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  • 特開-半導体装置、および同期システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024070973
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】半導体装置、および同期システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/16 20200101AFI20240517BHJP
   H05B 45/325 20200101ALI20240517BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20240517BHJP
   H05B 47/18 20200101ALI20240517BHJP
【FI】
H05B47/16
H05B45/325
H05B45/10
H05B47/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022181640
(22)【出願日】2022-11-14
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長尾 圭
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA10
3K273QA29
3K273SA17
3K273SA34
3K273SA46
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA08
3K273TA15
3K273TA28
3K273TA37
3K273TA52
3K273UA22
(57)【要約】
【課題】PWM制御の外部同期が可能となる半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置(1)は、外部から制御された同期タイミング間のPWM周期をカウントするように構成される周期カウンタ(41)と、前記周期カウンタによるカウント値を所定の分解能Yで除算した場合の1ステップ当たりのカウント値をX、剰余をMODとして、MODのステップ数のステップについては1ステップ当たり(X+1)をカウントし、かつ(Y-MOD)のステップ数のステップについては1ステップ当たりXをカウントするように構成される1ステップカウンタ(43)と、を有するPWM同期部(4)と、前記1ステップカウンタによるカウントに基づいてPWM制御を行うように構成されるPWM制御部(5)と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から制御された同期タイミング間のPWM周期をカウントするように構成される周期カウンタと、
前記周期カウンタによるカウント値を所定の分解能Yで除算した場合の1ステップ当たりのカウント値をX、剰余をMODとして、MODのステップ数のステップについては1ステップ当たり(X+1)をカウントし、かつ(Y-MOD)のステップ数のステップについては1ステップ当たりXをカウントするように構成される1ステップカウンタと、
を有するPWM同期部と、
前記1ステップカウンタによるカウントに基づいてPWM制御を行うように構成されるPWM制御部と、
を備える、半導体装置。
【請求項2】
前記PWM同期部は、
前記1ステップカウンタが出力するステップ値と(MOD-1)とを比較するように構成される比較部と、
前記比較部の比較結果に応じて、1ステップ当たりのカウント値として(X+1)とXのうちいずれかを選択するように構成される選択部と、
を有する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記1ステップカウンタは、0から(Y-1)までの値を1ずつ上昇または下降させて順にステップ値として出力するように構成される、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記1ステップカウンタは、0から(Y-1)まで1ずつ上昇するようにステップ値のビットデータを並べた場合に、当該ビットデータの上位ビットと下位ビットを入れ替えたビットデータを、入れ替え後の同じ下位ビットデータごとにステップ値として出力するように構成される、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記上位ビットのビット数は、PWM制御対象のチャンネル数であり、
前記PWM制御部は、前記PWM周期を前記チャンネル数で分割した期間だけチャンネルごとにフェーズシフトするように構成される、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記PWM制御対象は、発光素子であり、
