(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070941
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】椅子
(51)【国際特許分類】
A47C 7/54 20060101AFI20240517BHJP
A47C 7/62 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
A47C7/54 A
A47C7/62 B
A47C7/62 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022181582
(22)【出願日】2022-11-14
(71)【出願人】
【識別番号】394016874
【氏名又は名称】河淳株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002538
【氏名又は名称】弁理士法人あしたば国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松島 健
【テーマコード(参考)】
3B084
【Fターム(参考)】
3B084JA02
3B084JA06
3B084JC00
(57)【要約】
【解決課題】体裁が良好で各種部材の配置の自由度が高い椅子を提供する。
【解決手段】椅子は、座部と、背もたれ部と、を有するフレームと、前記座部を覆うとともに、元の形状に戻る復元性のある座部クッションと、前記背もたれ部を覆う背もたれ部クッションと、前記座部に設けられ前記座部クッションに覆われた第1装着部であって、前記座部クッションをめくって露出させた状態で第1オプション部品を着脱可能な第1装着部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
座部と、背もたれ部と、を有するフレームと、
前記座部を覆うとともに、元の形状に戻る復元性のある座部クッションと、
前記背もたれ部を覆う背もたれ部クッションと、
前記座部に設けられ前記座部クッションに覆われた第1装着部であって、前記座部クッションを押しのけて露出させた状態で第1オプション部品を着脱可能な第1装着部と、
を備える椅子。
【請求項2】
前記座部クッションは、板状の第1芯材と、第1芯材の周囲を取り囲む第1クッション材と、を有し、前記第1芯材は、前記第1装着部から外れた位置に設けられる請求項1に記載の椅子。
【請求項3】
前記第1オプション部品は、ひじ掛けである請求項2に記載の椅子。
【請求項4】
前記第1オプション部品は、テーブルである請求項2に記載の椅子。
【請求項5】
前記第1装着部は、方形の差込穴で構成され、
前記テーブルで構成される前記第1オプション部品は、テーブル本体と、前記テーブル本体を支持するとともに前記テーブル本体に対して偏心した位置に設けられる方形の支持部であって、前記第1装着部の内側にきっちりと嵌ることが可能な方形の支持部と、を有し、
前記方形の支持部は、前記第1装着部に対して前記テーブル本体が一方側に位置した第1位置と、前記第1装着部に対して前記テーブル本体が前記一方側とは反対側の他方側に位置した第2位置と、の両方で前記第1装着部の内側にきっちりと嵌ることが可能である請求項4に記載の椅子。
【請求項6】
座部と、背もたれ部と、を有するフレームと、
前記座部を覆う座部クッションと、
前記背もたれ部を覆うとともに、元の形状に戻る復元性のある背もたれ部クッションと、
前記背もたれ部に設けられ前記背もたれ部クッションに覆われた第2装着部であって、前記座部クッションを押しのけて露出させた状態で第2オプション部品を着脱可能な第2装着部と、
を備える椅子。
【請求項7】
前記背もたれ部クッションは、板状の第2芯材と、前記第2芯材の周囲を取り囲む第2クッション材と、を有し、前記第2芯材は、前記第2装着部から外れた位置に設けられる請求項6に記載の椅子。
【請求項8】
前記第2オプション部品は、パーティションである請求項7に記載の椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多目的に使用可能な椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
