(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070793
(43)【公開日】2024-05-23
(54)【発明の名称】調理機器の蓋体アセンブリ及び調理機器
(51)【国際特許分類】
A47J 27/00 20060101AFI20240516BHJP
H05B 6/12 20060101ALI20240516BHJP
【FI】
A47J27/00 103A
H05B6/12 308
A47J27/00 103L
A47J27/00 104A
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023106740
(22)【出願日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】202223013441.4
(32)【優先日】2022-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】515117198
【氏名又は名称】佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA ELECTRICAL HEATING APPLIANCES MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】San Le Road #19,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 策
(72)【発明者】
【氏名】周 毅
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 育▲権▼
(72)【発明者】
【氏名】江 小勇
(72)【発明者】
【氏名】盛 金旺
(72)【発明者】
【氏名】李 家孔
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 金▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】周 忠宝
(72)【発明者】
【氏名】秦 ▲偉▼▲偉▼
【テーマコード(参考)】
3K151
4B055
【Fターム(参考)】
3K151AA33
3K151BA11
4B055AA09
4B055BA22
4B055BA62
4B055CA22
4B055CA71
4B055CA73
4B055CB02
4B055DA04
4B055DB14
(57)【要約】
【課題】調理機器の蓋体アセンブリを提供する。
【解決手段】本願は、調理機器の蓋体アセンブリ及び調理機器を開示し、調理機器の蓋体アセンブリは内蓋、蒸気弁及びコイルアセンブリを備え、内蓋に第1の取付空間が設けられ、蒸気弁は少なくとも一部が内蓋に伸び込まれ、コイルアセンブリはコイルホルダーとコイル巻線とを含み、コイルホルダーは内蓋に固定されて且つ第1の取付空間に位置し、コイル巻線は楕円形に巻かれるようにコイルホルダーに設けられ、該調理機器の蓋体アセンブリの蒸気弁が内蔵されており、集積度がより高く、且つコイル巻線によって食物を効率よく加熱し、メイラード反応を十分に刺激することができ、調理機器の調理効果がより良い。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理機器の蓋体アセンブリであって、
第1の取付空間が設けられる内蓋と、
少なくとも一部が前記内蓋に伸び込まれる蒸気弁と、
コイルホルダーとコイル巻線とを含むコイルアセンブリと、を備え、前記コイルホルダーは、前記内蓋に固定され且つ前記第1の取付空間に位置し、前記コイル巻線は楕円形に巻かれているように前記コイルホルダーに設けられる、ことを特徴とする調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項2】
前記内蓋は、旋回軸線を有し、且つ前記旋回軸線の延伸方向に垂直な第1の方向を有し、前記コイル巻線の旋回軸線に沿う延伸方向の長さは前記第1の方向に沿う幅より大きい、ことを特徴とする請求項1に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項3】
前記コイル巻線は上層巻線と下層巻線とを含み、前記上層巻線は前記下層巻線の上方に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項4】
前記上層巻線の巻数と前記下層巻線の巻数とが異なる、ことを特徴とする請求項3に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項5】
前記コイル巻線の中心軸線は前記蓋体アセンブリの中心と重ならない、ことを特徴とする請求項1に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項6】
前記蒸気弁は前記第1の取付空間の外側に位置して且つ前記コイルアセンブリに近接して配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項7】
前記第1の取付空間は第1の内壁と第2の内壁とを含み、前記第1の内壁は円弧状として形成され、前記第2の内壁は平面として形成され、前記第2の内壁は前記第1の内壁の両端に接続され、前記蒸気弁に近接して設けられ、前記コイルホルダーの外周壁は前記第1の取付空間と同形に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項8】
前記コイルホルダーは上層ホルダーと下層ホルダーとを含み、前記上層ホルダーと下層ホルダーとは相対的に固定されて前記コイル巻線の収納空間が限定される、ことを特徴とする請求項1に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項9】
前記上層ホルダー及び/又は下層ホルダーに前記コイル巻線に対応して間隔をあけて設けられる放射回避空間が設けられる、ことを特徴とする請求項8に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項10】
