(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024071007
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022181692
(22)【出願日】2022-11-14
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】山本 恵輝
(72)【発明者】
【氏名】小山 純子
(72)【発明者】
【氏名】小谷野 淳
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 誠仁
(72)【発明者】
【氏名】高橋 未来
(72)【発明者】
【氏名】浜田 慎一
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA51
2C333CA53
2C333CA58
2C333CA60
2C333CA73
2C333CA76
2C333CA77
2C333FA05
2C333FA09
2C333FA19
(57)【要約】
【課題】遊技に対する興趣を向上させること。
【解決手段】第1ボタン又は第2ボタンの操作を促す第3操作演出を実行可能であり、第3操作演出が実行される前には、操作煽り演出を実行可能である。操作煽り演出では、第3操作演出で操作を促すボタンを事前に示唆する煽り画像AG1,AG2が表示される。変動ゲームの実行中は、演出図柄EZ1~EZ3が変動表示されるとともに、変動ゲームに関する背景画像BG2、実行画像JG、及び保留画像HGが表示される。第1ボタンの操作を促す第1操作演出の前には、操作煽り演出が実行されず、第3操作演出の前には、操作煽り演出が実行される。操作煽り演出の実行中において、演出図柄EZ1~EZ3は、視認可能である一方で、背景画像BG2、実行画像JG、及び保留画像HGは、操作煽り演出が実行される前に比して視認性が低下する。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
図柄変動ゲームの終了後に特典を付与可能な遊技機において、
遊技者が操作可能な操作部と、
表示演出を実行する表示演出部と、を備え、
図柄変動ゲームの実行中に前記表示演出部が実行可能な演出には、前記操作部の操作を促す操作演出と、当該操作演出が実行される前に実行可能な操作煽り演出と、があり、
前記操作煽り演出では、特定画像が表示され、
前記特定画像は、前記操作煽り演出が実行された後に実行される前記操作演出において操作を促す前記操作部を事前に示唆する画像であり、
前記操作演出には、特定操作演出と、特別操作演出と、があり、
前記表示演出部では、前記特定操作演出の実行中に前記操作部が操作されたときには、実行中の図柄変動ゲームの終了後に前記特典が付与されるかが非確定的に表示され、前記特別操作演出の実行中に前記操作部が操作されたときには、実行中の図柄変動ゲームの終了後に前記特典が付与されるかが確定的に表示され、
前記表示演出部では、
図柄変動ゲームの実行中に演出図柄が変動表示されるとともに、前記演出図柄とは異なる画像であって、図柄変動ゲームに関する所定画像が表示され、
前記特定操作演出が実行される前には、前記操作煽り演出が実行されない一方で、前記特別操作演出が実行される前には、前記操作煽り演出が実行され、
前記操作煽り演出の実行中において、前記演出図柄は、視認可能である一方で、前記所定画像は、視認不能である、又は前記操作煽り演出が実行される前に比して視認性が低下することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記特別操作演出では、前記操作部の操作を促す操作画像が表示され、
前記操作画像には、通常操作画像と、特定操作画像と、があり、前記特定操作画像は、前記通常操作画像に比して前記特典が付与される期待度が高い請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記操作部には、第1操作部と、第2操作部と、が含まれ、
前記通常操作画像は、前記第1操作部の操作を促す画像であり、前記特定操作画像は、前記第2操作部の操作を促す画像であり、
前記特定画像には、前記第1操作部を事前に示唆する第1特定画像と、前記第2操作部を事前に示唆する第2特定画像と、がある請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機を一例とする遊技機は、操作部の操作を促す操作演出を実行可能である。例えば、特許文献1に記載の遊技機は、操作部の一例である操作ボタンの操作を促す画像などが表示される操作演出を実行することによって遊技に対する興趣の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年では、操作演出について更に工夫を施すことによって、遊技に対する興趣を向上させることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、図柄変動ゲームの終了後に特典を付与可能な遊技機において、遊技者が操作可能な操作部と、表示演出を実行する表示演出部と、を備え、図柄変動ゲームの実行中に前記表示演出部が実行可能な演出には、前記操作部の操作を促す操作演出と、当該操作演出が実行される前に実行可能な操作煽り演出と、があり、前記操作煽り演出では、特定画像が表示され、前記特定画像は、前記操作煽り演出が実行された後に実行される前記操作演出において操作を促す前記操作部を事前に示唆する画像であり、前記操作演出には、特定操作演出と、特別操作演出と、があり、前記表示演出部では、前記特定操作演出の実行中に前記操作部が操作されたときには、実行中の図柄変動ゲームの終了後に前記特典が付与されるかが非確定的に表示され、前記特別操作演出の実行中に前記操作部が操作されたときには、実行中の図柄変動ゲームの終了後に前記特典が付与されるかが確定的に表示され、前記表示演出部では、図柄変動ゲームの実行中に演出図柄が変動表示されるとともに、前記演出図柄とは異なる画像であって、図柄変動ゲームに関する所定画像が表示され、前記特定操作演出が実行される前には、前記操作煽り演出が実行されない一方で、前記特別操作演出が実行される前には、前記操作煽り演出が実行され、前記操作煽り演出の実行中において、前記演出図柄は、視認可能である一方で、前記所定画像は、視認不能である、又は前記操作煽り演出が実行される前に比して視認性が低下することを要旨とする。
【0006】
上記遊技機について、前記特別操作演出では、前記操作部の操作を促す操作画像が表示され、前記操作画像には、通常操作画像と、特定操作画像と、があり、前記特定操作画像は、前記通常操作画像に比して前記特典が付与される期待度が高いようにしてもよい。
【0007】
上記遊技機について、前記操作部には、第1操作部と、第2操作部と、が含まれ、前記通常操作画像は、前記第1操作部の操作を促す画像であり、前記特定操作画像は、前記第2操作部の操作を促す画像であり、前記特定画像には、前記第1操作部を事前に示唆する第1特定画像と、前記第2操作部を事前に示唆する第2特定画像と、があるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、遊技者に対する興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図3】(a)~(c)は、第1デバイス演出の演出態様を示す図である。
【
図4】(a)~(c)は、第2デバイス演出の演出態様を示す図である。
【
図5】1回の変動ゲームの実行中に第1デバイス演出及び第2デバイス演出が行われる場合の態様を示すタイミングチャートである。
【
図6】(a)~(d)は、第3デバイス演出の演出態様を示す図である。
【
図7】第3デバイス演出において昇格チャンス演出が行われる場合の態様を示すタイミングチャートである。
【
図8】(a)~(d)は、昇格チャンス演出の演出態様を示す図である。
【
図9】第3デバイス演出の演出パターンの一例を示す図である。
【
図10】第3デバイス演出の実行中に電力供給が停止した場合の態様を示すタイミングチャートである。
【
図11】操作煽り演出が行われる場合の一例を示すタイミングチャートである。
【
図12】SR演出の実行中に、操作煽り演出が実行されるとともに、カスタマイズが行われる場合の態様を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1実施形態]
以下、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の第1実施形態について説明する。
本明細書において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
【0011】
図1に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、島設備(不図示)から遊技球の供給を受けるとともに、遊技者に対して賞球を払い出すことができる非循環式のパチンコ遊技機である。
【0012】
パチンコ遊技機10は、枠体11を備える。枠体11は、機体を島設備に固定するための外枠11aと、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠11bと、を備える。搭載枠11bには、枠窓口11cが形成されている。搭載枠11bには、遊技領域YBaを有する遊技盤YBが組み付けられる。搭載枠11bは、枠窓口11cを封止する保護ガラス(不図示)を備える。遊技盤YBの遊技領域YBaは、保護ガラスによって覆われる。
【0013】
パチンコ遊技機10は、スピーカSPを備える。スピーカSPは、所定の音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行可能である。所定の音声は、楽曲、及び効果音等である。パチンコ遊技機10は、装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、内蔵された発光体(不図示)の点灯、点滅、及び消灯による演出(以下、発光演出と示す)を実行可能である。パチンコ遊技機10は、搭載枠11bのうち右下部分に、発射ハンドルHDを備える。発射ハンドルHDは、遊技球を発射するときに操作される。
【0014】
パチンコ遊技機10は、遊技者が操作可能な操作デバイスの一例として、第1ボタンD1、第2ボタンD2及び第3ボタンD3を備える。第1ボタンD1、第2ボタンD2及び第3ボタンD3は、パチンコ遊技機10の前面に設けられる。第1ボタンD1及び第3ボタンD3は、押下操作を可能に構成されたボタン式の操作デバイスである。第2ボタンD2は、押し込み操作が可能に構成されたボタン式の操作デバイスである。第1ボタンD1及び第2ボタンD2は、操作により変位可能な単一のボタンである。一方、第3ボタンD3は、上ボタンD3u、下ボタンD3d、左ボタンD3l、及び右ボタンD3rのように、操作により変位可能な複数のボタンを含んで構成される。第2ボタンD2は、第1ボタンD1に比して、外観が大きく構成されている操作デバイスである。第1ボタンD1、及び第2ボタンD2は、第3ボタンD3に比して、外観が大きく構成されている操作デバイスである。なお、第1ボタンD1、第2ボタンD2、及び第3ボタンD3の外観の大きさは、それぞれのボタンにおいて、機外に露出していて、且つ遊技者が触れることができる押圧部(操作部)の面積の大きさである。これに限らず、第1ボタンD1、第2ボタンD2、及び第3ボタンD3の外観の大きさは、それぞれのボタンを構成している構造物全体の体積であってもよい。第1ボタンD1及び第2ボタンD2は、遊技者が操作可能な操作部の一例である。第1ボタンD1は、第1操作部の一例であり、第2ボタンD2は、第2操作部の一例である。
【0015】
第1ボタンD1は、初期位置と、当該初期位置よりも所定方向(一例として下方向)に向かって押し込まれた操作位置と、の間で変位できるように構成される。第2ボタンD2は、初期位置と、当該初期位置よりも所定方向(一例として後方向)に向かって押し込まれた操作位置と、の間で変位できるように構成される。第3ボタンD3を構成する上ボタンD3u、下ボタンD3d、左ボタンD3l、及び右ボタンD3rは、初期位置と、当該初期位置よりも所定方向(一例として下方向)に向かって押し込まれた操作位置と、の間で変位できるように構成される。
【0016】
第1ボタンD1は、第1操作センサを備える。第1操作センサは、第1ボタンD1が操作位置にある状態を検知すると、第1操作信号を出力する。第2ボタンD2は、第2操作センサを備える。第2操作センサは、第2ボタンD2が操作位置にある状態を検知すると、第2操作信号を出力する。
【0017】
上ボタンD3uは、第3操作センサを備える。第3操作センサは、上ボタンD3uが操作位置にある状態を検知すると、第3操作信号を出力する。下ボタンD3dは、第4操作センサを備える。第4操作センサは、下ボタンD3dが操作位置にある状態を検知すると、第4操作信号を出力する。
【0018】
左ボタンD3lは、第5操作センサを備える。第5操作センサは、左ボタンD3lが操作位置にある状態を検知すると、第5操作信号を出力する。右ボタンD3rは、第6操作センサを備える。第6操作センサは、右ボタンD3rが操作位置にある状態を検知すると、第6操作信号を出力する。
【0019】
第2ボタンD2が初期位置から操作位置へと操作された場合に変位する距離は、第1ボタンD1が初期位置から操作位置へと操作された場合に変位する距離に比して長く構成される。第1ボタンD1が初期位置から操作位置へと操作された場合に変位する距離は、第3ボタンD3を構成する上ボタンD3u、下ボタンD3d、左ボタンD3l、及び右ボタンD3rが初期位置から操作位置へと操作された場合に変位する距離に比して長く構成される。
【0020】
第1ボタンD1、第2ボタンD2、及び第3ボタンD3がそれぞれ初期位置から操作位置へと操作された場合に変位する距離は、各ボタンを操作可能な操作量である。即ち、第2ボタンD2は、第1ボタンD1に比して操作可能な操作量が大きく構成されている操作デバイスであり、第1ボタンD1は、第3ボタンD3を構成する上ボタンD3u、下ボタンD3d、左ボタンD3l、及び右ボタンD3rに比して操作可能な操作量が大きく構成されている操作デバイスである。
【0021】
遊技盤YBの前面には、正面視で略円形状の遊技領域YBaが画成されている。遊技盤YBは、枠窓口11cを介して、遊技領域YBaが視認可能となるように、搭載枠11bに組み付けられている。遊技領域YBaの略中央には、表示窓口YBbが形成されている。
【0022】
遊技盤YBは、第1特別図柄表示部19aを備える。第1特別図柄表示部19aは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に特別図柄を停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を実行可能である。遊技盤YBは、第2特別図柄表示部19bを備える。第2特別図柄表示部19bは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に特別図柄を停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を実行可能である。所定の図柄は、特別図柄そのものであってもよいし、特別図柄とは異なる変動表示専用の図柄であってもよい。特別図柄は、内部抽選(特別図柄の当り抽選)の結果を報知するための図柄である。以下、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームを纏めて「特別ゲーム」と示す。特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄と、が少なくともある。特別図柄には、小当り表示結果としての小当り図柄を含んでもよい。パチンコ遊技機10では、特別図柄の当り抽選(以下、特別当り抽選と示す)にて大当りに当選すると、特別ゲームにて大当り図柄が停止表示され、当該大当りの特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。大当り遊技は、特典の一例である。
【0023】
遊技盤YBは、第1特別保留表示部19cを備える。第1特別保留表示部19cは、保留条件が成立したが、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。遊技盤YBは、第2特別保留表示部19dを備える。第2特別保留表示部19dは、保留条件が成立したが、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。一例として、第1保留数、及び第2保留数の上限は、それぞれ4である。
【0024】
遊技盤YBは、普通図柄表示部19eを備える。普通図柄表示部19eは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に普通図柄を停止表示させる普通ゲームを実行可能である。普通図柄は、内部抽選(普通図柄の当り抽選)の結果を報知するための図柄である。所定の図柄は、普通図柄そのものであってもよいし、普通図柄とは異なる変動表示専用の図柄であってもよい。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、が少なくともある。本実施形態では、普通図柄の当り抽選(以下、普通当り抽選と示す)に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が停止表示され、当該普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。遊技盤YBは、普通保留表示部19fを備える。普通保留表示部19fは、保留条件が成立したが、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている普通ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。
【0025】
パチンコ遊技機10は、演出表示部EHを備える。演出表示部EHは、画像を表示可能な画像表示領域Rを有する。演出表示部EHは、表示窓口YBbを介して、画像表示領域Rを視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。一例として、演出表示部EHは、液晶ディスプレイである。演出表示部EHは、所定の画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行可能である。演出表示部EHは、表示演出を実行する表示演出部の一例である。本実施形態において、演出表示部EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAは、演出装置EGを構成する。
【0026】
遊技盤YBは、付加図柄表示部20a,20bを備える。付加図柄表示部20a,20bは、遊技盤YBの右下方に設けられる。付加図柄表示部20a,20bは、遊技盤YBを正面視した場合、演出表示部EHの画像表示領域Rに重ならない位置であって、付加図柄表示部20a,20bの前を遊技球が流下しない位置に設けられる。このため、付加図柄表示部20a,20bは、常時視認可能である。一例として、付加図柄表示部20a,20bは、複数種類の発光色で発光可能なLEDである。付加図柄表示部20aは、複数種類の発光色で発光することにより第1付加図柄を表示する。付加図柄表示部20bは、複数種類の発光色で発光することにより第2付加図柄を表示する。第1付加図柄、第2付加図柄は、後述する演出図柄変動ゲームで用いられる演出図柄(飾り図柄)の組合せの一部を構成する。
【0027】
パチンコ遊技機10は、演出図柄を用いた演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)を実行可能である。一例として、演出ゲームは、演出表示部EHにおいて左図柄列の演出図柄EZ1、中図柄列の演出図柄EZ2、及び右図柄列の演出図柄EZ3をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させるとともに、付加図柄表示部20a,20bに表示される第1付加図柄、又は第2付加図柄の種類を時間の経過とともに切り替えて行われる。演出ゲームでは、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が停止表示される。演出図柄EZ1~EZ3は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるための図柄である。第1付加図柄は、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される場合に停止表示される演出図柄の組合せの一部を構成する。第1付加図柄は、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが、演出表示部EHにおいて演出図柄EZ1~EZ3の3列で行われる場合、第4図柄とも言われる。第2付加図柄は、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される場合に停止表示される演出図柄の組合せの一部を構成する。第2付加図柄は、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが、演出表示部EHにおいて演出図柄EZ1~EZ3の3列で行われる場合、第5図柄とも言われる。
【0028】
演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで停止表示される特別図柄に応じた図柄組合せが停止表示される。演出ゲームでは、第1特別ゲームで停止表示される特別図柄に応じて演出図柄EZ1~EZ3、及び第1付加図柄の図柄組合せが停止表示される。演出ゲームでは、第2特別ゲームで停止表示される特別図柄に応じて演出図柄EZ1~EZ3、及び第2付加図柄の図柄組合せが停止表示される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が停止表示されるとき、演出ゲームでは、大当りの図柄組合せが停止表示される。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が停止表示されるとき、演出ゲームでは、はずれの図柄組合せが停止表示される。以下の説明では、特別ゲームと、当該特別ゲームに対応して実行される演出ゲームと、を纏めて「変動ゲーム」と示す場合がある。変動ゲームは、図柄変動ゲームの一例である。
【0029】
演出ゲームは、リーチ演出を含むときがある。リーチ演出は、リーチを形成するとともに、最終的に所定の図柄組合せを停止表示させる演出である。一例として、リーチは、左右の図柄列において、同一の演出図柄が仮で停止表示されており、かつ、中図柄列において、演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出(以下、NR演出と示す)と、ノーマルリーチ演出に比して変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される期待度(以下、大当り期待度と示す)が高いスーパーリーチ演出(以下、SR演出と示す)と、が含まれる。
【0030】
遊技領域YBaには、遊技球が入球可能な複数の入賞口(入球口)が形成されている。入賞口には、第1始動口12と、第2始動口13と、大入賞口14と、が少なくともある。
【0031】
第1始動口12は、第1特別ゲームの保留条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。第1始動口12は、遊技領域YBaのうち、演出表示部EHの下方にある。第1始動口12は、常時、遊技球を入球させることができるように開口する。遊技盤YBは、第1始動口12へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備える(
図2参照)。
【0032】
