(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070254
(43)【公開日】2024-05-22
(54)【発明の名称】スイッチコンバータ内のスイッチを閉じるための異なる電圧レベルの使用
(51)【国際特許分類】
H02M 1/08 20060101AFI20240515BHJP
H03K 17/687 20060101ALI20240515BHJP
【FI】
H02M1/08 A
H03K17/687 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023191780
(22)【出願日】2023-11-09
(31)【優先権主張番号】63/424,189
(32)【優先日】2022-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/244,645
(32)【優先日】2023-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517216431
【氏名又は名称】コルボ ユーエス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100100479
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 三喜夫
(72)【発明者】
【氏名】ノガワ,マサシ
【テーマコード(参考)】
5H740
5J055
【Fターム(参考)】
5H740BA12
5H740BB07
5H740BC01
5H740BC02
5H740JA01
5H740JB01
5H740KK01
5J055AX06
5J055AX52
5J055BX16
5J055DX24
5J055DX61
5J055EZ10
5J055EZ13
5J055FX05
5J055FX12
5J055FX38
5J055GX01
5J055GX02
5J055GX04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】スイッチコンバータの電力効率を改善する回路及び方法を提供する。
【解決手段】スイッチコンバータ100において、スイッチング回路102は、スイッチ114及びスイッチ制御回路112Aを含むドライバ回路112を有する。スイッチは制御端子を有し、ドライバ回路は、スイッチが開状態から閉状態に切り替わるように、第一の電圧レベルの第一の電圧を、制御端子に最初に印加し、第一の電圧が、スイッチの制御端子の電圧を、しきい値電圧レベルに到達させることに応答して、第二の電圧レベルの第二の電圧を印加する。第二の電圧レベルは、第一の電圧レベルよりも小さい。スイッチを最初に閉じる場合により高い電圧レベルを使用することによって、スイッチは、迅速に閉じられ、スイッチが一旦閉じられると、スイッチを閉状態に維持するためにより低い電圧レベルが使用される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチング回路であって、
制御端子を有するスイッチと、
第一の電圧極性を有する第一の電圧を発生させるように構成された第一の電圧発生回路、前記第一の電圧極性と反対の第二の電圧極性を有する第二の電圧を発生させるように構成された第二の電圧発生回路、前記第二の電圧極性を有する第三の電圧を発生させるように構成された第三の電圧発生回路を有するスイッチ制御回路であって、前記スイッチ制御回路は、
前記スイッチを開くために、前記第一の電圧発生回路からの前記第一の電圧を、前記制御端子に印加すること、
前記制御端子の電圧がしきい値電圧レベルを下回る場合、前記スイッチを閉じるために、前記第二の電圧発生回路からの前記第二の電圧を、前記制御端子に印加することであって、前記第二の電圧の電圧レベルは、前記第三の電圧の電圧レベルよりも高い、印加すること、および
前記制御端子の前記電圧が前記しきい値電圧レベルを上回る場合、前記スイッチを閉状態に維持するために、前記第三の電圧発生回路からの前記第三の電圧を、前記制御端子に印加すること、を行うように構成される、スイッチ制御回路と、を備える、スイッチング回路。
【請求項2】
前記第二の電圧発生回路は、前記制御端子の前記電圧が前記しきい値電圧レベルを下回る場合、第一の電流レベルの第一の電流を印加するようにさらに構成され、
前記第三の電圧発生回路は、前記制御端子の前記電圧が前記しきい値電圧レベルを上回る場合、前記第一の電流レベルの同一の第一の電流を印加するようにさらに構成される、請求項1に記載のスイッチング回路。
【請求項3】
前記第二の電圧発生回路および第三の電圧発生回路のうちの少なくとも一つは、前記第一の電流を発生させる電流源を含む、請求項2に記載のスイッチング回路。
【請求項4】
前記スイッチは、第一のスイッチであり、前記スイッチング回路が、第二のスイッチをさらに備え、前記第一のスイッチおよび前記第二のスイッチは、バック構成である、請求項1に記載のスイッチング回路。
【請求項5】
前記スイッチは、第一のスイッチであり、前記スイッチング回路が、第二のスイッチをさらに備え、前記第一のスイッチおよび前記第二のスイッチは、ブースト構成である、請求項1に記載のスイッチング回路。
【請求項6】
前記スイッチは、第一のスイッチであり、前記制御端子は、第一の制御端子であり、前記スイッチング回路が、第二の制御端子を有する第二のスイッチをさらに備え、前記スイッチ制御回路は、
前記第一の電圧を、前記第一のスイッチの前記第一の制御端子に印加する場合、前記第三の電圧を、前記第二のスイッチの前記第二の制御端子に印加する、および
前記第三の電圧を、前記第一のスイッチの前記第一の制御端子に印加する場合、前記第一の電圧を、前記第二のスイッチの前記第二の制御端子に印加する、ようにさらに構成される、請求項1に記載のスイッチング回路。
【請求項7】
前記第一のスイッチは、第一の接合ゲート電界効果トランジスタ(JFET)であり、前記第二のスイッチは、第二のJFETである、請求項6に記載のスイッチング回路。
【請求項8】