前記上層ホルダー及び/又は下層ホルダーに複数の放射リブが設けられ、隣接する前記放射リブによって放射回避空間が限定される、ことを特徴とする請求項8に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項11】
前記内蓋の中心に向かう径方向において、前記放射リブの外端の幅は内端の幅より大きい、ことを特徴とする請求項10に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項12】
前記放射リブの最大幅と最小幅との差の取る値範囲は4.5mm~20mmである、ことを特徴とする請求項11に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項13】
前記上層ホルダー及び/又は前記下層ホルダーに環状の凸リブが設けられ、前記コイル巻線は前記凸リブに外嵌される、ことを特徴とする請求項10に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項14】
加熱蓋をさらに備え、前記加熱蓋は、前記内蓋に取り外し可能に設けられ且つ前記コイルアセンブリの下方に位置し、前記コイル巻線を通電すると、前記加熱蓋が加熱される、ことを特徴とする請求項1に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項15】
前記内蓋に第2の取付空間が設けられ、前記第2の取付空間は前記第1の取付空間の一側に位置し、前記蒸気弁は前記加熱蓋に設けられて且つ前記第2の取付空間に設けられる、ことを特徴とする請求項14に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項16】
前記加熱蓋の上表面に溝が設けられ、前記加熱蓋における前記コイル巻線の正投影は前記溝を覆う、ことを特徴とする請求項14に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項17】
ガラス仕切り板をさらに備え、前記ガラス仕切り板は前記第1の取付空間に位置して且つ前記コイルアセンブリの下方に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項18】
温度センサーをさらに備え、前記温度センサーは前記コイルホルダーに固定されて且つ前記コイル巻線の内輪空間に位置する、ことを特徴とする請求項1-17のいずれか1項に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項19】
前記温度センサーは前記コイル巻線の中心にずれて設けられる、ことを特徴とする請求項18に記載の調理機器の蓋体アセンブリ。
【請求項20】
調理機器であって、請求項1-19のいずれか1項に記載の蓋体アセンブリを備える、ことを特徴とする調理機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は調理機器の技術分野に関し、具体的に、調理機器の蓋体アセンブリ及び調理機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の調理機器では、食物を立体的に加熱し、食物の上部も均一に加熱でき、メイラード反応を十分に刺激し、食物をより風味豊かにするために、蓋体に加熱機器が集積される場合が多く、その中、上蓋にコイルを設け、コイルに電流が流れているときに発生する磁力によって食物を加熱することによって、調理機器に十分な火力を与えることができ、調理機器の食物に対する調理効果はより良い。
【0003】
従来の技術では、調理機器の蓋体内にコイルが設けられる場合、炊飯器の蒸気弁を外付けする必要があるため、蓋体全体の構造が複雑で、体積が大きくなるだけでなく、蒸気弁の作用効果が低く、調理機器の調理効果に影響を与え、改善する余裕がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、従来の技術における上記の技術的問題の1つを少なくとも一定の程度で解決することを主旨とする。このため、本願は、調理機器の蓋体アセンブリを提供し、該調理機器の集積度がより高く、食物を効率よく加熱し、メイラード反応を十分に刺激することができ、調理機器の調理効果がより良い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施例による調理機器の蓋体アセンブリであって、第1の取付空間が設けられる内蓋と、少なくとも一部が前記内蓋に伸び込まれる蒸気弁と、コイルホルダーとコイル巻線とを含むコイルアセンブリと、を備え、前記コイルホルダーは、前記内蓋に固定され且つ前記第1の取付空間に位置し、前記コイル巻線は楕円形に巻かれているように前記コイルホルダーに設けられる。
【0006】
本願の実施例による調理機器の蓋体アセンブリは、該調理機器の蓋体アセンブリの蒸気弁が内蔵されており、集積度がより高く、食物を効率よく加熱し、メイラード反応を十分に刺激することができ、調理機器の調理効果がより良い。
【0007】
また、本願の実施例による調理機器の蓋体アセンブリはさらに、次の付加的な技術的特徴を有してもよい。
【0008】
本願のいくつかの実施例によれば、前記内蓋は、旋回軸線を有し、且つ前記旋回軸線の延伸方向に垂直な第1の方向を有し、前記コイル巻線の旋回軸線に沿う延伸方向の長さは第1の方向に沿う幅より大きい。
【0009】
本願のいくつかの実施例によれば、前記コイル巻線は上層巻線と下層巻線とを含み、前記上層巻線は前記下層巻線の上方に位置する。
【0010】
本願のいくつかの実施例によれば、前記上層巻線の巻数と前記下層巻線の巻数とが異なる。
【0011】
本願のいくつかの実施例によれば、前記コイル巻線の中心軸線は前記蓋体アセンブリの中心と重ならない。
【0012】
本願のいくつかの実施例によれば、前記蒸気弁は前記第1の取付空間の外側に位置して且つ前記コイルアセンブリに近接して配置される。
【0013】
