(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024071946
(43)【公開日】2024-05-27
(54)【発明の名称】作業機械
(51)【国際特許分類】
E02F 9/16 20060101AFI20240520BHJP
B60H 3/06 20060101ALI20240520BHJP
【FI】
E02F9/16 C
B60H3/06 611A
E02F9/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022182482
(22)【出願日】2022-11-15
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 辰雄
【テーマコード(参考)】
2D015
3L211
【Fターム(参考)】
2D015EA02
2D015EC01
2D015EC02
3L211AA09
3L211BA12
3L211BA13
3L211BA14
3L211DA01
(57)【要約】
【課題】作業機械における空調部に適した技術を提供する。
【解決手段】例示的な作業機械は、空調装置と、吸気口を通った空気を前記空調装置に供給する吸気流路と、を備える。前記吸気流路は、前記吸気口と繋がる第1流路と、前記空調装置と繋がる第2流路と、を有する。前記第1流路と前記第2流路とは、第1方向に沿うとともに、前記第1方向と交わる第2方向に並んで配置される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調装置と、
吸気口を通った空気を前記空調装置に供給する吸気流路と、
を備え、
前記吸気流路は、
前記吸気口と繋がる第1流路と、
前記空調装置と繋がる第2流路と、
を有し、
前記第1流路と前記第2流路とは、第1方向に沿うとともに、前記第1方向と交わる第2方向に並んで配置される、作業機械。
【請求項2】
前記吸気口は、前記第1方向と交わる方向に貫通する貫通孔である、請求項1に記載の作業機械。
【請求項3】
前記吸気口と前記空調装置の排気口とは、平面視において、前記第1方向にずれている、請求項1に記載の作業機械。
【請求項4】
前記吸気口は、前記第1流路と前記第2流路との接続箇所から前記第1方向に離れた位置に設けられる、請求項1に記載の作業機械。
【請求項5】
前記吸気流路に配置されるフィルタを備える、請求項1に記載の作業機械。
【請求項6】
前記フィルタは、前記第2流路に配置される、請求項5に記載の作業機械。
【請求項7】
前記フィルタは、前記吸気流路に着脱可能に配置され、
前記フィルタの着脱を可能とする開口部を備える、請求項5に記載の作業機械。
【請求項8】
前記吸気口と異なる位置に配置される他の吸気口を備える、請求項1に記載の作業機械。
【請求項9】
前記他の吸気口は、前記吸気流路に配置されるフィルタに対向配置される、請求項8に記載の作業機械。
【請求項10】
前記他の吸気口を開閉可能とする吸気口蓋を備える、請求項8に記載の作業機械。
【請求項11】
キャビンを備え、
前記吸気口は、前記キャビンの室外の外気を吸入する外気吸気口であり、
前記他の吸気口は、前記キャビンの室内の内気を吸入する内気吸気口である、請求項8に記載の作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、機体と、機体に搭載されたキャビンと、キャビンの室内の空調用のエアコン本体と、エアコン本体に、キャビンの室内の内気及び室外の外気を導入する内外気導入部と、を備える作業機が開示される。
【0003】
特許文献1において、内外気導入部は、内気を取り入れる内気導入口と、外気を取り入れる外気導入口と、内外気切換部と、フィルタ収容部とを有する。内外気切換部は、外気導入口から外気を導入する外気導入位置と外気導入口を塞ぐ内気導入位置とに位置変更可能な切換えダンパとを含む。フィルタ収容部は、内外気切換部に隣接して設けられると共に内外気切換部及びエアコン本体に連通しており、且つ内外気切換部からエアコン本体へ流通する内気及び外気に含まれる塵埃を捕集するフィルタを収容する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、空調装置に空気を供給する吸気流路においては、例えば、粉塵等の塵埃が空調装置に入ることを抑制することが望まれる。また、吸気流路においては、吸気流路を通ってキャビンの室内等に音が漏れ込むことを防止することが望まれる。また、吸気流路は、流路内に配置される部材(フィルタ等)のメンテナンス性が良いことが望まれる。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑み、作業機械が備える空調部に適した技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示的な作業機械は、空調装置と、吸気口を通った空気を前記空調装置に供給する吸気流路と、を備える。前記吸気流路は、前記吸気口と繋がる第1流路と、前記空調装置と繋がる第2流路と、を有する。前記第1流路と前記第2流路とは、第1方向に沿うとともに、前記第1方向と交わる第2方向に並んで配置される。
