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特開2024-70950覆工コンクリートの型枠システム、打設方法、及び打設装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070950
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】覆工コンクリートの型枠システム、打設方法、及び打設装置
(51)【国際特許分類】
   E21D 11/10 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
E21D11/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022181603
(22)【出願日】2022-11-14
(71)【出願人】
【識別番号】501360120
【氏名又は名称】テクノプロ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000280
【氏名又は名称】弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐土原 千尋
(72)【発明者】
【氏名】佐土原 大輔
【テーマコード(参考)】
2D155
【Fターム(参考)】
2D155KC02
2D155KC06
2D155LA14
(57)【要約】
【課題】覆工コンクリートの打設時間の短縮を図る。
【解決手段】覆工コンクリートの型枠システムは、型枠、フレキシブルなホース、と巻取部を含む。前記型枠は、トンネルの内周面との間に覆工用の未硬化のコンクリートを打設する空間を形成する。前記フレキシブルなホースは、前記型枠の横断方向の断面の周縁に沿って移動可能に設けられ、第1端部から投入された前記コンクリートを、前記空間に挿入された第2端部から前記空間に放出する。前記巻取部は、前記型枠の前記空間の反対の側に設けられ、前記第1端部側から前記フレキシブルなホースを巻き取る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネルの内周面との間に覆工用の未硬化のコンクリートを打設する空間を形成する型枠と、
前記型枠の横断方向の断面の周縁に沿って移動可能に設けられ、第1端部から投入された前記コンクリートを、前記空間に挿入された第2端部から前記空間に放出するフレキシブルなホースと、
前記型枠の前記空間の反対の側に設けられ、前記第1端部側から前記ホースを巻き取る巻取部と、
を含む覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項2】
前記ホースは前記空間に設けられ、
前記ホースの前記第2端部は、前記型枠の頭頂に設けられた第1開口部から挿入される請求項1記載の覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項3】
※無筋用ガイドローラー
前記ホースを支持する支持部が、前記型枠の前記空間の側に設けられている請求項2に記載の覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項4】
前記ホースは前記型枠の前記空間の反対の側に設けられ、
前記ホースの前記第2端部は、前記型枠全体に所定距離以上相互に離間して複数設けられた第2開口部のいずれから挿入される請求項1記載の覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項5】
前記ホースを吊り下げて支持する吊り下げ部が、前記型枠の前記空間の反対の側に設けられている請求項4に記載の覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項6】
前記巻取部の巻き取り中心の軸方向がトンネルの縦断方向であり、前記巻取部から引き出された前記ホースの曲率半径の中心が前記ホースと前記巻取部との間にある請求項1に記載の覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項7】
前記巻取部は、前記ホースの前記第2端部が、打設した前記コンクリートの上面から所定の高さ以下となるように前記ホースを巻き取る請求項1に記載の覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項8】
前記ホースは偶数設けられ、且つ前記ホースの半数は前記型枠の横断方向の断面を正面視した左側に設けられ、前記ホースの他の半数は前記型枠の横断方向の断面を正面視した右側に設けられた請求項1に記載の覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項9】
前記左側に設けられた前記ホースの第1端部と、前記右側に設けられた前記ホースの第1端部とは、前記コンクリートを分流させる分流部に接続されている請求項8に記載の覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項10】
偶数設けられた前記ホースを巻き取る前記半数の巻取部の巻き取り中心の軸と、偶数設けられた前記ホースを巻き取る前記他の半数の巻取部の巻き取り中心の軸とは、平行且つ巻取部の直径より短く、半径より長く離間している請求項8に記載の覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項11】
前記巻取部は、前記型枠の横断方向の断面を正面視したときの前記ホースが設けられた側とは反対側に設けられている請求項8に記載の覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項12】
覆工コンクリートの型枠システムはさらに、前記巻取部と前記型枠の横断方向の断面の周縁との間に、前記ホースを送り出す送出し部を有する請求項1に記載の覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項13】
前記送出し部は、前記ホースを案内するガイドローラーを含み、前記ガイドローラーの幅は、前記ホースの直径よりも広い請求項12に記載の覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項14】
前記送出し部は、前記ホースを前記打設する空間に近づく方向に移動させるように構成されている請求項12に記載の覆工コンクリートの型枠システム。
【請求項15】
トンネルの内周面と型枠の外周面との間の空間に、覆工用の未硬化のコンクリートを打設する方法であって、
前記コンクリートの投入側である第1端部と前記コンクリートの放出側である第2端部とを有するフレキシブルなホースを、前記型枠の前記空間の反対側に設置された巻取部から繰り出すステップと、
繰り出した前記ホースの前記第2端部を前記空間に挿入し、前記コンクリートを前記空間に放出するステップと、
前記コンクリートが所定高さまで充填されるごとに、前記巻取部により前記ホースを巻取って前記第2端部の高さを調整するステップと、を含む覆工コンクリートの打設方法。
【請求項16】
