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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070666
(43)【公開日】2024-05-23
(54)【発明の名称】検出ユニット
(51)【国際特許分類】
   G01J 1/06 20060101AFI20240516BHJP
   G01J 1/02 20060101ALI20240516BHJP
   H01H 13/02 20060101ALI20240516BHJP
【FI】
G01J1/06 Z
G01J1/02 W
H01H13/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022181292
(22)【出願日】2022-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 望
【テーマコード(参考)】
2G065
5G206
【Fターム(参考)】
2G065AA03
2G065AB02
2G065AB04
2G065BA14
2G065BA36
2G065BB48
2G065BC14
2G065BC31
2G065BD04
5G206AS32H
5G206AS32Q
5G206AS35H
5G206AS35Q
5G206AS45H
5G206AS45Q
5G206QS01
5G206RS14
(57)【要約】
【課題】取付体に対する筐体の角度を容易に調整する。
【解決手段】検出ユニット1は、検出素子11と、筐体12と、取付部13とを備える。検出素子11は、電磁波を検出する。筐体12は、第1面12Aに検出素子11が配置される。取付部13は、筐体12を壁Hに取り付ける。取付部13は、第1面12Aと反対側を向く第2面12Bに設けられる。第1面12Aは、検出素子11が向く方向DRに対して直交する第1方向D1の幅W1が、検出素子が向く方向DR及び第1方向D1に対して直交する第2方向D2の幅W2より広い。取付部13は、壁Hの取付面に対する筐体12の角度が調節可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁波を検出する検出素子と、
第1面に前記検出素子が配置される筐体と、
前記筐体を取付体に取り付ける取付部と
を備え、
前記取付部は、前記第1面と反対側を向く第2面に設けられ、
前記第1面は、前記検出素子が向く方向に対して直交する第1方向の幅が、前記検出素子が向く前記方向及び前記第1方向に対して直交する第2方向の幅より広く、
前記取付部は、前記取付体の取付面に対する前記筐体の角度が調節可能である、検出ユニット。
【請求項2】
前記筐体は、六面体の形状を有する、請求項1に記載の検出ユニット。
【請求項3】
前記取付部は、前記第2面の中央より前記第1方向の一方側に位置する、請求項1に記載の検出ユニット。
【請求項4】
前記検出素子は、前記第1面の中央より縁側に位置する、請求項1に記載の検出ユニット。
【請求項5】
前記取付部は、磁石を含む、請求項1に記載の検出ユニット。
【請求項6】
前記取付部は、前記筐体の前記第2面から前記第1面と反対側に向かって延びる柱状の柱部を有し、
前記柱部は、前記柱部の前記第2面と反対側の端部において、前記第2面側に向かって半球形状に凹んだ凹部を含む、請求項5に記載の検出ユニット。
【請求項7】
前記取付部は、前記取付部に対して着脱可能な取付台に取り付けられる、請求項6に記載の検出ユニット。
【請求項8】
前記検出素子の検出結果を外部の機器に送信する通信部を備える、請求項1に記載の検出ユニット。
【請求項9】
ユーザーの操作を受け付ける操作部と、
前記操作部の状態に応じて点灯又は消灯が切り替わる報知部と
を更に備え、
前記第2面は、
前記第2面を前記検出素子が向く前記方向に貫通する第1孔と、
前記第2面を前記検出素子が向く前記方向に延び、前記第1孔より径が小さい第2孔とを有し、
前記筐体の内部において、前記操作部は、前記第1孔に対応する位置に配置され、