前記スイッチ制御回路は、前記制御端子の電圧レベルを示す前記電圧レベルを有するフィードバック信号を受信するように構成された第一の端子、しきい値電圧レベルを有するしきい値電圧を受信するように構成された第二の端子を有するコンパレータを備え、前記コンパレータは、前記フィードバック信号の前記電圧レベルが、前記しきい値電圧レベルを下回ることに応答して、コンパレータ信号を第一の電圧状態で発生させるように構成され、前記フィードバック信号の前記電圧レベルが、前記しきい値電圧レベルを上回ることに応答して、前記コンパレータ信号を第二の電圧状態で発生させるように構成される、請求項1に記載のスイッチング回路。
【請求項9】
選択回路および論理回路をさらに備え、前記論理回路は、
前記コンパレータおよびイネーブル信号を受信する、および
前記イネーブル信号が停止状態であることに応答して、前記選択回路に、前記第一の電圧発生回路の前記第一の電圧を、前記制御端子に印加させる、ように構成される、請求項8に記載のスイッチング回路。
【請求項10】
前記論理回路は、前記イネーブル信号が起動状態であり、前記コンパレータ信号が前記第一の電圧状態であることに応答して、前記スイッチを閉じるために、前記選択回路に、前記第二の電圧発生回路からの前記第二の電圧を、前記制御端子に印加させるようにさらに構成される、請求項9に記載のスイッチング回路。
【請求項11】
前記論理回路は、前記イネーブル信号が前記起動状態であり、前記コンパレータ信号が前記第二の電圧状態であることに応答して、前記スイッチを閉状態に維持するために、前記選択回路に、前記第三の電圧発生回路からの前記第三の電圧を、前記制御端子に印加させるようにさらに構成される、請求項10に記載のスイッチング回路。
【請求項12】
スイッチングノードをさらに備え、スイッチングノード電圧は、前記スイッチの動作に応答して、直流(DC)入力電圧から発生させられるように構成される、請求項1に記載のスイッチング回路。
【請求項13】
前記スイッチングノードに結合され、DC出力電圧を、前記スイッチングノード電圧から発生させるように構成された出力フィルタをさらに備える、請求項12に記載のスイッチング回路。
【請求項14】
前記スイッチは、第一のスイッチであり、前記スイッチング回路が、前記スイッチングノードに接続された第二のスイッチをさらに備え、前記第一のスイッチおよび前記第二のスイッチは、バック構成である、請求項13に記載のスイッチング回路。
【請求項15】
前記第一のスイッチは、第一の接合ゲート電界効果トランジスタ(JFET)であり、前記第二のスイッチは、第二のJFETである、請求項14に記載のスイッチング回路。
【請求項16】
前記スイッチは、第一のスイッチであり、前記スイッチング回路が、前記スイッチングノードに接続された第二のスイッチをさらに備え、前記第一のスイッチおよび前記第二のスイッチは、ブースト構成である、請求項13に記載のスイッチング回路。
【請求項17】
前記第一のスイッチは、第一のワイド接合ゲート効果トランジスタ(JFET)であり、前記第二のスイッチは、第二のJFETである、請求項16に記載のスイッチング回路。
【請求項18】
前記スイッチは、第一のスイッチであり、前記スイッチング回路が、前記スイッチングノードに接続された第二のスイッチをさらに備え、前記第一のスイッチおよび前記第二のスイッチは、モーター装置の一相を駆動する、請求項13に記載のスイッチング回路。
【請求項19】
前記第一の電圧極性は、負電圧極性であり、前記第二の電圧極性は、正電圧極性である、請求項1に記載のスイッチング回路。
【請求項20】
スイッチコンバータであって、
出力フィルタと、
スイッチおよびスイッチ制御回路を含むスイッチング回路であって、
前記スイッチは、前記出力フィルタに結合され、
前記スイッチは、制御端子を有し、
前記スイッチ制御回路は、前記スイッチが開状態から閉状態に切り替わるように、第一の電圧レベルの第一の電圧を、前記制御端子に最初に印加するように構成され、
前記スイッチ制御回路は、前記第一の電圧が、前記スイッチの前記制御端子の電圧を、しきい値電圧レベルに到達させることに応答して、第二の電圧レベルの第二の電圧を印加するように構成され、前記第二の電圧レベルは、前記第一の電圧レベルよりも小さい、スイッチング回路と、
前記出力フィルタが、直流(DC)電圧を発生させるように、前記スイッチを開閉するために、前記スイッチ制御回路と動作するように構成された変換制御回路と、を備える、スイッチコンバータ。
【請求項21】
直流(DC)電圧を発生させるために開閉されるスイッチを有するスイッチコンバータを操作する方法であって、
前記スイッチを開くこと、
前記スイッチを閉じるために、第一の電圧を、前記スイッチの制御端子に印加することであって、前記第一の電圧が第一の電圧レベルを有する、印加すること、および
前記スイッチの前記制御端子の電圧がしきい値電圧レベルに到達することに応答して、第二の電圧レベルを有する第二の電圧を、前記制御端子に印加することであって、前記第二の電圧レベルは、前記第一の電圧レベルよりも小さい、印加すること、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2022年11月10日出願の米国仮特許出願第63/424,189号の利点を主張するものであり、その開示は、参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般的に、スイッチコンバータ用途のためのスイッチ制御回路に関する。
【背景技術】
【0003】
スイッチコンバータは、第一の電圧レベルのDC入力電圧を、第二の電圧レベルのDC出力電圧に効率的に変換するために使用される。スイッチコンバータは、一次スイッチおよび二次スイッチを開閉し、スイッチコンバータの出力を、出力フィルタでフィルタリングすることによって、この変換作業を行う。一次スイッチおよび二次スイッチは各々、一般的に、電界効果トランジスタ(FET)として提供される。一次スイッチおよび第二のスイッチを開閉するために、ゲート電圧は、一次スイッチおよび二次スイッチに印加される。これらのスイッチを迅速に開閉することは、スイッチコンバータの電力効率にとって重要である。
【発明の概要】
【0004】
