(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024071739
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】発光装置および表示装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240517BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20240517BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20240517BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240517BHJP
【FI】
F21S2/00 481
F21S2/00 497
G02F1/13357
G02F1/1333
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024059225
(22)【出願日】2024-04-01
(62)【分割の表示】P 2020098247の分割
【原出願日】2020-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】723005698
【氏名又は名称】船井電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100172362
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達哉
(72)【発明者】
【氏名】今堀 良政
(72)【発明者】
【氏名】伊東 達也
(57)【要約】
【課題】温度変化に伴う発光基板および輝度均一化シートの相対位置関係のずれを低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化を抑制することが可能な発光装置を提供する。
【解決手段】この発光装置1は、発光基板11と、複数の貫通孔131が形成され、発光基板11の線膨張係数と異なる線膨張係数を有する輝度均一化シート13と、を備え、発光基板11および輝度均一化シート13は、それぞれ所定の位置において互いに位置決めされ、発光基板11および輝度均一化シート13のうちの少なくとも線膨張係数が大きい方は、湾曲する形状を有し、線膨張係数が大きい方の湾曲度合いは、線膨張係数が小さい方の湾曲度合いよりも大きく、線膨張係数が大きい方は、湾曲形状の所定の位置に第1位置決め部を含むとともに、線膨張係数が小さい方は、第1位置決め部と対向する方向に位置する部分に第2位置決め部を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子を有する発光基板と、
前記発光基板に対向して設けられ、前記発光素子から照射された光を透過するための複数の貫通孔が形成され、前記発光基板の線膨張係数と異なる線膨張係数を有する輝度均一化シートと、を備え、
前記発光基板および前記輝度均一化シートは、それぞれ所定の位置において互いに位置決めされ、
前記発光基板および前記輝度均一化シートのうちの少なくとも線膨張係数が大きい方は、湾曲する形状を有し、
前記線膨張係数が大きい方の湾曲度合いは、線膨張係数が小さい方の湾曲度合いよりも大きく、
前記線膨張係数が大きい方は、前記湾曲形状の前記所定の位置に第1位置決め部を含むとともに、前記線膨張係数が小さい方は、前記第1位置決め部と対向する方向に位置する部分に第2位置決め部を含む、発光装置。
【請求項2】
前記発光基板および前記輝度均一化シートは、前記所定の位置から離れる方向に向かうに従い、前記発光基板の接平面または平面と、前記発光基板の接平面または平面の垂直方向の前記輝度均一化シートの接平面または平面とのなす角度が大きくなるように、前記発光基板および前記輝度均一化シートの少なくとも一方が湾曲している、請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記所定の位置は、前記線膨張係数が大きい方の接平面と直交する面と、前記線膨張係数が小さい方の接平面または平面と直交する面とが重なる位置である、請求項1または2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記輝度均一化シートの線膨張係数は、前記発光基板の線膨張係数よりも大きく、
前記輝度均一化シートは、前記発光基板側に凸となる湾曲形状、または、前記発光基板側に凹となる湾曲形状であり、
前記発光基板は、平面形状、前記輝度均一化シート側に凸となる前記輝度均一化シートよりも湾曲度合いが小さい湾曲形状、または、前記輝度均一化シート側に凹となる前記輝度均一化シートよりも湾曲度合いが小さい湾曲形状である、請求項1~3のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項5】
前記輝度均一化シートの線膨張係数は、前記発光基板の線膨張係数よりも小さく、
前記輝度均一化シートは、平面形状、前記発光基板側に凸となる湾曲形状、または、前記発光基板側に凹となる湾曲形状であり、
前記発光基板は、前記輝度均一化シート側に凸となる前記輝度均一化シートよりも湾曲度合いが大きい湾曲形状、または、前記輝度均一化シート側に凹となる前記輝度均一化シートよりも湾曲度合いが大きい湾曲形状である、請求項1~3のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項6】
前記輝度均一化シートは湾曲形状であり、
前記輝度均一化シートの前記発光基板とは反対側に配置され、前記輝度均一化シートの湾曲形状に対応する湾曲形状を有する拡散部材をさらに備える、請求項4または5に記載の発光装置。
【請求項7】
前記拡散部材の前記輝度均一化シートとは反対側に配置され、前記輝度均一化シートの湾曲形状に対応する湾曲形状を有する光学シートをさらに備える、請求項6に記載の発光装置。
【請求項8】
前記輝度均一化シートは湾曲形状であり、
前記発光基板および前記輝度均一化シートを保持する保持部材をさらに備え、
前記保持部材は、前記輝度均一化シートの湾曲を保持するための湾曲した形状の湾曲保持部を有する、請求項4~7のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項9】
前記発光基板および前記輝度均一化シートを保持する保持部材をさらに備え、
前記保持部材は、第1の保持部材と、前記第1の保持部材の内周面側に設けられ、前記第1の保持部材に比べて反射率が高い材料で形成される第2の保持部材とを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項10】
前記第2の保持部材は、前記輝度均一化シートの前記発光基板側の表面に当接する柱状部材を有する、請求項9に記載の発光装置。
【請求項11】
前記第2の保持部材は、前記発光素子のそれぞれを区画し、かつ、前記輝度均一化シートの前記発光基板側の表面に当接する隔壁を有する、請求項9または10に記載の発光装置。
【請求項12】
発光装置と、
表示パネルと、を備え、
前記発光装置は、複数の発光素子を有する発光基板と、前記発光基板に対向して設けられ、前記発光素子から照射された光を透過するための複数の貫通孔が形成され、前記発光基板の線膨張係数と異なる線膨張係数を有し、湾曲形状を有する輝度均一化シートと、とを含み、前記発光基板および前記輝度均一化シートは、それぞれ所定の位置において互いに位置決めされ、前記発光基板および前記輝度均一化シートのうちの少なくとも線膨張係数が大きい方は、湾曲する形状を有し、前記線膨張係数が大きい方の湾曲度合いは、線膨張係数が小さい方の湾曲度合いよりも大きく、前記線膨張係数が大きい方は、前記湾曲形状の前記所定の位置に第1位置決め部を含むとともに、前記線膨張係数が小さい方は、前記第1位置決め部と対向する方向に位置する部分に第2位置決め部を含み、
