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特開2024-71364アブレーションカテーテルを位置決めするためのガイダンス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024071364
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】アブレーションカテーテルを位置決めするためのガイダンス
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/20 20160101AFI20240517BHJP
   A61B 18/14 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
A61B34/20
A61B18/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023192948
(22)【出願日】2023-11-13
(31)【優先権主張番号】17/986,854
(32)【優先日】2022-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アラー・ゾービ
(72)【発明者】
【氏名】アビグドール・ローゼンバーグ
(72)【発明者】
【氏名】ファディ・マサルワ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK04
4C160MM33
(57)【要約】
【課題】複数の電極を含む遠位構造体を有するカテーテルと共に使用するためのシステムを提供すること。
【解決手段】複数の電極を含む遠位構造体を有するカテーテルと共に使用するためのシステムは、ディスプレイと、プロセッサと、を含む。プロセッサは、肺静脈の口に接触している電極の数を確認し、その数が事前定義された下限閾値以上であることに応答して、反復プロセスを実行するように構成されている。プロセスは、プロセスの各反復中に、数が事前定義された上限閾値未満であることに応答して、遠位構造体の現在の姿勢に対する調整を計算することと、現在の姿勢における遠位構造体を表す現在の姿勢アイコンから、調整ごとにオフセットされた遠位構造体を表す目標姿勢アイコンをディスプレイ上に表示することと、を含む。他の実施例もまた、説明されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電極を含む遠位構造体を有するカテーテルと共に使用するためのシステムであって、前記システムが、
ディスプレイと、
プロセッサであって、
肺静脈の口に接触している前記遠位構造体の前記複数の電極の数を確認することと、
前記数が事前定義された下限閾値以上であることに応答して、反復プロセスを実行することであって、前記プロセスの各反復中に、
前記数が事前定義された上限閾値未満であることに応答して、前記遠位構造体の現在の姿勢に対する調整を計算することと、
前記現在の姿勢における前記遠位構造体を表す現在の姿勢アイコンから、前記調整ごとにオフセットされた、前記遠位構造体を表す目標姿勢アイコンを前記ディスプレイ上に表示することと、を含む、反復プロセスを実行することと、行うように構成されている、プロセッサと、を備える、システム。
【請求項2】
前記表示することが、前記目標姿勢アイコン及び前記現在の姿勢アイコンを三次元でレンダリングすることを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記下限閾値が、前記遠位構造体の外周の周りの前記電極の総数の少なくとも20%である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記調整を計算することは、
前記数が、前記下限閾値と前記上限閾値との間にある事前定義された中間閾値未満である場合に、前記遠位構造体の並進運動を計算すること、又は、
前記数が、前記中間閾値以上である場合に、前記遠位構造体の回転を計算すること、を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記並進運動が、前記遠位構造体の近位-遠位軸に沿っている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記中間閾値が、前記遠位構造体の外周の周りの前記電極の総数の少なくとも50%である、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記回転を計算することが、
前記複数の電極のうち前記口に接触しているものの第1の重心Mと、前記遠位構造体の第2の重心Cと、を計算することと、
前記第1の重心において前記遠位構造体に接する仮想平面に垂直である、法線ベクトル
【数1】
を計算することと、
回転軸ベクトル
【数2】
として計算することと、
【数3】