スイッチコンバータの実施形態を開示する。一部の実施形態では、スイッチコンバータは、出力フィルタ、およびスイッチング回路を含む。スイッチング回路は、スイッチおよびドライバ回路を含む。スイッチは、制御端子を有する。ドライバ回路は、スイッチが開状態から閉状態に切り替わるように、第一の電圧レベルの第一の電圧を、制御端子に最初に印加するように構成される。ドライバ回路は、第一の電圧が、スイッチの制御端子の電圧を、しきい値電圧レベルに到達させることに応答して、第二の電圧レベルの第二の電圧を印加するように構成され、第二の電圧レベルは、第一の電圧レベルよりも小さい。このようにして、スイッチは迅速に閉じられ、スイッチが一旦閉じられると、スイッチを閉状態に維持するためにより低い電圧レベルが使用され、それによって、電力効率は増大する。
【0005】
別の態様では、前述の態様のいずれかを、個別にまたは一緒に、および/または本明細書に記載される様々な別個の態様および特徴を、さらなる利点のために組み合わせてもよい。本明細書に開示する様々な特徴および要素のいずれも、本明細書にこれと反対の指示がない限り、一つ以上の他の開示された特徴および要素と組み合わせることができる。
【0006】
当業者であれば、添付図面に関連して好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読んだ後に、本開示の範囲を理解し、その追加的な態様を認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本開示のいくつかの態様を示し、説明と共に、本開示の原理を説明する役割を果たす。
【0008】
【
図1】
図1は、一部の実施形態に係る、スイッチコンバータのブロック図である。
【0009】
【
図2】
図2は、一部の実施形態に係る、スイッチおよびドライバの回路図である。
【0010】
【
図3】
図3は、一部の実施形態に係る、
図2のドライバ回路の動作を示す電圧図を示す。
【0011】
【
図4】
図4は、一部の実施形態に係る、スイッチを有するスイッチコンバータを操作する方法の流れ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に記載される実施形態は、当業者が実施形態を実践することを可能にするために必要な情報を表し、実施形態を実践する最適なモードを例示する。添付図面を鑑みて以下の説明を読んだ後、当業者は、本開示の概念を理解し、本明細書に特に記載されていないこれらの概念の用途を認識するであろう。これらの概念および用途が、本開示の範囲および付随する特許請求の範囲に含まれることは、理解されるべきである。
【0013】
本明細書では、第一の~、第二の~等の用語を使用して様々な要素を説明し得るが、これらの要素が、これらの用語によって限定されるべきではないことは理解されよう。これらの用語は、一つの要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、第一の要素を第二の要素と称し得、同様に、第二の要素を第一の要素と称し得る。本明細書で使用する用語「および/または」は、関連する列挙された項目のうちの一つ以上のあらゆるすべての組み合わせを含む。
【0014】
層、領域、または基板などの要素が、別の要素の「上に」ある、または「上へ」延在すると言及される場合、別の要素の直接上にある、または直接上へ延在する、または介在要素も存在し得ることは理解されよう。対照的に、ある要素が別の要素の「直接上に」ある、または「直接上へ」延在すると言及される場合、介在要素は存在しない。同様に、層、領域、または基板などの要素が、別の要素の「上に」ある、または「上に」延在すると言及される場合、別の要素の直接上にある、または直接上に延在する、または介在要素も存在し得ることは理解されよう。対照的に、ある要素が別の要素の「直接上に」ある、または「直接上に」延在すると言及される場合、介在要素は存在しない。また、ある要素が別の要素に「接続」または「結合」していると称される場合、他の要素に直接接続もしくは結合する、または介在要素が存在することも理解されよう。対照的に、ある要素が別の要素に「直接接続している」または「直接結合している」と称される場合、介在要素は存在しない。
【0015】
「~より下」もしくは「~より上」、または「上の」もしくは「下の」、または「水平の」もしくは「垂直の」などの相対的用語は、本明細書では、例示するように、一つの要素、層、または領域と、別の要素、層、または領域との関係を説明するために使用されることができる。これらの用語および上述した語句は、図に描写された配向に加えて、装置の異なる配向を包含することが意図されていることは理解される。
【0016】
本明細書で使用する用語は、特定の実施形態を記述する目的のみに使用され、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用する単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈によって別途明確に示されない限り、複数形も含むことが意図される。用語「備える」、「備えている」、「含む」、および/または「含んでいる」は、本明細書で使用する場合、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を特定するが、一つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/またはそのグループの存在または追加を妨げないことは、さらに理解されるであろう。
【0017】
別途定義されない限り、本明細書で使用するすべての用語(技術用語および学術用語を含む)は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で使用する用語が、本明細書および関連技術の文脈において、その意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書に明示的に定義されない限り、理想化されたまたは過度に形式的な意味で解釈されないことは、さらに理解されるであろう。
【0018】
