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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024071011
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
A63F5/04 620
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022181696
(22)【出願日】2022-11-14
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】加賀谷 卓宏
(72)【発明者】
【氏名】水戸川 彰
(72)【発明者】
【氏名】平田 亘祐
(72)【発明者】
【氏名】手塚 忠義
【テーマコード(参考)】
2C518
【Fターム(参考)】
2C518AA02
2C518CA03
2C518CA08
2C518DA01
2C518DA03
(57)【要約】
【課題】興趣を向上させること。
【解決手段】複数の遊技区間のうち何れかの遊技区間に制御可能であり、複数の遊技区間には、有利区間と、通常区間と、がある。有利区間は、通常区間よりも遊技者にとって有利な区間である。有利区間では、差数上限数を超える遊技メダルを獲得することが可能である。有利区間に制御されているときには、通常区間への移行に関する有利区間移行抽選が行われる。有利区間移行抽選は、有利区間から通常区間へ移行する前に特定条件が成立したかによって、抽選の内容が異なる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技区間のうち何れかの遊技区間に制御可能な区間制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
前記演出に関する制御を実行する演出制御手段と、を備え、
前記複数の遊技区間には、第1区間と、第2区間と、があり、
前記第1区間は、前記第2区間よりも遊技者にとって有利な区間であり、
前記第1区間では、所定数を超える遊技媒体を獲得することが可能であり、
前記第2区間に制御されているときには、前記第1区間への移行に関する特別抽選が行われ、
前記特別抽選は、前記第1区間から前記第2区間へ移行する前に特定条件が成立したかによって、抽選の内容が異なることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記特別抽選では、前記第2区間から前記第1区間へ移行させるかを決定する抽選が行われ、
前記特定条件が成立した場合と、前記特定条件が成立しなかった場合と、では、その後に前記第2区間へ移行した後において実行される前記特別抽選により前記第1区間へ移行させることを決定する確率が異なる請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記特定条件が成立した場合は、前記特定条件が成立しなかった場合よりも、前記第1区間から前記第2区間へ移行した後における遊技媒体の付与に関する有利度が高い請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一例である回胴式遊技機には、例えば、特許文献1に記載された回胴式遊技機のように、遊技状態とは別に、複数の遊技区間(一例として通常区間及び有利区間)のうち何れかの遊技区間に制御可能に構成される。このような回胴式遊技機は、例えば、内部抽選において所定の役に当選したときに遊技区間を移行させる制御を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-131639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、今日においては、遊技区間の移行に関する制御について、さらに工夫を施すことによって、興趣を向上させることが期待される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、複数の遊技区間のうち何れかの遊技区間に制御可能な区間制御手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出に関する制御を実行する演出制御手段と、を備え、前記複数の遊技区間には、第1区間と、第2区間と、があり、前記第1区間は、前記第2区間よりも遊技者にとって有利な区間であり、前記第1区間では、所定数を超える遊技媒体を獲得することが可能であり、前記第2区間に制御されているときには、前記第1区間への移行に関する特別抽選が行われ、前記特別抽選は、前記第1区間から前記第2区間へ移行する前に特定条件が成立したかによって、抽選の内容が異なることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】回胴式遊技機を模式的に示す正面図である。
図2】情報表示部の拡大図である。
図3】ストップボタンの操作態様を説明するための説明図である。
図4】遊技区間及び遊技状態の遷移を説明するための説明図である。
図5】回胴式遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
図6】遊技進行メイン処理を示すフローチャートである。
図7】有利区間移行抽選を示すフローチャートである。
図8】AT抽選を示すフローチャートである。
図9】(a)及び(b)は、条件達成演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す模式図である。
図10】(a)~(d)は、状態確認演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す模式図である。
図11】状態確認演出の種類及び実行確率の一例を説明するための説明図である。
図12】遊技区間、遊技状態、及び演出モードの遷移の一例を示すタイミングチャートである。
図13】遊技区間、遊技状態、及び演出モードの遷移の一例を示すタイミングチャートである。
図14】AT中獲得可能数、及びAT中差数の遷移の一例を示すタイミングチャートである。
図15】AT中獲得可能数、及びAT中差数の遷移の一例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、遊技機の一例である回胴式遊技機の一実施形態を説明する。
本明細書において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)の各方向は、回胴式遊技機10(以下、遊技機10と示す)で遊技を行う遊技者からみたときの各方向を示す。
【0009】
図1に示すように、遊技機10は、四角箱状の本体キャビネット11を備える。本体キャビネット11は、前面に開口部(不図示)を備える。遊技機10は、本体キャビネット11の前記開口部を覆う前面扉12を備える。前面扉12は、本体キャビネット11に対して開閉可能に支持される。遊技機10は、前面扉12を施錠する施錠装置(不図示)を備える。遊技機10は、施錠装置に適合する鍵を用いて解錠しなければ、本体キャビネット11に対して前面扉12を開放できないように構成される。前面扉12には、遊技者が機内部を視認可能となるように、略四角形の表示窓12aが形成される。
【0010】
遊技機10は、装飾ランプ13を備える。装飾ランプ13は、発光体(不図示)を点灯、消灯、又は点滅させる発光演出を実行可能である。装飾ランプ13は、前面扉12に配設される。遊技機10は、スピーカ14を備える。スピーカ14は、効果音、楽曲、及び人の声などの音声を出力する音声演出を実行可能である。スピーカ14は、前面扉12に配設される。遊技機10は、演出表示装置15を備える。演出表示装置15は、キャラクタや文字などを模した画像を表示する表示演出を実行可能である。例えば、演出表示装置15は、液晶型や有機EL型のディスプレイである。演出表示装置15は、前面扉12に配設される。
【0011】
装飾ランプ13、スピーカ14、及び演出表示装置15は、何れも演出を実行する演出装置であるとともに、これらは演出実行手段の一例である演出装置群を構成する。演出実行手段は、装飾ランプ13、スピーカ14、及び演出表示装置15の全てを含むことに限らず、これら演出装置の中から任意に選択可能な1又は複数の演出装置によって構成されていてもよい。
【0012】
遊技機10は、演出操作部25を備える。演出操作部25は、遊技者が操作可能な演出操作手段の一例である。演出操作部25は、押下操作を可能なボタン型である。これに限らず、演出操作部25は、タッチセンサ型であってもよく、レバー型であってもよい。演出操作部25は、前面扉12に配設される。
【0013】
遊技機10は、リールユニット16を備える。リールユニット16は、表示窓12aを介して遊技者が視認できるように、機内部に配設される。リールユニット16は、左リール16aと、中リール16bと、右リール16cと、を有する。リール16a~16cは、扁平な円筒状の部材であり、ドラムとも称される回胴である。各リール16a~16cの外周面には、それぞれ複数の図柄が周方向に沿って一列に並んでいる。図柄には、複数種類の図柄がある。複数種類の図柄には、チェリーを模したチェリー図柄、スイカを模したスイカ図柄、ベルを模したベル図柄、アラビア数字の7を模したセブン図柄、「BAR」の文字列を模したBAR図柄、及び「REPLAY」の文字列を模したリプレイ図柄が含まれる。
【0014】
リールユニット16は、リール16a~16cを各別に回転及び停止させることが可能な1又は複数のアクチュエータ(不図示)を備える。例えば、アクチュエータは、ステッピングモータである。リールユニット16は、左リールセンサSE1と、中リールセンサSE2と、右リールセンサSE3と、を備える(図5参照)。左リールセンサSE1は、左リール16aの回転位置を検出するためのセンサである。中リールセンサSE2は、中リール16bの回転位置を検出するためのセンサである。右リールセンサSE3は、右リール16cの回転位置を検出するためのセンサである。遊技機10では、リール16a~16cが回転すると、表示窓12aを介して視認可能な図柄が変動するように表示される。これにより、遊技機10では、変動ゲームが実行される。図柄の変動は、リール16a~16cが縦方向に回転する態様により行われる。このように、遊技機10は、図柄の変動表示を伴う変動ゲームを実行可能である。
【0015】
リール16a~16cには、遊技者が表示窓12aを介して視認可能となるように図柄が停止される位置として、複数の停止位置が設定されている。リール16a~16cにおける複数の停止位置には、上段停止位置、中段停止位置、及び下段停止位置がそれぞれ含まれる。遊技機10では、リール16a~16c毎に設定された複数の停止位置の中から、1つずつ選択された停止位置の組み合わせによって、表示された図柄の組み合わせを入賞と判定し得る有効な停止位置の組み合わせが構成される。以下の説明では、有効な停止位置の組み合わせを構成する複数の停止位置を結んだラインを、単に「有効ラインNL」と示す。遊技機10では、リール16a~16cの各中段停止位置によって、直線状の有効ラインNLが構成される。これに限らず、有効ラインNLは、右下がり又は右上がりで傾斜する直線状であってもよく、V字状であってもよい。有効ラインNLは、1であることに限らず、複数あってもよい。
【0016】
本明細書に示す「入賞」とは、図柄について、賞が付与されるために必要な組み合わせとして予め定められたものが表示されることを意味する。以下の説明では、賞が付与されるために必要な図柄の組み合わせとして予め定められたものを単に「役」と示す場合がある。また、本明細書において、所定の図柄の組み合わせについて「表示される」とは、有効ラインNL上に停止した図柄の組み合わせが前記所定の図柄の組み合わせとなることを意味する。以下の説明では、有効ラインNL上に停止された図柄の組み合わせを単に「停止目」と示す場合がある。遊技機10では、入賞が発生すると、表示された図柄の組み合わせに予め定められた賞(利益)が付与される。なお、有効な停止位置の組み合わせ以外の組み合わせは、表示された図柄の組み合わせを入賞と判定し得ない無効な停止位置の組み合わせ(所謂、無効ライン)である。詳しくは後述するが、変動ゲームにおいて入賞が可能となる役は、内部抽選(役抽選)によって決定される。以下、役抽選において当選した役を単に「当選役」と示す場合がある。
【0017】
遊技機10は、遊技媒体の一例である遊技メダルを投入するためのメダル投入口17を備える。遊技機10は、機内部にメダルセレクタ(不図示)を備える。メダルセレクタは、メダル投入口17から投入された遊技メダルを検知する投入センサSE4を有する(図5参照)。遊技機10は、メダル投入口17に遊技メダルを投入することによって掛け数を設定することが可能に構成される。
【0018】
ここで、掛け数について説明する。遊技機10は、所定の掛け数を設定することにより1回の変動ゲームを行うことが可能に構成される。遊技機10において設定可能な掛け数は、「1」~「3」である。遊技機10では、設定可能な掛け数のうち、「1」が最小掛け数となり、「3」が最大掛け数となる。本実施形態において、1回の変動ゲームを行うことが可能な掛け数(以下、規定掛け数と示す)は、「3」である。つまり、遊技機10は、3枚の遊技メダルを使用することで1回の変動ゲームを行うことが可能に構成される。一方、遊技機10は、1枚又は2枚の遊技メダルを使用することで1回の変動ゲームを行うことが不能に構成される。これに限らず、遊技機10は、1枚又は2枚の遊技メダルを使用することで1回の変動ゲームを行うことが可能に構成されてもよい。つまり、規定掛け数は、「1」~「3」であってもよい。以下の説明では、掛け数として「1」が設定されていることを「1ベット」と示し、掛け数として「2」が設定されていることを「2ベット」と示し、掛け数として「3」が設定されていることを「3ベット」と示す場合がある。
【0019】
遊技機10は、1ベットボタン24を備える。1ベットボタン24は、内部的に記憶されたクレジットの中から掛け数を設定する操作を可能に構成される。具体的に、1ベットボタン24は、1回の操作によりクレジットの数(以下、クレジット数と示す)を1減少させるとともに、掛け数を1増加させることが可能である。なお、クレジット数が0である場合には、1ベットボタン24が操作されたとしても、掛け数が増加されない。また、設定されている掛け数が最大掛け数である場合には、1ベットボタン24が操作されたとしても、掛け数が増加されない。
【0020】
遊技機10は、MAXベットボタン18を備える。MAXベットボタン18は、内部的に記憶されたクレジットの中から掛け数を設定する操作を可能に構成される。具体的に、MAXベットボタン18は、1回の操作により最大掛け数を上限としてクレジット数を減少させるとともに、当該減少させた数だけ掛け数を増加させることが可能である。なお、クレジット数が0である場合には、MAXベットボタン18が操作されたとしても、掛け数が増加されない。また、設定されている掛け数が最大掛け数である場合には、MAXベットボタン18が操作されたとしても、掛け数が増加されない。また、設定されている掛け数と、クレジット数と、の合計が最大掛け数以上とならない場合には、MAXベットボタン18が操作されたとしても、掛け数が増加されない。
【0021】
遊技機10は、精算ボタン19を備える。精算ボタン19は、掛け数が設定されている場合、1回の操作により設定された掛け数を遊技メダルとして払い戻すことが可能に構成される。精算ボタン19は、掛け数が設定されていない場合、1回の操作により内部的に記憶されたクレジットを遊技メダルとして払い戻すことが可能に構成される。遊技機10は、精算ボタン19が操作されたことにより掛け数又はクレジットを遊技メダルとして払い戻す場合、メダル払出口22から遊技メダルが払い出されるように制御する。
【0022】
遊技機10は、遊技メダルを払い出すためのメダル払出口22を備える。遊技機10は、メダル払出口22から払い出された遊技メダルを受ける受皿23を備える。遊技機10は、機内部にホッパーユニットを備える(不図示)。ホッパーユニットは、遊技メダルを貯留可能であるとともに、貯留している遊技メダルをメダル払出口22から払い出す。メダル投入口17から投入された遊技メダルは、メダルセレクタを通過してから、ホッパーユニットにおいて貯留されうる。
【0023】
遊技機10は、スタートレバー20を備える。スタートレバー20は、リール16a~16cの回転、即ち、変動ゲームを開始させる契機となる開始操作を可能に構成される。遊技機10は、規定掛け数が設定されている状態においてスタートレバー20が操作されたとき、変動ゲームを開始させることが可能に構成される。一方、遊技機10は、規定掛け数が設定されていない状態においてスタートレバー20が操作されたとき、変動ゲームを開始させることが不能に構成される。
【0024】
遊技機10は、左ストップボタン21aと、中ストップボタン21bと、右ストップボタン21cと、を備える。ストップボタン21a~21cは、それぞれリール16a~16cと各別に対応しており、それぞれに対応するリールの回転を停止させる契機となる停止操作を可能に構成される。以下の説明では、1回の変動ゲームにおいて、ストップボタン21a~21cのうち何れかのストップボタンを用いた最初の停止操作を第1停止操作と示し、残る2つのストップボタンのうち何れかのストップボタンを用いた次の停止操作を第2停止操作と示し、残る1つのストップボタンを用いた最後の停止操作を第3停止操作と示す。ストップボタン21a~21cは、遊技者が操作可能な特定操作手段の一例である。
【0025】
遊技機10は、情報表示部30を備える。情報表示部30は、遊技者が遊技を行うために操作し得る1ベットボタン24、MAXベットボタン18、スタートレバー20、及びストップボタン21a~21cの近傍に配設される。
【0026】
図2に示すように、情報表示部30は、投入可能表示部31を有する。投入可能表示部31は、メダル投入口17からの遊技メダルの投入を受付可能な状態であるか否かを特定可能な情報を表示する。具体的に、投入可能表示部31は、遊技メダルの投入を受付可能であるときに点灯する一方、遊技メダルの投入を受付不能であるときに消灯する。
【0027】
情報表示部30は、再遊技表示部32を有する。再遊技表示部32は、再遊技が作動中であるか否かを特定可能な情報を表示する。具体的に、再遊技表示部32は、再遊技が作動中であるときに点灯する一方、再遊技が作動中ではないときに消灯する。本明細書に示す「再遊技」とは、新たに遊技メダルを使用せずに行うことができる変動ゲームを意味する。遊技機10は、再遊技が作動した場合、新たに掛け数を設定することなく、前回の変動ゲームを開始するときに設定された掛け数と同数の掛け数を設定し、変動ゲームを行うことが可能に構成される。
【0028】
情報表示部30は、ウエイト表示部33を有する。ウエイト表示部33は、ウエイトタイム中であるか否かを特定可能な情報を表示する。具体的に、ウエイト表示部33は、ウエイトタイム中であるときに点灯する一方、ウエイトタイム中ではないときに消灯する。ウエイトタイムは、単位時間当りの変動ゲームの実行回数が予め定めた規定回数を超えないように設定された待機時間である。
【0029】
情報表示部30は、ベット表示部34を有する。ベット表示部34は、設定されている掛け数(ベット数)を特定可能な情報を表示する。具体的に、ベット表示部34は、3つの発光体を有する。そして、ベット表示部34では、1ベット、2ベット、及び3ベットの何れであるかに応じて、掛け数に対応する発光体が点灯する。
【0030】
情報表示部30は、クレジット表示部35を有する。本実施形態において、クレジット表示部35は、複数(例えば2個)の7セグを並べた構成とされており、複数(例えば2桁)の数字やアルファベットを表示可能である。クレジット表示部35は、内部的に記憶されているクレジット数を特定可能な情報を表示する。
【0031】
情報表示部30は、払出表示部36を有する。本実施形態において、払出表示部36は、複数(例えば2個)の7セグを並べた構成とされており、複数(例えば2桁)の数字やアルファベットを表示可能である。払出表示部36は、入賞の発生を契機とした遊技メダルの払出枚数を特定可能な情報を表示する。本明細書に示す「遊技メダルの払出枚数」とは、入賞に伴って遊技者が保有する遊技メダルの数が増加する数を意味する。また、払出表示部36は、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な情報(以下、操作情報と示す)を表示する表示部として兼用される。操作情報は、1回の変動ゲームにおけるストップボタン21a~21cの操作順序(押し順)と、操作タイミング(押し位置)とのうち少なくとも一方を特定可能な情報である。操作情報は、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な情報であるから、遊技機10では操作情報に従ってストップボタン21a~21cを操作することが推奨されているといえる。つまり、操作情報は、推奨されているストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な情報であるといえる。払出表示部36は、遊技機10において発生したエラーを特定可能なエラー情報を表示する表示部として兼用されてもよい。
【0032】
図3に示すように、ストップボタン21a~21cの押し順には第1から第6までの全6通りの押し順がある。例えば、第1押し順は、左リール16a→中リール16b→右リール16cの順に回転が停止されるように、ストップボタン21a~21cを操作する押し順である。図3では、押し順を示す場合に、左ストップボタン21aを「左」、中ストップボタン21bを「中」、右ストップボタン21cを「右」と略して示す。例えば、第1押し順は、「左中右」と示す。また、図3では、第1停止操作、第2停止操作、及び第3停止操作によって回転が停止するリールを示す。例えば、第1押し順の場合、第1停止操作を契機に左リール16aが停止し、第2停止操作を契機に中リール16bが停止し、第3停止操作を契機に右リール16cが停止することを示す。払出表示部36では、押し順に応じた操作情報が表示される。例えば、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様が第1押し順である場合、払出表示部36では、第1押し順を特定可能な操作情報として「o1」が表示される。
【0033】
次に、役(図柄の組み合わせ)と賞との関係について説明する。
遊技機10は、賞として遊技媒体の付与(遊技メダルの払い出し)が定められた払出役を備える。遊技メダルの払出枚数は、払出役に応じて予め定められている。本実施形態において、払出役には、チェリー役と、スイカ役と、ベル役と、ベルこぼし役と、がある。本実施形態において、チェリー役には「4」、スイカ役には「15」、ベル役には「10」、ベルこぼし役には「1」の払出枚数が定められる。以下の説明において、チェリー役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄の組み合わせを「チェリー停止目」と示す。スイカ役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄の組み合わせを「スイカ停止目」と示す。ベル役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄の組み合わせを「ベル停止目」と示す。ベルこぼし役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄の組み合わせを「ベルこぼし停止目」と示す。
