(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070373
(43)【公開日】2024-05-23
(54)【発明の名称】医療機関検索支援方法、そのプログラム、そのシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/22 20240101AFI20240516BHJP
G16H 80/00 20180101ALI20240516BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240516BHJP
【FI】
G06Q50/22
G16H80/00
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022180818
(22)【出願日】2022-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】521454663
【氏名又は名称】株式会社薬仙
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】濱▲崎▼ 英幸
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
5L099
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L050CC12
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】 外国人でも簡単に病院等の医療機関を言葉のハンディなしに検索できる医療機関検索支援方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、ユーザからの検索要求を受信する第1の工程と、前記ユーザの位置情報を取得する第2の工程と、前記取得した位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する第3の工程と、前記特定した医療機関を示す医療機関情報を前記ユーザに送信する第4の工程と、をコンピュータが実行する医療機関検索支援方法である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの検索要求を受信する第1の工程と、
前記ユーザの位置情報を取得する第2の工程と、
前記取得した位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する第3の工程と、
前記特定した医療機関を示す医療機関情報を前記ユーザに送信する第4の工程と、
をコンピュータが実行する医療機関検索支援方法。
【請求項2】
日本語の前記医療機関情報を受信し、当該医療機関情報を前記ユーザが指定した言語に翻訳する第5の工程
をさらに有し、
前記第4の工程は、前記翻訳した医療機関情報を前記ユーザに送信する
請求項1に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項3】
前記ユーザから問診結果情報を受信する第5の工程
をさらに有し、
前記第3の工程は、前記受信した位置情報と前記問診結果情報とを基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する
請求項1に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項4】
前記特定した医療機関に前記問診結果情報を提供する
請求項3に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項5】
前記ユーザが指定した言語で問診情報を前記ユーザに提供し、前記問診情報に応じて前記ユーザから入力した問診結果情報を日本語に翻訳して前記医療機関に提供する
請求項4に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項6】
前記医療機関情報は、診療科目、住所、連絡先、外国人受け入れ可否について、前記ユーザが指定した言語で示している
請求項1に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項7】
前記医療機関と、前記ユーザとの間のやり取りを、それぞれが指定した言語で対応する処理を行う
請求項1に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項8】
ユーザからの検索要求を受信する第1の工程と、
前記ユーザの位置情報を取得する第2の工程と、
前記取得した位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する第3の工程と、
前記特定した医療機関を示す医療機関情報を前記ユーザに送信する第4の工程と、
をコンピュータが実行させるプログラム。
【請求項9】
ユーザからの検索要求を受信する第1の手段と、
前記ユーザの位置情報を取得する第2の手段と、
前記取得した位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する第3の手段と、
前記特定した医療機関を示す医療機関情報を前記ユーザに送信する第4の手段と、
を有する医療機関検索支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、病院等の医療機関を検索するために用いられる医療機関検索支援方法、そのプログラム、そのシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