第2始動口13は、第2特別ゲームの保留条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。第2始動口13は、遊技領域YBaのうち、第1始動口12の右方にある。第2始動口13は、扉状であることを一例とする普通開閉片13aを備える。普通開閉片13aは、普通当り遊技が付与されていないとき、遊技球を入球させることができないように第2始動口13を閉鎖する。普通開閉片13aは、普通当り遊技が付与されているとき、遊技球を入球させることができるように、第2始動口13を開放する。普通開閉片13aは、普通当り遊技が付与されているとき、普通当り遊技が付与されていない場合に比べて、遊技球が第2始動口13へ入球し易くなるように動作してもよい。遊技盤YBは、普通開閉片13aを動作させるアクチュエータとして、普通ソレノイドSL1を備える(
図2参照)。遊技盤YBは、第2始動口13へ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備える(
図2参照)。第2始動口13は、所謂「普通電動役物」である。
【0033】
大入賞口14は、賞球の払出条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。一例として、大入賞口14は、演出表示部EHの右下方にある。大入賞口14は、扉状であることを一例とする特別開閉片14aを備える。特別開閉片14aは、大当り遊技が付与されていないとき、遊技球を入球させることができないように大入賞口14を閉鎖する。特別開閉片14aは、大当り遊技が付与されているとき、遊技球を入球させることができるように、大入賞口14を開放する。特別開閉片14aは、大当り遊技が付与されているとき、大当り遊技が付与されていない場合に比べて、遊技球が大入賞口14へ入球し易くなるように動作してもよい。遊技盤YBは、特別開閉片14aを動作させるアクチュエータとして、特別ソレノイドSL2を備える(
図2参照)。遊技盤YBは、大入賞口14へ入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3を備える(
図2参照)。
【0034】
遊技領域YBaには、ゲート17が配設されている。一例として、ゲート17は、遊技領域YBaの右方領域であって、第2始動口13、及び大入賞口14の上方にある。ゲート17は、ゲート口17aを有する。ゲート口17aは、常時、遊技球を入球(通過)させることができるように開口する。ゲート口17aには、入球する遊技球を検知するゲートセンサSE4が配設されている(
図2参照)。ゲート17は、普通ゲームの保留条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。ゲート17は、遊技球が入球しても賞球の払出条件が成立しない。
【0035】
図1に示すように、遊技盤YBは、演出可動体70を備える。一例として、演出可動体70は、満月を模した形状である。これに限らず、演出可動体70は、文字やキャラクタを模した形状であってもよい。一例として、演出可動体70は、遊技盤YBにおける演出表示部EHの上部に配置される。これに限らず、演出可動体70は、枠体11に設けられていてもよい。遊技盤YBは、演出可動体70を動作させるアクチュエータとして、演出アクチュエータACを備える(
図2参照)。
【0036】
図1に示すように、演出可動体70は、図中に実線で示す原位置P1と、二点鎖線で示す演出位置P2と、の間で変位可能に構成されている。演出位置P2は、原位置P1に比して、正面視で演出表示部EHの中央寄りの位置である。演出可動体70は、可動演出を実行可能である。一例として、可動演出は、演出可動体70に演出動作をさせることにより実行される。一例として、演出動作は、原位置P1→演出位置P2→原位置P1の順に変位させることである。
【0037】
次に、パチンコ遊技機10に搭載された各種の機能について説明する。
パチンコ遊技機10は、確率変動機能(以下、確変機能と示す)を搭載している。
確率変動機能は、特別当り抽選にて大当りに当選する確率(以下、大当り確率と示す)を変動させるための機能である。パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なり得る状態(以下、確率状態と示す)として、確変機能が作動しない低確率状態と、確変機能が作動する高確率状態と、を備える。高確率状態は、低確率状態に比して大当り確率が高い。高確率状態では、大当り確率が低確率状態に比して高まることから、遊技者にとって極めて有利な状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
【0038】
パチンコ遊技機10は、入球補助機能を搭載している。
入球補助機能は、普通電動役物である第2始動口13への入賞を補助することにより、ベース(遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合)を変動させるための機能である。パチンコ遊技機10は、ベースが異なり得る状態(以下、入球率状態と示す)として、入球補助機能が作動しない低ベース状態と、入球補助機能が作動する高ベース状態と、を備える。高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動口13へ入球する確率が高い。高ベース状態では、遊技球が第2始動口13へ入球する確率が高まり、第2始動口13への遊技球の入球が容易になることから、遊技者にとって有利な状態(入球容易状態)となる。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、所謂「非電サポ状態」である。
【0039】
一例として、高ベース状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1つの制御を行うことにより、又は複数の制御を組み合わせて行うことによって実現できる。1つ目の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。2つ目の制御は、普通当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。3つ目の制御は、1回の普通当り遊技における第2始動口13の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。開放時間延長制御は、1回の普通当り遊技における第2始動口13の開放回数を低ベース状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における第2始動口13の1回の開放時間を低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方であるとよい。高ベース状態は、次に説明する4つ目の制御を組み合わせて実現してもよい。4つ目の制御は、特別ゲームの変動時間(一例として平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、特別図柄の変動時間短縮状態(時短状態)となり、低ベース状態は、特別図柄の非変動時間短縮状態(非時短状態)となる。
【0040】
パチンコ遊技機10の遊技状態は、確変機能の作動の有無と、入球補助機能の作動の有無と、の組み合わせによって規定される。以下の説明では、低確率状態、かつ、低ベース状態である遊技状態を「低確低ベース状態」と示し、高確率状態、かつ、高ベース状態である遊技状態を「高確高ベース状態」と示す。
【0041】
次に、大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備える。大当り図柄の種類は、大当りの種類として把握できる。第1特別図柄の大当り図柄は、第1大当り図柄及び第2大当り図柄の2つのグループに分類される。第2特別図柄の大当り図柄は、第1大当り図柄の1つのグループがある。パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類に基づいて大当り遊技が付与される。大当り図柄の種類は、大当りの種類ともいえる。つまり、大当り遊技には、第1大当り図柄(第1大当り)に基づく大当り遊技と、第2大当り図柄(第2大当り)に基づく大当り遊技と、がある。
【0042】
次に、大当り遊技について説明する。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。一例として、所定の演出は、大当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口14を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球すること、又は予め定めた上限時間が経過することにより終了される。ラウンド遊技において、大入賞口14は、所定の開放態様(開放パターン)にて開放される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。一例として、所定の演出は、大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
【0043】
大当り遊技の終了後の遊技状態は、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて制御される。第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後には、予め定めた作動回数(一例として100回)の特別ゲームが終了する迄の間、又は、予め定めた作動回数の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が付与される迄の間にわたって、高確高ベース状態に制御される。第2大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後には、低確低ベース状態に制御される。
【0044】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に、主基板40と、副基板50と、を備える。主基板40と、副基板50とは、主基板40から副基板50へと一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。主基板40は、所定の処理を実行し、副基板50へ制御信号を出力する。副基板50は、主基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。
【0045】
主基板40について詳しく説明する。
主基板40は、CPU41と、ROM42と、RWM43と、乱数生成回路44と、RWMクリアスイッチ45とを備える。CPU41は、主制御プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を実行する。ROM42は、主制御プログラム、各種の判定や抽選に用いる判定値、及びテーブルなどを記憶している。ROM42は、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。
【0046】
変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンとがある。大当り変動パターンには、演出ゲームにおいて、NR演出を行い、最終的に大当りの図柄組合せが停止表示される変動パターンと、NR演出を行った後、SR演出を行い、最終的に大当りの図柄組合せが停止表示される変動パターンとがある。はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、NR演出を行い、最終的にはずれの図柄組合せが停止表示される変動パターンと、NR演出を行った後、SR演出を行い、最終的にはずれの図柄組合せが停止表示される変動パターンとがある。また、はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、リーチ演出を行わず、最終的にはずれの図柄組合せが停止表示される変動パターンがある。RWM43は、CPU41の処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。一例として、RWM43が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。乱数生成回路44は、ハードウェア乱数を生成する。主基板40は、CPU41による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されていてもよい。RWMクリアスイッチ45は、後述するバックアップ機能によりバックアップされている主バックアップ情報及び副バックアップ情報の初期化を指示する操作を可能に構成された操作部である。RWMクリアスイッチ45は、押込み操作によってオンになり、押込み操作をしないとオフになる。CPU41は、RWMクリアスイッチ45がオンに操作されたときに出力する操作信号を入力可能である。RWMクリアスイッチ45の操作は、例えば遊技場の管理者や製造時の作業者などによる人的操作である。
【0047】
主基板40は、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、及びゲートセンサSE4と接続される。CPU41は、各センサSE1~SE4が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能である。主基板40は、複数の表示部19a~19fと接続される。CPU41は、複数の表示部19a~19fの表示内容を制御可能である。主基板40は、ソレノイドSL1,SL2と接続される。CPU41は、第2始動口13、及び大入賞口14の開放態様を制御可能である。
【0048】
次に、副基板50について説明する。
副基板50は、CPU51と、ROM52と、RWM53と、を備える。CPU51は、副制御プログラムを実行することにより、演出に関する処理を行う。ROM52は、副制御プログラム、及び所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。ROM52は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、音声演出に用いる音声演出データ、及び可動演出に用いる可動演出データなどを記憶している。RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。一例として、RWM53が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。副基板50は、CPU51による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。副基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
【0049】
副基板50は、演出表示部EHと接続される。CPU51は、演出表示部EHの表示内容を制御可能である。副基板50は、スピーカSPと接続される。CPU51は、スピーカSPの出力内容を制御可能である。副基板50は、装飾ランプLAと接続される。CPU51は、装飾ランプLAの発光態様を制御可能である。
【0050】
副基板50は、演出アクチュエータACと接続される。CPU51は、演出アクチュエータACを制御することにより、演出可動体70を変位させることができる。副基板50は、付加図柄表示部20a,20bと接続される。CPU51は、付加図柄表示部20aを制御することにより、第1付加図柄を表示可能である。CPU51は、付加図柄表示部20bを制御することにより、第2付加図柄を表示可能である。
【0051】
副基板50は、第1ボタンD1、第2ボタンD2、及び第3ボタンD3(上ボタンD3u、下ボタンD3d、左ボタンD3l、及び右ボタンD3r)と接続される。CPU51は、第1ボタンD1が操作されたときに出力する第1操作信号を入力可能である。CPU51は、第2ボタンD2が操作されたときに出力する第2操作信号を入力可能である。CPU51は、上ボタンD3uが操作されたときに出力する第3操作信号、下ボタンD3dが操作されたときに出力する第4操作信号、左ボタンD3lが操作されたときに出力する第5操作信号、及び右ボタンD3rが操作されたときに出力する第6操作信号を入力可能である。
【0052】
パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの後側に電源ユニット60を備える。電源ユニット60は、機外部から電力供給を受けるとともに入力電圧を所定電圧に変換し、主基板40及び副基板50に対して供給する。電源ユニット60は、電源スイッチ61を備える。パチンコ遊技機10は、電源スイッチ61をオン状態としたまま電源ユニット60に対して電力供給を開始するか、電力供給をした状態のまま電源スイッチ61をオン状態とすることにより、電源投入が可能に構成される。
【0053】
電源ユニット60は、バックアップ電源62を備える。バックアップ電源62は、電力供給が停止された後にも、主基板40のRWM43及び副基板50のRWM53に対して電力を供給する。RWM43及びRWM53は、バックアップ電源62から電力の供給を受けることにより、電力供給が停止されたときにおける記憶内容を電力供給が停止された後にも保持可能である。例えば、RWM43及びRWM53は、電力の供給を受けない状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電力供給が停止された後にも記憶している情報を保持可能であってもよい。
【0054】
パチンコ遊技機10は、バックアップ機能を搭載している。パチンコ遊技機10は、バックアップ機能により、電力供給が停止された場合でも、RWM43に記憶される遊技制御に関する情報(以下、主バックアップ情報と示す)、及びRWM53に記憶される遊技制御に関する情報(以下、副バックアップ情報と示す)を所定期間保持することが可能である。そして、パチンコ遊技機10は、電力供給が開始されたとき、各バックアップ情報に基づいて復帰可能である。
【0055】
主バックアップ情報には、特別ゲームに関する情報、大当り遊技に関する情報、遊技状態に関する情報を含む。特別ゲームに関する情報としては、例えば特別当り抽選及び普通当り抽選の結果を特定可能な情報、変動パターンを特定可能な情報、特別ゲームで停止表示される特別図柄を特定可能な情報、特別ゲームの実行中における、計測中の変動時間を特定可能な情報などである。大当り遊技に関する情報としては、大当り遊技の進行状況を特定可能な情報などである。遊技状態に関する情報としては、低確率状態、及び高確率状態の何れであるかを特定可能な情報や低ベース状態、及び高ベース状態の何れであるかを特定可能な情報などである。副バックアップ情報には、入力した変動開始コマンドを特定可能な情報、後述する第3操作有効期間情報、及び第4操作有効期間情報がある。なお、副バックアップ情報には、特別ゲームの実行中であることを特定可能な情報、SR演出の実行中であることを特定可能な情報、及び大当り遊技中であることを特定可能な情報のうち一部又は全部が含まれていてもよい。所定期間は、バックアップ電源62(例えば電気二重層コンデンサ)が放電され、そのバックアップ電源62が電力供給不能になるまでの期間である。
【0056】
次に、CPU41が行う各種の処理について説明する。
CPU41は、電源投入時の起動処理によって起動すると、電源投入処理を実行する。一例として、CPU41は、RWMクリアスイッチ45を操作した状態で電源投入がされた場合に、バックアップ電源62によってRWM43にバックアップされていた主バックアップ情報を初期化する。一方、CPU41は、RWMクリアスイッチ45を操作していない状態で電源投入がされた場合に、主バックアップ情報を初期化しない。その後、電源投入処理において、CPU41は、主基板40が起動したことを特定可能な起動情報(一例として起動コマンド)を副基板50へ出力する。一例として、起動情報は、主バックアップ情報の初期化を伴って起動したことを示す情報(一例として、初期化コマンド)、及び主バックアップ情報が初期化されずに起動したことを示す情報(一例として、復電コマンド)の何れかである。
【0057】
CPU41は、所定の制御周期(一例として4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理などを実行する。
特別図柄入力処理について説明する。
【0058】
CPU41は、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動口12へ入球したか否かを判定する。遊技球が第1始動口12へ入球した場合、CPU41は、RWM43に記憶されている第1保留数が上限数(一例として4)未満であるか否かを判定する。第1保留数が上限数未満である場合、CPU41は、第1保留数を1加算して更新する。CPU41は、更新後の第1保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部19cを制御する。このように、第1特別ゲームの保留条件は、第1保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると成立する。
【0059】
次に、CPU41は、乱数生成回路44が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報をRWM43に記憶させる。一例として、乱数は、特別当り抽選に用いる当り乱数、当り図柄の決定に用いる当り図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報をRWM43に記憶させておくことで、当該第1特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。その後、CPU41は、RWM43に記憶されている第1保留数を特定可能な第1保留数コマンドを生成し、副基板50へ出力する。
【0060】
CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報をRWM43に記憶させた場合、第1始動口12へ遊技球が入球していない場合、及び、第1保留数が上限数未満ではない場合、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動口13へ入球したか否かを判定する。遊技球が第2始動口13へ入球している場合、CPU41は、RWM43に記憶されている第2保留数が上限数(一例として4)未満であるか否かを判定する。第2保留数が上限数未満である場合、CPU41は、第2保留数を1加算して更新する。CPU41は、更新後の第2保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部19dを制御する。このように、第2特別ゲームの保留条件は、第2保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると成立する。
【0061】
次に、CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報をRWM43に記憶させる。CPU41は、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。パチンコ遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報をRWM43に記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。その後、CPU41は、RWM43に記憶されている第2保留数を特定可能な第2保留数コマンドを生成し、副基板50へ出力する。
【0062】
第2特別ゲーム用の乱数情報をRWM43に記憶させた場合、第2始動口13へ遊技球が入球していない場合、及び、第2保留数が上限数未満ではない場合、CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。
