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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024071768
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】セルフ給油管理システム
(51)【国際特許分類】
   B67D 7/32 20100101AFI20240517BHJP
【FI】
B67D7/32 A
B67D7/32 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024060462
(22)【出願日】2024-04-03
(62)【分割の表示】P 2019224005の分割
【原出願日】2019-12-11
(71)【出願人】
【識別番号】000004444
【氏名又は名称】ENEOS株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000110099
【氏名又は名称】トキコシステムソリューションズ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000001122
【氏名又は名称】株式会社日立国際電気
(74)【代理人】
【識別番号】100126099
【弁理士】
【氏名又は名称】反町 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】西野 圭太
(72)【発明者】
【氏名】清水 陽一郎
(72)【発明者】
【氏名】桜井 崇広
(72)【発明者】
【氏名】小向 重美
(72)【発明者】
【氏名】野澤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】戸田 一浩
(72)【発明者】
【氏名】安井 理
(57)【要約】
【課題】監視装置が利用者の異常行動を判定し、店員が当該判定内容も確認して異常の有無を容易に判断することができるので、店員の給油所内の確認の手間を低減させることができる。
【解決手段】セルフ給油管理システムは、給油を行う利用者を撮像する手段と、前記撮像した画像に基づいて当該利用者の行動について異常・正常・不明の判定をする手段と、利用者の給油プロセスごとの行動が異常または不明の判定をした場合、給油を停止または禁止する手段と、前記判定の根拠となる画像を表示する管理端末と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給油を行う利用者を撮像する手段と、
前記撮像した画像に基づいて当該利用者の行動について異常・正常・不明の判定をする手段と、
利用者の給油プロセスごとの行動が異常または不明の判定をした場合、給油を停止または禁止する手段と、
前記判定の根拠となる画像を表示する管理端末と、
を含むことを特徴とするセルフ給油管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルフ給油管理システム、セルフ給油管理システムの制御方法、及び、セルフ給油ステーションに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のセルフ給油ステーションでは、セルフ給油ステーションの建屋の制御室にて店員が目視、あるいは監視モニターで利用者の給油行動、安全性、危険行動を監視し、制御装置により給油許可を出していた(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-269018号公報
【特許文献2】特開平10-264995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既述の従来のセルフ給油ステーションでは、制御室にて店員が目視、あるいは監視モニターで利用者の給油行動、安全性、危険行動を監視し、制御装置により給油許可を出していたが、店員が目視、あるいは監視モニターで確認しにくい場合には、現場まで出向き、確認する等の手間が掛かる。
【0005】
そこで、このような場合、監視装置(AIロボット)により、撮影された画像から利用者の異常行動の有無を判定することも考えられるが、いわゆる教師データが少ない場合や利用者が偶然にイレギュラーな行動をしてしまう等、異常行動でなくとも監視装置だけでは正確な判定ができないことがある。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、少なくとも監視装置(AIロボット)が撮影された画像から利用者の異常行動の有無を判定し、その判定の根拠となった情報(画像等)を店員が確認することによって、容易に利用者の異常行動の有無を把握でき、店員の確認の手間を低減させることができるセルフ給油管理システム、セルフ給油管理システムの制御方法、及び、セルフ給油ステーションを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るセルフ給油システムは、
給油を行う利用者を撮像する手段と、
前記撮像した画像に基づいて当該利用者の行動について異常・正常・不明の判定をする手段と、
利用者の給油プロセスごとの行動が異常または不明の判定をした場合、給油を停止または禁止する手段と、
前記判定の根拠となる画像を表示する管理端末と、
を含むことを特徴とする。
【0008】
前記セルフ給油管理システムにおいて、
前記管理端末に、判定の根拠の画像に加え、当該判定の根拠となった画像周辺のライブ画像を表示する手段を有するようにしてもよい。
【0009】
前記セルフ給油管理システムにおいて、
前記管理端末の操作によって、給油を停止または禁止することができることを特徴とする。
【0010】
前記セルフ給油管理システムにおいて、
給油プロセスが停止または禁止された場合、管理端末上の操作によって停止解除または禁止解除する手段を有するようにしてもよい。