差込溝に対して背もたれユニットを着脱可能なソファが開示されている(例えば、特許文献1参照)。この差込溝は、ソファの長手方向や奥行き方向など、種々の方向に延びている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザは、差込溝の任意の位置に背もたれユニットを装着して、背もたれユニットの配置の自由度を高めるようにしているが、ソファの長手方向や奥行き方向のそれぞれに差込溝が形成されており、体裁があまり良好ではないという問題がある。
従って、本発明の目的は、体裁が良好で各種部材の配置の自由度が高い椅子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は、以下の本発明により解決される。すなわち、本発明(1)の椅子は、
座部と、背もたれ部と、を有するフレームと、前記座部を覆うとともに、元の形状に戻る復元性のある座部クッションと、前記背もたれ部を覆う背もたれ部クッションと、前記座部に設けられ前記座部クッションに覆われた第1装着部であって、前記座部クッションを押しのけて露出させた状態で第1オプション部品を着脱可能な第1装着部と、を備える。
【0006】
また、本発明(2)の椅子は、(1)記載の椅子であって、
前記座部クッションは、板状の第1芯材と、第1芯材の周囲を取り囲む第1クッション材と、を有し、前記第1芯材は、前記第1装着部から外れた位置に設けられる。
【0007】
また、本発明(3)の椅子は、(2)記載の椅子であって、
前記第1オプション部品は、ひじ掛けである。
【0008】
また、本発明(4)の椅子は、(2)記載の椅子であって、
前記第1オプション部品は、テーブルである。
【0009】
また、本発明(5)の椅子は、(4)に記載の椅子であって、
前記第1装着部は、方形の差込穴で構成され、
前記テーブルで構成される前記第1オプション部品は、テーブル本体と、前記テーブル本体を支持するとともに前記テーブル本体に対して偏心した位置に設けられる方形の支持部であって、前記第1装着部の内側にきっちりと嵌ることが可能な方形の支持部と、を有し、
前記方形の支持部は、前記第1装着部に対して前記テーブル本体が一方側に位置した第1位置と、前記第1装着部に対して前記テーブル本体が前記一方側とは反対側の他方側に位置した第2位置と、の両方で前記第1装着部の内側にきっちりと嵌ることが可能である。
【0010】
また、本発明(6)の椅子は、
座部と、背もたれ部と、を有するフレームと、
前記座部を覆う座部クッションと、
前記背もたれ部を覆うとともに、元の形状に戻る復元性のある背もたれ部クッションと、
前記背もたれ部に設けられ前記背もたれ部クッションに覆われた第2装着部であって、前記座部クッションを押しのけて露出させた状態で第2オプション部品を着脱可能な装着部と、
を備える。
【0011】
また、本発明(7)の椅子は、(6)に記載の椅子であって、
前記背もたれ部クッションは、板状の第2芯材と、芯材の周囲を取り囲む第2クッション材と、を有し、前記第2芯材は、前記第2装着部から外れた位置に設けられる。
【0012】
また、本発明(8)の椅子は、(7)に記載の椅子であって、
前記第2オプション部品は、パーティションである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、体裁が良好で各種部材の配置の自由度が高い椅子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施形態の椅子を斜め上方向から示す斜視図である。
【
図2】
図1に示すA部周りを拡大し、第1クッション材をめくるか押しのけた状態を示した斜視図である。
【
図3】
図1に示す椅子の第1オプション部品であるテーブルを斜め上方向から示した斜視図である。
【
図4】
図1に示す椅子に対して
図3に示す第1オプション部品(テーブル)を装着する工程を示す斜視図である。
【
図5】
図4に示す椅子に第1オプション部品を第1位置(座部に重なる位置)に配置した状態を示す平面図である。
【
図6】
図1に示す椅子に第1オプション部品を第1位置(座部に重ならない位置)に配置した状態を示す平面図である。
【
図7】
図1に示す椅子に第1オプション部品を第2位置(座部に重ならない位置)に配置した状態を示す平面図である。
【
図8】
図1に示す椅子に第1オプション部品を第2位置(座部に重なる位置)に配置した状態を示す平面図である。
【
図9】第2実施形態に係る第1オプション部品(ひじ掛け)を示した斜視図である。
【
図10】
図1に示す椅子に
図9に示す第1オプション部品(ひじ掛け)を装着した状態を示した斜視図である。
【
図11】第3実施形態に係る椅子を斜め上方向から示す斜視図である。
【
図12】
図11に示すB部を拡大して、第2クッション材をめくるか押しのけた状態を示す斜視図である。