トンネルの内周面と型枠の外周面との間の空間に、覆工用の未硬化のコンクリートを打設するためのコンクリート打設装置であって、
前記コンクリートの投入側である第1端部と、前記コンクリートの放出側である第2端部とを有するフレキシブルなホースと、
前記第2端部が前記空間に挿入された前記ホースを、前記型枠の前記空間の反対側において前記第1端部側から巻き取る巻取部と、を備える覆工コンクリートの打設装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は覆工コンクリートの型枠システム、打設方法、及び打設装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、トンネルの内面に覆工コンクリートで二次覆工するには、トンネル縦断方法(前後方向)に移動可能なスライドセントル(移動式セントル)をトンネル内に進入させ、このスライドセントルに設けられたアーチ状の型枠とトンネル内周面との間に覆工コンクリートの打設空間を形成し、コンクリートポンプによって圧送された覆工コンクリートを打設空間に流し込む方法が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-280094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載のトンネル覆工装置は、トンネルの内壁面との間に間隔を形成するように配置され、かつ、複数の開口を備えたセントルと、当該間隔に打設される覆工コンクリートを打設位置まで圧送する圧送管を備えている。圧送管は打設された覆工コンクリートの上面が上昇するに応じて打設高さを変更するために圧送管を切り替える必要がある。切り替えには所定の時間を要するが、さらなる時間短縮が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の覆工コンクリートの型枠システムは、トンネルの内周面との間に覆工用の未硬化のコンクリートを打設する空間を形成する型枠と、前記型枠の横断方向の断面の周縁に沿って移動可能に設けられ、第1端部から投入された前記コンクリートを、前記空間に挿入された第2端部から前記空間に放出するフレキシブルなホースと、前記型枠の前記空間の反対の側に設けられ、前記第1端部側から前記ホースを巻き取る巻取部と、を含む。
【0006】
本開示の覆工コンクリートの打設方法は、トンネルの内周面と型枠の外周面との間の空間に、覆工用の未硬化のコンクリートを打設する方法であって、前記コンクリートの投入側である第1端部と前記コンクリートの放出側である第2端部とを有するフレキシブルなホースを、前記型枠の前記空間の反対側に設置された巻取部から繰り出すステップと、繰り出した前記ホースの前記第2端部を前記空間に挿入し、前記コンクリートを前記空間に放出するステップと、前記コンクリートが所定高さまで充填されるごとに、前記巻取部により前記ホースを巻取って前記第2端部の高さを調整するステップと、を含む。
【0007】
本開示の覆工コンクリートの打設装置は、トンネルの内周面と型枠の外周面との間の空間に、覆工用の未硬化のコンクリートを打設するためのコンクリート打設装置であって、前記コンクリートの投入側である第1端部と、前記コンクリートの放出側である第2端部とを有するフレキシブルなホースと、前記第2端部が前記空間に挿入された前記ホースを、前記型枠の前記空間の反対側において前記第1端部側から巻き取る巻取部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1に係る覆工コンクリートの型枠システムを示す正面図である。
図2】実施例1に係る覆工コンクリートの型枠システムを示す側面図である。
図3】実施例1に係る覆工コンクリートの型枠システムを示す平面図である。
図4】巻取部の概略図である。
図5】支持部の概略図である。
図6】実施例3に係る覆工コンクリートの型枠システムを示す正面図である。
図7】吊り下げ部の概略図である。
図8】実施例8に係る覆工コンクリートの型枠システムを示す平面図である。
図9】実施例11に係る覆工コンクリートの型枠システムを示す正面図である。
図10】送出し部の概略図である。
図11】実施例13に係る型枠システムの巻取部及び送出し部周辺を拡大した正面図である。
図12】覆工コンクリートの型枠システムの変形例の正面図である。
図13】変形例の巻取部の概略図である。
図14】変形例の送出し部の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<実施例1>
以下、本開示を、図面を参照しながら説明する。図1は、実施例1に係る覆工コンクリートの型枠システムを示す正面図、図2は同型枠システムを示す側面図、図3は同型枠システムを示す平面図である。
【0010】
〔型枠システムの全体構成〕
図1において、型枠システム1は、型枠2とフレキシブルなホース3と巻取部4とを含む。型枠2はトンネルの内周面との間に覆工用の未硬化のコンクリートを打設する空間(以下、覆工用の未硬化のコンクリートを打設する空間を打設空間5という。)を形成する。このような型枠はセントルとも呼ばれている。フレキシブルなホース3は型枠の横断方向の断面の周縁に沿って移動可能に設けられている。ホース3は、第1端部から投入されたコンクリートを、コンクリートを打設する空間に挿入された第2端部から放出する。巻取部4は、型枠のコンクリートを打設する空間の反対の側に設けられている。巻取部4は、ホースを第1端部側から巻き取る。後述する図2図3で示すように本実施例では巻取部4は2台用いられている。
【0011】
図2は型枠システム1を側面から見た側面図である。図2に示されるように、型枠システム1は、トンネル6内の床面に敷設されたレール13a上を走行可能である。型枠システム1は、坑口側(図2の左側)から切羽側(図2の右側)に向かって順次所定の距離移動し固定される。固定された型枠システム1は打設空間5(図1参照)を形成するようになっている。なお、本明細書においては、トンネル縦断方向(延長方向)を前後方向ということがあり、トンネル幅方向を左右方向ということがあり、トンネルの高さ方向を上下方向ということがある。また、トンネル縦断方向の坑口側を前側、切羽側を後側ということがある。
【0012】
本実施例ではコンクリートポンプ車21、コンクリートミキサー車22の組が2組用いられている。第1の組は切羽側に、第2の組は坑口側に停止させられている。コンクリートミキサー車22は予め調製されコンクリートをトンネル建設現場に運ぶ。コンクリートポンプ車21は、コンクリートミキサー車22からコンクリートを受け取り型枠システム1に供給する。2組のコンクリートポンプ車21、コンクリートミキサー車22の例で説明したが、組の数は1組であってもよいし、2以上の組であってもよい。
【0013】
図3は型枠システム1を上方から見た平面図である。本実施例では巻取部4が2台1組で1組用いられている。1組内の2台の巻取部4はトンネルの前後方向及び左右方向にずらして設けられている。圧送管31の一端がコンクリートポンプ車21に接続され、他端が巻取部4に接続される。
【0014】
〔型枠の構成〕
次に、各構成の詳細について説明する。
