(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072013
(43)【公開日】2024-05-27
(54)【発明の名称】検査装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/04 20120101AFI20240520BHJP
【FI】
G06Q50/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022182581
(22)【出願日】2022-11-15
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】服部 淳司
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC03
5L050CC03
(57)【要約】
【課題】製品の生産効率の低下を抑制できる検査装置を提供する。
【解決手段】検査装置10は、作業領域を撮影する撮影装置20と、撮影装置20が撮影した撮影データが入力された場合に、部品の組み付け状態が正規の組み付け状態であるか否かを示す指標を出力するように機械学習された第1学習モデルM1を記憶する記憶部32と、第1学習モデルM1の出力結果に基づいて、部品の組み付け状態が正規の組み付け状態であるか否かを組み付け工程毎に判定する判定部33と、判定部33の判定結果を作業者に報知する報知部40と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者によって複数種類の部品が組み付けられることにより製造される製品の製造時における作業順序を検査する検査装置であって、
前記部品が組み付けられる作業領域を撮影する撮影装置と、
前記撮影装置が撮影した撮影データが入力された場合に、前記部品の組み付け状態が正規の組み付け状態であるか否かを示す指標を出力するように機械学習された学習モデルを記憶する記憶部と、
前記学習モデルの出力結果に基づいて、前記組み付け状態が前記正規の組み付け状態であるか否かを組み付け工程毎に判定する判定部と、
前記判定部の判定結果を前記作業者に報知する報知部と、を備える、
検査装置。
【請求項2】
前記撮影装置は、前記作業領域を互いに異なる角度から撮影する複数のカメラを有しており、
少なくとも1つの前記カメラが撮影した前記撮影データを入力としたときの前記学習モデルの出力結果として、前記組み付け状態が前記正規の組み付け状態であることを示す指標が出力された場合、前記判定部は、当該出力結果に基づいて、当該組み付け状態が前記正規の組み付け状態であると判定する、
請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記複数種類の部品のうち少なくとも1種類の部品は、前記製品の品種に関する情報を表示する表示部を有する部品箱に収容されるとともに、当該部品箱から前記作業者によって取り出されて組み付けられるものであり、
前記判定部は、前記撮影データに基づいて、前記表示部が表示する品種と、前記作業者が製造する前記製品の品種である製造品種とが一致するか否かを判定する、
請求項1に記載の検査装置。
【請求項4】
前記複数種類の部品のうち少なくとも2種類の部品は、互いに異なる前記部品箱に種類毎に収容されるとともに、当該部品箱の各々から前記作業者によって取り出されて組み付けられるものであり、
前記判定部は、前記製造品種を表示する前記表示部を有する前記部品箱の個数と、前記複数種類の部品のうち前記部品箱に収容される部品の種類数とが一致するか否かを判定する、
請求項3に記載の検査装置。
【請求項5】
前記学習モデルを第1学習モデルとするとき、
前記記憶部には、前記撮影データが入力された場合に、前記表示部が表示する品種が複数の前記品種のうちいずれの品種であるかを示す指標を出力するように機械学習された第2学習モデルが記憶されており、
前記判定部は、前記第2学習モデルの出力結果に基づいて、前記表示部が表示する品種と、前記製造品種とが一致するか否かを判定する、
請求項3または請求項4に記載の検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、製品の製造現場において正規部品が正しく組み付けられているか否かを検査する誤欠品チェック装置(以下、チェック装置という)が開示されている。
チェック装置は、多数の部品画像の中から正規部品とダミー部品とを含む複数の部品画像を選択的に表示する画像表示装置を備えている。
【0003】
