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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024071246
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】真空ラミネート装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 63/02 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
B29C63/02
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022182087
(22)【出願日】2022-11-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】522445608
【氏名又は名称】株式会社エヌ・シー・ティ
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田渕 浩之
(72)【発明者】
【氏名】崔 鍾仁
【テーマコード(参考)】
4F211
【Fターム(参考)】
4F211AC03
4F211AC07
4F211AD03
4F211AD08
4F211AG01
4F211AG03
4F211AH33
4F211AM28
4F211AR06
4F211SA07
4F211SC07
4F211SD01
4F211SJ11
4F211SJ31
4F211SP05
(57)【要約】
【課題】真空チャンバー内で発生するアウトガス等による影響を低減することにより、高品質なラミネート製品を製造でき、且つ、メンテナンス回数の増加や部品の寿命の低下を抑制できる真空ラミネート装置を提供する。
【解決手段】真空ラミネート装置1は、真空ポンプ7により減圧される真空チャンバー3と、真空チャンバー3内に設けられ、基材軸35から供給された基材65と、ドライフィルム軸47,49から供給されたドライフィルム69と、を加熱しつつ加圧する加圧ローラ55,57と、真空チャンバー3内において加圧ローラ55,57の近傍に設けられ、真空ポンプ7により加圧ローラ55,57の近傍の気体を吸引するための吸引フード17と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空ポンプにより減圧されるチャンバーと、
前記チャンバー内に設けられ、基材軸から供給された基材と、ドライフィルム軸から供給されたドライフィルムと、を加熱しつつ加圧する加圧ローラーと、
前記チャンバー内において前記加圧ローラーの近傍に設けられ、前記真空ポンプにより前記加圧ローラーの近傍の気体を吸引するための第1吸引口と、
を有することを特徴とする真空ラミネート装置。
【請求項2】
前記チャンバーの壁部に設けられ、前記真空ポンプにより前記チャンバー内の空気を吸引するための第2吸引口をさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の真空ラミネート装置。
【請求項3】
前記第1吸引口と前記真空ポンプとを接続する第1ダクトと、
前記第1ダクトを開閉する第1バルブと、
前記第2吸引口と前記真空ポンプとを接続する第2ダクトと、
前記第2ダクトを開閉する第2バルブと、
をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の真空ラミネート装置。
【請求項4】
前記チャンバー内が所定の圧力に減圧されるまでは前記第1バルブ及び前記第2バルブの両方が開放され、前記所定の圧力に減圧された後は前記第1バルブの開放が維持されつつ前記第2バルブが閉止されるように構成されている
ことを特徴とする請求項3に記載の真空ラミネート装置。
【請求項5】
前記チャンバー内において前記加圧ローラーの近傍に設けられ、気体を噴射する気体噴射ノズルをさらに有する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の真空ラミネート装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャンバー内において減圧下でフィルム等を接合する真空ラミネート装置に関する。
【背景技術】
【0002】
