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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000720
(43)【公開日】2024-01-09
(54)【発明の名称】口腔用組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/37 20060101AFI20231226BHJP
   A61K 8/44 20060101ALI20231226BHJP
   A61K 8/39 20060101ALI20231226BHJP
   A61Q 11/00 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
A61K8/37
A61K8/44
A61K8/39
A61Q11/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022099582
(22)【出願日】2022-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】000006769
【氏名又は名称】ライオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 悠
(72)【発明者】
【氏名】山口 継乃
(72)【発明者】
【氏名】江頭 健二
(72)【発明者】
【氏名】才木 脩平
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB172
4C083AB242
4C083AB472
4C083AC122
4C083AC132
4C083AC181
4C083AC182
4C083AC302
4C083AC351
4C083AC352
4C083AC431
4C083AC432
4C083AC661
4C083AC662
4C083AC711
4C083AC712
4C083AC782
4C083AC791
4C083AC792
4C083AC862
4C083AD352
4C083BB04
4C083BB05
4C083BB07
4C083CC41
4C083DD22
4C083DD23
4C083EE31
(57)【要約】
【課題】本発明は、汎用性が高く、使用後のコーティング感等、使用実感を良好に発揮できる口腔用組成物の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、(A)パルミチン酸2-エチルヘキシル及びステアリン酸2-エチルヘキシルのうち少なくとも1種、及び、(B)(B-1)アシルアミノ酸塩、アシルタウリン塩等の陰イオン性界面活性剤、(B-2)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン等の脂肪酸エステル非イオン性界面活性剤、及び(B-3)ベタイン型両性界面活性剤等の両性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有する口腔用組成物を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)パルミチン酸2-エチルヘキシル及びステアリン酸2-エチルヘキシルのうち少なくとも1種、及び、
(B)(B-1)陰イオン性界面活性剤、(B-2)非イオン性界面活性剤、及び(B-3)両性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の界面活性剤
を含有する口腔用組成物。
【請求項2】
(A)成分の含有量の(B)成分の含有量に対する比率(A/B)が0.000001~400である、請求項1に記載の口腔用組成物。
【請求項3】
(B-1)が、アシルアミノ酸塩及びアシルタウリン塩のうち少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
【請求項4】
(B-2)が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
【請求項5】
(B-3)が、ベタイン型両性界面活性剤を含む、請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
【請求項6】
歯磨剤又は洗口剤である、請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
口腔用組成物に殺菌剤等の機能性成分が配合されている場合、使用者にその効果を十分に実感させることが、持続的使用、効果発現の面で求められている。例えば、特許文献1には、グリセロリン酸又はその塩、塩化セチルピリジニウム、及び塩化ベンゼトニウムを含有する口腔用組成物は、グリセロリン酸類による口腔バイオフィルムの抑制効果を発揮し、かつ、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウムの配合により、使用者に高いコーティング実感を与えることができることが記載されている。また、特許文献2には、コンドロイチン硫酸ナトリウム、デキストラナーゼ、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む液体口腔用組成物は、デキストラナーゼ配合により歯垢形成抑制効果を発揮し、かつ、デキストラナーゼの配合により使用者に高いコーティング実感を与えることができ、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの配合により保存性が向上することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-129619号公報
