(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072158
(43)【公開日】2024-05-27
(54)【発明の名称】触覚提示装置及び触覚提示システム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20240520BHJP
【FI】
G06F3/01 560
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022182860
(22)【出願日】2022-11-15
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西池 昭仁
(72)【発明者】
【氏名】川口 裕人
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555BA38
5E555BB38
5E555BC04
5E555BE17
5E555CA22
5E555CA41
5E555CB66
5E555CC01
5E555CC05
5E555DA24
5E555DD06
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】指腹の露呈を妨げずに高品位の触覚を提示することが可能な触覚提示装置及び触覚提示システムを提供すること。
【解決手段】本技術に係る触覚提示装置は、装具と、応力発生部とを具備する。前記装具は、指に装着され、作用部を有し、指腹を露出させる。前記応力発生部は、前記作用部から離間し、前記装具に応力を印加し、前記作用部に指のうち指腹以外の位置である触覚提示位置を押圧させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
指に装着され、作用部を有し、指腹を露出させる装具と、
前記作用部から離間し、前記装具に応力を印加し、前記作用部に指のうち指腹以外の位置である触覚提示位置を押圧させる応力発生部と
を具備する触覚提示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の触覚提示装置であって、
前記応力発生部は、前記装具を指から離間する方向に押圧することで前記作用部を前記接触提示位置に押圧させる
触覚提示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の触覚提示装置であって、
前記触覚提示位置は指腹の両脇であり、
前記応力発生部は、指の背部と前記装具の間に配置され、前記作用部が指腹の両脇を指の背部に向かって押圧するように前記装具に応力を印加する
触覚提示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の触覚提示装置であって、
前記装具は、指腹を露出させる開口部が設けられ、前記作用部は前記開口部の周縁である
触覚提示装置。
【請求項5】
請求項3に記載の触覚提示装置であって、
前記応力発生部は、爪と前記装具の間に配置されている
触覚提示装置。
【請求項6】
請求項2に記載の触覚提示装置であって、
前記触覚提示位置は爪先であり、
前記応力発生部は、指の背部と前記装具の間に配置され、前記作用部が爪を持ち上げるように前記装具に応力を印加する
触覚提示装置。
【請求項7】
請求項2に記載の触覚提示装置であって、
前記触覚提示位置は指の側部であり、
前記応力発生部は、前記触覚提示位置とは反対側の指の側部と前記装具の間に配置され、前記作用部と前記応力発生部により指の両側部を挟持するように前記装具に応力を印加する
触覚提示装置。
【請求項8】
請求項1に記載の触覚提示装置であって、
前記触覚提示位置は指の両側部であり、
前記装具は、指の両側部を挟む可動式構造を有し、
前記応力発生部は、前記作用部が指の両側部を挟持するように前記装具に応力を印加する
触覚提示装置。
【請求項9】
請求項1に記載の触覚提示装置であって、
前記作用部は、指腹の両脇に接触する1対の第1作用部を含む
触覚提示装置。
【請求項10】
請求項9に記載の触覚提示装置であって、
前記作用部は、指先に接触する第2作用部をさらに含む
触覚提示装置。
【請求項11】
請求項9に記載の触覚提示装置であって、
前記装具は、前記1対の第1作用部の間を接続し、指腹に接触するベルトを備える
触覚提示装置。
【請求項12】
請求項1に記載の触覚提示装置であって、
前記応力発生部は流体の流出入により体積変化を生じる素子である
触覚提示装置。
【請求項13】
請求項1に記載の触覚提示装置であって、
前記応力発生部は振動を生じる素子である
触覚提示装置。
【請求項14】
請求項1に記載の触覚提示装置であって、
前記応力発生部は変位を生じる素子である
触覚提示装置。
【請求項15】
請求項1に記載の触覚提示装置であって、
複数の前記応力発生部を備える
触覚提示装置。
【請求項16】
請求項1に記載の触覚提示装置であって、
前記装具は、指の背部側に、指の幅方向における前記装具の変形を容易とするスリットが設けられている
触覚提示装置。
【請求項17】
指に装着され、作用部を有し、指腹を露出させる装具と、