前記表示パネルは、前記発光装置の輝度均一化シート側に配置され、前記輝度均一化シートの湾曲形状に沿った湾曲形状を有する、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置および表示装置に関し、特に、発光素子を有する発光基板と輝度均一化シートとを備える発光装置および表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発光素子を有する発光基板と輝度均一化シートとを備える発光装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に記載の発光装置は、均一な照度分布を有する照明光を得るために、大きさの異なる貫通孔を複数個配置した輝度均一化シートを用いている。上記特許文献1に記載の発光装置においては、発光基板の材料として金属材が用いられ、輝度均一化シートの材料として超微細発泡光反射部材が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
均一な照度分布を得るためには、各発光素子と、各発光素子に対応する輝度均一化シートの貫通孔パターンとの相対位置関係が重要である。上記相対的位置関係にずれが発生すると、輝度の均一性が低下する。そこで、上記相対位置関係のずれを抑制するために、一般的には保持部材を用いて発光素子および輝度均一化シートの相対位置を固定している。
【0006】
上記特許文献1に記載された発光装置は、上述したように発光基板および輝度均一化シートの材料が異なるため、各々の線膨張係数も異なる。そのため、温度変化による発光基板の膨張量および収縮量と、輝度均一化シートの膨張量および収縮量とは異なる。温度変化によって発光基板および輝度均一化シートが膨張または収縮した場合に、相対位置を固定した位置決め箇所(固定位置)では、各発光素子と、各発光素子に対応する輝度均一化シートの貫通孔パターンとの相対位置関係にずれは発生しない。しかしながら、上記位置決め箇所(固定位置)から離れた位置では、発光基板および輝度均一化シートの線膨張係数の差により、上記相対位置関係にずれが発生する。このずれは、上記位置決め箇所(固定位置)から離れた位置ほど大きくなるため、輝度均一性が悪化するという問題点がある。特に、車両に搭載される発光装置は温度変動幅が大きいため、温度変化に起因する輝度均一性の悪化は避けられないという問題点がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、温度変化に伴う発光基板および輝度均一化シートの相対位置関係のずれを低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化を抑制することが可能な発光装置および表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による発光装置は、複数の発光素子を有する発光基板と、発光基板に対向して設けられ、発光素子から照射された光を透過するための複数の貫通孔が形成され、発光基板の線膨張係数と異なる線膨張係数を有する輝度均一化シートと、を備え、発光基板および輝度均一化シートは、それぞれ所定の位置において互いに位置決めされ、発光基板および輝度均一化シートのうちの少なくとも線膨張係数が大きい方は、湾曲する形状を有し、線膨張係数が大きい方の湾曲度合いは、線膨張係数が小さい方の湾曲度合いよりも大きく、線膨張係数が大きい方は、湾曲形状の所定の位置に第1位置決め部を含むとともに、線膨張係数が小さい方は、第1位置決め部と対向する方向に位置する部分に第2位置決め部を含む。ここで、本発明の「湾曲度合いが小さい」とは、湾曲していて、かつ、湾曲の程度が小さいもののみならず、湾曲していない平面も含む概念である。
【0009】
この発明の第1の局面による発光装置では、上記のように、発光基板および輝度均一化シートのうちの少なくとも線膨張係数が大きい方は、湾曲する形状を有し、線膨張係数が大きい方の湾曲度合いは、線膨張係数が小さい方の湾曲度合いよりも大きい。線膨張係数が大きい方がより湾曲していることにより、所定の位置から離れた位置において、線膨張係数が小さい方に対する、線膨張係数が大きい方の位置ずれ量を低減することができる。すなわち、線膨張係数が小さい方の膨張による位置ずれ方向を基準方向とすると、線膨張係数が大きい方は、湾曲により、基準方向に対して傾斜した方向へ膨張する。その結果、線膨張係数が大きい方の膨張には、位置ずれに相当する基準方向成分以外に、基準方向と直交する方向の直交方向成分が含まれることになる。湾曲によりこの直交方向成分が生じる分だけ、位置ずれ(基準方向成分)を低減することができる。これにより、温度変化に伴う発光基板および輝度均一化シートの相対位置関係のずれを低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0010】
上記第1の局面による発光装置において、好ましくは、発光基板および輝度均一化シートは、所定の位置から離れる方向に向かうに従い、発光基板の接平面または平面と、発光基板の接平面または平面の垂直方向の輝度均一化シートの接平面または平面とのなす角度が大きくなるように、発光基板および輝度均一化シートの少なくとも一方が湾曲している。ここで、所定の位置から離れるほど膨張による位置ずれ量はより大きくなる。そこで、上記のように構成すれば、所定の位置から離れるほど、線膨張係数が大きい方における直交方向成分が生じる量を大きくすることができるため、所定の位置から離れるほど基準方向成分の低減量を大きくすることができる。これにより、温度変化に伴う発光基板および輝度均一化シートの相対位置関係のずれをより低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化をより抑制することができる。
【0011】
上記第1の局面による発光装置において、好ましくは、所定の位置は、線膨張係数が大きい方の接平面と直交する面と、線膨張係数が小さい方の接平面または平面と直交する面とが重なる位置である。このように構成すれば、所定の位置において少なくとも一方が湾曲する発光基板および輝度均一化シートを安定的に固定することができるため、輝度均一化シートの組み付け性を向上させることができる。
【0012】
上記第1の局面による発光装置において、好ましくは、輝度均一化シートの線膨張係数は、発光基板の線膨張係数よりも大きく、輝度均一化シートは、発光基板側に凸となる湾曲形状、または、発光基板側に凹となる湾曲形状であり、発光基板は、平面形状、輝度均一化シート側に凸となる輝度均一化シートよりも湾曲度合いが小さい湾曲形状、または、輝度均一化シート側に凹となる輝度均一化シートよりも湾曲度合いが小さい湾曲形状である。このように構成すれば、輝度均一化シートが、湾曲形状を有し、発光基板が、平面形状または湾曲形状を有していても、所定の位置から離れた位置において、線膨張係数が小さい発光基板に対する、線膨張係数が大きい輝度均一化シートの位置ずれ量を低減することができる。その結果、輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0013】
上記第1の局面による発光装置において、好ましくは、輝度均一化シートの線膨張係数は、発光基板の線膨張係数よりも小さく、輝度均一化シートは、平面形状、発光基板側に凸となる湾曲形状、または、発光基板側に凹となる湾曲形状であり、発光基板は、輝度均一化シート側に凸となる輝度均一化シートよりも湾曲度合いが大きい湾曲形状、または、輝度均一化シート側に凹となる輝度均一化シートよりも湾曲度合いが大きい湾曲形状である。このように構成すれば、輝度均一化シートが、平面形状または湾曲形状を有し、発光基板が、湾曲形状を有していても、所定の位置から離れた位置において、線膨張係数が小さい輝度均一化シートに対する、線膨張係数が大きい発光基板の位置ずれ量を低減することができる。その結果、輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0014】
上記の輝度均一化シートの線膨張係数が発光基板の線膨張係数よりも大きく、輝度均一化シートの湾曲度合いが、発光基板の湾曲度合いよりも大きい構成、または、輝度均一化シートの線膨張係数が発光基板の線膨張係数よりも小さく、輝度均一化シートの湾曲度合いが、発光基板の湾曲度合いよりも小さい構成において、好ましくは、輝度均一化シートは湾曲形状であり、輝度均一化シートの発光基板とは反対側に配置され、輝度均一化シートの湾曲形状に対応する湾曲形状を有する拡散部材をさらに備える。このように構成すれば、拡散部材により湾曲形状を有する輝度均一化シートの湾曲度合いを適切に維持することができる。その結果、温度変化に伴う輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0015】
