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特開2024-70246支援式または自動式の走行機能を作動解除するための方法および装置
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  • 特開-支援式または自動式の走行機能を作動解除するための方法および装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070246
(43)【公開日】2024-05-22
(54)【発明の名称】支援式または自動式の走行機能を作動解除するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   B60W 50/10 20120101AFI20240515BHJP
   B60T 7/12 20060101ALI20240515BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20240515BHJP
【FI】
B60W50/10
B60T7/12 B
B60T7/12 F
B60W60/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023189477
(22)【出願日】2023-11-06
(31)【優先権主張番号】10 2022 211 908.8
(32)【優先日】2022-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】シュバイツァー,ルーカス
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルツ,ロビン
【テーマコード(参考)】
3D241
3D246
【Fターム(参考)】
3D241BA00
3D241DA39Z
3D241DA45Z
3D246DA01
3D246GB33
3D246GC14
3D246HA02A
3D246HA35A
3D246HA94A
3D246JB12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】走行機能のための2つの異なる作動解除可能性を運転手にもたらす方法を提供する。
【解決手段】自動車用の支援式または自動式の走行機能を作動解除するための方法であって、走行機能が運転者とは無関係にブレーキ介入を実施し、運転者が制動要求プリセット装置を操作し、この際に運転者による操作時間長さが下限界値と上限界値との間に位置するか、または、運転者が制動要求プリセット装置を、運転者によって要求されたブレーキングの強さが走行機能によって実行されたブレーキングの強さよりも大きくなるように、操作することによって、前記走行機能を作動解除する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用の支援式または自動式の走行機能を作動解除するための方法において、前記走行機能が運転者とは無関係にブレーキ介入を実施し、
-運転者が制動要求プリセット装置を操作し、この際に運転者による操作時間長さが下限界値と上限界値との間に位置するか(102)、または、
-運転者が前記制動要求プリセット装置を、運転者によって要求されたブレーキングの強さが前記走行機能によって実行されたブレーキングの強さよりも大きくなるように、操作する(104)ことによって、
前記走行機能を作動解除する、支援式または自動式の走行機能を作動解除するための方法。
【請求項2】
支援式または自動式の前記走行機能が、車間距離制御機能および/または速度制御機能であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記制動要求プリセット装置がブレーキペダルであることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項4】
ブレーキングの強さが制動力であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項5】
ブレーキングの強さがブレーキトルクであることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項6】
ブレーキングの強さが前後方向減速であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項7】
自動車が二軸式自動車であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項8】
装置において、本発明による方法を実施するために構成された手段を有する装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
特許文献1には、自動車のための運転者支援システムが開示されており、この運転者支援システムは、前後方向安定性制御器と、横方向安定性制御器と、横方向安定性制御器を前後方向安定性制御器と一緒にまたは前後方向安定性制御器に追加して作動可能な少なくとも1つの操作エレメントと、運転者による車両のハンドル操作を検出するステアリングセンサと、車両のブレーキペダル操作を検出するブレーキペダルセンサとを有しており、この場合、前後方向安定性制御器が作動解除されることなしに、横方向安定性制御器がステアリングセンサの信号によって作動解除可能であり、ブレーキペダルセンサの信号によって横方向安定性制御器および前後方向安定性制御器が作動解除可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許公開第102012215057号明細書