【0011】
前記セルフ給油管理システムにおいて、
利用者の行動の内容を給油手順ごとに異常・正常・不明の判定し、判定した前記利用者の行動の内容の履歴を前記管理端末に表示する手段を有するようにしてもよい。
【0012】
前記セルフ給油管理システムにおいて、
前記判定をする手段が、機械学習によって作成された画像データベースの教師データを用いて異常・正常・不明の判定を行い、判定が終了すると判定した撮像を用いて機械学習によって画像データベースを更新するようにしてもよい。
【0013】
本発明の一態様に係る給油所は、
給油を行う利用者を撮像する手段と、
前記撮像した画像に基づいて当該利用者の行動について異常・正常・不明の判定をする手段と、
利用者の給油プロセスごとの行動が異常または不明の判定をした場合、給油を停止または禁止する手段と、
前記判定の根拠の画像を表示する管理端末と、
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るセルフ給油管理システムによれば、監視装置が利用者の異常行動を判定し、店員が当該判定内容も確認して異常の有無を容易に判断することができるので、店員の給油所内の確認の手間を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本実施形態に係るセルフ給油ステーションにおけるセルフ給油管理システム100の構成の一例を示す図である。
図2図2は、図1に示すセルフ給油管理システム100の管理端末(携帯端末)Xの表示部Hの構成の一例を示す図である。
図3図3は、図1に示すセルフ給油管理システム100の全体的なセルフ給油における制御方法のフローの概念の一例を示す概念図である。
図4図4は、図1に示すセルフ給油管理システム100の全体的なセルフ給油における制御方法のフローの概念の他の例を示す概念図である。
図5A図5Aは、図1に示すセルフ給油管理システム100の給油時の具体的なフローの一例を示すフロー図である。
図5B図5Bは、図5Aに続く、図1に示すセルフ給油管理システム100の給油時の具体的なフローの一例を示すフロー図である。
図5C図5Cは、図5Bに続く、図1に示すセルフ給油管理システム100の給油時の具体的なフローの一例を示すフロー図である。
【0016】
[セルフ給油管理システム]
ここで、図1は、本実施形態に係るセルフ給油ステーションにおけるセルフ給油管理システム100の構成の一例を示す図である。また、図2は、図1に示すセルフ給油管理システム100の管理端末(携帯端末)Xの表示部Hの構成の一例を示す図である。
【0017】
本発明において、セルフ給油は、利用者が自ら利用者の操作によって車両への給油を行うことであって、例えば、利用者が車両を停止エリアに停止し、給油の種類・量を選択し、静電気を除去し、オイルガン(ノズル)をディスペンサより取り外し、給油口にオイルガンを挿入し、給油を開始し、給油を終了し、オイルガンをディスペンサに戻し、店を出る等の行動を、店員等の確認を経て専ら利用者が自らおこなう給油をいう。
【0018】
図1に示すセルフ給油管理システム100は、例えば、利用者(給油者)MWの操作によるディスペンサDを用いた車両Wへの給油を許可して、給油を実施するようになっている。なお、当該セルフ給油ステーションにおいて給油される油種は、ガソリン、軽油やLPG等の油である。
【0019】
そして、このセルフ給油管理システム100は、例えば、図1に示すように、監視装置Y(判断手段および表示手段)と、管理端末(携帯端末)Xと、制御装置SSC(給油停止・禁止)と、監視カメラC(撮像手段)と、センサーSと、ディスペンサDと、サーバーZと、を備える。なお、各図及び以下の記載では、管理端末の一態様として、店員MXに所持されて持ち運びされるタブレット等の携帯端末Xの例を説明するが、当該管理端末が所定の位置に設置(固定)された端末である場合も、同様に説明される。
【0020】
[監視カメラ]
また、監視カメラCは、給油を行う利用者を撮像する手段であり、例えば、図1に示すように、少なくとも利用者MWの操作による給油の行動を撮像し、撮像して得られた画像データを監視装置Yに出力するようになっている。
【0021】
そして、この監視カメラCは、例えば、少なくともディスペンサDの周辺を撮像して画像データを取得するディスペンサD用カメラと、少なくともディスペンサDにより給油される車両Wが停止する停止エリアを撮像して画像データを取得する停止エリア用カメラと、を含む。
【0022】
なお、ここでは、上記「ディスペンサの周辺」とは、ディスペンサ本体を監視することのできる範囲であり判定の根拠となった画像周辺の範囲を意味する。
【0023】
さらに、車両Wの給油口を撮像するカメラを含んでいてもよい。
【0024】
[センサー]
また、センサーSは、例えば、図1に示すように、利用者MWの操作による給油や行動にともなって発生する、音声、温度、臭い、光、又は、油漏洩の少なくとも何れかを検知して、検知結果を監視装置Yに出力するようになっている。
【0025】
そして、このセンサーSは、例えば、ディスペンサDの周辺、及び/又は、ディスペンサDにより給油される車両Wが停止する停止エリアに設置されている。
【0026】
なお、ここでは、上記「停止エリア」とは、給油のために車両が停止するエリアを意味しており、撮像は車両全体及び通常利用者が給油のために動く範囲を含むものである。
【0027】
[監視装置]
また、監視装置Yは、前記撮像した画像に基づいて当該利用者の行動について異常・正常・不明の判定をする手段および判定の根拠となった画像を管理端末Xに表示する手段を有する。
【0028】
例えば、図1に示すように、ディスペンサD及び制御装置SSCとは離間して設置されている。特に、監視装置Yは、例えば、当該セルフ給油ステーション内の建屋に配置されている。
【0029】
そして、この監視装置Yは、利用者MWの操作によるディスペンサDを用いた車両Wへの給油を、監視し、少なくとも利用者MWの行動を撮像して得られた画像データを分析した分析結果に基づいて、利用者MWが後述の異常行動か、正常行動か、それとも判定不能か判定を行う。
