(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024071460
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】遠隔計量ステーションセンサの較正及び検証のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G01F 25/10 20220101AFI20240517BHJP
G01F 1/00 20220101ALI20240517BHJP
G01F 3/10 20060101ALI20240517BHJP
B05C 11/00 20060101ALI20240517BHJP
B05C 11/10 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
G01F25/10 S
G01F1/00 W
G01F3/10 Z
B05C11/00
B05C11/10
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024044585
(22)【出願日】2024-03-21
(62)【分割の表示】P 2019145891の分割
【原出願日】2019-08-08
(31)【優先権主張番号】62/715,895
(32)【優先日】2018-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/529,596
(32)【優先日】2019-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】391019120
【氏名又は名称】ノードソン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【弁理士】
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【弁理士】
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】アラン アール.ラムスペック
(57)【要約】
【課題】遠隔計量システムの複数の流体センサを較正する。
【解決手段】本システムは、主要ポンプと、主要ポンプの出力を監視するための主要流れセンサと、を含む材料供給装置を含む。塗布システムはまた、材料供給装置から流れる材料を受容し、その材料を基材に塗布するための遠隔計量システムを含む。遠隔計量システムは、第1のアプリケータ及び第1のアプリケータの出力を監視するための第1の流れセンサを含む第1のアプリケータアセンブリと、第2のアプリケータ及び第2のアプリケータの出力を監視するための第2の流れセンサを含む第2のアプリケータアセンブリと、を含む。遠隔計量システムは、遠隔計量ステーション及び材料供給装置と信号通信するコントローラを更に含む。コントローラは、それぞれ、第1及び第2の流れセンサに対して第1及び第2の較正動作を実行する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔計量システムの複数の流体センサを較正する方法であって、前記方法は、
主要ポンプから第1のアプリケータに材料をポンプ圧送することと、
前記主要ポンプと連通する主要流れセンサから第1のフィードバック信号と、前記第1のアプリケータと連通する第1の流れセンサから第2のフィードバック信号と、を受信することであって、前記第1及び第2のフィードバック信号は、それぞれ、前記主要ポンプ及び前記第1のアプリケータを通る材料の流れの特性を示す、ことと、
前記第1及び第2のフィードバック信号を比較することと、
前記第1の流れセンサの補正係数を決定することと、
前記第1のアプリケータへの材料の流れを停止することと、
前記主要ポンプから第2のアプリケータに前記材料をポンプ圧送することと、
前記主要流れセンサから第3のフィードバック信号と、前記第2のアプリケータと連通する第2の流れセンサから第4のフィードバック信号と、を受信することであって、前記第3及び第4のフィードバック信号は、それぞれ、前記主要ポンプ及び前記第2のアプリケータを通る前記材料の流れの特性を示す、ことと、
前記第3及び第4のフィードバック信号を比較することと、
前記第2の流れセンサの補正係数を決定することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記第2のアプリケータへの前記材料の流れを停止することと、
前記主要ポンプから第3のアプリケータに前記材料をポンプ圧送することと、
前記主要流れセンサから第5のフィードバック信号と、前記第3のアプリケータと連通する第3の流れセンサから第6のフィードバック信号と、を受信することであって、前記第5及び第6のフィードバック信号は、それぞれ、前記主要ポンプ及び前記第3のアプリケータを通る前記材料の流れの特性を示す、ことと、
前記第5及び第6のフィードバック信号を比較することと、
前記第3の流れセンサの補正係数を決定することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記材料の第1の部分を前記第1のアプリケータに、及び前記材料の流れの第2の部分を前記第2のアプリケータにポンプ圧送することと、
前記第1の流れセンサから第5のフィードバック信号と、前記第2の流れセンサから第6のフィードバック信号と、を受信することと、
前記第5及び第6のフィードバック信号を、それぞれ、前記材料の流れの前記第1及び第2の部分の意図された特性と比較することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第5及び第6のフィードバック信号のうちの1つが、所定の範囲外である特性を示すときに、アラートを生成することを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第3の受信及び比較工程を連続的に繰り返すことを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記第5のフィードバック信号が、前記第1の部分の前記意図された特性に一致しない特性を示すときに、前記第1のアプリケータと流体連通する第1の遠隔計量スタンドポンプの動作を調整することを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記第1、第2、第3、及び第4のフィードバック信号が、前記材料の流れの体積流量に比例する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1、第2、第3、及び第4のフィードバック信号が、前記材料の流れの質量流量に比例する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記主要流れセンサが、歯車式流量計である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1及び第2の流れセンサが、風速計センサである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
基材に材料を塗布するための塗布システムであって、前記塗布システムは、
主要ポンプと、前記主要ポンプの出力を監視する主要流れセンサと、を含む材料供給装置と、
前記材料供給装置から流れる前記材料を受容し、基材に前記材料を塗布するための遠隔計量システムであって、前記遠隔計量システムは、
第1のアプリケータ及び前記第1のアプリケータの出力を監視するための第1の流れセンサを含む、第1のアプリケータアセンブリと、
第2のアプリケータ及び前記第2のアプリケータの出力を監視するための第2の流れセンサを含む、第2のアプリケータアセンブリと、を含む、遠隔計量システムと、
前記遠隔計量ステーション及び前記材料供給装置と信号通信するコントローラであって、前記コントローラは、
1)第1の較正動作を実行し、前記コントローラは、a)前記主要ポンプに、前記材料を前記第1のアプリケータにポンプ圧送するように指示し、b)前記主要流れセンサから第1のフィードバック信号と、前記第1の流れセンサから第2のフィードバック信号と、を受信し、c)前記第1及び第2のフィードバック信号を比較し、かつ、d)前記第1の流れセンサに対する補正係数を決定する、ように構成されており、
