(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070423
(43)【公開日】2024-05-23
(54)【発明の名称】ペット用吸収性物品
(51)【国際特許分類】
A01K 23/00 20060101AFI20240516BHJP
【FI】
A01K23/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022180901
(22)【出願日】2022-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】000183462
【氏名又は名称】日本製紙クレシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 伸匡
(72)【発明者】
【氏名】村越 裕規
(72)【発明者】
【氏名】上根 達也
(57)【要約】
【課題】ペット用吸収性物品が折り畳まれた状態で複数枚重ねられて包装される場合であっても、ペット用吸収性物品を取り出して広げる際に、フックテープによる破損を防止する。
【解決手段】本開示は、所定の形状に折り畳まれた折り畳み状態で包装されるペット用吸収性物品10であって、液透過性の肌側のトップシートと、液不透過性の非肌側のバックシートと、トップシートとバックシートとの間に配置された吸収体とを有する本体部20と、本体部20の長手方向の一端部に設けられ、本体部20の長手方向の他端側に対して着脱可能なフックテープ30と、本体部20のうち折り畳み状態でフックテープ30に対向する位置に設けられ、フックテープ30に係止されない非係止シート40と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の形状に折り畳まれた折り畳み状態で包装されるペット用吸収性物品であって、
液透過性の肌側のトップシートと、液不透過性の非肌側のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収体とを有する本体部と、
前記本体部の長手方向の一端部に設けられ、前記本体部の長手方向の他端側に対して着脱可能なフックテープと、
前記本体部のうち前記折り畳み状態で前記フックテープに対向する位置に設けられ、前記フックテープに係止されない非係止シートと、を備える
ことを特徴とするペット用吸収性物品。
【請求項2】
所定の形状に折り畳まれた折り畳み状態で複数枚重ねられて包装されるペット用吸収性物品であって、
液透過性の肌側のトップシートと、液不透過性の非肌側のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収体とを有する本体部と、
前記本体部の長手方向の一端部に設けられ、前記本体部の長手方向の他端側に対して着脱可能であり、前記折り畳み状態で外側に露出するフックテープと、
前記折り畳み状態の前記本体部の前記フックテープとは反対側の面に露出し、前記フックテープに係止されない非係止シートと、を備え、
前記ペット用吸収性物品の前記非係止シートは、前記折り畳み状態で前記ペット用吸収性物品を他のペット用吸収性物品に重ねた際に、前記他のペット用吸収性物品の前記フックテープに対向する
ことを特徴とするペット用吸収性物品。
【請求項3】
前記非係止シートの厚みは、10μm以上25μm以下である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のペット用吸収性物品。
【請求項4】
前記非係止シートの寸法は、前記フックテープよりも大きい
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のペット用吸収性物品。
【請求項5】
前記フックテープ及び前記非係止シートは、前記本体部の非肌側の面に設けられる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のペット用吸収性物品。
【請求項6】
前記非係止シートは、通気性を有し、前記本体部に対して接着され、
前記本体部に対する前記非係止シートの接着面積は、前記非係止シートの面積の8%以上50%未満である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のペット用吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ペット用吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
最近では、多くの家庭で犬や猫、その他のペットが飼育されている。それに伴い、排泄等に障害を有するペットが大幅に増加している。このようなペットには、排泄物で家庭内を汚さないように、例えば、ペット用吸収性物品が用いられている。ペット用吸収性物品は、人用のものと同様に、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これらの間に位置する吸収体と、を備える構造を有している。
