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特開2024-71264無人ダンプトラックの管理システム及び無人ダンプトラックの管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024071264
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】無人ダンプトラックの管理システム及び無人ダンプトラックの管理方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20240517BHJP
   G05D 1/43 20240101ALI20240517BHJP
   E02F 1/00 20060101ALI20240517BHJP
   B61B 13/00 20060101ALI20240517BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20240517BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20240517BHJP
   G16Y 40/60 20200101ALI20240517BHJP
   E02F 9/20 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G05D1/02 P
E02F1/00
B61B13/00 V
G08G1/00 X
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/60
E02F9/20 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022182114
(22)【出願日】2022-11-14
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小西 翔太
(72)【発明者】
【氏名】坂井 敦
(72)【発明者】
【氏名】吉松 昭洋
【テーマコード(参考)】
2D003
3D101
5H181
5H301
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003AC04
2D003BA02
3D101BB52
5H181AA07
5H181AA27
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF14
5H181FF27
5H181MA41
5H301AA03
5H301BB02
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301GG07
5H301GG14
5H301GG17
5H301KK03
5H301KK19
(57)【要約】
【課題】作業現場の生産性の低下を抑制すること。
【解決手段】無人ダンプトラックの管理システムは、無人ダンプトラックが排土点に進入するように無人ダンプトラックの目標走行経路を示すパスを生成するパス生成部と、第1の無人ダンプトラックに割り当てられた第1の排土点及び第1の排土点に進入するための第1のパスに基づいて、第2の無人ダンプトラックに第2の排土点及び第2の排土点に進入するための第2のパスを割り当てるアサイン部と、を備える。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人ダンプトラックが排土点に進入するように無人ダンプトラックの目標走行経路を示すパスを生成するパス生成部と、
第1の無人ダンプトラックに割り当てられた第1の排土点及び第1の排土点に進入するための第1のパスに基づいて、第2の無人ダンプトラックに第2の排土点及び前記第2の排土点に進入するための第2のパスを割り当てるアサイン部と、を備える、
無人ダンプトラックの管理システム。
【請求項2】
前記排土点は、排土が実施後の排土済点と、排土が実施前の未排土点と、を含み、
複数の無人ダンプトラックが相互に異なる未排土点に順次進入し、
前記パスは、複数の未排土点のそれぞれに1つずつ生成され、
前記アサイン部は、複数の無人ダンプトラックのそれぞれに未排土点及びパスを割り当てる、
請求項1に記載の無人ダンプトラックの管理システム。
【請求項3】
前記アサイン部は、排土点とパスとに基づいて推定干渉時間を算出し、前記推定干渉時間に基づいて、前記未排土点及びパスを割り当てる、
請求項2に記載の無人ダンプトラックの管理システム。
【請求項4】
前記アサイン部は、複数のパスのそれぞれにおける無人ダンプトラックの滞在時間に基づいて前記推定干渉時間を算出する、
請求項3に記載の無人ダンプトラックの管理システム。
【請求項5】
前記排土点が設定された排土場に複数の無人ダンプトラックが順次進入し、
先に排土場に到着した無人ダンプトラックを先行車とし、
先行車の次に排土場に到着する無人ダンプトラックを後続車とした場合、
前記アサイン部は、前記排土場への前記後続車の到着が予想される到着時刻に基づいて、前記未排土点及びパスを割り当てる、
請求項2に記載の無人ダンプトラックの管理システム。
【請求項6】
無人ダンプトラックが排土点に進入するように無人ダンプトラックの目標走行経路を示すパスを生成することと、
第1の無人ダンプトラックに割り当てられた第1の排土点及び第1の排土点に進入するための第1のパスに基づいて、第2の無人ダンプトラックに第2の排土点及び前記第2の排土点に進入するための第2のパスを割り当てることと、を含む、