の周りの前記回転を計算することと、を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1の重心を計算することは、前記電極が前記口に接触する程度の増加関数として、前記口に接触している前記電極の各々にそれぞれの重みを割り当てることを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記並進運動が、5mm未満である、請求項4に記載のシステム。
【請求項10】
前記回転が、10度未満である、請求項4に記載のシステム。
【請求項11】
複数の電極を含む遠位構造体を有するカテーテルと共に使用するための方法であって、前記方法が、
肺静脈の口に接触している前記複数の電極の数を確認することと、
前記電極の数が事前定義された下限閾値以上であることに応答して、反復プロセスを実行することであって、前記プロセスの各反復中に、
前記数が事前定義された上限閾値未満であることに応答して、前記遠位構造体の現在の姿勢に対する調整を計算することと、
前記現在の姿勢における前記遠位構造体を表す現在の姿勢アイコンから、前記調整ごとにオフセットされた、前記遠位構造体を表す目標姿勢アイコンを表示することと、を含む、反復プロセスを実行することと、を含む、方法。
【請求項12】
前記表示することが、前記目標姿勢アイコン及び前記現在の姿勢アイコンを三次元でレンダリングすることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記下限閾値が、前記遠位構造体の外周の周りの前記電極の総数の少なくとも20%である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記調整を計算することは、
前記数が、前記下限閾値と前記上限閾値との間にある事前定義された中間閾値未満である場合に、並進運動を計算すること、又は
前記数が、前記中間閾値以上である場合に、回転を計算すること、を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記並進運動が、前記遠位構造体の近位-遠位軸に沿っている、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記中間閾値が、前記遠位構造体の外周の周りの前記電極の総数の少なくとも50%である、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記回転を計算することが、
前記電極のうち前記口に接触しているものの第1の重心Mと、前記遠位構造体の第2の重心Cと、を計算することと、
前記第1の重心において前記遠位構造体に接する仮想平面に垂直である、法線ベクトル
【数4】
を計算することと、
回転軸ベクトル
【数5】
として計算することと、
【数6】
の周りの前記回転を計算することと、を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の重心を計算することは、前記電極が前記口に接触する程度の増加関数として、前記口に接触している前記電極の各々にそれぞれの重みを割り当てることによって、前記第1の重心を計算することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記並進運動が、5mm未満である、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記回転が、10度未満である、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、電気生理学の分野に関し、具体的には、電気生理学的処置を容易にするためのコンピュータ実装技法に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの電気生理学的処置では、肺静脈は、静脈の口における組織のアブレーションによって心筋から電気的に分離される。
【図面の簡単な説明】
【0003】
以下の本開示の実施例の詳細な説明を図面と併せて読むことで、本開示は、より完全に理解されるであろう。
図1】本発明のいくつかの実施例による、アブレーションシステムの概略例解図である。
図2A】本開示のいくつかの実施例による、アブレーションを容易にするための反復プロセスの概略例解図である。
図2B】本開示のいくつかの実施例による、アブレーションを容易にするための反復プロセスの概略例解図である。
図3】本発明のいくつかの実施例による、アブレーションを容易にするためのアルゴリズムのフロー図である。
図4】本開示のいくつかの実施例による、回転計算の概略例解図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
概要
特許請求の範囲を含む本出願の文脈において、被験者の「姿勢」は、第1の姿勢が並進運動及び/又は回転によって第2の姿勢と異なり得るような、基準データに対する被験者の場所及び向きの組み合わせを指す。