【発明の効果】
【0008】
例示的な本発明によれば、作業機械における空調部に適した技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態に係る作業機械の概略の構成を示す側面図
【
図2】
図1に示すキャビンを取り除いた作業機械の一部の構成を示す概略斜視図
【
図3】作業機械が備えるステアリングボックスを斜め前方から見た概略斜視図
【
図4】
図3に示すステアリングボックスから一部の部材を取り除いた図
【
図5】第1実施形態に係る作業機械が備える空調部の空気の流れを模式的に示す図
【
図7】第2実施形態に係る作業機械の概略の構成を示す側面図
【
図8】作業機械が備える旋回体本体の一部の概略の構成を示す斜視図
【
図9】第2実施形態に係る作業機械が備える空調部の空気の流れを模式的に示す図
【
図10】空調ボックスの内部に配置される空調装置の概略の構成を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付し、特に説明の必要がない場合には、その説明を繰り返さない。
【0011】
<1.第1実施形態>
[1-1.作業機械の概要]
図1は、本発明の第1実施形態に係る作業機械100の概略の構成を示す側面図である。詳細には、作業機械100はホイールローダである。ただし、本発明が適用される作業機械は、ホイールローダに限定されず、例えば油圧ショベル等の他の建設機械や、農業機械等であってもよい。
【0012】
作業機械100は、アーティキュレート式の作業機械である。
図1に示すように、作業機械100は、第1機体部1aと第2機体部1bとで構成される機体1を備える。第1機体部1aには、内部に運転席2(後述の
図2参照)が設けられるキャビン3が配置される。すなわち、作業機械100はキャビン3を備える。
【0013】
以下、本実施形態において、方向を次のように定義する。第1機体部1aと第2機体部1bとが並ぶ方向を前後方向とし、第1機体部1aに対して第2機体部1bが前側とする。以下、第1機体部1aを後方機体部1aとし、第2機体部1bを前方機体部1bとする。また、運転席2に前方を向いて座るオペレータから見て左側を左方、右側を右方として左右方向を定義する。また、作業機械100の前後方向および左右方向に垂直な重力方向を上下方向とし、重力方向の上流側を「上」とし、下流側を「下」とする。以上の方向は単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係及び方向を限定する意図はない。
【0014】
後方機体部1aは、左右一対の後輪4によって走行可能に支持される。後方機体部1aは、キャビン3の後方に配置されるボンネット5を有する。ボンネット5は、後方機体部1aに設けられるエンジンルームを覆う。エンジンルームには、エンジンや、エンジンを冷却する冷却装置(いずれも不図示)等が配置される。
【0015】
前方機体部1bは、左右一対の前輪6によって走行可能に支持される。前方機体部1bは、後方機体部1aに対して左右に揺動可能に連結される。作業機械100は、後方機体部1aと前方機体部1bとの間に設けられるステアリングシリンダ7を備える。油圧シリンダとして構成されるステアリングシリンダ7が伸縮することにより、後方機体部1aに対して前方機体部1bが左右に揺動する。当該揺動により、作業機械100は、左右に旋回することができる。
【0016】
図2は、
図1に示すキャビン3を取り除いた作業機械100の一部の構成を示す概略斜視図である。
図2は、キャビン3を取り除いた作業機械100を斜め後方から見た図である。
図2に示すように、後方機体部1aには、キャビン3に包囲される運転席2が設けられる。運転席2の前方には、ステアリングホイール8を支持するステアリングボックス(ステアリングコラム、操縦塔)9が配置される。すなわち、作業機械100は、運転席2の前方に配置されるステアリングボックス9を備える。
【0017】
ステアリングボックス9は、運転席2と同様に、キャビン3の室内に配置される。ステアリングホイール8は、ステアリングシリンダ7(
図1参照)の操作を可能に設けられる。キャビン3の室内には、その他、例えば、機体1の走行や作業装置10の操縦を可能とするレバーやペダル等が配置される。
【0018】
なお、作業機械100は、後方機体部1aに設けられるキャビン3を備えることが好ましいが、場合によっては、キャビン3を備えなくてもよい。作業機械100は、キャビン3に代えてキャノピーを備える構成であってもよい。
【0019】
図1および
図2に示すように、前方機体部1bには、作業装置10が設けられる。作業装置10は、前方機体部1bに上下揺動可能に支持されたアーム11を有する。アーム11は、詳細には左右方向に間隔をあけて配置される左アームと右アームとで構成される。左右のアーム11のそれぞれは、中間部がアームシリンダ12に回転可能に接続され、アームシリンダ12の伸縮により上下動可能となっている。
【0020】