【0034】
遊技機10は、賞として再遊技の付与(再遊技の作動)が定められた再遊技役(リプレイ役)を備える。例えば、3ベットで変動ゲームが行われたときに再遊技が作動した場合には、掛け数を設定することなく、再度、3ベットで変動ゲームを行うことができる。以下の説明において、再遊技役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄の組み合わせを「再遊技停止目」と示す。
【0035】
遊技機10は、複数の遊技状態を備える。
図4に示すように、複数の遊技状態には、第1通常状態と、第2通常状態と、第3通常状態と、AT(所謂、アシストタイム)状態と、がある。以下の説明では、第1通常状態、第2通常状態、及び第3通常状態を纏めて通常状態と示す場合がある。詳しくは後述するが、AT状態は、払出表示部36に操作情報を表示可能であるから、通常状態よりも払出役を入賞させ易い遊技状態である。このため、AT状態に制御されているときは、通常状態に制御されているときよりも遊技メダルが付与され易い。よって、AT状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
【0036】
また、遊技機10は、遊技状態とは別に複数の遊技区間を備える。
複数の遊技区間には、通常区間(非有利区間)と、有利区間と、がある。有利区間は、通常区間よりもAT状態へと移行され易い区間である。そして、有利区間は、払出表示部36に操作情報を表示させることが許容されている区間である。一方、通常区間は、払出表示部36に操作情報を表示させることが禁止されている区間である。
【0037】
遊技機10では、通常区間であるときに有利区間への移行条件が成立した場合、通常区間から有利区間へ移行する。このとき、遊技機10では、第1通常状態から第2通常状態及び第3通常状態の何れかへ移行する。有利区間への移行条件は、後述する有利区間移行抽選に当選すると成立する。
【0038】
遊技機10では、第2通常状態であるときにAT状態の開始条件(以下、AT開始条件と示す)が成立した場合、AT状態へ移行する。このとき、遊技機10では、継続して有利区間に制御される。第2通常状態であるときにおけるAT開始条件は、後述するAT抽選に当選すると成立する。
【0039】
遊技機10では、第3通常状態であるときにAT開始条件が成立した場合、AT状態へ移行する。このとき、遊技機10では、継続して有利区間に制御される。第3通常状態であるときにおけるAT開始条件は、後述するAT抽選に当選すると成立する。また、遊技機10では、第3通常状態であるときに第3通常状態の終了条件が成立した場合、第2通常状態へ移行する。このとき、遊技機10では、継続して有利区間に制御される。第3通常状態の終了条件は、後述する転落抽選に当選すると成立する。
【0040】
遊技機10では、AT状態であるときにAT状態の終了条件(以下、AT終了条件と示す)が成立した場合、第1通常状態へ移行する。このとき、遊技機10では、有利区間から通常区間へ移行する。AT終了条件については、後述する。
【0041】
遊技機10では、有利区間であるときに有利区間の終了条件が成立した場合、有利区間から通常区間へ移行する。このとき、遊技機10では、第2通常状態、第3通常状態、及びAT状態から第1通常状態へ移行する。
【0042】
有利区間の終了条件は、有利区間へ移行した後、通常区間へ移行しないままゲーム上限数(本実施形態では4000)の変動ゲームが終了したときに成立する。つまり、遊技機10では、有利区間において、通常区間へ移行せずに実行された変動ゲームの回数がゲーム上限数に相当する「4000」に達した場合、有利区間の終了条件が成立する。また、有利区間の終了条件は、有利区間へ移行した後、当該有利区間における遊技メダルの差数が差数上限数(本実施形態では2400)に達したときに成立する。本明細書に示す「遊技メダルの差数」とは、入賞の発生を契機に付与される遊技メダルの数から変動ゲームを実行するために使用された遊技メダルの数を差し引いた数である。このため、遊技メダルの差数は、正数になり得るし、負数にもなり得る。このように、遊技機10では、有利区間において、通常区間へ移行せずに遊技メダルの差数が差数上限数に相当する「2400」に達した場合、有利区間の終了条件が成立する。以上のように、有利区間の終了条件は、有利区間において実行された変動ゲームの回数がゲーム上限数に達すること、又は、有利区間における遊技メダルの差数が差数上限数に達することによって成立する。
【0043】
遊技機10は、遊技区間に応じて操作情報の表示の有無が異なる。通常区間では、払出表示部36において操作情報の表示が行われない。有利区間では、払出表示部36において操作情報の表示が行われうる。このため、有利区間に制御されているときは、遊技者に操作情報を表示するという有利な利益が付与されうる。一方、通常区間に制御されているときは、遊技者に操作情報を表示するという有利な利益が付与されない。これにより、遊技者は、有利区間に制御されているときに、通常区間に制御されているときよりも当選役を入賞させ易くすることができる。つまり、有利区間に制御されているときは、通常区間に制御されているときよりも遊技メダルが付与され易い。よって、有利区間は、通常区間よりも遊技者にとって有利な区間である。有利区間は、第1区間の一例である。通常区間は、第2区間の一例である。
【0044】
遊技機10は、遊技状態に応じて操作情報の表示の有無、又は、操作情報の表示確率が異なる。第1通常状態では、通常区間に制御されているから払出表示部36において操作情報の表示が行われない。第2通常状態では、払出表示部36において操作情報の表示が行われない。第3通常状態では、払出表示部36において操作情報の表示が行われない。AT状態では、払出表示部36において操作情報の表示が行われうる。このため、AT状態に制御されているときは、遊技者に操作情報を表示するという有利な利益が付与されうる。一方、第1通常状態、第2通常状態、及び第3通常状態に制御されているときは、遊技者に操作情報を表示するという有利な利益が付与されない。これにより、遊技者は、AT状態に制御されているときに、第1通常状態、第2通常状態、及び第3通常状態に制御されているときよりも当選役を入賞させ易くすることができる。つまり、AT状態に制御されているときは、第1通常状態に制御されているとき、第2通常状態に制御されているとき、及び第3通常状態に制御されているときよりも遊技メダルが付与され易い。よって、AT状態は、第1通常状態、第2通常状態、及び第3通常状態よりも遊技者にとって有利な状態である。第2通常状態は、第1状態の一例である。第3通常状態は、第2状態の一例である。AT状態は、第3状態の一例である。
【0045】
次に、遊技機10の電気的構成を説明する。
図5に示すように、遊技機10は、複数の制御基板を備える。複数の制御基板には、主基板40と、副基板41と、がある。複数の制御基板は、施錠装置を解錠して前面扉12を開放しなければアクセス、及び視認できない位置に設けられている。
【0046】
主基板40と、副基板41とは、主基板40から副基板41へ一方向に通信を行うことが可能に接続される。主基板40は、所定の制御を実行し、副基板41へ制御情報を出力する。例えば、制御情報は、信号、コマンド、又は電文である。副基板41は、主基板40から出力される制御情報を入力可能である。副基板41は、主基板40から入力した制御情報に基づいて所定の制御を実行する。
【0047】
遊技機10は、電源ユニット50を機内部に備える。電源ユニット50は、機外部から電力供給を受けるとともに入力電圧を所定電圧に変換し、主基板40及び副基板41に対して供給する。電源ユニット50は、電源スイッチ50aを備える。遊技機10は、電源スイッチ50aをオン状態としたまま電源ユニット50に対して電力供給を開始するか、電力供給をした状態のまま電源スイッチ50aをオン状態とすることにより、電源投入が可能に構成される。
【0048】
主基板40について詳しく説明する。
主基板40は、CPU40aと、ROM40bと、RWM40cと、を備える。CPU40aは、主制御プログラムを実行することにより、主に、遊技の進行に関する制御を実行する。ROM40bは、主制御プログラム、各種の判定や抽選に用いる判定値、及びテーブルなどのデータを記憶している。例えば、抽選に用いる判定値には、後述する役抽選に用いる役判定値がある。RWM40cは、CPU40aの処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、RWM40cが記憶する情報には、掛け数(ベット数)やクレジット数のほか、フラグ、カウンタ、及びタイマがある。
【0049】
主基板40は、乱数を生成可能に構成される。乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を主基板40に搭載することによって、所謂「ハードウェア乱数」として生成してもよく、CPU40aが所定の周期毎に乱数の値を更新することによって、所謂「ソフトウェア乱数」として生成してもよい。乱数は、主基板40で行われる各種の抽選に用いられる。
【0050】
主基板40は、リールセンサSE1~SE3と接続される。CPU40aは、図示しないポートを介して、リールセンサSE1~SE3が出力する各検知信号を入力可能である。主基板40は、投入センサSE4と接続される。CPU40aは、図示しないポートを介して、投入センサSE4が出力する検知信号を入力可能である。主基板40は、リール16a~16cのアクチュエータと接続される。CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、リール16a~16cの回転及び停止を各別に制御可能である。
【0051】
主基板40は、MAXベットボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20、ストップボタン21a~21c、及び1ベットボタン24と接続される。CPU40aは、図示しないポートを介して、MAXベットボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20、ストップボタン21a~21c、及び1ベットボタン24が操作されたときに出力する各検知信号を入力可能である。主基板40は、情報表示部30と接続される。CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、情報表示部30の表示内容を制御可能である。
【0052】
ここで、ROM40bに記憶されているデータのうち、当選番号と、複数ある当選番号の中から当選番号を決定するための役抽選に用いられる役抽選テーブルと、について説明する。
【0053】
まず、当選番号について説明する。
当選番号は、変動ゲームにおいて有効ラインNL上に表示(導出)可能な図柄の組み合わせとして、1又は複数の図柄の組み合わせが定められた情報である。つまり、当選番号は、変動ゲームにおいて入賞が可能な役として、1又は複数の役が定められた条件装置識別子(ID)である。
【0054】
遊技機10では、当選番号01~10を含む、複数の当選番号を備える。
当選番号01には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、チェリー役が定められている。当選番号01に当選している場合であって、ストップボタン21a~21cのそれぞれがチェリー図柄を有効ラインNL上に停止可能な押し位置(以下、チェリー押し位置と示す)で停止操作されたときには、押し順に関係なく、チェリー役が入賞するようにリールが停止される。一方、ストップボタン21a~21cがチェリー押し位置とは異なる押し位置で停止操作されたときには、押し順に関係なく、チェリーこぼしの図柄の組み合わせが表示されるようにリールが停止される。なお、遊技機10では、チェリーこぼしの図柄の組み合わせが表示されても、賞が付与されない。
【0055】
当選番号02には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、スイカ役が定められている。当選番号02に当選している場合であって、ストップボタン21a~21cのそれぞれがスイカ図柄を有効ラインNL上に停止可能な押し位置(以下、スイカ押し位置と示す)で停止操作されたときには、押し順に関係なく、スイカ役が入賞するようにリールが停止される。一方、ストップボタン21a~21cがスイカ押し位置とは異なる押し位置で停止操作されたときには、押し順に関係なく、スイカこぼしの図柄の組み合わせが導出されるようにリールが停止される。なお、遊技機10では、スイカこぼしの図柄の組み合わせが導出されても、賞が付与されない。
【0056】
当選番号03には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベル役が定められている。当選番号03に当選している場合には、押し順及び押し位置に関係なく、ベル役が入賞するようにリールが停止される。
【0057】
当選番号04~09には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベル役とベルこぼし役とが定められている。当選番号04~09のうち何れかに当選している場合であって、第1押し順~第6押し順のうち予め定められた何れか1つの押し順で停止操作(以下、ベル役の操作態様と示す)されたときには、押し位置に関係なく、ベル役が入賞するようにリールが停止される。一方、前記1つの押し順とは異なる押し順で停止操作(以下、ベルこぼし役の操作態様と示す)されたときには、押し位置に関係なく、ベルこぼし役が入賞するようにリールが停止される。
【0058】
当選番号04は、第1押し順で停止操作されたときに、ベル役が入賞するようにリールが停止される。当選番号05は、第2押し順で停止操作されたときに、ベル役が入賞するようにリールが停止される。当選番号06は、第3押し順で停止操作されたときに、ベル役が入賞するようにリールが停止される。当選番号07は、第4押し順で停止操作されたときに、ベル役が入賞するようにリールが停止される。当選番号08は、第5押し順で停止操作されたときに、ベル役が入賞するようにリールが停止される。当選番号09は、第6押し順で停止操作されたときに、ベル役が入賞するようにリールが停止される。
【0059】
当選番号10には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、再遊技役が定められている。当選番号10に当選している場合には、押し順及び押し位置に関係なく、再遊技役が入賞するようにリールが停止される。
【0060】
次に、役抽選テーブルについて説明する。
役抽選テーブルには、複数ある当選番号ごとに、当選とするか否かの判定(以下、当選判定と示す)を行うための数値データとして、役判定値がそれぞれ対応付けられている。役判定値は、遊技区間及び遊技状態によって異ならない。つまり、役判定値は、何れの遊技区間、及び何れの遊技状態であっても、同じである。当選判定では、役抽選用の乱数の値から役判定値を減算して得られた値が負の値となった場合に当選とする判定が行われる。なお、役抽選用の乱数の値から役判定値を減算して得られた値が負の値にならなかった場合には、この算出した値を用いて、次の当選番号の当選判定を行う。因みに、何れの当選番号(役)にも当選しない場合は、所謂「はずれ」である。
【0061】
副基板41について詳しく説明する。
副基板41は、CPU41aと、ROM41bと、RWM41cと、を備える。CPU41aは、副制御プログラムを実行することにより、主に、演出に関する処理を実行する。ROM41bは、サブ制御プログラム、各種の判定や抽選に用いる判定値、及びテーブルなどのデータを記憶している。ROM41bは、音声演出に用いる音声演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、及び表示演出に用いる表示演出データを記憶している。RWM41cは、CPU41aの処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、RWM41cが記憶する情報には、フラグ、カウンタ、及びタイマがある。
【0062】
副基板41は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を副基板41に搭載することによって、所謂「ハードウェア乱数」として生成してもよく、CPU41aが所定の周期毎に乱数の値を更新することによって、所謂「ソフトウェア乱数」として生成してもよい。乱数は、副基板41で行われる各種の抽選に用いられる。
【0063】
副基板41は、装飾ランプ13、スピーカ14、及び演出表示装置15と接続される。CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ13、スピーカ14、及び演出表示装置15を制御可能である。副基板41は、演出操作部25と接続される。CPU41aは、図示しないポートを介して、演出操作部25が操作されたときに出力する検知信号を入力可能である。CPU41aは、装飾ランプ13、スピーカ14、及び演出表示装置15における演出に関する制御を実行する演出制御手段の一例である。
【0064】
次に、主基板40のCPU40aが実行する処理について説明する。
以下、CPU40aが実行する遊技進行メイン処理について説明する。
図6に示すように、CPU40aが実行する遊技進行メイン処理は、変動ゲームの実行、及び賞の付与などを行う遊技の進行に係る一連の処理である。
【0065】
遊技進行メイン処理においてCPU40aは、遊技開始セット処理を実行する(ステップS101)。遊技開始セット処理において、CPU40aは、RWM40cにおける所定の記憶領域の更新を行う。次に、CPU40aは、再遊技が非作動中であるか否かを判定する(ステップS102)。再遊技が非作動中とは、再遊技が作動していないときに相当する。再遊技が非作動中である場合(ステップS102:YES)、CPU40aは、今回の変動ゲームにおける掛け数(ベット数)を設定する掛け数設定処理を実行する(ステップS103)。
【0066】
掛け数設定処理において、CPU40aは、投入センサSE4から検知信号を入力したか否かを判定する。投入センサSE4から検知信号を入力した場合、CPU40aは、掛け数を増加させうる。具体的に、CPU40aは、メダル投入口17に遊技メダルが投入され、当該遊技メダルを投入センサSE4が検知したときに出力される検知信号を入力すると、掛け数を増加させうる。CPU40aは、設定されている掛け数が最大掛け数未満であるときにメダル投入口17に遊技メダルが投入されると掛け数を増加させる。一方、CPU40aは、設定されている掛け数が最大掛け数であるときにメダル投入口17に遊技メダルが投入されても掛け数を増加させない。この場合、CPU40aは、投入された遊技メダルの数だけクレジット数を増加させる。なお、CPU40aは、クレジット数がクレジット上限数(本実施形態では50)を超えた場合には、メダル投入口17に投入された遊技メダルがホッパーユニットに貯留されないようにするとともに、メダル払出口22から遊技メダルを返却する。
【0067】
投入センサSE4から検知信号を入力していない場合、CPU40aは、1ベットボタン24又はMAXベットボタン18が操作されたか否かを判定する。1ベットボタン24又はMAXベットボタン18が操作されていない場合、CPU40aは、掛け数設定処理を終了する。
【0068】
CPU40aは、1ベットボタン24が操作されたときに出力される検知信号を入力すると、掛け数を増加させうる。CPU40aは、設定されている掛け数が最大掛け数未満であり、かつクレジット数が1以上あるときに、1ベットボタン24が操作されると掛け数を1増加させる。CPU40aは、設定されている掛け数が最大掛け数であるときに、1ベットボタン24が操作されても掛け数を増加させない。CPU40aは、クレジット数が0であるときに、1ベットボタン24が操作されても掛け数を増加させない。CPU40aは、1ベットボタン24が操作されたことに基づいて掛け数を増加させた場合、増加させた掛け数の分だけクレジット数を減少させる。
【0069】
CPU40aは、MAXベットボタン18が操作されたときに出力される検知信号を入力すると、掛け数を増加させうる。CPU40aは、設定されている掛け数が最大掛け数未満であり、かつクレジット数が1以上あるときに、MAXベットボタン18が操作されると掛け数を増加させうる。CPU40aは、設定されている掛け数が最大掛け数であるときに、MAXベットボタン18が操作されても掛け数を増加させない。CPU40aは、クレジット数が0であるときに、MAXベットボタン18が操作されても掛け数を増加させない。そして、CPU40aは、MAXベットボタン18が操作されたとき、最大掛け数となるときのみ掛け数を増加させる。CPU40aは、設定されている掛け数が最大掛け数未満であり、かつ設定されている掛け数とクレジット数との合計が最大掛け数以上であるとき、MAXベットボタン18が操作されると、掛け数が最大掛け数となるように掛け数を増加させる。CPU40aは、設定されている掛け数とクレジット数との合計が最大掛け数未満であるとき、MAXベットボタン18が操作されても掛け数を増加させない。例えば、CPU40aは、設定されている掛け数が0であり、且つクレジット数が3未満であるときに、MAXベットボタン18が操作されても掛け数を増加させない。CPU40aは、MAXベットボタン18が操作されたことに基づいて掛け数を増加させた場合、増加させた掛け数の分だけクレジット数を減少させる。
【0070】
掛け数設定処理において掛け数を増加させた場合、CPU40aは、掛け数が設定されたことを特定可能な制御情報(以下、ベットコマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、出力バッファに格納された制御情報(コマンド)は、タイマ割り込み処理として実行される情報出力処理によって、副基板41へ出力される。ベットコマンドは、メダル投入口17への遊技メダルの投入、1ベットボタン24の操作、又はMAXベットボタン18の操作により増加した掛け数を特定可能な制御情報である。例えば、MAXベットボタン18が操作されて掛け数が3増加した場合、CPU40aは、掛け数が3増加したことを特定可能なベットコマンドを出力バッファに格納する。CPU40aは、ベットコマンドを出力バッファに格納した後、掛け数設定処理を終了する。
【0071】
掛け数設定処理を終了すると、CPU40aは、精算処理を実行する(ステップS104)。精算処理において、CPU40aは、精算ボタン19が操作されたか否かを判定する。精算ボタン19が操作されていない場合、CPU40aは、精算処理を終了する。精算ボタン19が操作された場合、CPU40aは、掛け数を減少させうる。精算ボタン19が操作された場合、CPU40aは、クレジット数を減少させうる。つまり、精算ボタン19が操作された場合、CPU40aは、掛け数又はクレジットを精算しうる。
【0072】