本明細書では、本開示の実施形態の概略図を参照して、実施形態を説明する。したがって、層および要素の実際の寸法は異なり得、例えば、製造技術および/または公差の結果として、図の形状とは異なることが予想される。例えば、正方形または長方形として例示または説明されている領域は、丸いまたは湾曲した特徴を有し得、直線として示されている領域には、多少の凹凸がある可能性がある。したがって、図示する領域は概略的なものであり、その形状はデバイスの領域の正確な形状を例示することを意図したものでもなく、本開示の範囲を限定することを意図したものでもない。さらに、構造または領域の大きさは、説明の目的で他の構造または領域と比較して誇張される場合があり、したがって、本主題の一般的な構造を説明するために提供され、縮尺通りに描かれる場合とそうでない場合がある。図面間の共通の要素は、本明細書では共通の要素番号で示され、後で再度説明することはない。
【0019】
スイッチング回路の実施形態を開示する。一部の実施形態では、スイッチング回路は、スイッチおよびスイッチ制御回路を含む。スイッチは、制御端子を有する。ドライバ回路は、スイッチが開状態から閉状態に切り替わるように、第一の電圧レベルの第一の電圧を、制御端子に最初に印加するように構成される。ドライバ回路は、第一の電圧が、スイッチの制御端子の電圧を、しきい値電圧レベルに到達させることに応答して、第二の電圧レベルの第二の電圧を印加するように構成され、第二の電圧レベルは、第一の電圧レベルよりも小さい。スイッチを最初に閉じる場合により高い電圧レベルを使用することによって、スイッチは、迅速に閉じられる。スイッチが一旦閉じられると、スイッチを閉状態に維持するために、より低い電圧レベルが使用される。より低い電圧レベルを使用すると、スイッチコンバータの電力効率は増大する。一部の実施形態では、ドライバ回路は、第一の電圧および第二の電圧を発生させる異なる電圧発生回路を含む。一つの電圧発生回路は、第一の電圧を提供するためにオンにされ、その後、制御端子の電圧レベルがしきい値電圧レベルに一旦到達すると、オフにされる。制御端子の電圧レベルがしきい値電圧レベルに到達することに応答して、第二の電圧発生回路は、オンになって、第二の電圧を発生させる。他の実施形態では、二つの異なる電圧発生回路を使用して、第一の電圧を発生させ、その後、制御端子の電圧がしきい値電圧レベルに一旦到達すると、二つの電圧発生回路のうちの一つがオフになって、第二の電圧を発生させる。
【0020】
図1は、一部の実施形態に係る、スイッチコンバータ100のブロック図である。
【0021】
スイッチコンバータ100は、DC電圧DCINを受信し、DC電圧DCOUTを発生させるように構成される。DC電圧DCINのDC電圧レベルは、一部の実施形態に係り、DC電圧DCOUTのDC電圧レベルとは異なる。DC電圧DCOUTのDC電圧レベルは、スイッチコンバータ100を動作させる構成および方法に依存する。
【0022】
スイッチコンバータ100は、スイッチング回路102と、出力フィルタ104と、変換制御回路106と、を含む。スイッチング回路102は、ドライバ回路112と、スイッチ114と、スイッチ116と、を含む。ドライバ回路112は、スイッチ114およびスイッチ116が、開状態(非導電状態)および閉状態(導電状態)になるように、スイッチ114およびスイッチ116を動作させるように構成される。変換制御回路106は、出力フィルタ104がDC電圧DCOUTを発生させるように、スイッチの開閉を制御するように構成される。スイッチ114は、ハイサイドスイッチと称される。スイッチ116は、ローサイドスイッチである。一部の実施形態では、スイッチ116は、接地される。
【0023】
図1では、スイッチング回路102は、バック構成で動作するように構成される。このように、DC入力電圧DCINは、スイッチ114の電源入力(例えば、スイッチ114がN型FETである場合のドレイン)に接続されるノードDC1で受信されるように構成される。さらに、DC出力電圧DCOUTは、出力フィルタ104に接続された(例えば、パワーインダクタに接続された)ノードDC2で出力されるように構成される。他の実施形態では、スイッチング回路102は、ブースト構成である。ブースト構成では、DC入力電圧DCINは、DC2で受信され(出力フィルタ104のパワーインダクタに接続され)、ノードDC1から出力される(ブースト構成では、ノードDC1は、出力フィルタ104の分路コンデンサに接続される)。
【0024】
一部の実施形態では、変換制御回路106は、マイクロコントローラユニット(MCU)によって提供される。一部の実施形態では、スイッチ114は、電界効果トランジスタ(FET)である。一部の実施形態では、スイッチ114は、Nチャネル型FET(NFET)である。一部の実施形態では、スイッチは、炭化ケイ素(SiC)型の基板またはヒ化ガリウム(GaN)基板を有するNFETである。一部の実施形態では、スイッチ114は、接合ゲートFET(JFET)である。SiCおよびGaNは、DC電圧DCINおよびDC電圧DCOUTが100ボルト以上のDC電圧レベルを有する用途などの高電圧用途で利用される。
図1では、スイッチ114およびスイッチ116は、ハーフブリッジ構成で接続される。
【0025】
一部の実施形態では、スイッチ116は、FETである。一部の実施形態では、スイッチ116は、NFETである。一部の実施形態では、スイッチは、SiC型の基板またはGaN基板を有するNFETである。一部の実施形態では、スイッチ116は、JFETである。SiCおよびGaNは、DC電圧DCINおよびDC電圧DCOUTが100ボルト以上のDC電圧レベルを有する用途などの高電圧用途で利用される。
【0026】
変換制御回路106は、ドライバ回路112に、スイッチ114およびスイッチ116を開閉させるように構成されるスイッチ制御出力SCOを発生させるように構成される。
図1では、制御出力SCOは、イネーブル信号ENAを含む。変換制御回路106は、スイッチ114を閉じるために、イネーブル信号ENAを、起動状態で発生させるように構成される。一部の実施形態では、起動状態は、高電圧状態である。一部の実施形態では、起動状態は、低電圧状態である。変換制御回路106は、スイッチ114を開くために、停止状態で発生させるように構成される。停止状態は、一般的に、起動状態に対し対蹠的な状態である。例えば、起動状態が高電圧状態であれば、停止状態は、低電圧状態である。起動状態が低電圧状態であれば、停止状態は、高電圧状態である。