【特許文献2】特開2009-46449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では殺菌剤がコーティング剤の役割を果たしており、汎用性が低い。また、特許文献2におけるポリオキシアルキレンエーテルや、特許文献1でも任意に配合される界面活性剤は、使用後に歯及び歯ぐきの刺激感、乾燥感等の不快感を生じさせることがある。界面活性剤は口腔用組成物に汎用される成分であるにもかかわらず、その不快感の発生を十分に抑制する技術は知られていない。
【0005】
本発明は、汎用性が高く、使用後のコーティング感、潤い感等、使用実感を良好に発揮できる口腔用組成物の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下を提供する。
〔1〕(A)パルミチン酸2-エチルヘキシル及びステアリン酸2-エチルヘキシルのうち少なくとも1種、及び、
(B)(B-1)陰イオン性界面活性剤、(B-2)非イオン性界面活性剤、及び(B-3)両性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の界面活性剤
を含有する口腔用組成物。
〔2〕(A)成分の含有量の(B)成分の含有量に対する比率(A/B)が0.000001~400である、〔1〕に記載の口腔用組成物。
〔3〕(B-1)が、アシルアミノ酸塩及びアシルタウリン塩のうち少なくとも1種を含む、〔1〕又は〔2〕に記載の口腔用組成物。
〔4〕(B-2)が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
〔5〕(B-3)が、ベタイン型両性界面活性剤を含む、〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
〔6〕歯磨剤又は洗口剤である、〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、汎用性が高く、使用後のコーティング感、潤い感等、使用実感を良好に発揮できる口腔用組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔(A):エチルヘキシル化合物〕
(A)成分は、エチルヘキシル化合物であり、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-エチルヘキシルのいずれか、又はこれらの組み合わせである。(A)成分を含有することにより、(B)成分と共に歯面及び歯肉のコーティング感を高めることができ、さらに、潤い感を付与できるので、良好な使用実感を発揮できる。
【0009】
パルミチン酸2-エチルヘキシルは、以下の化学式で表され、パルミチン酸と2-エチルヘキシルアルコールとのエステルである(分子量368.64)。
【化1】
【0010】
ステアリン酸2-エチルヘキシルは、以下の化学式で表され、ステアリン酸と2-エチルヘキシルアルコールのエステルである(分子量396.69)。
【化2】
【0011】
(A)成分がステアリン酸2-エチルヘキシルを含む場合、その含有量は、口腔用組成物全体(100質量%)に対し、0.000008質量%以上が好ましく、0.00008質量%以上がより好ましく、0.008質量%以上が更に好ましく、0.02質量%以上が更により好ましい。これにより、歯面及び歯肉のコーティング感をより高めることができ、さらに、潤い感を効率よく付与できかつ持続させることができる。上限は、8.0質量%以下が好ましく、4.0質量%以下がより好ましく、1.0質量%以下が更に好ましく、0.8質量%以下が更により好ましい。これにより、含有量に見合った効果を得ることができる。従って、ステアリン酸2-エチルヘキシルの含有量は、0.000008~8.0質量%が好ましく、0.00008~4.0質量%がより好ましく、0.008~1.0質量%が更に好ましく、0.02~0.8質量%が更により好ましい。
【0012】
(A)成分がパルミチン酸2-エチルヘキシルを含む場合、その含有量は、口腔用組成物全体(100質量%)に対し、0.000004質量%以上が好ましく、0.00004質量%以上がより好ましく、0.004質量%以上が更に好ましく、0.01質量%以上が更により好ましい。これにより、歯面及び歯肉のコーティング感をより高め、さらに、潤い感を効率よく付与できかつ持続させることができるので、使用実感が良好に発揮される。上限は、4.0質量%以下が好ましく、2.0質量%以下がより好ましく、1.0質量%以下が更に好ましく、0.4質量%以下が更により好ましい。これにより、含有量に見合った効果を得ることができる。従って、パルミチン酸2-エチルヘキシルの含有量は、0.000004~4.0質量%が好ましく、0.00004~2.0質量%がより好ましく、0.004~1.0質量%が更に好ましく、0.01~0.4質量%が更により好ましい。
【0013】
(A)成分の含有量は、口腔用組成物全体(100質量%)に対し、0.000004質量%以上が好ましく、0.00004質量%以上がより好ましく、0.004質量%以上が更に好ましい。上限は、12.0質量%以下が好ましく、6.0質量%以下がより好ましく、2.0質量%以下が更に好ましい。従って、(A)成分の含有量は、0.000004~12.0質量%が好ましく、0.00004~6.0質量%がより好ましく、0.004~2.0質量%が更に好ましい。
【0014】
〔(B):界面活性剤〕
(B)成分は、界面活性剤である。(B)成分を含有することにより、歯面及び歯肉のコーティング感を付与でき、(A)成分と共に潤い感を付与できる。(B)成分は、通常、(B-1)陰イオン性界面活性剤、(B-2)非イオン性界面活性剤、及び(B-3)両性界面活性剤からなる群より選ばれる1種、又は2種以上の組み合わせである。組成物が洗口剤の場合、(B)成分は、(B-2)成分を少なくとも含むことが好ましく、(B-2)成分であることがより好ましい。