精算処理において、CPU40aは、精算ボタン19が操作されたときに出力される検知信号を入力すると、掛け数又はクレジット数を減少させうる。CPU40aは、設定されている掛け数が1以上であるときに、精算ボタン19が操作されると掛け数を減少させる。CPU40aは、設定されている掛け数が0であるときに、精算ボタン19が操作されても掛け数を減少させない。CPU40aは、設定されている掛け数が0であり、かつクレジット数が1以上であるときに、精算ボタン19が操作されるとクレジット数を減少させる。CPU40aは、設定されているクレジットが0であるときに、精算ボタン19が操作されてもクレジット数を減少させない。
【0073】
CPU40aは、精算ボタン19が操作されたことに基づいて掛け数を減少させる場合、設定されている掛け数の分だけ減少させる。つまり、CPU40aは、精算ボタン19が操作された場合、掛け数が0となるように設定されている掛け数を減少させる。例えば、CPU40aは、設定されている掛け数が3であるときに、精算ボタン19が操作されると、掛け数を3減少させる。CPU40aは、掛け数を減少させた場合、当該減少させた分の数だけ遊技メダルがメダル払出口22から払い出されるようにホッパーユニットを制御する。
【0074】
CPU40aは、精算ボタン19が操作されたことに基づいてクレジット数を減少させる場合、クレジット数だけ減少させる。つまり、CPU40aは、精算ボタン19が操作された場合、クレジット数が0となるようにクレジット数を減少させる。例えば、CPU40aは、クレジット数がクレジット上限数であるときに、精算ボタン19が操作されると、クレジット数を50減少させる。CPU40aは、クレジット数を減少させた場合、当該減少させた分の数だけ遊技メダルがメダル払出口22から払い出されるようにホッパーユニットを制御する。
【0075】
精算処理において、掛け数又はクレジット数を減少させた場合、CPU40aは、精算されたことを特定可能な制御情報(以下、精算コマンドと示す)を出力バッファに格納した後、精算処理を終了する。掛け数が精算されるとは、設定されている掛け数が減少して0となることに相当する。より具体的に、掛け数が精算されるとは、設定されている掛け数が1~3の何れかから0となることに相当する。クレジットが精算されるとは、クレジット数が減少して0となることに相当する。より具体的に、クレジットが精算されるとは、クレジット数が1~50の何れかから0となることに相当する。
【0076】
CPU40aは、再遊技が非作動中ではない場合(ステップS102:NO)、又は、精算処理を終了した場合、設定されている掛け数(ベット数)が、変動ゲームを開始可能とする規定掛け数と一致するか否かを判定する(ステップS105)。なお、CPU40aは、再遊技を作動させた場合、前回の変動ゲームを開始するときに設定された掛け数を、今回の変動ゲームにおける掛け数として設定する。
【0077】
設定されている掛け数が規定掛け数と一致しない場合(ステップS105:NO)、CPU40aは、ステップS102の処理に移行する。つまり、ステップS105の処理においてCPU40aは、変動ゲームを開始可能な状態となったか否かを判定する。一方、設定されている掛け数が規定掛け数と一致する場合(ステップS105:YES)、CPU40aは、スタートレバー20が操作(開始操作)されたか否かを判定する(ステップS106)。
【0078】
ステップS106の処理においてCPU40aは、スタートレバー20から検知信号を入力した場合に肯定判定する。一方、CPU40aは、スタートレバー20から検知信号を入力しない場合に否定判定する。開始操作を受付けていない場合(ステップS106:NO)、CPU40aは、ステップS102の処理へ移行する。一方、開始操作を受付けた場合(ステップS106:YES)、CPU40aは、役抽選処理を実行する(ステップS107)。
【0079】
役抽選処理について説明する。
役抽選処理は、役抽選として当選番号を決定するための処理である。役抽選処理において、CPU40aは、主基板40にて生成している役抽選用の乱数を取得する。CPU40aは、取得した役抽選用の乱数から役抽選テーブルに定められた当選番号の役判定値を減算して、当選とするか否かの判定を繰り返し行う。これにより、CPU40aは、役抽選テーブルに定められた当選番号の何れかに当選とするか、何れの当選番号にも非当選(所謂、はずれ)とするかを決定する。例えば、当選番号01は、約1/30で当選するように役判定値が対応付けられている。当選番号02は、約1/60で当選するように役判定値が対応付けられている。当選番号03~09は、それぞれ約1/10で当選するように役判定値が対応付けられている。当選番号10は、1/7で当選するように役判定値が対応付けられている。何れかの当選番号に当選した場合、CPU40aは、当選した当選番号を特定可能な情報(以下、当選フラグと示す)をRWM40cに記憶させる。因みに、当選フラグは、遊技開始セット処理(ステップS101)において初期化される。そして、CPU40aは、当選した当選番号を特定可能な制御情報(以下、当選コマンドと示す)を出力バッファに格納して、役抽選処理を終了する。役抽選処理を終了すると、CPU40aは、移行決定処理を実行する(ステップS108)。
【0080】
移行決定処理について説明する。
移行決定処理において、CPU40aは、遊技区間及び遊技状態に応じて、有利区間移行決定処理及びAT移行決定処理の何れかを実行可能である。CPU40aは、通常区間に制御されているとき、即ち、第1通常状態に制御されているときに有利区間移行決定処理を実行する。CPU40aは、第2通常状態に制御されているときにAT移行決定処理を実行する。CPU40aは、第3通常状態に制御されているときにAT移行決定処理を実行する。なお、CPU40aは、AT状態に制御されているときに有利区間移行決定処理及びAT移行決定処理を実行せずに、移行決定処理を終了する。
【0081】
最初に、有利区間移行決定処理について説明する。
CPU40aは、通常区間に制御されているときに有利区間移行決定処理を実行する。一方、CPU40aは、有利区間に制御されているときに有利区間移行決定処理を実行しない。有利区間移行決定処理は、通常区間から有利区間へ移行させるか否かを決定する処理である。よって、有利区間移行決定処理は、第1通常状態から第2通常状態又は第3通常状態へ移行させるか否かを決定する処理ともいえる。
【0082】
有利区間移行決定処理は、有利区間移行抽選として、有利区間へ移行させるか否かと、有利区間へ移行させる場合に移行させる遊技状態と、を決定する処理である。有利区間へ移行させることを決定するとは、有利区間への移行条件が成立することに相当する。CPU40aは、主基板40にて生成している有利区間移行抽選用の乱数を取得する。CPU40aは、取得した有利区間移行抽選用の乱数から有利区間移行判定値を減算して得られた値が負の値となった場合に当選とする判定を行う。
【0083】
有利区間移行抽選に当選しなかった場合、CPU40aは、有利区間への移行条件が成立しなかったと判定する。有利区間移行抽選に当選した場合、CPU40aは、有利区間への移行条件が成立したと判定する。有利区間移行抽選に当選した場合、CPU40aは、移行させる遊技状態として、第2通常状態及び第3通常状態の何れかを決定する。そして、CPU40aは、有利区間への移行条件が成立したことを特定可能な情報(以下、有利区間移行情報と示す)と、移行させる遊技状態を特定可能な情報(以下、移行先状態情報と示す)と、をRWM40cに記憶させる。これにより、CPU40aは、有利区間への移行条件が成立したことと、有利区間への移行に伴って移行させる遊技状態と、を特定可能である。因みに、有利区間移行情報及び移行先状態情報は、遊技開始セット処理(ステップS101)において初期化される。なお、詳しくは後述するが、有利区間移行抽選は、当該有利区間移行抽選が行われる前の有利区間から通常区間へ移行したときにおける遊技の状況に応じて抽選の内容が異なる。
【0084】
CPU40aは、有利区間への移行条件が成立したと判定した場合、又は有利区間への移行条件が成立しなかったと判定した場合、有利区間移行決定処理を終了するとともに、移行決定処理を終了する。因みに、有利区間への移行条件が成立した場合、CPU40aは、後述する遊技更新処理(ステップS117)において、通常区間から有利区間へ移行させるとともに、第1通常状態から第2通常状態及び第3通常状態の何れかへ移行させる。移行決定処理を終了すると、CPU40aは、指示情報処理を実行する(ステップS109)。
【0085】
次に、AT移行決定処理について説明する。
CPU40aは、第2通常状態及び第3通常状態に制御されているときにAT移行決定処理を実行する。一方、CPU40aは、第2通常状態及び第3通常状態とは異なる遊技状態に制御されているときにAT移行決定処理を実行しない。AT移行決定処理は、第2通常状態又は第3通常状態からAT状態へ移行させるか否かを決定する処理である。
【0086】
AT移行決定処理は、AT抽選として、AT状態へ移行させるか否かと、AT状態へ移行させる場合のAT中獲得可能数と、を決定する処理である。AT状態へ移行させることを決定するとは、AT開始条件が成立することに相当する。AT中獲得可能数は、AT状態において獲得可能な遊技メダルの残数を特定可能な情報であり、RWM40cに記憶される情報である。詳しくは後述するが、AT中獲得可能数は、AT状態であるときの役抽選の結果に応じて更新される。また、AT中獲得可能数は、後述する上乗せ抽選に当選することにより更新される。CPU40aは、主基板40にて生成しているAT抽選用の乱数を取得する。CPU40aは、取得したAT抽選用の乱数からAT移行判定値を減算して得られた値が負の値となった場合に当選とする判定を行う。
【0087】
AT抽選に当選しなかった場合、CPU40aは、AT開始条件が成立しなかったと判定する。AT抽選に当選した場合、CPU40aは、AT開始条件が成立したと判定する。AT抽選に当選した場合、CPU40aは、AT中獲得可能数の初期値を決定する。AT中獲得可能数の初期値には、複数種類ある。そして、CPU40aは、AT開始条件が成立したことを特定可能な情報(以下、AT開始情報と示す)と、決定した初期値が設定されたAT中獲得可能数と、をRWM40cに記憶させる。これにより、CPU40aは、AT開始条件が成立したことと、AT状態への移行に伴って決定されたAT中獲得可能数の初期値と、を特定可能である。因みに、AT開始情報は、遊技開始セット処理(ステップS101)において初期化される。CPU40aは、AT開始条件が成立したことを特定可能な制御情報(以下、AT当選コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、詳しくは後述するが、AT抽選は、当該AT抽選が行われるときの遊技状態に応じて抽選の内容が異なる。
【0088】
CPU40aは、AT開始条件が成立したと判定した場合、又はAT開始条件が成立しなかったと判定した場合、AT移行決定処理を終了するとともに、移行決定処理を終了する。因みに、AT開始条件が成立した場合、CPU40aは、後述する遊技更新処理(ステップS117)において、第2通常状態又は第3通常状態からAT状態へ移行させる。移行決定処理を終了すると、CPU40aは、指示情報処理を実行する(ステップS109)。
【0089】
指示情報処理のうち指示情報決定処理について説明する。
CPU40aは、有利区間に制御されているときに指示情報決定処理を実行する。一方、CPU40aは、通常区間に制御されているときに指示情報決定処理を実行せずに指示情報処理を終了する。
【0090】
指示情報決定処理において、CPU40aは、AT状態であるか否かを判定する。AT状態ではない場合、CPU40aは、指示情報決定処理を終了するとともに、指示情報処理を終了する。AT状態である場合、CPU40aは、当選フラグが当選番号04~09の何れかであるか否かを判定する。当選フラグが当選番号04~09の何れかであった場合、CPU40aは、ベル役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報を決定する。一方、当選フラグが01,02,03,10、又は何れの当選番号にも当選していない場合、CPU40aは、ストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報を決定しない。例えば、当選フラグが当選番号04であった場合、CPU40aは、第1押し順を特定可能な操作情報を決定する。CPU40aは、押し順を特定可能な制御情報(以下、指示情報コマンドと示す)を出力バッファに格納し、指示情報決定処理を終了する。そして、CPU40aは、指示情報表示処理を実行する。
【0091】
指示情報処理のうち指示情報表示処理について説明する。
指示情報表示処理において、CPU40aは、指示情報決定処理において決定した操作情報が表示されるように、払出表示部36を制御する(図3参照)。そして、CPU40aは、指示情報表示処理を終了する。なお、指示情報決定処理が実行されていない場合、又は指示情報決定処理において操作情報を決定していない場合、CPU40aは、指示情報表示処理を実行しない。その後、CPU40aは、指示情報処理を終了する。
【0092】
指示情報処理を終了すると、CPU40aは、開始操作を受付けたときの掛け数を特定可能な制御情報(以下、開始時ベット数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。CPU41aは、開始時ベット数コマンドを入力することにより、今回の変動ゲームにおける掛け数(ベット数)を特定可能であるとともに、変動ゲームを開始させるための開始操作が受付けられたことを特定可能である。
【0093】
そして、CPU40aは、ウエイトタイムが経過したか否かを判定する(ステップS110)。ウエイトタイムが経過していない場合(ステップS110:NO)、CPU40aは、ウエイトタイムが経過するまで待機する。ウエイトタイムが経過している場合(ステップS110:YES)、CPU40aは、次回、ウエイトタイムが経過したか否かを判定するためのウエイトタイムを設定する。なお、設定されたウエイトタイムは、タイマ割り込み処理として実行されるカウント減算処理において計時される。
【0094】
ウエイトタイムを設定した後、CPU40aは、リール16a~16cの回転が開始されるように、リール16a~16cの各アクチュエータを制御する(ステップS111)。遊技機10では、ステップS111においてリール16a~16cの回転が開始されることにより変動ゲームが開始する。このように、CPU40aは、開始操作を契機として変動ゲームを開始させる。CPU40aは、変動ゲームが開始したことを特定可能な制御情報(以下、開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、開始コマンドは、開始操作を受付けたときの掛け数を特定可能な制御情報でもある。
【0095】
CPU40aは、リール16a~16cの回転速度が規定速度に達すると、ストップボタン21a~21cの何れかによる停止操作を受付けたかを判定する(ステップS112)。ステップS112の処理において、CPU40aは、回転中のリールに対応するストップボタン21a~21cの何れかから検知信号を入力している場合に肯定判定する。一方、CPU40aは、すでに停止したリールに対応するストップボタン21a~21cの何れかから検知信号を入力している場合、又はストップボタン21a~21cの何れからも検知信号を入力していない場合に否定判定する。停止操作を受付けていない場合(ステップS112:NO)、CPU40aは、停止操作を受付けるまで待機する。
【0096】
停止操作を受付けた場合(ステップS112:YES)、CPU40aは、検知信号を入力したストップボタンに対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を実行する(ステップS113)。つまり、CPU40aは、停止操作を契機としてアクチュエータを制御し、停止操作に対応するリールの回転を停止させる。
【0097】
リール停止処理について説明する。
CPU40aは、ストップボタンが操作されたタイミング(回転位置)から所定の引き込み範囲内(本実施形態では5図柄)にある図柄のうち、役抽選の結果(当選役)に応じて、有効ラインNL上に停止させることが許容されている図柄を検索する。例えば、図柄の検索は、ROM40bに記憶されている停止図柄検索テーブルを参照すること、及び停止図柄検索データを用いた演算のうち少なくとも一方によって実現できる。そして、CPU40aは、検索された図柄の何れかが有効ラインNL上に停止するようにリールの回転を停止させる。
【0098】
CPU40aは、第1停止操作、第2停止操作、及び第3停止操作がされたときに、それぞれリール停止処理を実行することによって、今回の役抽選の結果と、ストップボタン21a~21cの操作態様(押し順及び押し位置)と、に応じた図柄の組み合わせを表示させる。つまり、CPU40aは、ストップボタン21a~21cの操作態様に応じて、当選フラグの当選番号に対応付けられた役の入賞を発生させることが可能である。なお、CPU40aは、何れの当選番号にも当選していない場合(はずれの場合)、何れの役の入賞も発生させないように制御する。
【0099】
続いて、CPU40aは、リール16a~16cの全てを停止させたかを判定する(ステップS114)。リール16a~16cのうち一部のリールを停止させていない場合(ステップS114:NO)、CPU40aは、ステップS112の処理へ移行する。一方、リール16a~16cの全てを停止させている場合(ステップS114:YES)、CPU40aは、変動ゲームを終了して、変動ゲームの結果を判定する入賞判定処理を実行する(ステップS115)。このように、CPU40aは、停止操作を契機として変動ゲームを終了させる。CPU40aは、変動ゲームが終了したことを特定可能な制御情報(以下、終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。以上のように、遊技機10では、ステップS111においてリール16a~16cの回転が開始されることにより変動ゲームが開始して、ステップS113においてリール16a~16cが停止されることにより変動ゲームが終了する。
【0100】
入賞判定処理について説明する。
CPU40aは、何れかの役の入賞が発生したか否かの入賞判定を行う。つまり、CPU40aは、有効ラインNL上に停止させた図柄の組み合わせが、賞が付与されるために必要な組み合わせとして予め定められたものであるか否かを判定する。CPU40aは、何れかの役の入賞が発生した場合、当該入賞が発生した役に定められた賞を付与する。何れの役の入賞も発生していない場合、CPU40aは、入賞判定処理を終了する。
【0101】
払出役の入賞が発生した場合、CPU40aは、賞として付与された遊技媒体の数(遊技メダルの払出枚数)の分だけ増加するようにクレジット数を更新する。なお、増加によりクレジット数がクレジット上限数を超えた場合、CPU40aは、超えた分の遊技メダルがメダル払出口22から払い出されるようにホッパーユニットを制御する。CPU40aは、遊技メダルの払出枚数を特定可能な情報(以下、払出数情報と示す)をRWM40cに記憶させる。因みに、払出数情報は、遊技開始セット処理(ステップS101)において初期化される。CPU40aは、遊技メダルの払出枚数を特定可能な制御情報(以下、払出枚数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、CPU40aは、入賞判定処理を終了する。
【0102】
再遊技役の入賞が発生した場合、CPU40aは、再遊技を作動させる。つまり、CPU40aは、再遊技役の入賞が発生した変動ゲームと同じ掛け数を設定する。CPU40aは、再遊技が作動したことを特定可能な制御情報(以下、再遊技コマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、CPU40aは、入賞判定処理を終了する。
【0103】
入賞判定処理を終了すると、CPU40aは、情報算出処理(ステップS116)を実行する。
情報算出処理は、変動ゲームの結果に関連して情報を算出(生成)する処理である。情報算出処理において、CPU40aは、有利区間上限処理を実行する。有利区間上限処理において、CPU40aは、有利区間に制御されているか否かを判定する。換言すれば、CPU40aは、第2通常状態、第3通常状態、及びAT状態の何れかに制御されているか否かを判定する。有利区間に制御されていない場合、CPU40aは、有利区間上限処理を終了する。有利区間に制御されている場合、CPU40aは、RWM40cに記憶されている通常区間から有利区間へ移行してからの変動ゲームの実行回数を特定可能な情報(以下、有利ゲーム数と示す)を1減算する。なお、後述する遊技更新処理(ステップS117)では、通常区間から有利区間へ移行したときに、有利ゲーム数の初期値(本実施形態では4000)が有利ゲーム数としてRWM40cに記憶される。CPU40aは、有利ゲーム数を特定可能な制御情報(以下、有利ゲーム数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0104】
有利区間に制御されている場合、CPU40aは、RWM40cに記憶されている通常区間から有利区間へ移行した後における遊技メダルの差数を特定可能な情報(以下、有利差数と示す)を更新する。具体的に、CPU40aは、今回の変動ゲームにおける掛け数(ベット数)を有利差数から減算する。なお、再遊技が作動して実行された変動ゲームの場合、CPU40aは、有利差数を減算しない。CPU40aは、RWM40cに記憶されている払出数情報によって特定可能な遊技メダルの払出数を有利差数に加算する。なお、再遊技役の入賞が発生した場合、CPU40aは、有利差数に加算しない。例えば、3ベットで実行された変動ゲームにおいて払出役の入賞が発生しなかった場合、CPU40aは、有利差数を3減算する。例えば、3ベットで実行された変動ゲームにおいてベル役の入賞が発生した場合、CPU40aは、有利差数を3減算するとともに、10加算する。つまり、CPU40aは、有利差数に7加算する。有利差数は、更新された結果として負数にもなり得る。CPU40aは、有利差数を特定可能な制御情報(以下、有利差数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、後述する遊技更新処理(ステップS117)では、通常区間から有利区間へ移行したときに、有利差数の初期値(本実施形態では0)が有利差数としてRWM40cに記憶される。
【0105】
次に、CPU40aは、有利区間の終了条件が成立するか否かを判定する。具体的に、CPU40aは、有利ゲーム数が0となったか否かを判定する。有利ゲーム数が0となったか否かを判定するとは、有利ゲーム数が1減算された結果として減算後の値が0であるか否かを判定することに相当する。有利ゲーム数が0とならなかった場合、CPU40aは、有利差数が差数上限数(本実施形態では2400)以上となったか否かを判定する。有利差数が差数上限数以上とならなかった場合、CPU40aは、有利区間の終了条件が成立しなかったと判定して、有利区間上限処理を終了する。有利ゲーム数が0となった場合、又は有利差数が差数上限数以上となった場合、CPU40aは、有利区間の終了条件が成立したと判定する。このように、有利区間の終了条件は、有利区間が開始した後、当該有利区間に制御されているときにおける変動ゲームの結果に基づいて成立する。
