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特開2024-70770カラーフィルターアレイ及びデモザイキング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070770
(43)【公開日】2024-05-23
(54)【発明の名称】カラーフィルターアレイ及びデモザイキング方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/11 20230101AFI20240516BHJP
   G06T 3/4015 20240101ALI20240516BHJP
【FI】
H04N25/11
G06T3/40 705
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006191
(22)【出願日】2023-01-18
(31)【優先権主張番号】17/985,557
(32)【優先日】2022-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507296388
【氏名又は名称】采▲ぎょく▼科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】VisEra Technologies Company Limited
【住所又は居所原語表記】No.12,Dusing Rd.1, Hsinchu Science Park,Hsin-Chu City,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】郭安立
(72)【発明者】
【氏名】呉翰林
【テーマコード(参考)】
5B057
5C065
【Fターム(参考)】
5B057CA01
5B057CB01
5B057CE16
5C065BB48
5C065CC01
5C065DD01
5C065EE05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】イメージセンサー用のカラーフィルターアレイ及びデモザイキング方法を提供する。
【解決手段】カラーフィルターアレイ100は、少なくとも1つの最小繰り返し単位10を含む。少なくとも1つの最小繰り返し単位は、第1のフィルターセット及び第2のフィルターセットを含む。第1のフィルターセットは、第1のスペクトルを有する第1のカラーフィルター、第2のスペクトルを有する2つの第2のカラーフィルター及び第3のスペクトルを有する第3のカラーフィルターを含む。第2のフィルターセットは、第1のスペクトルを有する第4のカラーフィルター、第2のスペクトルを有する2つの第5のカラーフィルター、第3のスペクトルを有する第6のカラーフィルター及び複数の広帯域フィルターを含む。第2のフィルターセットは四角形の環を形成するように配置され、第1のフィルターセットは四角形の環の内部に配置される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの最小繰り返し単位を含むカラーフィルターアレイであって、
前記少なくとも1つの最小繰り返し単位は、
第1のスペクトルを有する第1のカラーフィルターと、第2のスペクトルを有する2つの第2のカラーフィルターと、第3のスペクトルを有する第3のカラーフィルターと、
を含む第1のフィルターセットと、
前記第1のスペクトルを有する第4のカラーフィルターと、前記第2のスペクトルを有する2つの第5のカラーフィルターと、前記第3のスペクトルを有する第6のカラーフィルターと、複数の広帯域フィルターと、を含む第2のフィルターセットと、
を含み、
前記第2のフィルターセットは四角形の環を形成するように配置され、前記第1のフィルターセットは前記四角形の環の内部に配置されることを特徴とするカラーフィルターアレイ。
【請求項2】
前記第1のカラーフィルター、前記第2のカラーフィルター、及び前記第3のカラーフィルターは、2行×2列の配列に配置され、
前記第1のカラーフィルター、前記第2のカラーフィルター、及び前記第3のカラーフィルターはベイヤー配列で配置されることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルターアレイ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの最小繰り返し単位が正方配列に配置された4つのセルに分割され、前記少なくとも1つの最小繰り返し単位の左側領域の2つのセルが水平方向に沿って配置されるとき、前記左側領域の前記2つのセルは互いに対称であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルターアレイ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの最小繰り返し単位が正方配列に配置された4つのセルに分割され、前記少なくとも1つの最小繰り返し単位の右側領域の2つのセルが水平方向に沿って配置されるとき、前記右側領域の前記2つのセルは互いに対称であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルターアレイ。
【請求項5】
前記第1のフィルターセットの各側面は、前記広帯域フィルターの2つに隣接することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルターアレイ。
【請求項6】
前記第1のカラーフィルター(a1)、前記第2のカラーフィルター(b1)、前記第3のカラーフィルター(c1)、前記第4のカラーフィルター(a2)、前記第5のカラーフィルター(b2)、前記第6のカラーフィルター(c2)、および広帯域フィルター(p)が、以下の配置を有することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルターアレイ。
a2 p p b2、
p b1 c1 p、
p a1 b1 p、
b2 p p c2。
【請求項7】
カラーフィルターアレイを介してキャプチャされた画像のデモザイキング方法であって、
前記画像は、少なくとも1つのカラーフィルターアレイ(CFA)パターンを含み、前記デモザイキング方法は、
前記少なくとも1つのCFAパターンの複数のカラーピクセルを使用して、複数の第1の解像度のカラー画像及び複数の第2の解像度のカラー画像を生成し、その際、前記第2の解像度のカラー画像のそれぞれの解像度は、前記少なくとも1つのCFAパターンの解像度と同じであり、前記第1の解像度のカラー画像のそれぞれの解像度よりも高いものであり、
前記第1の解像度のカラー画像及び前記第2の解像度のカラー画像に対して加重平均計算を実行して、複数の平均カラー画像を生成し、
パンクロマティック画像を前記平均カラー画像と融合して、複数のデモザイクされたカラー画像を生成し、その際、前記パンクロマティック画像の解像度と、前記平均カラー画像のそれぞれの解像度は、前記少なくとも1つのCFAパターンの解像度と同じである、
ことを含むことを特徴とするデモザイキング方法。
【請求項8】
前記第1の解像度のカラー画像及び前記第2の解像度のカラー画像に対して加重平均計算を実行する演算は、