前記作用部から離間し、前記装具に応力を印加し、前記作用部に指のうち指腹以外の位置である触覚提示位置を押圧させる応力発生部と、
前記応力発生部を制御する制御部と
を具備する触覚提示システム。
【請求項18】
請求項17に記載の触覚提示システムであって、
前記制御部は、前記応力発生部により、応力及び振動の少なくとも一方を生じさせる
触覚提示システム。
【請求項19】
請求項17に記載の触覚提示システムであって、
前記制御部は、前記応力発生部により、前記装具の指へのフィッティングを行う
触覚提示システム。
【請求項20】
請求項17に記載の触覚提示システムであって、
前記制御部は、指が実物体に接触すると、前記応力発生部が前記装具に応力を印加するように前記応力発生部を制御する
触覚提示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、ユーザの指に触覚を提示する触覚提示装置及び触覚提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
仮想現実(VR:Virtual Reality)では仮想空間内に表示される仮想物体に触れる時、触覚提示装置を利用することで仮想物体の触感を提示することができる。このような触覚提示装置は大別すると2つのタイプに分けられる。タイプ1は手や指に装着して、皮膚に接触する部分に圧力や振動を与えて触覚を提示するタイプであり、触覚提示装置は触覚を提示させたい部位に配置される。タイプ2は手首や指の根元に装着して、実際の触感を感じる部位とは異なる部位に触覚提示装置を配置するタイプであり、手あるいは指の動作自由度を確保することと、指腹が露呈している状態を保って実物体への触動作性を確保することができる。
【0003】
一方、仮想現実だけではなく仮想空間の映像情報と現実空間の視覚情報を融合させた技術である、拡張現実(AR:Augmented Reality)や複合現実(MR:Mixed Reality)にも注目が集まっている。これらの技術の基本は、実際に存在している空間・物体の中に人為的に作った仮想物体を出現させる事であり、例えば、目の前の机の上に架空のキャラクターが現れるというようなことが可能となる。このように、現実世界と仮想世界が融合した空間では、「実物体に触れる行為」と「仮想物体に触れる感覚」の両立が難しくなる。
【0004】
先に示したタイプ1の場合、手や指の触覚を提示させたい部位に触覚提示装置が配置されるため、実物体に素手で触る感覚を得ることは困難であり、例えば、このような装置を用いながら実体のピアノを弾く事は不可能である。一方、タイプ2であれば、実際の触感を感じる部位とは異なる部位に触覚提示装置が配置されるため、指等を露呈させることができ、実体のピアノ等をある程度弾くこともできる。しかしタイプ2では、仮想物体に触れた時に実際に触れた感覚が得られず、触感の品位は著しく劣るという問題がある。
【0005】
このように、仮想現実、拡張現実及び複合現実の技術進化によって視聴覚情報は仮想と現実の融合が進んでいるが、触覚情報に関しては実物体とのインタラクションと仮想物体とのインタラクションに関する大きなトレードオフを克服するという課題がある。
【0006】
これに対し、例えば特許文献1には、指腹をできるだけ自由な状態にしながら指腹に触覚を提示する方法として。2つのモーターに巻きつけられたシートで構成され、シートが指腹を覆うようになっている力覚及び振動覚提示装置が開示されている。この装置は各々のモーターの回転によりシートが左右方向に動いたり、上方に動いたりし、シートの動きやテンション力が指腹に加えられることで圧覚や剪断力を提示することができる。またモーターの動きを細かく制御することで圧覚や剪断力の動的な変化を提示させこともできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、原理的に指腹をシートで覆う必要があるため、指腹を完全に露呈させることができない。この他にも爪上に配置された振動素子が振動を発生させる装置や、振動発生時にのみ指腹を被覆するように構成された装置も開発されているが、いずれも高品位の触覚を提示することは困難である。
【0009】
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、指腹の露呈を妨げずに高品位の触覚を提示することが可能な触覚提示装置及び触覚提示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するため、本技術の一形態に係る触覚提示装置は、装具と、応力発生部とを具備する。
前記装具は、指に装着され、作用部を有し、指腹を露出させる。
前記応力発生部は、前記作用部から離間し、前記装具に応力を印加し、前記作用部に指のうち指腹以外の位置である触覚提示位置を押圧させる。
【0011】
前記応力発生部は、前記装具を指から離間する方向に押圧することで前記作用部を前記接触提示位置に押圧させてもよい。
【0012】
前記触覚提示位置は指腹の両脇であり、
前記応力発生部は、指の背部と前記装具の間に配置され、前記作用部が指腹の両脇を指の背部に向かって押圧するように前記装具に応力を印加してもよい。
【0013】
