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特開2024-71176青果物入り包装体、青果物入り包装体の製造方法および青果物の鮮度保持方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024071176
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】青果物入り包装体、青果物入り包装体の製造方法および青果物の鮮度保持方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/50 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
B65D85/50 120
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022181990
(22)【出願日】2022-11-14
(71)【出願人】
【識別番号】000002141
【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】高浜 啓造
(72)【発明者】
【氏名】溝添 孝陽
【テーマコード(参考)】
3E035
【Fターム(参考)】
3E035AA11
3E035AB01
3E035BA08
3E035BC02
3E035BD01
3E035BD02
(57)【要約】
【課題】青果物の鮮度保持効果を向上できる包装体および包装方法を提供する。
【解決手段】本発明の包装体は、合成樹脂フィルムからなる包装袋により青果物を密封してなる青果物入り包装体であって、以下の条件を満たすように構成されている。
(条件)当該包装袋の23℃、60%RHにおける酸素透過度をp(ml/m・day・atm)とし、当該青果物の重量をw(g)とし、当該包装体のデッドスペースをv(cm)としたとき、(i)p×w/1000≧3000の場合、v/wが0.070以上1.4以下であり、(ii)p×w/1000<3000の場合、v/wが0.60以上2.6以下である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂フィルムからなる包装袋により青果物を密封してなる青果物入り包装体であって、以下の条件を満たすように構成された、青果物入り包装体。
(条件)当該包装袋の23℃、60%RHにおける酸素透過度をp(ml/m・day・atm)とし、当該青果物の重量をw(g)とし、当該包装体のデッドスペースをv(cm)としたとき、
(i)p×w/1000≧3000の場合、v/wが0.070以上1.4以下であり、
(ii)p×w/1000<3000の場合、v/wが0.60以上2.6以下である。
【請求項2】
請求項1に記載の青果物入り包装体において、
前記包装袋の内面積をs(cm)としたとき、s/wが2以上10以下である、青果物入り包装体。
【請求項3】
請求項1または2に記載の青果物入り包装体において、
当該包装袋の23℃、60%RHにおける酸素透過度をp(ml/m・day・atm)としたとき、pが500以上30000以下である、青果物入り包装体。
【請求項4】
請求項1または2に記載の青果物入り包装体において、
当該包装袋の厚み(μm)が5~300μmである、青果物入り包装体。
【請求項5】
請求項1または2に記載の青果物入り包装体において、
当該包装袋の開口部がヒートシールにより密封されている、青果物入り包装体。
【請求項6】
請求項1または2に記載の青果物入り包装体において、
当該包装袋の開口部がバックシールより密封されている、青果物入り包装体。
【請求項7】
請求項1または2に記載の青果物入り包装体において、
当該包装袋は貫通孔を有さない、青果物入り包装体。
【請求項8】
請求項1または2に記載の青果物入り包装体において、
前記合成樹脂フィルムは、ポリエチレン、エチレン共重合体、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリアミド樹脂の中から選ばれる1種または2種以上を含むフィルム、あるいは当該フィルムを含む多層フィルムである、青果物入り包装体。
【請求項9】
請求項1または2に記載の青果物入り包装体において、
前記青果物が結球野菜である、青果物入り包装体。
【請求項10】
請求項1または2に記載の青果物入り包装体において、
前記青果物は、結球野菜を1/8乃至1/2に等分したものである、青果物入り包装体。
【請求項11】
合成樹脂フィルムからなる包装袋の開口部から、当該包装体の内部に青果物を収容する工程と、
以下の条件を満たすように、当該包装袋の内部の空気を排出しながら当該包装袋の開口部を閉じて密封する工程と、
を含む、青果物入り包装体の製造方法。