この場合、好ましくは、拡散部材の輝度均一化シートとは反対側に配置され、輝度均一化シートの湾曲形状に対応する湾曲形状を有する光学シートをさらに備える。このように構成すれば、湾曲形状を有する輝度均一化シートの湾曲度合いをより適切に維持することができる。そのため、温度変化に伴う輝度均一性の悪化をより抑制することができる。
【0016】
上記の輝度均一化シートの線膨張係数が発光基板の線膨張係数よりも大きく、輝度均一化シートの湾曲度合いが、発光基板の湾曲度合いよりも大きい構成、または、輝度均一化シートの線膨張係数が発光基板の線膨張係数よりも小さく、輝度均一化シートの湾曲度合いが、発光基板の湾曲度合いよりも小さい構成において、好ましくは、輝度均一化シートは湾曲形状であり、発光基板および輝度均一化シートを保持する保持部材をさらに備え、保持部材は、輝度均一化シートの湾曲を保持するための湾曲した形状の湾曲保持部を有する。このように構成すれば、柔軟なシートにより形成された輝度均一化シートを湾曲保持部上に配置するだけで、所望の湾曲形状の輝度均一化シートを構成することができる。
【0017】
上記第1の局面による発光装置において、好ましくは、発光基板および輝度均一化シートを保持する保持部材をさらに備え、保持部材は、第1の保持部材と、第1の保持部材の内周面側に設けられ、第1の保持部材に比べて反射率が高い材料で形成される第2の保持部材とを含む。このように構成すれば、第2の保持部材で光を反射させることにより光の利用効率を向上させることができる。その結果、発光装置の輝度を向上させることができる。
【0018】
この場合、好ましくは、第2の保持部材は、輝度均一化シートの発光基板側の表面に当接する柱状部材を有する。このように構成すれば、輝度均一化シートが自重により発光基板側に撓むことを防止することができる。
【0019】
上記保持部材が第1の保持部材と第2の保持部材とを含む構成において、好ましくは、第2の保持部材は、発光素子のそれぞれを区画し、かつ、輝度均一化シートの発光基板側の表面に当接する隔壁を有する。このように構成すれば、輝度均一化シートが自重により発光基板側に撓むことを防止しつつ、ローカルディミングと呼ばれる部分調光処理を行うことができる。
【0020】
この発明の第2の局面による表示装置は、発光装置と、表示パネルと、を備え、発光装置は、複数の発光素子を有する発光基板と、発光基板に対向して設けられ、発光素子から照射された光を透過するための複数の貫通孔が形成され、発光基板の線膨張係数と異なる線膨張係数を有し、湾曲形状を有する輝度均一化シートと、とを含み、発光基板および輝度均一化シートは、それぞれ所定の位置において互いに位置決めされ、発光基板および輝度均一化シートのうちの少なくとも線膨張係数が大きい方は、湾曲する形状を有し、線膨張係数が大きい方の湾曲度合いは、線膨張係数が小さい方の湾曲度合いよりも大きく、線膨張係数が大きい方は、湾曲形状の所定の位置に第1位置決め部を含むとともに、線膨張係数が小さい方は、第1位置決め部と対向する方向に位置する部分に第2位置決め部を含み、表示パネルは、発光装置の輝度均一化シート側に配置され、輝度均一化シートの湾曲形状に沿った湾曲形状を有する。
【0021】
この発明の第2の局面による表示装置では、上記のように、発光基板および輝度均一化シートのうちの少なくとも線膨張係数が大きい方は、湾曲する形状を有し、線膨張係数が大きい方の湾曲度合いは、線膨張係数が小さい方の湾曲度合いよりも大きい。線膨張係数の大きい方がより湾曲していることにより、所定の位置から離れた位置において、線膨張係数が大きい方がより湾曲していることにより、所定の位置から離れた位置において、線膨張係数が小さい方に対する、線膨張係数が大きい方の位置ずれ量を低減することができる。すなわち、線膨張係数が小さい方の膨張による位置ずれ方向を基準方向とすると、線膨張係数が大きい方は、湾曲により、基準方向に対して傾斜した方向へ膨張する。その結果、線膨張係数が大きい方の膨張には、位置ずれに相当する基準方向成分以外に、基準方向と直交する方向の直交方向成分が含まれることになる。湾曲によりこの直交方向成分が生じる分だけ、位置ずれ(基準方向成分)を低減することができる。これにより、温度変化に伴う発光基板および輝度均一化シートの相対位置関係のずれを低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、上記のように、温度変化に伴う発光基板および輝度均一化シートの相対位置関係のずれを低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化を抑制することが可能な発光装置および表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】第1実施形態に係る表示装置の断面図である。
【
図2】第1実施形態に係る保持部材の斜視図である。
【
図3】第1実施形態に係る保持部材の正面図である。
【
図4】従来の発光装置(比較例)における常温時の発光基板と輝度均一化シートとの位置関係を示す模式図(A)、および、従来の発光装置(比較例)における高温時の発光基板と輝度均一化シートとの位置関係を示す模式図(B)である。
【
図5】第1実施形態の発光装置における常温時の発光基板と輝度均一化シートとの位置関係を示す模式図(A)、および、第1実施形態の発光装置における高温時の発光基板と輝度均一化シートとの位置関係を示す模式図(B)である。
【
図6】第2実施形態に係る表示装置の断面図である。
【
図7】第3実施形態に係る表示装置の断面図である。
【
図8】第4実施形態に係る表示装置の断面図である。
【
図9】第5実施形態に係る表示装置の断面図である。
【
図10】第6実施形態に係る表示装置の断面図である。
【
図11】第7実施形態に係る表示装置の断面図である。
【
図12】第8実施形態に係る第1の保持部材および第2の保持部材の斜視図である。
【
図13】第9実施形態に係る第2の保持部の斜視図である。
【
図14】第9実施形態に係る第2の保持部材の断面図である。
【
図15】第10実施形態に係る第2の保持部の斜視図である。
【
図16】第10実施形態に係る第2の保持部材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本明細書では、表示装置を前面側から見た左右方向をX方向として説明する。また、表示装置を前面側から見た上下方向をY方向として説明する。また、表示装置の背面側と前面側とを結ぶ方向をZ方向として説明する。
【0025】
[第1実施形態]
(表示装置の構成)
図1および
図2を参照して、本発明の第1実施形態による表示装置100の構成について説明する。
【0026】
図1に示すように、第1実施形態による表示装置100は、発光装置1と、表示パネル2とを備える。
図1は、表示装置100をX方向に沿って切断した断面図である。
【0027】
発光装置1は、発光基板11と、反射シート12と、輝度均一化シート13と、拡散部材14と、光学シート15と、保持部材16と、を有する。保持部材16の内側には、発光基板11と、反射シート12と、輝度均一化シート13と、拡散部材14と、光学シート15とがこの順に配置されている。
【0028】
発光基板11は、プリント配線基板であり、前面側に設けられた複数の発光素子111と、外部から電力が供給されるコネクタ(不図示)とを含む。発光基板11は、平面(平板)形状である。発光基板11は、FR4(Flame Retardant 4)を用いたガラスエポキシ基板や、CEM3(Composite Epoxy Material 3)を用いたガラスコンポジット基板や、アルミニウムなどの金属基板などが用いられるが、これらに限定されない。発光基板11の線膨張係数は、輝度均一化シート13の線膨張係数よりも小さい。
【0029】
発光基板11は、平面視において4つの辺を含む矩形状を有する。発光基板11のX方向に沿った一対の辺のそれぞれ、および、Y方向に沿った一対の辺の少なくとも一辺には、後述する保持部材16に形成された発光基板係合用突起部164(
図2参照)のそれぞれと係合するための切り欠き部(不図示)が形成されている。発光基板11は、X方向に沿った一対の辺に形成された切り欠き部と、発光基板係合用突起部164とによりX方向の位置決めがされている。また、発光基板11は、Y方向に沿った辺に形成された切り欠き部と、発光基板係合用突起部164とによりY方向の位置決めがされている。また、発光基板11は、切り欠き部と、発光基板係合用突起部164とにより、輝度均一化シート13に対して相対的に位置が決まるように固定されている。X方向に沿った一対の辺に形成された切り欠き部は、この一対の辺の中央部に形成されていてもよいし、中央部から離れた箇所に形成されていてもよい。