前記装具は、指腹を露出させる開口部が設けられ、前記作用部は前記開口部の周縁であってもよい。
【0014】
前記応力発生部は、爪と前記装具の間に配置されていてもよい。
【0015】
前記触覚提示位置は爪先であり、
前記応力発生部は、指の背部と前記装具の間に配置され、前記作用部が爪を持ち上げるように前記装具に応力を印加してもよい。
【0016】
前記触覚提示位置は指の側部であり、
前記応力発生部は、前記触覚提示位置とは反対側の指の側部と前記装具の間に配置され、前記作用部と前記応力発生部により指の両側部を挟持するように前記装具に応力を印加してもよい。
【0017】
前記触覚提示位置は指の両側部であり、
前記装具は、指の両側部を挟む可動式構造を有し、
前記応力発生部は、前記作用部が指の両側部を挟持するように前記装具に応力を印加してもよい。
【0018】
前記作用部は、指腹の両脇に接触する1対の第1作用部を含んでもよい。
【0019】
前記作用部は、指先に接触する第2作用部をさらに含んでもよい。
【0020】
前記装具は、前記1対の第1作用部の間を接続し、指腹に接触するベルトを備えてもよい。
【0021】
前記応力発生部は流体の流出入により体積変化を生じる素子であってもよい。
【0022】
前記応力発生部は振動を生じる素子であってもよい。
【0023】
前記応力発生部は変位を生じる素子であってもよい。
【0024】
前記触覚提示装置は、複数の前記応力発生部を備えてもよい。
【0025】
前記装具は、指の背部側に、指の幅方向における前記装具の変形を容易とするスリットが設けられていてもよい。
【0026】
前記目的を達成するため、本技術の一形態に係る触覚提示システムは、装具と、応力発生部と、制御部とを具備する。
前記装具は、指に装着され、作用部を有し、指腹を露出させる。
前記応力発生部は、前記作用部から離間し、前記装具に応力を印加し、前記作用部に指のうち指腹以外の位置である触覚提示位置を押圧させる。
前記制御部は、前記応力発生部を制御する。
【0027】
前記制御部は、前記応力発生部により、応力及び振動の少なくとも一方を生じさせてもよい。
【0028】
前記制御部は、前記応力発生部により、前記装具の指へのフィッティングを行ってもよい。
【0029】
前記制御部は、指が実物体に接触すると、前記応力発生部が前記装具に応力を印加するように前記応力発生部を制御してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本技術の実施形態に係る触覚提示装置の斜視図である。
【
図4】指に装着した前記触覚提示装置の側面図である。
【
図5】指に装着した前記触覚提示装置の正面図である。
【
図6】指に装着した前記触覚提示装置の底面図である。
【
図7】前記触覚提示装置が備える応力発生機構の模式図である。
【
図8】前記触覚提示装置の動作を示す模式図である。
【
図9】前記触覚提示装置の動作を示す模式図である。
【
図10】他の構成を有する前記触覚提示装置の側面図である。
【
図11】他の構成を有する前記触覚提示装置の正面図である。
【
図12】他の構成を有する前記触覚提示装置の底面図である。
【
図13】前記触覚提示装置が備える応力発生機構の応力発生部の平面図である。
【
図17】前記触覚提示装置の具体的構成例の底面図である。
【
図18】本技術の変形例に係る触覚提示装置の平面図である。
【
図19】本技術の変形例に係る触覚提示装置の模式図である。
【
図20】本技術の変形例に係る触覚提示装置の模式図である。
【
図21】本技術の変形例に係る触覚提示装置の模式図である。
【
図22】本技術の実施形態に係る触覚提示システムの模式図である。
【
図23】本技術の実施形態に係る触覚提示システムの模式図である。
【
図24】本技術の実施形態に係る前記触覚提示システムが備える制御部のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
[触覚提示装置の構成]
本技術の実施形態に係る触覚提示装置について説明する。
図1は本実施形態に係る触覚提示装置100の斜視図であり、
図2は触覚提示装置100の側面図、
図3は触覚提示装置100の正面図である。また、
図4は指Fに装着した状態の触覚提示装置100の側面図、
図5は同状態の触覚提示装置100の正面図、
図6は同状態の触覚提示装置100の底面図である。これらの図に示すように、触覚提示装置100は装具110と応力発生機構120とを備える。
【0032】
装具110は、
図4乃至
図6に示すように指Fに装着され、指Fの指腹を露出させる。装具110は、作用部111を有する。作用部111は指Fの触覚提示位置Pを押圧する部分である。触覚提示位置Pは指Fのうち指腹以外の位置であり、
図4乃至
図6に示すように指腹の両脇とすることができる。
【0033】
具体的には装具110は、指Fの形状に沿った円筒形状を有し、指腹を露出させる開口部112が設けられている。開口部112は指腹が実物体に接触する際、装具110が実物体に接触しない形状に形成されている。作用部111は開口部112の周縁であり、
図1に示すように開口部112の両側に1対の作用部111が設けられている。
【0034】
開口部112の幅(Y方向)は指腹の幅(Y方向)より小さく、装具110は