【0106】
有利区間の終了条件が成立したと判定した場合、CPU40aは、有利区間の終了条件が成立したことを特定可能な情報(以下、有利終了情報と示す)をRWM40cに記憶させる。これにより、CPU40aは、有利区間の終了条件が成立していることを特定可能である。因みに、有利終了情報は、遊技開始セット処理(ステップS101)において初期化される。また、CPU40aは、有利区間の終了条件が成立したことを特定可能な制御情報(以下、有利区間終了条件コマンドと示す)を出力バッファに格納する。その後、CPU40aは、有利区間上限処理を終了する。なお、CPU40aは、後述する遊技更新処理(ステップS117)において、有利区間から通常区間へ移行させるとともに、第2通常状態、第3通常状態、及びAT状態の何れかから第1通常状態へ移行させる。
【0107】
以上のように、遊技機10は、有利区間においてゲーム上限数を上限として変動ゲームを実行することが可能に構成される。つまり、有利区間では、ゲーム上限数の変動ゲームを実行することが可能である。また、遊技機10は、有利区間において、差数上限数を超える遊技メダルを獲得することが可能に構成される。つまり、有利区間では、差数上限数を超える遊技媒体を獲得することが可能である。差数上限数は、所定数の一例である。
【0108】
有利区間上限処理を終了すると、CPU40aは、情報算出処理においてAT上限処理を実行する。AT上限処理において、CPU40aは、AT状態に制御されているか否かを判定する。AT状態に制御されていない場合、CPU40aは、AT上限処理を終了する。AT状態に制御されている場合、CPU40aは、RWM40cに記憶されている払出数情報に応じてAT中差数を更新する。AT中差数は、第2通常状態又は第3通常状態からAT状態へ移行した後における遊技メダルの差数を特定可能な情報であり、RWM40cに記憶される情報である。また、AT状態に制御されている場合、CPU40aは、RWM40cに記憶されている当選フラグに応じてAT中獲得可能数を更新する。
【0109】
AT中差数の更新について説明する。
CPU40aは、今回の変動ゲームにおける掛け数(ベット数)をAT中差数から減算する。なお、再遊技が作動して実行された変動ゲームの場合、CPU40aは、AT中差数を減算しない。CPU40aは、RWM40cに記憶されている払出数情報によって特定可能な遊技メダルの払出数をAT中差数に加算する。なお、再遊技役の入賞が発生した場合、CPU40aは、AT中差数に加算しない。例えば、3ベットで実行された変動ゲームにおいて払出役の入賞が発生しなかった場合、CPU40aは、AT中差数を3減算する。例えば、3ベットで実行された変動ゲームにおいてベル役の入賞が発生した場合、CPU40aは、AT中差数を3減算するとともに、10加算する。つまり、CPU40aは、AT中差数に7加算する。AT中差数は、更新された結果として負数にもなり得る。CPU40aは、AT中差数を特定可能な制御情報(以下、AT中差数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、後述する遊技更新処理(ステップS117)では、第2通常状態又は第3通常状態からAT状態へ移行したときに、AT中差数の初期値(本実施形態では0)がAT中差数としてRWM40cに記憶される。
【0110】
次に、CPU40aは、AT中差数が、差数上限数よりも少ない特定数(本実施形態では2200)に達したか否かを判定する。AT中差数が特定数に達した場合、CPU40aは、AT中差数が特定数に達したことを特定可能な情報(以下、差数達成フラグと示す)をRWM40cに記憶させる。以下の説明では、差数達成フラグがRWM40cに記憶されていることを「差数達成フラグがオン」と示す。これにより、CPU40aは、AT状態へ移行した後における遊技メダルの差数が特定数以上となったことを特定可能である。本実施形態において、AT状態へ移行した後における遊技メダルの差数が特定数以上となることは、特定条件が成立することの一例である。特定条件は、払出数情報によって特定可能な遊技メダルの払出数がAT中差数に加算されたときに成立する場合がある。つまり、特定条件は、遊技媒体が付与されるとき(遊技メダルが払い出されるとき)に成立する場合がある。CPU40aは、特定条件が成立したことを特定可能な制御情報(以下、差数達成コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0111】
AT中獲得可能数の更新について説明する。CPU40aは、AT中獲得可能数を更新すると、AT中獲得可能数を特定可能な制御情報(以下、AT中可能数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0112】
AT中獲得可能数の減算について説明する。
CPU40aは、払出役が当選していた場合にAT中獲得可能数を減算する。CPU40aは、払出役が当選していない場合にAT中獲得可能数を減算しない。払出役が当選していた場合、CPU40aは、当選フラグにより特定可能な当選番号に対応付けられた払出役が入賞することにより払出可能な遊技メダルの最大枚数をAT中獲得可能数から減算する。例えば、当選フラグが当選番号01であった場合、CPU40aは、AT中獲得可能数から4減算する。当選フラグが当選番号02であった場合、CPU40aは、AT中獲得可能数から15減算する。当選フラグが当選番号03~09の何れかであった場合、CPU40aは、AT中獲得可能数から10減算する。なお、当選フラグが当選番号10であった場合、CPU40aは、AT中獲得可能数を減算しない。
【0113】
ここで、CPU40aは、変動ゲームにおいて払出役の入賞が発生したか否かにかかわらず当該払出役が入賞することにより払出可能な遊技メダルの最大枚数をAT中獲得可能数から減算する。例えば、当選フラグが当選番号01であった場合、CPU40aは、チェリー役が入賞しなかったとしても、AT中獲得可能数から4減算する。当選フラグが当選番号02であった場合、CPU40aは、スイカ役が入賞しなかったとしても、AT中獲得可能数から15減算する。当選フラグが当選番号04~09であった場合、ベル役が入賞せずにベルこぼし役が入賞したとしても、AT中獲得可能数から10減算する。
【0114】
AT中獲得可能数の加算について説明する。
CPU40aは、払出役が当選していた場合にAT中獲得可能数を加算するときがある。払出役が当選していた場合、CPU40aは、上乗せ抽選を実行する。上乗せ抽選では、AT中獲得可能数を加算するか否かと、AT中獲得可能数を加算するときにおいてAT中獲得可能数に加算する数と、が決定される。AT中獲得可能数を加算することを決定するとは、上乗せ抽選に当選することに相当する。CPU40aは、主基板40にて生成している上乗せ抽選用の乱数を取得する。CPU40aは、取得した上乗せ抽選用の乱数から上乗せ判定値を減算して得られた値が負の値となった場合に当選とする判定を行う。
【0115】
上乗せ抽選に当選した場合、CPU40aは、当選フラグに応じてAT中獲得可能数を加算する。例えば、当選フラグが当選番号01であった場合、CPU40aは、AT中獲得可能数に第1獲得数(本実施形態では100)を加算する。当選フラグが当選番号02であった場合、CPU40aは、AT中獲得可能数に第2獲得数(本実施形態では200)を加算する。当選フラグが当選番号03~09の何れかであった場合、CPU40aは、AT中獲得可能数に第3獲得数(本実施形態では50)を加算する。なお、CPU40aは、AT中獲得可能数を減算及び加算した結果が負数になる場合、AT中獲得可能数を0としてRWM40cに記憶させる。
【0116】
次に、CPU40aは、AT終了条件が成立するか否かを判定する。具体的に、CPU40aは、AT中獲得可能数が0となったか否かを判定する。AT中獲得可能数が0となったか否かを判定するとは、AT中獲得可能数が更新された結果として更新後の値が0であるか否かを判定することに相当する。AT中獲得可能数が0とならなかった場合、CPU40aは、AT終了条件が成立しなかったと判定して、AT上限処理を終了する。AT中獲得可能数が0となった場合、CPU40aは、AT終了条件が成立したと判定する。このように、AT終了条件は、AT状態が開始した後、当該AT状態に制御されているときにおける役抽選の結果に基づいて成立する。
【0117】
AT終了条件が成立したと判定した場合、CPU40aは、AT終了条件が成立したことを特定可能な情報(以下、AT終了情報と示す)をRWM40cに記憶させる。これにより、CPU40aは、AT終了条件が成立したことを特定可能である。因みに、AT終了情報は、遊技開始セット処理(ステップS101)において初期化される。また、CPU40aは、AT終了条件が成立したことを特定可能な制御情報(以下、AT終了条件コマンドと示す)を出力バッファに格納する。その後、CPU40aは、AT上限処理を終了する。なお、CPU40aは、後述する遊技更新処理(ステップS117)において、有利区間から通常区間へ移行させるとともに、AT状態から第1通常状態へ移行させる。
【0118】
AT上限処理を終了すると、CPU40aは、情報算出処理において通常上限処理を実行する。通常上限処理において、CPU40aは、第3通常状態に制御されているか否かを判定する。第3通常状態に制御されていない場合、CPU40aは、通常上限処理を終了するとともに、情報算出処理を終了する。第3通常状態に制御されている場合、CPU40aは、RWM40cに記憶されている第1通常状態から第3通常状態へ移行してからの変動ゲームの実行回数を特定可能な情報(以下、第3通常ゲーム数と示す)を1減算する。因みに、第3通常ゲーム数が0であった場合、CPU40aは、第3通常ゲーム数を減算せずに0のままとする。なお、後述する遊技更新処理(ステップS117)では、第1通常状態から第3通常状態へ移行したときに、第3通常ゲーム数の初期値(本実施形態では10)が第3通常ゲーム数としてRWM40cに記憶される。
【0119】
次に、CPU40aは、第3通常状態の終了条件が成立するか否かを判定する。具体的に、CPU40aは、第3通常ゲーム数が0であるか否かを判定する。第3通常ゲーム数が0であるか否かを判定するとは、第3通常ゲーム数が1減算された結果として減算後の値が0となったか否かを判定することに相当し、第3通常ゲーム数が減算されずに0のままであるか否かを判定することに相当する。第3通常ゲーム数が0ではない場合、CPU40aは、第3通常状態の終了条件が成立しなかったと判定して、通常上限処理を終了するとともに、情報算出処理を終了する。
【0120】
第3通常ゲーム数が0である場合、CPU40aは、転落抽選を行う。CPU40aは、主基板40にて生成している転落抽選用の乱数を取得する。CPU40aは、取得した転落抽選用の乱数から転落判定値を減算して得られた値が負の値となった場合に当選とする判定を行う。転落抽選に当選しなかった場合、CPU40aは、第3通常状態の終了条件が成立しなかったと判定して、通常上限処理を終了するとともに、情報算出処理を終了する。転落抽選に当選した場合、CPU40aは、第3通常状態の終了条件が成立したと判定する。このように、第3通常状態の終了条件は、第3通常状態が開始した後、当該第3通常状態に制御されているときにおける変動ゲームの実行回数が所定回数(本実施形態では10)以上であり、かつ転落抽選に当選したときに成立する。
【0121】
第3通常状態の終了条件が成立したと判定した場合、CPU40aは、第3通常状態の終了条件が成立したことを特定可能な情報(以下、第3通常終了情報と示す)をRWM40cに記憶させる。これにより、CPU40aは、第3通常状態の終了条件が成立していることを特定可能である。因みに、第3通常終了情報は、遊技開始セット処理(ステップS101)において初期化される。また、CPU40aは、第3通常状態の終了条件が成立したことを特定可能な制御情報(以下、第3通常終了条件コマンドと示す)を出力バッファに格納する。その後、CPU40aは、通常上限処理を終了するとともに、情報算出処理を終了する。なお、CPU40aは、後述する遊技更新処理(ステップS117)において、第3通常状態から第2通常状態へ移行させる。
【0122】
情報算出処理を終了すると、CPU40aは、遊技更新処理を実行する(ステップS117)。遊技更新処理において、CPU40aは、区間移行処理を実行する。区間移行処理において、CPU40aは、通常区間から有利区間へ移行させる有利区間移行処理、及び有利区間から通常区間へ移行させる通常区間移行処理の何れかを実行可能である。区間移行処理において、CPU40aは、有利区間に制御されているか否かを判定する。換言すれば、区間移行処理において、CPU40aは、通常区間に制御されているか否かを判定する。通常区間に制御されている場合、CPU40aは、有利区間への移行条件が成立しているか否かを判定する。有利区間への移行条件が成立していた場合、CPU40aは、有利区間移行処理を実行する。つまり、有利区間への移行条件が成立していた場合、CPU40aは、通常区間から有利区間へ移行させるとともに、第1通常状態から第2通常状態及び第3通常状態の何れかへ移行させる。有利区間への移行条件が成立していなかった場合、CPU40aは、区間移行処理を終了するとともに、遊技更新処理を終了する。
【0123】
有利区間移行処理において、CPU40aは、有利区間に制御されていることを特定可能な情報(以下、有利区間情報と示す)をRWM40cに記憶させる。これにより、遊技機10では、有利区間に制御される。また、CPU40aは、有利区間に制御されていることを特定可能な制御情報(以下、有利区間コマンドと示す)を出力バッファに格納する。CPU40aは、有利ゲーム数の初期値(本実施形態では4000)を有利ゲーム数としてRWM40cに記憶させる。CPU40aは、有利差数の初期値(本実施形態では0)を有利差数としてRWM40cに記憶させる。また、CPU40aは、差数達成フラグを初期化してオフにする。
【0124】
さらに、CPU40aは、RWM40cに記憶されている移行先状態情報に基づいて移行させる遊技状態を特定し、第1通常状態から当該特定した遊技状態へと移行させる。例えば、第2通常状態へ移行させる場合、CPU40aは、第2通常状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、第2通常状態情報と示す)をRWM40cに記憶させる。これにより、遊技機10では、第2通常状態に制御される。CPU40aは、第2通常状態に制御されていることを特定可能な制御情報(以下、第2通常状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0125】
第3通常状態へ移行させる場合、CPU40aは、第3通常状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、第3通常状態情報と示す)をRWM40cに記憶させる。これにより、遊技機10では、第3通常状態に制御される。CPU40aは、第3通常状態に制御されていることを特定可能な制御情報(以下、第3通常状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。CPU40aは、第3通常ゲーム数の初期値(本実施形態では10)を第3通常ゲーム数としてRWM40cに記憶させる。その後、CPU40aは、有利区間移行処理を終了するとともに、区間移行処理を終了する。そして、CPU40aは、遊技更新処理を終了する。
【0126】
有利区間に制御されている場合、CPU40aは、有利区間の終了条件が成立しているか否かを判定する。有利区間の終了条件が成立していた場合、CPU40aは、通常区間移行処理を実行する。つまり、有利区間の終了条件が成立していた場合、CPU40aは、有利区間から通常区間へ移行させるとともに、第2通常状態、第3通常状態、及びAT状態の何れかから第1通常状態へ移行させる。
【0127】
有利区間の終了条件が成立していなかった場合、CPU40aは、AT終了条件が成立しているか否かを判定する。AT終了条件が成立していた場合、CPU40aは、通常区間移行処理を実行する。つまり、AT終了条件が成立していた場合、CPU40aは、有利区間から通常区間へ移行させるとともに、AT状態から第1通常状態へ移行させる。AT終了条件が成立していなかった場合、CPU40aは、区間移行処理を終了し、後述する状態移行処理を実行する。
【0128】
通常区間移行処理において、CPU40aは、通常区間に制御されていることを特定可能な情報(以下、通常区間情報と示す)をRWM40cに記憶させる。これにより、遊技機10では、通常区間に制御される。また、CPU40aは、通常区間に制御されていることを特定可能な制御情報(以下、通常区間コマンドと示す)を出力バッファに格納する。さらに、CPU40aは、第1通常状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、第1通常状態情報と示す)をRWM40cに記憶させる。これにより、遊技機10では、第1通常状態に制御される。CPU40aは、第1通常状態に制御されていることを特定可能な制御情報(以下、第1通常状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。その後、CPU40aは、通常区間移行処理を終了するとともに、区間移行処理を終了する。そして、CPU40aは、遊技更新処理を終了する。
【0129】
以上のように、CPU40aは、通常区間から有利区間へ移行させて有利区間に制御することが可能である。また、CPU40aは、有利区間から通常区間へ移行させて通常区間に制御することが可能である。本実施形態において、CPU40aは、複数の遊技区間のうち何れかの遊技区間に制御可能な区間制御手段として機能する。
【0130】
有利区間に制御されており、かつ有利区間の終了条件及びAT終了条件の何れも成立していなかった場合、CPU40aは、遊技更新処理において状態移行処理を実行する。状態移行処理において、CPU40aは、第2通常状態又は第3通常状態からAT状態へ移行させるAT移行処理、及び第3通常状態から第2通常状態へ移行させる通常移行処理を実行可能である。
【0131】
状態移行処理において、CPU40aは、AT開始条件が成立しているか否かを判定する。AT開始条件が成立していた場合、CPU40aは、AT移行処理を実行する。つまり、AT開始条件が成立していた場合、CPU40aは、第2通常状態及び第3通常状態の何れかからAT状態へ移行させる。AT開始条件が成立していなかった場合、CPU40aは、第3通常状態の終了条件が成立しているか否かを判定する。第3通常状態の終了条件していた場合、CPU40aは、通常移行処理を実行する。つまり、AT開始条件が成立しておらず、かつ第3通常状態の終了条件が成立していた場合、CPU40aは、第3通常状態から第2通常状態へ移行させる。第3通常状態の終了条件が成立していなかった場合、CPU40aは、状態移行処理を終了するとともに、遊技更新処理を終了する。
【0132】
AT移行処理において、CPU40aは、AT状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、AT状態情報と示す)をRWM40cに記憶させる。これにより、遊技機10では、AT状態に制御される。CPU40aは、AT状態に制御されていることを特定可能な制御情報(以下、AT状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。CPU40aは、AT中差数の初期値(本実施形態では0)をAT中差数としてRWM40cに記憶させる。なお、上述したように、CPU40aは、AT抽選に当選したときに、AT中獲得可能数の初期値をAT中獲得可能数としてRWM40cに記憶させている。その後、CPU40aは、AT移行処理を終了するとともに、状態移行処理を終了する。そして、CPU40aは、遊技更新処理を終了する。
【0133】
通常移行処理において、CPU40aは、第2通常状態情報をRWM40cに記憶させる。これにより、遊技機10では、第2通常状態に制御される。CPU40aは、第2通常状態コマンドを出力バッファに格納する。その後、CPU40aは、通常移行処理を終了するとともに、状態移行処理を終了する。そして、CPU40aは、遊技更新処理を終了する。
【0134】
以上のように、CPU40aは、第1通常状態から第2通常状態へ移行させて第2通常状態に制御することが可能である。CPU40aは、第1通常状態から第3通常状態へ移行させて第3通常状態に制御することが可能である。CPU40aは、第2通常状態からAT状態へ移行させてAT状態に制御することが可能である。CPU40aは、第3通常状態からAT状態へ移行させてAT状態に制御することが可能である。CPU40aは、第3通常状態から第2通常状態へ移行させて第2通常状態に制御することが可能である。CPU40aは、AT状態から第1通常状態へ移行させて第1通常状態に制御することが可能である。CPU40aは、第2通常状態から第1通常状態へ移行させて第1通常状態に制御することが可能である。CPU40aは、第3通常状態から第1通常状態へ移行させて第1通常状態に制御することが可能である。本実施形態において、CPU40aは、遊技状態を制御する遊技状態制御手段として機能する。
【0135】
ここで、遊技進行メイン処理の移行決定処理(ステップS108)における有利区間移行抽選(有利区間移行決定処理)と、AT抽選(AT移行決定処理)と、について詳しく説明する。
【0136】
まず、有利区間移行抽選について説明する。
図7に示すように、CPU40aは、主基板40にて生成している有利区間移行抽選用の乱数を取得する(ステップS201)。そして、CPU40aは、差数達成フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS202)。差数達成フラグがオンである場合(ステップS202:YES)、CPU40aは、当選フラグにより何れかの当選番号に当選したか否かを判定する(ステップS203)。何れの当選番号にも当選していなかった場合(ステップS203:NO)、CPU40aは、有利区間移行抽選を終了する。
【0137】
何れかの当選番号に当選していた場合(ステップS203:YES)、CPU40aは、有利区間移行判定値として高確率用の判定値をセットする(ステップS204)。CPU40aは、ステップS201で取得した乱数と、ステップS204でセットした判定値と、により有利区間移行抽選に当選とするか否かを判定する(ステップS205)。CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値となった場合に肯定判定する。一方、CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値とならなかった場合に否定判定する。乱数の値が判定値以上である場合(ステップS205:NO)、CPU40aは、有利区間移行抽選を終了する。
【0138】
乱数の値が判定値よりも小さい場合(ステップS205:YES)、CPU40aは、有利区間移行情報をRWM40cに記憶させる(ステップS206)。さらに、CPU40aは、移行先状態情報として第3通常状態をRWM40cに記憶させる(ステップS207)。その後、CPU40aは、有利区間移行抽選を終了する。
【0139】