病気やケガをした場合に、通常、行きつけの病院が近くにない場合は、ウェブ検索等で病院を探すことが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、日本の医療機関のウェブページには、外国語対応しているものが少なく、外国人が日本で病気やケガをした場合に、病院を探す負担が大きい、という問題がある。
すなわち、外国人が自分の症状を適格に伝えられない、薬の飲み方、副作用を把握したいとの要請がある。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外国人でも簡単に病院等の医療機関を言葉のハンディなしに検索できる医療機関検索支援方法、そのプログラム、そのシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の医療機関検索支援方法は、ユーザからの検索要求を受信する第1の工程と、前記ユーザの位置情報を取得する第2の工程と、前記取得した位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する第3の工程と、前記特定した医療機関を示す医療機関情報を前記ユーザに送信する第4の工程と、をコンピュータが実行する。
【0006】
好適には、日本語の前記医療機関情報を受信し、当該医療機関情報を前記ユーザが指定した言語に翻訳する第5の工程をさらに有し、前記第4の工程は、前記翻訳した医療機関情報を前記ユーザに送信する。
【0007】
好適には、前記ユーザから問診結果情報を受信する第5の工程をさらに有し、前記第3の工程は、前記受信した位置情報と前記問診結果情報とを基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する。
【0008】
好適には、前記特定した医療機関に前記問診結果情報を提供する。
【0009】
好適には、前記ユーザが指定した言語で問診情報を前記ユーザに提供し、前記問診情報に応じて前記ユーザから入力した問診結果情報を日本語に翻訳して前記医療機関に提供する。
【0010】
好適には、前記医療機関情報は、診療科目、住所、連絡先、外国人受け入れ可否について、前記ユーザが指定した言語で示している。
【0011】
好適には、前記医療機関と、前記ユーザとの間のやり取りを、それぞれが指定した言語で対応する処理を行う。
【0012】
本発明のプログラムは、ユーザからの検索要求を受信する第1の工程と、前記ユーザの位置情報を取得する第2の工程と、前記取得した位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する第3の工程と、前記特定した医療機関を示す医療機関情報を前記ユーザに送信する第4の工程と、をコンピュータが実行させる。
【0013】
本発明の医療機関検索支援システムは、ユーザからの検索要求を受信する第1の手段と、前記ユーザの位置情報を取得する第2の手段と、前記取得した位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する第3の手段と、前記特定した医療機関を示す医療機関情報を前記ユーザに送信する第4の手段と、を有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、外国人でも簡単に病院等の医療機関を言葉のハンディなしに検索できる医療機関検索支援方法、そのプログラム、そのシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る医療機関検索支援システム1の全体構成図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す医療機関検索サーバ21の機能ブロック図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す医療機関検索支援システム1の医療機関情報提供の主となる流れを示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、医療機関検索サーバ21がユーザ端末装置10に問診処理を行う場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図5】
図5は、
図1に示す医療機関検索支援システム1の予約機能及び仲介機能を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態に係る医療機関検索支援システムについて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る医療機関検索支援システム1の全体構成図である。
図1に示すように、医療機関検索支援システム1は、例えば、病院等の医療機関が使う複数の医療機関端末装置4と、医療機関を利用するユーザが使用するユーザ端末装置10と、医療機関検索サーバ21とを用いて処理を行う。
本発明において、医療機関は、病院等を含む医療に関する全ての機関を含む概念である。
【0017】
医療機関端末装置4及びユーザ端末装置10は、それぞれ医療機関検索サーバ21が提供するアプリをインストールしている。
また、本発明の医療機関は、病院、歯科医療機関等の医療機関である。
【0018】
図2は、
図1に示す医療機関検索サーバ21の機能ブロック図である。
図2に示すように、医療機関検索サーバ21は、例えば、通信部75,メモリ79及び処理部81を有する。
【0019】
通信部75は、医療機関端末装置4及びユーザ端末装置10と通信を行う。
メモリ79は、処理部81が実行するプログラムを記憶する。
また、メモリ79は、外部のサーバから受信した医療機関地図情報を記憶している。
処理部61は、メモリ59に記憶されたプログラムPRG1を実行して、本実施形態で規定する配信者装置15の処理を行う。
【0020】
図3は、
図1に示す医療機関検索支援システム1の医療機関情報提供の主となる流れを示すフローチャートである。
各ステップについて説明する。
【0021】
