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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070263
(43)【公開日】2024-05-22
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240515BHJP
   B60K 35/00 20240101ALI20240515BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
G09F9/00 302
B60K35/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023192378
(22)【出願日】2023-11-10
(31)【優先権主張番号】10-2022-0149831
(32)【優先日】2022-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チャン, サンホ
【テーマコード(参考)】
3D344
5G435
【Fターム(参考)】
3D344AA08
3D344AA12
3D344AA27
3D344AD01
5G435BB05
5G435EE03
5G435EE05
5G435EE08
5G435EE13
5G435GG43
5G435LL04
5G435LL08
5G435LL17
(57)【要約】      (修正有)
【解決手段】表示パネルと、前記表示パネルの前面に配置されるカバー部材と、前記カバー部材の背面に配置され、締結部材が形成されるセットフレーム140と、前記セットフレームの背面に配置され、前記締結部材にスクリューピン170によって締結される結合ブロック163が形成されたコアプレート160と、前記締結部材に配置され、前記締結部材と前記結合ブロックとをスクリューピンによって締結する際に、前記カバー部材に印加される応力を分散する応力分散部200とを含む。
【効果】セットフレーム(set frame)とコアプレート(core plate)との締結時に発生する応力を分散及び緩和することで、カバーガラス(cover glass)に浮き又はデコボコと浮かび上がる現象を緩和する効果を期待することができる。
【選択図】図7A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネル;
前記表示パネルの前面に配置されるカバー部材;
前記カバー部材の背面に配置され、締結部材を含むセットフレーム;
前記セットフレームの背面に配置され、結合ブロックを含むコアプレート;
前記セットフレームをコアプレートに連結するために、前記結合ブロックと前記締結部材と結合される締結具; 及び
前記締結部材上に配置された応力分散装置であって、前記締結具によるセットフレームのコアプレートへの結合の結果として前記カバー部材に加えられる応力を分散するように構成された応力分散装置
を備える表示装置。
【請求項2】
前記応力分散装置はさらに、
前記締結部材の下部に配置され、前記締結部材の外側方向に延在する拡張部材;及び
前記拡張部材の内部に形成され、前記結合ブロックに形成された締結孔と連通する非応力空間
を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記拡張部材は、
前記締結部材の下部に連結され、前記締結部材の外側放射方向に延在する上部フランジ;及び
前記上部フランジに連結され、前記上部フランジの下部と前記セットフレームとの間にある側部フランジ
を含む、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記拡張部材は、円筒状に形成される、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記非応力空間は前記拡張部材の内部にあり、円形状又は多角形状に形成される、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記応力分散装置は、前記締結部材の外側面に連結され且つ前記上部フランジの上部に配置される支持部材をさらに含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項7】
前記応力分散装置は、前記側部フランジから外側放射方向に延在する突起部をさらに含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項8】
前記コアプレートは、前記結合ブロックの下部に連結される突出ブロックであって、前記側部フランジ方向に延在し前記突起部の下部に配置される突出ブロックをさらに含む、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記コアプレートは、前記結合ブロックの下部に連結され且つ前記上部フランジ及び前記側部フランジを囲んで配置される延設ブロックをさらに含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項10】
前記カバー部材と前記セットフレームとの間に配置され、前記カバー部材と前記セットフレームとを結合する接着部材をさらに含む、請求項6に記載の表示装置。
【請求項11】
前記カバー部材はさらに、前記表示パネルの位置に対応する活性領域と、前記活性領域以外の非活性領域とを含み、前記接着部材は、前記非活性領域に配置される、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記締結部材と前記結合ブロックとは、前記非活性領域に配置される、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記接着部材は、前記非応力空間の位置及び内部形状に対応する非接着領域を含む、請求項10に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は表示装置に関し、より詳しくは、セットフレーム(setframe)とコアプレート(coreplate)との締結時に発生する応力を分散及び緩和することによって、カバーガラス(coverglass)に浮き又はデコボコと浮かび上がる現象を緩和できる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、情報化時代が到来するにつれ、電気的情報信号を視覚的に表現するディスプレイ(display)分野が急速に発展してきており、これに応じて、薄型化、軽量化、低消費電力化の優れた性能を有する様々な表示装置(DisplayApparatus)が開発されている。
【0003】
表示装置の具体的な例としては、液晶表示装置(LiquidCrystalDisplayApparatus:LCD)、有機発光表示装置(OrganicLightEmittingDisplayApparatus:OLED)、量子ドット表示装置(QuantumDotDisplayApparatus)などが挙げられる。
【0004】
このうち、別途の光源を要求することなく、装置のコンパクト化及び鮮明なカラー表示のために、有機発光表示装置などの自発光表示装置が競争力のあるアプリケーションとして考慮されている。表示装置は、各サブ画素で自発光する素子を備え、発光素子は、互いに対向する2つの電極と、2つの電極間に配置され、輸送された電子と正孔とが再結合する際に発光する発光層とを備える。
【0005】
また、表示装置は、ディスプレイパネル、及び様々な機能を提供するための複数のコンポネントを含んでもよい。例えば、ディスプレイパネルを制御するための1つ以上のディスプレイ駆動回路がディスプレイアセンブリ(assembly)に含まれてもよい。駆動回路の例としては、ゲートドライバー、発光(ソース)ドライバー、電力(VDD)ルーティング、ESD(electrostaticdischarge)回路、MUX(multiplex)回路、データ信号ライン、カソードコンタクト、及び他の機能性エレメントを含む。
【0006】
様々な種類の付加機能、例えばタッチセンシング又は指紋識別機能を提供するための複数の周辺回路がディスプレイアセンブリに含まれてもよい。一部のコンポネントは、ディスプレイパネル自体に配置されてもよく、ディスプレイパネルの外部に配置されたフィルムや回路基板上に配置されてもよい。
【0007】
有機発光表示装置は、電極間の薄い発光層を用いた自発光素子で薄膜化が可能であるという長所がある。また、別途の光源装置がなくても具現可能であるため、フレキシブル(flexible)、ベンダブル(bendable)、フォルダブル(foldable)表示装置への具現が容易であり、様々な形態にデザインすることができる。
【0008】
自発光素子を含む有機発光表示装置のような表示装置は、テレビなどの従来の電子機器だけではなく、自動車の計器盤、自動車のフロントガラス、ミラー部の表示部及び室内外の光導板など多くの分野にその適用範囲を広げている。このとき、それぞれの表示装置の使用環境に合わせた最適化が必要である。
