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特開2024-70851マイクロ波信号又はミリ波信号の電力放射パターンを検出するレクテナアレイ
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  • 特開-マイクロ波信号又はミリ波信号の電力放射パターンを検出するレクテナアレイ 図1
  • 特開-マイクロ波信号又はミリ波信号の電力放射パターンを検出するレクテナアレイ 図2A
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  • 特開-マイクロ波信号又はミリ波信号の電力放射パターンを検出するレクテナアレイ 図3A
  • 特開-マイクロ波信号又はミリ波信号の電力放射パターンを検出するレクテナアレイ 図3B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070851
(43)【公開日】2024-05-23
(54)【発明の名称】マイクロ波信号又はミリ波信号の電力放射パターンを検出するレクテナアレイ
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/40 20060101AFI20240516BHJP
   G01R 29/08 20060101ALI20240516BHJP
【FI】
G01S7/40 117
G01R29/08 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023192309
(22)【出願日】2023-11-10
(31)【優先権主張番号】202211413387.4
(32)【優先日】2022-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】514046574
【氏名又は名称】キーサイト テクノロジーズ, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【氏名又は名称】池本 理絵
(72)【発明者】
【氏名】チュー・ウェン
(72)【発明者】
【氏名】ションピン・リァオ
(72)【発明者】
【氏名】リー・ツァオ
(72)【発明者】
【氏名】ヅゥチュアン・パイ
(72)【発明者】
【氏名】シャンチー・ヂァン
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AA02
5J070AB24
5J070AC06
5J070AC20
5J070AD06
5J070AD08
5J070AF03
5J070AH31
(57)【要約】
【課題】 被試験デバイス(DUT)の空間分布特性を示す入射無線周波数(RF)信号の電力放射パターンを測定するシステムが提供される。
【解決手段】 本システムは、アレイ状に配列された複数のアンテナ素子を含み、これらのアンテナ素子は、アンテナと、これらのアンテナにそれぞれ結合されたダイオードとを含む。各アンテナは、過度に小さいのでアンテナ素子が反射モードで動作することができないレーダ反射断面積(RCS)を有する。ダイオードが、該ダイオードがそれぞれ結合されたアンテナを通じて入射RF信号を受信し、この入射RF信号を、入射RF信号の電力に比例するDC電圧に整流し、アンテナ素子が検出モードで動作することを可能にするように、各ダイオードはゼロバイアスされる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレイ状に配列された複数のアンテナ素子を備え、
前記複数のアンテナ素子は、複数のアンテナと、該複数のアンテナにそれぞれ結合された複数のダイオードとを備え、
前記複数のアンテナのうちの各アンテナは、過度に小さいので前記複数のアンテナ素子が反射モードで動作することができないレーダ反射断面積(RCS)を有し、
前記複数のダイオードが、該複数のダイオードがそれぞれ結合された前記複数のアンテナを通じて入射無線周波数(RF)信号を受信し、前記入射RF信号を、該入射RF信号の電力に比例するDC電圧に整流し、前記複数のアンテナ素子が放射電力を検出する検出モードで動作することを可能にするように、前記複数のダイオードのうちの各ダイオードは、固定されたゼロバイアスを有する、被試験デバイス(DUT)の空間分布特性を示す入射RF信号の電力放射パターンを測定するシステム。
【請求項2】
前記複数のアンテナのうちの各アンテナは、共平面広帯域スロットアンテナを含む共平面高利得アンテナを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
アレイ状に配列され、前記複数のアンテナ素子の出力をそれぞれ増幅するように構成される複数の演算電力増幅器と、
前記複数の演算電力増幅器からの前記増幅された出力をデジタル化して、少なくとも1つのデジタル化された出力信号を提供するように構成される少なくとも1つのアナログ/デジタル変換器(ADC)と、
前記少なくとも1つのADCからの前記少なくとも1つのデジタル化された出力信号に基づいて、前記入射RF信号の前記電力放射パターンを求めるように構成される処理ユニットと