【0030】
発光素子111は、通電されることにより発光するように構成されている。発光素子111は、LED(Light Emitting Diode)を含む。
【0031】
反射シート12は、発光基板11と輝度均一化シート13との間に配置されている。反射シート12は、発光素子111およびその近傍が露出するように形成された複数の開口部12aを有する。反射シート12は、開口部12aにより、発光素子111を避けるようにして、発光基板11の発光素子111を実装している面に固定されている。反射シート12は、両面テープなどの固定手段により発光基板11に固定されている。反射シート12は、ポリエチレンテレフタレートなどにより形成されているが、これに限定されない。反射シート12は、輝度均一化シート13や、拡散部材14や、光学シート15で反射され、発光基板11に戻ってきた光を再反射することにより光利用効率を上げるとともに、発光素子111以外の部分から発光装置1の出光面に向かって光が進むことにより、輝度分布を均一化させる。
【0032】
輝度均一化シート13は、反射シート12と拡散部材14との間に配置されている。輝度均一化シート13は、発光基板11と0.5mm~10mm程度の間隔を開けて配置されている。輝度均一化シート13は、発光素子111から照射された光を透過するための異なる複数のサイズの貫通孔131(
図5参照)が複数形成されている。輝度均一化シート13において、発光素子111から照射された光の一部は貫通孔131を透過するとともに、光の他の一部は貫通孔131が形成されていない領域で発光基板11側に反射される。輝度均一化シート13は、発光装置1の発光面内の輝度が均一になるように、発光素子111に対応した貫通孔131のサイズ、貫通孔131の数、および貫通孔131の配置が考慮されて設計されている。輝度均一化シート13は、たとえば、0.2mm~2mm程度の複数種類のサイズの貫通孔131が、0.2mm程度の間隔で密集するように形成されている。このような輝度均一化シート13を用いることにより、発光基板11上の反射シート12と輝度均一化シート13との間で光の反射が繰り返され、輝度の均一性を高めることができる。
【0033】
輝度均一化シート13は、平面視において4つの辺を含む矩形状を有する。輝度均一化シート13のX方向に沿った一対の辺のそれぞれ、および、Y方向に沿った一対の辺の少なくとも一辺には、後述する保持部材16に形成された輝度均一化シート係合用突起部165(
図2参照)のそれぞれと係合するための切り欠き部(不図示)が形成されている。輝度均一化シート13は、X方向に沿った一対の辺に形成された切り欠き部と、輝度均一化シート係合用突起部165とによりX方向の位置決めがされている。また、輝度均一化シート13は、Y方向に沿った辺に形成された切り欠き部と、輝度均一化シート係合用突起部165とによりY方向の位置決めがされている。また、輝度均一化シート13は、切り欠き部と、輝度均一化シート係合用突起部165とにより、発光基板11に対して相対的に位置が決まるように固定されている。X方向に沿った一対の辺に形成された切り欠き部は、この一対の辺の中央部に形成されていてもよいし、中央部から離れた箇所に形成されていてもよい。
【0034】
輝度均一化シート13は、ポリエチレンテレフタレートなどにより形成されているが、これに限定されない。輝度均一化シート13の線膨張係数は、発光基板11の線膨張係数より大きい。
【0035】
輝度均一化シート13は、
図1に示すように、表示装置100をX方向に沿って切断した断面において、発光基板11側に凸となる湾曲形状を有する。輝度均一化シート13は、切り欠き部が形成された位置決め位置から離れる方向に向かうに従い、発光基板11の平面P1と、発光基板11の平面P1の垂直方向における輝度均一化シート13の接平面TP1とのなす角度θ1が大きくなるように、湾曲している。
【0036】
輝度均一化シート13の切り欠き部が形成された位置決め位置は、輝度均一化シート13の接平面と直交する面と、発光基板11の平面と直交する面とが重なる位置に設けられる。すなわち、本実施形態において、輝度均一化シート13の位置決め位置は、輝度均一化シート13の湾曲形状の頂部に設けられるとともに、発光基板11の位置決め位置は、この頂部から垂直方向に位置する部分に設けられる。
【0037】
拡散部材14は、輝度均一化シート13と光学シート15との間に配置されている。拡散部材14は、たとえば、ポリカーボネートにより形成されている。拡散部材14は、
図1に示すように、表示装置100をX方向に沿って切断した断面において、輝度均一化シート13側に凸となる湾曲形状に成型された板部材により構成されている。拡散部材14の湾曲形状は、輝度均一化シート13の湾曲形状に対応する湾曲形状である。また、拡散部材14の湾曲形状は、後述する保持部材16の湾曲保持部163(
図2参照)に沿った湾曲形状である。拡散部材14の湾曲形状に沿って、輝度均一化シート13は発光基板11側に凸となる湾曲形状を有している。拡散部材14は、シート状であってもよい。拡散部材14は、輝度均一化シート13を通過して拡散部材14に入光した光を拡散させて、輝度均一化シート13の前面側の貫通孔131が形成されていない箇所にも光を導くことができる。
【0038】
光学シート15は、拡散部材14と表示パネル2との間に配置されている。光学シート15は、たとえば、発光装置1の光利用効率を上げるためのプリズムシート151と、表示パネル2の光利用効率を上げるための偏光制御シート152とを含む。光学シート15は、表示装置100の視野角を狭くする視野角制御シートをさらに含んでいてもよい。光学シート15の湾曲形状は、輝度均一化シート13の湾曲形状に対応する湾曲形状である。
【0039】
図2および
図3に示すように、保持部材16は、前面側に開口が設けられた箱形状であり、底面部161と、側面部162とを有している。底面部161には、発光基板11が配置されている。発光基板11は、両面テープなどの固定手段により底面部161に固定されている。発光基板11は発熱するため、両面テープは伝熱性を考慮したものが用いられている。底面部161上の発光基板11の前面側に、反射シート12と、輝度均一化シート13と、拡散部材14と、光学シート15とがこの順に配置されている。側面部162は、箱形状の保持部材16における4つの側壁を構成している。側面部162は、発光基板11、反射シート12、輝度均一化シート13、拡散部材14、および、光学シート15の位置を制約するとともに、光漏れや異物混入を防いでいる。側面部162には、発光基板11と輝度均一化シート13との間において内側に突出し、かつ、X方向に沿った側面部162において発光基板11側に凸となる湾曲形状に形成され、Y方向に沿った側面部162において平面形状に形成された、湾曲保持部163が形成されている。湾曲保持部163は、輝度均一化シート13の周縁を支持するとともに、輝度均一化シート13の湾曲形状を保持する。湾曲保持部163は、輝度均一化シート13を拡散部材14と挟んで保持している。側面部162は、テープなどにより、拡散部材14および光学シート15を固定している。
【0040】
保持部材16のX方向に沿った一対の側面部162のそれぞれ、および、Y方向に沿った一対の側面の少なくとも一つの側面部162には、発光基板11の切り欠き部と係合するための発光基板係合用突起部164が形成されている。また、X方向に沿った一対の湾曲保持部163のそれぞれ、および、Y方向に沿った一対の湾曲保持部163の少なくとも一つの湾曲保持部163には、輝度均一化シート13の切り欠き部と係合するための輝度均一化シート係合用突起部165が形成されている。保持部材16は、発光基板係合用突起部164により発光基板11を位置決めする。また、保持部材16は、輝度均一化シート係合用突起部165により輝度均一化シート13を位置決めする。また、保持部材16は、発光基板11と輝度均一化シート13との相対的な位置が決まるように、発光基板11と輝度均一化シート13とを固定している。輝度均一化シート係合用突起部165は、X方向に沿った湾曲保持部163の接平面が、保持部材16の底面部161と平行になる位置に配置されている。X方向に沿った一対の湾曲保持部163に形成された輝度均一化シート係合用突起165は、この一対の湾曲保持部163の中央部に形成されていてもよいし、中央部から離れた箇所に形成されていてもよい。発光基板係合用突起部164は、輝度均一化シート係合用突起部165から垂直方向に位置する部分に設けられる。X方向に沿った一対の側面部162のそれぞれに形成された発光基板係止用突起部164は、この一対の側面部162の中央部に形成されていてもよいし、中央部から離れた箇所に形成されていてもよい。なお、反射シート12にも、保持部材16の発光基板係合用突起部164を共用可能な切り欠き部(不図示)が形成され、発光基板11の発光素子111に対して位置が決まるようにして固定されている。
