(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024071400
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】物品キャリアを形成するためのブランク
(51)【国際特許分類】
B65D 67/02 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
B65D67/02 C
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024032327
(22)【出願日】2024-03-04
(62)【分割の表示】P 2018557364の分割
【原出願日】2017-05-02
(31)【優先権主張番号】62/330,532
(32)【優先日】2016-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/393,344
(32)【優先日】2016-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515301030
【氏名又は名称】ウエストロック・パッケージング・システムズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】リン・エル・クック
(72)【発明者】
【氏名】ウェイン・エー・キャメロン
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド・ダブリュー・ミラー
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・ジー・シモンズ
(72)【発明者】
【氏名】ケイシー・ピー・グレー
(72)【発明者】
【氏名】メレディス・ダブリュー・アリン
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドフォード・ジェイ・ウォリング
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・イー・ザッカリー
(57)【要約】
【課題】板紙または同様のものから典型的には形成される、物品キャリアの分野における改善をもたらすこと。
【解決手段】物品キャリアを形成するためのブランクは、主パネル内に画成される開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体および主パネル内の開口の周上に形成される1つ以上のタブを備える主パネルを有する。1つ以上のタブは、物品が開口内に受け入れられたときにタブが降伏して主パネルの平面から外へ出て物品を圧接するように主パネルに接続される。主パネルは、板紙基材と少なくとも1つのポリマー層とを備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が物品キャリアを形成するための2つ以上の接続されているブランクを備える組合せであって、前記ブランクの各々は主パネルを備え、前記主パネルは前記主パネル内に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備え、前記主パネルの各々は、凸状に湾曲した縁と凹状に湾曲した縁とを含む外周によって画成され、前記2つ以上の接続されているブランクは、その凸状に湾曲した縁において一緒に接続される、組合せ。
【請求項2】
前記2つ以上の接続されているブランクの各々は、少なくとも1つの破断可能接続部によって前記2つ以上の接続されているブランクのうちの次の隣接する1つのブランクに破断可能に接続される請求項1に記載の組合せ。
【請求項3】
前記凸状に湾曲した縁の曲率半径は、前記凹状に湾曲した縁の曲率半径に実質的に等しい、請求項1に記載の組合せ。
【請求項4】
各々が物品キャリアを形成するための2つ以上の主パネルを備えるブランクであって、前記主パネルの各々は、中に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備え、前記主パネルの各々は、複数の縁を含む外周によって画成され、前記主パネルは、前記ブランクが物品の複数のグループに同時に適用可能であるように、前記複数の縁のそれぞれの縁に沿って一緒に破断可能に接続される、ブランク。
【請求項5】
前記ブランクは、単一ユニットとして、物品のグループ化された配置構成に取り付け可能であり、物品の前記グループ化された配置構成は物品の2つ以上のグループを含む請求項4に記載のブランク。
【請求項6】
前記主パネルは、各々、Y×Zの配置構成で物品保持開口のマトリクスまたは配列を含み、Yは物品の行数を示し、Zは物品の列数を示す請求項4に記載のブランク。
【請求項7】
前記主パネルが物品に適用されたとき、物品の頂部が延在する平面に平行な平面における前記主パネルの長側縁部の間の距離は、物品の最大幅のZ倍に等しい請求項6に記載のブランク。
【請求項8】
前記主パネルが物品に適用されたとき、物品の頂部が延在する平面に平行な平面における前記主パネルの短側縁部の間の距離は、物品の最大幅のY倍に等しい請求項6に記載のブランク。
【請求項9】
前記主パネルの各々は、前記開口の周縁の周りに形成された1つ以上のタブをさらに備え、
1つ以上の前記タブは、物品が前記開口内に受け入れられたときに、前記主パネルが1つ以上の物品に適用される物品担持構成において、前記タブが降伏して前記主パネルの平面から外へ出て物品を圧接するように前記主パネルに接続されており、
前記主パネルは、板紙基材を備え、
前記主パネルの平面に平行な平面における前記主パネルの各々の短側縁部の間の距離は、物品担持構成においてY×D1以下である最大長さを示し、
ここでD1は、1つ以上の物品の最大直径または幅であり、Yは、少なくとも1つの物品保持構造体が配置される配列の行の第1の整数である、請求項4に記載のブランク。
【請求項10】
前記主パネルの各々の外周は、凸状に湾曲した縁と凹状に湾曲した縁とを含み、
前記凸状に湾曲した縁の曲率半径は、前記凹状に湾曲した縁の曲率半径に等しい、請求項4に記載のブランク。
【請求項11】
前記配列は、第2の整数Z個の列を有し、
前記主パネルの各々は、物品担持構成においてZ×D1以下の最大幅を有する、請求項9に記載のブランク。
【請求項12】
前記主パネルの各々は、厚さ方向において単一のパネルを備える、請求項4に記載のブランク。
【請求項13】
前記主パネルは、板紙基材と、少なくとも1つのポリマー層とを備える、請求項4に記載のブランク。
【請求項14】
物品キャリアを形成するためのブランクであって、
前記ブランクは、主パネルと、少なくとも1つの付加的な主パネルと、を備え、
前記主パネルの各々は、前記主パネルの各々に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備え、
前記主パネルの各々は、前記主パネルの各々における前記開口の周縁の周りに形成された1つ以上のタブをさらに備え、
1つ以上の前記タブは、前記主パネルの各々が少なくとも1つの物品に適用されて少なくとも1つの物品が少なくとも1つの前記タブによって支持されるように前開口に受け入れられたときに、1つ以上の前記タブが降伏して前記主パネルの各々の平面から外へ出るように前記主パネルの各々に接続されており、
前記主パネルの各々は、板紙基材を備え、
前記主パネルおよび少なくとも1つの前記付加的な主パネルは、第1の主パネルと、前記第1の主パネルに隣接する第2の主パネルと、を備え、
前記第1の主パネルは、第1の開口と、前記第1の開口に隣接する第2の開口と、を備え、
前記第2の主パネルは、前記第1の開口に隣接する第3の開口を備え、
前記第1の開口の概念上の中心と前記第2の開口の概念上の中心との間の距離は、前記第1の開口の概念上の中心と前記第3の開口の概念上の中心との間の距離に等しい、ブランク。
【請求項15】
前記主パネルと少なくとも1つの前記付加的な主パネルとは、これら前記主パネルが複数の物品に同時に適用される場合に互いから分離可能なように、破断可能接続部によって互いに接続される、請求項14に記載のブランク。
【請求項16】
前記主パネルの各々は、第1の整数Y個の行を有する配列内に最大直径または幅D1を有する物品に適用可能なように構成されており、
前記主パネルの各々は、初期構成において、Y×D1に等しい第1の長さを有しており、
前記主パネルの各々は、前記主パネルの各々が1つ以上の物品に適用される物品担持構成において、前記第1の長さよりも小さな第2の長さを有する、請求項4または14に記載のブランク。
【請求項17】
頂部係合キャリアを各々が形成する一対の隣接するブランクであって、
前記ブランクは、前記ブランクの各々の接続された側縁部において互いに取り外し可能に接続されており、