【0009】
最近は電気自動車の時代に移行しており、多くの自動車メーカーは、電気自動車に各種の車両運行情報が表示されるLCD、OLEDなどの表示装置を装着している。
【0010】
表示装置を車両に装着するとき、コアプレートとセットフレームとをスクリュー締結することによって、車両の内部で運転席の前面や補助席まで延びた前面に装着することができる。以下にさらに説明するように、典型的にはネジによるそのような固定は、ディスプレイ一般、より具体的にはカバーガラスの反りまたは凹凸を引き起こすことが多い。歪みや凹凸は留め具の位置付近に局所的に発生する可能性があり、ディスプレイに損傷を与える可能性があるほか、ディスプレイがタッチスクリーンデバイスの場合はタッチ誤動作の危険性も生じる。したがって、従来のディスプレイの欠陥および欠点を克服する表示装置を得ることができれば有利である。
【0011】
図12には、従来のコアプレート(4)とセットフレーム(3)との締結構造が開示されている。セットフレーム(3)の前面は、カバーガラス(1)とレジン(2)によって結合されてもよい。また、セットフレーム(3)の背面は、結合部(5a)に形成されたボルト孔(5)とボルト(6)によってコアプレート(4)に締結されてもよい。ボルト(6)には、スクリュー(6a)が加工され、スクリュー(6a)とボルト孔(5)に形成されたスクリューとがスクリュー方式によって締結される。つまり、ボルト(6)をねじ込むと、セットフレーム(3)に力B1が加わり、その結果、カバーガラス(1)に力B2が加わることになる。力B2は一般に、カバーガラス(1)を歪める傾向のある上向きの垂直力(図12の方向)である。換言すれば、ボルト6がねじ込まれると、ボルト6はセットフレーム3に力B1を加え、その結果、カバーガラス1に力B2が加えられる。ここで、力B2は、一般に上向きの垂直方向の力(図の方向)である。図12はカバーガラス1に歪みが生じやすい。
【0012】
このとき、ボルト(6)を回転させると、スクリュー方式で締結され、結合部(5a)に引っ張る力(B1)を印加するようになる。このとき、結合部(5a)は、セットフレーム(3)に配置されているので、セットフレーム(3)において結合部(5a)に該当する部位でボルト(6)方向に応力(B2)が発生するようになる。
【0013】
上述のように、セットフレーム(3)は、レジン(2)によってカバーガラス(1)と結合されているので、カバーガラス(1)のF領域、すなわち締結部位に該当する領域がボルト(6)方向に応力が発生して変形が生じる。
【0014】
表示装置をしっかりと固定するためには、スクリュー締結を強くしなければならないが、この場合、スクリュー締結によってセットフレーム(3)に過度の応力(B2)が発生し、表示パネルを保護しているカバーガラス(1)が浮いたり、デコボコと浮かび上がる現象(uneveness)が発生するようになる。特に、このような浮きや浮かび上がり現象は、スクリューが締結された部位で主に生じ、これは主にカバーガラス(1)の縁である。これは美観を損ない、タッチ誤作動を誘発するおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本開示は、上記のように関連技術分野の課題を解決するために案出されたものであって、本開示の目的は、セットフレームとコアプレートとの締結時に発生する応力を分散及び緩和することで、カバーガラスに浮き又はデコボコと浮かび上がる現象を緩和できる表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記のような目的を達成するための本開示は、表示装置に関し、表示パネル;前記表示パネルの前面に配置されるカバー部材;前記カバー部材の背面に配置され、締結部材が形成されるセットフレーム;前記セットフレームの背面に配置され、前記締結部材にスクリューピンによって締結される結合ブロックが形成されたコアプレート;及び前記締結部材に配置され、前記締結部材と前記結合ブロックとをスクリューピンによって締結する際に、前記カバー部材に印加される応力を分散する応力分散部;を含んでもよい。
【0017】
また、本開示の実施例においては、前記応力分散部は、前記締結部材の下部に配置され、前記締結部材の外側方向に拡張された拡張部材;及び前記拡張部材の内部に形成され、前記締結部材に形成された締結孔に連結される非応力空間;を含んでもよい。
【0018】
また、本開示の実施例において、前記拡張部材は、前記締結部材の下部に連結され、前記締結部材の外側放射方向に拡張される上部フランジ;及び前記上部フランジの下部と前記セットフレームとの間に連結される側部フランジ;を含んでもよい。
【0019】
また、本開示の実施例において、前記拡張部材は、円筒状に形成されてもよい。
【0020】
また、本開示の実施例において、前記非応力空間の内側部は、円形状又は多角形状に形成されてもよい。
【0021】
また、本開示の実施例において、前記応力分散部は、前記締結部材の外側面に連結され、前記上部フランジの上部に配置される支持部材;をさらに含んでもよい。
【0022】
また、本開示の実施例において、前記応力分散部は、前記側部フランジで外側放射方向に突出して配置される突起部;をさらに含んでもよい。
【0023】
また、本開示の実施例において、前記コアプレートは、前記結合ブロックの下部に連結され、前記側部フランジ方向に突出し、前記突起部の下部に配置される突出ブロック;をさらに含んでもよい。
【0024】
また本開示の実施例において、前記コアプレートは、前記結合ブロックの下部に連結され、前記上部フランジ及び前記側部フランジを囲んで配置される延設ブロック;をさらに含んでもよい。
【0025】
また、本開示の実施例において、前記カバー部材と前記セットフレームとの間に配置され、前記カバー部材と前記セットフレームとを結合する接着部材;をさらに含んでもよい。
【0026】
また、本開示の実施例において、前記カバー部材は、前記表示パネルの位置に対応する活性領域と、前記活性領域以外の非活性領域とに区画され、前記接着部材は、前記非活性領域に配置されてもよい。
【0027】
また、本開示の実施例において、前記締結部材と前記結合ブロックとは、前記非活性領域に配置されてもよい。
【0028】
また、本開示の実施例において、前記接着部材は、前記非応力空間の内側部に対応する形状に切開された非接着領域;を含んでもよい。
【0029】
本開示によると、セットフレームとコアプレートとの締結時に発生する応力を分散及び緩和することで、カバーガラスに浮き又はデコボコと浮かび上がる現象が発生することを緩和することができる。
【0030】
また、車両における前面画面の歪み現象を減らすことで、視認性を向上させることができる。これは、車両における前面画面の美観を向上させることができる。
【0031】
また、タッチ時における誤作動問題を防止でき、表示される画面の品質が低下することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、本開示の実施例による表示装置を示した前面図である。
図2図2は、本開示の実施例による表示装置を示した背面図である。
図3図3は、本開示の実施例による表示装置を示した分解図である。
図4図4は、本開示の実施例による発光素子の断面を示す図である。
図5図5は、本開示の実施例による応力分散部を示した斜視図である。
図6図6は、本開示の実施例による応力分散部を示した斜視断面図である。
図7A図7Aは、本開示の実施例による応力分散部及びコアプレートの構造に対する第1実施例を示した側断面図である。
図7B図7Bは、本開示の実施例による応力分散部及びコアプレートの構造に対する第2実施例を示した側断面図である。
図7C図7Cは、本開示の実施例による応力分散部及びコアプレートの構造に対する第3実施例を示した側断面図である。
図8A図8Aは、本開示の実施例による応力分散部における拡張部材の様々な形態を示した図である。
図8B図8Bは、本開示の実施例による応力分散部における拡張部材の様々な形態を示した図である。
図8C図8Cは、本開示の実施例による応力分散部における拡張部材の様々な形態を示した図である。
図8D図8Dは、本開示の実施例による応力分散部における拡張部材の様々な形態を示した図である。
図9A図9Aは、本開示の実施例による接着部材における拡張部材に対応する部分に対する様々な形態を示した図である。
図9B図9Bは、本開示の実施例による接着部材における拡張部材に対応する部分に対する様々な形態を示した図である。
図9C図9Cは、本開示の実施例による接着部材における拡張部材に対応する部分に対する様々な形態を示した図である。
図9D図9Dは、本開示の実施例による接着部材における拡張部材に対応する部分に対する様々な形態を示した図である。
図10A図10Aは、従来のセットフレームとコアプレートとを締結したときにカバーガラスに発生する応力分布を示した図である。
