(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070774
(43)【公開日】2024-05-23
(54)【発明の名称】ロボットシステムを患者テーブルに固定するための装置
(51)【国際特許分類】
A61B 6/04 20060101AFI20240516BHJP
A61B 6/00 20240101ALI20240516BHJP
【FI】
A61B6/04 331Z
A61B6/00 370
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023032150
(22)【出願日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】18/054,733
(32)【優先日】2022-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】510292504
【氏名又は名称】コリンダス、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003317
【氏名又は名称】弁理士法人山口・竹本知的財産事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100075166
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 巖
(74)【代理人】
【識別番号】100133167
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100169627
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 美奈
(72)【発明者】
【氏名】ナタリー フェラーリ
(72)【発明者】
【氏名】ディーノ カスヴィキス
(72)【発明者】
【氏名】エリック クレム
(72)【発明者】
【氏名】カイル マッキニー
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー クレッグ パーカー
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA01
4C093EC16
4C093ED30
4C093EE30
(57)【要約】 (修正有)
【課題】患者支持面を有する患者テーブルに医療デバイスを固定するためのテーブル装着支援装置を提供する。
【解決手段】テーブル装着支援装置は、装着機構とロック機構とを含む第1の係合機構と、第2の係合機構と、第1の係合機構と第2の係合機構との間に延びる伸縮部材と、を備える。装着機構は、患者テーブルにテーブル装着支援装置を固定するために第1の状態から第2の状態へ作動するように構成されている。ロック機構は、第2の状態に装着機構をロックするように構成されている。
【選択図】
図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者支持面を有する患者テーブルに医療デバイスを固定するテーブル装着支援装置であって、
装着機構及びロック機構を含む第1の係合機構と、
第2の係合機構と、
前記第1の係合機構と前記第2の係合機構との間に延在する伸縮部材と、を含み、
前記装着機構は、当該テーブル装着支援装置を前記患者テーブルに固定するべく第1の状態から第2の状態へ作動するように構成され、
前記ロック機構は、前記装着機構を前記第2の状態でロックするように構成されている、テーブル装着支援装置。
【請求項2】
前記ロック機構は、当該テーブル装着支援装置を前記患者テーブルから外すために前記第2の状態から前記第1の状態へ作動させるべく前記装着機構のロックを解除するように構成されたリリースボタンを含む、請求項1に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項3】
前記装着機構は、
第1のローラカムアセンブリと、
第2のローラカムアセンブリと、
前記第1のローラカムアセンブリ及び前記第2のローラカムアセンブリを作動させるように連結されたリンクアセンブリと、を含み、
前記リンクアセンブリは、前記第1の状態から前記第2の状態へ又は前記第2の状態から前記第1の状態へ作動するときに、前記第1のローラカムアセンブリと前記第2のローラカムアセンブリとを逆方向に動作させるように構成される、請求項1に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項4】
前記ロック機構は、前記リンクアセンブリと係合するクランクロックアセンブリを含み、
当該テーブル装着支援装置に前記クランクロックアセンブリと係合するハンドルが含まれ、該ハンドルは、前記装着機構を前記第1の状態から前記第2の状態へ又は前記第2の状態から前記第1の状態へ作動させるように構成され、
前記クランクロックアセンブリは、前記ハンドルの動作を前記装着機構の動作に変換して前記装着機構を前記第1の状態と前記第2の状態との間で動作させるように構成されると共に、前記装着機構を前記第2の状態でロックするように構成される、請求項3に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項5】
前記クランクロックアセンブリは、クランクとロックフックとを含み、
前記クランクは、ノッチを有する長手シャフト部と、前記リンクアセンブリと係合するフランジ部と、を有し、前記ハンドルの動作を前記装着機構の動作に変換するように構成され、
前記ロックフックは、前記第2の状態で前記装着機構をロックするために前記ノッチと係合するように構成される、請求項4に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項6】
前記ノッチが前記クランクの前記長手シャフト部の表面にある、請求項5に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項7】
前記ロック機構は、前記ロックフックを前記ノッチから外して前記装着機構のロックを外すことにより前記第2の状態から前記第1の状態への作動を可能にするように構成された、ロックボタンアセンブリ及びロックリンクを含む、請求項5に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項8】
前記クランクロックアセンブリは、円筒孔とスロットとを有する胴部材を含み、前記円筒孔が、前記クランクの前記長手シャフト部を受け入れるように構成され、前記スロットが、前記ロックフックを受け入れるように構成され、
前記ロックフックは、ピンにより回動可能にして前記スロット内に取り付けられる、請求項7に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項9】
前記ロックフックは、前記ピンを軸に揺動して係合位置と係合解除位置との間で動作するように構成され、前記係合位置において前記ロックフックが前記ノッチと係合し、前記係合解除位置において前記ロックフックが前記ノッチとの係合を解除する、請求項8に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項10】
前記ロックボタンアセンブリは、リリースボタンと、前記ロックリンクと係合するロッカーマウントと、を含み、前記ロッカーマウントが、前記リリースボタンの押圧を前記ロックリンクにかかる力に変換するように構成され、
前記ロックリンクは、前記ロックフックと回動可能に係合し、前記ロッカーマウントによって加えられる力に応答して前記ロックフックを揺動させるように構成される、請求項9に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項11】
前記第1の係合機構は、上側ハウジング部と下側ハウジング部とを有するハウジングを含み、
前記装着機構及び前記ロック機構が前記ハウジングの中に配置され、前記ロック機構が前記上側ハウジング部の中及び前記下側ハウジング部の中に配置されると共に前記装着機構が前記下側ハウジング部の中に配置される、請求項1に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項12】
前記第1の係合機構は、前記下側ハウジング部の下部外面に配置されたユーザグリップ又はタッチポイントを含む、請求項11に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項13】
医療デバイスであって、
ロボット駆動装置と、
前記ロボット駆動装置を支持するように構成された位置決めシステムと、
前記位置決めシステムを支持するように構成されると共に、患者支持面を有する患者テーブルに当該医療デバイスを固定するように構成されたテーブル装着支援装置と、を含み、
前記テーブル装着支援装置は、
装着機構及びロック機構を含んだ第1の係合機構と、
第2の係合機構と、
前記第1の係合機構と前記第2の係合機構との間に延在する伸縮部材と、を含み、
前記装着機構が、第1の状態から第2の状態へ作動して前記患者テーブルに前記テーブル装着支援装置を固定するように構成され、
前記ロック機構が、前記装着機構を前記第2の状態でロックするように構成されている、医療デバイス。
【請求項14】
前記ロック機構は、前記テーブル装着支援装置を前記患者テーブルから外すために前記第2の状態から前記第1の状態へ作動させるべく前記装着機構のロックを解除するように構成されたリリースボタンを含む、請求項13に記載の医療デバイス。
【請求項15】
前記装着機構は、
第1のローラカムアセンブリと、
第2のローラカムアセンブリと、
前記第1のローラカムアセンブリ及び前記第2のローラカムアセンブリを作動させるように連結されたリンクアセンブリと、を含み、
前記リンクアセンブリは、前記第1の状態から前記第2の状態へ又は前記第2の状態から前記第1の状態へ作動するときに、前記第1のローラカムアセンブリと前記第2のローラカムアセンブリとを逆方向に動作させるように構成される、請求項13記載の医療デバイス。
【請求項16】
前記ロック機構は、前記リンクアセンブリと係合するクランクロックアセンブリを含み、
前記テーブル装着支援装置が前記クランクロックアセンブリと係合するハンドルを含み、該ハンドルは、前記装着機構を前記第1の状態から前記第2の状態へ又は前記第2の状態から前記第1の状態へ作動させるように構成され、
前記クランクロックアセンブリは、前記ハンドルの動作を前記装着機構の動作に変換して前記装着機構を前記第1の状態と前記第2の状態との間で動作させるように構成されると共に、前記装着機構を前記第2の状態でロックするように構成される、請求項15に記載の医療デバイス。
【請求項17】
前記クランクロックアセンブリは、クランクとロックフックとを含み、
前記クランクは、ノッチを有する長手シャフト部と、前記リンクアセンブリと係合するフランジ部と、を有し、前記ハンドルの動作を前記装着機構の動作に変換するように構成され、