前記ブランクの各々は、物品の少なくとも一部を各々が受け入れるために、前記ブランク中に形成される頂部受け入れ開口を複数有しており、
前記ブランクの各々は、複数の物品係合構造を備え、前記複数の物品係合構造の各々は、前記複数の開口のうちの1つの開口と、複数のタブであって、各々のタブの自由縁が前記開口によって画定されるように複数の前記開口の周縁の周りに形成された複数のタブと、を備え、
各々のタブは、前記自由縁の反対側に基端を有しており、
前記複数のタブの前記基端に対応して各々の開口の周りに概念上の円が形成され、
前記接続された側縁部の反対側にある第1の側縁部と、前記概念上の円のうち前記第1の側縁部に最も近接する点と、の間に縁部距離(Dy)が規定され、
前記概念上の円のうち、個々のブランクのそれぞれの接続された側縁部に最も近接する個別の点と点との間に、隣接距離(Dz)が確定され、
前記縁部距離(Dy)は、前記隣接距離(Dz)の半分であり、式Dy=1/2×Dzによって定められる、ブランク。
【請求項18】
一対のブランクのうちの一方のブランクの開口のうちの2つの隣接する開口のそれぞれの中心の間の第1の距離(D1)は、前記一方のブランクの角にある開口の中心と前記一対のブランクのうちの他方のブランクの隣接する角にある開口の中心との間の第2の距離(D2)よりも小さく、
前記第1の距離(D1)は、物品の最大直径(Dc)に等しい、請求項17に記載のブランク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品キャリア(article carrier)およびそれらを形成するためのブランク(blank)に関するものである。より具体的には、ただし限定することなく、本発明は、物品を中に受け入れて保持するための1つ以上の開口を有する頂部把持型のキャリアに関するものである。
【背景技術】
【0002】
包装の分野では、複数の物品を搬送するために物品キャリアまたはカートンを用意することが知られている。キャリアは、当技術分野でよく知られており、消費者が消費用の物品のグループを運搬し、保管し、アクセスすることを可能にするうえで有用である。コストおよび環境考慮事項として、そのようなキャリアは、できる限り少ない材料から形成され、それらを形成する材料の無駄な消費を可能な限り少なくする必要がある。さらなる考慮事項は、カートンの強度、およびそれが大重量の物品を保持し、運搬するのに適しているかどうかである。キャリアの内容物は、キャリア内で安全であることが望ましい。
【0003】
開口がキャリアのパネル内に形成され、タブが前記開口から切り取られ、頂部把持物品キャリアを実現することはよく知られている。タブは、物品が開口内に受け入れられたときに前記パネルの平面から外へ変位され、前記タブは一般的に物品のフランジまたはリップ部の周りで物品と係合する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、板紙または同様のものから典型的には形成される、物品キャリアの分野における改善をもたらすことを求める。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様によれば、物品キャリアを形成するためのブランクが実現される。ブランクは主パネルを備え、主パネルは主パネル内に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備える。ブランクは、主パネル内の開口の周縁に形成された1つ以上のタブをさらに備える。1つ以上のタブは、物品が開口内に受け入れられたときにタブが降伏して主パネルの平面から外へ出て物品を圧接するように主パネルに接続される。主パネルは、板紙基材と少なくとも1つのポリマー層とを備える。
【0006】
任意選択により、板紙基材は、板紙、段ボール、ボール紙、およびそれらの組合せからなる群から選択された折り畳み可能なシート材料から形成される。
【0007】
任意選択により、少なくとも1つのポリマー層は、n軸配向フィルムを含み、「n」は正整数である。
【0008】
任意選択により、n軸配向フィルムは、2軸配向ポリエステル、配向ナイロン、交差積層ポリオレフィン(cross-laminated polyolefin)、メタロセン触媒ポリエチレン、および高密度ポリオレフィンからなる群から選択された材料から
形成される。
【0009】
任意選択により、少なくとも1つのポリマー層は、それを形成する材料の化学的性質により耐引き裂き性を有する。
【0010】
任意選択により、材料は押出成形メタロセン触媒ポリエチレンである。
【0011】
任意選択により、主パネルは、キャリアの他のどの部分も接続されない外周によって画成される。
【0012】
任意選択により、主パネルは、凸状に湾曲した縁と凹状に湾曲した縁とを含む外周によって画成され、凸状に湾曲した縁の曲率半径は、凹状に湾曲した縁の曲率半径に実質的に等しい。
【0013】
任意選択により、キャリアは、第1の整数Y個の行を有する配列内に最大直径D1を有する物品を包装するように配置構成され、主パネルは、主パネルが物品に適用されたときにY×D1以下の最大長を有する。
【0014】
任意選択により、配列は、第2の整数Z個の列を有し、主パネルは、係合パネルが物品に適用されたときにZ×D1以下の最大幅を有する。
【0015】
任意選択により、主パネルは、他の表面と異なる特性を有する対向面を有する。
【0016】
任意選択により、対向面の一方は、良好な印刷性を提供するように表面処理がなされている。
【0017】
任意選択により、ポリマー層は、主パネルの他の表面に設けられる。
【0018】
任意選択により、ポリマー層は、板紙基材と積層された耐引き裂き性層である。
【0019】
任意選択により、主パネルはハンドル構造体を備える。
【0020】
任意選択により、ハンドル構造体は、開口から離間した位置において主パネル内に形成される少なくとも1つのハンドル開口を備える。
【0021】
本開示の第2の態様によれば、物品キャリアを形成するためのブランクが実現され、ブランクは主パネルを備え、主パネルは主パネル内に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備え、主パネルは主パネル内の開口の周縁に形成された1つ以上のタブをさらに備え、1つ以上のタブは物品が開口内に受け入れられたときにタブが降伏して主パネルの平面から外へ出て物品を圧接するように主パネルに接続され、1つ以上のタブは、板紙基材と基材に固定された少なくとも1つのポリマー層とを備える。
【0022】
本開示の第3の態様によれば、物品キャリアを形成するためのブランクが実現され、ブランクは主パネルを備え、主パネルは主パネル内に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備え、主パネルは主パネル内の開口の周縁に形成された1つ以上のタブをさらに備え、1つ以上のタブは物品が開口内に受け入れられたときにタブが降伏して主パネルの平面から外へ出て物品を圧接するように主パネルに接続され、主パネルは、板紙基材を備え、キャリアは、第1の整数Y個の行を有する配列内に最大直径D1を有する物品を包装するように配置構成され、主パネルは、主パネルが物品に適用されたときにY×D1以下の最大長を有する。
【0023】
任意選択により、配列は、第2の整数Z個の列を有し、主パネルは、係合パネルが物品に適用されたときにZ×D1以下の最大幅を有する。
【0024】
本開示の第4の態様によれば、各々物品キャリアを形成するための2つ以上の接続されているブランクを備える組合せが実現され、ブランクの各々は主パネルを備え、主パネルは主パネル内に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備え、主パネルの各々は、凸状に湾曲した縁と凹状に湾曲した縁とを含む外周によって画成され、2つ以上の接続されているブランクはその凸状に湾曲した縁のところに一緒に接続される。
【0025】
任意選択により、2つ以上の接続されているブランクの各々は、少なくとも1つの破断可能接続部によって2つ以上の接続されているブランクのうちの次の隣接する1つに破断可能に接続される。
【0026】
任意選択により、凸状に湾曲した縁の曲率半径は、凹状に湾曲した縁の曲率半径に実質的に等しい。
【0027】