本願のいくつかの実施例によれば、前記第1の取付空間は第1の内壁と第2の内壁とを含み、前記第1の内壁は円弧状として形成され、前記第2の内壁は平面として形成され、前記第2の内壁は前記第1の内壁の両端に接続され、前記蒸気弁に近接して設けられ、前記コイルホルダーの外周壁は前記第1の取付空間と同形に設けられる。
【0014】
本願のいくつかの実施例によれば、前記コイルホルダーは上層ホルダーと下層ホルダーとを含み、前記上層ホルダーと下層ホルダーとは相対的に固定されて前記コイル巻線の収納空間が限定される。
【0015】
本願のいくつかの実施例によれば、前記上層ホルダー及び/又は下層ホルダーに前記コイル巻線に対応して間隔をあけて設けられる放射回避空間が設けられる。
【0016】
本願のいくつかの実施例によれば、前記上層ホルダー及び/又は下層ホルダーに複数の放射リブが設けられ、隣接する前記放射リブによって放射回避空間が限定される。
【0017】
本願のいくつかの実施例によれば、前記内蓋の中心に向かう径方向において、前記放射リブの外端の幅は内端の幅より大きい。
【0018】
本願のいくつかの実施例によれば、前記放射リブの最大幅と最小幅との差の取る値範囲は4.5mm~20mmである。
【0019】
本願のいくつかの実施例によれば、前記上層ホルダー及び/又は前記下層ホルダーに環状の凸リブが設けられ、前記コイル巻線は前記凸リブに外嵌される。
【0020】
本願のいくつかの実施例によれば、前記調理機器の蓋体アセンブリは加熱蓋をさらに備え、前記加熱蓋は、前記内蓋に取り外し可能に設けられ且つ前記コイルアセンブリの下方に位置し、前記コイル巻線を通電すると、前記加熱蓋が加熱される。
【0021】
本願のいくつかの実施例によれば、前記内蓋に第2の取付空間が設けられ、前記第2の取付空間は前記第1の取付空間の一側に位置し、前記蒸気弁は前記加熱蓋に設けられて且つ前記第2の取付空間に設けられる。
【0022】
本願のいくつかの実施例によれば、前記加熱蓋の上表面に溝が設けられ、前記加熱蓋における前記コイル巻線の正投影は前記溝を覆う。
【0023】
本願のいくつかの実施例によれば、前記調理機器の蓋体アセンブリはガラス仕切り板をさらに備え、前記ガラス仕切り板は前記第1の取付空間に位置して且つ前記コイルアセンブリの下方に位置する。
【0024】
本願のいくつかの実施例によれば、前記調理機器の蓋体アセンブリは温度センサーをさらに備え、前記温度センサーは前記コイルホルダーに固定されて且つ前記コイル巻線の内輪空間に位置する。
【0025】
本願のいくつかの実施例によれば、前記温度センサーは前記コイル巻線の中心にずれて設けられる。
【0026】
本願の他の態様による調理機器は、上記調理機器の蓋体アセンブリを備える。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本願の実施例による蓋体アセンブリの構造模式図である。
【
図2】本願の実施例によるコイルアセンブリが内蓋に取り付けられるとき内蓋の構造模式図である。
【
図3】本願の実施例による蓋体アセンブリの分解図である。
【
図4】本願の実施例によるガラス仕切り板の構造模式図である。
【
図5】本願の実施例によるコイルアセンブリの分解図である。
【
図6】本願の実施例による可動蓋板アセンブリの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面に示される本願の実施例を詳細に説明し、全図面において、同一又は類似の符号は同一又は類似の素子或いは同一又は類似の機能を有する素子を示す。以下の参考図面を介して説明する実施例は例示的なものであり、本願を説明するためのものであり、本願に対する制限として理解すべきではない。
【0029】
本願の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」など方向および位置関係を示す用語は図面に示す方向または位置関係に基づき、本願の説明をしやすくするとともに記述を簡素化するためのものにすぎず、指している装置または素子が特定の方向、特定の方向での構成および操作を有しなければならないことを示すまたは暗に示すものではなく、本願を限定するものとみなすことはできないということを理解できる。
【0030】
なお、「第1の」、「第2の」といった用語は目的を説明するためのものにすぎず、相対的に重要性を示す若しくは暗に示す、または技術的特徴を明示する数を暗に示すとみなすことはできない。したがって、「第1の」、「第2の」と限定している特徴は1つまたは複数の該特徴を含むことを明示するまたは暗に示すことができ、本願の説明において、特に明確かつ具体的に限定している場合を除き、「複数」の概念は少なくとも2つ、例えば2つまたは3つである。
【0031】
本願において、特に明確に規定および限定する場合を除き、「取り付ける」、「互いに連結する」、「連結する」、「固定する」などの用語は、例えば固接するでもよく、取り外し可能に連結するまたは一体に連結するでもよく、機械的に連結するでもよく、電気的に連結るまたは互いに通信するでもよく、直接互いに連結するでもよく、中間の媒介するものを介して互いに連結するでもよく、2つの素子の内部を互いに連通するまたは2つの素子の相互作用関係でもよく、広義に理解されるべきである。当業者は、具体的な状況に応じて、前記の技術的用語の本願における具体的概念を理解できる。
【0032】
本願において、特に規定および限定する場合を除き、第1の特徴が第2の特徴の「上」または「下」ということは第1および第2の特徴が直接接触することを含んでよく、第1および第2の特徴が直接接触せず、第1および第2の特徴の間の別の特徴を介して接触することを含んでもよい。また、第1の特徴が第2の特徴「の上」、「上方」および「上面」ということは第1の特徴が第2の特徴のちょうど上方および斜め上方であることを含む、または第1の特徴の水平高さが第2の特徴より高いことを示すに過ぎない。第1の特徴が第2の特徴「の下」、「下方」および「下面」ということは第1の特徴が第2の特徴のちょうど下方または斜め下方であることを含む、または第1の特徴の水平高さが第2の特徴より低いことを示すに過ぎない。
【0033】
図1および
図2に示すように、本願の実施例による調理機器の蓋体アセンブリは、圧力鍋、調理機、電気炊飯器などの調理機器に適用することができる。