【0005】
場合によっては、体内アブレーションカテーテルを使用して、肺静脈の口をアブレーションする。そのようなカテーテルは、典型的には、その上に配設された複数の電極を有する、バルーンなどの遠位構造体を備える。電極は、典型的には、構造体の外周の周りに配置されている(例えば、均等に分散されている)。
【0006】
このような場合、典型的には、口の全外周の周りをアブレーションするように、口を可能な限り多くの電極と接触させることが望ましい。しかしながら、口に接触している電極の数に関して絶えず更新しても、医師が構造体の姿勢に対して必要な調整を決定することは困難な場合がある。
【0007】
この課題に対処するために、本開示の実施例は、接触電極の数を増加させる可能性が高い、並進運動又は回転などの相対的に小さい姿勢調整を繰り返し計算するように構成されたプロセッサを提供する。各計算の後、プロセッサは2つのアイコンを表示し、アイコンの各々は構造体を表し、典型的には三次元でレンダリングされる。アイコンの1つである「目標姿勢アイコン」は、計算された調整ごとに、もう一方のアイコンである「現在の姿勢アイコン」からオフセットされる。次いで、医師は、現在の姿勢アイコンを目標姿勢アイコンと整列させるように、ディスプレイを見ながら、構造体の姿勢を調整し得る。
【0008】
本発明者らが観察したところでは、より少ない数の接触電極は、概して、構造体が口に完全に入っていないことを示し、一方、より多い数の接触電極は、概して、構造体が口に完全に入っているが、最適に配向されていないことを示す。したがって、いくつかの実施例では、プロセッサは、接触電極の数を事前定義された閾値と比較する。数が閾値未満である場合、プロセッサは、典型的には、構造体の近位-遠位軸に沿った、遠位構造体の並進運動を計算する。そうでない場合、プロセッサは、近位-遠位軸に対する、又は遠位構造体によって定義される別の基準軸に対する回転を計算する。
【0009】
システム概要
最初に、本開示のいくつかの実施例による、アブレーションシステム20の概略例解図である図1を参照する。
【0010】
システム20は、医師28によって被験者26の体内に挿入されるように構成されたカテーテル24を備える。システム20は、システム20を制御するための制御部39を備えるコンソール46と、典型的にはコンソール46上に取り付けられるディスプレイ48とを更に備える。
【0011】
システム20は、典型的には、コンソール46内に収容されるプロセッサ40及び信号生成器42を更に備える。システム20は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ノイズフィルタ、アナログ-デジタル(analog-to-digital、A/D)変換器、及び/又は任意の他の好適な回路を更に備え得る。
【0012】
カテーテル24の遠位端は、複数の電極30を備える遠位構造体22を備え、電極30の各々は、カテーテル24を通過するワイヤを介して信号生成器42に接続されている。典型的には、遠位構造体22は、バルーン(図1に示されるような)、スパインの拡張可能バスケット、又は拡張可能平面構造体などの拡張可能部材25を備える。電極30は、典型的には、遠位構造体22の外周又は周辺の周りに分散されている。
【0013】
カテーテル24を被験者26の体内に挿入することに続いて、医師28は、カテーテル24の遠位構造体22を被験者の心臓34の左心房までナビゲートする。続いて、(後続の図を参照して以下に説明されるように)プロセッサ40の助けを借りて、医師は、肺静脈の口32内に遠位構造体22を位置決めする。続いて、制御部39を使用して、医師は、アブレーション信号が電極30を介して口の組織を通過するように、信号生成器42にアブレーション信号を生成させる。
【0014】
プロセッサ40は、遠位構造体22の姿勢を追跡するように構成されている。
【0015】
例えば、遠位構造体22は、コンソール46に接続された1つ又は2つ以上の電磁センサを備え得、システム20は、基準データとして磁場を生成するように構成された1つ又は2つ以上の磁場生成器を更に備え得る。特に、磁場は、電磁センサ内に追跡信号を誘導し得、それにより、センサの位置が、三角測量され、したがって基準データに対して決定され得る。言い換えれば、追跡信号に基づいて、プロセッサ40は、基準データに対するセンサのそれぞれの場所、したがって遠位構造体の姿勢を確認し得る。そのような場所追跡技法は、周知であり、例えば、参照により本出願に組み込まれる、Ben-Haimの米国特許第5,391,199号、同第5,443,489号、及び同第6,788,967号、Ben-Haimらの米国特許第6,690,963号、Ackerらの米国特許第5,558,091号、並びにGovariの米国特許第6,177,792号に以前に開示されている。
【0016】