【
図13】
図11に示す椅子のフレームに対して第2オプション部品(パーティション)を装着する工程を斜め上方向から示した斜視図である。
【
図14】
図11に示す椅子のフレームに対して第2オプション部品(パーティション)を装着する工程を斜め上方向から示した斜視図である。
【
図16】
図11に示す椅子に第2オプション部品を装着した状態を示す斜視図である。
【
図17】第3実施形態の椅子の第2オプション部品の変形例を示す斜視図である。
【
図18】第3実施形態の椅子の第2オプション部品の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の椅子について説明する。本発明の椅子は、ユーザが深く腰掛けてくつろぐことが可能なソファタイプの椅子である。また、本発明の椅子は、異なるオプション部品をそれぞれ装着することが可能で、様々な用途で用いることができるものである。
[第1実施形態]
【0016】
図1~
図5を参照して、第1実施形態の椅子11について説明する。
図1に示すように、椅子11は、パイプ材によって背もたれを有する椅子型で且つ長手方向Lに長く形づくられたフレーム12を備える。すなわち、フレーム12は、ユーザが腰掛ける部分を構成する座部13と、ユーザの背中を保持する背もたれ部14と、を有する。フレーム12の各部を形成するパイプ材は、例えばスチール等で形成された角形のパイプ材として形成されている。
【0017】
図1、
図2に示すように、椅子11は、座部13を覆うクッション性のある座部クッション15と、背もたれ部14を覆うクッション性のある背もたれ部クッション16と、座部13に設けられ座部クッション15に覆われた第1装着部17と、第1装着部17に対して着脱可能に構成された第1オプション部品18と、を備える。
【0018】
座部クッション15は、板状をなした第1芯材21と、第1芯材21の表面を覆う第1クッション材22と、を有する。第1芯材21は、木製の平板を「L」字状に接合した部材によって構成されている。第1芯材21は、横方向に延びる第1横板部23と、第1横板部23の前部から下方に向けて延びる第1縦板部24と、を有する。第1芯材21は、第1装着部17から外れた位置に設けられている。より具体的には、
図2に示すように、第1芯材21の第1横板部23および第1縦板部24は、第1装着部17を避けるように切り欠かれた第1切欠部25を有する。
【0019】
第1クッション材22は、元の形状に戻る復元性を有する。第1クッション材22は、第1芯材21の周囲に設けられたウレタンフォームと、ウレタンフォームの表面を覆う外カバーと、を有する。
図2に示すように、第1装着部17の周囲には、第1切欠部25が設けられており、その位置に第1芯材21が設けられていない。このため、作業者の手によって第1クッション材22をめくったり押しのけたりすることで、第1装着部17を簡単に露出させることができる。
【0020】
第1装着部17は、方形の差込穴(開口部)で構成されている。第1装着部17は、座部13を構成している縦部材26(角形のパイプ材)の内側に形成されている。この第1装着部17に対して、第1オプション部品18の後述する方形の支持部32を差し込むことができる。縦部材26には、第1オプション部品18を固定するための固定ねじを通すための貫通孔27が設けられている。
【0021】
本実施形態において、第1オプション部品18は、テーブルで構成されている。すなわち、第1オプション部品18は、方形板状のテーブル本体31と、テーブル本体31を支持する支持部32と、を有する。第1オプション部品18は、例えば、スチール等の材質によって一体的に形成されている。
【0022】
テーブル本体31は、フレーム12に対して固定された状態で、略水平方向に延びている。支持部32は、フレーム12に対して固定された状態で、略鉛直方向に延びている。
【0023】
支持部32は、テーブル本体31に対して偏心した位置に設けられている。より具体的には、支持部32は、方形板状のテーブル本体31の角部に対応して設けられている。支持部32は、断面方形の支持部本体33と、支持部本体33の先端側に設けられ支持部本体33よりも小さい直径で断面方形に構成された差込部34と、を含む。より具体的には、支持部32および差込部34は、それぞれ正方形の断面形状で形成されている。差込部34の四周の面には、図示しない固定ねじを締結するための締結穴35が設けられている。
【0024】
続いて
図4等を参照して、本実施形態の第1オプション部品18の第1装着部17への装着工程について説明する。