【0003】
ペット用吸収性物品は、ペットの臀部寄りの胴部に巻き付けるように装着されるものの、ペットがペット用吸収性物品による拘束を嫌がり、動き回ることから、ペット用吸収性物品を正確に装着し難いという課題がある。ペット用吸収性物品を正確に装着しないと、ペットが窮屈がってペット用吸収性物品のペットにとっての装着感が低下し、場合によっては勝手に脱いでしまうこともある。このような課題を解決するため、従来から種々の提案がなされている。
【0004】
特許文献1には、液透過性の表面層と、液不透過性の裏面層と、これらの間に配置される吸収体と、を備え、互いに対向する第1端部及び第2端部と、第1端部及び第2端部に直交し互いに対向する一対の側部と、を有して矩形形状に構成され、ペットの胴回りに巻きつけられた状態で、第1端部がペットの身体側に配置されると共に、第2端部が第1端部の外面に着脱可能に取り付けられるペット用吸収性物品であって、ペット用吸収性物品の長手方向に沿って伸長状態で配置される弾性部材を更に備え、第1端部には、第2端部よりも剛性の大きい高剛性部が形成され、第1端部の外面には、複数のフック部が設けられた帯状のテープ部材が取り付けられ、第2端部の内面は、テープ部材に係合する係合部材を別途取り付けることなく、少なくとも表面層を構成する不織布により構成され、第2端部側は、第1端部側と対称に構成されるペット用吸収性物品が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、一般的に、ペット用吸収性物品は、折り畳まれた状態で複数枚重ねられて、包装材によって包装されて製品化されている。
【0007】
特許文献1に記載のペット用吸収性物品では、第1端部の外面には、複数のフック部が設けられた帯状のテープ部材が取り付けられ、第2端部の内面は、少なくとも表面層を構成する不織布により構成されている。このように、ペット用吸収性物品をペットの胴部に巻き付けて装着する際に使用するフックテープを設けた場合、折り畳まれて包装されたペット用吸収性物品を包装材から取り出して広げる際に、フックテープに当接していた部分の表面材が毛羽立ち、破損する可能性がある。
【0008】
そこで、本開示は、ペット用吸収性物品が折り畳まれた状態で複数枚重ねられて包装される場合であっても、ペット用吸収性物品を取り出して広げる際に、フックテープによる破損を防止することが可能なペット用吸収性物品の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、所定の形状に折り畳まれた折り畳み状態で包装されるペット用吸収性物品であって、液透過性の肌側のトップシートと、液不透過性の非肌側のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収体とを有する本体部と、前記本体部の長手方向の一端部に設けられ、前記本体部の長手方向の他端側に対して着脱可能なフックテープと、前記本体部のうち前記折り畳み状態で前記フックテープに対向する位置に設けられ、前記フックテープに係止されない非係止シートと、を備える。
【0010】
本発明の第2の態様は、所定の形状に折り畳まれた折り畳み状態で複数枚重ねられて包装されるペット用吸収性物品であって、液透過性の肌側のトップシートと、液不透過性の非肌側のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収体とを有する本体部と、前記本体部の長手方向の一端部に設けられ、前記本体部の長手方向の他端側に対して着脱可能であり、前記折り畳み状態で外側に露出するフックテープと、前記折り畳み状態の前記本体部の前記フックテープとは反対側の面に露出し、前記フックテープに係止されない非係止シートと、を備え、前記ペット用吸収性物品の前記非係止シートは、前記折り畳み状態で前記ペット用吸収性物品を他のペット用吸収性物品に重ねた際に、前記他のペット用吸収性物品の前記フックテープに対向する。
【0011】
本発明の第3の態様は、上記第1の態様又は上記第2の態様のペット用吸収性物品であって、前記非係止シートの厚みは、10μm以上25μm以下である。
【0012】
本発明の第4の態様は、上記第1の態様又は上記第2の態様のペット用吸収性物品であって、前記非係止シートの寸法は、前記フックテープよりも大きい。
【0013】
本発明の第5の態様は、上記第1の態様又は上記第2の態様のペット用吸収性物品であって、前記フックテープ及び前記非係止シートは、前記本体部の非肌側の面に設けられる。
【0014】
本発明の第6の態様は、上記第1の態様又は上記第2の態様のペット用吸収性物品であって、前記非係止シートは、通気性を有し、前記本体部に対して接着され、前記本体部に対する前記非係止シートの接着面積は、前記非係止シートの面積の8%以上50%未満である。
【発明の効果】
【0015】
