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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070766
(43)【公開日】2024-05-23
(54)【発明の名称】車両
(51)【国際特許分類】
   B60L 1/00 20060101AFI20240516BHJP
   B60W 30/09 20120101ALI20240516BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20240516BHJP
   B60L 7/24 20060101ALI20240516BHJP
   B60L 15/20 20060101ALI20240516BHJP
   B60L 50/60 20190101ALN20240516BHJP
【FI】
B60L1/00 L
B60W30/09
G06N20/00
B60L7/24 D
B60L15/20 J
B60L50/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210884
(22)【出願日】2022-12-27
(31)【優先権主張番号】P 2022181362
(32)【優先日】2022-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】591280485
【氏名又は名称】ソフトバンクグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 正義
【テーマコード(参考)】
3D241
5H125
【Fターム(参考)】
3D241BA33
3D241BB01
3D241BC01
3D241BC02
3D241CC08
3D241CC17
3D241CE05
3D241CE08
3D241DC31Z
3D241DC33Z
5H125AA01
5H125AC12
5H125BA00
5H125CA11
5H125CA13
5H125CB02
5H125CB07
5H125CD05
5H125EE44
5H125EE53
5H125EE66
5H125EE70
5H125FF21
(57)【要約】
【課題】モータで生成された回生電力によって冷却を含む車両の各部を制御する車両を提供する
【解決手段】自動運転を制御する制御装置を備えた車両であって、モータを含むパワーユニットと、制御装置の作動に関わる物体を検出した検出結果を取得する取得部と、検出結果に基づいて、制御装置における冷却を実行する実行部と、を含み、制御装置は、検出結果に伴う車両の減速時、モータで生成された回生電力によって冷却を含む車両の各部を制御する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転を制御する制御装置を備えた車両であって、
モータを含むパワーユニットと、
前記制御装置の作動に関わる物体を検出した検出結果を取得する取得部と、
前記検出結果に基づいて、前記制御装置における冷却を実行する実行部と、を含み、
前記制御装置は、前記検出結果に伴う前記車両の減速時、前記モータで生成された回生電力によって前記冷却を含む前記車両の各部を制御する車両。
【請求項2】
前記制御装置は、前記検出結果に伴う前記車両の減速が開始されてから停止するまで、前記回生電力のみによって前記車両の各部が制御されるように、前記車両の減速度を制御する請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記車両のブレーキ操作を行うブレーキアクチュエータを備え、
前記制御装置は、前記検出結果に伴う前記車両の減速時、前記回生電力によって前記ブレーキアクチュエータを制御する請求項1に記載の車両。
【請求項4】
前記車両のステアリング操作を行うステアリングアクチュエータを備え、
前記制御装置は、前記検出結果に伴う前記車両の減速時、前記回生電力によって前記ステアリングアクチュエータを制御する請求項2または請求項3に記載の車両。
【請求項5】
前記取得部は、前記検出結果として、物体の1フレームの画像から前記物体の存在位置を示す点を抽出し、前記物体の存在位置を示す点の、所定の座標軸に沿った動きを示す動き情報を100フレーム/秒以上のフレームレートで取得する請求項1に記載の車両。
【請求項6】
前記検出結果を用いて、前記制御装置の作動を予測する予測部をさらに備え、
前記予測部は、前記検出結果と、前記検出結果が取得された際の前記制御装置の作動状況と、を学習データとした機械学習によって生成された学習モデルを用いて、前記制御装置の作動を予測する請求項5に記載の車両。
【請求項7】
前記予測部は、前記制御装置における複数の部位のそれぞれの温度変化をさらに予測し、