前記筐体の内部において、前記報知部は、前記第2孔に対応する位置に配置される、請求項8に記載の検出ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、所定の検出領域に人が存在する場合に、その出力信号が変化する人体感知センサ、及び検出領域を含む所定の領域の明るさを検出する明るさセンサを備え、検出領域に人が存在するか否かを判断し、検出領域に人が存在すると判断している間、出力される人検出信号を含む所定の通信信号を照明制御装置に対して送信する無線通信機能を備えた人検出装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-067497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の人検出装置は、例えば両面粘着テープ、接着剤、ネジなどで天井部などに任意の場所に取り付けられる。任意の場所に人検出装置を取り付けた後、人検出装置の取付角度を変更することは、困難である。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、取付体に対する筐体の角度を容易に調整することが可能な検出ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る検出ユニットは、検出素子と、筐体と、取付部とを備える。前記検出素子は、電磁波を検出する。前記筐体は、第1面に前記検出素子が配置される。前記取付部は、前記筐体を取付体に取り付ける。前記取付部は、前記第1面と反対側を向く第2面に設けられる。前記第1面は、前記検出素子が向く方向に対して直交する第1方向の幅が、前記検出素子が向く前記方向及び前記第1方向に対して直交する第2方向の幅より広い。前記取付部は、前記取付体の取付面に対する前記筐体の角度が調節可能である。
【0007】
本発明の検出ユニットにおいて、前記筐体は、六面体の形状を有することが好ましい。
【0008】
本発明の検出ユニットにおいて、前記取付部は、前記第2面の中央より前記第1方向の一方側に位置することが好ましい。
【0009】
本発明の検出ユニットにおいて、前記検出素子は、前記第1面の中央より縁側に位置することが好ましい。
【0010】
本発明の検出ユニットにおいて、前記取付部は、磁石を含むことが好ましい。
【0011】
本発明の検出ユニットにおいて、前記取付部は、前記筐体の前記第2面から前記第1面と反対側に向かって延びる柱状の柱部を有することが好ましい。前記柱部は、前記柱部の前記第2面と反対側の端部において、前記第2面側に向かって半球形状に凹んだ凹部を含むことが好ましい。
【0012】
本発明の検出ユニットにおいて、前記取付部は、前記取付部に対して着脱可能な取付台に取り付けられることが好ましい。
【0013】
本発明の検出ユニットにおいて、前記検出素子の検出結果を外部の機器に送信する送信部を備えることが好ましい。
【0014】
本発明の検出ユニットにおいて、ユーザーの操作を受け付ける操作部と、前記操作部の状態に応じて点灯又は消灯が切り替わる報知部とを更に備えることが好ましい。前記第2面は、前記第2面を前記検出素子が向く前記方向に貫通する第1孔と、前記第2面を前記検出素子が向く前記方向に延び、前記第1孔より径が小さい第2孔とを有しることが好ましい。前記筐体の内部において、前記操作部は、前記第1孔に対応する位置に配置されることが好ましい。前記筐体の内部において、前記報知部は、前記第2孔に対応する位置に配置されることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、取付体に対する筐体の角度を容易に調整することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る検出ユニットを示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る検出ユニットにおける検出素子の配置面を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る検出ユニット1における取付部の配置面を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る検出ユニット1における検出素子の配置面及び取付部の配置面に交差する面を示す図である。
図5】検出ユニットの取付体への取り付けを示す図である。
図6】取付台を介して壁に取り付けられた検出ユニットの一例を示す図である。
図7】取付台を介して壁に取り付けられた検出ユニットの他の例を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る検出ユニットの孔の断面図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0018】