【0063】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
CPU41は、特別ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。CPU41は、大当り遊技中ではなく、かつ、特別ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する。CPU41は、大当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームの開始条件が成立していない場合、CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの開始条件が成立している場合、CPU41は、第2保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第2保留数が零である場合、CPU41は、第1保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第1保留数が零である場合、CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。
【0064】
第1保留数が零よりも大きい場合、CPU41は、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、CPU41は、第1保留数を1減算して更新する。CPU41は、更新後の第1保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部19cを制御する。CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報をRWM43から取得する。CPU41は、取得した乱数情報から特定される当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの特別当り抽選(大当り判定)を行う。CPU41は、現在の確率状態(確変機能の作動の有無)に応じた大当り確率にて特別当り抽選を行う。
【0065】
大当りに当選した場合、CPU41は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、CPU41は、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて停止表示させる大当り図柄を決定する。CPU41は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、大当り変動パターンを決定する。その後、CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。
【0066】
大当りに当選しなかった場合、CPU41は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、CPU41は、第1特別ゲームにて停止表示させるはずれ図柄を決定する。CPU41は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、リーチあり、又はリーチ無しのはずれ変動パターンを決定する。その後、CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。
【0067】
第2保留数が零よりも大きい場合、CPU41は、第2特別ゲームを実行させるための処理を行う。第2特別ゲームを実行させるための処理は、第1特別ゲームを実行させるための処理について、「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1保留数」を「第2保留数」に読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。つまり、CPU41は、第2保留数の減算、特別当り抽選、及び、特別当り抽選の結果に基づく何れかの変動処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。
【0068】
CPU41は、大当り変動処理、及びはずれ変動処理において、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドを副基板50へ出力する。変動開始コマンドは、各変動処理にて決定した変動パターンと、変動ゲームの開始と、を特定可能な情報である。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を特定可能な情報である。なお、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときとで異なる。
【0069】
特別図柄開始処理を終了すると、CPU41は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。具体的に、CPU41は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示部19aを制御する。CPU41は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。このとき、CPU41は、計測中の変動時間を特定可能な情報をRWM43に記憶させる。CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を停止表示するように、第1特別図柄表示部19aを制御する。また、CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動ゲームの終了を特定可能な情報(以下、変動終了コマンドと示す)を副基板50へ出力する。
【0070】
CPU41は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示部19bを制御する。CPU41は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を停止表示するように、第2特別図柄表示部19bを制御する。また、CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを副基板50へ出力する。
【0071】
次に、大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。CPU41は、特別ゲームにおいて大当り図柄を停止表示させると、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。CPU41は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。CPU41は、特定した種類の大当り遊技を付与する。
【0072】
最初に、CPU41は、オープニング時間の開始を特定可能な情報(以下、オープニングコマンドと示す)を副基板50へ出力する。CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、CPU41は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別ソレノイドSL2を制御し、大入賞口14を開状態とする。CPU41は、カウントセンサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は、上述の上限時間が経過すると、大入賞口14を閉状態とするように特別ソレノイドSL2を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。CPU41は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な情報(以下、ラウンドコマンドと示す)を副基板50へ出力する。
【0073】
CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な情報(以下、エンディング開始コマンドと示す)を副基板50へ出力する。CPU41は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。CPU41は、エンディング時間の経過を特定可能な情報(以下、エンディング終了コマンド)を副基板50へ出力する構成であってもよい。
【0074】
待機状態に制御する処理について説明する。
CPU41は、第1保留数と第2保留数の何れもが0(零)であって、特別ゲームが実行されていないとき、且つ、大当り遊技が実行されていないとき、待機期間としての待機状態に制御する。つまり、本実施形態における待機状態は、特別ゲームが実行されていない期間であり、且つ大当り遊技が実行されていない期間である。待機状態に制御したとき、CPU41は、待機状態であることを特定可能なデモコマンドを生成し、副基板50へ出力する。このデモコマンドは、待機状態において待機演出を実行させるためのコマンドである。待機演出は、パチンコ遊技機10が待機状態であることを例えば演出表示部EHなどを利用して報知し、客寄せ効果を得るための演出である。
【0075】
確率状態を移行させる確率移行処理について説明する。
CPU41は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技を終了すると、RWM43に高確フラグを記憶させる。つまり、CPU41は、高確率状態に制御する。CPU41は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、特別ゲームを開始させる毎に、RWM43に記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。CPU41は、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が作動回数に達した特別ゲームが終了すると、RWM43に記憶されている高確フラグを消去する。つまり、CPU41は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、作動回数目の特別ゲームが終了すると低確率状態に制御する。一方、CPU41は、第2大当り図柄に基づく大当り遊技を終了すると、RWM43に高確フラグを記憶させない。つまり、CPU41は、低確率状態に制御する。CPU41は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグが記憶されているとき、当該高確フラグを消去する。つまり、CPU41は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
【0076】
入球率状態を移行させる入球率移行処理について説明する。
CPU41は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了すると、RWM43に作動フラグを記憶させる。つまり、CPU41は、高ベース状態に制御する。CPU41は、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が作動回数に達した特別ゲームが終了すると、RWM43に記憶されている作動フラグを消去する。つまり、CPU41は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、作動回数目の特別ゲームが終了すると低ベース状態に制御する。一方、CPU41は、第2大当り図柄に基づく大当り遊技を終了すると、RWM43に作動フラグを記憶させない。つまり、CPU41は、低ベース状態に制御する。CPU41は、大当り遊技を開始させる場合であって、作動フラグが記憶されているとき、当該作動フラグを消去する。つまり、CPU41は、大当り遊技中、低ベース状態に制御する。なお、CPU41は、遊技状態(確率状態及び入球率状態)を移行させた場合に、移行後の遊技状態を特定可能な情報(以下、遊技状態コマンドと示す)を副基板50へ出力する。
【0077】
次に、副基板50のCPU51が実行する各種の処理について説明する。
最初に、電源投入時に行う起動時処理について説明する。
CPU51は、起動コマンド(初期化コマンド又は復電コマンド)を入力すると、起動時処理を実行する。一例として、CPU51は、初期化コマンドを入力した場合に、バックアップ電源62によってRWM53にバックアップされていた副バックアップ情報を初期化する。一方、CPU51は、復電コマンドを入力した場合に、副バックアップ情報を初期化しない。なお、CPU51は、起動時処理において、演出アクチュエータACを制御して、演出可動体70を原位置P1→演出位置P2→原位置P1のように変位させる初期動作を行わせてもよい。
【0078】
大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、大当り演出と示す)を実行させるための処理である。CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出装置EGを制御する。CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出装置EGを制御する。CPU51は、エンディング開始コマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出装置EGを制御する。CPU51は、エンディング終了コマンドを入力すると、エンディング演出を終了するように演出装置EGを制御する。
【0079】
演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。CPU51は、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、演出ゲームを実行するように演出表示部EHを含む演出装置EG、及び付加図柄表示部20a,20bを制御する。一例として、CPU51は、変動開始コマンドを入力すると、当該制御コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を選択する。また、CPU51は、特別図柄コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて停止表示させる図柄組合せを決定する。CPU51は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合、大当りの図柄組合せを決定する。CPU51は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、はずれの図柄組合せを決定する。
【0080】
また、CPU51は、リーチ演出を実行する条件(以下、リーチ条件と示す)が成立しているか否かを判定する。一例として、リーチ条件は、リーチありの変動パターンが決定されたことに加えて、所定の抽選に当選することを定めてもよい。CPU51は、リーチ条件が成立している場合に、リーチを含む図柄組合せを決定する。
【0081】
CPU51は、変動開始コマンドの入力を契機として、各演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示部EH、及び付加図柄表示部20a,20bを制御する。即ち、CPU51は、演出ゲームを開始させる。CPU51は、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを仮で停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定で停止表示させる。なお、CPU51は、変動終了コマンドとは関係なく、変動パターンに定めた変動時間の経過を契機に図柄組合せを確定で停止表示させてもよい。この場合、変動終了コマンドは省略してもよい。
【0082】
CPU51は、リーチ条件が成立した場合、演出ゲームを開始させてから所定のタイミングでNR演出を実行させるとともに、リーチカットイン演出が実行されるように演出表示部EHを制御する。リーチカットイン演出は、リーチ条件が成立したことを特定可能な演出である。CPU51は、リーチカットイン演出を実行させる場合、「リーチ」の文字列からなるリーチ画像RGを表示させるように演出表示部EHを制御する。
【0083】
本実施形態において、変動ゲームが大当りとなる場合、リーチ条件が成立する一方で、変動ゲームがはずれとなる場合、リーチ条件が成立する場合と成立しない場合とがある。つまり、リーチ条件が成立することは、リーチ条件が成立する前に比して、大当り期待度が高くなると言える。この場合、リーチ条件が成立したことを特定可能であるリーチカットイン演出は、当該リーチカットイン演出が実行される前に比して、大当り期待度が高くなることを示唆する演出であるといえる。
【0084】
また、CPU51は、入力した変動開始コマンドからSR演出が実行される変動パターンを特定した場合、演出ゲームが開始されてから所定のタイミングでSR演出を実行するように演出装置EGを制御する。CPU51は、SR演出の実行中において、SR演出の背景画像として背景画像BG2を表示するように演出表示部EHを制御する。変動ゲームの実行中にSR演出が実行される場合に表示されるSR演出の背景画像BG2は、変動ゲームに関する所定画像の一例である。
【0085】
保留画像及び実行画像を表示させるための処理について説明する。
図3に示すように、パチンコ遊技機10は、保留されている特別ゲームの数を特定可能な画像として保留画像HGを演出表示部EHに表示可能である。また、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行中であることを特定可能な画像として実行画像JGを演出表示部EHに表示可能である。
【0086】
CPU51は、第1保留数コマンド又は第2保留数コマンドを入力した場合、保留画像HGを表示させるための処理を行う。CPU51は、入力した保留数コマンドに基づいて、保留されている特別ゲームの数を特定可能な保留画像HGを保留されている特別ゲームのそれぞれに各別に対応して表示させるように演出表示部EHを制御する。CPU51は、変動開始コマンドを入力した場合、実行画像JGを表示するように演出表示部EHを制御するとともに、保留画像HGを更新して表示するように演出表示部EHを制御する。保留されている特別ゲームの数を特定可能な保留画像HG及び特別ゲームの実行中であることを特定可能な実行画像JGは、変動ゲームに関する所定画像の一例である。
【0087】
待機演出に関する処理について説明する。
CPU51は、デモコマンドを入力すると、RWM53の待機中フラグに待機状態であることを特定可能な情報を記憶させ、待機演出を行わせるように演出表示部EHを制御する。CPU51は、変動開始コマンドを入力すると、RWM53の待機中フラグに記憶させた情報を消去し、待機演出を終了させる。
【0088】
音量調整機能の概略について説明する。
パチンコ遊技機10は、第3ボタンD3(左ボタンD3l,右ボタンD3r)を用いた操作によってスピーカSPの音量値としての音量レベルを1から3までの全3段階にわたって調整可能に構成されている(以下、「レベル」を「LV」と示す)。音量LVは、音声演出における音量の大きさを規定する情報として、RWM53に記憶される。パチンコ遊技機10では、大当り遊技の実行中ではなく、且つ特別ゲームの実行中ではない待機状態中である期間、特別ゲームの実行中である期間、及び大当り遊技中である期間において、音量LVを調整可能に構成されている。本実施形態の一例において、音量LVの初期値は、音量LV1に定められている。
【0089】
光量調整機能の概略について説明する。
パチンコ遊技機10は、第3ボタンD3(上ボタンD3u,下ボタンD3d)を用いた操作によって、装飾ランプLAの光量値としての光量LVを1から3までの全3段階にわたって調整可能に構成されている。光量LVは、発光演出における光量の大きさを規定する情報として、RWM53に記憶される。パチンコ遊技機10では、上述した音量LVを調整可能である期間と同じ期間において、光量LVを調整可能に構成されている。本実施形態の一例において、光量LVの初期値は、光量LV1に定められている。
【0090】
音量調整機能及び光量調整機能に係る制御内容について説明する。
音量LV及び光量LVを調整可能な期間において、CPU51は、第3ボタンD3からの操作信号を入力したか判定する。CPU51は、右ボタンD3rからの第6操作信号を入力した場合、現在の音量LVが上限に達していないときには、音量LVを1つ上の音量LVに変更する一方、上限に達しているときには、音量LVを変更しない。CPU51は、左ボタンD3lからの第5操作信号を入力した場合、現在の音量LVが下限に達していないときには、音量LVを1つ下の音量LVに変更する一方、下限に達しているときには、音量LVを変更しない。CPU51は、上ボタンD3uからの第3操作信号を入力した場合、現在の光量LVが上限に達していないときには、光量LVを1つ上の光量LVに変更する一方、上限に達しているときには、光量LVを変更しない。CPU51は、下ボタンD3dからの第4操作信号を入力した場合、現在の光量LVが下限に達していないときには、光量LVを1つ下の光量LVに変更する一方、下限に達しているときには、光量LVを変更しない。
【0091】
CPU51は、RWM53に記憶された音量LVにより現在の音量段階を特定し、特定した現在の音量段階に基づいて、各種の音声演出を実行させる。CPU51は、RWM53に記憶された光量LVにより現在の光量段階を特定し、特定した現在の光量段階に基づいて、各種の発光演出を実行させる。
【0092】
パチンコ遊技機10は、変動ゲームの実行中に演出表示部EHにおいて第1ボタンD1を用いる第1デバイス演出を実行可能である。第1デバイス演出は、第1ボタンD1の操作を促す第1操作演出と、第1操作演出において第1ボタンD1が操作されると実行可能な第1操作結果演出と、により構成される演出である。なお、操作を促すことは、遊技者に操作を要求することであり、一例として、操作の対象となる操作部の画像と「押せ」という文字列からなる画像とを組み合わせた画像を表示することにより、遊技者に操作を要求することである。第1操作演出が実行される期間は、第1ボタンD1の操作が第1操作結果演出に反映される期間である。本実施形態において、ボタンの操作が反映されることは、ボタンの操作が受け付けられた上で、ボタンの操作を契機として、操作前の状況から演出に変化が生じることである。一方、本実施形態において、ボタンの操作が反映されないことは、ボタンの操作が受け付けられずに、ボタンが操作されても操作前の状況から演出に変化が生じないことである。なお、ボタンの操作が反映されないことには、ボタンの操作が受け付けられた上で、ボタンの操作を契機として、操作前の状況から演出に変化が生じないようにすることが含まれていてもよい。第1操作演出は、操作演出の一例であり、特定操作演出の一例である。第1操作結果演出は、操作結果演出の一例である。
【0093】
第1デバイス演出は、所定の乱数を用いた抽選により実行の可否が決定される。第1デバイス演出は、変動ゲームの実行中において、変動ゲームが開始されてから、NR演出が実行されるまでの期間のうち、予め定めた期間において実行可能な演出である。第1操作演出は、第1ボタンD1の操作を促すことにより第1操作結果演出を実行させるための演出であり、第1操作結果演出は、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される期待度(大当り期待度)を示唆する演出である。本実施形態において、演出が実行されることにより各種の情報を示唆することは、知らせたい情報に関連する演出を実行することにより、知らせたい情報を非確定的に把握できるようにすることである。一例として、大当り遊技が付与される期待度を示唆する演出とは、大当り遊技が付与される期待度を例えば数値などの直接的な情報によって期待度の高低を把握させる演出ではなく、例えば演出表示部EHの背景画像や背景色を変化させたり、スピーカSPが発する音を変化させたりするなど、間接的な情報によって期待度の高低を把握させる演出である。なお、上述したように、大当り遊技が付与されると、大入賞口14が開放されることから、大当り遊技が付与されることは、遊技者にとって有利となることである。大当り期待度は、遊技者にとって有利となる有利期待度の一例である。