無人ダンプトラックの管理方法。
【請求項7】
前記排土点は、排土が実施後の排土済点と、排土が実施前の未排土点と、を含み、
複数の無人ダンプトラックが相互に異なる未排土点に順次進入し、
前記パスは、複数の未排土点のそれぞれに1つずつ生成され、
複数の無人ダンプトラックのそれぞれに未排土点及びパスを割り当てる、
請求項6に記載の無人ダンプトラックの管理方法。
【請求項8】
排土点とパスとに基づいて推定干渉時間を算出することを含み、
前記推定干渉時間に基づいて、前記未排土点及びパスを割り当てる、
請求項7に記載の無人ダンプトラックの管理方法。
【請求項9】
複数のパスのそれぞれにおける無人ダンプトラックの滞在時間に基づいて前記推定干渉時間を算出する、
請求項8に記載の無人ダンプトラックの管理方法。
【請求項10】
前記排土点が設定された排土場に複数の無人ダンプトラックが順次進入し、
先に排土場に到着した無人ダンプトラックを先行車とし、
先行車の次に排土場に到着する無人ダンプトラックを後続車とした場合、
前記排土場への前記後続車の到着が予想される到着時刻に基づいて、前記未排土点及びパスを割り当てる、
請求項7に記載の無人ダンプトラックの管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無人ダンプトラックの管理システム及び無人ダンプトラックの管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無人ダンプトラックに係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、作業機械の管理装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2016/167374号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
無人ダンプトラックは、排土場において排土する。複数の無人ダンプトラックが排土場に存在する場合、複数の無人ダンプトラックの相互の干渉を回避するために、無人ダンプトラックを停車させる必要がある。無人ダンプトラックの停車時間が長くなると、作業現場の生産性が低下する可能性がある。
【0005】
本開示は、作業現場の生産性の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従えば、無人ダンプトラックが排土点に進入するように無人ダンプトラックの目標走行経路を示すパスを生成するパス生成部と、第1の無人ダンプトラックに割り当てられた第1の排土点及び第1の排土点に進入するための第1のパスに基づいて、第2の無人ダンプトラックに第2の排土点及び前記第2の排土点に進入するための第2のパスを割り当てるアサイン部と、を備える、無人ダンプトラックの管理システムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、作業現場の生産性の低下が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る作業現場を示す模式図である。
図2図2は、実施形態に係る無人ダンプトラックの管理システムを示す模式図である。
図3図3は、実施形態に係る無人ダンプトラックの管理システムを示すブロック図である。
図4図4は、実施形態に係る管理装置のハードウエア構成図である。
図5図5は、実施形態に係る無人ダンプトラックの走行条件を説明するための模式図である。
図6図6は、実施形態に係る排土場を示す模式図である。
図7図7は、実施形態に係る排土場における無人ダンプトラックの動作を説明するための図である。
図8図8は、実施形態に係る排土点及びパスの割り当て方法の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、実施形態に係る推定干渉時間を説明するための図である。
図10図10は、実施形態に係る排土場への後続車の到着時刻を考慮した排土点及びパスの割り当て方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
[作業現場]
図1は、実施形態に係る作業現場1を示す模式図である。作業現場1として、鉱山又は採石場が例示される。鉱山とは、鉱物を採掘する場所又は事業所をいう。採石場とは、石材を採掘する場所又は事業所をいう。鉱山として、金属を採掘する金属鉱山、石灰石を採掘する非金属鉱山、又は石炭を採掘する石炭鉱山が例示される。
【0011】
作業現場1において、無人車両2が稼働する。無人車両とは、運転者による運転操作によらずに無人で稼働する車両をいう。実施形態において、無人車両2は、無人で作業現場1を走行する作業車両である。無人車両2は、積荷を運搬する運搬作業を実施する運搬車両である。実施形態においては、無人車両2を適宜、無人ダンプトラック2、と称する。
【0012】
作業現場1に、積込場3、排土場4、駐機場5、給油場6、及び走行路7が設けられる。積込場3とは、無人ダンプトラック2に積荷を積載する積込作業が実施されるエリアをいう。積荷として、積込場3において掘削された掘削物が例示される。積込場3において、積込機9が稼働する。積込機9として、油圧ショベルが例示される。排土場4とは、無人ダンプトラック2から積荷が排出される排土作業が実施されるエリアをいう。排土場4に、複数の排土点40が設定される。駐機場5とは、無人ダンプトラック2が駐機するエリアをいう。給油場6とは、無人ダンプトラック2が給油されるエリアをいう。走行路7とは、無人ダンプトラック2が走行するエリアをいう。走行路7は、少なくとも積込場3と排土場4とを繋ぐように設けられる。実施形態において、走行路7は、積込場3、排土場4、駐機場5、及び給油場6のそれぞれに繋がる。無人ダンプトラック2は、積込場3、排土場4、駐機場5、給油場6、及び走行路7のそれぞれを走行することができる。無人ダンプトラック2は、例えば積込場3と排土場4とを往復するように走行路7を走行する。
