(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024071434
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】情報処理装置、管理プログラム、および管理方法
(51)【国際特許分類】
G06F 9/455 20180101AFI20240517BHJP
G06F 1/24 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
G06F9/455 150
G06F1/24 Z
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024041025
(22)【出願日】2024-03-15
(62)【分割の表示】P 2022093834の分割
【原出願日】2019-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155712
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 尚
(72)【発明者】
【氏名】吉川 哲生
(57)【要約】
【課題】仮想化システムのシャットダウンを適切に行う。
【解決手段】情報処理装置の制御部は、仮想OS上で動作する複数のゲストOSのシャットダウンを管理する第1の管理部と、複数のゲストOSをシャットダウンするための順序を示す停止優先度をユーザが設定するための停止優先度設定画面を表示するコントローラ部と、を備え、第1の管理部は、停止優先度に従って、複数のゲストOSのシャットダウンを実行し、コントローラ部は、複数のゲストOSの停止状況を取得し、複数のゲストOSのシャットダウンの進捗チャートを停止優先度設定画面に表示するための画面データを生成する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備えた情報処理装置であって、
前記制御部は、
複数のゲストOSのシャットダウンを実行する第1の管理部と、
前記複数のゲストOSの停止状況を取得し、前記複数のゲストOSのシャットダウンの進捗チャートを表示するための画面データを生成するコントローラ部と、を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記コントローラ部は、前記複数のゲストOSをシャットダウンするための順序を示す停止優先度をユーザが設定するための停止優先度設定画面を表示し、
前記進捗チャートを前記停止優先度設定画面に表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画面データは、各ゲストOSのシャットダウン時間をさらに含む、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記画面データは、各ゲストOSのシャットダウン時間の累計時間、各ゲストのOSのシャットダウンの成否、各ゲストOSのシャットダウン時間の最大時間、のうち少なくとも一つをさらに含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記画面データは、前記各ゲストOSのシャットダウンの進捗チャートを、前記各ゲストOSのシャットダウン時間の長さに応じたガントチャートで表すことをさらに含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
制御部を備えた情報処理装置であって、
前記制御部は、
複数のゲストOSの起動を実行する第1の管理部と、
前記複数のゲストOSの起動状況を取得し、前記複数のゲストOSの起動の進捗チャートを 表示するための画面データを生成するコントローラ部と、を備える、
情報処理装置。
【請求項7】
前記コントローラ部は、
前記複数のゲストOSを起動するための順序を示す起動優先度をユーザが設定するための起動優先度設定画面を表示し、
前記進捗チャートを前記起動優先度設定画面に表示する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記画面データは、各ゲストOSの起動時間をさらに含む、
請求項6又は7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記画面データは、各ゲストOSの起動時間の累計時間、各ゲストOSの起動時間の最大時間、のうち少なくとも一つをさらに含む、
請求項6から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記画面データは、前記各ゲストOSの起動の進捗チャートを、前記各ゲストOSの起動時間の長さに応じたガントチャートで表すことをさらに含む、
請求項6から9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
1又は複数の情報処理装置上で実行される管理プログラムであって、
複数のゲストOSのシャットダウンを実行する第1の管理ステップと、
前記複数のゲストOSの停止状況を取得し、前記複数のゲストOSのシャットダウンの進捗チャートを表示するための画面データを生成する画面データ生成ステップと、
を実行する管理プログラム。
【請求項12】
1又は複数の情報処理装置上で実行される管理方法であって、
複数のゲストOSのシャットダウンを実行する第1の管理ステップと、