【0015】
〔(B-1)陰イオン性界面活性剤〕
陰イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、アシルアミノ酸塩、アシルタウリン塩、α-オレフィンスルホン酸塩、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸塩、ラウリルスルホ酢酸塩が挙げられる。アルキル基、アシル基は直鎖及び分岐鎖のいずれでもよく、飽和及び不飽和のいずれでもよく、その炭素原子数は通常10~20、好ましくは12~18、より好ましくは12~14である。塩は、薬理学的に許容される塩から選択され得る。薬理学的に許容される塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等の無機塩基塩;トリエチルアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、ジイソプロピルアンモニウム塩等の有機塩基塩;アルギニン塩、リジン塩、ヒスチジン塩等のアミノ酸塩が挙げられる。中でも、無機塩基塩が好ましく、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)又はアンモニウム塩がより好ましく、ナトリウム塩が更に好ましい。
【0016】
アルキル硫酸塩としては、例えば、ラウリル硫酸塩、ミリストイル硫酸塩が挙げられる。アシルアミノ酸塩としては、例えば、ラウロイルサルコシン塩、ミリストイルサルコシン塩等のアシルサルコシン塩;ラウロイルグルタミン酸塩;ミリストイルグルタミン酸塩、パルミトイルグルタミン酸塩、パルミトイルグルタミン酸塩等のアシルグルタミン酸塩;N-ラウロイル-N-メチルグリシン塩、ココイルグリシン塩等のアシルグリシン塩;N-ラウロイル-β-アラニン塩、N-ミリスチル-β-アラニン塩、N-ココイル-β-アラニン塩、N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン塩、N-ミリストイル-N-メチル-β-アラニン塩、N-メチル-N-アシルアラニン塩等のアシルアラニン塩;ラウロイルアスパラギン酸塩等のアシルアスパラギン酸塩が挙げられる。アシルタウリン塩としては、例えば、ラウロイルメチルタウリン塩、N-メチル-N-アシルタウリン塩、N-ココイルメチルタウリン塩が挙げられる。α-オレフィンスルホン酸塩としては、テトラデセンスルホン酸塩等の炭素原子数12~18のα-オレフィンスルホン酸塩が挙げられる。陰イオン界面活性剤の他の例としては、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウムが挙げられる。陰イオン性界面活性剤としては、アシルアミノ酸塩、アシルタウリン塩が好ましく、ラウリル硫酸塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、ラウロイルサルコシン塩(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム)、ラウロイルメチルタウリン塩(ラウロイルメチルタウリンナトリウム)がより好ましい。(B-1)成分は、陰イオン性界面活性剤1種単独でもよいし、2種以上の組み合わせでもよい。
【0017】
〔(B-2)非イオン性界面活性剤〕
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート)、アルキロールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル(例、マルトース脂肪酸エステル)、糖アルコール脂肪酸エステル(例、マルチトール脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステル)、脂肪酸ジエタノールアミド(例、ラウリル酸モノ又はジエタノールアミド)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステルが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルのアルキル鎖の炭素原子数は、通常、14~18であり、エチレンオキサイド平均付加モル数は、通常、15~30モルである。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のエチレンオキサイド平均付加モル数は、通常20~100モルであり、組成物が歯磨剤の場合、好ましくは20~60モル、洗口剤の場合、好ましくは40~100モルである。ソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素原子数は、通常12~18である。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素原子数は、通常16~18であり、エチレンオキサイド平均付加モル数は、通常10~40モルである。アルキロールアミドのアルキル鎖の炭素原子数は、通常12~14である。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステルが好ましく、組成物が歯磨剤の場合、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテルがより好ましい。(B-2)成分は、非イオン性界面活性剤1種単独でもよいし、2種以上の組み合わせでもよい。2種以上の組み合わせの場合、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、ポリオキシエチレンセチルエーテル)の組み合わせが好ましい。