図1では、制御出力SCOは、イネーブル信号ENBを含む。変換制御回路106は、スイッチ116を閉じるために、イネーブル信号ENBを、起動状態で発生させるように構成される。一部の実施形態では、起動状態は、高電圧状態である。一部の実施形態では、起動状態は、低電圧状態である。変換制御回路106は、スイッチ116を開くために、停止状態で発生させるように構成される。停止状態は、一般的に、起動状態に対し対蹠的な状態である。例えば、起動状態が高電圧状態であれば、停止状態は、低電圧状態である。起動状態が低電圧状態であれば、停止状態は、高電圧状態である。
【0027】
スイッチ114およびスイッチ116を開閉することによって、スイッチングノード電圧118は、DC電圧DCINから発生させられる。スイッチングノード電圧118は、出力フィルタ104に入力される。出力フィルタ104は、スイッチングノード電圧118をフィルタリングして、DC電圧DCOUTを発生させる。スイッチングノード電圧118の負荷サイクルは、DC電圧DCOUTのDC電圧レベルを決定する。
【0028】
変換制御回路106は、ノードDC1のDC入力電圧DCINを、ノードDC2のDC出力電圧DCOUTに変換するために、様々なスイッチング状態を通して、スイッチング回路102を循環させる。特に、第一のスイッチング状態では、一次スイッチは閉じられ、二次スイッチは開かれる。第二のスイッチング状態では、一次スイッチは開かれ、二次スイッチは閉じられる。スイッチング回路102が完全に同期されるとすれば、その後、第一のスイッチング状態および第二のスイッチング状態はすべて、DC電圧DCINをDC電圧DCOUTに変換するために、必要なものとなり得る。しかしながら、完全な同期が通常、達成可能ではないため、第三のスイッチング状態は、常に、第一のスイッチング状態から第二のスイッチング状態への切り替えの間、または第二のスイッチング状態と第一のスイッチング状態との間に追加される。より具体的には、一次スイッチおよび二次スイッチの両方を同時に閉じて短絡を引き起こすのを回避するために、一次スイッチおよび二次スイッチの両方を同時に閉状態にすることは、回避されるべきである。第三のスイッチング状態では、一次スイッチおよび二次スイッチの両方は、開かれる。これにより、第三のスイッチング状態が常に、第一のスイッチング状態と第二のスイッチング状態との間に提供されるため、第一のスイッチング状態と第二のスイッチング状態との間で移行する場合、一次スイッチおよび二次スイッチの両方が、閉状態に決してならないことが確実になる。
【0029】
一部の実施形態では、スイッチ114、スイッチ116、および出力フィルタ104は、ブーストコンバータ(すなわち、ステップアップDCからDCコンバータ)として構成される。ブーストコンバータ構成では、一次スイッチがスイッチ116である一方、スイッチ114は、二次スイッチである。ブースト構成では、スイッチ116は、出力フィルタ104内のパワーインダクタに対して分路接続される。スイッチ114は、出力フィルタ108内のパワーインダクタの出力端と、出力フィルタ108内の分路出力コンデンサが接続されるノードとの間を直列に接続される。DC入力電圧DCINは、ノードDC2のパワーインダクタの入力端で受信される。DC出力電圧は、ノードDC1から出力され、ブースト構成では、該ノードは、分路出力キャパシタ内の分路出力コンデンサが出力フィルタ104に接続されるノードに接続される。
【0030】
一部の実施形態では、スイッチ114、スイッチ116、および出力フィルタ104は、バックコンバータ(すなわち、ステップダウンDCからDCコンバータ)として構成される。バックコンバータ構成では、一次スイッチが、スイッチ114である一方、スイッチ116は、二次スイッチである。バック構成では、スイッチ114は、ノードDC1に対して直列に接続される。入力電圧DCINは、バック構成のノードDC1で受信される。ノードDC1は、バック構成のスイッチ114を通して出力フィルタ108に接続される。スイッチ114は、ノードDC1と出力フィルタ108との間を直列に接続される。スイッチ116は、スイッチ114の出力と出力フィルタ108との間のノードで分路接続される。DC出力電圧DCOUTは、ノードDC2から出力され、ノードDC2はパワーインダクタの出力端と出力フィルタ108の分路出力コンデンサが接続されるノードに接続される。
【0031】
ドライバ回路112は、ハイサイドスイッチ制御回路112Aおよびローサイドスイッチ制御回路112Bを含む。ハイサイドスイッチ制御回路112Aが、スイッチ114を開閉するように構成される一方、ローサイドスイッチ制御回路112Bは、スイッチ116を開閉するように構成される。一部の実施形態では、スイッチ114は、炭化ケイ素(SiC)またはヒ化ガリウム(GaN)半導体基板を有するNチャネルJFETなどの広帯域ギャップトランジスタである。スイッチ114を開くために、ハイサイドスイッチ制御回路112Aは、第一の電圧極性を有する電圧VOFFAを、スイッチ114の制御端子GTAに印加するように構成される。一部の実施形態では、制御端子GTAは、スイッチ114として使用されるJFETのゲートである。一部の実施形態では、電圧VOFFAは、負電圧極性を有する。一部の実施形態では、電圧VOFFAは、DC電圧レベルを有するDC電圧である。一部の実施形態では、電圧VOFFAは、-10Vまたは-15VのDC電圧レベルを有する。電圧VOFFAは、イネーブル信号ENAが停止状態であることに応答して、電圧発生回路によって発生させられる。一部の実施形態では、電圧発生回路は、電圧源である。一部の実施形態では、電圧発生回路は、電流源および電流ミラーを含む。
【0032】