前記ロックフックは、前記第2の状態で前記装着機構をロックするために前記ノッチと係合するように構成される、請求項16に記載の医療デバイス。
【請求項18】
前記ロック機構は、前記ロックフックを前記ノッチから外して前記装着機構のロックを外すことにより前記第2の状態から前記第1の状態への作動を可能にするように構成された、ロックボタンアセンブリ及びロックリンクを含む、請求項17に記載の医療デバイス。
【請求項19】
前記第1の係合機構は、前記装着機構及び前記ロック機構を中に配置するハウジングを含み、
当該医療デバイスは、前記ハウジングの下部外面に配置された第1のユーザグリップ又はタッチポイントを含む、請求項13に記載の医療デバイス。
【請求項20】
前記位置決めシステムは、前記ロボット駆動装置を位置決めするための複数のアーム及び回転ジョイントを含み、
前記複数のアームのうちの第1のアームが、前記テーブル装着支援装置の頂部に連結された第1の端部を有し、該第1のアームに、第2のユーザグリップ又はタッチポイントを含む、請求項19に記載の医療デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1つ以上の例示的実施形態が、ロボットシステムを患者テーブルに固定するための装置、ロボットシステムを固定するための装置を含んだ位置決めシステム、及びロボットシステムを固定するための装置を含んだロボットシステム(例えば、ロボット医療処置システム)に関連する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルやその他の細長い医療デバイス(EMD)が、様々な血管系の疾患を診断及び/又は治療する低侵襲医療処置のために使用され得る。医療処置の例としては、神経インターベンション手術としても知られる神経血管インターベンション(NVI)、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)、及び末梢血管インターベンション(PVI)があげられる。これらの処置は、通常、血管系を通してガイドワイヤをナビゲーションし、治療を行うべくカテーテルを前進させることを含む。ロボットカテーテルベースの処置システムが、ここにあげたような医療処置を行う医師を補助するために使用され得る。
【発明の概要】
【0003】
少なくとも1つの態様として、患者支持面を有する患者テーブルに医療デバイス(例えば、ロボットカテーテルベースの医療処置デバイス)を固定するためのテーブル装着支援装置が提供される。このテーブル装着支援装置は、装着機構とロック機構とを含む第1の係合機構と、第2の係合機構と、これら第1の係合機構と第2の係合機構との間に延伸する伸縮部材とを備える。装着機構は、患者テーブルにテーブル装着支援装置を固定するべく第1の状態から第2の状態へ作動するように構成されている。ロック機構は、装着機構を第2の状態でロックするように構成されている。
【0004】
少なくとも1つの他の態様として、患者支持面を有する患者テーブルにテーブル装着支援装置及び/又は医療デバイス(例えば、ロボットカテーテルベースの医療処置デバイス)を固定する方法が提供される。テーブル装着支援装置は、第1の係合機構、第2の係合機構、及び第1の係合機構と第2の係合機構との間に延伸する伸縮部材を含む。第1の係合機構が装着機構及びロック機構を含んでいる。当該方法は、装着機構を第1の状態から第2の状態に作動させてテーブル装着支援装置を患者テーブルに固定し、ロック機構により第2の状態で装着機構をロックする、ことを含む。
【0005】
少なくとも1つの他の態様として、医療デバイス(例えば、ロボットカテーテルベースの医療デバイス)が提供され、この医療デバイスは、ロボット駆動装置と、ロボット駆動装置を支持するように構成された位置決めシステムと、位置決めシステムを支持するように構成されると共に、患者支持面を有する患者テーブルに当医療デバイスを固定するように構成されたテーブル装着支援装置と、を含む。テーブル装着支援装置は、装着機構及びロック機構を含んだ第1の係合機構と、第2の係合機構と、第1の係合機構と第2の係合機構との間に延伸する伸縮部材と、を含む。装着機構は、第1の状態から第2の状態に作動して患者テーブルにテーブル装着支援装置を固定するように構成されている。ロック機構は、装着機構を第2の状態でロックするように構成されている。
【0006】
1つ以上の態様によれば、ロック機構は、テーブル装着支援装置を患者テーブルから外すために第2の状態から第1の状態へ作動させるべく装着機構のロックを解除するように構成されたリリースボタンを含む。
【0007】
装着機構は、第1のローラカムアセンブリと、第2のローラカムアセンブリと、第1のローラカムアセンブリ及び第2のローラカムアセンブリを作動させるように連結されたリンクアセンブリと、を含むことができる。例えばリンクアセンブリは、第1の状態から第2の状態へ又は第2の状態から第1の状態へ作動するときに、第1のローラカムアセンブリと第2のローラカムアセンブリとを逆方向に動作させるように構成される。
【0008】
ロック機構は、リンクアセンブリと係合するクランクロックアセンブリを含んでいてもよい。
【0009】
テーブル装着支援装置は、クランクロックアセンブリと係合するハンドルを含むことができる。ハンドルは、装着機構を第1の状態から第2の状態へ又は第2の状態から第1の状態へ作動させるように構成される。
【0010】
クランクロックアセンブリは、ハンドルの動作を装着機構の動作に変換して装着機構を第1の状態と第2の状態との間で動作させるように構成され、そして、装着機構を第2の状態でロックするように構成され得る。
【0011】
クランクロックアセンブリは、例えばクランク及びロックフックを含む。クランクは、長手シャフト部と、リンクアセンブリと係合するフランジ部とを有する。長手シャフト部がノッチを有し、クランクは、ハンドルの動作を装着機構の動作に変換するように構成される。ロックフックは、第2の状態で装着機構をロックするためにノッチと係合するように構成することができる。
【0012】
ノッチは、クランクの長手シャフト部の表面にあるものとし得る。
【0013】
ロック機構は、ロックフックをノッチから外して装着機構のロックを外すことにより第2の状態から第1の状態への作動を可能にするように構成された、ロックボタンアセンブリ及びロックリンクを含むことができる。
【0014】
クランクロックアセンブリは、円筒孔及びスロットを有する胴部材を含む。円筒孔は、クランクの長手シャフト部を受け入れるように構成することができ、スロットは、ロックフックを受け入れるように構成することができる。ロックフックは、ピンにより、回動可能にしてスロット内に取り付けられる。
【0015】
ロックフックは、ピンを軸に揺動して、ノッチに対する係合位置と係合解除位置との間で動作するように構成することができる。係合位置においてロックフックはノッチと係合し、他方、係合解除位置においてロックフックはノッチとの係合を解除する。
【0016】
ロックボタンアセンブリは、例えば、リリースボタンと、ロックリンクと係合するロッカー(揺り椅子)マウントと、を含む。ロッカーマウントは、リリースボタンの押圧をロックリンクにかかる力に変換するように構成することができる。ロックリンクは、ロックフックと回動可能に係合する。ロックリンクは、ロッカーマウントによって加えられる力に応答してロックフックを揺動させるように構成することができる。
【0017】
第1の係合機構は、例えば、上側ハウジング部と下側ハウジング部とを有するハウジングを含む。装着機構及びロック機構がハウジングの中に配置される。例えば、ロック機構が上側ハウジング部の中及び下側ハウジング部の中に配置され、装着機構が下側ハウジング部の中に配置される。
【0018】
第1の係合機構は、下側ハウジング部の下部外面に形成されたユーザグリップ(握り)又はタッチポイントを(例えば、テーブル装着支援装置及び/又は医療デバイスを持ち上げるために)含むことができる。
【0019】
例えば、第1の係合機構が、装着機構とロック機構とを配置したハウジングを含み、医療デバイスが、そのハウジングの下部外面に形成された第1のユーザグリップ又はタッチポイントを(例えば、テーブル装着支援装置及び/又は医療デバイスを持ち上げるために)さらに含む。
【0020】
位置決めシステムは、ロボット駆動装置を位置決めするための複数のアーム及び回転ジョイントを含むことができる。例えばその複数のアームのうちの第1のアームが、テーブル装着支援装置の頂部に連結された第1の端部を有する。この複数のアームのうちの第1のアームは、第2のユーザグリップ又はタッチポイントを(例えば、テーブル装着支援装置及び/又は医療デバイスを持ち上げるために)含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
例示する実施形態は、図面を利用した以下の詳細な説明からより深く理解される。図中、参照番号は類似の部分を示す。
【0022】
【
図1】カテーテルベースの処置システムの実施例に係る斜視図。
【
図2】カテーテルベースの処置システムの実施例に係るブロック図。
【
図3】
図1に示したカテーテルベースの処置システムの側面図(特定のコンポーネントを明瞭化のために除去して示す)。
【
図4A】ロボット駆動装置用のテーブル装着支援装置の実施例に係る斜視図。
【
図4B】ロボット駆動装置用のテーブル装着支援装置の実施例に係る斜視図。
【
図6A】
図4A及び
図4Bに示したテーブル装着支援装置の平面図(レールクランプ胴体の上側を取り外して示す)。
【
図6B】
図4A及び
図4Bに示したテーブル装着支援装置の平面図(レールクランプ胴体の上側を取り外して示す)。
【
図6C】
図4A及び
図4Bに示したテーブル装着支援装置の平面図(レールクランプ胴体の上側を取り外して示す)。
【
図7】
図4A及び
図4Bに示したテーブル装着支援装置の平面図中の一部分の拡大図。
【
図8A】実施例に係るレールクランププレートの組み立ての各段階を示す図。
【
図8B】実施例に係るレールクランププレートの組み立ての各段階を示す図。
【
図8C】実施例に係るレールクランププレートの組み立ての各段階を示す図。
【
図9A】係合位置でクランクと係合しているロックフックを示す実施例に係る図。
【
図9F】レールクランプ胴体に固定されるボタンアセンブリを示す実施例に係る図。
【
図10】テーブル装着支援装置の他の実施例に係る後方斜視図。
【
図11A】テーブル装着支援装置の一部分を示す他の実施例に係る平面図。
【
図12】テーブル装着支援装置の他の実施例に係る後方斜視図。
【
図13】テーブル装着支援装置のロックボタンを有するハンドルの他の実施例に係る後方斜視図。
【
図15】患者テーブルと係合したテーブル装着支援装置を示す実施例に係る後方図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
いくつかの実施例を示した図面を参照して、様々な実施の形態を、より深く詳述する。
【0024】