真空チャンバー内において、減圧下でベースフィルムにラミネートフィルムを積層して接合する真空ラミネート装置が知られている。例えば特許文献1には、真空チャンバー内に設けられた上下一対の加圧ローラーによって加熱および加圧を行いながら、ベースフィルムと上下のレジストフィルムとを積層し、3層の接合フィルムを製造する真空ラミネート装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-52610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の真空ラミネート装置では、真空中で接合を行うため、ベースフィルムやレジストフィルムを含む各材料からアウトガスが発生する。特に、レジストフィルムに含まれる有機溶剤は加熱によりガス化し易い。またアウトガスの発生と共に、レジストフィルムに含まれるモノマーや、その他の異物等も飛散するおそれがある。これらのアウトガス等が接合フィルムに付着すると、製品の特性や品質の低下を招き、不良発生の原因にもなり得る。また、アウトガス等がベアリング等の部品に付着して蓄積すると、動作の妨げとなる場合があり、メンテナンス回数の増加や部品の寿命の低下を招く。
【0005】
本発明の目的は、真空チャンバー内で発生するアウトガス等による影響を低減することにより、高品質なラミネート製品を製造でき、且つ、メンテナンス回数の増加や部品の寿命の低下を抑制できるラミネート装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明の真空ラミネート装置は、真空ポンプにより減圧されるチャンバーと、前記チャンバー内に設けられ、基材軸から供給された基材と、ドライフィルム軸から供給されたドライフィルムと、を加熱しつつ加圧する加圧ローラーと、前記チャンバー内において前記加圧ローラーの近傍に設けられ、前記真空ポンプにより前記加圧ローラーの近傍の気体を吸引するための第1吸引口と、を有する。
【0007】
本発明の真空ラミネート装置では、第1吸引口が加圧ローラーの近傍に設けられており、真空ポンプにより第1吸引口を介して加圧ローラーの近傍の気体を吸引する。これにより、チャンバー内の特に加圧ローラー近傍で発生する、ドライフィルムに含まれる有機溶剤のアウトガス、モノマー、異物等を吸引することができる。その結果、チャンバー内で発生するアウトガス等による影響を低減することができるので、高品質なラミネート製品を製造でき、且つ、メンテナンス回数の増加や部品の寿命の低下を抑制することができる。また、これらの機構により吸引循環機能となり、チャンバー内環境のクリーン度が高められる。
【0008】
また、本願発明の真空ラミネート装置は、前記チャンバーの壁部に設けられ、前記真空ポンプにより前記チャンバー内の空気を吸引するための第2吸引口をさらに有する。
【0009】
本発明の真空ラミネート装置では、加圧ローラーの近傍に設けられた第1吸引口に加えて、チャンバーの壁部に第2吸引口が設けられている。チャンバー内を減圧する際には、第1吸引口を介した局所的な排気のみでは効率が悪い。そこで、第1吸引口と第2吸引口の両方から空気、気体を吸引することにより、チャンバー内を効率良く減圧することができる。
【0010】
また、本願発明の真空ラミネート装置は、前記第1吸引口と前記真空ポンプとを接続する第1ダクトと、前記第1ダクトを開閉する第1バルブと、前記第2吸引口と前記真空ポンプとを接続する第2ダクトと、前記第2ダクトを開閉する第2バルブと、をさらに有する。
【0011】
本発明の真空ラミネート装置では、第1吸引口と真空ポンプとを接続する第1ダクトに第1バルブが設けられ、第2吸引口と真空ポンプとを接続する第2ダクトに第2バルブが設けられている。これにより、第1ダクトと第2ダクトを必要に応じて切り替えたり、開閉させることができる。例えば、チャンバー内を減圧する際には、第1ダクト及び第2ダクトの両方を開放することにより、第1吸引口及び第2吸引口の両方を介してチャンバー内の空気、気体を吸引することが可能となり、効率良く減圧することができる。また、減圧完了後、基材とドライフィルムとの接合を開始した後には、第2ダクトを閉じて第1ダクトのみを開放することにより、第1吸引口を介して加圧ローラーの近傍の気体を吸引することが可能となり、加圧ローラーの近傍で発生するアウトガス等による影響を低減することができる。
【0012】
また、本願発明の真空ラミネート装置は、前記チャンバー内が所定の圧力に減圧されるまでは前記第1バルブ及び前記第2バルブの両方が開放され、前記所定の圧力に減圧された後は前記第1バルブの開放が維持されつつ前記第2バルブが閉止されるように構成されている。
【0013】
本発明の真空ラミネート装置では、チャンバー内が所定の圧力に減圧されるまでは第1バルブ及び第2バルブを開放し、所定の圧力に減圧された後は第1バルブの開放を維持しつつ第2バルブを閉止させる。これにより、チャンバー内を減圧する際には、第1吸引口及び第2吸引口の両方を介してチャンバー内の空気、気体を吸引することが可能となり、効率良く減圧することができる。また、減圧完了後、基材とドライフィルムとの接合を開始した後には、第1吸引口を介して加圧ローラーの近傍の気体を吸引することが可能となり、加圧ローラーの近傍で発生するアウトガス等による影響を低減することができる。