前記複数のゲストOSの停止状況を取得し、前記複数のゲストOSのシャットダウンの進捗チャートを表示するための画面データを生成する画面データ生成ステップと、
を含む管理方法。
【請求項13】
1又は複数の情報処理装置上で実行される管理プログラムであって、
複数のゲストOSの起動を実行する第1の管理ステップと、
前記複数のゲストOSの起動状況を取得し、前記複数のゲストOSの起動の進捗チャートを表示するための画面データを生成する画面データ生成ステップと、
を実行する管理プログラム。
【請求項14】
1又は複数の情報処理装置上で実行される管理方法であって、
複数のゲストOSの起動を実行する第1の管理ステップと、
前記複数のゲストOSの起動状況を取得し、前記複数のゲストOSの起動の進捗チャートを表示するための画面データを生成する画面データ生成ステップと、
を含む管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、管理プログラム、および管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、仮想化システムが知られている。例えば、特許文献1には、1または複数のプロセッサを含む制御装置において、共通のハードウェアリソースを用いて、複数のOSが互いに独立して実行可能な仮想化環境が実現されることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-187992号公報
【特許文献2】特許第5664004号公報
【特許文献3】特許第6029165号公報
【特許文献4】特許第5206750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、仮想化システムのシャットダウンにおいて、ゲストOSのシャットダウン状態の有無を確認せずに、設定されている時間に従って、次の処理(他のゲストOSのシャットダウンなど)を行っている(例えば、特許文献2、3参照)。
【0005】
このため、システム構築時の検証において、ゲストOSがシャットダウンしたことを確認できず、設定されている時間が経過するまで次の処理ができないので、検証時に無駄な時間が発生するという問題があった。また、ゲストOSのシャットダウンが想定より長くかかった場合、ゲストOSのシャットダウンが正常終了しないという問題があった。
【0006】
また、設定されている時間が経過した場合に、ゲストOSのシャットダウンが完了したとみなし、仮想OS(ハイパーバイザ)、仮想ストレージなどの結合解除を実行していた。
【0007】
なお、特許文献4には、電源装置がタップを介して仮想ホストコンピュータに電力を供給する構成が開示されている。
【0008】
本発明の一態様は、仮想化システムのシャットダウンを適切に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、制御部を備えた情報処理装置であって、前記制御部は、仮想OS上で動作する複数のゲストOSのシャットダウンを管理する第1の管理部と、前記第1の管理部によって前記複数のゲストOSの全てがシャットダウンされた場合に、当該情報処理装置のシャットダウンを行う第2の管理部と、を備え、前記第1の管理部は、前記複数のゲストOSのうち、あるゲストOSのシャットダウンが完了した旨の情報を取得した場合に、当該あるゲストOS以外のゲストOSのシャットダウンを実行する。
【0010】
前記の構成によれば、仮想OS上で動作する複数のゲストOSのうち、あるゲストOSのシャットダウンが完了した場合にそれ以外のゲストOSのシャットダウンを実行し、また、複数のゲストOSの全てがシャットダウンされた場合に情報処理装置のシャットダウンを行うので、仮想化システムのシャットダウンを適切に行うことができる。
【0011】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、前記制御部が、前記複数のゲストOSのステータスを監視すると共に前記複数のゲストOSを制御する第3の管理部を備え、前記第1の管理部が、前記第3の管理部を介して、前記複数のゲストOSの各々のステータス情報を取得し、前記第3の管理部を介して、前記複数のゲストOSのシャットダウンを実行してもよい。
【0012】
前記の構成によれば、複数のゲストOSの各々のステータス情報を取得し、複数のゲストOSのシャットダウンを実行するので、複数のゲストOSのシャットダウンを適切に行うことができる。
【0013】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、前記第2の管理部が、前記第1の管理部によって前記複数のゲストOSの全てがシャットダウンされた場合に、当該情報処理装置と当該情報処理装置に接続された無停電電源装置とを制御する制御装置を介して、当該情報処理装置のシャットダウンを行ってもよい。
【0014】
前記の構成によれば、情報処理装置と、当該情報処理装置に接続された無停電電源装置とを制御する制御装置を介することにより、情報処理装置のシャットダウンを適切に行うことができる。
【0015】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、所定の順序に従って、前記複数のゲストOSのシャットダウンを行うテストモードを有してもよい。
【0016】
前記の構成によれば、所定の順序に従って複数のゲストOSのシャットダウンを行うテストモードを有するので、様々な順序によるゲストOSのシャットダウンを試すことができる。
