(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007083
(43)【公開日】2024-01-18
(54)【発明の名称】コンベヤ装置及びコンベヤ装置の動力伝動部材
(51)【国際特許分類】
B65G 13/071 20060101AFI20240111BHJP
【FI】
B65G13/071 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022108283
(22)【出願日】2022-07-05
(71)【出願人】
【識別番号】592026819
【氏名又は名称】伊東電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100480
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 隆
(72)【発明者】
【氏名】伊東 一夫
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 朋延
(72)【発明者】
【氏名】吉川 慎一
(72)【発明者】
【氏名】森 浩紀
【テーマコード(参考)】
3F033
【Fターム(参考)】
3F033BB02
3F033BB14
3F033BC04
3F033BC05
(57)【要約】
【課題】簡単な構造の動力伝動部材によって、隣接するローラに動力を伝動するコンベヤ装置を提供する。
【解決手段】複数のローラ11と動力伝動部材20を有し、前記複数のローラ11が所定の間隔で配され、前記動力伝動部材20で、隣接するローラ11に回転力を伝動するコンベヤ装置において、
前記動力伝動部材20は、自由回転する回転体21と付勢手段25を有し、前記回転体21が前記付勢手段25によって隣接するローラ11の双方の表面に押し当てられていることを特徴とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のローラと動力伝動部材を有し、前記複数のローラが所定の間隔で配され、前記動力伝動部材で、隣接するローラに回転力を伝動するコンベヤ装置において、
前記動力伝動部材は、自由回転する回転体と付勢手段を有し、前記回転体が前記付勢手段によって隣接するローラの双方の表面に押し当てられていることを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項2】
前記動力伝動部材は、隣接するローラの間であってその上部側に配置される上部側回転体と、隣接するローラの間であってその下部側に配置される下部側回転体と、前記上部側回転体と前記下部側回転体を相互に引き寄せる弾性部材を有し、少なくとも前記上部側回転体と前記下部側回転体の一方が前記ローラの表面に押し当てられていることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤ装置。
【請求項3】
前記上部側回転体を回転可能に支持する上部側支持部材と、前記下部側回転体を回転可能に支持する下部側支持部材を有し、前記上部側支持部材と前記下部側支持部材の間に前記弾性体が配されていることを特徴とする請求項2に記載のコンベヤ装置。
【請求項4】
前記弾性体は、隣接する前記ローラの間の隙間を通過して前記上部側回転体と前記下部側回転体を繋ぐことを特徴とする請求項2に記載のコンベヤ装置。
【請求項5】
前記動力伝動部材は、隣接するローラの間であってその上部側に配置される上部側回転体を有し、
隣接するローラの間であってその下部側に錘があり、前記上部側回転体と前記錘が連結されており、前記錘の重力によって前記上部側回転体が前記ローラの表面に押し当てられていることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤ装置。
【請求項6】
前記回転体はローラ、コロ、球体のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のコンベヤ装置。
【請求項7】
隣接するローラに回転力を伝動するコンベヤ装置の動力伝動部材であって、