2)前記第1のアプリケータへの材料の流れを停止し、かつ、
3)第2の較正動作を実行し、前記コントローラは、a)前記主要ポンプに、前記材料を前記第2のアプリケータにポンプ圧送するように指示し、b)前記主要流れセンサから第3のフィードバック信号と、前記第2の流れセンサから第4のフィードバック信号と、を受信し、c)前記第3及び第4のフィードバック信号を比較し、かつ、d)前記第2の流れセンサに対する補正係数を決定する、ように構成されている、ように構成されている、コントローラと、を備える、塗布システム。
【請求項12】
前記遠隔計量システムが、
第3のアプリケータ及び前記第3のアプリケータの出力を監視するための第3の流れセンサを含む、第3のアプリケータアセンブリを更に含む、請求項11に記載の塗布システム。
【請求項13】
前記コントローラが、
4)前記第2のアプリケータへの材料の流れを停止し、かつ、
5)第3の較正動作を実行し、前記コントローラは、a)前記主要ポンプに、前記材料を前記第3のアプリケータにポンプ圧送するように指示し、b)前記主要流れセンサから第5のフィードバック信号と、前記第3の流れセンサから第6のフィードバック信号と、を受信し、c)前記第5及び第6のフィードバック信号を比較し、かつ、d)前記第3の流れセンサに対する補正係数を決定する、ように構成されている、ように更に構成されている、請求項12に記載の塗布システム。
【請求項14】
前記コントローラが、
4)監視動作を実行し、前記コントローラは、a)前記主要ポンプに、材料の流れの第1の部分を前記第1のアプリケータに、及び前記材料の流れの第2の部分を前記第2のアプリケータにポンプで圧送し、b)前記第1の流れセンサから第5のフィードバック信号と、前記第2の流れセンサから第6のフィードバック信号と、を受信し、かつ、c)前記第5及び第6のフィードバック信号を、前記材料の流れの前記第1及び第2の部分の意図された特性とそれぞれ比較する、ように構成されている、ように更に構成されている、請求項11に記載の塗布システム。
【請求項15】
前記第1のアプリケータアセンブリが、前記第1のアプリケータと流体連通する第1の遠隔計量スタンドポンプを含み、前記コントローラは、前記第5のフィードバック信号が、前記材料の流れの前記第1の部分の前記意図された特性と一致しない材料の流れ特性を示すときに、前記第1の遠隔計量スタンドポンプの動作を調整するように更に構成されている、請求項14に記載の塗布システム。
【請求項16】
前記第2のアプリケータアセンブリが、前記第2のアプリケータと流体連通する第2の遠隔計量スタンドポンプを含み、前記コントローラは、前記第6のフィードバック信号が、前記材料の流れの前記第2の部分の前記意図された特性と一致しない材料の流れ特性を示すときに、前記第2の遠隔計量スタンドポンプの動作を調整するように更に構成されている、請求項15に記載の塗布システム。
【請求項17】
前記コントローラが、前記第5及び第6のフィードバック信号を合計して合計されたフィードバック信号を生成し、前記合計されたフィードバック信号を前記主要流れセンサから受信した第7のフィードバック信号と比較するように構成されている、請求項14に記載の塗布システム。
【請求項18】
前記第1、第2、第3、及び第4のフィードバック信号が、前記材料の体積流量に比例する、請求項11に記載の塗布システム。
【請求項19】
前記第1、第2、第3、及び第4のフィードバック信号が、前記材料の質量流量に比例する、請求項11に記載の塗布システム。
【請求項20】
前記第1及び第2の流れセンサが、風速計センサである、請求項11に記載の塗布システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年8月8日出願の米国仮特許出願第62/715,895号及び2019年8月1日出願の米国特許出願第16/529,596号の利益を主張し、この開示は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
(発明の分野)
本出願は、基材に材料を塗布するための塗布システムの動作を制御するためのシステム及び方法を目的とする。具体的には、本出願は、複数のアプリケータと連通するセンサの精度を較正及び検証するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
基材に材料を塗布するための典型的な材料塗布システムは、それぞれが基材に材料を塗布することができる任意の数のアプリケータに、材料の供給を提供する貯蔵装置を含む。しかしながら、貯蔵装置とアプリケータとは離間していてもよく、この場合、材料は、貯蔵装置とアプリケータとの間の距離を移動する。材料の流れが遠隔計量ステーションに到達すると、材料は、複数の別個の流れに分割され得、別個の流れのそれぞれは、対応のアプリケータに方向付けられる。特定の塗布動作の要件に基づいて、アプリケータのそれぞれが、異なる速度及び異なる量で基材に材料を塗布することが所望され得る。
【0004】
塗布動作が有し得る特定の要件に起因して、塗布パラメータからのあらゆる偏差は、非標準製品又は使用不可製品を作成し得る。この問題は、未修正のままであると、有意な材料の無駄及び経済的損失の原因となり得る。それぞれのアプリケータ内の流量の一貫性を保証するために、それぞれのアプリケータは、材料の流れの特性を監視する対応の材料の流れセンサと連通し得る。これらの流れセンサは、典型的には、それらの所望の動作位置に適応するためにより小さい寸法を有する必要があるため、それらは、他のタイプの流れセンサよりも高いレベルの誤差を有し得る。加えて、これらの流れセンサは、材料の温度及び粘度の変化に敏感であり得る。修正されていない場合、これらの流れセンサは、塗布システムの操作者に不正確な読み取り値を提供する可能性があり、それにより、操作者は、塗布された材料パターンが必要な仕様を満たしていると誤って信じる可能性がある。
【0005】
その結果、材料アプリケータのそれぞれと連通するセンサの精度を較正及び検証し得る塗布システムが必要とされる。
【発明の概要】
【0006】
本開示の一実施形態は、遠隔計量システムの複数の流体センサを較正する方法である。この方法は、材料を主要ポンプから第1のアプリケータにポンプ圧送することと、主要ポンプと連通する主要流れセンサから第1のフィードバック信号と、第1のアプリケータと連通する第1の流れセンサから第2のフィードバック信号と、を受信することと、を含む。第1及び第2のフィードバック信号は、それぞれ、主要ポンプ及び第1のアプリケータを通る材料の流れの特性を示す。この方法はまた、第1及び第2のフィードバック信号を比較することと、第1の流れセンサの補正係数を決定することと、第1のアプリケータへの材料の流れを停止することと、を含む。この方法は、材料を主要ポンプから第2のアプリケータにポンプ圧送することと、主要流れセンサから第3のフィードバック信号と、第2のアプリケータと連通する第2の流れセンサから第4のフィードバック信号と、を受信することと、を更に含む。第3及び第4のフィードバック信号は、それぞれ、主要ポンプ及び第2のアプリケータを通る材料の流れの特性を示す。加えて、この方法は、第3及び第4のフィードバック信号を比較することと、第2の流れセンサの補正係数を決定することと、を含む。
【0007】
本開示の別の実施形態は、基材に材料を塗布するための塗布システムである。塗布システムは、主要ポンプと、主要ポンプの出力を監視するための主要流れセンサと、を含む材料供給装置を含む。塗布システムはまた、材料供給装置から流れる材料を受容し、その材料を基材に塗布するための遠隔計量システムを含む。遠隔計量システムは、第1のアプリケータ及び第1のアプリケータの出力を監視するための第1の流れセンサを含む第1のアプリケータアセンブリと、第2のアプリケータ及び第2のアプリケータの出力を監視するための第2の流れセンサを含む第2のアプリケータアセンブリと、を含む。遠隔計量システムは、遠隔計量ステーション及び材料供給装置と信号通信するコントローラを更に含む。コントローラは、第1の較正動作を実行するように構成され、コントローラは、主要ポンプに、材料を第1のアプリケータにポンプ圧送するように指示し、主要流れセンサから第1のフィードバック信号と、第1の流れセンサから第2のフィードバック信号と、を受信し、第1及び第2のフィードバック信号を比較し、第1の流れセンサに対する補正係数を決定するように構成される。コントローラはまた、第1のアプリケータへの材料の流れを停止し、第2の較正動作を実行するように構成され、コントローラは、主要ポンプに、材料を第2のアプリケータにポンプ圧送するように指示し、主要流れセンサから第3のフィードバック信号と、第2の流れセンサから第4のフィードバック信号と、を受信し、第3及び第4のフィードバック信号を比較し、第2の流れセンサに対する補正係数を決定するように構成される。