【0013】
[管理システム]
図2は、実施形態に係る無人ダンプトラック2の管理システム11を示す模式図である。図2に示すように、管理システム11は、管理装置12と、通信システム13とを備える。管理装置12は、無人ダンプトラック2の外部に配置される。管理装置12は、作業現場1の管制施設14に設置される。管理装置12は、コンピュータシステムを含む。通信システム13として、インターネット(internet)、携帯電話通信網、衛星通信網、又はローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)が例示される。
【0014】
無人ダンプトラック2は、車体201と、走行装置202と、ダンプボディ203と、制御装置15と、無線通信機13Aとを有する。制御装置15は、コンピュータシステムを含む。無線通信機13Aは、制御装置15に接続される。
【0015】
通信システム13は、制御装置15に接続される無線通信機13Aと、管理装置12に接続される無線通信機13Bとを含む。管理装置12と無人ダンプトラック2の制御装置15とは、通信システム13を介して無線通信する。
【0016】
車体201は、車体フレームを含む。車体201は、走行装置202に支持される。走行装置202は、車体201を支持して走行する。走行装置202は、車輪と、車輪に装着されるタイヤと、エンジンと、ブレーキ装置と、ステアリング装置とを含む。ダンプボディ203は、積荷が積載される部材である。ダンプボディ203は、車体201に支持される。ダンプボディ203は、ダンプ動作及び下げ動作する。ダンプ動作とは、ダンプボディ203を車体201から離隔させてダンプ方向に傾斜させる動作をいう。下げ動作とは、ダンプボディ203を車体201に接近させる動作をいう。積込作業が実施される場合、ダンプボディ203は、下げ動作する。排土作業を実施する場合、ダンプボディ203は、ダンプ動作する。
【0017】
図3は、実施形態に係る無人ダンプトラック2の管理システム11を示すブロック図である。図3に示すように、無人ダンプトラック2は、制御装置15と、無線通信機13Aと、位置センサ16と、方位センサ17と、速度センサ18と、走行装置202とを有する。無線通信機13A、位置センサ16、方位センサ17、及び速度センサ18のそれぞれは、制御装置15と通信することができる。走行装置202は、制御装置15に制御される。
【0018】
位置センサ16は、無人ダンプトラック2の位置を検出する。無人ダンプトラック2の位置は、全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)を利用して検出される。全地球航法衛星システムは、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)を含む。全地球航法衛星システムは、緯度、経度、及び高度の座標データで規定されるグローバル座標系の位置を検出する。グローバル座標系とは、地球に固定された座標系をいう。位置センサ16は、GNSS受信機を含み、グローバル座標系における無人ダンプトラック2の位置を示す無人ダンプトラック2の絶対位置を検出する。
【0019】
方位センサ17は、無人ダンプトラック2の方位を検出する。無人ダンプトラック2の方位は、無人ダンプトラック2のヨー角を含む。車体201の重心において上下方向に延伸する軸をヨー軸とした場合、ヨー角とは、ヨー軸を中心とする回転角度をいう。方位センサ17として、ジャイロセンサが例示される。
【0020】
速度センサ18は、無人ダンプトラック2の走行速度を検出する。速度センサ18として、無人ダンプトラック2の車輪の回転を検出するパルスセンサが例示される。
【0021】
管理装置12は、パス生成部121と、アサイン部122と、走行データ送信部123とを備える。
【0022】
パス生成部121は、無人ダンプトラック2の目標走行経路を示すパス30を生成する。無人ダンプトラック2は、パス30に従って作業現場1を走行する。パス生成部121は、無人ダンプトラック2が排土点40に進入するようにパス30を生成する。アサイン部122は、複数の無人ダンプトラック2のそれぞれに排土点40及びパス30を割り当てる。アサイン部122は、排土点40に進入する無人ダンプトラック2の順序を決定する。走行データ送信部123は、無人ダンプトラック2の走行条件を示す走行データを無人ダンプトラック2に送信する。無人ダンプトラック2の走行データは、パス生成部121により生成されたパス30を含む。走行データ送信部123は、無人ダンプトラック2の走行データを、通信システム13を介して無人ダンプトラック2の制御装置15に送信する。
【0023】
制御装置15は、走行データ受信部151と、センサデータ取得部152と、走行制御部153とを有する。走行データ受信部151は、走行データ送信部123により送信された無人ダンプトラック2の走行データを、通信システム13を介して管理装置12から取得する。センサデータ取得部152は、位置センサ16の検出データ、方位センサ17の検出データ、及び速度センサ18の検出データを取得する。走行制御部153は、走行データ受信部151により取得された無人ダンプトラック2の走行条件と、センサデータ取得部152により取得された検出データとに基づいて、走行装置202を制御する。
