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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070930
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】ドレン構造
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/04 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
E04D13/04 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022181560
(22)【出願日】2022-11-14
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】592179137
【氏名又は名称】株式会社アルテック
(74)【代理人】
【識別番号】110000512
【氏名又は名称】弁理士法人山田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】瀧瀬 伸一
(57)【要約】
【課題】建築物の改修時に既設のドレン本体側へのビス止めが困難な場合にも排水流路を極力狭めずに確実な固定を実現する。
【解決手段】コンクリート躯体2の鉛直方向に埋設された排水管3と、これの上部に嵌挿されて漏斗形の排水口4を成すドレン本体5と、排水口4を覆う通水構造のドレンキャップ6と、これを保持する固定具11とを備え、雄ネジ13を有するロッド部材14と、これに対し摺動自在に挿通され且つ複数本のアーム15を張り出す掛止部材16と、ロッド部材14の下端に枢着されて水平状態でドレン本体5の下端に掛止され且つ傾斜状態ではドレン本体5の下端開口を通り抜けられる偏平なアンカー部材17と、ロッド部材14の雄ネジ13に螺着されたナット部材18とで固定具11を構成し、ロッド部材14の雄ネジ13を迎え入れる雌ネジ19を軸心部分に穿設した締結突起20をドレンキャップ6に備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート躯体の鉛直方向に埋設されて該コンクリート躯体の表面付近まで延在する排水管と、該排水管の上部に嵌挿されて前記コンクリート躯体の表面に溜まる雨水を呼び込む漏斗形の排水口を成すドレン本体と、該ドレン本体の排水口を覆う通水構造のドレンキャップと、該ドレンキャップを前記ドレン本体の排水口を覆った状態に保持する固定具とを備えたドレン構造であって、
前記固定具は、上方から下方にかけての所要範囲に雄ネジを有して鉛直方向に延びるロッド部材と、該ロッド部材に対し摺動自在に中央部を挿通され且つ該中央部から前記ドレン本体の漏斗形の途中に掛止可能な外径まで複数本のアームを張り出す掛止部材と、前記ロッド部材の下端に対し振り子状に揺動し得るよう枢着されて水平状態で前記ドレン本体の下端に対し両端を掛止され且つ傾斜状態では前記ドレン本体の下端開口を通り抜けられる偏平なアンカー部材と、前記ロッド部材の雄ネジに対し前記掛止部材より上方に螺着されて前記ロッド部材の前記掛止部材からの脱落を阻止するナット部材とを備え、
前記ドレンキャップは、その中央部下面から下方向きに突き出し且つ前記ロッド部材の雄ネジを迎え入れる雌ネジを軸心部分に穿設した締結突起を備えていることを特徴とするドレン構造。
【請求項2】
アンカー部材は、その下部形状が下方向きに膨らむ円弧形状を成すように形成されていることを特徴する請求項1に記載のドレン構造。
【請求項3】
アンカー部材は、その両端上縁部分の形状が水平又は外側へ向け反り上がるように形成されていることを特徴する請求項1又は2に記載のドレン構造。
【請求項4】
掛止部材は、各アームの先端に緩衝部材が装着されていることを特徴する請求項1、2又は3に記載のドレン構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドレン構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ビルやマンション等の建築物の屋上や各階のベランダには、雨水を排水する排水口(ドレン)が設けられているのが一般的であり、この種の排水口には、雨水に随伴される落ち葉、小枝、紙、又は、ビニール等といった固形物の侵入防止や、排水口が剥き出しになることによる危険性の回避、美観の保持等といった観点からドレンキャップが取り付けられている。
【0003】
この種のドレンキャップを用いた従来のドレン構造の一例は図5に示す通りであり、ここに図示しているドレン構造1の場合には、建築物の屋上やバルコニー等を構成するコンクリート躯体2に、排水管3が鉛直方向に向け埋設されて前記コンクリート躯体2の表面付近まで延在しており、前記排水管3の上部には、前記コンクリート躯体2の表面に溜まる雨水を呼び込む漏斗形の排水口4を成すドレン本体5が嵌挿されている。