前記実行部は、前記制御装置における前記部位の冷却を制御する請求項6に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動運転機能を有する車両について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-035198号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一実施態様は、自動運転を制御する制御装置を備えた車両であって、モータを含むパワーユニットと、前記制御装置の作動に関わる物体を検出した検出結果を取得する取得部と、前記検出結果に基づいて、前記制御装置における冷却を実行する実行部と、を含み、前記制御装置は、前記検出結果に伴う前記車両の減速時、前記モータで生成された回生電力によって前記冷却を含む前記車両の各部を制御する。
【0005】
いずれかの前記車両において、前記制御装置は、前記検出結果に伴う前記車両の減速が開始されてから停止するまで、前記回生電力のみによって前記車両の各部が制御されるように、前記車両の減速度を制御してもよい。
【0006】
いずれかの前記車両において、前記車両のブレーキ操作を行うブレーキアクチュエータを備え、前記制御装置は、前記検出結果に伴う前記車両の減速時、前記回生電力によって前記ブレーキアクチュエータを制御してもよい。
【0007】
いずれかの前記車両において、前記車両のステアリング操作を行うステアリングアクチュエータを備え、前記制御装置は、前記検出結果に伴う前記車両の減速時、前記回生電力によって前記ステアリングアクチュエータを制御してもよい。
【0008】
前記車両において、前記取得部は、前記検出結果として、物体の1フレームの画像から前記物体の存在位置を示す点を抽出し、前記物体の存在位置を示す点の、所定の座標軸に沿った動きを示す動き情報を100フレーム/秒以上のフレームレートで取得してよい。
【0009】
いずれかの前記車両において、前記検出結果を用いて、前記制御装置の作動を予測する予測部をさらに備え、前記予測部は、前記検出結果と、前記検出結果が取得された際の前記制御装置の作動状況と、を学習データとした機械学習によって生成された学習モデルを用いて、前記制御装置の作動を予測してもよい。
【0010】
いずれかの前記車両において、前記予測部は、前記制御装置における複数の部位のそれぞれの温度変化をさらに予測し、前記実行部は、前記制御装置における前記部位の冷却を制御してもよい。
【0011】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】システム10の一例を概略的に示す。
図2】システム10における学習フェーズについて説明するための説明図である。
図3】システム10における冷却実行フェーズについて説明するための説明図である。
図4】SoCBox400及び冷却部600の一例を概略的に示す。
図5】SoCBox400及び冷却部600の一例を概略的に示す。
図6】SoCBox400及び冷却部600の一例を概略的に示す。
図7】管理サーバ100、SoCBox400、又は冷却実行装置500として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
図8】変形例に係る車両を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0014】
自動運転向けのSoC(System on Chip)が高度な演算処理を行う際に、発熱が課題となる。そこで、本実施形態では、SoCBoxの処理の作動を検知して、SoCBoxの冷却を実行する冷却実行装置を提供する。
【0015】
ところで、SoCBoxが作動する契機として、車道に存在する動く物体を検出した場合がある。例えば、SoCBoxは、自動運転を行っている際に、車道に存在する動く物体を検出した場合、当該物体に対して車両を制御するための演算処理を行うことがある。しかしながら、SoCBoxはすぐ高温になるため、車両での高度な演算が難しい(完全自動運転への課題)。そこで、車道に存在する動く物体等を検出することによって、SoCBoxの作動に起因する放熱を予測し、SoCBoxの冷却を行うことが考えられる。例えば、動く物体等を検出することによってSoCBoxの放熱を予測し、放熱と同時に冷却することで、SoCBoxが高温になるのを防ぎ、車両での高度な演算を可能にする。
【0016】
動く物体等を検出することによってSoCBoxの放熱を予測し、放熱と同時に冷却することで、SoCBoxが高温になるのを防ぎ、車両での高度な演算を可能にする。
【0017】
図1は、システム10の一例を概略的に示す。システム10は、管理サーバ100、SoCBox400、冷却実行装置500、及び冷却部600を備える。
【0018】
SoCBox400、冷却実行装置500、及び冷却部600は、車両に搭載されている。SoCBox400は、車両に搭載された、複数のセンサのセンサ値を用いて、車両の自動運転を制御する。車両の自動運転制御には、非常に高い処理負荷がかかるため、SoCBox400は、非常に高温になってしまう場合がある。SoCBox400があまりに高温になると、SoCBox400の動作が正常に行われなくなるおそれ、及び車両に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0019】