【0008】
前述の概要、並びに以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むと、より良く理解されるであろう。図面は、本開示の例示的な実施形態を示す。しかしながら、その適用例は、図示される配置及び手段に正確に一致するものには限定されないということを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の一実施形態による塗布システムの概略図である。
【
図2】コントローラが第1の流れセンサに対して第1の較正動作を実行している、
図1に示される塗布システムの概略図である。
【
図3】コントローラが第2の流れセンサに対して第2の較正動作を実行している、
図1に示される塗布システムの概略図である。
【
図4】コントローラが第3の流れセンサに対して第3の較正動作を実行している、
図1に示される塗布システムの概略図である。
【
図5】コントローラがそれぞれのアプリケータの流れセンサに対して監視動作を実行している、
図1に示される塗布システムの概略図である。
【
図6-1】塗布システムの複数の流体センサを較正するための方法及びシステムのプロセスフローチャートである。
【
図6-2】塗布システムの複数の流体センサを較正するための方法及びシステムのプロセスフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態は、複数のアプリケータから材料を分注するための塗布システム10を含む。
図1を参照すると、塗布システム10は、材料の供給を貯蔵するための貯蔵装置20を有する材料供給装置15を含む。一実施形態では、材料供給装置15は、任意の従来型のホットメルト接着剤を加熱及びポンプ圧送するのに好適なメルタであり、同様に材料はホットメルト接着剤である。貯蔵装置20は、材料供給装置15内の従来の貯蔵タンク、又は溶融していないホットメルト接着剤粒子を貯蔵することができる、容器などの遠隔ホッパーであってもよい。加えて、材料は、代替的に、ローション、芳香剤、及び臭気制御製品などの他の加熱又は非加熱材料であってもよい。
【0011】
材料供給装置15はまた、材料をポンプ圧送するための主要ポンプ24を含む。一実施形態では、主要ポンプ24は、歯車を駆動するための専用駆動モータを有する従来のギアポンプであってもよいが、ゲローターポンプ又はピストンポンプなどの他のタイプのポンプが企図される。材料供給装置15はまた、主要ポンプ24と流体連通する主要流れセンサ28を含み、主要流れセンサ28は、主要ポンプ24からの材料の出力を監視するように構成される。主要流れセンサ28は、歯車式流量計であってもよいが、タービン、渦、又は熱線風速計センサなどの他のタイプの流れセンサが企図される。主要流れセンサ28は、主要流れセンサ28が主要ポンプ24の出力のいくつかの特性を示すフィードバック信号を、信号接続36aを介してコントローラ32に提供し得るように、信号接続36aを介して、以下に詳述するように、コントローラ32と無線及び/又は有線通信し得る。例えば、主要流れセンサ28からのフィードバック信号は、主要ポンプ24の出力の体積流量に比例し得る。あるいは、主要流れセンサ28からのフィードバック信号は、主要ポンプ24の出力の質量流量に比例し得る。しかしながら、主要流れセンサ28は、出力の任意の他の特徴を測定し得ることが企図される。例えば、主要流れセンサ28からのフィードバック信号は、主要ポンプ24によって出力される不変の所定量をそれぞれ示す複数のパルスを含み得る。更に、主要流れセンサ28からのフィードバック信号は、既知の流量に対応する電気信号、例えば電圧又はアンペアを含み得る。
【0012】
コントローラ32は、本明細書に記載される塗布システム10の様々な動作を監視及び制御するためのソフトウェアアプリケーションを実行するように構成された、任意の好適な計算装置を含み得る。コントローラ32は、プロセッサ、デスクトップ型計算装置、サーバ型計算装置、又はラップトップ、タブレット、若しくはスマートフォンなどのポータブル計算装置であり得ることが理解されるであろう。具体的には、コントローラ32は、メモリ(図示せず)と、ヒューマンマシンインターフェース(HIM)(図示せず)と、を含み得る。メモリは、揮発性(例えば、いくつかの種類のRAMなど)、不揮発性(例えば、ROM、フラッシュメモリなど)、又はこれらの組み合わせとすることができる。コントローラ32は、追加的な貯蔵装置(例えば、リムーバブル貯蔵装置及び/又は非リムーバブル貯蔵装置)を含み得、その例としては、フラッシュメモリ、スマートカード、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)若しくは他の光学貯蔵装置、磁気テープ、磁気ディスク貯蔵装置若しくは他の磁気貯蔵装置、ユニバーサルシリアルバス(USB)互換性メモリ、又は、情報を記憶するために使用することができ、コントローラ32によってアクセスすることができる任意の他の媒体が挙げられるが、それらに限定されない。HMI装置は、例えば、ボタン、ソフトキー、マウス、音声作動制御、タッチスクリーン、コントローラ32の動き、視覚的な合図(例えば、コントローラ32上のカメラの前に手を移動させる)などを介して、コントローラ32と相互作用する能力を提供する入力を含むことができる。HMI装置は、ディスプレイを介した塗布システム10の様々な部分の現在の流れ特性の視覚的指標並びにこれらのパラメータの許容可能な範囲などの、視覚的情報を含む出力を、グラフィカルユーザインターフェースを介して提供することができる。他の出力としては、聴覚的情報(例えば、スピーカを介して)、機械的に提供される情報(例えば、振動機構を介して)、視覚的情報(例えば、ライトタワーを介して)、又はこれらの組み合わせが挙げられ得る。様々な構成において、HMI装置は、ディスプレイ、タッチスクリーン、キーボード、マウス、動作検出器、スピーカ、マイクロフォン、カメラ、又はこれらの任意の組み合わせを含むことができる。HMI装置は、例えば、コントローラ32にアクセスする目的で特定の生体情報を必要とするために、例えば、指紋情報、網膜情報、音声情報、及び/又は顔特性情報などの生体情報を入力するための任意の好適な装置を更に含むことができる。
【0013】
材料供給装置15は、材料供給装置15から遠隔計量システム50への材料の経路を提供するホース40に接続され得る。ホース40は、材料供給装置15及び遠隔計量システム50が製造現場で任意の所望の距離だけ離間されることを可能にする。遠隔計量システム50は、材料供給装置15からホース40を通って流れる材料を受容し、塗布システム10の特定の構成に応じて、材料を単一の基材に又は複数の基材に一度に塗布するように構成される。遠隔計量システム50は、ホース40を介して出力される材料を受容する遠隔計量スタンド54を有し得る。遠隔計量スタンド54は、入力、複数の出力、及び複数の出力間で流れを分割するための通路のシステムを有するマニホールドを含み得る。遠隔計量スタンド54は、複数の出力間での材料の流れの分割を選択的に変更するためのダイバータを含み得るが、材料の流れの分割は一定であってもよい。遠隔計量スタンド54は、個々の部品のアセンブリとして構成され得、そのため、遠隔計量スタンド54のサイズ、形状、及び/又は配置は、特定の材料塗布動作に適するように、所望に応じて、塗布システム10の操作者によって変更され得る。遠隔計量スタンド54の構成要素は、信号接続36bを介してコントローラと無線及び/又は有線通信することができる。
【0014】