【0017】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、前記テストモードにおける各ゲストOSのシャットダウン時間を表示するための画面データを生成する表示制御部をさらに備えてもよい。
【0018】
前記の構成によれば、テストモードにおける各ゲストOSのシャットダウン時間を表示するので、ゲストOSのシャットダウンの適切な順序を検討することができる。
【0019】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、前記画面データが、各ゲストOSのシャットダウン時間の累計時間と、各ゲストOSのシャットダウンの成否と、前記累計時間の制限時間と、をさらに含んでもよい。
【0020】
前記の構成によれば、テストモードにおける各ゲストOSのシャットダウン時間の累計時間と、各ゲストOSのシャットダウンの成否と、累計時間の制限時間と、をさらに表示するので、ゲストOSのシャットダウンのさらに適切な順序を検討することができる。
【0021】
本発明の一態様に係る管理プログラムは、1又は複数の情報処理装置上で実行される仮想OS上で実行される管理プログラムであって、前記仮想OS上で動作する複数のゲストOSのシャットダウンを管理する第1の管理ステップと、前記第1の管理ステップによって前記複数のゲストOSの全てがシャットダウンされた場合に、前記1又は複数の情報処理装置のシャットダウンを行う第2の管理ステップと、を実行し、前記第1の管理ステップでは、前記複数のゲストOSのうち、あるゲストOSのシャットダウンが完了した旨の情報を取得した場合に、当該あるゲストOS以外のゲストOSのシャットダウンを実行する。
【0022】
本発明の一態様に係る管理方法は、1又は複数の情報処理装置上で実行される管理方法であって、前記仮想OS上で動作する複数のゲストOSのシャットダウンを管理する第1の管理ステップと、前記第1の管理ステップによって前記複数のゲストOSの全てがシャットダウンされた場合に、前記1又は複数の情報処理装置のシャットダウンを行う第2の管理ステップと、を実行し、前記第1の管理ステップでは、前記複数のゲストOSのうち、あるゲストOSのシャットダウンが完了した旨の情報を取得した場合に、当該あるゲストOS以外のゲストOSのシャットダウンを実行する。
【0023】
本発明の一態様に係る情報処理システムは、情報処理装置と、無停電電源装置と、制御装置とを備えた情報処理システムであって、前記情報処理装置は、制御部を備え、前記制御部は、仮想OS上で動作する複数のゲストOSのシャットダウンを管理する第1の管理部と、前記第1の管理部によって前記複数のゲストOSの全てがシャットダウンされた場合に、当該情報処理装置のシャットダウンを行う第2の管理部と、を備え、前記第1の管理部は、前記複数のゲストOSのうち、あるゲストOSのシャットダウンが完了した旨の情報を取得した場合に、当該あるゲストOS以外のゲストOSのシャットダウンを実行し、前記無停電電源装置は、前記情報処理装置に接続され、前記制御装置は、前記情報処理装置と前記無停電電源装置とを制御する。
【0024】
本発明の一態様に係る情報処理システムは、複数の情報処理装置を備えた情報処理システムであって、複数の情報処理装置は、それぞれ、制御部を備えており、少なくとも1の情報処理装置の制御部は、仮想OS上で動作する複数のゲストOSのシャットダウンを管理する第1の管理部と、前記第1の管理部によって前記複数のゲストOSの全てがシャットダウンされた場合に、当該情報処理装置のシャットダウンを行う第2の管理部と、を備え、前記第1の管理部は、前記複数のゲストOSのうち、あるゲストOSのシャットダウンが完了した旨の情報を取得した場合に、当該あるゲストOS以外のゲストOSのシャットダウンを実行する。
【0025】
本発明の各態様に係る情報処理装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記情報処理装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記情報処理装置をコンピュータにて実現させる情報処理装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一態様によれば、仮想化システムのシャットダウンを適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の実施形態1に係る情報処理システムの構成を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態1に係る仮想ソフトの概要を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態1に係る仮想ソフトの詳細な構成および周辺の構成を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態1に係るUPSの構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の実施形態1に係るネットワークカードの構成を示すブロック図である。
【