前記第1の解像度のカラー画像のそれぞれ及び前記第2の解像度のカラー画像のそれぞれに相応する重み付け値を適用するか、または、
前記第1の解像度のカラー画像のそれぞれの各ピクセル及び前記第2の解像度のカラー画像のそれぞれの各ピクセルに相応する重み付け値を適用する、
ことを含むことを特徴とする請求項7に記載のデモザイキング方法。
【請求項9】
前記第1の解像度のカラー画像の1つのピクセルの分布が、前記第1の解像度のカラー画像の別の1つのピクセルの分布よりも均一である場合、前記第1の解像度のカラー画像と前記第2の解像度のカラー画像に対して加重平均計算を実行する演算は、
前記第1の解像度のカラー画像の1つに第1の重み付け値を適用し、
前記第1の解像度のカラー画像の別の1つに第2の重み付け値を適用し、前記第1の重み付け値は前記第2の重み付け値より大きい、
ことを含むことを特徴とする請求項7に記載のデモザイキング方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つのCFAパターンの複数のパンクロマティックピクセルに対して補間を実行して、前記パンクロマティック画像を生成し、
前記少なくとも1つのCFAパターンの前記カラーピクセルをサブサンプリングして、複数のサブサンプリング画像を生成し、その際、前記サブサンプリング画像はそれぞれベイヤーパターンであり、前記サブサンプリング画像のそれぞれの解像度は前記少なくとも1つのCFAパターンの解像度よりも低い、
ことをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のデモザイキング方法。
【請求項11】
前記カラーピクセルは、第1のカラーピクセルセットと第2のカラーピクセルセットを含み、前記第1のカラーピクセルセットは、第1のカラーピクセルと、2つの第2のカラーピクセルと、第3のカラーピクセルとを含み、前記第2のカラーピクセルセットは、第4のカラーピクセルと、2つの第5のカラーピクセルと、第6のカラーピクセルとを含み、前記第2のカラーピクセルセット及び前記少なくとも1つのCFAパターンの複数のパンクロマティックピクセルは四角形の環を形成するように配置され、前記第1のカラーピクセルセットは四角形の環の内部に配置され、
前記第4のカラーピクセル、前記第5のカラーピクセル、及び前記第6のカラーピクセルは、前記少なくとも1つのCFAパターンにおいて相対的な位置関係を有し、
前記少なくとも1つのCFAパターンの前記カラーピクセルをサブサンプリングして、前記サブサンプリング画像を生成する演算は、
前記相対的な位置関係に従って、前記第4のカラーピクセル、前記第5のカラーピクセル、及び前記第6のカラーピクセルを2行×2列の配列に配置して、前記サブサンプリング画像の1つを形成する、
ことを含むことを特徴とする請求項10に記載のデモザイキング方法。
【請求項12】
前記カラーピクセルは、第1のカラーピクセルセットと第2のカラーピクセルセットを含み、前記第1のカラーピクセルセットは、第1のカラーピクセルと、2つの第2のカラーピクセルと、第3のカラーピクセルとを含み、前記第2のカラーピクセルセットは、第4のカラーピクセルと、2つの第5のカラーピクセルと、第6のカラーピクセルとを含み、前記第2のカラーピクセルセット及び前記少なくとも1つのCFAパターンの複数のパンクロマティックピクセルは四角形の環を形成するように配置され、前記第1のカラーピクセルセットは四角形の環の内部に配置され、
前記少なくとも1つのCFAパターンの上側領域内の前記第2のカラーピクセルの1つ、前記第3のカラーピクセル、前記第4のカラーピクセル、及び前記第5のカラーピクセルの1つは、垂直方向に相対的な位置関係を有し、
前記少なくとも1つのCFAパターンの前記カラーピクセルをサブサンプリングして、前記サブサンプリング画像を生成する演算は、
前記相対的な位置関係に従って、前記第2のカラーピクセルの1つ、前記第3のカラーピクセル、前記第4のカラーピクセル、及び前記第5のカラーピクセルの1つを2行×2列の配列に配置して、前記サブサンプリング画像の1つを形成する、
ことを含むことを特徴とする請求項10に記載のデモザイキング方法。
【請求項13】
前記カラーピクセルは、第1のカラーピクセルセットと第2のカラーピクセルセットを含み、前記第1のカラーピクセルセットは、第1のカラーピクセルと、2つの第2のカラーピクセルと、第3のカラーピクセルとを含み、前記第2のカラーピクセルセットは、第4のカラーピクセルと、2つの第5のカラーピクセルと、第6のカラーピクセルとを含み、前記第2のカラーピクセルセット及び前記少なくとも1つのCFAパターンの複数のパンクロマティックピクセルは四角形の環を形成するように配置され、前記第1のカラーピクセルセットは四角形の環の内部に配置され、
前記少なくとも1つのCFAパターンの下側領域内の前記第1のカラーピクセル、前記第2のカラーピクセルの1つ、前記第5のカラーピクセルの1つ、及び前記第6のカラーピクセルは、垂直方向に相対的な位置関係を有し、
前記少なくとも1つのCFAパターンの前記カラーピクセルをサブサンプリングして、前記サブサンプリング画像を生成する演算は、
前記相対的な位置関係に従って、前記第1のカラーピクセル、前記第2のカラーピクセルの1つ、前記第5のカラーピクセルの1つ、及び前記第6のカラーピクセルを2行×2列の配列に配置して、前記サブサンプリング画像の1つを形成する、
ことを含むことを特徴とする請求項10に記載のデモザイキング方法。
【請求項14】
前記サブサンプリング画像に対して補間を実行して、複数のカラー画像を生成し、
前記カラー画像を再配置して、前記第1の解像度のカラー画像を生成し、その際、前記カラー画像はそれぞれ、対応する前記少なくとも1つのCFAパターンの前記カラーピクセルの一部の配置に従って再配置され、
前記第1の解像度のカラー画像をアップサンプリングして、前記第2の解像度のカラー画像を生成する、
ことをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のデモザイキング方法。
【請求項15】
前記サブサンプリング画像の1つのピクセルが、前記少なくとも1つのCFAパターンで所定の配置を有する場合、前記第1の解像度のカラー画像の1つのピクセルは、前記少なくとも1つのCFAパターンにおける前記サブサンプリング画像のうちの1つのピクセルと同じ所定の配置を有する、
ことを含むことを特徴とする請求項14に記載のデモザイキング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、カラーフィルターアレイ及びデモザイキング方法に関し、特に、イメージセンサー用のカラーフィルターアレイ及びデモザイキング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日のデジタルカメラは、多くの場合、カラーフィルターアレイ(CFA)で覆われたイメージセンサーを使用し、CFAを介してキャプチャされたモザイク化された画像に対してデモザイキング方法を実行して、高品質の画像を取得する。このため、CFAおよび/またはデモザイキング方法を改善することが不可欠である。
【発明の概要】
【0003】