遠隔計量スタンド54は、複数のアプリケータアセンブリがそこに取り付けられ得るように構成され得る。一実施形態では、それぞれのアプリケータアセンブリは、対応の遠隔計量スタンド(RMS)ポンプ、供給ホース、アプリケータ流れセンサ、及びアプリケータを含み得る。しかしながら、このリストは網羅的であることを意味するものではなく、それぞれのアプリケータアセンブリは、特定の塗布動作に必要とされるものとして、より多くの又はより少ない構成要素を含み得る。図示の実施形態では、遠隔計量システム50は、第1のアプリケータアセンブリ56a、第2のアプリケータアセンブリ56b、及び第3のアプリケータアセンブリ56cの3つのアプリケータアセンブリを含む。第1のアプリケータアセンブリ56aは、第1のRMSポンプ58aと、第1のRMSポンプ58aからの材料の流れの第1の部分を移送するための第1の供給ホース62aと、第1の供給ホース62aからの材料の流れの第1の部分を受容し、第1の部分を基材に塗布するための第1のアプリケータ70aと、を含み得る。第1のアプリケータアセンブリ56aはまた、第1のアプリケータ70aに提供される材料の流れを監視するための第1の流れセンサ66aを含み得る。第1の流れセンサ66aは、信号接続36cを介してコントローラ32と有線及び/又は無線通信することができ、これにより、第1の流れセンサ66aは、第1のアプリケータ70aに提供される材料の流れのいくつかの特性を示すフィードバック信号をコントローラ32に提供することができる。例えば、第1の流れセンサ66aからのフィードバック信号は、第1のアプリケータ70aに提供される材料の流れの体積流量に比例し得る。あるいは、第1の流れセンサ66aからのフィードバック信号は、第1のアプリケータ70aに提供される材料の流れの質量流量に比例し得る。しかしながら、第1の流れセンサ66aは、材料の流れの任意の他の特徴を測定し得ることが企図される。
【0015】
第2のアプリケータアセンブリ56bは、第2のRMSポンプ58bと、第2のRMSポンプ58bからの材料の流れの第2の部分を移送するための第2の供給ホース62bと、第2の供給ホース62bからの材料の流れの第2の部分を受容し、第2の部分を基材に塗布するための第2のアプリケータ70bと、を含み得る。第2のアプリケータアセンブリ56bはまた、第2のアプリケータ70bに提供される材料の流れを監視するための第2の流れセンサ66bを含み得る。第2の流れセンサ66bは、信号接続36dを介してコントローラ32と有線及び/又は無線通信することができ、これにより、第2の流れセンサ66bは、第1のアプリケータ70aに提供される材料の流れのいくつかの特性を示すフィードバック信号をコントローラ32に提供することができる。例えば、第2の流れセンサ66bからのフィードバック信号は、第2のアプリケータ70bに提供される材料の流れの体積流量に比例し得る。あるいは、第2の流れセンサ66bからのフィードバック信号は、第2のアプリケータ70bに提供される材料の流れの質量流量に比例し得る。しかしながら、第2の流れセンサ66bは、材料の流れの任意の他の特徴を測定し得ることが企図される。
【0016】
更に、第3のアプリケータアセンブリ56cは、第3のRMSポンプ58cと、第3のRMSポンプ58cからの材料の流れの第3の部分を移送するための第3の供給ホース62cと、第3の供給ホース62cからの材料の流れの第3の部分を受容し、第3の部分を基材に塗布するための第3のアプリケータ70cと、を含み得る。第3のアプリケータアセンブリ56cはまた、第3のアプリケータ70cの出力を監視するための第3の流れセンサ66cを含み得る。第3の流れセンサ66cは、信号接続36eを介してコントローラ32と有線及び/又は無線通信することができ、これにより、第3の流れセンサ66cは、第3のアプリケータ70cに提供される材料の流れのいくつかの特性を示すフィードバック信号をコントローラ32に提供することができる。例えば、第3の流れセンサ66cからのフィードバック信号は、第3のアプリケータ70cに提供される材料の流れの体積流量に比例し得る。あるいは、第3の流れセンサ66cからのフィードバック信号は、第3のアプリケータ70cに提供される材料の流れの質量流量に比例し得る。しかしながら、第3の流れセンサ66cは、材料の流れの任意の他の特徴を測定し得ることが企図される。
【0017】
第1、第2、及び第3のアプリケータアセンブリ56a~56cは、実質的に同じものとして示され、記載されているが、それらは、特定の分注動作の要件によって異なり得る。また、遠隔計量システム50に含まれるものとして、3つのアプリケータアセンブリ56a~56cのみが示されているが、遠隔計量システム50は、所望に応じて、より多くの又は少ないアプリケータアセンブリを含み得る。例えば、遠隔計量システム50は、1つのアプリケータアセンブリ、2つのアプリケータアセンブリ、又は3つを超えるアプリケータアセンブリを含み得る。
【0018】
RMSポンプ58a~58cのそれぞれは、歯車ポンプ、又は流動性材料をポンプ圧送するために従来利用されている任意の他のタイプのポンプであり得る。供給ホース62a~62cを介してアプリケータ70a~70cに接続されているように図示されているが、他の実施形態では、RMSポンプ58a~58cはアプリケータ70a~70cに直接接続され得る。流れセンサ66a~66cのそれぞれは、流れセンサ66a~66cが低プロファイルを有することを可能にし得、それにより、それらがそれぞれのアプリケータ70a~70cに近接するか、又は一体化することを可能にする。しかしながら、流れセンサ66a~66cはまた、それぞれ材料の所定の量を示す複数の信号を出力する流体の流れを測定するために従来使用されている、歯車式流量計又は任意のタイプの流量計であってもよい。加えて、アプリケータ70a~70cのそれぞれは、基材に材料を塗布するための非接触型、接触型、時間制約分注型、噴射型などのディスペンサーを含み得る。
【0019】
動作中、コントローラ32は、塗布システム10の構成要素の動作を制御するように構成される。コントローラ32は、自律的に、ユーザ入力により、又はこの2つの組み合わせにより、この機能を実行し得る。塗布システム10は、高速で、例えば、1分当たり千個を超える製品基材セグメントの速度で、基材に材料塗布し得るため、意図された材料の流れの分注量又は速度からのいかなる偏差も非常に有害であり得、非標準の製品又は販売できない製品をもたらし得る。これを防止するために、流れセンサ66a~66cは高レベルの精度及び精度で動作されることが不可欠である。流れセンサ66a~66cの精度を保証するために、分注動作を開始する前に、流れセンサ66a~66cに対して較正動作を実行することが望ましい。この較正動作が最大限実用的に自動化されることが、更に非常に望ましい。
【0020】
定常状態動作中、コントローラ32は、主要ポンプ24に、貯蔵装置20からホース40を通って遠隔計量システム50に材料をポンプ圧送するように指示し得る。次いで、遠隔計量スタンド54は、流れを3つの別個の流れに分割することができ、それぞれがアプリケータアセンブリ56a~56cのうちの対応する1つに送達され、それぞれ、意図された基材に材料を塗布し得る。しかしながら、定常状態動作の前に、コントローラ32は、流れセンサ66a~66cを較正することができ、それにより、塗布システム10の操作者は、流れセンサ66a~66cから受信した読み取り値が最も高い精度を有することを確信することができる。これを達成するために、コントローラ32は、塗布システム10の構成要素に、いくつかの別個の較正動作を伴うシステム全体の較正動作を実行するように指示し得る。
【0021】
最初に、コントローラ32は、塗布システム10に、第1の較正動作(
図2に示される)を実行するように指示し得、コントローラ32は、主要ポンプ24に、材料を貯蔵装置20から遠隔計量システム50にポンプ圧送するように指示し、遠隔計量スタンド54は、材料の流れを第1のアプリケータ70aのみに方向付ける。この第1の較正動作は、第1のアプリケータアセンブリ56aの第1の流れセンサ66aを較正することを意図する。この較正動作中、主要流れセンサ28が遭遇する材料の流れが、第1の流れセンサ66aが遭遇する材料の流れを最も正確に反映するように、第1のRMSポンプ58aは動作し得ない。材料の流れは、第1のアプリケータ70aのみに方向付けられているが、主要流れセンサ28は、主要ポンプ24から流出する材料の流れの特性を監視し、特性を示す第1のフィードバック信号を、信号接続36aを介してコントローラ32に送信するように構成される。同時に、第1の流れセンサ66aは、第1のアプリケータ70aへの材料の流れの特性を監視し、特性を示す第2のフィードバック信号を、信号接続36cを介してコントローラ32に送信するように構成される。例えば、特性は、質量流量、体積流量などであり得る。
