(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072165
(43)【公開日】2024-05-27
(54)【発明の名称】データ端末装置およびコンテンツ販売システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240520BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20240520BHJP
A63F 13/825 20140101ALI20240520BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20240520BHJP
A63F 13/30 20140101ALI20240520BHJP
A63F 13/60 20140101ALI20240520BHJP
【FI】
G06Q30/0601
A63F13/53
A63F13/825
A63F13/792
A63F13/30
A63F13/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022182868
(22)【出願日】2022-11-15
(71)【出願人】
【識別番号】522392955
【氏名又は名称】株式会社PBADAO
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】芳賀 真
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB26
5L030BB47
5L049BB26
5L049BB47
(57)【要約】
【課題】仮想通貨支払い操作を行うデータ端末装置上でゲームキャラを育成しつつ、成長したゲームキャラのデジタルコンテンツの唯一性を保証しつつ、仮想通貨による支払いを簡単な操作で行う。
【解決手段】所定のネットワークを介して、ブロックチェーンを用いて管理するデジタル コンテンツを記憶するコンテンツサーバ400と通信し、複数の仮想通貨による支払い操作を行う表示デバイスを備えるデータ端末装置200-1~200-Nであって、所定のキャラクタを飼育するゲームプログラムを記憶するRAM203と、該記憶されたゲームプログラムを起動して飼育する特定のキャラクタを誕生させる 誕生部2501と、キャラクタの成長する度合に基づいて、特定のキャラクタの外形的な特徴情報の容姿変容を表示デバイスに表示する表示制御部2503と、該表示されたキャラクタのデジタルコンテンツをコンテンツサーバ400に登録する登録部2504とを備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のネットワークを介して、デジタルコンテンツの取引情報をブロックチェーンを用いて管理するサーバ装置と通信する複数の仮想通貨による支払い操作を行う表示デバイスを備えるデータ端末装置であって、
所定のキャラクタを飼育するゲームプログラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記ゲームプログラムを起動して飼育する特定のキャラクタを誕生させる誕生手段と、
前記誕生手段により誕生し成長する度合に基づいて、前記特定のキャラクタの外形的な特徴情報の容姿変容を前記表示デバイスに表示する表示制御手段と、
前記表示デバイスに表示された前記キャラクタをデジタルコンテンツとして前記サーバ装置に登録する登録手段と、
を備えることを特徴とするデータ端末装置。
【請求項2】
前記表示デバイスに表示された前記キャラクタの成長に合わせてデジタルコンテンツとして登録するタイミングを決定する決定手段と、
前記決定手段により決定されたタイミングを前記表示デバイスに通知する通知手段と、を備え、
前記登録手段は、前記キャラクタの種属性に合致する構図で前記キャラクタを切り抜いて前記デジタルコンテンツを生成することを特徴とする請求項1にデータ端末装置。
【請求項3】
前記キャラクタの属性を決定する配合情報に基づいて、実モデルから誕生する紋様パターンを学習して記憶するAIモデル記憶手段と、
前記AIモデル記憶手段が記憶する前記紋様パターンに基づいて、成長する前記キャラクタの外面に紋様を配置する配置手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ端末装置。
【請求項4】
前記サーバ装置に登録されたデジタルコンテンツに対する電子決済を選択可能ないずれかの前記仮想通貨で行う決済手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ端末装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記キャラクタの育成期間を前記表示デバイスに重畳表示可能とすることを特徴する請求項1に記載のデータ端末装置。
【請求項6】
前記サーバ装置と、前記ネットワークを介して通信して、公開オークションに展示される前記デジタルコンテンツの仮想通貨取引を行うコンテンツサーバ装置を備えることを特徴とするコンテンツ販売システム。
【請求項7】
前記コンテンツサーバ装置は、
前記公開オークションに展示された前記デジタルコンテンツの適正価格を公表する公表手段を備えることを特徴とする請求項6に記載のコンテンツ販売システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想通貨の支払いを操作するデータ端末装置およびデータ端末装置で成長するキャラクタのデジタルコンテンツを販売するコンテンツ販売システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