図10B図10Bは、本開示の実施例において、セットフレームとコアプレートとを締結したときにカバーガラスに発生する応力分布を示した図である。
図11A図11Aは、従来のカバーガラスの縁に沿って締結部位に形成される応力分布を示した図である。
図11B図11Bは、本開示の実施例において、カバーガラスの縁に沿って締結部位に形成される応力分布を示した図である。
図12図12は、従来のコアプレートとセットフレームとの締結構造を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本開示の利点及び特徴、またそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳しく後述されている実施例の参照により明らかになるであろう。しかし、本開示は、以下に開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で具現可能であり、単に本実施例は、本開示が完全となるようにさせ、本開示が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に示すために提供されるものであり、本開示は請求項の範疇によってのみ定義される。
【0034】
本開示の実施例を説明するための図面に開示の形状、大きさ、比率、角度、数などは例示に過ぎず、本開示は図示の事項に限定されない。明細書全体にわたって同一の参照符号は同一の構成要素を指称する。また、本開示を説明するにあたって、関連する公知技術についての具体的な説明が本開示の要旨を不要に曖昧にすると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及された「含む」、「有する」、「なる」などが使用される場合、「~のみ」が使用されていない限り、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り複数を含む場合を含む。
【0035】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0036】
位置関係についての説明の場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~側に」などで2つの部分の位置関係が説明されている場合、「すぐに」又は「直接」が使用されていない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0037】
素子又は層が他の素子又は層「上(on)」と指称されることは、他の素子の直上又は中間に、また他の層又はまた他の素子を介在した場合を全て含む。
【0038】
たとえば、第1、第2などが、様々な構成要素を説明するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されない。これらの用語は単に、ある構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本開示の技術的思想内で第2構成要素であり得る。
【0039】
明細書全体にわたって同一の参照符号は同一の構成要素を指称する。
【0040】
図示された各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜のために示されたものであり、本開示は図示の構成の大きさ及び厚さに必ずしも限定されない。
【0041】
本開示の様々な実施例のそれぞれの特徴を部分的に又は全体的に互いに結合又は組み合わせ可能であり、当業者が十分に理解できるように技術的に様々な連動及び駆動が可能であり、各実施例が相互に独立して実施されてもよく、相互に関連して共に実施されてもよい。
【0042】
以下、添付の図面を参照して本開示による実施例について詳しく説明する。
【0043】
本開示において「表示装置」は、表示パネルと、表示パネルを駆動するための駆動部とを含む液晶モジュール(Liquid Crystal Module;LCM)、有機発光モジュール(OLED Module)、量子ドットモジュール(Quantum Dot Module)のような狭義の表示装置を含むことができる。また、LCM、OLEDモジュール、QDモジュールなどを含む完成品(complete product又はfinal product)であるノートパソコン、テレビ、コンピュータモニタ、自動車用装置(automotive display)又は車両(vehicle)の他の形態などを含む電装装置(equipment display)、スマートフォン又は電子パッドなどのモバイル電子機器(mobile electronic device)などのようなセット電子機器(set electronic device)又はセット装置(set device又はset apparatus)も含むことができる。
【0044】
したがって、本開示における表示装置は、LCM、OLEDモジュール、QDモジュールなどのような狭義の表示装置自体、及びLCM、OLEDモジュール、QDモジュールなどを含む応用製品又は最終消費者製品であるセット装置まで含むことができる。
【0045】
また、場合に応じては、表示パネルと駆動部などで構成されるLCM、OLEDモジュール、QDモジュールを狭義の「表示装置」と表現し、LCM、OLEDモジュール、QDモジュールを含む完成品としての電子機器を「セット装置」と区別して表現することもできる。例えば、狭義の表示装置は、液晶(LCD)、有機発光(OLED)又は量子ドット(Quantum Dot)の表示パネルと、表示パネルを駆動するための制御部であるソースPCBとを含み、セット装置は、ソースPCBに電気的に接続されてセット装置全体を制御するセット制御部であるセットPCBをさらに含む概念であってもよい。
【0046】
本実施例で使用される表示パネルは、液晶表示パネル、有機電界発光(OLED:Organic Light Emitting Diode)表示パネル、量子ドット(QD:QuantumDot)表示パネル、及びエレクトロルミネセンス表示パネル(electroluminescent displaypanel)などのあらゆる形態の表示パネルが使用可能であり、本実施例の有機電界発光(OLED)表示パネル用のフレキシブル基板と下部のバックプレート支持構造でベゼルベンディング可能な特定の表示パネルに限定されない。また、本開示の実施例による表示装置に使用される表示パネルは、表示パネルの形態及び大きさが限定されない。
【0047】
例えば、表示パネルが有機電界発光(OLED)表示パネルの場合は、複数のゲートラインとデータライン、及びゲートラインとデータラインとの交差領域に形成されるピクセル(Pixel)を含むことができる。また、各ピクセルに選択的に電圧を印加するための素子である薄膜トランジスタを含むアレイと、アレイ上の有機発光素子(OLED)層、及び有機発光素子層を覆うようにアレイ上に配置される封止基板又は封止層(Encapsulation)などを含んで構成されてもよい。
【0048】
封止層は、外部の衝撃から薄膜トランジスタ及び有機発光素子層などを保護し、有機発光素子層に水分及び酸素が浸透することを防止することができる。また、アレイ上に形成される層は、無機発光層(inorganic lightemitting layer)、例えばナノサイズの物質層(nano-sized material layer)又は量子ドット(quantum dot)などを含んでもよい。
【0049】
本開示において、図1は、表示装置内に統合されてもよい例示的な有機電界発光(OLED)ディスプレイパネルを例示する。
【0050】
図1は、本開示の実施例による表示装置(100)を示す図である。
【0051】
図1を参照すると、表示装置(100)は、車両のセンターフェイシア(center facia)に適用されてもよい。図1には、長方形の表示パネル(150)が開示されているが、表示装置(100)の形態は必ずこれに限定されるものではなく、正方形、多角形又は曲線形が適用された様々な形態で製作可能である。
【0052】
図1を参照すると、表示装置(100)は、ディスプレイ機能とタッチ機能とが組み合わせられた状態でカバー部材(110)が前面に付着されている。カバー部材(110)の背面にディスプレイのための表示パネル(150)が配置されてもよい。表示装置(100)は、車両のダッシュボードに挿入及び結合されてもよい。表示パネル(150)は、基板を硬質の材料で製作してもよいが、有機発光素子の場合、フレキシブル基板にも製作可能である。フレキシブルな基板で製作した表示パネル(150)は、ダッシュボードの形態によって凹状または凸状に変形可能であり、デザインを自由にすることができる。カバー部材(110)はカバーガラスであってもよい。
【0053】