【0030】
また、この監視装置Yは、例えば、過去に取得された過去の利用者の操作によるディスペンサDを用いた車両Wへの給油の行動の画像に関する行動画像データを過去の利用者の異常行動又は正常行動として判定して分類別された分類別データを教師データとして機械学習された判定モデルを用いて、今回の利用者MWが異常行動をしているか否かを判定するようになっている。そして、判定が終了すると判定を行った画像を前記画像データベースZ1に登録し教師データの一部としていく。
【0031】
特に、監視装置Yは、例えば、今回取得した今回の利用者MWの操作によるディスペンサDを用いた車両Wへの給油の行動画像に関する行動画像データと、既述の分類別データのうち異常行動と判定された行動画像データとの近似度を計算し、この計算結果に基づいて、利用者MWが異常行動をしているか否かを判定するようになっている。
【0032】
なお、上記「近似度」の計算は公知の方法を任意に使用することができる。例えば、特許第4701100号の公報に記載されているように、実行することができる。具体的には、映像から静止部分を除去し、映像の動作部分から立体高次局所自己相関特徴を利用し、特徴ベクトルを算出する。あるいは、特徴ベクトルはオプティカルフローを用いて算出してもよい。こうした特徴ベクトルを統計処理し、特徴量として表示する。そして、その特徴量を正常行動の特徴量と対比し、数値が近いほど近似度が高いとする方法がある。そして、数値の差にいくつかの閾値を設け、この範囲であれば正常、この範囲であれば不明、この範囲外であれば異常と判断することができる。また、特開2019-96179号公報に記載のように多層式ニューラルネットワークを使用して、利用者の行動を判定してもよい。
【0033】
さらに、監視装置Yは、例えば、図1に示すように、画像データを分析した分析結果及びセンサーSが検知した検知結果に基づいて、利用者MWが異常行動をしているか否かを判定するようになっている。
【0034】
この判定は、給油プロセスごとに行うのが一般的である。ここで、給油プロセスとは、給油するため利用者がセルフ給油スタンド内でおこなう行為を分割したものであって、例えば、利用者が車両を停止エリアに停止し、給油の種類・量を選択し、静電気を除去し、オイルガンをディスペンサから取り外し、給油口にオイルガンのパイプを挿入し、給油を開始し、給油を終了し、給油口からオイルガンのパイプを外し、オイルガンをディスペンサに戻し、店を出る等の入店から退出までの各行動を意味する。なお、具体的には、給油の開始は、オイルガンのレバー操作することによりオイルガンのパイプから油が吐出されることにより行われる。
【0035】
また、ここで、前述した監視装置Yによる正常、異常、不明の判断について、例えば、オイルガンのパイプの半分以上が給油口に挿入されている場合には、”正常”と判断し、オイルガンのパイプ先端部が給油口より外れている場合には、”異常”と判断し、オイルガンのパイプの先端部のみが給油口に挿入されている場合には”不明”と判断する。
【0036】
なお、異常行動については、ステップごとだけではなく、喫煙などの全体通しての危険を判定してもよい。
【0037】
そして、この監視装置Yは、例えば、センサーSで過去に取得した信号データ(ビッグデータ)を用いて、過去の利用者の異常行動のデータとの比較に基づいて、今回の利用者MWに異常行動が有るか否かを判定するようになっている。
【0038】
この時の利用者MWの行動の判定に使用された画像は、監視装置Yから管理端末Xに送信され表示される。また、管理端末Xには、利用者MWのライブ画像も表示されてよいが、この制御を監視装置Yが行って行ってもよい。
【0039】
この監視装置Yは、例えば、図1に示すように、画像分析装置Y1と、インターフェースY2と、無線装置Y3と、を備える。
【0040】
そして、画像分析装置Y1は、例えば、図1に示すように、監視カメラCにより取得した少なくとも給油開始前及び/又は給油開始後の利用者MWの行動の画像の情報を分析し、この利用者MWが異常行動をしているか否かを判定するようになっている。
【0041】
より詳しくは、この画像分析装置Y1は、AIロボット(人工知能)を備えており、過去に取得された過去の利用者の操作によるディスペンサDを用いた車両Wへの給油の行動の画像に関する行動画像データを過去の利用者の異常行動又は正常行動として判定して分類別された分類別データを、教師データとして機械学習された判定モデルを用いて、今回の利用者MWが異常行動をしているか否かを判定するようになっている。そして、判定が終了すると判定を行った画像を前記画像データベースZ1に登録し教師データの一部としていく。
【0042】
また、無線装置Y3は、例えば、図1に示すように、少なくとも携帯端末Xと無線通信するようになっている。
【0043】
また、インターフェースY2は、例えば、図1に示すように、監視カメラ、センサーS、制御装置SSC、画像分析装置Y1、及び、無線装置Y3の間に介在している。
【0044】
[サーバー]
また、サーバーZは、例えば、図1に示すように、監視装置Yにより過去に取得された過去の利用者の操作によるディスペンサDを用いた車両Wへの給油の行動の画像に関する行動画像データを過去の利用者の異常行動又は正常行動として判定して分類別された分類別データを、教師データとして機械学習するようになっている。そして、このサーバーZは、既述の判定モデルのプログラムを更新するようになっている。
【0045】
このサーバーZは、例えば、図1に示すように、画像データベースZ1と、画像認識及び機械学習部Z2と、を備える。
【0046】
そして、画像データベースZ1は、監視装置Yにより過去に取得された過去の利用者の操作によるディスペンサDを用いた車両Wへの給油の行動の画像に関する行動画像データを、記憶するようになっている。
【0047】