【0022】
コントローラ32は、主要流れセンサ28から第1のフィードバック信号と、第1の流れセンサ66aから第2のフィードバック信号と、を受信し、第1及び第2のフィードバック信号を比較するように構成される。理想的には、第1及び第2のフィードバック信号は、同一の材料の流れ特性を表す。しかしながら、動作中、第1及び第2のフィードバック信号は異なる場合があり、これは、第1の流れセンサ66aの欠陥、その較正の必要性、又はそれに関する他の問題のいずれかを示し得る。したがって、第1の流れセンサ66aが正確な読み取り値を提供することを保証にするために、コントローラ32は、第1のフィードバック信号と第2のフィードバック信号との差に基づいて、第1の流れセンサ66aから受信したフィードバックの偏差を補正する、第1の流れセンサ66aの補正係数を決定し得る。補正係数は、ルックアップテーブル、計算、又は他のそのような手段に従って決定され得る。この補正係数は、コントローラ32によって第1の流れセンサ66aから受信される将来のフィードバック信号に自動的に適用され得、それにより、コントローラ32、及び同様に塗布システム10の操作者は、第1のアプリケータアセンブリ56aを通って流れる材料の流れの特性を最も正確に監視することが可能になる。
【0023】
第1の補正係数が決定されると、コントローラ32は、第1のアプリケータ70aへの材料の流れを停止し、その後、塗布システム10に、第2の較正動作(
図3に示す)を実行するように指示し得る。第2の較正動作中、コントローラ32は、主要ポンプ24に、材料を貯蔵装置20から遠隔計量システム50に再びポンプ圧送するように指示する。しかしながら、第2の較正動作では、遠隔計量スタンド54は、材料の流れを第2のアプリケータ70bのみに方向付ける。第2の較正動作は、第2のアプリケータアセンブリ56bの第2の流れセンサ66bを較正することを意図する。この較正動作中、主要流れセンサ28が遭遇する材料の流れが、第2の流れセンサ66bが遭遇する材料の流れを最も正確に反映するように、第2のRMSポンプ58bは動作し得ない。材料の流れは、第2のアプリケータ70bのみに方向付けられているが、主要流れセンサ28は、主要ポンプ24から流出する材料の流れの特性を監視し、特性を示す第3のフィードバック信号を、信号接続36aを介してコントローラ32に送信するように構成される。同時に、第2の流れセンサ66bは、第2のアプリケータ70bへの材料の流れの特性を監視し、特性を示す第4のフィードバック信号を、信号接続36dを介してコントローラ32に送信するように構成される。例えば、特性は、質量流量、体積流量などであり得る。
【0024】
コントローラ32は、主要流れセンサ28から第3のフィードバック信号と、第2の流れセンサ66bから第4のフィードバック信号と、を受信し、第3及び第4のフィードバック信号を比較するように構成される。理想的には、第3及び第4のフィードバック信号は、同一の材料の流れ特性を表す。しかしながら、動作中、第3及び第4のフィードバック信号は異なる場合があり、これは、第2の流れセンサ66bの欠陥又はそれに関する他の問題を示し得る。したがって、第2の流れセンサ66bが正確な読み取り値を提供することを保証にするために、コントローラ32は、第3のフィードバック信号と第4のフィードバック信号との差に基づいて、第2の流れセンサ66bから受信したフィードバックの偏差を補正する、第2の流れセンサ66bの補正係数を決定し得る。補正係数は、ルックアップテーブル、計算、又は他のそのような手段に従って決定され得る。この補正係数は、コントローラ32によって第2の流れセンサ66bから受信した将来のフィードバック信号に自動的に適用され得、そのようにして、コントローラ32、及び同様に塗布システム10の操作者は、第2のアプリケータアセンブリ56bを通って流れる材料の流れの特性を最も正確に監視することが可能になる。
【0025】
第3のアプリケータアセンブリ56cを含むアプリケータシステムでは、第2の補正係数が決定されると、コントローラ32は、第2のアプリケータ70bへの材料の流れを停止し、その後、塗布システム10に、第3の較正動作(
図4に示す)を実行するように指示し得る。第3の較正動作中、コントローラ32は、主要ポンプ24に、材料を貯蔵装置20から遠隔計量システム50までポンプ圧送するように指示し、遠隔計量スタンド54は、材料の流れを第3のアプリケータ70cのみに方向付ける。第3の較正動作は、第3のアプリケータアセンブリ56cの第3の流れセンサ66cを較正することを意図する。この較正動作中、主要流れセンサ28が遭遇する材料の流れが、第3の流れセンサ66cが遭遇する材料の流れを最も正確に反映するように、第3のRMSポンプ58cは動作し得ない。材料の流れが第3のアプリケータ70cのみに方向付けられているとき、主要流れセンサ28は、主要ポンプ24から流出する材料の流れの特性を監視し、特性を示す第5のフィードバック信号を、信号接続部36aを介して送信するように構成される。同時に、第3の流れセンサ66cは、第3のアプリケータ70cへの材料の流れの特性を監視し、特性を示す第6のフィードバック信号を、信号接続36eを介して送信するように構成される。例えば、特性は、質量流量、体積流量などであり得る。
【0026】
コントローラ32は、主要流れセンサ28から第5のフィードバック信号と、第3の流れセンサ66cから第6のフィードバック信号と、を受信し、第5及び第6のフィードバック信号を比較するように構成される。理想的には、第5及び第6のフィードバック信号は、同一の材料の流れ特性を表す。しかしながら、動作中、第5及び第6のフィードバック信号は異なる場合があり、これは、第3の流れセンサ66cの欠陥又はそれに関する他の問題を示し得る。したがって、第3の流れセンサ66cが正確な読み取り値を提供することを保証にするために、コントローラ32は、第5のフィードバック信号と第6のフィードバック信号との差に基づいて、第3の流れセンサ66cから受信したフィードバックの偏差を補正する、第3の流れセンサ66cの補正係数を決定し得る。補正係数は、ルックアップテーブル、計算、又は他のそのような手段に従って決定され得る。この補正係数は、コントローラ32によって第3の流れセンサ66cから受信した将来のフィードバック信号に自動的に適用され得、そのようにして、コントローラ32、及び同様に塗布システム10の操作者は、第3のアプリケータアセンブリ56cを通って流れる材料の流れ特性を最も正確に監視することを可能になる。
【0027】
システム全体の較正動作は、3つの較正動作を含むものとして記載されているが、本開示は、そのように限定されることを意図するものではない。例えば、別の実施形態では、塗布システム10は、4つ以上のアプリケータアセンブリを含み得、したがって、コントローラ32によって実行される較正動作は、4つ以上の別個の較正動作を含み得る。あるいは、コントローラ32は、較正動作が、塗布システム10がアプリケータアセンブリを有するよりも少ない較正動作を実行するように、それぞれのアプリケータアセンブリ上で別個の較正動作を実行しない較正動作を実行するように構成されてもよい。更に、コントローラ32は、較正動作を経時的に繰り返すように構成され得る。例えば、コントローラ32は、ある期間の非活動後に塗布システム10を起動する際、新しい分注動作を開始する際、新しい材料を分注する際など、所定のマイルストーンで較正動作を繰り返し得る。あるいは、較正動作は、材料を設定された数の基材に塗布した後、設定された体積又は質量の材料が分注された後など、所定の間隔で繰り返され得る。また、塗布システムの操作者は、要求に応じて較正動作を実行するようにコントローラ32に命令し得る。
【0028】
較正動作が実行された後、コントローラ32は、塗布システム10の構成要素に、通常の定常状態動作(