【0094】
図3(a)に示すように、第1操作演出は、第1操作画像DG1が演出表示部EHに表示される演出である。第1操作画像DG1は、第1ボタンD1の操作を促す画像である。一例として、第1操作画像DG1は、第1ボタンD1を模した画像と、「押せ!」の文字列からなる画像とを組み合わせた画像である。第1操作画像DG1は、演出表示部EHに表示されている背景画像BG1(図中に右上がり斜線で示す)と重ね合わせた場合において、背景画像BG1よりも前に表示される。第1操作画像DG1の表示領域は、背景画像BG1の表示領域よりも小さい。このため、第1操作演出の実行中は、背景画像BG1の一部が視認できなくなる。
【0095】
なお、本実施形態において、画像が視認可能であることは、画像の表示内容を把握できるか否かによらず、画像の一部又は全部が見えることにより、画像の存在が確認できることである。画像が視認できないことは、画像の全部が見えないことにより、画像の存在が確認できないことである。画像の一部が視認できないことは、画像の表示内容を把握できるか否かによらず、画像の一部が見えないものの、画像の存在が確認できることである。画像の視認性が低下することは、画像の表示内容を把握できるか否かによらず、画像の視認性が低下する前に比して、画像の見えている部分の面積が小さくなることである。これに限らず、画像の視認性が低下することは、画像の視認性が低下する前に比して、画像の表示領域の明るさが暗くなることであってもよい。また、画像の視認性が低下することは、画像の視認性が低下する前に比して、画像が表示される濃度が低下することであってもよい。第1操作演出の実行中は、演出の残り時間を特定可能な残り時間画像TGが演出表示部EHに表示される。第1操作画像DG1は、通常操作画像の一例である。
【0096】
図3(b),(c)に示すように、第1操作結果演出には、複数種類の演出態様がある。複数種類の演出態様には、「チャンス」の文字列からなる第1結果画像KG1が演出表示部EHに表示される第1演出態様と、「激アツ」の文字列からなる第2結果画像KG2が演出表示部EHに表示される第2演出態様とがある。第1操作結果演出は、第2演出態様で実行される場合、第1演出態様で実行される場合に比して大当り期待度が高い。つまり、第2結果画像KG2は、第1結果画像KG1に比して、大当り期待度が高い画像である。なお、第1結果画像KG1及び第2結果画像KG2は、大当り期待度を示唆する画像であるため、これらの画像からは、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるか否かを確定的に把握することはできない。このように、第1デバイス演出において、演出表示部EHでは、第1操作演出の実行中に第1ボタンD1が操作されたとき、第1操作結果演出が実行されることにより、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるかが非確定的に表示される。
【0097】
パチンコ遊技機10は、変動ゲームの実行中に演出表示部EHにおいて第2ボタンD2を用いる第2デバイス演出を実行可能である。第2デバイス演出は、第2ボタンD2の操作を促す第2操作演出と、第2操作演出において第2ボタンD2が操作されると実行可能な第2操作結果演出と、により構成される演出である。第2操作演出が実行される期間は、第2ボタンD2の操作が第2操作結果演出に反映される期間である。
【0098】
第2デバイス演出は、所定の乱数を用いた抽選により実行の可否が決定される。第2デバイス演出は、SR演出の実行中においてSR演出が開始された後から、SR演出が終了する前までの期間のうち、予め定めた期間に実行可能な演出である。第2操作演出は、第2ボタンD2の操作を促すことにより第2操作結果演出を実行させるための演出であり、第2操作結果演出は、第1操作結果演出と同様に、大当り期待度を示唆する演出である。
【0099】
図4(a)に示すように、第2操作演出は、第2操作画像DG2が演出表示部EHに表示される演出である。第2操作画像DG2は、第2ボタンD2の操作を促す画像である。一例として、第2操作画像DG2は、第2ボタンD2を模した画像と、「押せ!」の文字列からなる画像とを組み合わせた画像である。第2操作画像DG2は、背景画像BG2と重ね合わせた場合において、背景画像BG2よりも前に表示される。第2操作画像DG2の表示領域は、背景画像BG2の表示領域よりも小さい。このため、第2操作演出の実行中は、背景画像BG2の一部が視認できなくなる。第2操作画像DG2は、特定操作画像の一例である。第2操作演出の実行中は、演出の残り時間を特定可能な残り時間画像TGが演出表示部EHに表示される。
【0100】
第2操作画像DG2において第2ボタンD2を模した画像が表示される表示領域の面積は、第1デバイス演出で表示される第1操作画像DG1において第1ボタンD1を模した画像が表示される表示領域の面積に比して大きい。更に、第2操作画像DG2における「押せ!」の文字列が表示される表示領域の面積は、第1操作画像DG1における「押せ!」の文字列が表示される表示領域の面積に比して大きい。なお、第1操作画像DG1及び第2操作画像DG2の何れにおいても、「押せ!」の文字列の書体は、同じであり、文字列の色は、同色である。このため、第1操作画像DG1及び第2操作画像DG2が演出表示部EHに表示される表示領域の面積を基準としたとき、第2操作画像DG2が表示される場合には、第1操作画像DG1が表示される場合に比して、演出表示部EHにおいて操作画像が表示される強度が高いと言える。
【0101】
なお、第1操作画像DG1及び第2操作画像DG2が表示される強度は、各画像が表示される表示領域の面積の大小に限らず、次のような基準で高低をつけてもよい。例えば、演出表示部EHにおいて、第1操作画像DG1が表示される表示領域以外の表示領域の面積と、第2操作画像DG2が表示される表示領域以外の表示領域の面積との大小が基準であってもよい。例えば、第1操作画像DG1及び第2操作画像DG2の何れにおいても、「押せ!」の文字列が表示される表示領域の面積、文字列の書体及び文字列の色が同じであることを前提として、第2操作画像DG2が表示される部分の明るさと、第1操作画像DG1が表示される部分の明るさとの明暗が基準であってもよい。
【0102】
図4(b),(c)に示すように、第2操作結果演出には、複数種類の演出態様がある。複数種類の演出態様には、「激アツ」の文字列からなる第3結果画像KG3が演出表示部EHに表示される第1演出態様と、「超アツ」の文字列からなる第4結果画像KG4が演出表示部EHに表示される第2演出態様とがある。第2操作結果演出は、第2演出態様で実行される場合、第1演出態様で実行される場合に比して大当り期待度が高い。つまり、第4結果画像KG4は、第3結果画像KG3に比して、大当り期待度が高い画像である。なお、第3結果画像KG3及び第4結果画像KG4は、大当り期待度を示唆する画像であるため、これらの画像からは、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるか否かを確定的に把握することはできない。このように、第2デバイス演出において、演出表示部EHでは、第2操作演出の実行中に第2ボタンD2が操作されたとき、第2操作結果演出が実行されることにより、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるかが非確定的に表示される。
【0103】
また、本実施形態では、第2操作演出は、第1操作演出に比して、大当り期待度が高い演出である。つまり、第2操作演出において表示される第2操作画像DG2は、第1操作演出において表示される第1操作画像DG1に比して、大当り期待度が高い画像である。
【0104】
第1デバイス演出を実行するためにCPU51が行う処理について説明する。
CPU51は、変動開始コマンドを入力した場合、所定の乱数を用いた抽選により、第1デバイス演出を実行させるか否かの実行判定を行う。
【0105】
第1デバイス演出を実行させる場合、CPU51は、所定のタイミングで、第1デバイス演出の第1操作有効期間を設定するとともに第1操作演出を開始させる。第1操作有効期間は、第1ボタンD1の操作が第1操作結果演出に反映される期間である。本実施形態において、ボタンの操作が演出に反映される期間は、ボタンの操作が有効となる期間であるとも言える。一方、ボタンの操作が演出に反映されない期間は、ボタンの操作が無効となる期間であるとも言える。
【0106】
CPU51は、第1操作演出の開始に伴って、RWM53の操作有効タイマに第1操作有効期間の上限時間を示す値を設定し、該操作有効タイマの値の減算を開始する。即ち、本実施形態では、RWM53の操作有効タイマの値を減算している期間が、第1操作有効期間となる。
【0107】
CPU51は、第1操作演出を開始させた場合、第1操作画像DG1及び残り時間画像TGを表示させるように演出表示部EHを制御する。CPU51は、残り時間画像TGを表示させる場合、RWM53の操作有効タイマの値に基づいて、第1操作演出の残り時間が特定可能となるように残り時間画像TGを表示させるとよい。
【0108】
CPU51は、第1操作有効期間において第1操作信号を入力したことを契機として、第1操作演出を終了させるとともに、RWM53の操作有効タイマに設定した値を消去し、第1操作有効期間を終了させる。本実施形態において、タイマに設定した値を消去するとは、タイマの値を0(零)に設定することである。CPU51は、第1操作有効期間において第1操作信号を入力したことを契機として、第1操作結果演出を実行させるように演出表示部EHを制御する。なお、CPU51は、第1操作有効期間において第2ボタンD2の操作を受け付けない。本実施形態においてCPU51がボタンの操作を受け付けないことは、CPU51がボタンからの操作信号を無視することである。CPU51は、第1操作有効期間において第2ボタンD2からの第2操作信号を無視する。
【0109】
なお、CPU51は、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに応じて行う抽選などにより第1操作結果演出の演出態様の種類を決定するとよい。各演出態様で第1操作結果演出が実行されたときの大当り期待度を高く設定するには、はずれ変動パターンを特定したときの演出態様の決定割合と大当り変動パターンを特定したときの演出態様の決定割合とを合算した決定割合の全体に占める、大当り変動パターンを特定したときの演出態様の決定割合を高く設定するとよい。CPU51は、第1操作結果演出の演出態様を決定した場合、決定した演出態様に基づいて、第1結果画像KG1又は第2結果画像KG2を表示するように演出表示部EHを制御する。
【0110】
また、CPU51は、第1操作結果演出を開始させてから予め定めた演出時間(例えば3秒)が経過すると、第1操作結果演出を終了させるように演出表示部EHを制御する。一方、第1ボタンD1が操作されることなく第1操作有効期間が終了した場合、CPU51は、第1操作演出を終了させる一方で、第1操作結果演出を実行させない。以上のような処理により、本実施形態では、第1操作演出及び第1操作結果演出を実行可能である。
【0111】
第2デバイス演出を実行するためにCPU51が行う処理について説明する。
CPU51は、変動開始コマンドを入力した場合、第1デバイス演出を実行させるか否かの実行判定を行った後、所定の乱数を用いた抽選により、第2デバイス演出を実行させるか否かの実行判定を行う。このとき、CPU51は、第1デバイス演出の実行判定の結果に関係なく、第2デバイス演出の実行判定を行う。なお、CPU51は、第1デバイス演出(第1操作演出)が実行される場合に比して、大当り期待度が高くなるように第2デバイス演出(第2操作演出)を実行させるか否かの実行判定を行う。
【0112】
第2デバイス演出を実行させる場合、CPU51は、所定のタイミングで、第2デバイス演出の第2操作有効期間を設定するとともに第2操作演出を開始させる。第2操作有効期間は、第2ボタンD2の操作が第2操作結果演出に反映される期間である。CPU51は、第2操作演出の開始に伴って、RWM53の操作有効タイマに第2操作有効期間の上限時間を示す値を設定し、該操作有効タイマの値の減算を開始する。即ち、本実施形態では、RWM53の操作有効タイマの値を減算している期間が、第2操作有効期間となる。
【0113】
CPU51は、第2操作演出を開始させた場合、第2操作画像DG2及び残り時間画像TGを表示させるように演出表示部EHを制御する。CPU51は、残り時間画像TGを表示させる場合、RWM53の操作有効タイマの値に基づいて、第2操作演出の残り時間が特定可能となるように残り時間画像TGを表示させるとよい。
【0114】
CPU51は、第2操作有効期間において第2操作信号を入力したことを契機として、第2操作演出を終了させるとともに、RWM53の操作有効タイマに設定した値を消去し、第2操作有効期間を終了させる。CPU51は、第2操作有効期間において第2操作信号を入力したことを契機として、第2操作結果演出を実行させるように演出表示部EHを制御する。また、CPU51は、第2操作有効期間において第1ボタンD1の操作を受け付けない。CPU51は、第2操作有効期間において第1ボタンD1からの第1操作信号を無視する。
【0115】
なお、CPU51は、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに応じて行う抽選などにより第2操作結果演出の演出態様の種類を決定するとよい。CPU51は、第2操作結果演出の演出態様を決定した場合、決定した演出態様に基づいて、第3結果画像KG3又は第4結果画像KG4を表示するように演出表示部EHを制御する。
【0116】
また、CPU51は、第2操作結果演出を開始させてから予め定めた演出時間(例えば3秒)が経過すると、第2操作結果演出を終了させるように演出表示部EHを制御する。一方、第2ボタンD2が操作されることなく第2操作有効期間が終了した場合、CPU51は、第2操作演出を終了させる一方で、第2操作結果演出を実行させない。以上のような処理により、本実施形態では、第2操作演出及び第2操作結果演出を実行可能である。
【0117】
このように、パチンコ遊技機10では、1回の変動ゲームの実行中における所定の期間において操作演出(第1操作演出、及び第2操作演出)が行われ、操作演出において用いるボタンには、第1ボタンD1、及び第2ボタンD2といった複数種類のボタンがある。なお、上述のように、第1デバイス演出は、変動ゲームが開始されてから、NR演出が実行されるまでの期間のうち、予め定めた期間において実行可能な演出である一方で、第2デバイス演出は、NR演出が終了した後に実行されるSR演出の実行中における予め定めた期間に実行可能な演出である。このため、パチンコ遊技機10では、1回の変動ゲームの実行中に第1デバイス演出、及び第2デバイス演出の両方の演出が実行される場合がある。
【0118】
ここで、1回の変動ゲームの実行中に第1デバイス演出及び第2デバイス演出が実行される場合の演出の流れの一例について説明する。
図5に示すように、時点T01においてSR演出が実行される変動ゲームが開始される。第1デバイス演出が実行される場合、変動ゲームが開始されてからNR演出が実行されるまでの期間のうち、予め定めた時点T02において、第1デバイス演出が開始されるとともに、第1操作演出が開始される。第1操作演出の実行中は、第1操作画像DG1が演出表示部EHに表示される。第1操作演出の実行中における時点T03において、第1ボタンD1が操作されると、所定時間にわたって第1操作結果演出が実行される。
【0119】
第1操作結果演出の終了後、時点T04においてNR演出が開始されるとともに、時点T04~時点T05の期間においてリーチカットイン演出が実行される。その後、時点T06においてNR演出が終了するとともに、SR演出が開始される。SR演出が開始されてから所定時間が経過した時点T07において、第2デバイス演出が開始されるとともに、第2操作演出が開始される。一例として、第2操作演出が第2演出態様で実行される場合、第2操作演出の実行中は、第2操作画像DG2が演出表示部EHに表示される。第2操作演出の実行中における時点T08において、第2ボタンD2が操作されると、所定時間にわたって第2操作結果演出が実行され、時点T09において第2操作結果演出が終了する。時点T10においてSR演出が終了する。時点T10~時点T11の期間において、図柄確定演出として、演出図柄EZ1~EZ3の図柄組合せが演出表示部EHに確定で停止表示される。時点T11において変動ゲームが終了する。
【0120】
このように、パチンコ遊技機10では、1回の変動ゲームの実行中に、リーチ演出が実行され、NR演出とともに実行されるリーチカットイン演出が実行される前後において、第1ボタンD1を用いる第1デバイス演出と、第2ボタンD2を用いる第2デバイス演出とが実行される場合がある。このため、1回の変動ゲームの実行中に第1操作演出及び第2操作演出の両方が実行される場合には、第1操作演出において第1操作画像DG1が表示され、リーチカットイン演出が実行された後、第2操作演出において第1操作画像DG1に比して大当り期待度が高い第2操作画像DG2が表示される。なお、上述のように、CPU51は、第1デバイス演出の実行判定の結果に関係なく、第2デバイス演出の実行判定を行うため、第2デバイス演出(第2操作演出)は、第1操作演出において第1ボタンD1が操作されたか否かに関わらず実行可能である。
【0121】
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、
図5に示すような一例とは別に、1回の変動ゲームの実行中に実行される1回の演出の実行中に、演出表示部EHに表示された第1操作画像DG1を、第1操作画像DG1に比して大当り期待度が高い第2操作画像DG2に昇格させる演出を実行可能としている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1操作画像DG1が第2操作画像DG2に昇格する演出を、第3デバイス演出の実行中に実行可能としている。
【0122】
第3デバイス演出について説明する。
パチンコ遊技機10は、変動ゲームの実行中に演出表示部EHにおいて第1ボタンD1又は第2ボタンD2を用いる第3デバイス演出を実行可能である。第3デバイス演出は、第1ボタンD1又は第2ボタンD2の操作を促す第3操作演出と、第3操作演出において第1ボタンD1又は第2ボタンD2が操作されると実行可能な第3操作結果演出と、により構成される演出である。
【0123】
第3操作演出が実行される期間(後述の第3操作有効期間)は、第1ボタンD1又は第2ボタンD2の操作が第3操作結果演出に反映される期間である。また、第3操作演出が実行される期間は、第1ボタンD1の操作が音声演出の一例である受け付け音の出力に反映される期間でもある。受け付け音については、後述する。第3操作演出は、操作演出の一例であり、特別操作演出の一例である。第3操作結果演出は、操作結果演出の一例である。
【0124】
第3デバイス演出は、SR演出が実行される変動ゲームの実行中において、SR演出が開始された後、予め定めた時間が経過したタイミングから、SR演出が終了するまでの期間において実行される演出である。第3デバイス演出が実行される期間は、SR演出の実行中において、第2デバイス演出を実行可能な期間よりも後の期間である。なお、第1デバイス演出は、変動ゲームが開始されてから、NR演出が実行されるまでの期間のうち、予め定めた期間において実行可能な演出であることから、第1デバイス演出、第2デバイス演出、及び第3デバイス演出は、実行される期間が互いに異なる演出である。そして、パチンコ遊技機10では、1回の変動ゲームの実行中に、第1デバイス演出、第2デバイス演出、及び第3デバイス演出のうち一部又は全部の演出を実行可能である。第3操作演出は、第1ボタンD1又は第2ボタンD2の操作を促すことにより第3操作結果演出を実行させるための演出であり、第3操作結果演出は、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるかを特定可能な演出である。
【0125】
図6(a),(b)に示すように、第3操作演出の演出態様には、第1操作画像DG1が演出表示部EHに表示される第1演出態様と、第2操作画像DG2が演出表示部EHに表示される第2演出態様とがある。第1操作画像DG1は、第1ボタンD1の操作を促す操作画像であり、第2操作画像DG2は、第2ボタンD2の操作を促す操作画像である。即ち、第3操作演出は、第1ボタンD1の操作を促す第1操作画像DG1又は第2ボタンD2の操作を促す第2操作画像DG2が表示される演出である。一例として、第1操作画像DG1は、第1ボタンD1を模した画像と、「押せ!」の文字列からなる画像とを組み合わせた画像であり、第1操作演出において表示される第1操作画像DG1と同じ画像である。一例として、第2操作画像DG2は、第2ボタンD2を模した画像と、「押せ!」の文字列からなる画像とを組み合わせた画像であり、第2操作演出において表示される第2操作画像DG2と同じ画像である。第1操作画像DG1及び第2操作画像DG2は、背景画像BG2と重ね合わせた場合において、背景画像BG2よりも前に表示される。第1操作画像DG1及び第2操作画像DG2の表示領域は、背景画像BG2の表示領域よりも小さい。このため、第3操作演出の実行中は、背景画像BG2の一部が視認できなくなる。
【0126】
第3操作演出は、第2演出態様で実行される場合、第1演出態様で実行される場合に比して大当り期待度が高い。つまり、第3操作演出において、第2操作画像DG2は、第1操作画像DG1に比して、大当り期待度が高い画像である。このように、第3操作演出が実行されるとき、大当り期待度を把握することができる。また、第3操作演出の実行中は、第3操作演出が第1演出態様及び第2演出態様の何れの態様で行われる場合においても、第3操作演出の残り時間を特定可能な残り時間画像TGが演出表示部EHに表示される。
【0127】
図6(c),(d)に示すように、第3操作結果演出には、複数種類の演出態様がある。第3操作結果演出の演出態様には、「大当り」の文字列からなる大当り画像WGが演出表示部EHに表示されるとともに、演出可動体70が原位置P1→演出位置P2→原位置P1へと変位する第1演出態様がある。また、第3操作結果演出の演出態様には、「はずれ」の文字列からなるはずれ画像LGが演出表示部EHに表示される第2演出態様がある。なお、第3操作結果演出が第2演出態様で実行される場合、演出可動体70は変位しない。大当り画像WG及びはずれ画像LGは、背景画像BG2と重ね合わせた場合において、背景画像BG2よりも前に表示される。大当り画像WG及びはずれ画像LGの表示領域は、背景画像BG2の表示領域よりも小さい。このため、第3操作結果演出の実行中は、背景画像BG2の一部が視認できなくなる。
【0128】
大当り画像WGは、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与されることを特定可能な画像である。一方、はずれ画像LGは、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与されないことを特定可能な画像である。つまり、大当り画像WG、及びはずれ画像LGからは、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるか否かを確定的に把握することができる。更に、第3操作結果演出が実行されたときに、演出可動体70が変位するか否かにより、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるか否かを確定的に把握することができる。このように、第3操作演出の実行中に第1ボタンD1又は第2ボタンD2が操作されたとき、演出表示部EHでは、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるかが確定的に表示される。
【0129】