【0004】
そして、前記ドレン本体5の排水口4が通水構造のドレンキャップ6により覆われており、該ドレンキャップ6は、図6に示す如きドーム形を成し且つ雨水を通すための複数の開口部6aを備え、前記ドレン本体5の排水口4における周方向複数箇所に形成されたリブ7に対しビス8で締結されるようになっている。
【0005】
尚、この種のドレン構造1に関連する先行技術文献情報としては、下記の如き特許文献1等が本発明と同じ出願人により提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015-55140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、先に説明した図5の如き従来のドレン構造1にあっては、建築物の改修時にドレンキャップ6を新しいものと交換しようとしても、経年劣化による錆等でドレン本体5側のビス穴9が再締結不可の状態になっていたり、コンクリート躯体2の表面に新たに施される防水措置により前記ビス穴9が塞がってしまったりすることがあり、そのような場合にドレンキャップ6の再固定が難しくなるという問題があった。
【0008】
この際、ドレン本体5はコンクリート躯体2に埋設されていて交換不可であるため、既設のものより小径のドレン本体を追加で嵌挿し直すことも考えられるが、そのようにした場合には排水流路を狭めてしまうことになり、排水能力が低下する懸念があって好ましくない。
【0009】
また、先の特許文献1に記載されているように、ドレンキャップ6の下部内周の複数箇所に排水口4の口径より大きく張り出す板ばね部材を装備し、これを小さく窄ませて排水口4に挿入して弾発力により固定を図る形式も既に知られているところであるが、このような形式は、前述の如き漏斗形の排水口4を成すドレン本体5に適用しても強固な固定を図ることが難しく(漏斗形の部分で滑りが生じ易い)、施工主が大型台風等の強風に煽られてもドレンキャップ6が吹き飛ばされてしまわないよう確実な固定を求めるに場合には採用できない。
【0010】
本発明は、上述の実情に鑑みてなしたもので、建築物の改修時に既設のドレン本体側へのビス止めが困難な場合にも排水流路を極力狭めずに確実な固定を実現し得るドレン構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、コンクリート躯体の鉛直方向に埋設されて該コンクリート躯体の表面付近まで延在する排水管と、該排水管の上部に嵌挿されて前記コンクリート躯体の表面に溜まる雨水を呼び込む漏斗形の排水口を成すドレン本体と、該ドレン本体の排水口を覆う通水構造のドレンキャップと、該ドレンキャップを前記ドレン本体の排水口を覆った状態に保持する固定具とを備えたドレン構造であって、
【0012】
前記固定具は、上方から下方にかけての所要範囲に雄ネジを有して鉛直方向に延びるロッド部材と、該ロッド部材に対し摺動自在に中央部を挿通され且つ該中央部から前記ドレン本体の漏斗形の途中に掛止可能な外径まで複数本のアームを張り出す掛止部材と、前記ロッド部材の下端に対し振り子状に揺動し得るよう枢着されて水平状態で前記ドレン本体の下端に対し両端を掛止され且つ傾斜状態では前記ドレン本体の下端開口を通り抜けられる偏平なアンカー部材と、前記ロッド部材の雄ネジに対し前記掛止部材より上方に螺着されて前記ロッド部材の前記掛止部材からの脱落を阻止するナット部材とを備え、
【0013】
前記ドレンキャップは、その中央部下面から下方向きに突き出し且つ前記ロッド部材の雄ネジを迎え入れる雌ネジを軸心部分に穿設した締結突起を備えていることを特徴とするものである。
【0014】
而して、このように構成した場合、先ずドレン本体の内周面などを利用して固定具のアンカー部材を傾斜させて前記ドレン本体の奥まで差し込み、次いで、前記アンカー部材を水平に戻した状態でロッド部材を引き上げ且つ前記ロッド部材に対し掛止部材を下降させて前記ドレン本体の漏斗形の途中に各アームを掛止させた状態とし、斯かる状態でナット部材を深く締め込むと、前記ドレン本体の漏斗形の途中に掛止されている前記掛止部材に対し相対的にロッド部材が引き上げられて前記アンカー部材の両端が前記ドレン本体の下端に掛止され、前記掛止部材と前記アンカー部材とが互いに引き合う状態で保持される結果、前記ドレン本体に対し前記固定具が強固に取り付けられた状態となる。
【0015】
そして、このようにドレン本体に対し強固に取り付けられた固定具におけるロッド部材の雄ネジに対しドレンキャップの締結突起の雌ネジを締め込むと、その締め込みが進むに従い前記ドレンキャップが下降して前記ドレン本体の上端に着座し、ここで、しっかりと増し締めしておくことで確実な固定状態が得られ、台風等の強風に煽られても吹き飛ばなくなる。
【0016】
更に、本発明において、アンカー部材は、その下部形状が下方向きに膨らむ円弧形状を成すように形成されていることが好ましく、このようにすれば、アンカー部材を傾斜させてドレン本体の奥まで差し込む際に、該ドレン本体の途中で傾斜したまま両端が引っ掛かってスタックしてしまう事象が起こり難くなる。