自由回転する回転体と付勢手段を有し、前記回転体が前記付勢手段によって隣接するローラの双方の表面に押し当てられるものであることを特徴とするコンベヤ装置の動力伝動部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベヤ装置に関するものである。また本発明は、隣接するローラに回転力を伝動するコンベヤ装置の動力伝動部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ローラコンベヤと称されるコンベヤ装置が知られている。
代表的なローラコンベヤは、平行に配置された左右一対のサイドフレーム間に、搬送物を搬送する複数の搬送ローラが搬送方向に所定間隔で軸支されたものである。
ローラコンベヤでは、多くの場合、いくつかの搬送ローラが動力によって回転し、搬送物を移動させる。
特許文献1に開示されたローラコンベヤは、一つの搬送ローラが駆動用モータを内蔵するモータ内蔵ローラであり、他の搬送ローラは空転ローラである。
特許文献1に開示されたローラコンベヤでは、隣接する搬送ローラ同士の間にベルトが懸架されており、隣接する搬送ローラ間で回転力が伝動される。
特許文献1では、全ての搬送ローラがベルトで係合しており、一つのモータ内蔵ローラの回転力が全ての搬送ローラに伝動され、全ての搬送ローラが回転する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-210100号公報
【特許文献2】特開2019-31346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術のローラコンベヤは、隣接する搬送ローラ間にベルトが巻回されている。そのため、ローラコンベヤを構成する搬送ローラは、プーリを有していなければならない。
またベルトの多くは、芯材が内蔵されており、伸びにくい、そのため搬送ローラ間にベルトを巻回するのに熟練を要する。
【0005】
また傾斜姿勢で設置され、搬送物を下方に向かって搬送するローラコンベヤには、一部の搬送ローラだけが動力によって駆動し、他の搬送ローラは、単に空転するだけのものもある。
即ち傾斜姿勢で設置され、搬送物を斜め下方に移動させるローラコンベヤでは、重力によって搬送物に斜め下方の分力が生じる。そのため傾斜姿勢で設置されるローラコンベヤには、一部の搬送ローラだけを動力によって回転させて搬送物に勢いをつけ、その勢いと、重力によって搬送物を移動させる構造のものがある。
【0006】
しかしながら、搬送物が軽いものである場合には、重力による作用が小さく、搬送物が中途で停止してしまう場合があった。
本発明は、従来技術の上記した課題を解決するものであり、簡単な構造の動力伝動部材によって隣接するローラに動力を伝動するコンベヤ装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決するための態様は、複数のローラと動力伝動部材を有し、前記複数のローラが所定の間隔で配され、前記動力伝動部材で、隣接するローラに回転力を伝動するコンベヤ装置において、前記動力伝動部材は、自由回転する回転体と付勢手段を有し、前記回転体が前記付勢手段によって隣接するローラの双方の表面に押し当てられていることを特徴とするコンベヤ装置である。
【0008】
本態様のコンベヤ装置は、回転体が付勢手段によって隣接するローラの双方の表面に押し当てられている。本態様のコンベヤ装置では、回転体を介して隣接するローラに動力が伝動される。
【0009】
上記した態様において、前記動力伝動部材は、隣接するローラの間であってその上部側に配置される上部側回転体と、隣接するローラの間であってその下部側に配置される下部側回転体と、前記上部側回転体と前記下部側回転体を相互に引き寄せる弾性部材を有し、少なくとも前記上部側回転体と前記下部側回転体の一方が前記ローラの表面に押し当てられていることが望ましい。
【0010】
本態様のコンベヤ装置では、弾性部材によって、上部側回転体と下部側回転体が互いに引き付けられる方向に付勢されている。そして弾性体の弾性力によって、上部側回転体と下部側回転体の一方又は双方が、隣接するローラの双方の表面に押し当てられて、ローラの回転力を伝動する。
【0011】
上記した態様において、前記上部側回転体を回転可能に支持する上部側支持部材と、前記下部側回転体を回転可能に支持する下部側支持部材を有し、前記上部側支持部材と前記下部側支持部材の間に前記弾性体が配されていることが望ましい。