(条件)当該包装袋の23℃、60%RHにおける酸素透過度(ml/m・day・atm)をpとし、当該青果物の重量をw(g)とし、当該包装体のデッドスペースをv(cm)としたとき、
(i)p×w/1000≧3000の場合、v/wが0.070以上1.4以下であり、
(ii)p×w/1000<3000の場合、v/wが0.60以上2.6以下である。
【請求項12】
請求項1または2に記載の青果物入り包装体を用いて当該青果物を保管する工程を含む、青果物の鮮度保持方法。
【請求項13】
請求項12に記載の青果物の鮮度保持方法において、
当該青果物入り包装体を2~20℃下で保管する、青果物の鮮度保持方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、青果物入り包装体、青果物入り包装体の製造方法および青果物の鮮度保持方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、収穫された青果物の鮮度保持方法として、青果物の呼吸を適度に抑制して鮮度を保持する方法が知られている。このような青果物の鮮度保持に使用される包装材は、MA(Modified Atmosphere)包装として知られている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、千切りキャベツを含む青果物を収納した包装袋内の、NH換算の、においモニターにおけるにおい強度を600以下とすることで鮮度保持する方法が開示されている。特許文献1によれば、異臭の原因である硫化メチル濃度に対応する、NH換算の、においモニターにおけるにおい強度(S)を一定値以下に抑制することにより、異臭抑制を可能としている。また、特許文献2には、プロピレン系フィルムからなる袋に青果物を収容した包装体について、袋の酸素透過度、炭酸ガス透過度を制御しつつ、袋内に炭酸ガスを含む不活性ガスを充填して密封することで、鮮度保持効果をえることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-199510号公報
【特許文献2】特開2018-118744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2に開示される技術は、青果物の鮮度保持効果においてなお改善の余地があった。
【0006】
通常、青果物の包装体は、青果物と包装袋との間にすき間がある。かかるすき間は、包装時に青果物と包装袋の形状や大きさの違い等、作業上必然的に生じるもののほか、青果物を保護するためのクッション性や見栄えをよくするため等の理由から、包装体内に敢えて空間が設けられる場合がある。
一方で、青果物を包装した包装体内では、青果物は呼吸を続けているため、鮮度を保持するためにはかかる呼吸を適度に制御することが重要となる。そこで、本発明者は、包装袋の酸素透過度に加え、包装体内の空間(デッドスペース)に存在する酸素量も鮮度保持効果に寄与することを知見した。さらに包装体内の青果物の重量にも着目し検討を重ねた結果、より安定した鮮度保持効果を実現すべく、酸素透過度、デッドスペースおよび青果物の重量を制御する新たな指標を考案し、本発明を完成させた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、以下の青果物の包装体に関する技術が提供される。
【0008】
[1] 合成樹脂フィルムからなる包装袋により青果物を密封してなる青果物入り包装体であって、以下の条件を満たすように構成された、青果物入り包装体。
(条件)当該包装袋の23℃、60%RHにおける酸素透過度をp(ml/m・day・atm)とし、当該青果物の重量をw(g)とし、当該包装体のデッドスペースをv(cm)としたとき、
(i)p×w/1000≧3000の場合、v/wが0.070以上1.4以下であり、
(ii)p×w/1000<3000の場合、v/wが0.60以上2.6以下である。
[2] [1]に記載の青果物入り包装体において、
前記包装袋の内面積をs(cm)としたとき、s/wが2以上10以下である、青果物入り包装体。
[3] [1]または[2]に記載の青果物入り包装体において、
当該包装袋の23℃、60%RHにおける酸素透過度をp(ml/m・day・atm)としたとき、pが500以上30000以下である、青果物入り包装体。
[4] [1]乃至[3]いずれか一つに記載の青果物入り包装体において、
当該包装袋の厚み(μm)が5~300μmである、青果物入り包装体。
[5] [1]乃至[4]いずれか一つに記載の青果物入り包装体において、
当該包装袋の開口部がヒートシールにより密封されている、青果物入り包装体。
[6] [1]乃至[5]いずれか一つに記載の青果物入り包装体において、