【0024】
[コンピュータシステム]
図4は、実施形態に係る管理装置12のハードウエア構成図である。管理装置12は、コンピュータシステム1000を含む。コンピュータシステム1000は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインタフェース1004とを有する。上述の管理装置12の機能は、コンピュータプログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、コンピュータプログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、プログラムに従って上述の処理を実行する。なお、コンピュータプログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム1000に配信されてもよい。制御装置15のそれぞれも、図4に示すようなコンピュータシステム1000を含む。上述の制御装置15の機能は、コンピュータプログラムとしてストレージ1003に記憶されている。
【0025】
[走行条件]
図5は、実施形態に係る無人ダンプトラック2の走行条件を説明するための模式図である。無人ダンプトラック2の走行条件を示す走行データは、走行点30P、パス30、無人ダンプトラック2の目標位置、無人ダンプトラック2の目標方位、及び無人ダンプトラック2の目標走行速度を含む。
【0026】
走行点30Pは、作業現場1に複数設定される。走行点30Pは、無人ダンプトラック2の目標位置を規定する。複数の走行点30Pのそれぞれに、無人ダンプトラック2の目標方位及び無人ダンプトラック2の目標走行速度が設定される。複数の走行点30Pは、間隔をあけて設定される。走行点30Pの間隔は、1m以上5m以下である。走行点30Pの間隔は、均一でもよいし、不均一でもよい。実施形態において、走行点30Pは、1mの間隔で設定される。
【0027】
パス30とは、無人ダンプトラック2の目標走行経路を示す仮想線をいう。パス30は、複数の走行点30Pを通過する軌跡によって規定される。無人ダンプトラック2は、パス30に従って作業現場1を走行する。無人ダンプトラック2は、無人ダンプトラック2の車幅方向において、無人ダンプトラック2の中心とパス30とが一致するように走行する。
【0028】
無人ダンプトラック2の目標位置とは、走行点30Pを通過するときの無人ダンプトラック2の目標位置をいう。無人ダンプトラック2の目標位置は、無人ダンプトラック2のローカル座標系において規定されてもよいし、グローバル座標系において規定されてもよい。無人ダンプトラック2の目標方位とは、走行点30Pを通過するときの無人ダンプトラック2の目標方位をいう。無人ダンプトラック2の目標走行速度とは、走行点30Pを通過するときの無人ダンプトラック2の目標走行速度をいう。
【0029】
走行制御部153は、無人ダンプトラック2の走行データと、センサデータ取得部152により取得された検出データとに基づいて、無人ダンプトラック2がパス30に従って走行するように、走行装置202を制御する。走行制御部153は、走行点30Pを通過するときに位置センサ16により検出された無人ダンプトラック2の検出位置と走行点30Pに設定されている無人ダンプトラック2の目標位置との偏差が小さくなるように、走行装置202を制御する。走行制御部153は、走行点30Pを通過するときに方位センサ17により検出された無人ダンプトラック2の検出方位と走行点30Pに設定されている無人ダンプトラック2の目標方位との偏差が小さくなるように、走行装置202を制御する。走行制御部153は、走行点30Pを通過するときに速度センサ18により検出された無人ダンプトラック2の検出走行速度と走行点30Pに設定されている無人ダンプトラック2の目標走行速度との偏差が小さくなるように、走行装置202を制御する。
【0030】
[排土場]
図6は、実施形態に係る排土場4を示す模式図である。排土場4と走行路7との境界に進入点51及び退去点52が設定される。進入点51とは、走行路7から排土場4に進入する無人ダンプトラック2が通過する位置をいう。積荷状態の無人ダンプトラック2は、進入点51を通過して、走行路7から排土場4に進入する。積荷状態とは、ダンプボディ203に積荷が積み込まれている状態をいう。退去点52とは、排土場4から走行路7に退去する無人ダンプトラック2が通過する位置をいう。空荷状態の無人ダンプトラック2は、退去点52を通過して、排土場4から走行路7に退去する。空荷状態とは、ダンプボディ203に積荷が積み込まれていない状態をいう。進入点51は、1つ設定される。退去点52は、1つ設定される。
【0031】
排土場4に複数の排土点40が設定される。排土点40とは、無人ダンプトラック2がダンプボディ203に積み込まれている積荷を排土する位置をいう。排土点40は、排土場4に複数設定される。実施形態において、排土点40は、排土場4に8つ設定される。排土点40は、第1排土点41と、第2排土点42と、第3排土点43と、第4排土点44と、第5排土点45と、第6排土点46と、第7排土点47と、第8排土点48とを含む。
【0032】