【0012】
本態様のコンベヤ装置によると、簡単な構造で、回転体を隣接するローラの双方の表面に押し当てることができる。
【0013】
上記した態様において、前記弾性体は、隣接する前記ローラの間の隙間を通過して前記上部側回転体と前記下部側回転体を繋ぐことが望ましい。
【0014】
本態様のコンベヤ装置は、ローラ間の隙間を利用して上下の回転体を繋いでいる。
【0015】
上記した態様において、同様の課題を前記動力伝動部材は、隣接するローラの間であってその上部側に配置される上部側回転体を有し、隣接するローラの間であってその下部側に錘があり、前記上部側回転体と前記錘が連結されており、前記錘の重力によって前記上部側回転体が前記ローラの表面に押し当てられていることが望ましい。
【0016】
本態様のコンベヤ装置では、重力によってローラの表面に回転体が押し当てられる。
【0017】
上記した各態様において、前記回転体はローラ、コロ、球体のいずれかであることが望ましい。
【0018】
コンベヤ装置の動力伝動部材の態様は、隣接するローラに回転力を伝動するコンベヤ装置の動力伝動部材であって、自由回転する回転体と付勢手段を有し、前記回転体が前記付勢手段によって隣接するローラの双方の表面に押し当てられるものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明のコンベヤ装置は、簡単な構造の動力伝動部材によって隣接するローラに動力を伝動することができ、組み立てが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施形態のコンベヤ装置が2台連結された搬送ラインの斜視図である。
【
図2】
図1のコンベヤ装置で採用する動力伝動部材の斜視図である。
【
図3】
図1のコンベヤ装置の搬送ローラと動力伝動部材の関係を示す斜視図である。
【
図4】
図1のコンベヤ装置のサイドフレームを除いた状態における側面図である。
【
図5】(a)(b)(c)は動力伝動部材の変形例の斜視図である。
【
図7】
図6の動力伝動部材を採用したコンベヤ装置のサイドフレームを除いた状態における側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態のコンベヤ装置1、2が連結された搬送ライン3の斜視図である。
コンベヤ装置1は、水平に設置されており、コンベヤ装置2は、傾斜姿勢に設置されている。
二つのコンベヤ装置1、2の構造は、同じものであり、平行に配置された左右一対のサイドフレーム10間に搬送物を搬送する複数の搬送ローラ11を搬送方向に所定間隔で軸支したものである。
【0022】
サイドフレーム10は、搬送方向に沿って延びる長尺状の部材であり、所謂C型鋼を加工して形成されている。サイドフレーム10は、2つで一対のものであり、それぞれがコンベヤ装置1、2全体の短手方向で間隔を空けて配されており、互いに平行となるように延びている。
【0023】
搬送ローラ11は、
図3の様に、円筒状のローラ本体12と、ローラ本体12の軸線方向両端からそれぞれ突出する支持軸部13とを備えた部材であり、ローラ本体12内に図示しないベアリングがあり、ローラ本体12は支持軸部13に対して回転可能である。
【0024】
コンベヤ装置1、2は、いずれも2つのサイドフレーム10の間に複数の搬送ローラ11が取りつけられて形成されている。コンベヤ装置1、2では、2つのサイドフレーム10に対してそれぞれの搬送ローラ11の支持軸部13が固定されており、複数の搬送ローラ11は、サイドフレーム10の延び方向で並列するように配置されている。
コンベヤ装置1、2は、複数のローラ本体12が2つのサイドフレーム10の間で並列配置され、各ローラ本体12がいずれも回転可能な状態となっている。
【0025】
なお、複数の搬送ローラ11のうち、一の搬送ローラ11は、内蔵する動力源又は外部に配される動力源から動力を供給されて回転する駆動ローラであり、他の搬送ローラ11は、駆動ローラから動力伝動を受けて回転する従動ローラである。本実施形態で採用する駆動ローラはモータ内蔵ローラであり、他の搬送ローラ11は空転ローラである。
本実施形態では、各搬送ローラ11の間に動力伝動部材20が設けられており、当該動力伝動部材20によって連接する搬送ローラ11の間で動力が伝動される。