本開示の一態様は、カラーフィルターアレイに関する。このカラーフィルターアレイは、少なくとも1つの最小繰り返し単位を含み、この少なくとも1つの最小繰り返し単位は、第1のフィルターセットおよび第2のフィルターセットを含む。第1のフィルターセットは、第1のスペクトルを有する第1のカラーフィルター、第2のスペクトルを有する2つの第2のカラーフィルター、および第3のスペクトルを有する第3のカラーフィルターを含む。第2のフィルターセットは、第1のスペクトルを有する第4のカラーフィルター、第2のスペクトルを有する2つの第5のカラーフィルター、第3のスペクトルを有する第6のカラーフィルター、および複数の広帯域フィルターを含む。第2のフィルターセットは四角形の環を形成するように配置され、第1のフィルターセットはこの四角形の環の内部に配置される。
【0004】
本開示の別の態様は、カラーフィルターアレイを介してキャプチャされた画像のデモザイキング方法に関し、この画像は少なくとも1つのカラーフィルターアレイ(CFA)パターンを含む。このデモザイキング方法は、少なくとも1つのCFAパターンの複数のカラーピクセルを使用して、複数の第1の解像度のカラー画像および複数の第2の解像度のカラー画像を生成することを含み、その際、第2の解像度のカラー画像のそれぞれの解像度は、少なくとも1つのCFAパターンの解像度と同じであり、第1の解像度のカラー画像のそれぞれの解像度よりも高い。そして第1の解像度のカラー画像および第2の解像度のカラー画像に対して加重平均計算を実行して、複数の平均カラー画像を生成する。そしてパンクロマティック画像を平均カラー画像と融合して、複数のデモザイクされたカラー画像を生成し、その際、パンクロマティック画像の解像度と平均カラー画像のそれぞれの解像度は、少なくとも1つのCFAパターンの解像度と同じである。
【0005】
前述の一般的な説明と以下の詳細な説明の両方ともが例であり、特許請求される本発明のさらなる説明を提供することを意図していると理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示は、添付図面を参照して、実施形態の以下の詳細な説明を読むことにより、より完全に理解することができる。
図1】本開示のいくつかの実施形態によるカラーフィルターアレイの概略図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態によるカラーフィルターアレイの最小繰り返し単位の概略図である。
図3A】本開示のいくつかの実施形態による、最小繰り返し単位および最小繰り返し単位内のカラーフィルターの一部の再配置されたアレイの概略図である。
図3B】本開示のいくつかの実施形態による、最小繰り返し単位および最小繰り返し単位内のカラーフィルターの一部の再配置されたアレイの概略図である。
図3C】本開示のいくつかの実施形態による、最小繰り返し単位および最小繰り返し単位内のカラーフィルターの一部の再配置されたアレイの概略図である。
図4A】本開示のいくつかの実施形態による、最小繰り返し単位内の複数のセルの概略図である。
図4B】本開示のいくつかの実施形態による、最小繰り返し単位内の複数のセルの概略図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態によるカラーフィルターアレイの別の最小繰り返し単位の概略図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態によるデモザイキング方法の流れ図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態による、カラーフィルターアレイ(CFA)パターンを有する画像のデモザイキング処理の概略図である。
図8】本開示のいくつかの実施形態による画像のCFAパターンの概略図である。
図9A】本開示のいくつかの実施形態による、CFAパターンのカラーピクセルのサブサンプリングプロセスの概略図である。
図9B】本開示のいくつかの実施形態による、CFAパターンのカラーピクセルのサブサンプリングプロセスの概略図である。
図9C】本開示のいくつかの実施形態による、CFAパターンのカラーピクセルのサブサンプリングプロセスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本願の態様をよりよく理解するために、添付の図面を参照して実施形態を以下に詳細に説明する。しかしながら、提供される実施形態は、開示の範囲を限定することを意図するものではなく、構造的動作の説明は、それらが実行される順序を限定することを意図するものではない。コンポーネントによって再結合され、同等の機能を生成するすべてのデバイスは、開示によってカバーされる範囲内にある。
【0008】
本明細書で使用される場合、「結合された」および「接続された」は、2つ以上の要素が互いに直接的または間接的に物理的または電気的に接触することを示すために使用されてもよく、2つ以上の要素が互いに協働または相互作用することを示すために使用されてもよい。
【0009】
図1を参照すると、図1は、本開示のいくつかの実施形態によるカラーフィルターアレイ100の概略図である。いくつかの実施形態では、カラーフィルターアレイ100はイメージセンサ(図示せず)に適用される。例えば、イメージセンサーがカラーフィルターアレイ100を介してモザイク化された画像(図示せず)をキャプチャできるように、カラーフィルターアレイ100をイメージセンサー内に繰り返し配置することができる。図1に示すように、カラーフィルターアレイ100は、少なくとも1つの最小繰り返し単位10を含む。
【0010】
図2を参照すると、図2は、本開示のいくつかの実施形態によるカラーフィルターアレイ100の最小繰り返し単位10の概略図である。いくつかの実施形態では、最小繰り返し単位10は、第1のフィルターセットFT1および第2のフィルターセットFT2を含む。
【0011】
図2に示すように、第1フィルターセットFT1は、第1スペクトルを有する第1のカラーフィルターR1、第2スペクトルを有する2つの第2のカラーフィルターG1、および第3スペクトルを有する第3のカラーフィルターB1を含む。第2のフィルターセットFT2は、第1のスペクトルを有する第4のカラーフィルターR2、第2のスペクトルを有する2つの第5のカラーフィルターG2、第3のスペクトルを有する第6のカラーフィルターB2、および複数の広帯域フィルターPを含む。特に、第1のカラーフィルターR1および第4のカラーフィルターR2は、それぞれ第1のスペクトルに対応する赤色光を通過させるように構成され、第2のカラーフィルターG1および第5のカラーフィルターG2は、それぞれ第2のスペクトルに対応する緑色光を通過させるように構成され、第3のカラーフィルターB1および第6のカラーフィルターB2は、それぞれ第3のスペクトルに対応する青色光を通過させるように構成される。さらに、広帯域フィルターPは、白色光(少なくとも赤、緑、および青の光を含む)を通過させるように構成される。換言すれば、広帯域フィルターPは、第1スペクトル、第2スペクトルおよび第3スペクトルのいずれよりも広いスペクトルを有する。
【0012】