を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記入射RF信号の前記電力放射パターンは、遠方場電力放射パターンを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記処理ユニットは、前記電力放射パターンの較正を行って、前記少なくとも1つのデジタル化された出力信号と、前記複数のアンテナ素子によって検出された前記入射RF信号の前記電力との間の不一致を補償するように更に構成され、
前記不一致は、前記複数のアンテナの一致しないアンテナ利得と、前記複数のアンテナのそれぞれと前記DUTとの間の一致しない空間距離と、前記複数のアンテナと前記複数のダイオードとのそれぞれの間の一致しないインピーダンス整合と、前記複数のダイオードの一致しないダイオードIV特性とのうちの少なくとも1つによって引き起こされる、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのADCは、前記複数の演算電力増幅器からの前記増幅された出力をそれぞれ受信するように構成される複数のチャネルを備え、
前記少なくとも1つのADCは、前記複数のチャネルからの前記増幅された出力をデジタル化して、前記少なくとも1つのデジタル化された出力信号を提供するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数の演算電力増幅器からの前記増幅された出力を多重化して、多重化された信号を提供するように構成されるマルチプレクサ(MUX)を更に備え、
前記少なくとも1つのADCは、前記MUXからの前記多重化された信号を単一のチャネルを介して受信し、前記多重化された信号をデジタル化して前記少なくとも1つのデジタル化された出力信号を提供するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
各ダイオードはショットキーダイオードを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
アレイ状に配列された複数のアンテナ素子を備え、
前記複数のアンテナ素子は、複数のアンテナと、該複数のアンテナにそれぞれ結合された複数のダイオードとを備え、
前記複数のアンテナのうちの各アンテナは、共平面高利得アンテナを含み、
前記複数のダイオードが、該複数のダイオードがそれぞれ結合された前記複数のアンテナを通じて入射無線周波数(RF)信号を受信し、前記入射RF信号を、該入射RF信号の電力に比例するDC電圧に整流し、前記複数のアンテナ素子が放射電力を検出する検出モードで動作することを可能にするように、前記複数のダイオードのうちの各ダイオードは、固定されたゼロバイアスを有する、被試験デバイス(DUT)の空間分布特性を示す入射RF信号の電力放射パターンを測定するシステム。
【請求項10】
アレイ状に配列された複数のアンテナ素子を備え、
前記複数のアンテナ素子は、複数のアンテナと、該複数のアンテナにそれぞれ結合された複数のダイオードとを備え、
前記複数のアンテナのうちの各アンテナは、共平面高利得アンテナを含み、
前記複数のアンテナ素子が、放射電力を検出する検出モードでのみ動作するように、前記複数のアンテナのうちの各アンテナは、過度に小さいので前記複数のアンテナ素子が反射モードで動作することができないレーダ反射断面積(RCS)を有する、被試験デバイス(DUT)の空間分布特性を示す入射無線周波数(RF)信号の電力放射パターンを測定するシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
自動車レーダが、現在、駐車及び衝突回避における支援のために自動車に配備されている。加えて、自動車レーダは、現在開発中の無人運転自動車に組み込まれている。自動車レーダは、霧及び雨等の視界不良状況であってもドップラ効果によって障害物を識別し、相対速度を求める固有の能力を提供する。各乗用車は、その周囲に1ダースもの自動車レーダモジュールを装備している場合がある。したがって、自動車製造業者は、乗用車本体(バンパ、ドア等)の内部に数百万個のレーダユニットを設置している。その結果、例えば、自動車レーダ、基地局、及びユーザ機器等の自動車レーダシステムにおける被試験デバイス(DUT:device under test)を安価で正確に試験する能力が、そのようなシステムの配備を成功させるのにますます重要になってきている。
【0002】
自動車レーダは、通常、例えば77GHzにおける又はその近くのマイクロ波又はミリ波の無線周波数(RF:radio frequency)信号を使用して動作する。電力放射パターンは、DUTの空間分布特性を記述する自動車レーダシステムの重要なRF性能マトリクスである。従来、電力放射パターンは、1つ以上の方向においてDUTの放射電力を検出するように構成されるプローブアンテナを使用して測定される。電力放射パターンは、種々の方向における放射電力の空間分布をスキャンするために、プローブアンテナ又はDUTのいずれかを機械的に移動及び/又は回転(つまり、移動又は回転あるいはそれらの両方を)させることによって取得することができる。しかしながら、このタイプの測定システムは、機械的スキャンに起因して、測定速度が非常に低速である。
【0003】