【0025】
図4に示すように、椅子11の管理をしている管理者は、座部クッション15の第1クッション材22をめくったり押しのけたりすることで、第1装着部17を露出させる。この状態で、管理者は、テーブルである第1オプション部品18を第1装着部17に装着する。その際、第1装着部17の差込穴に対して第1オプション部品18の差込部34(支持部32)を差し込むようにする。このとき、
図5に示すように、第1オプション部品18は、第1装着部17に対してテーブル本体31が一方側(内側)に位置した第1位置P1に配置されている。このとき、第1オプション部品18は、第1位置P1のうち、座部13に重なる位置に配置されている。
【0026】
差込穴に対して第1オプション部品18の差込部34(支持部32)を差し込んだ状態で、縦部材26の貫通孔27および差込部34の締結穴35に図示しない一対の固定ねじを締結する。これによって、
図5に示すように、第1オプション部品18をフレーム12に固定することができる。座部クッション15は、その復元性によって元の形態に戻って、第1装着部17の周辺を覆い隠すことができる。フレーム12に対する第1オプション部品18の固定の解除は、固定ねじを除去することで容易に行うことができる。
【0027】
また、管理者は、第1オプション部品18を上記位置から、上方から見て反時計回りに90度回転させて、
図6に示すように、第1装着部17に対してテーブル本体31が一方側(内側)に位置する第1位置P1であるが、テーブル本体31が座部13に重ならない位置に配置することもできる。フレーム12に対する第1オプション部品18の固定方法および固定解除の方法は、上記と同様である。
【0028】
また、管理者は、第1オプション部品18を上記位置から、上方から見て反時計回りに90度回転させて、
図7に示すように、第1装着部17に対してテーブル本体31が一方側(内側)とは反対側の他方側に位置する第2位置P2で、テーブル本体31が座部13に対応する位置とは重ならない位置に配置することもできる。フレーム12に対する第1オプション部品18の固定方法および固定解除の方法は、上記と同様である。
【0029】
あるいは、管理者は、第1オプション部品18を上記位置から、上方から見て反時計回りに90度回転させて、
図8に示すように、第1装着部17に対してテーブル本体31が一方側(内側)とは反対側の他方側に位置する第2位置P2で、テーブル本体31が座部13に対応する位置とは重なる位置に配置することもできる。フレーム12に対する第1オプション部品18の固定方法および固定解除の方法は、上記と同様である。
【0030】
本実施形態によれば、以下のことがいえる。椅子11は、座部13と、背もたれ部14と、を有するフレーム12と、座部13を覆うとともに、元の形状に戻る復元性のある座部クッション15と、背もたれ部14を覆う背もたれ部クッション16と、座部13に設けられ座部クッション15に覆われた第1装着部17であって、座部クッション15を押しのけて露出させた状態で第1オプション部品18を着脱可能な第1装着部17と、を備える。
【0031】
この構成によれば、座部クッション15を押しのけて露出させた状態で、第1オプション部品18を着脱することができる。また、第1オプション部品18を装着した後は、復元性によって座部クッション15が元の形状に戻ることができる。したがって、第1装着部17の周辺が外部から見えてしまうことがなく、椅子11の体裁を良好にすることができる。また、第1オプション部品18を装着しない場合には、座部クッション15によって第1装着部17が覆われているため、第1装着部17を塞ぐためのキャップ等の別部品を必要とせず、椅子11の構造を簡略化することができる。
【0032】
この場合、座部クッション15は、板状の第1芯材21と、第1芯材21の周囲を取り囲む第1クッション材22と、を有し、第1芯材21は、第1装着部17から外れた位置に設けられる。
【0033】
この構成によれば、第1芯材21が第1装着部17の付近に設けられないために、第1装着部17に第1オプション部品18を装着する際に、座部クッション15を簡単に押しのけることができる。これによって、第1装着部17に第1オプション部品18を着脱する際に管理者が作業を簡単に行うことができる。
【0034】
この場合、第1オプション部品18は、テーブルである。この構成によれば、テーブル在りまたは無しの椅子11の商品ラインナップを極めて簡単な構造かつ低コストに実現することができる。
【0035】