本開示によれば、ペット用吸収性物品が折り畳まれた状態で複数枚重ねられて包装される場合であっても、ペット用吸収性物品を取り出して広げる際に、フックテープによる破損を防止することが可能なペット用吸収性物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るペット用吸収性物品の肌側からの平面図である。
【
図2】ペット用吸収性物品の非肌側からの平面図である。
【
図4】4つ折りに折り畳んだ状態のペット用吸収性物品を示す概略図である。
【
図5】本発明の第2実施形態に係るペット用吸収性物品の非肌側からの平面図である。
【
図6】2つ折りに折り畳んだ状態で重ねられたペット用吸収性物品を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るペット用吸収性物品について説明する。
【0018】
本明細書において、ペット用吸収性物品の装着とは、体液吸収の前後を問わず、ペット用吸収性物品をペットである動物の身体(胴)に巻き付けて取り付けた状態をいう。また、ペット用吸収性物品の長手方向とは、ペット用吸収性物品を装着したときにペットの胴の周方向に沿う方向をいい、図中の矢印Xに沿った方向である。また、ペット用吸収性物品の幅方向とは、長手方向と交叉(直交)する方向をいい、図中の矢印Yに沿った方向である。また、ペット用吸収性物品の厚み方向とは、各構成部材を積層する方向をいい、図中の矢印Zに沿った方向である。また、ペット用吸収性物品の肌側とは、厚み方向のうちペット用吸収性物品を装着した際にペットの身体側に向かう方向をいい、非肌側とは、厚み方向のうち肌側とは反対の方向をいう。また、体液とは、尿や血液、軟便中の水分等のペットの体内から体外に排出された液体をいう。
【0019】
図1は、本発明の第1実施形態に係るペット用吸収性物品の肌側からの平面図である。
図2は、ペット用吸収性物品の非肌側からの平面図である。
図3は、
図1のIII-III矢視断面図である。
図4は、4つ折りに折り畳んだ状態のペット用吸収性物品を示す概略図である。なお、
図3では、ペット用吸収性物品の断面を概略的に示している。また、各図は、ペット用吸収性物品の構成部材の寸法の大小関係を規定するものではなく、各構成部材の寸法は、ペット用吸収性物品の用途、使用対象とするペットの種類等に応じてそれぞれ広い範囲から適宜選択できる。
【0020】
<ペット用吸収性物品>
本発明の第1実施形態に係るペット用吸収性物品10は、ペット(例えば、犬、猫等)に装着するものであり、特にペットのオスに好適に用いられる。ペット用吸収性物品10は、所定の形状(本実施形態では、4つ折りの形状)に折り畳まれた状態(以下「折り畳み状態」という。)で複数枚重ねられて、包装材(図示省略)によって包装されて製品化される。本実施形態に係るペット用吸収性物品10は、長手方向の寸法が例えば350mm以上550mm以下の範囲であり、幅方向の寸法が例えば150mm以上250mm以下の範囲である。
【0021】
図1~
図3に示すように、ペット用吸収性物品10は、本体部20と、フックテープ30と、非係止シート40とを備える。
【0022】
<本体部>
本体部20は、装着時に肌側に位置する液透過性のトップシート21と、装着時に非肌側に位置する液不透過性のバックシート22と、トップシート21とバックシート22との間に配置される吸収体23とを、基本構成単位として有し、所定方向(長手方向)に長尺に形成される。本体部20は、必要に応じて、公知の様々な改変を施してもよい。例えば、本実施形態のように、本体部20は、上記基本構成に加えて、吸収体23を全体的に包む吸収紙24と、トップシート21の肌側に設けられた一対の立体ギャザー25と、バックシート22の非肌側に貼り付けられた外装シート26とを有してもよい。
【0023】
(トップシート)
トップシート21は、体液が吸収体23へと移動するような液透過性を備えた基材から形成されていればよい。本実施形態のトップシート21の一部は、後述するフックテープ30に係止可能となっており、ペット用吸収性物品10を止着する機能を有している。トップシート21の基材の一例としては、例えば、親水性シート、同種又は異種の親水性シートの積層体である複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム等が挙げられる。親水性シートとしては、例えば、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂からなる合成繊維、レーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維等を用いて作製された、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布等が挙げられる。これらの中でも不織布が好ましく、風合い、フックテープ30との係合性等の観点からエアスルー不織布がより好ましい。
【0024】