図5に示すように作用部111が触覚提示位置Pに引っかかるような形状になっている。これにより、装具110が図中上方向には簡単に抜けないようになっている。装具110の材料は特に限定されず、合成樹脂や金属等とすることができる。
【0035】
応力発生機構120は装具110に応力を印加する機構である。
図7は応力発生機構120の構成を示す模式図である。同図に示すように応力発生機構120は応力発生部121、流路122及び駆動部123を備える。応力発生部121は、
図4に示すように装具110上に作用部111から離間して設けられ、装具110に応力を印加する。応力発生部121は指Fの背部と装具110の間に配置されており、具体的には爪Nと装具110の間に配置されている。また、応力発生部121は指Fの背部のうち爪N以外の部分と装具110の間に配置されていてもよい。
【0036】
応力発生部121は流体の流出入により体積変化を生じる素子を用いることができる。具体的には応力発生部121、はゴムやエラストマー等の材料からなる弾性膜により空気等の流体を封入したバルーンを用いることができる。流路122は応力発生部121と駆動部123を接続する。駆動部123はポンプ等であり、流路122を介して応力発生部121に流体を供給し、応力発生部121から流体を排出する。
【0037】
駆動部123が応力発生部121に流体を供給すると、応力発生部121内の圧力が増加し、図中破線で示すように膨張を生じる。応力発生部121内から流体を排出させると、応力発生部121内の圧力が減少し、収縮を生じる。この膨張により応力発生部121は装具110に応力を印加することができる。
【0038】
応力発生機構120の構成はここに示すものに限られず、後述する各種構成とすることができる。応力発生機構120が備える応力発生部121の数は特に限定されず、1つでも複数でもよい。
【0039】
[触覚提示装置の動作]
触覚提示装置100の動作について説明する。
図8及び
図9は触覚提示装置100の動作を示す模式図である。これらの図に示すように、応力発生部121が膨張変形(図中、矢印A1)を生じると、装具110に指Fから離間する方向に押圧力(図中、矢印B1)が印加され、作用部111は指Fの背部に向かって触覚提示位置Pに押圧力(図中、矢印B2)を印加する。同時に応力発生部121は指Fに対して反力(図中、矢印B3)を印加する。これにより、指Fは上下両方向から挟まれるような力を受ける。
【0040】
指Fにおいて爪上部と指腹の両側では皮膚の硬さや触覚受容器の分布の関係から、指腹両側の感度が高いために、指腹側の知覚が大きくなる。このため、ユーザは触覚提示装置100から指腹側に応力が印加されているように知覚する。また、応力発生部121が膨張変形を周期的に繰り返すことで応力の周期的変動を発生させ、装具110に振動を生じさせることもできる。この際、応力発生部121は単一周波数だけではなく、複数の周波数成分を含む振動を発生させることもできる。
【0041】
[触覚提示装置による効果]
触覚提示装置100は上述のように、指Fに装着しても指腹が露呈しているため、指腹による実物体への接触を阻害しない。また、指腹近傍に応力や振動を生じさせることができ、高品位な触感を提示することが可能である。したがって、触覚提示装置100は実物体とのインタラクションと仮想物体とのインタラクションを両立させることが可能である。
【0042】
さらに、指Fに装着する部品は装具110と応力発生部121のみであるため軽量化に適し、長時間装着しても疲れにくい。また、触覚提示装置100は指Fの形状にほぼ沿っており、薄型化も可能であるのでIR(infra-red rays)による手・指検出を阻害しない形態で装着可能である。さらに、触覚提示装置100は指に入れる、指から抜き取るだけで装着・脱着が可能であり、使いやすい。
【0043】
[触覚提示装置の他の構成]
触覚提示装置100の他の構成について説明する。
図10乃至
図12は、触覚提示装置100の他の構成を示す模式図である。
図10及び
図11に示すように、装具110はさらに作用部113を備えるものであってもよい。作用部113は、指Fの触覚提示位置Rを押圧する部分である。触覚提示位置Rは指Fのうち指腹以外の位置であり、
図10及び
図11に示すように指先とすることができる。具体的には作用部113は、装具110の先端部に設けられたフック状の部分であり、指先が引っかかるような形状に形成されている。
【0044】
この構成において、応力発生部121が膨張変形を生じると、指Fは作用部111に加え、触覚提示位置Rにおいて作用部113からも指先を爪側に引き上げるような押圧力を受ける。このため触覚提示装置100は指腹近傍に加え、指先においても圧覚や振動覚を生じさせることができ、さらに高品位な触感を提示することが可能である。なお、触覚提示位置Rは指先ではなく、爪先であってもよい。
【0045】
また、
図12に示すように触覚提示装置100はベルト114を備えるものであってもよい。ベルト114は1対の作用部111の間を接続し、指腹に接触する。ベルト114は合成樹脂や布等からなり、柔軟性を有するフィルム状のベルトである。ベルト114によって触覚提示装置100を指Fに確実に固定することができ、作業時等に利便性が向上する。