また、画像認識及び機械学習部Z2は、既述の行動画像データを過去の利用者の異常行動又は正常行動として判定して分類別された分類別データを、教師データとして機械学習し、既述の判定モデルのプログラムを更新するようになっている。
【0048】
画像データベースの分類データはとは、画像そのものを複数登録するのみならず、利用者の行動を異常・正常・不明の判定のそれぞれに分けて数値化してあるものでもよい。
【0049】
[管理端末]
既述のように、本実施形態では、管理端末の一態様として、店員MXに所持されて持ち運びされるタブレット等の携帯端末Xの例を説明するが、当該管理端末が所定の位置に設置(固定)された端末である場合も、同様に説明される。
【0050】
この管理端末である携帯端末Xは、異常行動、不明、正常行動の判定の根拠となった画像を表示する。また、ライブ画像を表示してもよい。ここでライブ画像は、当該判定の根拠となった画像周辺の画像を意味する。
【0051】
例えば、図1に示すように、監視装置Yが取得した情報(監視カメラCから取得した画像データやセンサーSの検知結果等、監視装置Yの判定結果、及び判定の根拠となった画像を、監視装置Yから取得して出力・表示するとともに、車両Wへの給油を監視する店員MXにより操作されるようになっている。
【0052】
この携帯端末Xは、例えば、無線通信により、判定結果を含む情報を監視装置Yから受信するとともに、店員MXの操作に応じた情報(指示)を監視装置Yに送信するようになっている。なお、この携帯端末Xは、有線通信により、判定結果を含む情報を監視装置Yから受信するとともに、店員MXの操作に応じた情報(指示)を監視装置Yに送信するようにしてもよい。
【0053】
また、この携帯端末Xは、必要に応じて、店員MXの操作に応じた情報(指示)を制御装置SSCに送信するようにしてもよい。
【0054】
特に、この携帯端末Xは、例えば、図1に示すように、監視装置Y及び制御装置SSCとは別に設けられている。特に、この携帯端末Xは、監視装置Yと無線通信又は無線通信で接続された遠隔地で店員MXが操作するようになっている。
【0055】
ここで、この携帯端末Xは、例えば、図1に示すように、表示部Hと、操作部Aと、通信部Tと、報知部Eと、制御部CNTと、を備える。
【0056】
そして、携帯端末Xの表示部Hは、例えば、既述の監視装置Yが取得した情報及び監視装置Yの判定結果等の所定の情報を表示するようになっている。この表示部Hは、例えば、タッチパネルである。なお、携帯端末Xの表示部Hには、後述の制御装置SSCの表示部G1に表示される内容と同様の内容が表示されるようにしてもよい。
【0057】
この携帯端末Xの表示部Hは、例えば、図2に示すように、レーン制御状態表示部CVと、ライブ画像表示部LVと、判定画像(判定の根拠となった画像)表示部JVと、履歴表示部LGと、ボタン表示部SWと、を備えている。
【0058】
そして、レーン制御状態表示部CVは、各ディスペンサDを示すディスペンサマークCV1と、各レーンの給油位置CV2と、を表示するようになっている。
【0059】
なお、各給油位置CV2の表示には、各レーンのディスペンサDの制御状態(給油待又は待機中であるか否か、油種、給油量やその他の注文内容等)が含まれている。
【0060】
また、ライブ画像表示部LVは、車両Wへの給油状態を中継するために利用者MWの行動を撮像して得られている画像データに基づいたライブ画像を表示するようになっている。
【0061】
また、判定画像表示部JVは、監視装置Yの判定結果の根拠となる、利用者MWの行動を撮像して得られた画像データに基づいた判定と判定画像を、表示するようになっている。
【0062】
また、履歴表示部LGは、監視装置Yが判定した利用者MWの給油プロセスごとの行動の内容の履歴(判定時間、イベントログ)を、表示するようになっている。
【0063】
また、ボタン表示部SWは、店員MXが操作入力するための操作部Aにも対応する、「確認」ボタン、「許可」ボタン、「停止」ボタン、「停止解除」ボタン等を、表示するようになっている。
【0064】
このように、例えば、携帯端末Xは、監視装置Yが取得した情報及び監視装置Yの判定結果を、監視装置Yから取得して履歴表示部LGに表示するとともに、車両Wへの給油状態を中継するために利用者MWの行動を撮像して得られている画像データに基づいた(当該画像データ周辺の)ライブ画像をライブ画像表示部LVに表示するようになっている。
【0065】
さらに、携帯端末Xは、監視装置Yの判定結果の根拠となる、利用者MWの行動を撮像して得られた画像データに基づいた判定画像を、判定画像表示部JVに表示するようになっている。
【0066】
また、携帯端末Xは、監視装置Yが判定した利用者MWの行動の内容の履歴(イベントログ)を、監視装置Yから取得して、当該判定画像を判定画像表示部JVに表示するとともに、履歴表示部LGに表示するようになっている。
【0067】
また、携帯端末Xは、新たに監視装置Yが判定した利用者MWの行動の内容を当該履歴(判定時間LG1、判定内容LG2、判定結果LG3等のイベントログ)に追加するように、履歴表示部LGに表示するようになっている。
【0068】
また、携帯端末Xは、利用者MWが異常行動をしているか否かを監視装置Yが判定した判定時刻を、監視装置Yから取得して、監視装置Yが判定した利用者MWの行動の内容の当該履歴(イベントログ)とともに、履歴表示部LGに表示するようになっている。
【0069】
このように、店員MXは、携帯端末Xの表示部Hに表示された、当該判定画像や履歴等を確認することで、異常の有無をより正確に判断できるようになっている。
【0070】
また、携帯端末Xの操作部Aは、例えば、図1に示すように、店員MXが操作入力するためのものである。この操作部Aは、例えば、店員MXが操作するための「確認」ボタン、「許可」ボタンや「停止」ボタン等の各種の操作や選択のためのボタン等を表示するタッチパネルの部分(ボタン表示部SW)であり、この場合、当該タッチパネルは、上述のように、表示部Hとしても機能することとなる。