図4は、図1の表示パネルに備えられた発光素子の断面構造を示す。基板(111)は、表示パネル(150)の様々な構成要素を支持することができる。基板(111)は、透明な絶縁物質、例えば、ガラス、プラスチックなどのような絶縁物質から形成されてもよい。基板(111)がプラスチックからなる場合、プラスチックフィルム又はプラスチック基板であってもよい。例えば、基板(111)は、ポリイミド系高分子、ポリエステル系高分子、シリコン系高分子、アクリル系高分子、ポリオレフィン系高分子、及びこれらの共重合体からなる群より選択された1つを含むフィルムの形態であってもよい。これらの物質のうち、ポリイミドは、高温の工程に適用可能であり、コーティングが可能な材料であるため、プラスチック基板に主に用いられている。
【0054】
バッファ層(Buffer layer)が基板(111)上に位置してもよい。バッファ層は、基板(111)の下部から流出するアルカリイオンなどのような不純物から薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)を保護するための機能層である。バッファ層は、シリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)又はこれらの多層からなってもよい。
【0055】
バッファ層の上には薄膜トランジスタ(119)が配置されてもよい。ゲート電極(119a)、ゲート絶縁膜(112)、半導体層(119b)、層間絶縁膜(114)、ソース及びドレイン電極(119c、119d)が順に配置されて薄膜トランジスタ(119)になってもよい。薄膜トランジスタ(119)は、活性領域に備えられた複数のサブ画素に少なくとも1つ以上配置されてもよい。
【0056】
図4に示す薄膜トランジスタ(119)は、ボトムゲート(Bottom Gate)方式であるが、これに限定されることなく、半導体層(119b)とゲート電極(119a)の手順が変わったトップゲート(TopGate)方式も適用可能である。
【0057】
半導体層(119b)は、基板(111)又はバッファ層上の特定部分に配置されてもよい。半導体層(119b)は、ポリシリコン(p-Si)で形成されてもよく、この場合、半導体層(119b)の一部の電極層になる領域が不純物でドープされてもよい。また、半導体層(119b)は、アモルファスシリコン(a-Si)で形成されてもよく、ペンタセンなどのような様々な有機半導体物質で形成されてもよい。さらには、半導体層(119b)は、酸化物(oxide)で形成されてもよい。ゲート絶縁膜(112)は、シリコン酸化物(SiOx)又はシリコン窒化物(SiNx)などのような絶縁性無機物で形成されてもよく、それ以外にも絶縁性有機物などで形成されてもよい。ゲート電極(119a)は、様々な導電性物質、例えば、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、金(Au)又はこれらの合金などで形成されてもよい。
【0058】
第1層間絶縁膜(114)はシリコン酸化物(SiOx)又はシリコン窒化物(SiNx)などのような絶縁性物質から形成されてもよく、それ以外にも絶縁性有機物などで形成されてもよい。第1層間絶縁膜(114)の選択的除去によって、ソース及びドレイン領域が露出するコンタクトホール(contact hole)が形成されてもよい。
【0059】
ソース及びドレイン電極(119c、119d)は、第1層間絶縁膜(114)上に電極用物質で単層又は多層の形状に形成される。
【0060】
ソース及びドレイン電極(119c、119d)を覆って、無機保護膜(116)及び平坦化層(118)が薄膜トランジスタ(119)上に位置してもよい。無機保護膜(116)と平坦化層(118)は、薄膜トランジスタ(119)を保護し、その上部を平坦化する。
【0061】
無機保護膜(116)は、シリコン窒化膜(SiNx)、シリコン酸化膜(SiOx)のような無機絶縁膜で形成されてもよく、平坦化層(118)は、BCB(Benzocyclobutene)又はアクリル(Acryl)などのような有機絶縁膜からなる。無機保護膜(116)及び平坦化層(118)は、それぞれが単層で形成されるか、二重或いは多層で構成されてもよく、場合に応じて、2つの層のうちいずれかの層が省略されてもよい。
【0062】
薄膜トランジスタ(119、TFT)と接続される発光素子(OLED)は、第1電極(122)、有機発光層(124)、第2電極(126)が順に配置された形態であってもよい。すなわち、発光素子(OLED)は、平坦化層(118)及び無機保護膜(116)内に備えられる接続ホール(156d)を介してドレイン電極(119d)と接続された第1電極(122)、第1電極(122)上に位置する有機発光層(124)、及び有機発光層(124)上に位置する第2電極(126)で構成されてもよい。
【0063】
表示パネル(150)が、第2電極(126)の上部に出射が行われる上部発光(topemission)方式である場合、第1電極(122)は、反射率の高い不透明な導電物質を含んでもよい。このとき、含まれる反射性導電物質は、例えば、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、金(Au)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、クロム(Cr)又はこれらの合金などであってもよい。
【0064】
バンク(128)は、発光領域を開放させ、発光領域を除いた残りの領域に形成される。これによって、バンク(128)は、発光領域と対応する第1電極(122)を露出させるバンクホールを有する。バンク(128)は、シリコン窒化膜(SiNx)、シリコン酸化膜(SiOx)のような無機絶縁物質、又はBCB、アクリル系樹脂又はイミド系樹脂のような有機絶縁物質で形成されてもよい。
【0065】
有機発光層(124)がバンク(128)によって露出された第1電極(122)上に位置する。有機発光層(124)は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び電子注入層などを含んでもよい。また、前記有機発光層(124)は、単一のスタック内に1つの光を発光する単一発光層構造で構成されてもよく、或いは複数のスタックを含み、各スタックに同色の単一発光層を含む複数のスタック構造で構成されてもよい。このような場合、様々な色の表示のために、隣接するサブ画素が互いに異なる発光色を発光するような配置を有することができる。例えば、赤色、緑色及び青色の発光層を有するサブ画素が並んで順に配列され、或いは互いに離隔して配置されるが、特定の色のサブ画素は平行であり、他のサブ画素は対角線に配置され三角形又はペンタイル(Pentile)構造などで配置されてもよい。
【0066】
場合に応じて、白色のサブ画素の配置を追加してもよい。その他の有機発光層(124)の配置構造によって、互いに異なる色を発光する発光層を含む複数のスタックを積層して白色を表現することができる。積層構造によって白色を表現する場合は、別途のカラーフィルタが各サブ画素にさらに付加されてもよい。
【0067】
第2電極(126)が有機発光層(124)上に位置する。表示パネル(150)が上部発光(top emission)方式である場合、第2電極(126)は、インジウムチンオキシド(Indium Tin Oxide;ITO)又はインジウムジンクオキシド(Induim Zinc Oxide;IZO)などのような透明な導電物質から形成されるか、またはMgAgなどのような半透過性金属或いは金属合金でなり、有機発光層(124)で発生した光を第2電極(126)の上部に放出することができる。
【0068】
第2電極(126)の上部にキャッピング層(Capping layer、図示せず)まで配置してもよい。キャッピング層は、発光素子(OLED)を保護でき、屈折率の良い物質として適用して、第2電極(126)に出る光の抽出に寄与する。
【0069】
発光素子(OLED)上には封止層(156)を配置してもよい。封止層(156)は、発光材料と電極材料の酸化を防止するために、外部からの酸素及び水分の浸透を阻む。発光素子(OLED)が水分及び酸素に露出すると、発光領域が縮小する画素収縮(pixel shrinkage)現象が現れたり、発光領域内の黒点(darkspot)が生じることがある。前記封止層(encapsulation layer、156)は、ガラス、金属、酸化アルミニウム(AlOx)又はシリコン(Si)系の物質からなる無機膜(156a、156c)と、表示パネル(図1の100)の反りによる各層間の応力を緩和させる緩衝役割をし、平坦化性能を強化する有機膜(156b)の交互構成で形成される。有機膜(156b)の成分は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン又はシリコンオキシカーボン(SiOC)のような有機絶縁材質であってもよい。このとき、第1、2の無機膜(156a、156c)は、水分及び酸素の浸透を遮断する役割をし、有機膜(156b)は、第1無機膜(156a)の表面を平坦化する役割をする。封止層(156)を多層の薄膜層で形成する理由は、単層に比べて水分及び酸素の移動経路を長く複雑にさせ、発光素子(OLED)への水分/酸素の浸透を難しくするためである。
【0070】