アーム11の先端部には、バケット13が左右方向に延びる軸線回りに回動可能に取り付けられる。バケット13は、左右のアーム11の間に配置されるリンク14の一端部にも回動可能に接続される。リンク14の他端部は、左右のアーム11の間に配置されるベルクランク15の一端部に回動可能に接続される。ベルクランク15は、油圧シリンダとして構成されるバケットシリンダ16に、その他端部が回動可能に接続される。バケットシリンダ16の伸縮により、バケット13が上向きの回動や、下向きの回動を行う。
【0021】
作業機械100においては、オペレータは、操縦レバー等を用いてアームシリンダ12やバケットシリンダ16を操作することで、バケット13を動かすことができる。オペレータは、バケット13を動かして、土石等の積み込み対象物をトラック等の荷台に積み込むことができる。
【0022】
[1-2.空調部]
次に、作業機械100が備える空調部20ついて説明する。なお、空調部20は、
図2に示すように、ステアリングボックス9に設けられる。詳細には、空調部20は、ステアリングボックス9の前部に配置される。空調部20は、空気の温度を調節することが出来ればよい。例えば、空調部20は、暖房および冷房のうち少なくとも冷房を含むいわゆる空気調和を行う構成であっても、単に空気を温める構成であってもよい。本実施形態では、空調部20は、空気を温める機能を有する。
【0023】
図2に示すように、空調部20は、ステアリングボックス9の前側上部に配置されるダクトカバー21を備える。ダクトカバー21は、空調部20の上部に配置されるダクト(不図示)を覆う。ダクトカバー21は、少なくとも一つの吹き出し口22を有する。詳細には、ダクトカバー21は、複数の吹き出し口22を有する。
【0024】
なお、吹き出し口22には、例えば、前方斜め上方や、後方斜め上方に向けて空気を吹き出す吹き出し口が含まれてよい。また、吹き出し口22には、左方や右方に向けて空気を吹き出す吹き出し口が含まれてよい。また、吹き出し口22には、後方に向けて空気を吹き出す吹き出し口が含まれてよい。
【0025】
吹き出し口22から温風を吹き出すことによって、例えば、キャビン3の室内を温めることができる。また、例えば、吹き出し口22から前方に温風を吹き出すことによって、フロントガラスの霜取りを行うことができる。また、例えば、吹き出し口22から左右に温風を吹き出すことによって、サイドガラスの霜取りを行うことができる。
【0026】
図3は、作業機械100が備えるステアリングボックス9を斜め前方から見た概略斜視図である。また、
図4は、
図3に示すステアリングボックス9から一部の部材を取り除いた図である。取り除かれた一部の部材には、ステアリングボックス9の前壁9a(
図3参照)が含まれる。なお、
図3および
図4においては、ステアリングボックス9の前方上部に配置されるダクトカバー21、および、ダクトカバー21に覆われるダクトの記載が省略されている。
【0027】
図3および
図4において、一点鎖線はキャビン3の室内に配置されるフロア17(
図2参照)を示す。なお、本実施形態においては、
図2に示すように、フロア17の上にフロアマット18が配置される。
図3および
図4に示すように、ステアリングボックス9は、フロア17上に配置される。換言すると、作業機械100は、ステアリングボックス9を支持するフロア17を備える。
【0028】
図3および
図4に示すように、ステアリングボックス9は、板状の底壁9bを有する。底壁9bは、上下方向に貫通する底壁開口9cを有する。本実施形態では、底壁開口9cは切欠きであるが、貫通孔であってもよい。また、底壁9bと上下方向に重なるフロア17は、
図4に示すように、上下方向に貫通するフロア開口17aを有する。底壁開口9cとフロア開口17aとは、上下方向に重なる。このために、ステアリングボックス9の内部は、作業機械100の外部と繋がる。すなわち、キャビン3の室内に配置されるステアリングボックス9の内部に、キャビン3の室外の空気である外気が入ることが可能になっている。
【0029】
また、
図4に示すように、ステアリングボックス9の前側上部には、空調装置(空調ユニット)23が配置される。すなわち、作業機械100は空調装置23を備える。空調装置23は、ステアリングボックス9の内部に配置される。空調装置23は、上述のダクトカバー21(
図2参照)に覆われるダクト(不図示)の下方に配置され、ダクトと繋がる。空調装置23から排出された空気は、ダクト内を通って吹き出し口22(
図2参照)からキャビン3の室内に吹き出される。なお、本実施形態においては、空調装置23は、ヒータ装置(ヒータユニット)である。ヒータ装置として構成される空調装置23の詳細については後述する。
【0030】
また、
図4に示すように、ステアリングボックス9の内部には、仕切り部材24が配置される。仕切り部材24は、例えば板金製である。仕切り部材24は、ステアリングボックス9の底壁9bと空調装置23との上下方向間に配置され、両者を仕切る。仕切り部材は好ましくは水平面をなす。仕切り部材24と底壁9b、および、仕切り部材24と空調装置23は、それぞれ、上下方向に離れて配置される。
【0031】
仕切り部材24は、ステアリングボックス9の内部に配置される部材を支持する支持部材として利用することができる。また、仕切り部材24は、ステアリングボックス9の強度を向上させる補強部材としても機能する。仕切り部材24には、上下方向に貫通する仕切り部材開口24aが設けられる。詳細には、仕切り部材開口24aは、仕切り部材24の左端部に設けられる。本実施形態では、仕切り部材開口24aは、切欠きで構成されるが、貫通孔で構成されてもよい。仕切り部材開口24aによって、仕切り部材24の上側と下側の空間が連通する。