【0071】
また、携帯端末Xの通信部Tは、監視装置Y及び/又は制御装置SSCと無線通信又は無線通信して、所定の情報や指令等のデータを送受信するようになっている。
【0072】
また、携帯端末Xの報知部Eは、店員MXに所定の情報を報知するようになっている。この報知部Eは、所定のブザー音を出力するようになっている。若しくは、報知部Eは、表示部Hのうちの所定の情報を出力する部分に対応するようにしてもよい。
【0073】
また、携帯端末Xの制御部CNTは、例えば、CPU等のコンピュータにより構成され、表示部H、操作部A、報知部E、及び、通信部Tの動作を制御して、携帯端末Xの必要な処理を実行するようになっている。
【0074】
[制御装置]
また、制御装置SSCは、監視装置Yが利用者の行動が異常または不明の判定をした場合や管理端末X上からの操作によって、停止の信号または禁止の信号が送られた場合、給油を停止または禁止する手段、および、管理端末X上からの操作によって、停止解除または禁止解除をする手段である。
【0075】
ここで給油を停止とは、給油中に停止の信号が発せられた際に、現に給油している燃料の供給をできなくすることを意味し、禁止とは燃料の給油前に燃料の供給をできなくすることをいう。
【0076】
例えば、図1に示すように、少なくとも監視装置Yの判定結果及び店員MXによる携帯端末Xの操作に応じて、利用者MWの操作によるディスペンサDを用いた車両Wへの給油を制御するようになっている。
【0077】
例えば、制御装置SSCは、利用者MWによる給油の許可を指示する携帯端末Xへの店員MXの操作入力に応じて、ディスペンサDを用いた車両Wへの給油を実行するようにしてもよい。
【0078】
一方、制御装置SSCは、監視装置Yの判定結果や、利用者MWによる給油の禁止または停止を指示する携帯端末Xへの店員MXの操作入力に応じて、ディスペンサDを用いた車両Wへの給油を中断(禁止)するようになっている。
【0079】
制御装置SSCは、監視装置Yが、利用者MWが正常行動をしていると判定する場合には、ディスペンサDを用いた車両Wへの給油を許可するようになっている。この際、安全のために、店員が許可を出すシステムを加えてもよい。
【0080】
既述の利用者MWの「正常行動」とは、例えば、利用者MWの給油の注文、利用者MWの静電気の除去、又は、利用者MWの車両Wの給油口へのディスペンサDのノズルの挿入や、その他の給油のために必要な正常な行動である。
【0081】
制御装置SSCは、監視装置Yが、各給油プロセスにおいて利用者MWが異常行動または判定不能な行動をしていると判定する場合には、ディスペンサDを用いた車両Wへの給油を停止または禁止するようになっている。
【0082】
なお、監視装置Yの判定結果、携帯端末Xの操作入力の情報、及び、その他の情報(監視カメラCが撮像した画像データやセンサーSの検知結果等)は、監視装置YのインターフェースY2を介して、この制御装置SSCに送信されるようになっているが、例えば、携帯端末Xから、この制御装置SSCに必要な情報が送信されるようにしてもよい。
【0083】
ここで、この制御装置SSCは、例えば、図1に示すように、表示部G1と、操作部G2と、制御部G3と、報知部G4と、を備える。
【0084】
そして、制御装置SSCの表示部G1は、例えば、既述の監視装置Yが取得した情報及び監視装置Yの判定結果等の所定の情報を表示するようになっている。この表示部G1は、例えば、タッチパネルである。なお、既述のように、この制御装置SSCの表示部G1には、携帯端末Xの表示部Hと同じ情報(画像)が表示されるようにしてもよい。
【0085】
また、制御装置SSCの操作部G2は、例えば、図1に示すように、店員MXが操作入力するためのものである。この操作部G2は、例えば、店員MXが操作するための「確認」ボタン、「許可」ボタンや「停止」ボタン等の各種の操作や選択のためのボタン等を表示するタッチパネルの部分であり、この場合、当該タッチパネルは、上述のように、制御装置SSCの表示部G2としても機能することとなる。
【0086】
また、制御装置SSCの報知部G4は、店員MXに所定の情報を報知するようになっている。この報知部G4は、所定のブザー音を出力するようになっている。若しくは、この報知部G4は、表示部G1のうちの所定の情報を出力する部分に対応するようにしてもよい。
【0087】
また、制御装置SSCの制御部G3は、例えば、CPU等のコンピュータにより構成され、表示部G1、操作部G2、及び報知部G4の動作を制御して、制御装置SSCの必要な処理を実行するようになっている。
【0088】
[セルフ給油管理システムの全体的なセルフ給油における制御方法のフローの概念]
ここで、既述のような構成及び機能を有するセルフ給油管理システム100の制御方法の全体的なセルフ給油における制御方法のフローの概念の一例について説明する。
【0089】
図3は、図1に示すセルフ給油管理システム100の全体的なセルフ給油における制御方法のフローの概念の一例を示す概念図である。
【0090】
先ず、例えば、この図3に示すように、利用者MWが当該セルフ給油ステーションに車両Wに乗車して来店し、ディスペンサDが近接する停止エリアに車両Wを停車させて、降車後、給油のための行動を開始する(ステップS1)。
【0091】
このとき、監視カメラCは、少なくとも利用者MWの操作による給油の行動の撮像を開始し、撮像して得られた画像データを監視装置Yに出力する。さらに、センサーSは、利用者MWの操作による給油や行動にともなって発生する、音声、温度、臭い、光、又は、油漏洩の少なくとも何れかの検知を開始して、この検知結果を監視装置Yに出力する。
【0092】
そして、監視装置Yは、監視カメラCが利用者MWの行動を撮像して得られた画像データを分析した分析結果及びセンサーSの検知結果に基づいて、利用者MWが異常行動をしているか否かを判定する(ステップS2)。
【0093】