図2の説明から、最小繰り返し単位10の赤色光チャネルの割合は12.5%であり、最小繰り返し単位10の緑色光チャネルの割合は25%であり、最小繰り返し単位10の青色光チャネルの割合は12.5%であり、最小繰り返し単位10の広帯域光チャネルの割合は50%である。
【0013】
いくつかの実施形態では、図2に示されるように、第1のカラーフィルターR1、2つの第2のカラーフィルターG1、および第3のカラーフィルターB1は、正方形であるベイヤー配列を形成するように、2行2列の配列に配置される。さらに、第2のフィルターセットFT2は、第1のフィルターセットFT1を囲むように、四角形の環を形成するように配置される。すなわち、第1のフィルターセットFT1は、四角形の環の内部に位置する。上記の説明から、最小繰り返し単位10内の2行2列の配列の少なくとも1つは、広帯域フィルターPなしで配置されることが分かる。
【0014】
図3A-3Cを参照すると、図3A-3Cは、本開示のいくつかの実施形態による、最小繰り返し単位10内のカラーフィルターの一部を再配置する概略図である。最小繰り返し単位10内のカラーフィルターの部分は、実際には2行2列の配列に再配列されていないことが理解できる。図3A-3Cの実施形態は、最小繰り返し単位10内のカラーフィルターの部分の相対的な位置関係を説明するために示されている。
【0015】
図3Aに示すように、第2のフィルターセットFT2の第4のカラーフィルターR2、2つの第5のカラーフィルターG2および第6のカラーフィルターB2は、最小繰り返し単位10から取り出され、最小繰り返し単位10内における相対的な位置関係を変えずに2行2列の配列に再配置されるが、第2のフィルターセットFT2の第4のカラーフィルターR2、2つの第5のカラーフィルターG2および第6のカラーフィルターB2は、ベイヤー配列を形成するように2行2列の配列に再配置される。図3Aから、最小繰り返し単位10または2行2列の再配置された配列のいずれにおいても、第4のカラーフィルターR2は、右上隅の第5のカラーフィルターG2の左にあり、左下隅の第5のカラーフィルターG2の上にあり、そして、第6のカラーフィルターB2は、右上隅の第5のカラーフィルターG2の下にあり、左下隅の第5のカラーフィルターG2の右にある。
【0016】
図3Bに示すように、最小繰り返し単位10の上側領域A1の第4のカラーフィルターR2、第5のカラーフィルターG2、第2のカラーフィルターG1、第3のカラーフィルターB1は、最小繰り返し単位10から取り出され、最小繰り返し単位10内における相対的な位置関係を変えずに2行2列の配列に再配置されるが、ベイヤー配列を形成するように2行2列の配列に再配置される。図3Bから、最小繰り返し単位10または2行2列の再配置された配列のいずれにおいても、第4のカラーフィルターR2は、第5のカラーフィルターG2の左にあり、第2のカラーフィルターG1の上にあり、そして第3のカラーフィルターB1は、第5のカラーフィルターG2の下にあり、第2のカラーフィルターG1の右にある。
【0017】
図3Cに示すように、最小繰り返し単位10の下側領域A2の第1のカラーフィルターR1、第5のカラーフィルターG2、第2のカラーフィルターG1、第6のカラーフィルターB2は、最小繰り返し単位10から取り出され、最小繰り返し単位10内における相対的な位置関係を変えずに2行2列の配列に再配置されるが、ベイヤー配列を形成するように2行2列の配列に再配置される。図3Cから、最小繰返し単位10または2行2列の再配置された配列のいずれにおいても、第1のカラーフィルターR1が第2のカラーフィルターG1の左にあり、第5のカラーフィルターG2の上にあり、そして第6のカラーフィルターB2は、第2のカラーフィルターG1の下にあり、第5のカラーフィルターG2の右にある。
【0018】
図3A-3Bから分かるように、カラーフィルターの一部が最小繰り返し単位10から取り出され、最小繰り返し単位10内における相対的な位置関係を変えずに2行2列の配列に再配置されると、2行2列の配列に再配置されたカラーフィルターのその部分がベイヤー配列を形成する。
【0019】
図4A-4Bを参照すると、図4A-4Bは、本開示のいくつかの実施形態による最小繰り返し単位10内の複数のセルの概略図である。いくつかの実施形態では、図4A-4Bに示すように、最小繰り返し単位10は4つのセルCL1-CL4に分割され、4つのセルCL1-CL4は正方配列に配置される。図4Aおよび4Bから、セルCL1-CL4のそれぞれが、2つの広帯域フィルターPおよび2つの異なるカラーフィルターを含むことが分かる。
【0020】
いくつかの実施形態において、最小繰り返し単位10の左側領域A3(図4Aに示される)内のセルCL1およびセルCL3は、水平方向に沿って再配置されるとき、互いに対称である。例えば、セルCL1の左境界がセルCL3の右境界に隣接するまで、セルCL1を最小繰り返し単位10の右下方向に移動すると、セルCL1とセルCL3は互いに対称である。
【0021】
いくつかの実施形態において、最小繰り返し単位10の右側領域A4(図4Bに示される)内のセルCL2およびセルCL4は、水平方向に沿って再配置されるとき、互いに対称である。例えば、セルCL2の右境界がセルCL4の左境界に隣接するまで、セルCL2を最小繰り返し単位10の左下方向に移動すると、セルCL2とセルCL4は互いに対称である。
【0022】
図4Aおよび4Bの上記の実施形態では、最小繰り返し単位10内のセルCL1およびCL3は実際には再配置されず、最小繰り返し単位10内のセルCL2およびCL4は実際には再配置されない。図4Aおよび4Bの実施形態は、最小繰り返し単位10内のセルCL1-CL4を説明するためにのみ示されている。
【0023】
カラーフィルターアレイ100の最小繰り返し単位は、図2に示す構造に限定されないことを理解されたい。例えば、図5を参照すると、図5は、本開示のいくつかの実施形態によるカラーフィルターアレイ100の最小繰り返し単位20の概略図である。
【0024】
図6を参照すると、図6は、本開示のいくつかの実施形態によるデモザイキング方法200の流れ図である。いくつかの実施形態では、デモザイキング方法200は、処理回路(図示せず)によって実行されてモザイク画像を処理することができ、処理回路は、カラーフィルターアレイ100を有する画像センサに電気的に結合されてモザイク画像を受信するが、本開示はこれに限定されない。いくつかの実施形態では、図6に示すように、デモザイキング方法200は、ステップS201-S203を含む。デモザイキング方法200は、図7を参照して以下で詳細に説明される。
【0025】
図7を参照すると、図7は、本開示のいくつかの実施形態による、モザイク化された画像のデモザイキング処理の概略図である。いくつかの実施形態では、図7に示すように、カラーフィルターアレイ100を介して取り込まれたモザイク画像は、少なくとも1つのカラーフィルターアレイ(CFA)パターン60を含む。CFAパターン60は、モザイク化された画像に繰り返し現れ得ることが理解できる。CFAパターン60については、図8を参照して以下で詳細に説明する。
【0026】