図5に示す)に従事するように指示し得る。定常状態動作中、材料は、主要ポンプ24によって貯蔵装置20から遠隔計量システム50にポンプ圧送され、遠隔計量スタンド54は、材料の流れを別個の流れ部分に分割する。図示の実施形態では、遠隔計量スタンド54は、材料の流れを、第1のアプリケータ70aに提供される第1の部分と、第2のアプリケータ70bに提供される第2の部分と、第3のアプリケータ70cに提供される第3の部分と、に分割し得る。しかしながら、動作中、流れ部分の数は、上述のように塗布システム10に含まれるアプリケータアセンブリの数と共に変化し得る。第1、第2、及び第3の流れ部分のそれぞれは、特定の流れ部分が方向付けられるアプリケータ70a~70cによって実行される意図された分注動作に基づいて特定の特性を有し得る。これらの特性は、コントローラ32からの自動及び/又は手動の指示で遠隔計量スタンド54によって変更され得る。
【0029】
定常状態動作中、アプリケータアセンブリ56a~56cのそれぞれのRMSポンプ58a~58cは、その対応のアプリケータアセンブリに提供される材料の流れの部分を測定し得る。したがって、アプリケータアセンブリ56a~56cのそれぞれを通って流れる材料の速度は、主要ポンプ24によってポンプ圧送された後に材料がアプリケータアセンブリ56a~56cに入る速度に限定されない。動作中、第1のRMSポンプ58aは、材料の流れの第1の部分を第1の速度で第1のアプリケータアセンブリ56aを介してポンプ圧送することができ、第2のRMSポンプ58bは、材料の流れの第2の部分を第2の速度で第2のアプリケータアセンブリ56bを介してポンプ圧送することができ、第3のRMSポンプ58cは、材料の流れの第3の部分を第3の速度で第3のアプリケータアセンブリ56cを介してポンプ圧送することができる。第1、第2、及び第3の速度は、それぞれの個別の分注動作の要件により、所望に応じて同じであってもよく、異なっていてもよい。更に、RMSポンプ58a~58cのそれぞれのポンプ変位(1回転当たりの出力)は、所望に応じて同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0030】
第1、第2、及び第3の速度が、塗布プロセスを通じて一貫した流れを維持することを保証するために、コントローラ32は、監視動作を実行し得る。監視動作中、コントローラ32は、主要ポンプ24に、材料の流れの第1の部分を第1のアプリケータ70aに、及び材料の流れの第2の部分を第2のアプリケータ70bにポンプ圧送することを指示するように構成される。コントローラ32はまた、主要ポンプ24に、材料の流れの第3の部分を第3のアプリケータ70cにポンプ圧送するように構成され得る。この間、流れセンサ66a~66cは、コントローラ32に、材料の流れのそれぞれの部分の不連続な時点での特性を示すフィードバック信号を提供し得る。したがって、コントローラ32は、第1の流れセンサ66aから材料の流れの第1の部分の特性を示すフィードバック信号、第2の流れセンサ66bから材料の流れの第2の部分の特性を示すフィードバック信号、及び/又は第3の流れセンサ66cから材料の流れの第3の部分の特性を示すフィードバック信号を受信するように構成される。これらのフィードバック信号のそれぞれは、上記の補正係数(
図5のCF1、CF2、CF3として標識される)によって変調され得る。
【0031】
これらのフィードバック信号を受信すると、コントローラ32は、それらと、それらが表わす特徴を、材料の流れの第1、第2、及び/又は第3の部分のいずれかの意図された特性と比較し得る。流れ特性のいずれかが特定の流れ部分に関する意図された特性と異なる場合、コントローラ32は、その流れ部分に対応するポンプの動作を調整し得る。例えば、第1の流れセンサ66aからのフィードバック信号が、流体の流れの第1の部分の意図された特性に一致しない流れ特性を示す場合、コントローラ32は、第1のRMSポンプ58aの動作を調整し得る。同様に、第2の流れセンサ66bからのフィードバック信号が、流体の流れの第2の部分の意図された特性に一致しない流れ特性を示す場合、コントローラ32は、第2のRMSポンプ58bの動作を調整し得る。加えて、第3の流れセンサ66cからのフィードバック信号が、流体の流れの第3の部分の意図された特性に一致しない流れ特性を示す場合、コントローラ32は、第3のRMSポンプ58cの動作を調整し得る。あるいは、コントローラ32は、特定の流れの部分に関する流れ特性が意図された特性から閾値量を超えて逸脱している場合に、その部分に対応するポンプの動作を調整し得、閾値量は、塗布システム10の操作者によって選択されてもよく、又はコントローラ32によって決定されてもよい。更に、コントローラ32は、流れセンサ66a~66cからのフィードバック信号を合計し、合計された信号を主要流れセンサ28から受信したフィードバック信号と比較し得る。これは、システムの完全性を確認するために連続的かつリアルタイムで行うことができ、高速生産の高い価値を考慮すると特に有益であり得る。
【0032】
RMSポンプ58a~58cの動作を調整するコントローラ32に加えて、又は代替的に、一定の大きさの偏差は、塗布システム10内の破損個所又は他の欠陥など、不正確なポンプ速度よりも深刻な問題を示し得るか、又は上述の較正動作を繰り返す必要性を示し得るため、コントローラ32又は関連する構成要素は、フィードバック信号のうちの1つがその特定の流れ部分に意図された特性の範囲外にあるか又はそこから設定された偏差を超えている特性を示すときに、アラートを生成し得る。コントローラ32は、塗布システム10が材料を基材に塗布している限り、監視動作の実行を継続することができ、したがって、コントローラ32は、流れセンサ66a~66cを連続的に監視し、必要に応じてRMSポンプ58a~58cの動作を調整することができる。
【0033】
引き続き
図6-1及び
図6-2を参照すると、遠隔計量システム50の流れセンサ66a~66cを較正する方法100が記載される。方法100は、最初に、材料を第1のアプリケータ70aにポンプ圧送することを含む、工程102を含む。工程102において、コントローラ32は、主要ポンプ24に、材料を貯蔵装置20から遠隔計量システム50にポンプ圧送するように指示し得、遠隔計量スタンド54は、第1のアプリケータ70aと流体連通している第1の流れセンサ66aが較正され得るように、材料の流れを第1のアプリケータ70aのみに方向付ける。工程102の間は、第1のRMSポンプ58aのみが動作され、第2のRMSポンプ58b及び第3のRMSポンプ58cは動作され得ない。材料が第1のアプリケータ70aのみに提供される一方、工程106が実行され得る。工程106において、コントローラ32は、主要ポンプ24からの材料の流れの特性を監視する主要流れセンサ28から、第1のフィードバック信号を受信する。第1のフィードバック信号は、主要流れセンサ28によって監視される特性を示す。加えて、工程106において、コントローラ32は、第1のアプリケータ70aへの材料の流れの特性を監視する第1の流れセンサ66aから、第2のフィードバック信号を受信する。第2のフィードバック信号は、第1の流れセンサ66aによって監視される特性を示す。
【0034】
工程106の後、工程110において、コントローラ32は、主要流れセンサ28及び第1の流れセンサ66aから受信された第1及び第2のフィードバック信号をそれぞれ比較する。理想的には、第1及び第2のフィードバック信号は、同一の材料の流れ特性を表す。しかしながら、動作中、第1及び第2のフィードバック信号は異なる場合があり、これは、第1の流れセンサ66aの欠陥又はそれに関する他の問題を示し得る。第1及び第2のフィードバック信号が、任意の量だけ又は所定の閾値だけ異なる場合には、工程114が実行され得る。工程114において、コントローラ32は、第1のフィードバック信号と第2のフィードバック信号との差に基づいて、第1の流れセンサ66aの補正係数を決定し得る。補正係数は、主要流れセンサ28及び第1の流れセンサ66aから受信した差の偏差を補正することができ、第1の流れセンサ66aから(form)コントローラ32によって受信される将来のフィードバック信号に自動的に適用され得る。この補正係数は、コントローラ32、及び同様に塗布システム10の操作者が、第1のアプリケータアセンブリ56aを通って流れる材料の流れ特性を最も正確に監視することを可能にする。
【0035】