そして、監視装置Yが、ステップS2において、利用者MWが給油のための正常行動をしていると判定した場合には、この判定結果に基づいて制御装置SSCにより利用者MWによる給油が許可され(ステップS3)、利用者MWによる給油が完了する(ステップS4)。
【0094】
一方、監視装置Yが、ステップS2において、利用者MWが異常行動をしていると判定している場合には、この判定結果に基づいて制御装置SSCにより利用者MWによる給油が禁止される(ステップS5)。この際、店員MXの携帯端末Xには、アラームとともに判定の根拠の画像を管理端末に表示される。そして、店員MXは、その画像を確認し、異常行動か否か目視で確認する。その後、異常行動であれば、画像を確認した店員MXによる携帯端末X(若しくは制御装置SSC)への操作入力に基づいて、制御装置SSCはディスペンサDを用いた車両Wへの給油が再度禁止され、目視の結果問題がなければ給油は再開される(ステップS6)。
【0095】
また、監視装置Yが、ステップS2において、利用者MWの行動を判定できない場合には、この判定結果に基づいて制御装置SSCにより利用者MWによる給油が禁止され(ステップS7)、店員によって判定の根拠となった画像が確認される。その後、店員MXによる携帯端末X(若しくは制御装置SSC)への操作入力に基づいて、制御装置SSCはディスペンサDを用いた車両Wへの給油を再度禁止又は許可され(ステップS8)、利用者MWによる給油が完了する。
【0096】
また、図4は、図1に示すセルフ給油管理システム100の全体的なセルフ給油における制御方法のフローの概念の他の例を示す概念図である。なお、この図4に示すステップS1~S6のフローは、既述の図3に示すステップS1~S6のフローと同様であり、ステップS11~S13が既述の図3に示すステップと異なる。
【0097】
すなわち、例えば、この図4に示すように、利用者MWが当該セルフ給油ステーションに車両Wに乗車して来店し、ディスペンサDが近接する停止エリアに車両Wを停車させて、降車後、給油のための行動を開始する(ステップS1)。
【0098】
このとき、監視カメラCは、少なくとも利用者MWの操作による給油の行動の撮像を開始し、撮像して得られた画像データを監視装置Yに出力する。さらに、センサーSは、利用者MWの操作による給油にともなって発生する、音声、温度、臭い、光、又は、油漏洩の少なくとも何れかの検知を開始して、検知結果を監視装置Yに出力する。
【0099】
そして、監視装置Yは、監視カメラCが利用者MWの行動を撮像して得られた画像データを分析した分析結果及びセンサーSの検知結果に基づいて、利用者MWが異常行動をしているか否かを判定する(ステップS2)。
【0100】
そして、監視装置Yが、ステップS2において、利用者MWが給油のための正常行動をしていると判定した場合には、この判定結果に基づいて制御装置SSCにより利用者MWによる給油が許可され(ステップS3)、利用者MWによる給油が完了する(ステップS4)。
【0101】
一方、監視装置Yが、ステップS2において、利用者MWが異常行動をしていると判定した場合には、この判定結果に基づいて制御装置SSCにより利用者MWによる給油が停止され(ステップS5)、携帯端末Xに表示された判定の根拠となる画像が表示部Hに表示され、その後、店員MXによる携帯端末X(若しくは制御装置SSC)への操作入力に基づいて、制御装置SSCはディスペンサDを用いた車両Wへの給油が再度停止又は許可される(ステップS6)。
【0102】
また、監視装置Yが、ステップS2において、利用者MWの行動を判定できない場合には、店員MXが、携帯端末Xの表示部Hに表示される利用者MWの操作による給油の行動の画像データや目視に基づいて、利用者MWが異常行動をしているか否かを判定して(ステップS11)、店員MXによる携帯端末X(若しくは制御装置SSC)への操作入力に基づいて、制御装置SSCはディスペンサDを用いた車両Wへの給油を許可し(ステップS12)、利用者MWによる給油が完了する(ステップS13)。
【0103】
このように、上述の図3図4に示すセルフ給油管理システム100の制御フローによれば、監視装置(AIロボット)Yが利用者MWの異常行動を判定し、判定の根拠となった情報(画像等)を店員が確認することによって、容易に利用者の異常行動の有無を把握でき、店員の確認の手間を低減させることができる。さらに、監視装置(AIロボット)により制御を行わせるとともに、必要に応じて店員MXが利用者MWの異常行動を判定し、より給油に関する正確な判断をすることができる。
【0104】
特に、監視装置Yが、利用者MWが給油のための正常行動をしていると判定した場合には、この判定結果に基づいて制御装置SSCにより利用者MWによる給油が許可され、店員MXに代わって、利用者MWによる給油を完了させることができる(ステップS2~S4)。
【0105】
特に、監視装置(AIロボット)Yが利用者MWの異常行動を判定することで、店員が気づかない危険因子が削減され、より安全なセルフ給油ステーションの運用が可能となる。
【0106】
また、店員が給油箇所を目視出来る箇所に待機が必要であると言う消防法による規制を満足する形態で店員の配置の許容範囲が拡大する効果を奏している。
【0107】
[セルフ給油管理システム100の給油時の具体的なフロー]
次に、既述の図3図4に示すセルフ給油管理システム100の制御フローの概念を具体的に実施する、セルフ給油管理システム100の給油時の具体的なフローの一例について説明する。
【0108】
ここで、図5Aは、図1に示すセルフ給油管理システム100の給油時の具体的なフローの一例を示すフロー図である。また、図5Bは、図5Aに続く、図1に示すセルフ給油管理システム100の給油時の具体的なフローの一例を示すフロー図である。また、図5Cは、図5Bに続く、図1に示すセルフ給油管理システム100の給油時の具体的なフローの一例を示すフロー図である。なお、以下では、セルフ給油管理システム100における、店員MXにより操作される携帯端末Xの動作を中心に説明するが、制御装置SSCの動作に関しても同様に説明される。