別の測定方法は、レクテナ(rectenna)、すなわち、整流アンテナ(rectifying antenna)のアレイを伴い、レクテナのそれぞれは、DUTによって送信されたRF信号を受信及び検出する検出モードと、送信されたRF信号を反射してDUTに戻す反射モードとにおいて動作するように構成される。レクテナ素子のそれぞれが検出モードで動作するのか又は反射モードで動作するのかを制御するために、異なるバイアス電圧が印加される。しかしながら、バイアス電圧の印加には、レクテナが検出モードと反射モードとの間でスイッチングすることを可能にする専用回路が必要とされ、これによって、システムの設計複雑度及びコストが増加する。さらに、反射モードをサポートするには、狭いレーダ反射断面積(RCS:radar cross section)を有する高利得アンテナとは対照的に、レクテナ素子を、必要なRCSを提供するために低利得パッチアンテナ上に構築しなければならず、それによって、レクテナアレイの感度が劣化する。
【発明の概要】
【0004】
例示の実施形態は、以下の詳細な説明が添付図面の図とともに読まれたときに、以下の詳細な説明から最も良く理解される。様々な特徴部が必ずしも一律の縮尺で描かれていないことを強調しておく。実際、寸法は、論述内容を明瞭にするために任意に増減される場合がある。該当する場合及び実際的な場合にはどの箇所においても、同様の参照符号は同様の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】代表的な実施形態による、DUTの空間分布特性を示す入射RF信号の電力放射パターンを測定するシステムを示す簡略ブロック図である。
図2A】代表的な実施形態によるレクテナアレイのアンテナ素子の簡略回路図である。
図2B】代表的な実施形態による共平面広帯域スロットアンテナ(co-planar, broadband slot antenna)の斜視図である。
図3A】代表的な実施形態による、複数のアナログ/デジタル変換器(ADC:analog to digital converter)を有するデータ収集(DAQ:data acquisition)モジュールの簡略ブロック図である。
図3B】代表的な実施形態による、単一のADCに結合されたマルチプレクサを有するDAQモジュールの簡略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の詳細な説明では、限定ではなく説明を目的として、具体的な詳細を開示する代表的な実施形態が、本教示による一実施形態の十分な理解を提供するために述べられる。既知のシステム、デバイス、材料、動作の方法及び製造の方法の説明は、代表的な実施形態の説明を不明瞭にすることを回避するために省略される場合がある。それでもなお、当業者の認識範囲内にあるシステム、デバイス、材料及び方法は、本教示の範囲内にあり、代表的な実施形態に従って使用することができる。本明細書において使用される術語は、特定の実施形態の説明のみを目的とするものであり、限定を意図するものでないことが理解されるべきである。定義された用語は、それらの技術的意味及び科学的意味に加えて、本教示の技術分野において一般に理解され、受け入れられている通りのものである。
【0007】
第1、第2、第3等の用語が、様々な要素又は構成要素を説明するために本明細書において使用される場合があるが、これらの要素又は構成要素は、これらの用語によって限定されるべきでないことが理解されるであろう。これらの用語は、或る要素又は構成要素を別の要素又は構成要素から区別するためにのみ使用される。したがって、以下で論述する第1の要素又は構成要素は、本開示の教示から逸脱することなく第2の要素又は構成要素と呼ぶこともできる。
【0008】
本明細書において使用される術語は、特定の実施形態の説明のみを目的とするものであり、限定を意図するものでない。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、用語の単数形(「a」、「an」、及び「the」)は、文脈上明らかに別段の指定がなされていない限り、単数形及び複数形の双方を含む。加えて、用語「~備える、有する、又は含む(comprises)」、及び/又は「~を含む、~を有する、又は~を含む(comprising)」、及び/又は同様の用語は、本明細書において使用されるとき、明記された特徴、要素、及び/又は構成要素が存在することを指定するが、1つ以上の他の特徴、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除するものではない。本明細書において使用される場合、用語「及び/又は」は、列挙された関連項目のうちの1つ以上の全ての組み合わせを含む。
【0009】