当該包装袋の開口部がバックシールより密封されている、青果物入り包装体。
[7] [1]乃至[6]いずれか一つに記載の青果物入り包装体において、
当該包装袋は貫通孔を有さない、青果物入り包装体。
[8] [1]乃至[7]いずれか一つに記載の青果物入り包装体において、
前記合成樹脂フィルムは、ポリエチレン、エチレン共重合体、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリアミド樹脂の中から選ばれる1種または2種以上を含むフィルム、あるいは当該フィルムを含む多層フィルムである、青果物入り包装体。
[9] [1]乃至[8]いずれか一つに記載の青果物入り包装体において、
前記青果物が結球野菜である、青果物入り包装体。
[10] [1]乃至[9]いずれか一つに記載の青果物入り包装体において、
前記青果物は、結球野菜を1/8乃至1/2に等分したものである、青果物入り包装体。
[11] 合成樹脂フィルムからなる包装袋の開口部から、当該包装体の内部に青果物を収容する工程と、
以下の条件を満たすように、当該包装袋の内部の空気を排出しながら当該包装袋の開口部を閉じて密封する工程と、
を含む、青果物入り包装体の製造方法。
(条件)当該包装袋の23℃、60%RHにおける酸素透過度(ml/m・day・atm)をpとし、当該青果物の重量をw(g)とし、当該包装体のデッドスペースをv(cm)としたとき、
(i)p×w/1000≧3000の場合、v/wが0.070以上1.4以下であり、
(ii)p×w/1000<3000の場合、v/wが0.60以上2.6以下である。
[12] [1]乃至[10]いずれか一つに記載の青果物入り包装体を用いて当該青果物を保管する工程を含む、青果物の鮮度保持方法。
[13] [13]に記載の青果物の鮮度保持方法において、
当該青果物入り包装体を2~20℃下で保管する、青果物の鮮度保持方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、青果物の鮮度保持効果を向上できる包装体に関する技術が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
【0011】
本明細書中、「略」という用語は、特に明示的な説明の無い限りは、製造上の公差や組立て上のばらつき等を考慮した範囲を含むことを表す。
本明細書中、数値範囲の説明における「X~Y」との表記は、特に断らない限り、X以上Y以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
【0012】
<包装体>
本実施形態の青果物入り包装体(以下「包装体」とも称する)は、合成樹脂フィルムからなる包装袋により青果物を密封してなり、以下の条件を満たすように構成されたものである。これにより、青果物の鮮度保持効果を向上できる。
(条件)当該包装袋の23℃、60%RHにおける酸素透過度をp(ml/m・day・atm)とし、当該青果物の重量をw(g)とし、当該包装体のデッドスペースをv(cm)としたとき、
(i)p×w/1000≧3000の場合、v/wが0.070以上1.4以下であり、
(ii)p×w/1000<3000の場合、v/wが0.60以上2.6以下である。
【0013】
従来、青果物入り包装体は、包装袋の酸素透過度を低くして青果物の呼吸を抑制することで、青果物の鮮度を保持しようとするものであった。一方で、包装袋の酸素透過度を低くしすぎると、包装体内の酸素が不足し、青果物の呼吸が無酸素呼吸に切り替わり青果物から異臭が発生する等し、鮮度が低下してしまう傾向があった。また、包装体内のデッドスペースを小さくしすぎると、青果物がつぶれてしまう等の問題が発生してしまう。
ここで、本実施形態の包装体においては、包装袋の酸素透過度および包装体のデッドスペースを特定して包装体内の酸素量をより高度に特定するのに加え、青果物の重量とのバランスにも着目している。具体的には、上記の(i)は包装袋に収容されたときの青果物の重量または酸素透過度の少なくとも一方が比較的高い場合を意図し、青果物の重量に対してデッドスペースが少なめであることを意図している。上記の(ii)は包装袋に収容されたときの青果物の重量または酸素透過度の少なくとも一方が比較的低い場合を意図し、青果物の重量に対してデッドスペースが高めであることを意図している。
【0014】
例えば、かぼちゃは包装袋に収容されたときの重量が他の青果物よりも比較的高い傾向にある。そこで、包装袋の酸素透過度を高めに設定することができるため、かぼちゃ入り包装体は(i)に相当し得る。この場合、(i)のように、v/wは、(ii)の場合よりも低めの傾向であることが好ましいといえる。また、例えば、白菜は包装袋に収容されたときの重量がかぼちゃよりも低めの傾向にあるため、白菜入り包装体は(ii)に相当し得る。この場合、(ii)のように、v/wは、(i)の場合よりも高めの傾向であることが好ましいといえる。