イネーブル信号ENAが停止状態から起動状態に移行することに応答して、VOFFAを発生させる電圧発生回路は、切断される。一部の実施形態では、ハイサイドスイッチ制御回路112Aは、電圧VON_FASTAを発生させる別の電圧発生回路を、スイッチ114の制御端子GTAに接続するように構成される。電圧VON_FASTAは、電圧VOFFAの第一の電圧極性と反対の第二の電圧極性を有する。一部の実施形態では、電圧VON_FASTAは、電流レベルの電流を有する正電圧極性を有する。一部の実施形態では、電圧VON_FASTAは、DC電圧レベルを有するDC電圧である。一部の実施形態では、電圧VON_FASTAは、+5Vまたは+15VのDC電圧レベルを有する。一部の実施形態では、電流は、1mAのDC電流レベルを有する。電圧VON_FASTAは、過駆動電圧であり、スイッチコンバータ100がより速く動作するように、スイッチ114を迅速に閉じる(すなわち、オンにする)ように構成される。電圧VON_FASTAは、電圧発生回路によって発生させられる。一部の実施形態では、電圧発生回路は、電圧源である。一部の実施形態では、電圧発生回路は、電流源および電流ミラーを含む。
【0033】
ハイサイドスイッチ制御回路112Aは、制御端子GTAの電圧の電圧レベルを示すフィードバック信号VCFAを受信するように構成される。フィードバック信号VCFAにより、制御端子GTAの電圧が到達するまで、制御端子GTAの電圧は、監視され得る。制御端子GTAの電圧がしきい値電圧レベルに到達することに応答して、ハイサイドスイッチ制御回路112Aは、VON_FASTAの印加を停止するように構成され、また112Aは、電流を、制御端子GTAに印加される同一の設定電流レベルで維持しながら、電圧VON_KEEPAを、制御端子GTAに印加するように構成される。一部の実施形態では、しきい値電圧レベルは、正電圧極性を有するが、電圧VON_FASTAの電圧レベルよりも小さい。一部の実施形態では、しきい値電圧レベルは、+2ボルトである。一部の実施形態では、しきい値電圧レベルは、0ボルト~5ボルトである。一部の実施形態では、電圧VON_KEEPAのDC電圧レベルは、正電圧極性を有するが、電圧VON_FASTAの電圧レベルよりも小さい。一部の実施形態では、電圧VON_KEEPAのDC電圧レベルは、+2ボルトである。一部の実施形態では、しきい値電圧レベルは、0ボルト~5ボルトである。一部の実施形態では、設定電流レベルは、1mAである。電圧VON_KEEPAは、電圧発生回路によって発生させられる。一部の実施形態では、電圧発生回路は、電圧源である。一部の実施形態では、電圧発生回路は、電流源および電流ミラーを含む。
【0034】
一部の実施形態では、スイッチ114は、SiC基板上に形成されたJFETである。この実施例では、スイッチ114は、ゲートに陽極、およびソースに陰極を備えたダイオードを有するように動作する。1mAの電流レベルを有する電流がゲートからソースに印加される場合、このダイオードは、順バイアス電圧で順バイアスされる。順バイアス電圧の正確な値は、特定の電圧範囲に依存する(使用する炭化ケイ素プロセスに依存する)。一部の実施形態では、順バイアス電圧は、約+2Vであるが、他の実施形態では、順バイアス電圧は、スイッチ114を提供するために使用されるFETの構成に応じて異なる。スイッチが高電圧、高電力システムで使用されるSiC JFETであると仮定すると、この1mA源からの電力損失は、無視できる。一部の実施形態では、しきい値電圧として、および電圧VON_KEEPAの電圧レベルとして使用されるのは、この順バイアス電圧である。この電圧は、SiC JFETのターンオン電圧をはるかに上回り、スイッチ114を改良する。
【0035】
一部の実施形態では、スイッチ116は、炭化ケイ素(SiC)またはヒ化ガリウム(GaN)半導体基板を有するNチャネルJFETなどの広帯域ギャップトランジスタである。スイッチ116を開くために、ローサイドスイッチ制御回路112Bは、第一の電圧極性を有する電圧VOFFBを、スイッチ116の制御端子GTBに印加するように構成される。一部の実施形態では、制御端子GTBは、スイッチ116として使用されるJFETのゲートである。一部の実施形態では、電圧VOFFBは、負電圧極性を有する。一部の実施形態では、電圧VOFFBは、DC電圧レベルを有するDC電圧である。一部の実施形態では、電圧VOFFBは、-10Vまたは-15VのDC電圧レベルを有する。電圧VOFFBは、イネーブル信号ENBが停止状態であることに応答して、電圧発生回路によって発生させられる。一部の実施形態では、電圧発生回路は、電圧源である。一部の実施形態では、電圧発生回路は、電流源および電流ミラーを含む。
【0036】
イネーブル信号ENBが停止状態から起動状態に移行することに応答して、VOFFBを発生させる電圧発生回路は、切断される。一部の実施形態では、ローサイドスイッチ制御回路112Bは、電圧VON_FASTBを発生させる別の電圧発生回路を、スイッチ116の制御端子GTBに接続するように構成される。電圧VON_FASTBは、電圧VOFFBの第一の電圧極性と反対の第二の電圧極性を有する。一部の実施形態では、電圧VON_FASTBは、電流レベルの電流を有する正電圧極性を有する。一部の実施形態では、電圧VON_FASTBは、DC電圧レベルを有するDC電圧である。一部の実施形態では、電圧VON_FASTBは、+5Vまたは+15VのDC電圧レベルを有する。一部の実施形態では、電流は、1mAのDC電流レベルを有する。電圧VON_FASTBは、過駆動電圧であり、スイッチコンバータ100がより速く動作するように、スイッチ116を迅速に閉じる(すなわち、オンにする)ように構成される。電圧VON_FASTBは、電圧発生回路によって発生させられる。一部の実施形態では、電圧発生回路は、電圧源である。一部の実施形態では、電圧発生回路は、電流源および電流ミラーを含む。
【0037】
ローサイドスイッチ制御回路112Bは、制御端子GTBの電圧の電圧レベルを示すフィードバック信号VCFBを受信するように構成される。フィードバック信号VCFBにより、制御端子GTBの電圧が到達するまで、制御端子GTBの電圧は、監視され得る。制御端子GTBの電圧がしきい値電圧レベルに到達することに応答して、ローサイドスイッチ制御回路112Bは、印加を停止するように構成され、ローサイドスイッチ制御回路112Bは、電流を、制御端子GTBに印加される同一の設定電流レベルで維持しながら、電圧を、制御端子GTBに印加するように構成される。
【0038】