具体的な実施例をここに開示する。しかしながら、ここに開示される特定の構造的及び機能的な具体例は、実施例を説明する目的で提示されるにすぎない。各実施例は、数多くの代替形態で実施することが可能であり、ここに説明される実施例だけに限定されると解釈されるべきではない。
【0025】
当然ながら、開示する具体的形態に実施例を限定する意図は無い。実施例は、むしろ、ここに開示する範囲に入る全ての変形態様、同等態様、及び代替態様をカバーするためにある。同様の符号は、図の説明全体を通じて、同様の要素を指す。
【0026】
ここで使用する「1つ以上」及び「少なくとも1つ」は、互換的に使用され得る。
【0027】
複数の実施例を組み合わせて使用可能であるのは当然のことである。
【0028】
分かりやすくするために、ある図に示された要素及び/又は要素のラベルは、他の要素を不必要に不明瞭にしないように、他の図では省略され得る。
【0029】
1つ以上の実施例により、患者テーブルに取り付けられたときにテーブル装着支援装置の偶発的なリリースを抑制及び/又は防止するロック機構を有するテーブル装着支援装置が提供される。また、1つ以上の実施例により、テーブル装着支援装置を含む位置決めシステム、及び/又は、位置決めシステム及び/又はテーブル装着支援装置を含む医療デバイス又はシステム(例えば、カテーテルベースの処置システム)、が提供される。テーブル装着支援装置は、患者に医療処置(例えば、カテーテル法又は他の医療処置)を行うために、位置決めシステム及び/又は医療デバイスを患者テーブルに固定するために使用することができる。
【0030】
少なくともいくつかの実施例によれば、患者テーブルから取り外す(あるいは、患者テーブルに取り付ける)ために、テーブル装着支援装置は、2段階の過程を使用する。この2段階の過程では、ユーザは、最初にレバー又はハンドルを(例えば、テーブル装着支援装置のハウジング後面にあるロックリリースボタンを押すことにより)リリースしてハンドルを動作可能とし、次の段階で、ハンドルを引いて及び/又は回転させてテーブル装着支援装置を患者テーブルから(患者テーブルに)リリースする(固定する)。少なくともいくつかの実施例によれば、ボタンが偶発的に又は知らないうちに押された場合には、ロックリリースボタンがハンドルをユーザに対しイジェクトすることはない。さらに、ハンドルは、位置決めシステム及び/又は医療デバイス又はシステムを持ち上げようとする及び/又は動かそうとする前にハンドルを操作すべきであることをユーザに知らせるために、ハンドポケットと重なるように配置することができる。
【0031】
1つ以上の実施例により、ユーザが直接患者テーブルに位置決めシステムを持ち上げて置き、そして、患者テーブルから位置決めシステムを取り外すことができるように、人間工学的な及び/又は均衡のとれたタッチポイントを有する位置決めシステムも提供される。タッチポイントは、ユーザの手がピンチゾーン(挟まれる領域)から離れていて、固定するとき及び/又は取り外すときに掴み所の変更を必要としないように、設計される。1つ以上の実施例により、位置決めシステムを含むカテーテルベースの処置システム又は他の医療デバイスも提供される。
【0032】
図1は、カテーテルベースの処置システム10の実施例に係る斜視図である。カテーテルベースの処置システム10は、例えば、前述したような経皮的インターベンション処置、処置中にカテーテルその他の細長い医療デバイス(EMD)を患者疾患の診断を補助するために使用する診断カテーテル処置、処置中にカテーテル(又は他のEMD)を疾患等を治療するために使用するカテーテルベースの治療処置(例えば、血管形成術、ステント留置術、末梢血管疾患の治療、血餅除去、動静脈奇形治療、動脈瘤の治療など)を含む、カテーテルベースの医療処置を実施するために使用される。カテーテルベースの処置システム10は、処置に使用される特定の経皮的インターベンションデバイスをわずかな調節で収容し、あらゆるカテーテルベースの医療処置を実行することができる。
【0033】
カテーテルベースの処置システム10は、いくつかある要素の中でも特に、ベッドサイドユニット20及び制御ステーション(図示せず)を含む。ベッドサイドユニット20は、ロボット駆動装置24と、患者12の近くに位置する位置決めシステム22と、を含む。患者12は患者テーブル18に寝かされる。位置決めシステム22は、いくつかある中でも特に、テーブル装着支援装置210を含む。位置決めシステム22は、ロボット駆動装置24を位置決めし支持するために使用される。位置決めシステム22は、例えば、ロボットアーム、関節式アーム、ホルダー等である。位置決めシステム22は、テーブル装着支援装置210を利用して患者テーブル18に取り付けられる。
【0034】
患者テーブル18は、第1の長手方向端部118、反対の第2の長手方向端部120、第1の長手方向側部122、及び第2の長手方向側部124を有する患者支持面102を含む。第1のレール104が、第1の長手方向側部122の縁から、第2の長手方向側部124とは反対向きに突き出ている。第2のレール106が、第2の長手方向側部124の縁から、第1の長手方向側部122とは反対向きに突き出ている。
【0035】
ロボット駆動装置24は、位置決めシステム22に備え付けられる。位置決めシステム22は、患者12を患者テーブル18に寝かせることができるように、(ロボット駆動装置24と共に)退避させることができる。患者12を患者テーブル18に寝かせた後は、位置決めシステム22を使用して、処置のためにロボット駆動装置24の位置を患者12に対し定めることができる。少なくとも1つの実施例において、患者テーブル18は、床及び/又は地面に固定されている台座17によって支持され、操作することができる。患者テーブル18は、台座17に対して多自由度(例えば、ロール、ピッチ、ヨー)で動作できるように構成されている。ベッドサイドユニット20は、例えば制御装置及びディスプレイ46(
図2に示す)も含む。例えば、制御装置及びディスプレイ46は、ロボット駆動装置24のハウジングに配置することができる。
【0036】
ロボット駆動装置24は、適切な経皮的インターベンションデバイス及び付属装置48(
図2に示す)(例えば、ガイドワイヤ、バルーンカテーテル、ステントデリバリーシステム、ステントリトリーバ、塞栓形成コイル、液体塞栓、吸引ポンプ、造影剤を送り込むデバイス、薬剤、止血弁アダプタ、シリンジ、ストップコック、膨張デバイスなどを含む各種のカテーテル)を備えていて、ユーザ(又はオペレータ)が、制御ステーションに配置された制御及び入力装置などの様々な制御装置を操作することによってロボットシステムを利用したカテーテルベースの医療処置を行うことができるようにしている。ベッドサイドユニット20、特にロボット駆動装置24は、ここに説明する機能をベッドサイドユニット20に付与するためのあらゆるコンポーネント及び/又はコンポーネントの組み合せを含むことができる。
【0037】
ロボット駆動装置24は、レール(又は直線状部材)に支持された複数のデバイスモジュール32a,32b,32c,32dを有する。デバイスモジュール32a-32dの各々を用いて、カテーテルやガイドワイヤなどのEMDを駆動することができる。例えば、ロボット駆動装置24を用いて、診断用カテーテルの中に、そして患者12の動脈中のガイドカテーテルの中に、ガイドワイヤを自動的に送り込むことができる。EMDなどの1つ以上のデバイスは、例えばイントロデューサシースを介して、挿入点16から患者12の体内(例えば血管)へ入る。
【0038】
ベッドサイドユニット20は、制御ステーション(図示せず)と通信し、制御ステーションでユーザ入力によって生成された信号をベッドサイドユニット20へ無線又は有線で送信してベッドサイドユニット20の様々な機能を制御することが可能である。後述するように、制御ステーションは、制御コンピューティングシステム34(
図2に示す)を含むか、又は、制御コンピューティングシステム34を介してベッドサイドユニット20と接続される。ベッドサイドユニット20は、例えば、制御ステーション、制御コンピューティングシステム34(
図2に示す)、又はその両方に、フィードバック信号(例えば、装填、速度、動作条件、警告信号、エラーコードなど)も提供する。制御コンピューティングシステム34とカテーテルベースの処置システム10の各コンポーネントとの間の通信は、例えば、無線接続、有線接続、又はコンポーネント間の通信を可能にする他のあらゆる手段である通信リンクを介して提供される。制御ステーション又は他の類似の制御システムは、ローカルサイト(例えば、
図2に示すローカル制御ステーション38)又はリモートサイト(例えば、
図2に示すリモート制御ステーション及びコンピューティングシステム42)のいずれかに配置される。カテーテルベースの処置システム10は、ローカルサイト(処置現場)の制御ステーションによって、リモートサイト(離れた場所)の制御ステーションによって、又は、ローカル制御ステーションとリモート制御ステーションの両方によって同時に、操作可能である。ローカルサイトにおいて、ユーザ(又はオペレータ)及び制御ステーションは、例えば、患者12及びベッドサイドユニット20と同じ部屋又は隣の部屋に位置する。ここで使用するローカルサイトは、ベッドサイドユニット20及び患者12又は被験体(例えば、動物又は死体)が位置する場所であり、一方のリモートサイトは、離れた所からベッドサイドユニット20を制御するために使用される制御ステーションとユーザ(又はオペレータ)が位置する場所である。リモートサイトの制御ステーション(及び制御コンピューティングシステム)及びローカルサイトのベッドサイドユニット20及び/又は制御コンピューティングシステムは、例えばインターネットを利用した通信システム及びサービス36(
図2に示す)により通信する。
【0039】
制御ステーションは、概して、カテーテルベースの処置システム10の各コンポーネント又はシステムを操作するためのユーザ入力を受信するように構成された1つ以上の入力モジュール28を含む。図示の実施例の場合、制御ステーションは、ユーザ(又はオペレータ)がベッドサイドユニット20を制御してカテーテルベースの医療処置を行うことを可能にする。例えば、入力モジュール28(
図2に示す)は、ベッドサイドユニット20に、ロボット駆動装置24と協働する経皮的インターベンションデバイス(例えばEMD)を使用した様々な作業(例えば、ガイドワイヤの前進又は後退又は回転、カテーテルの前進又は後退又は回転、カテーテルに配したバルーンの膨張又は収縮、ステントの配置及び/又は展開、ステントリトリーバの配置及び/又は展開、コイルの配置及び/又は展開、造影剤のカテーテルへの注入、液体塞栓のカテーテルへの注入、薬剤又は生理食塩水のカテーテルへの注入、カテーテルでの吸引、又は、カテーテルベースの医療処置の一環として実施され得るその他の機能)を実行させるように構成することができる。ロボット駆動装置24は、経皮インターベンションデバイスを含むベッドサイドユニット20のコンポーネントの動作(例えば、軸方向動作及び回転動作)を引き起こすための様々な駆動機構を含む。
【0040】