【0034】
従来の調理機器では、食物を立体的に加熱し、食物の上部も均一に加熱でき、メイラード反応を十分に刺激し、食物をより風味豊かにするために、蓋体に加熱機器が集積される場合が多く、その中、上蓋にコイルを設け、コイルに電流が流れているときに発生する磁力によって食物を加熱することによって、調理機器に十分な火力を与えることができ、調理機器の食物に対する調理効果はより良い。
【0035】
従来の技術では、調理機器の蓋体内にコイルが設けられる場合、炊飯器の蒸気弁を外付けする必要があるため、蓋体全体の構造が複雑で、体積が大きくなるだけでなく、蒸気弁の作用効果が低く、調理機器の調理効果に影響を与える。
【0036】
このため、本願の実施例は、内部に蒸気弁2と加熱用コイル巻線32の蓋体アセンブリ100が同時に設けられ、コイル巻線32の設置により食物の上部も均一に加熱でき、食物を立体的に加熱し、メイラード反応を十分に刺激し、食物をより風味豊かにし、調理機器に十分な火力を与えることができ、調理機器の食物に対する調理効果はより良く、また、蒸気弁2が内蔵されるため、蒸気弁2の作用効果がよりよく、蓋体アセンブリ100の集積度がより高く、調理機器全体の体積をより小さく設置することができる。
【0037】
以下、
図1-
図6を参照して、本願の実施例による調理機器の蓋体アセンブリ100を説明する。
【0038】
本願の実施例による調理機器の蓋体アセンブリ100は内蓋1、蒸気弁2及びコイルアセンブリ3を備えてもよい。
【0039】
内蓋1に第1の取付空間11が設けられ、第1の取付空間11はコイルアセンブリ3を設置するために使用でき、蒸気弁2の少なくとも一部が内蓋1に伸び込まれ、つまり、蒸気弁2とコイルアセンブリ3とは同一の水平面内に設けられ、蓋体アセンブリ100の内部に蒸気弁2とコイルアセンブリ3とが同時に集積して設けられることができ、しかも、蒸気弁2はコイルアセンブリ3に並列して設置され、両者同士が互いに干渉しない。
【0040】
さらに、コイルアセンブリ3はコイルホルダー31とコイル巻線32とを含み、コイル巻線32を通電すると、食物が加熱されることができ、コイルホルダー31は内蓋1に固定されて且つ第1の取付空間11に位置し、コイル巻線32はコイルホルダー31に設けられ、コイルホルダー31はコイル巻線32を支持して固定することができ、コイル巻線32が安定的に第1の取付空間11内に設けられることができ、且つコイル巻線32の全体構造及び巻回形態の安定性を確保でき、コイル巻線32が磁場を安定的に形成して食物を加熱することができる。
【0041】
蒸気弁2の少なくとも一部が内蓋1に伸び込まれ、コイルアセンブリ3の中心は内蓋1の中心と同一の位置に位置しないため、コイル巻線32が円形に巻かれると、コイルの加熱中心が中心に位置せず、第1の取付空間11の面積に制限され、第1の取付空間11内に設置できるコイル巻線32の面積が小さくなる。
【0042】
コイルアセンブリ3が食物をより良く加熱するように、コイル巻線32が非円形に巻かれ、これにより、コイルから発生する熱を中心位置により集中させ、中心部の温度を最大限に上げ、ここでの食物の調理効果をより良くすることができるだけでなく、コイル巻線32も第1の取付空間11内の空間を十分に活用することができ、コイル巻線32の配置面積をより大きくすることができ、コイル巻線32を通電した後に発生する熱がより多くなり、これにより、メイラード反応を十分に刺激し、調理機器の調理効果はより良くなる。
【0043】
図2を参照し、コイル巻線32が楕円形に巻かれているため、コイル巻線32から発生する熱を中心位置により集中させ、中心部の温度を最大限に上げ、ここでの食物の調理効果をより良くすることができ、また、コイル巻線32も第1の取付空間11内の空間を十分に活用することができ、コイル巻線32を通電した後に発生する熱がより多くなり、メイラード反応を十分に刺激し、調理機器の調理効果はより良くなる。
【0044】
以上のように、蓋体アセンブリ100の内部に蒸気弁2及びコイル巻線32が同時に設けられ、集積度がより高く、全体構造がコンパクトであり、蒸気弁2およびコイル巻線32同士も互いに干渉しない。
【0045】
本願の実施例による調理機器の蓋体アセンブリ100は、該調理機器の蓋体アセンブリ100の蒸気弁2が内蔵されるため、集積度がより高く、また、コイル巻線32によって食物を効率よく加熱することができ、メイラード反応を十分に刺激し、調理機器の調理効果はより良くなる。
【0046】
そして、いくつかの実施例において、内蓋1の中心部分に温度センサー5が設けられる必要もあるため、楕円形に巻かれているコイル巻線32の中心部分は温度センサー5の配置に十分な空間を確保することができる。
【0047】
図2に示すように、内蓋1の旋回軸線の延伸方向は
図2のA-Bに示すような方向であり、内蓋1は旋回軸線の延伸方向に垂直な第1の方向(
図2のC-Dに示すような方向)を有し、蒸気弁2の少なくとも一部が内蓋1に伸び込まれ且つ内蓋1の第1の方向における一側に設けられ、これにより、第1の取付空間11の旋回軸線の延伸方向における長さは第1の取付空間11の第1の方向における幅より長いため、コイル巻線32の旋回軸線に沿う延伸方向の長さは第1の方向に沿う幅より大きく、コイル巻線32の形状を第1の取付空間11の形状に合わせるようにし、コイルから発生する熱を中心位置により集中させ、中心部の温度を最大限に上げ、ここでの食物の調理効果をより良くすることができ、また、コイル巻線32も第1の取付空間11内の空間を十分に活用することができ、コイル巻線32を通電した後に発生する熱がより多くなり、メイラード反応を十分に刺激し、調理機器の調理効果はより良くなる。
【0048】
図1および
図5を参照し、コイル巻線32は上層巻線321と下層巻線322とを含み、上層巻線321は下層巻線322の上方に位置し、上下の2層の巻線を巻くことによって、コイルアセンブリ3はより優れた電磁マッチングパラメータを有し、より良い電磁加熱効果を達成する。
【0049】