【0041】
表示パネル2は、発光装置1の光学シート15側に配置されている。表示パネル2は、保持部材16の開口近傍に固定されている。表示パネル2は、両面テープなどの固定手段により保持部材16に固定されている。表示パネル2は、液晶パネルである。表示パネル2は、複数の画素を有し、画素毎に、印加された電圧に応じて、発光装置1からの光を透過または吸収することにより画像を表示する。表示パネル2は、発光基板11側に凸となる湾曲形状を有している。第1実施形態においては、輝度均一化シート13、拡散部材14、光学シート15、および、保持部材16の湾曲保持部は、表示パネル2に沿って湾曲している。
【0042】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0043】
第1実施形態では、上記のように、発光基板11の線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が、湾曲する形状を有し、線膨張係数が大きい輝度均一化シート13の湾曲度合いは、線膨張係数が小さい発光基板11の湾曲度合いよりも大きい。線膨張係数の大きい輝度均一化シート13がより湾曲していることにより、所定の位置から離れた位置において、線膨張係数が小さい発光基板11に対する、線膨張係数が大きい輝度均一化シート13の位置ずれ量を低減することができる。すなわち、線膨張係数が小さい発光基板11の膨張による位置ずれ方向を基準方向とすると、線膨張係数が大きい輝度均一化シート13は、湾曲により、基準方向に対して傾斜した方向へ膨張する。その結果、線膨張係数が大きい輝度均一化シート13の膨張には、位置ずれに相当する基準方向成分以外に、基準方向と直交する方向の直交方向成分が含まれることになる。湾曲によりこの直交方向成分が生じる分だけ、位置ずれ(基準方向成分)を低減することができる。これにより、温度変化に伴う発光基板11および輝度均一化シート13の相対位置関係のずれを低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0044】
ここで、
図4および
図5を参照して、比較例および本実施形態における、常温時および高温時の発光基板と輝度均一化シートとの位置関係を説明する。
図4および
図5において、発光基板および輝度均一化シートは、図示しない保持部材を介して相対的な位置が決められた状態で固定されている。
図4は、従来の発光装置における発光基板91および輝度均一化シート93の構成に係る比較例であり、平面形状を有する発光基板91と、発光基板91よりも線膨張係数が大きく、かつ、平面形状を有する輝度均一化シート93とが平行に配置されている。比較例においては、
図4(A)に示すように、常温時には、発光基板91上の発光素子911とそれに対応する輝度均一化シート93上の複数の貫通孔931は設計的に正しい位置に配置され、輝度均一性の高い発光装置といえる。しかしながら、たとえば常温から高温に変化した場合には、発光基板91および輝度均一化シート93が膨張する。この場合、
図4(B)に示すように、位置決め位置から離れた位置においては、発光素子911に対応する複数の貫通孔931が配置された輝度均一化シート93の膨張量のほうが、複数の貫通孔931に対応する発光素子911が配置された発光基板91の膨張量に対して大きくなる。発光基板91上の発光素子911とそれに対応する輝度均一化シート93上の複数の貫通孔931とは互いに平行に配置されているため、発光基板91および輝度均一化シート931の線膨張係数差による膨張量の差がそのまま相対的な位置ずれとなり、その結果、輝度均一性を低下させる原因となっていた。
【0045】
これに対して、
図5は、第1実施形態に係る発光装置1における発光基板11および輝度均一化シート13の構成例であり、平面形状を有する発光基板11と、発光基板11よりも線膨張係数が大きく、かつ、湾曲形状を有する輝度均一化シート13とが対向して配置されている。第1実施形態の構成例においても、
図5(A)に示すように、常温時には、発光基板11上の発光素子111とそれに対応する輝度均一化シート13上の複数の貫通孔131とを設計的に正しい位置に配置することができ、輝度均一性の高い発光装置1を実現することができる。また、常温から高温に変化して、発光基板11および輝度均一化シート13が膨張した場合には、
図5(B)に示すように、位置決め位置から離れた位置においては、発光素子111に対応する複数の貫通孔131が配置された輝度均一化シート13の膨張量のほうが、複数の貫通孔131に対応する発光素子111が配置された発光基板11の膨張量に対して大きくなる。しかしながら、線膨張係数がより大きい輝度均一化シート13は、湾曲により、基準方向に対して傾斜した方向へ膨張する。その結果、線膨張係数が大きい方の膨張には、位置ずれに相当する基準方向成分以外に、基準方向と直交する方向の直交方向成分が含まれることになる。湾曲によりこの直交方向成分が生じる分だけ、位置ずれ(基準方向成分)を低減できる。そのため、位置決め位置から離れた位置における各発光素子111と各発光素子111に対応する輝度均一化シート13の貫通孔131のパターンとの相対位置関係のずれを抑制することができる。その結果、輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0046】
また、位置決め位置から離れるほど、膨張による位置ずれ量はより大きくなる。そこで、第1実施形態では、上記のように、発光基板11および輝度均一化シート13は、位置決め位置から離れる方向に向かうに従い、発光基板11の平面P1と、発光基板11の平面P1の垂直方向における輝度均一化シート13の接平面TP1とのなす角度θ1が大きくなるように、輝度均一化シート13が湾曲している。これにより、所定の位置から離れるほど直交方向成分が生じる量を大きくすることができるため、所定の位置から離れるほど基準方向成分の低減量を大きくすることができる。これにより、温度変化に伴う発光基板11および輝度均一化シート13の相対位置関係のずれをより低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化をより抑制することができる。
【0047】
また、第1実施形態では、上記のように、位置決め位置は、線膨張係数が大きい輝度均一化シート13の接平面と直交する面と、線膨張係数が小さい発光基板11の平面と直交する面とが重なる位置である。これにより、位置決め位置において、平面形状を有する発光基板11と湾曲形状を有する輝度均一化シート13とを安定的に固定することができるため、輝度均一化シート13の組み付け性を向上させることができる。
【0048】
また、第1実施形態では、上記のように、輝度均一化シート13は湾曲形状であり、輝度均一化シート13の発光基板11とは反対側に配置され、輝度均一化シートの湾曲形状に対応する湾曲形状を有する拡散部材14をさらに備えている。これにより、湾曲形状を有する輝度均一化シート13の湾曲度合いを適切に維持することができるため、温度変化に伴う輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0049】
また、第1実施形態では、上記のように、拡散部材14の輝度均一化シート13とは反対側に配置され、輝度均一化シートの湾曲形状に対応する湾曲形状を有する光学シート15をさらに備えている。これにより、湾曲形状を有する輝度均一化シート13の湾曲度合いをより適切に維持することができるため、温度変化に伴う輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0050】