本実施形態に係る冷却実行装置500は、例えば、SoCBox400の作動を予測して、作動に基づいて、SoCBox400の冷却を開始する。例えば、冷却実行装置500は、SoCBox400の作動の要因である動く物体を検出した場合、即座にSoCBox400の冷却を開始する。SoCBox400の作動に起因する発熱の開始よりも早く、又は、発熱の開始と同時に冷却を開始することによって、SoCBox400が高温になってしまうことを確実に防止することができる。
【0020】
なお、冷却実行装置500は、AIによって、SoCBox400の作動を予測してもよい。SoCBox400の作動の学習は、車両200によって収集されたデータを用いることによって行われてよい。例えば、管理サーバ100が、車両200からデータを収集して、学習を実行する。学習を実行する主体は、管理サーバ100に限らず、他の装置であってもよい。
【0021】
車両200には、SoCBox400と、センサとしてのMoPU(Motion Processing Unit)217と、が搭載されている。SoCBox400は、車両200に搭載されている、MoPU217を含む複数のセンサのセンサ値や、複数種類のサーバ30から受信する外部情報を用いて、車両200の自動運転を制御する。
【0022】
ここで、MoPU217は、車両に設置された図示しない低解像度カメラに内蔵され得る。MoPU217は、撮影された物体の動きを示す動き情報を、例えば100フレーム/秒のフレームレートで出力する。MoPU217は、物体の存在位置を示す点の、所定の座標軸に沿った動きのベクトル情報を動き情報として出力する。すなわち、MoPU217から出力される動き情報には、撮影された物体が何であるか(例えば、人なのか、障害物なのか)を識別するために必要な情報は含まれておらず、当該物体の中心点(又は重心点)の座標軸(x軸、y軸、z軸)上の動き(移動方向と移動速度)を示す情報のみが含まれている。
【0023】
サーバ30は、外部装置の一例であってよい。複数種類のサーバ30の例として、交通情報を提供するサーバ、天候情報を提供するサーバ、等が挙げられる。SoCBox400は、自動運転の制御に用いた、MoPU217による検出結果を含むセンサ値や外部情報等と、制御したときのSoCBox400の作動状況と、制御したときのSoCBox400の温度変化とを管理サーバ100に送信する。
【0024】
管理サーバ100は、1又は複数のSoCBox400及び複数のセンサから受信した情報を用いた学習を実行する。管理サーバ100は、SoCBox400が取得したMoPU217の検出結果と、SoCBox400がこれらの情報を取得したときのSoCBox400の作動状況とを学習データとした機械学習を実行することにより、SoCBox400が取得する情報を入力とし、SoCBox400の作動状況を出力とする学習モデルを生成する。
【0025】
車両300は、本実施形態に係る冷却機能を有する車両である。車両300には、センサとしてのMoPU217、SoCBox400、冷却実行装置500、及び冷却部600が搭載されている。冷却実行装置500は、管理サーバ100によって生成された学習モデルを管理サーバ100から受信して記憶してよい。
【0026】
冷却実行装置500は、車両300に搭載されている、MoPU217による検出結果を含む複数のセンサのセンサ値を、複数のセンサから、又は、SoCBox400から取得して、SoCBox400の作動を予測した場合に、冷却部600によるSoCBox400の冷却を開始してよい。具体的には、冷却実行装置500は、MoPU217による検出結果として、動く物体等を検出した場合、SoCBox400が作動すると予測し、冷却部600によるSoCBox400の冷却を開始する。
【0027】
また、冷却実行装置500は、車両300に搭載されている、MoPU217による検出結果を含む複数のセンサのセンサ値を、複数のセンサから、又は、SoCBox400から取得して、取得した情報を学習モデルに入力することによって、SoCBox400の作動を予測してよい。
【0028】
SoCBox400、冷却実行装置500、管理サーバ100、サーバ30は、ネットワーク20を介して通信してよい。ネットワーク20は、車両ネットワークを含んでよい。ネットワーク20は、インターネットを含んでよい。ネットワーク20は、LAN(Local Area Network)を含んでよい。ネットワーク20は、移動体通信ネットワークを含んでよい。移動体通信ネットワークは、5G(5th Generation)通信方式、LTE(Long Term Evolution)通信方式、3G(3rd Generation)通信方式、及び6G(6th Generation)通信方式以降の通信方式のいずれに準拠していてもよい。
【0029】
図2は、システム10における学習フェーズについて説明するための説明図である。ここでは、車両200に搭載されているセンサ210として、カメラ211、LiDAR(Light Detection And Ranging)212、ミリ波センサ213、超音波センサ214、IMUセンサ215、GNSS(Global Navigation Satellite System)センサ216、MoPU217、及び温度センサ218を例示している。車両200は、これらの全てを備えるのではなく、一部を備えなくてもよく、これら以外のセンサを備えてもよい。