代替的又は追加的に、システム20は、被験者の体表面に結合され、ケーブル36を介してコンソール46に接続された1つ又は2つ以上の基準電極29を更に備え得る。電極30に対する事前定義された周波数での電流は、電極30(及び/又は遠位構造体上の他の電極)と基準電極29との間で受け渡され得る。基準電極29によって測定された結果として生じるインピーダンスに基づいて、プロセッサ40は、基準電極29を用いたインピーダンス値の三角測量によって、電極30のそれぞれの場所、したがって、遠位構造体の姿勢を確認し得る。このような技法は、例えば、Govariらの米国特許第7,536,218号、及びBar-Talらの米国特許第8,456,182号に記載されているように、電磁センサを使用して、事前に較正された場所マップを利用し得る。
【0017】
代替的又は追加的に、電流は、基準電極29間で受け渡され得る。電極30(及び/又は遠位構造体上の他の電極)における結果として生じる電圧に基づいて、プロセッサ40は、電極30のそれぞれの場所、したがって、遠位構造体の姿勢を確認し得る。このような技法は、例えば、Wittkampfの米国特許第5,983,126号及びNardellaの米国特許第5,944,022号に記載されている。
【0018】
いくつかの実施例では、システム20は、被験者26の皮膚に電気的に結合された1つ又は2つ以上の心電図(electrocardiogram、ECG)電極を更に備える。プロセッサ40は、コンソール46に接続されたケーブルを介してECG電極によって取得されたECG信号を受信し得る。
【0019】
遠位構造体22が心臓34内にある間、プロセッサは、各電極30が組織と接触している程度を示す信号を受信する。例えば、信号は、各電極によって見られたインピーダンスを示し得る。(組織のインピーダンスは血液のインピーダンスよりも大きく、その結果、インピーダンスが高いほど接触が大きいことを示す。)代替的又は追加的に、信号は、電極と同じ場所に位置する熱電対によって測定された温度を示し得る。(典型的には、温度が低いほど、熱電対付近の血流が少なく、したがって血液による熱電対の加熱が少ないため、接触が大きいことを示す。)代替的又は追加的に、信号は、電極と同じ場所に位置するセンサによって測定された力又は圧力を示し得る。
【0020】
一般的に、プロセッサ40は、シングルプロセッサとして、又は協調的にネットワーク化されたか又はクラスタ化されたプロセッサのセットとして具体化され得る。プロセッサ40の機能性は、ハードウェアにおいてのみ、例えば、1つ又は2つ以上の固定機能集積回路又は汎用集積回路、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuit、ASIC)、並びに/又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)を使用して実装され得る。代替的に、本機能性は、少なくとも部分的にソフトウェアにおいて実装され得る。例えば、プロセッサ40は、例えば、中央処理装置(central processing unit、CPU)及び/又はグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit、GPU)を備えるプログラム可能プロセッサとして具体化され得る。ソフトウェアプログラムを含むプログラムコード及び/又はデータが、CPU及び/又はGPUによる実行と処理とに関して読み込まれ得る。プログラムコード及び/又はデータは、電子形態でプロセッサに、例えば、ネットワーク上でダウンロードされ得る。代替的又は追加的に、プログラムコード及び/又はデータは、磁気メモリ、光メモリ、又は電子メモリなどの非一時的な有形の媒体に提供され得、及び/又は記憶され得る。このようなプログラムコード及び/又はデータは、プロセッサに提供された場合に、本明細書で記載されるタスクを実行するように構成された、機械又は専用コンピュータを生み出す。
【0021】
アブレーションを容易にする方法
ここで図2A図2Bを参照し、図2A図2Bは、本開示のいくつかの実施例による、アブレーションを容易にするための反復プロセスの概略例解図である。
【0022】
一般に、肺静脈のアブレーションの場合、静脈の口に接触する電極30(図1)の数を最大化することが最良である。この最大化を容易にするために、プロセッサ40(図1)は、組織に接触している電極の数を継続的に確認する。例えば、各電極に対して、プロセッサは、インピーダンス指示信号、力指示信号、又は温度指示信号を受信し得る。示されたインピーダンス又は力が閾値を超える場合、又は示された温度が閾値未満である場合、電極は、組織に接触しているとみなされ得る。
【0023】
処置の前に、電極の閾値数が定義される。本明細書において「下限閾値」と称されるこの事前定義された閾値は、遠位構造体22が少なくとも部分的に口内に位置決めされていると仮定するために組織に接触する必要がある電極の最小数である。典型的には、下限閾値は、遠位構造体の外周の周りの電極の総数の少なくとも20%である。
【0024】