型枠2は、トンネルの内周面7aにほぼ沿う断面円弧上に形成される。型枠2はトンネルの前後方向に所定の長さで、内周面7aに対して所定の間隔で離間させて、内周面7aを覆うように設置される。型枠2が設置されることで型枠2の外周面7bとトンネルの内周面7aとの間に打設空間5が形成される。打設空間5には覆工コンクリート8が充填される。
【0015】
型枠2は、覆工コンクリート8の内周面を成型する型枠パネル17と、この型枠パネル17の内周側を補強する複数の補強部材18とを備えている。補強部材18は、溝型鋼等の鋼材により構成され、トンネル6の縦断方向に沿って配置されている。型枠パネル17は、厚さ数ミリの板材、例えば鋼鉄製の板材により形成されている。型枠パネル17の外周面7bは例えば梨地状に加工される。例えばセラミックを含む塗料を塗布することによって梨地状に加工される。梨地状に加工するのは、覆工コンクリートが硬化後、型枠パネル17を外しやすくするための離型剤を覆工コンクリート8と接する外周面7bに塗布するが、離型剤が流れにくくするためである。
【0016】
また、型枠2は、覆工コンクリート8の頭頂部分を成型する上部15aと、上部15aの両端に連結され、覆工コンクリート8の側壁部分を成型する側部15bと、側部15bの下端に連結され、覆工コンクリート8の側壁部分の下端部を成型する下端部15cとを備えている。
上部15aは、門型台車13bの基台部13c上に設けられた複数のジャッキ16aにより上下方向に昇降可能に支持されている。
【0017】
型枠2の側部15bは、支柱19の外側面に設けられた複数のジャッキ16bによって門型台車13bに連結されており、このジャッキ16bを伸縮させることによって幅方向への移動が可能となっている。
【0018】
型枠2の下端部15cも、側部15bと同様に、支柱19の外側面に設けられたジャッキ16cによって門型台車13bに連結されており、このジャッキ16cの伸縮によって内外方向への移動が可能である。
このように、型枠2は、基台部13cの上面及び支柱19の外側面等に設けられた複数のジャッキ(支持部材)16a,16b,16cによって門型台車13b等に連結・支持されており、各ジャッキ16a,16b,16cを伸縮させることにより、型枠2全体を門型台車13bに対して昇降可能でかつ幅寸法の調整が可能となっている。
【0019】
型枠パネル17における上部15a及び側部15bには、複数の第2開口部11bが前後方向及び左右方向に並べて形成されている。また、各第2開口部11bは、蓋体12によって開閉可能に構成されている。この第2開口部11bは、多目的に用いられ、覆工コンクリート8を打設空間5に流し込むため、打設状態を点検するため、打設空間5に締固め用バイブレータ(図示省略)を挿入するため、あるいは後述するホース3を支持する支持部14を外周面7bに設置、撤去するため等に用いられる。
【0020】
門型台車13bの上部には平板部13dが設けられてもよい。平板部13dは、前後方向に型枠2と略同じ長さを有し、左右方向に型枠2近傍まで接近する長さを有する。平板部13dはその上から加えられる加重に対応した厚さ、構造を有する。平板部13dの上部には巻取部4が設置されており、ホース3の操作等各種作業が行われる。
【0021】
〔ホースの構成〕
ホース3は型枠2の横断方向の断面の周縁に沿って移動可能に設けられ、第1端部から投入された前記コンクリートを、前記空間に挿入された第2端部から前記空間に放出する。
ここで型枠2の横断方向の断面の周縁に沿ってとは、トンネル6を前後方向から見て型枠2の断面に沿っていることである。本実施例では具体的には型枠2とトンネル6の内周面7aとの間に形成された打設空間5に沿っていることである。次に移動可能に設けるは、本実施例では上部15aに設けられた第1開口部11aから打設空間5にホース3を挿入、抜去できるようにすることである。次に第1端部から投入された前記コンクリートを、前記空間に挿入された第2端部から前記空間に放出するは、ホース3の第1端部9a、即ち圧送されてきた覆工コンクリート8が巻取部4側の端部から流入し、打設空間5に挿入されたホース3を流れ、第2端部9bから打設空間5に放出されることである。
【0022】
ホースは打設空間に設けられ、ホースの前記第2端部は、前記型枠の頭頂に設けられた第1開口部から挿入される。
ホースは打設空間に設けられは、前述したとおりホース3が打設空間5に挿入されることである。そしてホース3の第2端部9bは型枠2の上部15aに設けられた第1開口部11aから打設空間5に挿入さる。
【0023】
ホース3は、柔軟性を持った例えば直径10cm~20cmの筒状の管であり、巻取部4から打設空間5の最奥に届くように例えば10mの長さを有する。ホース3は、未硬化の覆工コンクリートを圧送するために用いられ、圧送される覆工コンクリートの圧力例えば10MPaに対応する強度を有する。ホース3は例えば内面ゴム、内面ゴムを覆う補強コード、補強コードを被覆する被覆ゴムを備える。内面ゴムは例えば圧送され流れる覆工コンクリートとの摩擦に耐えられよう耐摩耗性ゴムが用いられる。補強コードは例えばスチールコードが用いられ、覆工コンクリートの圧送圧力に対応した強度を有する。被覆ゴムは補強コードを覆い、補強コードを保護する。
【0024】
〔巻取部の構成〕
図4は巻取部4の概略図である。(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
巻取部は型枠の打設空間の反対の側に設けられ、第1端部側からホースを巻き取る。
図1において、本実施例では巻取部4が型枠2の打設空間5の反対の側、即ち門型台車13b上部に設けられた平板部13dの上に設けられる。
【0025】
巻取部4はホース3の第1端部9a、即ち圧送されてきた覆工コンクリートが流入する側から、ホース3を巻き取る。図4に示すように、巻取部4は例えば、リール41、支持軸42、軸受43、支柱44、回転部圧送管45、密閉回転部46、巻取モーター47を含む。
リール41は例えば円筒状の胴体部48とその両側に円盤状のホース押さえ49を有する。胴体部48はホース3を巻き取る。ホース押さえ49は巻き取ったホース3が胴体部48から逸脱することを抑制する。支持軸42は例えば円柱形状を有し、支持軸42の回転軸は胴体部48の回転軸を貫くよう胴体部48に設けられる。支持軸42はリール41、巻き取ったホース3、の重量を支える。軸受43は支持軸42が自由に回転できるように支持軸42支持する。支柱44は柱状形状を有し、上部には軸受43が設けられ、軸受43、支持軸42、リール41、巻き取ったホース3を支持する。
【0026】
回転部圧送管45はらせん状の形状を有し、一端はホース3の第1端部9aに接続され、他端は後述する密閉回転部46に接続される。回転部圧送管45は密閉回転部46から出た覆工コンクリート8を、ホース3の第1端部9aに送り込む。密閉回転部46は中空の略円筒形状を有し、長手方向中央から分割され、相互に自由に回転することできるが、中空内を圧送される覆工コンクリートが外部に漏れないように構成されている。密閉回転部46の一方側は圧送管31に接続され、他方側は回転部圧送管45に接続される。
【0027】