【発明の概要】
【0003】
本発明は、自動車用の支援式または自動式の走行機能を作動解除するための方法に関し、この方法において、走行機能が運転者とは無関係にブレーキ介入を実施し、この走行機能は、
-運転者が制動要求プリセット装置を操作し、この際に運転者による操作時間長さが下限界値と上限界値との間に位置するか、または、
-運転者が制動要求プリセット装置を、運転者によって要求されたブレーキングの強さが走行機能によって実行されたブレーキングの強さよりも大きくなるように、操作することによって、
作動解除されるようになっている。
【発明の効果】
【0004】
これによって、走行機能のための2つの異なる作動解除可能性が運転手に提供されるので、運転者は作動解除の種類を選択することができる。これは、走行機能が2つの作動解除可能性を含有していると表現されてもよく、この場合、第1の作動解除可能性は、運転者が制動要求プリセット装置を操作し、この際に、運転者による操作時間長さが下限界値と上限界値との間にある、という点にあり、また、第2の作動解除可能性は、運転者が制動要求プリセット装置を、運転者によって要求されたブレーキングの強さが走行機能によって実行されたブレーキングの強さよりも大きくなるように操作する、という点にある。
【0005】
本発明の好適な実施形態は、支援式または自動式の走行機能が、車間距離制御機能および/または速度制御機能であることを特徴とする。
【0006】
本発明の好適な実施形態は、制動要求プリセット装置がブレーキペダルであることを特徴とする。
【0007】
本発明の好適な実施形態は、ブレーキングの強さが制動力であることを特徴とする。
【0008】
本発明の好適な実施形態は、ブレーキングの強さがブレーキトルクであることを特徴とする。
【0009】
本発明の好適な実施形態は、ブレーキングの強さが前後方向減速であることを特徴とする。
【0010】
本発明の好適な実施形態は、自動車が二軸式自動車であることを特徴とする。
【0011】
さらに本発明は、本発明による方法を実施するために構成された手段を有する装置を含有する。これは特に、本発明による方法を実行するためのプログラムコードが保存されているコントロールユニットである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明による方法の1実施形態の基本的なシーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図面は図1を含有する。
【0014】
本発明は、ブレーキ操作中における支援式または自動式の走行機能、例えばACC機能のための作動解除ストラテジー、特に運転者による制動時の減速中における支援式または自動式の走行機能のための最適化された作動解除条件に関する。この作動解除条件は、
-例えば先行車両が非常に強く減速されて、運転者が車両制御を行おうとするときに、運転者が走行機能による実際の車両減速よりも強い車両減速を要求してからはじめて走行機能が作動解除されることによる危険な状況において、また
-運転者が短時間ブレーキペダルを操作し、再びブレーキペダルから足を離すことによる「通常の」作動解除において、
運転者を支援する。
【0015】
第1のケースでは、危険な状況において、運転者によって得られた減速がより強くなるまで、支援機能が減速を維持することにより、運転者は支援される。これによって、制動距離は短縮されるか若しくは先行車両に対する最大可能な車間距離維持が支援される。このような状況の一例は、先行車両が非常に強く減速され、支援機能がその減速限界値に達したときである。支援機能、例えばACC機能の場合、状況によっては、事故を阻止することはできない。運転者がブレーキペダルを踏み込むと、運転者がさらに強く減速するまで、最大可能な減速が走行機能によって維持される。
【0016】
第2のケースでは、自動加速または自動減速を走行機能によって終了させるために、運転者はブレーキペダルを軽く押すことにより走行機能をいつでも作動解除することができる。
【0017】
運転者によるブレーキペダルの操作に基づく走行機能の作動解除は、次の2つの論理のうちのどちらでも行われる。
1)運転者制動要求、つまり運転者ブレーキ圧が、機能の減速若しくは走行機能の制動要求よりも大きい:
|Fx_Driver_Brake|>|Fx_Function_Brake|
この式中、|Fx_Driver_Brake|は、運転者によって要求された制動力の大きさを表し、|Fx_Function_Brake|は、走行機能によって提供された制動力の大きさを表す。
2)運転者がブレーキペダルを軽く押す。この場合、ブレーキペダルがどのくらい長く操作されるかの時間長さが測定される。この時間長さが最短時間よりも長く最大時間よりも短ければ、作動解除が検知される。
【0018】
図1には、本発明による方法の1実施形態の基本的なシーケンスが示されている。ブロック101で走行機能が作動されてこの方法が開始された後で、ブロック102で、運転者が制動要求プリセット装置を操作したどうかが検査され、この場合、運転者による操作時間長さは、下限界値と上限界値との間にある。そうであれば、ブロック103で走行機能が作動解除される。そうでなければ、続いてブロック104で、運転者が制動要求プリセット装置を、運転者によって要求されたブレーキングの強さが走行機能によって実行されたブレーキングの強さよりも大きくなるように、操作したかどうかについて問い合わされる。そうであれば、ブロック105で走行機能が作動解除される。そうでない場合、続いてブロック101に戻される。
【符号の説明】
【0019】
101,102,103,104,105 ブロック
図1
【外国語明細書】