【0018】
〔(B-3)両性界面活性剤〕
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)、脂肪酸アミドプロピルベタイン(例えば、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン)等のベタイン型両性界面活性剤;N-脂肪酸アシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩(例えば、N-ヤシ油脂肪酸アシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン);ヤシ油脂肪酸イミダゾリニウムベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン型両性界面活性剤が挙げられる。アルキル基、アシル基の炭素原子数は8~18が好ましい。これらのうち、ベタイン型両性界面活性剤が好ましく、脂肪酸アミドプロピルベタインがより好ましく、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインがより好ましい。(B-3)成分は、両性界面活性剤1種単独でもよいし、2種以上の組み合わせでもよい。
【0019】
(B)成分の含有量は、口腔用組成物全体(100質量%)に対し、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上が更に好ましい。これにより、界面活性剤本来の効果が発揮されるとともに、(A)成分と共にコーティング感を付与でき、良好な使用実感を付与できる。上限は、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3.5質量%以下又は3.0質量%以下が更に好ましい。組成物が歯磨剤の場合、2.0質量%以下又は1.0質量%以下が更により好ましい。これにより、含有量に見合った効果を得ることができ、使用後の刺激感、乾燥感等の不快感の発生を抑制できる。従って、(B)成分の含有量は、0.001~10質量%が好ましく、0.01~5質量%がより好ましく、0.1~3.5質量%又は0.1~3.0質量%が更に好ましい。組成物が歯磨剤の場合、0.1~2.0質量%又は0.1~1.0質量%が更により好ましい。
【0020】
〔A/B〕
(A)成分の含有量の(B)成分の含有量に対する比率(A/B)は、0.000001以上が好ましく、0.0001又は0.0003以上がより好ましく、0.001以上が更に好ましい。上限は、400以下が好ましく、40以下がより好ましく、10以下が更に好ましい。したがって、A/Bは、0.000001~400が好ましく、0.0001~40又は0.0003~40がより好ましく、0.001~10が更に好ましい。歯磨剤の場合更に、0.0003以上が好ましく、0.001以上がより好ましく、0.008以上が更に好ましい。上限は、40以下が好ましく、10以下がより好ましく、5以下が更に好ましい。したがって、歯磨剤の場合、0.000001~40が好ましく、0.0003~40がより好ましく、0.001~10が更に好ましく、0.008~5が更により好ましい。洗口剤の場合、0.00001以上が好ましく、0.0001以上がより好ましく、0.0005以上が更に好ましく、0.001以上が更により好ましい。上限は、400以下が好ましく、40以下がより好ましく、20以下が更に好ましく、10以下が更により好ましい。したがって、洗口剤の場合、0.00001~400が好ましく、0.0001~40がより好ましく、0.0005~20が更に好ましく、0.001~10が更により好ましい。上記の範囲であることにより、より良好な使用実感を発揮できる。
【0021】
〔任意成分〕
本発明の口腔用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(A)及び(B)成分以外の任意成分を含有していてもよい。
【0022】
任意成分としては、(A)及び(B)成分以外であればよく、例えば、研磨剤、界面活性剤、湿潤剤、薬効成分、香料、甘味剤、油性成分、防腐剤、粘結剤、pH調整剤、着色剤(色素)、溶媒が挙げられる。以下、具体的に説明する。
【0023】
-研磨剤-
研磨剤は、無機研磨剤及び有機研磨剤のいずれでもよい。無機研磨剤としては、例えば、無水ケイ酸、ゼオライト、沈降性シリカ、アルミノシリケート、ジルコノシリケート、結晶性ジルコニウムシリケート、チタン結合性シリカ、シリカゲル等の研磨性シリカ;第2リン酸カルシウム・2水和塩又は無水和物、第1リン酸カルシウム、第2リン酸カルシウム・2水和塩又は無水和物、不溶性メタリン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、第4リン酸カルシウム、第8リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム等のリン酸カルシウム系化合物;炭酸カルシウム(軽質、重質)等の炭酸カルシウム系研磨剤;酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミナ等のアルミニウム系材料;水酸化カルシウム、硫酸カルシウム、酸化カルシウム等のカルシウム系研磨剤;無水ケイ酸、ゼオライト、ケイ酸ジルコニウム等のケイ酸系研磨剤;炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム等のマグネシウム系研磨剤;ハイドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、カルシウム欠損アパタイト等のアパタイト系研磨剤;二酸化チタン、雲母チタン、酸化チタン等のチタン系材料;ベントナイト等の鉱物が挙げられる。有機研磨剤としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート、合成樹脂系研磨剤が挙げられる。研磨剤は、無機研磨剤が好ましく、研磨性シリカがより好ましく、無水ケイ酸が更に好ましい。
