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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072040
(43)【公開日】2024-05-27
(54)【発明の名称】車両のマニュアル変速機
(51)【国際特許分類】
   F16H 63/32 20060101AFI20240520BHJP
   F16H 63/20 20060101ALI20240520BHJP
【FI】
F16H63/32
F16H63/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022182628
(22)【出願日】2022-11-15
(71)【出願人】
【識別番号】521537852
【氏名又は名称】ダイムラー トラック エージー
(74)【代理人】
【識別番号】100187322
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 直輝
(72)【発明者】
【氏名】松本 浩
【テーマコード(参考)】
3J067
【Fターム(参考)】
3J067AA04
3J067AB02
3J067AC03
3J067DA52
3J067EA32
3J067FB62
3J067GA01
(57)【要約】
【課題】重り部材による慣性力を変速段に応じて作用または非作用とさせることができるマニュアル変速機を提供する。
【解決手段】車両のマニュアル変速機1は、爪部82、83がシフトレール凹部24、34及び重り部材凹部56に嵌合されるとき、シフトレバー70の操作に応じて重り部材50とともにシフトレール21、31を摺動させ、複数の変速段のうち第1の変速段を達成させるとともに、爪部82、83がシフトレール凹部14のみに嵌合されるとき、シフトレバー70の操作に応じて重り部材50を作動させることなくシフトレール11のみを摺動させ、複数の変速段のうち第2の変速段を達成させるものである。
【選択図】図7

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の変速段に切替可能な、車両のマニュアル変速機であって、
運転者が操作するシフトレバーと、
前記シフトレバーの位置に応じ、前記複数の変速段のうち所定の変速段を選択可能なシフトレールと、
前記シフトレバーと前記シフトレールとの間に設けられ、前記シフトレバーの操作に応じて稼働するスライディングレバーと、
前記シフトレール上に配設された重り部材と、を備え、
前記スライディングレバーは、
前記シフトレール上に設けられたシフトレール凹部、及び前記重り部材に設けられた重り部材凹部と嵌合可能な爪部を有し、
前記爪部が前記シフトレール凹部及び前記重り部材凹部に嵌合されるとき、前記シフトレバーの操作に応じて前記重り部材とともに前記シフトレールを摺動させ、前記複数の変速段のうち第1の変速段を達成させるとともに、
前記爪部が前記シフトレール凹部のみに嵌合されるとき、前記シフトレバーの操作に応じて前記重り部材を作動させることなく前記シフトレールのみを摺動させ、前記複数の変速段のうち第2の変速段を達成させることを特徴とする車両のマニュアル変速機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のマニュアル変速機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マニュアル変速機を備えた車両では、運転者がシフトレバーを操作して変速操作を行っている。また、重り部材(ウエイト)を用いて変速時のシフトレバーの操作性を向上させているものがある。下記特許文献1には、変速機ケースのコントロールシャフトに連結されたシフトレバーに重り部材を備え、慣性力により変速操作性を改良させた構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-39905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の発明は、重り部材の回転角を変えることで、重り部材による慣性力を変えて変速操作性を向上させるものである。しかし、操作性の良い5速や6速などの高速段でも重り部材による慣性力が働いてしまい、操作性が低下する虞がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、重り部材による慣性力を変速段に応じて作用または非作用とさせることができるマニュアル変速機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
【0007】
本適用例に係る車両のマニュアル変速機は、複数の変速段に切替可能な、車両のマニュアル変速機であって、運転者が操作するシフトレバーと、前記シフトレバーの位置に応じ、前記複数の変速段のうち所定の変速段を選択可能なシフトレールと、前記シフトレバーと前記シフトレールとの間に設けられ、前記シフトレバーの操作に応じて稼働するスライディングレバーと、前記シフトレール上に配設された重り部材と、を備え、前記スライディングレバーは、前記シフトレール上に設けられたシフトレール凹部、及び前記重り部材に設けられた重り部材凹部と嵌合可能な爪部を有し、前記爪部が前記シフトレール凹部及び前記重り部材凹部に嵌合されるとき、前記シフトレバーの操作に応じて前記重り部材とともに前記シフトレールを摺動させ、前記複数の変速段のうち第1の変速段を達成させるとともに、前記爪部が前記シフトレール凹部のみに嵌合されるとき、前記シフトレバーの操作に応じて前記重り部材を作動させることなく前記シフトレールのみを摺動させ、前記複数の変速段のうち第2の変速段を達成させることを特徴とする。