【0017】
また、本発明において、アンカー部材は、その両端上縁部分の形状が水平又は外側へ向け反り上がるように形成されていることが好ましく、このようにすれば、ドレン本体の下端に対し掛止し易くなり且つ外れ難くなる。
【0018】
更に、本発明において、掛止部材は、各アームの先端に緩衝部材が装着されていることが好ましく、このようにすれば、前記各アームとドレン本体の漏斗形との間に多少のガタつきがあっても前記緩衝部材により吸収されて安定した保持状態が得られ、前記各アームの先端により前記ドレン本体側に傷が付く虞も未然に回避される。
【発明の効果】
【0019】
本発明のドレン構造によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0020】
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、既設のドレン本体に対し固定具を先行して固定し、該固定具のロッド部材の雄ネジに対しドレンキャップの締結突起の雌ネジを締め込んで固定することができるので、建築物の改修時に既設のドレン本体側へのビス止めが困難な場合にも排水流路を極力狭めずに確実な固定を実現することができ、台風等の強風に煽られても吹き飛ばされる心配の無いドレン構造を実現することができる。
【0021】
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、アンカー部材の下部形状を下方向きに膨らむ円弧形状を成すように形成したことにより、前記アンカー部材を傾斜させてドレン本体の奥まで差し込む際に、該ドレン本体の途中で傾斜したまま両端が引っ掛かってスタックしてしまう事象を起こり難くして作業性の大幅な向上を図ることができる。
【0022】
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、アンカー部材の両端上縁部分の形状を水平又は外側へ向け反り上がるように形成したことにより、ドレン本体の下端に対し掛止し易く且つ外れ難い構造として、ドレンキャップの固定に関する信頼性の大幅な向上を図ることができる。
【0023】
(IV)本発明の請求項4に記載の発明によれば、掛止部材の各アームの先端に緩衝部材を装着したことにより、前記各アームとドレン本体の漏斗形との間に生じたガタつきを吸収して安定した保持状態を得ることができると共に、前記各アームの先端により前記ドレン本体側に傷が付く虞も未然に回避することができ、ナット部材を安心して強く締め込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明を実施する形態の一例を示す断面図である。
図2図1の固定具をドレン本体に挿入する際の様子を示す断面図である。
図3図2の固定具をドレン本体に固定する際の様子を示す断面図である。
図4図3の固定具にドレンキャップを螺着する際の様子を示す断面図である。
図5】従来のドレン構造の一例を示す断面図である。
図6図6のドレンキャップの外観を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0026】
図1図4は本発明のドレン構造の一実施例を示すもので、この実施例においても、建築物の屋上やバルコニー等を構成するコンクリート躯体2に、排水管3が鉛直方向に向け埋設されて前記コンクリート躯体2の表面付近まで延在しており、前記排水管3の上部には、前記コンクリート躯体2の表面に溜まる雨水を呼び込む漏斗形の排水口4を成すドレン本体5が嵌挿されているが、ここに図示する例の場合には、前記ドレン本体5の排水口4を覆う通水構造のドレンキャップ10と、該ドレンキャップ10を前記ドレン本体5の排水口4を覆った状態に保持する固定具11とによりドレン構造12が構成されるようになっており、既設のドレン本体5に対し固定具11を先行して固定し、該固定具11に対しドレンキャップ10を固定できるような構造としてある。
【0027】
より具体的に説明すると、前記固定具11は、上方から下方にかけての所要範囲に雄ネジ13を有して鉛直方向に延びるロッド部材14と、該ロッド部材14に対し摺動自在に中央部を挿通され且つ該中央部から前記ドレン本体5の漏斗形の途中に掛止可能な外径まで複数本のアーム15を張り出す掛止部材16と、前記ロッド部材14の下端に対し振り子状に揺動し得るよう枢着されて水平状態で前記ドレン本体5の下端に対し両端を掛止され且つ傾斜状態では前記ドレン本体5の下端開口を通り抜けられる偏平なアンカー部材17と、前記ロッド部材14の雄ネジ13に対し前記掛止部材16より上方に螺着されて前記ロッド部材14の前記掛止部材16からの脱落を阻止するナット部材18とで構成されている。
【0028】
ここで、前記アンカー部材17は、その下部形状が下方向きに膨らむ円弧形状を成すように形成されていると共に、その両端上縁部分の形状が水平に形成されているが、このように水平に形成する以外に、外側へ向け反り上がるように形成するようにしても良く、更には、前記掛止部材16の各アーム15の先端に、図1図4に示す如き樹脂製の緩衝部材21が装着されていることが好ましい。