差数達成フラグがオンではない場合(ステップS202:NO)、CPU40aは、当選フラグにより当選番号01及び当選番号02の何れかに当選したか否かを判定する(ステップS208)。当選番号01及び当選番号02の何れにも当選していなかった場合(ステップS208:NO)、CPU40aは、当選フラグにより当選番号03~09の何れかに当選したか否かを判定する(ステップS210)。当選番号03~09の何れにも当選していなかった場合(ステップS210:NO)、CPU40aは、有利区間移行抽選を終了する。
【0140】
当選番号01及び当選番号02の何れかに当選していた場合(ステップS208:YES)、CPU40aは、有利区間移行判定値として低確率かつ当選番号01,02用の判定値をセットする(ステップS209)。本実施形態において、低確率かつ当選番号01,02用の判定値は、高確率用の判定値よりも小さい値である。CPU40aは、ステップS201で取得した乱数と、ステップS209でセットした判定値と、により有利区間移行抽選に当選とするか否かを判定する(ステップS212)。CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値となった場合に肯定判定する。一方、CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値とならなかった場合に否定判定する。乱数の値が判定値以上である場合(ステップS212:NO)、CPU40aは、有利区間移行抽選を終了する。
【0141】
乱数の値が判定値よりも小さい場合(ステップS212:YES)、CPU40aは、有利区間移行情報をRWM40cに記憶させる(ステップS213)。さらに、CPU40aは、移行先状態情報として第2通常状態をRWM40cに記憶させる(ステップS214)。その後、CPU40aは、有利区間移行抽選を終了する。
【0142】
当選番号03~09の何れかに当選していた場合(ステップS210:YES)、CPU40aは、有利区間移行判定値として低確率かつ当選番号03~09用の判定値をセットする(ステップS211)。本実施形態において、低確率かつ当選番号03~09用の判定値は、低確率かつ当選番号01,02用の判定値よりも小さい値である。CPU40aは、ステップS201で取得した乱数と、ステップS211でセットした判定値と、により有利区間移行抽選に当選とするか否かを判定する(ステップS212)。CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値となった場合に肯定判定する。一方、CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値とならなかった場合に否定判定する。乱数の値が判定値以上である場合(ステップS212:NO)、CPU40aは、有利区間移行抽選を終了する。
【0143】
乱数の値が判定値よりも小さい場合(ステップS212:YES)、CPU40aは、有利区間移行情報をRWM40cに記憶させる(ステップS213)。さらに、CPU40aは、移行先状態情報として第2通常状態をRWM40cに記憶させる(ステップS214)。その後、CPU40aは、有利区間移行抽選を終了する。
【0144】
以上のように、通常区間に制御されているときには、有利区間への移行に関する有利区間移行抽選が行われる。有利区間移行抽選では、通常区間から有利区間へ移行させるかを決定する抽選が行われる。また、有利区間移行抽選では、有利区間への移行に伴って移行させる遊技状態が決定される。有利区間移行抽選は、特別抽選の一例である。有利区間移行抽選は、差数達成フラグがオンであるか否かによって、抽選の内容が異なる。つまり、有利区間移行抽選は、有利区間から通常区間へ移行する前に特定条件が成立したかによって、抽選の内容が異なる。このように、遊技機10では、有利区間に制御されているときに特定条件が成立したかによって、当該有利区間から通常区間へ移行した後において実行される有利区間への移行に関する有利区間移行抽選の内容が異なる。
【0145】
差数達成フラグがオンである場合には、何れかの当選番号に当選しているときに同じ判定値(高確率用の判定値)を用いて、有利区間移行抽選に当選とするか否かの抽選が行われる。差数達成フラグがオンである場合には、何れの当選番号にも非当選(所謂、はずれ)でなければ有利区間移行抽選に当選しうる。
【0146】
差数達成フラグがオンではない場合には、当選番号01,02に当選している場合と、当選番号03~09に当選している場合と、で異なる判定値を用いて、有利区間移行抽選に当選とするか否かの抽選が行われる。差数達成フラグがオンではない場合には、当選番号10に当選していたとしても有利区間移行抽選に当選し得ない。
【0147】
そして、差数達成フラグがオンである場合に用いられる有利区間移行判定値と、差数達成フラグがオンではない場合に用いられる有利区間移行判定値とは、全部が異なる。これらのことから、差数達成フラグがオンである場合と、差数達成フラグがオンではない場合と、では、有利区間移行抽選に当選する確率が異なる。本実施形態では、差数達成フラグがオンである場合は、差数達成フラグがオンではない場合よりも有利区間移行抽選に当選する確率が高い。このように、特定条件が成立した場合と、特定条件が成立しなかった場合と、では、その後に通常区間へ移行した後において実行される有利区間移行抽選により有利区間へ移行させることを決定する確率が異なる。
【0148】
また、差数達成フラグがオンである場合と、差数達成フラグがオンではない場合と、では、有利区間への移行に伴って移行させる遊技状態が異なる。差数達成フラグがオンである場合には、有利区間移行抽選に当選すると第3通常状態に制御される。差数達成フラグがオンではない場合には、有利区間移行抽選に当選すると第2通常状態に制御される。
【0149】
次に、AT抽選について説明する。
図8に示すように、CPU40aは、主基板40にて生成しているAT抽選用の乱数を取得する(ステップS301)。そして、CPU40aは、遊技状態が第2通常状態であるか否かを判定する(ステップS302)。第2通常状態である場合(ステップS302:YES)、CPU40aは、当選フラグにより当選番号01及び当選番号02の何れかに当選したか否かを判定する(ステップS303)。当選番号01及び当選番号02の何れにも当選していなかった場合(ステップS303:NO)、AT抽選を終了する。
【0150】
当選番号01及び当選番号02の何れかに当選していた場合(ステップS303:YES)、CPU40aは、AT移行判定値として当選番号01,02用の判定値をセットする(ステップS304)。CPU40aは、ステップS301で取得した乱数と、ステップS304でセットした判定値と、によりAT抽選に当選とするか否かを判定する(ステップS305)。CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値となった場合に肯定判定する。一方、CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値とならなかった場合に否定判定する。乱数の値が判定値以上である場合(ステップS305:NO)、CPU40aは、AT抽選を終了する。
【0151】
乱数の値が判定値よりも小さい場合(ステップS305:YES)、CPU40aは、AT開始情報をRWM40cに記憶させる(ステップS306)。さらに、CPU40aは、AT中獲得可能数として第1可能数(本実施形態では300)をRWM40cに記憶させる(ステップS307)。その後、CPU40aは、AT抽選を終了する。
【0152】
第2通常状態ではない場合、即ち、第3通常状態である場合(ステップS302:NO)、CPU40aは、当選フラグにより当選番号01及び当選番号02の何れかに当選したか否かを判定する(ステップS308)。当選番号01及び当選番号02の何れにも当選していなかった場合(ステップS308:NO)、CPU40aは、当選フラグにより当選番号03~09の何れかに当選したか否かを判定する(ステップS313)。当選番号03~09の何れにも当選していなかった場合(ステップS313:NO)、CPU40aは、当選フラグにより当選番号10に当選したか否かを判定する(ステップS318)。当選番号10に当選していなかった場合(ステップS318:NO)、CPU40aは、AT抽選を終了する。
【0153】
当選番号01及び当選番号02の何れかに当選していた場合(ステップS308:YES)、CPU40aは、AT移行判定値として当選番号01,02用の判定値をセットする(ステップS309)。なお、ステップS309においてセットされる判定値は、ステップS304においてセットされる判定値と同じである。これに限らず、ステップS309においてセットされる判定値は、ステップS304においてセットされる判定値と異なっていてもよい。ステップS309においてセットされる判定値は、ステップS304においてセットされる判定値よりも小さい値であってもよいし、大きい値であってもよい。
【0154】
CPU40aは、ステップS301で取得した乱数と、ステップS309でセットした判定値と、によりAT抽選に当選とするか否かを判定する(ステップS310)。CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値となった場合に肯定判定する。一方、CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値とならなかった場合に否定判定する。乱数の値が判定値以上である場合(ステップS310:NO)、CPU40aは、AT抽選を終了する。
【0155】
乱数の値が判定値よりも小さい場合(ステップS310:YES)、CPU40aは、AT開始情報をRWM40cに記憶させる(ステップS311)。さらに、CPU40aは、AT中獲得可能数として第1可能数よりも多い第2可能数(本実施形態では1000)をRWM40cに記憶させる(ステップS312)。その後、CPU40aは、AT抽選を終了する。
【0156】
当選番号03~09の何れかに当選していた場合(ステップS313:YES)、CPU40aは、AT移行判定値として当選番号03~09用の判定値をセットする(ステップS314)。本実施形態において、当選番号03~09用の判定値は、当選番号01,02用の判定値よりも小さい値である。CPU40aは、ステップS301で取得した乱数と、ステップS314でセットした判定値と、によりAT抽選に当選とするか否かを判定する(ステップS315)。CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値となった場合に肯定判定する。一方、CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値とならなかった場合に否定判定する。乱数の値が判定値以上である場合(ステップS315:NO)、CPU40aは、AT抽選を終了する。
【0157】
乱数の値が判定値よりも小さい場合(ステップS315:YES)、CPU40aは、AT開始情報をRWM40cに記憶させる(ステップS316)。さらに、CPU40aは、AT中獲得可能数として第1可能数よりも多く、かつ第2可能数よりも少ない第3可能数(本実施形態では800)をRWM40cに記憶させる(ステップS317)。その後、CPU40aは、AT抽選を終了する。
【0158】
当選番号10に当選していた場合(ステップS318:YES)、CPU40aは、AT移行判定値として当選番号10用の判定値をセットする(ステップS319)。本実施形態において、当選番号10用の判定値は、当選番号03~09用の判定値よりも小さい値である。CPU40aは、ステップS301で取得した乱数と、ステップS319でセットした判定値と、によりAT抽選に当選とするか否かを判定する(ステップS320)。CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値となった場合に肯定判定する。一方、CPU40aは、乱数から判定値を減算して得られた値が負の値とならなかった場合に否定判定する。乱数の値が判定値以上である場合(ステップS320:NO)、CPU40aは、AT抽選を終了する。
【0159】
乱数の値が判定値よりも小さい場合(ステップS320:YES)、CPU40aは、AT開始情報をRWM40cに記憶させる(ステップS321)。さらに、CPU40aは、AT中獲得可能数として第1可能数よりも多く、かつ第3可能数よりも少ない第4可能数(本実施形態では600)をRWM40cに記憶させる(ステップS322)。その後、CPU40aは、AT抽選を終了する。
【0160】
以上のように、第2通常状態及び第3通常状態の何れかに制御されているときには、AT状態への移行に関するAT抽選が行われる。AT抽選では、第2通常状態からAT状態へ移行させるかを決定する抽選が行われる。AT抽選では、第3通常状態からAT状態へ移行させるかを決定する抽選が行われる。また、AT抽選では、AT状態への移行に伴ってAT中獲得可能数の初期値が決定される。AT抽選は、遊技状態が第2通常状態及び第3通常状態の何れであるかによって、抽選の内容が異なる。
【0161】
第2通常状態である場合には、当選番号01,02に当選している場合に同じ判定値(当選番号01,02の判定値)を用いて、AT抽選に当選とするか否かの抽選が行われる。第2通常状態である場合には、当選番号03~10に当選していたとしてもAT抽選に当選し得ない。
【0162】
第3通常状態である場合には、当選番号01,02に当選している場合と、当選番号03~09に当選している場合と、当選番号10に当選している場合と、でそれぞれ異なる判定値を用いて、AT抽選に当選とするか否かの抽選が行われる。第3通常状態である場合には、何れの当選番号にも非当選(所謂、はずれ)でなければAT抽選に当選しうる。
【0163】
そして、第2通常状態である場合に用いられるAT移行判定値と、第3通常状態である場合に用いられるAT移行判定値とは、少なくとも一部が異なる。これらのことから、第2通常状態である場合と、第3通常状態である場合と、では、AT抽選に当選する確率が異なる。本実施形態では、第3通常状態である場合は、第2通常状態である場合よりもAT抽選に当選する確率が高い。つまり、第3通常状態に制御されているときは、第2通常状態に制御されているときよりもAT状態へ移行され易い。
【0164】
また、第2通常状態である場合と、第3通常状態である場合と、では、AT中獲得可能数の初期値が異なる。第2通常状態である場合、AT中獲得可能数の初期値は、第1可能数(本実施形態では300)となる。第3通常状態である場合、AT中獲得可能数の初期値は、第2可能数(本実施形態では1000)、第3可能数(本実施形態では800)、及び第4可能数(本実施形態では600)の何れかとなる。第3通常状態からAT状態へ移行したときは、第2通常状態からAT状態へ移行したときよりもAT中獲得可能数の初期値が多いから、上述した上乗せ抽選に当選する頻度も高くなり易い。このため、第3通常状態からAT状態へ移行したときは、第2通常状態からAT状態へ移行したときよりも、AT状態へ移行した後における遊技メダルの払出数が多くなり易い。このように、第3通常状態からAT状態へ移行したときは、第2通常状態からAT状態へ移行したときよりも、AT状態へ移行した後における遊技媒体の付与(遊技メダルの払出)に関する有利度が高い。
【0165】
そして、遊技機10では、差数達成フラグがオンであるときに有利区間移行抽選に当選することにより、通常区間から有利区間へ移行するとともに、第1通常状態から第3通常状態へ移行する。一方、遊技機10では、差数達成フラグがオフであるときに有利区間移行抽選に当選することにより、通常区間から有利区間へ移行するとともに、第1通常状態から第2通常状態へ移行する。よって、遊技機10では、差数達成フラグがオンであった場合は、差数達成フラグがオフであった場合よりも、有利区間から通常区間へ移行した後における遊技媒体の付与(遊技メダルの払出)に関する有利度が高い。換言すれば、特定条件が成立した場合は、特定条件が成立しなかった場合よりも、有利区間から通常区間へ移行した後における遊技媒体の付与(遊技メダルの払出)に関する有利度が高い。
【0166】
遊技進行メイン処理において、CPU40aは、さらに以下の制御を行うように構成される。CPU40aは、その時々における遊技機10の状態に関する報知が行われるように、情報表示部30(投入可能表示部31、再遊技表示部32、ウエイト表示部33、ベット表示部34、クレジット表示部35、及び払出表示部36)を制御する。例えば、CPU40aは、遊技機10においてエラーが発生した場合、発生したエラーを特定可能なエラー情報を表示するように払出表示部36を制御する。
【0167】
次に、副基板41のCPU41aが実行する処理について説明する。
CPU41aは、遊技の進行に伴って入力する各種の制御情報に基づいて演出装置群を制御し、各種の遊技演出を実行させる。ここで、本実施形態における「遊技演出」は、変動ゲームの進行状況や遊技区間及び遊技状態の遷移などに応じて、1の演出装置による演出を単独で、又は2以上の演出装置による各演出を組み合わせて実行することにより、遊技者の興趣を向上させることを主な目的として実行される演出である。CPU41aは、主基板40(CPU40a)から出力される制御情報を入力することによって、変動ゲームの進行状況や遊技区間及び遊技状態の遷移などを特定することができる。例えば、CPU41aは、通常区間コマンド及び有利区間コマンドを入力することによって、現在の遊技区間を特定する。CPU41aは、第1通常状態コマンド、第2通常状態コマンド、第3通常状態コマンド、及びAT状態コマンドを入力することによって、現在の遊技状態を特定する。
【0168】
以下、演出装置群にて実行される遊技演出の一例を説明する。
CPU41aは、演出モードに応じた背景画像HGを表示するように、演出表示装置15を制御する。背景画像HGとは、キャラクタや文字といった各種の画像を演出表示装置15に表示させるときに、最も優先度が低いレイヤーに配置される画像である。また、CPU41aは、演出モードに応じた背景音楽(所謂、BGM)を出力するように、スピーカ14を制御する。
【0169】
演出モードには、複数種類の演出モードがある。CPU41aは、遊技状態に応じて演出モードを制御する。第2通常状態に制御されているとき、CPU41aは、第2通常モードに制御する。第3通常状態に制御されているとき、CPU41aは、第2通常モードに制御する。AT状態に制御されているとき、CPU41aは、第1ATモード及び第2ATモードの何れかに制御する。CPU41aは、第1通常モード、第2通常モード、第1ATモード、及び第2ATモードでそれぞれ異なる背景画像HGを表示するように、演出表示装置15を制御する。CPU41aは、第1通常モード、第2通常モード、第1ATモード、及び第2ATモードでそれぞれ異なる背景音楽を出力するように、スピーカ14を制御する。
【0170】
CPU41aは、遊技状態の移行に伴って演出モードを移行させる。第1通常状態へ移行した場合、CPU41aは、第1通常モードへ移行させる。第2通常状態へ移行した場合、CPU41aは、第2通常モードへ移行させる。第3通常状態へ移行した場合、CPU41aは、第2通常モードへ移行させる。なお、第3通常状態から第2通常状態へ移行した場合、CPU41aは、第2通常モードのまま変更しない。AT状態へ移行した場合、CPU41aは、第1ATモードへ移行させる。CPU41aは、差数達成コマンドを入力すると、第1ATモードから第2ATモードへ移行させる。
【0171】
AT状態に制御されているときの遊技演出の一例について説明する。
図9(a)に示すように、AT状態において、演出表示装置15では、第1ATモードに応じた背景画像HGが表示されている。本実施形態において、第1ATモードに応じた背景画像HGは、「夜空」を模した背景画像HGである。また、演出表示装置15では、AT中差数を特定可能なAT中差枚数画像KMが表示される。また、演出表示装置15では、AT中獲得可能数を特定可能なAT中獲得可能残数画像NMが表示される。
【0172】
図9(a)及び図9(b)に示すように、AT中差数が2195であるときに、遊技機10では、ベル役が入賞したものとする。これにより、遊技機10では、AT中差数が特定数(本実施形態では2200)に達して特定条件が成立する。このとき、演出表示装置15では、第2ATモードに応じた背景画像HGが表示される。本実施形態において、第2ATモードに応じた背景画像HGは、「宇宙」を模した背景画像HGである。また、演出表示装置15では、AT中差枚数画像KMの表示が「TOTAL2195枚」から「TOTAL2202枚」に更新される。また、演出表示装置15では、AT中獲得可能残数画像NMの表示が「残り100枚」から「残り90枚」に更新される。
【0173】
さらに、演出表示装置15では、条件達成演出が実行される。本実施形態において、条件達成演出は、「2200枚到達!おめでとう!!」という文字画像TSが演出表示装置15に表示される演出である。条件達成演出は、AT状態においてのみ実行される演出である。条件達成演出は、AT中差数が特定数以上とならなければ実行されない演出である。このため、条件達成演出は、AT中差数が特定数以上となったことを特定可能な演出である。つまり、条件達成演出は、特定条件が成立したことを特定可能な演出である。
【0174】
AT状態に制御されているときの遊技演出に関する制御について説明する。
第2通常状態又は第3通常状態からAT状態へ移行した場合、CPU41aは、第1ATモードに制御する。CPU41aは、第1ATモードに応じた背景画像HGが表示されるように、演出表示装置15を制御する。また、CPU41aは、AT中差数コマンドに基づいてAT中差枚数画像KMが表示されるように、演出表示装置15を制御する。CPU41aは、AT中差数コマンドを入力する毎にAT中差枚数画像KMの表示が更新されるように、演出表示装置15を制御する。また、CPU41aは、AT中可能数コマンドに基づいてAT中獲得可能残数画像NMが表示されるように、演出表示装置15を制御する。CPU41aは、AT中可能数コマンドを入力する毎にAT中獲得可能残数画像NMの表示が更新されるように、演出表示装置15を制御する。
【0175】
CPU41aは、差数達成コマンドを入力すると、第1ATモードから第2ATモードへ移行させる。CPU41aは、第2ATモードに応じた背景画像HGが表示されるように、演出表示装置15を制御する。さらに、CPU41aは、差数達成コマンドを入力したことに基づいて条件達成演出を実行するように、演出表示装置15を制御する。CPU41aは、AT状態が終了すると、条件達成演出が終了するように、演出表示装置15を制御する。以上のように、AT状態に制御されているときには、条件達成演出が実行される場合がある。そして、条件達成演出は、特定条件が成立したときに実行される。条件達成演出は、特定演出の一例である。
【0176】
第2通常状態及び第3通常状態に制御されているときの遊技演出の一例について説明する。
図10(a)に示すように、第3通常状態において、演出表示装置15では、第2通常モードに応じた背景画像HGが表示されている。本実施形態において、第2通常モードに応じた背景画像HGは、「川辺」を模した背景画像HGである。また、演出表示装置15では、状態確認演出を実行させることを促す促進演出が実行される。状態確認演出及び促進演出については、後述する。
【0177】