昇格チャンス演出について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、昇格チャンス演出を実行可能である。昇格チャンス演出は、演出表示部EHに表示された第1操作画像DG1が、第1操作画像DG1に比して大当り期待度が高い第2操作画像DG2に昇格する可能性があることを示唆する演出である。昇格チャンス演出は、第3デバイス演出が開始されたときに実行される1回目の第3操作演出において第1操作画像DG1が演出表示部EHに表示された場合に実行可能な演出である。
【0130】
ここで、
図7及び
図8を参照して、第3デバイス演出において昇格チャンス演出が実行される場合の演出の流れとその態様の一例について説明する。
図7に示すように、変動ゲームの実行中において、NR演出が終了したタイミングである時点T11においてSR演出が開始される。
図8(a)~(d)に示すように、SR演出の実行中には、演出表示部EHの左上部において、演出図柄EZ1~EZ3が変動表示されるとともに、演出図柄EZ1~EZ3とは異なる背景画像BG2、実行画像JG、及び保留画像HGが表示される。SR演出が開始された後、予め定めた時間が経過すると、時点T12において1回目の第3操作演出が開始される。
図8(a)に示すように、1回目の第3操作演出では、演出表示部EHに第1操作画像DG1が表示されることにより、第1ボタンD1の操作が促される。1回目の第3操作演出の実行中における時点T13において、第1ボタンD1の操作が行われた場合、第3操作結果演出が実行されずに、1回目の第3操作演出が継続されるとともに、スピーカSPから受け付け音が出力される。
【0131】
その後、第3操作演出の上限時間が経過した時点T14において、昇格チャンス演出が開始される。
図8(b)に示すように、昇格チャンス演出では、演出表示部EHに昇格演出画像SG1,SG2が演出表示部EHに表示される。一例として、昇格演出画像SG1は、キャラクタを模した画像であり、昇格演出画像SG2は、吹き出しを模した画像、及び「ボタンが昇格するかも?」の文字列からなる画像である。このような昇格演出画像SG1,SG2が表示されることにより、昇格チャンス演出では、操作画像の種類が第1操作画像DG1から第2操作画像DG2に昇格する可能性があることが示唆される。
【0132】
昇格チャンス演出が開始されてから昇格チャンス演出の演出時間(一例として5秒)が経過すると、時点T15において昇格チャンス演出が終了するとともに、2回目の第3操作演出が開始される。
図8(c)に示すように、昇格チャンス演出が実行された結果、第1操作画像DG1が第2操作画像DG2に昇格しない場合には、2回目の第3操作演出において演出表示部EHに第1操作画像DG1が再度表示される。一方、
図8(d)に示すように、昇格チャンス演出が実行された結果、第1操作画像DG1が第2操作画像DG2に昇格する場合には、2回目の第3操作演出において演出表示部EHに第2操作画像DG2が表示される。第2操作画像DG2は、昇格操作画像の一例である。
【0133】
2回目の第3操作演出の実行中における時点T16において演出表示部EHに表示された操作画像に対応したボタンの操作が行われた場合、第3操作結果演出が実行される。その後、時点T17において第3操作結果演出が終了する。時点T17~時点T18の期間において、図柄確定演出として、演出図柄EZ1~EZ3の図柄組合せが演出表示部EHに確定で停止表示される。時点T18において変動ゲームが終了する。このように、演出表示部EHでは、1回の変動ゲームの実行中において、第1操作画像DG1が表示された後、予め定めた演出時間にわたって昇格チャンス演出が実行され、昇格チャンス演出の終了後に、第2操作画像DG2が表示される場合がある。
【0134】
次に、
図9を参照して、第3デバイス演出の演出パターンについて説明する。
図9に示すように、第3デバイス演出には、複数種類の演出パターンがある。複数種類の演出パターンとしては、第3デバイス演出の実行中に昇格チャンス演出が実行されるか否かと、第3デバイス演出における第3操作演出の実行中に演出表示部EHに表示される操作画像の種類との組合せが規定されている。
【0135】
演出パターンEP1は、1回目の第3操作演出において第1操作画像DG1が表示された後、昇格チャンス演出、及び2回目の第3操作演出が実行されない演出パターンである。演出パターンEP1は、1回目の第3操作演出の実行中に第1ボタンD1の操作がCPU51に受け付け可能となる演出パターンである。
【0136】
演出パターンEP2は、1回目の第3操作演出において第2操作画像DG2が表示された後、昇格チャンス演出、及び2回目の第3操作演出が実行されない演出パターンである。演出パターンEP2は、1回目の第3操作演出の実行中に第2ボタンD2の操作がCPU51に受け付け可能となる演出パターンである。
【0137】
演出パターンEP3は、1回目の第3操作演出において第1操作画像DG1が表示された後、昇格チャンス演出が実行される演出パターンであり、昇格チャンス演出が実行された後、2回目の第3操作演出において再度第1操作画像DG1が表示される演出パターンである。演出パターンEP3は、1回目の第3操作演出の実行中及び2回目の第3操作演出の実行中に第1ボタンD1の操作が受け付け可能となる演出パターンである。演出パターンEP3は、1回目の第3操作演出と、2回目の第3操作演出とで、操作画像が昇格しない演出パターンである。
【0138】
演出パターンEP4は、1回目の第3操作演出において第1操作画像DG1が表示された後、昇格チャンス演出が実行される演出パターンであり、昇格チャンス演出が実行された後、2回目の第3操作演出において第2操作画像DG2が表示される演出パターンである。演出パターンEP4は、1回目の第3操作演出の実行中に第1ボタンD1の操作が受け付け可能となる演出パターンであり、且つ2回目の第3操作演出の実行中に第2ボタンD2の操作が受け付け可能となる演出パターンである。演出パターンEP4は、1回目の第3操作演出と、2回目の第3操作演出とで、操作画像が昇格する演出パターンである。
【0139】
このような演出パターンEP1~EP4に基づいて第3デバイス演出が実行されることにより、1回目の第3操作演出では、第1操作画像DG1と、第1操作画像DG1よりも大当り期待度が高い第2操作画像DG2の何れかが表示される。そして、1回目の第3操作演出で、第2操作画像DG2が表示されず、第1操作画像DG1が表示された場合であっても、昇格チャンス演出が実行された後に、第2操作画像DG2が表示される場合がある。即ち、第3デバイス演出では、1回目の第3操作演出と、2回目の第3操作演出の両方の演出において、第2操作画像DG2が表示される可能性がある。
【0140】
第3操作演出において、最終的に第2操作画像DG2が表示される演出パターンEP2,EP4は、最終的に第1操作画像DG1が表示される演出パターンEP1,EP3に比して、大当り期待度が高い演出パターンである。また、第3操作演出において、最終的に第1操作画像DG1が表示される演出パターンであっても、演出パターンEP3は、演出パターンEP1に比して、大当り期待度が高い演出パターンである。同様に、最終的に第2操作画像DG2が表示される演出パターンであっても、演出パターンEP4は、演出パターンEP2に比して、大当り期待度が高い演出パターンである。このため、1回目の第3操作演出において第1操作画像DG1が表示された後、昇格チャンス演出が実行された場合には、昇格チャンス演出の終了後に第1操作画像DG1及び第2操作画像DG2の何れの画像が表示された場合であっても大当り期待度が高くなる。即ち、昇格チャンス演出は、当該昇格チャンス演出が実行される前に比して、大当り期待度が高くなることを示唆する演出である。昇格チャンス演出は、特定演出の一例である。
【0141】
なお、演出パターンEP1に基づいて第3デバイス演出が実行される場合、第1操作演出と第3操作演出とでは、第1操作画像DG1が表示される点は同じであるが、変動ゲームの実行中に操作演出が実行される期間、及び操作演出の実行中に第1ボタンD1が操作された場合に実行される操作結果演出が異なる。同様に、演出パターンEP2に基づいて第3デバイス演出が実行される場合、第2操作演出と第3操作演出とでは、第2操作画像DG2が表示される点は同じであるが、変動ゲームの実行中に操作演出が実行される期間、及び操作演出の実行中に第2ボタンD2が操作された場合に実行される操作結果演出が異なる。
【0142】
第3デバイス演出を実行するためにCPU51が行う処理について説明する。
CPU51は、変動開始コマンドを入力した場合、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンが、SR演出が実行される変動パターンである場合、第3デバイス演出を実行することを決定する。
【0143】
第3デバイス演出を実行する場合、CPU51は、所定の乱数を用いた抽選により第3デバイス演出の演出パターンの種類を決定する。CPU51は、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンが大当り変動パターンであるか、はずれ変動パターンであるかに応じて第3デバイス演出の演出パターンの種類を決定する。このとき、CPU51は、演出パターンEP2~EP4を決定した場合のほうが、演出パターンEP1を決定した場合よりも大当り期待度が高くなるように演出パターンを決定する。また、CPU51は、演出パターンEP4を決定した場合のほうが、演出パターンEP2,EP3を決定した場合よりも大当り期待度が高くなるように演出パターンを決定する。更に、CPU51は、演出パターンEP2を決定した場合のほうが、演出パターンEP3を決定した場合よりも大当り期待度が高くなるように演出パターンを決定する。CPU51は、決定した第3デバイス演出の演出パターンを特定可能な情報をRWM53に記憶させる。
【0144】
演出パターンEP1,EP3,EP4のうち何れかを決定した場合、CPU51は、所定のタイミングで第1操作画像DG1を表示するように演出表示部EHを制御することにより、1回目の第3操作演出を開始させる。一方、演出パターンEP2を決定した場合、CPU51は、所定のタイミングで第2操作画像DG2を表示するように演出表示部EHを制御することにより、1回目の第3操作演出を開始させる。
【0145】
CPU51は、1回目の第3操作演出を開始させるとともに、1回目の第3操作演出の第3操作有効期間を設定する。第3操作有効期間は、決定された演出パターンEP1~EP4に基づいて、第1ボタンD1又は第2ボタンD2の操作が、第3操作結果演出に反映される期間であって、第1ボタンD1の操作が受け付け音の出力に反映される期間である。このとき、CPU51は、第3操作有効期間であることを特定可能な第3操作有効期間情報をRWM53に記憶させる。
【0146】
CPU51は、1回目の第3操作演出の開始に伴って、RWM53の操作有効タイマに第3操作有効期間の上限時間を示す値を設定し、該操作有効タイマの値の減算を開始する。即ち、本実施形態では、RWM53の操作有効タイマの値を減算している期間が、第3操作有効期間となる。また、CPU51は、1回目の第3操作演出を開始させた場合、残り時間画像TGを表示するように演出表示部EHを制御する。このとき、CPU51は、RWM53の操作有効タイマの値に基づいて、第3操作演出の残り時間が特定可能となるように残り時間画像TGを表示させる。
【0147】
CPU51は、第3操作有効期間において、決定した演出パターンに基づいて操作を受け付け可能とするボタンからの操作信号を入力したか判定する。CPU51は、演出パターンEP1,EP2の何れかを決定した場合、操作を受け付け可能とするボタンからの操作信号を入力したことを契機として、1回目の第3操作演出を終了するとともに、第3操作結果演出を実行させるように演出表示部EHを制御する。CPU51は、1回目の第3操作演出を終了させた場合、RWM53の操作有効タイマに設定した値を消去し、第3操作有効期間を終了させる。併せて、CPU51は、RWM53の第3操作有効期間情報を消去する。
【0148】
CPU51は、演出パターンEP3,EP4のうち何れかを決定した場合、第1ボタンD1からの操作信号を入力したことを契機として、受け付け音を出力するようにスピーカSPを制御する。このとき、CPU51は、第3操作結果演出を実行させず、第3操作演出を継続するように演出表示部EHを制御する。また、CPU51は、RWM53の操作有効タイマに設定した値を消去せず、第3操作有効期間を継続させる。
【0149】
演出パターンEP1,EP2が決定され、第3操作有効期間において操作を受け付け可能とするボタンからの操作信号を入力しなかった場合、及び演出パターンEP3,EP4の何れかを決定した場合、CPU51は、操作有効タイマに設定した値が0となったタイミングで、1回目の第3操作演出を終了するように演出表示部EHを制御する。このとき、CPU51は、RWM53の第3操作有効期間情報を消去する。
【0150】
演出パターンEP3,EP4の何れかを決定した場合、CPU51は、第3操作演出を終了したタイミングで昇格チャンス演出を開始するように演出表示部EHを制御する。即ち、昇格演出画像SG1及び昇格演出画像SG2を表示するように演出表示部EHを制御する。なお、CPU51は、第3操作有効期間において第1操作信号又は第2操作信号を入力したか否かによらず、昇格チャンス演出を開始させる。
【0151】
昇格チャンス演出を開始させてから昇格チャンス演出の演出時間(一例として、5秒)が経過した場合、CPU51は、昇格チャンス演出を終了させる。併せて、CPU51は、2回目の第3操作演出を開始させるとともに、2回目の第3操作演出の第4操作有効期間を設定する。第4操作有効期間は、決定された演出パターンEP3又はEP4に基づいて、第1ボタンD1又は第2ボタンD2の操作が、第3操作結果演出に反映される期間である。このとき、CPU51は、第4操作有効期間であることを特定可能な第4操作有効期間情報をRWM53に記憶させる。
【0152】
CPU51は、2回目の第3操作演出の開始に伴って、1回目の第3操作演出を開始させる場合と同様に、RWM53の操作有効タイマに第4操作有効期間の上限時間を示す値を設定し、該操作有効タイマの値の減算を開始する。CPU51は、1回目の第3操作演出を開始させる場合と同様に、残り時間画像TGを表示するように演出表示部EHを制御する。
【0153】
CPU51は、第4操作有効期間において、決定した演出パターンに基づいて操作を受け付け可能とするボタンからの操作信号を入力したか判定する。CPU51は、操作を受け付け可能とするボタンからの操作信号を入力したことを契機として、2回目の第3操作演出を終了するとともに、第3操作結果演出を実行させるように演出表示部EHを制御する。このとき、CPU51は、RWM53の操作有効タイマに設定した値を消去し、第4操作有効期間を終了させる。また、CPU51は、RWM53の第4操作有効期間情報を消去する。
【0154】
第4操作有効期間において、操作を受け付け可能とするボタンからの操作信号を入力しなかった場合、CPU51は、操作有効タイマに設定した値が0となったタイミングで、第3操作結果演出を実行させるように演出表示部EHを制御する。このとき、CPU51は、RWM53の第4操作有効期間情報を消去する。
【0155】
第3操作結果演出を実行させる場合、CPU51は、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに応じて第3操作結果演出の演出態様の種類を決定する。入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンが大当り変動パターンである場合、CPU51は、第3操作結果演出の演出態様として第1演出態様を決定する。入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンがはずれ変動パターンである場合、CPU51は、第3操作結果演出の演出態様として第2演出態様を決定する。CPU51は、第3操作結果演出の演出態様を決定した場合、決定した演出態様に基づいて、大当り画像WG、又は、はずれ画像LGを表示するように演出表示部EHを制御する。更に、CPU51は、第3操作結果演出の演出態様として第1演出態様を決定した場合、ROM52に記憶されている可動演出データに基づいて演出可動体70に可動演出を実行させるように演出アクチュエータACを制御する。
【0156】
なお、CPU51は、第3操作有効期間、及び第4操作有効期間において、第1ボタンD1及び第2ボタンD2のうち、決定した演出パターンに基づいて操作を受け付け可能とするボタンとは異なるボタンからの操作を受け付けない。一例として、演出パターンEP3を決定した場合、CPU51は、第3操作有効期間、及び第4操作有効期間の何れにおいても第2ボタンD2からの第2操作信号を無視する。また、一例として、演出パターンEP4を決定した場合、CPU51は、第3操作有効期間において第2ボタンD2からの第2操作信号を無視する。更に、演出パターンEP4を決定した場合、CPU51は、第4操作有効期間において第1ボタンD1からの第1操作信号を無視する。
【0157】
以上のような処理により、本実施形態では、第3操作演出、第3操作結果演出、及び昇格チャンス演出を実行可能である。なお、上述したように、CPU51は、第3操作有効期間において第1操作信号又は第2操作信号を入力したか否かによらず、昇格チャンス演出を開始させ、昇格チャンス演出の終了後には、2回目の第3操作演出を実行させる。つまり、2回目の第3操作演出は、1回目の第3操作演出において第1操作画像DG1が表示されたときに、第1ボタンD1が操作された場合及び操作されなかった場合の何れにおいても実行される。即ち、2回目の第3操作演出において表示される第1操作画像DG1又は第2操作画像DG2は、1回目の第3操作演出において第1操作画像DG1が表示されたときに第1ボタンD1が操作された場合及び操作されなかった場合の何れにおいても表示される。更に、上述のように、演出パターンEP4を決定した場合、CPU51は、第4操作有効期間において第2ボタンD2の操作を第3操作結果演出に反映させる。このため、本実施形態では、1回の変動ゲームの実行中において、第1操作画像DG1が表示されたときに第1ボタンD1が操作された場合及び操作されなかった場合の何れの後であっても、第2操作画像DG2が表示されたときに第2ボタンD2が操作された場合には、第3操作結果演出が実行される。
【0158】
なお、本実施形態において、第1操作有効期間、第2操作有効期間、第3操作有効期間、及び第4操作有効期間を除いた期間においては、第1ボタンD1及び第2ボタンD2の操作が反映されない。一例として、各操作結果演出の実行中、昇格チャンス演出の実行中、及びNR演出の実行中など、変動ゲームの実行中における操作演出が実行されていない期間においては、第1ボタンD1及び第2ボタンD2の操作が反映されない。また、待機状態中、及び大当り遊技中においても、第1ボタンD1及び第2ボタンD2の操作が反映されない。CPU51は、第1操作有効期間、第2操作有効期間、第3操作有効期間、及び第4操作有効期間を除いた期間においては、第1操作信号、及び第2操作信号を無視する。
【0159】
次に、
図10を参照して第3デバイス演出における第3操作演出が実行されているときに、パチンコ遊技機10への電力供給が停止され、その後、電力供給が再開された場合における演出態様について説明する。パチンコ遊技機10では、第3操作演出が実行されているときにパチンコ遊技機10への電力供給が停止し、RWMクリアスイッチ45が操作されていない状態で電力供給が再開された場合、復電演出が実行されるとともに、第1操作画像DG1が演出表示部EHに表示される。
【0160】
図10に示すように、時点T21~時点T22における変動ゲームの実行中(SR演出の実行中)には、演出表示部EHの左上部において、演出図柄EZ1~EZ3が変動表示されるとともに、演出図柄EZ1~EZ3とは異なる背景画像BG2、実行画像JG、及び保留画像HGが表示される。時点T22において、第3デバイス演出が開始されると、1回目の第3操作演出が開始される。このとき、演出表示部EHには、第1操作画像DG1及び残り時間画像TGが表示される。そして、1回目の第3操作演出の実行中における時点T23において、パチンコ遊技機10への電力供給が停止される。
【0161】
時点T24において、RWMクリアスイッチ45が操作されていない状態でパチンコ遊技機10への電力供給が再開される。このとき、RWM43に記憶されている主バックアップ情報及びRWM53に記憶されている副バックアップ情報の初期化が行われない。CPU41は、復電コマンドを副基板50へ出力するとともに、主バックアップ情報としてRWM43に記憶されている計測中の変動時間を特定可能な情報に基づいて、中断した特別ゲームを再開させる。このような制御が行われることにより、電力供給が停止されたときに実行されていた特別ゲームは、電力供給が停止されたときの状態から再開される。
【0162】
また、時点T24において、演出表示部EHでは、復電演出が開始される。復電演出は、「復電中」の文字列からなる復電画像FGを演出表示部EHに表示させる演出態様で実行される。なお、復電演出の実行中は、電力供給が停止される前に表示されていた背景画像BG2、演出図柄EZ1~EZ3、実行画像JG、保留画像HG、及び残り時間画像TGは表示されない。また、電力供給が停止したときに、第3操作演出が実行されていた場合、復電演出の実行中に第1操作画像DG1が演出表示部EHに表示される。なお、電力供給が停止したときに、第3操作演出が実行されていない場合、復電演出の実行中には、第1操作画像DG1が表示されず、復電画像FGのみが表示される。復電演出は、再開された変動ゲームが終了する時点T25まで継続して実行される。即ち、時点T24~時点T25の期間において、復電画像FG及び第1操作画像DG1が演出表示部EHに表示される。その後、時点T25~時点T26の期間において、図柄確定演出として、演出図柄EZ1~EZ3の図柄組合せが演出表示部EHに確定で停止表示される。時点T26において変動ゲームが終了する。
【0163】
ここで、CPU51が復電コマンドを入力したときに復電演出を実行させるとともに第1操作画像DG1を表示させるための処理について説明する。
CPU51は、起動時処理において復電コマンドを入力した場合、復電画像FGを表示するように演出表示部EHを制御することにより、復電演出を実行する。CPU51は、復電コマンドを入力した場合、RWM53に第3操作有効期間情報及び第4操作有効期間情報のうち何れかの情報が記憶されているか判定する。第3操作有効期間情報及び第4操作有効期間情報のうち何れかの情報が記憶されている場合、CPU51は、記憶されている第3操作有効期間情報又は第4操作有効期間情報を消去するとともに、第1操作画像DG1を表示するように演出表示部EHを制御する。
【0164】
その後、CPU51は、変動終了コマンドを入力したか判定する。変動終了コマンドを入力していない場合、CPU51は、復電画像FGを継続して表示するように演出表示部EHを制御する。更に、第1操作画像DG1を演出表示部EHに表示させている場合、CPU51は、第1操作画像DG1を継続して表示するように演出表示部EHを制御する。変動終了コマンドを入力した場合、CPU51は、復電画像FGの表示を終了するように演出表示部EHを制御する。更に、第1操作画像DG1を演出表示部EHに表示させている場合、CPU51は、第1操作画像DG1の表示を終了するように演出表示部EHを制御する。また、CPU51は、変動終了コマンドの入力を契機に、RWM53に記憶されている入力した変動開始コマンドを特定可能な情報に基づいて、大当り又ははずれの図柄組合せで演出図柄EZ1~EZ3を確定で停止表示させるように演出表示部EHを制御する。なお、CPU51は、復電演出の実行中に第1ボタンD1、第2ボタンD2、及び第3ボタンD3の操作を受け付けない。CPU51は、復電演出の実行中に第1ボタンD1、第2ボタンD2、及び第3ボタンD3からの操作信号を無視する。
【0165】