一実施例において、入力モジュール28は、1つ以上のタッチスクリーン、ジョイスティック、スクロールホイール、及び/又はボタンを含む。入力モジュール28に加えて、制御ステーションは、フットスイッチや、音声命令などのためのマイクロフォンなど、追加のユーザ制御装置44(
図2に示す)を使用することもできる。入力モジュール28は、各コンポーネントと例えばガイドワイヤ及び1つ以上のカテーテル又はマイクロカテーテルなどの各経皮的インターベンションデバイスとを、前進、後退、又は回転させるように構成することができる。ボタンは、例えば、緊急停止ボタン、倍率ボタン、デバイス選択ボタン、及び自動動作ボタンを含む。一実施例において、入力モジュール28は、タッチスクリーン(ディスプレイの一部である場合とそうでない場合がある)に表示される1つ以上のコントローラ又はアイコン(図示せず)を含み、これらは、選択されると、カテーテルベースの処置システム10のコンポーネントを作動させる。入力モジュール28は、例えば、バルーンを膨張又は収縮させ及び/又はステントを展開するように構成されたバルーン又はステント制御装置も含む。入力モジュール28の各々は、例えば、特定の1つ以上のコンポーネントを専用に制御するために使用される、1つ以上のボタン、スクロールホイール、ジョイスティック、タッチスクリーンなどを含む。1つ以上のタッチスクリーンは、例えば、入力モジュール28の各部分又はカテーテルベースの処置システム10の各コンポーネントに関連付けられた1つ以上のアイコン(図示せず)を表示する。
【0041】
図1を参照すると、カテーテルベースの処置システム10は、撮像システム14も含む。撮像システム14は、カテーテルベースの医療処置(例えば、非デジタルX線、デジタルX線、CT、MRI、超音波など)と併せて使用され得る各種の医療撮像システムである。一実施例において、撮像システム14は、制御ステーションと通信するデジタルX線撮像デバイスである。撮像システム14はCアーム120を含み、このCアーム120は、患者12に対して様々な角度の位置から画像を得るために(例えば、矢状面像、尾側像、前面後面像など)、患者12の周りを撮像システム14が部分的又は完全に回転できるようにする。少なくとも1つの実施例において、撮像システム14は、X線源13と、イメージインテンシファイアとしても知られる検出器15と、を有するCアームを含む、透視システムである。
【0042】
撮像システム14は、例えば、処置中に患者12の適切な領域のX線画像を撮像するように構成される。例えば、撮像システム14は、神経血管状態を診断するために、頭部の1つ以上のX線画像を撮像するように構成することができる。撮像システム14は、例えば、カテーテルベースの医療処置において1つ以上のX線画像(例えば、リアルタイム画像)を撮像し、制御ステーションのユーザ(又はオペレータ)11がガイドワイヤ、ガイドカテーテル、マイクロカテーテル、ステントリトリーバ、コイル、ステント、バルーン等を処置中に適切に位置決めする際の補助として使えるようにも構成される。1つ以上の画像がディスプレイ30に表示される。例えば、画像をディスプレイに表示して、ユーザ(又はオペレータ)がガイドカテーテル又はガイドワイヤを適切な位置へ正確に移動させることができるようにする。
【0043】
実施例に係る
図2は、カテーテルベースの処置システム10のブロック図である。カテーテルベースの処置システム10は、例えば制御コンピューティングシステム34を含む。制御コンピューティングシステム34は、例えば、物理的に制御ステーションの一部である。制御コンピューティングシステム34は、概して、ここに説明する種々の機能をカテーテルベースの処置システム10に提供するのに適した電子制御ユニットである。例えば、制御コンピューティングシステム34は、埋め込みシステム、専用回路、ここに説明する機能をプログラムした汎用システムなどである。制御コンピューティングシステム34は、ベッドサイドユニット20、通信システム及びサービス36(例えば、インターネット、ファイアウォール、クラウドサービス、セッションマネージャ、病院ネットワークなど)、ローカル制御ステーション38、追加の通信システム40(例えば、テレプレゼンスシステム)、リモート制御ステーション及びコンピューティングシステム42、及び患者センサ56(例えば、心電図(ECG)デバイス、脳波(EEG)デバイス、血圧モニタ、温度モニタ、心拍モニタ、呼吸モニタなど)と通信する。制御コンピューティングシステム34は、撮像システム14、患者テーブル18、追加の医療システム53、造影剤注入システム52、及び補助デバイス54(例えば、IVUS、OCT、FFRなど)とも通信する。ベッドサイドユニット20は、ロボット駆動装置24と位置決めシステム22とを含み、追加の制御装置及びディスプレイ46も含むことができる。上述のように、追加の制御装置及びディスプレイ46は、ロボット駆動装置24のハウジングに配置することができる。インターベンションデバイス及び付属装置48(例えば、ガイドワイヤ、カテーテルなど)が、ベッドサイドユニット20と協働する。一実施例において、インターベンションデバイス及び付属装置48は、特殊なデバイス(例えば、IVUSカテーテル、OCTカテーテル、FFRワイヤ、造影用診断カテーテルなど)を含み、これらはそれぞれの補助デバイス54、すなわちIVUSシステム、OCTシステム、FFRシステムなどと協働する。
【0044】
各実施例において、制御コンピューティングシステム34は、(例えばローカル制御ステーション38又はリモート制御ステーション及びコンピューティングシステム42などの制御ステーションの)入力モジュール28とユーザの相互作用に基づいて、及び/又は、制御コンピューティングシステム34のアクセス可能な情報に基づいて、カテーテルベースの処置システム10を使用して医療処置を実行することができるように、制御信号を生成するべく構成されている。ローカル制御ステーション38は、1つ以上のディスプレイ30、1つ以上の入力モジュール28、及び追加のユーザ制御装置44を含む。リモート制御ステーション及びコンピューティングシステム42は、ローカル制御ステーション38と同様のコンポーネントを含み得る。リモート制御ステーション及びコンピューティングシステム42とローカル制御ステーション38は、それぞれに要求される機能に従って違ったものであるか及び/又はオーダーメードとされる。追加のユーザ制御装置44は、例えば、1つ以上の足入力制御装置を含むことができる。足入力制御装置は、X線をオン/オフにする及び/又は複数の保存画像をスクロールするなどの撮像システム14の機能をユーザが選択することを可能とするように構成される。別の実施例では、入力モジュール28に含まれているスクロールホイールにマッピングされるデバイスをユーザが選択できるように、足入力デバイスが構成される。追加の通信システム40(例えば、音声会議、ビデオ会議、テレプレゼンスなど)が使用され、ユーザ(オペレータ)と患者、医療スタッフ(例えば、アンジオスイートスタッフ)、及び/又はベッドサイド近辺の機器との相互作用を補助する。
【0045】
カテーテルベースの処置システム10は、明示はしていないがあらゆる他のシステム及び/又はデバイスを含むように接続又は構成することができる。例えば、カテーテルベースの処置システム10は、画像処理エンジン、データストレージ及びアーカイブシステム、自動バルーン及び/又はステント膨張システム、薬剤注入システム、薬剤追跡及び/又は記録システム、ユーザログ、暗号化システム、カテーテルベースの処置システム10のアクセス又は使用を制限するシステムなどを含むことができる。
【0046】
図3は、わかりやすくするために特定のコンポーネント(患者、Cアームなど)を除いて示す、
図1のカテーテルベースの処置システム10の側面図である。
図1を参照して上述したように、患者テーブル18は台座17に支持され、ロボット駆動装置24は、テーブル装着支援装置210を使用して位置決めシステム22で患者テーブル18に装着される。位置決めシステム22は、患者テーブル18に対するロボット駆動装置24の操作を可能にする。これに関して、位置決めシステム22は、テーブル装着支援装置210によって患者テーブル18に固定され、そして、操作を可能にするために複数の関節及びリンク/アームを含む。
【0047】
図4A及び
図4Bは、
図1及び
図3に示したテーブル装着支援装置210の斜視図である。
図5A~
図5Dは、
図4A及び
図4Bに示したテーブル装着支援装置210の一部の各図である。
図4A、
図4B及び
図5A~
図5Dの各々において、テーブル装着支援装置210は、係合状態にある。
図5Dにおいて、レールクランプ胴体212Hは、テーブル装着支援装置210の内部コンポーネントのいくつかを見ることができるように透明としてある。
【0048】
ここで説明する場合、装着時に患者テーブル18に面するテーブル装着支援装置210の側を、テーブル装着支援装置のテーブル側又は前面側と称し、反対側を、テーブル装着支援装置の背面側又は非テーブル側と称する。ただし、実施の形態がこの説明で限定されるわけではない。
【0049】
図4A~
図5Dを参照すると、テーブル装着支援装置210は、胴体140に回転可能に取り付けられたベース108を含む。図示はしていないが、
図15に関して後述する、位置決めシステム22の付加的なコンポーネントをベース108に取り付けることができる。胴体140は、第1の係合機構212に固定されるか又は第1の係合機構212と一体形成される。テーブル装着支援装置210は、さらに、クロス(横断)アーム138と第2の係合機構230とを含む。クロスアーム(伸縮部材)138は、胴体140からスライドして延伸できるように構成され、テーブル横断寸法の異なる患者テーブルを収容できるように胴体140に対して調節される。第2の係合機構230は、上部斜面を有するタブ230aを含み、その上部斜面が、患者テーブル18に装着されるときに、患者テーブル18の反対側のレール106の下面を、タブ230aの上部平坦面へ誘導する。
【0050】
第1の係合機構212は、レールクランプ胴体212H(上側ハウジング又は上側ハウジング部とも呼ぶ)と、組み立てたときにレールクランプ胴体212Hが固定されるレールクランププレート212P(下側ハウジング又は下側ハウジング部とも呼ぶ)と、からなる外側ハウジングを含む。一実施例において、レールクランプ胴体212Hは、レールクランププレート212Pの底部のネジ孔又は固定孔を通し挿入されるネジ又は他の固定具を利用してレールクランププレート212Pに固定されている。
【0051】
テーブル装着支援装置210は、レールクランププレート212Pの下側に、第1のグリップ502とハンドル224とをさらに含む。レールクランプ胴体212Hの後部にはボタン500(ここでは、リリースボタン、ロックリリースボタン、又はロック/リリースボタンとも呼ぶ)が配置されている。
【0052】