商品名「たまごっち」で知られるゲーム機は、携帯型のゲーム機であって、毎日キャラクタの世話を指示入力することで、表示されるキャラクタの肢体が成長しながら変化するという画期的な発想が莫大な人気を博して、一台ブームを引き起こしたことはゲーム界では歴史的事実として取り上げられている。
一方、この種のゲーム機として、下記特許文献1が公開されている。
【0003】
この特許文献1には、「育成すべきキャラクタを容易に把握可能ならしめるため、進化するキャラクタの育成に係るゲームプレイを提供するゲーム装置と、進化フローを表示手段に表示させる情報通信端末と、を含むゲームシステムであって、ゲーム装置で育成可能なキャラクタの各々には、該キャラクタの種類及び進化状態を一意に特定可能な種別情報が定められており、進化フローは、初期状態で少なくとも一部のキャラクタが識別不可能な態様で表示され、対応する一群のキャラクタについて各進化段階のキャラクタの種類数が識別可能に構成されるものであり、情報通信端末は、ゲーム装置において育成済みのキャラクタに係る種別情報を取得する第1の取得手段と、第1の取得手段により取得された種別情報に係るキャラクタが含まれる進化フローを、育成済みのキャラクタを識別不可能な態様から識別可能な態様に変更して表示手段に表示させる表示制御手段と、を備える。」ことが記載されている。
また、昨今、ブロックチェーンを利用したデジタルコンテンツの唯一性を照明する手段として多用されたシステムが数多く出願されている。
さらに、ブロックチェーンを利用したデジタルコンテンツの売買には、仮想通貨が使用されることが前提となるシステムも実用化されている。
【0004】
下記特許文献2には、「通貨取引を処理するための方法およびシステムのさまざまな態様が本明細書で開示される。本方法は、サーバにおいて、第1のアカウントに対応する第1の仮想通貨証書、および1つまたは複数の他のアカウントに対応する1つまたは複数の他の仮想通貨証書の登録を含む。登録された第1の仮想通貨証書は、第1の値に関連付けられる。本方法は、サーバにおいて、通貨取引を処理するために、登録された第1の仮想通貨証書の償還要求を受信することをさらに含む。受信された償還要求は、登録された第1の仮想通貨証書に関連付けられた第1の値よりも超過値の分だけ高い。本方法は、サーバにおいて、登録された第1の仮想通貨証書と関連する第1の値と、超過値に対応する登録された1つまたは複数の他の仮想通貨証書と関連する1つまたは複数の他の値の少なくとも一部とを償還して、通貨取引を処理することをさらに含む。」ことが記載されている。
さらに、通貨取引を処理する仮想通貨支払通貨端末もアプリケーション、通信機能を備えたデバイスも実用化されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-88275号公報
【特許文献2】特表2018-511856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、育成すべきキャラクタを容易に把握可能ならしめるため、進化するキャラクタの育成に係るゲームプレイを提供するゲーム装置と、仮想通貨支払い端末とを組み合わせたシステムは開発されていないため、2つのデバイスを通信により接続する環境が構築されていないと、ゲームキャラ育成処理と、ゲームキャラとしてのコンテンツ販売を仮想通貨で行う取引が同時に成立させることができず、ユーザは2つのデバイスを相互に操作しながら仮想通貨取引を行わなければならず大変不便である。
【0007】
今後、ゲーム市場においても、ゲームコンテンツの売買取引に仮想通貨支払いが一般的なることを考えると、そのプラットフォームを確立することが急務であるとの指摘がなされている。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明は、仮想通貨支払い端末上でゲームキャラを育成しつつ、成長したゲームキャラのコンテンツの唯一性を保証しつつ、仮想通貨による支払いを簡単な操作で行えるデータ端末装置およびコンテンツ販売システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るデータ端末装置は、所定のネットワークを介して、デジタルコンテンツの取引情報をブロックチェーンを用いて管理するサーバ装置と通信する複数の仮想通貨による支払い操作を行う表示デバイスを備えるデータ端末装置であって、所定のキャラクタを飼育するゲームプログラムを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記ゲームプログラムを起動して飼育する特定のキャラクタを誕生させる誕生手段と、前記誕生手段により誕生し成長する度合に基づいて、前記特定のキャラクタの外形的な特徴情報の容姿変容を前記表示デバイスに表示する表示制御手段と、前記表示デバイスに表示された前記キャラクタをデジタルコンテンツとして前記サーバ装置に登録する登録手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、仮想通貨支払い操作を行うデータ端末装置上でゲームキャラを育成しつつ、成長したゲームキャラのデジタルコンテンツの唯一性を保証しつつ、仮想通貨による支払いを簡単な操作で行える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図面は、本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