以下の実施形態では、主として第1実施形態と異なる部分について説明し、第1実施形態と共通する部分については、図示又は説明を省略する。
[第2実施形態]
【0036】
図2、
図9~
図10を参照して、第2実施形態の椅子11について説明する。
【0037】
第1オプション部品18は、第1実施形態とは異なり、ひじ掛けで構成されている。第1オプション部品18は、ひじ掛け本体41と、ひじ掛け本体41を支持する支持部32と、を有する。ひじ掛け本体41は、フレーム12に固定された際に、椅子11の長手方向Lと交差する方向(短手方向)に延びている。支持部32は、ひじ掛け本体41の前部下面から下方に向けて突出している。
【0038】
支持部32は、第1実施形態とは異なり、支持部本体33を有していない。支持部32は、第1実施形態と同様の差込部34のみを有する。差込部34は、断面方形に構成されている。より具体的には、差込部34は、正方形の断面形状で形成されている。差込部34の前面には、図示しない固定ねじを締結するための締結穴35が設けられている。
【0039】
ひじ掛け本体41は、フレーム12に対して固定された状態で、略水平方向に延びている。支持部32は、フレーム12に対して固定された状態で、略鉛直方向に延びている。
続いて
図2、
図9~
図10等を参照して、本実施形態の第1オプション部品18の第1装着部17への装着工程について説明する。
【0040】
図2に示すように、椅子11の管理をしている管理者は、座部クッション15の第1クッション材22をめくったり押しのけたりすることで、第1装着部17を露出させる。この状態で、管理者は、テーブルである第1オプション部品18を第1装着部17に装着する。その際、第1装着部17の差込穴36に対して第1オプション部品18の差込部34(支持部32)を差し込むようにする。このとき、ひじ掛け本体41は、座部クッション15の上側に載置される。座部クッション15は、その復元性によって元の形態に戻って、第1装着部17の周辺を覆い隠すことができる。
【0041】
差込穴36に対して第1オプション部品18の差込部34(支持部32)を差し込んだ状態で、縦部材26の貫通孔27および差込部34の締結穴35に一対の固定ねじを締結する。これによって、第1オプション部品18をフレーム12に固定することができる。フレーム12に対する第1オプション部品18の固定の解除は、固定ねじを除去することで容易に行うことができる。
【0042】
本実施形態によれば、以下のことがいえる。第1オプション部品18は、ひじ掛けである。この構成によれば、ひじ掛け在りまたは無しの椅子11の商品ラインナップを極めて簡単な構造かつ低コストに実現することができる。
[第3実施形態]
【0043】
図11~
図17を参照して、第3実施形態の椅子11について説明する。
【0044】
椅子11は、フレーム12と、座部13を覆うクッション性のある座部クッション15と、背もたれ部14を覆うクッション性のある背もたれ部クッション16と、背もたれ部14に設けられ背もたれ部クッション16に覆われた第2装着部37と、第2装着部37に対して着脱可能に構成された第2オプション部品38と、を備える。
座部クッション15の構成は、第1実施形態と同様である。
【0045】
図12に示すように、背もたれ部クッション16は、板状をなした第2芯材42と、第2芯材42を覆う第2クッション材43と、を有する。第2芯材42は、木製の平板を「L」字状に接合した部材によって構成されている。第2芯材42は、横方向に延びる第2横板部44と、第2横板部44の前部から斜め下方向に向けて延びる第2縦板部45と、を有する。
【0046】
第2芯材42は、第2装着部37から外れた位置に設けられている。より具体的には、
図12に示すように、第2芯材42の第2横板部44は、第2装着部37を避けるように切り欠かれた第2切欠部46を有する。
【0047】
第2クッション材43は、元の形状に戻る復元性を有する。第2クッション材43は、第2芯材42の周囲に設けられたウレタンフォームと、ウレタンフォームの表面を覆う外カバーと、を有する。
図12に示すように、第2装着部37の周囲には、第2切欠部46が位置しているために、第2芯材42が設けられていない。このため、作業者の手によって第2クッション材43をめくったり押し込んだりすることで、第2装着部37を簡単に露出させることができる。
【0048】
第2装着部37は、ねじ等で構成される固定部材47を締結するためのねじ穴で構成されている。第2装着部37は、フレーム12の背もたれ部14の頂面に形成されている。
【0049】