チェック装置を用いた組み付け作業においては、作業者が、正規部品の組み付け作業後に、画像表示装置に表示された複数の部品画像の中から、自身が組み付けた部品の部品画像を選択する。また、複数の正規部品の組み付け順序が決まっている場合には、作業者は、当該組み付け順序通りに部品画像を選択する。このとき、作業者が組み付けた正規部品の部品画像が選択された場合には、画像表示装置の画面に正規部品が組み付けられた旨が表示される。これにより、作業者は、次の工程に移行可能であることを認識できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載のチェック装置において、作業者は、部品を組み付ける度に画像表示装置に表示された部品画像を選択する必要がある。こうした選択作業の間は、作業者による部品の組み付けが行われないため、製品の生産効率が低下するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための検査装置は、作業者によって複数種類の部品が組み付けられることにより製造される製品の製造時における作業順序を検査する検査装置であって、前記部品が組み付けられる作業領域を撮影する撮影装置と、前記撮影装置が撮影した撮影データが入力された場合に、前記部品の組み付け状態が正規の組み付け状態であるか否かを示す指標を出力するように機械学習された学習モデルを記憶する記憶部と、前記学習モデルの出力結果に基づいて、前記組み付け状態が前記正規の組み付け状態であるか否かを組み付け工程毎に判定する判定部と、前記判定部の判定結果を前記作業者に報知する報知部と、を備える。
【0007】
同構成によれば、組み付け工程毎に正規の組み付け状態で部品の組み付けが行われているか否かが作業者に報知される。これにより、作業者は、正規の組み付け順序で組み付け作業を行っているか否かを判断できる。
【0008】
ここで、判定部による部品の組み付け状態の判定は、機械学習された学習モデルの出力結果に基づいて行われる。このため、判定部が部品の組み付け状態を判定する上で、作業者は、部品を特定の位置や姿勢で配置したり、部品の撮影のために作業を一時中断したりする必要がない。したがって、製品の生産効率の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、一実施形態における検査装置の概略構成を示す模式図である。
【
図2】
図2は、
図1の検査装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、
図1の検査装置によって検査されるエアクリーナの分解斜視図である。
【
図4】
図4は、
図3のエアクリーナを構成する部品が収容された部品箱の平面図である。
【
図5】
図5は、検査処理の流れを示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、準備判定処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、組付順序判定処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、
図1~
図7を参照して、検査装置の一実施形態について説明する。
(検査装置10)
図1に示すように、検査装置10は、作業者Oによって複数種類の部品Wが組み付けられることにより製造される製品Pの製造時における作業順序を検査する装置である。検査装置10は、作業者Oが組み付け作業を行う作業台200に対して設けられている。
【0011】
図1及び
図2に示すように、検査装置10は、撮影装置20と、制御装置30と、報知部40とを備えている。撮影装置20は、作業台200、すなわち、作業者Oによる組み付け作業が行われる作業領域を撮影する。制御装置30は、撮影装置20が撮影した撮影データを用いて製品Pにおける組み付け順序(以下、単に組み付け順序と称する)の良否を判定する。報知部40は、制御装置30による組み付け順序の良否判定の結果を作業者Oに報知する。
【0012】
次に、製品Pの一例であるエアクリーナ100の構成について説明する。
(エアクリーナ100)
図3に示すように、エアクリーナ100は、ケース110と、キャップ120と、フィルタエレメント130と、複数のグロメット140と、複数のカラー150と、複数のクランプ160とを備えている。エアクリーナ100は、例えば、2つのグロメット140と、2つのカラー150と、3つのクランプ160とを備えている。
【0013】
エアクリーナ100の構成部品であるケース110、キャップ120、フィルタエレメント130、グロメット140、カラー150、及びクランプ160は、それぞれ「部品」の一例である。以降では、エアクリーナ100の構成部品を部品Wと称することがある。
【0014】
ケース110は、上部開口を有する箱状をなしている。上部開口の周縁部には、ケース110の外周側に向かって突出する第1フランジ111が上部開口の全周にわたって設けられている。ケース110の周壁には、筒状のインレット112が設けられている。
【0015】
キャップ120は、下部開口を有する箱状をなしている。下部開口の周縁部には、キャップ120の外周側に向かって突出する第2フランジ121が下部開口の全周にわたって設けられている。キャップ120の周壁には、筒状のアウトレット122が設けられている。
【0016】
フィルタエレメント130は、ケース110とキャップ120との間に設けられている。フィルタエレメント130は、第1フランジ111と第2フランジ121とにより挟持されている。
【0017】
グロメット140は、円筒状をなしている。2つのグロメット140は、ケース110の底壁に形成された図示しない2つの貫通孔のそれぞれに取り付けられている。