【0030】
SoCBox400は、センサ210に含まれるそれぞれのセンサからセンサ情報を取得する。また、SoCBox400は、ネットワーク20を介した通信を実行してよく、SoCBox400は、ネットワーク20を介して、複数のサーバ30のそれぞれから外部情報を受信する。そして、SoCBox400は、取得した情報を用いて、車両200の自動運転制御を実行する。
【0031】
SoCBox400は、SoCBox400の作動として、コンピューティングパワーを記録する。SoCBox400は、SoCBox400のコンピューティングパワーを定期的に記録してよく、不定期に記録してもよい。SoCBox400は、センサ210から受信したセンサ情報、サーバ30から受信した外部情報と、これらの情報を取得して自動運転制御を実行したときの、SoCBox400のコンピューティングパワーとを記録して、管理サーバ100に送信してよい。
【0032】
管理サーバ100は、情報取得部102、モデル生成部104、及びモデル提供部106を備える。情報取得部102は、各種情報を取得する。管理サーバ100は、SoCBox400によって送信された情報を受信してよい。
【0033】
モデル生成部104は、情報取得部102が取得した情報を用いた機械学習を実行して、学習モデルを生成する。
【0034】
モデル生成部104は、SoCBox400が取得した情報と、SoCBox400が情報を取得したときのSoCBox400の作動状況とを学習データとした機械学習を実行することによって、SoCBox400が取得する情報を入力とし、SoCBox400の作動状況を出力とする学習モデルを生成してよい。具体的には、モデル生成部104は、SoCBox400が取得する情報としてMoPU217による検出結果を入力し、SoCBox400の作動状況としてパワーコンピューティングパワーの状況、及び変化量を出力とする学習モデルを生成する。
【0035】
モデル提供部106は、モデル生成部104が生成した学習モデルを提供する。モデル提供部106は、車両300に搭載されている冷却実行装置500に、学習モデルを送信してよい。
【0036】
システム10は、SoCBox400の複数の部位のそれぞれの温度変化を予測するように構成されてもよい。この場合、車両200には、SoCBox400の複数の部位のそれぞれの温度変化をそれぞれが測定する複数の温度センサ218を備えてよい。SoCBox400は、センサ210から受信したセンサ情報、サーバ30から受信した外部情報と、これらの情報を取得して自動運転制御を実行したときに、複数の温度センサ218によって測定された温度変化とを、管理サーバ100に送信してよい。モデル生成部104は、SoCBox400が取得した情報と、SoCBox400が情報を取得したときのSoCBox400の複数の部位のそれぞれの温度変化と、SoCBox400の作動状況とを学習データとして機械学習を実行することによって、SoCBox400が取得する情報を入力とし、SoCBox400における複数の部位のそれぞれの温度変化と、SoCBox400の作動状況とを出力とする学習モデルを生成する。
【0037】
図3は、システム10における冷却実行フェーズについて説明するための説明図である。ここでは、車両300に搭載されているセンサ310として、カメラ311、LiDAR312、ミリ波センサ313、超音波センサ314、IMUセンサ315、GNSSセンサ316、MoPU317、及び温度センサ318を例示している。車両300は、これらの全てを備えるのではなく、一部を備えなくてもよく、これら以外のセンサを備えてもよい。
【0038】
冷却実行装置500は、情報取得部502、冷却実行部504、モデル記憶部506、及び予測部508を備える。
【0039】
情報取得部502は、SoCBox400が取得する情報を取得する。情報取得部502は、SoCBox400がセンサ310から取得するセンサ情報を、センサ310又はSoCBox400から取得する。例えば、情報取得部502は、SoCBox400がセンサ310から取得したセンサ情報を、SoCBox400から受信してよい。情報取得部502は、SoCBox400がセンサ310から取得するセンサ情報と同じセンサ情報を、センサ310から受信してもよい。この場合、センサ310のそれぞれのセンサは、センサ情報をSoCBox400及び冷却実行装置500のそれぞれに送信してよい。
【0040】
冷却実行部504は、センサ情報に含まれるMoPU217による検出結果に基づいて、SoCBox400の冷却を開始する。例えば、冷却実行部504は、MoPU217による検出結果が、動く物体を検出したことを示す場合、SoCBox400の冷却を開始する。
【0041】
冷却実行部504は、冷却部600を用いて、SoCBox400の冷却を実行する。冷却部600は、空冷手段、水冷手段、又は液体窒素冷却手段によってSoCBox400を冷却する。