【0032】
また、
図4に示すように、ステアリングボックス9は、側面(詳細には右側面)に、左右方向に貫通する第1側面開口9dと第2側面開口9eとを有する。第1側面開口9dと、第2側面開口9eとは、上下方向に間隔をあけて並ぶ。
図3に示すように、ステアリングボックス9は、第1側面開口9dを開閉可能とする第1蓋9fを有する。また、ステアリングボックス9は、第2側面開口9eを開閉可能とする第2蓋9gを有する。第1蓋9fおよび第2蓋9gは、例えば、蝶螺子等の螺子を用いて着脱可能な構成であってよい。また、第1蓋9fおよび第2蓋9gは、例えば、ヒンジを利用して開閉可能に設けられる扉形式であってもよい。
【0033】
また、
図4に示すように、ステアリングボックス9内には、フィルタ25が配置される。本実施形態では、フィルタ25は、空調装置23に取り付けられる。フィルタ25は、空調装置23に供給される空気に含まれる粉塵等の塵埃を取り除く。フィルタ25は、第1側面開口9dと左右方向に対向する。
【0034】
図5は、第1実施形態に係る作業機械100が備える空調部20の空気の流れを模式的に示す図である。
図5に示すように、ヒータ装置として構成される空調装置23は、モータ23a、ファン23b、および、熱交換器23cを含む。本実施形態では、モータ23aとファン23bとは左右方向に並ぶ。詳細には、ファン23bは、モータ23aに対して右側に配置される。熱交換器23cは、モータ23aおよびファン23bの上方に配置される。すなわち、後述により詳説するが、ファン23bはモータ23aに対して吸気流路の上流に配置される。また、熱交換器23cは、モータ23aおよびファン23bに対して吸気流路の下流に配置される。
【0035】
モータ23aは、ファン23bを駆動する。ファン23bは、いわゆるブロアファンである。ファン23bは、ファン外部から空気を吸い込み、吸い込んだ空気を吐出口から吐出する。熱交換器23cは、ファン23bから吐出された空気と熱交換を行い、空気を温める。
【0036】
本実施形態では、熱交換器23cは、上述のエンジンルームに配置されるエンジンを冷却する冷却水を利用する。エンジンの作動時には、冷却水は、エンジンの熱によって温められる。エンジンの熱によって温められた冷却水(温水)が熱交換器23cに供給される。熱交換器23cは、供給された温水を利用して、ファン23bから吐出された空気と熱交換を行う。すなわち、ファン23bから吐出された空気は、熱交換器23cによって温められてダクトに送り込まれる。
【0037】
図5に示すように、作業機械100(詳細には空調部20)は、吸気口24aを通った空気を空調装置23に供給する吸気流路26を備える。空調装置23のファン23bが作動することにより、外気が吸気口24aおよび吸気流路26を介してファン23bに供給される。すなわち、吸気口24aは、キャビン3の室外の空気を吸入する外気吸気口である。以下、吸気口24aのことを、外気吸気口24aと記載することがある。
【0038】
本実施形態では、外気吸気口24aは、上述の仕切り部材開口24a(
図4参照)により構成される。
図4に示すフロア開口17a(詳細には底壁開口9cも)を介してステアリングボックス9の内部に入った外気が、外気吸気口24aを介して吸気流路26に入る。なお、仕切り部材24は、必須の部材ではない。仕切り部材24が設けられない場合には、フロア開口17aが外気吸気口であってもよい。すなわち、外気吸気口は、作業機械100のフロア17に設けられてもよい。
【0039】
図5に示すように、吸気流路26は、第1流路26aと第2流路26bとを有する。第1流路26aは、吸気口24aと繋がる。本実施形態では、第1流路26aは、空調装置23と仕切り部材24との上下方向間に形成される空間を含んで構成される。第2流路26bは、空調装置23と繋がる。本実施形態において、第2流路26bは、空調装置23と第1方向に並ぶ。本実施形態において、第1方向は左右方向である。
【0040】
第1流路26aと第2流路26bとは、第1方向に沿うとともに、第1方向と交わる第2方向に並んで配置される。すなわち、第1流路26aと第2流路26bは、第1方向に延伸方向を有する。本実施形態において、第2方向は上下方向である。第1流路26aと第2流路26bとは、例えば各流路の端部において連通する。また、第1流路26aと第2流路26bとでは、空気が流れる向き(左右方向の向き)が反対である。例えば、第1流路26aでは左から右へ空気が流れ、他方、第2流路26bでは右から左へ空気が流れる。なお、
図5において、白抜きの矢印は、空気の流れを示す。第1流路26aは、第2流路26bに対して空気の流れの上流に位置する。
【0041】
吸気流路26が並んで配置される第1流路26aと第2流路26bとで構成されることで、吸気口24aから吸気流路26に入った空気を、屈曲した部分を通して空調装置23に供給することができる。この結果、空調装置23に粉塵等が入り難くすることができる。第1流路26aと第2流路26bとが上下に並ぶので、重力の作用により、空調装置23に粉塵等がより入り難くすることができる。