図10(a)及び図10(b)に示すように、遊技機10では、第3通常状態の終了条件が成立したものとする。これにより、遊技機10では、第3通常状態から第2通常状態へ移行する。このとき、演出表示装置15では、継続して第2通常モードに応じた背景画像HGが表示される。つまり、演出表示装置15では、第3通常状態から第2通常状態へ移行へ移行したとしても、背景画像HGが変化しない。また、演出表示装置15では、第3通常状態から第2通常状態への移行に伴う演出が実行されない。このため、遊技者は、第3通常状態から第2通常状態へ移行したことを認識し難い。
【0178】
ここで、演出表示装置15では、現在の遊技状態を示唆又は報知する状態確認演出が実行される場合がある。具体的に、演出表示装置15では、第2通常状態及び第3通常状態であるときに、状態確認演出が実行される場合がある。演出表示装置15では、第1通常状態及びAT状態であるときに、状態確認演出が実行されない。状態確認演出は、現在の遊技状態が第2通常状態及び第3通常状態の何れであるかを示唆又は報知する演出である。状態確認演出は、状態確認演出を実行可能な回数である状態確認可能回数が1以上であり、演出操作部25が操作されたときに実行される。状態確認演出は、状態確認可能回数が1以上であったとしても、演出操作部25が操作されないと実行されない。状態確認演出は、状態確認可能回数が0であった場合、演出操作部25が操作されたとしても実行されない。このように、状態確認演出は、演出操作部25が操作されることにより実行可能である。
【0179】
図10(a)及び図10(b)に示すように、状態確認演出を実行可能な状況において、演出表示装置15では、状態確認演出を実行させることを促す促進演出が実行される。例えば、図10(a)及び図10(b)において、促進演出は、「ボタン押下で遊技状態を確認できるよ」及び「残り3回」という文字画像NKが演出表示装置15に表示される演出である。促進演出は、状態確認可能回数を特定可能な演出でもある。
【0180】
図10(a)及び図10(c)に示すように、演出操作部25が操作されると、演出表示装置15では、「残り3回」が「残り2回」に文字画像NKの表示が更新される。そして、演出表示装置15では、状態確認演出が実行される。例えば、図10(c)では、状態確認演出として、「第3通常状態滞在期待度約90%」という文字画像CKが演出表示装置15に表示される。
【0181】
図10(b)及び図10(d)に示すように、演出操作部25が操作されると、演出表示装置15では、「残り3回」が「残り2回」に文字画像NKの表示が更新される。そして、演出表示装置15では、状態確認演出が実行される。例えば、図10(d)では、状態確認演出として、「第3通常状態滞在期待度約30%」という文字画像CKが演出表示装置15に表示される。
【0182】
以下、状態確認演出の実行態様について説明する。
図11に示すように、状態確認演出には、複数の演出パターンがある。本実施形態において、複数の演出パターンには、演出パターンEP1~EP7がある。図中の表示内容の欄は、実行される演出パターンに応じて表示される文字画像CKを示す。例えば、演出パターンEP3が実行される場合、演出表示装置15では、「第3通常状態滞在期待度約30%」という文字画像CKが表示される。例えば、演出パターンEP6が実行される場合、演出表示装置15では、「第3通常状態滞在期待度約90%」という文字画像CKが表示される。
【0183】
状態確認演出は、移行前の遊技状態と、制御されている遊技状態と、に応じて、実行可能な演出パターンの一部が異なる。これに限らず、状態確認演出は、移行前の遊技状態と、制御されている遊技状態と、に応じて、実行可能な演出パターンの全部が異なっていてもよい。また、状態確認演出は、移行前の遊技状態と、制御されている遊技状態と、に応じて、実行可能な演出パターンのうち何れの演出パターンを実行するかを決定する演出パターンの決定確率の一部が異なる。これに限らず、状態確認演出は、移行前の遊技状態と、制御されている遊技状態と、に応じて、実行可能な演出パターンのうち何れの演出パターンを実行するかを決定する演出パターンの決定確率の全部が異なっていてもよい。つまり、状態確認演出の実行態様は、移行前の遊技状態と、制御されている遊技状態と、に応じて、少なくとも一部が異なる。
【0184】
第1通常状態から第2通常状態へ移行した後の当該第2通常状態に制御されているときの状態において実行可能な状態確認演出の演出パターンには、演出パターンEP1~EP4がある。第1通常状態から第2通常状態へ移行した後の当該第2通常状態に制御されているときの状態は、所定の状態の一例である。本実施形態において、所定の状態であるときには、演出パターンEP1が18/100の確率で決定され、演出パターンEP2が27/100の確率で決定され、演出パターンEP3が35/100の確率で決定され、演出パターンEP4が15/100の確率で決定される。
【0185】
第3通常状態から第2通常状態へ移行した後の当該第2通常状態に制御されているときの状態において実行可能な状態確認演出の演出パターンには、演出パターンEP1~EP6がある。第3通常状態から第2通常状態へ移行した後の当該第2通常状態に制御されているときの状態は、特定の状態の一例である。本実施形態において、特定の状態であるときには、演出パターンEP1が5/100の確率で決定され、演出パターンEP2が27/100の確率で決定され、演出パターンEP3が35/100の確率で決定される。特定の状態であるときには、演出パターンEP4が15/100の確率で決定され、演出パターンEP5が15/100の確率で決定され、演出パターンEP6が3/100の確率で決定される。
【0186】
第3通常状態に制御されているときに実行可能な状態確認演出の演出パターンには、演出パターンEP2~EP7がある。本実施形態において、第3通常状態に制御されているときには、演出パターンEP2が3/100の確率で決定され、演出パターンEP3が15/100の確率で決定され、演出パターンEP4が15/100の確率で決定される。第3通常状態に制御されているときには、演出パターンEP5が35/100の確率で決定され、演出パターンEP6が27/100の確率で決定され、演出パターンEP7が5/100の確率で決定される。
【0187】
第2通常状態及び第3通常状態に制御されているときの遊技演出に関する制御について説明する。
第2通常状態及び第3通常状態に制御されている場合、CPU41aは、第2通常モードに制御する。例えば、第3通常状態から第2通常状態へ移行したとしても、CPU41aは、演出モードを移行させない。CPU41aは、第2通常モードに応じた背景画像HGが表示されるように、演出表示装置15を制御する。また、CPU41aは、第3通常状態から第2通常状態への移行に伴う演出を実行させない。
【0188】
CPU41aは、状態確認演出を実行可能である状況において、状態確認演出を実行させることを促す促進演出を実行するように、演出表示装置15を制御する。CPU41aは、状態確認演出を実行不能である状況において、状態確認演出を実行させることを促す促進演出を実行させないように、演出表示装置15を制御する。
【0189】
CPU41aは、状態確認可能回数が1以上である場合に状態確認演出を実行可能であると判定する。CPU41aは、状態確認可能回数が0である場合に状態確認演出を実行不能であると判定する。状態確認可能回数は、状態確認演出を実行可能な残り回数である。CPU41aは、通常区間から有利区間へ移行したときに、状態確認可能回数として所定の回数(本実施形態では3)をRWM41cに記憶させる。
【0190】
CPU41aは、所定の実行条件が成立すると、状態確認演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。所定の実行条件は、状態確認可能回数が1以上であり、かつ演出操作部25が操作されることにより成立する。つまり、CPU41aは、状態確認可能回数が1以上であるときに、演出操作部25から検知信号を入力すると、状態確認演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。上述したように、CPU41aは、移行前の遊技状態と、制御されている遊技状態と、に応じて状態確認演出の演出パターンを決定する。CPU41aは、状態確認演出を実行させると、状態確認可能回数を1減算する。そして、CPU41aは、促進演出に含まれる状態確認可能回数を特定可能な画像の表示が更新されるように、演出表示装置15を制御する。状態確認可能回数が0となった場合、CPU41aは、促進演出が終了するように、演出表示装置15を制御する。CPU41aは、状態確認演出が開始してから所定時間が経過すると、状態確認演出が終了するように、演出表示装置15を制御する。
【0191】
以上のように、状態確認演出は、第2通常状態に制御されているとき、及び第3通常状態に制御されているときの何れにおいても実行可能である。状態確認演出は、特殊演出の一例である。そして、第3通常状態に制御されているときに実行される状態確認演出の実行態様と、第1通常状態から第2通常状態へ移行した後の当該第2通常状態に制御されているときに実行される状態確認演出の実行態様と、では少なくとも一部が異なる。第3通常状態に制御されているときに実行される状態確認演出の実行態様と、第3通常状態から第2通常状態へ移行した後の当該第2通常状態に制御されているときに実行される状態確認演出の実行態様と、では少なくとも一部が異なる。第3通常状態から第2通常状態へ移行した後の当該第2通常状態に制御されているときに実行される状態確認演出の実行態様と、第1通常状態から第2通常状態へ移行した後の当該第2通常状態に制御されているときに実行される状態確認演出の実行態様と、では少なくとも一部が異なる。換言すれば、特定の状態であるときに実行される状態確認演出の実行態様と、所定の状態であるときに実行される状態確認演出の実行態様と、では少なくとも一部が異なる。
【0192】
その他、CPU41aは、指示情報コマンドを入力すると、当該指示情報コマンドから特定可能なストップボタン21a~21cの操作態様を示唆又は報知するナビ演出を実行するように演出装置群を制御する。CPU41aは、当選コマンドを入力した後に開始コマンドを入力すると、当選コマンドから特定可能な当選役を示唆又は報知する役示唆演出を実行するように演出装置群を制御する。CPU41aは、AT当選コマンドを入力すると、AT抽選に当選したことを示唆又は報知するAT当選演出を実行するように演出装置群を制御する。なお、CPU41aは、装飾ランプ13及びスピーカ14にも演出表示装置15と同様に、各種の遊技演出を実行させてもよい。以上のように、遊技機10は、変動ゲームの実行中に演出装置群において演出を実行可能に構成される。
【0193】
次に、遊技区間、遊技状態、及び演出モードの遷移について、その具体的な一例を説明する。
図12は、遊技状態がAT状態から第1通常状態へ移行した後、第1通常状態から第2通常状態へ移行した場合の一例を示したものである。
【0194】
時点t10において、遊技機10は、遊技区間が有利区間であり、遊技状態がAT状態であるものとする。このとき、AT中差数は、2000であるものとする。遊技機10では、AT中差数は、特定数(本実施形態では2200)に達していないから、差数達成フラグがオンになっておらず、演出モードとして第1ATモードに制御されている。時点t11において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号04に当選したものとする。
【0195】
時点t12において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、ベル役が入賞したものとする。これにより、AT中差数は、2007となる。AT中差数は、特定数に達していない。このため、遊技機10では、差数達成フラグがオンとならず、条件達成演出が実行されない。また、遊技機10では、演出モードが第1ATモードから移行しない。時点t13において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号02に当選したものとする。
【0196】
時点t14において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、スイカ役が入賞したものとする。これにより、AT中差数は、2019となる。AT中差数は、特定数に達していない。このため、遊技機10では、差数達成フラグがオンとならず、条件達成演出が実行されない。さらに、時点t14において、遊技機10では、役抽選で当選番号02に当選したことにより、AT中獲得可能数が0になったものとする。これにより、遊技機10では、有利区間から通常区間へ移行するとともに、AT状態から第1通常状態へ移行する。また、遊技機10では、遊技状態の移行に伴って、第1ATモードから第1通常モードへ移行する。
【0197】
時点t15において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号10に当選したものとする。そして、遊技機10では、有利区間移行抽選が行われるが、当選フラグが当選番号10であるため、有利区間移行抽選に当選しない。その後、時点t16において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、再遊技役が入賞したものとする。
【0198】
時点t17において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号01に当選したものとする。そして、遊技機10では、有利区間移行抽選が行われ、有利区間移行抽選に当選したものとする。その後、時点t18において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、チェリー役が入賞したものとする。時点t18において、遊技機10では、有利区間移行抽選の当選に伴って、通常区間から有利区間へ移行する。遊技機10では、有利区間移行抽選が行われたとき、差数達成フラグがオフであったため、第1通常状態から第2通常状態へ移行する。このように、AT状態が終了したときには、第2通常状態へ移行されうるようになっている。AT状態に制御されているときに条件達成演出が実行されていない場合には、その後にAT状態が終了したときに第2通常状態へ移行される。また、遊技機10では、遊技状態の移行に伴って、第1通常モードから第2通常モードへ移行する。
【0199】
図13は、遊技状態がAT状態から第1通常状態へ移行した後、第1通常状態から第3通常状態へ移行した場合の一例を示したものである。
時点t20において、遊技機10は、遊技区間が有利区間であり、遊技状態がAT状態であるものとする。このとき、AT中差数は、2195であるものとする。遊技機10では、AT中差数は、特定数(本実施形態では2200)に達していないから、差数達成フラグがオンになっておらず、演出モードとして第1ATモードに制御されている。時点t21において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号04に当選したものとする。
【0200】
時点t22において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、ベル役が入賞したものとする。これにより、AT中差数は、2202となる。AT中差数は、特定数に達する。このため、遊技機10では、差数達成フラグがオンとなり、条件達成演出が実行される。そして、遊技機10では、演出モードが第1ATモードから第2ATモードへ移行する。時点t23において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号02に当選したものとする。
【0201】
時点t24において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、スイカ役が入賞したものとする。これにより、AT中差数は、2214となる。さらに、時点t24において、遊技機10では、役抽選で当選番号02に当選したことにより、AT中獲得可能数が0になったものとする。これにより、遊技機10では、有利区間から通常区間へ移行するとともに、AT状態から第1通常状態へ移行する。また、遊技機10では、遊技状態の移行に伴って、第2ATモードから第1通常モードへ移行する。このとき、遊技機10では、条件達成演出が終了する。
【0202】
時点t25において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号10に当選したものとする。そして、遊技機10では、有利区間移行抽選が行われ、有利区間移行抽選に当選したものとする。その後、時点t26において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、再遊技役が入賞したものとする。時点t26において、遊技機10では、有利区間移行抽選の当選に伴って、通常区間から有利区間へ移行する。遊技機10では、有利区間移行抽選が行われたとき、差数達成フラグがオンであったため、第1通常状態から第3通常状態へ移行する。このように、AT状態が終了したときには、第3通常状態へ移行されうるようになっている。AT状態に制御されているときに条件達成演出が実行された場合には、その後にAT状態が終了したときに第3通常状態へ移行される。また、遊技機10では、遊技状態の移行に伴って、第1通常モードから第2通常モードへ移行する。
【0203】
時点t27において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号01に当選したものとする。そして、遊技機10では、AT抽選が行われ、AT抽選に当選したものとする。その後、時点t28において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、チェリー役が入賞したものとする。時点t28において、遊技機10では、AT抽選の当選に伴って、第3通常状態からAT状態へ移行する。また、遊技機10では、遊技状態の移行に伴って、第2通常モードから第1ATモードへ移行する。
【0204】
次に、AT中獲得可能数、及びAT中差数の遷移について、その具体的な一例を説明する。
図14は、遊技状態が第2通常状態からAT状態へ移行した場合の一例を示したものである。
【0205】
時点t30において、遊技機10は、遊技状態が第2通常状態であるものとする。このとき、遊技機10は、演出モードとして第2通常モードに制御されている。時点t31において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号03に当選したものとする。遊技機10では、AT抽選が行われるが、当選フラグが当選番号03であるため、AT抽選に当選しない。
【0206】
時点t32において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、ベル役が入賞したものとする。その後、時点t33において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号01に当選したものとする。遊技機10では、AT抽選が行われ、AT抽選に当選したものとする。これにより、AT中獲得可能数には、AT中獲得可能数の初期値として第1可能数(本実施形態では300)がセットされる。
【0207】
時点t34において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、チェリー役が入賞したものとする。遊技機10では、AT抽選の当選に伴って、第2通常状態からAT状態へ移行する。また、遊技機10では、遊技状態の移行に伴って、第2通常モードから第1ATモードへ移行する。その後、時点t35において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号04に当選したものとする。
【0208】
時点t36において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、ベル役が入賞したものとする。つまり、時点t35から時点t36における変動ゲームにおいて、遊技者は、操作情報に従って第1押し順の操作態様でストップボタン21a~21cを操作したものとする。これにより、AT中差数は、今回の変動ゲームにおける掛け数(本実施形態では3)を減算するとともに、ベル役の入賞に伴う遊技メダルの払出枚数(本実施形態では10)を加算して7となる。AT中獲得可能数は、役抽選で当選番号04に当選したことにより、当選番号04に対応付けられた払出役が入賞することにより払出可能な遊技メダルの最大枚数(本実施形態では10)が減算されて290となる。その後、時点t37において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号04に当選したものとする。
【0209】
時点t38において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、ベルこぼし役が入賞したものとする。つまり、時点t37から時点t38における変動ゲームにおいて、遊技者は、操作情報に従わず第1押し順とは異なる操作態様でストップボタン21a~21cを操作したものとする。これにより、AT中差数は、今回の変動ゲームにおける掛け数(本実施形態では3)を減算するとともに、ベルこぼし役の入賞に伴う遊技メダルの払出枚数(本実施形態では1)を加算して5となる。AT中獲得可能数は、役抽選で当選番号04に当選したことにより、当選番号04に対応付けられた払出役が入賞することにより払出可能な遊技メダルの最大枚数(本実施形態では10)が減算されて280となる。
【0210】
図15は、遊技状態が第3通常状態からAT状態へ移行した場合の一例を示したものである。
時点t40において、遊技機10は、遊技状態が第3通常状態であるものとする。このとき、遊技機10は、演出モードとして第2通常モードに制御されている。時点t41において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号03に当選したものとする。遊技機10では、AT抽選が行われ、AT抽選に当選したものとする。これにより、AT中獲得可能数には、AT中獲得可能数の初期値として第3可能数(本実施形態では800)がセットされる。
【0211】
時点t42において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、ベル役が入賞したものとする。遊技機10では、AT抽選の当選に伴って、第3通常状態からAT状態へ移行する。また、遊技機10では、遊技状態の移行に伴って、第2通常モードから第1ATモードへ移行する。その後、時点t43において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号01に当選したものとする。
【0212】