【0109】
例えば、利用者MWが当該セルフ給油ステーションに車両Wに乗車して来店し、ディスペンサDが近接する停止エリアに車両Wを停車させて、降車後、給油のための行動を開始する。このとき、監視カメラCは、少なくとも利用者MWの操作による給油の行動の撮像を開始し、撮像して得られた画像データを監視装置Yに出力する。
【0110】
そして、例えば、図5Aに示すように、携帯端末Xは、表示部Hのレーン制御状態表示部CV2に、“待機中”を表示させる(図5AのステップS101)。
【0111】
その後、携帯端末Xは、所定時間毎に、表示部Hのライブ画像表示部LVに、各レーンのライブ画像を順次切り替えて表示させる(図5AのステップS102)。
【0112】
その後、監視装置Yが、利用者MXによる当該レーンのディスペンサDの給油設定が完了したか否かを判定する(図5AのステップS103)。
【0113】
このステップS103において、監視装置Yが利用者MXによる当該レーンのディスペンサDの給油設定が完了していないと判定した場合には、ステップS102に戻り、携帯端末Xは、所定時間毎に、表示部Hのライブ画像表示部LVに、各レーンのライブ画像を順次切り替えて表示させる。
【0114】
一方、ステップS103において、監視装置Yが利用者MXによる当該レーンのディスペンサDの給油設定が完了していると判定した場合には、携帯端末Xは、利用者MXがディスペンサDの静電気除去シートにタッチして静電気除去を完了したか否かに関する判定結果及び情報を監視装置Yから取得したか否かを判断する(図5AのステップS104)。
【0115】
そして、携帯端末Xは、このステップS104において当該静電気除去を完了したか否かに関する判定結果及び情報を監視装置Yから取得した後、監視装置Yが利用者MXによる当該レーンのディスペンサDから給油用のノズルが外されたか否かに関する判定結果及び情報を判定した情報を取得する(図5AのステップS105)。
【0116】
そして、携帯端末Xは、利用者MXによる当該レーンのディスペンサDから給油用のノズルが外されたと判定した判定結果及び情報を監視装置Yから取得すると、当該判定結果及び情報(判定画像、判定時間等)を表示部Hの履歴表示部LGや判定画像表示部JVに表示させる(図5AのステップS106)。
【0117】
そして、携帯端末Xは、レーン制御状態表示部CVの当該レーンに対応する給油位置CV2の表示を“待機中”から“給油待”に切り替えるとともに、ライブ画像表示部LVに、当該レーンのライブ画像を表示させる(図5AのステップS107)。
【0118】
そして、携帯端末Xは、報知部Eによる店員MXへの報知を実行する(図5AのステップS108)。
【0119】
この報知部Eの報知に応じて、店員MXが、携帯端末Xの表示部Hの履歴表示部LG、判定画像表示部JV、及び、ライブ画像表示部LVに表示された、当該判定画像や履歴等を確認することで、異常の有無を容易に把握できるようにし、店員の手間を低減することができるようになっている。
【0120】
その後、携帯端末Xは、例えば、図5Bに示すように、表示部Hのレーン制御状態表示部CVの当該レーンに対応する給油位置CV2が利用者MXの操作により選択されたかを判断する(図5BのステップS109)。
【0121】
そして、携帯端末Xは、表示部Hのレーン制御状態表示部CVの当該レーンに対応する給油位置CV2が利用者MXの操作により選択されたと判断した場合は、報知部Eによる店員MXへの報知を停止する(図5BのステップS110)。
【0122】
その後、携帯端末Xは、利用者MXの操作により選択された、表示部Hのレーン制御状態表示部CVの当該レーンに対応する給油位置CV2を選択表示(例えば、太い黒枠で表示)する(図5BのステップS111)。
【0123】
その後、利用者MXがディスペンサDのノズルを車両Wへ挿入する行動を開始すると、監視装置Yが、利用者MXによるディスペンサDのノズルの車両Wへの挿入に関して、異常行動であるか否かを判定する。
【0124】
そして、携帯端末Xは、利用者MXがディスペンサDの静電気除去シートにタッチして静電気除去を完了したか否かに関する判定結果及び情報を、監視装置Yから取得したか否かを判断する(図5BのステップS112)。
【0125】
そして、携帯端末Xは、このステップS112において静電気除去を完了したか否かに関する判定結果及び情報を監視装置Yから取得した場合には、静電気除去を完了したか否かに関する判定結果及び情報のうち、判定画像の情報を判定画像表示部LVに上書きするように表示させるとともに、判定時間や判定内容等を履歴表示部LGに表示させる(図5BのステップS113)。
【0126】
これにより、店員MXが、携帯端末Xの表示部Hの履歴表示部LG及び判定画像表示部JVに表示された、当該判定画像や履歴等を確認することで、異常の有無を容易に把握できるようにし、店員の手間を低減することができるようになっている。
【0127】
そして、店員MXにより携帯端末Xの表示部Hのボタン表示部SWに表示された許可ボタンが操作される(図5BのステップS114)ことで、制御装置SSCがディスペンサDのポンプを駆動させる(図5BのステップS115)。これにより、利用者MWによるディスペンサDを用いた車両Wへの給油が開始される。そして、監視装置Yは、給油開始後に利用者MWが異常行動をしているか否かを順次判定する。
【0128】
その後、携帯端末Xは、表示部Hのレーン制御状態表示部CVの当該レーンに対応する給油位置CV2の選択表示(例えば、太い黒枠で表示)を解除する(図5BのステップS116)。
【0129】
その後、携帯端末Xは、表示部Hのライブ画像表示部LVに各レーンのライブ画像を順次切り替えて表示させる(図5BのステップS117)。
【0130】