カラー150は、円筒状をなしている。2つのカラー150は、2つのグロメット140にそれぞれ圧入されている。
【0018】
3つのクランプ160は、ケース110の周壁に間隔をおいて取り付けられている。各クランプ160は、キャップ120に対して接近及び離間するようにケース110に対して回転可能に構成されている。各クランプ160がキャップ120に対して係合することにより、キャップ120がケース110に対して固定されている。
【0019】
キャップ120がケース110に対して固定された状態において、フィルタエレメント130は、エアクリーナ100の外観から視認されない。
なお、エアクリーナ100には、各部品Wの形状及び個数が異なる複数の品種が存在する。
【0020】
(エアクリーナ100の組み付け順序)
エアクリーナ100の製造時には、作業者Oが、部品Wを準備する準備作業と、部品Wを組み付ける組み付け作業とを行う。
【0021】
図4に示すように、準備作業では、作業者Oは、部品Wが収容された部品箱50を準備する。部品Wが複数種類存在する場合、複数種類の部品Wは、種類毎に異なる部品箱50にそれぞれ収容されている。
【0022】
本実施形態では、カラー150が予め圧入されたグロメット140と、クランプ160とが異なる部品箱50にそれぞれ収容されている。
以降において、カラー150が圧入されたグロメット140を、カラー付きグロメット141と称する。
【0023】
部品箱50は、製品Pの品種に関する情報を表示する表示部51を有している。表示部51としては、例えば、マーク、図形、記号、文字、及び二次元コードを採用することができる。本実施形態の表示部51は、製品Pの品種に対応して設定されたマークである。
【0024】
部品Wが、複数の品種の製品Pに共通して用いられるものである場合には、当該部品Wを収容する部品箱50は、複数の品種に関する情報をそれぞれ表示する複数の表示部51を有していてもよい。
【0025】
組み付け作業では、作業者Oは、部品箱50から部品Wを取り出して他の部品Wに対して組み付ける。本実施形態では、作業者Oは、部品箱50からカラー付きグロメット141及びクランプ160を取り出してケース110に対して組み付ける。
【0026】
より詳しくは、まず、作業者Oは、ケース110に対してカラー付きグロメット141を組み付ける。次に、作業者Oは、ケース110に対してクランプ160を組み付ける。次に、作業者Oは、ケース110とキャップ120との間にフィルタを配置する。次に、作業者Oは、クランプ160によって、ケース110に対してキャップ120を固定する。
【0027】
(撮影装置20)
図1に示すように、撮影装置20は、作業領域を互いに異なる角度から撮影する複数のカメラ21を有している。撮影装置20は、作業台200から上方に延びるフレーム201に対してそれぞれ固定された4つのカメラ21を有している。4つのカメラ21は、例えば、平面視長方形状をなす作業台200の四隅の上方においてフレーム201に対してそれぞれ固定されている。
【0028】
撮影装置20が作業領域を撮影した撮影データは、制御装置30によって取得される。なお、撮影データは、動画データであってもよいし、画像データであってもよい。本実施形態の撮影データは、動画データである。
【0029】
(制御装置30)
図2に示すように、制御装置30は、制御部31と、記憶部32と、判定部33とを備えている。
【0030】
制御部31はCPU、MPU、GPU等の演算処理装置を有している。制御部31は、記憶部32に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより各種の情報処理、制御処理等を実行する。記憶部32は、RAMやROM等のメモリ素子を有している。記憶部32は、制御部31による各種の演算処理の実行のために必要なプログラムを記憶している。また、記憶部32は、制御部31による各種の演算処理の実行のために必要なデータ等を一時的に記憶する。
【0031】
記憶部32には、第1学習モデルM1と第2学習モデルM2とが記憶されている。第1学習モデルM1は、部品Wが含まれる撮影データが入力された場合に、部品Wの組み付け状態が正規の組み付け状態であるか否かを示す指標を出力するように機械学習されている。第2学習モデルM2は、表示部51が含まれる撮影データが入力された場合に、表示部51が表示する品種が製品Pにおける複数の品種のうちいずれの品種であるかを示す指標を出力するように機械学習されている。
【0032】
第1学習モデルM1及び第2学習モデルM2は、撮影データを入力として、撮影データに含まれる物体が、予め定められたクラスに該当するか否かの指標を出力する。第1学習モデルM1におけるクラスには、組み付け作業の各組み付け工程における正規の組み付け状態が設定されている。第2学習モデルM2におけるクラスには、複数の品種に対応した複数種類の表示部51が設定されている。
【0033】