時点t44において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、チェリー役が入賞したものとする。つまり、時点t43から時点t44における変動ゲームにおいて、遊技者は、チェリー押し位置でストップボタン21a~21cを操作したものとする。これにより、AT中差数は、今回の変動ゲームにおける掛け数(本実施形態では3)を減算するとともに、チェリー役の入賞に伴う遊技メダルの払出枚数(本実施形態では4)を加算して1となる。AT中獲得可能数は、役抽選で当選番号04に当選したことにより、当選番号01に対応付けられた払出役が入賞することにより払出可能な遊技メダルの最大枚数(本実施形態では4)が減算されて796となる。さらに、時点t44において、遊技機10では、上乗せ抽選に当選したものとする。これにより、AT中獲得可能数には、第1獲得数(本実施形態では100)が加算されて896となる。その後、時点t45において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号04に当選したものとする。
【0213】
時点t46において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、ベル役が入賞したものとする。つまり、時点t45から時点t46における変動ゲームにおいて、遊技者は、操作情報に従って第1押し順の操作態様でストップボタン21a~21cを操作したものとする。これにより、AT中差数は、今回の変動ゲームにおける掛け数(本実施形態では3)を減算するとともに、ベル役の入賞に伴う遊技メダルの払出枚数(本実施形態では10)を加算して8となる。AT中獲得可能数は、役抽選で当選番号04に当選したことにより、当選番号04に対応付けられた払出役が入賞することにより払出可能な遊技メダルの最大枚数(本実施形態では10)が減算されて886となる。その後、時点t47において、遊技機10では、変動ゲームが開始されたものとする。このとき、役抽選では、当選番号04に当選したものとする。
【0214】
時点t48において、遊技機10では、変動ゲームが終了し、ベルこぼし役が入賞したものとする。つまり、時点t47から時点t48における変動ゲームにおいて、遊技者は、操作情報に従わず第1押し順とは異なる操作態様でストップボタン21a~21cを操作したものとする。これにより、AT中差数は、今回の変動ゲームにおける掛け数(本実施形態では3)を減算するとともに、ベルこぼし役の入賞に伴う遊技メダルの払出枚数(本実施形態では1)を加算して6となる。AT中獲得可能数は、役抽選で当選番号04に当選したことにより、当選番号04に対応付けられた払出役が入賞することにより払出可能な遊技メダルの最大枚数(本実施形態では10)が減算されて876となる。
【0215】
以上のように、第3通常状態からAT状態へ移行したときは、第2通常状態からAT状態へ移行したときよりも、AT中獲得可能数の初期値が多い。このため、第3通常状態からAT状態へ移行したときは、第2通常状態からAT状態へ移行したときよりも、AT状態において実行可能な変動ゲームの回数が多くなり易い。よって、第3通常状態からAT状態へ移行したときは、第2通常状態からAT状態へ移行したときよりも、上乗せ抽選に当選する回数が多くなり易く、AT中獲得可能数が加算され易い。これらのことから、第3通常状態からAT状態へ移行したときは、第2通常状態からAT状態へ移行したときよりも、AT中差数が多くなり易い。このため、第3通常状態からAT状態へ移行したときは、第2通常状態からAT状態へ移行したときよりも、少なくともAT状態へ移行してから当該AT状態が終了するまでにおける遊技媒体の付与に関する有利度が高い。また、特定条件が成立した場合は、特定条件が成立しなかった場合よりも、少なくとも有利区間から通常区間へ移行してから次の有利区間が終了するまでにおける遊技媒体の付与に関する有利度が高い。
【0216】
そして、第3通常状態からAT状態へ移行したときは、第2通常状態からAT状態へ移行したときよりも、AT中差数が多くなり易いから、特定条件が成立し易い。そして、特定条件が成立した場合は、特定条件が成立しなかった場合よりも、有利区間から通常区間へ移行した後に、再び有利区間へと移行する確率が高く、かつ第3通常状態に制御され易い。このため、第3通常状態からAT状態へ移行したときは、第2通常状態からAT状態へ移行したときよりも、AT状態へ移行してから特定条件が成立することなくAT状態が終了するまでにおける遊技媒体の付与に関する有利度が高い。また、特定条件が成立した場合は、特定条件が成立しなかった場合よりも、有利区間から通常区間へ移行してから特定条件が成立することなく有利区間が終了するまでにおける遊技媒体の付与に関する有利度が高い。
【0217】
このように、遊技機10は、特定条件が成立したか否かによって、遊技媒体の付与に関する有利度が異なる。このため、RWM40cに記憶されている特定条件の成立に係る情報が初期化された場合には、上述のような遊技媒体の付与に関する期待度の関係性が成り立たない。つまり、第3通常状態からAT状態へ移行したときは、第2通常状態からAT状態へ移行したときよりも、AT状態へ移行してから特定条件の成立に係る情報が初期化されるまでにおける遊技媒体の付与に関する有利度が高いともいえる。また、特定条件が成立した場合は、特定条件が成立しなかった場合よりも、有利区間から通常区間へ移行してから特定条件の成立に係る情報が初期化されるまでにおける遊技媒体の付与に関する有利度が高いともいえる。本実施形態において、特定条件の成立に係る情報は、AT中獲得可能数、AT中差数、差数達成フラグ、及び現在の遊技状態を特定可能な情報である。
【0218】
ここで、AT中差数は、操作情報に従ってストップボタン21a~21cを操作したときと、操作情報に従わずストップボタン21a~21cを操作したときと、で増減する数(値)が異なる。一方、AT獲得可能数は、操作情報に従ってストップボタン21a~21cを操作したときと、操作情報に従わずストップボタン21a~21cを操作したときと、で増減する数が異ならない。このため、例えば、所定のAT状態におけるAT獲得可能数の総数が同じであったとしても、操作情報に従わずストップボタン21a~21cを操作したときは、操作情報に従ってストップボタン21a~21cを操作したときよりも、AT中差数が少なくなり易い。このため、操作情報に従わずストップボタン21a~21cを操作したときは、操作情報に従ってストップボタン21a~21cを操作したときよりも、特定条件が成立する期待値が低くなる。換言すれば、AT状態において、推奨されている操作態様でストップボタン21a~21cを操作しない場合は、推奨されている操作態様でストップボタン21a~21cを操作するよりも特定条件が成立する期待値が低い。
【0219】
実施形態の効果について説明する。
(1)従来、遊技機の一例である回胴式遊技機には、例えば、特許文献1に記載された回胴式遊技機のように、複数の遊技状態のうち何れかの遊技状態に制御可能に構成されるものがある。このような回胴式遊技機は、例えば、所定の条件が成立したことに基づいて遊技状態を移行させる制御を行う。しかしながら、今日においては、遊技状態の移行に関する制御について、さらに工夫を施すことによって、興趣を向上させることが期待される。
【0220】
第2通常状態及び第3通常状態よりも遊技媒体が付与され易い状態であるAT状態へ移行した場合、その後にAT状態が終了したときには、再びAT状態へと移行することを期待する遊技者は第2通常状態よりもAT状態へ移行し易い第3通常状態へ移行されることを所望することが考えられる。遊技機10では、AT状態に制御されているときに条件達成演出が実行された場合、当該AT状態が終了したときには第3通常状態へ移行される。これにより、AT状態に制御されているときにおいて、遊技媒体を獲得することに加え、特定条件が成立して条件達成演出が実行されることに対しても期待させることができ、興趣を向上させることができる。
【0221】
(2)第3通常状態からAT状態へ移行した場合は、第2通常状態からAT状態へ移行した場合よりも、AT状態へ移行した後における遊技媒体の付与に関する有利度が高い。このため、AT状態が終了したときには、第2通常状態ではなく第3通常状態へ移行され、第3通常状態からAT状態へ移行されることを遊技者がより所望することが考えられる。これにより、AT状態に制御されているときにおいて、特定条件が成立して条件達成演出が実行されることに対して更に期待させることができ、興趣を向上させることができる。
【0222】
(3)AT状態において、推奨されている操作態様(押し順及び押し位置)である操作情報に従った操作態様でストップボタン21a~21cを操作しない場合は、操作情報に従った操作態様でストップボタン21a~21cを操作するよりも特定条件が成立する期待値が低い。これにより、AT状態が終了したときに第3通常状態へ移行されることを所望する遊技者に対し、AT状態におけるストップボタン21a~21cの操作についても興趣を向上させることができる。よって、ストップボタン21a~21cの操作態様により、その後の遊技の結果が変化しうるという遊技機本来の楽しみを与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0223】
(4)遊技機10は、第2通常状態及び第3通常状態の何れの遊技状態においても、状態確認演出を実行可能に構成される。そして、第3通常状態に制御されているときに実行される状態確認演出の実行態様と、第3通常状態から第2通常状態へ移行した後の当該第2通常状態に制御されているときに実行される状態確認演出の実行態様と、では、少なくとも一部が異なる。このため、遊技機10は、状態確認演出が実行されることにより、現在の遊技状態が第2通常状態及び第3通常状態の何れであるかを推測する楽しみを与えることができる。特に、第3通常状態は、第2通常状態よりもAT状態へ移行し易い状態であるから、AT状態が終了した後において、第3通常状態から第2通常状態へ移行されないことを所望する遊技者に対し状態確認演出の実行態様について注目させることができる。よって、興趣を向上させることができる。
【0224】
(5)状態確認演出は、遊技者が演出操作部25を操作したことにより実行可能である。つまり、遊技者は、状態確認演出を自身のタイミングで実行させることができる。これにより、遊技機10は、状態確認演出が実行されたことについて遊技者が気付かないことを抑制することができる。また、例えば、遊技者は、遊技を継続するか否かを迷っているときに演出操作部25を操作して状態確認演出を実行させ、状態確認演出の実行態様に基づいて遊技を継続するか否かを決める判断材料とすることができる。また、例えば、第3通常状態へ移行されてから実行された変動ゲームの回数が少ないほうが第2通常状態へ移行されている確率が低い遊技機であれば、第3通常状態へ移行した後すぐに状態確認演出が実行されても、状態確認演出が実行されることに対する利益が半減することが考えられる。このように、遊技機10は、状況に応じて状態確認演出を実行させることができるから、状態確認演出が実行されることによる利益を享受させ易くすることができる。
【0225】
(6)第3通常状態から移行した第2通常状態に制御されているときに実行される状態確認演出の実行態様と、第3通常状態とは異なる遊技状態から移行した第2通常状態に制御されているときに実行される状態確認演出の実行態様と、では少なくとも一部が異なる。このため、遊技機10は、状態確認演出が実行されることにより、第3通常状態を経て第2通常状態へ移行したか否かを推測する楽しみを与えることができる。特に、遊技者が変わった場合、新たにプレイを開始する遊技者は、遊技状態がどのように遷移したかを特定し難い。そのところ、遊技機10は、状態確認演出が実行されることにより、第3通常状態に制御されているか否かに加え、第3通常状態ではないと推測した場合には第3通常状態を経て第2通常状態へ移行されたか否かを推測させることができる。よって、遊技状態について推測する楽しみを与えることができ、興趣を向上させることができる。
【0226】
(7)従来、遊技機の一例である回胴式遊技機には、例えば、特許文献1に記載された回胴式遊技機のように、遊技状態とは別に、複数の遊技区間(通常区間及び有利区間)のうち何れかの遊技区間に制御可能に構成される。このような回胴式遊技機は、例えば、内部抽選において所定の役に当選したときに遊技区間を移行させる制御を行う。しかしながら、今日においては、遊技区間の移行に関する制御について、さらに工夫を施すことによって、興趣を向上させることが期待される。
【0227】
有利区間は、通常区間(非有利区間)よりも遊技者にとって有利な区間であるから、通常区間に制御されているときには、有利区間へ移行することについて遊技者に期待感を持たせることができる。そして、遊技機10では、有利区間から通常区間へ移行する前に特定条件が成立したかによって、その後の通常区間に制御されているときに実行される有利区間への移行に関する有利区間移行抽選の抽選内容を異ならせた。これにより、遊技機10では、通常区間に制御されているときに有利区間へ移行することについて期待させつつ、その前の通常区間へ移行する前において特定条件が成立するか否かについても期待させることができ、興趣を向上させることができる。
【0228】
(8)特定条件が成立した場合と、特定条件が成立しなかった場合と、では、その後に通常区間へ移行した後において実行される有利区間移行抽選により有利区間へ移行させることを決定する確率が異なる。このため、通常区間から有利区間へ移行されることを所望する遊技者に対して、通常区間へ移行する前において特定条件が成立するか否かについて期待させることができ、興趣を向上させることができる。
【0229】
(9)特定条件が成立した場合は、特定条件が成立しなかった場合よりも、有利区間から通常区間へ移行した後における遊技媒体の付与に関する有利度が高い。よって、通常区間へ移行する前において特定条件が成立するか否かについて期待させることができ、興趣を向上させることができる。
【0230】
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0231】
・遊技機10は、AT終了条件が成立した場合、通常区間へ移行しないようにしてもよい。つまり、遊技機10は、AT終了条件が成立した場合、第1通常状態へ移行しないようにしてもよい。この場合、遊技機10は、AT状態が終了したときに特定条件が成立していた場合に第3通常状態へ移行するようにしてもよい。一方、遊技機10は、AT状態が終了したときに特定条件が成立していなかった場合に第2通常状態へ移行するようにしてもよい。この場合、AT状態から第2通常状態へ移行した後の当該第2通常状態に制御されているときの状態は、所定の状態の一例である。
【0232】
・遊技機10では、第2通常状態から第3通常状態へ移行する場合があってもよい。例えば、CPU40aは、第2通常状態に制御されているとき、情報算出処理(ステップS116)において、第3通常状態の開始条件が成立するか否かを判定してもよい。例えば、第3通常状態の開始条件は、所定の抽選の結果に基づいて成立するか否かを決定してもよい。CPU40aは、遊技更新処理(ステップS117)において、第3通常状態の開始条件していた場合に、第2通常状態から第3通常状態へ移行させるとよい。
【0233】
・遊技機10では、第3通常状態から第2通常状態へ移行しないようにしてもよい。つまり、遊技機10では、第1通常状態から第3通常状態へ移行した場合、AT状態へ移行するまで第3通常状態に制御されるようにしてもよい。遊技機10では、第2通常状態から第3通常状態へ移行するようにしてもよい。遊技機10では、第2通常状態から第3通常状態へ移行した場合、AT状態へ移行するまで第3通常状態に制御されるようにしてもよい。遊技機10では、第2通常状態から第3通常状態へ移行しないようにしてもよい。
【0234】
・有利区間移行処理のステップS207において、CPU40aは、移行先状態情報として第2通常状態及び第3通常状態の何れかをRWM40cに記憶させるようにしてもよい。例えば、有利区間移行処理のステップS207において、CPU40aは、移行先状態情報を第2通常状態及び第3通常状態の何れにするかを抽選により決定してもよい。この場合、移行先状態情報が第3通常状態となる確率は、移行先状態情報が第2通常状態となる確率よりも高くてもよい。
【0235】
・差数達成フラグがオンである場合には、有利区間移行抽選に当選すると、第3通常状態に制御されるときと、第2通常状態に制御されるときと、があるようにしてもよい。例えば、有利区間移行抽選に当選した場合には、役抽選の結果に応じて移行先状態情報が決定されるようにしてもよい。この場合、第3通常状態に制御される確率は、第2通常状態に制御される確率よりも高くなるようにしてもよい。差数達成フラグがオンではない場合には、有利区間移行抽選に当選すると、第2通常状態に制御されるときと、第3通常状態に制御されるときと、があるようにしてもよい。例えば、有利区間移行抽選に当選した場合には、役抽選の結果に応じて移行先状態情報が決定されるようにしてもよい。この場合、第2通常状態に制御される確率は、第3通常状態に制御される確率よりも高くなるようにしてもよい。差数達成フラグがオンである場合は、差数達成フラグがオンではない場合よりも第3通常状態に制御される確率が高くなるようにしてもよい。CPU40aは、差数達成フラグがオン及びオフの何れであるかに応じて、第3通常ゲーム数の初期値を異ならせてもよい。この場合、差数達成フラグがオンであった場合は、差数達成フラグがオフであった場合よりも、第3通常ゲーム数の初期値が多くてもよい。
【0236】
・第3通常ゲーム数の初期値は、10であることに限らず、9以下であってもよいし、11以上であってもよい。第3通常ゲーム数の初期値は、0であってもよい。
・条件達成演出は、有利区間が終了した後の通常区間において有利区間移行抽選に当選し易いことを特定可能な演出であってもよい。例えば、条件達成演出は、「次回の有利区間移行抽選の当選が高確率」という文字画像が演出表示装置15に表示される演出であってもよい。条件達成演出は、AT状態が終了した後に第3通常状態へ移行することを特定可能な演出であってもよい。例えば、条件達成演出は、「AT終了後、第3通常状態へ移行確定」という文字画像が演出表示装置15に表示される演出であってもよい。
【0237】
・条件達成演出は、AT状態が終了する前に終了してもよい。例えば、条件達成演出は、条件達成演出が開始してから所定の時間が経過したときに終了してもよい。
・条件達成演出は、AT状態が終了した後も実行可能であってもよい。例えば、AT終了条件が成立したタイミングで特定条件が成立した場合には、AT状態が終了した後、第1通常状態において実行してもよい。この場合、条件達成演出は、条件達成演出が開始してから所定の時間が経過したときに終了してもよい。
【0238】
・状態確認演出は、変動ゲームの実行中において実行可能である一方、変動ゲームの非実行中において実行不能であってもよい。つまり、状態確認演出は、状態確認可能回数が1以上であり、かつ演出操作部25が操作されたとしても、変動ゲームが実行されていなければ実行されなくてもよい。状態確認演出は、変動ゲームの実行中に加え、変動ゲームの非実行中においても実行可能であってもよい。つまり、状態確認演出は、変動ゲームの非実行中に、状態確認可能回数が1以上であり、かつ演出操作部25が操作されたときに実行されてもよい。
【0239】
・状態確認演出は、状態確認可能回数が1以上でなくても、実行可能であってもよい。つまり、状態確認演出は、状態確認可能回数が1以上でなくても、演出操作部25が操作されたときに実行されてもよい。
【0240】
・通常区間から有利区間へ移行したときにRWM41cに記憶される状態確認可能回数は、3であることに限らない。2以下であってもよく、4以上であってもよい。状態確認可能回数は、抽選により回数が決定されてもよい。例えば、通常区間へ移行する前の有利区間において、状態確認可能回数を更新(増加)させる抽選が行われてもよい。これにより、有利区間から通常区間へ移行した後、再び有利区間へ移行したときに前回の有利区間において獲得した状態確認可能回数を使用して遊技状態を確認することができる。
【0241】
・状態確認演出は、演出操作部25が操作されなくても実行される場合があってもよい。CPU41aは、変動ゲームの実行中に実行させる演出を決定するとき、状態確認演出を実行するか否かを決定してもよい。状態確認演出を実行することを決定した場合、CPU41aは、変動ゲームの実行中において状態確認演出を実行させてもよい。この場合、CPU41aは、状態確認演出を実行させても、状態確認可能回数を減算しなくてもよい。
【0242】
・状態確認演出の所定の実行条件は、状態確認可能回数が1以上であり、かつ演出操作部25が操作されることに限らない。例えば、状態確認演出の所定の実行条件は、CPU41aが行う実行する演出を決定する処理において、状態確認演出が決定されたときに成立してもよい。例えば、状態確認演出の所定の実行条件は、役抽選の結果に基づいて成立してもよい。例えば、状態確認演出は、第2通常状態又は第3通常状態に制御されているときにおける役抽選において所定の当選番号に当選したときに実行されるようにしてもよい。
【0243】
・状態確認演出の演出パターンは、適宜変更してもよい。状態確認演出の演出パターンは、6種類以下であってよく、8種類以上であってもよい。状態確認演出の演出パターンは、少なくとも2種類以上であるとよい。また、状態確認演出の演出パターンに応じて表示される文字画像CKは、適宜変更してもよい。例えば、文字画像CKには、「第3通常状態滞在期待度約20%」や「第2通常状態滞在期待度約90%」などを採用してもよい。また、状態確認演出の演出パターンの決定確率は、移行前の遊技状態と、制御されている遊技状態と、に応じて、適宜変更してもよい。
【0244】
・CPU41aは、有利区間の終了条件に係る処理を行わなくてもよい。つまり、有利区間から通常区間へ移行する条件には、有利区間の終了条件が含まれなくてもよい。
・有利区間の終了条件は、有利区間において実行された変動ゲームの回数がゲーム上限数に達すること、及び、有利区間における遊技メダルの差数が差数上限数に達することの何れか一方だけであってもよい。
【0245】
・特定条件は、AT状態へ移行した後における遊技メダルの差数が特定数以上となることに代えて、又は、加えて、有利区間の終了条件が成立したときに成立してもよい。
・特定条件は、AT状態へ移行した後における遊技メダルの差数が特定数以上となることに代えて、又は、加えて、役抽選の結果に基づいて成立してもよい。例えば、特定条件は、AT状態に制御されているときにおける役抽選において所定の当選番号に当選したときに成立するようにしてもよい。
【0246】
・CPU40aは、AT上限処理において今回の変動ゲームにおける掛け数(ベット数)をAT中獲得可能数に加算してもよい。この場合、再遊技が作動して実行された変動ゲームの場合、CPU40aは、AT中獲得可能数に加算しなくてもよい。
【0247】
・AT終了条件は、AT中獲得可能数が0になることに代えて、又は、加えて、AT中実行可能ゲーム数が0になることにより成立してもよい。AT中実行可能ゲーム数は、AT状態において実行可能な変動ゲームの残り回数を特定可能な情報であり、RWM40cに記憶される情報である。AT抽選に当選した場合、CPU40aは、AT中実行可能ゲーム数の初期値(例えば、50~300の何れか)を決定してもよい。AT中実行可能ゲーム数の初期値は、AT抽選に当選したときの遊技状態に応じて異ならせてもよい。例えば、第3通常状態においてAT抽選に当選したときは、第2通常状態においてAT抽選に当選したときよりもAT中実行可能ゲーム数の初期値が多くなるようにしてもよい。CPU40aは、AT状態において変動ゲームが実行される毎にAT中実行可能ゲーム数を1減算する。CPU40aは、AT中実行可能ゲーム数を上乗せ抽選の当選により増加してもよい。