図1図4を参照して、本発明の実施形態に係る検出ユニット1を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る検出ユニット1を示す図である。図2は、本発明の実施形態に係る検出ユニット1における検出素子11の配置面を示す図である。図3は、本発明の実施形態に係る検出ユニット1における取付部13の配置面を示す図である。図4は、本発明の実施形態に係る検出ユニット1における検出素子11の配置面及び取付部13の配置面に交差する面を示す図である。
【0019】
検出ユニット1は、検出ユニット1の周囲の状態を検出する。例えば、検出ユニット1は、検出ユニット1の周囲の「人」を検知する人感センサが搭載される。例えば、検出ユニット1は、照明装置とともに用いられる。検出ユニット1と照明装置とは、互いに有線又は無線により接続される。検出ユニット1は、検出結果を示す信号を照明装置に送信する。照明装置は、検出ユニット1から送信された検出結果を示す信号に基づいて、照明装置の光源の点灯又は消灯を制御する。
【0020】
図1及び図2に示すように、検出ユニット1は、検出素子11と、筐体12と、取付部13とを備える。検出素子11は、例えば、電磁波の一例である赤外線を検出する赤外線センサである。検出素子11は、例えば、筐体12に収容された図示しない電池から電力供給を受けて駆動する。検出素子11は、半球形状の光学素子11Aと、図示しない受光演算素子とを有する。光学素子11Aは、検出領域から放射される赤外線を受光演算素子に案内する。光学素子11Aは、集光レンズ又はフレネルレンズである。光学素子11Aは、例えば、アクリル(PMMA)又はポリカーボネート(PC)等の樹脂材料を用いて構成されている。
【0021】
受光演算素子は、光学素子11Aを通った赤外線を受光して赤外線量を測定する。受光演算素子の測定結果である赤外線量は、後述の通信部14によって照明装置等に送信される。
【0022】
筐体12は、図示しない電池及び回路基板等を収容する。回路基板には、検出素子11が実装される。検出素子11は、回路基板を介して電池と電気的に接続される。筐体12は、例えば、六面体の形状を有する。図1及び図2では、筐体12は、略直方体である。筐体12は、検出素子11が配置される第1面12Aと、取付部13が配置される第2面12Bと、第1面12A及び第2面12Bを接続する4つの接続面12C、12D、12E、12Fとを含む。筐体12は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の絶縁性樹脂材料によって構成される。
【0023】
検出素子11における光学素子11Aの半球面は、第1面12Aから外側に向かって突出する。第2面12Bは、筐体12において、半球面の天頂を通る軸P1に沿って半球面が向く方向DRと反対の方向を向く面である。接続面12C及び接続面12Eは、方向DRに垂直な第1方向D1に対して、第1面12A又は第2面12Bを挟んで互いに反対側に位置する。接続面12D及び接続面12Fは、方向DR及び第1方向D1に垂直な第2方向D2対して、第1面12A又は第2面12Bを挟んで互いに反対側に位置する。接続面12Cは、第1面12Aの第1方向D1の一方側D1aの縁と、第2面12Bの第1方向D1の一方側D1aの縁とを接続する。接続面12Dは、第1面12Aの第2方向D2の一方側D2aの縁と、第2面12Bの第2方向D2の一方側D2aの縁とを接続する。接続面12Eは、第1面12Aの第1方向D1の他方側D1bの縁と、第2面12Bの第1方向D1の他方側D1bの縁とを接続する。接続面12Fは、第1面12Aの第2方向D2の他方側D2bの縁と、第2面12Bの第2方向D2の他方側D2bの縁とを接続する。
【0024】
筐体12において、第1面12Aと4つの接続面12C、12D、12E、12Fとが互いに湾曲して接続されているが、第1面12Aと4つの接続面12C、12D、12E、12Fとは、互いに湾曲することなく接続されてもよい。また、第2面12Bと4つの接続面12C、12D、12E、12Fとが互いに湾曲して接続されているが、第2面12Bと4つの接続面12C、12D、12E、12Fとは、互いに湾曲することなく接続されてもよい。更に、4つの接続面12C、12D、12E、12Fは、それぞれ、互いに湾曲して接続されているが、4つの接続面12C、12D、12E、12Fは、互いに湾曲することなく接続されてもよい。
【0025】