後述する第1の係合機構212は、ハンドル224を操作することによって、ユーザがテーブル装着支援装置210を患者テーブル18に固定することを可能にするように構成された、リンク及び機構を含む。第1の係合機構212及び第2の係合機構230は、米国特許出願17/813,154、発明の名称「Support for Securing a Robotic System to a Patient Table」において開示されている仕組みと同じ又は実質的に同じ仕組みで、テーブル装着支援装置210を患者テーブル18に物理的に係合させ固定することができる。
【0053】
第1の係合機構212及びそのコンポーネントについて、以下により詳細に説明する。
【0054】
図6A~
図6Cは、レールクランプ胴体212Hの上部を取り除いて示す、
図4A及び
図4Bの第1の係合機構212に関する平面図である。具体的には、
図6Aは、非係合状態にある第1の係合機構212を図示し、
図6Bは、係合状態にある第1の係合機構212を図示し、
図6Cは、非係合状態から係合状態へ操作される第1の係合機構212を図示している。
【0055】
図7は、係合状態にある第1の係合機構212を示した平面図の一部の拡大図である。
【0056】
実施例に係る
図8A~
図8Cは、レールクランププレート212Pの組み立ての各段階を示す。
【0057】
図6A~
図7及び
図8A~
図8Cを参照すると、第1のローラカムアセンブリ2180は、第1のローラカム218_1と、第1のガイドローラ242_1と、第1の部材234_1と、を含んでいる。第1のローラカム218_1は、第1の円錐台部分と第2の円錐部分とを含む。第1のローラカムアセンブリ2180は、レールクランププレート212Pから垂直に延びた垂直ポスト(又はカムシャフト)POST_1に差し込まれ、これを軸に回動するように構成されている。
【0058】
第1のローラカムアセンブリ2180の端部は、ピンPIN_1を介して第1のリンク244の第1の端部と回転可能に係合する。第1のリンク244の反対側の第2の端部は、ピンPIN_5を介して第2のリンク246の第1の端部と回動可能に係合する。ピンPIN_5は、第1のリンク244及び第2のリンク246をクランクロックアセンブリ606へ回転可能に固定もする。ハンドル224は、レールクランププレート212Pの底部で、クランクロックアセンブリ606と固定されている。クランクロックアセンブリ606及びハンドル224については後述する。
【0059】
図6A~
図7及び
図8A~
図8Cを参照すると、リバースロッカ228が、レールクランププレート212Pから垂直に延びた垂直ポスト(又はカムシャフト)POST_2に差し込まれ、これを軸に回動するように構成されている。第2のリンク246の第2の端部は、ピンPIN_2を介してリバースロッカ228の第1の端部と回転可能に係合する。第3のリンク250の第1の端部は、ピンPIN_3を介してリバースロッカ228の第2の端部と回転可能に係合する。第3のリンク250の反対側の第2の端部は、ピンPIN_4を介して第2のローラカムアセンブリ2200の端部と回転可能に係合する。
【0060】
第2のローラカムアセンブリ2200は、第2のローラカム218_2と、第2のガイドローラ242_2と、第2の部材234_2と、を含む。第2のローラカムアセンブリ2200は、レールクランププレート212Pから垂直に延びた垂直ポスト(又はカムシャフト)POST_3に差し込まれ、これを軸に回動するように構成されている。第1のローラカム218_1と同様に、第2のローラカム218_2は、第1の円錐台部分と第2の円錐部分とを含む。リバースロッカ228が、ハンドル224の操作によって作動したときに、第1のローラカムアセンブリ2180と第2のローラカムアセンブリ2200とが反対方向に回動することを、可能にする。
【0061】
第1のパドル214_1及び第2のパドル214_2が、それぞれパドルポストPOST_4及びパドルポストPOST_5を介して、レールクランププレート212Pに回動可能に係合し、テーブル装着支援装置210を患者テーブル18に固定する際に、ローラカムアセンブリ2180,2200によってそれぞれに加えられる力の結果として、各パドルポストを軸に回動するようになっている。第1のパドル214_1は、付勢部材215_1(例えば、バネ)によって第1のガイドローラ242_1に向かって付勢されている。同様に、第2のパドル214_2は、付勢部材215_2(例えば、バネ)によって第2のガイドローラ242_2に向かって付勢されている。
【0062】
非係合状態において、第1のパドル214_1、第1のローラカムアセンブリ2180、第2のパドル214_2、及び第2のローラカムアセンブリ2200は、例えば、
図6Aに示す第1の格納位置にある。この例においてローラカムアセンブリ2180,2200は、第1の係合機構212のハウジングの中に又は実質的にハウジングの中に引き込まれている。
【0063】
ここに説明するローラカムアセンブリ2180,2200、パドル214_1,214_2、及び付随するリンク及び機構の1つ以上は、まとめて装着機構とも称する。第1のローラカムアセンブリ2180を第2のローラカムアセンブリ2200とを連動させるリンクは、まとめてリンクアセンブリとも称する。
【0064】
図6A~
図7及び
図8A~
図8Cを参照すると、レールクランププレート212Pは、さらに、係合状態にあるとき及び/又は患者テーブル18に固定されているときに、テーブル装着支援装置210の偶発的なリリースを抑制及び/又は防止するように構成されたロック機構を含む。いくつかの実施例において、ロック機構は、テーブル装着支援装置210を患者テーブル18に取り付ける際に、ハンドル224の意図しない動きを抑制及び/又は防止することもできる。後述するように、ロック機構は、患者テーブル18と係止しているテーブル装着支援装置210をハンドル224の操作でリリースするために2段階の過程を利用する。一実施例において、ユーザは、ハンドル224を(例えばボタン500を押すことによって)最初に解放してハンドル224を操作できるようにする。解放後、ユーザは、ハンドル224を(例えば反時計回りに)回動させることができるようになり、第1の係合機構212を非係合状態へ作動させ、テーブル装着支援装置210を患者テーブル18からリリースできるようになる。
【0065】
少なくともいくつかの実施例によれば、ボタン500は、ボタン500が偶発的に又は気づかないうちに押された場合にハンドル224をイジェクトすることがない。ユーザは、ボタン500を押しながら及び/又は押すのと同時に、ハンドル224を引き出し又は回動させてテーブル装着支援装置210をリリースする。
【0066】
1つ以上の実施例によれば、ロック機構は、ボタンアセンブリ50(ロックリリースボタンアセンブリとも呼ぶ)、クランクロックアセンブリ606、及びロックリンク604を含む。
【0067】
クランクロックアセンブリ606は、クランク605、胴体部材607、ロックフック610、及びピンPIN_6を含む。ロックフック610の例が
図9Cに示され、クランク605の例が
図9Dに示されている。
【0068】
図9Dを参照すると、クランク605は、第1の端部に平坦なフランジ部706Dをもち且つ第1の端部の反対側の先細りとした第2の端部をもつ長手シャフト部700Dを含む。図示はしていないが、長手シャフト部700Dの底部の少なくとも一部が中空でネジ切りされていて、組み立てられたときにハンドル224をレールクランププレート212Pに回動可能に固定するネジその他の固定具を収容してもよい。ピンPIN_7は、クランク605の長手方向軸と平行にフランジ部706Dに立設される。長手シャフト部700Dは、少なくとも1つのノッチ702Dを含む。
図9Dでは1つのノッチのみが示されているが、第2のノッチが第1のノッチ702Dの反対側に配置されてもよい。
【0069】
図9Cを参照すると、ロックフック610は、フック部700Fと、組み立てピンを収容するための複数の貫通ピンホール710Cと、を含む。ロックフック610については、後述する。
【0070】
図6A~
図7及び
図8A~
図8Cに戻ると、胴体部材607は、レールクランププレート212Pに固定される。
図8A(及び
図9A)に示すように、例えば、胴体部材607は、クランク605の長手シャフト部700Dが配置される円筒孔を有している。胴体部材607は、ロックフック610を収容するために、その中間部分に横スロットも含む。ロックフック610は、ロックフック610のピンホール710Cの1つと胴体部材607のピンホールとを通し挿入されたピンPIN_6を介してスロットに挿入され固定される。ロックフック610は、ボタン500の作動時(例えば押されたとき)にロックリンク604によって加えられる力に応答してピンPIN_6を軸に回動するように構成されている。
【0071】
長手シャフト部700Dは、胴体部材607の孔を貫通し、レールクランププレート212Pの底部の孔を貫通する。ハンドル224は、ハンドル224の回転が同方向(例えば時計回り又は反時計回り)でクランク605の回転に変換されるように、クランク605の先細り端部に(例えば、長手シャフト部700Dの底部に挿入されるネジを介して)固定される。
【0072】
図9Aは、クランクロックアセンブリ606の横断面図であり、クランク605と係合したロック位置のロックフック610を示している。図示のように、ロック位置にあるとき、フック部700Fがノッチ702Dの中に入っており、クランク605及びハンドル224の回転を防止する。1つ以上の実施例によれば、フック部700Fは、第1の係合機構212が完全に係合状態にあるときに、ノッチ702Dと係合する。上述したように、
図9Aには示していないが、例えば、長手シャフト部700Dは、非係合状態にあるときにハンドル224の動きを防止するために、第1のノッチの反対側に第2のノッチを有する。
【0073】
ロックリンク604は、ロックフック610とボタンアセンブリ50のロッカーマウント700Cとを接続して動作可能である。
【0074】
図9Eは、レールクランププレート212Pの他の要素を除いて示すロックリンク604の実施例である。
【0075】
図8A及び
図9Eに示すように、例えば、ロックリンク604は、両端部にそれぞれピン部700E,702Eを含むと共に、両端部の間に延伸する長手胴部704Eを含む。ピン部700E,702Eは、長手胴部704Eの長手方向軸と直交する方向に延伸し且つ互いに反対向きに延伸している。長手胴部704Eの中間部分には、バネ等の付勢部材(図示せず)を取り付けるためのバネ装着部材706Eが配置されている。
【0076】
図6A~
図7及び
図8A~
図8Cに戻って、ピン部702Eは、ロックフック610のピンホール710Cに挿入され、他方のピン部700Eは、ロッカーマウント700Cのピンホール706Cに挿入される。後述するように、ロックリンク604にかかる力により、ロックフック610がピンPIN_6を軸に回転してノッチ702Dから外れ、ハンドル224の操作が可能になる。
【0077】