前記PWM制御部は、前記発光素子をPWM調光するように構成される、請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記同期タイミングは、UART通信によって外部から送信される、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の半導体装置と、当該半導体装置の外部に設けられる制御装置と、を備え、前記制御装置から前記同期タイミングが送信される、同期システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置、および同期システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、PWM(パルス幅変調)制御機能を有する半導体装置が知られている。例えば、LED(発光ダイオード)をPWM調光する機能を有する半導体装置(LED駆動装置)が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2020/54096号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、半導体装置には、例えばMCU(Micro Controller Unit)とUARTなどの通信を行うものがある。このような半導体装置では、MCUと外部同期してPWM制御を行うことが要望される。
【0005】
本開示は、PWM制御の外部同期が可能となる半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
例えば、本開示の一態様に係る半導体装置は、外部から制御された同期タイミング間のPWM周期をカウントするように構成される周期カウンタと、
前記周期カウンタによるカウント値を所定の分解能Yで除算した場合の1ステップ当たりのカウント値をX、剰余をMODとして、MODのステップ数のステップについては1ステップ当たり(X+1)をカウントし、かつ(Y-MOD)のステップ数のステップについては1ステップ当たりXをカウントするように構成される1ステップカウンタと、
を有するPWM同期部と、
前記1ステップカウンタによるカウントに基づいてPWM制御を行うように構成されるPWM制御部と、
を備える構成としている。
【発明の効果】
【0007】
本開示の例示的な半導体装置によれば、PWM制御の外部同期が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本開示の例示的な実施形態に係る発光システムの構成を示す図である。
図2図2は、PWM同期部の第1実施形態に係る構成を示す図である。
図3図3は、第1実施形態に係るPWM同期部を用いたPWM制御の一例を示すタイミングチャートである。
図4図4は、PWM同期部の第2実施形態に係る構成を示す図である。
図5図5は、第2実施形態に係る1ステップカウンタが出力するステップ値の一例を示す図である。
図6図6は、第2実施形態に係るPWM同期部を用いたPWM制御の一例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の例示的な実施形態について、図面を参照して説明する。
【0010】
<1.LED駆動装置>
図1は、本開示の例示的な実施形態に係る発光システム10の構成を示す図である。図1に示す発光システム10は、LED駆動装置1と、MCU6と、LED71~78と、を備える。
【0011】
LED駆動装置1は、複数チャンネルのLEDを駆動するように構成され、ここでは一例として8チャンネルのLED71~78を駆動可能としている。LED71~78の各アノードは、図示しないDC/DCコンバータから出力される出力電圧Voutの印加端に接続される。当該DC/DCコンバータは、例えば電源電圧を昇圧する昇圧回路である。
【0012】
LED駆動装置1は、図1に示す内部構成を少なくとも集積化して備える半導体装置である。なお、LED駆動装置は、本開示に係る半導体装置の一例であり、本開示に係る半導体装置は、LED駆動とは異なる機能を有する装置であってもよい。
【0013】
LED駆動装置1は、外部との電気的接続を確立するための外部端子として、LED1端子~LED8端子を備える。LED71~78の各カソードは、LED1端子~LED8端子のそれぞれに外部接続される。
【0014】
LED駆動装置1は、内部構成として、電流ドライバ2と、通信部3と、PWM同期部4と、PWM制御部5と、を備える。なお、LED駆動装置1は、図1に図示した構成以外にも、例えばDC/DCコンバータ機能に関する構成、および各種保護回路(UVLO(Under Voltage Lock Out)、LED地絡検知など)などを備えてもよい。
【0015】