【0008】
本適用例によれば、第1の変速段への切替時においては、シフトレールを重り部材と共に摺動させることにより、重り部材による慣性力をシフトレバーに作用させてシフトレバーの操作性を軽くすることができる。一方で、第2の変速段への切替時においては、シフトレールのみを摺動させることにより、重り部材による慣性力をシフトレバーに作用させないようにし、重り部材による慣性力によってシフトレバーの操作性を却って重くしてしまうことを回避することができる。このように、切り替える変速段ごとにシフトレバーの操作性を調整することができる。
【0009】
このように、本発明によれば、重り部材による慣性力を変速段に応じて作用または非作用とさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る車両のマニュアル変速機の一実施形態を示す概略平面図である。
図2図1に示す車両のマニュアル変速機における高速段シフト部材及び中速段シフト部材の概略斜視図である。
図3図1に示す車両のマニュアル変速機における低速段シフト部材の概略斜視図である。
図4図1に示すA-A線に沿う概略端面図である。
図5図1に示すB-B線に沿う概略端面図である。
図6図1に示すC-C線に沿う概略端面図である。
図7図1に示す車両のマニュアル変速機の低速段切替操作を説明するための説明図である。
図8図1に示す車両のマニュアル変速機の中速段切替操作を説明するための説明図である。
図9図1に示す車両のマニュアル変速機の高速段切替操作を説明するための説明図である。
図10図1に示す車両のマニュアル変速機のリバース切替操作を説明するための説明図である。
図11】本発明に係る車両のマニュアル変速機の別実施形態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、図1図10を適宜参照しつつ、本発明に係る車両のマニュアル変速機の一実施形態における構成、動作及び効果について説明する。
【0012】
(車両のマニュアル変速機の構成)
車両のマニュアル変速機1は、複数の変速段(本実施形態では1速~5速又はリバース)に切替可能な変速機である。図1に示すように、車両のマニュアル変速機1は、高速段シフト部材10と、低速段シフト部材20と、中速段シフト部材30と、セレクトレール40と、重り部材50と、セレクトレール駆動部材60と、シフトレバー70と、スライディングレバー80とを備えている。以下、本実施形態では、低速段は1速、2速であり、中速段は3速、4速であり、高速段は5速として説明する。なお、リバースも構造上高速段に含まれるものとして説明する。
【0013】
図1及び図2に示すように、高速段シフト部材10は、高速段シフトレール11と、高速段ギヤシフトジョー12と、一対の高速段爪部13(13A、13B)とを備えている。図1及び図3に示すように、低速段シフト部材20は、低速段シフトレール21と、低速段ギヤシフトジョー22と、一対の低速段爪部23(23A、23B)とを備えている。図1及び図2に示すように、中速段シフト部材30は、中速段シフトレール31と、中速段ギヤシフトジョー32と、一対の中速段爪部33(33A、33B)とを備えている。図1に示すように、各シフトレール11、21、31は、それぞれ互いに平行になるように配置されている。各シフトレール11、21、31は、シフトレバー70の位置(1速~5速、リバース又は複数のニュートラル)に応じ、複数の変速段(1速~5速又はリバース)のうち所定の変速段を選択可能なものである。
【0014】
図2に示すように、高速段シフトレール11は、直線方向に延在している円柱状部材である。高速段ギヤシフトジョー12は、高速段シフトレール11における軸線方向の一部分において、高速段シフトレール11の外周に固定されている円筒状部材である。一対の高速段爪部13(13A、13B)は、高速段ギヤシフトジョー12の外周において固定されており、高速段シフトレール11の径方向外側に向かって同方向に突出している。高速段シフトレール11上には、一対の高速段爪部13(13A、13B)の間に高速段シフトレール凹部14が形成されている。低速段シフトレール21、中速段シフトレール31はそれぞれ高速段シフトレール11と同様の構成となっており、低速段ギヤシフトジョー22、中速段ギヤシフトジョー32はそれぞれ高速段ギヤシフトジョー12と同様の構成となっており、一対の中速段爪部33(33A、33B)は一対の高速段爪部13(13A、13B)と同様の構成となっており、中速段シフトレール凹部34は高速段シフトレール凹部14と同様の構成となっている。
【0015】
図2に示すように、一対の高速段爪部13(13A、13B)及び一対の中速段爪部33(33A、33B)は、その突出方向における先端部が先細形状になっているものである。これに対し、図3に示すように、一対の低速段爪部23(23A、23B)は直方体となっており、これに対応して低速段シフトレール凹部24の形状も直方体となっている。