第1の流れセンサ66aの補正係数が決定された後、コントローラ32は、次いで、第2の流れセンサ66bについて同様の分析を実行し得る。これを行うため、コントローラ32は、工程118において、遠隔計量スタンド54に、第1のアプリケータ70aへの材料の流れを停止するように指示し、工程122において、遠隔計量スタンド54に、全ての材料の流れを主要ポンプ24から第2のアプリケータ70bに方向付けるように指示し得る。工程122の間は、第2のRMSポンプ58bのみが動作され、第1のRMSポンプ58a及び第3のRMSポンプ58cは動作され得ない。材料が第2のアプリケータ70bのみに提供される一方、工程126が実行され得る。工程126において、コントローラ32は、主要ポンプ24からの材料の流れの特性を監視する主要流れセンサ28から、第3のフィードバック信号を受信する。第3のフィードバック信号は、主要流れセンサ28によって監視される特性を示す。加えて、工程126において、コントローラ32は、第2のアプリケータ70bへの材料の流れの特性を監視する第2の流れセンサ66bから、第4のフィードバック信号を受信する。第4のフィードバック信号は、第2の流れセンサ66bによって監視される特性を示す。
【0036】
工程126の後、工程130において、コントローラ32は、主要流れセンサ28及び第2の流れセンサ66bから受信された第3及び第4のフィードバック信号をそれぞれ比較する。理想的には、第3及び第4のフィードバック信号は、同一の材料流動特性を表す。しかしながら、動作中、第3及び第4のフィードバック信号は異なる場合があり、これは、第2の流れセンサ66bの欠陥又はそれに関する他の問題を示し得る。第3及び第4のフィードバック信号が、任意の量だけ又は所定の閾値だけ異なる場合には、工程134が実行され得る。工程134において、コントローラ32は、第3のフィードバック信号と第4のフィードバック信号との差に基づいて、第2の流れセンサ66bの補正係数を決定し得る。補正係数は、主要流れセンサ28及び第2の流れセンサ66bから受信したフィードバックの偏差を補正することができ、第2の流れセンサ66bからコントローラ32によって受信される将来のフィードバック信号に自動的に適用され得る。この補正係数は、コントローラ32、及び同様に塗布システム10の操作者が、第2のアプリケータアセンブリ56bを通って流れる材料の流れ特性を最も正確に監視することを可能にする。
【0037】
第1及び第2の流れセンサ66a、66bの補正係数が決定された後、コントローラ32は、次いで、第3の流れセンサ66cについて同様の分析を実行し得る。これを行うため、コントローラ32は、工程138において、遠隔計量スタンド54に、第2のアプリケータ70bへの材料の流れを停止するように指示し、工程142において、遠隔計量スタンド54に、全ての材料の流れを主要ポンプ24から第3のアプリケータ70cに方向付けるように指示し得る。工程142の間は、第3のRMSポンプ58cのみが動作され、第1のRMSポンプ58a及び第2のRMSポンプ58bは動作され得ない。材料が第3のアプリケータ70cのみに提供される一方、工程146が実行され得る。工程146において、コントローラ32は、主要ポンプ24からの材料の流れの特性を監視する主要流れセンサ28から、第5のフィードバック信号を受信する。第5のフィードバック信号は、主要流れセンサ28によって監視される特性を示す。加えて、工程146において、コントローラ32は、第3のアプリケータ70cへの材料の流れの特性を監視する第3の流れセンサ66cから、第6のフィードバック信号を受信する。第6のフィードバック信号は、第3の流れセンサ66cによって監視される特性を示す。
【0038】
工程146の後、工程150において、コントローラ32は、主要流れセンサ28及び第3の流れセンサ66cから受信された第5及び第6のフィードバック信号をそれぞれ比較する。理想的には、第5及び第6のフィードバック信号は、同一の材料流動特性を表す。しかしながら、動作中、第5及び第6のフィードバック信号は異なる場合があり、これは、第3の流れセンサ66cの欠陥又はそれに関する他の問題を示し得る。第5及び第6のフィードバック信号が、任意の量だけ又は所定の閾値だけ異なる場合には、工程154が実行され得る。工程154において、コントローラ32は、第5のフィードバック信号と第6のフィードバック信号との差に基づいて、第3の流れセンサ66cの補正係数を決定し得る。補正係数は、主要流れセンサ28及び第3の流れセンサ66cから受信したフィードバックの偏差を補正することができ、第3の流れセンサ66cからコントローラ32によって受信される将来のフィードバック信号に自動的に適用され得る。この補正係数は、コントローラ32、及び同様に塗布システム10の操作者が、第3のアプリケータアセンブリ56cを通って流れる材料の流れ特性を最も正確に監視することを可能にする。
【0039】
前述の較正工程が実行された後、塗布システム10は、通常動作中に材料を基材上に分注し始めることができる。これを開始するため、工程158において、コントローラ32は、主要ポンプ24に、材料を遠隔計量システム50にポンプ圧送するように指示し得、遠隔計量スタンド54は、材料の流れを別個の流れ部分に分割し得る。本実施形態では、工程158において、遠隔計量スタンド54は、材料の流れを、第1のアプリケータアセンブリ56aに提供される第1の部分、及び第2のアプリケータアセンブリ56bに提供される第2の部分に分割し得る。工程158では、遠隔計量スタンド54はまた、材料の流れを、第3のアプリケータアセンブリ56cに提供される第3の部分に分割し得る。3つの流れ部分が明示的に記載されているが、動作中、流れ部分の数は、上述のように、塗布システム10に含まれるアプリケータアセンブリの数と共に変化し得る。第1、第2、及び第3の流れ部分のそれぞれは、特定の流れ部分が方向付けられるアプリケータ70a~70cによって実行される意図された分注動作に基づいて特定の特性を有し得る。これらの特性は、コントローラ32からの自動及び/又は手動の指示で遠隔計量スタンド54によって変更され得る。
【0040】
工程158において、RMSポンプ58a~58cのそれぞれは、その対応のアプリケータアセンブリに提供される材料の流れの部分を測定し得る。したがって、アプリケータ70a~70cのそれぞれを通って流れる材料の速度は、主要ポンプ24によってポンプ圧送された後に材料がアプリケータアセンブリ56a~56cに入る速度に限定されない。動作中、第1のRMSポンプ58aは、材料の流れの第1の部分を第1の速度で第1のアプリケータアセンブリ56aを介してポンプ圧送することができ、第2のRMSポンプ58bは、材料の流れの第2の部分を第2の速度で第2のアプリケータアセンブリ56bを介してポンプ圧送することができ、第3のRMSポンプ58cは、材料の流れの第3の部分を第3の速度で第3のアプリケータアセンブリ56cを介してポンプ圧送することができる。第1、第2、及び第3の速度は、それぞれの個別の分注動作の要件により、所望に応じて同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0041】
工程162において、コントローラ32は、第1、第2、及び第3の速度が一貫した状態を維持し、塗布プロセスを通して意図されたレベルから逸脱しないことを保証するように監視動作を実行し得る。これは、コントローラ32が、不連続な時点でのそれぞれの流れ部分の特性を示すフィードバック信号を流れセンサ66a~66cから受信することを含み得る。とりわけ、工程166において、コントローラ32は、第1の流れセンサ66aから材料の流れの第1の部分の特性を示すフィードバック信号、第2の流れセンサ66bから材料の流れの第2の部分の特性を示すフィードバック信号、及び/又は第3の流れセンサ66cから材料の流れの第3の部分の特性を示すフィードバック信号を受信し得る。流れセンサ66a~66のそれぞれ又は任意の組み合わせは、較正動作中にコントローラ32によって決定された補正係数を使用して、監視動作中に動作され得ることに留意されたい。
【0042】