【
図1】本実施形態を示すデータ端末装置を含むコンテンツ販売システムの構成を説明するブロック図。
【
図2】
図1に示したデータ端末装置のハードウエア資源を説明するブロック図。
【
図3】
図1に示した各種サーバのハードウエア構成を説明するブロック図。
【
図4】
図1に示したコンテンツサーバの機能を説明するブロック図。
【
図5】
図1に示したデータ端末装置の機能処理を説明するブロック図。
【
図6】本実施形態を示すコンテンツ販売システムにおけるコンテンツ登録処理手順の一例を示すフローチャート。
【
図7】本実施形態を示すコンテンツ販売システムにおけるコンテンツ登録処理手順の一例を示すフローチャート。
【
図8】本実施形態を示すコンテンツ販売システムにおけるデジタルコンテンツの売買処理手順の一例を示すフローチャート。
【
図9】本実施形態を示すコンテンツ販売システムにおけるデジタルコンテンツの売買処理手順の一例を示すフローチャート。
【
図10】
図1に示したコンテンツサーバで管理するデジタルコンテンツの一例を示す図。
【
図11】
図1に示したデータ端末装置の外観を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0013】
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態を示すデータ端末装置を含むコンテンツ販売システムの構成を説明するブロック図である。
【0014】
以下に説明する一実施形態は、ゲーム装置の一例としての、複数の進化段階を経て進化するキャラクタの育成に係るゲームプレイを提供可能なゲームアプリケーションが起動する情報通信端末であって、複数の仮想通貨支払いを行う端末としても機能する例を説明する。
【0015】
また、情報通信端末は、複数の進化段階を経て進化するキャラクタの育成に係るゲームプレイを提供することが可能なデバイスには、後述するようにタッチパネル機能が付与された表示部を備える。
【0016】
さらに、本システムでは、キャラクタが誕生し成長する度合に基づいて、特定のキャラクタの外形的な特徴情報の容姿変容を前記表示デバイスに表示し、該表示デバイスに表示された前記キャラクタをデジタルコンテンツとしてサーバ装置に登録する構成を特徴するが、育成ゲームのキャラクタの一例として錦鯉を例とするが、キャラクタについては、本発明において限定されるものではなく、動的なキャラクタ、静的なキャラクタのいずれにも本発明を適用することが可能である。また、キャラクタをデジタルコンテンツとする場合の解像度も任意に決定すればよい。
【0017】
図1において、200-1~200-Nはデータ端末装置で、例えばスマートフォンで構成されて、
図2に示すような各種のハードウエア資源としてタッチパネル204-1を備え、所有者によるジェスチャー指示を受け付けてアプリケーション起動処理、ログイン処理、通信処理の起動を制御部に指示する。
【0018】
100はネットワークで、データ端末装置200-1~200-Nと所定のプロトコルで通信してコンテンツサーバ400に接続して、飼育型ゲームキャラクタを育成するためのアプリケーションをダウンロードする。なお、飼育型ゲームキャラクタを育成するためのアプリケーションは、データ端末装置200-1~200-Nにあらかじめインストールロールされている構成としてもよい。
【0019】
500-1~500-Nは仮想通貨による決済処理を行う仮想通貨サーバで、それぞれレートの異なる仮想通貨をブロックチェーンを利用して管理している。なお、データ端末装置200-1~200-Nは、後述するタッチパネル表示部に表示する仮想通貨選択画面から飼育型ゲームキャラクの売買時に支払いに利用可能な仮想通貨を選択することができる。600は分散台帳ネットワークシステムであり、複数台のデータ処理装置とピアツーピア(P2P)で接続されてシステムを構成している。
【0020】
700はオークションサーバで、実取引される物品の価格を記憶している。本例では、錦鯉オークションを例とする。この取引価格は、ゲームアプリで飼育される錦鯉の価格決定の際に参照されて、適正な取引価格を算出するための処理に寄与する。
800はアプリ提供サーバで、データ端末装置200-1~200-Nがダウンロード可能な多種多様なゲームアプリケーションを記憶している。
【0021】
図2は、
図1に示したデータ端末装置200-1~200-Nのハードウエア資源を説明するブロック図である。
図2において、201は通信部で、ネットワーク100に接続されて、
図1に示した各種のサーバ装置と所定のプロトコルで通信処理を実行する。
【0022】
202はROMで、複数の仮想通貨の取引を行うためのプロトコルを記憶するとともに、入出力デバイスを制御するBIOSも記憶している。203は容量を拡張可能なRAMで、ROM202から読み出されるBIOSやアプリケーションをワークメモリ上に常駐して各種のデータ処理、サービス処理を可能としている。
【0023】
204はタッチパネル表示部で、タッチパネル204-1と、表示デバイス204-2とから構成されている。205はCPUで、内部バスに接続された上述したデバイスを総括的に制御する。なお、電源部は省略している。