【0016】
図1に示すように、セレクトレール40は、各シフトレール11、21、31の上方において、各シフトレール11、21、31の延在方向に対して垂直の方向に延在している円柱状部材である。
【0017】
図1に示すように、重り部材50は、高速段シフトレール11、低速段シフトレール21上に配設されたものであり、基部51と、第1突出部52と、第2突出部53と、第3突出部54と、第4突出部55とを備えている。第1突出部52と第2突出部53と第3突出部54と第4突出部55とは、それぞれセレクトレール40の延在方向において基部51から同方向に突出している。高速段シフトレール11の延在方向において、セレクトレール40の一方側には第1突出部52と第2突出部53とが配置され、セレクトレール40の他方側には第3突出部54と第4突出部55とが配置されている。さらに、高速段シフトレール11の延在方向において、第2突出部53は第1突出部52よりもセレクトレール40の近傍に配置され、第3突出部54は第4突出部55よりもセレクトレール40の近傍に配置されている。
【0018】
図4に示すように、第1突出部52には、その根本側において断面円形状の貫通孔h1が形成されており、その先端側において断面円形状の貫通孔h2が形成されている。そして、貫通孔h1には高速段シフトレール11が挿入されており、貫通孔h2には低速段シフトレール21が挿入されている。高速段シフトレール11は貫通孔h1に対して摺動可能となっており、低速段シフトレール21は貫通孔h2に対して摺動可能となっている。図1に示すように、第2突出部53と第3突出部54とは、高速段シフトレール11の上方に配置されている。図5に示すように、第4突出部55には貫通孔h3が形成されており、貫通孔h3には高速段シフトレール11が挿入されている。高速段シフトレール11は、貫通孔h3に対して摺動可能となっている。
【0019】
図6に示すように、セレクトレール駆動部材60は、セレクトレール40の延在方向における一部分において、セレクトレール40の外周にわたって固定されている円筒部材である。セレクトレール駆動部材60には貫通孔h4が形成されており、貫通孔h4にはセレクトレール40が挿入されている。セレクトレール駆動部材60は、車両の運転者が操作するシフトレバー70のシフト操作によってセレクトレール40と一体となって回転する。
【0020】
図6に示すように、スライディングレバー80は、円筒状の基部81と、第1爪部82と、第2爪部83とを備えている。基部81には貫通孔h5が形成されており、貫通孔h5にはセレクトレール40が挿入されている。第1爪部82と第2爪部83とは、基部81の外周下部に固定され、基部81の径方向外側に向かって同方向に突出している。セレクトレール40の延在方向において、第1爪部82と第2爪部83とは同一直線上にある。スライディングレバー80は、シフトレバー70と各シフトレール11、21、31との間に設けられ、シフトレバー70のセレクト操作に応じて稼働(摺動)するものである。
【0021】
図1に示すシフトレール11の延在方向において、図7(a)に示すように、第2突出部53と第3突出部54との間には重り部材凹部56が設けられている。図1に示すセレクトレール40の延在方向において、図7(a)に示すように、各シフトレール凹部14、24、34及び重り部材凹部56は同一直線上にある。図6に示すスライディングレバー80の基部81が摺動することにより、基部81に固定された第1爪部82及び第2爪部83が各シフトレール凹部14、24、34及び重り部材凹部56のいずれかに嵌合するようになっている。
【0022】
(車両のマニュアル変速機の動作)
次に、本発明に係る車両のマニュアル変速機の動作について説明する。図7(a)に示すように、シフトレバー70(図6)の位置が1速2速間のニュートラル位置にあると、第1爪部82は低速段シフトレール凹部24に嵌合し、第2爪部83は重り部材凹部56に嵌合する。図7(b)に示すように、シフトレバー70の位置をシフト操作により1速に切り替えると、図6に示すセレクトレール駆動部材60が回転することにより、第1爪部82が低速段爪部23Aを押動して、第2爪部83が第3突出部54を押動して、変速段が1速に切り替わる。図7(c)に示すように、シフトレバー70の位置をシフト操作により2速に切り替えると、図6に示すセレクトレール駆動部材60が図7(b)の場合とは逆方向に回転することにより、第1爪部82が低速段爪部23Bを押動して、第2爪部83が第2突出部53を押動して、変速段が2速に切り替わる。
【0023】
図8(a)に示すように、シフトレバー70(図6)の位置が3速4速間のニュートラル位置にあると、第1爪部82は中速段シフトレール凹部34に嵌合し、第2爪部83は重り部材凹部56に嵌合する。図8(b)に示すように、シフトレバー70の位置をシフト操作により3速に切り替えると、図6に示すセレクトレール駆動部材60が回転することにより、第1爪部82が中速段爪部33Aを押動して、第2爪部83が第3突出部54を押動して、変速段が3速に切り替わる。図8(c)に示すように、シフトレバー70の位置をシフト操作により4速に切り替えると、図6に示すセレクトレール駆動部材60が図8(b)の場合とは逆方向に回転することにより、第1爪部82が中速段爪部33Bを押動して、第2爪部83が第2突出部53を押動して、変速段が4速に切り替わる。