本実施形態において、第1面12Aは、平面形状である。例えば、第1面12Aは、互いに直交する第1方向D1と第2方向D2のうち第1方向D1に沿って長手形状を有する形状である。具体的には、第1方向D1に沿った第1面12Aの幅W1は、第2方向D2に沿った第1面12Aの幅W2より長い。これにより、筐体12の形状及び検出素子11の位置を基準として、検出ユニット1の取付方向を容易に判別することができる。また、第1面12Aと第2面12Bとの距離、つまり、4つの接続面12C、12D、12E、12Fの幅を幅W2より小さくして、筐体12の形状を薄型形状にすることにより、各種部品を長手方向に沿って、平面的に配置することができるため、検出ユニット1の厚みを小さくすることができる。さらに、筐体12が薄型形状であることにより、取付体からの突出量が小さくなるため、ユーザーが検出ユニット1の近傍を通過した際に、検出ユニット1と接触することを抑制できる。
【0026】
図1及び図3に示すように、第2面12Bは、第1面12Aと同じ形状である。4つの接続面12C、12D、12E、12Fは、平面形状である。
【0027】
なお、第1面12A、第2面12B及び4つの接続面12C、12D、12E、12Fは、曲面形状であってもよい。
【0028】
図2に示すように、検出素子11は、第1面12Aの中央C1より、第1方向D1の一方側D1aに位置する。なお、図2では、検出素子11は、第2方向D2において、第1面12Aの中央C1と同じ位置に位置するが、検出素子11は、第1面12Aの中央C1より第2方向D2の一方側D2a側に位置してもよいし、第1面12Aの中央C1より第2方向D2の一方側D2a側に位置してもよい。つまり、検出素子11は、第1面12Aの中央C1より第1面12Aの縁側に位置する。
【0029】
次に、取付部13について説明する。図1及び図3に示すように、取付部13は、筐体12の第2面12Bに配置される。取付部13は、第2面12Bの中央C1より、第1方向D1の一方側D1aに位置する。
【0030】
図3及び図4に示すように、取付部13は、柱部131を含む。柱部131は、筐体12の第2面12Bから第1面12Aと反対側に向かって延びる。言い換えると、柱部131は、第2面12Bから筐体12の外側へ向かって延びる柱状の部材である。柱部131は、例えば、筐体12と同じPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の絶縁性樹脂材料によって構成される。
【0031】
柱部131は、凹部132を含む。凹部132は、柱部131の第2面12Bと反対側の端部131Aにおいて、第2面12B側に向かって半球形状に凹む。凹部132は、例えば、磁石によって構成される。つまり、取付部13は、磁石を含む。例えば、取付部13において、凹部132以外に柱部131が磁石によって構成されてもよい。この場合、凹部132の第2面12Bと反対側を向く面は、磁石が露出していてもよいし、柱部131の絶縁性樹脂材料に覆われていてもよい。したがって、金属に対して検出ユニット1を容易に着脱できる。
【0032】
次に、図4及び図5を参照して、検出ユニット1の取付体への取り付けを説明する。図5は、検出ユニット1の取付体への取り付けを示す図である。図5では、理解を容易にするため、取付部13の一部を透過させている。
【0033】
図5に示すように、検出ユニット1は、例えば、壁Hに取り付けられる。壁Hは、取付体の一例である。取付体は、壁Hに限らず、天井面又は床面等でもよい。また、取付体は、壁H、天井面及び床面等の固定体に限らず、机、椅子又は棚等の可搬物でもよい。
【0034】
例えば、壁Hには、取付台133が設けられる。取付台133には、検出ユニット1が取り付けられる。言い換えると、検出ユニット1は、取付台133によって支持される。本実施形態において、取付台133は、支持部の一例である。取付台133は、取付部13の凹部132に応じた半球形状を有する。取付台133は、例えば、壁Hにネジ止めされて固定される。なお、取付台133は、接着剤等のネジ止め以外の方法によって壁Hに固定されてもよい。
【0035】
本実施形態において、凹部132の形状は、取付台133の天頂部134と同じである。天頂部134は、取付台133の天頂を中心に天頂から天頂の周囲の所定の距離までの領域である。つまり、凹部132における柱部131の端部131Aから凹部132の天頂までの距離R3は、取付台133における壁Hの表面から取付台133の天頂までの距離R4より短い。また、端部131Aにおける凹部132の径R2は、壁Hの表面における取付台133の径R1より短い。したがって、凹部132は、取付台133の一部に嵌合する。
【0036】