【0024】
また、RAM203には、通信部201を介してアプリ提供サーバ800からダウンロードするアプリケーションをワークメモリに展開することで、時系列的に飼育型ゲームキャラクタの育成を処理に必要なパラメータ、キャラクタの特徴情報(身長、性別、体重、鳴き声、得意技、身体的動作であって癖と呼ばれるものを含む)、動作情報、シナリオ等もあわせて記憶する。
【0025】
なお、CPU205は、表示デバイス204-2に対する育成されるゲームキャラクタの表示状態を制御するとともに、テキスト情報、動画情報、広告情報の表示状態を制御する。
【0026】
アプリ提供サーバ800は、データ端末装置200-1~200-Nとの間で実行されたデジタル情報に係る育成されたキャラクタを特定するコンテンツ(動画、静止画、3Dグラフィクスを含む)を対象とする取引に関する取引情報をコンテンツサーバ400から受信し、商品に識別子等により関連づけられたノンファンジブルトークン(Non Fungible Token(以下、「NFT」))を、他の取引情報とともに、ブロックチェーン・ネットワーク(図示しない)に記録することができる。
【0027】
NFTは、例えば、ブロックチェーン・ネットワークのプラットフォームであるEtheriumの「ERC721」という規格で発行されるトークンであって、ブロックチェーン・ネットワークに記録されるデータの単位であり、画像データ、動画データ等のデジタル情報に関する商品等の固有のデジタルアセットを示すことができ、非代替性の性格を有する。なお、ブロックチェーンは、分散台帳ネットワークシステム600と称する場合がある。
【0028】
NFTはブロックチェーン上にスマートコントラクトとともに記録され、追跡可能であるため、権利者、所有者情報等の詳細及び履歴を含む取引情報を証明することができる。
【0029】
また、ここで、スマートコントラクトを用いることで、デジタルメディアとユーザ間、または、ユーザ間の取引に関する契約を、第三者を介さずに自動生成し、承認及び実行をすることができる。また、スマートコントラクトにより、取引の当事者及び第三者が、サーバ装置を介することなく、取引情報を参照することが可能となり、サービス利便性が高まり、運用コストも軽減することができる。
【0030】
図3は、
図1に示した各種サーバのハードウエア構成を説明するブロック図である。ここで、サーバとは、
図1に示した仮想通貨サーバ500-1~500-N、アプリ提供サーバ800,オークションサーバ700が含まれる。
図3において、1はサーバ装置本体で、通信部11、メモリ部12、CPU13を備え、通信部11は、
図1に示したネットワーク100に接続される。
【0031】
メモリ部12は、RAM12-1と、ROM12-2を備えて構成されている。14は外部メモリで、複数のHDD、メモリスロットで構成され大容量の記憶媒体として機能する。
15は表示部で、サーバ装置本体1の状態や、入力部16から入力されるコマンドを表示したり、演算処理結果、記憶情報のテーブル一覧を表示したりする。
【0032】
このように構成されたデータ端末装置200-1~200-Nを操作する各ユーザは、複数の嗜好情報を入力することで育成すべきキャラクタを発生される3Dプリンタが作動する動画演出が開始されて育成すべきキャラクタ、例えば錦鯉の稚魚の外観が表示デバイス204-1に描画される。これを承認すると、情報データ端末装置200-1~200-Nにとって無二の稚魚(錦鯉)キャラが決定し、データ端末装置200-1~200-NのRAM203上に住み着き、育成モードがランダムであれば、任意のタイミングで稚魚が餌を求める表示がなされる。なお、誕生する錦鯉の気質は、ユーザの嗜好パラメータに合わせて変化させることができる構成を採用する。
ここで、育成者は、あらかじめキャラクタの飼育に付随して販売される餌一覧(億種類)から好みの餌を購入して後述する錦鯉キャラクタの稚魚を大魚に育成する作業を開始する。
【0033】
以下、本システムが提供するキャラクタの一例であるデジタル錦鯉と、いわゆる市販される錦鯉と対比しながら、魚体の特徴情報について説明する。また、本システムでは、データ端末装置200-1~200-Nに記憶されたキャラクタ育成アプリケーションを起動して錦鯉が誕生する際のパラメータとして以下の情報に分類される要素を組み合わせて無二の錦鯉キャラクタを生成することで、データ端末装置200-1~200-Nのユーザにとって愛着のある錦鯉キャラクタとして飼育意欲を高めることが期待できる。なお、ゲームで飼育される錦鯉キャラクタは、与える餌の種別や、飼育者が錦鯉キャラクタとの対面時間によって、様々な特徴が生れて魚体に出現する紋様も創作的に広がりをもって成長する。
【0034】
〔コンテンツとしての錦鯉の特徴と見極め方〕
(外形的特徴の差異)
(1)錦鯉の大きさ
【0035】
大きなものは体調が1mほどになります。オークションにおいて、キャラクタ錦鯉の大きさは、次のように分類される。
また、本システムでは、以下の情報をAI価格決定部が統計処理して推奨する価格帯を自動的に算出するための基準データとして蓄積しているものとし、取引価格の情報も合わせて蓄積しているものとする。
【0036】
(1-1)幼魚の部
第15部 ~15cm
第20部 15cm~20cm
第25部 20cm~25cm
【0037】
(1-2)若鯉の部
第30部 25cm~30cm
第35部 30cm~35cm
第40部 35cm~40cm
【0038】
(1-3)成魚の部
第45部 40cm~45cm