別段の記載がない限り、要素又は構成要素が別の要素又は構成要素に「接続される(connected to)」、「結合される(coupled to)」、又は「隣接する(adjacent to)」と言うとき、これは、その要素又は構成要素をその別の要素又は構成要素に直接接続又は結合することもできるし、介在する要素又は構成要素が存在する場合もあることと理解される。すなわち、これらの用語及び同様の用語は、1つ以上の中間にある要素又は構成要素が、2つの要素又は構成要素を接続するために用いられることがある場合を含む。ただし、要素又は構成要素が別の要素又は構成要素に「直接接続される」と言うとき、これは、それらの2つの要素又は構成要素が、中間にある又は介在する要素又は構成要素を伴わずに互いに接続される場合のみを含む。上記を考慮すると、本開示は、したがって、その様々な態様、実施形態及び/又は特定の特徴若しくは部分構成要素のうちの1つ以上を通じて、以下で具体的に言及される利点のうちの1つ以上を引き出すように意図されている。限定ではなく説明を目的として、具体的な詳細を開示する例示の実施形態が、本教示による一実施形態の十分な理解を提供するために述べられる。ただし、本明細書に開示される具体的な詳細から外れているが本開示と合致する他の実施形態も、添付の特許請求の範囲の範囲内にある。その上、よく知られた装置及び方法の説明は、例示の実施形態の説明を不明瞭にしないように省略される場合がある。そのような方法及び装置は、本開示の範囲内にある。
【0010】
一般に、レクテナアレイは、例えば自動車レーダデバイス等の被試験デバイス(DUT)の試験中は、反射モードではなく検出モードでのみ機能するように構成されるレクテナ素子のアレイ上に構築される。検出モードで動作しているとき、レクテナアレイは、放射パターンのスナップショットを非常に高速に得ることができ、これによって、電力放射パターン測定は大幅に高速化される。検出モードのレクテナアレイは、機械的なスキャンを高速のスナップショットに置き換えることによって電力放射パターンの測定効率を大幅に改善する。また、検出モードのレクテナアレイは、レクテナ素子設計の難しさ、システム統合の難しさ及びシステムコストを削減する。加えて、検出モードのレクテナアレイの感度は、共平面高利得アンテナ(co-planar high gain antenna)を使用することによって大幅に改善される。この共平面高利得アンテナは、通常ならば、検出モード及び反射モードの双方で試験するように構成されたシステムでは使用することができない。
【0011】
代表的な実施形態によれば、DUTの空間分布特性を示す入射無線周波数(RF)信号(incident radio frequency (RF) signal)の電力放射パターンを測定するシステムが提供される。このシステムは、アレイ状に配列された複数のアンテナ素子を含み、これらのアンテナ素子は、複数のアンテナと、これらの複数のアンテナにそれぞれ結合された複数のダイオードとを含む。各アンテナは、過度に小さいのでアンテナ素子が反射モードで動作することができないレーダ反射断面積(RCS)を有する。ダイオードが、当該ダイオードがそれぞれ結合されたアンテナを通じて入射RF信号を受信し、この入射RF信号を、入射RF信号の電力に比例するDC電圧に整流し、アンテナ素子が放射電力を検出する検出モードで動作することを可能にするように、各ダイオードは、固定されたゼロバイアスを有する。
【0012】
図1は、代表的な実施形態による、DUTの空間分布特性を示す入射RF信号の電力放射パターンを測定するシステムを示す簡略ブロック図である。入射RF信号は、例えば自動車レーダにおいて使用されるマイクロ波信号又はミリ波信号(例えば、約77GHz)とすることができる。
【0013】
図1を参照すると、システム100は、レクテナアレイ110の行と列をなすように配置された検出モードのみの複数のアンテナ素子115(レクテナ)を含むレクテナアレイ110を含む。アンテナ素子115は、DUT105によって送信されたRF信号を受信及び検出するように構成されているとともに、RF信号の放射電力を検出モードにおける対応する整流された電圧レベルに直接変換するように構成されている。検出されるRF信号の測定は、DUT105の遠方場電力放射パターン(far-field power radiation pattern)が直接実現されるように、DUT105に対して遠方場距離において行われる。すなわち、レクテナアレイ110のアンテナ素子115は、DUT105の遠方場電力放射パターンを測定するために、DUT105の遠方場距離に配置される。アンテナ素子115は、以下で論述するように、反射モードで動作するようには構成されない。レクテナアレイ110は、112個のアンテナ素子115を示しているが、レクテナアレイ110は、本教示の範囲から逸脱することなく、行と列の異なる配置では、より多くのアンテナ素子を含むこともできるし、より少ないアンテナ素子を含むこともできることが理解される。
【0014】
アンテナ素子115は、レクテナアレイ110を形成するように行と列をなすべく配置される。隣接するアンテナ素子115の間の間隔は、電力放射パターンの所望の空間分解能に関係する。また、間隔は、レクテナアレイ110におけるロケーションに応じて変化する場合がある。例えば、アンテナ素子115の間の間隔は、DUT105の主ビームによって照射されるレクテナアレイ110のエリアの方をレクテナアレイ110の他のエリアよりも高密度にすることができる。
【0015】
図2Aは、代表的な実施形態による、レクテナアレイのアンテナ素子の簡略回路図である。図2Aを参照すると、アンテナ素子115は、アンテナ212と、このアンテナ212に結合されたダイオード214(アンテナ結合ダイオード)とを含む。ダイオード214は、ダイオード214の入力が接地(ground)に結合されていることによって示される固定された(永久的な)ゼロバイアスを有する。ダイオード214は、例えば、ゼロバイアスショットキーダイオードとすることができるが、本教示の範囲から逸脱することなく、他のタイプのゼロバイアスダイオードを組み込むこともできる。