【0024】
研磨性シリカは、平均粒径が1~40μmである研磨粒子であることが好ましく、また、研磨性シリカのBET比表面積は、1gあたり80~250平方メートルであることが好ましい。ここで、研磨性シリカの平均粒径はレーザー回折・散乱法で測定される、体積基準のメジアン径(D50)である。
【0025】
研磨剤の好ましいRDA値(Radioactive Dentine Abrasion Values)は特に制限はないが、通常50以上、特に50~200のものが好ましい。研磨剤は、造粒物でもよい。斯かる造粒物としては、例えば、水不溶性粉体(例えば、シリカゲル)を顆粒状に造粒してなる粒子が挙げられる。顆粒状に造粒する際、従来公知の任意好適な結合剤を用いてもよい。
【0026】
研磨剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0027】
研磨剤の含有量は、口腔用組成物全体(100質量%)に対し、通常、70質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは8~50質量%である。
【0028】
-湿潤剤-
湿潤剤としては、糖アルコール、糖アルコール以外の多価アルコールが好ましい。糖アルコールとしては、例えば、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトール、還元澱粉糖化物等の糖アルコール;グリセリン;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコールが挙げられる。糖アルコールとしては、ソルビトールが好ましく、多価アルコールとしてはプロピレングリコールが好ましい。湿潤剤としては、糖アルコール、グリセリンが好ましく、ソルビトール、グリセリンがより好ましい。湿潤剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】
湿潤剤の含有量は、口腔用組成物全体(100質量%)に対し、通常、40質量%以下であり、好ましくは1~35質量%である。
【0030】
-薬用成分-
(A)成分、(B)成分以外の薬用成分としては、例えば、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、イソプロピルメチルフェノール、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、トリクロサン、チモール、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌又は抗菌剤;デキストラナーゼ、ムタナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リテックエンザイム等の酵素;フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ等のフッ化物;ε-アミノカプロン酸、アラントイン、トラネキサム酸、グリチルリチン酸塩(例えば、グリチルリチン2カリウム塩)、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸塩(例えば、グリチルレチン酸ステアリル)、アズレン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、ジヒドロコレステロール等の抗炎症剤;亜鉛、銅塩、スズ塩等の金属塩;縮合リン酸塩、エタンヒドロキシジホスフォネート等の歯石予防剤;ビタミンE(例えば、酢酸トコフェロール)等の血流促進剤;硝酸カリウム、乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム等の知覚過敏抑制剤;ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド等のコーティング剤;ビタミンC(例えば、アスコルビン酸又はその塩)、塩化リゾチーム等の収斂剤;銅クロロフィル、グルコン酸銅等の水溶性銅化合物;歯石予防剤、アラニン、グリシン、プロリン、ピロリドンカルボン酸(塩)等のアミノ酸類、オウバク、タイム、オウゴン、チョウジ、ハマメリス等の植物エキス;カロペプタイド、ポリビニルピロリドンを挙げることができる。これらのうち、フッ化物が好ましく、フッ化ナトリウムがより好ましい。薬用成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記薬用成分の含有量は、常法に従って有効量を適宜設定できる。
【0031】
-香料-