第50部 45cm~50cm
第55部 50cm~55cm
【0039】
(1-4)壮魚の部
第60部 55cm~60cm
第65部 60cm~65cm
第70部 65cm~70cm
【0040】
(1-5)巨鯉の部
第75部 70cm~75cm
第80部 75cm~80cm
【0041】
(1-6)大魚の部
第85部 80cm~85cm
第90超部 85cm~
【0042】
〔錦鯉の寿命〕
一般の錦鯉は、20~30年くらい生きると見られていますが、健康な鯉なら50~70年ほどの寿命とされるが、デジタル錦鯉に寿命は存在しない想定である。日本で確認されている鯉の長寿の記録は、岐阜県東白川村の越原家の池で飼育され、1751年に生まれたといわれる緋鯉の「花子」で226歳まで長生きしたという記録がある。わずか4~5年で大きく成長して成魚となり、交配可能な状態となる。ただし、観賞用の錦鯉について、その鑑賞用としての評価を受ける期間は錦鯉各々によって異なる。
【0043】
〔性別からみた特徴〕
デジタル錦鯉においても、良い体形のほとんどはメスである。肉付きの良い鯉ほど美しいと評価される。理想的な体形は、真ん中が糸巻きのようにふっくらとしてボリューム感のあるもので、メスに多く見られる体系である。
一方、デジタル錦鯉においても、オスは上半身が太めで、筋肉が発達しているため、野球のバットのような体形になる。
デジタル錦鯉のオークションでは、真ん中が糸巻きのようにふっくらとしてボリューム感のある錦鯉の方が評価が高いため、錦鯉の価格もメスの方が高価となる。
【0044】
〔錦鯉の体形〕
デジタル錦鯉において、体形の中で特に大事なのが頭の形。滑らかなラインがよしとさる。ふっくらとして頭の形がよいとされる。体形上の欠点とされる点は次のような内容である。
〔体のボリュームの問題〕
デジタル錦鯉において、体幅にボリュームが足りなかったり、痩せ過ぎていたりするもの、または異常に太りすぎているものはオークションから除かれているものとする。
【0045】
〔体形の問題〕
また、デジタル錦鯉において、体形の片方が出ていて左右均等でなかったり、横から見たとき、上反りの体形になっているもの、鼻先、背びれ、尾びれをつなぐ線がまっすぐでないなどバランスに問題があるものはオークションから除かれているものとする。
【0046】
〔頭の形の問題〕
デジタル錦鯉において、頭が短すぎたり、尖ったり、凹んでいたりするものはオークションから除かれているものとする。
【0047】
〔手びれの問題〕
デジタル錦鯉において、左右の大きさが同一でなかったり、大きすぎたり、小さすぎたりする。尖りすぎているものや裂けているものはオークションから除かれているものとする。
【0048】
〔色彩〕
デジタル錦鯉において、錦鯉を代表する色彩は、「赤・黒・白」の3色で、赤は「緋」、黒は「墨」、白は「白地」と呼ばれる。その他にも「青色」「黄色」「緑色」「茶色」など様々な色彩の錦鯉がありますがあるが、色の濃い、ムラの無い明るい色彩のものが好まれる。
【0049】
[緋色](赤色)
色の濃い、ムラの無い明るい緋色の錦鯉が好まれる。
【0050】
[墨](黒色)
漆のようなツヤがあって、べっとりとした濃い墨が理想とされる。
【0051】
墨色の部分に薄い箇所があったり、色の境目がぼやけたりしている錦鯉は好まれない。ただ、幼少時代は薄く見えても成長後に現れてくる沈み墨があるため、墨質は長い目で見る必要がある。
【0052】
[白地](赤色)
白地は、雪のように白い純白のものが良質とされる。
【0053】
〔斑紋と模様〕
デジタル錦鯉において、錦鯉の斑紋については、1箇所の非門の連続模様より、数箇所に斑紋が分かれているものの方が人気がある。
模様は、前後左右にバランスが取れたものが基本で、上半身だけや下半身だけといった片側に偏った模様のものは美しいとされない。
【0054】
〔キワとサシ〕
デジタル錦鯉において、頭部から見て、後ろ側と右横、左横の三方を「キワ」と呼び、斑紋の頭部周辺部分を「サシ」と呼ぶ。
【0055】
また、デジタル錦鯉において、「キワ」には、鱗1枚ごとに丸みのある「ウロコギワ」と、剃刀で切ったような直線的な「カミソリギワ」の2種類に分類され、クッキリ呆けていないものが好まれる。
【0056】
デジタル錦鯉において、「サシ」には、錦鯉の地体のウロコの下に別の色のウロコが差し込んでいる状態で、「サシ」の部分は2つの色が重なった色となる。
【0057】
紅白であれば、白地の地体に緋色のウロコが差し込んでピンク色になる。サシは、その色の濃さに関わらず、均一に揃っていて成長するにつれ見えにくくなって境界線がはっきりとする錦鯉が高価とされる。逆にサシが増えたり、呆けたり、乱れたりしているうちに観賞価値が下がる。
【0058】
なお、データ端末装置200-1~200-Nのユーザがどの飼育タイミングでキャラクタのデジタルコンテンツをNFTで登録するかは任意であり、稚魚から成魚に至るいずれのタイミングでも登録可能である。
また、デジタル錦鯉において、上述した魚体に現れる模様、色合いは、実在する錦鯉の種類を超えて、創作される模様、色合いも含めることで、ユーザの獲得にも期待される。
【0059】
これによって、本来発生しない色調、形状を備える紋様が魚体に出現する可能性があり、例えばハート型の紅白であって、その散りばめ方が無数に広がり、ユーザは、デジタル錦鯉のコンテンツとしての価値を見出すことができる。
【0060】
図4は、
図1に示したコンテンツサーバ400の機能を説明するブロック図である。
【0061】