発光素子(OLED)と封止層(156)との間に保護層(図示せず)がさらに形成され、封止層(156)の製造工程中で封止層(156)の側面が剥がれるか、均一度に影響を与えないように、封止層(156)を保護する機能を行ってもよい。
【0071】
図4を参照すると、封止層(156)上に偏光層(154)を配置してもよい。偏光層(154)は、外部光源から発生した光が表示パネル(150)の内部に入って半導体層(119b)及び有機発光層(124)に与える影響を最小化することができる。
【0072】
図4を参照すると、偏光層(154)上にタッチセンサ層(155)を配置してもよい。タッチセンサ層(155)は、第1タッチ電極(155a)と第2タッチ電極(155c)とが互いに交差して配列され、いずれか一方に電圧信号が印加され、他方が電圧信号をセンシングする構造であってもよい。第1タッチ電極(155a)と第2タッチ電極(155c)とは、それぞれタッチ絶縁膜(155b)上に多角形又は円形の形状にパターニングされて離隔配置されてもよい。
【0073】
タッチセンサ層(155)上にはカバー部材(110)が配置されてもよい。タッチセンサ層(155)とカバー部材(110)との間には、接着層がさらに配置されて互いに合着されてもよい。
【0074】
図1ないし図6を参考すると、本開示の実施例による表示装置(100)は、表示パネル(150)、カバー部材(110)、セットフレーム(140)、コアプレート(160)及び応力分散部(200)を含んでもよい。
【0075】
図1を参考すると、本開示の実施例において、表示パネル(150)は、車両のセンターフェイシアに適用されてもよく、それぞれ必要な情報を表示するために分割されて配置されてもよい。表示パネル(150)に対しては、図4で説明した上述の内容を参考する。
【0076】
カバー部材(110)は、表示パネル(150)の前面に配置されてもよく、活性領域(AA)と非活性領域(NA)とに区画される。活性領域(AA)は、表示パネル(150)に対応する位置であってもよく、非活性領域(NA)は活性領域以外の領域であってもよい。
【0077】
図2を参考すると、コアプレート(160)は、カバー部材(110)及びセットフレーム(140)の背面に配置されてもよく、結合ブロック(163)が形成されてもよい。以下にさらに説明するように、結合ブロック(163)は、セットフレーム(140)の対応する締結部材(180)に関連付けられる。この場合、コアプレート(160)は、コアプレート(160)上のカバー部材(110)の非アクティブ領域NAに対応する位置に複数の結合ブロック(163)を含むことができる。このとき、締結部材(180)は、コアプレート(160)でカバー部材(110)の非活性領域(NA)に対応する位置に複数配置されてもよい。
【0078】
図3を参考すると、本開示の実施例による表示装置(100)は、最も前面に車両のセンターフェイシアの形状に対応する形状に加工されたカバー部材(110)が配置され、カバー部材(110)の背面に表示パネル(150)が分割されて配置されてもよい。これは、表示パネル(150)が、集合的に表示パネル(150)を画定するいくつかの別個の表示パネル部分に分割または分離され得ることを意味する。図3に提供される非限定的な例では、表示パネル(150)は、表示パネル(150)全体においてそれぞれ選択された形状および構成を有する3つの別個のセクション(150A)を含み、それぞれが車両のユーザまたは運転者に対して異なる情報を表示することができる。表示パネル(150)は、図示されたものとは異なる形状および構成を有する多かれ少なかれ表示パネルセクション(150A)を含むように選択され得る。
【0079】
また、セットフレーム(140)とカバー部材(110)とを結合するために、接着部材(130)がセットフレーム(140)とカバー部材(110)との間に配置されてもよい。このとき、接着部材(130)で表示パネル(150)に対応する位置は、(または開口132)貫通された形態に形成されてもよい。また、接着部材(130)上には、締結部材(180)及び結合ブロック(163)に対応する位置(E)に、貫通された形態の非接着領域(131)が形成されてもよい。このような締結部材(180)及び結合ブロック(163)に対応する位置(E)は、接着部材(130)上の複数の箇所に形成されてもよい。これは、接着部材(130)が、コアプレート(160)の結合ブロック(163)およびセットフレーム(140)の関連する締結部材に対応する、選択された数の開いた非接着領域(131)(領域Eの内側に示される)を含み得ることを意味する。
【0080】
セットフレーム(140)は、接着部材(130)によってカバー部材(110)の背面に結合されてもよく、セットフレーム(140)で表示パネル(150)に対応する位置は貫通された形態に形成されてもよい。より具体的には、表示パネル(150)の表示パネルセクション(150A)に対応する開口部(141)を含むことができる。また、セットフレーム(140)上には、結合ブロック(163)及び非接着領域(131)に対応する位置(D)に締結部材(180)が配置されてもよい。このような結合ブロック(163)及び非接着領域(131)に対応する位置(D)は、セットフレーム(140)上の複数の箇所に形成されてもよい。これは、セットフレーム(140)の締結部材(180)の数及び位置が、コアプレート(160)の結合ブロック(163)の数及び位置に対応し得ることを意味する。これはまた、セットフレーム(140)の締結部材(180)の数および位置が、接着部材(130)の開放非接着領域(131)の数および位置に対応し得ることを意味する。
【0081】
図示してはいないが、接着部材(130)とセットフレーム(140)との貫通された部位には、ソース印刷回路基板及び制御印刷回路基板が配置され、表示パネル(150)と連結されて表示パネル(150)を制御することができる。
【0082】
また、コアプレート(160)は、セットフレーム(140)の背面に配置されてもよく、コアプレート(160)上には締結部材(180)及び非接着領域(131)に対応する位置(C)に結合ブロック(163)が配置されてもよい。このような締結部材(180)及び非接着領域(131)に対応する位置(C)は、セットフレーム(140)上の複数の箇所に形成されてもよい。
【0083】
これによって、スクリューやボルト等の締結具を用いてコアプレート(160)の結合ブロック(163)及びセットフレーム(140)の締結部材(180)を結合することができる。
【0084】
ここで、結合ブロック(163)、締結部材(180)、及び非接着領域(131)は、カバー部材(110)の非活性領域(NA)に対応する位置にそれぞれ複数配置されてもよい。これは、締結具を用いてコアプレート(160)の結合ブロック(163)とセットフレーム(140)の締結部材(180)とを結合するとき、締結具がセットフレーム(140)を引っ張る力によってカバー部材(110)に応力が発生しても、表示パネル(150)の情報表示に影響を与えることを防止するためである。
【0085】
一方、図5ないし図7Aには、応力分散部(200)及びコアプレート(160)の構造に対する第1実施例が開示されている。より具体的には、図5は、応力分散部(200)に関連付けられた締結部材(180)を含むセットフレーム(140)の領域Dを示す。図6は、締結部材(180)と応力分散部(200)とを組み合わせた断面図である。図7Aは、締結部材(180)と応力分散部(200)との組み合わせの側断面図であり、組み合わせにおける応力の分布を示す。
【0086】
図5及び図6を参考すると、応力分散部(200)は、締結部材(180)に配置され、締結部材(180)と結合ブロック(163)とをスクリュー又は別の締結具で締結する際にカバー部材(110)に印加される応力を分散することができる。一実施形態では、締結部材(180)は、本体(181)と、本体(181)を貫通する締結孔(182)とを含む。締結部材(180)は、単一の一体構造として応力分散部(200)と一体であってもよい。あるいは、応力分散部(200)は、表示装置(100)の組み立て時に締結部材(180)の本体(181)を受け入れる別個の部品であってもよい。他に指示がない限り、以下の説明では、締結部材(180)および応力分散部(200)が単一の一体構造であると仮定する。
【0087】
このような応力分散部(200)は、支持部材(210)、拡張部材(230)、及び非応力空間(235)を含んでもよい。
【0088】
拡張部材(230)は、締結部材(180)の下部に配置され、締結部材(180)の外側方向に拡張された形態であってもよい。本開示の実施例において、拡張部材(230)は円筒状であってもよいが、必ずこれらに限定されるものではない。
【0089】
このような拡張部材(230)は、上部フランジ(231)及び側部フランジ(232)を含んでもよい。
【0090】