【0016】
ゼロバイアスダイオード214は、入射RF信号を、アンテナ212によってローカルに受信された入射RF信号の電力に比例するDC電圧に整流し、アンテナ素子115が検出モードで動作することを可能にする。したがって、ゼロバイアスにおいて、ダイオード214は、二乗検波器(square law detector)として有効に動作し、入射RF信号の入力信号電力は、出力される整流されたDC電圧を測定することによって直接得られる。すなわち、出力されるDC電圧は、入力RF信号電力を直接得るために測定され使用される。その結果、レクテナアレイ110全体を用いることで、DUT105からの放射電力の空間分布、すなわち電力放射パターンを測定することができる。
【0017】
ダイオード214のゼロバイアスは固定されるので、例えば、異なるバイアスをダイオード214の入力に印加するスイッチ又は他の制御回路等の追加の回路は必要でない。ダイオード214の固定されたゼロバイアスは、システム100が、順方向バイアス印加を必要とする反射モードで動作することを妨げるが、システム100のコストは低減され、全体的な動作は簡略化される。
【0018】
図示した実施形態において、アンテナ212は、例えば、ビバルディアンテナ(Vivaldi antenna)又は他のタイプの共平面広帯域スロットアンテナ等の共平面高利得アンテナである。図2Bは、代表的な実施形態による、共平面広帯域スロットアンテナを含むアンテナ素子の斜視図である。アンテナ212は、DUT105から受信された高利得RF信号を提供し、これによって、アンテナアレイ110の感度は、反射モードでの動作に必要とされるパッチアンテナ等の低利得アンテナを備えるアンテナアレイと比較して改善される。
【0019】
さらに、共平面広帯域スロットアンテナのように、アンテナ212の物理構造体は、図2Bに示すように、RF信号を受信及び検出するために、入射RF信号の方向と実質的に平行に配置される。特に、アンテナ素子115は、プリント回路基板(PCB:printed circuit board)224から長手方向軸に沿って延在するアンテナ212(例えば、ビバルディアンテナ)を含む。アンテナ212は、RFコネクタ226の反対側のPCB224上に配置され、このPCB224上で、ゼロバイアスダイオード214(図2Bに図示せず)は、アンテナ212とRFコネクタ226との間に接続される。図示した構成では、PCB224の幅狭面(NF:narrow face)は、DUT105及び入射RF信号の方向を向いている一方、PCB224の幅広面(WF:wide face)は、DUT105及び入射RF信号に対して横向きになっている。その結果、アンテナ212(ひいてはアンテナ素子115)は、DUT105から見て小さなRCSを有し、これによって、アンテナ212が反射モードで使用されることが防止される。一方、アンテナ素子115は検出モードに固定されるので、不十分なRCSは重要ではないのに対して、共平面高利得アンテナを使用した信号品質の改善が十分に行われる。
【0020】
図1を再び参照すると、システム100は、演算電力増幅器(OPA:operational power amplifier)アレイ120と、データ収集(DAQ)モジュール130と、処理ユニット140とを更に含む。OPAアレイ120は、各OPA125がレクテナアレイ110の1つのアンテナ素子115に接続するように、行と列をなすように配置されたOPAチャネル内にレクテナアレイ110のアンテナ素子115にそれぞれ対応するOPA125を含む。各アンテナ素子115からの整流された電圧は低いので、対応するOPA125は、全てのアンテナ素子115からの出力を増幅して、整流された電圧を増強するように構成される。
【0021】
DAQモジュール130は、OPA125によって出力される整流及び増幅された電圧をそれぞれデジタル化して、1つ以上のデジタル化された出力信号を提供する少なくとも1つのアナログ/デジタル変換器(ADC)を含む。放射電力を検出及び測定するのに必要とされる更新レートに応じて、DAQモジュール130は、更新レートが高速である場合には複数のADCを組み込むこともできるし、更新レートが低速である場合には単一のADCに結合されるマルチプレクサ(MUX:multiplexer)を組み込むこともできる。アンテナ素子115のそれぞれからの整流された電圧が専用のADCによってデジタル化され、それによって、複数のデジタル化された出力信号を提供するように、複数のADCは、その個数をアンテナ素子115に等しくすることができる。単一のADCは、アンテナ素子115の全てからの整流された電圧を、MUXによる結合後にデジタル化し、単一のデジタル化された出力信号を提供する。
【0022】