図8を参照すると、図8は、本開示のいくつかの実施形態による、モザイク化された画像のCFAパターン60の概略図である。いくつかの実施形態では、CFAパターン60は、カラーピクセル部70およびパンクロマティックピクセル部80を含む。カラーピクセル部70は、第1のカラーピクセルセットP1と第2のカラーピクセルセットP2とを含む。第1のカラーピクセルセットP1は、第1のカラーピクセルC1、2つの第2のカラーピクセルC2、および第3のカラーピクセルC3を含む。第2のカラーピクセルセットP2は、第4のカラーピクセルC4、2つの第5のカラーピクセルC5、および第6のカラーピクセルC6を含む。パンクロマティックピクセル部80は、複数のパンクロマティックピクセルWを含む。
【0027】
さらに、第1のカラーピクセルC1および第4のカラーピクセルC4はそれぞれ赤のピクセル値を有することができ、第2のカラーピクセルC2および第5のカラーピクセルC5はそれぞれ緑のピクセル値を有することができ、第3のカラーピクセルC3および第6のカラーピクセルC6はそれぞれ青のピクセル値を有することができる。シンクロマティックピクセルWは、シンクロマティックデータのピクセル値を有することができる。
【0028】
図8に示すように、第1のカラーピクセルセットP1の第1のカラーピクセルC1、2つの第2のカラーピクセルC2、及び第3のカラーピクセルC3は、2行2列の配列で配置される。第2のカラーピクセルセットP2とパンクロマティックピクセルWとは、第1のカラーピクセルセットP1を囲むように、四角形の環を形成するように配置される。換言すれば、第1のカラーピクセルセットP1は、四角形の環の内部に位置する。上記の説明から、CFAパターン60内の2行×2列の少なくとも1つの配列は、パンクロマティックピクセルWなしで配置されることが分かる。
【0029】
ステップS201では、CFAパターン60のカラーピクセルを使用して、複数の第1の解像度のカラー画像730および複数の第2の解像度のカラー画像740を生成する。図7に示すように、第1の解像度のカラー画像730および第2の解像度のカラー画像740は、CFAパターン60のカラーピクセル部70を使用することによって生成されるが、これについては以下で詳細に説明する。
【0030】
まず、図7に示すように、CFAパターン60のカラーピクセル部70をサブサンプリングして、複数のサブサンプリング画像710を生成する。いくつかの実施形態では、図7および図8を一緒に参照すると、第1のカラーピクセルセットP1の第1のカラーピクセルC1、2つの第2のカラーピクセルC2および第3のカラーピクセルC3がCFAパターン60から取り出され、サブサンプリング画像710[1]を形成する。カラーピクセル部70のサブサンプリングプロセスは、図9A-9Cを参照して以下でさらに説明される。図9A-9Cは、本開示のいくつかの実施形態によるカラーピクセル部70のサブサンプリングプロセスの概略図である。
【0031】
いくつかの実施形態では、図9Aに示されるように、第2のカラーピクセルセットP2の第4のカラーピクセルC4、2つの第5のカラーピクセルC5、および第6のカラーピクセルC6がCFAパターン60から取り出され、CFAパターン60内における相対的な位置関係を変えずに2行2列の配列に配置され、サブサンプリング画像710[2]を形成する。図9Aから、CFAパターン60のカラーピクセル部分70またはサブサンプリング画像710[2]のいずれにおいても、第4のカラーピクセルC4は、右上隅の第5のカラーピクセルC5の左にあり、左下隅の第5のカラーピクセルC5の上にあり、そして第6のカラーピクセルC6は、右上隅の第5のカラーピクセルC5の下にあり、左下隅の第5のカラーピクセルC5の右にある。言い換えると、サブサンプリング画像710[2]を生成するために、第4のカラーピクセルC4、2つの第5のカラーピクセルC5、第6のカラーピクセルC6はCFAパターン60内における相対的な位置関係に従って配置される。
【0032】
いくつかの実施形態では、図9Bに示されるように、CFAパターン60の上側領域D1内の第4のカラーピクセルC4、第5のカラーピクセルC5、第2のカラーピクセルC2および第3のカラーピクセルC3がCFAパターン60から取り出され、CFAパターン60内における相対的な位置関係を変えずに2行2列の配列に配置され、サブサンプリング画像710[3]を形成する。図9Bから、CFAパターン60のカラーピクセル部分70またはサブサンプリング画像710[3]のいずれにおいても、第4のカラーピクセルC4は第5のカラーピクセルC5の左にあり、第2のカラーピクセルC2の上にあり、そして第3のカラーピクセルC3は、第5のカラーピクセルC5の下にあり、第2のカラーピクセルC2の右にある。言い換えると、サブサンプリング画像710[3]を生成するために、上側領域D1の第4のカラーピクセルC4、第5のカラーピクセルC5、第2のカラーピクセルC2および第3のカラーピクセルC3はCFAパターン60内における相対的な位置関係(特に垂直方向の相対的な位置関係)に従って配置される。
【0033】
いくつかの実施形態では、図9Cに示されるように、CFAパターン60の下側領域D2内の第1のカラーピクセルC1、第2のカラーピクセルC2、第5のカラーピクセルC5および第6のカラーピクセルC6がCFAパターン60から取り出され、CFAパターン60内における相対的な位置関係を変えずに2行2列の配列に配置され、サブサンプリング画像710[4]を形成する。図9Cから、CFAパターン60のカラーピクセル部分70またはサブサンプリング画像710[4]のいずれにおいても、第1のカラーピクセルC1は第2のカラーピクセルC2の左にあり、第2のカラーピクセルC5の上にあり、そして第6のカラーピクセルC6は、第2のカラーピクセルC2の下にあり、第5のカラーピクセルC5の右にある。言い換えると、サブサンプリング画像710[4]を生成するために、下側領域D2の第1のカラーピクセルC1、第2のカラーピクセルC2、第5のカラーピクセルC5および第6のカラーピクセルC6はCFAパターン60内における相対的な位置関係(特に垂直方向の相対的な位置関係)に従って配置される。
【0034】
いくつかの実施形態では、図7に示すように、サブサンプリング画像710はそれぞれベイヤーパターンである。さらに、サブサンプリング画像710(4ピクセルを含む)のそれぞれの解像度は、CFAパターン60(16ピクセルを含む)の解像度よりも低いことが分かる。
【0035】
いくつかの実施形態では、サブサンプリング画像710が生成された後、サブサンプリング画像710に対して補間が実行されて、複数のカラー画像720が生成される。例えば、図7に示すように、サブサンプリング画像710[1]を補間して3つのカラー画像720[1]を生成する。3つのカラー画像720[1]はそれぞれ赤、緑、および青の色に対応する。サブサンプリング画像710[2]―710[4]の補間は、サブサンプリング画像710[1]と同様であるため省略する。カラー画像720を生成するための補間は、本開示の当業者には周知であるため、ここでは詳細に説明しない。
【0036】