トップシート21には、フックテープ30の繰り返しの着脱に対する耐久力及び液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシート21には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。トップシート21の坪量は、強度、加工性及び液戻り量の観点から、例えば、15g/m2以上120g/m2以下であることが好ましい。トップシート21の形状は、特に制限されるものではないが、体液を漏れがないように吸収体23へと誘導するため、吸収体23を覆う形状であればよい。
【0025】
(バックシート)
バックシート22は、吸収体23が保持している体液の非肌側への漏れがないように液不透過性を備えた基材を用いて形成されていればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布等の複数の同種及び/又は異種の不織布を積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
【0026】
バックシート22の坪量は、強度及び加工性の観点から、15g/m2以上60g/m2以下であることが好ましく、15g/m2以上40g/m2以下であることがより好ましい。また、着用時の蒸れを防止するため、バックシート22には、通気性を持たせることが好ましい。バックシート22に通気性を備えさせるためには、例えば、基材の樹脂フィルムにフィラーを配合したり、バックシート22にエンボス加工を施したりすればよい。なお、フィラーとしては炭酸カルシウムを挙げることができ、その配合方法は、公知の方法を制限なく行うことができる。例えば、樹脂とフィラーとを混練し、得られた混練物をフィルム状に成形し、得られたフィルムからフィラーを除去することにより、多孔性(通気性)樹脂フィルムを得ることができる。
【0027】
(外装シート)
外装シート26は、通気性を備えた基材から形成され、バックシート22の非肌側の面(以下、「非肌側面」と称する。)に貼り付けられる。外装シート26としては、サーマルボンド不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布等の不織布、好ましくはエアスルー不織布又はスパンボンド不織布であって、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂からなる不織布を用いることができる。
【0028】
(吸収体)
吸収体23は、トップシート21とバックシート22との間に配置され、トップシート21を透過してきた体液を吸収及び保持する。吸収体23は、本体部20の長手方向の寸法(最大長さ)が、例えば、150mm以上350mm以下の範囲であり、本体部20の幅方向の寸法(最大幅)が、例えば、80mm以上200mm以下の範囲である。吸収体23の全面又は一部にエンボス加工を施してもよい。吸収体23の平面視形状としては、例えば、Iの字状、長方形、4角が丸まった角丸四角形、長円等が挙げられる。
【0029】
吸収体23には、例えば、吸収基材として、吸収性繊維と、高吸収性ポリマーとを含有するものがある。
【0030】
(吸収性繊維)
吸収性繊維は、一般に生理用ナプキンや紙おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュー、吸収紙、親水性不織布等が挙げられる。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプが好ましい。フラッフパルプとしては、木材パルプ(例えば、サウザンパインやダグラスファー等の針葉樹晒クラフトパルプ(N-BKP))、合成繊維、樹脂繊維、非木材パルプ等の綿状解繊物等が挙げられる。吸収体23に吸収性繊維としてフラッフパルプを用いた場合、吸収性繊維の坪量は、例えば100g/m2以上300g/m2以下の範囲であることが好ましく、140g/m2以上200g/m2以下の範囲であることがより好ましい。これにより、肌触りを損なわずに、より多くの体液を吸収できる。
【0031】
(高吸収性ポリマー)
高吸収性ポリマー(以下「SAP」ともいう)としては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸塩、ポリアスパラギン酸塩、(デンプン-アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸-ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン-無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等が挙げられる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸塩が好ましく、ポリアクリル酸アルカリ金属塩がより好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムが更に好ましい。高吸収性ポリマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0032】