後述するボタンアセンブリ50は、ボタン500及びロッカーマウント700Cを含む。ボタンアセンブリ50は、ユーザにより押されることで、ハンドル224及び第1の係合機構212の完全な係合状態から完全な非係合状態への及びその逆の動作を可能にするように構成されている。ボタン500は、第1の係合機構212の後方へ向け付勢されており、その結果、ボタン500は、ユーザが解放すると、外側ハウジングと面一又は実質的に面一となる初期位置に戻る。
【0078】
ロッカーマウント700Cは、レールクランププレート212Pに固定される。
図9Bは、ロッカーマウント700Cの実施例をより詳細に示している。
【0079】
図9Bを参照すると、ロッカーマウント700Cは、可動部材702C及び静止部材704Cを含む。可動部材702Cは、ピンホール706C及びボタン係合部708Cを含む。
【0080】
可動部材702Cは、ピンPIN_8を介して静止部材704Cに回転可能に固定され、これにより可動部材702Cは、静止部材704Cに対してピンPIN_8を軸に回動(旋回)するように構成される。
【0081】
【0082】
上述したように、
図7は、ハンドル224が係合状態にある場合の第1の係合機構212の一部を図示している。
図9Fは、レールクランプ胴体212Hの内面に設けられたボタンアセンブリ50を図示している。
図9Gは、ボタン500の中間部分で見たボタンアセンブリ50の断面図である。
【0083】
図7、
図9F及び
図9Gを参照すると、ボタン500は、第1の長手部500_1と、第1の長手部500_1の第1の端部にある第2のタッチ部500_2と、を含むT字形をしている。ボタン500はさらに、第1の長手部500_1の第2の端部にフランジ503を含む。螺旋バネ500S(ここではバネとも呼ぶ)をボタン500の第1の長手部500_1の周りに巻き付けてあり、ボタン500とバネ500Sは、ハウジング500H内に配置される。バネ500Sは、ユーザがボタン500を押す力をかけるまでボタン500を非押圧位置に静止させておくための付勢力を提供する。
【0084】
ハウジング500Hは、第1の空洞510_1と第2の空洞510_2とを有している。
図9Gに図示の実施例において、第1の空洞510_1は、第2の空洞510_2よりも直径が大きく、組み立てられたときにレールクランプ胴体212Hに近い位置に配置されている。ボタン500が解放されてバネ500Sの付勢によって静止位置に保持されるときに、ハウジング500Hの中にボタン500を保持するために、ノッチの形態で、第1のストッパ508が、第2の空洞510_2の端部に含まれている。スペーサ504が、第1の空洞510_1内に配置されており、ユーザがボタン500を押したときに、静止(ロック)位置と押圧(ロック解除)位置との間でスライドするように構成されている。ダイアフラムボタンシール506がスペーサ504の外面の周りに配置され、ボタン500が挿入される開口を少なくとも部分的に封止する。
【0085】
ボタンアセンブリ50を含む第1の係合機構212の動作例を、
図6A~
図7及び
図9Gを参照して次に説明する。
【0086】
図6A~
図7及び
図9Gを参照すると、静止(又は非押圧)位置にあるとき、ボタン500は、バネ500Sによってレールクランプ胴体212Hの外面の方へ向かって付勢されており、ロッカーマウント700Cは、ロック(又は静止)位置に維持される。ボタン500の第1の長手部500_1の端面は、静止位置にあるロッカーマウント700Cの可動部材702Cの表面に当接する。
【0087】
ユーザがボタン500を第1の係合機構212のテーブル側に向け内側に押し込むと、このボタン500にかかる力により、可動部材702Cが、ピンPIN_8を軸に時計回りに回動する(
図7の1A)。この可動部材702Cの回動によって、ロックリンク604が、クランクロックアセンブリ606に向かって(
図7の2A及び3A)直線的に移動する。このロックリンク604の直線移動によって、ロックフック610が枢動してピンPIN_6を軸に回動し(
図7の4A)、この結果、フック部700Fが長手シャフト部700Dのノッチ702Dから離脱する。
【0088】
ボタン500が解放されたときは、各コンポーネントは、ロックアセンブリの各コンポーネントにかけられたそれぞれの付勢に従って、
図7に示される反対方向1B,2B,3B,4Bへ動作する。
【0089】
次に、第1の係合機構212について、非係合状態から係合状態、そして係合状態から非係合状態への作動を説明する。
【0090】
テーブル装着支援装置210を患者テーブル18に取り付けるために非係合状態(
図6A)から係合状態(
図6B)へ作動させるために、ユーザは、ハンドル224を非係合状態から係合状態へ約180度時計回りに回動させる。この場合、ユーザがハンドル224を長手シャフト部700Dの長手方向軸を軸に時計回りに回動させると、第1のリンク244及び第1のローラカムアセンブリ2180は、第1のパドルポストPOST_4を軸に第1の方向(例えば時計回り)に第1のパドル214_1を動作させるように作動し、患者テーブル18のレールの外面と接触させる。これに伴って及び/又は同時に、第2のリンク246、リバースロッカ228、第3のリンク250、及びローラカムアセンブリ2200が、第2のパドル214_2を第2のパドルポストPOST_5を軸に第1の方向とは逆の第2の方向(例えば反時計回り)に動作させるように作動し、患者テーブル18のレールの外面と接触させる。同様に、ハンドル224が非係合状態から係合状態へ操作されると、第1のローラカムアセンブリ2180と第2のローラカムアセンブリ2200とは、それぞれの垂直ポスト(又はカムシャフト)POST_1,POST_3を軸に逆向き(例えば、それぞれ反時計回りと時計回り)に回動する。
【0091】
ハンドル224が(例えば、ユーザによって)非係合状態から係合状態に向かって(例えば
図6Cに示すように)操作されるとき、第1のガイドローラ242_1は、第1のパドル214_1の異なる輪郭及び遷移領域を通って完全な係合状態へ移動する。また、第1のローラカム218_1は、第1のローラカム218_1がレール104(
図1)の下面に接触していない位置から、第1のローラカム218_1がレール104の下面に接触している位置まで、移動する。同様に、第2のガイドローラ242_2は、第2のパドル214_2の異なる輪郭及び遷移領域を通って完全な係合状態へ移動する。また、第2のローラカム218_2は、第2のローラカム218_2が前記レールの下面に接触していない位置から、第2のローラカム218_2が前記レールの下面に接触している位置まで、移動する。
【0092】
各ローラカム218_1,218_2がレール104の下面と係合するとき、該ローラカムの円錐台部分が最初にレール104の下面と接触し、そして、各ローラカム218_1,218_2は、レール104の下面と接触しつつそれぞれの長手方向軸を軸にして回転する。完全な係合状態に(
図6B)において、各ローラカム218_1,218_2の第2の円錐部分がレール104の下面と接触しており、これにより、テーブル装着支援装置210が患者テーブル18に固定される。
【0093】
ハンドル224が非係合状態から係合状態へ操作されると、フック部700Fは、第1の係合機構212及びテーブル装着支援装置210をロックし且つボタン500が押されてロック解除されるまでテーブル装着支援装置210のリリースを防止するための係合位置となるノッチ702Dを見つけて係合するまで、付勢(図示せず)の結果として長手シャフト部700Dに押し付けられる(及び長手シャフト部700Dに沿ってスライドし得る)。
【0094】
患者テーブル18からテーブル装着支援装置210を取り外すとき、ボタン500を押すことによってフック部700Fをノッチ702Dから離脱させれば、ユーザは、ハンドル224を係合状態(
図6B)から非係合状態(
図6A)へ反時計回りに回転させることができ、テーブル装着支援装置210を患者テーブル18からリリースすることが可能となる。ユーザがハンドル224を長手シャフト部700Dの長手方向軸を軸にして反時計回りに回転させると、第1のローラカムアセンブリ2180と第2のローラカムアセンブリ2200とが、それぞれの垂直ポスト(又はカムシャフト)POST_1,POST_3を軸にして逆方向に(例えば、それぞれ時計回りと反時計回り)回動し、
図6Aに示す非係合状態へ戻る。第1のローラカムアセンブリ2180が回動すると、付勢によって、第1のパドル214_1が
図6Aに示す非係合状態へ戻る。これに伴い又は同時に、第2のローラカムアセンブリ2200が回動すると、付勢により、第2のパドル214_2が
図6Aに示す非係合状態へ戻る。
【0095】
1つ以上の実施例によると、ユーザがボタン500を離すと、バネ500Sの付勢力がボタン500を静止位置へ戻し、その結果、フック部700Fが回動してロック位置へ戻る。ユーザは、係合状態から非係合状態へハンドル224を回動させる行程中ずっとボタン500を保持している必要はない。フック部700Fがノッチ702Dから外れた後は、ユーザがボタン500を放せば、長手シャフト部700Dの反対側のノッチを見つけるまでフック部700Fは長手シャフト部700Dに押し付けられる(及び長手シャフト部700Dに沿ってスライドし得る)。
【0096】
ここでは、第1の係合機構212の左後方に配置されたハンドル224及びボタン500に関して説明するが、実施の形態がこれらの例に限定されるわけではない。ハンドル224以外の機構や、ボタン500の他の配置、及び/又は他のロック/ロック解除機構を使用してもよい。
【0097】
一例として
図10は、ハンドル224の代わりに、レールクランプハウジング1004の後部に配置された回転ノブ1002を使用する実施例を示す。この実施例の場合、回転ノブ1002を時計回り又は反時計回りに回転させると、患者テーブル(例えば、患者テーブル18)と係合機構を係合させ及び/又は係合を解除することができる。この実施例において、係合機構は、ここに説明する第1の係合機構212と同じか類似する形態であってよいが、ただし、回転ノブ1002を組み入れるための変更を伴う。
【0098】
図11A及び
図11Bは、ハンドル224の代わりに、レールクランプハウジング1104の上面とベース1106との間に配置されたスライドレバー1102を使用する実施例を示す。この実施例の場合、スライドレバー1102は、係合位置と係合解除位置との間をスライドし、係合機構を、患者テーブル(例えば、患者テーブル18)に係合させまたその係合を解除する。この実施例において、係合機構は、ここに説明する第1の係合機構212と同じか類似する形態であるが、ただし、スライドレバー1102を組み入れるための変更を伴う。
【0099】
実施例に係る
図12及び
図13は、ボタン500の代替位置を示している。比較のために、ボタン500の位置も
図12に示されている。
【0100】
図12に示す1つの例では、ボタン1206が第1の係合機構212’の後部の中央部分に位置している。別の例では、ボタン1202が第1の係合機構212’のハンドル224’の一部として含まれている。この例の場合、ボタン1202は、ハンドル224’の下面に位置する。
【0101】
図13の場合、ボタン1302がハンドル224”の側面に位置している。