巻取モーター47は、例えば電気モーターであり、支持軸42を回転させる。回転した支持軸42はリール41を回転させる。回転したリール41はホース3を繰り出し、または巻き取る。巻取モーター47は例えば支柱44の下部に設けられるが、これに限定されない。例えば、巻取部4に設けず、別の場所に設けられてもよい。巻取モーター47はホース3の第2端部9b第2端部9bが打設空間5内の適切な位置に位置付けできるように構成される。巻取モーター47はコンピュータ等によって制御されてもよい。
【0028】
〔打設方法〕
次に、トンネルの内周面と型枠の外周面との間の空間に、覆工用の未硬化のコンクリートを打設する方法について説明する。
【0029】
まず、覆工コンクリートの型枠システム1をトンネル6内に設置した後、コンクリートの投入側である第1端部とコンクリートの放出側である第2端部とを有するフレキシブルなホースが、型枠の打設空間の反対側に設置された巻取部から繰り出される。
本実施例では、平板部13d上に設けた巻取部4の巻取モーター47を制御して、リール41を回転させる。回転したリール41は巻取部4のリール41に巻き取られていたホース3を繰り出す。
【0030】
次に、繰り出した前記ホースの前記第2端部を前記空間に挿入し、前記コンクリートを前記空間に放出する。
本実施例では、繰り出されたホース3は型枠2の上部15aの頭頂部に設けられた第1開口部11aを通って、打設空間5に挿入される。挿入されたホース3の第2端部9bはさらに打設空間5を未だ覆工コンクリートが打設されていない位置まで進む。未だ覆工コンクリートが打設されていない位置まで第2端部9bを進めるには、例えば開口部から第2端部9bがどこまで達したか監視し、巻取モーターを制御し、ホース3を繰り出し、所定の位置まで挿入する。
【0031】
ホース3を繰り出し、所定の位置まで挿入されたのち、覆工コンクリート8を打設空間5に放出する。
具体的には、まずコンクリートミキサー車22がコンクリート調製施設から骨材、水、セメントが予め練り混ぜられた覆工コンクリート8を型枠システム1がある建設現場まで運搬する。コンクリートミキサー車22はコンクリートポンプ車21に縦列に停車し、運搬された覆工コンクリート8をコンクリートポンプ車21に受け渡す。
【0032】
コンクリートポンプ車21は受け取った覆工コンクリート8をコンクリートポンプ車に設けられたポンプによって加圧し、ポンプに接続された圧送管31の一端に圧入する。圧送管31の他端は巻取部4の密閉回転部46に接続される。圧送管31の一端に圧入された覆工コンクリート8は圧送管31を通って、密閉回転部46から巻取部4に送られる。巻取部4では、送られてきた覆工コンクリート8は密閉回転部46、回転部圧送管45を通って、巻取部4に巻き取られているホース3の第1端部9aに圧入される。ホース3の第1端部9aに圧入された覆工コンクリート8は、ホース3を通って第2端部9bに達し、打設空間5に放出される。
【0033】
打設空間5に放出された覆工コンクリート8は、打設空間5を充填し、打設された覆工コンクリート8の上面は次第に上昇する。
コンクリートが所定高さまで充填されるごとに、前記巻取部により前記ホースを巻取って前記第2端部の高さを調整する。
具体的には、例えば第2開口部11b第2開口部11bから第2端部9bの位置及び覆工コンクリート8の上面の位置を監視し、覆工コンクリート8が所定高さまで充填されるごとに巻取モーター47を制御し、巻取部4によりホース3を巻取って第2端部9bの高さを調整する。
【0034】
〔まとめ〕
従来(例えば、特許文献1参照)であれば、打設空間に放出された覆工コンクリートが、打設空間を充填し、覆工コンクリートの上面が上昇し、所定高さまで充填したときには、開口部から打設空間に挿入された圧送管を抜去し、より高い位置の開口部に挿入された圧送管に切り替える作業が必要であった。この作業は覆工コンクリートの上面が上昇する都度行う必要があり、合計すると長時間要するものであった。
【0035】
一方本開示によれば、打設空間に放出された覆工コンクリートが、打設空間を充填し、覆工コンクリートの上面が上昇し、所定高さまで充填したときには、覆工コンクリート8が所定高さまで充填されるごとに、巻取部4によりホース3を巻取って第2端部9bの高さを調整する。よって覆工コンクリート8が所定高さまで充填されるごとに、圧送管を切り替える作業は必要なく、単にホース3を巻き取るだけでよい。従って覆工コンクリート8の打設時間の短縮を図ることができる。
【0036】
また、圧送管を切り替える作業が無くなり、ホース3を巻き取る時間だけになるので、この切り替える作業で生じる覆工コンクリート8の打設作業の中断が無くなり、打設作業の中断によって生じる恐れがあった覆工コンクリート品質上の不均一を抑制し得る。
【0037】
さらに、覆工コンクリートの打設時間の短縮を図ることができるため、トンネル施行時間が短縮され建設コストの低減にも寄与し得る。また、作業者の時間的余裕を生み出し、作業中の負担を軽減し得る。
【0038】
<実施例2>
実施例2について説明する。なお、第1実施例と同様の構成についてはその説明を省略し、異なる部分についてのみ説明し、同一の構成に対しては同一の符号を用いる。実施例2は、さらにホースを支持する支持部が、型枠の打設空間の側に設けられている点が異なる。
図5を参照しながら説明する。図5はホース3を支持する支持部14の概略図である。(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。具体的には、支持部14はベース部52とガイドローラー51を含む。ベース部52は、例えば3個のガイドローラー51ガイドローラー51がコの字形状に設けられている。あるいはベース部52は、例えば2個のガイドローラー51がVの字形状に設けられている(図示せず)。ベース部52は締結具例えばボルトによって型枠2の外周面7bに取り付けられる。ガイドローラー51は円筒形状を有しする。軸受けがガイドローラー51またはベース部52に設けられている。ベース部52は軸受けを介してガイドローラー51支持する。
【0039】
支持部14は型枠2の横断方向の断面の周縁に沿って、型枠2の外周面7bに所定距離離間して直線状に複数設けられる。ホース3は各支持部14のガイドローラー51の間を通される。覆工コンクリート8を内側に含むホース3は数10kg/mの重量を有するが、ガイドローラー51は軸受を介してベース部に支持されているので、ガイドローラー51の間を通されたホース3は軽い力で移動させることができる。
【0040】
また、覆工コンクリート8を含んだ重いホース3を移動させた場合、ホース3が型枠2の外周面7bを擦り、内周面に梨地状に加工するためのセラミックを含んだ塗膜を、傷つけ、剥離してしまう恐れがある。傷ついた塗膜を修復するにコスト、時間を要する。また、傷ついたまま、覆工コンクリート8を打設し硬化させると、覆工コンクリートの表面に、塗膜の傷が残り、美観が損なわれる恐れがある。
【0041】
本実施例の場合、ホース3と型枠2の外周面7bの間に支持部14が設けられていることにより、ホース3と外周面7bとは所定の距離が確保される。従って、ホース3が型枠2の外周面7bの塗膜を傷つける恐れを抑制することができ、コストおよび時間を節約し、硬化した覆工コンクリート表面の美観の向上を図ることができる。
【0042】
<実施例3>