第1学習モデルM1及び第2学習モデルM2が出力する指標は、例えば、撮影データに含まれる物体がクラスに該当する確率である。したがって、第1学習モデルM1は、撮影データを入力として、部品Wの組み付け状態が正規の組み付け状態であるかを確率として出力する。また、第2学習モデルM2は、撮影データを入力として、表示部51が複数種類の表示部51のうち、いずれの表示部51であるかを確率として出力する。
【0034】
第1学習モデルM1及び第2学習モデルM2は、例えば、DNN(Deep Neural Network)を用いた機械学習によって生成されている。機械学習のアルゴリズムとしては、例えば、R-CNN(Region Based Convolutional Neural Network)、SSD(Single Shot Multibox Detector)、及びYOLO(You Only Look Once)が挙げられる。
【0035】
第1学習モデルM1は、正規の組み付け状態で組み付けられた部品Wの画像に、正規の組み付け状態である旨の情報がラベルとして付与された教師データを用いて機械学習されている。なお、第1学習モデルM1の教師データの画像は、組み付け作業中の作業者Oの身体が含まれるものであってもよい。
【0036】
第1学習モデルM1の汎用性を高める上では、様々な条件下で取得された教師データが用いられることが好ましい。例えば、組み付け作業時における作業者Oの癖を考慮して、異なる作業者Oが組み付け作業を行った際の部品Wの画像に、上記ラベルが付与された教師データが用いられることが好ましい。
【0037】
第2学習モデルM2は、複数種類の表示部51の画像の各々に、その種類の表示部51である旨の情報がラベルとして付与された教師データを用いて機械学習されている。
判定部33は、第1学習モデルM1の出力結果に基づいて、撮影データにおける部品Wの組み付け状態が正規の組み付け状態であるか否かを組み付け工程毎に判定する。
【0038】
正規の組み付け状態とは、部品W同士の相対位置や部品Wの個数が正しい状態で、部品Wが組み付けられた状態を指す。
判定部33は、部品Wの組み付け状態が正規の組み付け状態であるとして第1学習モデルM1が出力した確率が閾値以上の場合に、当該組み付け状態が正規の組み付け状態であると判定する。
【0039】
ところで、部品Wが正規の組み付け状態で組み付けられている場合であっても、当該部品Wの姿勢によっては、複数のカメラ21のうち1つのカメラ21の撮影データからでしか正規の組み付け状態であることを判別できないおそれがある。この場合、第1学習モデルM1は、1つのカメラ21が撮影した撮影データを入力として、部品Wの組み付け状態が正規の組み付け状態であることを示す指標を出力する。判定部33は、この出力結果に基づいて、部品Wの組み付け状態が正規の組み付け状態であると判定する。すなわち、判定部33は、少なくとも1つのカメラ21が撮影した撮影データを入力とする第1学習モデルM1の出力結果が、正規の組み付け状態であることを示す指標である場合、部品Wの組み付け状態が正規の組み付け状態であると判定する。
【0040】
判定部33は、撮影装置20が撮影した表示部51の撮影データに基づいて、当該表示部51が表示する製品Pの品種と、作業者Oが製造する製品Pの品種である製造品種Vとが一致するか否かを判定する。より詳しくは、判定部33は、第2学習モデルM2の出力結果に基づいて、撮影データにおける表示部51が表示する品種と、製造品種Vとが一致するか否かを判定する。これに加えて、判定部33は、撮影データに基づいて、製造品種Vを表示する表示部51を有する部品箱50の個数と、複数種類の部品Wのうち部品箱50に収容される部品Wの種類数とが一致するか否かを判定する。
【0041】
判定部33は、表示部51が製造品種Vを表示する表示部51であるとして第2学習モデルM2が出力した確率が閾値以上の場合に、当該表示部51が製造品種Vを表示する表示部51であると判定する。
【0042】
(報知部40)
報知部40は、例えば、ディスプレイ41とスピーカ42とを備えている。ディスプレイ41は、作業者Oが視認可能となる位置に配置されている。ディスプレイ41は、例えば、フレーム201のうち作業者Oの前方に位置する部分に固定されている(
図1参照)。スピーカ42は、例えば、ディスプレイ41と一体に構成されている。
【0043】
ディスプレイ41は、例えば、各組み付け工程における作業内容、及び各組み付け工程の進捗を表示する。
報知部40は、判定部33の判定結果を作業者Oに報知する。すなわち、報知部40は、準備作業が正しく行われたか否か、及び組み付け順序が正しいか否かを作業者Oに報知する。報知部40は、例えば、組み付け順序が正しいか否かを組み付け工程毎に報知する。
【0044】
ディスプレイ41は、例えば、判定部33の判定結果を文字として表示する。スピーカ42は、例えば、判定部33の判定結果に対応して予め定められた音を発生させる。
(検査処理)
次に、
図5~7を参照して、検査装置10が実行する検査処理の手順について説明する。検査処理は、製造品種Vが制御装置30に予め登録されている場合に実行される処理である。
【0045】
図5に示すように、検査装置10は、まず、製品Pに用いられる部品Wが正しく準備されているか否かを判定する準備判定処理を行う(ステップS1)。なお、準備判定処理に先立ち、作業台200には、作業者Oによって部品箱50が載置されている。