【0046】
ベルト114は指腹の後端(第1関節)側に設けることにより、指腹の先端側を露呈させ、指腹による実物体への接触を阻害しないようにすることができる。また、ベルト114により、指腹の一部又は全部が被覆されていても、ベルト114を薄く、柔軟性を有するものとすることによりベルト114による接触の阻害をわずかなものとすることができる。
【0047】
[応力発生部の詳細]
応力発生部121は上述のように、流体の流出入により体積変化を生じる素子であり、ゴムやエラストマー等の材料からなる弾性膜により空気等の流体を封入したバルーンとすることができる。この応力発生部121に対して駆動部123(
図7参照)により流体を吸入させると、内部圧力の上昇と共に応力発生部121が膨張して装具110に応力を印加することができる。駆動部123の出力が一定の場合は静的な応力を生じさせるが、駆動部123のON/OFFを周期的に行うことで応力発生部121も周期的に膨張収縮を繰り返す。この場合は応力の変動が発生し、これは振動となる。
【0048】
図13乃至
図16は応力発生部121の構成を示す模式図である。
図13(a)及び(b)に示すように応力発生部121は指腹側(Z方向)から見て長円形であってもよく、
図14(a)及び(b)に示すように同方向から見て円形であってもよい。この他にも応力発生部121は同方向から見て楕円形、長方形又は台形等、各種の形状とすることができる。さらに応力発生部121は爪の形状に合わせた形状とすることも可能である。応力発生部121は流体圧力により膨張変形を生じるため、応力発生部121の内部には等方圧が作用し、
図15のように、中央部の変位が大きくなる傾向となる。一方、爪も曲面形状であるため、膨張時にできるだけ広い面積で力が加わるように
図16のような湾曲した形状としてもよい。
【0049】
弾性膜の材質は、一般的な樹脂材料程度のヤング率を有し、比較的伸び限界の高い材料が適する。また、弾性膜の膜厚によっても供給圧力に対する膨張量が変化するので、応力発生部121の作成に適した材料を選定する事が必要となる。応力発生部121の製法に関しては、フィルムを貼り合わせて作成し、あるいはゴム成型等によって作成することができる。また、3Dプリンタ等による作成も可能で、この場合、流路122(
図7参照)を接続するための流路接続部についても留意する必要がある。
【0050】
また、応力発生部121は流体の流出入により体積変化を生じる素子に限られず、振動を生じる素子であってもよい。振動を生じる素子としてはボイスコイルモーター又はリニアアクチュエーター等を用いることができる。この場合、応力発生機構120(
図7参照)は流路122及び駆動部123を備えず、応力発生部121とその動力配線からなる。これらの振動素子が爪上で振動を生じると、振動は装具110の全体を振動させる。装具110は弾性体であり、内部損失を有するが、これら弾性体を伝搬する速度は非常に大きいので、爪上と指腹に加わる振動の位相はほぼズレない。ただし、これらの振動素子は振動方向の振幅が非常に小さく、静的な応力の発生には適さない。したがって触覚提示装置100は振動を生じるものとなる。
【0051】
さらに、応力発生部121は、変位を生じる素子であってもよい。変位を生じる素子としてはソノレイド等の直動アクチュエーター等を用いることができる。この場合も、応力発生機構120(
図7参照)は流路122及び駆動部123を備えず、応力発生部121とその動力配線からなる。直動アクチュエーターは可動子が爪にあたるように装具110に実装することができ、これはバルーンの膨張収縮を直動アクチュエーターに置き換えたものと考えればよい。直動アクチュエーターは静的な応力から振動力の発生が可能である。
【0052】
以上のように応力発生部121は装具110に応力を印加できるものであればよいが、指先に装着される触覚提示装置100のサイズや重量、実現可能な触覚能力の観点から、バルーンを利用するものが好適である。
【0053】
[触覚提示装置の具体的構成例]
触覚提示装置100の具体的構成例について説明する。
図17は触覚提示装置100の具体的構成例を示す平面図である。同図に示すように触覚提示装置100は装具110と応力発生機構120を備える。装具110には作用部111及び作用部113が設けられている。装具110には指の背部側にスリット115が設けられており、指の幅方向(Y方向)における装具110の変形が容易となっている。これにより指のサイズの違いに対して、装着時の装着圧力のバラつきを抑制することができる。また、装具110には通気口116が設けられている。
【0054】
応力発生機構120はバルーンである応力発生部121を備え、応力発生部121には流路122が接続されている。流路122はスリット115内を通過して駆動部123(
図7参照)に接続されている。スリット115はウレタン等からなるシート117によって封止され、流路122が保護されている。ここに示す触覚提示装置100は具体的構成例の1つであり、各種の変更を加えることが可能である。
【0055】
[変形例]
触覚提示装置100の変形例について説明する。
図18乃至