【0015】
(i)p×w/1000≧3000の場合、v/wは、0.070以上1.4以下であり、好ましくは0.080以上であり、より好ましくは0.10以上であり、さらに好ましくは0.15以上であり、一方、好ましくは1.2以下であり、より好ましくは0.9以下であり、さらに好ましくは0.6以下である。
【0016】
(ii)p×w/1000<3000の場合、v/wは、0.60以上2.6以下であり、好ましくは0.65以上であり、一方、好ましくは2.0以下であり、より好ましくは1.5以下である。
【0017】
本実施形態において、デッドスペースとは、包装体内の青果物の体積(cm)を除いた空気体積(cm)、すなわち空間体積(cm)を意図する。
デッドスペースの測定は、次のようにして行われる。まず、青果物を包装袋内に入れ密封した包装体を、水が満杯に溜められた水槽内に押し入れ、溢れた水の重量から、水の密度を1g/cmとして、包装体の体積を算出した。また一方で、青果物の重量を測定し青果物の比重1として体積を算出し、上記で求めた包装体の体積から青果物の体積を差し引くことで、包装体のデッドスペース(cm)を求めることができる。
【0018】
本実施形態の包装体は、さらに、以下の条件を満たすことでより安定的に鮮度保持効果を向上できる。
【0019】
包装袋の内面積をs(cm)とし、青果物の重量をw(g)としたとき、s/wが2以上10以下であることが好ましく、3以上9以下であることがより好ましい。
これにより、青果物のカビおよび臭気をより効果的に低減できる。
【0020】
(酸素透過度)
包装袋の23℃、60%RHにおける酸素透過度をp(ml/m・day・atm)としたとき、pは、500以上30000以下であることが好ましく、800以上20000以下であることがより好ましく、1000以上10000以下であることがさらに好ましい。また、包装体内の青果物の選択性を重視する点からは、pは、3000~5000であることが好ましく、3500~4500であることがより好ましい。
【0021】
酸素透過度は、たとえば、窒素を充填させた直後の包装袋と、窒素を充填させてから一定時間放置した後の包装袋のそれぞれに関し、包装袋内の酸素濃度を測定し、その酸素濃度勾配から算出することができる。
【0022】
(水蒸気透過度)
包装袋の40℃における水蒸気透過度は、青果物の呼吸による水蒸気を放出する観点から、好ましくは1g/(m・day)以上であり、より好ましくは3g/(m・day)以上である。
一方、包装袋の40℃における水蒸気透過度は、青果物の呼吸を抑制する観点から、好ましくは300g/(m・day)以下であり、より好ましくは100g/(m・day)以下であり、さらに好ましくは50g/(m・day)以下であり、ことさらに好ましくは10g/(m・day)以下である。
【0023】
水蒸気透過度は、JIS Z 0208(カップ法)に準拠した方法によって測定することができる。
【0024】
また、本発明において、包装袋の酸素透過度および水蒸気透過度(透湿度)は、合成樹脂フィルムの材料の選択、フィルムの製造方法、フィルムの層構造、貫通孔の有無及び貫通孔の平均径、未貫通の溝の有無などを制御することによって、調整することができる。
【0025】
本実施形態の包装体は、合成樹脂フィルムからなる包装袋内に青果物を収容し、その後、密封包装することによって得られたものである。
密封包装する方法としては、包装袋が袋状である場合、その開口部を閉じる方法として、包装された青果物が包装袋から脱落せず酸素濃度を一定に保つことが出来れば特に限定されないが、例えば、ヒートシール等のシール法、バッグシール、輪ゴム、粘着テープ、およびクリップ等のかしめ法が挙げられる。また、開口部にジッパーを付けても構わない。密封方法は、これら方法の中から2つ以上を組み合わせてもよい。
なかでも、脱気包装状態を保持しやすくする点からは、包装袋の開口部がヒートシールにより密封されていることが好ましく、青果物の外形に沿わせて包装しやすくする点からは、包装袋の開口部がバックシールにより密封されていることが好ましい。
【0026】
包装袋内に収容される青果物の量は、容器の大きさや青果物の種類、包装体の用途などにより様々であってよい。一般消費者向けの青果物においては、例えば、開封後すぐに消費しやすい観点、持ち帰り・取扱性が好適となる観点から、好ましくは50~1000g、より好ましくは100~800gである。
【0027】
[青果物]
本実施形態において、青果物とは、土耕栽培や水耕栽培された野菜の食用ではない部分、例えば、根、表皮、芯、へた、種、および花等が除去され、野菜の可食部が、食べやすさや簡単に調理できること等を考慮した非加熱の野菜を意味する。
【0028】