また、第1実施形態では、上記のように、輝度均一化シート13は湾曲形状であり、発光基板11および輝度均一化シート13を保持する保持部材16をさらに備え、保持部材16は、輝度均一化シート13の湾曲を保持するための湾曲した形状の湾曲保持部163を有している。これにより、柔軟なシートにより形成された輝度均一化シート13を湾曲保持部上に配置するだけで、所望の湾曲形状の輝度均一化シート13を構成することができる。
【0051】
[第2実施形態]
次に、
図6を参照して、第2実施形態による表示装置200の構成について説明する。第2実施形態では、第1実施形態とは異なり、発光基板11の線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が発光基板11側に凸となる湾曲形状を有し、発光基板11が輝度均一化シート13側に凹となる湾曲形状を有し、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、発光基板11の湾曲度合いよりも大きいように構成されている。また、保持部材16の底面部161は、表示装置200をX方向に沿って切断した断面において、発光基板11側に凹となる湾曲形状である。また、発光基板および輝度均一化シートは、位置決め位置から離れる方向に向かうに従い、発光基板11の接平面TP2aと、発光基板11の接平面TP2aの垂直方向における輝度均一化シート13の接平面TP2bとのなす角度θ2(不図示)が大きくなるように、互いに湾曲している。
【0052】
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0053】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、上記のように、発光基板11の線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が発光基板11側に凸となる湾曲形状を有し、発光基板11が輝度均一化シート13側に凹となる湾曲形状を有し、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、発光基板11の湾曲度合いよりも大きいように構成されている。これにより、上記第1実施形態と同様に、温度変化に伴う発光基板11および輝度均一化シート13の相対位置関係のずれを低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0054】
なお、温度変化に伴い、湾曲形状を有する発光基板11が保持部材16の底面部161に沿って膨張および収縮すると、発光素子111の向きが変わってしまう。しかしながら、たとえば、発光基板11の湾曲量はR800mm~R3000mm程度である場合、膨張および収縮によるシフト量は1mmにも満たない。そのため、発光素子111の向きの変化量は微小であり光量の角度分布はほとんど変わらない。よって、発光基板11が湾曲形状であっても、発光素子111の向きが変わることの影響は無視することができる。
【0055】
また、第2実施形態のその他の効果は、第1実施形態と同様である。
【0056】
[第3実施形態]
次に、
図7を参照して、第3実施形態による表示装置300の構成について説明する。第3実施形態では、第1実施形態とは異なり、発光基板11の線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が発光基板11側に凹となる湾曲形状を有し、発光基板11が輝度均一化シート13側に凸となる湾曲形状を有し、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、発光基板11の湾曲度合いよりも大きいように構成されている。また、保持部材16の底面部161は、表示装置300をX方向に沿って切断した断面において、発光基板11側に凸となる湾曲形状である。また、拡散部材14、光学シート15、保持部材16のX方向に沿った湾曲保持部163、および、表示パネル2は、表示装置300をX方向に沿って切断した断面において、輝度均一化シート13に沿って湾曲している。また、発光基板11および輝度均一化シート13は、位置決め位置から離れる方向に向かうに従い、発光基板11の接平面TP3aと、発光基板11の接平面TP3aの垂直方向における輝度均一化シート13の接平面TP3bとのなす角度θ3(不図示)が大きくなるように、互いに湾曲している。
【0057】
第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0058】
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、上記のように、発光基板11の線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が発光基板11側に凹となる湾曲形状を有し、発光基板11が輝度均一化シート13側に凸となる湾曲形状を有し、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、発光基板11の湾曲度合いよりも大きいように構成されている。これにより、上記第1実施形態と同様に、温度変化に伴う発光基板11および輝度均一化シート13の相対位置関係のずれを低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0059】
また、第3実施形態のその他の効果は、第1実施形態と同様である。
【0060】
[第4実施形態]
次に、
図8を参照して、第4実施形態による表示装置400の構成について説明する。第4実施形態では、第1実施形態とは異なり、発光基板11の線膨張係数よりも小さな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が発光基板11側に凸となる湾曲形状を有し、発光基板11が輝度均一化シート13側に凹となる湾曲形状を有し、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、発光基板11の湾曲度合いよりも小さいように構成されている。また、保持部材16の底面部161は、表示装置400をX方向に沿って切断した断面において、発光基板11側に凹となる湾曲形状である。また、発光基板11および輝度均一化シート13は、位置決め位置から離れる方向に向かうに従い、発光基板11の接平面TP4aと、発光基板11の接平面TP4aの垂直方向における輝度均一化シート13の接平面TP4bとのなす角度θ4(不図示)が大きくなるように、互いに湾曲している。なお、本実施形態において、輝度均一化シート13の線膨張係数が発光基板11の線膨張係数よりも小さければ、輝度均一化シート13および発光基板11の材料は特に限定されない。
【0061】
第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0062】
(第4実施形態の効果)
第4実施形態では、上記のように、発光基板11の線膨張係数よりも小さな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が発光基板11側に凸となる湾曲形状を有し、発光基板11が輝度均一化シート13側に凹となる湾曲形状を有し、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、発光基板11の湾曲度合いよりも小さいように構成されている。これにより、上記第1実施形態と同様に、温度変化に伴う発光基板11および輝度均一化シート13の相対位置関係のずれを低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0063】
また、第4実施形態のその他の効果は、第1実施形態と同様である。
【0064】
[第5実施形態]
次に、