一部の実施形態では、しきい値電圧レベルは、正電圧極性を有するが、電圧VON_FASTBの電圧レベルよりも小さい。一部の実施形態では、しきい値電圧レベルは、+2ボルトである。一部の実施形態では、しきい値電圧レベルは、0ボルト~5ボルトである。一部の実施形態では、電圧VON_KEEPBのDC電圧レベルは、正電圧極性を有するが、電圧VON_FASTBの電圧レベルよりも小さい。一部の実施形態では、電圧VON_KEEPBのDC電圧レベルは、+2ボルトである。一部の実施形態では、しきい値電圧レベルは、0ボルト~5ボルトである。一部の実施形態では、設定電流レベルは、1mAである。電圧VON_KEEPBは、電圧発生回路によって発生させられる。一部の実施形態では、電圧発生回路は、電圧源である。一部の実施形態では、電圧発生回路は、電流源および電流ミラーを含む。
【0039】
一部の実施形態では、スイッチ116は、SiC基板上に形成されたJFETである。この例では、スイッチ116は、ゲートに陽極、およびソースに陰極を備えたダイオードを有するように動作する。1mAの電流レベルを有する電流がゲートからソースに印加される場合、このダイオードは、順バイアス電圧で順バイアスされる。順バイアス電圧の正確な値は、特定の電圧範囲に依存する(使用する炭化ケイ素プロセスに依存する)。 一部の実施形態では、順バイアス電圧は、約+2Vであるが、他の実施形態では、順バイアス電圧は、スイッチ116を提供するために使用されるFETの構成に応じて異なる。スイッチが高電圧、高電力システムで使用されるSiC JFETであると仮定すると、この1mA源からの電力損失は、無視できる。一部の実施形態では、しきい値電圧として、および電圧VON_KEEPBの電圧レベルとして使用されるのは、この順バイアス電圧である。この電圧は、SiC JFETのターンオン電圧をはるかに上回り、スイッチ116を改良する。
【0040】
図2は、一部の実施形態に係る、スイッチ制御回路200の回路図である。
【0041】
スイッチ制御回路200は、
図1に関してその機能に関連して検討される。これが、スイッチ制御回路200の単なる一つの用途であることに留意されたい。スイッチ制御回路200は、FET、特にJFETなどのスイッチが開閉される任意の用途に適用可能である。
図1のスイッチコンバータ100に関して、一部の実施形態では、
図1のハイサイドスイッチ制御回路112Aは、スイッチ制御回路200と同一の様式で提供され、および/または
図1のローサイドスイッチ制御回路112Bは、
図1のスイッチ制御回路200と同一の様式で提供される。スイッチ制御回路200は、スイッチ202に接続される。一部の実施形態では、スイッチ202は、
図1のスイッチ114である。一部の実施形態では、スイッチ202は、
図1のスイッチ116である。
【0042】
スイッチ制御回路200は、電圧発生回路204と、電圧発生回路206と、電圧発生回路208と、選択回路210と、コンパレータ212と、制御論理回路214と、を含む。制御論理回路214は、電圧発生回路204、電圧発生回路206、または電圧発生回路208がスイッチ202の制御端子GTに接続されているかどうかを選択するために、選択回路210を動作させるように構成される。一部の実施形態では、制御端子GTは、
図1の制御端子GTAである。一部の実施形態では、制御端子GTは、
図1の制御端子GTBである。
【0043】
電圧発生回路204は、
図1に関して上述するように、設定電流レベルの電圧VON_FASTを発生させるように構成される。一部の実施形態では、電圧発生回路204は、電圧源である。一部の実施形態では、電圧発生回路204は、電流ミラーに接続された電流源によって提供される。一部の実施形態では、電圧VON_FASTは、
図1の電圧VON_FASTAである。一部の実施形態では、電圧VON_FASTは、
図1の電圧VON_FASTBである。
【0044】
電圧発生回路206は、
図1に関して上述するように、同一の設定電流レベルの電圧VON_KEEPを発生させるように構成される。一部の実施形態では、電圧発生回路206は、電圧源である。一部の実施形態では、電圧発生回路206は、電流ミラーに接続された電流源によって提供される。一部の実施形態では、電圧VON_KEEPは、
図1の電圧VON_KEEPAである。一部の実施形態では、電圧VON_KEEPは、
図1の電圧VON_KEEPBである。
【0045】
電圧発生回路208は、
図1に関して上述するように、電圧VOFFを発生させるように構成される。一部の実施形態では、電圧発生回路208は、電圧源である。一部の実施形態では、電圧発生回路208は、電流ミラーに接続された電流源によって提供される。一部の実施形態では、電圧VOFFは、
図1の電圧VOFFAである。一部の実施形態では、電圧VOFFは、
図1の電圧VOFFBである。
【0046】
制御論理回路214は、コンパレータ信号COを、コンパレータ212から受信するように構成される。制御論理回路214は、イネーブル信号ENを、変換制御回路106から受信するように構成される。一部の実施形態では、イネーブル信号ENは、
図1のイネーブル信号ENAである。一部の実施形態では、イネーブル信号ENは、
図1のイネーブル信号ENBである。
【0047】
コンパレータ212は、フィードバック信号VCFを、制御端子GTの電圧レベルを示す電圧レベルを有する第一の端子で受信するように構成される。一部の実施形態では、フィードバック信号VCFは、
図1のフィードバック信号VCFAである。一部の実施形態では、フィードバック信号VCFは、
図1のフィードバック信号VCFBである。第二の端子では、コンパレータ信号COは、しきい値電圧レベルを有するしきい値電圧VTHを受信するように構成される。一部の実施形態では、しきい値電圧レベルは、+2ボルトの制御端子GTAの電圧に対応する。コンパレータ212は、フィードバック信号VCFの電圧レベルがしきい値電圧VTHのしきい値電圧レベル未満であることに応答して、コンパレータ信号COを、第一の電圧状態(例えば、高電圧状態)で発生させるように構成される。コンパレータ212は、フィードバック信号VCFの電圧レベルがしきい値電圧VTHのしきい値電圧レベルよりも大きいことに応答して、コンパレータ信号COを、第二の電圧状態(例えば、低電圧状態)で発生させるように構成される。
【0048】