図21は変形例に係る触覚提示装置100の模式図である。
図18に示すように、触覚提示装置100は複数の応力発生部121を備えるものであってもよい。複数の応力発生部121のうち爪上に配置されるものは圧覚及び振動覚の提示に用いることができ、指側部に配置されるものは装具110の指へのフィッティングに用いることができる。応力発生部121は特に流体の流出入により体積変化を生じる素子が好適である。
【0056】
また、
図19に示すように、装具110は指Fの両側部を挟む可動式構造を有し、応力発生部121は装具110の可動式構造を動作させるものであってもよい。触覚提示位置Pは指Fの両側部である。応力発生部121が装具110に応力を印加すると、作用部111はこの触覚提示位置Pに押圧力(図中、矢印C1)を印加し、指Fの両側部を挟持する。この構成においても、触覚提示装置100は指腹による実物体への接触を阻害せず、指両側部に応力や振動を生じさせることが可能である。
【0057】
また、
図20に示すように、触覚提示位置Pは指Fの爪先であってもよい。作用部111は装具110の先端部に設けられたフック状の部分であり、爪先が引っかかるような形状に形成されている。装具110はベルト118によって指Fに固定されており、応力発生部121は指の背部と装具110の間に配置されている。応力発生部121が装具110に応力を印加すると、作用部111はこの触覚提示位置Pに押圧力(図中、矢印C2)を印加し、爪Nを持ち上げるように力を加える。この構成においても、触覚提示装置100は指腹による実物体への接触を阻害せず、爪先に応力や振動を生じさせることが可能である。
【0058】
さらに、
図21に示すように、触覚提示位置Pは指Fの側部であってもよい。作用部111は指Fの側部に近接又は接触して配置されており、応力発生部121は、指Fの触覚提示位置Pとは反対側の側部と装具110の間に配置されている。応力発生部121が装具110に応力を印加すると、作用部111は触覚提示位置Pを押圧し、作用部111と応力発生部121により指Fの両側部を挟持するように押圧力(図中、矢印C3)が印加される。この構成においても、触覚提示装置100は指腹による実物体への接触を阻害せず、指の両側部に圧覚や振動覚を生じさせることが可能である。
【0059】
[触覚提示システムの構成]
触覚提示装置100により構成される触覚提示システムについて説明する。
図22は触覚提示装置100により構成される触覚提示システム150の模式図であり、応力発生部121が流体の流出入により体積変化を生じる素子である場合の触覚提示システム150を示す。同図に示すように触覚提示システム150は触覚提示装置100、制御部131及びアプリケーションソフトウェア(図中、「APP」)132を備える。なお、制御部131はハードウェアとソフトウェアの協働により実現される機能的構成であり、触覚提示装置100に搭載されていてもよい。
【0060】
制御部131は、駆動部123に制御信号を供給し、応力発生部121を制御する。制御部131は、アプリケーションソフトウェア132から応力又は振動を生じさせるように指示を受けると、制御信号を駆動部123に供給して応力発生部121に応力を発生させ、応力又は振動を生じさせることができる。
【0061】
具体的にはアプリケーションソフトウェア132は、ユーザの指が仮想物体に触れると、当該仮想物体に応じた触覚を発生させるように制御部131に指示を行い、制御部131はその指示に応じて応力発生部121に応力を発生させることができる。また、アプリケーションソフトウェア132は、ユーザの指が実物体に触れると、触覚を発生させるように制御部131に指示を行い、制御部131はその指示に応じて応力発生部121に応力を発生させることもできる。
【0062】
制御部131は各種センサの出力に基づいて応力発生部121を制御することも可能である。センサとしては応力発生部121を構成するバルーンの圧力を検出する圧力センサやバルーンの形状を検出する距離センサ等が挙げられる。また、制御部131は、応力発生部121が複数設けられている構成(
図18参照)等において応力発生部121を制御し、応力発生部121により装具110の指へのフィッティングを行うことも可能である。
【0063】
また
図23は、応力発生部121が振動を生じる素子又は変位を生じる素子である場合の触覚提示システム150の模式図である。同図に示すように制御部131は直接に応力発生部121に接続され、応力発生部121を制御する。制御内容は上述のものと同様である。
【0064】
[触覚提示システムの適用例]
触覚提示システム150はVR、AR又はMR等を用いた様々なアプリケーションに適用することができる。例えば、触覚提示システム150を用いることにより、VR空間上の仮想物体や操作ボタン等に対する指の位置情報等を用いて、然るべき条件下で応力発生部121を制御し、仮想物体の触感やスイッチ感等の触感を指先に提示することができる。また、触覚提示システム150を用いることにより、例えばAR空間又はMR空間において実物体のキーボードの入力作業等を行うことができる。
【0065】