上部フランジ(231)は、締結部材(180)の下部に連結され、前記締結部材(180)の外側放射方向に拡張された形態であってもよい。また、側部フランジ(232)は、上部フランジ(231)の下部と前記セットフレーム(140)との間に連結されてもよい。
【0091】
図5に示すように、支持部材(210)は、複数の支持部材(210)を含んでもよく、締結部材(180)の本体(181)上に配置される。支持部材(210)は、応力分散部(200)の拡張部材(230)の上部フランジ(231)上に配置されている。支持部材(210)は、締結部材(180)の本体(181)の側壁から応力分散部(200)の拡張部材(230)まで延びるブレースとして実装されてもよい。一実施形態では、各支持部材(210)は、本体(181)に接続され、本体(181)の高さの大部分にわたって延在する。支持部材(210)は、図5に示すように、締結部材(180)の本体(181)の周りで半径方向に互いに間隔をあけた関係で配置されることが好ましい。このような半径方向の間隔は等間隔であってもよいが、必ずしも同じである必要はなく、支持部材(210)は通常、選択された間隔を有することができる。支持部材(210)はそれぞれ、全体的に四角形の形状を有する固体の連続した材料片であってもよい。内側は締結部材(180)の本体(181)に結合されてもよい。底面は、拡張部材(230)の上部フランジ(231)に結合され得る。2つの外側は、本体(181)および/または拡張部材(230)に結合されなくてもよい。外側は、少なくとも1つの丸い外側の角を画定することができる。さらに、支持部材(210)は、支持部材(210)の高さを超えて、締結部材(180)の本体(181)に対して幅が増大してもよい。換言すれば、支持部材(210)は、拡張部材(230)の上部フランジ(231)との境界面(すなわち、支持部材(210)の底部)において、本体(181)に対してある幅を有する。この幅は、図5の向きにおける支持部材(210)の上部における支持部材(210)の幅よりも大きい。各支持部材(210)は、同じ構成を有してもよいし、異なる構成を有してもよい。例えば、図5では、支持部材(210)は、本体(181)の周りの半径方向に交互に配置される第1の支持部材(210A)と第2の支持部材(210B)とを含む。第1の支持部材(210A)は、一般に、本体(181)に対して第2の支持部材(210B)よりも広い幅(すなわち、上部フランジ(231)の幅に近い幅)を有する。第1の支持部材(210A)は、局所的な応力の位置に対応することができ、増加した幅は、より広い領域にわたってより高い応力を分散するのに役立ち、それによって拡張部材(230)に分散される結果として生じる応力を弱める。あるいは、拡張部材(230)の上部フランジ(231)の幅に近い幅を有する支持部材(210)のそれぞれを備える必要はない場合もある。本明細書に記載の利点を達成するために、この場合、より狭い幅を有する第2の支持部材(210B)が提供され、製造コストおよび材料を削減する。
【0092】
支持部材(210)の上述の特徴、形状、間隔、および他の特徴は、さまざまな設計要素に従って選択できることを理解されたい。例えば、支持部材(210)は、とりわけ、異なる高さ、異なる幅、異なる間隔、異なる全体形状、および/または本体(181)および上部フランジ(231)に対して異なる配置を有してもよい。本明細書では、支持部材(210)の他の多くの構成が考えられる。したがって、本開示は、図5に示される支持部材(210)に限定されない。
【0093】
図6を参考すると、非応力空間(235)は、拡張部材(230)の内部に形成され、締結部材(180)に形成された締結孔(182)に連結されてもよい。換言すれば、拡張部材(230)は、拡張部材(230)の上部フランジ(231)および側部フランジ(232)によって画定される空隙または空洞である応力面空間(235)を備えた全体的に中空である。締結孔(182)の内周面にはスクリューが形成されてもよい。また、スクリューピン(170)の外周面にもスクリュー(170a)が加工されており、互いにスクリュー方式で締結されてもよい。
【0094】
支持部材(210)は、締結部材(180)の外側面に連結され、上部フランジ(231)の上部に配置されてもよい。図5を参考すると、支持部材(210)は、締結部材(180)の外周に沿って複数で締結部材(180)の長さ方向に配置されてもよい。
【0095】
結合ブロック(163)は、コアプレート(160)で上向きに突出し、締結部材(180)の上部を囲む形態であってもよい。結合ブロック(163)には結合孔(163a)が形成され、スクリューピン(170)が結合孔を貫通して締結孔にスクリュー方式で締結されることで、コアプレート(160)とセットフレーム(140)とが結合することができる。図6に示されるように、結合ブロック(163)は一般に中空であり、締結部材(180)および応力分散部(200)は一般に、ねじピン(170)を受容するために様々な締結孔が位置合わせされた状態で、結合ブロック(163)のキャビティ内に受容される。
【0096】
図7Aを参考すると、スクリューピン(170)の頭が結合孔(163a)に安着した状態でスクリューピン(170)を回転させると、スクリューピン(170)によって締結部材(180)にスクリューピン(170)方向に引っ張る力が印加される。このような引っ張る力を初期応力(A0)と表記すると、締結部材(180)に印加された初期応力は、応力分散部(200)によって放射方向に分散されてその力が弱くなる。応力分散部(200)による応力の半径方向への分散により、初期応力A0の強度が弱まる。
【0097】
すなわち、初期応力(A0)は、締結部材(180)の外周に沿って配置された複数の支持部材(210)の数(n)によって1/nだけ分散し、その後、拡張部材(230)方向に伝達される。1/nだげ弱化された応力を一次応力(A1)と指定すると、矢印のように、一次応力(A1)は、支持部材(210)の数だけ分散されて拡張部材(230)方向に伝達される。
【0098】
また、初期応力(A0)は中央部に集中しているが、一次応力(A1)は、支持部材(210)を介して分散されてより広い領域に散在するようになる。これは、支持部材(210)における応力集中の大きさ及び方向を一次的に分散する効果を発揮する。応力は通常、特定の領域に加えられる力によって定義される。したがって、支持部材(210)を介して初期応力A0の分布領域を広げ、一定の初期力または一定の初期応力A0を仮定することによって、結果として生じる一次応力A1は小さくなり、おそらく初期応力A0よりもはるかに小さくなる。非限定的な例では、支持部材(210)がピン170の幅と同じ幅(w)を有する場合、支持部材(210)とピン(170)の組み合わせの結果として得られる幅(および面積)は、2wである。ピン(170)から2倍の面積に一定の力または初期応力A0を加えると、ピン(170)単独と比較して応力が50%減少する。いくつかの実施形態では、支持部材(210)がピン(170)よりも広い場合があるため、A0とA1との間の応力の差は、それに応じて50%より大きくなり得る。
【0099】
拡張部材(230)は、支持部材(210)の下部に円筒状に連結されており、中央部には開放された非応力空間(235)が形成されている。したがって、支持部材(210)から伝達された1/nだけ弱化された一次応力(A1)は、拡張部材(230)の中央部へは伝達されず、拡張部材(230)の放射方向に伝達されてセットフレーム(140)に印加される。さらに弱まった応力は、ピン(170)の位置の外側の領域のセットフレーム(140)に分散されることに留意されたい。換言すれば、上述した応力分散部(200)の設計により、ピン(170)の位置では、セットフレーム(140)およびカバーガラス(110)に(すなわち、接着部材(130)を介して)応力が分散されない。むしろ、弱まった応力がピン(170)の位置の周囲の広範囲に分散される。このような構成は、図12を参照して図示および説明した従来の締結構成とは大きく異なる。
【0100】
このとき、一次応力(A1)は、拡張部材(230)を通過しながら徐々に広くなった状態でセットフレーム(140)に伝達される。これを二次応力(A2)と指定すると、二次応力(A2)は、矢印のように、一次応力(A1)より広く分散して散在することが確認される。
【0101】
すなわち、締結部材(180)の中心に集中していた初期応力(A0)が、応力分散部(200)を介して分散されて応力の集中度が低くなり、応力の大きさが放射方向に分散して弱化される。これは従来、応力集中によってカバー部材(110)の特定の部位が集中して変形する問題を緩和することができる。
【0102】
特に、拡張部材(230)の中央部には、非応力空間(235)が形成されており、初期応力(A0)が中央部に伝達されないため、従来のコアプレート(160)とセットフレーム(140)との締結部位における応力集中によるカバー部材(110)の変形量を減らすことができる。
【0103】
一方、図7Bには、応力分散部(200)及びコアプレート(160)の構造に対する第2実施例が開示されている。