電流ドライバ2は、LED71~78のそれぞれに定電流を流す機能を有する。具体的には、電流ドライバ2は、LED1端子~LED8端子のそれぞれと接地端との間に接続される各チャンネルの定電流回路21を有する。各チャンネルの定電流回路21~28は、LED71~78のそれぞれに流す定電流を生成する。
【0016】
通信部3は、半導体装置1の外部に配置されるMCU6との間で通信を行う。通信部3による通信は、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)により行われる。UARTは、2つのデバイス間でシリアルデータを交換するためのプロトコルである。UARTでは、送信側と受信側の間で2本のラインにより双方向の通信が行われる。
【0017】
PWM同期部4は、MCU6から通信部3を介して送信される同期タイミングに基づいてPWM制御の外部同期を行う機能部である。PWM制御部5は、後述するPWM同期部4に含まれる1ステップカウンタ(分解能の1ステップをカウント)の出力に基づいて電流ドライバ2をPWM制御することで、LED71~78のPWM調光を行う。なお、PWM同期部4およびPWM制御部5の詳細については、後述する。
【0018】
<2.PWM同期部>
<2-1.第1実施形態>
図2は、PWM同期部4の第1実施形態に係る構成を示す図である。図2に示すPWM同期部4は、周期カウンタ41と、同期補償部42と、1ステップカウンタ43と、比較部44と、を有する。
【0019】
周期カウンタ41は、所定周波数のクロックをカウントし、MCU6から送信されて通信部3を介して設定される同期タイミングにより規定されるPWM周期におけるカウント値を出力する。図2では、一例として上記カウント値(r_uartsync_cnt[18:0])は、19ビットのデータとしている。
【0020】
PWM同期部4では、周期カウンタ41による上記カウント値を所定の分解能で除算した場合の分解能1ステップあたりのカウント値X、および剰余MODが特定される。周期カウンタ41によるカウント値(r_uartsync_cnt[18:0])=011_0011_0110_1000_0111=210567、分解能が8ビット(=256ステップ)とすると、カウント値X=822、剰余MOD=135となる。
【0021】
図2に示すように、周期カウンタ41によるカウント値(r_uartsync_cnt[18:0])における下位8ビット(r_uartsync_cnt[7:0])が剰余MOD(r_uartsync_modulo[7:0])に相当し、周期カウンタ41によるカウント値(r_uartsync_cnt[18:0])における上位11ビット(r_uartsync_cnt[18:8])がカウント値X(r_uartsync_max[10:0])に相当する。すなわち、r_uartsync_max[10:0]=011_0011_0110=822、r_uartsync_modulo[7:0]=1000_0111=135である。
【0022】
ここで、周期カウンタ41によるカウント値=(X+1)×MOD+X×(分解能-MOD)で表される。すなわち、分解能のうちMODのステップ数のステップについては1ステップ当たり(X+1)のカウントを行い、(分解能-MOD)のステップ数のステップについては1ステップ当たりXのカウントを行えば、PWM1周期分のカウントを行うことに相当する。
【0023】
そこで、図2に示す構成では、同期補償部42において選択部421を設け、選択部421により(X+1)(r_uartsync_max+1)とX(r_uartsync_max)のいずれかを選択して出力するようにしている。選択部421から出力される1ステップ当たりのカウント値(cnt_stp[10:0])は、1ステップカウンタ43に入力される。
【0024】
1ステップカウンタ43は、選択部421の出力に基づいて1ステップのカウント(上記クロックのカウント)を行い、1ステップをカウントするごとにステップ値(cnt_base[7:0])を0から(分解能-1)まで1ずつ上昇させて出力する。分解能が8ビットの場合は、1ステップカウンタ43は、0から255まで1ずつステップ値を上昇させて出力する。
【0025】
比較部44は、(MOD-1)(r_uartsync_modulo[7:0]-1)と1ステップカウンタ43から出力されるステップ値(cnt_base[7:0])との比較を行う。ステップ値が(MOD-1)以下である場合は、選択部421は(X+1)(r_uartsync_max+1)を選択して出力し、ステップ値が(MOD-1)を上回る場合は、選択部421はX(r_uartsync_max)を選択して出力する。例えば、上記のようにMOD=135の場合、ステップ値が0~134では(X+1)が出力され、ステップ値が135~255ではXが出力される。
【0026】