本開示の第5の態様によれば、1つ以上の物品を包装するための頂部係合キャリアが実現される。キャリアは主パネルを備え、この主パネルは、各々物品の一部を受け入れるために隣り合って配置構成されている第1および第2の隣接する開口を備える。主パネルは、第1および第2の開口の各々の周りに形成される輪状の一連のタブをさらに備える。各輪状の一連のタブは、物品がそれぞれの開口内に受け入れられたときにタブが降伏して主パネルの平面から外へ出て物品を圧接するように主パネルにヒンジ接続され、各輪状の一連のタブは、各タブと次の隣接するタブとの間に置かれた切欠によって互いに間隔をあけて配置される。各切欠は、湾曲した端部をそれぞれの開口の中心から最も遠い位置に備える。輪状の一連のタブの各々は、それぞれの概念上の円を画成し、概念上の円は中に配設されている切欠の湾曲した端部と内部でおよび接線方向に接する。2つの輪状の一連のタブの概念上の円は、第1の距離のところで互いに間隔をあけて配置され、第1の開口の切欠のうちのどれか1つの切欠の湾曲した端部と第2の開口の切欠のうちのどれか1つの切欠の湾曲した端部との間の距離は第1の距離より大きい。
【0028】
任意選択により、これらのタブはどれも、それぞれの概念上の円の半径より大きい径方向サイズを有しない。
【0029】
任意選択により、これらのタブはすべて、それぞれの概念上の円の半径より小さい径方向サイズを有する。
【0030】
任意選択により、主パネルは、キャリアの他のどの部分も接続されない外周によって画成される。
【0031】
任意選択により、主パネルは、他のパネルとの接続がない外周によって画成される。
【0032】
任意選択により、主パネルは、切り口によって全体として画成される外周によって画成される。
【0033】
任意選択により、主パネルは、凸状に湾曲した縁と凹状に湾曲した縁とを含む外周によって画成され、凸状に湾曲した縁の曲率半径は、凹状に湾曲した縁の曲率半径に実質的に等しい。
【0034】
任意選択により、各タブは、隣接する切欠の湾曲した端部と接線方向で接触するか、または交差する真っ直ぐな折り目によって主パネルにヒンジ連結される。
【0035】
任意選択により、概念上の円の直径は、物品の最大直径より小さく、物品の上側端部の直径より大きい。
【0036】
任意選択により、物品の上側端部は、チャイム、キャップ、またはフランジのうちから選択された特徴によって画成される。
【0037】
任意選択により、各タブは、隣接する切欠の湾曲した端部と接線方向で接触するか、または交差する真っ直ぐな折り目によって主パネルにヒンジ連結される。
【0038】
任意選択により、概念上の円の直径は、物品の最大直径より小さく、物品の上側端部の直径より大きい。
【0039】
任意選択により、物品の上側端部は、チャイム、キャップ、またはフランジのうちから選択された特徴によって画成される。
【0040】
任意選択により、キャリアは、第1の整数Y個の行および第2の整数Z個の列を有する配列内に最大直径D1を有する物品を包装するように配置構成される。
【0041】
任意選択により、主パネルは、主パネルが物品に適用されたときにY×D1以下の最大長を有する。
【0042】
任意選択により、主パネルは、係合パネルが物品に適用されたときにZ×D1以下の最大幅を有する。
【0043】
任意選択により、各切欠の湾曲した端部は、1/16”(1.6mm)以上の曲率半径を備える。
【0044】
本開示の第6の態様によれば、物品キャリアを形成するためのブランクが実現される。ブランクは主パネルを備え、この主パネルは、各々物品の一部を受け入れるために隣り合って配置構成されている第1および第2の隣接する開口を備える。主パネルは、第1および第2の開口の各々の周りに形成される輪状の一連のタブをさらに備える。各輪状の一連のタブは、物品がそれぞれの開口内に受け入れられたときに主パネルの平面から外へ降伏可能であるように主パネルにヒンジ接続され、受け入れられた物品を圧接するように構成される。各輪状の一連のタブは、各タブと次の隣接するタブとの間に置かれた切欠によって互いに間隔をあけて配置され、各切欠は、湾曲した端部をそれぞれの開口の中心から最も遠い位置に備える。輪状の一連のタブの各々は、それぞれの概念上の円を画成し、概念上の円は中に配設されている切欠の湾曲した端部と内部でおよび接線方向に接する。2つの輪状の一連のタブの概念上の円は、第1の距離のところで互いに間隔をあけて配置される。第1の開口の切欠のうちのどれか1つの切欠の湾曲した端部と第2の開口の切欠のうちのどれか1つの切欠の湾曲した端部との間の距離は第1の距離より大きい。
【0045】
本開示の第7の態様によれば、1つ以上の物品を包装するためのキャリアが実現され、キャリアは主パネルを備え、主パネルは主パネル内に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備える。主パネルは、開口の周りに形成される輪状の一連のタブをさらに備え、輪状の一連のタブは物品が開口内に受け入れられたときにタブが降伏して主パネルの平面から外へ出て物品を圧接するように主パネルにヒンジ接続される。輪状の一連のタブは、各タブと次の隣接するタブとの間に置かれた切欠によって互いに間隔をあけて配置され、各切欠は一対の対向する側部縁、および側部縁と側部縁との間に延在する湾曲した端部縁によって画成される。湾曲した端部は、それぞれの開口の中心から最も遠い位置に配設され、対向する側部縁は、互いに関して発散する形に配置構成される。
【0046】
任意選択により、輪状の一連のタブの各々は、概念上の円を画成する。概念上の円は、中に配設されている切欠の湾曲した端部と内部でおよび接線方向に接する。輪状の一連のタブのヒンジ付き接続部は、整数N個の辺を有する概念上の多角形を画成し、切欠の対向する側部縁は、それらの間に角度θを定め、角度θは0度より大きく、最大角度θmより小さく、
【0047】
【0048】
となる。
【0049】
任意選択により、輪状の一連のタブの各々は、概念上の円を画成する。概念上の円は、中に配設されている切欠の湾曲した端部と内部でおよび接線方向に接し、対向する側部縁は、それらの間に角度θを定め、角度θは、次の範囲の群から選択された範囲のうちの1つの範囲内にある。すなわち、角度θは0°より大きく45°より小さい、角度θは0°より大きく30°より小さい、角度θは5°から25°までの範囲内にある、角度θは10°から20°までの範囲内にある、角度θは14°から17°までの範囲内にある、角度θは15°から16°までの範囲内にある、である。
【0050】
任意選択により、輪状の一連のタブの各々は、概念上の円を画成し、概念上の円は中に配設されている切欠の湾曲した端部と内部でおよび接線方向に接し、対向する側部縁は、それらの間に角度θを定め、角度θは約15.5°である。
【0051】
任意選択により、輪状の一連のタブの各々は、概念上の円を画成し、概念上の円は中に配設されている切欠の湾曲した端部と内部でおよび接線方向に接する。輪状の一連のタブのヒンジ付き接続部は、整数N個の辺を有する概念上の多角形を画成し、切欠の対向する側部縁は、それらの間に角度θを定め、角度θは0度より大きく、最大角度θmより小さく、θm=(180(N-2))/2Nである。
【0052】
本開示の第8の態様によれば、キャリアを形成するためのブランクが実現される。ブランクは主パネルを備え、主パネルは主パネル内に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備える。主パネルは、開口の周りに形成される輪状の一連のタブをさらに備え、輪状の一連のタブは物品が開口内に受け入れられたときに主パネルの平面から外へ降伏可能であるように主パネルにヒンジ接続され、物品を圧接するように構成される。輪状の一連のタブは、各タブと次の隣接するタブとの間に置かれた切欠によって互いに間隔をあけて配置され、各切欠は一対の対向する側部縁、および側部縁と側部縁との間に延在する湾曲した端部縁によって画成される。湾曲した端部は、それぞれの開口の中心から最も遠い位置に配設され、対向する側部縁は、互いに関して発散する形に配置構成される。
【0053】
本開示の第9の態様によれば、物品キャリアを形成するためのブランクが実現され、ブランクは主パネルを備え、主パネルは主パネル内に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備える。ブランクは、主パネル内の開口の周りに形成される輪状の一連のタブをさらに備える。輪状の一連のタブは、物品が開口内に受け入れられたときにタブが降伏して主パネルの平面から外へ出て物品を圧接するように主パネルにヒンジ接続される。輪状の一連のタブは、各タブと次の隣接するタブとの間に置かれた切欠によって互いに間隔をあけて配置される。各切欠は、湾曲した端部を開口の中心から最も遠い位置に備える。主パネルは、一緒に積層された板紙基材と少なくとも1つのポリマー耐引き裂き性層とを備える。
【0054】
任意選択により、板紙基材は、板紙、段ボール、ボール紙、およびそれらの組合せからなる群から選択された折り畳み可能なシート材料から形成され得る。
【0055】