接触電極の数が下限閾値以上であることに応答して、プロセッサは、口に接触する電極の数を増加させるための反復プロセスを実行する。プロセスの各反復中に、プロセッサは、接触電極の数を、本明細書で「上限閾値」と称される別の事前定義された閾値と比較する。数が上限閾値未満であることに応答して、プロセッサは、遠位構造体の姿勢に対する調整を計算する。次に、プロセッサは、ディスプレイ48上に、遠位構造体の現在の姿勢における遠位構造体を表す現在の姿勢アイコン49から、調整ごとにオフセットされた遠位構造体を表す目標姿勢アイコン44を表示する。(現在の姿勢アイコン49及び目標姿勢アイコン44の初期表示に続いて、現在の姿勢アイコンは、遠位構造体の姿勢に対する呼吸運動の影響に起因して、周期的に移動し得、したがって、オフセットは、変化し得る)。
【0025】
例えば、図2Aに示されるように、プロセッサは、例えば、遠位構造体の近位-遠位(又は「長手方向」)軸51に沿った並進運動を計算し得る。(近位-遠位軸51は、典型的には表示されないことに留意されたい。)代替的に、図2Bに示されるように、プロセッサは、例えば、図4を参照して以下で更に説明されるように、回転を計算し得る。代替的に、プロセッサは、回転及び並進運動の両方を計算し得る。
【0026】
典型的には、2つのアイコンは、必要とされる姿勢調整の明確さを増すように、三次元でレンダリングされる。目標姿勢アイコン44は、典型的には、図2A及び図2Bのように、現在の姿勢アイコン49の「背後」に表示される。いくつかの実施形態では、2つのアイコンは、2つのアイコン区別することを容易にするために、互いに異なるように陰影を付けられるか、又は着色される。
【0027】
典型的には、現在の姿勢アイコン49は、異なるそれぞれの電極30(図1)を表す複数の電極アイコン54を含む。いくつかの実施例では、プロセッサは、組織と接触している電極を表す電極アイコン54を修正する(例えば、強調表示する、又はその色を変更する)。
【0028】
現在の姿勢アイコン49は、任意の好適な視点からレンダリングされ得る。いくつかの実施例では、視点は、医師によって(又は任意の他のユーザによって)調整され得る。
【0029】
目標姿勢アイコン44を見ることに応答して、医師は、ディスプレイを見続けながら遠位構造体の姿勢を調整し始める。調整中、プロセッサは、遠位構造体の現在の姿勢を示すように、現在の姿勢アイコン49を継続的にリフレッシュする。遠位構造体が目標姿勢に到達すると、現在の姿勢アイコンは目標姿勢アイコンに重なる。
【0030】
その後、反復プロセスの次の反復が始まり、目標姿勢アイコン44がリフレッシュされる。このようにして、遠位構造体の姿勢は、接触電極の数が上限閾値以上になるまで、漸増的に調整され得る。
【0031】
いくつかの実施例では、プロセッサは、計算された調整を示す調整インジケータ50を表示する。例えば、図2Aに示されるように、並進運動の場合、プロセッサは、並進運動の方向を指す矢印を表示し得る。近位-遠位軸51に沿った並進運動の場合、矢印は、現在の姿勢アイコン49の遠位ノーズ52の基部で開始し、目標姿勢アイコン44の遠位ノーズ52の基部で終了し得る。
【0032】
典型的には、プロセッサは、電極における遠位構造体を通る断面の概略レンダリング56を表示する。レンダリング56において、電極は、各断面電極アイコン58が対応する電極を示すように番号付けされ得る(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10として)異なるそれぞれの断面電極アイコン58によって表される。いくつかの実施例では、プロセッサは、組織と接触している電極を表すそれらの断面電極アイコン58を修正する(例えば、強調表示する、又はその色を変更する)。
【0033】
代替的に又は追加的に、プロセッサは、電極の各々に対する接触の尺度(例えば、インピーダンス、力、又は温度)を示すグラフ59を表示し得る。
【0034】
ここで、本開示のいくつかの実施例による、アブレーションを容易にするためのアルゴリズム60のフロー図である図3を参照する。アルゴリズム60は、プロセッサ40(図1)によって実行され得る。
【0035】
アルゴリズム60は、プロセッサが、被験者の組織に接触している電極の数を確認する、確認ステップ62で始まる。数を確認することに続いて、プロセッサは、チェックステップ64において、数が下限閾値より大きいか否かをチェックする。大きくない場合、プロセッサは、典型的には事前定義された遅延の後、確認ステップ62に戻る。そうでない場合、プロセッサは、反復プロセスの実行を開始する。
【0036】
反復プロセスは、別のチェックステップ66で始まり、ここでプロセッサは、接触電極の数が上限閾値を超えているかどうかをチェックする。はいの場合、アルゴリズムの実行が終了する。そうでない場合、プロセッサは、図2A図2Bを参照して上述したように、遠位構造体の姿勢に対する調整を計算して表示する。
【0037】