前記した様に、複数の搬送ローラ11のうち、一の搬送ローラ11が動力によって回転する駆動ローラであり、他の搬送ローラ11は、駆動ローラから直接的に、又は他の搬送ローラ11を介して間接的に動力伝動されて回転する。
コンベヤ装置1、2では、並列配置されたローラ本体12の上側部分が、搬送物(図示しない)が搬送される搬送面となる。
【0026】
次に、動力伝動部材20について説明する。
動力伝動部材20は、上部側回転体21と、下部側回転体22a、22bと、上部側回転体21と下部側回転体22a、22bを相互に引き寄せるばね(弾性部材)25a、25bを有している。
上部側回転体21は、小径の摩擦ローラである。即ち、上部側回転体21は、表面がゴム等の摩擦係数が高い部材で構成されている。
上部側回転体21の直径は、隣接する搬送ローラ11の隙間35よりも大きい。また上部側回転体21の直径は、上部側回転体21を隣接する搬送ローラ11の間に設置したとき、全体が、コンベヤ装置1、2の搬送面よりも下になる大きさである。
上部側回転体21は、ローラ本体12よりも小径であり、上部側回転体21の直径は、ローラ本体12の直径の3分の1以下である。
上部側回転体21の両端から支持軸部15が突出している。上部側回転体21には図示しないベアリングが内蔵されており、上部側回転体21は、支持軸部15に対して自由回転可能である。
上部側回転体21は、支持軸部15が上部側支持部材30a、30bに支持されている。従って、上部側回転体21は、上部側支持部材30a、30bに対して自由回転することができる。
【0027】
下部側回転体22a、22bは、短尺の摩擦コロである。即ち、下部側回転体22a、22bは、表面がゴム等の摩擦係数が高い部材で構成されている。
下部側回転体22a、22bの直径は、前記した上部側回転体21よりも大きい。下部側回転体22a、22bの直径は、ローラ本体12よりも小径であることが望ましい。
下部側回転体22a、22bは、共通軸32で繋がれている。下部側回転体22a、22bには図示しないベアリングが内蔵されており、下部側回転体22a、22bは共通軸32に対して自由回転可能である。共通軸32の両端は下部側支持部材33a、33bに支持されている。
【0028】
上部側支持部材30a、30bと下部側支持部材33a、33bは、ばね(弾性部材)25a、25bで結合されている。ばね(弾性部材)25a、25bの直径は、隣接する搬送ローラ11の隙間35よりも小さい。
【0029】
動力伝動部材20は、
図2、
図4の様に、各搬送ローラ11の間に設けられている。
即ち、動力伝動部材20の上部側回転体21は、
図3、
図4の様に、隣接する搬送ローラ11の間であって、ローラ本体12の上に配されている。
ここで上部側回転体21は、直径が小さいので、全体的に搬送ローラ11で囲まれた空間内に収まり、搬送面上には突出しない。
【0030】
動力伝動部材20の下部側回転体22a、22bは、
図3、
図4の様に、隣接する搬送ローラ11の間であって、ローラ本体12の下に配されている。下部側回転体22a、22bは直径が大きいので、搬送ローラ11で囲まれた空間内には収まりきらず、一部がはみ出す。
しかしはみ出した部分は、ローラ本体12の下部側であるから、搬送物が衝突することはない。
【0031】
ばね(弾性部材)25a、25bは、隣接するローラ本体12の間の隙間35に配置されている。ばね(弾性部材)25a、25bは、上部側支持部材30a、30bと下部側支持部材33a、33bを繋ぐものであり、自然長さよりも引っ張られた状態となっている。
【0032】
そのため上部側回転体21と下部側回転体22a、22bは、ばね(弾性部材)25a、25bによって互いに引き寄せられ、それぞれローラ本体12と接触して押し当てられている。
即ち、上部側回転体21と下部側回転体22a、22bの直径は、いずれも隣接する搬送ローラ11の間の隙間35よりも大きく、上部側回転体21及び下部側回転体22a、22bは、前記隙間35を通り抜けることがではない。そのため上部側回転体21は、上部側回転体21と下部側回転体22a、22bの間であって隙間35よりも上に止まり、下部側回転体22a、22bは、上部側回転体21と下部側回転体22a、22bの間であって隙間35よりも下に止まる。
【0033】