排土場4にスイッチバック点53が設定される。スイッチバック点53とは、無人ダンプトラック2がスイッチバックする位置をいう。スイッチバックとは、前進する無人ダンプトラック2が鋭角的に進行方向を転換して、後進しながら排土点40に接近する動作をいう。実施形態において、スイッチバック点53は、複数の排土点40のそれぞれに1つずつ設定される。複数の排土点40は、相互に重複する位置(同一の位置)に設定されてもよいし、相互に異なる位置に設定されてもよい。図6は、8つのスイッチバック点53が同一の位置に設定されている例を示す。
【0033】
前進しながら走行路7から排土場4に進入した無人ダンプトラック2は、スイッチバック点53においてスイッチバックした後、後進しながら排土点40に進入する。無人ダンプトラック2が排土点40に進入した後、ダンプボディ203がダンプ動作することにより、排土点40に積荷が排土される。積荷を排土した無人ダンプトラック2は、前進しながら排土場4から走行路7に退去する。
【0034】
パス生成部121は、パス30が進入点51とスイッチバック点53と排土点40と退去点52とのそれぞれを通過するように、パス30を生成する。パス30は、無人ダンプトラック2が排土点40に進入するように生成される。排土場4において、パス30は、複数の排土点40のそれぞれに1つずつ生成される。実施形態において、パス30は、排土場4に8つ生成される。パス30は、第1パス31と、第2パス32と、第3パス33と、第4パス34と、第5パス35と、第6パス36と、第7パス37と、第8パス38とを含む。第1パス31は、第1排土点41に通じる。第1パス31は、無人ダンプトラック2が第1排土点41に進入するように生成される。第2パス32は、第2排土点42に通じる。第2パス32は、無人ダンプトラック2が第2排土点42に進入するように生成される。第3パス33は、第3排土点43に通じる。第3パス33は、無人ダンプトラック2が第3排土点43に進入するように生成される。第4パス34は、第4排土点44に通じる。第4パス34は、無人ダンプトラック2が第4排土点44に進入するように生成される。第5パス35は、第5排土点45に通じる。第5パス35は、無人ダンプトラック2が第5排土点45に進入するように生成される。第6パス36は、第6排土点46に通じる。第6パス46は、無人ダンプトラック2が第6排土点46に進入するように生成される。第7パス37は、第7排土点47に通じる。第7パス27は、無人ダンプトラック2が第7排土点47に進入するように生成される。第8パス38は、第8排土点48に通じる。第8パス48は、無人ダンプトラック2が第8排土点48に進入するように生成される。
【0035】
排土点40は、無人ダンプトラック2による排土作業の目標位置を示す。以下の説明において、無人ダンプトラック2が排土を実施した後の排土点40を適宜、排土済点、と称し、無人ダンプトラック2が排土を実施する前の排土点40を適宜、未排土点、と称する。図6に示す例において、第4排土点44が排土済点であり、第1,第2,第3,第5,第6,第7,第8排土点41,42,43,45,46,47,48が未排土点である。無人ダンプトラック2は、未排土点に排土し、排土済点には排土しない。複数の無人ダンプトラック2は、相互に異なる未排土点に順次進入する。
【0036】
図7は、実施形態に係る排土場4における無人ダンプトラック2の動作を説明するための図である。排土点40が設定された排土場4に複数の無人ダンプトラック2が走行路7から順次進入する。以下の説明においては、先に排土場4に到着した無人ダンプトラック2を適宜、先行車21、とし、先行車21の次に排土場4に到着する無人ダンプトラック2を適宜、後続車22と、称する。
【0037】
アサイン部122は、複数の無人ダンプトラック2のそれぞれに未排土点及びパス30を割り当てる。図7に示す例において、アサイン部122は、先行車21に第1排土点41及び第1排土点41に通じる第1パス31を割り当てる。先行車21は、第1パス31に従って未排土点である第1排土点41に進入する。先行車21が排土場40に存在する状態で、後続車22は、走行路7から排土場4に進入する。
【0038】
実施形態において、アサイン部122は、先行車21に割り当てられた第1排土点41及び第1排土点41に進入するための第1パス31に基づいて、後続車22に、第1排土点41とは異なる未排土点及びその未排土点に進入するための第1パス31とは異なるパス30を割り当てる。アサイン部122は、複数の未排土点及び複数のパス30のうち、先行車21及び後続車22の停車時間を最も短くできる未排土点及びパス30を後続車22に割り当てる。アサイン部122は、例えば先行車21の停車時間と後続車22の停車時間との総和を最も短くできる未排土点及びパス30を後続車22に割り当ててもよい。
【0039】
先行車21と後続車22とが排土場4に存在する場合、後続車22に割り当てられる未排土点によっては、先行車21と後続車22との干渉を回避するために、先行車21又は後続車22を停車させる必要がある。無人ダンプトラック2の停車時間が長くなると、作業現場1の生産性が低下する可能性がある。
【0040】
アサイン部122は、先行車21に割り当てられた第1排土点41及び第1排土点41に通じる第1パス31に基づいて、先行車21及び後続車22の停車時間を最も短くできる未排土点及びパス30を後続車22に割り当てる。アサイン部122は、所定の算出方法に基づいて、例えば後続車22の停車時間が最も短くなるように、第3,第5,第7排土点43,45,47のうち、1つの未排土点を後続車22に割り当てることができる。図7は、後続車22が進入可能な未排土点である第3,第5,第7排土点43,45,47のうち、第7排土点47及び第7パス37が後続車22に割り当てられる例を示す。なお、図7は一例である。未排土場の数及び位置、スイッチバック点53の位置、排土場4に存在する無人ダンプトラック2の数、及び走行路7から排土場4に進入する無人ダンプトラック2の時間間隔等によって、無人ダンプトラック2の停車時間を短くするために無人ダンプトラック2に割り当てる排土点40及びパス30は変化する。