CPU51が上述のような制御を行うことにより、パチンコ遊技機10では、第3デバイス演出の演出パターンEP1~EP4のうち何れの演出パターンが決定された場合であっても、1回目の第3操作演出が実行されているときに電力供給が停止される。そして、電力供給が再開された後には、変動ゲームが終了するまで同じ演出態様で復電演出が実行されるとともに、第1操作画像DG1が表示される。なお、復電演出の実行中は、第1操作画像DG1が表示される場合であっても、CPU51が第1ボタンD1の操作を受け付けない。また、復電演出の実行中においてCPU51は、第2ボタンD2の操作を受け付けない。つまり、復電演出の実行中は、第1ボタンD1の操作及び第2ボタンD2の操作が何れも反映されない。
【0166】
電力供給が再開されたときに実行される復電演出及び第1操作画像DG1の表示は、2回目の第3操作演出が実行されているときにパチンコ遊技機10への電力供給が停止され、その後、電力供給が再開された場合であっても、1回目の第3操作演出が実行されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開されたときと同様に実行される。
【0167】
なお、演出パターンEP2が決定されることにより、1回目の第3操作演出の実行中に第2操作画像DG2が表示される場合であっても、1回目の第3操作演出が実行されているときに電力供給が停止され、電力供給が再開された後には、変動ゲームが終了するまで復電演出が実行されるとともに、第1操作画像DG1が表示されることになる。
【0168】
更に、CPU51が上述のような制御を行うことにより、演出パターンEP3,EP4が決定された場合であっても、1回目の第3操作演出が実行されているときに電力供給が停止され、電力供給が再開された後には、再開された変動ゲームの実行中に復電演出が実行されるが、昇格チャンス演出及び2回目の第3操作演出は実行されない。また、昇格チャンス演出の実行中、及び第3操作結果演出の実行中に電力供給が停止された場合には、電力供給が再開された後、再開された変動ゲームが終了するまで復電演出が実行されるが、復電演出の実行中は、第1操作画像DG1及び第2操作画像DG2の何れも表示されない。よって、変動ゲームの実行中において、第3操作演出が実行され、第1操作画像DG1及び第2操作画像DG2のうち何れかが表示されているときに電力供給が停止した場合、電力供給が再開された後には、再開した変動ゲームの実行中に第2操作画像DG2が表示されない。
【0169】
第1実施形態の効果について説明する。
(1-1)1回の変動ゲームの実行中に実行される第3操作演出において、一旦は第1操作画像DG1が表示された場合であっても、その後、昇格チャンス演出が実行された後、第2操作画像DG2が表示される場合がある。第2操作画像DG2は、第1操作画像DG1に比して大当り期待度が高い。したがって、1回の変動ゲームの実行中に第1操作画像DG1が表示された後であっても、第2操作画像DG2が表示されることを期待させることができ、ひいては、遊技者が有利になることを期待させることができる。よって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0170】
(1-2)第2操作画像DG2は、第1操作画像DG1が表示されたときに、第1ボタンD1が操作された場合、及び第1ボタンD1が操作されなかった場合の何れにおいても表示される場合がある。このため、第1操作画像DG1が表示されたときに、第1ボタンD1を操作した遊技者には、第2操作画像DG2が表示された場合に、第1操作画像DG1が表示されたときよりも高い期待感で2回目の操作演出を楽しませることができる。一方、第1操作画像DG1が表示されたときに第1ボタンD1を操作しなかった遊技者には、第2操作画像DG2が表示された場合に、ボタンを操作する意欲を高揚させ得るため、積極的に操作演出を楽しむ機会を提供することができる。よって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0171】
(1-3)第2操作画像DG2が表示される場合には、第1操作画像DG1が表示される場合に比して、演出表示部EHにおいて操作画像が表示される強度が高い。このため、第1操作画像DG1に比して第2操作画像DG2に注目させ易くすることができる。そして、第2操作画像DG2が表示されたときには、第1操作画像DG1が表示されたときに比して、大当り期待度が高いことを直感的に把握させ易くすることができる。よって、第3操作演出の演出効果を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0172】
(1-4)例えば、1回の変動ゲームの実行中に第1操作画像DG1が表示された後、突然、第2操作画像DG2が表示される場合、遊技者が困惑してしまう虞がある。これに対し、第1操作画像DG1が表示された後から、第2操作画像DG2が表示されるまでの所定期間において大当り期待度が高くなることを示唆する昇格チャンス演出が実行される。このため、第1操作画像DG1が表示された後、第2操作画像DG2が表示される場合には、大当り期待度が高くなる可能性があることを把握させた上で、第2操作画像DG2が表示される2回目の第3操作演出を楽しませることができる。よって、第1操作画像DG1が表示された後に、突然、第2操作画像DG2が表示されることで、遊技者が困惑してしまうことを抑制できる。
【0173】
(1-5)昇格チャンス演出が実行される場合、1回目の第3操作演出が実行されているときに、第1ボタンD1を操作した場合、第3操作結果演出が実行されずに、受け付け音がスピーカSPから出力される。よって、1回目の第3操作演出が実行されているとき、第1ボタンD1の操作により、第3操作結果演出が実行されるか、又は受け付け音が出力されるかに注意させることができる。そして、第1ボタンD1の操作により受け付け音が出力された場合には、昇格チャンス演出が実行されることを特定可能となり、実行中の変動ゲームにおいて第2操作画像DG2が表示されることを期待させることができる。よって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0174】
(1-6)第3操作演出が実行されているときに、パチンコ遊技機10への電力供給が停止した場合、電力供給が再開された後に実行される復電演出の実行中に、第1操作画像DG1が表示される。一方、第3操作演出が実行されていないときに、パチンコ遊技機10への電力供給が停止した場合、電力供給が再開された後に実行される復電演出の実行中に、第1操作画像DG1が表示されない。よって、電力供給が再開されたときに第1操作画像DG1が表示されるか否かにより、電力供給が停止したときに第3操作演出が実行されていたか否かを遊技者に把握させることができる。
【0175】
(1-7)第1操作画像DG1が表示されているときに電力供給が停止した場合、電力供給が再開された後、第2操作画像DG2が表示されてしまうと、遊技者を驚かせてしまう虞がある。これに対し、第1操作画像DG1が表示されているときに電力供給が停止した場合には、電力供給が再開された後、再開した変動ゲームの実行中には、第2操作画像DG2が表示されない。よって、第1操作画像DG1が表示されているときに電力供給が停止して、電力供給が再開された後、再開した変動ゲームの実行中に遊技者を驚かせてしまうことを抑制できるとともに、再開した変動ゲームが終了するまで、遊技者に過度の期待感を与えることを抑制できる。
【0176】
[第2実施形態]
第2実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。
以下の説明では、既に説明した実施形態と同一の構成、及び同一制御内容については、同じ符号を付すなどし、その重複する説明を省略、又は簡略化する。
【0177】
第2実施形態のパチンコ遊技機10では、第1実施形態における構成に加えて、変動ゲームの実行中に演出表示部EHが実行可能な演出として、操作煽り演出がある。操作煽り演出は、第3デバイス演出の1回目の第3操作演出が実行される前の予め定めた期間に実行可能な演出である。操作煽り演出は、当該操作煽り演出が実行された後に実行される1回目の第3操作演出で操作を促す操作画像を事前に示唆する演出である。操作画像は、遊技者に操作を要求する画像であり、操作煽り演出では、このような操作を要求する画像が事前に示唆される。このため、操作煽り演出は、操作演出が実行されることを事前に特定可能とする演出である。なお、本実施形態では、第1操作演出が実行される前、第2操作演出が実行される前、及び2回目の第3操作演出が実行される前には、操作煽り演出が実行されない。
【0178】
ここで、
図11を参照して、変動ゲームの実行中に操作煽り演出が実行される場合の演出の流れとその態様の一例について説明する。
図11に示すように、時点T31において変動ゲームが開始され、その後、時点T32において、第1デバイス演出が開始されるとともに、第1操作演出が開始される。なお、変動ゲームが開始してから、第1操作演出が開始される前の時点T31~時点T32の期間においては、操作煽り演出は実行されない。そして、NR演出が終了した後、時点T33においてSR演出が開始される。時点T33~時点T34における変動ゲームの実行中には、SR演出が実行されるため、演出表示部EHの左上部において、演出図柄EZ1~EZ3が変動表示されるとともに、演出図柄EZ1~EZ3とは異なる背景画像BG2、実行画像JG、及び保留画像HGが表示される。
【0179】
その後、1回目の第3操作演出が実行される前の時点T34~時点T35の期間において、操作煽り演出が実行される。操作煽り演出では、演出表示部EHに特定画像の一例である煽り画像が表示される。煽り画像は、操作煽り演出が実行された後に実行される1回目の第3操作演出において表示される操作画像を、時間の経過とともに徐々に把握し易くなるように示唆する画像である。言い換えると、煽り画像は、操作煽り演出が実行された後に実行される1回目の第3操作演出において操作を促す第1ボタンD1又は第2ボタンD2を事前に示唆する画像であるとも言える。
【0180】
煽り画像には、第1操作画像DG1を事前に示唆する第1煽り画像AG1と、第2操作画像DG2を事前に示唆する第2煽り画像AG2とがある。一例として、第1煽り画像AG1は、長方形の操作煽り演出の専用背景画像に重ねて、2分割された第1ボタンD1を模した画像が、時間の経過とともに徐々に一体化するように表示される画像である。一例として、第2煽り画像AG2は、長方形の操作煽り演出の専用背景画像に重ねて、2分割された第2ボタンD2を模した画像が、時間の経過とともに徐々に一体化するように表示される画像である。第1煽り画像AG1は、第1特定画像の一例であり、第2煽り画像AG2は、第2特定画像の一例である。
【0181】
操作煽り演出の演出態様には、演出表示部EHに第1煽り画像AG1が表示される第1演出態様と、演出表示部EHに第2煽り画像AG2が表示される第2演出態様とがある。そして、操作煽り演出は、1回目の第3操作演出において第1操作画像DG1が表示される場合には、第1演出態様で実行され、1回目の第3操作演出において第2操作画像DG2が表示される場合には、第2演出態様で実行される。即ち、操作煽り演出は、第3デバイス演出の演出パターンに基づいて実行される演出である。
【0182】
操作煽り演出の実行中は、第1煽り画像AG1又は第2煽り画像AG2が上述のように表示されることにより、遊技者は、時間の経過とともに第1操作画像DG1又は第2操作画像DG2が表示されるタイミングが近づいていることを感じ取ることができる。言い換えると、操作煽り演出は、単に操作煽り演出が実行された後に実行される1回目の第3操作演出において表示される操作画像を示唆する演出ではなく、第3操作演出が実行されることにより第1操作画像DG1又は第2操作画像DG2が表示されることを時間の経過とともに煽る演出であると言える。なお、操作煽り演出は、1回目の第3操作演出で操作を促す操作画像そのものを表示する演出ではなく、遊技者に操作を要求する演出でもない。このため、操作煽り演出は、第1ボタンD1又は第2ボタンD2の操作を促す演出とは異なる演出である。
【0183】
第1煽り画像AG1及び第2煽り画像AG2は、何れも演出表示部EHにおける同じ表示領域に表示される。演出表示部EHにおける第1煽り画像AG1及び第2煽り画像AG2の表示領域は、演出図柄EZ1~EZ3の表示領域、背景画像BG2の表示領域の一部、実行画像JGの表示領域の一部、及び保留画像HGの表示領域の一部と重なる領域である。背景画像BG2、実行画像JG、及び保留画像HGは、煽り画像AG1,AG2と重ね合わせた場合において、煽り画像AG1,AG2よりも後ろに表示される。このため、操作煽り演出の実行中は、背景画像BG2の一部、実行画像JGの一部、及び保留画像HGの一部が視認できなくなる。つまり、操作煽り演出の実行中において、背景画像BG2、実行画像JG、及び保留画像HGは、操作煽り演出が実行される前に比して視認性が低下する。
【0184】
一方、演出図柄EZ1~EZ3は、煽り画像AG1,AG2と重ね合わせた場合において、煽り画像AG1,AG2よりも前に表示される。また、第1付加図柄及び第2付加図柄は、付加図柄表示部20a,20bに表示されるため、常時視認可能となっている。このため、操作煽り演出の実行中において、演出図柄EZ1~EZ3、第1付加図柄、及び第2付加図柄は、全部が視認可能である。
【0185】
操作煽り演出が終了すると、時点T35において、第3デバイス演出が開始されるとともに、1回目の第3操作演出が開始される。このとき、操作煽り演出の実行中に2分割されていた画像が一体化する。一体化した画像は、1回目の第3操作演出において表示される操作画像の一部を構成する第1ボタンD1又は第2ボタンD2を模した画像となる。1回目の第3操作演出が実行される時点T35~時点T36の期間では、操作煽り演出において第1煽り画像AG1が表示された場合には、第1操作画像DG1が表示され、操作煽り演出において第2煽り画像AG2が表示された場合には、第2操作画像DG2が表示される。1回目の第3操作演出の終了後には、時点T36~時点T37において第3操作結果演出が実行される。時点T38において変動ゲームが終了する。
【0186】
CPU51が操作煽り演出を実行させるための処理について説明する。
CPU51は、第3デバイス演出の演出パターンの種類を決定した場合、決定した演出パターンに基づいて、1回目の第3デバイス演出が実行される前の所定期間において、操作煽り演出を実行するように演出表示部EHを制御する。CPU51は、演出パターンEP1,EP3,EP4のうち何れかを決定した場合、第1煽り画像AG1を表示するように演出表示部EHを制御する。CPU51は、演出パターンEP2を決定した場合、第2煽り画像AG2を表示するように演出表示部EHを制御する。
【0187】
CPU51は、背景画像BG2、実行画像JG、及び保留画像HGと、煽り画像AG1,AG2とを重ね合わせた場合において、煽り画像AG1,AG2を背景画像BG2、実行画像JG、及び保留画像HGよりも前に表示するように演出表示部EHを制御する。CPU51は、演出図柄EZ1~EZ3と、煽り画像AG1,AG2とを重ね合わせた場合において、演出図柄EZ1~EZ3を煽り画像AG1,AG2よりも前に表示するように演出表示部EHを制御する。
【0188】
CPU51は、操作煽り演出の実行中に第1ボタンD1及び第2ボタンD2の操作を何れも受け付けない。CPU51は、操作煽り演出の実行中に第1ボタンD1及び第2ボタンD2からの操作信号を無視する。このような制御をCPU51が実行することにより、操作煽り演出の実行中は、第3操作結果演出が実行されない。つまり、操作煽り演出の実行中は、当該操作煽り演出の後に実行される1回目の第3操作演出において操作を促すボタンの操作が反映されない。また、操作煽り演出の実行中は、第1ボタンD1及び第2ボタンD2のうち、操作煽り演出の後に実行される1回目の第3操作演出において操作を促すボタンとは異なるボタンの操作も反映されない。
【0189】
第2実施形態の効果について説明する。
(2-1)第1操作演出の実行中に第1ボタンD1が操作されたときには、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるかが非確定的に表示され、第3操作演出の実行中に第1ボタンD1又は第2ボタンD2が操作されたときには、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるかが確定的に表示される。つまり、遊技者にとって、第3操作演出は、第1操作演出に比して重要な操作演出であると言える。このような第3操作演出が実行される前には、操作煽り演出が実行される一方で、第1操作演出が実行される前には、操作煽り演出が実行されない。よって、操作演出が実行される前の操作煽り演出の有無により、第3操作演出のほうが第1操作演出、及び第2操作演出に比して重要な演出であることを遊技者に直感的に把握させることができる。
【0190】
(2-2)操作煽り演出では、1回目の第3操作演出において操作を促すボタンを事前に示唆する煽り画像AG1,AG2が表示される。このため、操作煽り演出の実行中に1回目の第3操作演出において操作を促すボタンを事前に把握させることができる。よって、1回目の第3操作演出が実行される前に、当該第3操作演出でボタンを操作するための準備を行わせることができる。
【0191】
(2-3)操作煽り演出の実行中は、演出図柄EZ1~EZ3の全部が視認可能である一方で、背景画像BG2、実行画像JG、及び保留画像HGは、操作煽り演出が実行される前に比して視認性が低下する。よって、操作煽り演出の実行中は、演出図柄EZ1~EZ3の全部を視認させつつも、煽り画像AG1,AG2を目立たせることができる。
【0192】
(2-4)1回目の第3操作演出が実行される前に操作煽り演出が実行されることにより、操作煽り演出が実行されない場合に比して、1回目の第3操作演出において第1操作画像DG1又は第2操作画像DG2が表示されるタイミングを把握させ易くすることができる。そして、第3操作演出で、第2操作画像DG2が表示されることを期待させることができる。
【0193】
(2-5)操作煽り演出の実行中に表示される煽り画像の種類により、その後に実行される1回目の第3操作演出において第1操作画像DG1及び第2操作画像DG2のうち、何れの操作画像が表示されるかを特定可能となる。よって、操作煽り演出が実行されるときに、表示される煽り画像の種類に注目させることができる。そして、操作煽り演出において第2煽り画像AG2が表示された場合には、その後に実行される第3操作演出において第2操作画像DG2が表示されることを特定可能となり、実行中の変動ゲームの終了後に特典が付与されることを期待させることができる。
【0194】
(2-6)操作演出が実行される前に操作煽り演出を実行可能であり、操作煽り演出の実行中は、煽り画像AG1,AG2が示唆するボタンの操作が反映されない。よって、操作煽り演出の実行中に煽り画像AG1,AG2が示唆するボタンの操作が反映される場合に比して、操作煽り演出に注目させ易くすることができる。
【0195】
[第3実施形態]
第3実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。
以下の説明では、既に説明した実施形態と同一の構成、及び同一制御内容については、同じ符号を付すなどし、その重複する説明を省略、又は簡略化する。
【0196】
第3実施形態のパチンコ遊技機10では、第2実施形態における構成に加えて、上述した操作煽り演出の実行中、1回目の第3操作演出の実行中、2回目の第3操作演出の実行中、及び待機状態中に演出に関するカスタマイズを可能としている。具体的に、第3実施形態のパチンコ遊技機10では、演出に関するカスタマイズとして、第3操作結果演出の第1演出態様を、可動演出を伴う第1演出態様、及び可動演出を伴わない第1演出態様のうち何れかに設定することができる。そして、第3操作結果演出が実行されるときには、第3操作結果演出が実行されるタイミングにおいて設定されている第1演出態様で第3操作結果演出が実行される。
【0197】
操作煽り演出の実行中にカスタマイズを行う場合、第1ボタンD1及び第2ボタンD2のうち、演出表示部EHに表示される煽り画像が示唆するボタンとは異なるボタンを操作する毎に、可動演出を伴って第3操作結果演出が実行される設定と、可動演出を伴わずに第3操作結果演出が実行される設定とを切り替えることが可能である。即ち、操作煽り演出の実行中は、第1ボタンD1及び第2ボタンD2のうち、演出表示部EHに表示される煽り画像が示唆するボタンとは異なるボタンの操作がカスタマイズに反映される。具体的に、演出表示部EHに煽り画像AG1が表示される場合には、操作煽り演出の実行中に第2ボタンD2の操作がカスタマイズに反映される。一方、演出表示部EHに煽り画像AG2が表示される場合には、操作煽り演出の実行中に第1ボタンD1の操作がカスタマイズに反映される。
【0198】
1回目及び2回目の第3操作演出の実行中にカスタマイズを行う場合、第1ボタンD1及び第2ボタンD2のうち、実行中の第3操作演出において操作を促すボタンとは異なるボタンを操作する毎に、可動演出を伴って第3操作結果演出が実行される設定と、可動演出を伴わずに第3操作結果演出が実行される設定とを切り替えることが可能である。即ち、第3操作演出の実行中は、第1ボタンD1及び第2ボタンD2のうち、実行中の第3操作演出において操作を促すボタンの操作が第3操作結果演出に反映され、且つ実行中の第3操作演出において操作を促すボタンとは異なるボタンの操作がカスタマイズに反映される。具体的に、実行中の第3操作演出において第1ボタンD1の操作を促す場合、第1ボタンD1の操作が第3操作結果演出に反映され、且つ第2ボタンD2の操作がカスタマイズに反映される。また、実行中の第3操作演出において第2ボタンD2の操作を促す場合、第2ボタンD2の操作が第3操作結果演出に反映され、且つ第1ボタンD1の操作がカスタマイズに反映される。
【0199】
上述のように、操作煽り演出の実行中及び第3操作演出の実行中にのみ第3操作結果演出の第1演出態様をカスタマイズ可能とした場合、変動ゲームの実行中に第3デバイス演出が実行されない限り、第3操作結果演出の第1演出態様をカスタマイズできない。これに対し、本実施形態のパチンコ遊技機10では、上述の期間に加えて、待機状態中にも第3操作結果演出の第1演出態様をカスタマイズ可能としている。
【0200】
待機状態中にカスタマイズを行う場合、第1ボタンD1及び第2ボタンD2のうち何れのボタンを操作しても、ボタンを操作する毎に、可動演出を伴って第3操作結果演出が実行される設定と、可動演出を伴わずに第3操作結果演出が実行される設定とを切り替えることが可能である。即ち、待機状態中は、第1ボタンD1及び第2ボタンD2の何れのボタンの操作もカスタマイズに反映される。
【0201】
ここで、CPU51がカスタマイズを実現するための制御について説明する。
CPU51は、起動コマンドを入力すると、RWM53にカスタマイズ情報として、可動演出を伴って第3操作結果演出が実行されることを特定可能な情報を記憶させる。
【0202】
CPU51は、第3デバイス演出の演出パターンの種類を決定した場合、決定した演出パターンに基づいて、1回目の第3デバイス演出が実行される前の所定期間において、操作煽り演出を実行するように演出表示部EHを制御する。具体的に、CPU51は、演出パターンEP1,EP3,EP4のうち何れかを決定した場合、操作煽り演出の実行中に、第2操作信号を入力したか判定する。第2操作信号を入力した場合、CPU51は、RWM53に記憶されているカスタマイズ情報を変更する。カスタマイズ情報には、可動演出を伴って第3操作結果演出が実行されることを特定可能な情報と、可動演出を伴わずに第3操作結果演出が実行されることを特定可能な情報とがある。演出パターンEP1,EP3,EP4のうち何れかを決定した場合、CPU51は、操作煽り演出の実行中に第1操作信号を無視する。
【0203】
CPU51は、演出パターンEP2を決定した場合、操作煽り演出の実行中に第1操作信号を入力したか判定する。第1操作信号を入力した場合、CPU51は、カスタマイズ情報を変更する。演出パターンEP2を決定した場合、CPU51は、操作煽り演出の実行中に第2操作信号を無視する。