【0014】
また、本願発明の真空ラミネート装置は、前記チャンバー内において前記加圧ローラーの近傍に設けられ、気体を噴射する気体噴射ノズルをさらに有する。
【0015】
本発明の真空ラミネート装置では、加圧ローラーの近傍に気体噴射ノズルが設けられている。これにより、適宜のタイミングで気体噴射ノズルから気体を噴射することにより、加圧ローラーの近傍に気体噴射ノズルから第1吸引口に向かう気体の流れを作り出し、ドライフィルムから発生するアウトガス、モノマー、異物等を効率良く吸引することができる。また、チャンバー内の圧力(真空度)を所定の範囲内に制御する場合に、例えば圧力が所定の範囲の下限値に達したタイミングで噴射することにより、チャンバー内の圧力を調整することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、真空チャンバー内で発生するアウトガス等による影響を低減することにより、高品質なラミネート製品を製造でき、且つ、メンテナンス回数の増加や部品の寿命の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態に係る真空ラミネート装置の全体構成の一例を表す前面図である。
図2】実施形態に係る真空ラミネート装置の全体構成の一例を表す右側面図である。
図3】吸引フード及び気体噴射ノズルの配置構成の一例を表す加圧ローラーの近傍を拡大した前面図及び上面図である。
図4】吸引フードの支持構成の一例を表す左側面図である。
図5】吸引機構の回路構成の一例を表す回路図である。
図6】変形例に係る吸引フード及び気体噴射バーの配置構成の一例を表す加圧ローラーの近傍を拡大した前面図及び上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0019】
<1.真空ラミネート装置の全体構成>
図1及び図2を用いて、本実施形態に係る真空ラミネート装置の全体構成の一例を説明する。図1は、本実施形態に係る真空ラミネート装置の全体構成の一例を表す前面図、図2は、本実施形態に係る真空ラミネート装置の全体構成の一例を表す右側面図である。なお、以下の説明においては、説明の便宜上、上下左右前後等の方向を適宜使用するが、それらの方向は各図に示す矢印の方向に対応している。
【0020】
図1及び図2に示すように、真空ラミネート装置1は、前方に位置する真空チャンバー3と、後方に位置する後方機械室5とを有する。真空チャンバー3(チャンバーの一例)の内部空間は、真空ポンプ7により空気を吸引されて所定の圧力に減圧される。真空チャンバー3と真空ポンプ7とは、ダクト9を介して接続されている。ダクト9の一端側は真空ポンプ7に連結され、ダクト9の他端側は、後方機械室5の内部において2つのダクト11,13に分岐する(後述の図5参照)。ダクト11は、真空チャンバー3の後側の壁部3aに設けられた吸引口15に接続されている。吸引口15(第2吸引口の一例)は、真空ポンプ7により真空チャンバー3内の空気を吸引するための吸引口である。ダクト13は、吸引フード17に接続されている。吸引フード17については後述する。また、壁部3aには、給気口19が設けられている。給気口19は、大気圧である後方機械室5と連通しており、開放されることで真空チャンバー3内に大気を導入する。
【0021】
図1に示すように、真空チャンバー3の前側の壁部3bには、2つの開口21,23が設けられており、これらの開口21,23は2つの開閉扉22,24(図1では図示省略。図2に開閉扉24のみ図示)によりそれぞれ開閉される。開口21,23の間には柱25が形成されており、真空チャンバー3の強度が確保されている。なお、強度を確保可能であれば開口の数は1つでもよいし、必要に応じて開口の数を3つ以上としてもよい。
【0022】
図2に示すように、真空チャンバー3の右側の壁部3cには、2つの点検窓27,27と、作業用の扉29とが設けられている。また、後方機械室5の上部には、ダクト9を覆うダクトカバー31と、警報ランプ33が設置されている。
【0023】
図1に示すように、真空チャンバー3の内部には、基材軸35と、保護材巻き取り軸37と、ガイドローラー39と、クリーニングユニット出口のガイドローラー41と、予熱ローラー43,45と、ドライフィルム軸47,49と、保護フィルム巻き取り軸51,53と、加圧ローラー55,57と、冷却ローラー59,61と、ラミネート製品巻き取り軸63と、が設けられている。なお、図1では、各軸及び各ローラーを支持する機構等の図示を省略している。
【0024】
基材軸35は、基材65が巻き取りされて構成されており、基材65を供給する。基材65は、例えば銅箔や金属薄膜、フレキシブル基板用途(FPC、COF、メトロサーク等)、フィルム状基板用途(タッチセンサー等)、ディスプレイマスク用途(有機EL、LCD等)等である。但し、ロール状に巻き取り可能なラミネートされる材料であれば、上記以外でもよい。