【0046】
図6に示すように、準備判定処理では、まず、撮影装置20が作業台200の作業領域を撮影する(ステップS101)。なお、撮影装置20は、検査処理が終了するまでは、作業領域の撮影を継続する。
【0047】
次に、制御装置30は、撮影装置20における各カメラ21が撮影した撮影データを取得する(ステップS102)。制御装置30は、撮影データを画像処理する。
次に、制御装置30は、撮影データに含まれる部品箱50の表示部51が表示する品種と、製造品種Vとが一致するか否かを判定する(ステップS103)。より詳しくは、制御装置30は、撮影データに含まれる表示部51が、製造品種Vを表示する表示部51であるか否かを判定する。
【0048】
表示部51が表示する品種と製造品種Vとが一致する場合(ステップS103:YES)、制御装置30は、製造品種Vを表示する表示部51を有する部品箱50の個数と、部品箱50に収容される部品Wの種類数とが一致するか否かを判定する(ステップS104)。表示部51が表示する品種と製造品種Vとが一致しない場合(ステップS103:NO)、すなわち、正規の部品箱50が準備されていない場合、制御装置30は、準備作業が正しく行われていないと判定する(ステップS105)。なお、部品箱50に収容される部品Wの種類数は、製品Pの品種によって異なる。制御装置30には、製造品種Vが予め登録されているため、制御装置30は、部品箱50に収容される部品Wの種類数の情報を保有している。
【0049】
本実施形態では、カラー付きグロメット141と、クランプ160とが2つの部品箱50にそれぞれ収容されている。したがって、部品箱50に収容される部品Wの種類数は、「2」である。このため、ステップS104では、制御装置30は、製造品種Vを表示する表示部51を有する部品箱50の個数が2個であるか否かを判定する。
【0050】
ステップS104において、部品箱50の個数と部品Wの種類数とが一致する場合(ステップS104:YES)、制御装置30は、準備作業が正しく行われたと判定する(ステップS107)。一方、部品箱50の個数と部品Wの種類数とが一致しない場合(ステップS104:NO)、すなわち、部品箱50が不足している場合、制御装置30は、準備作業が正しく行われていないと判定する(ステップS105)。
【0051】
ステップS105の処理が実行されると、報知部40は、制御装置30の判定結果を報知する(ステップS106)。ステップS106において、報知部40は、制御装置30の判定結果が異常判定である旨、すなわち、準備作業が正しく行われていない旨をディスプレイ41によって表示するとともに、スピーカ42によって異常判定に応じた音を発生させる。その後、制御装置30は、ステップS103の処理を実行する。
【0052】
一方、ステップS107の処理が実行されると、報知部40は、制御装置30の判定結果を報知する(ステップS108)。ステップS108において、報知部40は、制御装置30の判定結果が正常判定である旨、すなわち、準備作業が正しく行われた旨をディスプレイ41によって表示するとともに、スピーカ42によって正常判定に応じた音を発生させる。
【0053】
ステップS108の処理が実行されると、制御装置30は、準備判定処理を終了する。
図5に示すように、検査装置10は、準備判定処理に続いて、作業者Oによる部品Wの組み付け順序が正しいか否かを判定する組付順序判定処理を行う(ステップS2)。組付順序判定処理は、準備判定処理のステップS108において制御装置30による正常判定がなされた場合に実行される。
【0054】
図7に示すように、組付順序判定処理では、制御装置30は、カウンタiを1つインクリメントする(S201)。カウンタiは、組付順序判定処理の開始時には「0」に設定される。
【0055】
次に、制御装置30は、撮影装置20における各カメラ21が撮影した撮影データを取得する(ステップS202)。制御装置30は、撮影データを画像処理する。なお、上述したように、撮影装置20は、準備判定処理が終了してからも継続的に作業領域を撮影している。
【0056】
次に、制御装置30は、撮影データに含まれる部品Wの組み付け状態が、i番目の組み付け工程の組み付け状態と一致するか否かを判定する(ステップS203)。部品Wの組み付け状態が、i番目の組み付け工程の組み付け状態と一致する場合(ステップS203:YES)、制御装置30は、部品Wの組み付け順序が正常であると判定する(ステップS204)。一方、部品Wの組み付け状態が、i番目の組み付け工程の組み付け状態と一致しない場合(ステップS203:NO)、制御装置30は、部品Wの組み付け順序が異常であると判定する(ステップS205)。
【0057】
ここで、本実施形態における1番目の組み付け工程では、ケース110に対して2つのカラー付きグロメット141が組み付けられる。したがって、ステップS203では、制御装置30は、ケース110に対する各カラー付きグロメット141の組み付け状態が正規の組み付け状態であるか否かを判定する。
【0058】