青果物としては、特に限定されないが、例えば、キャベツ、白菜、レタス類(レタス、リーフレタス、コスレタス、サニーレタス、サラダナ、サンチュなど)、メキャベツ等の半結球・結球野菜;ホウレンソウ、コマツナ、ミズナ、チンゲンサイ、ナバナ(カキナ)、非結球性レタス(ロメインレタス、サニーレタス等)、シュンギク、クキタチナ、シノブナ、サントウナ、アブラナ、チヂレナ、コウサイタイ、ウルイ、畑ワサビ、花ワサビ、クレソン、ルッコラ、ナズナ、プチベール、アイスプラント、葉ダイコン等の非結球葉菜類;サツマイモ、ジャガイモ、ナガイモ、ヤマイモ、サトイモ、ジネンジョ、およびヤマトイモ、ダイコン、ニンジン、ゴボウ、カブ、ショウガ等の根菜類;ネギ、タマネギ、ニラ等のネギ属野菜類;ブロッコリー、カリフラワー等のアブラナ科花蕾類;キュウリ、およびカボチャ等のウリ科果菜類、ナス、トマト、ミニトマト、ピーマン、およびパプリカなどのナス科果菜類、ならびに、オクラ、ゴーヤ、ズッキーニ、ゴーヤ、およびスィートコーン等の果菜類;エダマメ、サヤエンドウ、サヤインゲン、ソラマメ等の未成熟豆類;セロリ、アスパラガス、ワサビなどの茎菜類;ミョウガ、オオバ、セリ、三つ葉、ハーブ(タイム、セージ、パセリ、イタリアンパセリ、ローズマリー、オレガノ、レモンバーム、チャイブ、ラベンダー、サラダバーネット、ラムズイヤー、ロケット、ダンディライオン、ナスタチューム)等のハーブ類;菌茸類などが挙げられる。これらは、1種または2種以上を混合して、包装されてもよい。なかでも、半結球・結球野菜であることが好ましい。なお、半結球・結球野菜は、葉の部分が何層にも重なり、嵩高くなる傾向がある。換言すると、半結球・結球野菜は、包装体用に適量にカットされた場合、包装体内での重量が低くなる傾向がある。
【0029】
青果物は、購買性、消費性等を考慮して適宜カットされたものであってもよく、1/8乃至1/2に略等分したものであってもよい。
【0030】
[包装袋の形態]
本実施形態の包装袋の大きさは、一般消費者向けの青果物の包装用途では、100mm×100mm~250mm×350mm程度の大きさとすることができる。また、包装袋はマチを有していても、有していなくてもよい。
包装袋の製造方法は、公知の方法を用いることができる。製袋には、溶断シール、またはベタシールを用いてもよい。溶断シールの方が見栄えが良く、シール強度も強くなる。
【0031】
[合成樹脂フィルム]
(原材料)
合成樹脂フィルムは、青果物を外部から視認できる観点から、透明または半透明であることが好ましく、透明であることがより好ましい。また、青果物を特定する目的などの印刷が施されたものであってもよい。
【0032】
合成樹脂フィルムを構成する合成樹脂は、青果物の包装に用いることができるものであれば特に限定されず、公知のものを使用することができる。
例えば、各種ポリエチレンおよびエチレン共重合体、ポリプロピレン、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレートおよびポリ乳酸などのポリエステル樹脂などが挙げられる。これらはホモポリマーであってもよく、2種類以上のコポリマーであってもよく、これらホモポリマーやコポリマーを2種類以上含むものであってもよい。
【0033】
上記各種ポリエチレンおよびエチレン共重合体の具体例としては、エチレン・ビニルアルコール共重合体、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン-直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニルコポリマー、エチレン-アクリル酸コポリマー、エチレン-プロピレンコポリマー、エチレン-α-オレフィンコポリマーなどのコポリマーあるいはアイオノマーなどが挙げられる。これらは1種または2種以上含んだものでもよく、これらと他の樹脂とを混合したものであってもよい。
【0034】
上記ポリアミド樹脂としては、ナイロンが挙げられる。ナイロンは、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン6・10、ナイロン6・12、ナイロン6・T、ナイロン6・I、ナイロン9T、ナイロンM5T、ポリメタキシリレンアジパミド(MXDナイロン)等を、単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12およびナイロン66の単独または二種以上の組み合わせが好ましく、ナイロン6およびナイロン66の単独または二種の組み合わせがさらに好ましい。
【0035】