図3A及び図3Bは、代表的な実施形態によるDAQモジュール130の簡略ブロック図である。図3Aを参照すると、DAQモジュール130-1が、レクテナアレイ110内のアンテナ素子115~115と、OPAアレイ120内のOPA125~125とにそれぞれ対応する複数のADC135~135を含む。ここで、nはレクテナアレイ内のアンテナ素子115の総数である。ADC135~135の個々の出力は、処理ユニット140に提供される。図3Bを参照すると、DAQモジュール130-2が、単一のADC135に結合されたMUX133を含む。MUX133は、レクテナアレイ110内のアンテナ素子115~115と、OPAアレイ120内のOPA125~125とにそれぞれ対応する入力チャネルを含み、入力チャネルのRF信号を組み合わせて、多重化された出力信号にするように構成される。ADC135は、この多重化された出力信号を受信し、デジタル化する。一般に、DAQモジュール130-1の実施は、ADC(ADC135~135)の数が多いことから、DAQモジュール130-2の実施よりも多くの費用を要する。一方、上述したように、DAQモジュール130-1は、ADC135~135の個々のサンプリングレートが利用可能であることから、DAQモジュール130-2よりも高い更新レートを提供することができる。
【0023】
もちろん、本教示の範囲から逸脱することなく、必要とされる更新レートに応じてDAC及びMUXの任意の組み合わせを組み込むことができ、ここで一般に、ADCが多いほど、サンプリングはより高速になる。例えば、レクテナアレイ110内のアンテナ素子115のうちの各行は、その特定の行からの整流された電圧をデジタル化する個別のMUX及びADCの組み合わせを有することができる。
【0024】
いずれの構成においても、DAQモジュール130は、1つ以上のデジタル化された出力信号を更なる処理のための処理ユニット140に提供する。この更なる処理は、入射RF信号の電力放射パターンをデジタル化された出力信号(複数の場合もある)に基づいて求めることを含む。ダイオード214はゼロバイアスされているので、ダイオード214によって出力されるDC電圧は、処理ユニット140によって入力信号電力に直接変換されて、DUT105の電力放射パターンを得ることができる。理想的には、入射RF信号の入力信号電力(p)(単位dB)と、ダイオード214から出力されるDC電圧(v)(単位dB)との間の関係は、線形方程式:p=(a*v)+aとして表すことができ、それによって、処理ユニット140はDC電圧(v)を入力信号電力(p)に直接変換することが可能になる。ここで、a及びaは、ダイオード214の電流電圧(IV)特性曲線の値を求めることによって求めることができる定数の係数である。ダイオード214のIV特性曲線における非理想的な許容範囲を更に考慮すると、入射RF信号の入力信号電力(p)(単位dB)とダイオード214からのDC電圧出力(v)(単位dB)との間の関係は、多項式:p=a+(a*v)+(a*v)+...として表すことができる。ここで、多項式係数a、a、a、...も、I-V特性曲線を測定することによって求めることができる。
【0025】
処理ユニット140は、電力放射パターンの較正を行って、デジタル化された出力信号(複数の場合もある)と、アンテナ素子115によって検出された入射RF信号の電力との間の不一致を補償するように更に構成することができる。不一致は、例えば、アンテナ素子115の一致しないアンテナ利得、レクテナアレイ110内のアンテナのそれぞれとDUT105との間の一致しない空間距離、アンテナ素子115のそれぞれにおけるアンテナと対応するダイオードとのそれぞれの間の一致しないインピーダンス整合、及び/又はアンテナ素子115におけるダイオードの一致しないダイオードIV特性を含む不一致要因によって引き起こされる場合がある。
【0026】
一実施形態において、較正データが、電力放射パターン測定の前に測定される。例えば、全てのアンテナ素子115のアンテナ利得の不一致は、各アンテナ素子115のアンテナ利得を測定することによって取得することができる。距離の不一致は、各アンテナ素子115とDUT105との間の距離を測定することによって取得することができる。インピーダンス不整合の不一致は、固定されたRF信号電力を有する信号源を各アンテナ素子115(アンテナ-ダイオードペア)に印加し、DC電圧出力を測定することによって取得することができる。最後に、各ダイオード214のIV特性は、信号源の電力を変化させ、DC電圧出力を測定し、ダイオードIV特性の不一致を取得することによって取得することができる。その後、電力放射パターン測定において、処理ユニット140は、事前に測定された上述の不一致要因を、各アンテナ素子115からの入力信号電力を得る変換プロセスに適用して、較正のためにレクテナアレイ110の不一致を補償する。
【0027】
処理ユニット140は、プロセッサ142と、プロセッサ142によって実行可能な命令を記憶するメモリ144とに加えて、ユーザ(試験技術者)インタラクション(interaction)を可能にするユーザインタフェース146及びディスプレイ148を含むことができる。処理ユニット140は、スタンドアロンデバイスとして動作することもできるし、例えば、ネットワーク接続を介して他のコンピュータシステム又は周辺デバイスに接続することもできる。
【0028】