2番目の組み付け工程では、ケース110に対して3つのクランプ160が組み付けられる。したがって、ステップS203では、制御装置30は、ケース110に対する各クランプ160の組み付け状態が正規の組み付け状態であるか否かを判定する。
【0059】
3番目の組み付け工程では、ケース110に対してフィルタエレメント130が組み付けられる。したがって、ステップS203では、制御装置30は、ケース110に対するフィルタエレメント130の組み付け状態が正規の組み付け状態であるか否かを判定する。
【0060】
4番目の組み付け工程では、ケース110に対してキャップ120が組み付けられる。したがって、ステップS203では、制御装置30は、ケース110に対するキャップ120の組み付け状態が正規の組み付け状態であるか否かを判定する。
【0061】
ステップS205の処理が実行されると、報知部40は、制御装置30の判定結果を報知する(ステップS206)。ステップS206において、報知部40は、制御装置30の判定結果が異常判定である旨、すなわち部品Wの組み付け順序が異常である旨をディスプレイ41によって表示するとともに、スピーカ42によって異常判定に応じた音を発生させる。その後、制御装置30は、ステップS203の処理を実行する。
【0062】
一方、ステップS204の処理が実行されると、報知部40は、制御装置30の判定結果を報知する(ステップS207)。ステップS207において、報知部40は、制御装置30の判定結果が正常判定である旨、すなわち部品Wの組み付け順序が正常である旨をディスプレイ41によって表示するとともに、スピーカ42によって正常判定に応じた音を発生させる。
【0063】
次に、制御装置30は、カウンタiが、製造品種Vにおける組み付け工程の総数Nと一致するか否かを判定する(ステップS208)。なお、本実施形態では、総数Nは「4」に設定されている。
【0064】
カウンタiが総数Nと一致する場合(ステップS208:YES)、制御装置30は、組付順序判定処理を終了する。カウンタiが総数Nと一致しない場合(ステップS208:NO)、制御装置30は、S201の処理を実行する。これにより、次の組み付け工程における組み付け状態の良否が判定される。
【0065】
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)検査装置10は、作業領域を撮影する撮影装置20と、第1学習モデルM1を記憶する記憶部32とを備える。第1学習モデルM1は、撮影装置20が撮影した撮影データが入力された場合に、部品Wの組み付け状態が正規の組み付け状態であるか否かを示す指標を出力するように機械学習されている。また、検査装置10は、第1学習モデルM1の出力結果に基づいて、組み付け状態が正規の組み付け状態であるか否かを組み付け工程毎に判定する判定部33と、判定部33の判定結果を作業者Oに報知する報知部40とを備える。
【0066】
こうした構成によれば、組み付け工程毎に正規の組み付け状態で部品Wの組み付けが行われているか否かが作業者Oに報知される。これにより、作業者Oは、正規の組み付け順序で組み付け作業を行っているか否かを判断できる。
【0067】
ここで、判定部33による部品Wの組み付け状態の判定は、機械学習された第1学習モデルM1の出力結果に基づいて行われる。このため、判定部33が部品Wの組み付け状態を判定する上で、作業者Oは、部品Wを特定の位置や姿勢で配置したり、部品Wの撮影のために作業を一時中断したりする必要がない。したがって、製品Pの生産効率の低下を抑制できる。
【0068】
ところで、エアクリーナ100の製造において、4番目の組み付け工程が完了した時点では、3番目の組み付け工程で組み付けられたフィルタエレメント130は、エアクリーナ100の外観から視認されない。
【0069】
この点、上記構成によれば、検査装置10は、組み付け工程毎に部品Wの組み付け状態の良否を判定する。このため、全ての組み付け工程後に製品Pの外観検査を行う場合と比較して、製品Pの内部に位置する部品Wが正規の組み付け状態であることを担保しやすくなる。
【0070】
(2)判定部33は、少なくとも1つのカメラ21が撮影した撮影データを入力とする第1学習モデルM1の出力結果が、正規の組み付け状態であることを示す指標である場合、部品Wの組み付け状態が正規の組み付け状態であると判定する。
【0071】
こうした構成によれば、判定部33が部品Wの組み付け状態を正規の組み付け状態であると判定する上で、正規の組み付け状態が少なくとも1つのカメラ21によって撮影されればよい。これにより、作業者Oは、部品Wを特定の撮影装置20に向けたりすることなく、組み付け作業を行うことができる。したがって、製品Pの生産効率の低下を一層抑制できる。
【0072】
(3)判定部33は、撮影データに基づいて、表示部51が表示する品種と、製造品種Vとが一致するか否かを判定する。
こうした構成によれば、作業者Oは、部品箱50に収容された部品Wの品種が、製造品種Vと一致するか否かを判断できる。これにより、組み付け作業を行う前に部品Wを準備する準備作業において、製造品種Vとは異なる品種の部品Wが準備されることを抑制できる。したがって、異なる品種の部品W同士の誤組み付けを抑制できる。