任意選択により、少なくとも1つのポリマー耐引き裂き性層は、n軸配向フィルムを含み、「n」は正整数である。
【0056】
本開示の第10の態様によれば、物品キャリアを形成するためのブランクが実現され、ブランクは主パネルを備え、主パネルは主パネル内に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備え、ブランクは主パネル内の開口の周縁に形成された複数のタブをさらに備え、複数のタブは物品が開口内に受け入れられたときにタブが降伏して主パネルの平面から外へ出て物品を圧接するように主パネルに接続され、主パネルは、板紙基材と少なくとも1つのポリマー層とを備える。
【0057】
任意選択により、複数のタブは、主パネル内の開口の周縁に輪状の一連のタブとして形成される。
【0058】
本開示の第11の態様によれば、各々物品キャリアを形成するための2つ以上の主パネルを備えるブランクが実現され、主パネルの各々は、中に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備え、主パネルの各々は、凸状に湾曲した縁と凹状に湾曲した縁とを含む外周によって画成され、主パネルは、ブランクが物品の複数のグループに同時に適用することが可能であるように一緒に破断可能に接続される。
【0059】
任意選択により、ブランクは、単一ユニットとして、物品のグループ化された配置構成に取り付け可能であり、物品のグループ化された配置構成は物品の2つ以上のグループを含む。
【0060】
任意選択により、主パネルは各々、Y×Zの配置構成で物品保持開口のマトリクスまたは配列を備え、Yは物品の行数を指示し、Zは物品の列数を指示する。
【0061】
任意選択により、主パネルの幅は、物品の最大幅のZ倍に等しい。
【0062】
任意選択により、主パネルの長さは、物品の最大幅のY倍に等しい。
【0063】
本出願の範囲内で、先行する段落、請求項、ならびに/または次の説明および図面において述べられている様々な態様、実施形態、例、特徴、および代替的形態は、独立してか、またはそれらの組合せで取りあげられ得ることが企図され意図されている。たとえば、一実施形態に関連して説明されている特徴は、特徴の不適合がない限り、すべての実施形態に適用可能である。
[付記項1]
物品キャリアを形成するためのブランクであって、前記ブランクは主パネルを備え、前記主パネルは前記主パネル内に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備え、前記ブランクは前記主パネル内の前記開口の周縁の周りに形成された1つ以上のタブをさらに備え、1つ以上の前記タブは、物品が前記開口内に受け入れられたときに前記タブが降伏して前記主パネルの平面から外へ出て物品を圧接するように前記主パネルに接続され、前記主パネルは、板紙基材と少なくとも1つのポリマー層とを備えるブランク。
[付記項2]
前記板紙基材は、板紙、段ボール、ボール紙、およびそれらの組合せからなる群から選択された折り畳み可能なシート材料から形成される付記項1に記載のブランク。
[付記項3]
少なくとも1つの前記ポリマー層は、n軸配向フィルムを含み、「n」は正整数である付記項1に記載のブランク。
[付記項4]
前記n軸配向フィルムは、2軸配向ポリエステル、配向ナイロン、交差積層ポリオレフィン、メタロセン触媒ポリエチレン、および高密度ポリオレフィンからなる群から選択された材料から形成される付記項3に記載のブランク。
[付記項5]
少なくとも1つの前記ポリマー層は、該少なくとも1つのポリマー層を形成する材料の化学的性質により耐引き裂き性を有する付記項1に記載のブランク。
[付記項6]
前記材料は、押出成形メタロセン触媒ポリエチレンである付記項5に記載のブランク。
[付記項7]
前記主パネルは、物品キャリアの他のどの部分も接続されない外周によって画成される付記項1に記載のブランク。
[付記項8]
前記主パネルは、凸状に湾曲した縁と凹状に湾曲した縁とを含む外周によって画成され、前記凸状に湾曲した縁の曲率半径は、前記凹状に湾曲した縁の曲率半径に実質的に等しい付記項1に記載のブランク。
[付記項9]
物品キャリアは、第1の整数Y個の行を有する配列内に最大直径D1を有する物品を包装するように配置構成され、前記主パネルは、前記主パネルが物品に適用されたときにY×D1以下の最大長を有する付記項1に記載のブランク。
[付記項10]
前記配列は、第2の整数Z個の列を有し、前記主パネルは、係合パネルが物品に適用されたときにZ×D1以下の最大幅を有する付記項9に記載のブランク。
[付記項11]
前記主パネルは、他の表面と異なる特性を有する対向面を有する付記項1に記載のブランク。
[付記項12]
前記対向面の一方は、良好な印刷性を提供する表面処理を有する付記項11に記載のブランク。
[付記項13]
前記ポリマー層は、前記主パネルの前記他の表面に設けられる付記項12に記載のブランク。
[付記項14]
前記ポリマー層は、前記板紙基材と積層された耐引き裂き性層である付記項1に記載のブランク。
[付記項15]
前記主パネルは、ハンドル構造体を備える付記項1に記載のブランク。
[付記項16]
前記ハンドル構造体は、前記開口から離間した位置において前記主パネル内に形成される少なくとも1つのハンドル開口を備える付記項15に記載のブランク。
[付記項17]
物品キャリアを形成するためのブランクであって、前記ブランクは主パネルを備え、前記主パネルは前記主パネル内に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備え、前記主パネルは前記主パネル内の前記開口の周縁の周りに形成された1つ以上のタブをさらに備え、1つ以上の前記タブは、物品が前記開口内に受け入れられたときに前記タブが降伏して前記主パネルの平面から外へ出て物品を圧接するように前記主パネルに接続され、1つ以上の前記タブは、板紙基材と前記基材に固定された少なくとも1つのポリマー層とを備えるブランク。
[付記項18]
物品キャリアを形成するためのブランクであって、前記ブランクは主パネルを備え、前記主パネルは前記主パネル内に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備え、前記主パネルは前記主パネル内の前記開口の周縁の周りに形成された1つ以上のタブをさらに備え、1つ以上の前記タブは、物品が前記開口内に受け入れられたときに前記タブが降伏して前記主パネルの平面から外へ出て物品を圧接するように前記主パネルに接続され、前記主パネルは、板紙基材を備え、物品キャリアは、第1の整数Y個の行を有する配列内に最大直径D1を有する物品を包装するように配置構成され、前記主パネルは、前記主パネルが物品に適用されたときにY×D1以下の最大長を有するブランク。
[付記項19]
前記配列は、第2の整数Z個の列を有し、前記主パネルは、係合パネルが物品に適用されたときにZ×D1以下の最大幅を有する付記項18に記載のブランク。
[付記項20]
各々が物品キャリアを形成するための2つ以上の接続されているブランクを備える組合せであって、前記ブランクの各々は主パネルを備え、前記主パネルは前記主パネル内に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備え、前記主パネルの各々は、凸状に湾曲した縁と凹状に湾曲した縁とを含む外周によって画成され、前記2つ以上の接続されているブランクは、その凸状に湾曲した縁において一緒に接続される、組合せ。
[付記項21]
前記2つ以上の接続されているブランクの各々は、少なくとも1つの破断可能接続部によって前記2つ以上の接続されているブランクのうちの次の隣接する1つに破断可能に接続される付記項20に記載の組合せ。
[付記項22]
前記凸状に湾曲した縁の曲率半径は、前記凹状に湾曲した縁の曲率半径に実質的に等しい付記項20に記載の組合せ。
[付記項23]
各々物品キャリアを形成するための2つ以上の主パネルを備えるブランクであって、前記主パネルの各々は、中に画成された開口を有する少なくとも1つの物品保持構造体を備え、前記主パネルの各々は、凸状に湾曲した縁と凹状に湾曲した縁とを含む外周によって画成され、前記主パネルは、前記ブランクが物品の複数のグループに同時に適用可能であるように一緒に破断可能に接続されるブランク。
[付記項24]
前記ブランクは、単一ユニットとして、物品のグループ化された配置構成に取り付け可能であり、物品の前記グループ化された配置構成は物品の2つ以上のグループを含む付記項23に記載の組合せ。
[付記項25]
前記主パネルは各々が、Y×Zの配置構成で物品保持開口のマトリクスまたは配列を備え、Yは物品の行数を示し、Zは物品の列数を示す付記項23に記載のブランク。
[付記項26]
前記主パネルの幅は、物品の最大幅のZ倍に等しい付記項25に記載のブランク。