直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)は、通常、エチレンと、若干量のα-オレフィンとの共重合体である。α-オレフィンの種類は特に限定されない。典型的なα-オレフィンとしては、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチルペンテン-1、1-オクテンなどの炭素数3~10のα-オレフィンを挙げることができる。
【0036】
例えば、包装される青果物が重量物である場合、無延伸ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン、無延伸ナイロン、延伸ナイロン、および延伸ポリエステルなどのフィルムに対し、ポリエチレンをドライラミネーション、押し出しラミネーション、共押し出しにより多層フィルムとしたものを用いることが好ましい。
また、合成樹脂フィルムに、延伸処理やアニーリングなどを施してもよく、さらに、シーラント層を設けたものでもよい。なかでも、延伸処理を施すことにより、合成樹脂フィルムの剛性、耐ピンホール性、水蒸気・酸素バリア性、および見栄えを向上できる。例えば、延伸ナイロン、延伸ポリ乳酸、延伸ポリスチレンであることが好ましい。
【0037】
合成樹脂フィルムは、必要に応じて、防曇剤、アンチブロッキング剤、熱安定剤、滑剤、耐衝撃改良剤、加工助剤、静電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐侯劣化防止剤、充填剤、顔料などの添加剤を合成樹脂フィルムの性能を損なわない範囲で含有してもよい。
【0038】
上記防曇剤の具体例としては、グリセリンラウレート、ジグリセリンラウレート、デカグリセリンラウレート、グリセリンモノステアレート、ソルビタンステアレート等が挙げられる。
【0039】
上記アンチブロッキング剤としては、シリカ、アルミナ、アルミナシリケート、および珪藻土等の微粒子無機化合物;ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、および架橋ポリメチルメタクリレート等の微粒子状有機化合物等が挙げられる。なかでも、鮮度保持効果を保持する観点から、微粒子無機化合物が好ましく、シリカがより好ましい。
【0040】
合成樹脂フィルムを得る方法は特に限定されない。合成樹脂フィルムを得る方法の例としては、押出、インフレーション、カレンダーリング等の公知の方法が挙げられる。
【0041】
合成樹脂フィルムは、単層であっても、2層以上の多層であってもよい。
【0042】
(多層フィルム)
合成樹脂フィルムを多層とすることで、所望の機能性を高めることができる。例えば、合成樹脂フィルムの表面層に滑り性等の機能を付加することにより、合成樹脂フィルムのハンドリング性、およびヒートシール性を良好にし、伸び性と剛性のバランスに優れた包装袋を安定的に得られるようになる。また、例えば、合成樹脂フィルムを二層または三層構造とし、アンチブロッキング剤を含む層を少なくとも一方の表面層とすることで、滑り性を得ることができる。
合成樹脂フィルムが多層の場合、各層のベースとなる樹脂は、互いに同じであってもよく、異なるものであってもよい。層間の良好な密着性を得る観点からは、各層は同じ樹脂を用いていることが好適である。
【0043】
合成樹脂フィルムが多層の場合、各層の厚みは、互いに同じであってもよく、異なるものであってもよい。例えば、三層構造の場合、中間層の厚みを最も高くし、表面層の厚みを低くしてもよい。表面層は、合成樹脂フィルム全体厚に対して、10~20%であることが好ましく、12~17%であることがより好ましい。
【0044】
多層フィルムを得る方法としては、ドライラミネーション、押出ラミネーション、共押出、塗布などの公知の方法を適宜用いることができる。層間の密着性を向上したり、層厚みを制御する観点からは、共押出とすることが好適である。
【0045】
(厚み)
合成樹脂フィルムの厚みは、好ましくは5~300μm、より好ましくは10~200μmであり、さらに好ましくは20~100μmであり、ことさらに好ましくは20~70μmである。
合成樹脂フィルムの厚みを上記下限値以上とすることにより、包装袋の強度を高め外部からの応力による変形を抑制しつつ、鮮度保持効果が安定的に得られる。合成樹脂フィルムの厚みを上記上限値以上とすることにより、包装袋の柔軟性(しなやかさ)を保つことができ、包装体内のガス量に応じてデッドスペースを変動させることができる。
【0046】
(貫通孔)
合成樹脂フィルムは、貫通孔が形成されていてもよい。これにより、包装体の酸素透過性を容易に調整できる。
【0047】
貫通孔の平面形状としては、たとえば、円形、多角形、またはスリットであってもよい。円形とは、真円形に限定されず、略円形を含むものである。また、円形以外にも、半円形や三日月形状であってもよい。多角形とは、三角形、四角形、および五角形等の三つ以上の線分によって囲まれた形状であればよい。スリットとは、合成樹脂フィルムを貫通している切り込み、細隙であって、直線、曲線、L字型、×印などであってもよく、その長さ等も特に限定されない。