【0073】
(4)判定部33は、製造品種Vを表示する表示部51を有する部品箱50の個数と、複数種類の部品Wのうち部品箱50に収容される部品Wの種類数とが一致するか否かを判定する。
【0074】
こうした構成によれば、作業者Oは、製造品種Vを表示する表示部51を有する部品箱50の個数と、部品箱50に収容される部品Wの種類数とが一致するか否かを判断できる。これにより、作業者Oは、製品Pに用いられる複数種類の部品Wをそれぞれ収容する複数種類の部品箱50が、過不足無く準備されているか否かを判断できる。したがって、製品Pにおける部品Wの取り付け忘れを抑制できる。
【0075】
(5)記憶部32には、撮影データが入力された場合に、表示部51が表示する品種が複数の品種のうちいずれの品種であるかを示す指標を出力するように機械学習された第2学習モデルM2が記憶されている。判定部33は、第2学習モデルM2の出力結果に基づいて、表示部51が表示する品種と、製造品種Vとが一致するか否かを判定する。
【0076】
こうした構成によれば、判定部33は、機械学習された第2学習モデルM2の出力結果に基づいて、表示部51が表示する品種と製造品種Vとが一致するか否かを判定する。このため、判定部33が表示部51により表示される品種を判定する上で、作業者Oは、部品箱50を特定の位置や姿勢で配置したり、部品箱50の撮影のために作業を一時中断したりする必要がない。したがって、部品Wの準備作業における作業効率の低下、ひいては、製品Pの生産効率の低下を抑制できる。
【0077】
<変更例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0078】
・判定部33は、表示部51が表示する品種と製造品種Vとが一致するか否かを判定する上で、第2学習モデルM2の出力結果を用いなくてもよい。この場合、判定部33は、例えば、製造品種Vを表示する表示部51が登録された登録画像と、撮影データに含まれる表示部51とが一致するか否かを判定すればよい。
【0079】
・判定部33は、部品箱50の個数と部品箱50に収容される部品Wの種類数とが一致するか否かを判定しなくてもよい。すなわち、制御装置30は、ステップS104の処理を実行しなくてもよい。この場合、報知部40は、ステップS103における判定結果を報知してもよい。また、作業者Oが、部品箱50の数と部品箱50に収容される部品Wの種類数とが一致するか否かを判断してもよい。
【0080】
・検査処理は、準備判定処理を行わず、組付順序判定処理のみを行う処理であってもよい。この場合、作業者Oが、表示部51が表示する品種と、製造品種Vとが一致するか否かを判断するとともに、部品箱50の数と部品箱50に収容される部品Wの種類数とが一致するか否かを判断してもよい。
【0081】
・撮影装置20が有するカメラ21の数は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
・撮影装置20は、フレーム201に固定されたカメラ21と、作業者Oに装着されるカメラ21とを有していてもよい。この構成では、作業者Oに装着されるカメラ21によって、作業者Oの目線から部品Wを認識できるため、部品Wの組み付け状態の良否判定の精度を高めることができる。
【0082】
・複数のカメラ21の位置は、適宜変更されてもよい。例えば、透明な作業台200の上方及び下方にそれぞれカメラ21が配置されていてもよい。この構成では、作業領域におけるカメラ21の死角を少なくできる。
【0083】
・本実施形態では、報知部40は、判定部33の判定結果を作業者Oに対して組み付け工程毎に報知するものであった。これに代えて、報知部40は、判定部33の判定結果を複数の組み付け工程毎に報知するものであってもよいし、最後の組み付け工程の際に報知するものであってもよい。
【0084】
・報知部40は、ディスプレイ41による報知のみを行うものであってもよいし、スピーカ42による報知のみを行うものであってもよい。
・報知部40は、作業者Oに装着されるウェアラブルデバイスでもよい。この場合、ウェラブルデバイスは、判定部33の判定結果を画面に表示することにより報知したり、音、光、及び振動などを発生させることにより報知したりするものであることが好ましい。
【0085】
・判定部33は、i+1番目の組み付け工程において組み付け状態の良否を判定すると同時に、i番目の組み付け工程における正規の組み付け状態が維持されていることを判定してもよい。
【0086】
・第1学習モデルM1は、正規の組み付け状態で組み付けられていない部品Wの画像に、正規の組み付け状態でない旨の情報がラベルとして付与された教師データを用いて機械学習されたものであってもよい。この場合、判定部33は、部品Wの組み付け状態が正規の組み付け状態でない確率が閾値以下の場合に、当該組み付け状態が正規の組み付け状態であると判定してもよい。また、第1学習モデルM1は、この教師データと、本実施形態の教師データとの双方を用いて機械学習されたものであってもよい。
【0087】
・検査装置10は、ケース110のように他の部品Wが組み付けられる対象となる部品Wが、作業領域に存在することが判定された場合に、組付順序判定処理を開始するものであってもよい。