その後、カラー画像720は再配置され、第1の解像度のカラー画像730を生成する。いくつかの実施形態では、カラー画像720はそれぞれ、対応するCFAパターン60のカラーピクセルの部分の配置に従って再配置される。3つのカラー画像720[2]は、再配置プロセスを説明するための例として取り上げられる。図7に示すように、3つのカラー画像720[2]のそれぞれの4つのピクセルは、CFAパターン60内の第4のカラーピクセルC4、2つの第5のカラーピクセルC5、および第6のカラーピクセルC6の配列に従って再配置され、3つの第1の解像度のカラー画像730[2]を生成する。特に、CFAパターン60における第4のカラーピクセルC4、2つの第5のカラーピクセルC5、および第6のカラーピクセルC6のように、カラー画像720[2]のそれぞれの4つのピクセルが、第1の解像度のカラー画像730[2]のそれぞれの4×4ピクセルアレイの左上隅、右上隅、左下隅、および右下隅にそれぞれ配置される。図7および図8から、カラー画像720[2]が、第4のカラーピクセルC4、2つの第5のカラーピクセルC5および第6のカラーピクセルC6の配列に従って再配置されることが分かる。カラー画像720[2]は、第4のカラーピクセルC4、2つの第5のカラーピクセルC5、および第6のカラーピクセルC6に基づいて生成されるからである。したがって、他の第1の解像度のカラー画像730[1]、730[3]、および730[4]の生成は、類推によって推測することができるので、ここでは省略される。
【0037】
さらに、いくつかの実施形態では、サブサンプリング画像710のうちの1つのピクセルがCFAパターン60において所定の配列を有するとき、第1の解像度のカラー画像730のうちの対応する1つのピクセルは、同じ所定の配列を有する。サブサンプリング画像710[2]および第1の解像度のカラー画像730[2]を例として説明する。図7および図9Aに示すように、サブサンプリング画像710[2]の第4のカラーピクセルC4、第5のカラーピクセルC5および第6のカラーピクセルC6は、サブサンプリング処理前にCFAパターン60の左上隅、右上隅、左下隅、右下隅に配置される。そして第1の解像度のカラー画像730[2]のそれぞれのピクセルも、第1の解像度のカラー画像730[2]のそれぞれの4×4ピクセルアレイの左上隅、右上隅、左下隅、および右下隅に配置される。
【0038】
いくつかの実施形態では、図7に示されるように、第1の解像度のカラー画像730に対してアップサンプリングプロセスが実行されて、第2の解像度のカラー画像740が生成される。3つの第1の解像度のカラー画像730[1]は、アップサンプリングプロセスを説明するための例として取り上げられる。図7に示すように、3つの第1の解像度のカラー画像730[1]のそれぞれの4×4ピクセルアレイは、16ピクセルの容量を有するが、現在は4ピクセルのみを含む。すなわち、3つの第1の解像度のカラー画像730[1]のそれぞれの4×4ピクセルアレイには、12個の利用可能な空(図7ではクロスグリッドで埋められている)がある。アップサンプリングプロセスは、3つの第1の解像度のカラー画像730[1]のそれぞれの4×4ピクセルアレイ内の12の利用可能な空を埋めて、3つの第2の解像度のカラー画像740[1]を生成するように構成される。他の第2の解像度のカラー画像740[2]、740[3]、および740[4]の生成は、類推によって推測することができるので、ここでは省略する。アップサンプリングプロセスは、本開示の当業者には周知であるため、ここでは詳細に説明しない。上記の説明から、第2の解像度のカラー画像740(16ピクセルを含む)のそれぞれの解像度は、CFAパターン60(16ピクセルを含む)の解像度と同じであり、第1の解像度のカラー画像730(4ピクセルを含む)のそれぞれの解像度よりも高いことがわかる。
【0039】
図6および図7を一緒に参照すると、ステップS202において、第1の解像度のカラー画像730および第2の解像度のカラー画像740に対して加重平均計算が実行され、複数の平均カラー画像750を生成する。いくつかの実施形態では、図7に示されるように、複数の重み付け値ω1-ω8が第1解像度カラー画像730および第2解像度カラー画像740に適用され、平均カラー画像750を生成する。第1の解像度のカラー画像730[1]を例として説明する。具体的には、第1の解像度のカラー画像730[1]の輝度と色度に重み値ω1を乗じる。第1の解像度のカラー画像730[2]、730[3]および730[4]ならびに第2の解像度のカラー画像740[1]、740[2]、740[3]および740[4]の計算は、類推によって推測することができる。次に、第1の解像度のカラー画像730[1]、730[2]、730[3]および730[4]と、第2の解像度のカラー画像740[1]、740[2]、740[3]および740[4]とが、3つの色(つまり、赤、緑、または青の色)のいずれかに対応するが、平均化され、同じ色を有する平均カラー画像750の1つを生成する。
【0040】
重み付け値ω1-ω8は、すべて同じまたはすべて異なっていてもよく、あるいは部分的に同じで部分的に異なっていてもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、第1の解像度のカラー画像730[1]および730[2]のピクセルの分布は、第1の解像度のカラー画像730[3]および730[4]のピクセルの分布よりも均一である。したがって、重み付け値ω1およびω2は、重み付け値ω3およびω4よりも大きい。
【0041】
図7の実施形態では、各画像に1つの重み付け値が適用されるが、本開示はこれに限定されない。例えば、いくつかの実施形態では、各第1の解像度のカラー画像730の各ピクセルおよび各第2の解像度のカラー画像740の各ピクセルに1つの重み付け値が適用される。
【0042】
いくつかの実施形態では、図7に示すように、CFAパターン60のパンクロマティックピクセル部80に対して補間が実行されて、パンクロマティック画像810が生成される。図8に示すように、パンクロマティックピクセル部80は8個のピクセルを含む。パンクロマティックピクセル部80は、補間(または修復)されて、16個のピクセルを有するパンクロマティック画像810を生成する。
【0043】
再び図6および図7を一緒に参照すると、ステップS203において、パンクロマティック画像810が平均カラー画像750と融合され、複数のデモザイクされたカラー画像610を生成する。いくつかの実施形態では、平均カラー画像750のそれぞれの輝度がパンクロマティック画像810の輝度に置き換えられ、デモザイクされたカラー画像610を生成する。図7から、パンクロマティック画像810(16ピクセルを含む)の解像度と平均カラー画像750(16ピクセルを含む)のそれぞれの解像度は、CFAパターン60(16ピクセルを含む)の解像度と同じである。
【0044】
特に、デモザイキング方法200を使用してモザイク化された画像を処理することにより、本開示の取得画像は、より優れた色の正確さを有する。例えば、本開示の取得画像の色の正確さは、既知のデモザイキング方法と比較して48.7%~55.8%向上する。また、本開示のカラーフィルターアレイ100を用いることにより、本開示の取得画像は、既知のカラーフィルターアレイと同等のPSNR(ピーク信号対雑音比)を有する。要するに、本開示のカラーフィルターアレイ100およびデモザイキング方法200は、高感度および改善された色の正確さを有する画像を得るという利点を有する。
【0045】