【0042】
本実施形態では、吸気口24aは、第1方向と交わる方向に貫通する貫通孔である。詳細には、吸気口24aは、上下方向(第2方向)に貫通する貫通孔である。このような構成では、空気(詳細には外気)が、吸気口24aから左右方向(第1方向)に沿う第1流路26aに入いる際に、空気の経路を折り曲げることになる。すなわち、外気が折れ曲がった経路を通過することになるので、外部の音がキャビン3の室内に漏れ込むことを抑制することができる。
【0043】
また、本実施形態では、吸気口24aと空調装置23の排気口23dとは、平面視において、第1方向にずれている。すなわち、吸気口24aと空調装置23の排気口23dとは、平面視において異なる位置に配置されるか、もしくは、一部が重なり合う位置に配置される。なお、ここで言う平面視は、第1方向と直交する方向からの平面視を意味している。また、本実施形態では、排気口23dは、空調装置23の上に配置されるダクトと繋がる。吸気口24aと排気口23dとが第1方向(本実施形態では左右方向)にずれた構成とすると、吸気口24aから入った空気が真っすぐに排気口23dから排出されるということがなく、空気が流れる経路を折り曲げて長くすることができる。この結果、外部の音がキャビン3の室内に漏れ込むことを抑制することができる。
【0044】
なお、吸気口24aと排気口23dとは、平面視において、第1方向にずれていなくてもよい。このような場合でも、吸気口24aは、第1流路26aと第2流路26bとの接続箇所26cから第1方向に離れた位置に設けられればよい。詳細には、吸気口24aは、上述の接続箇所26cから、第1方向に沿って流れる空気の上流側に離れた位置に設けられればよい。このような構成とすると、空気が流れる経路を折り曲げながら空気が通る経路を長くすることができる。この結果、外部の音がキャビン3の室内に漏れ込むことを抑制することができる。
【0045】
また、本実施形態では、例えばステアリングボックス9の内面や仕切り部材24の下面等に、吸音材(不図示)が配置されている。このために、本実施形態の作業機械100においては、上述した防音効果と、吸音材による防音効果とによって、キャビン3の室内に音が漏れ込み難くなっている。
【0046】
図5に示すように、作業機械100(空調部20)は、吸気流路26に配置されるフィルタ25を備える。フィルタ25が配置されることで、空調装置23に粉塵等が入ることを抑制することができる。上述のように、フィルタ25は空調装置23に取り付けられる。すなわち、本実施形態では、フィルタ25は、第2流路26bに配置される。空調装置23が備えるファン23bに空気が吸い込まれる直前で粉塵等を取り除くことができ、空調装置23に粉塵等が入る可能性を低減できる。
【0047】
フィルタ25は、吸気流路26に着脱可能に配置される。詳細には、フィルタ25は、空調装置23に着脱可能に取り付けられる。そして、フィルタ25は、空調装置23に対する着脱を行うことによって、吸気流路26に配置したり、吸気流路26から取り除いたりすることができる。
【0048】
フィルタ25は、空調装置23に対してスライド可能であり、本実施形態においては上下方向にスライド可能である。フィルタ25は、下側に把持部25a(
図4参照)を有する。把持部25aは、下方に延びる。フィルタ25が空調装置23に取り付けられた状態において、把持部25aが下方に引かれることで、フィルタ25を空調装置23から外すことができる。すなわち、フィルタ25は、吸気流路26に着脱可能に配置される。
【0049】
作業機械100(空調部20)は、フィルタ25の着脱を可能とする開口部9eを備える。開口部9eは、整備用の開口であり、上述の第2側面開口9e(
図4参照)により構成される。開口部9eは、上述の第2蓋9g(
図3参照)により開閉可能である。フィルタ25の交換を行う際には、当該交換作業を行う者(交換作業者)は、第2蓋9gを取り外す等により開口部9eを開いた状態とし、開口部9eを介して吸気流路26内に手を入れる。そして、交換作業者は、把持部25aを引くことによってフィルタ25を空調装置23から外し、開口部9eを介してフィルタ25を吸気流路26外(ステアリングボックス9外)に取り出すことができる。また、交換作業者は、外部から開口部9eを介してフィルタ25を吸気流路26内(ステアリングボックス9内)に入れて、空調装置23にフィルタ25を取り付けることができる。整備用の開口部9eは、通常は、第2蓋9gによって閉じられた状態とされる。
【0050】
本実施形態においては、
図5に示すように、吸気口(外気吸気口)24aと異なる位置に配置される他の吸気口9dを備える。詳細には、他の吸気口9dは、上述の第1側面開口9d(
図4参照)により構成される。他の吸気口9dが設けられることにより、吸気口24aと異なる種類の空気を空調装置23に供給することができる。本実施形態では、他の吸気口9dは、第2流路26bと繋がる。ただし、他の吸気口9dは、第1流路26aと繋がる位置に設けられてもよい。
【0051】