取付台133は、金属製であり、磁石に対して吸着する。つまり、取付台133と凹部132とは、互いに吸着する。取付台133と凹部132とが吸着した状態において、凹部132は、取付台133に対して移動可能である。言い換えると、取付台133及び凹部132は、自在接手を構成する。したがって、取付部13は、壁Hの表面に対する筐体12の角度を自在に調節することが可能である。
【0037】
次に、図5図7を参照して、検出ユニット1の取付角度について説明する。図6は、取付台133を介して壁Hに取り付けられた検出ユニット1の一例を示す図である。図7は、取付台133を介して壁Hに取り付けられた検出ユニット1の他の例を示す図である。図5図6及び図7は、互いに壁Hに対する検出ユニット1の取付角度が異なる。
【0038】
図5は、検出ユニット1の第1面12Aが壁Hの表面に対して平行になるように検出ユニット1が取付台133に取り付けられた状態を示す。この状態において、半球面の天頂を通る軸P1に沿って半球面が向く方向DRは、壁Hの表面に対して垂直である。検出素子11は、検出領域E1から検出素子11に対して入射する赤外線を検出する。検出領域E1は、光学素子11Aの天頂を通る軸P1を中心に角度α1に広がる略円錐形状である。
【0039】
図6は、図5の状態と比べて、検出ユニット1の第1面12Aの第1方向D1の一方側D1aが壁Hに近づくように検出ユニット1が取付台133に取り付けられた状態を示す。この状態において、方向DRは、壁Hの表面に対して垂直な方向から角度β1傾いた方向である。つまり、図6の検出領域E1は、図5の検出領域E1に対して、角度β1傾いている。
【0040】
図7は、図5の状態と比べて、検出ユニット1の第1面12Aの第1方向D1の他方側D1bが壁Hに近づくように検出ユニット1が取付台133に取り付けられた状態を示す。この状態において、方向DRは、壁Hの表面に対して垂直な方向から、図6の状態の傾きと反対側に角度β2傾いた方向である。つまり、図6の検出領域E1は、図5の検出領域E1に対して、角度β2傾いている。図6及び図7に示すように、取付部13が、第2面12Bの中央C2より、第1方向D1の一方側D1aに位置することから、筐体12の第1方向D1の一方側D1aの取付角度の可動範囲は、筐体12の第1方向D1の他方側D1bの取付角度の可動範囲より大きくなる。また、検出素子11から第1面12Aの縁までの距離が短いほど、検出領域E1の傾きが大きくなる(角度β1>角度β2)。つまり、本実施形態において、検出領域E1をより第1方向D1の一方側D1a側へ向けることができる。このように、第1方向D1の一方側D1aと他方側D1bとで取付角度の可動範囲が異なることで、検出領域E1の傾きを任意の角度に容易に調節しやすくなる。例えば、検出ユニット1の第1方向D1に対する取付方向を逆にするだけで検出領域E1の傾きを調節できる。
【0041】
また、検出ユニット1の第1面12Aにおいて第2方向D2の幅W2が第1方向D1の幅W1より狭いことから、第2方向D2に対する筐体12の取付角度の可動範囲が、第1方向D1に対する筐体12の取付角度の可動範囲より大きくなる。
【0042】
次に、図3を参照して、本発明の実施形態に係る検出ユニット1の通信部14について説明する。
【0043】
検出ユニット1は、通信部14を備える。通信部14は、検出素子11の検出結果を、ネットワークを介して照明装置等の検出ユニット1の外部の機器に送信する。例えば、通信部14は、無線通信を行う無線通信モジュールである。通信部14は、IC(Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等の回路素子によって構成され、回路基板に実装される。通信部14は、回路基板を介して検出素子11及び電池と電気的に接続される。ネットワークは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、及び公衆電話網を含む。具体的には、通信部14は、例えば、所定の通信プロトコルに従って通信を行うネットワークインターフェースコントローラー(NIC)、又は、Bluetooth(登録商標)、WiFiによる通信規格に準じた通信機器を含む。所定の通信プロトコルは、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)プロトコル・スイート(つまり、インターネット・プロトコル・スイート)である。
【0044】