高吸収性ポリマーは、例えば、粒子状、繊維状等の形態で用いられるが、取扱い易さ等の観点から好ましくは粒子状で用いられる。このとき、粉体としての流動性が悪い微粉末の高吸収性ポリマーの使用を避け、中位粒子径を有する高吸収性ポリマーを用いることにより、吸収に関する基本性能を高め、かつ、吸収体23が硬くなることにより発生するごつごつとした触感を低減することができる。高吸収性ポリマーの中位粒子径は、例えば、50μm以上600μm以下の範囲であることが好ましく、100μm以上500μm以下の範囲であることがより好ましい。
【0033】
吸収体23中のSAPの坪量は、例えば、80g/m2以上350g/m2以下の範囲であることが好ましく、100g/m2以上250g/m2以下の範囲であることがより好ましい。SAPの坪量を前述の数値範囲内とすることで、吸収体23でのゲルブロッキングを防止し、かつ、吸収体23に多量の体液を吸収させることができる。また、吸収体23において、吸収体23全体の重量に対する、高吸収性ポリマーの重量の比率である、(高吸収性ポリマーの重量/吸収体23全体の重量)×100(%)は、例えば、15重量%以上の範囲であることが好ましく、15重量%以上70重量%以下の範囲であることがより好ましい。
【0034】
吸収体23において、吸収性繊維及びSAPの形態は、吸収性繊維中にSAP粒子を混合して形成したものでもよく、吸収性繊維間にSAP粒子を固着したSAPシートでもよい。また、別形態の吸収体23として、複数枚の親水性不織布と、親水性不織布間に固着された高吸収性ポリマーと、を含む吸収性シートを用いることもできる。
【0035】
(吸収紙)
本実施形態では、吸収体23全体を吸収紙24で包んでもよい。吸収紙24としては、この分野で常用される親水性シートをいずれも使用でき、例えば、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、エアレイド不織布、エアスルー不織布、パルプ含有不織布等の親水性不織布、ティシュペーパー、吸収紙等が挙げられる。親水性不織布の中でも、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、パルプ含有不織布等の親水性不織布がより好ましく、ティシュペーパー(クレープ紙)、必要に応じて親水処理を施したスパンボンド不織布等がさらに好ましい。ティシュペーパーは、坪量が10g/m2以上30g/m2以下の範囲であることが好ましく、厚みが0.03mm以上0.15mm以下の範囲であることが好ましい。また、スパンボンド不織布は、坪量が10g/m2以上30g/m2以下の範囲であることが好ましく、厚みが0.1mm以上0.8mm以下の範囲であることが好ましい。なお、厚みはシックネスゲージ(株式会社尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用いて測定する。測定条件は、測定荷重3.7kPa、測定子直径30mmで、測定子と測定台の間に試料を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取る。また、測定を10回繰り返して測定結果を平均する。なお、測定は10枚を重ねて測定し、値を1/10にして、厚みの値とする。
【0036】
(立体ギャザー)
立体ギャザー25は、例えば、ペット用吸収性物品10を着用したペットが排泄した体液の横漏れを防止するために、吸収体23の幅方向(Y方向)の両端付近で吸収体23の長さ方向に沿ってトップシート21の肌側の表面に固定される。立体ギャザー25は、撥水性及び/又は防水性のシート部材25aと、弾性伸縮部材25bとを含む。
【0037】
シート部材25aは撥水性及び/又は防水性を有するシートであり、例えば不織布から構成される。ここで不織布としては、疎水性繊維にて形成された撥水性及び/又は防水性(液不透過性)の不織布を特に限定なく使用でき、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布積層体である複合不織布(SMS不織布)等が挙げられる。シート部材25aの目付は、例えば、10g/m2以上20g/m2以下の範囲である。シート部材25aは、幅方向(Y方向)の一端側がバックシート22の肌側の面(以下、「肌側面」と称する。)の幅方向の両端付近に長手方向に沿って固定され、幅方向の中間部分がトップシート21の肌側面の幅方向の両端付近に長手方向に沿って固定され、幅方向の他端側が自由端となっている。なお、シート部材25aの固定端(幅方向の一端)の固定位置は、本実施形態に限定されず、例えば、バックシート22の非肌側面、内部に吸収体23を収納したトップシート21とバックシート22との各縁辺の全部又は一部接合体の肌側面又は非肌側面の幅方向の両端付近、トップシート21の肌側面の幅方向の両端付近等が挙げられる。
【0038】
弾性伸縮部材25bは、シート部材25aの自由端付近に長手方向に沿って配設され、該自由端に起立性を付与し、シート部材25aの自由端及びその近傍領域をペットの体型に合わせて変形可能にする。弾性伸縮部材25bとしては、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリウレタン等からなる、糸状、紐状、帯状のものを適宜使用することができる。