本実施形態において、他の吸気口9dは、キャビン3の室内の内気を吸入する内気吸気口である。以下、他の吸気口9dのことを、内気吸気口9dと記載することがある。内気吸気口9dが設けられることにより、キャビン3の室外の外気だけでなく、キャビン3の室内の内気を空調装置23に供給することができる。内気を空調装置23に供給可能とすることにより、空調装置23を用いて内気を循環させることができる。このために、空調装置23は、例えば、内気を効率良く温めることができる。
【0052】
本実施形態においては、
図4や
図5に示すように、他の吸気口(内気吸気口)9dは、吸気流路26に配置されるフィルタ25に対向配置される。詳細には、内気吸気口9dは、フィルタ25と左右方向(第1方向)に対向する。このような配置とすることで、内気についてもフィルタ25を通して空調装置23に供給することができる。また、内気吸気口9dを介してフィルタ25の汚れ具合等の状態を容易に確認することができる。
【0053】
また、本実施形態では、作業機械100は、他の吸気口(内気吸気口)9dを開閉可能とする吸気口蓋9fを備える。詳細には、吸気口蓋9fは、上述の第1蓋9f(
図3参照)で構成される。内気吸気口9dを開閉可能な吸気口蓋9fが設けられることで、内気を空調装置23に供給する状態と、供給しない状態とに切り替えることができる。詳細には、内気吸気口9dが開かれた状態では、吸気流路26により、内気と外気とを空調装置23に供給することができる。また、内気吸気口9dが閉じられた状態では、吸気流路26により外気のみを空調装置23に供給することができる。
【0054】
図6は、第1実施形態の空調部20の変形例を示す模式図である。変形例の空調部20Aにおいては、フィルタ25が第2流路26bではなく、第1流路26aに配置される。空調装置23とフィルタ25とは上下に配置される。フィルタ25は、整備用の開口部9eと対向する。このような構成とすると、吸気流路26内に配置されるフィルタ25を整備用の開口部9eを介して吸気流路26外に簡単に取り出すことができる。
【0055】
また、本変形例では、内気吸気口9dが、吸気流路26においてフィルタ25の下流側に配置される。このような構成では、外気と比べてクリーンな内気を、フィルタ25を通すことなく空調装置23に供給することができる。これにより、内気の循環効率を高めて、空調装置23によって空気を温める効率を向上することができる。
【0056】
<2.第2実施形態>
以上では、本発明がホイールローダに適用される構成を例示したが、上述のように、本発明は、油圧ショベル等の他の作業機械にも適用できる。第2実施形態では、本発明が油圧ショベルに適用される場合を例示する。第2実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同様の内容の説明については適宜省略する。
【0057】
[2-1.作業機械の概要]
図7は、本発明の第2実施形態に係る作業機械100Aの概略の構成を示す側面図である。詳細には、作業機械100Aはバックホーである。
【0058】
図7に示すように、作業機械100Aは、走行体51と、ブレード52と、旋回体53と、キャビン54と、作業装置55とを備える。ブレード52は、走行体51に取り付けられる。キャビン54は、旋回体53上に配置される。
【0059】
以下、本実施形態において、方向を次のように定義する。まず、走行体51が直進する方向を前後方向とし、そのうちの一方側を「前」とし、他方側を「後」とする。ここでは、走行体51に対してブレード52がある側を「後」とする。また、前後方向に垂直な横方向を左右方向とする。キャビン54の室内に配置される運転席(不図示)に前方を向いて座るオペレータから見て左側を「左」とし、右側を「右」とする。さらに、前後方向および左右方向に垂直な重力方向を上下方向とし、重力方向の上流側を「上」とし、下流側を「下」とする。なお、これらの方向は単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係及び方向を限定する意図はない。
【0060】
走行体51は、作業機械100Aを自走可能とする。走行体51は、左右一対のクローラ51aを有する。各クローラ51aは、走行モータ51bにより駆動される。走行モータ51bは油圧モータである。なお、本実施形態の作業機械100Aはクローラ式であるが、作業機械はホイール式とされてもよい。走行体51の後方に配置されるブレード52は、ブレードシリンダ(不図示)の駆動によって上下動可能に設けられる。ブレード52を用いることによって、作業機械100Aは整地作業を行うことができる。
【0061】
旋回体53は、走行体51に旋回可能に搭載される。旋回体53は、旋回体本体53aと、旋回体本体53aを旋回可能に支持する旋回台53bとを有する。旋回台53bは、走行体51の本体フレーム51cに回転可能に支持される。旋回台53bは、油圧モータとして構成される不図示の旋回モータにより駆動され、上下方向に延びる中心軸を中心として旋回する。
【0062】
旋回体本体53aの内部には、エンジン(不図示)が配置される。原動機としてのエンジンは、作業機械100Aに搭載された油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプ(不図示)を駆動する。油圧アクチュエータには、各種の油圧モータおよび油圧シリンダが含まれる。