図9を参照して、第5実施形態による表示装置500の構成について説明する。第5実施形態では、第1実施形態とは異なり、発光基板11の線膨張係数よりも小さな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が発光基板11側に凹となる湾曲形状を有し、発光基板11が輝度均一化シート13側に凸となる湾曲形状を有し、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、発光基板11の湾曲度合いよりも小さいように構成されている。また、保持部材16の底面部161は、表示装置500をX方向に沿って切断した断面において、発光基板11側に凸となる湾曲形状である。また、拡散部材14、光学シート15、保持部材16のX方向に沿った湾曲保持部163、および、表示パネル2は、表示装置500をX方向に沿って切断した断面において、輝度均一化シート13に沿って湾曲している。また、発光基板11および輝度均一化シート13は、位置決め位置から離れる方向に向かうに従い、発光基板11の接平面TP5aと、発光基板11の接平面TP5aの垂直方向における輝度均一化シート13の接平面TP5bとのなす角度θ5(不図示)が大きくなるように、発光基板11が湾曲している。なお、本実施形態において、輝度均一化シート13の線膨張係数が発光基板11の線膨張係数よりも小さければ、輝度均一化シート13および発光基板11の材料は特に限定されない。
【0065】
第5実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0066】
(第5実施形態の効果)
第5実施形態では、上記のように、発光基板11の線膨張係数よりも小さな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が発光基板11側に凹となる湾曲形状を有し、発光基板11が輝度均一化シート13側に凸となる湾曲形状を有し、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、発光基板11の湾曲度合いよりも小さいように構成されている。これにより、上記第1実施形態と同様に、温度変化に伴う発光基板11および輝度均一化シート13の相対位置関係のずれを低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0067】
また、第5実施形態のその他の効果は、第1実施形態と同様である。
【0068】
[第6実施形態]
次に、
図10を参照して、第6実施形態による表示装置600の構成について説明する。第6実施形態では、第1実施形態とは異なり、発光基板11の線膨張係数よりも小さな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が平面形状を有し、発光基板11が輝度均一化シート13側に凸となる湾曲形状を有し、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、発光基板11の湾曲度合いよりも小さいように構成されている。また、保持部材16の底面部161は、表示装置600をX方向に沿って切断した断面において、発光基板11側に凸となる湾曲形状である。また、拡散部材14、光学シート15、保持部材16の保持部163h、および、表示パネル2は、表示装置600をX方向に沿って切断した断面において、平面形状を有している。また、発光基板11および輝度均一化シート13は、位置決め位置から離れる方向に向かうに従い、発光基板11の接平面TP6aと、発光基板11の接平面TP6aの垂直方向における輝度均一化シート13の平面P6とのなす角度θ6(不図示)が大きくなるように、発光基板11が湾曲している。なお、本実施形態において、輝度均一化シート13の線膨張係数が発光基板11の線膨張係数よりも小さければ、輝度均一化シート13および発光基板11の材料は特に限定されない。また、上記第6実施形態においては、X方向に沿った側面部162において湾曲形状に形成され、Y方向に沿った側面部162において平面形状に形成された湾曲保持部163が形成された湾曲保持部163を含む上記第1実施形態とは異なり、輝度均一化シート13が平面形状を有するため、X方向およびY方向に沿ったいずれの側面部162においても平面形状に形成された保持部163hを含む。保持部163hと第1実施形態における湾曲保持部163とは、その形状以外の構成において同様である。
【0069】
第6実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0070】
(第6実施形態の効果)
第6実施形態では、上記のように、発光基板11の線膨張係数よりも小さな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が平面形状を有し、発光基板11が輝度均一化シート13側に凸となる湾曲形状を有し、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、発光基板11の湾曲度合いよりも小さいように構成されている。これにより、上記第1実施形態と同様に、温度変化に伴う発光基板11および輝度均一化シート13の相対位置関係のずれを低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0071】
また、第6実施形態のその他の効果は、第1実施形態と同様である。
【0072】
なお、第6実施形態において、発光基板11の線膨張係数よりも小さな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が平面形状を有し、発光基板11が輝度均一化シート13側に凹となる湾曲形状を有していてもよい。
【0073】
[第7実施形態]
次に、
図11を参照して、第7実施形態による表示装置700の構成について説明する。第7実施形態では、第1実施形態とは異なり、発光基板11の線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が発光基板11側に凸となる湾曲形状を有し、発光基板11が輝度均一化シート13側に凸となる湾曲形状を有し、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、発光基板11の湾曲度合いよりも大きいように構成されている。また、保持部材16の底面部161は、表示装置700をX方向に沿って切断した断面において、発光基板11側に凸となる湾曲形状である。また、発光基板11および輝度均一化シート13は、位置決め位置から離れる方向に向かうに従い、発光基板11の接平面TP7aと、発光基板11の接平面TP7aの垂直方向におけるの輝度均一化シート13の接平面TP7bとのなす角度θ7(不図示)が大きくなるように、互いに湾曲している。
【0074】
第7実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0075】
(第7実施形態の効果)
第7実施形態では、上記のように、発光基板11の線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が発光基板11側に凸となる湾曲形状を有し、発光基板11が輝度均一化シート13側に凸となる湾曲形状を有し、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、発光基板11の湾曲度合いよりも大きいように構成されている。これにより、上記第1実施形態と同様に、温度変化に伴う発光基板11および輝度均一化シート13の相対位置関係のずれを低減することにより、温度変化に起因する輝度均一性の悪化を抑制することができる。
【0076】
また、第7実施形態のその他の効果は、第1実施形態と同様である。
【0077】
[第8実施形態]
次に、
図12を参照して、第8実施形態による表示装置の構成について説明する。第8実施形態では、第1実施形態とは異なり、保持部材16が、第1の保持部材16aと、第1の保持部材16aの内周面側に設けられる第2の保持部材16bとを含むように構成されている。
【0078】
第8実施形態における第1の保持部材16aは、輝度均一化シート係合用突起部165が設けられていない点以外は、第1実施形態の保持部材16と同様の構成である。第1の保持部材16aは、前面側に開口が設けられた箱形状であり、底面部161aと、側面部162aとを有している。側面部162aには、第1の湾曲保持部163aと、発光基板係合用突起部164aとを有する。第1の湾曲保持部163aは、後述する第2の保持部材16bの凹部166を保持する。発光基板係合用突起部164aは、第1実施形態と同様に発光基板11を位置決めして固定するとともに、後述する第2の保持部材16bの切り欠き部167と係合し、第2の保持部材16bを位置決めして固定する。
【0079】