【0248】
・AT終了条件は、AT中獲得可能数が0になることに代えて、又は、加えて、ナビ可能回数が0になることにより成立してもよい。ナビ可能回数は、AT状態において操作情報を表示させることが可能な残り回数を特定可能な情報であり、RWM40cに記憶される情報である。AT抽選に当選した場合、CPU40aは、ナビ可能回数の初期値(例えば、10~100の何れか)を決定してもよい。ナビ可能回数の初期値は、AT抽選に当選したときの遊技状態に応じて異ならせてもよい。例えば、第3通常状態においてAT抽選に当選したときは、第2通常状態においてAT抽選に当選したときよりもナビ可能回数の初期値が多くなるようにしてもよい。CPU40aは、AT状態において操作情報を表示させる毎にナビ可能回数を1減算する。CPU40aは、ナビ可能回数を上乗せ抽選の当選により増加してもよい。
【0249】
・差数達成フラグがオンである場合は、差数達成フラグがオンではない場合よりも有利区間移行抽選に当選する確率が低くなるようにしてもよい。高確率用の判定値は、低確率かつ当選番号01,02用の判定値よりも小さい値であってもよい。高確率用の判定値は、低確率かつ当選番号03~09用の判定値よりも小さい値であってもよい。差数達成フラグがオンである場合に用いられる有利区間移行判定値と、差数達成フラグがオンではない場合に用いられる有利区間移行判定値とは、一部が同じであってもよい。差数達成フラグがオンである場合に用いられる有利区間移行判定値と、差数達成フラグがオンではない場合に用いられる有利区間移行判定値とは、一部又は全部が異なってもよい。つまり、差数達成フラグがオンである場合に用いられる有利区間移行判定値と、差数達成フラグがオンではない場合に用いられる有利区間移行判定値とは、少なくとも一部が異なってもよい。
【0250】
・第3通常状態である場合は、第2通常状態である場合よりもAT抽選に当選する確率が低くなるようにしてもよい。当選番号03~09用の判定値は、当選番号01,02用の判定値よりも大きい値であってもよい。当選番号10用の判定値は、当選番号03~09用の判定値よりも大きい値であってもよい。当選番号10用の判定値は、当選番号01,02用の判定値よりも大きい値であってもよい。第2通常状態である場合に用いられるAT移行判定値と、第3通常状態である場合に用いられるAT移行判定値とは、全部が異なっていてもよい。第2通常状態である場合に用いられるAT移行判定値と、第3通常状態である場合に用いられるAT移行判定値とは、一部又は全部が異なってもよい。つまり、第2通常状態である場合に用いられるAT移行判定値と、第3通常状態である場合に用いられるAT移行判定値とは、少なくとも一部が異なってもよい。
【0251】
・払出役の種類は、適宜変更してもよい。また、払出役に応じた遊技メダルの払出枚数は、適宜変更してもよい。再遊技役は、複数種類あってもよい。遊技機10は、賞としてボーナス遊技の付与が定められたボーナス役(所謂、役物連続作動装置)を備えてもよい。ボーナス役は、1種類であってもよく、複数種類あってもよい。そして、当選番号の種類は、適宜変更してもよい。当選番号に定められている変動ゲームにおいて入賞可能な役は、適宜変更してもよい。例えば、当選番号04~09には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベルこぼし役が定められておらず、ベル役のみが定められていてもよい。この場合、当選番号04~09のうち何れかに当選している場合であって、第1押し順~第6押し順のうち予め定められた何れか1つの押し順で停止操作されたときには、押し位置に関係なく、ベル役が入賞するようにリールが停止される。一方、前記1つの押し順とは異なる押し順で停止操作されたときには、押し位置に関係なく、ベルこぼしの図柄の組み合わせが導出されるようにリールが停止される。なお、遊技機10では、ベルこぼしの図柄の組み合わせが導出されても、賞が付与されない。当選番号の役判定値は、当選番号に応じて、それぞれ適宜変更してもよい。つまり、当選番号に当選する確率は、当選番号に応じて、それぞれ適宜変更してもよい。
【0252】
・第2通常状態及び第3通常状態では、払出表示部36において操作情報の表示が行われうるようにしてもよい。この場合、第2通常状態及び第3通常状態において操作情報が表示される確率は、AT状態よりも低確率であってもよい。なお、通常区間は、操作情報を表示させることが禁止されている区間である。よって、少なくとも第1通常状態では、操作情報の表示が行われない。
【0253】
・CPU40aは、遊技状態に応じて役抽選の内容を異ならせてもよい。例えば、AT状態に制御されているときと、通常状態に制御されているときと、で役抽選の内容を異ならせてもよい。役判定値は、遊技状態によって異ならせてもよい。CPU40aは、AT状態に制御されているときに、通常状態に制御されているときよりも払出役に当選する確率を高くなるようにしてもよい。これにより、遊技機10では、AT状態に制御されているときに、通常状態に制御されているときよりも遊技メダルが付与され易くなる。例えば、CPU40aは、AT状態に制御されているときに、通常状態に制御されているときよりも再遊技役に当選する確率を高くなるようにしてもよい。例えば、CPU40aは、AT状態に制御されているときに、通常状態に制御されているときよりもはずれとなる確率を低くなるようにしてもよい。
【0254】
・特定数は、2199以下であってもよいし、2201以上であってもよい。ただし、特定数は、差数上限数よりも少ない数であるとよい。
・第1可能数、第2可能数、第3可能数、及び第4可能数は、適宜変更してもよい。上記実施形態において第1可能数~第4可能数は、第1可能数<第4可能数<第3可能数<第2可能数の順に多い。これに限らず、第1可能数~第4可能数は、上記実施形態とは異なる数にしてもよく、その多少関係を変更してもよい。
【0255】
・遊技機10は、複数の設定値(例えば1~6)のうち何れかの設定値に設定する機能を備えていてもよい。遊技機10は、CPU40aが行う各種の抽選を設定されている設定値に応じて当選確率を異ならせてもよい。例えば、遊技機10は、役抽選において各当選番号に当選する確率が、設定されている設定値に応じてそれぞれ異なっていてもよい。例えば、遊技機10は、有利区間移行抽選に当選する確率が、設定されている設定値に応じて異なっていてもよい。例えば、遊技機10は、AT抽選に当選する確率が、設定されている設定値に応じて異なっていてもよい。
【0256】
・情報表示部30は、有利区間表示部を有してもよい。有利区間表示部は、有利区間に制御されているか否かを特定可能な情報を表示する。有利区間表示部は、有利区間に制御されているときに点灯する一方、有利区間に制御されていないときに消灯するようにしてもよい。有利区間表示部は、有利区間のうち一部の区間に制御されているときに点灯するようにしてもよい。つまり、有利区間表示部は、有利区間のうち少なくとも一部の区間に制御されているときに点灯するようにしてもよい。
【0257】
・主基板40の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。また、CPU40aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・副基板41の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、演出表示装置15を専門に制御する表示基板、スピーカ14を専門に制御する音基板、及び装飾ランプ13を専門に制御するランプ基板を設けてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに設けてもよい。また、CPU41aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0258】
・遊技機10は、遊技媒体を付与するにあたって、電子データから構成される仮想媒体が付与される回胴式遊技機に具体化してもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払い出されない回胴式遊技機(所謂、メダルレス遊技機)に具体化してもよい。このような回胴式遊技機は、払出役の入賞に伴って仮想媒体が付与された場合、1ベットボタン又はMAXベットボタンが操作されることにより、付与された仮想媒体から掛け数を設定することが可能であってもよい。即ち、回胴式遊技機は、仮想媒体を使用することで変動ゲームを実行可能に構成されてもよい。
【0259】
・遊技機10は、パチンコ遊技機として具体化してもよい。パチンコ遊技機は、遊技者が操作可能な操作手段としてハンドルを備える。パチンコ遊技機では、ハンドルが操作されることにより、遊技媒体としての遊技球が発射されうる。パチンコ遊技機は、ハンドルの操作態様に応じて遊技球の発射強度を調整することができる。例えば、遊技球の発射強度には、「左打ち」となる発射強度と、「右打ち」となる発射強度と、がある。パチンコ遊技機では、制御されている遊技状態に応じて推奨されているハンドルの操作態様が異なるものもある。例えば、遊技状態には、通常状態と、確変状態と、時短状態と、大当り遊技状態と、がある。例えば、パチンコ遊技機では、通常状態において推奨されているハンドルの操作態様が左打ちであり、確変状態、時短状態、及び大当り遊技状態において推奨されているハンドルの操作態様が右打ちである。発射された遊技球は、遊技領域に形成された所定の入賞口に入球しうる。パチンコ遊技機では、所定の入賞口に遊技球が入球することに基づいて変動ゲームの実行が保留されうる。
【0260】
パチンコ遊技機では、変動ゲームの実行が保留されているときに、変動ゲームが実行されておらず、かつ大当り遊技状態でなければ、変動ゲームが開始される。パチンコ遊技機では、変動ゲームを開始するときに内部抽選(大当り抽選)が行われる。パチンコ遊技機では、大当り抽選の結果に基づいて変動パターンが決定される。パチンコ遊技機では、変動ゲームの実行時間が、決定された変動パターンに対応した変動時間に達すると変動ゲームが終了する。パチンコ遊技機には、内部抽選として、大当り抽選とは異なる小当り抽選を行うものもある。
【0261】
パチンコ遊技機では、変動ゲームの実行中において各種の演出が実行される。当該各種の演出には、装飾図柄を用いた演出ゲーム、及び大当りとなるかを示唆又は報知する予告演出が含まれる。パチンコ遊技機では、制御されている遊技状態に応じて演出モードが移行しうる。パチンコ遊技機は、制御されている演出モードに応じて演出ゲームや予告演出の実行態様の少なくとも一部を異ならせる。パチンコ遊技機は、演出を実行する可動体を備えるものもある。例えば、パチンコ遊技機では、大当り期待度が高い予告演出が実行されるとき、可動体を用いた演出が実行される。パチンコ遊技機は、遊技者が操作可能な演出ボタンを備えるものもある。例えば、遊技機10では、演出ボタンの受付期間中において、演出ボタンが操作されることにより演出が実行される。
【0262】
パチンコ遊技機では、大当り抽選で当選していなかった場合、変動ゲームが終了すると、次の変動ゲームが開始しうる。パチンコ遊技機では、大当り抽選で当選していた場合、変動ゲームが終了すると、大当り遊技状態へ移行する。パチンコ遊技機では、大当り遊技状態であるときに大入賞口に遊技球を入球させることができ、遊技者が保有する遊技球を増加させることができる。よって、大当り遊技状態に制御されているときは、非大当り遊技状態に制御されているときよりも遊技球が付与され易い。大当り遊技状態に制御されているときとは、大当り遊技状態へ移行してから大当り遊技状態が終了するまでの区間として把握することができる。また、非大当り遊技状態に制御されているときとは、大当り遊技状態とは異なる遊技状態(例えば、通常状態、確変状態、及び時短状態)へ移行してから大当り遊技状態が開始するまでの区間として把握することができる。パチンコ遊技機は、大当り遊技状態の種類が複数あるものもある。大当り遊技状態は、その種類に応じてラウンド数が異なりうる。パチンコ遊技機では、大当り遊技状態の種類に応じて獲得できる遊技球の数が異なりうる。
【0263】
パチンコ遊技機では、大当り遊技状態に制御されているときに各種の演出が実行される。当該各種の演出には、オープニング演出、ラウンド演出、及びエンディング演出が含まれる。パチンコ遊技機では、大当り遊技状態に制御されているとき、ある条件が成立したことに基づいて演出が実行されるものもある。例えば、パチンコ遊技機では、実行が保留されている変動ゲームの中に大当りとなる変動ゲームがあったときに、大当り遊技状態が終了した後の変動ゲームにおいて大当りとなることを示唆又は報知する演出が実行される。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球が特定領域を通過したときに、遊技球が特定領域を通過したことを示唆又は報知する演出が実行される。例えば、パチンコ遊技機では、大当り遊技状態中の遊技球の獲得数が、ある一定数以上となったときに、遊技球の獲得数を示唆又は報知する演出が実行される。例えば、パチンコ遊技機では、大当り遊技状態が終了した後において、通常状態よりも有利な遊技状態であるとき、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を示唆又は報知する演出が実行される。
【0264】
大当り遊技状態は、その種類に応じて大当り遊技状態の終了後に制御される遊技状態が異なりうる。例えば、パチンコ遊技機では、大当り遊技状態が終了すると、通常状態へ移行する場合と、通常状態とは異なる遊技状態へ移行する場合と、がある。例えば、通常状態とは異なる遊技状態は、通常状態に制御されているときよりも大当り抽選に当選する確率が高い確変状態、又は通常状態に制御されているときよりも所定の入賞口に遊技球が入球し易い時短状態である。なお、確変状態に制御されているときは、通常状態に制御されているときよりも所定の入賞口に遊技球が入球し易い。確変状態及び時短状態に制御されているときは、通常状態に制御されているときよりも、所定の入賞口への遊技球の入球に伴って遊技球が付与され易い高ベース状態となる。時短状態に制御されているときは、通常状態に制御されているときと大当り抽選に当選する確率が同じである。確変状態に制御されているときは、通常状態に制御されているときよりも大当り遊技状態へ移行され易い。因みに、1種2種混合機であれば、時短状態に制御されているときは、通常状態に制御されているときよりも大当り遊技状態へ移行され易くなっている。
【0265】
パチンコ遊技機では、確変状態へ移行した場合、所定の終了条件が成立すると通常状態へ移行する。パチンコ遊技機では、時短状態へ移行した場合、所定の終了条件が成立すると通常状態へ移行する。なお、パチンコ遊技機では、確変状態及び時短状態に制御されているとき、所定の終了条件が成立する前に大当り抽選に当選すると大当り遊技状態へ移行する。確変状態に制御されているときは、通常状態に制御されているときよりも大当り遊技状態へ移行し易いから、遊技者にとって有利である。そして、例えば、確変状態に制御されているときは、通常状態に制御されているときよりもラウンド数が多い種類の大当り遊技状態へ移行し易い。これにより、確変状態から大当り遊技状態へ移行したときは、通常状態から大当り遊技状態へ移行したときよりも、大当り遊技状態へ移行した後における遊技球の付与に関する有利度が高い。
【0266】
確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)や、次回の大当り遊技状態へ移行するまで確変状態が継続する仕様がある。また、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。遊技球が特定領域を通過することを契機に確変状態に制御するパチンコ遊技機は、遊技球が特定領域を通過しないと確変状態へ移行しない。パチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。パチンコ遊技機は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、パチンコ遊技機は、通常状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能な仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、パチンコ遊技機は、大当り抽選において大当りに当選したことに基づいて移行する大当り遊技状態と、遊技球が特定領域を通過したことに基づいて移行する大当り遊技状態と、を備えるパチンコ遊技機(所謂、1種2種混合機)に具体化してもよい。また、パチンコ遊技機は、大当り抽選を行わず、遊技球が特定領域を通過したことに基づいて移行する大当り遊技状態を備えるパチンコ遊技機に具体化してもよい。遊技球が特定領域を通過したことに基づいて大当り遊技状態へ移行するパチンコ遊技機は、遊技球が特定領域を通過しないと大当り遊技状態へ移行しない。そして、遊技球が特定領域を通過したことに基づいて大当り遊技状態へ移行するパチンコ遊技機は、推奨されている操作態様でハンドルを操作しない場合、推奨されている操作態様でハンドルを操作するよりも遊技球が特定領域を通過し難くなるように構成される。
【0267】
パチンコ遊技機は、遊技球を付与するにあたって、電子データから構成される仮想媒体が付与されるパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、パチンコ遊技機は、物理的な遊技媒体が払い出されないパチンコ遊技機(所謂、管理遊技機)に具体化してもよい。このようなパチンコ遊技機は、仮想媒体を使用することで発射可能な遊技球に変換し、当該遊技球を発射可能に構成される。
【0268】
各実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(付記1-1)遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出に関する制御を実行する演出制御手段と、を備え、前記遊技状態には、第1状態と、第2状態と、第3状態と、があり、前記第3状態に制御されているときは、前記第1状態に制御されているとき、及び前記第2状態に制御されているときよりも遊技媒体が付与され易く、前記第2状態に制御されているときは、前記第1状態に制御されているときよりも前記第3状態へ移行され易く、前記第3状態に制御されているときには、特定演出が実行される場合があり、前記特定演出は、特定条件が成立したときに実行され、前記第3状態に制御されているときに前記特定演出が実行された場合には、その後に前記第3状態が終了したときに前記第2状態へ移行されることを特徴とする遊技機。
【0269】
(付記1-2)前記第2状態から前記第3状態へ移行したときは、前記第1状態から前記第3状態へ移行したときよりも、前記第3状態へ移行した後における遊技媒体の付与に関する有利度が高い(付記1-1)に記載の遊技機。
【0270】
(付記1-3)遊技者が操作可能な特定操作手段を備え、前記第3状態において、推奨されている操作態様で前記特定操作手段を操作しない場合は、推奨されている操作態様で前記特定操作手段を操作するよりも前記特定条件が成立する期待値が低い(付記1-1)又は(付記1-2)に記載の遊技機。
【0271】
(付記2-1)遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出に関する制御を実行する演出制御手段と、を備え、前記遊技状態には、第1状態と、第2状態と、第3状態と、があり、前記第3状態に制御されているときは、前記第1状態に制御されているとき、及び前記第2状態に制御されているときよりも遊技媒体が付与され易く、前記第2状態に制御されているときは、前記第1状態に制御されているときよりも前記第3状態へ移行され易く、前記第3状態が終了したときには、前記第2状態へ移行されうるようになっており、前記演出には、特殊演出があり、前記特殊演出は、前記第1状態に制御されているとき、及び前記第2状態に制御されているときの何れにおいても実行可能であり、前記第2状態に制御されているときに実行される前記特殊演出の実行態様と、前記第2状態から前記第1状態へ移行した後の当該第1状態に制御されているときに実行される前記特殊演出の実行態様と、では少なくとも一部が異なることを特徴とする遊技機。
【0272】
(付記2-2)遊技者が操作可能な演出操作手段を備え、前記特殊演出は、前記演出操作手段が操作されることにより実行可能である(付記2-1)に記載の遊技機。
(付記2-3)前記第2状態から前記第1状態へ移行した後の当該第1状態に制御されているときの状態を特定の状態とし、前記第2状態とは異なる遊技状態から前記第1状態へ移行した後の当該第1状態に制御されているときの状態を所定の状態とした場合、前記特定の状態であるときに実行される前記特殊演出の実行態様と、前記所定の状態であるときに実行される前記特殊演出の実行態様と、では少なくとも一部が異なる(付記2-1)又は(付記2-2)に記載の遊技機。
【0273】
(付記3-1)複数の遊技区間のうち何れかの遊技区間に制御可能な区間制御手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出に関する制御を実行する演出制御手段と、を備え、前記複数の遊技区間には、第1区間と、第2区間と、があり、前記第1区間は、前記第2区間よりも遊技者にとって有利な区間であり、前記第1区間では、所定数を超える遊技媒体を獲得することが可能であり、前記第2区間に制御されているときには、前記第1区間への移行に関する特別抽選が行われ、前記特別抽選は、前記第1区間から前記第2区間へ移行する前に特定条件が成立したかによって、抽選の内容が異なることを特徴とする遊技機。
【0274】
(付記3-2)前記特別抽選では、前記第2区間から前記第1区間へ移行させるかを決定する抽選が行われ、前記特定条件が成立した場合と、前記特定条件が成立しなかった場合と、では、その後に前記第2区間へ移行した後において実行される前記特別抽選により前記第1区間へ移行させることを決定する確率が異なる(付記3-1)に記載の遊技機。
【0275】
(付記3-3)前記特定条件が成立した場合は、前記特定条件が成立しなかった場合よりも、前記第1区間から前記第2区間へ移行した後における遊技媒体の付与に関する有利度が高い(付記3-1)又は(付記3-2)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0276】
10…遊技機 11…本体キャビネット 12…前面扉 13…装飾ランプ 14…スピーカ 15…演出表示装置 16a…左リール 16b…中リール 16c…右リール 17…メダル投入口 18…MAXベットボタン 19…精算ボタン 20…スタートレバー 21a…左ストップボタン 21b…中ストップボタン 21c…右ストップボタン 22…メダル払出口 23…受皿 24…1ベットボタン 25…演出操作部 30…情報表示部 31…投入可能表示部 32…再遊技表示部 33…ウエイト表示部 34…ベット表示部 35…クレジット表示部 36…払出表示部 40…主基板 40a…CPU 40b…ROM 40c…RWM 41…副基板 41a…CPU 41b…ROM 41c…RWM
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