【0025】
基材軸35から供給された基材65は、ガイドローラー39により所定の曲率に調整されつつ、保護材67が剥離されて保護材巻き取り軸37に巻き取られる。保護材67が剥離された基材65は、クリーニングユニット出口のガイドローラー41を通り、2つの予熱ローラー43,45により予熱される。なお、予熱ローラーの数は1つでもよいし、必要に応じて予熱ローラーの数を3つ以上としてもよい。
【0026】
ドライフィルム軸47,49は、ロール状に巻かれたドライフィルム69を固定しており、繰り出しながらドライフィルム69を供給する。ドライフィルム69は、感光性レジストをフィルム状に加工した材料である。ドライフィルム軸47,49から供給されたドライフィルム69は、複数のローラーを介して搬送されつつ、保護フィルム71が剥離されて保護フィルム巻き取り軸51,53にそれぞれ巻き取られる。
【0027】
基材軸35から供給された基材65と、ドライフィルム軸47,49から供給されたドライフィルム69とは、加圧ローラー55,57により加熱及び加圧されて接合される。加熱温度は、例えば100℃~110℃である。これにより、基材65の上下両面に対してドライフィルム69がそれぞれ接合され、ラミネートされた製品73が生成される。なお、基材65の片面に対してドライフィルム69が接合されてもよい。
【0028】
ラミネート製品73は、2つの冷却ローラー59,61により所定の温度まで冷却される。なお、十分に冷却可能であれば冷却ローラーの数は1つでもよいし、必要に応じて冷却ローラーの数を3つ以上としてもよい。冷却されたラミネート製品73は、ラミネート製品巻き取り軸63に巻き取られる。
【0029】
<2.アウトガスの吸引機構>
ラミネート装置1では、真空中で接合を行うため、基材65やドライフィルム69を含む各材料からアウトガスが発生する。特に、ドライフィルム69に含まれる有機溶剤は加熱によりガス化し易い。またアウトガスの発生と共に、ドライフィルム69に含まれるモノマーや、その他の異物等も飛散するおそれがある。これらのアウトガス等が基材65やラミネート製品73に付着すると、製品の特性や品質の低下を招く。また、アウトガス等が各軸や各ローラーを回転可能に支持するベアリング等の部品に付着して蓄積すると、回転動作の妨げとなる場合があり、メンテナンス回数の増加や部品の寿命の低下を招く。
【0030】
そこで真空ラミネート装置1は、アウトガス等の吸引機構を有する。具体的には、吸引フード17が加圧ローラー55,57の近傍に設けられており、真空ポンプ7により吸引フード17を介して加圧ローラー55,57の近傍の気体を吸引する。これにより、真空チャンバー3内の特に加圧ローラー55,57近傍で発生する、ドライフィルム69からのアウトガス、モノマー、異物等を吸引することができる。さらに、加圧ローラー55,57の近傍に気体噴射ノズル75が設けられている。これにより、適宜のタイミングで気体噴射ノズル75から気体を噴射することにより、加圧ローラー55,57の近傍に気体噴射ノズル75から吸引フード17に向かう気体の流れを作り出し、ドライフィルム69から発生するアウトガス、モノマー、異物等を効率良く吸引することができる。
【0031】
以下、図3図4を用いて、上記アウトガスの吸引機構の構成の詳細について説明する。図3(a)は、吸引フード17及び気体噴射ノズル75の配置構成の一例を表す加圧ローラー55,57の近傍を拡大した前面図、図3(b)は、吸引フード17及び気体噴射ノズル75の配置構成の一例を表す加圧ローラー55,57の近傍を拡大した上面図、図4は、吸引フード17の支持構成の一例を表す左側面図である。
【0032】
図3(a)、図3(b)及び図4に示すように、吸引フード17(第1吸引口の一例)は、前後方向に長い略直方体形状の箱状部材であり、加圧ローラー55,57と対向する右側及び右斜め下側が開口部17aとして開口している。図3(b)に示すように、吸引フード17の前後方向の長さは、加圧ローラー55,57よりも長く、加圧ローラー55,57の前後方向両側に配置された2つの気体噴射ノズル75,75の間隔と同等またはそれよりも長くなるように形成されている。吸引フード17は、加圧ローラー55,57の近傍、具体的には加圧ローラー55,57の左側上方に略水平に配置されている。言い換えると、吸引フード17は、基材65の搬送方向において加圧ローラー55,57の上流側の上方に配置されている。図3(a)に示す例では、例えば予熱ローラー45の上方に配置されている。なお、吸引効果を高めるために、吸引フード17を予熱ローラー45の下部に追加することもできる。
【0033】