【0041】
[排土点及びパスの割り当て]
以下、排土点40及びパス30の割り当て方法について説明する。図8は、実施形態に係る排土点40及びパス30の割り当て方法の一例を示すフローチャートである。パス生成部121は、全ての未排土点のそれぞれに進入するためのパスを生成する(ステップR1)。未排土点が8つ存在する場合、パス生成部121は、第1パス31から第8パス38を生成する。未排土点が例えば第3,第5,第7排土点43,45,47である場合、パス生成部121は、第3,第5,第7パス33,35,37を生成する。
【0042】
アサイン部122は、排土場4においてある無人ダンプトラック2の存在が別の無人ダンプトラック2の停車時間に与える影響を予測する(ステップR2)。実施形態において、アサイン部122は、推定干渉時間Ci、jに基づいて、ある無人ダンプトラック2との干渉を抑制するために別の無人ダンプトラック2が停車する停車時間を評価する。以下の説明において、ある無人ダンプトラック2との干渉を回避するために別の無人ダンプトラック2が停車する停車時間を適宜、通過待ち時間、と称する。
【0043】
アサイン部122は、排土点40とパス30とに基づいて推定干渉時間を算出し、推定干渉時間に基づいて、複数の無人ダンプトラック2のそれぞれに未排土点及びパスを割り当てる。アサイン部122は、複数のパス30のそれぞれにおける無人ダンプトラック2の滞在時間に基づいて推定干渉時間を算出する。
【0044】
図9は、実施形態に係る推定干渉時間を説明するための図である。推定干渉時間とは、ある無人ダンプトラック2のパス30を別の無人ダンプトラック2が横切るように通過した場合に、別の無人ダンプトラック2のパス30のセグメントがパス30に干渉する時間をいう。図9に示すように、第1パス31及び第2パス32のそれぞれが複数のセグメントに分割される。進入点51から退去点52までの間において、第1パス31は、N個のセグメントに分割される。進入点51から退去点52までの間において、第2パス32は、N個のセグメントに分割される。第1パス31と第2パス32とが交差する場合、第1パス31に従って走行する無人ダンプトラック2と第2パス32に従って走行する無人ダンプトラック2とが干渉する可能性がある。図9において、Δtは、第1パス31のi番目のセグメントに無人ダンプトラック2が滞在する滞在時間である。第2パス32のj番目のセグメントが第1パス31により干渉される時間Tjは、以下の(1)式で表される。
【0045】
【数1】
【0046】
第1パス31による第2パス32の推定干渉時間C1、2は、以下の(2)式で表される。
【0047】
【数2】
【0048】
推定干渉時間C1、2が長いことは、第2パス32に従って走行する無人ダンプトラック2が第1パス31に従って走行する無人ダンプトラック2との干渉を回避するために停車する通過待ち時間が長いことを意味する。
【0049】
なお、第1パス31のセグメントと第2パス32のセグメントとが干渉する状態は、第1パス31のセグメントと第2パス32のセグメントの少なくとも一部とが重複する状態のみならず、第1パス31のセグメントと第2パス32のセグメントとが予め定められた距離以下に接近した状態を含んでもよい。例えば、図9の最も左側に示した状態では、第1パス31の[i]セグメントと第2パス32の[j]セグメントの一部及び[j+1]セグメントの一部とが重複し、第1パス31の[i]セグメントと第2パス32の[j-1]セグメントとは重複していない。第1パス31のセグメントと第2パス32のセグメントとが干渉する状態は、[i]セグメントと[j]セグメント及び[j+1]セグメントとの関係のみならず、[i]セグメントと[j-1]セグメントとの関係を含んでもよい。
【0050】
図9を参照しながら、第1パス31が第2パス32に与える推定干渉時間C1、2の算出方法について説明した。未排土点に無人ダンプトラック2を侵入させるためのパス30が8つ存在する場合、アサイン部122は、第1パス31が第2パス32から第8パス38のそれぞれに与える推定干渉時間のそれぞれを算出する。また、アサイン部122は、第2パス32が第1パス31及び第3パス33から第8パス38のそれぞれに与える推定干渉時間のそれぞれを算出する。アサイン部122は、8つのパス30の全ての組み合わせの推定干渉時間Ci、jを算出する。
【0051】
アサイン部122は、推定干渉時間Ci、jに基づいて、通過待ち時間に与える影響が最小となる未排土点への無人ダンプトラック2の割り当て順序を決定する(ステップR3)。未排土点への無人ダンプトラック2の割り当て順序が決定された後、走行データ送信部123は、割り当て順序に基づいて、無人ダンプトラック2に未排土点に進入するためのパス30を含む走行データを送信する(ステップR4)。
【0052】
8つのパス30の全ての組み合わせの推定干渉時間Ci、jの総和を最も小さくすることにより、8つのパス30のそれぞれに従って走行する無人ダンプトラック2の通過待ち時間の総和を最小にすることができる。アサイン部122は、8つのパス30の全ての組み合わせの推定干渉時間Ci、jの総和が最も小さくなる組み合わせを、動的計画法に基づいて算出する。アサイン部122は、8つのパス30の全ての組み合わせの推定干渉時間Ci、jの総和が最も小さくなるように、動的計画法に基づいて、未排土点への無人ダンプトラック2の割り当て順序を決定する。アサイン部122は、(3)式で示す演算を実施する。