【0042】
なお、本実施形態では、動く物体を検出した場合、SoCBox400の作動を予測する形態について説明した。しかし、これに限定されない。予測部508は、AIによってSoCBox400の作動を予測してよい。
【0043】
例えば、モデル記憶部506は、管理サーバ100から受信した学習モデルを記憶する。予測部508は、情報取得部502が取得したMoPU217による検出結果を、モデル記憶部506に記憶されている学習モデルに入力することによって、SoCBox400の作動状況を予測する。ここで、学習モデルは、作動状況として、SoCBox400のパワーコンピューティングパワーの状況、及び変化量を出力する。また、予測部508は、作動状況と共に、SoCBox400における複数の部位のそれぞれの温度変化を予測して出力してもよい。
【0044】
冷却実行部504は、AIによって予測されたSoCBox400の作動状況に応じて、SoCBox400の冷却を開始してもよい。例えば、冷却実行部504は、作動状況として予測されたSoCBox400のパワーコンピューティングパワーの状況、及び変化量が予め定められた閾値を超えた場合、SoCBox400の冷却を開始する。また、冷却実行部504は、AIによって予測されたSoCBox400の作動状況、及びSoCBox400における部位の温度変化に応じて、SoCBox400の冷却を開始してもよい。例えば、冷却実行部504は、作動状況として予測されたSoCBox400のパワーコンピューティングパワーの状況、及び変化量が予め定められた閾値を超えた場合、かつ温度変化が予め定められた閾値を超えた場合、SoCBox400における該当する部位の冷却を開始する。
【0045】
また、冷却部600は、複数種類の冷却手段を備えてもよい。例えば、冷却部600は、複数種類の空冷手段を備える。例えば、冷却部600は、複数種類の水冷手段を備える。例えば、冷却部600は、複数種類の液体窒素冷却手段を備える。冷却部600は、1又は複数種類の空冷手段、1又は複数種類の水冷手段、及び1又は複数の液体窒素冷却手段のうちの複数を含んでもよい。
【0046】
複数の冷却手段は、それぞれが、SoCBox400の異なる部位を冷却するように配置されてよい。予測部508は、情報取得部502が取得する情報を用いて、SoCBox400の複数の部位のそれぞれの温度変化を予測してよい。冷却実行部504は、予測部508による予測結果に基づいて、SoCBox400の複数の部位のそれぞれを冷却する複数の冷却手段から選択した冷却手段を用いて、SoCBox400の冷却を開始してよい。
【0047】
冷却実行部504は、予測部508によって予測されたSoCBox400の温度の高さに応じた冷却手段を用いて、SoCBox400の冷却を実行してもよい。例えば、冷却実行部504は、SoCBox400の温度が高いほど、より多くの冷却手段を用いて、SoCBox400の冷却を実行する。具体例として、冷却実行部504は、SoCBox400の温度が第1の閾値を超えることが予測された場合に、複数の冷却手段のうちの1つを用いた冷却を開始し、それでも、SoCBox400の温度が上昇して、第2の閾値を超えることが予測された場合に、用いる冷却手段の数を増やす。
【0048】
冷却実行部504は、SoCBox400の温度が高い程、より強力な冷却手段を用いて、SoCBox400の冷却を実行してもよい。例えば、冷却実行部504は、SoCBox400の温度が第1の閾値を超えることが予測された場合に、空冷手段を用いた冷整却を開始し、それでも、SoCBox400の温度が上昇して、第2の閾値を超えることが予測された場合に、水冷手段を用いた冷却を開始し、それでも、SoCBox400の温度が上昇して、第3の閾値を超えることが予測された場合に、液体窒素冷却手段を用いた冷却を開始する。
【0049】
SoCBox400は、複数の処理チップを有してよく、複数の処理チップは、それぞれSoCBox400の異なる位置に配置されてよい。複数の冷却手段のそれぞれは、複数の処理チップのそれぞれに対応する位置に配置されてよい。
【0050】
例えば、自動運転の制御状況に応じて、使用する処理チップの数が変化する場合に、使用している処理チップに対応する冷却手段による冷却が行われることになるので、効率的な冷却を実現することができる。
【0051】
なお、本実施形態では、MoPU217によって動く物体を検出した場合、SoCBox400を冷却する形態について説明した。しかし、これに限定されない。MoPU217によって動く物体を検出した場合、SoCBox400の発熱による電力の回生を開始してもよい。例えば、SoCBox400にペルチェ素子を設置し、MoPU217によって動く物体を検出した場合、SoCBox400の発熱を用いたペルチェ素子による発電を開始してもよい。ペルチェ素子を用いることによって、SoCBox400の発熱した際に即座に電力が得られるため、エネルギー効率が向上する。
【0052】