吸引フード17の上面には、前後方向の両側に一対のロッド77,77が連結されている。図4に示すように、ロッド77,77は、真空チャンバー3の後側のフレーム3dから前側に向けて略水平に突出した支持部材79により、上下方向に昇降可能に支持されている。これにより、作業者は手動で吸引フード17を昇降させることが可能であり、適宜の高さで固定具81によって固定することができる。図3(a)に実線で示した位置は、吸引フード17が最も下端に移動した場合の位置であり、真空ラミネート装置1において基材65とドライフィルム69が接合される実稼動中に当該位置に移動される。図3(a)に一点鎖線で示した位置は、吸引フード17が最も上端に移動した場合の位置であり、例えば真空ラミネート装置1においてメンテナンスが実行される際に当該位置に移動される。
【0034】
吸引フード17の上面には、ロッド77,77の間の例えば前後方向における3箇所に、吸引ホース83が分岐されて接続されている。吸引ホース83が前後方向の複数箇所に分岐されて接続されることで、前後方向に長い吸引フード17を介してアウトガス等を前後方向に満遍なく吸引することが可能である。1本に合流された吸引ホース83は、真空チャンバー3の後側の壁部3aに設けられたフランジ85を介してダクト13に接続されている(後述の図5参照)。
【0035】
なお、吸引フード17は、アウトガス、モノマー、異物などが付着するため、製品交換時又は作業終了後に、清掃を行うために着脱することが可能である。
【0036】
図3(a)及び図3(b)に示すように、2つの気体噴射ノズル75,75は、加圧ローラー55,57の近傍、具体的には加圧ローラー55,57の右側におけるラミネート製品73の前後方向両側に配置されている。言い換えると、気体噴射ノズル75,75は、基材65の搬送方向において加圧ローラー55,57の下流側の両側方に配置されている。気体噴射ノズル75,75は、加圧ローラー55,57の回転軸55a,57aの間の空間を左側に向けて気体を噴射する。図3(a)に示すように、アウトガスは主としてドライフィルム69が加圧ローラー55,57により加熱及び加圧されるエリア87において発生する。適宜のタイミングで気体噴射ノズル75,75から気体を噴射することにより、加圧ローラー55,57の近傍に気体噴射ノズル75,75から吸引フード17に向かう気体の流れを作り出し、エリア87等から発生するアウトガス、モノマー、異物等を効率良く吸引することができる。
【0037】
図5は、吸引機構の回路構成の一例を表す回路図である。図5に示すように、例えば気体流量源89からクリーン濾過フィルタ91を介して供給された気体は、例えば後方機械室5内に設けられた流量調整弁93と、真空チャンバー3内に設けられた流量調整弁95,97により流量を調整されて、各気体噴射ノズル75,75に供給される。気体噴射ノズル75,75は、所定のタイミングで気体を噴射するように制御される。例えば、真空チャンバー3内の圧力が所定の範囲の下限値に達したタイミングで噴射することにより、真空チャンバー3内の圧力(真空度)を所定の範囲に調整することができる。
【0038】
吸引フード17に連結された吸引ホース83は、真空チャンバー3の後側の壁部3aに設けられたフランジ85を介してダクト13に接続されている。ダクト13(第1ダクトの一例)は、吸引フード17と真空ポンプ7とを接続するためのダクトである。ダクト13にはクリーン濾過フィルタ99が設けられており、吸引フード17から吸引されたモノマー、異物等を除去する。また、ダクト13には、開閉バルブ101(第1バルブの一例)が設けられており、ダクト13が適宜のタイミングで開閉される。クリーン濾過フィルタ99の設置により、モノマーや異物等の付着による開閉バルブ101の動作不良を防止できる。
【0039】
一方、ダクト11は、真空チャンバー3の後側の壁部3aに設けられた吸引口15に接続されている。ダクト11(第2ダクトの一例)は、吸引口15と真空ポンプ7とを接続するためのダクトである。ダクト11には、開閉バルブ103(第2バルブの一例)が設けられており、ダクト11が適宜のタイミングで開閉される。ダクト11,13は合流してダクト9となり、真空ポンプ7に接続されている。
【0040】
上記構成である吸引機構は、真空チャンバー3内が所定の圧力に減圧されるまでは開閉バルブ101,103の両方が開放され、真空チャンバー3内が所定の圧力まで減圧された後は、開閉バルブ101の開放が維持されつつ、開閉バルブ103が閉止されるように制御される。これにより、真空チャンバー3内を減圧する際には、吸引フード17及び吸引口15の両方を介して真空チャンバー3内の空気、気体を吸引することが可能となり、効率良く減圧することができる。また、減圧完了後、基材65とドライフィルム69との接合を開始した後には、吸引フード17を介して加圧ローラー55,57の近傍の気体を吸引することが可能となり、加圧ローラー55,57の近傍で発生するアウトガス等による影響を低減することができる。