[付記項27]
前記主パネルの長さは、物品の最大幅のY倍に等しい付記項25に記載のブランク。
【0064】
本発明の例示的な実施形態は、添付図面を参照しつつ、説明される。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【
図1】第1の実施形態による物品キャリアを形成するためのブランクの上から見た平面図である。
【
図3】
図1のブランクの保持構造体の概略図である。
【
図4】第2の実施形態による物品キャリアを形成するためのブランクの上から見た平面図である。
【
図6】
図1のブランクから形成される物品キャリアの上から見た斜視図である。
【
図7】基材シートからブランクを切り取るための入れ子配置構成を示す第1の実施形態による複数のブランクの上から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0066】
パッケージ、ブランク、およびキャリアの特定の実施形態の詳細な説明が、本明細書において開示される。開示されている実施形態は、本発明のいくつかの態様を実装することができる方法の例にすぎず、本発明を具現化し得る方法のすべてを網羅して列挙していないことは理解されるであろう。本明細書で使用されているように、「例示的な」という言い回しは、例示、見本、モデル、またはパターンとして使用できる実施形態を指すために広義で使用されている。実際、本明細書で説明されているパッケージ、ブランク、およびキャリアは、様々な代替的形態で具現化され得ることは理解されるであろう。図は必ずしも縮尺通りになっておらず、いくつかの特徴は、特定の構成要素の詳細を示すために誇張されているか、または最小化されている場合がある。よく知られている構成要素、材料、または方法は、本開示をわかりにくくしないために、必ずしも詳細に説明しているとは限らない。本明細書で開示されている特定の構造および機能に関する詳細は、制限するものとして解釈されるべきでなく、単に請求項の基礎として、また本発明を様々な形で採用する当業者を教示するための代表的基礎として解釈されるべきである。
【0067】
図1を参照すると、
図5に示されているような、これ以降、物品Bと称される、限定はしないが、瓶または缶などの一次製品のグループを収容し、搬送するための、
図6に示されているような、カートンまたはキャリア90を形成することができるブランク10の平面図が示されている。ブランク10は、少なくとも1つの一次製品容器またはパッケージを包装するための二次パッケージを形成する。
【0068】
図4を参照すると、これ以降、物品B(
図5に示されているような)と称される、限定はしないが、瓶または缶などの一次製品のグループを収容し、搬送するための、カートンまたはキャリアを形成することができるブランク110の平面図が示されている。ブランク110は、少なくとも1つの一次製品容器またはパッケージを包装するための二次パッケージを形成する。
【0069】
本明細書において詳述されている実施形態において、「カートン」および「キャリア」という用語は、本発明の様々な特徴を非限定的な形で例示することを目的として、一次製品容器などの、物品を係合し、搬送するための容器を指す。本発明の教示は、先細り形および/または円筒形であってもなくてもよい、様々な製品容器に適用され得ることが企図される。例示的な容器は、瓶(たとえば、金属製、ガラス製、またはプラスチック製の瓶)、缶(たとえば、アルミ缶)、スズ缶、袋、パケット、および同様のものを含む。
【0070】
ブランク10、110は、好適な基材のシートから形成される。本明細書で使用されているように、「好適な基材」という言い回しは、板紙、段ボール、ボール紙、プラスチック、これらの組合せ、および同様のものなどの折り畳み可能なシート材料のあらゆる形態を含むことは理解されるであろう。たとえば、以下でより詳しく説明されているキャリア構造体を実現するために、適している場合に、1つのまたは他の数のブランクが使用されてよいことは認識されるべきである。
【0071】
本明細書で説明されている包装構造体またはキャリアは、その強度を高める材料から作られ得るか、またはコーティングされ得る、板紙などのシート材料から形成されてよい。そのようなシート材料の一例は、WestRock社によって作られている耐引き裂き性NATRALOCK(登録商標)板紙である。パッケージの耐引き裂き性を改善するのを助けるため、耐引き裂き性材料が複数の層として適用され得ることに留意されたい。典型的には、シート材料の一方の表面は、他方の表面と異なる特性を有する場合がある。たとえば、仕上がったパッケージから外を向くシート材料の表面は特に滑らかであってよく、クレーコーティングなどのコーティング、または良好な印刷性を付加する他の表面処理を有していてよい。内を向くシート材料の表面は、その一方で、コーティング、層、処理を施されるか、または耐引き裂き性、良好な接着性、ヒートシール性、もしくは他の望ましい機能特性のうちの1つもしくは複数などの特性を付加するような他の何らかの方法で処理されるものとしてよい。
【0072】
例示されている実施形態において、ブランク10、110は、例示的な物品Bの例示的な配置構成を包装するためにカートンまたはキャリア90を形成するように構成される。
図1に例示されている実施形態において、この配置構成は3×2マトリクスまたは配列であり、例示されている実施形態において、2つの物品の3つ行が用意され、物品Bは飲料用缶である。
図4に例示されている実施形態において、この配置構成は6×4マトリクスまたは配列であり、例示されている実施形態において、4つの物品の6つ行が用意され、物品Bは飲料用缶である。この例示されている実施形態において、ブランク110は、2×2マトリクスまたは配列で4つのブランク10を採用するものとしてよく、各々は少なくとも2つの他のブランク10に破断可能に接続される。代替的に、ブランク10、110は、他の種類、個数、およびサイズの物品を包装するための、および/または異なる配置構成もしくは構成形状で物品を包装するためのキャリアを形成するように構成され得る。
【0073】
図1を参照すると、ブランク10は、キャリア90の頂部壁または係合パネルを形成するための主パネル12を備える(
図6参照)。
【0074】
主パネル12は、少なくとも1つの物品保持構造体R1、R2、R3、R4、R5、R6を備える。
図1の実施形態において、主パネルは、複数の物品保持構造体R1、R2、R3、R4、R5、R6を備え、特に6個の物品保持構造体R1、R2、R3、R4、R5、R6は2×3マトリクスまたは配列で配置構成される。
【0075】
物品保持構造体R1、R2、R3、R4、R5、R6の各々は、構造の点で実質的に類似し、したがって、第1および第5の物品保持構造体R1、R5に関して詳細に説明される。
【0076】
第1の物品保持構造体R1は、開口A1を備える。複数の物品係合タブ16は、開口A1の周縁に配置構成される。各タブ16は、折り目17などのヒンジ付き接続部によって主パネル12にヒンジ連結される。各タブ16は、切取部または陥凹部18によって隣接要素から間隔をあけて配置される。この方法で、各タブ16は、第1の側部縁19と第2の側部縁21とを備える。各タブ16は、ヒンジ付き端部縁17に対向する自由端縁23を備える。自由端縁23は、開口A1内に、物品B、または少なくともその一部を保持するための係合縁を形成する。自由端縁23の各々は、
図1、
図2、
図4、および
図7に例示されているように真っ直ぐであるものとしてよい。しかしながら、各端部縁23は、任意選択により、それぞれの開口A1、A2、A3、A4、A5、またはA6の中心から見たときに凸状または凹状のいずれかに湾曲するものとしてよい。
【0077】
陥凹部18の各々は、曲線部分20を備える。例示されている実施形態において、陥凹部18は、丸い端部を備える。すなわち、曲線部分20は円周の一部によって画成され得る。陥凹部18の一部は円の弧によって画成され得る。陥凹部18のさらなる一部は台形によって画成されてよく、台形は等脚台形であってよい。台形は先細側部縁19、21を有する。各タブ16は、隣接する陥凹部18の丸い端部20と接線方向で接触するか、または交差する真っ直ぐな折り目17によって主パネル12にヒンジ連結されてよい。
【0078】
切取部18の曲線部分20または丸い端部は、切取部18から主パネル12内に引き裂きが伝播する可能性を低減し得る。
【0079】
例示されている実施形態において、第1の物品保持構造体R1は開口A1の周縁に配置構成されている10個のタブ16を備える。物品保持構造体R1は、概念上の円C1を画成する。円C1は、第1の多角形P1の頂点によって画成される(
図3を参照)。多角形P1は、タブ16の折り目17によって画成される(