図6】本発明の実施形態1に係るサーバの処理を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の実施形態1に係るネットワークカードの処理を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態2に係るノード一覧の表示画面を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態2に係る停止テストにおける各仮想マシンのシャットダウン時間などの表示画面を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態2に係る各ノードのタイムアウト時間の設定画面を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態2に係る起動テストの実行画面を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態2に係る起動優先度の設定画面を示す図である。
【
図13】本発明の実施形態2に係るUPSに関する設定画面を示す図である。
【
図14】本発明の実施形態2に係る管理ソフトに関する設定画面を示す図である。
【
図15】本発明の実施形態2に係るスクリプト管理画面を示す図である。
【
図16】本発明の実施形態2に係る基本設定画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
〔実施形態1〕
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、
図1から
図7に基づいて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。本実施形態においては、例えば、情報処理システム100を仮想化システムの典型例として説明を行う。本発明の一態様に係るサーバ1についての理解を容易にするため、先ず、情報処理システム100の概要を、
図1を用いて説明する。
【0029】
§1.適用例
(情報処理システム100の構成)
図1は、本実施形態に係る情報処理システム100の構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム100は、サーバ1、UPS(Uninterruptible Power Supply)2、および、ネットワークカード3を備えた仮想化システムである。
【0030】
サーバ1は、情報処理装置であり、
図1では、1a、1b、および、1cの3台を示しているが、台数に制限はない。UPS2は、無停電電源装置であり、
図1では、2a、および、2bの2台を示しているが、台数に制限はない。ネットワークカード3は、サーバ1と、UPS2とを制御する制御装置であり、
図1では、3a、および、3bの2台を示しているが、台数に制限はない。
【0031】
サーバ1a、1b、および、1cは、電源ケーブルC1を介して、UPS2a、および、2bに接続され、電源供給を受けている。サーバ1a、1b、および、1cは、ネットワークケーブルC2を介して、相互に通信可能に接続されている。また、サーバ1a、1b、および、1cは、ネットワークケーブルC2を介して、ネットワークカード3a、および、3bと通信可能に接続されている。ネットワークカード3aは、UPS2aの背面のスロットに挿入されている。ネットワークカード3bは、UPS2bの背面のスロットに挿入されている。
【0032】
§2.構成例
(サーバ1の構成)
図1に示すように、サーバ1aは、制御部10aを備えており、制御部10aが実行するソフトウェアとして、ハイパーバイザ11、仮想ソフト12、管理ソフト13、および、仮想マシン14を備えている。サーバ1bおよび1cは、それぞれ、制御部10bおよび10cを備えており、制御部10bおよび10cが実行するソフトウェアとして、ハイパーバイザ11、および、仮想マシン14を備えている。なお、サーバ1aの制御部10aは、仮想マシン14を備えていない構成であってもよい。
【0033】
ハイパーバイザ11は、各サーバにおいて他のソフトウェアを統合的に管理する仮想OSであり、例えば、Nutanix(登録商標)のAHV、VMware(登録商標)のESXiなどである。仮想ソフト12は、サーバ1のシャットダウンを制御するソフトウェアである。管理ソフト13は、各サーバの仮想マシン14との通信を行って、仮想マシン14の状態を監視するソフトウェアであり、例えば、NutanixのPrism、VMwareのvCSAなどである。仮想マシン14は、ゲストOSであり、例えば、Linux(登録商標)、Windows(登録商標)などである。
【0034】
仮想ソフト12、管理ソフト13、および、仮想マシン14は、ハイパーバイザ11による管理の下で動作する。仮想ソフト12は、管理ソフト13のAPI(Application Programming Interface)を用いて、仮想マシン14の状態を取得し、仮想マシン14のシャットダウンを指示する。
【0035】
(仮想ソフト12の構成)
図1に示すように、制御部10aは、仮想ソフト12として、ハイパーバイザ11上で動作する複数の仮想マシン14のシャットダウンを管理する基本サービス部(第1の管理部)122と、基本サービス部122によって複数の仮想マシン14の全てがシャットダウンされた場合に、サーバ1aのシャットダウンを行うネットワークカードサービス部(第2の管理部)121と、を備えている。基本サービス部122は、複数の仮想マシン14のうち、ある仮想マシン14のシャットダウンが完了した旨の情報を取得した場合に、当該ある仮想マシン14以外の仮想マシン14のシャットダウンを実行する。