第2の保持部材16bは、前面側および背面側に開口が設けられた筒形状であり、側面部162bを有している。第2の保持部材16bは、第1の保持部材16aの内周面側に設けられる。第2の保持部材16bは、側面部162bに、内側に突出する第2の湾曲保持部163bを有する。第2の湾曲保持部163bは、第1実施形態の湾曲保持部163と同様に、輝度均一化シート13の周縁を支持するとともに、輝度均一化シート13の湾曲形状を保持する。第2の湾曲保持部163bには、第1の保持部材16aの発光基板係合用突起部164aと係合するための切り欠き部167と、輝度均一化シート13の切り欠き部と係合するための輝度均一化シート係合用突起部165bとを有する。第2の保持部材16bの外周側における第2の湾曲保持部163bに対応する部分には凹部166が形成されており、凹部166は第1の湾曲保持部163aに当接して保持される。第2の保持部材16bは、たとえば白色の樹脂のような第1の保持部材16aに比べて反射率が高い材料で形成されている。
【0080】
第8実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0081】
(第8実施形態の効果)
第8実施形態では、上記のように、保持部材16は、第1の保持部材16aと、第1の保持部材16aの内周面側に設けられ、第1の保持部材16aに比べて反射率が高い材料で形成される第2の保持部材16bとを含んでいる。これにより、第2の保持部材16bの側面で光を反射させることにより光の利用効率を向上させることができるため、発光装置1の輝度を向上させることができる。
【0082】
また、第8実施形態のその他の効果は、第1実施形態と同様である。
【0083】
[第9実施形態]
次に、
図13および
図14を参照して、第10実施形態による表示装置の構成について説明する。第9実施形態では、第8実施形態とは異なり、第2の保持部材16cの発光基板11側の開口に、格子状の平板部材168cが設けられている。この格子状の交点部分には、輝度均一化シート13の発光基板11側の表面に当接する柱状部材169が形成されている。格子状の平板部材168cは、格子の間隙部分に発光基板11上の発光素子111が配置されるように形成されている。本実施形態においては、複数の交点部分のうち中央部の4つの交点部分にそれぞれ柱状部材169が1つずつ形成されているが、柱状部材169の位置および数は特に限定されない。
【0084】
第9実施形態のその他の構成は、上記第8実施形態と同様である。
【0085】
(第9実施形態の効果)
第9実施形態では、上記のように、第2の保持部材16cは、輝度均一化シート13の発光基板11側の表面に当接する柱状部材169を有している。これにより、輝度均一化シート13が自重により発光基板11側に撓むことを防止することができる。
【0086】
また、第9実施形態のその他の効果は、第8実施形態と同様である。
【0087】
[第10実施形態]
次に、
図15および
図16を参照して、第101実施形態による表示装置の構成について説明する。第10実施形態では、第8実施形態とは異なり、第2の保持部材16dの発光基板11側の開口に、格子状の隔壁168dが設けられている。この格子状の隔壁168dは、発光素子111のそれぞれを区画し、かつ、輝度均一化シート13の発光基板11側の表面に当接している。
【0088】
第10実施形態のその他の構成は、上記第8実施形態と同様である。
【0089】
(第10実施形態の効果)
第10実施形態では、上記のように、第2の保持部材16dは、発光素子111のそれぞれを区画し、かつ、輝度均一化シート13の発光基板11側の表面に当接する、格子状の隔壁168dを有している。これにより、輝度均一化シート13が自重により発光基板11側に撓むことを防止しつつ、ローカルディミングと呼ばれる部分調光処理を行うことができる。
【0090】
また、第10実施形態のその他の効果は、第8実施形態と同様である。
【0091】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0092】
たとえば、上記第1実施形態では、輝度均一化シート13が発光基板11側に凸となる湾曲形状を有する例を示したが、本発明はこれに限らない。発光基板11および輝度均一化シート13のうちの少なくとも線膨張係数が大きい方が、線膨張係数の小さい方に向かって凸または凹となるドーム形状を有し、線膨張係数が大きい方の湾曲度合いが、線膨張係数が小さい方の湾曲度合いよりも大きい構成としてもよい。たとえば、発光基板11の線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が発光基板11側に凸または凹となるドーム形状を有し、発光基板11が平面形状を有し、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、発光基板11の湾曲度合いよりも大きいように構成されていてもよい。この構成であっても、線膨張係数が大きい方の湾曲部分において、第1~第10実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0093】
また、たとえば、上記第1実施形態では、輝度均一化シート13が発光基板11側に凸となる湾曲形状を有する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、輝度均一化シート13が、発光基板11側に凸となる湾曲形状と、さらにこの湾曲部分の一方端に接続される平面形状とを有していてもよい。この構成であっても、輝度均一化シート13の湾曲部分において、第1~第10実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。なお、発光基板11および輝度均一化シート13の位置決め位置は、保持部材16のX方向の中央部に設けられてもよいし、保持部材16のX方向の中央部から離れた位置に設けられてもよい。
【0094】
また、たとえば、輝度均一化シート13の湾曲度合いは、X方向において位置決め位置を中心として非対称であってもよい。この構成であっても、第1~第10実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。なお、発光基板11および輝度均一化シート13の位置決め位置は、保持部材16のX方向の中央部に設けられてもよいし、保持部材16のX方向の中央部から離れた位置に設けられてもよい。また、発光基板11の線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有する輝度均一化シート13が発光基板11側に凸または凹となるドーム形状を有し、発光基板11が平面形状を有し、かつ、発光基板11および輝度均一化シート13の位置決め位置が保持部材16のX方向の中央部から離れた位置に設けられる場合、輝度均一化シート13の形状は、半卵形状であってもよい。
【0095】
また、たとえば上記第1実施形態では、保持部材16が発光基板係合用突起部164および輝度均一化シート係合用突起部165を有し、発光基板11が発光基板係合用突起部164に係合する切り欠き部を有し、輝度均一化シート13が輝度均一化シート係合用突起部165に係合する切り欠き部を有している例を示したが、本発明はこれに限られない。発光基板11および輝度均一化シート13を保持部材16を介して相対的な位置が決められた状態で固定することができれば、これらの係合に係る構成は特に限定されない。
【0096】
また、たとえば上記第1実施形態では、発光基板11および輝度均一化シート13は、平面視において4つの辺を含む矩形状を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、発光装置1の各部(発光基板11、反射シート12、輝度均一化シート13、拡散部材14、光学シート15、保持部材16)は、表示パネル2の形状に応じた形状に形成されていればよく、矩形状以外の、円形状、楕円形状、多角形状、異形状(例えば、凹部または凸部を含む形状)などであってもよい。
【符号の説明】
【0097】
100、200、300、400、500、600、700 表示装置
1 発光装置
2 表示パネル
11 発光基板
111 発光素子
13 輝度均一化シート
131 貫通孔
14 拡散部材
15 光学シート
16 保持部材
16a 第1の保持部材
16b、16c、16d 第2の保持部材
168d 隔壁
169 柱状部材