実施例3について説明する。なお、実施例1と同様の構成についてはその説明を省略し、異なる部分についてのみ説明し、同一の構成に対しては同一の符号を用いる。実施例3と実施例1との主な差は覆工コンクリート8を打設する打設空間5に鉄筋が設けられている点にある。鉄筋はより大きな土圧に対応するために設けられている。鉄筋が打設空間内にあるため、ホース3は型枠2の上部15aの頭頂に設けられた開口部打設空間5には挿入されず、ホースは型枠の打設空間の反対の側に設けられ、ホースの第2端部は、型枠全体に所定距離以上相互に離間して複数設けられた開口部のいずれから挿入される点が異なる。
【0043】
図6は、実施例3に係る覆工コンクリートの型枠システムを示す正面図である。実施例3では、型枠2の外周面7bとトンネル6の内周面7aとが形成する打設空間5には鉄筋61が設けられている。打設空間5に鉄筋61が設けられているため、打設空間5にホース3を挿入することができないので実施例3では、ホース3は型枠2の打設空間5の反対側に型枠2の横断方向の断面の周縁に沿って移動可能に設けられている。第2端部9bは、第2開口部11b第2開口部11bから打設空間5に挿入される。
【0044】
次に実施例3におけるトンネルの内周面と型枠の外周面との間の空間に、覆工用の未硬化のコンクリートを打設する方法について説明する。
【0045】
まず、覆工コンクリートの型枠システム1をトンネル6内に設置した後、ホース3を、巻取部4から繰り出す。繰り出されたホース3は、型枠2の打設空間5とは反対側を、型枠2の横断方向の断面の周縁に沿って移動する。繰り出されたホース3の第2端部9bは、最下段の第2開口部11bから打設空間5に挿入される。そして、実施例1と同様の方法で、覆工コンクリート8が打設空間5に打設される。
【0046】
打設空間5に放出された覆工コンクリート8は、打設空間5を充填し、打設された覆工コンクリート8の上面は次第に上昇する。そして、コンクリートが所定高さまで充填されるごとに、前記巻取部により前記ホースを巻取って前記第2端部の高さを調整する。
具体的には、例えば第2開口部11bから、第2端部9bの位置及び覆工コンクリート8の上面の位置を監視する。覆工コンクリート8が所定高さまで充填されると、いったん覆工コンクリートの打設を止める。次に今まで挿入していた第2開口部11bから第2端部9bを引き抜く。次に、巻取モーター47を制御し、巻取部4によりホース3を巻取って第2端部9bの高さを調整し、今まで挿入していた第2開口部11bより一段上の第2開口部11bの高さまでホース3の第2端部9bを引き上げる。そして第2端部9bを第2開口部11bに挿入し、覆工コンクリート8の打設を再開し、覆工コンクリート8が型枠2の頭頂にまで達するまでこれを繰り返す。
【0047】
本実施例によれば、打設空間に放出された覆工コンクリートが、打設空間を充填し、所定高さまで充填されるごとに、打設していた第2開口部11bから一段上の第2開口部11bに打設箇所を変更するためには、単に巻取部4によりホース3を巻き取ることで足りる。よって覆工コンクリート8が所定高さまで充填されるごとに、圧送管を切り替える作業は必要なく、覆工コンクリートの打設時間の短縮を図ることができる。
【0048】
また、打設箇所の変更時間が短縮されることで、打設作業の中断によって生じる恐れがあった覆工コンクリート品質上の不均一を抑制し得る。さらに、覆工コンクリートの打設時間の短縮を図ることができるため、トンネル施行時間が低減され建設コストの低減にも寄与し、作業者の時間的余裕を生み出し、作業者の負担を軽減し得るものである。
【0049】
<実施例4>
実施例4について説明する。なお、第3実施例と同様の構成についてはその説明を省略し、異なる部分についてのみ説明し、同一の構成に対しては同一の符号を用いる。実施例4は、実施例3にさらにホースを吊り下げて支持する吊り下げ部が、型枠の打設空間の反対側に設けられている点が異なる。
【0050】
図7を参照しながら説明する。図7はホース3を吊り下げて支持する吊り下げ部62の概略図である。(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。具体的には、吊り下げ部62はベース部52とガイドローラー51を含む。ベース部52は、例えば3個のガイドローラー51がコの字の位置に設けられている。あるいはベース部52は、例えば2個のガイドローラー51がVの字の位置に設けられている(図示せず)。吊り下げ部はさらに吊り金具71を備える。吊り金具71の一端はベース部52に連結する。吊り金具71の他端は型枠2に連結可能に構成されている。吊り金具71は例えば鉄のチェーンであるが、柔軟性があり、所定の強度があれば特に限定されず、例えば金属あるいは合成樹脂のワイヤーであってもよい。
【0051】
吊り下げ部62は、吊り金具71の他端が型枠2に連結されることによって、型枠2に設けられる。複数の吊り下げ部62は、型枠2の打設空間5の反対側には所定の間隔をあけて、型枠2の横断方向の断面の周縁に沿って、直線状に型枠2に設けられている。
【0052】
ホース3は、吊り下げ部62のガイドローラー51の間を通され、第2端部9bは、第2開口部11bから打設空間5に挿入される。ホース3は吊り下げ部62に支持され、型枠2の横断方向の断面の周縁に沿って、打設空間5の反対側を移動する。
【0053】
ホース3は吊り下げ部62に支持されているので作業者が支持する必要がなく、作業負担が軽減される。また覆工コンクリート8を内側に含むホース3は数10kg/mの重量を有するが、ガイドローラー51は軸受を介してベース部に支持されているのでガイドローラー51の間を通されたホース3は、吊り下げ部62がない場合に比べ、軽い力で移動させることができる。また、覆工コンクリート8を打設中のホース3は突然ホース3の短手方向に振動する場合があるが、吊り下げ部62がホース3を支持しているので、振動する範囲は限定され、ホース3の周囲の機器等が損傷することが抑制される。
【0054】
<実施例5>
実施例5は、実施例1に対しさらに巻取部の巻き取り中心の軸方向がトンネルの縦断方向であり、巻取部から引き出されたホースの曲率半径の中心が前記ホースと前記巻取部との間にある。
具体的には、図1にあるように、巻取部4の支持軸42の長手方向がトンネルの前後方向に向き、巻取部4が平板部13dの上に設けられている。さらに、ホース3が巻取部4に巻き取られていたときには、ホース3の曲率半径の中心は巻取部4の支持軸42にある。そしてホース3が繰り出されに伴い、ホース3の曲率半径の中心は支持軸42を離れるが、ホース3と巻取部4との間に保たれ、ホース3と巻取部4との間の反対側に行くことはない。すなわち、ホース3は蛇行することなく繰り出される。
【0055】
巻取部4の支持軸42の長手方向がトンネルの前後方向に向き、ホース3の曲率半径の中心がホース3と巻取部4との間にあることで、ホース3が蛇行することなく、蛇行しないので短い距離で打設空間5に挿入することができる。このため狭いトンネル内の平板部13d上の空間に巻取部4を設けることができる。またホース3が蛇行しないのでホース3内で覆工コンクリート8が詰まることを抑制できる。
【0056】
<実施例6>