【0041】
なお、真空チャンバー3内が所定の圧力に減圧されるまでは開閉バルブ103が開放されると共に開閉バルブ101が閉止され、真空チャンバー3内が所定の圧力まで減圧された後は、開閉バルブ101が開放されると共に開閉バルブ103が閉止されるように制御されてもよい。これにより、真空チャンバー3内を減圧する際には吸引口15を介して真空チャンバー3内の空気を吸引し、減圧完了後、基材65とドライフィルム69との接合を開始した後には、吸引フード17を介して加圧ローラー55,57の近傍の気体を吸引することができる。
【0042】
<3.実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態に係る真空ラミネート装置1では、吸引フード17が加圧ローラー55,57の近傍に設けられており、真空ポンプ7により吸引フード17を介して加圧ローラー55,57の近傍の気体を吸引する。これにより、真空チャンバー3内の特に加圧ローラー55,57近傍で発生する、ドライフィルム69に含まれる有機溶剤のアウトガス、モノマー、異物等を吸引することができる。その結果、真空チャンバー3内で発生するアウトガス等による影響を低減することができるので、高品質なラミネート製品を製造でき、且つ、メンテナンス回数の増加や部品の寿命の低下を抑制することができる。また、これらの機構により吸引循環機能となり、真空チャンバー3内環境のクリーン度が高められる。
【0043】
また、真空ラミネート装置1では、加圧ローラー55,57の近傍に設けられた吸引フード17に加えて、真空チャンバー3の後側の壁部3aに吸引口15が設けられている。真空チャンバー3内を減圧する際には、吸引フード17を介した局所的な排気のみでは効率が悪い。そこで、吸引フード17と吸引口15の両方から空気、気体を吸引することにより、真空チャンバー3内を効率良く減圧することができる。
【0044】
また、本実施形態の真空ラミネート装置1では、吸引フード17と真空ポンプ7とを接続するダクト13に開閉バルブ101が設けられ、吸引口15と真空ポンプ7とを接続するダクト11に開閉バルブ103が設けられている。これにより、ダクト11とダクト13を必要に応じて切り替えたり、開閉させることができる。例えば、真空チャンバー3内を減圧する際には、開閉バルブ101,103の両方を開放することにより、吸引フード17及び吸引口15の両方を介して真空チャンバー3内の空気、気体を吸引することが可能となり、効率良く減圧することができる。また、減圧完了後、基材65とドライフィルム69との接合を開始した後には、開閉バルブ103を閉じて開閉バルブ101のみを開放することにより、真空ラミネート装置1の稼働中には常に吸引フード17を介して加圧ローラー55,57の近傍の気体を吸引することが可能となり、加圧ローラー55,57の近傍で発生するアウトガス等による影響を低減することができる。
【0045】
また、本実施形態の真空ラミネート装置1では、加圧ローラー55,57の近傍に気体噴射ノズル75が設けられている。これにより、適宜のタイミングで気体噴射ノズル75から気体を噴射することにより、加圧ローラー55,57の近傍に気体噴射ノズル75から吸引フード17に向かう気体の流れを作り出し、ドライフィルム69から発生するアウトガス、モノマー、異物等を効率良く吸引することができる。また、真空チャンバー3内の圧力を所定の範囲内に制御する場合に、例えば圧力が所定の範囲の下限値に達したタイミングで気体を噴射することにより、真空チャンバー3内の圧力(真空度)を調整することができる。
【0046】
<4.変形例>
本発明は、以上説明した実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
【0047】
上記実施形態では、吸引フード17を加圧ローラー55,57の左側上方に略水平に配置したが、吸引フードの配置構成は上記に限定されるものではない。例えば、吸引フードを加圧ローラー55,57の側方に略垂直に配置してもよい。以下、図6を用いて本変形例の詳細について説明する。図6(a)は、本変形例に係る吸引フード及び気体噴射バーの配置構成の一例を表す加圧ローラー55,57の近傍を拡大した前面図、図6(b)は、吸引フード及び気体噴射バーの配置構成の一例を表す加圧ローラー55,57の近傍を拡大した上面図である。
【0048】
図6(a)及び図6(b)に示すように、吸引フード105(第1吸引口の一例)は、上下方向に長い略直方体形状の箱状部材であり、加圧ローラー55,57と対向する右側前方が開口部105aとして開口している。図6(a)に示すように、吸引フード105の上下方向の長さは、加圧ローラー55,57の上下方向の寸法よりも長く、加圧ローラー55,57の前後方向両側に配置された、気体噴射バー107,109の上下方向の寸法と同等またはそれよりも長くなるように形成されている。吸引フード105は、加圧ローラー55,57の近傍、具体的には加圧ローラー55,57の左側後方に略垂直に配置されている。言い換えると、吸引フード105は、基材65の搬送方向において加圧ローラー55,57の上流側の後側方に配置されている。図6(a)に示す例では、例えば予熱ローラー45の後方に配置されている。