図3を参照)。例示されている実施形態において、第1の多角形P1は十角形である、すなわち10個の辺を有する多角形であり、他の実施形態では、それよりも多いまたは少ない辺を有する他の多角形が使用されてよい。第1の多角形P1の辺の各々は、等しい長さである。
【0080】
概念上の円C1は、直径Dnおよび半径Dn/2を有する。
【0081】
タブ16の自由端縁23は、第2の多角形P2を画成する。タブ16は、自由端縁23とヒンジ付き縁17との間に画成される高さxを有する。例示されている実施形態において、第1の多角形P1は十角形である、すなわち10個の辺を有する多角形であり、他の実施形態では、それよりも多いまたは少ない辺を有する他の多角形が使用されてよい。第2の多角形P2は、第1の多角形P1と同じ数の辺を備える。第2の多角形P2の辺の各々は、等しい長さである。
【0082】
第1のタブ16cの第1の側部縁19および第2のタブ16bの第2の側部縁21は、間に角度θを定め、すなわち、切取部18の台形部分の先細側部縁19、21は、角度θを定める(
図2を参照)。角度θは0度より大きく、最大角度θ
mより小さい。角度θが角度θ
mに等しいときに、タブ16は実質的に三角形の形状を有し、したがって、係合縁を一点まで縮小する。
【0083】
角度θmは、
【0084】
【0085】
によって定められ、ここで、
N=多角形P1の辺の個数
d=多角形P1の1辺の長さの半分
x=タブ16の高さ
および
arctanは、三角関数タンジェントの逆関数を表す。
【0086】
図3を参照すると、
θ
max=2×Angle1
Angle1=Angle4-Angle2
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
【0092】
である。
【0093】
物品Bの上側端部が主パネル12を通過し得るように、概念上の円C1、C2の直径Dnは、少なくとも物品Bのチャイム、キャップ、またはフランジ30の直径D2に等しくなければならない(
図5を参照)。したがって、フランジ30の直径は、概念上の円C1の直径Dnの最小寸法を定める。
【0094】
物品B全体が主パネル12を通過できないように、概念上の円C1、C2の直径Dnは、物品Bの最大直径D1以下でなければならない。したがって、物品Bの最大直径D1(
図5を参照。そこでは最大直径D1は物品Bの本体部34によって定められる)は、概念上の円C1の直径Dnの最大寸法を定める。物品Bの本体部34は、先細りまたは縮小直径肩部分32によってチャイム30に接続される。
【0095】
いくつかの実施形態において、概念上の円C1の直径Dnは、物品Bのチャイム、キャップ、またはフランジ30の直径に実質的に等しいものとしてよい(
図5を参照)。
【0096】
主パネル12は、Y×Zの配置構成で物品Bのマトリクスまたは配列を備え、Yは物品Bの行数を指示し、Zは物品Bの列数を指示する。主パネル12の幅Wは、物品Bの最大幅D1のZ倍に等しいものとしてよく、すなわち、W=Z×D1である。主パネル12の長さLは、物品Bの最大幅D1のY倍に等しいものとしてよく、すなわち、L=Y×D1である。
【0097】
図1に例示されている実施形態において、物品Bは、3×2マトリクスで配置構成される。主パネル12の幅Wは、物品Bの最大幅D1の2倍に等しいものとしてよい。主パネル12の長さLは、物品Bの最大幅D1の3倍に等しいものとしてよい。
【0098】
概念上の円C1の直径Dnは、物品Bの最大直径D1より小さく、物品Bのチャイム、キャップ、またはフランジの直径D2より大きいものとしてよい。
【0099】
一例において、物品Bは、2.6”(66mm)の最大直径D1を有してよく、チャイムまたはフランジ30は、2.1”(53.3mm)の直径を有してよく、概念上の円C1、C2は、2.3”(58.4mm)の直径を有してよい。タブ16は、3/16”(4.76mm)の高さxを有してよい。主パネル12の幅Wは5.3”(134.6mm)であり、長さLは7.8”(198.1mm)であるものとしてよい。
【0100】
別の実施形態において、角度θは0°より大きく45°より小さく、さらに別の実施形態では、角度θは0°より大きく30°より小さい。角度θは、5°から25°の間であり得るか、または10°から20°の間、もしくは14°から17°の間、もしくは15°から16°の間であってよい。一実施形態において、角度θは、約15.5°であってよい。なおも別の実施形態において、角度θは0°より大きく、
【0101】
【0102】
より小さい(ただし、N=多角形P1の辺の個数)。
【0103】
図3を参照すると、タブ16のヒンジ付き縁17および第1の側部縁19は、その間に角度αを定め、タブ16のヒンジ付き縁17および第2の側部縁21は、その間に角度βを定める。角度αは、
【0104】
【0105】
以下であるものとしてよい(ただし、N=多角形P1の辺の個数)。角度βは、
【0106】
【0107】
以下であるものとしてよい(ただし、N=多角形P1の辺の個数)。
【0108】
いくつかの実施形態において、最大長Lは主パネル12が物品Bに適用されたときにY×D1以下であり、最大幅Wは主パネル12が物品Bに適用されたときにZ×D1以下である。
【0109】
各タブ16は、隣接する切取部18の丸い端部と接線方向で接触するか、または交差する真っ直ぐな、または直線状の折り目17によって主パネル12にヒンジ連結される。
【0110】
各切取部18の曲線端部20は、ある曲率半径を有する円によって一部定義されてよい。一実施形態において、各切取部18の丸い端部20の曲率半径は、1/16”(1.6mm)以上であってよい。
【0111】
主パネル12は、任意選択により、ハンドル構造体を備え得る。ハンドル構造体は、第1のハンドル開口A7と第2のハンドル開口A8とを備え得る。第1のハンドル開口A7は、主パネル12から叩き出され、物品保持構造体の第1の対R1、R2と物品保持構造体の第2の対R3、R4との間の中心に配設される領域内に配置される。第2のハンドル開口A8は、主パネル12から叩き出され、物品保持構造体の第2の対R3、R4と物品保持構造体の第3の対R5、R6との間の中心に配設される領域内に配置される。第1のハンドル開口A7は、折り目15などのヒンジ付き接続部によって主パネル12にヒンジ連結されている緩衝タブ14によって一部画成され得る。第2のハンドル開口A8は、折り目15によって主パネル12にヒンジ連結されている緩衝タブ14によって一部画成され得る。第1および第2のハンドル開口A7、A8の各々は、実質的に三日月形または「C」字形であってよい。
【0112】
主パネル12は、任意選択により、1つ以上のプルタブT1、T2、T3、T4を備え得る。プルタブT1、T2、T3、T4は、実質的に主パネル12の隅に配置されてよい。プルタブT1、T2、T3、T4は、実質的に三角形の形状をとり得る。プルタブT1、T2、T3、T4は、主パネル12を包装される物品Bのグループのフットプリントを超えて伸長させるように配置構成されてよく、このようにして、使用者は、物品Bからキャリア90をより容易に係脱させ得る。
【0113】
任意選択により、主パネル12の側部縁13a、13bは、曲線状のまたは起伏のある形状で配置構成され得る。このようにして、第1のブランク10は、第2のブランク10とともに入れ子になった配置構成で配置構成されてよい(
図7を参照)。起伏のある形状により、第1および第2のブランク10が個別のブランク10の最大幅の2倍より小さい幅を一緒に定めることになる。これは、所与の数のブランク10を生産するために必要な基材の量を低減することによって経済的にも環境的にもメリットを有し得る。
【0114】
主パネル12は、少なくとも、一緒に積層された板紙基材とポリマー耐引き裂き性層とを備える。これは、任意選択により、板紙基材と耐引き裂き性層との間に接着剤層を備える。板紙基材の材料は、たとえば、約10pt.から上の重量、好ましくは約11pt.から約14pt.の範囲内の、従来の板紙から選択されてよい。そのような基材の一例は、WestRock社によって製造された12ポイントSBSボール紙またはCNKボール紙である。
図1に示されている物品キャリア10とともに使用できるものとしてよい基材の一例は、約24pt.から約32pt.の間であり、任意選択により、約28pt.である。板紙基材は、漂白または無漂白ボール紙であってよい。ボール紙は、少なくとも片面をコーティングされてよく、任意選択により、その面は積層の反対側にあり、従来のコーティングは印刷方法およびボール紙組成と親和性があるように選択される。
【0115】