【0048】
貫通孔が形成されている場合、貫通孔の平均直径は10μm~200μmであることが好ましく、20~100μmであることがより好ましく、40~80μmであることがさらに好ましく、50~70μmであることがことさらに好ましい。上記下限値以上とすることにより、包装体の酸素透過性が向上し、異臭発生を抑制しやすくなる。一方、上記上限値以下とすることにより、異物の侵入を防ぎつつMA効果を維持でき、青果物の鮮度を保持しやすくなる。
なお、貫通孔の平均直径は、貫通孔の開孔面積から貫通孔を正円として算出される。
【0049】
合成樹脂フィルムが複数の貫通孔を有する場合、製造のしやすさの観点から、全ての貫通孔の直径が、上記数値範囲に収まっていることが好ましいが、一部の貫通孔の直径が10~200μmの範囲外であっても構わない。
【0050】
孔密度は、包装体の酸素透過性、デッドスペースなどに応じて適宜設定されるが、包装体1つあたり、好ましくは1~20個、より好ましくは1~10個、さらに好ましくは1~5個としてもよい。
【0051】
上記の貫通孔の形成方法は、特に限定されず、公知の手法を採用することができる。かかる公知の手法としては、たとえば、レーザー加工法、熱針を含む針加工法、ロールカッターなどの金型を利用した方法等が挙げられる。
【0052】
<鮮度保持方法>
本実施形態の鮮度保持方法は、上記の青果物入り包装体を用いて当該青果物を保管する工程を含む。
保管は、公知の方法で行うことができるが、包装体の環境温度を2~20℃で保管することが好ましい。環境温度とは、例えば、包装体が保管される冷蔵室・冷蔵庫の温度設定、包装体が店頭などで陳列されたショーケースの温度管理の設定温度などを意図する。厳密に包装体の周囲の温度を測定した測定値を意図するものではない。また、平均的な環境温度が2~20℃であればよく、包装体の搬送時、扉の開閉などの不可避な状況により、一時的に10℃前後となってもよい。
【0053】
<包装体の製造方法>
本実施形態の青果物入り包装体の製造方法は、以下の工程を含む。
合成樹脂フィルムからなる包装袋の開口部から、当該包装体の内部に青果物を収容する工程と、
以下の条件を満たすように、当該包装袋の内部の空気を排出しながら当該包装袋の開口部を閉じて密封する工程。
(条件)当該包装袋の23℃、60%RHにおける酸素透過度(ml/m・day・atm)をpとし、当該青果物の重量をw(g)とし、当該包装体のデッドスペースをv(cm)としたとき、
(i)p×w/1000≧3000の場合、v/wが0.070以上1.4以下であり、
(ii)p×w/1000<3000の場合、v/wが0.60以上2.6以下である。
これにより、青果物の鮮度保持効果を向上した包装体が得られる。
【0054】
上記の包装袋の内部の空気を排出しながら当該包装袋の開口部を閉じて密封する方法は、デッドスペースを調整するようにして行われればよく、公知の方法を用いることができる。本実施形態の包装体の製造方法は、完全に脱気した真空パックとしたり、所定の組成に設定されたガスによる置換などを行わないことが好ましい。これにより、簡便な方法で、青果物の鮮度を保持できる包装体を得ることができる。
【0055】
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
【実施例0056】
以下、本発明について、実施例および比較例に基づき詳細に説明する。念のため述べておくと、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0057】
<測定>
・デッドスペースの測定
各青果物を包装袋内に入れ密封した包装体を、水が満杯に溜められた水槽内に押し入れた。溢れた水をすべて回収して重さを測り、水の密度を1g/cmとして、包装体の体積として算出した。また一方で、青果物の重量を測定し、青果物の比重1として青果物の体積を算出した。
上記で算出した包装体の体積から青果物の体積を差し引き、包装体のデッドスペース(cm)を求めた。
【0058】
・23℃、60%RHにおける酸素透過度(cc/m・day・atm)の測定
(1)窒素ガスの封入
表1に示す原材料・厚みからなる合成樹脂フィルムを用いて測定用の袋を作製し、ヒートシール等で袋を密封した後、アスピレーター等を用いて袋を脱気した。脱気は、袋の両面が貼りつくまで行った。次に、この袋に白硬注射筒を用いて窒素ガス(純度99.9%以上)を充填した。窒素ガスの注入量は、袋サイズに合わせ、注入した窒素ガスによって袋を構成するフィルムにテンションがかからず、かつ僅かにゆるんでいる範囲で極力多く入れ、当該白硬注射筒の目盛りを用いて測定した。なお、窒素ガスの脱気および注入は、例えば、注射針を袋に突き刺して行った。注射針を刺す際は、袋を構成するフィルムに両面テープを貼り、この上にさらにポリプロピレンフィルム製の粘着テープ(以下「PPテープ」という)を貼り付けた。また、注射針を抜いた後は、速やかにPPテープで針孔を塞いだ。袋に貼るテープは、4.5cm以下の面積に収まるようにした。