典型的には、計算される調整のタイプは、接触電極の数に依存する。例えば、数が、下限閾値と上限閾値との間にある中間閾値未満であり、いくつかの実施例では、遠位構造体の外周の周りの電極の総数の少なくとも50%である場合、プロセッサは、並進運動計算ステップ70において、図2Aに示されるように、並進運動を計算し得る。そうでない場合、プロセッサは、回転計算ステップ72において、図2Bに示すように、回転を計算し得る。
【0038】
典型的には、プロセッサによって計算される姿勢調整は相対的に小さい。例えば、並進運動計算ステップ70で計算された並進運動は、5mm未満であり得、及び/又は回転計算ステップ72で計算された回転は、10度未満であり得る。したがって、有利なことに、遠位構造体の姿勢は、漸増的に調整され得る。
【0039】
姿勢調整を計算することに続いて、プロセッサは、アイコン表示ステップ73において、調整を示すために目標姿勢アイコンを表示する。次に、医師が遠位構造体の姿勢を調整するにつれて、プロセッサは、別のチェックステップ74において、現在の姿勢が標的姿勢と一致する、すなわち、標的姿勢の事前定義された閾値内にあるかどうかを継続的にチェックする。典型的には、継続的なチェックが行われている間、プロセッサは、遠位構造体の姿勢に対する任意の変化を示すように、現在の姿勢アイコン49を継続的にリフレッシュする(図2A図2B)。
【0040】
現在の姿勢が目標姿勢に一致することに応答して、プロセッサは、確認ステップ62を再び実行し、次いで、プロセスの次の反復のためにチェックステップ66に戻る。
【0041】
ここで、本開示のいくつかの実施例による、回転計算の概略例解図である図4を参照する。
【0042】
いくつかの実施例では、回転を計算するために、プロセッサは、最初に、電極のうち口に接触しているものの重心Mと、カテーテルの、例えば、拡張可能部材25(図1)の遠位構造体22の重心Cとを計算する。これらの重心を計算する際に、プロセッサは、電極30を含む遠位構造体22に均一な重みを割り当て得る。代替的に、重心計算のうちの少なくとも1つに対して、プロセッサは、遠位構造体の異なるそれぞれの部分に異なる重みを割り当て得る。例えば、Mを計算する際に、プロセッサは、電極が口に接触する程度の増加関数(例えば、増加線形関数)として、口に接触する電極30の各々にそれぞれの重みを割り当て得る。例えば、重みは、電極から見たインピーダンス及び/又は電極に加えられた力の増加関数、並びに/又は電極30で測定された温度の減少関数であり得る。
【0043】
その後、プロセッサは、重心Mにおいて遠位構造体に接する仮想平面76に対して垂直である、法線ベクトル
【0044】
【数1】
を計算する。プロセッサは、回転軸ベクトル
【0045】
【数2】
として更に計算する。最後に、プロセッサは、図4において、回転インジケータ78によって示されているように、
【0046】
【数3】
の周りの回転を計算する。典型的には、回転は、遠位ノーズ52(図2B)に向かうなど、遠位構造体22の遠位端に向かうものである。
【実施例0047】
以下の実施例は、本明細書の教示が組み合わされ得るか又は適用され得る、様々な非網羅的な方式に関する。以下の実施例は、本出願又は本出願のその後の出願において任意の時点で提示され得るいかなる特許請求の範囲も限定することを意図するものではないことを理解されたい。一切の権利放棄が意図されていない。以下の実施例は、単に例解目的で提供されているに過ぎない。本明細書の様々な教示は、他の多くの方式で構成及び適用され得ることが企図される。また、いくつかの変形例では、以下の実施例において言及される特定の特徴を省略し得ることも企図される。したがって、以下に言及される態様又は特徴のいずれも、本発明者ら又は本発明者らの権利相続人によって後にそのように明示的に示されていない限り、重要であるとみなされるべきではない。本出願又は本出願に関連する後続の出願において提示される特許請求の範囲が、以下に言及されるもの以外の追加の特徴を含む場合、それらの追加の特徴は、特許性に関するいかなる理由のためにも追加されているものとみなされるべきではない。
【0048】
(実施例1)
複数の電極(30)を含む遠位構造体(22)を有するカテーテル(24)と共に使用するためのシステム(20)は、ディスプレイ(48)とプロセッサ(40)とを含む。プロセッサは、肺静脈の口(32)に接触している遠位構造体の複数の電極の数を確認し、事前定義された下限閾値以上の数に応答して、反復プロセスを実行するように構成されている。プロセスは、プロセスの各反復中に、数が事前定義された上限閾値未満であることに応答して、遠位構造体の現在の姿勢に対する調整を計算することと、現在の姿勢における遠位構造体を表す現在の姿勢アイコン(49)から、調整ごとにオフセットされた、遠位構造体を表す目標姿勢アイコン(44)をディスプレイ上に表示することと、を含む。
【0049】
(実施例2)
表示することが、目標姿勢アイコン(44)及び現在の姿勢アイコン(49)を三次元でレンダリングすることを含む、実施例1に記載のシステム(20)。