図4は、SoCBox400及び冷却部600の一例を概略的に示す。図4は、冷却部600が、1つの冷却手段によって構成されている場合を例示している。冷却実行装置500が、動く物体を検出した場合に、冷却部600による冷却を開始することによって、SoCBox400の全体を冷却することができる。
【0053】
図5は、SoCBox400及び冷却部600の一例を概略的に示す。図5は、冷却部600が、SoCBox400の複数の部位のそれぞれを冷却する複数の冷却手段によって構成されている場合を例示している。冷却実行装置500が、温度センサ318を用いて、SoCBox400の複数の部位のそれぞれの温度変化を予測して、いずれかの部位が発熱を開始したり、いずれかの部位の温度が予め定められた閾値を超えたりすることを予測したことに応じて、当該部位に対応する冷却手段のみを用いた冷却を実行することにより、効率的な冷却を実現することができる。
【0054】
図6は、SoCBox400及び冷却部600の一例を概略的に示す。図6は、冷却部600が、2種類の冷却手段によって構成されている場合を例示している。冷却実行装置500が、SoCBox400の複数の部位のそれぞれの温度変化を予測して、いずれかの部位が発熱を開始したり、いずれかの部位の温度が予め定められた閾値を超えたりすることを予測したことに応じて、当該部位に対応する冷却手段のみを用いた冷却を実行することにより、効率的な冷却を実現することができる。また、冷却実行装置500が、SoCBox400の温度が高まるにつれて、使用する冷却手段を増やす、すなわち、本例においては、まず、2種類の冷却手段のうちの1つを用いた冷却を開始し、更にSoCBox400の温度が高まる場合に、もう1つの冷却手段を用いた冷却を開始することによって、冷却に用いるエネルギーを効率化することができる。
【0055】
図7は、管理サーバ100、SoCBox400、又は冷却実行装置500として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0056】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0057】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0058】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0059】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0060】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0061】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0062】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0063】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0064】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0065】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0066】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0067】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0068】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0069】
[変形例]
上記実施の形態の車両300の変形例を以下に説明する。
冷却実行部504は、MoPU217による検出結果が、動く物体を検出したことを示す場合、冷却部600を用いて、SoCBox400の冷却を実行すると共に、車両300を減速させる。そして、以下に説明するように、車両300が減速する際に生成される回生電力(回生エネルギー)を用いて冷却実行装置500、及び冷却部600等が駆動される。
【0070】
図8に示すように、本実施形態の車両300は、モータ702を含む走行用のパワーユニット704、モータ702に電力を送るバッテリー706、及びパワーコントロールユニット708を備えている。なお、パワーユニット704は、モータ702だけでもよく、モータ702と内燃機関(エンジン)の両方を備えていてもよい。
【0071】
モータ702は、車両300の走行に必要な駆動力を発生することができ、また、車両300の減速時においては発電機として機能して回生電力を生成することができる。
【0072】
パワーコントロールユニット708は、バッテリー706からモータ702に送る電力を調整することができ、車両減速時においては回生電力を冷却実行装置500、冷却部600へ送ることができる。さらに、パワーコントロールユニット708は、SoCBox400からの指示に基づいてモータ702で生成される回生電力の回生電力量を調整し、車両300の減速度を調整することができる。言い換えれば、車両300の減速度を調整することにより、回生電力量を調整することができる。