【0102】
上述したように、1つ以上の実施例において、ユーザが直接患者テーブル18にシステムを持ち上げて置くことができるように、人間工学的な及び/又は均衡のとれたタッチポイントを有するカテーテルベースの処置システム又は他の医療デバイス処置システムが提供される。タッチポイントは、ピンチゾーンから離れていて、固定するとき及び/又は取り外すときに掴み所の変更を必要としないように、設計される。
【0103】
図14は、第1の係合機構212の底側の斜視図であり、
図15は、ロボット駆動装置24の第1の係合機構212及び位置決めシステム22の背面図である。
【0104】
図14に示すように、レールクランププレート212Pは、患者テーブル18への装着及び/又は患者テーブル18からの取り外しのために位置決めシステム22を持ち上げる際にユーザを補助し及び/又は誘導するために、その底面に第1のグリップ1402を含む。第1のグリップ1402は、例えば、人間工学的なグリップであり均衡のとれたタッチポイントである。第1のグリップ1402は、第1の係合機構212と位置決めシステム22のピンチゾーンから外れて位置することにより、患者テーブル18に位置決めシステム22を配置するとき及び/又は取り外すときに掴み所を変えないで済むようにしてある。第1のグリップ1402は、(例えば、ユーザの手のひらを上に向けて)位置決めシステム22を持ち上げるときに、ユーザの把持に適応するように輪郭形成される。
【0105】
図15に示すように、位置決めシステム22は、ロボット駆動装置24(
図1)を例えば患者に対して思うとおりに位置決めできるように連結する、様々なセグメント及びジョインを含む。位置決めシステム22は、第1の係合機構212に連結された第1の回転ジョイント70を含む。第1の回転ジョイント70は、回転軸を軸にした第1のアーム72(又はリンク)の回動を可能にする。図示の例において、回転軸はほぼ垂直であり、第1の回転ジョイント70の中央を延びる。第1の回転ジョイント70は、ユーザが第1の回転ジョイント70の回転を制御できるようにする回路を含むことができる。
【0106】
第1のアーム72は、第1の回転ジョイント70に連結された第1の端部をもち実質的に水平である。第1のアーム72の第2の端部は、第2の回転ジョイント74に連結されている。第1のアーム72は、患者テーブル18への装着及び/又は患者テーブル18からの取り外しに際し位置決めシステム22を持ち上げやすいように、第2のグリップ又は均衡のとれたタッチポイント1404を含む。第1のグリップ1402と同様に、第2のグリップ1404も、位置決めシステム22のピンチゾーンから外して配置されることにより、患者テーブル18に位置決めシステム22を配置するとき及び/又は取り外すときに掴み所を変えないで済むようにしてある。第1のグリップ502と同様に、第2のグリップ1404は、(例えば、ユーザの手のひらを上に向けて)位置決めシステム22を持ち上げるときに、ユーザの把持に適応するように輪郭形成されている。
【0107】
図14及び
図15を参照すると、第2の回転ジョイント74は、第2のアーム76の第1の端部と連結される。したがって、第2の回転ジョイント74により、第1のアーム72に対する第2のアーム76の回動が可能になる。第1の回転ジョイント70と同様に、第2の回転ジョイント74は、第2の回転ジョイント74の中央を通るほぼ垂直な軸で回転可能である。さらに、第2の回転ジョイント74は、ユーザが第2の回転ジョイント74の回転を制御できるようにする回路を含むことができる。
【0108】
図示の例において、第2のアーム76の第2の端部は、第3の回転ジョイント78に連結されている。第3の回転ジョイント78は、位置決めシステム22に対するロボット駆動装置24の取り付けを可能にするポスト80を含む。したがって、第3の回転ジョイント78により、第2のアーム76に対するロボット駆動装置24の回動が可能になる。第3の回転ジョイント78は、第3の回転ジョイント78の中央を通る実質的に垂直な軸で回転可能である。さらに、第3の回転ジョイント78は、ユーザが第3の回転ジョイント78の回転を制御できるようにする回路を含むことができる。
【0109】
一実施例において、第2のアーム76は、第2の回転ジョイント74に対する第3の回転ジョイント78の限定的な上下動作を可能にする4-アームリンクを含む。この4アームリンクは、第3の回転ジョイント78及びポスト80の実質的に垂直の向きを維持しながら、第3の回転ジョイント78の上下動作を可能にする。
【0110】
実施例に係るテーブル装着支援装置について、
図1に示される患者テーブル18への装着に関連してここで説明しているが、実施の形態がこの実施例に限定されるわけではない。
【0111】
図面は、図式的表現であるとみなされるべきものであり、図中に図示された要素が必ずしも原寸尺度で示されているわけではない。どちらかといえば各要素は、その機能及び全般的目的が通常の知識をもつ者に明らかであるように表されている。図面に示すかここに説明した機能ブロック、デバイス、コンポーネント、又は他の物理的又は機能的ユニットの間の接続や連結は、間接的な接続や連結でも実施することができる。コンポーネント間のつながりは、無線接続でも確立され得る。機能ブロックは、ハードウエア、ファームウエア、ソフトウエア、又はそれらの組み合わせでも実施することができる。
【0112】
「第1」、「第2」などの用語が種々の要素、コンポーネント、領域、層、及び/又はセクションを説明するためにここで使用されているが、これらの要素、コンポーネント、領域、層、及び/又はセクションがこれらの用語によって制限されるべきではないのは当然である。これらの用語は、一つの要素と他の要素とを区別するためにのみ使用される。例えば、第1の要素を第2の要素と呼ぶこともでき、同様に、第2の要素を第1の要素と呼ぶこともでき、いずれも実施の形態の範囲から逸脱することはない。ここで使用する場合、「及び/又は」の用語は、関連して列挙された項目の1つ以上のいずれか及び全ての組み合わせを含む。「少なくとも1つの」という言い回しは「及び/又は」と同じ意味をもつ。
【0113】
「下」、「下側」、「下方」、「上」、「上側」などの空間的相対関係の用語は、図に例示される他の要素又は特徴に対する1つの要素又は特徴の関係を説明する記述を容易にするためにここで使用される。空間的相対関係の用語は、当然ながら、図示された向きだけではなく、使用中又は作動中のデバイスの違った向きも包含すると意図されている。例えば、図中のデバイスが逆さになった場合、他の要素又は特徴の「下」、「下側」、又は「下方」として説明した要素は、他の要素又は特徴の「上」の向きになる。したがって、「下」や「下側」という用語の例は、上と下の両方の向きを包含し得る。デバイスは、それ以外の向き(90度回転又は他の方向)にもなり得、ここで使用される空間的相対関係の記述はそれに応じて解釈される。さらに、1つの要素が2つの要素の“間”にあると言及してある場合、当該要素は、2つの要素の間にある唯一の要素であることもあれば、1つ以上の他の介在要素が存在することもある。
【0114】
要素間(例えばモジュール間)の空間的及び機能的関係は、「それに」、「接続」、「係合」、「連動」、「連結」を含む様々な用語を用いて説明されている。「直接」と明示していない限り、第1の要素と第2の要素との間の関係がここに説明されている場合、当該関係は、第1の要素と第2の要素との間に他の介在要素が存在しない直接関係を包含すると共に、第1の要素と第2の要素との間に(空間的に又は機能的に)1つ以上の介在要素が存在する間接関係も包含する。対照的に、ある要素が他の要素と「直接」接続されている、係合している、連動している、又は連結されていると言及してある場合、介在要素は存在しない。要素間の関係を説明するために使用される他の語も同様に(例えば、「間」に対する「間に直接」、「隣」に対する「隣に直接」等)解釈されるべきである。
【0115】
ここで使用している用語は、具体的実施例を説明することのみを目的としており、実施の形態を限定することを意図してはいない。ここで使用している単数形「a」、「an」、及び「the」は、そうでないことが文脈で明白に示してある場合を除き、複数形を同時に含むことを意図する。ここで使用している用語の「及び/又は」及び「少なくとも1つの」は、関連して列挙された項目の1つ以上のいずれかの及び全ての組み合わせを含む。「備える」、「備えている」、「含む」、及び/又は「含んでいる」の用語は、ここで使用している場合、説明に係る特徴、整数、ステップ、操作/動作、要素、及び/又はコンポーネントの存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、操作/動作、要素、コンポーネント、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を妨げない。ここで使用している場合、「及び/又は」の用語は、関連して列挙された項目の1つ以上のいずれか及び全ての組み合わせを含む。「少なくとも1つ」などの表現は、要素の列挙についている場合、要素の列挙全体を修飾し、列挙にある個々の要素を修飾しない。また、「例」の用語は、例又は例示を指すことが意図されている。
【0116】
いくつかの代替の実施例において、言及した機能/動作が、図中の順序ではなく生じることがあることにも留意が必要である。例えば、連続して示された2つの図は、実際には、実質的に同時に実行される場合もあり、又は、関与する機能/動作によっては逆の順序で実行される場合もある。
【0117】
特に定義しない限り、ここで使用されている全ての用語(技術用語及び科学用語を含めて)は、該当する分野で通常の知識を有する者が一般的に理解しているのと同じ意味を有する。用語、例えば一般的に使用される辞書で定義されている用語、は、関連する技術分野に即したその意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、理想化された又は過度に形式張った意味合いに、ここで明確にそのように定義していない限り、解釈されることはない、と理解されるべきである。
【0118】
いくつかの実施例は、上述したユニット及び/又はデバイスと協働して実施され得る動作/操作の作用及び象徴(例えば、フローチャート、フローダイアグラム、データフローダイアグラム、構造ダイアグラム、ブロック図などの形式の)と関連して説明され得る。具体的な方式で説明してあるが、特定のブロックで記述された機能又は動作/操作は、フローチャート、フローダイアグラム等で特定されたフローとは異なるフローで実施されてもよい。例えば、2つの連続したブロックにおいて連続して実行されるとして例示されている機能又は動作/操作は、実際には、同時に実行されたり、場合によっては逆順で実行されたりもする。フローチャートは、動作/操作を連続的なプロセスとして説明しているが、動作/操作の多くは、並行して、連動して、又は同時に実施され得る。動作/操作の順序を再配列できる場合もある。プロセスは、その動作/操作が完了したときに終了してもよいが、図に含まれない追加のステップを有することもある。プロセスは、方法、機能、手順、サブルーチン、サブプログラムなどに相当することもある。