図4において、コントローラ部450は、第1通信部451と、第2通信部452を備え、第2通信部452は、分散台帳ネットワークシステム600との通信を制御し、第1通信部451は、ネットワーク100に接続されるデバイスとの通信を制御する。
【0062】
コントローラ部450は、利用者登録部453と、分散台帳処理部454と、利用者情報記憶部455と、コンテンツ配信部456と、購入履歴記憶部457と、コンテンツ一覧検索部458、アクセス認証部459と、コンテンツ記憶部460-1~460-Nと、を総括的に制御する。
【0063】
なお、アクセス認証部459は、コンテンツサーバ400が管理する分散台帳ネットワークシステム600へのアクセスをコンテンツID、発行日時、ステータス、所有者ID、利用期限等に基づいて厳しく管理している。
【0064】
図5は、
図1に示したデータ端末装置200-1~200-Nの機能処理を説明するブロック図である。なお、
図2に示した符号と同一のものには同一の符号を付して説明を省略する。また、データ端末装置200-1~200-Nは、所定のネットワーク100を介して、ブロックチェーンを用いて管理するデジタルコンテンツを記憶するサーバ装置と、前記所定のネットワーク100を介して通信し、複数の仮想通貨による支払い操作を行う表示デバイスをそれぞれ備えているものとする。
【0065】
図5において、RAM203には、所定のキャラクタを飼育するゲームプログラムを記憶する記憶エリア2500が確保され、記憶エリア2500に記憶されたゲームプログラムを起動して飼育する特定のキャラクタを誕生させる誕生部2501、飼育部2502により誕生したキャラクタを成長させる度合に基づいて、特定のキャラクタの外形的な特徴情報の容姿変容を表示デバイスに表示する表示制御部2503と、表示デバイス204-2に表示されたキャラクタ(錦鯉)を切り取ることで生成されるデジタルコンテンツをコンテンツサーバ400に登録する登録部2504を備えている。
【0066】
また、表示デバイス204-2に表示されたキャラクタの成長に合わせてデジタルコンテンツとして登録するタイミングを決定する決定部2505と、決定部2505により決定されたタイミングを前記表示デバイスに通知する通知部2506と、を備え、登録部2504キャラクタの種属性に合致する構図で前記キャラクタを切り抜いてデジタルコンテンツを生成することを特徴とする。
【0067】
さらに、RAM203には、キャラクタの属性を決定する配合情報に基づいて、実モデルから誕生する紋様パターンを学習して記憶するAIモデル記憶部2507と、AIモデル記憶部2507が記憶する紋様パターンに基づいて、成長する前記キャラクタの外面(魚体)に紋様を配置する配置部2508と、を備える。
【0068】
また、RAM203には、コンテンツサーバ400に登録されたデジタルコンテンツに対する電子決済を選択可能ないずれかの仮想通貨で行う決済部(図示しない)を備える。
【0069】
なお、表示制御部2503は、キャラクタの育成期間を表示デバイスに重畳表示可能とすることで、現在のキャラクタの生存期間をユーザが視覚的に把握できるように構成してもよい。
【0070】
また、本明細書では、キャラクタの育成に関して、与える飼料の種別、キャラクタと向き合う時間等について規則的な操作は必要ではないが、これらの情報を加えてキャラクタの成長状態(変容する個体色味状態)が連動して変化する機能を加えることは任意である。
【0071】
〔デジタルコンテンツの登録処理〕
図6、
図7は、本実施形態を示すコンテンツ販売システムにおけるコンテンツ登録処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、S1~S3は各ステップを示し、コンテンツサーバ400のCPU13が外部メモリ14に記憶された制御プログラムを実行することで実現され、また、S11~S17は各ステップを示し、データ端末装置200-1~200-NのCPU205がROM202に記憶された制御プログラムを実行することで実現され、また、S21~S25は各ステップを示し、分散台帳ネットワークシステム600を構成する制御ユニットが記憶された管理プログラムを実行することで実現される。
【0072】
データ端末装置200-1~200-Nからの取得要求に従いコンテンツサーバ400からキャラクタを育成するゲームアプリケーションを転送する(S1)。本処理は、いわゆる、ゲームアプリケーションのダウンロード(ゲームアプリDW)に対応する。
【0073】
データ端末装置200-1~200-Nがゲームアプリケーションをコンテンツサーバ400から取得したら、RAM203のうち、バックアップ可能なRAM上にゲームアプリケーションをインストールする(S11)。
【0074】
次に、データ端末装置200-1~200-Nの各ユーザは、インストールロールしたゲームアプリケーションを読み出して起動すると、飼育すべきキャラクタを誕生させる処理を実行する(S12)。そして、誕生したキャラクタ(本実施形態では、錦鯉キャラクタの飼育を開始する(S13)。なお、錦鯉キャラクタの飼育の処理の詳細については説明を省略するが、飼育する頻度や飼料の配給により、体長が成長するように構成されている。
【0075】