【0088】
・製品Pの組み付けが完了した後に、判定部33が、組み付け工程の完了を示す完了印が製品Pに押印されているか否かを判定するとともに、報知部40が、当該判定部33の判定結果を作業者Oに報知してもよい。
【0089】
・報知部40は、制御装置30の判定結果が異常判定である旨を報知するか否かを切り替え可能に構成されていてもよい。本変更例の報知部40が適用される検査装置10の好ましい一例では、制御装置30が、i+1番目までの組み付け工程が予め行われた部品Wに対して、i+1番目までの組み付け工程を含む全ての組み付け工程における組み付け状態の良否を判定する。この場合、制御装置30がi番目以前の組み付け工程における組み付け状態の良否を判定する際に、当該組み付け状態が以降の組み付け工程における正規の組み付け状態であると判定された場合であっても、報知部40は、異常判定である旨を報知しなくてもよい。
【0090】
・制御部31、記憶部32、及び判定部33の少なくとも1つは、その他とは別の装置により構成されていてもよい。例えば、制御装置30は、制御部31及び記憶部32を有する装置と、判定部33を有する装置とにより構成されていてもよい。
【0091】
・制御装置30は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサを含む回路(circuitry)として構成し得る。なお、制御装置30は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する、特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路、又はそれらの組み合わせを含む回路として構成してもよい。プロセッサは、CPU及び、RAM並びにROM等のメモリを含む。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる媒体を含む。
【0092】
上記実施形態は、以下の付記に記載する構成を含む。
[付記1]作業者によって複数種類の部品が組み付けられることにより製造される製品の製造時における作業順序を検査する検査装置であって、前記部品が組み付けられる作業領域を撮影する撮影装置と、前記撮影装置が撮影した撮影データが入力された場合に、前記部品の組み付け状態が正規の組み付け状態であるか否かを示す指標を出力するように機械学習された学習モデルを記憶する記憶部と、前記学習モデルの出力結果に基づいて、前記組み付け状態が前記正規の組み付け状態であるか否かを組み付け工程毎に判定する判定部と、前記判定部の判定結果を前記作業者に報知する報知部と、を備える検査装置。
【0093】
[付記2]前記撮影装置は、前記作業領域を互いに異なる角度から撮影する複数のカメラを有しており、少なくとも1つの前記カメラが撮影した前記撮影データを入力としたときの前記学習モデルの出力結果として、前記組み付け状態が前記正規の組み付け状態であることを示す指標が出力された場合、前記判定部は、当該出力結果に基づいて、当該組み付け状態が前記正規の組み付け状態であると判定する、[付記1]に記載の検査装置。
【0094】
[付記3]前記複数種類の部品のうち少なくとも1種類の部品は、前記製品の品種に関する情報を表示する表示部を有する部品箱に収容されるとともに、当該部品箱から前記作業者によって取り出されて組み付けられるものであり、前記判定部は、前記撮影データに基づいて、前記表示部が表示する品種と、前記作業者が製造する前記製品の品種である製造品種とが一致するか否かを判定する、[付記1]または[付記2]に記載の検査装置。
【0095】
[付記4]前記複数種類の部品のうち少なくとも2種類の部品は、互いに異なる前記部品箱に種類毎に収容されるとともに、当該部品箱の各々から前記作業者によって取り出されて組み付けられるものであり、前記判定部は、前記製造品種を表示する前記表示部を有する前記部品箱の個数と、前記複数種類の部品のうち前記部品箱に収容される部品の種類数とが一致するか否かを判定する、[付記3]に記載の検査装置。
【0096】
[付記5]前記学習モデルを第1学習モデルとするとき、前記記憶部には、前記撮影データが入力された場合に、前記表示部が表示する品種が複数の前記品種のうちいずれの品種であるかを示す指標を出力するように機械学習された第2学習モデルが記憶されており、前記判定部は、前記第2学習モデルの出力結果に基づいて、前記表示部が表示する品種と、前記製造品種とが一致するか否かを判定する、[付記3]または[付記4]に記載の検査装置。
【符号の説明】
【0097】
M1…第1学習モデル
M2…第2学習モデル
O…作業者
P…製品
V…製造品種
W…部品
10…検査装置
20…撮影装置
21…カメラ
30…制御装置
31…制御部
32…記憶部
33…判定部
40…報知部
41…ディスプレイ
42…スピーカ
50…部品箱
51…表示部
100…エアクリーナ
110…ケース
120…キャップ
130…フィルタエレメント
140…グロメット
141…カラー付きグロメット
150…カラー
160…クランプ
200…作業台
201…フレーム