【0119】
ここに開示した特定の構造的及び機能的詳細は、単に実施の形態を説明する目的で表現したものである。これに限らず本発明は多くの代替形態で実施可能であり、ここに説明している実施例のみに本発明が限定されることはない。
【0120】
本開示は実施例を参照して説明してきたが、本分野で通常の知識をもつ者であれば、説明された主題の思想及び範囲から逸脱することなく、形態と詳細において変更を加えることができると認識する。例えば、種々の実施例が、1つ以上の利益を提供する1つ以上の特徴を含むとして説明されているが、説明に係る特徴を相互に交換することもできるし、あるいは、説明した実施例において互いに又は他の代替的な実施例において、組み合わせることもできる。開示した技術は比較的複雑であるため、当該技術におけるすべての変更を予見できるわけではない。本開示は、可能な限り広範囲であることを明白に意図している。例えば、特に明記しない限り、1つの特定要素に言及する記載は、当該特定要素を複数としても包含する。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
側部にレールを有する患者テーブルに医療デバイスを固定するテーブル装着支援装置であって、
装着機構及びロック機構を含み、前記患者テーブルの一方の側部の前記レールに係合するように構成された第1の係合機構と、
前記患者テーブルの他方の側部の前記レールに係合するように構成された第2の係合機構と、
前記第1の係合機構と前記第2の係合機構との間に延在する伸縮部材と、を含み、
前記装着機構は、
第1のローラカムアセンブリと、
第2のローラカムアセンブリと、
前記第1のローラカムアセンブリ及び前記第2のローラカムアセンブリを作動させるように連結されたリンクアセンブリと、を含み、
前記第1のローラカムアセンブリ及び前記第2のローラカムアセンブリは、前記レールと非係合の第1の状態から、当該テーブル装着支援装置を前記患者テーブルに固定するべく前記レールと係合する第2の状態へ、前記リンクアセンブリの操作で作動するように構成され、
前記ロック機構は、前記装着機構を前記第2の状態でロックするように構成されている、テーブル装着支援装置。
【請求項2】
前記ロック機構は、当該テーブル装着支援装置を前記患者テーブルから外すために前記第2の状態から前記第1の状態へ作動させるべく前記装着機構のロックを解除するように構成されたリリースボタンを含む、請求項1に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項3】
前記装着機構の前記リンクアセンブリは、前記第1のローラカムアセンブリ及び前記第2のローラカムアセンブリを前記第1の状態から前記第2の状態へ又は前記第2の状態から前記第1の状態へ作動させるときに、前記第1のローラカムアセンブリと前記第2のローラカムアセンブリとを逆方向に動作させるように構成される、請求項1に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項4】
前記ロック機構は、前記リンクアセンブリと係合するクランクロックアセンブリを含み、
当該テーブル装着支援装置に前記クランクロックアセンブリと係合するハンドルが含まれ、該ハンドルは、前記装着機構を前記第1の状態から前記第2の状態へ又は前記第2の状態から前記第1の状態へ作動させるように操作可能に構成され、
前記クランクロックアセンブリは、前記ハンドルの動作を前記装着機構の動作に変換して前記装着機構を前記第1の状態と前記第2の状態との間で動作させるように構成されると共に、前記装着機構を前記第2の状態でロックするように構成される、請求項1に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項5】
前記クランクロックアセンブリは、クランクとロックフックとを含み、
前記クランクは、ノッチを有する長手シャフト部と、前記リンクアセンブリと係合するフランジ部と、を有し、前記ハンドルの動作を前記装着機構の動作に変換するように構成され、
前記ロックフックは、前記第2の状態で前記装着機構をロックするために前記ノッチと係合するように構成される、請求項4に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項6】
前記ノッチが前記クランクの前記長手シャフト部の表面にある、請求項5に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項7】
前記ロック機構は、前記ロックフックを前記ノッチから外して前記装着機構のロックを外すことにより前記第2の状態から前記第1の状態への作動を可能にするように構成された、ロックボタンアセンブリ及びロックリンクを含む、請求項5に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項8】
前記クランクロックアセンブリは、円筒孔とスロットとを有する胴部材を含み、前記円筒孔が、前記クランクの前記長手シャフト部を受け入れるように構成され、前記スロットが、前記ロックフックを受け入れるように構成され、
前記ロックフックは、ピンにより回動可能にして前記スロット内に取り付けられる、請求項7に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項9】
前記ロックフックは、前記ピンを軸に揺動して係合位置と係合解除位置との間で動作するように構成され、前記係合位置において前記ロックフックが前記ノッチと係合し、前記係合解除位置において前記ロックフックが前記ノッチとの係合を解除する、請求項8に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項10】
前記ロックボタンアセンブリは、リリースボタンと、前記ロックリンクと係合するロッカーマウントと、を含み、前記ロッカーマウントが、前記リリースボタンの押圧を前記ロックリンクにかかる力に変換するように構成され、
前記ロックリンクは、前記ロックフックと回動可能に係合し、前記ロッカーマウントによって加えられる力に応答して前記ロックフックを揺動させるように構成される、請求項9に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項11】
前記第1の係合機構は、上側ハウジング部と下側ハウジング部とを有するハウジングを含み、
前記装着機構及び前記ロック機構が前記ハウジングの中に配置され、前記ロック機構が前記上側ハウジング部の中及び前記下側ハウジング部の中に配置されると共に前記装着機構が前記下側ハウジング部の中に配置される、請求項1に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項12】
前記第1の係合機構は、前記下側ハウジング部の下部外面に配置されたユーザグリップ又はタッチポイントを含む、請求項11に記載のテーブル装着支援装置。
【請求項13】
医療デバイスであって、
ロボット駆動装置と、
前記ロボット駆動装置を支持するように構成された位置決めシステムと、
前記位置決めシステムを支持するように構成されると共に、側部にレールを有する患者テーブルに当該医療デバイスを固定するように構成されたテーブル装着支援装置と、を含み、
前記テーブル装着支援装置は、
装着機構及びロック機構を含み、前記患者テーブルの一方の側部の前記レールに係合するように構成された第1の係合機構と、
前記患者テーブルの他方の側部の前記レールに係合するように構成された第2の係合機構と、
前記第1の係合機構と前記第2の係合機構との間に延在する伸縮部材と、を含み、
前記装着機構が、
第1のローラカムアセンブリと、
第2のローラカムアセンブリと、
前記第1のローラカムアセンブリ及び前記第2のローラカムアセンブリを作動させるように連結されたリンクアセンブリと、を含み、
前記第1のローラカムアセンブリ及び前記第2のローラカムアセンブリが、前記レールと非係合の第1の状態から、前記患者テーブルに前記テーブル装着支援装置を固定するべく前記レールと係合する第2の状態へ、前記リンクアセンブリの操作で作動するように構成され、
前記ロック機構が、前記装着機構を前記第2の状態でロックするように構成されている、医療デバイス。
【請求項14】
前記ロック機構は、前記テーブル装着支援装置を前記患者テーブルから外すために前記第2の状態から前記第1の状態へ作動させるべく前記装着機構のロックを解除するように構成されたリリースボタンを含む、請求項13に記載の医療デバイス。
【請求項15】
前記装着機構の前記リンクアセンブリは、前記第1のローラカムアセンブリ及び前記第2のローラカムアセンブリを前記第1の状態から前記第2の状態へ又は前記第2の状態から前記第1の状態へ作動させるときに、前記第1のローラカムアセンブリと前記第2のローラカムアセンブリとを逆方向に動作させるように構成される、請求項13記載の医療デバイス。
【請求項16】
前記ロック機構は、前記リンクアセンブリと係合するクランクロックアセンブリを含み、
前記テーブル装着支援装置が前記クランクロックアセンブリと係合するハンドルを含み、該ハンドルは、前記装着機構を前記第1の状態から前記第2の状態へ又は前記第2の状態から前記第1の状態へ作動させるように操作可能に構成され、
前記クランクロックアセンブリは、前記ハンドルの動作を前記装着機構の動作に変換して前記装着機構を前記第1の状態と前記第2の状態との間で動作させるように構成されると共に、前記装着機構を前記第2の状態でロックするように構成される、請求項13に記載の医療デバイス。
【請求項17】
前記クランクロックアセンブリは、クランクとロックフックとを含み、
前記クランクは、ノッチを有する長手シャフト部と、前記リンクアセンブリと係合するフランジ部と、を有し、前記ハンドルの動作を前記装着機構の動作に変換するように構成され、
前記ロックフックは、前記第2の状態で前記装着機構をロックするために前記ノッチと係合するように構成される、請求項16に記載の医療デバイス。
【請求項18】
前記ロック機構は、前記ロックフックを前記ノッチから外して前記装着機構のロックを外すことにより前記第2の状態から前記第1の状態への作動を可能にするように構成された、ロックボタンアセンブリ及びロックリンクを含む、請求項17に記載の医療デバイス。
【請求項19】
前記第1の係合機構は、前記装着機構及び前記ロック機構を中に配置するハウジングを含み、
当該医療デバイスは、前記ハウジングの下部外面に配置された第1のユーザグリップ又はタッチポイントを含む、請求項13に記載の医療デバイス。
【請求項20】
前記位置決めシステムは、前記ロボット駆動装置を位置決めするための複数のアーム及び回転ジョイントを含み、
前記複数のアームのうちの第1のアームが、前記テーブル装着支援装置の頂部に連結された第1の端部を有し、該第1のアームに、第2のユーザグリップ又はタッチポイントを含む、請求項19に記載の医療デバイス。
【外国語明細書】