次に、飼育期間が経過して、稚魚から成長過程を経て行く間に、ユーザがコンテンツサーバ400にデジタルコンテンツとして登録するかどうかを問い合わせる図示しないUI画面で登録が指示された場合(S14)、現在飼育中のキャラクタに対するコンテンツ申請をコンテンツサーバ400に行う(S15)。これを受けて、コンテンツサーバ400がデータ端末装置200-1~200-Nのいずれかからコンテンツ申請を受理し(S2)、受理したコンテンツ申請様式がOKかどうかを判断する(S3)。ここで、あらかじめ決定されたチェックリストに従い申請情報に不備があると判断した場合、コンテンツサーバ400は、申請に対するエラー通知をデータ端末装置200-1~200-Nのいずれかに通知する。
【0076】
データ端末装置200-1~200-Nのいずれかがコンテンツサーバ400からエラー通知を受領したら、コンテンツ修正処理を行い、様式チェックに基づいてコンテンツ修正がOKかどうかを判断する(S16)。ここで、コンテンツ修正がOKと判断した場合は、S15に戻り、コンテンツ申請を繰り返す。
一方、ステップS16で、コンテンツ修正がNGの場合は、コンテンツ修正を繰り返す。
【0077】
一方、ステップS3において、コンテンツサーバ400が様式OKと判断した場合は、受領したデジタルコンテンツの管理情報(ハッシュを含む)を作成して、分散台帳ネットワークシステム600に引き渡す。
【0078】
次に、分散台帳ネットワークシステム600は、受領したデジタルコンテンツの管理情報(ハッシュを含む)及びデジタルコンテンツを正常に受領したかどうかを判断する(S21)。そして、分散台帳ネットワークシステム600がデジタルコンテンツの管理情報(ハッシュを含む)及びデジタルコンテンツを正常に受領していないと判断した場合は、その旨を示すエラー通知をコンテンツサーバ400に返信する(S22)。
【0079】
一方、ステップS21で、分散台帳ネットワークシステム600がデジタルコンテンツの管理情報(ハッシュを含む)及びデジタルコンテンツを正常に受領していると判断した場合は、データ端末装置200-1~200-Nから申請された各デジタルコンテンツをNFTに登録して(S24)、各デジタルコンテンツの管理処理を開始する(S25)。
【0080】
〔デジタルコンテンツの売買処理〕
図8、
図9は、本実施形態を示すコンテンツ販売システムにおけるデジタルコンテンツの売買処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、S31~S33は各ステップを示し、データ端末装置200-1~200-NのCPU205がROM202に記憶された制御プログラムを実行することで実現され、S41~S43は、詳細は説明しないコンテンツサービスサーバCSSのコントローラが記憶されたサービスプログラムを実行することで実現され、S51~S53は各ステップを示し、コンテンツサーバ400のCPU13が外部メモリ14に記憶された制御プログラムを実行することで実現され、S61、S62は、分散台帳ネットワークシステム600を構成する制御ユニットが記憶された管理プログラムを実行することで実現される。
【0081】
まず、コンテンツサーバ400は、登録されてNFTを利用して管理するデジタルコンテンツから作成される公開用のサムネイル一覧をコンテンツサービスサーバCSSに提供する(S51)。なお、公開方法等の詳細は省略するが、公開されたサムネイル一覧はデータ端末装置200-1~200-NのユーザがWEBページ上で閲覧することができる。
【0082】
データ端末装置200-1~200-Nのユーザは、上記WEBページ上で閲覧したサムネイル画像一覧から意図するデジタルコンテンツを購入する場合、購入要求と支払い方法、購入金額をコンテンツサービスサーバCSSに通知する(S31)。その際、コンテンツサービスサーバCSSは、データ端末装置200-1~200-Nから通知された支払い方法が仮想通貨決済であるかどうかを判断する(S41)。ここで、通知された支払い方法が仮想通貨決済でないと判断した場合、データ端末装置200-1~200-Nに対して決済エラー通知を行う(S42)。
【0083】
一方、ステップS41で、通知された支払い方法が仮想通貨決済であると判断した場合、選択された仮想通貨による支払いが完了するのを待って(S43)、その旨をコンテンツサーバ400に通知する。なお、支払処理は、
図1に示した仮想通貨サーバ500-1~500-Nのいずれかで処理される。
【0084】
コンテンツサーバ400は、支払が完了したデジタルコンテンツに関する情報をコンテンツサーバ400から受領したら、譲渡されたデジタルコンテンツに対して新規IDを発行する(S52)。
【0085】
分散台帳ネットワークシステム600は、コンテンツサーバ400から新規IDを受領したら(S60)、登録されたデジタルコンテンツに対するアクセス権を委譲するとともに、アクセス権に関する情報を更新する(S61)。
【0086】
そして、分散台帳ネットワークシステム600は、登録されたデジタルコンテンツの管理情報が更新された旨の通知をコンテンツサーバ400に通知する(S62)。
【0087】
これを受けて、コンテンツサーバ400は、コンテンツサービスサーバCSSに対して、同様に、登録されたデジタルコンテンツの管理情報が更新された旨を通知し(S54)、さらに、データ端末装置200-1~200-Nのいずれかに、同様に、登録されたデジタルコンテンツの管理情報が更新された旨を通知する(S33)。
【0088】
〔NFTで登録管理されるデジタルコンテンツの一例〕
図10は、
図1に示したコンテンツサーバ400で管理するデジタルコンテンツの一例を示す図である。
【0089】