【0039】
シート部材25aの幅方向の一端(固定端)側と、バックシート22の肌側面との間には、弾性伸縮部材27が設けられる。弾性伸縮部材27は、シート部材25a及びバックシート22に対して、長手方向に沿った状態で固定される。弾性伸縮部材27は、本体部20の幅方向の両端部を、ペットの体型に合わせて変形可能にする。すなわち、弾性伸縮部材27は、サイドギャザーとして機能する。弾性伸縮部材27としては、弾性伸縮部材25bと同様に、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリウレタン等からなる、糸状、紐状、帯状のものを適宜使用することができる。
【0040】
<フックテープ>
フックテープ30は、ペット用吸収性物品10をペットに装着する際に、本体部20の長手方向の両側を互いに止めるためのテープであって、本体部20の長手方向の一端部に設けられる。本実施形態では、フックテープ30は、本体部20の長手方向の一端部の外装シート26の非肌側面に固定される。すなわち、本実施形態のフックテープ30は、本体部20の長手方向の一端部の非肌側面20aに固定される。フックテープ30は、本体部20の幅方向に沿って帯状に延びる。本実施形態では、ペット用吸収性物品10をペットの胴に巻き付けた状態で、フックテープ30を、本体部20の長手方向の他端側(ペットの胴に巻いた際に本体部20の長手方向の一端部に重なる側)の肌側面20b(例えばトップシート21の肌側面)に係止することによって、ペット用吸収性物品10をペットに装着する。フックテープ30には、本体部20の肌側面20b(例えば、トップシート21の肌側面)に係合可能な材料を使用でき、例えば、面ファスナーのフック材等が挙げられる。すなわち、フックテープ30は、ペット用吸収性物品10の長手方向の他端側に対して着脱可能である。
【0041】
なお、本実施形態では、本体部20の幅方向に沿って帯状に延びるフックテープ30としたが、これに限定されるものではなく、例えば、複数のフックテープを本体部20の幅方向に互いに離間させた状態で並べて配置してもよい。また、本体部20の長手方向の他端側に、フックテープ30に係止可能な面ファスナーのループ材等を固定してもよい。
【0042】
<非係止シート>
図4に示すように、非係止シート40は、フックテープ30に係止されないシートであって、折り畳み状態でフックテープ30に対向し、折り畳み状態で本体部20側へのフックテープ30の係止を防止する。すなわち、非係止シート40は、本体部20のうち折り畳み状態でフックテープ30に対向する位置に設けられる。非係止シート40を固定する位置の詳細については後述する。
【0043】
本実施形態では、非係止シート40は、本体部20の非肌側面(外装シート26の非肌側面)に接着(例えば、ホットメルト接着剤によって接着)され、本体部20の幅方向に沿って帯状に延びる。本体部20に対する非係止シート40の接着面積は、非係止シート40の面積の8%以上50%未満であることが好ましい。本体部20に対する非係止シート40の接着面積を上記範囲に設定することによって、非係止シート40を本体部20に対してしっかりと固定できるとともに、通気性を確保することができる。
【0044】
非係止シート40の素材は、可撓性を有し、フックテープ30に係止されない素材であれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の一般的な可撓性を有する樹脂製フィルムシートを使用することができる。また、非係止シート40は、通気性を有していることが好ましい。特に、坪量が18gsmの通気性を有するポリエチレン製のシートであることが好ましい。また、非係止シート40の厚みは、柔らかさの観点から、10μm以上25μm以下であることが好ましい。非係止シート40の厚みを、10μmよりも薄くすると、使用時の耐久性や生産性を損ない、一方、25μmよりも厚くすると、固くなり過ぎて使用時の不快感が増大する。なお、非係止シート40の厚みは、上述したシックネスゲージ(株式会社尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用いて、上述した条件で測定することができる。
【0045】
非係止シート40の寸法は、フックテープ30よりも大きいことが好ましい。ペット用吸収性物品10を折り畳み状態にする工程や、折り畳み状態の複数のペット用吸収性物品10を重ねる工程でのズレを考慮すると、非係止シート40の寸法は、フックテープ30よりも縦横(X方向、Y方向)それぞれ5mm程度大きいことが好ましい。
【0046】
<折り畳み方>
次に、本実施形態に係るペット用吸収性物品10の折り畳み方について説明する。
【0047】
図2及び