【0104】
図7Bを参考すると、応力分散部(200)は締結部材(180)に配置され、締結部材(180)と結合ブロック(163)とをスクリューで締結する際、カバー部材(110)に印加される応力を分散することができる。
【0105】
このような応力分散部(200)は、支持部材(210)、拡張部材(230)、突起部(250)、及び非応力空間(235)を含んでもよい。
【0106】
拡張部材(230)は、締結部材(180)の下部に配置され、締結部材(180)の外側方向に拡張された形態であってもよい。本開示の実施例において、拡張部材(230)は円筒状であってもよいが、必ずこれに限定されるものではない。
【0107】
このような拡張部材(230)は、上部フランジ(231)及び側部フランジ(232)を含んでもよい。
【0108】
上部フランジ(231)は、締結部材(180)の下部に連結され、前記締結部材(180)の外側放射方向に拡張された形態であってもよい。また、側部フランジ(232)は、上部フランジ(231)の下部と前記セットフレーム(140)との間に連結されてもよい。
【0109】
非応力空間(235)は、拡張部材(230)の内部に形成され、締結部材(180)に形成された締結孔(182)に連結されてもよい。締結孔(182)の内周面にはスクリューが形成されてもよい。またスクリューピン(170)の外周面にもスクリュー(170a)が加工されており、互いにスクリュー方式で締結されてもよい。
【0110】
支持部材(210)は、締結部材(180)の外側面に連結され、上部フランジ(231)の上部に配置されてもよい。支持部材(210)は、締結部材(180)の外周に沿って複数で締結部材(180)の長さ方向に配置されてもよい。
【0111】
第2実施例では、第1実施例とは異なり、突起部(250)をさらに含む。突起部(250)は、側部フランジ(232)で外側放射方向に突出して配置されてもよい。突起部(250)は全体的に円盤状であってもよい。
【0112】
このとき、結合ブロック(163)は、コアプレート(160)で上向きに突出して締結部材(180)の上部を囲む形態であってもよい。結合ブロック(163)には結合孔(163a)が形成され、スクリューピン(170)が結合孔を貫通して締結孔(182)にスクリュー方式で締結されることで、コアプレート(160)とセットフレーム(140)とが結合することができる。
【0113】
第2実施例では、第1実施例とは異なり、コアプレート(160)が突出ブロック(167)をさらに含む。突出ブロック(167)は、結合ブロック(163)の下部に連結され、側部フランジ(232)方向に突出して突起部(250)の下部に配置されてもよい。突出ブロック167は、一般に、入れ子状または相互嵌合配置の突起部(250)に対応する形状および配置を有することができる。
【0114】
図7Bに開示されたように、スクリューピン(170)の頭が結合孔に安着した状態でスクリューピン(170)を回転させると、スクリューピン(170)によって、締結部材(180)にスクリューピン(170)方向に引っ張る力が印加される。このような引っ張る力を初期応力(A0)と表記すると、締結部材(180)に印加された初期応力は応力分散部(200)によって放射方向に分散してその力が弱くなる。
【0115】
すなわち、初期応力(A0)は、締結部材(180)の外周に沿って配置された複数の支持部材(210)の数(n)に応じて1/nだけ分散され、その後、拡張部材(230)方向に伝達される。1/nだけ弱化された応力を一次応力(A1)と指定すると、矢印のように、一次応力(A1)は、支持部材(210)の数だけ分散されて拡張部材(230)方向に伝達される。
【0116】
また、初期応力(A0)は中央部に集中しているが、一次応力(A1)は、支持部材(210)を介して分散されてより広い領域に散在するようになる。これは、支持部材(210)における応力集中の大きさ及び方向を一次的に分散する効果を発揮する。
【0117】
拡張部材(230)は、支持部材(210)の下部に円筒状に連結されており、中央部には開放された非応力空間(235)が形成されている。したがって、支持部材(210)より伝達された1/nだけ弱化された一次応力(A1)は、拡張部材(230)の中央部には伝達されず、拡張部材(230)の放射方向に伝達されてセットフレーム(140)に印加される。
【0118】
このとき、一次応力(A1)は、拡張部材(230)を通過しながら徐々に広くなった状態でセットフレーム(140)に伝達される。これを二次応力(A2)と指定すると、二次応力(A2)は、矢印のように、一次応力(A1)より広く分散して散在することが確認される。
【0119】
第2実施例においては、さらに突起部(250)を介しても初期応力(A0)が分散することができる。一次応力(A1)は、側部フランジ(232)の外側放射方向に連結されている突起部(250)にも分散される。すなわち、一次応力(A1)は、突起部(250)と拡張部材(230)とにそれぞれ分散される。突起部(250)は、リングまたはディスクとして実現され得る。突起部(250)は、締結部材(180)の本体(181)から外側に向かって延びることができる。突起部(250)は、応力の分散領域をさらに広げることができる。したがって、図5~7Aの実施形態に対する応力を弱めることができる。
【0120】
拡張部材(230)では二次応力(A2)で分散され、突起部(250)では三次応力(A3)で分散される。この場合、第1実施例の二次応力(A2)に比べて第2実施例の二次応力(A2)は、三次応力(A3)が除かれた分だけ引っ張る力が弱化される。
【0121】
これは、セットフレーム(140)での変形量を減らし、最終的にカバー部材(110)の変形量もさらに減少させることができる。
【0122】
結論として、締結部材(180)の中心に集中していた初期応力(A0)が、応力分散部(200)を介して分散されて応力の集中度が低くなり、応力の大きさが放射方向に分散されて弱化される。これは従来、応力集中によってカバー部材(110)の特定の部位が集中して変形する問題を緩和することができる。
【0123】
一方、図7Cには、応力分散部(200)及びコアプレート(160)の構造に対する第3実施例が開示されている。
【0124】
第3実施例は、第1実施例とは異なり、上部フランジ(231)が外側放射方向にさらに拡張された形態である。
【0125】
この場合、初期応力(A0)は、支持部材(210)で一次応力(A1)で分散され、上部フランジ(231)で二次応力(A2)に変換されると、外側放射方向にさらに拡張されて分散される。その後、側部フランジ(232)に沿ってセットフレーム(140)に三次応力(A3)の形態で伝達される。
【0126】
二次応力(A2)と三次応力(A3)との間に引っ張る力の差は大きくなくてもよいが、第1実施例より広い放射範囲で応力分散が行われるという点から、応力の集中度をさらに低める効果を期待することができる。
【0127】
このとき、コアプレート(160)は、外側放射方向に拡張された拡張部材(230)に対応して、拡張部材(230)を囲むように延設ブロック(165)をさらに含んでもよい。
【0128】
延設ブロック(165)は、結合ブロック(163)の下部に連結され、前記上部フランジ(231)及び前記側部フランジ(232)を囲んで配置されてもよい。
【0129】
一方、図8Aないし図8Dには、本開示の実施例による応力分散部(200)における拡張部材(230)の様々な形態が開示されている。また、図9Aないし図9Dには、本開示の実施例による接着部材(130)における拡張部材(230)に対応する部分に対する様々な形態が開示されている。
【0130】
図8Aに開示された形態では、拡張部材(230)の外周は円形であってもよく、非応力空間(235)の内側部(233)は三角形状であってもよい。図9Aに開示された接着部材(130)には、図8Aに開示された非応力空間(235)の形状に対応する切開された非接着領域(131)が形成されてもよい。これは、非応力空間(235)は開放された形態であるので、カバー部材(110)とセットフレーム(140)とを接着しないため切開したのである。
【0131】
図7Aに開示された第1実施例を基準にして説明すると、上述のように、初期応力(A0)は、支持部材(210)で一次応力(A1)で分散及び弱化され、一次応力(A1)は、拡張部材(230)で二次応力(A2)でさらに外側放射方向に分散されてセットフレーム(140)に印加される。
【0132】
このとき、内側部(233)の形状が三角形状の場合、二次応力(A2)は概して3つの区画に分けられて分散され得る。
【0133】
図8Bに開示された形態では、拡張部材(230)の外周は円形であってもよく、非応力空間(235)の内側部(233)は四角形状であってもよい。
【0134】
図9Bに開示された接着部材(130)には、図8Bに開示された非応力空間(235)の形状に対応する切開された非接着領域(131)が形成されてもよい。これは、非応力空間(235)は開放された形態であるので、カバー部材(110)とセットフレーム(140)とを接着しないため切開したのである。