開示された方法は、フロッピー・ディスク、CD-ROM、ハード・ドライブ、または任意の他の機械可読記憶媒体などの有形の媒体に具現化されたプログラム・コード(すなわち、実行可能な命令)の形をとることができ、プログラムコードがコンピュータなどの機械にロードされて実行されると、その機械は方法を実施するための装置となる。これらの方法はまた、電気配線やケーブル、光ファイバー、または他の伝送の形式などの、何らかの伝送媒体を介して伝送されるプログラムコードの形式で具現化することもでき、プログラムコードがコンピュータなどの機械に受信されてロードされて実行されると、その機械は、開示された方法を実施するための装置となる。汎用プロセッサ上で実施される場合、プログラムコードは少なくとも1つのプロセッサと結合することで、アプリケーション固有の論理回路と同様に動作する独自の装置を提供する。
【0046】
本開示は、特定の実施形態を参照してかなり詳細に説明したが、他の実施形態も可能である。したがって、添付の特許請求の範囲の精神および範囲は、本明細書に含まれる実施形態の説明に限定されるべきではない。本発明の範囲または精神から逸脱することなく、本開示の構造に対して様々な修正および変形を行うことができることは、当業者には明らかであろう。前述の観点から、本発明は、修正および変更が特許請求の範囲内にある限り、本発明の修正および変更を包含することが意図されている。
【符号の説明】
【0047】
10、20 最小繰り返し単位
60 CFAパターン
70 カラーピクセル部
80 パンクロマティックピクセル部
100 カラーフィルターアレイ
200 デモザイキング方法
610 デモザイクされたカラー画像
710、710[1]、710[2]、710[3]、710[4] サブサンプリング画像
720、720[1]、720[2]、720[3]、720[4] カラー画像
730、730[1]、730[2]、730[3]、730[4] 第1の解像度のカラー画像
740、740[1]、740[2]、740[3]、740[4] 第2の解像度のカラー画像
750 平均カラー画像
810 パンクロマティック画像
A1、D1 上側領域
A2、D2 下側領域
A3 左側領域
A4 右側領域
B1 第3のカラーフィルター
B2 第6のカラーフィルター
C1 第1のカラーピクセル
C2 第2のカラーピクセル
C3 第3のカラーピクセル
C4 第4のカラーピクセル
C5 第5のカラーピクセル
C6 第6のカラーピクセル
CL1、CL2、CL3、CL4 セル
FT1 第1のフィルターセット
FT2 第2のフィルターセット
G1 第2のカラーフィルター
G2 第5のカラーフィルター
P 広帯域フィルター
P1 第1のカラーピクセルセット
P2 第2のカラーピクセルセット
R1 第1のカラーフィルター
R2 第4のカラーフィルター
S201、S202、S203 ステップ
W パンクロマティックピクセル
ω1、ω2、ω3、ω4、ω5、ω6、ω7、ω8 重み付け値
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
【手続補正書】
【提出日】2024-05-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの最小繰り返し単位を含むカラーフィルターアレイであって、
前記少なくとも1つの最小繰り返し単位は、
第1のスペクトルを有する第1のカラーフィルターと、第2のスペクトルを有する2つの第2のカラーフィルターと、第3のスペクトルを有する第3のカラーフィルターと、
を含む第1のフィルターセットと、
前記第1のスペクトルを有する第4のカラーフィルターと、前記第2のスペクトルを有する2つの第5のカラーフィルターと、前記第3のスペクトルを有する第6のカラーフィルターと、複数の広帯域フィルターと、を含む第2のフィルターセットと、
を含み、
前記第2のフィルターセットは四角形の環を形成するように配置され、前記第1のフィルターセットは前記四角形の環の内部に配置されることを特徴とするカラーフィルターアレイ。
【請求項2】
前記第1のカラーフィルター、前記第2のカラーフィルター、及び前記第3のカラーフィルターは、2行×2列の配列に配置され、
前記第1のカラーフィルター、前記第2のカラーフィルター、及び前記第3のカラーフィルターはベイヤー配列で配置されることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルターアレイ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの最小繰り返し単位が正方配列に配置された4つのセルに分割され、前記少なくとも1つの最小繰り返し単位の左側領域の2つのセルが水平方向に沿って配置されるとき、前記左側領域の前記2つのセルは互いに対称であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルターアレイ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの最小繰り返し単位が正方配列に配置された4つのセルに分割され、前記少なくとも1つの最小繰り返し単位の右側領域の2つのセルが水平方向に沿って配置されるとき、前記右側領域の前記2つのセルは互いに対称であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルターアレイ。
【請求項5】
前記第1のフィルターセットの各側面は、前記広帯域フィルターの2つに隣接することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルターアレイ。
【請求項6】
前記第1のカラーフィルターをR1とし、前記第2のカラーフィルターをG1とし、前記第3のカラーフィルターをB1とし、前記第4のカラーフィルターをR2とし、前記第5のカラーフィルターをG2とし、前記第6のカラーフィルターをB2とし、および前記広帯域フィルターをPとし、以下の配置を有することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルターアレイ。
R2 G2
G1 B1
R1 G1
G2 B2
【請求項7】
カラーフィルターアレイを介してキャプチャされた画像のデモザイキング方法であって、
前記カラーフィルターアレイは、少なくとも1つの最小繰り返し単位を含み、
前記少なくとも1つの最小繰り返し単位は、
第1のスペクトルを有する第1のカラーフィルターと、第2のスペクトルを有する2つの第2のカラーフィルターと、第3のスペクトルを有する第3のカラーフィルターと、
を含む第1のフィルターセットと、
前記第1のスペクトルを有する第4のカラーフィルターと、前記第2のスペクトルを有する2つの第5のカラーフィルターと、前記第3のスペクトルを有する第6のカラーフィルターと、複数の広帯域フィルターと、を含む第2のフィルターセットと、
を含み、
前記第2のフィルターセットは四角形の環を形成するように配置され、前記第1のフィルターセットは前記四角形の環の内部に配置されることとし、
前記画像は、少なくとも1つのカラーフィルターアレイ(CFA)パターンを含み、前記デモザイキング方法は、