また、袋を構成するフィルムが微細孔フィルムの場合は、テープで当該微細孔を塞がないようにした。
(2)初期酸素濃度測定
窒素ガス充填直後(t=0)の袋内の初期酸素濃度(C0)を測定した。袋内のガスをサンプリングし、ガスクロマトグラフィー(TCD)で袋内の初期酸素濃度(C0)を求めた。C0は0.2%以下であり、これを超える場合は、作業をやり直した。酸素濃度測定のためのサンプリングガスは、10cc以下とした。ガスクロマトグラフィーに注入する場合は、1cc程度の一定量を注入した。また、標準ガス(酸素約1%と約10%を含む2点以上)の測定も同量のガスを注入して行い、検量線を作成した。
(3)袋の保管
初期酸素濃度を測定した袋は、23℃、60%RH(恒温恒湿庫)で保管した。このとき、袋の上に物が載ったり、恒温恒湿庫のファンの風が袋に直撃しないように静置した。
(4)保管中の袋内酸素濃度の測定及び酸素透過速度の計算
袋内酸素濃度の測定は、窒素ガス充填直後と3時間以上経過後に酸素濃度が1%以上7%以下の範囲内で2点以上の合計3~5点測定し、経過時間t(hr)と袋内酸素濃度間に比例関係(相関係数が0.98以上)が成り立つ必要がある。相関係数が成り立たない場合は再試験を行った。袋を構成するフィルムの酸素透過速度が大きすぎて袋内酸素濃度の上昇が速すぎ、この条件をクリアできない場合は、フィルムの一部を酸素透過速度が測定しているフィルムより小さく既知である同じ材質のフィルムと張り合わせて袋を作成して同様に行えばよい。この際、袋の表面積は既知である別のフィルムと貼り合わせた部分は除き、求められた酸素透過速度より既知のフィルム部分の酸素透過速度を差し引いたものが測定フィルムの酸素透過速度とした。
酸素透過速度は、経過時間が長いほうの値を用いて以下の計算式(i)を計算した。
F=1.143×(Ct-C0)×V/t (i)
F:酸素透過速度(cc/袋・day・atm)
Ct:窒素ガス充填後t時間後における袋内酸素濃度(%)
C0:窒素ガス充填直後の袋内酸素濃度(%)
V:充填した窒素ガスの量(cc)
t:ガス充填時からの経過時間(hr)
【0059】
・40℃における水蒸気透過度(g/m・day)の測定
表1に示す原材料・厚みからなる合成樹脂フィルムを用いて、JIS Z 0208(カップ法)に準じて測定した。
【0060】
<実施例、比較例>
(1)包装体の作製
以下の合成樹脂フィルムを用い、所定のサイズの矩形に切ったものを2枚準備しこれらを重ね合わせ、矩形の4辺のうち3辺をヒートシールすることで、表1に示すサイズの袋状の包装袋を作成した。ヒートシールには、富士インパルス社製、P-300を用いた。
得られた包装袋に表1に示す新鮮な状態の各青果物を入れ、脱気し、開口部をヒートシールして閉じ、青果物入り包装体を得た。
[合成樹脂フィルム]
・LLDPE;直鎖状低密度ポリエチレン「T.U.X HC-E」三井化学東セロ社製
・OPP;二軸延伸ポリプロピレンフィルム「シルファンMV2」グンゼ社製
・CPP;未延伸ポリプロピレンフィルム「パイレン(登録商標)フィルム-CT P1062」東洋紡社製
【0061】
(2)鮮度保持効果の評価
得られた包装体を速やかに環境温度20℃で保管した(恒温槽、設定温度20℃)。3日間保管したのち、保管前の新鮮な状態(初期)を基準として、鮮度保持効果(変色、カビ、臭気、潰れ)について、以下の評価基準に従い評価した。
・変色;青果物の外観を専門技術者が目視で観察し、変色の有無について以下の基準に従い評価した。
(基準)
◎ 「全く変色なし」であった。
○ 「僅かな変色あり」であった。
△ 「変色あり」であった。
× 「顕著な変色あり」であった。
【0062】
・カビ;青果物の外観を専門技術者が目視で観察し、カビの有無について以下の基準に従い評価した。
(基準)
◎ 「全くカビの発生なし」であった。
○ 「僅かなカビの発生あり」であった。
△ 「カビの発生あり」であった。
× 「顕著なカビの発生あり」であった。
【0063】
・臭気;包装体内の臭いを専門技術者が直接嗅ぎ、異臭の有無について以下の基準に従い評価した。
(基準)
◎ 異臭を感じなかった。
○ かすかに異臭を感じた。
△ 異臭を感じた。
× 強い異臭を感じた。
【0064】
・潰れ;包装体内の青果物の外観について以下の基準に従い評価した。
(基準)
◎ 「全く潰れなし」であった。
○ 「僅かな潰れあり」であった。
△ 「潰れあり」であった。
× 「顕著な潰れあり」であった。
【0065】
【表1】