図1を参照し、上層巻線321の巻数と前記下層巻線322の巻数とが異なり、上層巻線321と下層巻線322とはエネルギーのより高い電磁界を形成して、加熱効果をより良くするようにする。
【0050】
いくつかの実施例において、蒸気弁2は第1の取付空間11の外側に位置してコイルアセンブリ3に近接して配置されるため、蓋体アセンブリ100全体の構造をコンパクトにさせ、蓋体アセンブリ100全体の体積を小さくすることができるだけでなく、コイルアセンブリ3を大きく配置して、加熱効果を確保することができる。
【0051】
本願のいくつかの実施例によれば、コイル巻線32の中心軸線は前記蓋体アセンブリ100の中心と重ならない。いくつかの実施例において、内鍋(図示せず)の形状は円形であり、調理機器の加熱効果が均一になり、
図2および
図3を参照し、蒸気弁2とコイルアセンブリ3は両方とも内鍋の上方に設けられ、即ち蒸気弁2とコイルアセンブリ3とを取り付けるための第1の取付空間11の両方とも内蓋1における内鍋に対応する部分に設けられ、そして、蒸気弁2が内蓋1の第1の取付空間11の外側に設けられて且つ内蓋1に伸び込まれ、内鍋の上方に設けられるため、蒸気弁2は内蓋1における内鍋に対応する一部の円形部分を占有し、第1の取付空間11を大きく配置するために、第1の取付空間11は内蓋1における蒸気弁2の配置位置以外の内鍋に対応する部分に配置され、そのため、第1の取付空間11の形状は大きな分割円の形状として形成される。
【0052】
これにより、第1の取付空間11は第1の内壁111と第2の内壁112とを含み、第1の内壁111は円弧状として形成され、第2の内壁112は平面として形成され、第2の内壁112は第1の内壁111の両端に接続され、第2の内壁112は蒸気弁2に近接して設置され、これにより、第1の取付空間11の設置面積を大きくし、さらに、第1の取付空間11内のコイルアセンブリ3のコイル巻線32の配置面積を大きくすることができ、コイル巻線32を通電した後に発生する熱がより多くなり、メイラード反応を十分に刺激し、調理機器の調理効果はより良くなる。
【0053】
さらに、コイルホルダー31の外周壁は第1の取付空間11と同形に設置され、コイルホルダー31と第1の取付空間11の外周壁とを密着して設置することができ、コイルホルダー31の設置安定性がより良く、コイルホルダー31が第1の取付空間11全体内に配置されることができ、さらに第1の取付空間11内のコイル巻線32の配置面積を大きくすることができ、コイル巻線32を通電した後に発生する熱がより多くなり、メイラード反応を十分に刺激し、調理機器の調理効果はより良くなる。
【0054】
図5に示すように、コイルホルダー31は上層ホルダー311と下層ホルダー312とを含み、上層ホルダー311と下層ホルダー312とは相対的に固定されてコイル巻線32の収納空間313が限定され、コイル巻線32は上層ホルダー311と下層ホルダー312とによって限定されたコイル巻線32の収納空間313内に配置され、上層ホルダー311と下層ホルダー312とを利用してコイル巻線32を支持して固定し、コイル巻線32は第1の取付空間11内に安定的に設けられることができ、また、コイル巻線32全体の構造及び巻回形態の安定性を確保でき、コイル巻線32が磁場を安定的に形成して加熱を達成することができる。
【0055】
図5を参照し、上層ホルダー311及び/又は下層ホルダー312にコイル巻線32に対応して間隔をあけて設けられた放射回避空間314が設けられ、コイル巻線32を通電すると、磁場を形成し、磁気誘導線は下方の放射回避空間314を通って加熱することができ、これにより、コイル巻線32の加熱効果が確保される。
【0056】
図5に示すように、上層ホルダー311及び/又は下層ホルダー312に複数の放射リブ315が設けられ、複数の放射リブ315はコイル巻線32を安定的に固定して支持し、コイル巻線32の形状と構造とが破壊されるのを避ける役割を果たし、隣接する放射リブ315によって放射回避空間314が限定され、放射回避空間314によって、放射がより良く下向きに伝達されることができるだけでなく、一定の放熱作用を発揮することができる。
【0057】
図2および
図5に示すように、内蓋1の中心に向かう径方向において、放射リブ315の外端の幅は内端の幅より大きく、上層ホルダー311と下層ホルダー312との構造強度を補強すると同時に、上層ホルダー311と下層ホルダー312との放熱効果をより向上させる。
【0058】
本願のいくつかの実施例によれば、放射リブ315の最大幅と最小幅との差の取る値範囲は4.5mm~20mmであり、上層ホルダー311と下層ホルダー312との構造強度を補強すると同時に、上層ホルダー311と下層ホルダー312との放熱効果をより向上させる。
【0059】
図5に示すように、上層ホルダー311及び/又は下層ホルダー312に環状の凸リブ316が設けられ、環状の凸リブ316は、上層ホルダー311及び/又は下層ホルダー312の構造強度を補強することができ、コイル巻線32をより安定的に設置することができ、他方で、コイル巻線32は凸リブ316に外嵌され、凸リブ316の外部輪郭によって凸リブ316の外側に取り囲まれるコイル巻線32の形状が制御され、しかも、凸リブ316の設置により、コイル巻線32が均一に分布され、コイル巻線32の構造安定性が確保される。
【0060】
そして、いくつかの実施例において、上層巻線321と下層巻線322とは凸リブ316に同時に取り囲んで配置されるため、上層巻線321と下層巻線322との最内輪の巻線直径が同じであり、これにより、コイルアセンブリ3はより優れた電磁マッチングパラメータを有し、より良い電磁加熱効果を達成することができる。
【0061】
そして、加熱蓋4は内蓋1に取り外し可能に設けられ且つコイルアセンブリ3の下方に位置し、コイル巻線32を通電すると、加熱蓋4が加熱され、コイル巻線32を通電すると、磁場を形成して磁場内の加熱蓋4を加熱することができる。
【0062】
いくつかの実施例において、内蓋1に第2の取付空間が設けられ、第2の取付空間は第1の取付空間11の一側に位置し、蒸気弁2は加熱蓋4に設けられて且つ第2の取付空間に設けられ、内蓋1の内部に伸び込まれて、外部へ蒸気を排出するようにする。
【0063】