【0036】
図2は、本実施形態に係る仮想ソフト12の概要を示す図である。仮想ソフト12は、ユーザインタフェース画面を生成して、ディスプレイに表示させる。ユーザインタフェース画面には、
図2に示すような内容が表示され、ユーザがそのときの状態を参照することができる。すなわち、ユーザインタフェース画面には、例えば、UPS2の状態、UPS2の制御(冗長制御など)、UPS2への通知(仮想マシン停止など)、ハイパーバイザ11との通信、ハイパーバイザ11経由による仮想マシン14の状態、ハイパーバイザ11経由による仮想マシン14の停止、仮想マシン14のシャットダウン制御(優先、グループ、例外処理)、仮想ソフト12のシャットダウン処理、メール通知、ユーザインターフェース画面制御(設定、更新、保存)などの内容が表示される。
【0037】
なお、仮想ソフト12は、Free BSD、Webサービス(Apache、Apache Tomcat)などを用いて動作する。
【0038】
図3は、本実施形態に係る仮想ソフト12の詳細な構成および周辺の構成を示す図である。
図3に示すように、仮想ソフト12、ネットワークカードサービス部(デーモン)151、および、Apache152は、Free BSD15の上で動作する。
【0039】
仮想ソフト12は、ネットワークカードサービス部121、基本サービス部122、メール送信部123、停止状況記憶部124、コントローラ部125、ビュー部126、Nutanixサービス部127、および、VMwareサービス部128を備えている。
【0040】
ネットワークカードサービス部121は、ネットワークカード3との間で通信を行う。ネットワークカードサービス部121は、ネットワークカード状態取得部1211、ネットワークカードイベント取得部1212、UPS冗長制御部1213、および、仮想マシン停止通知部1214を備えている。
【0041】
ネットワークカード状態取得部1211は、CGI(Common Gateway Interface)を介してネットワークカード3からUPS2の状態、および、バッテリの状態を取得する。ネットワークカードイベント取得部1212は、ネットワークカードサービス部(デーモン)151を介してネットワークカード3からシャットダウン開始イベントを取得する。UPS冗長制御部1213は、当該サーバ1が接続されているUPS2の冗長度を制御する。仮想マシン停止通知部1214は、基本サービス部122から仮想マシン14が停止したことの通知(仮想マシン停止通知)を受け付ける。そして、仮想マシン停止通知部1214は、ネットワークカードサービス部(デーモン)151を介してネットワークカード3に仮想マシン停止通知を送信する。
【0042】
基本サービス部122は、停止制御部1221、および、自身停止部1222を備えている。停止制御部1221は、優先度制御部12211、グループ制御部12212、および、タイムアウト制御部12213を備えている。停止制御部1221は、Nutanixサービス部127を介して、管理ソフト13の一つであるPrism131に対して、仮想マシン14の停止、および、仮想化構成の無効化を指示する。また、停止制御部1221は、VMwareサービス部128を介して、管理ソフト13の一つであるvCSA132に対して、仮想マシン14の停止、および、仮想化構成の無効化を指示する。
【0043】
自身停止部1222は、Free BSD15をシャットダウンする。
【0044】
メール送信部123は、必要に応じて、基本サービス部122から仮想マシン14の停止状況を取得して、ユーザに仮想マシン14の停止状況を含むメールを送信する。停止状況記憶部124は、基本サービス部122から仮想マシン14の停止状況を取得して、記憶する。コントローラ部125は、停止状況記憶部124から仮想マシン14の停止状況を取得して、ビュー部126およびApache152、または、Apache152を通じて、停止優先度設定画面16に進捗チャートを表示させる。
【0045】
(仮想ソフト12および管理ソフト13)
制御部10aの管理ソフト(第3の管理部)13は、複数の仮想マシン14のステータスを監視すると共に複数の仮想マシン14を制御する。仮想ソフト12のうち、基本サービス部122は、管理ソフト13を介して、複数の仮想マシン14の各々のステータス情報を取得し、管理ソフト13を介して、複数の仮想マシン14のシャットダウンを実行する。
【0046】
また、仮想ソフト12のうち、ネットワークカードサービス部121は、基本サービス部122によって複数の仮想マシン14の全てがシャットダウンされた場合に、サーバ1と、サーバ1に接続されたUPS2とを制御するネットワークカード3を介して、サーバ1のシャットダウンを行う。
【0047】
(UPS2の構成)
図4は、本実施形態に係るUPS2の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、UPS2は、電力供給部61、制御部62、監視部63、および、通信部64を備えている。
【0048】
電力供給部61は、商用電源4からの電力が正常である場合、商用電源4から電力の供給を受けて、サーバ1に電力を供給する。また、電力供給部61は、商用電源4からの電力が異常であり、または、供給されない場合、内部のバッテリ75からサーバ1に電力を供給する。電力供給部61は、制御部62からの指示に応じて、サーバ1への給電元になる電力源(商用電源4またはバッテリ75)を切り替える。