【0053】
【数3】
【0054】
一例として、アサイン部122は、最初に排土場4に進入する無人ダンプトラック2に第1排土点41及び第1パス31を割り当て、次に排土場4に進入する無人ダンプトラック2に第5排土点45及び第5パス35を割り当て、次に排土場4に進入する無人ダンプトラック2に第2排土点42及び第2パス32を割り当て、次に排土場4に進入する無人ダンプトラック2に第6排土点46及び第6パス36を割り当てる。上述の算出方法に基づいて、複数の無人ダンプトラック2のそれぞれに未排土点及びパス30が割り当てられることにより、排土場4において8台の無人ダンプトラック2が停車する時間を示す通過待ち時間の総和が最も小さくなる。これにより、作業現場1の生産性の低下が抑制される。
【0055】
[後続車の到着時刻を考慮した割り当て]
排土場4には複数の無人ダンプトラック2が順次進入する。次に、排土場4への後続車22の到着が予想される到着時刻に基づいて未排土点及びパス30を割り当てる例について説明する。
【0056】
アサイン部122は、例えば後続車22の現在位置から排土場4までの距離と、後続車22の走行データにより規定される後続車22の目標走行速度とに基づいて、排土場4への後続車22の到着時刻を予測することができる。アサイン部122は、後続車22に搭載されている位置センサ16の検出データに基づいて、後続車22の現在位置を取得することができる。
【0057】
図10は、実施形態に係る排土場4への後続車22の到着時刻を考慮した排土点40及びパス30の割り当て方法の一例を示すフローチャートである。パス生成部121は、全ての未排土点のそれぞれに進入するためのパスを生成する(ステップS1)。アサイン部122は、図8を参照して説明したステップR1からステップR3の手順に従って、通過待ち時間に与える影響が最小となる割り当て順序を決定する。
【0058】
アサイン部122は、先行車21が存在するか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2において、先行車21が存在しないと判定した場合(ステップS2:No)、アサイン部122は、コストが最も高いパス30を後続車22に割り当てる(ステップS3)。走行データ送信部123は、コストが最も高いパス30を含む走行データを後続車22に送信する(ステップS14)。
【0059】
コストが最も高いパス30とは、通過待ち時間の総和を長くしてしまうパス30をいう。例えば排土場4の中央部を通過するパス30は、他のパス30との推定干渉時間が長く、通過待ち時間の総和を長くしてしまう要因となる可能性が高い。アサイン部122は、未排土点に無人ダンプトラック2を進入させるための複数のパス30のうち、推定干渉時間が最も大きいパス30を後続車22に割り当てる。アサイン部122は、例えば(4)式で示される演算を実施して、コストが最も高いパス30を後続車22に割り当てる。
【0060】
【数4】
【0061】
(4)式において、Vは未排土点に無人ダンプトラック2を進入させるための全てのパス30を意味し、sは全てのパス30の中から除去されるパス30を示す。あるパス30を除去したときの推定干渉時間の総和が最も小さい場合、除去されたパス30のコストが最も高いことを意味する。
【0062】
先行車21が存在しない場合、後続車22をコストが高いパス30を通過させて排土させることにより、その後に複数の無人ダンプトラック2が排土場4に進入しても、通過待ち時間が長くなることが抑制される。
【0063】
ステップS2において、先行車21が存在すると判定した場合(ステップS2:Yes)、アサイン部122は、排土場4への後続車22の到着時刻を予測する(ステップS4)。また、アサイン部122は、先行車21が排土場4に滞在している時間を予測する。アサイン部122は、後続車22の到着までに余裕があるか否かを判定する(ステップS5)。後続車22の到着までに余裕があることは、先行車21が排土場4から退去した後に、後続車22が排土場4に到着することを意味する。後続車22の到着までに余裕がないことは、先行車21が排土場4に滞在中に、後続車22が排土場4に到着することを意味する。
【0064】
ステップS5において、後続車22の到着までに余裕があると判定した場合(ステップS5:Yes)、アサイン部122は、ステップS3の処理を実施する。ステップS5において、後続車22の到着までに余裕がないと判定した場合(ステップS5:No)、アサイン部122は、先行車21にコストが最も高いパスが割り当てられているか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6において、先行車21にコストが最も高いパスが割り当てられていないと判定した場合(ステップS6:No)、アサイン部122は、図8を参照して説明したステップR1からステップR3の手順に従って既に決定されている未排土点への割り当て順序に基づいて、未排土点を後続車22に割り当てる(ステップS7)。ステップS7において、アサイン部122は、図8を参照して説明したステップR1からステップR3の手順に従って既に決定されている未排土点への割り当て順序のうち、先行車21に割り当てられている未排土点の次の未排土点を後続車22に割り当てる。