前記少なくとも1つのCFAパターンの複数のカラーピクセルを使用して、複数の第1の解像度のカラー画像及び複数の第2の解像度のカラー画像を生成し、その際、前記第2の解像度のカラー画像のそれぞれの解像度は、前記少なくとも1つのCFAパターンの解像度と同じであり、前記第1の解像度のカラー画像のそれぞれの解像度よりも高いものであり、
前記第1の解像度のカラー画像及び前記第2の解像度のカラー画像に対して加重平均計算を実行して、複数の平均カラー画像を生成し、
パンクロマティック画像を前記平均カラー画像と融合して、複数のデモザイクされたカラー画像を生成し、その際、前記パンクロマティック画像の解像度と、前記平均カラー画像のそれぞれの解像度は、前記少なくとも1つのCFAパターンの解像度と同じである、
ことを含むことを特徴とするデモザイキング方法。
【請求項8】
前記第1の解像度のカラー画像及び前記第2の解像度のカラー画像に対して加重平均計算を実行する演算は、
前記第1の解像度のカラー画像のそれぞれ及び前記第2の解像度のカラー画像のそれぞれに相応する重み付け値を適用するか、または、
前記第1の解像度のカラー画像のそれぞれの各ピクセル及び前記第2の解像度のカラー画像のそれぞれの各ピクセルに相応する重み付け値を適用する、
ことを含むことを特徴とする請求項7に記載のデモザイキング方法。
【請求項9】
前記第1の解像度のカラー画像の1つのピクセルの分布が、前記第1の解像度のカラー画像の別の1つのピクセルの分布よりも均一である場合、前記第1の解像度のカラー画像と前記第2の解像度のカラー画像に対して加重平均計算を実行する演算は、
前記第1の解像度のカラー画像の1つに第1の重み付け値を適用し、
前記第1の解像度のカラー画像の別の1つに第2の重み付け値を適用し、前記第1の重み付け値は前記第2の重み付け値より大きい、
ことを含むことを特徴とする請求項7に記載のデモザイキング方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つのCFAパターンの複数のパンクロマティックピクセルに対して補間を実行して、前記パンクロマティック画像を生成し、
前記少なくとも1つのCFAパターンの前記カラーピクセルをサブサンプリングして、複数のサブサンプリング画像を生成し、その際、前記サブサンプリング画像はそれぞれベイヤーパターンであり、前記サブサンプリング画像のそれぞれの解像度は前記少なくとも1つのCFAパターンの解像度よりも低い、
ことをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のデモザイキング方法。
【請求項11】
前記カラーピクセルは、第1のカラーピクセルセットと第2のカラーピクセルセットを含み、前記第1のカラーピクセルセットは、第1のカラーピクセルと、2つの第2のカラーピクセルと、第3のカラーピクセルとを含み、前記第2のカラーピクセルセットは、第4のカラーピクセルと、2つの第5のカラーピクセルと、第6のカラーピクセルとを含み、前記第2のカラーピクセルセット及び前記少なくとも1つのCFAパターンの複数のパンクロマティックピクセルは四角形の環を形成するように配置され、前記第1のカラーピクセルセットは四角形の環の内部に配置され、
前記第4のカラーピクセル、前記第5のカラーピクセル、及び前記第6のカラーピクセルは、前記少なくとも1つのCFAパターンにおいて相対的な位置関係を有し、
前記少なくとも1つのCFAパターンの前記カラーピクセルをサブサンプリングして、前記サブサンプリング画像を生成する演算は、
前記相対的な位置関係に従って、前記第4のカラーピクセル、前記第5のカラーピクセル、及び前記第6のカラーピクセルを2行×2列の配列に配置して、前記サブサンプリング画像の1つを形成する、
ことを含むことを特徴とする請求項10に記載のデモザイキング方法。
【請求項12】
前記カラーピクセルは、第1のカラーピクセルセットと第2のカラーピクセルセットを含み、前記第1のカラーピクセルセットは、第1のカラーピクセルと、2つの第2のカラーピクセルと、第3のカラーピクセルとを含み、前記第2のカラーピクセルセットは、第4のカラーピクセルと、2つの第5のカラーピクセルと、第6のカラーピクセルとを含み、前記第2のカラーピクセルセット及び前記少なくとも1つのCFAパターンの複数のパンクロマティックピクセルは四角形の環を形成するように配置され、前記第1のカラーピクセルセットは四角形の環の内部に配置され、
前記少なくとも1つのCFAパターンの上側領域内の前記第2のカラーピクセルの1つ、前記第3のカラーピクセル、前記第4のカラーピクセル、及び前記第5のカラーピクセルの1つは、垂直方向に相対的な位置関係を有し、
前記少なくとも1つのCFAパターンの前記カラーピクセルをサブサンプリングして、前記サブサンプリング画像を生成する演算は、
前記相対的な位置関係に従って、前記第2のカラーピクセルの1つ、前記第3のカラーピクセル、前記第4のカラーピクセル、及び前記第5のカラーピクセルの1つを2行×2列の配列に配置して、前記サブサンプリング画像の1つを形成する、
ことを含むことを特徴とする請求項10に記載のデモザイキング方法。
【請求項13】
前記カラーピクセルは、第1のカラーピクセルセットと第2のカラーピクセルセットを含み、前記第1のカラーピクセルセットは、第1のカラーピクセルと、2つの第2のカラーピクセルと、第3のカラーピクセルとを含み、前記第2のカラーピクセルセットは、第4のカラーピクセルと、2つの第5のカラーピクセルと、第6のカラーピクセルとを含み、前記第2のカラーピクセルセット及び前記少なくとも1つのCFAパターンの複数のパンクロマティックピクセルは四角形の環を形成するように配置され、前記第1のカラーピクセルセットは四角形の環の内部に配置され、
前記少なくとも1つのCFAパターンの下側領域内の前記第1のカラーピクセル、前記第2のカラーピクセルの1つ、前記第5のカラーピクセルの1つ、及び前記第6のカラーピクセルは、垂直方向に相対的な位置関係を有し、
前記少なくとも1つのCFAパターンの前記カラーピクセルをサブサンプリングして、前記サブサンプリング画像を生成する演算は、
前記相対的な位置関係に従って、前記第1のカラーピクセル、前記第2のカラーピクセルの1つ、前記第5のカラーピクセルの1つ、及び前記第6のカラーピクセルを2行×2列の配列に配置して、前記サブサンプリング画像の1つを形成する、
ことを含むことを特徴とする請求項10に記載のデモザイキング方法。
【請求項14】
前記サブサンプリング画像に対して補間を実行して、複数のカラー画像を生成し、
前記カラー画像を再配置して、前記第1の解像度のカラー画像を生成し、その際、前記カラー画像はそれぞれ、対応する前記少なくとも1つのCFAパターンの前記カラーピクセルの一部の配置に従って再配置され、
前記第1の解像度のカラー画像をアップサンプリングして、前記第2の解像度のカラー画像を生成する、
ことをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のデモザイキング方法。
【請求項15】
前記サブサンプリング画像の1つのピクセルが、前記少なくとも1つのCFAパターンで所定の配置を有する場合、前記第1の解像度のカラー画像の1つのピクセルは、前記少なくとも1つのCFAパターンにおける前記サブサンプリング画像のうちの1つのピクセルと同じ所定の配置を有する、
ことを含むことを特徴とする請求項14に記載のデモザイキング方法。