香料としては、例えば、ペパーミント油、スペアミント油、和種ハッカ油、アニス油、カシア油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、マスチック油、ネロリ油(オレンジフラワー油)、レモングラス油、ジャスミン油、ローズ油、イリス油、クローブ油、タイム油、セージ油、カルダモン油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、バジル油、マジョラム油、レモン油、オレンジ油、ライム油、柚子油、ナツメグ油、ラベンダー油、パラクレス油、バニラ油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油等の天然精油;メントール、カルボン、シンナミックアルデヒド、アネトール、1,8-シネオール、メチルサリシレート、オイゲノール、チモール、リナロール、リモネン、メントン、メンチルアセテート、シトラール、デカナール、カンファー、ボルネオール、ピネン、スピラントール、n-デシルアルコール、シトロネロール、α-テルピネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、エチルリナロール、ワニリン等の上記天然精油中に含まれる香料成分;エチルアセテート、エチルブチレート、イソアミルアセテート、ヘキサナール、ヘキセナール、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、ベンズアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、フラネオール等の香料成分;N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミド、メンチルラクテート、メンチルモノサクシネート、イソプレゴール、メントングリセロールケタール、N-(4-シアノメチルフェニル)-p-メンタンカルボキサミド、3-l-メントキシプロパン-1,2-ジオール、5-メチル-2-プロパン-2-イル-N-(2-ピリジン-2-イルエチル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド、3-(p-メンタン-3カルボキサミド)酢酸エチル、2-イソプロピル-N、2,3-トリメチルブチルアミド、(1R,2S,5R)-N-(4-(シアノメチル)フェニル)メンチルカルボキサミド等の冷感剤、及びいくつかの香料成分や天然精油を組み合わせてなるミント系、フルーツ系、ハーブ系等の各種調合フレーバーが挙げられる。香料としては、上記例示の香料を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0032】
-甘味剤-
甘味剤としては、例えば、サッカリン、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ペリラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等が挙げられる。これらのうち、サッカリンナトリウムが好ましい。甘味剤としては、上記例示の甘味剤を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0033】
-油性成分-
油性成分としては、例えば、スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;高級アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の炭素原子数8~22のアルコール);高級脂肪酸(例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の炭素原子数8~22の脂肪酸)、オリーブ油、ヒマシ油、ヤシ油等の植物油;ミリスチン酸イソプロピル等の脂肪酸エステルが挙げられる。油性成分は、上記例示の油性成分を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0034】
-防腐剤-
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル(例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル)、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。防腐剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0035】
-粘結剤-
粘結剤は、有機粘結剤及び無機粘結剤のいずれでもよい。有機粘結剤としては、例えば、多糖類、セルロース系粘結剤(例、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カチオン化セルロース)、その他の多糖系増粘剤(例、キサンタンガム、グアガム、ジェランガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム)、合成水溶性高分子(例、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、アルギン酸プロピレングリコール)、これらの塩が挙げられ、多糖系増粘剤が好ましく、キサンタンガムがより好ましい。無機粘結剤としては、例えば、増粘性シリカ、ケイ酸塩、無水ケイ酸が挙げられ、増粘性シリカが好ましい。粘結剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0036】
有機粘結剤の含有量は、口腔用組成物全体(100質量%)に対し、0~5質量%が好ましく、0.1~4質量%がより好ましい。無機粘結剤の含有量は、0~10質量%が好ましく、0.5~8質量%がより好ましい。
【0037】
-pH調整剤-
pH調整剤としては、例えば、フタル酸、クエン酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、リンゴ酸、及び乳酸等の有機酸又はそれらの塩(クエン酸ナトリウム)、リン酸(オルトリン酸)等の無機酸又はそれらの塩(例えば、カリウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物が挙げられる。無機酸塩としては、例えば、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムが挙げられる。