耐引き裂き性層は、板紙基材のコーティングされていない側の上に配設されてよく、ポリマー材料から形成され、基材に固定され得る。耐引き裂き性層は、ラミネート構造に強靭性を付与する。好適な耐引き裂き性材料は、限定はしないが、2軸配向ポリエステル、配向ナイロン、交差積層ポリオレフィン、または高密度ポリオレフィンである、n軸配向フィルム、たとえば、MYLAR(登録商標)の層を含んでいてよい、耐引き裂き性積層シート材料、たとえば、NATRALOCK(登録商標)を含むものとしてよい。これらの材料の配向および交差積層構造は、耐引き裂き性に寄与する。また、耐引き裂き性は、押出成形メタロセン触媒ポリエチレン(mPE)などの耐引き裂き性材料の化学的性質に起因し得る。
【0116】
代替的に、耐引き裂き性層は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の層であってよい。直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)またはmPEが使用される実施形態において、接着剤層を組み込むことは必要ない。高レベルの耐引き裂き性を有する他の好適な材料も使用されてよい。
【0117】
接着剤層は、低密度ポリエチレン(LDPE)などのポリオレフィン材料から形成され得る。接着剤層は、基材と耐引き裂き性層との間に留置され、耐引き裂き性層を基材に固定し得る。
【0118】
ブランク10からキャリア90を作製するステップを参照すると、ブランク10は物品Bのグループに適用され得る。ブランク10は、物品Bのグループに関して下げられる。ブランク10の物品保持構造体R1、R2、R3、R4、R5、R6の各々はグループ内の各物品Bと揃えられる。物品Bの一部は主パネル12を通過する。物品保持構造体R1、R2、R3、R4、R5、R6の各々のタブ16は、主パネル12の平面から広げられ、物品Bのチャイムまたはフランジ30の下に係合する。このようにして、タブ16は、物品Bを把持するか、または保持し、物品Bがうっかり主パネル12から分離するのを防ぐか、または阻止する。組み立てられたキャリア90は、
図6に示されている。
【0119】
図4および
図1を特に参照すると、ブランク10は、各々物品Bの一部を受け入れるために隣り合って配置構成されている第1および第2の隣接する開口A1、A3を備える主パネル12を具備する頂部係合キャリア90を形成している。主パネル12は、第1および第2の開口A1、A3の各々の周りに形成される輪状の一連のタブ16をさらに備える。各輪状の一連のタブ16は、物品Bがそれぞれの開口A1、A3内に受け入れられたときにタブ16が降伏して主パネル12の平面から外へ出て物品Bを圧接するように主パネル12に接続される。各輪状の一連のタブ16は、各タブ16と次の隣接するタブ16との間に置かれた切欠18によって互いに間隔をあけて配置される。各切欠18は、丸い端部20をそれぞれの開口A1、A3の中心から最も遠い位置に有する。各輪状の一連のタブ16は、切欠18の少なくともいくつかの、または任意選択によりそれぞれの切欠18のすべての、丸い端部20と接線方向に内部的に接触する概念上の円C1、C2を定める。2つの輪状の一連のタブ16の概念上の円C1、C2は、第1の距離d2のところで互いに間隔をあけて配置される。第1の開口A1の切欠18のうちのどれか1つの切欠の丸い端部20と第2の開口A3の切欠18のうちのどれか1つの切欠の丸い端部20との間の距離d1は第1の距離d2より大きい。
【0120】
任意選択により、これらのタブ16はどれも、それぞれの概念上の円C1、C2の半径Dn/2より大きい径方向サイズxを有しない。言い換えると、これらのタブ16はすべて、それぞれの概念上の円C1、C2の半径Dn/2より小さい径方向サイズ「x」を有する。
【0121】
キャリア90の別の任意選択の特徴は、主パネル12がキャリア90の他のどの部分も接続されていない外周によって画成される、すなわち、キャリア90が他のパネル、たとえば限定はしないが、物品グループの側部の周りに延在する側壁パネルまたは端壁パネルとの接続を免れているという点である。主パネル12の外周は、したがって、自由縁、切断縁、またはヒンジを付けていない縁によって全体として画成される。
【0122】
キャリア90の別の任意選択の特徴は、主パネル12が、凸状に湾曲した縁と凹状に湾曲した縁とを含む外周によって画成されるという点であり、凸状に湾曲した縁の曲率半径は、凹状に湾曲した縁の曲率半径に実質的に等しく、それにより、2つの類似のブランク10を入れ子になった、またはモザイク状の配置構成にすることができる。
【0123】
次に
図4を参照すると、本開示の追加の一実施形態が示されている。第2の例示されている実施形態において、類似の番号は、可能ならば、類似の部品を表すために使用されているが、接頭辞「100」を付け加えることで、特徴が第2の実施形態に属していることを指示している。追加の実施形態は、第1の実施形態と多くの共通の特徴を共有しており、したがって、
図1から
図3および
図5から
図7に例示されている実施形態との相違点のみが詳しく説明される。
【0124】
ブランク110は、キャリアの頂部壁を形成するための複数の主パネル112a、112b、112c、112dを備える。
図4に例示されている4つの主パネル112a、112b、112c、112dの各々は、破断可能接続部22、24によって2つの隣接要素に破断可能に接続されている。
【0125】
ブランク110は、6×4マトリクスまたは配列で配置構成されている24個の物品に適用されてよい。このようにして、ブランク110は、物品の複数のグループに同時に適用されてよく、各グループは、3×2マトリクスまたは配列で配置構成されている6個の物品を含む。
【0126】
いくつかの実施形態において、破断可能接続部は、ブランク110が物品Bに適用されたときに切断される。いくつかの実施形態において、物品Bは、ブランク110が適用されたときに上部が開いているクレート内に配設され得る。他の実施形態では、破断可能接続部は、ブランク110が物品Bに適用された後も無傷のままであってよく、操作者またはエンドユーザによって切断されて主パネル112a、112b、112c、112dのうちの1つ以上およびその関連付けられている物品グループを残りから脱着し得る。
【0127】
図4を参照すると、破断可能接続部22、24によって破断可能に連結されている頂部係合クリップ112a、112b、112c、112dのセットを形成するブランク110の上から見た平面図が示されている。ブランク110は、単一ユニットとして物品のグループ化された配置構成に取り付けられるべきである。このセットの各頂部係合クリップ112a、112b、112c、112dは、物品の任意選択の2×3配置構成に取り付けられ、他の頂部係合クリップ112a、112b、112c、112dから分離されて、配置構成された物品の4つの別々のグループを形成する。有利には、いくつかの配置構成において、装置は破断可能に連結されている頂部係合クリップ112a、112b、112c、112dのセットのうちの頂部係合クリップ112a、112b、112c、112dの間の破断可能接続部22、24を自動的に割り、装置が単一のブランク110を物品のグループ化された配置構成に適用し、頂部係合クリップ112a、112b、112c、112dによって各々結合されている物品の4つのより小さいグループを形成する。
【0128】
例示されている実施形態において、ブランク110は、例示的な物品「B」の例示的な配置構成をグループ化するか、結合するか、または他の何らかの方法で連結するために4つのクリップ112a、112b、112c、112dのセットを形成するように構成される。
図3に例示されている実施形態において、4つのクリップ112a、112b、112c、112dの各々は一緒に、グループ化された配置構成において、各々2つの物品の3つの行で配置構成されている6つの物品を保持する。物品「B」は、リムまたはチャイム付き上側縁を有する飲料用缶である。したがって、ブランク110は、物品88の大きいグループ化された配置構成上に形成されるように構成される。例示されている実施形態において、配置構成は6×4マトリクスまたは配列であり、例示されている実施形態において、物品の4つの列および6つ行が、24個の缶「B」のグループ化された配置構成88に対して用意される。この例示されている実施形態において、ブランク110は、3×2マトリクスまたは配列で4つのクリップ112a、112b、112c、112dを採用するものとしてよく、各々破断可能接続部22、24を用いて少なくとも2つの他のブランク112b、112c、112d、112aに破断可能に接続され、開口A9を分離する。代替的に、ブランク110は、他の種類、個数、およびサイズの物品を包装するための、ならびに/または本明細書に示されているのと異なる配置構成もしくは構成形状で物品を包装するためのキャリアを形成するように構成され得る。