ステップST11:
医療機関検索サーバ21は、ユーザ端末装置10から医療機関検索要求を受信すると、ステップST12に進む。
【0022】
ステップST12:
医療機関検索サーバ21は、ユーザ端末装置10から、その端末の位置情報を受信します。
【0023】
ステップST13:
ユーザがユーザ端末装置10を操作して希望言語を選択する。その情報を医療機関検索サーバ21が受信する。
当該希望言語の選択は、ステップST11等で行ってもよい。
【0024】
ステップST14:
医療機関検索サーバ21は、ステップST12で受信したユーザ端末装置10の位置情報と、メモリ79から読みだした医療機関地図情報とを基に、当該ユーザに合う医療機関を特定し、その医療機関情報を取得する。
具体的には、当該ユーザの位置に近い医療機関を所定数、あるいは所定距離内で特定し、それらの医療機関情報を取得する。
医療機関地図情報には、医療機関の属性と位置情報が含まれる。また、医療機関情報は、全国行政の最新登録医療機関情報とリンクさせて定期的に手動又は自動で更新する。
【0025】
ステップST15:
医療機関検索サーバ21は、ステップST14で取得した医療機関情報をユーザ端末装置10に送信する。
このとき、当該ユーザの位置に近い順に医療機関情報が表示されるように制御する。
また、医療機関検索サーバ21は、医療機関検索サーバ21内あるいは他のサーバの翻訳ソフトを使って日本語の医療機関情報を、ユーザが指定した原稿に翻訳してからユーザ端末装置10に送信する。当該翻訳作業は手動でもよい。
【0026】
以下、医療機関検索サーバ21がユーザ端末装置10に問診処理を行う場合の動作を説明する。
図4は、医療機関検索サーバ21がユーザ端末装置10に問診処理を行う場合の動作を説明するためのフローチャートである。
各ステップを説明する。
【0027】
ステップST21:
医療機関検索サーバ21は、ユーザ端末装置10に問診情報を送信する。
このとき、日本語の問診情報を、ユーザが指定した言語に翻訳してから送信する。
問診情報には、年齢、性別、症状、緊急度、持病、薬履歴等の質問がある。
【0028】
ステップST22:
ユーザはユーザ端末装置10を操作して、医療機関検索サーバ21から受信した問診情報の項目に回答を入力し、問診結果情報が生成される。
ユーザ端末装置10は、問診結果情報を医療機関検索サーバ21に送信する。
【0029】
ステップST23:
医療機関検索サーバ21は、ステップST22で受信した問診結果情報と、ステップST12で受信したユーザ位置情報と、メモリ79から読みだした医療機関地図情報とを基に、当該ユーザに合う医療機関を特定し、その医療機関情報を取得する。これにより、ユーザの症状を入力することで、医療機関を選定する医療機関検索支援が可能になる。
【0030】
ステップST24:
ステップST24の処理は、前述したステップST15の処理と同じである。
【0031】
以下、医療機関検索サーバ21の予約機能、仲介機能について説明する。
図5は、
図1に示す医療機関検索支援システム1の予約機能及び仲介機能を説明するためのフローチャートである。
各ステップについて説明する。
【0032】
ステップST31:
ユーザは、医療機関検索サーバ21から取得した医療機関情報を見て、医療機関を予約する場合には、その医療機関を指定した予約操作を行う。当該予約操作に応じて、ユーザ端末装置10から医療機関検索サーバ21に予約要求が送信される。
また、緊急性がある場合には、医療機関検索サーバ21は、救急車の手配処理を行う。
また、ユーザ端末装置10に病状や緊急性・重症度が分かるボタンを設けてもよい。気緊急性・重症度ボタンの操作情報によりマップ内での利用者の位置情報の色が緊急性・重症度ボタンの度合いにより変化し緊急性・重症度を管理用、着信用アプリ側に知らせることができる。
【0033】
ステップST32:
医療機関検索サーバ21は、ユーザ端末装置10から予約要求を受信すると、指定された医療機関に当該ユーザの予約処理を行う。予約を行う際に、当該ユーザが希望する時間、並びに問診結果情報を医療機関端末装置4に送信する。
なお、ユーザ端末装置10において、問診結果情報を印刷して持参できるようにしてもよい。
【0034】
ステップST33:
医療機関検索サーバ21は、ユーザ端末装置10から仲介要求を受信すると、ステップST34に進む。
【0035】
ステップST34:
医療機関検索サーバ21は、ステップST33で仲介要求を受信すると、SNS等を用いて、ユーザと医療機関との間でのメッセージや通話の翻訳仲介処理を行う。
上述した通信は全て記録される。
【0036】
以上説明したように、医療機関検索支援システム1によれば、ユーザは日本語を読めなくても、ユーザ端末装置10から医療機関検索サーバ21にアクセスすることで、ユーザの位置に応じた適切な医療機関の情報を取得できる。
また、医療機関検索支援システム1にれよば、ユーザ端末装置10から医療機関検索サーバ21に問診結果情報を取得することで、症状に合った医療機関を容易に選択できる。
問診結果から症状にあった医療機関の候補を表示し、ユーザ選択する。
また、医療機関検索支援システム1によれば、予約機能をも利用することで、ユーザによる医療機関の予約負担を軽減できる。
また、医療機関検索支援システム1によれば、ユーザは、医療機関との間のやり取りを仲介してもらえるので、言葉のハンディなく、正確かつ迅速なやり取りをすることができる。
【0037】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本システムは病院等の医療機関の検索システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0039】
1…医療機関検索支援システム
4…医療機関端末装置
10…ユーザ端末装置
75…通信部
79…メモリ
81…処理部