【0049】
制御部62は、監視部63および通信部64からの指示に応じて、電力供給部61の入力リレー72および出力リレー76の開閉、ならびに、出力スイッチ79の切替を制御する。監視部63は、電力供給部61のノイズフィルタ71の状況を監視し、商用電源4からの電力が正常か否かを示す監視結果を制御部62および通信部64に送信する。通信部64は、監視部63からの監視結果をサーバ1に送信する。また、通信部64は、サーバ1からの指示に応じて、制御部62に電力源の切替に関する指示を行う。
【0050】
(電力供給部61の構成)
図4に示すように、電力供給部61は、ノイズフィルタ71、入力リレー72、電力線73、コンバータ74、バッテリ75、出力リレー76、インバータ77、電力線78、出力スイッチ79、および、ノイズフィルタ80を備えている。
【0051】
正常運転の場合には、制御部62の制御により、入力リレー72が閉じ、出力リレー76は開き、出力スイッチ79が電力線73側に切替る。この場合、商用電源4からの電力は、ノイズフィルタ71、入力リレー72、電力線73、出力スイッチ79、および、ノイズフィルタ80を経由して、サーバ1に供給される。また、商用電源4からの電力は、ノイズフィルタ71、入力リレー72、および、コンバータ74を経由して、バッテリ75に充電される。
【0052】
バックアップ運転の場合には、制御部62の制御により、入力リレー72が開き、出力リレー76は閉じ、出力スイッチ79が電力線78側に切替る。この場合、バッテリ75からの電力が、出力リレー76、インバータ77、電力線78、出力スイッチ79、および、ノイズフィルタ80を経由して、サーバ1に供給される。なお、商用電源4からの電力は、サーバ1に供給されない。
【0053】
電力供給部61内のコンバータ74、インバータ77などにおける異常の場合には、制御部62の制御により、入力リレー72が閉じ、出力リレー76は開き、出力スイッチ79が電力線73側に切替る。この場合、商用電源4からの電力は、ノイズフィルタ71、入力リレー72、電力線73、出力スイッチ79、および、ノイズフィルタ80を経由して、サーバ1に供給される。なお、商用電源4からの電力は、バッテリ75に充電されない。
【0054】
(ネットワークカード3の構成)
図5は、本実施形態に係るネットワークカード3の構成を示すブロック図である。
図5に示すように、ネットワークカード3は、制御部31、UPS通信部32、ネットワーク通信部33、監視部34、および、記憶部35を備えている。制御部31は、ネットワークカード3全体の動作を制御する部分である。UPS通信部32は、UPS2のスロットを介してUPS2との間で相互の通信を行う部分である。ネットワーク通信部33は、ネットワークケーブルC2を介してサーバ1との間で相互の通信を行う部分であり、例えば、ネットワークUSBである。監視部34は、シャットダウン処理の際に時間監視を行う部分である。記憶部35は、制御部31からの指示に応じてデータの記憶および読み出しを行う部分であり、HDD、SSDなどである。
【0055】
(サーバ1の処理)
図6は、本実施形態に係るサーバ1の処理を示すフローチャートである。
図6は、特に、サーバ1aの制御部10aのうち、仮想ソフト12の処理を示す。以下、
図6に従って、仮想ソフト12の処理を説明する。
【0056】
(ステップS601)
サーバ1aにおいて、仮想ソフト12は、管理ソフト13に関する情報(例えば、APIに関する情報など)を取得する。
【0057】
(ステップS602)
仮想ソフト12は、管理ソフト13のAPIを通じて仮想マシン14の稼動状態(稼動中か否か)を取得する。この場合、管理ソフト13は、サーバ1a内の仮想マシン14の稼動状態を取得し、また、ネットワークケーブルC2を介して、サーバ1bおよび1c内の仮想マシン14の稼動状態を取得する。そして、管理ソフト13は、取得した仮想マシン14の稼動状態を仮想ソフト12に受け渡す。
【0058】
(ステップS603)
仮想ソフト12は、管理ソフト13のAPIを通じてUPS2aおよび2bの状態を取得する。この場合、管理ソフト13は、ネットワークケーブルC2を介して、ネットワークカード3aおよび3bにそれぞれUPS2aおよび2bの状態を通知するように指示する。そして、管理ソフト13は、取得したUPS2aおよび2bの状態を仮想ソフト12に受け渡す。
【0059】
(ステップS604)
仮想ソフト12は、ステップS602で取得した仮想マシン14の稼動状態と、ステップS603で取得したUPS2aおよび2bの状態とを参照して、シャットダウンが必要か否かを判定する。例えば、稼動中の仮想マシン14が存在しており、かつ、UPS2aおよび2bの両方がバックアップ運転中の場合、シャットダウンが必要になる。
【0060】
シャットダウンが必要である場合(ステップS604のYES)、仮想ソフト12は、ステップS605の処理を実行する。シャットダウンが必要でない場合(ステップS604のNO)、仮想ソフト12は、ステップS601の処理を再度実行する。
【0061】
(ステップS605:第1の管理ステップ)
仮想ソフト12は、管理ソフト13を経由して(すなわち、管理ソフト13のAPIを用いて)、稼動中の、ある仮想マシン14のシャットダウンを実行する。
【0062】
(ステップS606)