本例では、キャラクタが、例えば紅白タイプの錦鯉であるため、紅白の紋様が配置されるがその位置、大きさ、形状は上述したパラメータによって決定されるとともに、成長とともに大きさ、形、色調も変化するという特徴を備える。なお、キャラクタの構成は、錦鯉に限らず、飼育と共に成長するキャラクタであれば、非常にシンプルなドットで構成される特徴的な図形であっても本発明の適用に支障はない。
【0090】
また、本例では、創作的要素として、生体モデルでは発生し得ない紋様も生成される場合があり、キャラクタの表現形式は千差万別である。
【0091】
〔データ端末装置200-1~200-Nの外観〕
図11は、
図1に示したデータ端末装置200-1~200-Nの外観を示す図である。
図11に示すデータ端末装置200-1~200-Nでは、例えば4つの仮想通貨選択部A~Dを指示して、いずれかの仮想通貨α、β、γ、ηによる支払い管理することができ、ユーザは、各通貨のレートに合わせて、仮想通貨α、β、γ、ηを売買することで、各仮想通貨α、β、γ、ηの総額を調整自在に構成されている。
【0092】
〔本実施形態の効果〕
本実施形態によれば、仮想通貨支払い操作を行うデータ端末装置上でゲームキャラを育成しつつ、成長したゲームキャラのデジタルコンテンツの唯一性を保証しつつ、仮想通貨による支払いを簡単な操作で行える。
なお、上記実施形態では、
図10に示すように、飼育したデジタルコンテンツとしての錦鯉キャラクタ全体を1つのデジタルコンテンツとしてNFT管理する場合について説明したが、錦鯉キャラクタの特徴的な紋様部分についても1つのデジタルコンテンツとしてNFT管理する構成としてもよい。
つまり、飼育頻度、飼育期間、与える飼料等の発育過程において、変容する紋様の特徴的な部分のみを愛好家がシンボリックな象徴として管理したい場合もあるからである。
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、NFTを利用して管理される価格の公表機能については、特に言及していないが、
図4に示したコンテンツサーバ400に、公開オークションに展示されたデジタルコンテンツの適正価格を公表する機能を付与してもよい。
これにより、デジタルコンテンツ収集家にとって、変動するデジタルコンテンツの適正価格を把握して投資すべきかどうかを決定するための指針を開示することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0093】
上述の通り、データ端末装置が管理するキャラクタは、ゲームアプリケーションが提供するキャストにより変幻自在であり、育成ゲーム上で表現できるキャラクタであれば管理対象に制限はない。
また、あるバイヤーがNFTを用いて管理される複数のデジタルコンテンツを購入した場合、それらのキャラクタの組合せや、あらたな新種キャラクタを発生させる機能を付与して、デジタルコンテンツ収集家にとって魅力的なキャラクタを創作できるように構成してもよい。
以上の記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することができる。
(1)所定のネットワークを介して、デジタルコンテンツの取引情報をブロックチェーンを用いて管理するサーバ装置と通信する複数の仮想通貨による支払い操作を行う表示デバイスを備えるデータ端末装置であって、所定のキャラクタを飼育するゲームプログラムを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記ゲームプログラムを起動して飼育する特定のキャラクタを誕生させる誕生手段と、前記誕生手段により誕生し成長する度合に基づいて、前記特定のキャラクタの外形的な特徴情報の容姿変容を前記表示デバイスに表示する表示制御手段と、
前記表示デバイスに表示された前記キャラクタをデジタルコンテンツとして前記サーバ装置に登録する登録手段と、を備えることを特徴とする。
(2)前記表示デバイスに表示された前記キャラクタの成長に合わせてデジタルコンテンツとして登録するタイミングを決定する決定手段と、前記決定手段により決定されたタイミングを前記表示デバイスに通知する通知手段と、を備え、前記登録手段は、前記キャラクタの種属性に合致する構図で前記キャラクタを切り抜いて前記デジタルコンテンツを生成することを特徴とする。
(3)前記キャラクタの属性を決定する配合情報に基づいて、実モデルから誕生する紋様パターンを学習して記憶するAIモデル記憶手段と、前記AIモデル記憶手段が記憶する前記紋様パターンに基づいて、成長する前記キャラクタの外面に紋様を配置する配置手段と、を備えることを特徴とする。
(4)前記サーバ装置に登録されたデジタルコンテンツに対する電子決済を選択可能ないずれかの前記仮想通貨で行う決済手段を備えることを特徴とする。
(5)前記表示制御手段は、前記キャラクタの育成期間を前記表示デバイスに重畳表示可能とすることを特徴とする。
(6)前記サーバ装置と、前記ネットワークを介して通信して、公開オークションに展示される前記デジタルコンテンツの仮想通貨取引を行うコンテンツサーバ装置を備えることを特徴とする。
(7)前記コンテンツサーバ装置は、前記公開オークションに展示された前記デジタルコンテンツの適正価格を公表する公表手段を備えることを特徴とする。
【符号の説明】
【0094】
200-1~200-N データ端末装置
400 コンテンツサーバ
500-1、500-N 仮想通貨サーバ
600 分散台帳ネットワークシステム
700 オークションサーバ