【0129】
図4を参照すると、ブランク110は、4つの頂部係合クリップ112a、112b、112c、112dを備え、各々頂部壁を形成するための主パネルまたはクリップ112a、112b、112c、112dの係合パネルを有する。
【0130】
各主パネルは、少なくとも1つの物品保持構造体を備える。
図4の実施形態において、各主パネルは、複数の物品保持構造体を備え、特に6個の物品保持構造体は2×3マトリクスまたは配列で配置構成される。
【0131】
主パネル112a、112b、112c、112dは各々、Y×Zの配置構成で物品保持開口のマトリクスまたは配列を備え、Yは物品「B」の行数を指示し、Zは物品「B」の列数を指示する。
【0132】
図4に例示されている実施形態において、物品「B」は、3×2マトリクスで配置構成される。主パネル112a、112b、112c、112dの幅は、物品「B」の最大幅の2倍に等しいものとしてよい。主パネル112a、112b、112c、112dの長さLは、物品「B」の最大幅の3倍に等しいものとしてよい。
【0133】
概念上の円の直径は、物品「B」の最大直径より小さく、物品「B」のチャイム、キャップ、またはフランジの(小さい方の)直径より大きいものとしてよい。
【0134】
主パネル112a、112b、112c、112dは、任意選択により、ハンドル構造体を備え得る。ハンドル構造体は、第1のハンドル開口と第2のハンドル開口とを備え得る。第1のハンドル開口は、主パネル112a、112b、112c、112dから叩き出され、4つの物品保持構造体の間の中心に配設された領域内に配置される。第2のハンドル開口は、主パネル112a、112b、112c、112dから叩き出され、4つの物品保持構造体の間の中心に配設された領域内に配置される。第1のハンドル開口は、折り目によって主パネル112a、112b、112c、112dにヒンジ連結されている緩衝タブによって一部画成され得る。第2のハンドル開口は、類似の構造を有するものとしてよい。
【0135】
主パネル112a、112b、112c、112dは、任意選択により、1つ以上のプルタブT1を備え得る。プルタブT1は、実質的に主パネル112a、112b、112c、112dの隅に配置されてよい。プルタブT1は、実質的に三角形の形状をとり得る。プルタブT1は、主パネル112a、112b、112c、112dを包装される物品のグループのフットプリントを超えて伸長させるように配置構成されてよく、このようにして、使用者は、物品のグループからキャリアまたはクリップ112a、112b、112c、112dをより容易に係脱させ得る。
【0136】
頂部係合クリップ112a、112b、112c、112dの別の任意選択の特徴は、主パネル112a、112b、112c、112dが各々、頂部係合クリップ112a、112b、112c、112dの他の部分がどれも接続されていない外周によって画成される点である。すなわち、頂部係合クリップ112a、112b、112c、112dは、他のパネル、たとえば、限定はしないが、他のキャリア内で物品グループの側部の周りに延在する側壁パネルまたは端壁パネルとの接続を免れている。主パネル112a、112b、112c、112dの外周は、したがって、自由縁、切断縁、またはヒンジを付けていない縁によって全体として画成される。主パネル112a、112b、112c、112dの外周は、物品保持構造体のタブの多角形配置構成を折り畳み、物品「B」のチャイムまたはフランジの下に係合させることで、主パネルの残り部分に関してある角度で折り畳まれてよい。したがって、破断可能接続部22、24は割られ、破断可能に連結されている頂部係合クリップ110のセットは、4つの分離した頂部係合クリップ112a、112b、112c、112dに自動的に割られて、物品の4つの分離したグループを形成する。
【0137】
本明細書で使用されているように、「頂部」、「底部」、「基部」、「前」、「背部」、「端部」、「側部」、「内側」、「外側」、「上側」、および「下側」などの方向を指す参照は、それぞれのパネルをそのような配向に必ずしも限定せず、これらのパネルを互いに区別するためだけの働きをし得ることは認識されるであろう。
【0138】
本明細書で使用されているように、「ヒンジ付き接続部」および「折り目」は、ブランクのヒンジ特徴を画成し、互いに関してブランクの一部分を折り畳むことを円滑にし、または他の何らかの形でブランクに対する最適なパネル折り畳み配置を指示する直線のすべての様態を指す。「ヒンジ付き接続部」への参照は、必ずしも単一の折り目のみを指すと解釈されるべきでなく、実際、ヒンジ付き接続部は、2つ以上の折り目から形成されてよく、2つ以上の折り目の各々は、形状が真っ直ぐ/直線状または湾曲/曲線のいずれかであってよい。直線状折り目がヒンジ付き接続部を形成するときに、それらは互いに関して平行に配設されるか、または互いに関してわずかに角度を付けられるものとしてよい。曲線の折り目がヒンジ付き接続部を形成するときに、それらは互いに交差し、曲線の折り目によって囲まれた領域内に整形されたパネルを画成するものとしてよい。そのようなヒンジ付き接続部の典型的な一例は、間に楕円状パネルを画成するように2点のところで交差する一対のアーチ形または弓形の折り目を含むものとしてよい。1つ以上の直線状の折り目および1つ以上の曲線状の折り目からヒンジ付き接続部が形成されてよい。そのようなヒンジ付き接続部の典型的な一例は、間に半月形状のパネルを画成するように2点のところで交差する直線状の折り目とアーチ形または弓形の折り目の組合せを含むものとしてよい。
【0139】
本明細書で使用されているように、「折り目」という用語は、スコア線(scored line)、エンボス線(embossed line)、デボス線(debossed line)、ミシン目線(line of perforations)、短いスリットの線(line of short slits)、ハーフカット線(line of half-cuts)、シングルハーフカット(single half-cut)、破線(interrupted cut line)、位置合わせされたスリットの線(line of aligned slits)、切り込み線(line of scores)、および前述の選択の任意の組合せのうちの1つを指すものとしてよい。
【0140】
ヒンジ付き接続部および折り目は、各々、ミシン目、ミシン目線、短いスリットの線、ハーフカット線、シングルハーフカット、切断線、破線、スリット、引っ掻き線、これらの任意の組合せ、および同様のものを含むブランクの基材内に形成されている要素を含むことができることを理解されたい。これらの要素は、所望の機能を提供するように寸法を決められ、配置構成され得る。たとえば、ミシン目線は、折り目および/または切断線を画成する脆弱度を持つように寸法を決められるか、設計され得る。ミシン目線は、折り畳みを円滑にし裂けることに耐える、折り畳みを円滑にしより大きな力で裂けるのを円滑にする、またはほとんど力がなくても裂けるのを円滑にするように設計され得る。
【0141】
本明細書で使用されるような「と位置を揃える」という語句は、2つの重なり合うパネルのうちの第1のものの中に形成される開口および2つの重なり合うパネルのうちの第2のものの中に形成される第2の開口などの、直立するキャリア内の2つ以上の要素同士の位置合わせを指す。互いに位置を揃えたそれらの要素は、重なり合うパネルの厚さの方向で互いに位置合わせされているものとしてよい。たとえば、第1のパネル内の開口が第1のパネルと重なり合う配置構成にされている第2のパネル内の第2の開口「と位置を揃えている」ときに、開口の縁は第2の開口の縁の少なくとも一部に沿って延在するものとしてよく、第1および第2のパネルの厚さの方向で、第2の開口と位置合わせされ得る。
【符号の説明】
【0142】
A1、A2、A3、A4、A5、またはA6 開口
A7 第1のハンドル開口
A8 第2のハンドル開口
A9 開口
B 物品
C1 概念上の円
C2 概念上の円
P1 第1の多角形
P2 第2の多角形
R1、R2、R3、R4、R5、R6 物品保持構造体
T1、T2、T3、T4 プルタブ
10 ブランク
12 主パネル
13a、13b 側部縁
14 緩衝タブ
15 折り目
16 タブ
16b 第2のタブ
16c 第1のタブ
17 折り目
18 切取部または陥凹部
19 第1の側部縁
20 曲線部分
21 第2の側部縁
22、24 破断可能接続部
23 自由端縁
30 フランジ
32 先細りまたは縮小直径肩部分
34 本体部
88 物品
90 カートンまたはキャリア
110 ブランク
112a、112b、112c、112d 主パネル
112a、112b、112c、112d 頂部係合クリップ
【外国語明細書】