【0049】
吸引フード105の後側には、例えば上下方向における3箇所に、吸引ホース83が分岐されて接続されている。なお、図6(a)には、吸引ホース83に連通する3つの吸引口105bが図示されている。吸引ホース83が上下方向の複数箇所に分岐されて接続されることで、上下方向に長い吸引フード105を介してアウトガス等を上下方向に満遍なく吸引することが可能である。1本に合流された吸引ホース83は、真空チャンバー3の後側の壁部3aに設けられたフランジ85を介してダクト13に接続されている(前述の図5参照)。
【0050】
加圧ローラー55,57の左側上方には、フードカバー111が略水平に配置されている。図6(a)に示すように、フードカバー111は、前後方向から見た形状が略L字型である屈曲した板状部材である。図6(b)に示すように、フードカバー111の前後方向の長さは、加圧ローラー55,57よりも長く、加圧ローラー55,57の前後方向両側に配置された2つの気体噴射バー109,109の間隔と同等またはそれよりも長くなるように形成されている。フードカバー111は、昇降機構(図示省略)により上下方向に昇降可能に支持されている。図6(a)に実線で示した位置は、フードカバー111が最も下端に移動した場合の位置であり、真空ラミネート装置1の実稼動中に当該位置に移動される。図6(a)に一点鎖線で示した位置は、フードカバー111が最も上端に移動した場合の位置であり、例えばメンテナンスが実行される際に当該位置に移動される。なお、吸引効果を高めるために、フードカバー111を加圧ローラー55,57の左側下部に追加することもできる。
【0051】
なお、吸引フード105及びフードカバー111は、アウトガス、モノマー、異物などが付着するため、製品交換時又は作業終了後に、清掃を行うために着脱することが可能である。
【0052】
図6(a)及び図6(b)に示すように、2つの気体噴射バー109,109(気体噴射ノズルの一例)は、加圧ローラー55,57の近傍、具体的には加圧ローラー55,57の右側におけるラミネート製品73の前後方向両側に配置されている。気体噴射バー109,109は、上下方向に幅広で且つ前後方向に薄い層状(カーテン状)の気体を左側に向けて噴射する。また、気体噴射バー107(気体噴射ノズルの一例)は、加圧ローラー55,57の近傍、具体的には加圧ローラー55,57の左側における基材65の前方に配置されている。気体噴射バー107は、上下方向に幅広で且つ前後方向に薄い層状(カーテン状)の気体を後側に向けて噴射する。気体噴射バー107から噴射された気体は、フードカバー111により後方の吸引フード105に向けて誘導される。適宜のタイミングで気体噴射バー107,109のそれぞれから気体を噴射することにより、加圧ローラー55,57の周囲に吸引フード105に向かう気体の流れを作り出し、ドライフィルム69のエリア87から発生するアウトガス、モノマー、異物等を効率良く吸引することができる。なお、気体噴射バー109,109と気体噴射バー107の噴射タイミングは同時でもよいし、例えば気体噴射バー109,109を先に噴射させて気体噴射バー107を後に噴射させる等、時間差を設けてもよい。
【0053】
以上説明した変形例によっても、前述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0054】
なお、前述の実施形態及び上記変形例においては、真空チャンバー3の後側の壁部3aに設けられた吸引口15とは別に、壁部3aにフランジ85を設けて吸引フード17又は吸引フード105を接続するようにしたが、例えば吸引フード17又は吸引フード105を吸引口15に直接接続してもよい。このようにしても、吸引フード17又は吸引フード105から吸引口15及びダクト11,9を介して、加圧ローラー55,57の近傍の気体を吸引することができる。この場合、フランジ85、ダクト13、開閉バルブ101,103等が不要となり、真空ラミネート装置1の構造を簡素化できる。
【0055】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0056】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0057】
1 真空ラミネート装置
3 真空チャンバー(チャンバーの一例)
3a 壁部
3b 壁部
3c 壁部
3d フレーム
5 後方機械室
7 真空ポンプ
9 ダクト
11 ダクト(第2ダクトの一例)