【0204】
CPU51は、RWM53に第3操作有効期間情報及び第4操作有効期間情報のうち、何れかの情報が記憶されているか判定する。第3操作有効期間情報が記憶されている場合、CPU51は、決定した第3デバイス演出の演出パターンの種類を特定する。演出パターンEP1,EP3,EP4のうち何れかを決定した場合、CPU51は、第2操作信号を入力したか判定する。第2操作信号を入力した場合、CPU51は、カスタマイズ情報を変更する。第3デバイス演出の演出パターンが、演出パターンEP2である場合、CPU51は、第1操作信号を入力したか判定する。第1操作信号を入力した場合、CPU51は、カスタマイズ情報を変更する。
【0205】
第4操作有効期間情報が記憶されている場合、CPU51は、決定した第3デバイス演出の演出パターンの種類を特定する。第3デバイス演出の演出パターンが、演出パターンEP3である場合、CPU51は、第2操作信号を入力したか判定する。第2操作信号を入力した場合、CPU51は、カスタマイズ情報を変更する。第3デバイス演出の演出パターンが、演出パターンEP4である場合、CPU51は、第1操作信号を入力したか判定する。第1操作信号を入力した場合、CPU51は、カスタマイズ情報を変更する。
【0206】
CPU51は、待機中フラグが記憶されているか判定する。待機中フラグが記憶されている場合、CPU51は、第1操作信号及び第2操作信号のうち何れかの操作信号を入力したか判定する。第1操作信号及び第2操作信号のうち何れかの操作信号を入力した場合、CPU51は、カスタマイズ情報を変更する。
【0207】
CPU51は、第3操作結果演出を実行する場合、RWM53に記憶されているカスタマイズ情報に基づいて、第3操作結果演出を実行させる。
CPU51が上述のような制御を実行することにより、パチンコ遊技機10の電源投入がされたときには、RWMクリアスイッチ45が操作された状態で電源投入がされたか否かに関わらず、第3操作結果演出の第1演出態様は、可動演出を伴って第3操作結果演出が実行される設定となる。そして、パチンコ遊技機10への電力供給が停止しない限り、次にカスタマイズが行われるまでRWM53に記憶されているカスタマイズ情報は維持される。また、CPU51が上述のような制御を実行することにより、本実施形態では、操作煽り演出の実行中、第3操作演出の実行中、及び待機状態中以外においては、第3操作結果演出の第1演出態様をカスタマイズできない。一例として、昇格チャンス演出の実行中も、第3操作結果演出の第1演出態様をカスタマイズができない。
【0208】
ここで、
図12を参照して、SR演出の実行中に、操作煽り演出が実行されるとともに、カスタマイズが行われる場合の態様の一例について説明する。
図12には、第3デバイス演出の演出パターンとして演出パターンEP4が決定された場合の一例を示す。
【0209】
図12に示すように、時点T51においてSR演出が開始される。このとき、第3操作結果演出の第1演出態様は、可動演出を伴う設定となっている。
図12では、第3操作結果演出の第1演出態様が可動演出を伴う設定となっている状況を「有り」と示す。その後、1回目の第3操作演出が実行される前の時点T52~時点T54の期間において、操作煽り演出が実行される。操作煽り演出は、第1煽り画像AG1が表示される第1演出態様で実行される。
【0210】
操作煽り演出の実行中、第1ボタンD1の操作は、カスタマイズに反映することができない。一方、第2ボタンD2の操作をカスタマイズに反映することが可能となる。操作煽り演出の実行中の時点T53において第2ボタンD2が操作された場合、第3操作結果演出の第1演出態様は、可動演出を伴わない設定となる。
図12では、第3操作結果演出の第1演出態様が可動演出を伴わない設定となっている状況を「無し」と示す。
【0211】
操作煽り演出が終了すると、時点T54~時点T56において、1回目の第3操作演出が実行される。このとき、演出表示部EHには、第1操作画像DG1が表示される。この場合、1回目の第3操作演出の実行中は、第1ボタンD1の操作を受け付け音の出力に反映することが可能となり、且つ第2ボタンD2の操作をカスタマイズに反映することが可能となる。そして、1回目の第3操作演出の実行中の時点T55において第2ボタンD2が操作された場合、第2ボタンD2の操作がカスタマイズに反映され、第3操作結果演出の第1演出態様は、可動演出を伴う設定となる。
【0212】
1回目の第3操作演出が終了すると、時点T56~時点T57において、昇格チャンス演出が実行される。昇格チャンス演出の実行中は、第1ボタンD1の操作、及び第2ボタンD2の操作を、第3操作結果演出に反映させることができない。また、昇格チャンス演出の実行中は、第1ボタンD1の操作、及び第2ボタンD2の操作を、カスタマイズに反映させることができない。
【0213】
昇格チャンス演出が終了すると、時点T57~時点T59において、2回目の第3操作演出が実行される。このとき、演出表示部EHには、第2操作画像DG2が表示される。この場合、2回目の第3操作演出の実行中は、第1ボタンD1の操作をカスタマイズに反映することが可能となり、且つ第2ボタンD2の操作を第3操作結果演出に反映することが可能となる。そして、2回目の第3操作演出の実行中の時点T58において第1ボタンD1が操作された場合、第1ボタンD1の操作がカスタマイズに反映され、第3操作結果演出の第1演出態様は、可動演出を伴わない設定となる。その結果、2回目の第3操作演出の実行中における時点T59において第2ボタンD2が操作されると、時点T59~時点T60の期間において、可動演出を伴わない第1演出態様で第3操作結果演出が実行されることとなる。時点T61において変動ゲームが終了する。
【0214】
このように、本実施形態では、操作煽り演出の実行中、第3操作演出の実行中、及び待機状態中におけるカスタマイズを、第3操作結果演出の第1演出態様に反映させることができる。第1ボタンD1及び第2ボタンD2のうち、操作煽り演出の実行中に表示される煽り画像AG1,AG2が示唆するボタンであって、第3操作演出において操作を促すボタンは、特定操作部の一例である。一方、第1ボタンD1及び第2ボタンD2のうち、操作煽り演出の実行中に表示される煽り画像AG1,AG2が示唆するボタンとは異なるボタンであって、第3操作演出において操作を促すボタンとは異なるボタンは、非特定操作部の一例である。
【0215】
第3実施形態の効果について説明する。
(3-1)第3操作結果演出の第1演出態様が可動演出を伴う場合、第1演出態様に基づいて第3操作結果演出が実行されたときに遊技者にインパクトを与えることができる反面、遊技者が驚いてしまう虞もある。これに対し、第3操作結果演出の第1演出態様について、可動演出を伴う設定と、可動演出を伴わない設定とにカスタマイズできるようにした。よって、遊技者の好みに応じて第3操作結果演出の第1演出態様について可動演出の有無を選択させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0216】
(3-2)変動ゲームの実行中は、第3デバイス演出以外にも、第1デバイス演出及び第2デバイス演出といったように、第1ボタンD1及び第2ボタンD2を用いる演出が実行され得る。これに対し、変動ゲームの実行中であっても、第3デバイス演出の実行中における操作煽り演出の実行中及び第3操作演出の実行中に、第3操作結果演出の第1演出態様をカスタマイズできるようにした。このため、第1ボタンD1及び第2ボタンD2を用いてカスタマイズができる期間と、第1ボタンD1及び第2ボタンD2を用いる第1デバイス演出及び第2デバイス演出が実行される期間とが重複しないようにすることができる。その結果、第1デバイス演出、第2デバイス演出、及びカスタマイズを何れも好適に実行させることができる。
【0217】
(3-3)操作煽り演出の実行中は、煽り画像AG1,AG2が表示されることにより、第1操作画像DG1又は第2操作画像DG2が表示されることが事前に示唆されるため、実行中の変動ゲームにおいて第3操作演出が実行されるとともに第3操作結果演出を実行可能となる状況が生じることを遊技者は把握できる。このようなタイミングで、第3操作結果演出の演出態様をカスタマイズできるようにした。よって、実行中の変動ゲームにおいて第3操作結果演出を実行可能となる状況が生じることを把握させた上で、第3操作結果演出を実行可能となる第3操作演出が実行される前に、第3操作結果演出の演出態様をカスタマイズできる期間を提供することができる。このように、状況に応じて好適なタイミングで第3操作結果演出の演出をカスタマイズさせることができる。
【0218】
(3-4)操作煽り演出の実行中は、第1ボタンD1及び第2ボタンD2のうち、煽り画像AG1,AG2が示唆するボタンとは異なるボタンの操作がカスタマイズに反映される。このため、例えば、操作煽り演出の実行中に、煽り画像AG1,AG2を見た遊技者が、第3操作結果演出を実行させようとして、煽り画像AG1,AG2が示唆するボタンを第3操作演出が実行される前から操作してしまった場合でも、カスタマイズ情報は維持される。よって、操作煽り演出の実行中に、遊技者が意図せずにカスタマイズ情報が変更されてしまうことを抑制できる。
【0219】
(3-5)第3操作演出の実行中であっても、第3操作演出で操作を促すボタンを操作する前であれば、操作を促すボタンとは異なるボタンの操作により第3操作結果演出の第1演出態様をカスタマイズできる。このため、第3操作演出が開始された後であっても、第3操作結果演出を実行させる直前まで、第3操作結果演出の第1演出態様に反映されるカスタマイズを行わせることができるとともに、カスタマイズが終了したときに操作を促すボタンを操作することにより、遊技者の好みに応じた第1演出態様で第3操作結果演出を実行させることができる。よって、カスタマイズを好適に行わせることができる。
【0220】
(3-6)操作煽り演出の実行中、又は、第3操作演出の実行中におけるカスタマイズを、実行中の変動ゲームにおける第3操作結果演出の第1演出態様に反映させることができる。このため、カスタマイズが反映されたか否かを、カスタマイズを行った変動ゲームが終了する前に確認させることができる。よって、カスタマイズを好適に行わせることができる。
【0221】
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0222】
・上記実施形態において、特別当り抽選にて大当りに当選すると、大当り図柄が停止表示されるようにすることに代えて、特別当り抽選にて小当りに当選すると、小当り図柄が停止表示されるようにしてもよい。この場合、小当りの特別ゲームの終了後、小当り遊技が付与されるとよい。小当り遊技が、特典の一例であってもよい。
【0223】
・第1デバイス演出は、実行中の変動ゲームの終了後に大当り遊技又は小当り遊技(以下、大当り遊技と小当り遊技とを纏めて当り遊技と示す)が付与される期待度(以下、当り期待度と示す)を示唆する演出であってもよい。第1操作結果演出は、第2演出態様で実行される場合、第1演出態様で実行される場合に比して当り期待度が高い演出であるとよい。この場合、第2結果画像KG2は、第1結果画像KG1に比して、当り期待度が高い画像であるとよい。この場合、第1デバイス演出において、演出表示部EHでは、第1操作演出の実行中に第1ボタンD1が操作されたとき、実行中の変動ゲームの終了後に小当り遊技が付与されるかが非確定的に表示される。
【0224】
・第2デバイス演出は、当り期待度を示唆する演出であってもよい。第2操作結果演出は、第2演出態様で実行される場合、第1演出態様で実行される場合に比して当り期待度が高い演出であるとよい。この場合、第4結果画像KG4は、第3結果画像KG3に比して、当り期待度が高い画像であるとよい。この場合、第2デバイス演出において、演出表示部EHでは、第2操作演出の実行中に第2ボタンD2が操作されたとき、実行中の変動ゲームの終了後に当り遊技が付与されるかが非確定的に表示される。
【0225】
・第2操作演出は、第1操作演出に比して、当り期待度が高い演出であってもよい。
・第3デバイス演出は、実行中の変動ゲームの終了後に当り遊技が付与されるかを特定可能な演出であってもよい。第3操作演出は、第2演出態様で実行される場合、第1演出態様で実行される場合に比して当り期待度が高い演出であってもよい。このとき、第2操作画像DG2は、第1操作画像DG1に比して、当り期待度が高い画像であるとよい。また、第3操作結果演出の演出態様には、実行中の変動ゲームの終了後に当り遊技が付与されることを特定可能な画像が表示されるとともに、演出可動体70が変位する第1演出態様と、実行中の変動ゲームの終了後に当り遊技が付与されないことを特定可能な画像が表示される、且つ演出可動体70は変位しない第2演出態様とがあるとよい。この場合、第3操作演出の実行中に第1ボタンD1又は第2ボタンD2が操作されたとき、演出表示部EHでは、実行中の変動ゲームの終了後に当り遊技が付与されるかが確定的に表示される。
【0226】
・昇格チャンス演出は、当該昇格チャンス演出が実行される前に比して、当り期待度が高くなることを示唆する演出であってもよい。
・第1ボタンD1、第2ボタンD2、及び第3ボタンD3の外観の大きさは、それぞれのボタンにおいて、遊技者が触れることができない部分も含めて、機外に露出している部分の面積の大きさであってもよい。また、第1ボタンD1、第2ボタンD2、及び第3ボタンD3の外観の大きさは、それぞれのボタンを構成している構造物全体の表面積の大きさであってもよい。
【0227】
・第1操作演出の実行中に第1ボタンD1が操作されなかった場合であっても、第1操作有効期間が終了したことを契機として第1操作結果演出が実行されるようにしてもよい。また、第1操作演出の実行中に第1ボタンD1が操作されなかった場合に、予め定めた第1操作有効期間よりも長い時間が経過したことを契機として第1操作結果演出が実行されるようにしてもよい。
【0228】
・第2操作演出の実行中に第2ボタンD2が操作されなかった場合であっても、第2操作有効期間が終了したことを契機として第2操作結果演出が実行されるようにしてもよい。また、第2操作演出の実行中に第2ボタンD2が操作されなかった場合に、予め定めた第2操作有効期間よりも長い時間が経過したことを契機として第2操作結果演出が実行されるようにしてもよい。
【0229】
・第3デバイス演出の演出パターンEP1,EP2が決定された場合における1回目の第3操作演出の実行中に予め定めた第3操作有効期間よりも長い時間が経過したことを契機として第3操作結果演出が実行されるようにしてもよい。また、2回目の第3操作演出の実行中に予め定めた第4操作有効期間よりも長い時間が経過したことを契機として第3操作結果演出が実行されるようにしてもよい。
【0230】
・第1操作演出において、抽選により、第1操作画像DG1が表示される場合と、第2操作画像DG2が表示される場合とがあってもよい。この場合、第2操作画像DG2が表示される場合のほうが、第1操作画像DG1が表示される場合に比して、当り期待度が高くなるように抽選が行われるとよい。
【0231】
・第1操作結果演出の演出態様は、3種類以上あってもよい。第1操作結果演出の演出態様が3種類以上ある場合には、すべての演出態様において当り期待度が異なっていてもよく、当り期待度が同じである複数種類の演出態様が含まれていてもよい。また、第1操作結果演出の演出態様が3種類以上ある場合には、第1実施形態の演出態様に加えて、実行中の変動ゲームが当りとなることを特定可能な演出態様が含まれていてもよい。
【0232】
・第1操作結果演出の演出態様は、3種類以上あってもよい。第1操作結果演出の演出態様が3種類以上ある場合には、すべての演出態様において当り期待度が異なっていてもよく、当り期待度が同じである複数種類の演出態様が含まれていてもよい。また、第1操作結果演出の演出態様が3種類以上ある場合には、第1実施形態の演出態様に加えて、実行中の変動ゲームが当りとなることを示唆する画像を表示する演出態様が含まれていてもよい。第2操作結果演出についても同様である。
【0233】
・第3操作結果演出の演出態様は、3種類以上あってもよい。第3操作結果演出の演出態様が3種類以上ある場合には、大当り画像WGとは別に、実行中の変動ゲームの終了後に当り遊技が付与されることを特定可能な画像があってもよい。一例として、第3操作結果演出の演出態様として「おめでとう」の文字列からなる画像が表示される演出態様が含まれていてもよい。第3操作結果演出の演出態様が3種類以上ある場合には、はずれ画像LGとは別に、実行中の変動ゲームの終了後に当り遊技が付与されないことを特定可能な画像があってもよい。一例として、第3操作結果演出の演出態様として「残念」の文字列からなる画像が表示される演出態様が含まれていてもよい。
【0234】
・第1操作演出が実行されるとき、第1操作画像DG1の表示領域は、背景画像BG1の表示領域と同じ領域であってもよい。つまり、第1操作演出で第1操作画像DG1が表示されるとき、背景画像BG1が視認できなくなってもよい。
【0235】
・第2操作演出が実行されるとき、第2操作画像DG2の表示領域は、背景画像BG2の表示領域と同じ領域であってもよい。つまり、第2操作演出で第2操作画像DG2が表示されるとき、背景画像BG2が視認できなくなってもよい。
【0236】
・第3操作演出で表示される第1操作画像DG1は、第1ボタンD1の操作を促す画像であれば、第1操作演出で表示される第1操作画像DG1と同じ画像ではなくてもよい。同様に、第3操作演出で表示される第2操作画像DG2は、第2ボタンD2の操作を促す画像であれば、第2操作演出で表示される第2操作画像DG2と同じ画像ではなくてもよい。
【0237】
・第3操作演出が実行されるとき、第1操作画像DG1の表示領域及び第2操作画像DG2の表示領域は、背景画像BG2の表示領域と同じ領域であってもよい。つまり、第2操作演出で第1操作画像DG1又は第2操作画像DG2が表示されるとき、背景画像BG2が視認できなくなってもよい。
【0238】
・第3操作演出が実行されるとき、第1操作画像DG1の表示領域は、背景画像BG2よりも小さい領域である一方で、第2操作画像DG2の表示領域は、背景画像BG2の表示領域と同じ領域であってもよい。つまり、第2操作演出において、第1操作画像DG1が表示されるとき、背景画像BG2の一部が視認できなくなる一方で、第2操作画像DG2が表示されるとき、背景画像BG2が視認できなくなってもよい。
【0239】
・SR演出の実行中は、実行画像JG及び保留画像HGのうち、両方が表示されないようにしてもよい。この場合、第2操作演出の実行中、第2操作結果演出の実行中、操作煽り演出の実行中、第3操作演出の実行中、及び第3操作結果演出の実行中は、実行画像JG及び保留画像HGのうち両方が表示されないこととなる。
【0240】
・SR演出の実行中は、実行画像JG及び保留画像HGのうち、何れか一方が表示されるようにしてもよい。この場合、第2操作演出の実行中、第2操作結果演出の実行中、操作煽り演出の実行中、第3操作演出の実行中、及び第3操作結果演出の実行中は、実行画像JG及び保留画像HGのうち何れか一方が表示されることとなる。
【0241】
・第3デバイス演出は、1回の変動ゲームの実行中に実行可能な演出であれば、SR演出の実行中に開始されなくてもよい。一例として、第3デバイス演出は、変動ゲームが開始されてからリーチ演出(NR演出又はSR演出)が開始される前に開始される演出であってもよい。この場合、変動ゲームが開始されてからリーチ演出が開始される前に1回目の第3操作演出が実行され、且つ、NR演出の実行中に2回目の第3操作演出が実行されるようにしてもよく、SR演出の実行中に2回目の第3操作演出が実行されるようにしてもよい。一例として、第3デバイス演出は、NR演出が開始されてからSR演出が開始される前までの期間において開始されてもよい。この場合、1回目の第3操作演出がNR演出が開始されてからSR演出が開始される前までの期間において実行され、且つ、SR演出の実行中に2回目の第3操作演出が実行されるようにしてもよい。
【0242】
・昇格チャンス演出が実行される場合、1回目の第3操作演出の実行中に第1ボタンD1の操作が行われたとき、受け付け音の出力に加えて、又は代えて、第1ボタンD1の操作が受け付けられたことを特定可能な画像が演出表示部EHに表示されるようにしてもよい。また、受け付け音の出力に加えて、又は代えて、第1ボタンD1の操作が受け付けられたことを特定可能な発光演出が装飾ランプLAにより実行されてもよい。
【0243】
・昇格チャンス演出が実行される場合、1回目の第3操作演出の実行中に第2ボタンD2の操作が行われたときにも受け付け音が出力されるようにしてもよい。また、受け付け音の出力に加えて、又は代えて、第2ボタンD2の操作が受け付けられたことを特定可能な画像が演出表示部EHに表示されるようにしてもよい。また、受け付け音の出力に加えて、又は代えて、第2ボタンD2の操作が受け付けられたことを特定可能な発光演出が装飾ランプLAにより実行されてもよい。
【0244】
・昇格チャンス演出の演出時間は、一例として5秒としたが、5秒より長い演出時間であってもよく、5秒より短い演出時間であってもよい。第3デバイス演出の演出時間よりも短い時間であればよい。
【0245】
・昇格チャンス演出には、複数種類の昇格チャンス演出があってもよい。この場合、昇格チャンス演出の種類により、当り期待度が異なっていてもよい。また、昇格チャンス演出の種類により、昇格チャンス演出の演出時間が異なっていてもよい。
【0246】
なお、本変更例において昇格チャンス演出の種類が異なることは、昇格チャンス演出の実行中に表示される画像の種類が異なることであってもよい。一例として、画像の種類が異なることは、画像に描かれたキャラクタの種類又は色が異なることであってもよい。一例として、画像の種類が異なることは、画像に描かれた文字列の種類又は色が異なることであってもよい。また、画像の種類が異なることは、同じ画像であっても、演出表示部EHに表示される場合の表示領域の大きさが互いに異なることであってもよい。
【0247】
・昇格チャンス演出は、演出表示部EHに昇格演出画像SG1及び昇格演出画像SG2が表示されることにより実行されることに限らず、昇格チャンス演出が実行される前に比して当り期待度が高くなることを示唆する画像であれば、所定の画像が演出表示部EHに表示されることにより実行されてもよい。また、昇格チャンス演出は、所定の画像が表示される内容を含む演出であってもよい。なお、所定の画像には、複数種類の画像があってもよく、所定の画像の種類により当り期待度が異なっていてもよい。
【0248】
・昇格チャンス演出は、演出表示部EHに昇格演出画像SG1,SG2が表示されることにより実行されることに加えて、又は代えて、スピーカSPにより所定の音声が出力される音声演出であってもよい。この場合、所定の音声は、一例として「チャンスアップ」という音声のように、昇格チャンス演出が実行される前に比して当り期待度が高くなることを示唆する音声であるとよい。また、所定の音声には、複数種類の音声があってもよく、所定の音声の種類により当り期待度が異なっていてもよい。また、昇格チャンス演出は、所定の音声が出力される内容を含む演出であってもよい。
【0249】
・昇格チャンス演出は、演出表示部EHに昇格演出画像SG1,SG2が表示されることにより実行されることに加えて、又は代えて、装飾ランプLAにより所定の発光パターンに基づいて発光が行われる発光演出であってもよい。この場合、所定の発光パターンには、複数種類の発光パターンがあってもよく、所定の発光パターンの種類により当り期待度が異なっていてもよい。また、昇格チャンス演出は、所定の発光パターンに基づいた発光が行われる内容を含む演出であってもよい。
【0250】
・昇格チャンス演出は、第3操作演出の上限時間が経過したタイミングで開始されなくてもよい。一例として、第3デバイス演出の演出パターンとして、EP3又はEP4が決定された場合における第3操作有効期間であるときに、第1ボタンD1が操作されたタイミングで開始されるようにしてもよい。
【0251】