第2オプション部品38は、例えば、平板状のパーティションで構成されている。
図13に示すように、第2オプション部品38は、パーティション本体51と、パーティション本体51に取り付けられた複数の固定用の金具52と、を有する。
【0050】
金具52は、例えば、金属材料によってL字形に形成されており、ねじ等で構成される固定部材47を介してフレーム12に固定することができる。
【0051】
続いて、
図13~
図16を参照して、本実施形態の第2オプション部品38の第2装着部37への装着工程について説明する。
【0052】
図13、
図14に示すように、第2オプション部品38をフレーム12の背面に近接させる。椅子11の管理者は、第2クッション材43をめくったり押しのけたりすることで第2装着部37を露出させる。その状態で、第2装着部37と固定部材47との間に金具52を挟み込むようにする。
図15では、紙面右側の金具52を固定しているが、紙面左側の金具52も同様に第2装着部37と固定部材47との間に挟みこむようにする。さらに、
図13に示す下側の一対の金具61をねじ等でフレーム12の下面に固定する。このような工程によって、フレーム12に対して第2オプション部品38が固定される。変形させた第2クッション材43は、その復元性によって元の形状に戻るため、第2装着部37、固定部材47および金具52の一部は、第2クッション材43によって覆われる。このため、第2装着部37および固定部材47が外部から視認されないため、椅子11の体裁が良好になる。
【0053】
なお、上記第3実施形態では、第2オプション部品38のパーティションとして、
図16に示すような1面(背面)のみのパーティションを例について説明したが、第2オプション部品38のパーティションの形態としてはこれに限られるものではない。
図17に示すように、上方から見て「L」字形のパーティション(背面、側面)であってもよいし、
図18に示すように、上方から見て「C」字状のパーティション(背面、両側面)であってもよい。
【0054】
本実施形態によれば、以下のことがいえる。椅子11は、座部13と、背もたれ部14と、を有するフレーム12と、座部13を覆う座部クッション15と、背もたれ部14を覆うとともに、元の形状に戻る復元性のある背もたれ部クッション16と、背もたれ部14に設けられ背もたれ部クッション16に覆われた第2装着部37であって、座部クッション15をめくって露出させた状態で第2オプション部品38を着脱可能な第2装着部37と、を備える。
【0055】
この構成によれば、背もたれ部クッション16をめくったり押しのけたりして露出させた状態で、第2オプション部品38を着脱することができる。また、第2オプション部品38を装着した後は、復元性によって背もたれ部クッション16が元の形状に戻ることができる。したがって、第2装着部37の周辺が外部から見えてしまうことがなく、椅子11の体裁を良好にすることができる。また、第2オプション部品38を装着しない場合には、背もたれ部クッション16によって第1装着部17が覆われているため、第2装着部37を覆い隠すための別部品を必要とせず、椅子11の構造を簡略化することができる。
【0056】
背もたれ部クッション16は、板状の第2芯材42と、第2芯材42の周囲を取り囲む第2クッション材43と、を有し、第2芯材42は、第2装着部37から外れた位置に設けられる。
【0057】
この構成によれば、第2芯材42が第2装着部37の付近に設けられないために、第2装着部37に第2オプション部品38を装着する際に、背もたれ部クッション16を簡単にめくることができる。これによって、第2装着部37に第2オプション部品38を着脱する際に管理者が作業を簡単に行うことができる。
【0058】
第2オプション部品38は、パーティションである。この構成によれば、パーティション在りまたは無しの椅子の商品ラインナップを極めて簡単な構造かつ低コストに実現することができる。
【0059】
上記した実施形態は、種々の置き換えや変形を加えて実施できる。また、上記実施形態同士を適宜に組み合わせて発明を実現することも当然にできる。
【符号の説明】
【0060】
11 椅子
12 フレーム
13 座部
14 背もたれ部
15 座部クッション
16 背もたれ部クッション
17 第1装着部
18 第1オプション部品
21 第1芯材
22 第1クッション材
26 縦部材
31 テーブル本体
32 支持部
P1 第1位置
P2 第2位置
37 第2装着部
38 第2オプション部品
42 第2芯材
43 第2クッション材
47 固定部材