実施例6は、実施例1に対しさらに巻取部4は、ホース3の第2端部9bが、打設した覆工コンクリート8の上面から所定の高さ以下となるようにホース3を巻き取るように構成される。
具体的には、例えば覆工コンクリート8が打設空間5に放出されると、覆工コンクリート8は、打設空間5を充填し、打設された覆工コンクリート8の上面は次第に上昇する。そして第2開口部11bから、第2端部9bの位置及び覆工コンクリート8の上面の位置を監視し、ホース3の第2端部9bが、打設した覆工コンクリート8の上面から所定の高さ以下になるように巻取モーター47を制御し、巻取部4によりホース3を巻取って第2端部9bの高さを調整する。
【0057】
あるいは第2端部9bの高さの調整は、例えば測距センサをホース3の第2端部9bに設け、測距センサが出力する第2端部9b位置から打設された覆工コンクリートの上面までの距離を示す情報に基づき、当該距離が所定の距離以下となるよう巻取モーター47を制御するように型枠システム1を構成してもよい。第2端部9b位置と打設された覆工コンクリートの上面までの距離を測定するには種々のバリエーションをとることができる。例えば打設空間5の頭頂部に超音波測距センサを設け、打設した覆工コンクリート8の上面の位置を測定し、繰り出したホース3の長さから求めてもよい。
【0058】
覆工コンクリート8は、例えば粗い骨材、細かい骨材、セメント、水等を練り混ぜたものである。このような混合物を高い位置から放出し、打設すると、相対的に重い粗い骨材が下に沈み、水が浮く等して分離し、凝固した覆工コンクリートは所定の品質例えば強度が得られない恐れがある。覆工コンクリートが打設された上面からホース3の第2端部9bから放出されるまでの高さを所定の高さ、例えば1.5m以下に維持することで、骨材と水等との分離が抑制され、凝固後の覆工コンクリートの品質向上を図り得る。
【0059】
<実施例7>
実施例7は、実施例1に対しさらにホースは偶数設けられ、且つホースの半数は型枠の横断方向の断面を正面視した左側に設けられ、前記ホースの他の半数は型枠の横断方向の断面を正面視した右側に設けられる。
具体的には、図1にあるように、一方のホース3は巻取部4から時計回り方向に繰り出され、図1の右側に向かって繰り出され、打設空間5に挿入される。逆に他のホース3は、反時計回り方向に繰り出され、図1の左側に向かって繰り出され、打設空間5に挿入される。
【0060】
一方、及び他方のホース3は、同時に各々の第1端部9aから覆工コンクリート8が投入され、第2端部9bから打設空間5に覆工コンクリート8が放出される。即ち図1の左右各々の打設空間5に同時に覆工コンクリートが打設される。打設された覆工コンクリートは次第に各々の打設空間5を充填し、左右各々の打設空間5の覆工コンクリートの上面は同様に上昇する。
【0061】
例えば、図1右の打設空間5に覆工コンクリート8を打設し、その後左の打設空間5に覆工コンクリート8を打設した場合、右の打設空間5のみ覆工コンクリート8が打設されている期間が生ずる。この期間、図1右の打設空間5にのみ覆工コンクリート8が存在するため、右側の型枠2に打設空間5から打設空間5の反対側に向かって大きな応力が加わり、型枠2が左に歪む等の問題が生じるおそれがある。一方本実施例では、図1左右各々の打設空間5には略同じ量の覆工コンクリートが打設されるので、図1左右各々の型枠2に加わる打設空間5側から打設空間5の反対側に向かう応力は、打ち消しあい、型枠2が左右方向に歪む等の問題を抑制することができる。
【0062】
<実施例8>
実施例8は、実施例7に対しさらに左側に設けられたホースの第1端部と、右側に設けられたホースの第1端部とは、前記コンクリートを分流させる分流部に接続されている。図8は、実施例8に係る覆工コンクリートの型枠システムを示す平面図である。
具体的には、図8にあるように圧送管31の一端はコンクリートポンプ車21に接続され、他端は分流部81に接続される。分流部81は一つの圧送管31に接続される一端と、二つの枝配管82が接続される二つ他端とを有する。分流部81の二つの他端にはそれぞれ枝配管82の一端が接続される。二つの枝配管82の他端はそれぞれ巻取部4の密閉回転部46、回転部圧送管45を介してホース3の第1端部9aに接続される。図1の場合にはそれぞれのホース3は、第1開口部11aを通って、一方は右の打設空間5、他方は左の打設空間5に挿入される。図6の場合にはホース3は、第2開口部11bを通って、一方は右の打設空間5、他方は左の打設空間5に挿入される。
【0063】
覆工コンクリート8の打設にあたっては、コンクリートポンプ車21によって圧送された覆工コンクリート8は圧送管31を通って分流部81の一端に流入する。流入した覆工コンクリート8は分流部81で二つに分けられ、それぞれ分流部81の他端から流出する。それぞれの分流部81の他端から流出した覆工コンクリート8は、それぞれの分流部81の他端に接続された枝配管82、巻取部4の密閉回転部46、回転部圧送管45を通ってホース3の第1端部9aに流入する。それぞれのホース3に流入した覆工コンクリート8は、ホース3を通って、打設空間5に打設される。
【0064】
本実施例の場合、コンクリートポンプ車21から圧送された覆工コンクリート8は分流部81で二つに分けられ、図1または図6の左右の打設空間5に同時に打設される。よって1台のコンクリートポンプ車21であっても、覆工コンクリート8は同時に左右の打設空間5を打設される。従って打設時間の短縮を図り得る。また、分流部81は覆工コンクリート8を二つに分けるので、左右の打設空間5に一方ずつ打設するのに比べ、容易に左右の打設空間5の覆工コンクリートのバランスを取ることができる。
【0065】
<実施例9>
実施例9は、実施例7に対しさらに偶数設けられたホースを巻き取る半数の巻取部の巻き取り中心の軸と、偶数設けられたホースを巻き取る他の半数の巻取部の巻き取り中心の軸とは、平行且つ巻取部の直径より短く、半径より長く離間している。
具体的には図8にあるように、巻取部4が2台1組で2組が平板部13dの上に設けられている。各々の組の一の巻取部4と他の巻取部4はトンネル6の前後方向及び左右方向にずらされて、巻き取り中心の軸は平行になるように設けられている。一の巻取部4の巻き取り中心の軸と、他の巻取部4の巻き取り中心の軸との距離は、巻取部4の直径即ちリール41の直径より短く、リール41の半径より長い。
【0066】
各々の組の一の巻取部4と他の巻取部4は巻き取り中心の軸は平行になるように設けられているため、リール41同士が接触する限界まで近づけることができる。また一の巻取部4の巻き取り中心の軸と、他の巻取部4の巻き取り中心の軸との距離は、巻取部4の直径即ちリール41の直径より短いことで、巻取部4の設置面積の低減を図ることができる。さらに、一の巻取部4の巻き取り中心の軸と、他の巻取部4の巻き取り中心の軸との距離は、巻取部4の直径即ちリール41の半径より長いことで一の巻取部4の横を通る他の巻取部4の枝配管82が一の巻取部4のリール41と接触するおそれを低減できる。従って、巻取部4が互いに接触することなく狭い空間に設けることができる。
【0067】
<実施例10>
実施例10は、実施例7に対してさらに巻取部は、型枠の横断方向の断面を正面視したときのホースが設けられた側とは反対側に設けられている。