・第3デバイス演出が演出パターンEP1,EP2に基づいて実行される場合の変動ゲームの変動時間と、第3デバイス演出が演出パターンEP3,EP4に基づいて実行される場合の変動ゲームの変動時間とでは、同じ変動時間であってもよく、異なる変動時間であってもよい。言い換えると、昇格チャンス演出が実行される変動ゲームの変動パターンと、昇格チャンス演出が実行されない変動ゲームの変動パターンとは、同じ変動パターンであってもよく、異なる変動パターンであってもよい。
【0252】
・復電演出の実行中は、第3ボタンD3の操作が反映されないように構成されていてもよい。即ち、復電演出の実行中は、音量調整、及び光量調整ができないように構成されていてもよい。
【0253】
・パチンコ遊技機10は、所定のエラーを検出可能であって、所定のエラーが発生しているときには、エラー報知が実行されるように構成されていてもよい。その上で、エラー報知の実行中は、第1ボタンD1、第2ボタンD2、及び第3ボタンD3の操作が何れも反映されないように構成されていてもよい。なお、所定のエラーとしては、一例として、磁気エラー、誘導磁界検知エラー、大入賞口不正入賞エラー、断線エラー、扉開放エラー、及び払出しエラーなどがある。磁気エラーは、不正対策の一環としてパチンコ遊技機10に配設された磁気センサによって所定の強さ以上の磁気が検知された状態である。誘導磁界検知エラーは、不正対策の一環としてパチンコ遊技機10に配設された誘導磁界検知センサ(電波センサ)によって特定の周波数帯の電波が検知された状態である。大入賞口不正入賞エラーは、大入賞口への不正な入球が検知された状態である。断線エラーは、基板のスイッチ類の接続などに異常が生じた状態である。扉開放エラーは、パチンコ遊技機10の搭載枠11bが開放された状態である。払出しエラーは、パチンコ遊技機10が備える図示しない払出制御基板側で払出しに関するエラーが発生した状態である。
【0254】
・各ボタンの操作が反映されないことは、各ボタンの操作が受け付けられた上で、CPU51が各ボタンからの操作信号の入力を契機とした制御を実行しないことにより、各ボタンが操作されても、操作前の状況から各ボタンの操作を契機とした変化が生じないことであってもよい。
【0255】
・パチンコ遊技機10は、パチンコ遊技機10の出玉が基準数(値)を超えないように、基準数の手前でパチンコ遊技機10の動作を停止させる機能(所謂、コンプリート機能)を搭載していてもよい。そして、コンプリート機能によりパチンコ遊技機10の動作が停止している期間において、第1ボタンD1の操作、第2ボタンD2の操作、及び第3ボタンD3の操作が反映されないようにしてもよい。
【0256】
・第2実施形態において、操作煽り演出で表示される煽り画像AG1,AG2は、当該煽り画像AG1,AG2が表示される操作煽り演出が実行された後に実行される第3操作演出において、第1操作画像DG1及び第2操作画像DG2のうち、何れの画像が表示されるかを特定不能な画像であってもよい。一例として、操作煽り演出が実行された後に実行される第3操作演出において、第1操作画像DG1及び第2操作画像DG2のうち何れの操作画像が表示される場合であっても、第3操作演出が実行される前に実行される操作煽り演出において、同じ煽り画像が表示されるようにしてもよい。一例として、煽り画像は、第1ボタンD1及び第2ボタンD2の両方のボタンを示唆する画像であってもよく、この場合、第2実施形態の第1煽り画像AG1及び第2煽り画像AG2の両方を並べて同時に表示するような画像であってもよい。これによれば、操作煽り演出の実行中に、その後に実行される1回目の第3操作演出において操作を促すボタンを把握させつつも、第3操作演出が実行されたときに第1操作画像DG1及び第2操作画像DG2のうち何れの操作画像が表示されるかを予測する楽しみを与えることができる。
【0257】
・第2実施形態において、操作煽り演出で、第1煽り画像AG1が表示された後であっても、1回目の第3操作演出の実行中に第1操作画像DG1が表示されることなく第2操作画像DG2が表示される場合があってもよい。これによれば、操作煽り演出の実行中に第2煽り画像AG2が表示されなかったことで、一旦は落胆した遊技者の気分を、第3操作演出が実行されたときに一気に高揚させることができる。
【0258】
・第2実施形態において、昇格チャンス演出が終了した後、2回目の第3操作演出が実行される前に操作煽り演出が実行されるようにしてもよい。この場合、2回目の第3操作演出において第1操作画像DG1が表示される場合には、操作煽り演出において第1煽り画像AG1が表示され、2回目の第3操作演出において第2操作画像DG2が表示される場合には、操作煽り演出において第2煽り画像AG2が表示されるようにするとよい。この場合、第2実施形態と同様に、1回目の第3操作演出が実行される前にも操作煽り演出が実行されてもよく、第2実施形態とは異なり、1回目の第3操作演出が実行される前には操作煽り演出が実行されないようにしてもよい。
【0259】
・第2実施形態において、第2操作演出が実行される前にも操作煽り演出が実行されるようにしてもよい。この場合、第2操作演出が実行される前の操作煽り演出において、第2煽り画像AG2が表示されるようにするとよい。
【0260】
・第2実施形態において、煽り画像AG1,AG2が表示される表示領域が、背景画像BG2の表示領域と同じ領域であることにより、操作煽り演出の実行中は、背景画像BG2が視認不能となってもよい。
【0261】
・第2実施形態において、実行画像JG及び保留画像HGは、煽り画像AG1,AG2と重ね合わせた場合において、煽り画像AG1,AG2よりも前に表示されるようにしてもよい。即ち、操作煽り演出の実行中は、背景画像BG2の視認性が低下する一方で、実行画像JG及び保留画像HGの視認性は低下しないように構成されていてもよい。また、実行画像JG及び保留画像HGのうち何れか一方が、煽り画像AG1,AG2と重ね合わせた場合において、煽り画像AG1,AG2よりも前に表示されるようにしてもよい。即ち、操作煽り演出の実行中は、背景画像BG2及び実行画像JGの視認性が低下する一方で、保留画像HGの視認性は低下しないように構成されていてもよく、背景画像BG2及び保留画像HGの視認性が低下する一方で、実行画像JGの視認性は低下しないように構成されていてもよい。
【0262】
・上記実施形態において、各画像が視認不能になるときには、各画像が表示されないように制御されてもよく、各画像が表示されるように制御されつつも、表示された各画像がその他の画像と重ね合わせた場合において、その他の画像の後ろに表示されることにより、視認不能になってもよい。
【0263】
・第2実施形態において、操作煽り演出の実行中は、演出表示部EHに表示される演出図柄EZ1~EZ3のうち、一部の演出図柄の視認性が低下する又は視認不能となってもよい。一例として、操作煽り演出の実行中において、演出図柄EZ1,EZ3は、操作煽り演出が実行される前に比して視認性が低下しない一方で、演出図柄EZ2は、操作煽り演出が実行される前に比して視認性が低下する又は視認不能となってもよい。
【0264】
・第3実施形態において、操作煽り演出の実行中にカスタマイズが行われた場合、当該カスタマイズが行われたことを特定可能なカスタマイズ画像が演出表示部EHに表示されるようにしてもよい。また、カスタマイズ画像は、カスタマイズの内容を特定可能な画像であってもよい。この場合、カスタマイズ画像は、煽り画像AG1,AG2よりも優先して表示されるようにしてもよい。一例として、カスタマイズ画像は、煽り画像AG1,AG2と重ね合わせた場合において、煽り画像AG1,AG2よりも前に表示されるようにするとよい。また、カスタマイズ画像が表示される表示領域と、煽り画像AG1,AG2が表示される表示領域とは、重複しない表示領域であってもよい。つまり、煽り画像AG1,AG2が表示されているときであっても、カスタマイズ画像の全部が視認可能であってもよい。
【0265】
・第3実施形態において、操作煽り演出の実行中、1回目の第3操作演出の実行中、2回目の第3操作演出の実行中、及び待機状態中のうち一部又は全部の期間において、第3操作結果演出の第1演出態様をカスタマイズ可能であることを特定可能な画像が表示されるようにしてもよい。
【0266】
・第3実施形態において、第3操作演出の実行中にカスタマイズが行われた場合、当該カスタマイズが行われたことを特定可能なカスタマイズ画像が演出表示部EHに表示されるようにしてもよい。また、カスタマイズ画像は、カスタマイズの内容を特定可能な画像であってもよい。この場合、カスタマイズ画像は、操作画像DG1,DG2よりも優先して表示されるようにしてもよい。一例として、カスタマイズ画像は、操作画像DG1,DG2と重ね合わせた場合において、操作画像DG1,DG2よりも前に表示されるようにするとよい。また、カスタマイズ画像が表示される表示領域と、操作画像DG1,DG2が表示される表示領域とは、重複しない表示領域であってもよい。つまり、操作画像DG1,DG2が表示されているときであっても、カスタマイズ画像の全部が視認可能であってもよい。
【0267】
・第3実施形態において、昇格チャンス演出の実行中においても、第3操作結果演出の第1演出態様をカスタマイズ可能であってもよい。即ち、昇格チャンス演出の実行中に行われたカスタマイズが、第3操作結果演出に反映されるようにしてもよい。
【0268】
・第3実施形態において実行可能な演出に関するカスタマイズは、第3操作結果演出の第1演出態様を、可動演出を伴う第1演出態様、及び可動演出を伴わない第1演出態様のうち何れかに設定することに限らない。これに加えて、又は代えて、パチンコ遊技機10において所定の演出が実行される確率をカスタマイズ可能であってもよい。所定の演出は、所定の抽選により実行されるか否かが決定される演出であるとよい。所定の演出は、一例として、実行中の変動ゲームが終了した後に当り遊技が付与されることを特定可能な演出(所謂、プレミアム演出)であってもよい。
【0269】
・第1煽り画像AG1は、2分割された第1ボタンD1を模した画像が、時間の経過とともに徐々に一体化するように表示される画像に限らず、第1ボタンD1を示唆する画像が時間の経過とともに変化する画像であれば、任意の画像であってもよい。一例として、第1ボタンD1を模した画像が、時間の経過とともに徐々に拡大する画像であってもよい。同様に、第2煽り画像AG2は、第2ボタンD2を模した画像が、時間の経過とともに徐々に拡大する画像であってもよい。
【0270】
・煽り画像AG1,AG2には、操作煽り演出の専用背景画像が含まれていなくてもよい。
・第3実施形態において、復電演出の実行中は、第1実施形態と同様に第1ボタンD1及び第2ボタンD2の操作が何れも反映されないようにしてもよい。つまり、復電演出の実行中は、第1ボタンD1及び第2ボタンD2の何れのボタンを操作してもカスタマイズができないように構成されていてもよい。
【0271】
・第1実施形態のように、第3デバイス演出の実行中に操作煽り演出が実行されない場合であっても、第3操作演出の実行中に、第3実施形態における操作煽り演出の後に実行される第3操作演出の実行中と同じようにカスタマイズができるように構成されていてもよい。
【0272】
・付加図柄表示部20aは、発光又は非発光により、2種類の第1付加図柄を表示可能であってもよい。同様に、付加図柄表示部20bは、発光又は非発光により、2種類の第2付加図柄を表示可能であってもよい。
【0273】
・変動ゲームが開始されてからNR演出が終了するまでの期間において、実行画像JGが演出表示部EHに表示されないようにしてもよい。
・パチンコ遊技機10は、付加図柄表示部20a,20bを備えなくてもよい。この場合、第1付加図柄及び第2付加図柄は、演出表示部EHに画像で表示されるようにするとよい。
【0274】
・パチンコ遊技機10は、遊技者が操作可能な複数の操作部を有する所定の操作手段を備えていてもよい。この場合、所定の操作手段は、遊技者が操作可能な第1操作部と第2操作部とを有し、第1操作部と第2操作部とでは、それぞれ個別に遊技者の操作を検出可能であるように構成されているとよい。
【0275】
・第3デバイス演出は、第1ボタンD1及び第2ボタンD2の複数のボタンにより実行されるのではなく、単一のボタンにより実行される演出であってもよい。一例として、単一のボタンは、操作位置に対し、第1初期位置と、第1初期位置よりも操作位置からの距離が遠い第2初期位置とがあり、操作が行われる前に、第1初期位置及び第2初期位置の何れかの位置に変位できるように構成されているとよい。そして、操作が行われる前の位置が、第2初期位置である場合は、第1初期位置に比して、当り期待度が高いとよい。この場合、第3操作演出では、第1操作画像DG1として、第1初期位置にあるボタンを模した画像と、「押せ!」の文字列からなる画像とを組み合わせた画像を表示するとよく、第2操作画像DG2として、第2初期位置にあるボタンを模した画像と、「押せ!」の文字列からなる画像とを組み合わせた画像を表示するとよい。
【0276】
また、操作煽り演出では、第1煽り画像AG1において、第1初期位置にあるボタンを示唆するとよく、第2煽り画像AG2において、第2初期位置にあるボタンを示唆するとよい。
【0277】
・パチンコ遊技機10は、次回の大当り遊技まで高確率状態を付与する仕様、転落抽選に当選するまで高確率状態を付与する仕様(所謂、転落機)、又は規定回数の変動ゲームが終了するまで高確率状態を付与する仕様(所謂、ST機)を採用できる。パチンコ遊技機10は、遊技球が所定領域(所謂「V領域」)を通過することを条件に高確率状態を付与する仕様(所謂、V確変機)を採用できる。パチンコ遊技機10は、転落機の仕様と、V確変機の仕様と、を混合させた仕様であってもよい。
【0278】
・特別当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームの終了後に小当り遊技(当り遊技)が付与されるようにしてもよい。本実施形態において、通常の遊技状態(例えば、低確低ベース状態)に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能に構成してもよい。
【0279】
・パチンコ遊技機10は、遊技媒体の一例である遊技球を機内部で循環させる循環式のパチンコ遊技機であってもよい。この場合に、遊技者の持ち球は、パチンコ遊技機10において、電子的に管理されるとよい。
【0280】
・パチンコ遊技機10は、「羽根もの」、又は「ヒコーキタイプ」ともいわれる第2種に分類される仕様を採用してもよい。この種のパチンコ遊技機では、始動口への遊技球の入球を契機に入球装置(大入賞口)の開閉羽根(開閉部材)が開き、入球装置へ入球した遊技球が特別入賞口へ入球することにより大当り遊技が生起される。
【0281】
・パチンコ遊技機10は、副基板50をサブ統括制御基板とし、副基板50とは別に、演出表示部EHを専門に制御する表示制御基板と、スピーカSPを専門に制御する音声制御基板と、装飾ランプLAを専門に制御するランプ制御基板と、を個別に設けてもよい。また、表示制御基板と、音声制御基板と、ランプ制御基板と、のうち一部又は全部の基板を同一の基板としてもよい。また、CPU51は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0282】
・パチンコ遊技機10は、主基板40の機能と副基板50の機能とを統合した単一の制御基板を備えてもよい。また、主基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。CPU41は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0283】
・大当りの種類は、適宜変更してもよい。例えば、大当り遊技におけるラウンド遊技の上限回数、大入賞口14が開状態となる上限時間、及び大入賞口14の開放態様(開放パターン)のうち一部又は全部を異ならせてもよい。
【0284】
・第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、各始動口12,13への遊技球の入球順序に従って実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。
・第1保留数及び第2保留数の最大値は、適宜変更してもよい。また、第1保留数の最大値と、第2保留数の最大値とは、異なる値であってもよい。また、CPU41は、第1特別ゲームと、第2特別ゲームと、のうち何れか一方について、実行を保留しないように制御してもよい。
【0285】
・上記実施形態をスロットマシンに適用してもよい。スロットマシンでは、BETボタンの操作や、メダルの投入によって、掛け数(賭数ともいわれる)を設定することができる。スロットマシンでは、掛け数を設定した後、スタートレバーが操作されると、複数のリールが回転する。スロットマシンでは、複数のリールが回転した後、ストップボタンが操作されると、対応するリールの回転が停止する。そして、スロットマシンでは、全てのリールの回転が停止すると、停止した図柄組み合わせに応じて賞(メダルの付与、再遊技)が付与される。スロットマシンでは、掛け数が設定されている状態でスタートレバーが操作されてから全てのリールの回転が停止するまでが、少なくとも1回の変動ゲームに含まれる。また、スロットマシンでは、役抽選が行われ、役抽選においてボーナス役に当選可能となっているものがある。このようなスロットマシンでは、入賞ライン上においてボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止表示されることでボーナス役が入賞すると、ボーナス遊技が付与される。ボーナス遊技は、パチンコ遊技機10の大当り遊技に相当する。
【0286】
また、スロットマシンでは、役抽選においてリプレイ役(再遊技役)などの特定の役に当選する確率が異なる複数種類の遊技状態のうち何れかの遊技状態に制御可能に構成されたものもある。リプレイ役などの特定の役に当選する確率が、通常遊技状態に比して高い遊技状態(所謂、RT状態)は、持ち球が増加する、又は通常遊技状態に比して持ち球が減少し難いため、遊技者にとって有利な遊技状態である。
【0287】
また、スロットマシンには、所定の役を入賞させるためのストップボタンの操作態様が報知される状態(所謂、AT状態)に制御可能なものもある。AT状態は、通常遊技状態に比して所定の役を入賞させ易くなることから、持ち球が増加する、又は通常遊技状態に比して持ち球が減少し難いため、遊技者にとって有利な遊技状態である。AT状態に制御可能なスロットマシンには、AT状態においてボーナス遊技を模した演出を実行可能なものや、AT状態の方がボーナス遊技に比して持ち球が増加し易いものもある。このようなスロットマシンにおいて、AT状態は、パチンコ遊技機10の大当り遊技に相当するといえる。
【0288】
また、スロットマシンにおいても、上記実施形態のパチンコ遊技機10と同様に、演出表示部を備えた上で、演出表示部において遊技者が操作可能なボタンを用いた演出が実行される場合がある。一例として、演出に用いられるボタンは、上述のBETボタン及びストップボタンとは異なるボタンであって、演出に用いられる専用のボタンがある。演出に用いられる専用のボタンとして、複数のボタンがあってもよい。また、一例として、上述のBETボタンが演出に用いられる場合がある。上記実施形態をスロットマシンに適用する場合、演出に用いられるボタンが、遊技者が操作可能な操作部に相当する。
【0289】
また、スロットマシンにおいて、演出に用いられるボタンが単数である場合、当該ボタンの操作を促す画像として、ボタンが描かれた第1画像と、第1画像に比してボタンが大きく描かれた第2画像とがあるとよい。この場合、第1画像が通常操作画像に相当し、第2画像が特定操作画像及び昇格操作画像に相当する。一方、スロットマシンにおいて、演出に用いられる第1ボタンと、第2ボタンとがある場合、第1ボタンの操作を促す画像が、第1操作画像に相当し、第2ボタンの操作を促す画像が第2画像に相当する。
【0290】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(付記1)前記特定画像は、当該特定画像が表示される前記操作煽り演出が実行された後に実行される前記特別操作演出において、前記通常操作画像及び前記特定操作画像のうち、何れの画像が表示されるかを特定不能な画像である遊技機。
【0291】
(付記2)前記操作煽り演出において、前記第1特定画像が表示された後であっても、前記特別操作演出の実行中に前記通常操作画像が表示されることなく前記特定操作画像が表示される場合がある遊技機。
【0292】
(付記3)図柄変動ゲームを実行可能な遊技機において、遊技者が操作可能な操作部と、表示演出を実行する表示演出部と、を備え、図柄変動ゲームの実行中に前記表示演出部が実行可能な演出には、前記操作部の操作を促す操作画像が表示される操作演出と、当該操作演出において前記操作部が操作されると実行可能な操作結果演出と、があり、前記操作画像には、通常操作画像と、昇格操作画像と、があり、前記昇格操作画像は、前記通常操作画像に比して有利期待度が高く、前記表示演出部では、1回の図柄変動ゲームの実行中において、前記通常操作画像が表示された後、前記昇格操作画像が表示される場合があり、当該昇格操作画像は、前記通常操作画像が表示されたときに前記操作部が操作されなくても表示され、1回の図柄変動ゲームの実行中において、前記通常操作画像が表示されたときに前記操作部が操作されなかった後であっても、前記昇格操作画像が表示されたときに前記操作部が操作された場合には、前記操作結果演出が実行されることを特徴とする遊技機。
【0293】
(付記4)演出に関するカスタマイズが可能な遊技機において、遊技者が操作可能な操作部と、表示演出を実行する表示演出部と、を備え、前記操作部には、特定操作部と、非特定操作部と、があり、前記表示演出部が実行可能な演出には、前記特定操作部の操作を促す操作演出と、当該操作演出において前記特定操作部が操作されると実行可能な操作結果演出と、前記操作演出が実行される前に実行可能な操作煽り演出と、があり、前記操作煽り演出の実行中は、当該操作煽り演出の後に実行される前記操作演出において操作を促す前記特定操作部の操作は反映されず、前記非特定操作部の操作は前記カスタマイズに反映され、前記操作煽り演出の実行中ではない期間には、前記特定操作部及び前記非特定操作部の操作が何れも反映されない期間があることを特徴とする遊技機。
【0294】
(付記5)図柄変動ゲームを実行可能な遊技機において、遊技者が操作可能な操作部と、表示演出を実行する表示演出部と、を備え、図柄変動ゲームの実行中に前記表示演出部が実行可能な演出には、前記操作部の操作を促す操作画像が表示される操作演出と、当該操作演出において前記操作部が操作されると実行可能な操作結果演出と、があり、前記操作画像には、通常操作画像と、昇格操作画像と、があり、前記昇格操作画像は、前記通常操作画像に比して有利期待度が高く、前記表示演出部では、1回の図柄変動ゲームの実行中において、前記通常操作画像が表示された後、所定期間にわたって特定演出が実行され、当該特定演出の終了後に前記昇格操作画像が表示される場合があり、当該昇格操作画像は、前記通常操作画像が表示されたときに前記操作部が操作されなくても表示され、前記特定演出は、当該特定演出が実行される前に比して有利期待度が高くなることを示唆する演出であり、前記表示演出部では、1回の図柄変動ゲームの実行中において、前記通常操作画像が表示されたときに前記操作部が操作されなかった後であっても、前記昇格操作画像が表示されたときに前記操作部が操作された場合には、前記操作結果演出が実行されることを特徴とする遊技機。
【符号の説明】
【0295】
10…パチンコ遊技機 20a,20b…付加図柄表示部 40…主基板 41…CPU 42…ROM 43…RWM 44…乱数生成回路 45…RWMクリアスイッチ 50…副基板 51…CPU 52…ROM 53…RWM 60…電源ユニット 61…電源スイッチ 62…バックアップ電源 70…演出可動体 AG1…第1煽り画像 AG2…第2煽り画像 BG1,BG2…背景画像 D1…第1ボタン D2…第2ボタン D3…第3ボタン DG1…第1操作画像 DG2…第2操作画像 EH…演出表示部 EZ1~EZ3…演出図柄 HG…保留画像 JG…実行画像 LA…装飾ランプ SP…スピーカ