【0135】
図7Aに開示された第1実施例を基準にして説明すると、上述のように、初期応力(A0)は、支持部材(210)で一次応力(A1)で分散及び弱化され、一次応力(A1)は、拡張部材(230)で二次応力(A2)でさらに外側放射方向に分散されてセットフレーム(140)に印加される。
【0136】
このとき、内側部(233)の形状が四角形状の場合、二次応力(A2)は、概して4個の区画に分けられて分散され得る。
【0137】
図8Cに開示された形態では、拡張部材(230)の外周は円形であってもよく、非応力空間(235)の内側部(233)は楕円形であってもよい。
【0138】
図9Dに開示された接着部材(130)には、図8Cに開示された非応力空間(235)の形状に対応する切開された非接着領域(131)が形成されてもよい。これは、非応力空間(235)は開放された形態であるので、カバー部材(110)とセットフレーム(140)とを接着しないため切開したのである。
【0139】
図7Aに開示された第1実施例を基準にして説明すると、上述のように、初期応力(A0)は、支持部材(210)で一次応力(A1)で分散及び弱化され、一次応力(A1)は、拡張部材(230)で二次応力(A2)でさらに外側放射方向に分散されてセットフレーム(140)に印加される。
【0140】
このとき、内側部(233)の形状が楕円形状の場合、二次応力(A2)は、楕円形状で一対の長軸部分に分散されてセットフレーム(140)に印加される。
【0141】
図8Dに開示された形態では、拡張部材(230)の外周は円形であってもよく、非応力空間(235)の内側部(233)は円形であってもよい。
【0142】
図9Dに開示された接着部材(130)には、図8Dに開示された非応力空間(235)の形状に対応する切開された非接着領域(131)が形成されてもよい。これは、非応力空間(235)は開放された形態であるので、カバー部材(110)とセットフレーム(140)とを接着しないため切開したのである。
【0143】
図7Aに開示された第1実施例を基準にして説明すると、上述のように、初期応力(A0)は、支持部材(210)で一次応力(A1)で分散及び弱化され、一次応力(A1)は、拡張部材(230)で二次応力(A2)でさらに外側放射方向に分散されてセットフレーム(140)に印加される。
【0144】
このとき、内側部(233)の形状が円形状の場合、二次応力(A2)は、放射方向に沿って均一に分散され得る。
【0145】
また、図10Aは、従来のセットフレーム(3)とコアプレート(4)とを締結したときにカバーガラス(1)に発生する応力分布を示しており、図10Bは、本開示の実施例において、セットフレーム(140)とコアプレート(160)とを締結したときにカバー部材(110)に発生する応力分布を示している。
【0146】
また、図11Aは、従来のカバーガラス(1)の縁に沿って締結部位に形成される応力分布を示しており、図11Bは、本開示の実施例において、カバー部材(110)の縁に沿って締結部位に形成される応力分布を示している。
【0147】
上述のように、図12に開示された従来の締結構造は、ボルト(6)をボルト孔(5)に締結する際、ボルト(6)によって結合部(5a)に印加される引っ張る力(B1)がセットフレーム(3)に応力(B2)として印加される。この場合、セットフレーム(3)にレジン(2)で結合されているカバーガラス(1)が、締結部位に対応する位置であるF領域でボルト(6)の方向に引っ張る応力を受けるようになり、コアプレート(4)とセットフレーム(3)との締結部位で変形が大きく発生する。換言すれば、従来の構成では、ボルト(6)の締結による応力はすべて小さな領域(領域F)に集中する。この小さな領域は、ボルト(6)の位置とほぼ一致するカバーガラス1上の領域に対応する。したがって、変形が生じることになる。
【0148】
上述の本開示の実施例による応力分散部(200)は、コアプレート(160)とセットフレーム(140)との締結部位に非応力空間(235)を形成し、支持部材(210)及び拡張部材(230)を介して初期応力(A0)が放射方向に分散されるようにすることで、応力集中を緩和し、カバー部材(110)の変形量を減らしたものである。
【0149】
図10Aないし図11Bを参考して、従来の締結構造と、本開示の実施例による応力分散部(200)が形成された締結構造とを比較して説明する。
【0150】
図10Aは、図12に開示された従来の締結構造に基づいた実験データであり、ボルト(6)を結合部(5a)に締結すると、引っ張る力によってカバーガラス(1)のH1領域にボルト(6)の方向に変形する応力が発生する。
【0151】
このとき、応力が締結部位に集中しているので、H1領域が比較的濃い青色で示されている。これは、応力が大きく作用していることを示す。
【0152】
これに対して、図10Bは、本開示の実施例による応力分散部(200)が形成された締結構造に基づいた実験データである。上述のように、スクリューピン(170)を締結部材(180)に締結すると、スクリューピン(170)の締結力によって発生した初期応力(A0)が支持部材(210)及び拡張部材(230)に沿って放射方向に分散及び弱化され、拡張部材(230)の中央部には開放された非応力空間(235)が形成されていることによって、カバー部材(110)のH2領域での応力発生が緩和される。これは、比較的薄い青色で示されており、図10Aと比較すると応力がかなり減ったことを色を通じて確認できる。
【0153】
図11Aに開示されたH1領域は、図10Aに開示されたH1領域に対応し、図11Aを参考すると、カバーガラス(1)上でボルト(6)と結合部(5a)との締結部位に応力が集中していることが確認される。
【0154】
ここで、締結部位は複数箇所あり、各変形量の単位はmmである。
【0155】
例えば、H1領域でカバーガラス(1)の変形量は、およそ-0.304mmである。
【0156】
ここで、-符号は地面方向に入るように変形されたことを意味し、これは、図11Aがカバーガラス(1)の前面を示しているため、変形量は-符号と表記される。
【0157】
図11Bに開示されたH2領域は、図10Bに開示されたH2領域に対応し、図11Aを参考すると、カバー部材(110)上でスクリューピン(170)と締結部材(180)との結合部位に発生する応力が緩和されたことが確認される。
【0158】
これは、図11Aと比較して表記された変形量を通じて確認でき、また色を通じても確認できる。
【0159】
図11Aでは、H1領域が相対的に濃い青色であるが、図11Bでは、H2領域が相対的に薄い青色であるので、両方を比較することにより応力の緩和を確認できる。
【0160】
また、H2領域でカバー部材(110)の変形量は約-0.207mmである。これは、H1領域での変形量に比べて約0.097mm減少したことが確認される。H2領域におけるカバー部材(110)の変形量は、約0.207mmである。これは、H1領域の変形値と比較して、変形値が約0.097mm減少することを意味し、これは応力の約38%減少に相当する。このような低減により、従来の技術と比較して、一般に締結作業の結果として生じるカバーガラスおよび表示装置の変形がかなり低減される。
【0161】
ここで、-符号は地面方向に入るように変形されたことを意味し、これは、図11Bがカバー部材(110)の前面を示しているため、変形量は-符号と表記される。
【0162】
結論として、本開示の実施例のように、応力分散部(200)をコアプレート(160)とセットフレーム(140)との締結部位に構成した場合、従来に比べて締結部位での応力の集中が分散及び弱化される。これによって、締結部位に対応するカバー部材(110)の変形量が減少することで、表示装置(100)の品質と美観を改善し、消費者の満足度を高めることができる。
【0163】
上記の事項は表示装置の特定の実施例を示したものに過ぎない。
【0164】
したがって、以下の特許請求の範囲に記載した本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で本開示を様々な形態に置換及び変形可能であることを、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば容易に把握できるという点を明らかにしておく。
【符号の説明】
【0165】
100:表示装置
110:カバー部材
130:接着部材
140:セットフレーム
150:表示パネル
160:コアプレート
163:結合ブロック
165:延設ブロック
167:突出ブロック
170:スクリューピン
180:締結部材
200:応力分散部
210:支持部材
230:拡張部材
231:上部フランジ
232:側部フランジ
233:内側部
235:非応力空間
250:突起部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図11A
図11B
図12