【0063】
キャビン54は、作業機械100Aを操縦するオペレータが座る運転席(不図示)を囲む。なお、運転席は、旋回体本体53aに取り付けられる。キャビン54の室内には、運転席の他、各種の操作レバーやペダルが配置される。
【0064】
作業装置55は、ブーム55aと、アーム55bと、バケット55cとを有する。作業装置55は、これらを同時に又は独立して動かすことで、土砂等の掘削作業を可能とする。ブーム55aは、その一端部がブームブラケット55dに支持され、ブームシリンダ55eの伸縮により鉛直面内で回転可能である。アーム55bは、その一端部がブーム55aの他端部に支持されており、アームシリンダ55fの伸縮により鉛直面内で回転可能である。バケット55cは、その一端部がバケットアームおよびバケットリンクを介してアーム55bの他端部に支持されており、バケットシリンダ55gの伸縮により鉛直面内で回転可能である。
【0065】
作業装置55は、旋回体本体53aの設置部53cに取り付けられる。設置部53cは、旋回体本体53aの前端部から前方に突出する。ブームブラケット55dは、ブーム55aの基端部を構成し、上下方向に延びる中心軸を中心として回動可能に設置部53cに支持される。ブームブラケット55dは、旋回体本体53aに前後方向に伸縮可能に配置されるスイングシリンダ(不図示)に接続される。ブームブラケット55dは、スイングシリンダの伸縮により左回り又は右回りに回動する。すなわち、スイングシリンダを動作させることにより、作業装置55を左回り又は右回りにスイングさせることができる。
【0066】
図8は、第2実施形態に係る作業機械100Aが備える旋回体本体53aの一部の概略の構成を示す斜視図である。
図8に示すように、旋回体本体53aは、キャビン54の室内に入ったオペレータが足を乗せる床面を構成するフロアフレーム53dを有する。フロアフレーム53d上には、空調部60が配置される。詳細には、空調部60は、旋回体本体53aの右側に配置される。空調部60は、運転席に座るオペレータの右側に位置する。以下、空調部60の詳細について説明する。
【0067】
[2-2.空調部]
図8に示すように、本実施形態においては、空調部60は、空調ボックスとして構成される。以下、空調部60のことを空調ボックス60と表現することがある。
【0068】
空調ボックス60の側面(詳細には左側面)には、吹き出し口61が設けられる。吹き出し口61は、空調ボックス60内に配置されるダクト(不図示)と繋がる。空調ボックス60の内部には、空調装置62(後述の
図9参照)が配置される。空調装置62からダクトを介して送られる空気が、吹き出し口61から吹き出される。吹き出し口61から吹き出される空気は、例えば、運転席に座るオペレータの足もとに向かって吹き出される。
【0069】
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、空調部60は、空気を温める機能を有する。すなわち、空調ボックス60は、ヒータボックスである。空調ボックス60の内部に配置される空調装置62(後述の
図9参照)は、ヒータ装置である。吹き出し口61からは、ヒータ装置62によって温められた空気が吹き出される。吹き出し口61から吹き出される温風により、キャビン54の室内を温めることができる。
【0070】
図9は、第2実施形態に係る作業機械100Aが備える空調部60の空気の流れを模式的に示す図である。
図9は、空調ボックス60の内部を上方から平面視した場合の構成を模式的に示している。
【0071】
図10は、空調ボックス60の内部に配置される空調装置62の概略の構成を示す模式図である。
図10に示すように、空調装置62は、第1実施形態の空調装置23と同様に、モータ62a、ファン62b、および、熱交換器62cを含む。これらの構成は、概ね第1実施形態と同様のために、詳細な説明は省略する。
【0072】
なお、本実施形態においては、
図10に示すように、モータ62aとファン62bとが前後方向に並ぶ。詳細には、ファン62bは、モータ62aに対して後側に配置される。また、熱交換器62cは、モータ62aおよびファン62bの上方に配置される。空調装置62の空気の排気口62dは、不図示のダクトを介して吹き出し口61(
図8参照)と繋がる。
【0073】
図9に示すように、第2実施形態の作業機械100Aも、第1実施形態と同様に、空調装置62と吸気流路64とを備える。吸気流路64は、外気吸気口63を通った空気を空調装置62に供給する。なお、外気吸気口63は、例えば、空調ボックス60の底壁とフロアフレーム53dとに構成される開口により構成される。
【0074】
吸気流路64は、外気吸気口63と繋がる第1流路64aと。空調装置62と繋がる第2流路64bとを有する。第1流路64aと第2流路64bとは、第1方向に沿う。本実施形態では、第1方向は前後方向である。第1流路64aと第2流路64bとは、第1方向と交わる第2方向に並ぶ。本実施形態では、第2方向は左右方向である。
【0075】
外気吸気口63は、第1方向と交わる方向である上下方向に貫通する貫通孔である。外気吸気口63は、第1流路64aと第2流路64bとの接続箇所64cから第1方向(前後方向)に離れた位置に設けられる。第1流路64aと第2流路64bとでは、空気の流れる方向が反対である。