【0029】
また、前記ドレンキャップ10は、従来の図6で説明したものと略同様にドーム形を成し且つ雨水を通すための複数の開口部(図示せず)を備えたものとなっているが、その中央部下面から下方向きに突き出し且つ前記ロッド部材14の雄ネジ13を迎え入れる雌ネジ19を軸心部分に穿設した締結突起20を備えた構造としてある。
【0030】
而して、このように構成した場合、図2に示す如く、先ずドレン本体5の内周面などを利用して固定具11のアンカー部材17を傾斜させて前記ドレン本体5の奥まで差し込み、次いで、図3に示す如く、前記アンカー部材17を水平に戻した状態でロッド部材14を引き上げ且つ前記ロッド部材14に対し掛止部材16を下降させて前記ドレン本体5の漏斗形の途中に各アーム15を掛止させた状態とし、斯かる状態でナット部材18を深く締め込むと、図4に示す如く、前記ドレン本体5の漏斗形の途中に掛止されている前記掛止部材16に対し相対的にロッド部材14が引き上げられて前記アンカー部材17の両端が前記ドレン本体5の下端に掛止され、前記掛止部材16と前記アンカー部材17とが互いに引き合う状態で保持される結果、前記ドレン本体5に対し前記固定具11が強固に取り付けられた状態となる。
【0031】
そして、このようにドレン本体5に対し強固に取り付けられた固定具11におけるロッド部材14の雄ネジ13に対しドレンキャップ10の締結突起20の雌ネジ19を締め込むと、その締め込みが進むに従い前記ドレンキャップ10が下降して前記ドレン本体5の上端に着座し、ここで、しっかりと増し締めしておくことで図1に示す如き確実な固定状態が得られ、台風等の強風に煽られても吹き飛ばなくなる。
【0032】
ここで、特に本実施例では、アンカー部材17の下部形状が下方向きに膨らむ円弧形状を成すように形成されているので、アンカー部材17を傾斜させてドレン本体5の奥まで差し込む際に、該ドレン本体5の途中で傾斜したまま両端が引っ掛かってスタックしてしまう事象が起こり難くなり、また、前記アンカー部材17の両端上縁部分の形状が水平(又は外側へ向け反り上がるように)形成されているので、ドレン本体5の下端に対し掛止し易くなり且つ外れ難くなる。
【0033】
更に、前記掛止部材16における各アーム15の先端に緩衝部材21が装着されているので、前記各アーム15とドレン本体5の漏斗形との間に多少のガタつきがあっても前記緩衝部材21により吸収されて安定した保持状態が得られ、前記各アーム15の先端により前記ドレン本体5側に傷が付く虞も未然に回避される。
【0034】
従って、上記実施例によれば、既設のドレン本体5に対し固定具11を先行して固定し、該固定具11のロッド部材14の雄ネジ13に対しドレンキャップ10の締結突起20の雌ネジ19を締め込んで固定することができるので、建築物の改修時に既設のドレン本体5側へのビス止めが困難な場合にも排水流路を極力狭めずに確実な固定を実現することができ、台風等の強風に煽られても吹き飛ばされる心配の無いドレン構造12を実現することができる。
【0035】
また、アンカー部材17の下部形状を下方向きに膨らむ円弧形状を成すように形成したことにより、前記アンカー部材17を傾斜させてドレン本体5の奥まで差し込む際に、該ドレン本体5の途中で傾斜したまま両端が引っ掛かってスタックしてしまう事象を起こり難くして作業性の大幅な向上を図ることができ、更には、アンカー部材17の両端上縁部分の形状を水平に形成したことにより、ドレン本体5の下端に対し掛止し易く且つ外れ難い構造として、ドレンキャップ10の固定に関する信頼性の大幅な向上を図ることができる。
【0036】
また、前記掛止部材16の各アーム15の先端に緩衝部材21を装着したことにより、前記各アーム15とドレン本体5の漏斗形との間に生じたガタつきを吸収して安定した保持状態を得ることができると共に、前記各アーム15の先端により前記ドレン本体5側に傷が付く虞も未然に回避することができ、ナット部材18を安心して強く締め込むことができる。
【0037】
尚、本発明のドレン構造は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、掛止部材の形状やアームの本数については必ずしも図示例通りにしなくても良いこと、また、アンカー部材の形状についても必ずしも図示例通りにしなくて良いこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0038】
2 コンクリート躯体
3 排水管
4 排水口
5 ドレン本体
10 ドレンキャップ
11 固定具
12 ドレン構造
13 雄ネジ
14 ロッド部材
15 アーム
16 掛止部材
17 アンカー部材
18 ナット部材
19 雌ネジ
20 締結突起
21 緩衝部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6