図2に示すPWM制御部5は、デューティ設定値と1ステップカウンタ43から出力されるステップ値に基づいてPWM制御を行う。より具体的には、分解能×デューティ[%]で表されるステップ数をオン期間とし、分解能×(100-デューティ)[%]で表されるステップ数をオフ期間とする。分解能=8ビット、デューティ=50%の場合、例えば、1ステップカウンタ43から出力されるステップ値が0~127の間はオン期間とし、128~255の間はオフ期間とする。PWM制御部5は、オン期間では定電流回路21をオン状態とし、オフ期間では定電流回路21をオフ状態とする。従って、オン期間はLEDの点灯期間となり、オフ期間はLEDの消灯期間となる。
【0027】
なお、PWM制御部5は、定電流回路21をチャンネルごとに制御することができる。これにより、チャンネルごとにデューティが異なってもよいし、後述のようなフェーズシフト(位相シフト)を行うこともできる。
【0028】
図3は、本実施形態に係るPWM同期部4を用いたPWM制御の一例を示すタイミングチャートである。図3および後述の図6において、上段から順に、MCU6から送信される同期タイミング(UART sync)、1ステップ当たりのカウント値XまたはX+1の選択結果、1ステップカウンタ43による1ステップのカウント(r_fpwm_cnt)、同期補償部42による補償の有無(w_period_compensate)、LEDの各チャンネルにおける調光制御(チャンネル0~チャンネル7)を示す。なお、図3の各チャンネルにおいて、ローレベルはオフ期間(消灯期間)を示し、ハイレベルはオン期間(点灯期間)を示す。
【0029】
図3の例では、同期タイミング間のPWM周期Tpwmを周期カウンタ41によりカウントしたカウント値=210567、分解能が8ビット(=256ステップ)として、カウント値X=822、剰余MOD=135となる。これにより、1ステップカウンタ43から出力されるステップ値が0~134となる期間T1(補償あり)では、1ステップカウンタ43により1ステップ当たりX+1のカウントが行われ、1ステップカウンタ43から出力されるステップ値が135~255となる期間T2(補償なし)では、1ステップカウンタ43により1ステップ当たりXのカウントが行われる。
【0030】
図3の例では、LEDの各チャンネルにおけるPWM調光のデューティ=5/8であるため、256×(5/8)のステップ数がオン期間になり、256×(1-(5/8))のステップ数がオフ期間となる。このように、PWM調光の1周期をMCU6から送信される同期タイミングと同期させることができ、PWM制御の外部同期が可能となる。
【0031】
なお、図3の例では、チャンネル数によりPWM周期Tpwmを分割した期間(1/8~8/8)だけチャンネルごとに順に位相をずらすフェーズシフトが行われている。
【0032】
また、本実施形態では、PWM周期Tpwmにおける前半の期間で補償を行い、後半の期間で補償を行わない制御になっているが、前半の期間で補償を行わず、後半の期間で補償を行ってもよい。この場合、1ステップカウンタ43は、(分解能-1)から0まで1ずつ下降させてステップ値を出力すればよい。
【0033】
<2-2.第2実施形態>
上記の図3の例では、PWM制御においてフェーズシフトを行っているが、図3で例えば丸で囲った各チャンネルのPWM制御における同等の期間について、補償が行われるチャンネルと補償が行われないチャンネルが混在する。このような状況を改善すべく、以下説明する第2実施形態が実施される。
【0034】
図4は、PWM同期部4の第2実施形態に係る構成を示す図である。第1実施形態の相違点として本実施形態では、1ステップカウンタ43は、0から(分解能-1)まで1ずつ上昇するようにステップ値のビットデータを並べた場合に、当該ビットデータの上位ビットと下位ビットを入れ替えたビットデータを順にステップ値として出力する。
【0035】
例えば、分解能=8ビットとした場合、図5に示すように、0から(256-1)=255まで1ずつ上昇するようにステップ値のビットデータ(cnt_base[7:0])を並べた場合に、当該ビットデータの上位3ビット(cnt_base[7:5])と下位5ビット(cnt_base[4:0])を入れ替えたビットデータが順に出力される。図5に示すように、入れ替えたビットデータにおいては、まず入れ替え後の下位3ビットデータが000においてステップ値が0から248まで上昇し、その後、入れ替え後の下位3ビットデータが001に変化してステップ値が248から1まで下降してから再び上昇する。以降、入れ替え後の下位3ビットデータが111となるまでステップ値の上昇が繰り返される。
【0036】
これにより、例えば比較部44において、(MOD-1)と1ステップカウンタ43から出力されるステップ値(cnt_base[4:0][7:5])が比較され、ステップ値の下位ビットデータ(cnt_base[7:5])が同じ値のときにステップ値が(MOD-1)以下の期間と(MOD-1)を上回る期間が現れる。例えば、図5に示す例では、MOD=135として、ステップ値の下位3ビットデータが同じ000のときにステップ値が(MOD-1)以下の期間(0~128)と(MOD-1)を上回る期間(136~248)が現れ、以降同様に繰り返される。従って、下位3ビットデータが同じ値のときに1ステップ当たりのカウント値としてX+1が選択される期間とXが選択される期間が現れる。