図3および
図6を参照し、加熱蓋4の上表面に溝41が設けられ、溝41の底部が内鍋に近づく方向に突出するため、食物調理過程において発生する水蒸気は溝41の底部に集まり、コイル巻線32の加熱蓋4における正投影は溝41を覆い、溝41での加熱蓋4が十分な熱を得ることができ、溝41の底部の凝縮水を減らし、凝縮水が食物に滴下して食物の食感に影響を与えないようにし、食物の調理効果が確保される。
【0064】
図4に示すように、調理機器の蓋体アセンブリ100はガラス仕切り板12をさらに備え、ガラス仕切り板12は第1の取付空間に位置して且つコイルアセンブリ3の下方に位置し、コイル巻線32から発生する放射はガラス仕切り板12を透過して加熱板に放射することができ、加熱蓋4から発生する熱はガラスを介してコイルアセンブリ3に伝達しにくく、これにより、熱の利用率を高めることができる。
【0065】
図1および
図3に示すように、調理機器の蓋体アセンブリ100は温度センサー5をさらに含み、温度センサー5はコイルホルダー31に固定されて且つコイル巻線32の内輪空間33に位置し、温度センサー5は内蓋1の中心位置に設けられて加熱蓋4の中心位置の温度を検出できるようにする。
【0066】
本願のいくつかの実施例によれば、温度センサー5はコイル巻線32の中心にずれて設置され、加熱蓋4の中心位置の位置温度及び蒸気温度を同時に検出して、コイルホルダー31の巻線空間を十分に利用する。
【0067】
以下、
図1-
図7を参照して本願の他の実施例による調理機器の蓋体アセンブリ100を説明する。
【0068】
本願の実施例による調理機器の蓋体アセンブリ100は、内蓋1、蒸気弁2、コイルアセンブリ3及び加熱蓋4を備えてもよい。
【0069】
内蓋1に第1の取付空間11が設けられ、第1の取付空間11はコイルアセンブリ3を設置するために使用でき、蒸気弁2は内蓋1に設けられて且つ第1の取付空間11の一側に位置し、つまり、蒸気弁2とコイルアセンブリ3とは同一の水平面内に設けられ、蓋体アセンブリ100の内部に蒸気弁2とコイルアセンブリ3とが同時に集積して設けられることができ、しかも、蒸気弁2はコイルアセンブリ3に並列して設置され、両者同士が互いに干渉しない。
【0070】
図1および
図3に示すように、加熱蓋4は内蓋1に設けられて且つコイルアセンブリ3の下方に位置し、コイル巻線32を通電すると、加熱蓋4が加熱され、蒸気弁2とコイルアセンブリ3とは両方とも内鍋の上方に設けられ、即ち蒸気弁2とコイルアセンブリ3を取り付けるための第1の取付空間11の両方とも蓋体アセンブリ100における内鍋に対応する部分に設けられ、いくつかの実施例において、内鍋の水平面における投影の形状は円形または略円形であり、そして、蒸気弁2の少なくとも一部が内蓋1内に伸び込まれ、内鍋の上方に設けられるため、蒸気弁2は内蓋1における内鍋に対応する一部の円形部分を占有し、第1の取付空間11を大きく配置するために、第1の取付空間11は内蓋1における蒸気弁2の対応する位置以外の内鍋に対応する部分に配置され、そのため、第1の取付空間11の形状は大きな分割円の形状として形成される。
【0071】
これにより、第1の取付空間11は第1の内壁111と第2の内壁112とを含み、第1の内壁111は円弧状として形成され、第2の内壁112は平面として形成され、第2の内壁112は第1の内壁111の両端に接続され、第2の内壁112は蒸気弁2に近接して設置され、これにより、第1の取付空間11の設置面積を大きくし、さらに、第1の取付空間11内のコイルアセンブリ3のコイル巻線32の配置面積を大きくすることができ、コイル巻線32を通電した後に発生する熱がより多くなり、メイラード反応を十分に刺激し、調理機器の調理効果はより良くなる。
【0072】
さらに、コイルアセンブリ3はコイルホルダー31とコイル巻線32とを含み、コイル巻線32を通電すると、磁場を形成して磁場内の加熱蓋4を加熱することができ、コイルホルダー31は内蓋1に固定されて且つ第1の取付空間11に位置し、コイル巻線32はコイルホルダー31に設けられ、コイルホルダー31はコイル巻線32を支持して固定することができ、コイル巻線32が第1の取付空間11内に安定的に設けられることができ、且つコイル巻線32の全体構造及び巻回形態の安定性を確保でき、コイル巻線32が磁場を安定的に形成して加熱蓋4を加熱することができる。
【0073】
コイルホルダー31の外周壁は第1の取付空間11と同形に設置され、コイルホルダー31と第1の取付空間11の外周壁とを密着して設置することができ、コイルホルダー31の設置安定性がより良く、コイルホルダー31が第1の取付空間11全体内に配置されることができ、さらに第1の取付空間11内のコイル巻線32の配置面積を大きくすることができ、コイル巻線32を通電した後に発生する熱がより多くなり、メイラード反応を十分に刺激し、調理機器の調理効果はより良くなる。
【0074】
以上のように、蓋体アセンブリ100の内部に蒸気弁2及びコイル巻線32が同時に設けられ、集積度がより高く、全体構造がコンパクトであり、また、蒸気弁2およびコイル巻線32同士が互いに干渉しなく、それと同時に、コイル巻線32が蒸気弁2を回避して設置すると同時に、第1の取付空間11を大きく設置することによって、第1の取付空間11内のコイル巻線32の配置面積を大きくすることができ、コイル巻線32を通電した後に発生する熱がより多くなり、メイラード反応を十分に刺激し、調理機器の調理効果はより良くなる。
【0075】
本願の実施例による調理機器の蓋体アセンブリ100は、該調理機器の蓋体アセンブリ100の蒸気弁2が内蔵されるため、集積度がより高く、また、コイル巻線32によって食物を効率よく加熱することができ、メイラード反応を十分に刺激し、調理機器の調理効果はより良くなる。
【0076】
図5に示すように、コイルホルダー31は上層ホルダー311と下層ホルダー312とを含み、上層ホルダー311と下層ホルダー312とは相対的に固定されてコイル巻線32の収納空間313が限定され、コイル巻線32は上層ホルダー311と下層ホルダー312とによって限定されたコイル巻線32の収納空間313内に配置され、上層ホルダー311と下層ホルダー312とを利用してコイル巻線32を支持して固定し、コイル巻線32は第1の取付空間11内に安定的に設けられることができ、また、コイル巻線32全体の構造及び巻回形態の安定性を確保でき、コイル巻線32が磁場を安定的に形成して加熱蓋4を加熱するようにする。