プロセッサ142は、1つ以上の処理デバイスを表し、本明細書における様々な実施形態において説明したような機能を実行するソフトウェア命令を実行するように構成される。プロセッサ142は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ハードワイヤードロジック回路、又はそれらの組み合わせの任意の組み合わせを使用して、汎用コンピュータ、中央処理ユニット(CPU:central processing unit)、グラフィックス処理ユニット(GPU:graphics processing unit)、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)、1つ以上のプロセッサ、マイクロプロセッサ若しくはマイクロコントローラ、状態機械、プログラマブルロジックデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、又はそれらの組み合わせによって実施することができる。用語「プロセッサ(processor)」は、特に、プログラム又は機械実行可能命令を実行することができる電子構成要素を含む。「プロセッサ(a processor)」と言うとき、これは、マルチコアプロセッサ、及び/又は並列プロセッサ(つまり、マルチコアプロセッサ、又は並列プロセッサ、あるいはそれらの両方)のように2つ以上のプロセッサ又は処理コアを含むものと解釈されるべきである。プロセッサは、単一のコンピュータシステム内のプロセッサの集合体、又は、クラウドベースアプリケーション若しくは他のマルチサイトアプリケーション等において複数のコンピュータシステム間に分散されたプロセッサの集合体も指すことができる。プログラムは、同じコンピューティングデバイス内に存在する場合もあるし、複数のコンピューティングデバイスにわたって分散する場合もある1つ又は複数のプロセッサによって実行されるソフトウェア命令を有する。
【0029】
メモリ144は、メインメモリ及び/又はスタティックメモリ(つまり、メインメモリ又はスタティックメモリあるいはそれらの両方)を含むことができ、そのようなメモリは、1つ以上のバスを介して互いに及びプロセッサ142と通信することができる。メモリ144は、例えば図1及び図5を参照して上記で説明した方法を含む本明細書に記載の方法及びプロセスの一部又は全ての態様を実施するのに使用される命令を記憶する。メモリ144は、任意の数、タイプ及び組み合わせの例えばランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)及びリードオンリメモリ(ROM:read-only memory)によって実施することができ、ソフトウェアアルゴリズム、ANN及び他のニューラルネットワークベースのモデルを含むデータベースのモデル、並びにコンピュータプログラム等の様々なタイプの情報を記憶することができ、これらの全ては、プロセッサ142によって実行可能である。様々なタイプのROM及びRAMは、ディスクドライブ、フラッシュメモリ、電気的プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM:electrically programmable read-only memory)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM:electrically erasable and programmable read only memory)、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能ディスク(removable disk)、テープ、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM:compact disk read only memory)、デジタル多用途ディスク(DVD:digital versatile disk)、フロッピィディスク、ブルーレイディスク、ユニバーサルシリアルバス(USB:universal serial bus)ドライブ、又は当該技術において知られている他の任意の形態の記憶媒体等の任意の数、タイプ及び組み合わせのコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。
【0030】
メモリ144は、データ及び実行可能ソフトウェア命令を記憶する有形の記憶媒体であり、ソフトウェア命令がそこに記憶されている時間の間、非一時的である。本明細書において使用されるように、用語「非一時的(non-transitory)」は、状態の永久不変の特性として解釈されるべきでなく、或る期間の間継続する状態の特性として解釈されるべきである。用語「非一時的」は、特に、搬送波若しくは信号又は任意の時点に任意の箇所に一時的にしか存在しない他の形態の特性等の一過性の特性を否定する。メモリ144は、様々な機能の動作を可能にするソフトウェア命令及び/又はコンピュータ可読コード(つまり、ソフトウェア命令又はコンピュータ可読コードあるいはそれらの両方)を記憶することができる。メモリ144は、セキュアであり及び/又は暗号化されたもの(つまり、セキュアであり又は暗号化された、あるいはそれらの両方のもの)とすることもできるし、非セキュアであり及び/又は暗号化されていないもの(つまり、非セキュアであり又は暗号化さていない、あるいはそれらの両方のもの)とすることもできる。
【0031】