【0065】
ステップS6において、先行車21にコストが最も高いパスが割り当てられていると判定した場合(ステップS6:Yes)、アサイン部122は、先行車21に割り当てられる未排土点及びパス30を変更する時間的な余裕があるか否かを判定する(ステップS8)。
【0066】
ステップS8において、変更する余裕があると判定した場合(ステップS8:Yes)、先行車に割り当てられている未排土点及びパス30を解除する(ステップS9)。先行車に割り当てられている未排土点及びパス30を解除した後、アサイン部122は、全ての未排土点に基づいて、図8を参照して説明したステップR1からステップR3の手順に従って、通過待ち時間に与える影響が最小となる未排土点への割り当て順序を決定する(ステップS10)。アサイン部122は、ステップS10において決定された割り当て順序に基づいて、先行車21及び後続車22に未排土点及びパス30を割り当てる(ステップS11)。
【0067】
後続車22が排土場4にそろそろ進入しそうな場合に、先行車21にコストが高いパス30が割り当てられたままだと、先行車21との干渉を抑制するために、後続車22が停車する可能性が高くなる。後続車22が排土場4にそろそろ進入しそうな場合に、先行車21に割り当てられているコストが高いパス30を変更できる時間的な余裕がある場合、先行車21に割り当てられている未排土点及びパス30を変更することにより、通過待ち時間の総和が長くなることが抑制される。
【0068】
ステップS8において、変更する余裕がないと判定した場合(ステップS8:No)、全ての未排土点に基づいて、図8を参照して説明したステップR1からステップR3の手順に従って、通過待ち時間に与える影響が最小となる未排土点への割り当て順序を決定する(ステップS12)。なお、全ての未排土点には、先行車21に既に割り当てられている未排土点も含まれる。先行車21に既に割り当てられている未排土点に近い未排土点へ後続車22を割り当てた場合、後続車22は、先行車21と干渉する可能性が高くなる。アサイン部122は、先行車21に既に割り当てられている未排土点も踏まえて、割り当て順序を決定することにより、通過待ち時間に与える影響が最小となる未排土点への割り当て順序を決定することができる。アサイン部122は、ステップS12において決定された割り当て順序に基づいて、後続車22に未排土点及びパス30を割り当てる(ステップS13)。
【0069】
[効果]
以上説明したように、実施形態において、無人ダンプトラック2の管理システム11は、無人ダンプトラック2が排土点40に進入するように無人ダンプトラック2の目標走行経路を示すパス30を生成するパス生成部121と、第1の無人ダンプトラック2に割り当てられた第1の排土点40及び第1の排土点40に進入するための第1のパス30に基づいて、第2の無人ダンプトラック2に第2の排土点40及び第2の排土点40に進入するための第2のパス30を割り当てるアサイン部122と、を備える。第1のパス30に従って走行する第1の無人ダンプトラック2を考慮して、第2の無人ダンプトラック2の排土点40及びパス30が割り当てられることにより、第1の無人ダンプトラック2と第2の無人ダンプトラック2との干渉が回避され、第1の無人ダンプトラック2及び第2の無人ダンプトラック2の少なくとも一方の通過待ち時間が長期化することが抑制される。したがって、作業現場1の生産性の低下が抑制される。
【0070】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、制御装置15の機能の少なくとも一部が管理装置12に設けられてもよいし、管理装置12の機能の少なくとも一部が制御装置15に設けられてもよい。
【0071】
上述の実施形態において、管理装置12の複数の機能が別々のハードウエアにより構成されてもよい。すなわち、パス生成部121、アサイン部122、及び走行データ送信部123のそれぞれが、別々のハードウエアにより構成されてもよい。同様に、制御装置15の複数の機能が別々のハードウエアにより構成されてもよい。
【0072】
上述の実施形態において、無人車両2は、無人ダンプトラックであることとした。無人車両2は、ダンプトラック以外の車両であってもよい。
【符号の説明】
【0073】
1…作業現場、2…無人ダンプトラック(無人車両)、3…積込場、4…排土場、5…駐機場、6…給油場、7…走行路、9…積込機、11…管理システム、12…管理装置、13…通信システム、13A…無線通信機、13B…無線通信機、14…管制施設、15…制御装置、16…位置センサ、17…方位センサ、18…速度センサ、30…パス、30P…走行点、21…先行車、22…後続車、31…第1パス、32…第2パス、33…第3パス、34…第4パス、35…第5パス、36…第6パス、37…第7パス、38…第8パス、40…排土点、41…第1排土点、42…第2排土点、43…第3排土点、44…第4排土点、45…第5排土点、46…第6排土点、47…第7排土点、48…第8排土点、51…進入点、52…退去点、53…スイッチバック点、121…パス生成部、122…アサイン部、123…走行データ送信部、151…走行データ受信部、152…センサデータ取得部、153…走行制御部、201…車体、202…走行装置、203…ダンプボディ、1000…コンピュータシステム、1001…プロセッサ、1002…メインメモリ、1003…ストレージ、1004…インタフェース。
図1
図2
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図10