13 ダクト(第1ダクトの一例)
15 吸引口(第2吸引口の一例)
17 吸引フード(第1吸引口の一例)
17a 開口部
19 給気口
21 開口
22 開閉扉
23 開口
24 開閉扉
25 柱
27 点検窓
29 扉
31 ダクトカバー
33 警報ランプ
35 基材軸
37 保護材巻き取り軸
39 ガイドローラー
41 ガイドローラー
43 予熱ローラー
45 予熱ローラー
47 ドライフィルム軸
49 ドライフィルム軸
51 保護フィルム巻き取り軸
53 保護フィルム巻き取り軸
55 加圧ローラー
55a 回転軸
57 加圧ローラー
57a 回転軸
59 冷却ローラー
61 冷却ローラー
63 ラミネート製品巻き取り軸
65 基材
67 保護材
69 ドライフィルム
71 保護フィルム
73 ラミネート製品
75 気体噴射ノズル
77 ロッド
79 支持部材
81 固定具
83 吸引ホース
85 フランジ
87 エリア
89 気体流量源
91 クリーン濾過フィルタ
93 流量調整弁
95 流量調整弁
97 流量調整弁
99 クリーン濾過フィルタ
101 開閉バルブ(第1バルブの一例)
103 開閉バルブ(第2バルブの一例)
105 吸引フード(第1吸引口の一例)
105a 開口部
105b 吸引口
107 気体噴射バー(気体噴射ノズルの一例)
109 気体噴射バー(気体噴射ノズルの一例)
111 フードカバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-12-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空ポンプにより減圧されるチャンバーと、
前記チャンバー内に設けられ、基材軸から供給された基材と、ドライフィルム軸から供給されたドライフィルムと、を加熱しつつ加圧する加圧ローラーと、
前記チャンバー内において前記基材の搬送方向において前記加圧ローラーの上流側に設けられ、前記真空ポンプにより前記ドライフィルムが前記加圧ローラーにより加熱及び加圧されるエリアにおいて発生するアウトガスを含む気体を吸引するための第1吸引口と、
を有し、
前記第1吸引口は、
開口部を備えた部材であり、前記開口部が前記加圧ローラーと対向するように前記チャンバーの壁部により支持されている
ことを特徴とする真空ラミネート装置。
【請求項2】
前記チャンバーの前記壁部に設けられ、前記真空ポンプにより前記チャンバー内の空気を吸引するための第2吸引口をさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の真空ラミネート装置。
【請求項3】
前記第1吸引口と前記真空ポンプとを接続する第1ダクトと、
前記第1ダクトを開閉する第1バルブと、
前記第2吸引口と前記真空ポンプとを接続する第2ダクトと、
前記第2ダクトを開閉する第2バルブと、
をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の真空ラミネート装置。
【請求項4】
真空ポンプにより減圧されるチャンバーと、
前記チャンバー内に設けられ、基材軸から供給された基材と、ドライフィルム軸から供給されたドライフィルムと、を加熱しつつ加圧する加圧ローラーと、
前記チャンバー内において前記基材の搬送方向において前記加圧ローラーの上流側に設けられ、前記真空ポンプにより前記ドライフィルムが前記加圧ローラーにより加熱及び加圧されるエリアにおいて発生するアウトガスを含む気体を吸引するための第1吸引口と、
前記チャンバーの壁部に設けられ、前記真空ポンプにより前記チャンバー内の空気を吸引するための第2吸引口と、
前記第1吸引口と前記真空ポンプとを接続する第1ダクトと、
前記第1ダクトを開閉する第1バルブと、
前記第2吸引口と前記真空ポンプとを接続する第2ダクトと、
前記第2ダクトを開閉する第2バルブと、
を有し、
前記チャンバー内が所定の圧力に減圧されるまでは前記第1バルブ及び前記第2バルブの両方が開放され、前記所定の圧力に減圧された後は前記第1バルブの開放が維持されつつ前記第2バルブが閉止されるように構成されている
ことを特徴とする真空ラミネート装置。
【請求項5】
真空ポンプにより減圧されるチャンバーと、
前記チャンバー内に設けられ、基材軸から供給された基材と、ドライフィルム軸から供給されたドライフィルムと、を加熱しつつ加圧する加圧ローラーと、
前記チャンバー内において前記基材の搬送方向において前記加圧ローラーの上流側に設けられ、前記真空ポンプにより前記ドライフィルムが前記加圧ローラーにより加熱及び加圧されるエリアにおいて発生するアウトガスを含む気体を吸引するための第1吸引口と、
前記チャンバー内に設けられ、気体を噴射することで前記加圧ローラーの周囲に前記第1吸引口に向かう気体の流れを作り出す気体噴射ノズルと、を有する
ことを特徴とする真空ラミネート装置。