【0077】
図5を参照し、上層ホルダー311及び/又は下層ホルダー312にコイル巻線32に対応して間隔をあけて設けられた放射回避空間314が設けられ、コイル巻線32を通電すると、磁場を形成し、磁気誘導線は下方の放射回避空間314を通って加熱蓋4を加熱することができ、これにより、コイル巻線32の加熱効果が確保される。
【0078】
図5に示すように、上層ホルダー311及び/又は下層ホルダー312に複数の放射リブ315が設けられ、複数の放射リブ315はコイル巻線32を安定的に固定して支持し、コイル巻線32の形状と構造とが破壊されるのを避ける役割を果たし、隣接する放射リブ315によって放射回避空間314が限定され、放射回避空間314によって、放射がより良く下向きに加熱蓋4に伝達されることができるだけでなく、より良い放熱作用を達成することもできる。
【0079】
図2および
図5に示すように、内蓋1の中心に向かう径方向において、放射リブ315の外端の幅は内端の幅より大きく、上層ホルダー311と下層ホルダー312との構造強度を補強すると同時に、上層ホルダー311と下層ホルダー312との放熱効果をより向上させる。
【0080】
本願のいくつかの実施例によれば、放射リブ315の最大幅と最小幅との差の取る値範囲は4.5mm~20mmであり、上層ホルダー311と下層ホルダー312との構造強度を補強すると同時に、上層ホルダー311と下層ホルダー312との放熱効果をより向上させる。
【0081】
図5に示すように、上層ホルダー311及び/又は下層ホルダー312に環状の凸リブ316が設けられ、環状の凸リブ316は、上層ホルダー311及び/又は下層ホルダー312の構造強度を補強することができ、コイル巻線32をより安定的に設置することができ、他方で、コイル巻線32は凸リブ316に外嵌され、凸リブ316の外部輪郭によって凸リブ316の外側に取り囲まれるコイル巻線32の形状が制御され、しかも、凸リブ316の設置により、コイル巻線32が均一に分布され、コイル巻線32の構造安定性が確保される。
【0082】
そして、いくつかの実施例において、上層巻線321と下層巻線322とは凸リブ316に同時に取り囲んで配置されるため、上層巻線321と下層巻線322との最内輪の巻線直径が同じであり、これにより、コイルアセンブリ3はより優れた電磁マッチングパラメータを有し、より良い電磁加熱効果を達成することができる。
【0083】
なお、衝突しない限り、本願の実施例及び実施例における特徴を互いに組み合わせることができる。
【0084】
以下、図面を参照して調理機器の蓋体アセンブリ100の1つの具体的な実施例を説明する。
【0085】
図1および
図3に示すように、蓋体アセンブリ100は、パネル(図示せず)、磁気バリア6、温度調節器アセンブリ50、コイルアセンブリ3、内蓋1及び可動蓋板アセンブリ40を備える。パネルは蓋体アセンブリ100全体構造の上部に位置し、ユーザはパネルを介して調理機器の作動状態を制御することができ、磁気バリア6はパネルとコイルアセンブリ3との間に設けられ、コイルアセンブリ3からの放射を遮断し、パネルがコイルアセンブリ3によって加熱されるのを回避し、パネルに集積された電気部品の作動安定性が確保される。
【0086】
可動蓋板アセンブリ40は蓋体アセンブリ100の下部に設けられ、且つ調理機器の内鍋と内蓋1との間に設けられ、可動蓋板アセンブリ40に加熱蓋4が設けられ、加熱蓋4は内蓋1に設けられるコイルアセンブリ3の下部に位置し、加熱蓋4はコイルアセンブリ3によって加熱されることで、内鍋内の食材を加熱する。加熱蓋4に突起構造と溝41構造とが設けられ、突起構造と溝41構造とを利用して熱放射を受ける面積を増加し、加熱蓋4が十分な熱を得るようにする。
【0087】
図2を参照し、内蓋1の形状は方形であり、方形の内蓋1における調理機器内鍋に対応する部分は円形であり、内蓋1の一側に蒸気弁2が設けられ、蒸気弁2の少なくとも一部は内蓋1における調理機器の内鍋に対応する円形部分に位置する。
【0088】
内蓋1に第1の取付空間11がさらに設けられ、蒸気弁2は第1の取付空間11の一側に位置し、第1の取付空間11も内蓋1における調理機器の内鍋に対応する円形部分に配置される。
【0089】
蒸気弁2は内蓋1における内鍋に対応する一部の円形部分を占有するため、第1の取付空間11の形状は大きな分割円の形状として形成され、即ち内蓋1における内鍋に対応する円形部分は1本の弦で2部分に分割され、小さな分割円部分に蒸気弁2が設けられ、大きな分割円部分に第1の取付空間11が設けられる。
【0090】
これにより、第1の取付空間11は第1の内壁111と第2の内壁112とを含み、第1の内壁111は円弧状として形成され、第2の内壁112は平面として形成され、第2の内壁112は第1の内壁111の両端に接続され、第2の内壁112は蒸気弁2に近接して設置される。
【0091】
第1の取付空間11内に温度調節器アセンブリ50、コイルアセンブリ3及びガラス仕切り板12が設けられ、
図5に示すように、コイルアセンブリ3は、コイルホルダー31とコイル巻線32とを含み、温度調節器アセンブリ50はコイルホルダー31に固定されてコイル巻線32の内輪空間33に位置し、温度調節器アセンブリ50に温度調整バルブと温度センサー5とが集積され、温度センサー5は内蓋1の中心位置に設けられて加熱蓋4の中心位置の温度を検出することができる。
【0092】
コイルホルダー31の外周壁は第1の取付空間11と同形に設置され、コイルホルダー31と第1の取付空間11の外周壁とを密着して設置することができ、コイルホルダー31の設置安定性がより良く、コイルホルダー31が第1の取付空間11全体内に配置されることができ、さらに第1の取付空間11内のコイル巻線32の配置面積を大きくすることができ、コイル巻線32を通電した後に発生する熱がより多くなり、メイラード反応を十分に刺激し、調理機器の調理効果はより良くなる。