【0038】
pH調整剤の含有量は、通常、添加後の口腔用組成物のpHが5~9、好ましくは6~8.5となる量とすることができる。
【0039】
本明細書において、pH値は、通常、測定開始から25℃、3分後の値をいう。pH値は、例えば、東亜電波工業社製のpHメーター(型番Hm-30S)を用いて測定することができる。
【0040】
-着色剤-
着色剤としては例えば、ベニバナ赤色素、クチナシ黄色素、クチナシ青色素、シソ色素、紅麹色素、赤キャベツ色素、ニンジン色素、ハイビスカス色素、カカオ色素、スピルリナ青色素、タマリンド色素等の天然色素、赤色2号、赤色3号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、赤色227号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等の法定色素、リボフラビン、二酸化チタンが挙げられる。着色剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0041】
口腔用組成物が着色剤を含む場合、その含有量は、口腔用組成物全体(100質量%)に対し0.00001~3質量%が好ましい。
【0042】
-溶媒-
溶媒としては、例えば、水(精製水)、エタノール等が挙げられ、水が好ましい。溶媒は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0043】
-他の任意成分-
上記以外の任意成分の例としては、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ウレタン、シリコン、天然ゴムが挙げられる。これら他の任意成分の含有量は、本発明の効果を妨げない範囲で適宜設定できる。
【0044】
〔口腔用組成物の剤形及び用途〕
本発明の口腔用組成物は、歯磨剤、洗口剤、スプレー剤、塗布剤、貼付剤、又は口腔内溶解剤等の口腔用製剤とすることができ、歯磨剤、洗口剤が好ましい。
【0045】
口腔用組成物の剤形は、利用形態に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。剤形としては、例えば、ペースト状、液状等の形態で、歯磨剤であれば練歯磨、液体歯磨、液状歯磨、潤製歯磨として調製できる。
【0046】
〔組成物の製造方法〕
口腔用組成物の製造方法は特に限定されず、剤形に応じて、それぞれの通常の方法で調製され得る。例えば練歯磨剤として利用する場合、溶媒に溶解する成分を調製した後、それ以外の不溶性成分を混合し、必要に応じて脱泡(例えば、減圧等)を行う方法が挙げられる。得られる練歯磨は、容器に収容して製品とすることができる。容器は、形状、材質は特に制限されず、通常の歯磨剤組成物に使用される容器を使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンなどのプラスチック製のラミネートチューブ等の容器が挙げられる。
【実施例0047】
実施例1~48及び比較例1~11
表3~10に示す組成の、歯磨剤組成物(練歯磨:実施例1~24及び比較例1~6)、洗口剤組成物(実施例25~48、比較例7~11)をそれぞれ常法によって調製した(表11に示す原料を使用した)。これらをサンプルとして用い、下記に示す方法で評価した(表1~11)。
【0048】
<歯磨剤による使用実感の評価>
8名の被験者において、表3~6に示す組成の歯磨剤組成物を使用して歯磨きを行った際の各種使用実感の程度(表1)についてアンケートを行い、表1に示すスコア基準に基づきスコア(1~4点)をつけ平均値を算出した。さらに算出したスコアの平均値から下記評価基準に基づき評価した。
なお、コーティング感とは、歯面がツルツルした感じ、歯肉が保護されている感じ(被覆感)のことである。
【0049】
なお、歯磨きは、各被験者において、歯磨剤組成物約1gを歯ブラシにとり、3分間ブラッシングすることにより実施した。
【0050】
【表1】
【0051】
〔評価基準〕
◎:平均値3.5点以上
○:平均値3.0点以上3.5点未満
△:平均値2.0点以上3.0点未満
×:平均値2.0点未満
【0052】
<洗口剤による使用実感の評価>
8名の被験者において、表7~10の洗口剤組成物を使用して洗口を行った際の各種使用実感の程度(表2)についてアンケートを行い、表2に示すスコア基準に基づきスコア(1~4点)をつけ平均値を算出した。算出したスコアの平均値から下記評価基準に基づき口腔内の実感の程度を評価した。
なお、コーティング感とは、歯面がツルツルした感じ、歯肉が保護されている感じ(被覆感)のことである。
【0053】
なお、洗口は、洗口剤20mLで20秒間、口を漱いだ後、評価を実施した(吐き出し後、水で漱がない)。
【0054】
【表2】
【0055】
〔評価基準〕
◎:平均値3.5点以上
○:平均値3.0点以上3.5点未満
△:平均値2.0点以上3.0点未満
×:平均値2.0点未満
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】
【表9】
【0063】
【表10】
【0064】
【表11】
【0065】
〔表の脚注〕
表1~10の組成において、空欄は添加していないことを意味する。
表11に示さない原料(任意成分)は、外原規等の規格に適合した原料を用いた。
【0066】
比較例では、歯面及び歯肉のコーティング感、使用直後及び5分後の潤い感を兼ね備えるものがなかったのに対し、実施例では、各項目とも良好な評価であった。この結果は、本発明の口腔用組成物が、使用後のコーティング感、潤い感等、使用実感を良好に発揮できることを示している。