さらに、触覚提示システム150を用いることにより、AR空間又はMR空間において実物体に対して何らかの触動作を行った際に、指先に所定の触感を提示することができる。この時、ユーザは指先に、「実物体の触感」と「人為的に作られた触感」の二つを感じることができる。これは例えば、平坦な机の上がキーボードやスイッチ操作パネルになったり、実際には平滑面を撫でているにも関わらずその面がザラザラした面のように錯覚したりする等の様々な新しい触覚を提示することができる。
【0066】
また、触覚提示システム150は実空間のみにおいて利用することも可能である。例えば、PC(personal computer)操作時やゲーム操作時、あるいはジェスチャー入力(リープモーションによる手の認識)を想定したアプリケーションにこのシステムを用いると、実物体作業対応可能で、指認識に対する弊害も少なく、空間操作時の触覚インタラクションの付与に用いることができる。
【0067】
[制御部のハードウェア構成]
制御部131の機能的構成を実現することが可能なハードウェア構成について説明する。
図24はこのハードウェア構成を示す模式図である。
【0068】
同図に示すように、制御部131は、CPU(Central Processing Unit)1001及びGPU(Graphics Processing Unit)1002を内蔵している。CPU1001及びGPU1002にはバス1005を介して、入出力インターフェース1006が接続されている。バス1005には、ROM(Read Only Memory)1003およびRAM(Random Access Memory)1004が接続されている。
【0069】
入出力インターフェース1006には、ユーザが操作コマンドを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスよりなる入力部1007、処理操作画面や処理結果の画像を表示デバイスに出力する出力部1008、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部1009、LAN(Local Area Network)アダプタなどよりなり、インターネットに代表されるネットワークを介した通信処理を実行する通信部1010が接続されている。また、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどのリムーバブル記憶媒体1012に対してデータを読み書きするドライブ1011が接続されている。
【0070】
CPU1001は、ROM1003に記憶されているプログラム、または磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体1012ら読み出されて記憶部1009にインストールされ、記憶部1009からRAM1004にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM1004にはまた、CPU1001が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。GPU1002はCPU1001による制御を受けて、画像描画に必要な計算処理を実行する。
【0071】
以上のように構成される制御部131では、CPU1001が、例えば、記憶部1009に記憶されているプログラムを、入出力インターフェース1006及びバス1005を介して、RAM1004にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0072】
制御部131が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブル記憶媒体1012に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
【0073】
制御部131では、プログラムは、リムーバブル記憶媒体1012をドライブ1011に装着することにより、入出力インターフェース1006を介して、記憶部1009にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部1010で受信し、記憶部1009にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM1003や記憶部1009に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0074】
なお、制御部131が実行するプログラムは、本開示で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。また、制御部131のハードウェア構成はすべてが一つの装置に搭載されていなくてもよく、複数の装置によって制御部131が構成されていてもよい。また制御部131のハードウェア構成の一部又はネットワークを介して接続されている複数の装置に搭載されていてもよい。
【0075】
[本開示について]
本開示中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。上記の複数の効果の記載は、それらの効果が必ずしも同時に発揮されるということを意味しているのではない。条件等により、少なくとも上記した効果のいずれかが得られることを意味しており、本開示中に記載されていない効果が発揮される可能性もある。また、本開示中に記載された特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。