【0076】
空調装置62のファン62bが作動すると、外気吸気口63を介して外気が第1流路64a内に入り、後方に向けて流れる。外気は、第1流路64aの後部から第2流路64bに入ることにより前方に向けて流れ、フィルタ65を介して空調装置62内に入る。空調装置62内に入った空気は、熱交換器62cで温められ、排気口62dおよびダクト(不図示)を介して吹き出し口61(
図8参照)から吹き出される。
【0077】
なお、本実施形態おいても、吸気流路64に配置されるフィルタ65は、空調装置62に着脱可能に取り付けられる。空調装置62に取り付けられたフィルタ65は、整備用の開口部66から引き出すことができる。整備用の開口部66は、空調ボックス60の側面(詳細には後側面)に設けられる。本実施形態では、フィルタ65は、空調装置62に対して左右方向にスライド可能に設けられる。フィルタ65は、当該フィルタ65から左方向に延びる把持部(不図示)を左方向に引っ張ることで、整備用の開口部66を介して空調ボックス60外に取り出すことができる。整備用の開口部66は、専用の蓋67によって開閉可能であり、通常は閉じられている。
【0078】
また、本実施形態おいても、空調部60は、内気吸気口68を有する。内気吸気口68は、空調ボックス60の側面(詳細には後側面)に設けられる。本実施形態では、内気吸気口68は、整備用の開口部66と左右方向に並んで配置される。内気吸気口68は、整備用の開口部66の右側に配置される。内気吸気口68は、フィルタ65と前後方向に対向する。内気吸気口68は、吸気口蓋69によって開閉可能である。
【0079】
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、内気吸気口68が開かれた状態では、吸気流路64により、内気と外気とを空調装置62に供給することができる。また、内気吸気口68が閉じられた状態では、吸気流路64により外気のみを空調装置62に供給することができる。
【0080】
<3.留意事項等>
本明細書中に開示される種々の技術的特徴は、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。また、本明細書中に示される複数の実施形態および変形例は可能な範囲で組み合わせて実施されてよい。
【0081】
<4.付記>
例示的な本発明の作業機械は、空調装置と、吸気口を通った空気を前記空調装置に供給する吸気流路と、を備え、前記吸気流路は、前記吸気口と繋がる第1流路と、前記空調装置と繋がる第2流路と、を有し、前記第1流路と前記第2流路とは、第1方向に沿うとともに、前記第1方向と交わる第2方向に並んで配置される構成(第1の構成)であってよい。
【0082】
上記第1の構成の作業機械において、前記吸気口は、前記第1方向と交わる方向に貫通する貫通孔である構成(第2の構成)であってよい。
【0083】
上記第1又は第2の構成の作業機械において、前記吸気口と前記空調装置の排気口とは、平面視において、前記第1方向にずれている構成(第3の構成)であってよい。
【0084】
上記第1から第3のいずれかの構成の作業機械において、前記吸気口は、前記第1流路と前記第2流路との接続箇所から前記第1方向に離れた位置に設けられる構成(第4の構成)であってよい。
【0085】
上記第1から第4のいずれかの構成の作業機械は、前記吸気流路に配置されるフィルタを備える構成(第5の構成)であってよい。
【0086】
上記第5の構成の作業機械において、前記フィルタは、前記第2流路に配置される構成(第6の構成)であってよい。
【0087】
上記第5又は第6の構成の作業機械において、前記フィルタは、前記吸気流路に着脱可能に配置され、前記フィルタの着脱を可能とする開口部を備える構成(第7の構成)であってよい。
【0088】
上記第1から第7のいずれかの構成の作業機械は、前記吸気口と異なる位置に配置される他の吸気口を備える構成(第8の構成)であってよい。
【0089】
上記第8の構成の作業機械において、前記他の吸気口は、前記吸気流路に配置されるフィルタに対向配置される構成(第9の構成)であってよい。
【0090】
上記第8又は第9の構成の作業機械は、前記他の吸気口を開閉可能とする吸気口蓋を備える構成(第10の構成)であってよい。
【0091】
上記第8から第10のいずれかの構成の作業機械は、キャビンを備え、前記吸気口は、前記キャビンの室外の外気を吸入する外気吸気口であり、前記他の吸気口は、前記キャビンの室内の内気を吸入する内気吸気口である構成(第11の構成)であってよい。
【符号の説明】
【0092】
3・・・キャビン
9d・・・第1側面開口、内気吸気口(他の吸気口)
9e・・・第2側面開口、開口部
9f・・・第1蓋、吸気口蓋
23、62・・・空調装置
24a・・・仕切り部材開口、外気吸気口(吸気口)
25、65・・・フィルタ
26、64・・・吸気流路
26a、64a・・・第1流路
26b、64b・・・第2流路
26c、64c・・・接続箇所
63・・・外気吸気口
66・・・開口部
68・・・内気吸気口
69・・・吸気口蓋
100、100A・・・作業機械