ユーザインタフェース146は、プロセッサ142及び/又はメモリ144(つまり、プロセッサ142又はメモリ144あるいはそれらの両方)によって出力される情報及びデータをユーザに提供し、及び/又は、ユーザによって入力される情報及びデータを受信するユーザインタフェース及び/又はネットワークインタフェース(つまり、ユーザインタフェース又はネットワークインタフェースあるいはそれらの両方)を含むことができる。すなわち、ユーザインタフェース146は、ユーザがデータを入力することと、本明細書に記載のプロセスの態様を制御又は操作することとを可能にするとともに、プロセッサ142がユーザの制御又は操作の効果を示すことも可能にする。ユーザインタフェース146は、マウス、キーボード、マウス、トラックボール、ジョイスティック、触覚デバイス、マイクロホン、ビデオカメラ、タッチパッド、タッチスクリーン、例えばマイクロホン若しくはビデオカメラによってキャプチャされた音声若しくはジェスチャの認識器、又はコンピュータワークステーション605からのユーザフィードバック及びコンピュータワークステーションとのインタラクションを可能にする他の任意の周辺機器若しくは制御機器等の1つ以上のユーザインタフェースを接続することができる。ユーザインタフェース146は、ポート、ディスクドライブ、無線アンテナ、又は他のタイプの受信機回路のうちの1つ以上を更に含むことができる。
【0032】
ディスプレイ148は、例えば、コンピュータモニタ等のモニタ、テレビ、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)、有機発光ダイオード(OLED:organic light emitting diode)、フラットパネルディスプレイ(flat panel display)、ソリッドステートディスプレイ(solid-state display)、若しくは陰極線管(CRT:cathode ray tube)ディスプレイ、又は電子ホワイトボードとすることができる。ディスプレイ148は、ユーザに情報を表示するとともにユーザから情報を受信するグラフィカルユーザインタフェース(GUI:graphical user interface)も、ユーザインタフェース146と組み合わせて提供することができる。
【0033】
したがって、本明細書における様々な実施形態によるシステムは、反射モードにスイッチングするスイッチング回路を必要とすることなく、各アンテナ素子(アンテナ-ダイオードペア)のダイオードをゼロバイアスすることによって、入射マイクロ波信号又は入射ミリ波信号の検出においてレクテナアレイの効率的な動作を可能にする。アンテナ素子のそれぞれに組み込まれたアンテナは、反射モードで使用されないので、RCSに関して制限されず、それによって、低RCSを有する共平面高利得アンテナを使用してアンテナを実施することが可能になる。
【0034】
本明細書で説明されている説明図は、様々な実施形態の構造の全体的な理解を提供することを意図したものである。これらの説明図は、本明細書に記載の本開示の要素及び特徴の全ての完全な説明として機能することを意図したものではない。他の多くの実施形態が、本開示を見直すことで当業者には明らかである。本開示の範囲から逸脱することなく構造的及び論理的な代用及び変更を行うことができるように、本開示から他の実施形態を利用及び導出することができる。加えて、説明図は、単に再現的なものにすぎず、一律の縮尺で描かれていない場合がある。説明図内の或る特定の比率は誇張される場合がある一方、他の比率は最小化される場合がある。したがって、本開示及び図は、限定ではなく例示とみなされるべきである。
【0035】
本開示の態様は、装置、方法又はコンピュータプログラム製品として具現化することができる。したがって、本開示の態様は、全面的にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、又は、本明細書では全て「回路」、「モジュール」若しくは「システム」と総称することができるソフトウェア態様とハードウェア態様とを組み合わせた実施形態の形を取ることができる。さらに、本開示の態様は、コンピュータ実行可能コードが具現化される1つ以上のコンピュータ可読媒体に具現化されたコンピュータプログラム製品の形を取ることができる。
【0036】
代表的な実施形態が本明細書に開示されているが、当業者であれば、本教示に従った多くの変形形態が可能であり、添付の特許請求の範囲の範囲内にあることを理解する。本発明は、したがって、添付の特許請求の範囲の範囲内にあること以外で限定されるべきでない。
【0037】
本開示の要約は、連邦規則法典第37巻§1.72(b)に準拠して提供され、特許請求の範囲の請求項の範囲又は意味の解釈にも限定にも使用されないとの理解の下で提出されている。加えて、上記詳細な説明において、様々な特徴は、本開示を能率化することを目的として、ともにグループ化することもできるし、単一の実施形態において説明することもできる。本開示は、特許請求された実施形態が各請求項に明確に列挙された特徴よりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきでない。逆に、添付の請求項が反映しているように、発明の主題は、開示された実施形態の任意のものの特徴の全てよりも少ない特徴を対象としうる。したがって、以下の請求項は、詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、個々に特許請求された主題を定義するものとして自立している。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
【外国語明細書】