イネーブル信号ENが非起動状態(およびコンパレータ信号COの電圧状態に関係なく)であることに応答して、制御論理回路214は、電圧発生回路208が電圧VOFFをゲート端子GTに印加するように、選択回路210を動作させる。制御論理回路214はまた、電圧発生回路206および電圧発生回路208を、制御端子GTから切断する。したがって、スイッチ202は開状態である(すなわち、オフになっている)。
【0049】
イネーブル信号ENが起動状態であり、コンパレータ信号COが第一の電圧状態である(第一の電圧状態は、制御端子GTの電圧がしきい値電圧を下回ることを示す)ことに応答して、制御論理回路214は、電圧発生回路206および電圧発生回路208が制御端子GTから切断されるように、選択回路210を動作させる。さらに、制御論理回路214は、電圧発生回路204が制御端子GTに接続されるように、選択回路210を動作させ、電圧発生回路204は、電圧VON_FASTをゲート端子GTに印加する。電圧発生回路204はまた、電流レベルの電流をゲート端子GTに印加する。したがって、スイッチ202は、迅速に閉じられる(すなわち、オンになる)。
【0050】
イネーブル信号ENが起動状態であり、コンパレータ信号COが第二の電圧状態である(第二の電圧状態は、制御端子GTの電圧が212コンパレータによってしきい値電圧を上回ることを示す)ことに応答して、制御論理回路214は、電圧発生回路204および電圧発生回路208が制御端子GTから切断されるように、選択回路210を動作させる。さらに、制御論理回路214は、電圧発生回路206が制御端子GTに接続されるように、選択回路210を動作させ、電圧発生回路204は、電圧VON_KEEPをゲート端子GTに印加する。電圧発生回路206はまた、電流を、電圧発生回路206と同一の電流レベルで、ゲート端子GTに印加する。
図1に関して説明するように、電圧VON_KEEPの電圧レベルは、電圧VON_KEEPの電圧レベルよりも低い。したがって、スイッチ202は閉じたままである(すなわち、オンになる)が、スイッチ202を閉状態に維持するために消費される電力は、低減される。
【0051】
図3は、一部の実施形態に係る、
図2のスイッチ制御回路200の動作を示す電圧図を示す。
【0052】
一部の実施形態では、電圧図は、
図2のスイッチ制御回路200の動作を記述する。電圧
図300Aは、
図2のイネーブル信号EN対時間を示す電圧図である。電圧
図300Bは、コンパレータ信号対時間を示す。電圧
図300Cは、電圧発生回路204が高電圧状態で制御端子GTに接続され、電圧発生回路204が低電圧状態で制御端子GTから切断されていることを示す選択信号である。電圧
図300Dは、制御端子GTの電圧GV(例えば、スイッチ214のゲート電圧またはスイッチ216のゲート電圧)対時間を示す。電圧
図300Eは、スイッチ202にわたる電圧レベル(例えば、スイッチ214にわたる電圧またはスイッチ216にわたる電圧)を示す。
【0053】
電圧
図300Aに示すように、22.5ピコ秒で、イネーブル信号は、停止状態から起動状態に切り替わる。コンパレータ信号COは、ゲート電圧GVがしきい値電圧レベル(この実施例では、2V)を下回ることを示す高電圧状態である。結果として、電圧発生回路204は、電圧VON_FASTを、スイッチ202の制御端子GTに印加する。22.88ピコ秒で、ゲート電圧GVは、しきい値電圧に到達し、この実施例では、+2ボルトである。したがって、コンパレータ信号COは、低電圧状態に切り替わる。それに応答して、電圧発生回路204は、22.95ピコ秒でゲート端子GTから切断される。さらに、電圧発生回路206は、制御端子GTに接続され、電圧VON_KEEPを、ゲート端子に印加して、ゲート電圧GVを+2Vに維持する。
【0054】
他の実施形態では、電圧発生回路204および電圧発生回路206は両方とも、電圧VON_FASTおよび電圧VON_KEEPを印加して、スイッチ214を最初に閉じる。しきい値電圧に到達した後、電圧発生回路204は、電圧VON_FASTの印加を停止し、電圧発生回路206のみが電圧VON_KEEPを印加して、スイッチ214を閉状態に維持する。
【0055】
図4は、一部の実施形態に係る、スイッチを有するスイッチコンバータを操作する方法の流れ
図400を示す。
【0056】
一部の実施形態では、流れ
図400は、
図1のスイッチコンバータ100または
図2のスイッチコンバータ200によって実施される。流れ図は、ブロック402~406を含む。流れは、ブロック402で始まる。
【0057】
ブロック402では、スイッチは開かれる。一部の実施形態では、スイッチは、電圧VOFFを、スイッチ202の制御端子GTに印加するために、電圧発生回路208を接続することによって開状態になる。流れは、その後、ブロック404に進む。
【0058】
ブロック404では、第一の電圧は、スイッチを閉じるために、スイッチの制御端子に印加される。一部の実施形態では、第一の電圧は、電圧発生回路204を制御端子GTに接続することによって、印加される。電圧発生回路204は、第一の電圧を、電圧VON_FASTとして印加する。一部の実施形態では、電流は、DC電流レベルで制御端子GTに印加される。流れは、その後、ブロック406に進む。
【0059】
ブロック406では、第二の電圧は、スイッチの制御端子の電圧がしきい値電圧レベルに一旦到達すると、制御端子に印加され、第二の電圧レベルは、第一の電圧レベルよりも小さい。一部の実施形態では、第二の電圧は、電圧発生回路206を制御端子GTに接続することによって、印加される。電圧発生回路206は、第二の電圧を、電圧VON_KEEPとして印加する。さらに、電圧発生回路206は、電圧発生回路204と同一のDC電流レベルを有する電流を、制御端子GTに印加する。
【0060】
前述の態様のいずれか、および/または本明細書に記載される様々な別個の態様および特徴を、さらなる利点を得るために組み合わせてもよいことは想定される。本明細書に開示する様々な実施形態のいずれも、本明細書に特に記載のない限り、一つ以上の他の開示された実施形態と組み合わせることができる。
【0061】
当業者であれば、本開示の好ましい実施形態に対する改善および修正を認識するであろう。このようなすべての改善および修正は、本明細書に開示される概念および以下の特許請求の範囲内であると見なされる。
【外国語明細書】