仮想ソフト12は、管理ソフト13を経由して、シャットダウンを実行した仮想マシン14の稼動が停止したか否かを確認する。当該仮想マシン14の稼動が停止した場合(ステップS606のYES)、仮想ソフト12は、ステップS609の判定を実行する。当該仮想マシン14の稼動が停止していない場合(ステップS606のNO)、仮想ソフト12は、ステップS607の判定を実行する。
【0063】
(ステップS607)
仮想ソフト12は、例外処理(例えば、時間監視タイムアウトの処理)を行うか否かを判定する。例外処理を行う場合(ステップS607のYES)、仮想ソフト12は、ステップS608の判定を実行する。例外処理を行わない場合(ステップS607のNO)、仮想ソフト12は、ステップS606の判定を再度実行する。
【0064】
(ステップS608)
仮想ソフト12は、管理ソフト13を経由して、当該仮想マシン14の強制シャットダウン処理を実行する。そして、仮想ソフト12は、ステップS609の判定を実行する。
【0065】
(ステップS609)
仮想ソフト12は、管理ソフト13を経由して、他の仮想マシン14が稼動中であるか否かを判定する。他の仮想マシン14が稼動中である場合(ステップS609のYES)、仮想ソフト12は、ステップS605の処理を再度実行する。他の仮想マシン14が稼動中でない場合(ステップS609のNO)、仮想ソフト12は、ステップS610の処理を実行する。
【0066】
(ステップS610:第2の管理ステップ)
仮想ソフト12は、管理ソフト13を経由して、ネットワークカード3aおよび3bに対して全仮想マシン稼働停止を通知する。これにより、サーバ1のシャットダウンが行われる。
【0067】
(ネットワークカード3の処理)
図7は、本実施形態に係るネットワークカード3の処理を示すフローチャートである。以下、
図7に従って、ネットワークカード3の処理を説明する。本処理は、ネットワークカード3のネットワーク通信部33が仮想ソフト12から全仮想マシン稼働停止の通知を受け付けると、制御部31によって実施される。
【0068】
(ステップS701)
ネットワークカード3の制御部31は、ネットワーク通信部33およびネットワークケーブルC2を介して、仮想ソフト12のシャットダウンを実行する。
【0069】
(ステップS702)
制御部31は、ネットワーク通信部33およびネットワークケーブルC2を介して、管理ソフト13のシャットダウンを実行する。
【0070】
(ステップS703)
制御部31は、ネットワーク通信部33およびネットワークケーブルC2を介して、仮想ストレージの結合を解除する。仮想ストレージは、1以上のサーバ1における複数の物理的な記憶装置(HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)など)によって構成される(論理的に結合される)仮想的な記憶装置である。仮想ストレージの結合を解除することにより、各物理的な記憶装置の電源停止が可能になる。
【0071】
なお、仮想ストレージを構成する物理的な記憶装置は、必ずしもサーバ1に内蔵または接続されるものでなくてもよく、ネットワークケーブルC2に直接接続され、複数のサーバ1からネットワークケーブルC2経由で共有されるNAS(Network Attached Storage)であってもよいし、さらに、サーバ1配下の記憶装置と、NASとが混在したものであってもよい。
【0072】
(ステップS704)
制御部31は、ネットワーク通信部33およびネットワークケーブルC2を介して、ハイパーバイザ11のシャットダウンを実行する。
【0073】
(ステップS705)
制御部31は、UPS通信部32を介して、UPS2のシャットダウンを実行する。
【0074】
(実施形態1の効果)
本実施形態によれば、設定されている時間により次の処理を実施するのではなく、仮想マシン14のシャットダウン状態を把握し、次の処理を実施する方式にすることにより、仮想化システムである情報処理システム100のシャットダウンを適切に行うことができる。また、何らかの要因で次の処理を実行できない場合、タイムアウト処理により強制的にシャットダウンをさせ、次の処理を行うことで、情報処理システム100をシャットダウンさせることができる。さらに、仮想マシン14がすべてシャットダウンしたことをネットワークカード3に通知することにより、仮想OSであるハイパーバイザ11のシャットダウン、仮想ストレージの結合解除などのための即時スクリプトを実行することができる。
【0075】
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0076】
本実施形態では、仮想ソフト12が管理し、サーバ1、リモート端末(図示せず)などのディスプレイで表示される画面について説明する。
【0077】
図8は、本実施形態に係るノード一覧の表示画面を示す図である。
図8に示すように、ノード一覧は、サーバ1、UPS2、ネットワークカード3、仮想マシン14などの状態を示す。
【0078】
サーバ1は、所定の順序に従って、複数の仮想マシン(ゲストOS)14のシャットダウンを行うテストモードを有することとしてもよい。この場合、ユーザの操作によりテストモード開始の指示を受け付けると、サーバ1の制御部10は、テストモードを実行する。
【0079】
テストモードにおいて、制御部10は、各ノードを停止するための順序を示す停止優先度を取得する停止優先度取得処理と、取得した停止優先度に従って各ノードを順次停止させるノード停止処理と、各ノードへの停止指示時刻から停止完了報告までの時間をシャットダウン時間として表示するシャットダウン時間表示処理とを実行する。