具体的には、図1または図6にあるように、左側の巻取部4から時計回り方向にホース3は繰り出され、右側に向い、右側の打設空間5に挿入される。逆に右側の巻取部4から反時計回り方向にホース3は繰り出され、左側に向い、左側の打設空間5に挿入される。図1の場合、繰り出したホース3は第1開口部11aを通されて、打設空間5に挿入される。図6の場合ホース3は型枠2の打設空間5の反対側に型枠2の横断方向の断面の周縁に沿って移動する。ホース3は、型枠2の打設空間5の反対側に設けられた吊り下げ部62の間を通され、第2端部9bは、第2開口部11bから打設空間5に挿入される。いずれの場合も各々のホース3は、各々の巻取部4から繰り出したのち、型枠2の横断方向の断面を正面視したときの中央部で交差する。
【0068】
型枠2の横断方向の断面を正面視したときホースが設けられた側に、巻取部4が設けられた場合には、ホース3は、各々の巻取部4から繰り出したのち、小さな曲率半径で曲げられて、打設空間5に挿入または打設空間5の反対側に沿わされる必要ある。一方本実施例では、ホース3がある側の反対の側に巻取部4が設けられることで、巻取部4から繰り出されたホース3は大きな曲率半径で曲げ、打設空間5に挿入また打設空間5の反対側に沿わせることができる。曲率半径が大きいのでホース3を容易に操作することができる。また圧送された覆工コンクリートがホース3内で詰まる恐れを抑制することができる。
【0069】
<実施例11>
実施例11は、実施例1に対し更に、巻取部と型枠の横断方向の断面の周縁との間に、ホースを送り出す送出し部を有する。実施例1と同様の構成についてはその説明を省略し、異なる部分についてのみ説明し、同一の構成に対しては同一の符号を用いる。図9は送出し部91を設けたときの実施例11に係る覆工コンクリートの型枠システムを示す正面図である。図10は送出し部91の概略図である。図10(a)は送出し部91の正面図、図10(b)はホース送出し回転部101の正面図、図10(c)はホース送出し回転部101の側面図、図10(d)はホース押えローラー102の正面図、図10(e)はホース押えローラー102の側面図である。
【0070】
具体的には図9にあるように、ホース3が巻取部4から繰り出され巻取部4を離れた位置から、ホース3が第1開口部11aから打設空間5に挿入される位置までの間に、送出し部91は設けられる。
【0071】
図10にあるように、送出し部91はホース送出し回転部101とホース押えローラー102を含む。ホース送出し回転部101とホース押えローラー102とは、所定の力でホース3を挟み込み、ホース3を案内するガイドローラーである。ホース送出し回転部101は、ホース送出しローラー103を含む。ホース送出しローラー103は送出しモーター104によって回転するように構成されていてもよい。送出しモーター104が正転または逆転することで、ホース送出しローラー103が回転し、ホース3を繰り出しまたは引き抜く。
【0072】
覆工コンクリートを含んだホース3は1000kgに及ぶ場合がある。ホース3が打設空間5に挿入される場合に、その自重によりホース3がたわみ、打設空間5へのホース3の挿入が難しくなる場合がある。また当該ホース3の自重、たわみにより、ホース3は、支持部14に過大な負荷を加え、支持部14を引き倒してしまう等おおそれがある。さらに、巻取部4及び巻取部4の巻取モーター47等に過負荷が加わる場合もある。
【0073】
一方、本実施例では、ホース3が巻取部4から繰り出され巻取部4を離れた位置から、ホース3が第1開口部11aから打設空間5に挿入される位置までの間に、送出し部91が設けられる。これにより、送出し部91はホース3の自重を支え、たわみを抑制し、ホース3による支持部14への負荷を軽減させる。また、送出し部91はホース3を送り出し、引き抜く。これにより、送出し部91は、巻取部4及び巻取モーター47等への負荷を軽減させる。
【0074】
<実施例12>
実施例12は、実施例11に対し、送出し部のホースを案内するガイドローラーの幅は、ホースの直径よりも広い点が異なる。実施例11と同様の構成についてはその説明を省略し、異なる部分についてのみ説明し、同一の構成に対しては同一の符号を用いる。
【0075】
ホース3は巻取部4のリール41に巻き取られている。このためホース3がリール41に巻き取られるに従って、ホース3は図4(b)において右から左に、あるいは左から右に移動させられる必要がある。しかしながら、送出し部91のホース送出しローラー103とホース押えローラー102の幅が、略ホース3の直径同じであった場合、ホース3が左右に移動することが阻害され、ホース3がリール41に2重に巻き取られてしまうおそれがある。また、ホース3が小さな曲率半径で曲げられ、ホース3に過大な負荷が加わりホース3が傷付くおそれもある。
【0076】
一方、本実施例では、図10(c)及び図10(e)にあるように、ホースを挟み案内するガイドローラーである、ホース送出しローラー103とホース押えローラー102の幅Wが、ホース3の直径Dより広い。このため、ホース3がリール41に巻き取られるに従って、ホース3は図4(b)において右から左に、あるいは左から右に移動するが、この動きに従って、送出し部91のホース送出しローラー103及びホース押えローラー102の幅方向に、ホース3も移動する。従って、ホース3がリール41に2重に巻き取られるおそれを低減することができる。また、ホース3に過大な負荷が加わるおそれを低減することができる。
【0077】
<実施例13>
実施例13は、実施例11に対し、送出し部は、ホースを打設する空間に近づく方向に移動させるように構成されている点が異なる。実施例1と同様の構成についてはその説明を省略し、異なる部分についてのみ説明し、同一の構成に対しては同一の符号を用いる。図11は実施例13に係る型枠システムの巻取部及び送出し部周辺を拡大した正面図である。
【0078】
図11(a)に示すように、打設空間5内の覆工コンクリート8の上面が低い位置にあるときは、ホース3は図11(a)のA方向に寄せて打設空間5に挿入されることが好ましい。ホース3をできるだけ曲げずに曲率半径の大きい状態で打設空間5に挿入するためである。しかしながら、打設空間5内の覆工コンクリート8の上面が頭頂部に近づく(図11(b))に伴い、図11(a)のA方向にホース3を寄せたまま、ホース3を引き抜くと、ホース3は不自然な曲げ方をされ、過大な負荷が加えられるおそれがある。また、ホース3の第2端部9bが図11(a)の上方向を向いてしてしまい、覆工コンクリートの放出が阻害されるおそれがある。
【0079】
一方、本実施例では、図11(b)に示すように、送出し部91は打設する空間に近づく方向に移動する。例えば、型枠2と送出し部91とを連結する油圧シリンダー(図示せず)が、送出し部91を打設空間5に近づける。このため、打設空間5内の覆工コンクリート8の上面が頭頂部に近づくにつれて、ホース3は図11(b)のB方向に寄せて、打設空間5に挿入することできる。これにより、送出し部91はホース3を打設空間5の長手方向に沿って挿入させ、ホース3に過大な負荷が加わるおそれを低減することができる。また、ホース3の第2端部9bが第2の長手方向を向くので、送出し部91は覆工コンクリートの放出が阻害されるおそれを低減させることができる。