【0050】
(実施例3)
下限閾値が、遠位構造体(22)の外周の周りの電極(30)の総数の少なくとも20%である、実施例1に記載のシステム(20)。
【0051】
(実施例4)
調整を計算することは、
数が、下限閾値と上限閾値との間にある事前定義された中間閾値未満である場合に、遠位構造体の並進運動を計算すること、又は、
数が、中間閾値以上である場合に、遠位構造体の回転を計算すること、を含む、実施例1~3のいずれか1つに記載のシステム(20)。
【0052】
(実施例5)
並進運動が、遠位構造体(22)の近位-遠位軸(51)に沿っている、実施例4に記載のシステム(20)。
【0053】
(実施例6)
中間閾値が、遠位構造体(22)の外周の周りの電極(30)の総数の少なくとも50%である、実施例4に記載のシステム(20)。
【0054】
(実施例7)
回転を計算することが、
複数の電極(30)のうち口に接触しているものの重心の第1の重心Mと、遠位構造体(22)の第2の重心Cと、を計算することと、
第1の重心において遠位構造体に接する仮想平面(76)に垂直である、法線ベクトル
【0055】
【数4】
を計算することと、
回転軸ベクトル
【0056】
【数5】
として計算することと、
【0057】
【数6】
の周りの回転を計算することと、含む、実施例4に記載のシステム(20)。
【0058】
(実施例8)
第1の重心を計算することは、電極が口に接触する程度の増加関数として、口に接触している電極(30)の各々にそれぞれの重みを割り当てることを含む、実施例7に記載のシステム(20)。
【0059】
(実施例9)
並進運動が、5mm未満である、実施例4に記載のシステム。
【0060】
(実施例10)
回転が、10度未満である、実施例4に記載のシステム。
【0061】
(実施例11)
複数の電極(30)を含む遠位構造体(22)を有するカテーテル(24)と共に使用するための方法は、肺静脈の口(32)に接触している複数の電極の数を確認することを含む。方法は、電極の数が事前定義された下限閾値以上であることに応答して、反復プロセスを実行することを更に含む。プロセスは、プロセスの各反復中に、数が事前定義された上限閾値未満であることに応答して、遠位構造体の現在の姿勢に対する調整を計算することと、現在の姿勢における遠位構造体を表す現在の姿勢アイコン(49)から、調整ごとにオフセットされた、遠位構造体を表す目標姿勢アイコン(44)を表示することと、を含む。
【0062】
(実施例12)
表示することが、目標姿勢アイコン(44)及び現在の姿勢アイコン(49)を三次元でレンダリングすることを含む、実施例11に記載の方法。
【0063】
(実施例13)
下限閾値が、遠位構造体(22)の外周の周りの電極(30)の総数の少なくとも20%である、実施例11に記載の方法。
【0064】
(実施例14)
調整を計算することは、
数が、下限閾値と上限閾値との間にある事前定義された中間閾値未満である場合に、並進運動を計算すること、又は
数が、中間閾値以上である場合に、回転を計算すること、を含む、実施例11~13のいずれか1つに記載の方法。
【0065】
(実施例15)
並進運動が、遠位構造体(22)の近位-遠位軸(51)に沿っている、実施例14に記載の方法。
【0066】
(実施例16)
中間閾値が、遠位構造体(22)の外周の周りの電極(30)の総数の少なくとも50%である、実施例14に記載の方法。
【0067】
(実施例17)
回転を計算することが、
電極(30)のうち口に接触しているものの重心の第1の重心Mと、遠位構造体(22)の第2の重心Cと、を計算することと、
第1の重心において遠位構造体に接する仮想平面(76)に対して垂直である、法線ベクトル
【0068】
【数7】
を計算することと、
回転軸ベクトル
【0069】
【数8】
として計算することと、
【0070】
【数9】
の周りの回転を計算することと、含む、実施例14に記載の方法。
【0071】
(実施例18)
第1の重心を計算することは、電極が口に接触する程度の増加関数として、口に接触している電極(30)の各々にそれぞれの重みを割り当てることによって、第1の重心を計算することを含む、実施例17に記載の方法。
【0072】
(実施例19)
並進運動が、5mm未満である、実施例14に記載の方法。
【0073】
(実施例20)
回転が、10度未満である、実施例14に記載の方法。
【0074】
本開示は、本明細書に具体的に示され、上述されたものに限定されない点が、当業者には理解されよう。むしろ、本開示の実施例の範囲は、本明細書において上述した様々な特徴の組み合わせ及び部分的組み合わせの両方、並びに上述の明細書を読むことで当業者が想到するであろう、従来技術にはない特徴の変形形態及び修正例を含む。
【0075】
〔実施の態様〕
(1) 複数の電極を含む遠位構造体を有するカテーテルと共に使用するためのシステムであって、前記システムが、
ディスプレイと、
プロセッサであって、