補正計数によって変調されたこれらのフィードバック信号を受信すると、コントローラ32は、変調されたフィードバック信号と、工程166で表される特性と、を比較し得る。この比較は、材料の流れの第1、第2、及び/又は第3の部分のいずれかの意図された特性に対して行われ得る。流れ特性のいずれかが特定の流れ部分の意図された特性と異なる場合、コントローラ32は、工程170において、その流れ部分に対応するポンプの動作を調整し得る。例えば、工程170は、第1の流れセンサ66aからのフィードバック信号が、流体の流れの第1の部分に対する意図された特性と一致しない又は閾値量だけ異なる流れ特性を示す場合、第1のRMSポンプ58aの動作を調整することを伴い得る。加えて、工程170は、第2の流れセンサ66bからのフィードバック信号が、流体の流れの第2の部分に対する意図された特性と一致しないか又は閾値量だけ異なる流れ特性を示す場合に、第2のRMSポンプ58bの動作を調整することを伴い得る。更に、工程170は、第3の流れセンサ66cからのフィードバック信号が、流体の流れの第3の部分に対する意図された特性と一致しないか又は閾値量だけ異なる流れ特性を示す場合に、第3のRMSポンプ58cの動作を調整することを伴い得る。工程170に加えて、又は代替的に、コントローラ32は、フィードバック信号のうちの1つが、工程174において、その特定の流れ部分に対する意図された特性の範囲外にあるか又はそこから設定された偏差を超えている特性を示すときに、アラートを生成し得る。このアラートは、塗布システム10内の部品が故障し、交換の必要があるか、又は任意の数の流れセンサ66a~66cが再較正を必要とすることを示し得る。工程170、174のいずれか又は両方が実行された後、コントローラ32は、工程178において、流れセンサ66a~66cを連続的に監視し、必要に応じてRMSポンプ58a~58cの動作を調整し得る。これは、流れセンサ28及び66a~66cからフィードバック信号を連続的又は断続的に受信すること、及び/又はRMSポンプ58a~58cの動作を調整することを含み得る。更に、定常状態動作中、工程182が実行され得、コントローラ32は、流れセンサ66a~66cからのフィードバック信号を合計し、合計された信号を主要流れセンサ28から受信したフィードバック信号と比較する。上記のように、これは、システムの完全性を確認するために連続的かつリアルタイムで行うことができ、高速生産の高い値を考慮すると特に有益であり得る。
【0043】
複数のアプリケータを伴う塗布システム内の流れセンサを較正及び監視するための上述のシステム及び方法は、分注プロセス全体にわたって精度及び一貫性を保証にするのに役立つ。流れセンサ66a~66cとして典型的に利用されるセンサのタイプは、小型で低コストであり得、このため、それらをアプリケータアセンブリ56a~56c内に塗布の時点まで設置することを可能にし得る。しかしながら、このようなセンサは、歯車式流れセンサなどの主要流れセンサ28として典型的に利用されるセンサのタイプと同じレベルの精度を有し得ない。したがって、上述の方法によって流れセンサ66a~66cの補正係数を決定することにより、塗布システム10は、流れの精度及び一貫性が塗布の時点まで維持されることを保証するために、主要流れセンサ28の精度を最大限に活用し得る。更に、較正後の塗布プロセス中の流れ部分を監視することにより、意図された流れ特性と実際の流れ特性との間の不一致は、コントローラ32によって迅速かつリアルタイムに補正され得る。
【0044】
本発明の様々な発明的態様、概念、及び特徴は、本明細書において、例示的な実施形態において組み合わせて具現化されるように説明及び図示され得るが、これらの様々な態様、概念及び特徴は、個々に又は様々な組み合わせ及び部分的組み合わせで、多くの代替的な実施形態で使用されてもよい。本明細書で明示的に除外されない限り、そのような組み合わせ及び部分的組み合わせは全て、本発明の範囲内であることが意図される。更に、代替的な材料、構造、構成、方法、回路、装置及び構成要素、ソフトウェア、ハードウェア、制御論理、形態、適合、及び機能に関する代替物などの、本発明の様々な態様、概念、及び特徴に関する様々な代替の実施形態が本明細書で説明され得るが、そのような説明は、現在知られているか、後に開発されるかにかかわらず、利用可能な代替の実施形態の完全な又は包括的なリストとなることを意図しない。当業者は、そのような実施形態が本明細書で明示的に開示されていない場合であっても、本発明の態様、概念、又は特徴のうちの1つ以上を、本発明の範囲内の追加的な実施形態及び用途に容易に採用することができる。更に、本開示を理解するのを助けるために、例示的又は代表的な値及び範囲が含まれてもよいが、そのような値及び範囲は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、明示的に記載された場合にのみ重要な値又は範囲であることが意図される。例示的な方法又はプロセスの説明は、全てのステップの包含が全ての場合に必要とされるものとして限定されるものではなく、また、明示的に記載されない限り、ステップが提示される順序も、必須のものとしてみなされるものではない。
【0045】
本発明は、限定された数の実施形態を使用して本明細書で説明されているが、これらの特定の実施形態は、別の方法で説明され、本明細書で特許請求されるように、本発明の範囲を限定することを意図しない。本明細書で説明される様々な要素の正確な配設、並びに物品及び方法のステップの順序は、限定するものとみなされるべきではない。例えば、方法のステップは、図中の連続的な一連の参照符号及びブロックの進行を参照して説明されるが、方法は、所望に応じて特定の順序で実施することができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔計量システムの複数の流体センサを較正する方法であって、前記方法は、
主要ポンプから第1のアプリケータに材料をポンプ圧送することと、
前記主要ポンプと連通する主要流れセンサから第1のフィードバック信号と、前記第1のアプリケータと連通する第1の流れセンサから第2のフィードバック信号と、を受信することであって、前記第1及び第2のフィードバック信号は、それぞれ、前記主要ポンプ及び前記第1のアプリケータを通る材料の流れの特性を示す、ことと、
前記第1及び第2のフィードバック信号を比較することと、
前記第1の流れセンサの補正係数を決定することと、
前記第1のアプリケータへの材料の流れを停止することと、
前記主要ポンプから第2のアプリケータに前記材料をポンプ圧送することと、
前記主要流れセンサから第3のフィードバック信号と、前記第2のアプリケータと連通する第2の流れセンサから第4のフィードバック信号と、を受信することであって、前記第3及び第4のフィードバック信号は、それぞれ、前記主要ポンプ及び前記第2のアプリケータを通る前記材料の流れの特性を示す、ことと、
前記第3及び第4のフィードバック信号を比較することと、
前記第2の流れセンサの補正係数を決定することと、を含む、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本開示の別の実施形態は、基材に材料を塗布するための塗布システムである。塗布システムは、主要ポンプと、主要ポンプの出力を監視するための主要流れセンサと、を含む材料供給装置を含む。塗布システムはまた、材料供給装置から流れる材料を受容し、その材料を基材に塗布するための遠隔計量システムを含む。遠隔計量システムは、第1のアプリケータ及び第1のアプリケータの出力を監視するための第1の流れセンサを含む第1のアプリケータアセンブリと、第2のアプリケータ及び第2のアプリケータの出力を監視するための第2の流れセンサを含む第2のアプリケータアセンブリと、を含む。塗布システムは、遠隔計量システム及び材料供給装置と信号通信するコントローラを更に含む。コントローラは、第1の較正動作を実行するように構成され、コントローラは、主要ポンプに、材料を第1のアプリケータにポンプ圧送するように指示し、主要流れセンサから第1のフィードバック信号と、第1の流れセンサから第2のフィードバック信号と、を受信し、第1及び第2のフィードバック信号を比較し、第1の流れセンサに対する補正係数を決定するように構成される。コントローラはまた、第1のアプリケータへの材料の流れを停止し、第2の較正動作を実行するように構成され、コントローラは、主要ポンプに、材料を第2のアプリケータにポンプ圧送するように指示し、主要流れセンサから第3のフィードバック信号と、第2の流れセンサから第4のフィードバック信号と、を受信し、第3及び第4のフィードバック信号を比較し、第2の流れセンサに対する補正係数を決定するように構成される。