【0076】
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
【0077】
(1)
指に装着され、作用部を有し、指腹を露出させる装具と、
前記作用部から離間し、前記装具に応力を印加し、前記作用部に指のうち指腹以外の位置である触覚提示位置を押圧させる応力発生部と
を具備する触覚提示装置。
(2)
前記(1)に記載の触覚提示装置であって、
前記応力発生部は、前記装具を指から離間する方向に押圧することで前記作用部を前記接触提示位置に押圧させる
触覚提示装置。
(3)
前記(2)に記載の触覚提示装置であって、
前記触覚提示位置は指腹の両脇であり、
前記応力発生部は、指の背部と前記装具の間に配置され、前記作用部が指腹の両脇を指の背部に向かって押圧するように前記装具に応力を印加する
触覚提示装置。
(4)
前記(3)に記載の触覚提示装置であって、
前記装具は、指腹を露出させる開口部が設けられ、前記作用部は前記開口部の周縁である
触覚提示装置。
(5)
前記(3)に記載の触覚提示装置であって、
前記応力発生部は、爪と前記装具の間に配置されている
触覚提示装置。
(6)
前記(2)に記載の触覚提示装置であって、
前記触覚提示位置は爪先であり、
前記応力発生部は、指の背部と前記装具の間に配置され、前記作用部が爪を持ち上げるように前記装具に応力を印加する
触覚提示装置。
(7)
前記(2)に記載の触覚提示装置であって、
前記触覚提示位置は指の側部であり、
前記応力発生部は、前記触覚提示位置とは反対側の指の側部と前記装具の間に配置され、前記作用部と前記応力発生部により指の両側部を挟持するように前記装具に応力を印加する
触覚提示装置。
(8)
前記(1)に記載の触覚提示装置であって、
前記触覚提示位置は指の両側部であり、
前記装具は、指の両側部を挟む可動式構造を有し、
前記応力発生部は、前記作用部が指の両側部を挟持するように前記装具に応力を印加する
触覚提示装置。
(9)
前記(1)から(5)のうちいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記作用部は、指腹の両脇に接触する1対の第1作用部を含む
触覚提示装置。
(10)
前記(9)に記載の触覚提示装置であって、
前記作用部は、指先に接触する第2作用部をさらに含む
触覚提示装置。
(11)
前記(9)又は(10)に記載の触覚提示装置であって、
前記装具は、前記1対の第1作用部の間を接続し、指腹に接触するベルトを備える
触覚提示装置。
(12)
前記(1)から(11)のうちいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記応力発生部は流体の流出入により体積変化を生じる素子である
触覚提示装置。
(13)
前記(1)から(11)のうちいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記応力発生部は振動を生じる素子である
触覚提示装置。
(14)
前記(1)から(11)のうちいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記応力発生部は変位を生じる素子である
触覚提示装置。
(15)
前記(1)から(14)のうちいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
複数の前記応力発生部を備える
触覚提示装置。
(16)
前記(1)から(15)のうちいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記装具は、指の背部側に、指の幅方向における前記装具の変形を容易とするスリットが設けられている
触覚提示装置。
(17)
指に装着され、作用部を有し、指腹を露出させる装具と、
前記作用部から離間し、前記装具に応力を印加し、前記作用部に指のうち指腹以外の位置である触覚提示位置を押圧させる応力発生部と、
前記応力発生部を制御する制御部と
を具備する触覚提示システム。
(18)
前記(17)に記載の触覚提示システムであって、
前記制御部は、前記応力発生部により、応力及び振動の少なくとも一方を生じさせる
触覚提示システム。
(19)
前記(17)又は(18)に記載の触覚提示システムであって、
前記制御部は、前記応力発生部により、前記装具の指へのフィッティングを行う
触覚提示システム。
(20)
前記(17)から(19)のうちいずれか1つに記載の触覚提示システムであって、
前記制御部は、指が実物体に接触すると、前記応力発生部が前記装具に応力を印加するように前記応力発生部を制御する
触覚提示システム。
【符号の説明】
【0078】
100…触覚提示装置
110…装具
111…作用部
112…開口部
113…作用部
114…ベルト
115…スリット
120…応力発生機構
121…応力発生部
122…流路
123…駆動部
131…制御部
150…触覚提示システム