そしてばね(弾性部材)25a、25bの引っ張り力によって、上部側回転体21は、隙間35よりも上の領域で、隣接するローラ本体12の双方の表面と接触する。同様に、ばね(弾性部材)25a、25bの引っ張り力によって、下部側回転体22a、22bは、隙間35よりも下の領域で、隣接するローラ本体12の双方の表面と接触する。
本実施形態においては、ばね(弾性部材)25a、25bを付勢手段として、上部側回転体21と下部側回転体22a、22bが隣接するローラ本体12の双方の表面に押し当てられている。
【0034】
上部側回転体21は、自由回転するものであり、隣接するローラ本体12の双方の表面と接触する。そのため一方のローラ本体12が回転すると、両者の接触面から力を受けて回転する。上部側回転体21が回転すると、これと接触している他方のローラ本体12が接触面から力を受けて回転する。即ち、一方のローラ本体12の回転力が、上部側回転体21を経由した他方のローラ本体12に伝動される。
下部側回転体22a、22bについても同様であり、隣接するローラ本体12の間で回転力を伝動する。
即ち、下部側回転体22a、22bは、自由回転するものであり、隣接するローラ本体12の双方の表面と接触する。そのため一方のローラ本体12が回転すると、両者の接触面から力を受けて回転する。下部側回転体22a、22bが回転すると、これに接触している他方のローラ本体12が接触面から力を受けて回転する。即ち、一方のローラ本体12の回転力が、下部側回転体22a、22bを経由した他方のローラ本体12に伝動される。
【0035】
この様に、本実施形態のコンベヤ装置1、2は、動力伝動部材20の上部側回転体21と下部側回転体22a、22bが、隣接するローラ本体12の表面に付勢手段(ばね25a、25b)によって押し当てられており、上部側回転体21及び下部側回転体22a、22bを経由して隣接するローラ本体12間で回転力が伝動される。
本実施形態のコンベヤ装置1、2は、複数の搬送ローラ11の一つが動力によって回転し、その回転力が動力伝動部材20によって隣接する搬送ローラ11に伝えられ、結果的に全ての搬送ローラ11が動力によって回転する。
また本態様の動力伝動部材20は、取り付けに熟練を要しない。
【0036】
以上説明した実施形態では、上部側回転体21が比較的長いローラであり、下部側回転体22a、22bは長さが短いコロである。
しかしながら、回転体の形状や組合せは任意である。例えば回転体として球を採用することもできる。また回転体の個数についても任意である。
図5(a)に示す動力伝動部材40では、上部側回転体41と下部側回転体42がいずれも比較的長いローラである。
図5(b)に示す動力伝動部材45では、上部側回転体46と下部側回転体47がいずれも球体である。
図5(c)に示す動力伝動部材50では、下部側回転体51がコロであり、且つ一個である。
【0037】
以上説明した実施形態では、ローラ本体12の表面に押し当てる力を発揮する付勢手段として、ばねを採用した。しかしながら、本発明は付勢手段をばねに限定するものではなく、ゴム等を利用することもできる。また重力によって回転体をローラ本体12の表面に押し当てることも可能である。
【0038】
図6、
図7に示す動力伝動部材60は、上部側回転体55の下に、ワイヤー62で錘61が吊り下げられている。
動力伝動部材60は、
図7に示すように、ワイヤー62が搬送ローラ11の間の隙間35に挿通され、ローラ本体12、12の下部に錘61が吊り下げられている。
本実施形態では、錘61の重力により、上部側回転体55がローラ本体12の表面に押し当てられる
【0039】
以上説明した実施形態では、ばね(弾性部材)25a、25bやワイヤー62を、隣接するローラの間の隙間35に通したが、ローラ本体12の外側を通してもよい。即ち隣接する搬送ローラ11の支持軸部13の間にばね(弾性部材)25a、25bやワイヤー62を通してもよい。
【符号の説明】
【0040】
1、2 コンベヤ装置
11 搬送ローラ
12 ローラ本体
20、40、45、50、60 動力伝動部材
21、41、46、55 上部側回転体
22a、22b、42、47、51 下部側回転体
25a、25b ばね(弾性部材)(付勢手段)
30a、30b 上部側支持部材
33a、33b 下部側支持部材
35 隙間
61 錘
62 ワイヤー