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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072230
(43)【公開日】2024-05-27
(54)【発明の名称】オイルタンクの洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   B08B 9/093 20060101AFI20240520BHJP
   C02F 11/00 20060101ALI20240520BHJP
【FI】
B08B9/093
C02F11/00 K ZAB
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198951
(22)【出願日】2022-12-13
(31)【優先権主張番号】111143590
(32)【優先日】2022-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】518111379
【氏名又は名称】柯 世苑
(74)【代理人】
【識別番号】100213746
【弁理士】
【氏名又は名称】川成 渉
(72)【発明者】
【氏名】柯 世苑
【テーマコード(参考)】
3B116
4D059
【Fターム(参考)】
3B116AA32
3B116AB53
3B116BB62
3B116BB82
3B116BB87
3B116CD22
4D059AA10
4D059BE01
4D059BE39
4D059BE51
4D059BF02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】不意な事故を避けるため無人化による洗浄作業を行えるオイルタンクの洗浄装置を提供する。
【解決手段】分離設備1と、一時貯留タンク93と、収集タンクと、パイプユニットと、複数個の制御弁とを含み、前記一時貯留タンク93は第一ポンプによって前記一時貯留タンク93に対して空気を抽出することにより、前記一時貯留タンク93を陰圧状態に形成させ、前記収集タンクは前記一時貯留タンク93から輸出される流体を受け入れるのに用いられ、前記パイプユニットは複数個のパイプを有して給油タンク91、処理待ちタンク92、前記一時貯留タンク93、前記分離設備1および前記収集タンクと連通するのに用いられ、前記複数個の制御弁は、前記それぞれのパイプはそれぞれ少なくとも一個の制御弁を有し、前記それぞれの制御弁は前記それぞれのパイプ内の液体が流動しているか否かを制御するのに用いられるように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離設備と、一時貯留タンクと、収集タンクと、パイプユニットと、複数個の制御弁とを含み、前記分離設備はタンクと、複数個のサイクロンと、複数個の加圧ポンプと、パイプモジュールとを含み、前記タンクは上流端と下流端を有し、前記タンクの内部は複数個の仕切り板によって前記上流端から前記下流端に向かって排列するように原液室と複数個の処理液室が仕切られ、前記複数個のサイクロンはそれぞれ少なくとも一個の排出口と少なくとも一個の回流口を有し、前記複数個のサイクロンの排出口は前記それぞれの複数個の処理液室に連通し、前記パイプモジュールは前記タンク、前記複数個のサイクロンと前記複数個の加圧ポンプに連結し、前記上流端に比較的近接する加圧ポンプによって前記タンク内の流体を対応するサイクロンまで送り出すことにより、比重が相対的に大きい流体は前記サイクロンの排出口を経て対応する処理液室に輸入し、そして次の加圧ポンプによって次のサイクロンまで送り出すことにより、比重が相対的に大きい流体を漸次に前記下流端へ輸送し、比重が相対的に小さい流体は前記サイクロンの回流口を経て前記上流端へ輸送して前記タンク内に戻って循環を継続し、前記一時貯留タンクは第一ポンプによって前記一時貯留タンクに対して空気を抽出することにより、前記一時貯留タンクを陰圧状態に形成させ、前記収集タンクは前記一時貯留タンクから輸出される流体を受け入れるのに用いられ、前記パイプユニットは複数個のパイプを有して給油タンク、処理待ちタンク、前記一時貯留タンク、前記分離設備および前記収集タンクと連通するのに用いられ、前記複数個の制御弁は、前記それぞれのパイプはそれぞれ少なくとも一個の制御弁を有し、前記それぞれの制御弁は前記それぞれのパイプ内の液体が流動しているか否かを制御するのに用いられることを特徴とするオイルタンクの洗浄装置。
【請求項2】
前記収集タンクは他に加熱器を有し、前記加熱器は前記収集タンクを通過する流体に対して加熱するのに用いられることを特徴とする請求項1に記載のオイルタンクの洗浄装置。