【0037】
図6は、本実施形態に係るPWM同期部4を用いたPWM制御の一例を示すタイミングチャートである。図6は、図5に対応しており、上記のようにステップ値のビットデータにおいて上位ビットと下位ビットを入れ替える場合の上位ビットのビット数は、PWM制御のフェーズシフトを行う場合のLEDのチャンネル数に対応している。すなわち、チャンネル数=8であるため、図5の例では上記上位ビットのビット数=3(cnt_base[7:5])としている。
【0038】
従って、図6に示すように、PWM周期Tpwmをチャンネル数で分割した期間ごとにおいて、X+1が選択される期間T1(補償あり)とXが選択される期間T2(補償なし)が現れる。これにより、補償される期間T1がPWM周期Tpwmにおいて分散され、例えば丸で囲った各チャンネルのPWM制御における同等の期間について、いずれも補償が同様に実施される。
【0039】
なお、上記入れ替え後の下位ビットデータが必ずしも値が小さい順にステップ値が出力されなくてもよい。図5の例でいえば、必ずしも下位3ビットデータが000、001、・・・の順ではなくてもよい。
【0040】
<3.その他>
なお、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
【0041】
<4.付記>
以上のように、本開示の一態様に係る半導体装置(1)は、
外部から制御された同期タイミング間のPWM周期をカウントするように構成される周期カウンタ(41)と、
前記周期カウンタによるカウント値を所定の分解能Yで除算した場合の1ステップ当たりのカウント値をX、剰余をMODとして、MODのステップ数のステップについては1ステップ当たり(X+1)をカウントし、かつ(Y-MOD)のステップ数のステップについては1ステップ当たりXをカウントするように構成される1ステップカウンタ(43)と、
を有するPWM同期部(4)と、
前記1ステップカウンタによるカウントに基づいてPWM制御を行うように構成されるPWM制御部(5)と、を備える構成としている(第1の構成)。
【0042】
また、上記第1の構成において、前記PWM同期部は、前記1ステップカウンタが出力するステップ値と(MOD-1)とを比較するように構成される比較部(44)と、
前記比較部の比較結果に応じて、1ステップ当たりのカウント値として(X+1)とXのうちいずれかを選択するように構成される選択部(421)と、を有する構成としてもよい(第2の構成)。
【0043】
また、上記第2の構成において、前記1ステップカウンタは、0から(Y-1)までの値を1ずつ上昇または下降させて順にステップ値として出力するように構成されることとしてもよい(第3の構成)。
【0044】
また、上記第2の構成において、前記1ステップカウンタは、0から(Y-1)まで1ずつ上昇するようにステップ値のビットデータを並べた場合に、当該ビットデータの上位ビットと下位ビットを入れ替えたビットデータを、入れ替え後の同じ下位ビットデータごとにステップ値として出力するように構成されることとしてもよい(第4の構成)。
【0045】
また、上記第4の構成において、前記上位ビットのビット数は、PWM制御対象のチャンネル数であり、前記PWM制御部は、前記PWM周期を前記チャンネル数で分割した期間だけチャンネルごとにフェーズシフトするように構成されることとしてもよい(第5の構成)。
【0046】
また、上記第5の構成において、前記PWM制御対象は、発光素子であり、前記PWM制御部は、前記発光素子をPWM調光するように構成されることとしてもよい(第6の構成)。
【0047】
また、上記第1から第6のいずれかの構成において、前記同期タイミングは、UART通信によって外部から送信されることとしてもよい(第7の構成)。
【0048】
また、本開示の一態様に係る同期システムは、上記第1から第7のいずれかの構成とした半導体装置(1)と、当該半導体装置の外部に設けられる制御装置(6)と、を備え、前記制御装置から前記同期タイミングが送信される構成としている(第8の構成)。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本開示は、各種用途の半導体装置に利用することが可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 LED駆動装置(半導体装置)
2 電流ドライバ
3 通信部
4 PWM同期部
5 PWM制御部
6 MCU
71~78 LED
10 発光システム
21 定電流回路
41 周期カウンタ
42 同期補償部
43 1ステップカウンタ
44 比較部
421 選択部
図1
図2
図3
図4
図5
図6