【0080】
図9は、本実施形態に係る停止テストにおける各仮想マシン14のシャットダウン時間などの表示画面を示す図である。
【0081】
サーバ1は、テストモードにおける各仮想マシン14のシャットダウン時間を表示するための画面データを生成するコントローラ部(表示制御部)125をさらに備えていてもよい。
【0082】
図9に示すように、上記の画面データは、各仮想マシン14のシャットダウン時間の推定時間(累計時間)と、各仮想マシン14のシャットダウンの成否と、最大時間(累計時間の制限時間)と、をさらに含んでいてもよい。
【0083】
推定時間は、サーバ1がテストモードを実行することにより、仮想マシン14への停止指示から当該仮想マシン14の停止完了報告までの時間から推定するシャットダウン時間の合計である。最大時間は、バックアップ運転の場合においてバッテリ75による電力供給が可能な時間である。推定時間が最大時間以内の場合、仮想マシン14全てのシャットダウンがバッテリ75による電力供給が可能な時間以内に終了するので、問題ないと言える。
【0084】
仮想マシン14のシャットダウンが正常終了した場合に、表示制御部は、例えば、当該仮想マシン14に対応する黒色の帯を含む画面データを生成する。仮想マシン14のシャットダウンが異常終了した場合に、表示制御部は、例えば、当該仮想マシン14に対応する赤色の帯を含む画面データを生成する。
【0085】
図10は、本実施形態に係る各ノードのタイムアウト時間の設定画面を示す図である。
図10に示すように、タイムアウト時間の設定画面では、必要なノードの追加、および、タイムアウト時間の設定が可能である。
【0086】
図11は、本実施形態に係る起動テストの実行画面を示す図である。
図11に示すように、起動テストの実行画面は、各ノードの起動の順序と、各ノードの起動時間とを示す。サーバ1は、所定の順序に従って、複数の仮想マシン(ゲストOS)14の起動テストを行うこととしてもよい。この場合、ユーザの操作により起動テスト開始の指示を受け付けると、サーバ1の制御部10は、起動テストを実行する。起動テストは、テストモードの後に、各ノードが正常に起動することをユーザが確認するために行われる。
【0087】
起動テストにおいて、制御部10は、各ノードを起動するための順序を示す起動優先度を取得する起動優先度取得処理と、取得した起動優先度に従って各ノードを順次起動させるノード起動処理と、各ノードへの起動指示時刻から起動完了報告までの時間を起動時間として表示する起動時間表示処理とを実行する。
【0088】
図12は、本実施形態に係る起動優先度の設定画面を示す図である。
図12に示すように、起動優先度の設定画面では、ユーザが上下のボタン操作を行うにより、各ノードを起動する優先度を変更することが可能である。
【0089】
ユーザは、各ノードの起動優先度を変更する場合、サーバ1の操作により起動優先度の設定画面表示を指示する。サーバ1の制御部10は、起動優先度の設定画面表示の指示を受け付けると、起動優先度の設定画面をサーバ1のディスプレイに表示させる。そして、ユーザ操作により設定画面上で起動優先度の変更が行われると、制御部10は、変更された起動優先度を記憶部(図示せず)に記憶させる。別途、情報処理システム100の起動指示を受け付けると、制御部10は、記憶部から起動優先度を読み出し、当該起動優先度に従って、各ノードの起動を行う。
【0090】
図13は、本実施形態に係るUPS2に関する設定画面を示す図である。
図13に示すように、UPS2の設定画面では、入力電源異常に関する動作アクション、待機時間、停止時間、停止条件を設定することができる。
【0091】
図14は、本実施形態に係る管理ソフト13に関する設定画面を示す図である。
図14に示すように、管理ソフト13に関する設定画面では、管理ソフト13の一つであるPrism、および、Prismが接続するサーバ1のIPアドレス/ホスト名、ユーザID、パスワードなどを設定することができる。
【0092】
図15は、本実施形態に係るスクリプト管理画面を示す図である。
図15に示すように、スクリプト管理画面では、ネットワークカード3で実行されるスクリプトのIPアドレス/ホスト名を管理することができる。
【0093】
図16は、本実施形態に係る基本設定画面を示す図である。
図16に示すように、基本設定画面では、ネットワークカード3、UPS2、管理ソフト13、各ノードの停止優先度、および、起動優先度の設定を順次行って、その設定を確認することができる。
【0094】
〔ソフトウェアによる実現例〕
サーバ1の制御ブロック(特に、制御部10)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0095】
後者の場合、サーバ1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0096】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0097】
1、1a、1b、1c サーバ(情報処理装置)
2、2a、2b UPS(無停電電源装置)
10、10a 制御部
3、3a、3b ネットワークカード(制御装置)
11 ハイパーバイザ(仮想OS)
12 仮想ソフト
13 管理ソフト(第3の管理部)
14 仮想マシン(ゲストOS)
121 ネットワークカードサービス部(第2の管理部)
122 基本サービス部(第1の管理部)
125 コントローラ部(表示制御部)