【0024】
図9(a)に示すように、シフトレバー70(図6)の位置が5速のニュートラルの位置にあると、第1爪部82は各シフトレール凹部14、24、34及び重り部材凹部56から外れた箇所に位置し、第2爪部83は高速段シフトレール凹部14に嵌合する。図9(b)に示すように、シフトレバー70の位置をシフト操作により5速に切り替えると、図6に示すセレクトレール駆動部材60が回転することにより、第2爪部83が高速段爪部13Aを押動して変速段が5速に切り替わる。
【0025】
図10(a)に示すように、シフトレバー70(図6)の位置がリバースのニュートラル位置にあると、第1爪部82は高速段シフトレール凹部14に嵌合し、第2爪部83は各シフトレール凹部14、24、34及び重り部材凹部56から外れた箇所に位置する。図10(b)に示すように、シフトレバー70の位置をシフト操作によりリバースに切り替えると、図6に示すセレクトレール駆動部材60が回転することにより、第1爪部82が高速段爪部13Bを押動して変速段がリバースに切り替わる。
【0026】
(車両のマニュアル変速機の効果)
車両のマニュアル変速機1によれば、1速~4速(第1の変速段)への切替時においては、低速段シフトレール21又は中速段シフトレール31を重り部材50と共に摺動させることにより、重り部材50による慣性力によりシフトレバー70の操作性を改善(改良)することができる。一方で、5速及びリバース(第2の変速段)への切替時においては、高速段シフトレール11のみを摺動させることにより、重り部材50による慣性力をシフトレバー70に作用させないようにし、重り部材50による慣性力によってシフトレバー70の操作性を却って重くしてしまうことを回避することができる。よって、切り替える変速段ごとにシフトレバー70の操作性を調整することができる。
【0027】
また、車両のマニュアル変速機1によれば、第1突出部52における貫通孔h1、h2にそれぞれシフトレール11、21を挿入しているため、重り部材50を取り付けるための部材を別途設けることなく、重り部材50をシフトレール11、21に取り付けることができる。さらには、重り部材50がシフトレール11、21の外周に沿って回転してしまうことを防止することができる。よって、マニュアル変速機を大型化することなく重り部材50を安定して設けることができる。
【0028】
(その他)
以上で本発明に係る車両のマニュアル変速機の一実施形態についての説明を終えるが、本発明の態様は上記実施形態に限定されるものではない。具体的には、爪部がシフトレール凹部及び重り部材凹部に嵌合されるとき、シフトレバーの操作に応じて重り部材とともにシフトレールを摺動させ、複数の変速段のうち第1の変速段を達成させるとともに、爪部がシフトレール凹部のみに嵌合されるとき、シフトレバーの操作に応じて重り部材を作動させることなくシフトレールのみを摺動させ、複数の変速段のうち第2の変速段を達成させることができれば、本発明の態様を様々なものにすることができる。
【0029】
例えば、上記実施形態においては、図7図10に示すように1速~4速のニュートラルがリバースと5速との間にあるが、5速及びリバースのニュートラルを5速とリバースとが挟むようにしてもよい。また、変速段についても、5速を超える変速段を設けてもよいし、5速未満の変速段であってもよい。
【0030】
また、上記実施形態においては、重り部材50を第1突出部52及び第4突出部55によってシフトレール11、21に取り付けているが、重り部材50を取り付けるための部材を別途設けてもよいし、重り部材50の形状についても適当な形状に変更することもできる。
【0031】
また、上記実施形態においては、1つの重り部材50が1速から4速に作用する構成であるが、重量の異なる重り部材を複数設けて、それぞれ異なる変速段に作用する構成としてもよい。
【0032】
例えば図11に示すように上記実施形態の重り部材50を分割して、それぞれ独立して動作可能な第1重り部材50aと第2重り部材50bとして構成する。第1重り部材50aは第2重り部材50bよりも重い。この場合、第1重り部材50aは1速2速に作用し、第2重り部材50bは3速4速に作用し、1速2速と3速4速との間でもシフトレバー70の操作性を調整することができる。
【符号の説明】
【0033】
1 車両のマニュアル変速機
10 高速段シフト部材
11 高速段シフトレール
12 高速段ギヤシフトジョー
13(13A、13B) 高速段爪部
14 高速段シフトレール凹部
20 低速段シフト部材
21 低速段シフトレール
22 低速段ギヤシフトジョー
23(23A、23B) 低速段爪部
24 低速段シフトレール凹部
30 中速段シフト部材
31 中速段シフトレール
32 中速段ギヤシフトジョー
33(33A、33B) 中速段爪部
34 中速段シフトレール凹部
40 セレクトレール
50 重り部材
50a 第1重り部材
50b 第2重り部材
51 基部
52 第1突出部
53 第2突出部
54 第3突出部
55 第4突出部
56 重り部材凹部
60 セレクトレール駆動部材
70 シフトレバー
80 スライディングレバー
81 基部
82 第1爪部
83 第2爪部
h1~h5 貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11