【0093】
コイル巻線32は中空の楕円形に巻かれ、横長が縦幅より大きく、目型のように、旋回軸線の延伸方向に垂直な中央部分が滑らかであり、旋回軸線の延伸方向に沿った両端が尖っており、該形状に巻かれるコイル巻線32の中心部分は温度調節器アセンブリ50の配置に十分な空間が確保されることができ、そして、コイル巻線32も第1の取付空間11内の空間を十分に活用することができ、コイル巻線32を通電した後に発生する熱がより多くなり、メイラード反応を十分に刺激し、調理機器の調理効果はより良くなる。
【0094】
コイル巻線32は上層巻線321と下層巻線322とを含み、上層巻線321は下層巻線322の上方に位置し、上層巻線321の巻線巻数と下層巻線322の巻線巻数とが異なり、且つ上層巻線321と下層巻線322との最内輪の巻線直径が同じであり、上下の2層の巻線を巻いて、上層巻線321と下層巻線322との位置関係を限定することによって、コイルアセンブリ3はより優れた電磁マッチングパラメータを有し、より良い電磁加熱効果を達成する。
【0095】
コイルホルダー31は上層ホルダー311と下層ホルダー312とを含み、上層ホルダー311と下層ホルダー312とは相対的に固定されてコイル巻線32の収納空間313が限定され、コイル巻線32は上層ホルダー311と下層ホルダー312とによって限定されたコイル巻線32の収納空間313内に配置され、上層ホルダー311と下層ホルダー312とを利用してコイル巻線32を支持して固定し、コイル巻線32は第1の取付空間11内に安定的に設けられることができ、また、コイル巻線32全体の構造及び巻回形態の安定性を確保でき、コイル巻線32が磁場を安定的に形成して加熱蓋4を加熱することができる。
【0096】
上層ホルダー311及び/又は下層ホルダー312に複数の放射リブ315が設けられ、内蓋1の中心に向かう径方向において、放射リブ315の外端の幅は内端の幅より大きく、最大幅と最小幅との差の取る値範囲は4.5mm~20mmであり、複数の放射リブ315は、コイル巻線32を安定的に固定して支持し、上層ホルダー311と下層ホルダー312とを補強する役割を果たし、放射リブ315の配置により、コイル巻線32の形状と構造とが破壊されるのを避けることができる。
【0097】
隣接する放射リブ315間に放射回避空間314が限定され、放射回避空間314によって、放射がより良く下向きに加熱蓋4に伝達されることができるだけでなく、より良い放熱作用を達成することもできる。
【0098】
下層ホルダー312に環状の凸リブ316が設けられ、環状の凸リブ316は、下層ホルダー312の構造強度を補強することができ、コイル巻線32をより安定的に設置することができ、他方で、コイル巻線32は凸リブ316に外嵌され、凸リブ316の外部輪郭によって凸リブ316の外側に取り囲まれるコイル巻線32の形状が制御され、しかも、凸リブ316の設置により、コイル巻線32が均一に分布され、コイル巻線32の構造の安定性が確保される。
【0099】
図4を参照し、ガラス仕切り板12はコイルアセンブリ3の下部に設けられ、コイル巻線32から発生する放射はガラス仕切り板12を透過して加熱板に放射することができ、加熱蓋4から発生する熱はガラスを介してコイルアセンブリ3に伝達しにくく、これにより、熱の利用率を高めることができる。
【0100】
さらに、ガラス仕切り板12に開孔121がさらに設けられ、開孔121は温度調節器アセンブリ50を回避し、温度調節器アセンブリ50が加熱板の温度を検出することができるようにする。
【0101】
図3および
図6に示すように、加熱蓋4の上表面に溝41が設けられ、溝41の底部が内鍋に近づく方向に突出するため、コイル巻線32の加熱蓋4における正投影は溝41を覆い、溝41での加熱蓋4が十分な熱を得ることができ、溝41の底部の凝縮水を減らし、凝縮水が食物に滴下して食物の食感に影響を与えないようにし、食物の調理効果が確保される。
【0102】
そして、溝41に貫通孔42が設けられ、貫通孔42はガラス仕切り板12に設置された開孔121及び温度調節器アセンブリ50の位置に対応し、温度センサー5は貫通孔42の位置に密着して設けられ、蒸気の温度と加熱板の温度とを同時に検出することができ、調理機器の温度をより正確に制御するようにする。
【0103】
本願の他の態様による調理機器は、上記の調理機器の蓋体アセンブリ100を備える。調理機器では、上記調理機器の蓋体アセンブリ100を採用することによって、調理機器の全体構造がよりコンパクトであり、集積度がより高く、調理効果がより良い。
【0104】
本明細書の説明では、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体例」、または「いくつかの例」という参考用語などの説明は、該実施例または例を組み合わせて説明する具体的な特徴、構造、材料または特点が本願の少なくとも1つの実施例または例に含まれることを意味する。本明細書では、上記用語の例示的な叙述は必ずしも同じ実施例または例を対象とする必要がない。また、説明する具体的な特徴、構造、材料または特点はいずれかまたは複数の実施例または例では適切な方式で結合することができる。なお、当業者は本明細書に説明される異なる実施例または例を結合するか組み合わせることができる。
【0105】
本願の実施例を提示し記述したが、上記実施例は例示的なものであり、本願を制限するためのものとして理解することができなく、当業者であれば、本願の範囲で上記実施例について様々な変化、修正、置換および変形が可能であることが理解できる。
【符号の説明】
【0106】
蓋体アセンブリ100、内蓋1、第1の取付空間11、第1の内壁111、第2の内壁112、ガラス仕切り板12、開孔121、蒸気弁2、コイルアセンブリ3、コイルホルダー31、上層ホルダー311、下層ホルダー312、収納空間313、放射回避空間314、放射リブ315、凸リブ316、コイル巻線32、上層巻線321、下層巻線322、内輪空間33、可動蓋板アセンブリ40、加熱蓋4、溝41、貫通孔42、温度調節器アセンブリ50、温度センサー5、磁気バリア6。
【外国語明細書】