定することができる。または、インデックス値が最も低いものを開始サイトと設定することができる。
【0052】
次に、プロセッサ100は、第1アルゴリズムを利用して、開始サイトからターゲットの指定された領域内の全てのサイトらを連結して、回帰しないツリーグラフを抽出する(S20)。
【0053】
プロセッサ100は、開始サイトから最短距離にある第1サイトを求めて、開始サイトに前記第1サイトを連結する。プロセッサ100は、開始サイトと第1サイトとを含む第1ツリーラインを生成する。
【0054】
プロセッサ100は、第1ツリーラインと最短距離にある第2サイトを求めて、第1ツリーラインに第2サイトを連結する。プロセッサ100は、第1ツリーラインと第2サイトとを含む第2ツリーラインを生成する。
【0055】
プロセッサ100は、ターゲットの指定された領域内の全てのサイトらが連結されるまで繰り返して、回帰しないツリーグラフを抽出する。
【0056】
次に、プロセッサ100は、第2アルゴリズムを利用して、開始サイトからツリーグラフのツリーラインらを連結して、サイトらの間の最終的な最短距離を抽出する(S30)。
【0057】
プロセッサ100は、第1開始サイトと連結されたツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第3ツリーラインを第1開始サイトに連結する。プロセッサ100は、第3ツリーラインと連結されたツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第4ツリーラインを第3ツリーラインに連結する。
【0058】
プロセッサ100は、第4ツリーラインに連結されたツリーラインがない場合、以前サイトに戻った後、連結されていないツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第5ツリーラインを第4ツリーラインに連結する。プロセッサ100は、ターゲットの指定された領域内の全てのサイトらを通るまで繰り返して、ターゲットの指定された領域内の全てのサイトらに対する最短経路を抽出する。
【0059】
一方、ツリーグラフは、サイトグループとツリーライングループから構成され、ツリーラインは、2つのサイトの間の連結関係を示す。ツリーラインにおける2つのサイトに順位がある場合、順位の早いサイトを先順位サイト、順位の遅いサイトを後順位サイトと命名し得る。
【0060】
ツリーラインに順位がある場合、順位によって第1順位ツリーライン、第2順位ツリーラインなどと命名し得る。
【0061】
サイトらの間の距離によってツリーラインに加重値を付与することができ、加重値によってツリーラインらを連結して、ターゲットの指定された領域内の全てのサイトらに対する最短経路を抽出することができる。
【0062】
一例では、ツリーグラフは、様々な分野に適用することができる。ソーシャルネットワーク分析の場合、人をサイトと、友達関係をツリーラインと定義することができる。複数のステップの友達関係によって連結されるさらに他の友達を識別するためにツリーグラフを活用することができる。
【0063】
または、都市をサイトと、都市間の道路をツリーラインと定義すると、出発都市から目的都市に行く経路を探すために活用することができる。ツリーグラフは、ツリーラインの連続であって、最初のツリーラインの開始は、出発サイトと到着サイトについて定義され、最短経路は、出発サイトと到着サイトが与えられると、出発サイトから出発して、到着サイトに到逹する経路らのうち距離が最も小さい経路を示すことができる。
【0064】
一方、本実施形態は、ターゲット全体を対象にサイトを認識して、最短距離を計算することができ、ターゲットのうち一部の領域を対象にサイトを認識して、最短距離を計算することができる。
【0065】
一例では、ターゲット内の全体サイト座標を基準にシーケンスを行って、サイトを認識し、最短経路を抽出することができる。
【0066】
他の一例では、ターゲット内の全体サイトを多数の領域に区分して、領域内のサイト座標を基準にシーケンスを行って、サイトを認識し、領域内最短経路を抽出することができる。
【0067】
このように、一実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出方法は、ターゲットの指定された領域内で3本以上のサイトが認識され、認識されたサイトのうち開始サイトを設定するステップと、開始サイトから指定された領域内サイトらを連結して、ツリーグラフを抽出するステップと、開始サイトからツリーグラフのツリーラインらを連結して、ターゲットの前記指定された領域内サイトらに対する最短経路を抽出するステップと、を含む。
【0068】
ツリーグラフを抽出するステップは、開始サイトから最短距離にある第1サイトを求めて、開始サイトに前記第1サイトを連結し、開始サイトと第1サイトとを含む第1ツリーラインを生成するステップと、第1ツリーラインと最短距離にある第2サイトを求めて、第1ツリーラインに第2サイトを連結し、第1ツリーラインと第2サイトとを含む第2ツリーラインを生成するステップと、上記のような方式により、ターゲットの指定された領域内の全てのサイトらが連結されるまで繰り返して、回帰しないツリーグラフを抽出するステップと、を含む。
【0069】
最短経路を抽出するステップは、第1開始サイトと連結されたツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第3ツリーラインを第1開始サイトに連結するステップと、第3ツリーラインと連結されたツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第4ツリーラインを第3ツリーラインに連結するステップと、第4ツリーラインに連結されたツリーラインがない場合、以前サイトに戻った後、連結されていないツリーラインらのうち最も低いサイトインデックスを有する第5ツリーラインを第4ツリーラインに連結するステップと、上記のような方式により、ターゲットの指定された領域内の全てのサイトらを通るまで繰り返して、ターゲットの指定された領域内の全てのサイトらに対する最短経路を抽出するステップと、を含む。
【0070】
開始サイトを設定するステップは、入力される設定信号に従ってサイトらのいずれかを開始サイトと設定する。
【0071】
そして、一実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出装置は、ターゲット内サイトらの最短経路を抽出するアルゴリズムを行う命令語らとメモリが含まれたプロセッサを含む。プロセッサは、ターゲットの指定された領域内で3本以上のサイトが認識され、認識されたサイトらのうち開始サイトを設定し、開始サイトから指定された領域内サイトらを連結して、ツリーグラフを抽出し、開始サイトからツリーグラフのツリーラインらを連結して、ターゲットの指定された領域内サイトらに対する最短経路を抽出する。
【0072】
上述したように、実施形態によるターゲットに基づく最短経路の抽出装置及び方法は、ターゲット内サイトの数に関係なく最短経路を抽出することができる。
【0073】
また、ターゲットに基づく最短経路の抽出装置及び方法は、不要なサイトの探索を最小化して、経路探索時間を減らすことができる。
【0074】
また、ターゲットに基づく最短経路の抽出装置及び方法は、極めて高密度集積回路の設計など、様々な分野で多様に適用することができる。
【0075】
以上のように、本発明について例示の図面を参照して説明したが、本発明は、本明細書に開示の実施形態と図面によって限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内における通常の技術者によって様々な変形を行えることは明らかである。なお、本発明の実施形態を前述しながら本発明の構成による作用効果を明示的に記載して説明しなかったとしも、当該構成によって予測可能な効果も認めるべきであることは当然である。
【符号の説明】
【0076】
100 プロセッサ