【0073】
本実施形態では、車両減速時(動く物体を検出したことを示す場合)において回生電力が生成され、該回生電力を冷却実行装置500、及び冷却部600に供給できるので、バッテリー706の電力使用量を抑制できる。さらに、減速度を調整することで、冷却実行装置500、及び冷却部600で使用する電力を、全て回生電力で賄うことができ、減速時において、少なくとも冷却実行装置500、及び冷却部600がバッテリー706の電力を使用しないようにできる。
【0074】
回生電力に余剰が生じた場合には、パワーコントロールユニット708は、冷却実行装置500、及び冷却部600以外の電力使用機器(後述するブレーキアクチュエータ710、ステアリングアクチュエータ712など)に回生電力を供給することも可能である。また、回生電力に余剰が生じた場合には、パワーコントロールユニット708は、余剰の回生電力を用い、バッテリー706の充電を行うことも可能である。
【0075】
図8に示すように、車両300は、減速を行う最のブレーキ操作を行うブレーキアクチュエータ710及びMoPU317の検出結果に基づいて車両300のステアリング操作を行うステアリングアクチュエータ712を有し、減速時、ブレーキアクチュエータ710で使用する電力、及びステアリングアクチュエータ712で使用する電力を、回生電力によって賄うことができる。
【0076】
例えば、車両300が自動運転を行っている際に車道に存在する動く物体を検出した場合に、ステアリングアクチュエータ712は、車両300のステアリング(不図示)を操作して車両300を該物体に対して回避させることができる。
【0077】
また、車両300に向かってくる物体を検出したものの、回避行動が間に合わなくて衝突してバッテリー706からの電源を損失した場合であっても、回生電力でブレーキアクチュエータ710を作動させて安全に車両を停車することができる。
【0078】
さらに、ブレーキ操作が行われて車両300が停止するまでは、少なくともSoCBox400(制御装置の一例)、冷却実行装置500、冷却部600、パワーコントロールユニット708、及びブレーキアクチュエータ710などの制御系、冷却系、及びブレーキ系等で使用される電力は、回生電力のみで賄えるように、SoCBox400がブレーキアクチュエータ710による車両300の減速度をコントロールすることができる。例えば、減速時において、制御系、冷却系、及びブレーキ系、言い換えれば、減速時に作動する系で使用される電力がその時点での回生電力で不足しそうな場合には、SoCBox400は減速度を上げて回生電力量を増加させる。
なお、回生がかかるまでは、バッテリー706の電力を用いてSoCBox400の冷却を行い、回生がかかれば、回生電力を用いてSoCBox400の冷却を行うようにパワーコントロールユニット708を動作させることができる。
【0079】
さらに、SoCBox400は、パワーコントロールユニット708を制御し、バッテリー706の残量に応じて、回生電力の供給先を切り換えることができる。ただし、この場合、SoCBox400の冷却を最優先とする。なお、バッテリー706の残量に余裕がある場合は、バッテリー706の電力を冷却等に使用することもできる。
【0080】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0081】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【0082】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0083】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0084】
10 システム
20 ネットワーク
30 サーバ
100 管理サーバ
102 情報取得部
104 モデル生成部
106 モデル提供部
200 車両
210 センサ
211 カメラ
212 LiDAR
213 ミリ波センサ
214 超音波センサ
215 IMUセンサ
216 GNSSセンサ
217 MoPUセンサ
218 温度センサ
300 車両
310 センサ
311 カメラ
312 LiDAR
313 ミリ波センサ
314 超音波センサ
315 IMUセンサ
316 GNSS
317 MoPUセンサ
318 温度センサ
400 SoCBox(制御装置)
500 冷却実行装置
502 情報取得部
504 冷却実行部
506 モデル記憶部
508 予測部
600 冷却部
702 モータ
704 パワーユニット
706 バッテリー
708 パワーコントロールユニット
710 ブレーキアクチュエータ
712 ステアリングアクチュエータ
1200 コンピュータ
1210 ホストコントローラ
1216 グラフィックコントローラ
1218 ディスプレイデバイス
1220 入出力コントローラ
1222 通信インタフェース
1224 記憶装置
1240 入出力チップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8