具体的には、検出素子11の受光演算素子は、測定結果である赤外線量を示す情報を含む電気信号を通信部14に出力する。通信部14は、検出素子11から出力された電気信号を受けると、電気信号に含まれる測定結果を取得し、取得した測定結果を所定の通信プロトコルに従ってネットワークを介して外部の機器に送信する。したがって、外部の機器において、検出ユニット1の検出結果が容易に利用可能になる。
【0045】
次に、図3を参照して、本発明の実施形態に係る検出ユニット1の操作部15、報知部17、及び制御部18について説明する。
【0046】
操作部15は、検出ユニット1に対するユーザーの操作を受け付ける。操作部15は、例えば、回路基板に実装された押ボタン式のスイッチである。操作部15は、回路基板を介して後述の制御部18と電気的に接続される。検出ユニット1の第2面12Bにおいて、操作部15に対応する位置には、円形の貫通孔16が配置される。貫通孔16は、第2面12Bを検出素子11の向く方向DRに貫通する。例えば、検出ユニット1の外から貫通孔16にピン等を挿入することで、スイッチを押下できる。なお、貫通孔16の形状は、円形に限らない。
【0047】
報知部17は、例えば、回路基板に実装されたLED(Light Emitting Diode)等の発光素子である。報知部17は、回路基板を介して後述の制御部18と電気的に接続される。検出ユニット1の第2面12Bにおいて、報知部17に対応する位置には、円形の孔19が配置される。孔19は、例えば、検出素子11の向く方向DRに沿って延び、第2面12Bを貫通する。報知部17から出射した光は、孔19を通過して検出ユニット1の外部に到達する。なお、孔19の形状は、円形に限らない。
【0048】
例えば、孔19のサイズを貫通孔16のサイズより小さくすることで、孔19へピンが誤挿入される可能性を低減できる。
【0049】
制御部18は、回路基板に実装されたIC又はFPGA等の回路素子によって構成され、通信部14及び報知部17を制御する。制御部18は、回路基板を介して検出素子11、通信部14、操作部15、報知部17及び図示しない電池と電気的に接続される。具体的には、制御部18は、スイッチの状態に応じて通信部14の所定の機能を実行したり、発光素子の点灯又は消灯を制御する。本実施形態において、制御部18と通信部14とは、互いに異なる回路素子であるが、制御部18と通信部14とは、1つの回路素子で構成されてもよい。
【0050】
具体的には、通信部14がBluetoothに従って通信を行う無線通信モジュールである場合、スイッチが所定の期間(例えば5秒間)押下されると、制御部18は、通信部14がペアリングモードに遷移するように通信部14を制御するとともに、発光素子が所定の間隔で点滅するように報知部17を制御する。
【0051】
また、スイッチが所定の期間を越えて(例えば20秒間)押下されると、制御部18は、通信部14の設定をリセットするように通信部14を制御する。
【0052】
操作部15及び報知部17を検出ユニット1の第2面12Bに設けることで、ユーザーは、報知部17の状態を確認しながら操作部15を操作することができる。したがって、ユーザーは、通信部14がペアリングモードであるか否かを容易に確認でき、例えばスイッチの押しすぎ等の誤操作を防ぎやすくなる。
【0053】
次に、図8を参照して、孔19の一例を説明する。図8は、本発明の実施形態に係る検出ユニット1の孔19の断面図を示す図である。図8は、図3に示す孔19の中心軸P3と報知部17の中心軸P2を通り、検出ユニット1の第2面12Bに垂直な断面の一部を拡大した図である。
【0054】
孔19は、テーパ部19Aと、接続部19Bとを有する。テーパ部19Aは、孔19のうち、報知部17側に位置し、第2面12B側ほど孔19の径が小さくなる形状である。接続部19Bは、孔19のうち、第2面12B側に位置し、テーパ部19Aと接続する。接続部19Bは、テーパ部19Aの第2面12B側と第2面12Bの表面とを検出素子11の向く方向DRに沿って真っ直ぐに接続する。
【0055】
図8に示すように、テーパ部19Aの壁が光Lの出射方向に沿って先細りしていることで、報知部17から出射された光Lが、テーパ部19Aの壁に反射して散乱することにより筐体12の外部から光Lを視認し易くなる。したがって、例えば、製造交差により孔19の中心軸P3と報知部17の中心軸P2とがずれて配置された場合においても、孔19の径が一定である場合と異なり、光Lが筐体12に遮られにくくなるため、報知部17から出射された光Lが、筐体12の外部まで届きやすくなり、ユーザーが光Lを視認しやすくなる。なお、図8に示すテーパ部19Aの壁は、湾曲した形状であるが、テーパ部19Aの壁は湾曲していなくてもよい。