図4に示すように、本実施形態のペット用吸収性物品10は、4つ折りの形状(所定の形状)に折り畳まれた状態で複数枚重ねられて、包装材(図示省略)によって包装されて製品化される。ペット用吸収性物品10を折り畳む場合には、衛生面の観点から、本体部20の肌側面20bが表面に露出しないように、トップシート21側を内側にするように折り畳む。先ず、ペット用吸収性物品10の長手方向の中央の位置(
図2に一点鎖線a1で示す位置)で、トップシート21側を内側にするように(
図2の一点鎖線a1部分を山折りに)半分に折り畳む。そうすると、
図2に示す一点鎖線a2と一点鎖線a3とが互いに重なる。次に、半分に折り畳まれたペット用吸収性物品10の長手方向の中央の位置(
図2に一点鎖線a2で示す位置)で、フックテープ30が設けられている面を内側にするように(
図2の一点鎖線a2部分を谷折りに)、更に半分に折り畳む。これにより、ペット用吸収性物品10は、4つ折りに折り畳まれる。
【0048】
図4に示すように、非係止シート40は、折り畳み状態でフックテープ30に対向する。すなわち、
図2に示すように、本実施形態の非係止シート40は、本体部20の非肌側面20aのうち、フックテープ30に対して一点鎖線a2を軸とした線対称の位置に設けられ、折り畳み状態でフックテープ30に対向する。
【0049】
上記のように構成されたペット用吸収性物品10では、フックテープ30に係止されない非係止シート40を備えており、非係止シート40は、折り畳み状態でフックテープ30に対向する。このため、フックテープ30は、折り畳み状態で本体部20側のシート(例えば外装シート26)を係止しないので、折り畳み状態の新しいペット用吸収性物品10を使用するために広げる際に、フックテープ30による本体部20側のシートの破損を防止することができる。
【0050】
このように、本実施形態によれば、ペット用吸収性物品10が折り畳まれた状態で複数枚重ねられて包装される場合であっても、ペット用吸収性物品10を取り出して広げる際に、フックテープ30による破損を防止することができる。
【0051】
また、フックテープ30及び非係止シート40が本体部20の非肌側面20aに設けられるので、ペット用吸収性物品10の装着時のフックテープ30及び非係止シート40による不快感を防止することができる。
【0052】
また、非係止シート40の厚みを10μm以上25μm以下にすることによって、使用時の耐久性や生産性の低下を防止することができるとともに、装着時の非係止シート40の固さによる不快感を防止することができる。
【0053】
また、非係止シート40の寸法をフックテープ30よりも大きくすることによって、ペット用吸収性物品10を折り畳み状態にする工程や、折り畳み状態の複数のペット用吸収性物品10を重ねる工程でのズレを吸収することができ、非係止シート40をフックテープ30の全域に対向させることができる。
【0054】
また、非係止シート40は、通気性を有するので、使用時の通気性を確保することができる。また、本体部20に対する非係止シート40の接着面積を、非係止シート40の面積の8%以上50%未満にすることによって、非係止シート40を本体部20に対してしっかりと固定できるとともに、通気性を確保することができる。
【0055】
なお、ペット用吸収性物品10の折り畳み方は上述した4つ折りの形状(所定の形状)に限定されるものではなく、フックテープ30が外側へ露出しない様々な折り畳み方(所定の形状)を適用することができる。どのような折り畳み方(所定の形状)を適用したとしても、非係止シート40を折り畳み状態でフックテープ30に対向する位置に設けることによって、フックテープ30による本体部20側のシートの破損を防止することができる。
【0056】
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態のペット用吸収性物品50は、ペット用吸収性物品50の折り畳み方及び非係止シート40を設ける位置が第1実施形態と相違する。なお、ペット用吸収性物品50の各部材の構成は、非係止シート40を設ける位置を除き、第1実施形態と略同様であるので、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0057】
図5は、本発明の第2実施形態に係るペット用吸収性物品の非肌側からの平面図である。
図6は、2つ折りに折り畳んだ状態で重ねられたペット用吸収性物品を示す概略図である。なお、
図6では2つのペット用吸収性物品を重ねた状態を図示しているが、3つ以上のペット用吸収性物品を重ねてもよい。
【0058】
<ペット用吸収性物品>
本発明の第2実施形態に係るペット用吸収性物品50は、ペット(例えば、犬、猫等)に装着するものであり、特にペットのオスに好適に用いられる。ペット用吸収性物品50は、所定の形状(本実施形態では、2つ折りの形状)に折り畳まれた状態(以下「折り畳み状態」という。)で複数枚重ねられて、包装材(図示省略)によって包装されて製品化される。本実施形態に係るペット用吸収性物品50は、長手方向の寸法が例えば350mm以上550mm以下の範囲であり、幅方向の寸法が例えば150mm以上250mm以下の範囲である。