肺静脈の口に接触している前記遠位構造体の前記複数の電極の数を確認することと、
前記数が事前定義された下限閾値以上であることに応答して、反復プロセスを実行することであって、前記プロセスの各反復中に、
前記数が事前定義された上限閾値未満であることに応答して、前記遠位構造体の現在の姿勢に対する調整を計算することと、
前記現在の姿勢における前記遠位構造体を表す現在の姿勢アイコンから、前記調整ごとにオフセットされた、前記遠位構造体を表す目標姿勢アイコンを前記ディスプレイ上に表示することと、を含む、反復プロセスを実行することと、行うように構成されている、プロセッサと、を備える、システム。
(2) 前記表示することが、前記目標姿勢アイコン及び前記現在の姿勢アイコンを三次元でレンダリングすることを含む、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記下限閾値が、前記遠位構造体の外周の周りの前記電極の総数の少なくとも20%である、実施態様1に記載のシステム。
(4) 前記調整を計算することは、
前記数が、前記下限閾値と前記上限閾値との間にある事前定義された中間閾値未満である場合に、前記遠位構造体の並進運動を計算すること、又は、
前記数が、前記中間閾値以上である場合に、前記遠位構造体の回転を計算すること、を含む、実施態様1に記載のシステム。
(5) 前記並進運動が、前記遠位構造体の近位-遠位軸に沿っている、実施態様4に記載のシステム。
【0076】
(6) 前記中間閾値が、前記遠位構造体の外周の周りの前記電極の総数の少なくとも50%である、実施態様4に記載のシステム。
(7) 前記回転を計算することが、
前記複数の電極のうち前記口に接触しているものの第1の重心Mと、前記遠位構造体の第2の重心Cと、を計算することと、
前記第1の重心において前記遠位構造体に接する仮想平面に垂直である、法線ベクトル
【数10】
を計算することと、
回転軸ベクトル
【数11】
として計算することと、
【数12】
の周りの前記回転を計算することと、を含む、実施態様4に記載のシステム。
(8) 前記第1の重心を計算することは、前記電極が前記口に接触する程度の増加関数として、前記口に接触している前記電極の各々にそれぞれの重みを割り当てることを含む、実施態様7に記載のシステム。
(9) 前記並進運動が、5mm未満である、実施態様4に記載のシステム。
(10) 前記回転が、10度未満である、実施態様4に記載のシステム。
【0077】
(11) 複数の電極を含む遠位構造体を有するカテーテルと共に使用するための方法であって、前記方法が、
肺静脈の口に接触している前記複数の電極の数を確認することと、
前記電極の数が事前定義された下限閾値以上であることに応答して、反復プロセスを実行することであって、前記プロセスの各反復中に、
前記数が事前定義された上限閾値未満であることに応答して、前記遠位構造体の現在の姿勢に対する調整を計算することと、
前記現在の姿勢における前記遠位構造体を表す現在の姿勢アイコンから、前記調整ごとにオフセットされた、前記遠位構造体を表す目標姿勢アイコンを表示することと、を含む、反復プロセスを実行することと、を含む、方法。
(12) 前記表示することが、前記目標姿勢アイコン及び前記現在の姿勢アイコンを三次元でレンダリングすることを含む、実施態様11に記載の方法。
(13) 前記下限閾値が、前記遠位構造体の外周の周りの前記電極の総数の少なくとも20%である、実施態様11に記載の方法。
(14) 前記調整を計算することは、
前記数が、前記下限閾値と前記上限閾値との間にある事前定義された中間閾値未満である場合に、並進運動を計算すること、又は
前記数が、前記中間閾値以上である場合に、回転を計算すること、を含む、実施態様11に記載の方法。
(15) 前記並進運動が、前記遠位構造体の近位-遠位軸に沿っている、実施態様14に記載の方法。
【0078】
(16) 前記中間閾値が、前記遠位構造体の外周の周りの前記電極の総数の少なくとも50%である、実施態様14に記載の方法。
(17) 前記回転を計算することが、
前記電極のうち前記口に接触しているものの第1の重心Mと、前記遠位構造体の第2の重心Cと、を計算することと、
前記第1の重心において前記遠位構造体に接する仮想平面に垂直である、法線ベクトル
【数13】
を計算することと、
回転軸ベクトル
【数14】
として計算することと、
【数15】
の周りの前記回転を計算することと、を含む、実施態様14に記載の方法。
(18) 前記第1の重心を計算することは、前記電極が前記口に接触する程度の増加関数として、前記口に接触している前記電極の各々にそれぞれの重みを割り当てることによって、前記第1の重心を計算することを含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記並進運動が、5mm未満である、実施態様14に記載の方法。
(20) 前記回転が、10度未満である、実施態様14に記載の方法。
図1
図2A
図2B
図3
図4
【外国語明細書】