【0056】
本実施形態において、検出素子11は、受光演算素子による測定結果である赤外線量を示す情報を検出結果として出力する構成としたが、例えば、検出素子11は、受光演算素子による、赤外線量の変化に基づく検出領域E1に「人」等の検知対象が存在するか否かの判定結果を検出結果として出力してもよい。具体的には、受光演算素子は、測定した赤外線量に対して演算処理を行い、受光した赤外線量の変化を算出する。例えば、受光演算素子は、検出領域E1において赤外線量が閾値以上増加又は減少している場合、検出領域E1に検知対象が存在すると判定し、検知対象の存在を示す電気信号を通信部14に出力する。
【0057】
本実施形態において、検出素子11、通信部14、報知部17、制御部18は、電池からの電力供給により駆動する構成としたが、検出素子11、通信部14、報知部17、制御部18は、電池以外に、外部から電力供給を受けて駆動してもよい。
【0058】
本実施形態において、取付台133の形状と取付部13の形状とは、逆であってもよい。この場合、取付部13は、磁石を含む。
【0059】
また、取付台133と取付部13とは、例えば、磁石による吸着以外に、ツメとスリットとの嵌合により互いに取り付けられてもよい。
【0060】
また、取付部13の形状は、図4図7に示す形状に限らない。例えば、取付部13に凹部132が設けられなくてもよい。この場合においても、例えば、取付部13及び第2面12Bの第2方向D2の一方側D2aで筐体12を支えると、筐体12の取付角度は、取付部13及び第2面12Bの第1方向D1の他方側D1bで筐体12を支える場合と比べて大きくなる。したがって、筐体12の向きを変えることで、取付体に対する筐体12の角度を容易に調整することができる。
【0061】
本実施形態において、筐体12の形状は、直方体に限らない。例えば、第1面12Aの形状が楕円、小判型及び三角形等でもよい。つまり、第1面12Aは、第1方向D1の幅W1が第2方向D2の幅W2より長い形状であればよい。
【0062】
本実施形態において、孔19は貫通孔でなくてもよい。具体的には、孔19の筐体12の内部側は、光を透過する樹脂等で塞がれていてもよい。これにより、孔19にピンが誤挿入されても報知部17に接触することが無くなる。
【0063】
本実施形態において、検出素子11は、人感センサとしたが、例えば、検出素子11は、電磁波の一例である可視光を検出して照度を測定する照度センサであってもよい。本実施形態に係る検出ユニット1は、筐体12の取付角度が調節可能であるため、検出ユニット1を、任意の方向の照度のみを検出する取付角度に取り付けたり、別の任意の方向の照度を検出しない取付角度に取り付けることができる。なお、検出素子11は、赤外線及び可視光以外の波長を有する電磁波を検出するセンサであってもよい。
【0064】
本実施形態において、検出素子11は、光学素子11Aの一部を覆い、検出領域E1を制限するカバー部材を含んでいてもよい。例えば、筐体12に対してカバー部材の取付方向が固定されている場合、ユーザーは、筐体12の形状に応じて、第1方向D1又は第2方向D2を基準にして、検出領域E1のうちいずれの方向を向く領域が制限されているのかを容易に判断できる。
【0065】
本実施形態において、通信部14がBluetoothに従って通信を行う場合、通信部14は、例えば、ペアリングされた機器と通信を行い、ペアリングされた機器と互いに信号の送受信を行う。なお、通信部14がBluetooth以外の通信規格に従って通信を行ってもよい。この場合、通信部14は、信号の送信機能のみを有していてもよい。
【0066】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0067】
また、図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、センサの分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0069】
1 :検出ユニット
11 :検出素子
12 :筐体
12A :第1面
12B :第2面
13 :取付部
14 :送信部
15 :操作部
16 :貫通孔
17 :報知部
19 :孔
131 :柱部
132 :凹部
133 :取付台
C1、C2 :中央
D1 :第1方向
D1a :一方側
D2 :第2方向
DR :方向
H :壁
R1、R2 :径
W1、W2 :幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8