なお、送出し部91が打設空間5に近づく例で説明したが、これに限定されない。例えば、ホース送出しローラー103とホース押えローラー102が打設空間5に近づくように構成されていてもよい。
【0080】
なお、上記実施例11~13では打設空間5に鉄筋がなく、打設空間5にホース3を挿入する場合で説明したが、図6にあるように打設空間5に鉄筋61があり、ホース3が、型枠2の打設空間5の反対の側に設けられる場合であっても同様に実施することができる。
【0081】
<実施例14>
実施例14は、トンネルの内周面と型枠の外周面との間の空間に、覆工用の未硬化のコンクリートを打設する方法である。
本実施例の方法は、前記コンクリートの投入側である第1端部と前記コンクリートの放出側である第2端部とを有するフレキシブルなホースを、前記型枠の前記空間の反対側に設置された巻取部から繰り出すステップと、
繰り出した前記ホースの前記第2端部を前記空間に挿入し、前記コンクリートを前記空間に放出するステップと、
前記コンクリートが所定高さまで充填されるごとに、前記巻取部により前記ホースを巻取って前記第2端部の高さを調整するステップと、を含む。
【0082】
従来であれば、打設空間に放出された覆工コンクリートが、打設空間を充填し、覆工コンクリートの上面が上昇し、所定高さまで充填したときには、開口部から打設空間に挿入された圧送管を抜去し、より高い位置の開口部に挿入された圧送管に切り替える作業が必要であった。この作業は覆工コンクリートの上面が上昇する都度行う必要があり、合計すると長時間要するものであった。
【0083】
一方本開示によれば、打設空間に放出された覆工コンクリートが、打設空間を充填し、覆工コンクリートの上面が上昇し、所定高さまで充填したときには、覆工コンクリート8が所定高さまで充填されるごとに、巻取部4によりホース3を巻取って第2端部9bの高さを調整する。よって覆工コンクリート8が所定高さまで充填されるごとに、圧送管を切り替える作業は必要なく、単にホース3を巻き取るだけでよい。従って覆工コンクリートの打設時間の短縮を図ることができる。
【0084】
<実施例15>
実施例15はトンネルの内周面と型枠の外周面との間の空間に、覆工用の未硬化のコンクリートを打設するためのコンクリート打設装置である。
本実施例の覆工コンクリートの打設装置は、前記コンクリートの投入側である第1端部と、前記コンクリートの放出側である第2端部とを有するフレキシブルなホースと、前記第2端部が前記空間に挿入された前記ホースを、前記型枠の前記空間の反対側において前記第1端部側から巻き取る巻取部と、を備える。
【0085】
従来コンクリート打設装置であれば、打設空間に放出された覆工コンクリートが、打設空間を充填し、覆工コンクリートの上面が上昇し、所定高さまで充填したときには、開口部から打設空間に挿入された圧送管を抜去し、より高い位置の開口部に挿入された圧送管に切り替える作業が必要であった。この作業は覆工コンクリートの上面が上昇する都度行う必要があり、合計すると長時間要するものであった。
【0086】
一方本開示の覆工コンクリートの打設装置によれば、打設空間に放出された覆工コンクリートが、打設空間を充填し、覆工コンクリートの上面が上昇し、所定高さまで充填したときには、覆工コンクリート8が所定高さまで充填されるごとに、巻取部4によりホース3を巻取って第2端部9bの高さを調整する。よって覆工コンクリート8が所定高さまで充填されるごとに、圧送管を切り替える作業は必要なく、単にホース3を巻き取るだけでよい。従って覆工コンクリートの打設時間の短縮を図ることができる。
【0087】
<変形例>
以上の実施例では巻取部4の巻き取り中心の軸方向がトンネルの縦断方向である場合、巻取部4のリール41の外側からホース3を送り出す場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、巻取部4の巻き取り中心の軸方向を型枠2の上下方向に向けてもよいし、巻取部4の内側からホース3を繰り出してもよい。
図12に一例を示す。図12は、覆工コンクリートの型枠システムの変形例の正面図である。実施例1に比べて、巻取部111の巻き取り中心の軸方向が型枠2の上下方向を向き、ホース3はリールの内側から繰り出されている。図13は、変形例の巻取部の概略図である。(a)は平面図、(b)は正面からの断面図である。
【0088】
巻取部111は実施例1と同様に例えば門型台車13bの上の平板部13dの上に設けられている。巻取部111は例えばタライ形状のリール121を含む。ホース3はリール121の内側に第1端部の側から渦巻き状に収納され、第2端部がリール121の中心付近に収められている。ホース3を繰り出す場合には、ホース3の第2端部がリール121から引き出され、型枠2頭頂部に設けられた後述する送出し部112を通され、第1開口部11a又は第2開口部11bから打設空間5に挿入される。
【0089】
図14は送出し部91の別の例の送出し部112の概略図である。(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。送出し部112は図5で示した支持部14と略同じ構造であるが2つのガイドローラー51は送出しモーター131によって駆動される。二つのガイドローラー51はホース3を挟み込み、送出しモーター131は正転又は逆転することでホース3を繰り出し、又は引き抜く。なお、本変形例の送出し部112は、実施例11の送出し部91とは、ホース3の長手方向を中心に90度回転している。またガイドローラーは、いずれも送出しモーター131によって駆動され、送出し部91におけるホース押えローラー102に相当する部分は省略されている。
【0090】
実施例1と同様に変形例でも、打設空間に放出された覆工コンクリート8が、打設空間を充填し、覆工コンクリート8の上面が上昇し、所定高さまで充填したときには、覆工コンクリート8が所定高さまで充填されるごとに、巻取部4によりホース3を巻取って第2端部9bの高さを調整する。よって覆工コンクリート8が所定高さまで充填されるごとに、圧送管を切り替える作業は必要なく、単にホース3を巻き取るだけでよい。従って覆工コンクリートの打設時間の短縮を図ることができる。
【0091】
なお、上記の実施例及び各種の変形例については、その少なくとも一部を、相互に任意に組み合わせてもよい。また、今回開示された実施例及び変形例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0092】
1 :型枠システム
2 :型枠
3 :ホース
4 :巻取部
5 :打設空間
6 :トンネル
7a :内周面
7b :外周面
8 :覆工コンクリート
9a :第1端部
9b :第2端部
11a:第1開口部
11b:第2開口部
14 :支持部
21 :コンクリートポンプ車
22 :コンクリートミキサー車
31 :圧送管
61 :鉄筋
62 :吊り下げ部
81 :分流部
82 :枝配管
91 :送出し部
111:巻取部
112:送出し部
図1
図2
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図14