そして、携帯端末Xは、例えば、図5Cに示すように、監視装置Yが給油開始後に利用者MWの異常行動を検知していない場合(図5CのステップS119)には、ディスペンサDのノズルがノズル掛けに掛けられていることを確認(図5CのステップS120)することで、制御装置SSCがディスペンサDのポンプの駆動を停止させる(図5CのステップS121)。これにより、利用者MWによるディスペンサDを用いた車両Wへの給油が終了する。
【0131】
その後、携帯端末Xは、当該レーンに対応する判定画像、判定結果および情報を表示部Hから消去させる(ステップS122)。
【0132】
一方、監視装置Yが、既述のステップS119において給油開始後に利用者MWが異常行動をしていると判定した場合に、当該異常行動がノズルの給油口外れである場合(図5のステップS123)は、制御装置SSCがディスペンサDのポンプの駆動を停止させる(図5CのステップS124)。
【0133】
その後、携帯端末Xは、当該レーンのライブ画像をライブ画像表示部LVに表示させるとともに、判定画像の情報を判定画像表示部LVに上書きするように表示させるとともに、判定時間や判定内容等を履歴表示部LGに追加表示させる(図5CのステップS125)。
【0134】
これにより、店員MXが、携帯端末Xの表示部Hの履歴表示部LG及び判定画像表示部JVに表示された、当該判定画像や履歴等を確認することで、異常の有無を容易に把握できるようにし、店員の手間を低減することができるようになっている。
【0135】
その後、利用者MXの行動に問題無いことを確認した店員MXにより携帯端末Xの表示部Hのボタン表示部SWに表示された確認ボタンが操作される(図5CのステップS126)ことで、店員MXが確認済であることを示す「確認済」の表示を履歴表示部LGに追加表示させる(図5CのステップS127)。
【0136】
その後、利用者MXの行動に問題無いことを確認した店員MXにより携帯端末Xの表示部Hのボタン表示部SWに表示された停止解除ボタンが操作される(図5CのステップS128)ことで、制御装置SSCがディスペンサDのポンプの駆動を再駆動させる(図5CのステップS129)。これにより、利用者MWによるディスペンサDを用いた車両Wへの給油が再開され、既述のステップS119に戻る。
【0137】
一方、既述のステップS123において、監視装置Yが、給油開始後の利用者MWの当該異常行動がノズルの給油口外れ以外(例えば、利用者MXの喫煙等)である場合は、携帯端末Xは、当該レーンのライブ画像をライブ画像表示部LVに表示させるとともに、判定画像の情報を判定画像表示部LVに上書きするように表示させるとともに、判定時間や判定内容等を履歴表示部LGに追加表示させる(図5CのステップS130)。
【0138】
これにより、店員MXが、携帯端末Xの表示部Hの履歴表示部LG及び判定画像表示部JVに表示された、当該判定画像や履歴等を確認することで、異常の有無を容易に把握できるようにし、店員の手間を低減することができるようになっている。
【0139】
その後、利用者MXの行動に問題無いことを確認した店員MXにより携帯端末Xの表示部Hのボタン表示部SWに表示された確認ボタンが操作される(図5CのステップS131)ことで、店員MXが確認済であることを示す「確認済」の表示を履歴表示部LGに追加表示させる(図5CのステップS132)。そして、既述のステップS119に戻り、利用者MWによるディスペンサDを用いた車両Wへの給油が継続されることとなる。
【0140】
以上のように、本発明の一態様に係るセルフ給油管理システムによれば、携帯端末の表示部に監視カメラにより撮影された画像および監視装置(AIロボット)により判定した際の情報とその判断結果が表示されるので、店員は撮影された画像以外に、監視装置(AIロボット)による判定内容も確認しながら、異常の有無を判断するので、店員の確認の手間を低減させ、さらには給油所内の安全性を高めることができる。
【0141】
さらに、店員は、携帯端末Xの表示部に監視カメラにより撮影されたライブ画像(現在)と監視装置による判定に利用された判定画像(過去)とを比較することができ、異常の有無を容易に把握できる。
【0142】
また、既述のように、監視装置(AIロボット)Yが利用者MWの異常行動を判定し、制御を行うとともに、必要に応じて店員MXが利用者MWの異常行動を判定し、制御することで、省力化、及び、人員の有効利用を可能にすることができる。
【0143】
特に、監視装置(AIロボット)Yが利用者MWの異常行動を判定することで、店員が気づかない危険因子が削減され、より安全なセルフ給油ステーションの運用が可能となる。
【0144】
また、店員が給油箇所を目視出来る箇所に待機が必要であると言う消防法による規制を満足する形態で店員の配置の許容範囲が拡大する効果を奏している。
【0145】
また、上記図5A、5Bの実施例においては、判定結果が異常行動であると判定され、ノズルが給油口から外れている場合には、ポンプが駆動停止する構成であったが、これに限らず、判定結果が不明である場合には、店員に対しアラームや画像等で報知させたのち、店員により確認ボタンが押されなかった場合に、ポンプ駆動を停止させてもよいし、報知後、所定時間、経過後に店員により確認ボタンが押されなった場合にポンプを駆動停止させてもよいのはもちろんである。
【0146】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0147】
100 セルフ給油管理システム
Y 監視装置
Y1 画像分析装置
Y2 インターフェース
Y3 無線装置
X 携帯端末
MX 店員
H 表示部
A 操作部
T 通信部
E 報知部
CNT 制御部
C 監視カメラ
S センサー
D ディスペンサ
Z サーバー
SSC 制御装置
G1 表示部
G2 操作部
G3 制御部
G4 報知部
W 車両
MW 利用者(給油者)
CV レーン制御状態表示部
LV ライブ画像表示部
JV 判定画像表示部
LG 履歴表示部
SW ボタン表示部
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C