【0059】
図5及び
図6に示すように、ペット用吸収性物品50は、本体部20と、フックテープ30と、非係止シート40とを備える。
【0060】
<折り畳み方>
本実施形態に係るペット用吸収性物品50の折り畳み方について説明する。
【0061】
図5及び
図6に示すように、本実施形態のペット用吸収性物品50は、2つ折りの形状(所定の形状)に折り畳まれた状態で複数枚重ねられて、包装材(図示省略)によって包装されて製品化される。ペット用吸収性物品50を折り畳む場合には、衛生面の観点から、本体部20の肌側面20bが表面に露出しないように、トップシート21側を内側にするように折り畳む。具体的には、ペット用吸収性物品50の長手方向の中央の位置(
図5に一点鎖線a1で示す位置)で、トップシート21側を内側にするように(
図5の一点鎖線a1部分を山折りに)半分(2つ折り)に折り畳む。
図6に示すように、本体部20の非肌側面20aに設けられるフックテープ30は、折り畳み状態で外側(
図6では、上側)に露出する。また、本体部20の非肌側面20aに設けられる非係止シート40は、折り畳み状態でフックテープ30とは反対側(
図6では、下側)の面に露出する。
【0062】
図6に示すように、本実施形態では、2つ折りに折り畳まれた複数のペット用吸収性物品50を、それぞれ同じ向きにした状態(
図6では、2つ折りの折り目側(一点鎖線a1側)を左に向けた状態)で重ねる。この状態では、上側に位置する折り畳み状態のペット用吸収性物品50aの非係止シート40は、下側に位置する折り畳み状態のペット用吸収性物品50bのフックテープ30に対向する。すなわち、
図5に示すように、本実施形態の非係止シート40は、本体部20の非肌側面20aのうち、フックテープ30に対して一点鎖線aを軸とした線対称の位置に設けられる。これにより、本実施形態のペット用吸収性物品(例えば、上側のペット用吸収性物品50a)の非係止シート40は、折り畳み状態でペット用吸収性物品50aを他のペット用吸収性物品(以下、「下側のペット用吸収性物品50b」という。)に重ねた際に、下側のペット用吸収性物品50bのフックテープ30に対向する。
【0063】
なお、本実施形態では、2つ折りに折り畳まれた複数のペット用吸収性物品50を、それぞれ同じ向きにした状態(
図6では、2つ折りの折り目側(一点鎖線a1側)を左に向けた状態)で重ねたが、これに限定されるものではない。例えば、2つ折りに折り畳まれた複数のペット用吸収性物品50を、交互に反対向きになるように重ねてもよい。この場合、非係止シート40は、本体部20の非肌側面20aのうち、折り畳み状態でフックテープ30とは反対側の面の折り目側(一点鎖線a1側)の端部に配置されてもよい。
【0064】
上記のように構成されたペット用吸収性物品50では、フックテープ30に係止されない非係止シート40を備えており、非係止シート40(上記ペット用吸収性物品50aの非係止シート40)は、折り畳み状態で下側のペット用吸収性物品50bのフックテープ30に対向する。このため、下側のペット用吸収性物品50bのフックテープ30は、折り畳み状態で上側のペット用吸収性物品50aの本体部20側のシート(例えば外装シート26)を係止しない。これにより、包装された製品から新しいペット用吸収性物品50(上側のペット用吸収性物品50a)を取り出す際に、下側のペット用吸収性物品50bのフックテープ30による上側のペット用吸収性物品50aの本体部20側のシート(例えば外装シート26)の破損を防止することができる。
【0065】
このように、本実施形態によれば、ペット用吸収性物品50が折り畳まれた状態で複数枚重ねられて包装される場合であっても、ペット用吸収性物品50を取り出して広げる際に、フックテープ30による破損を防止することができる。
【0066】
なお、本実施形態では、フックテープ30を折り畳み状態で上側に露出させ、非係止シート40を折り畳み状態で下側に露出させたが、これに限定されるものではなく、フックテープ30を折り畳み状態で下側に露出させ、非係止シート40を折り畳み状態で上側に露出させた状態で重ねてもよい。
【0067】
また、ペット用吸収性物品50の折り畳み方は上述した2つ折りの形状(所定の形状)に限定されるものではなく、フックテープ30が外側へ露出する様々な折り畳み方(所定の形状)を適用することができる。どのような折り畳み方(所定の形状)を適用したとしても、非係止シート40を折り畳み状態でフックテープ30とは反対側の面に露出させて、他のペット用吸収性物品50のフックテープ30に対向する位置に設けることによって、フックテープ30による他のペット用吸収性物品50の本体部20側のシートの破損を防止することができる。
【0068】
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0069】
10,50:ペット用吸収性物品
20:本体部
21:トップシート
22:バックシート
23:吸収体
30:フックテープ
40:非係止シート