【請求項3】
前記加熱温度は60℃であることを特徴とする請求項2に記載のオイルタンクの洗浄装置。
【請求項4】
前記パイプユニットは第一パイプ、第二パイプ、給液管、第三パイプ、第四パイプ、第五パイプ、排出管と第六パイプを含み、前記第一パイプは前記給油タンク内部の液体を輸出し、前記第二パイプは前記処理待ちタンクおよび前記分離設備の連結管の輸入端と連結し、前記給液管の一端は前記連結管の輸入端と前記連結管の開閉弁の間の給液管に連結され、前記給液管のもう一端は前記分離設備の前記原液室に連結され、前記第三パイプは前記一時貯留タンクの出口および前記給油タンクと連結し、前記第四パイプは前記第三パイプおよび前記収集タンクの輸入端と連結し、また前記第四パイプは中段位置において再び前記第三パイプと二回目の連通をすることにより、前記二回の連結部位の間の前記第四パイプを前第四パイプとして形成させ、さらに前記二回目の連通部位と前記収集タンクの間に後第四パイプを形成させ、前記第五パイプは前記収集タンクの第一輸出端と連結して流体を前記処理待ちタンクまで輸送し、前記排出管の一端は前記連結管の開閉弁と前記第一一方向弁の間の前記連結管に連結され、そしてもう一端は前記第一処理液室に連結され、前記第六パイプは前記収集タンクの第二輸出端および前記第三パイプと連結することを特徴とする請求項1に記載のオイルタンクの洗浄装置。
【請求項5】
他に複数個のポンプを含み、前記ポンプは前記前第四パイプにおける第二ポンプ、前記第五パイプにおける第三ポンプ、前記第六パイプにおける第四ポンプを含むことを特徴とする請求項4に記載のオイルタンクの洗浄装置。
【請求項6】
前記制御弁は前記第一パイプにおける第一制御弁、前記処理待ちタンク内の液体の排出を制御する用いられる少なくとも一個の第二制御弁、前記連結管における開閉弁、前記第三パイプにおける第三制御弁、前記前第四パイプにおける第四制御弁、前記後第四パイプにおける第五制御弁および第六制御弁、前記第五パイプにおける第七制御弁、前記排出管における開閉弁、前記第六パイプにおける第八制御弁を含むことを特徴とする請求項4に記載のオイルタンクの洗浄装置。
【請求項7】
前記第一パイプの輸出端は前記後第四パイプに連結され、そして第五制御弁と第六制御弁の間に位置することを特徴とする請求項6に記載のオイルタンクの洗浄装置。
【請求項8】
他に補充設備を含み、そして前記パイプユニットは他に前記第一パイプおよび前記補充設備と連結する第七パイプを含み、さらに前記第七パイプおよび前記第五パイプと連結する第八パイプを含むことを特徴とする請求項4に記載のオイルタンクの洗浄装置。
【請求項9】
前記第七パイプは第九制御弁と第十制御弁を有することを特徴とする請求項8に記載のオイルタンクの洗浄装置。
【請求項10】
前記第八パイプの一端は前記第七制御弁と前記第三ポンプの間の前記第五パイプに連結され、前記第八パイプのもう一端は前記第九制御弁と前記第十制御弁の間の前記第七パイプに連結されることを特徴とする請求項9に記載のオイルタンクの洗浄装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オイルタンクの洗浄装置に関するもので、特にオイルタンクの中の油泥を除去し、オイルタンクを洗浄するオイルタンクの洗浄装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来のオイルタンクは、安全性を考慮する上からオイルタンクの安全規範に基づき、燃油または原油を貯蔵するオイルタンクは少なくとも五年間を間隔としてその内部の油泥を除去しオイルタンクを洗浄しなければならず、それによってオイルタンクの構造の安全性を検査するものである。従来の油を製錬するオイルタンク、または製錬をしていない油を貯蔵するオイルタンクではその内部は殆ど重油、土砂、油泥を含有している。
【0003】
精油所のオイルタンクの掃除を例に挙げると、前記オイルタンク内は密閉空間であるため、仮に酸素濃度が18%vol(酸素が空気中における体積が18%より低い)より低くなると、作業員が前記オイルタンク内に居続けると低酸素症が生じるため、死亡などの意外事故が発生する虞がある。そのため、作業員を派遣しないで済むように、機械化設備をオイルタンク内に入れて油泥の掃除とオイルタンクの洗浄などの作業が必要である。
【0004】
図11に示されるように、それはオイルタンクの油泥の掃除方法として採用されている従来の機械化設備9である。前記従来の機械化設備9は給油タンク91、処理待ちタンク92と一時貯留タンク93を有し、前記給油タンク91内部には重油と軽油が内装され、そして軽油は重油の上方に浮いている。前記給油タンク91と前記処理待ちタンク92は輸送パイプ94aによって連通し、前記処理待ちタンク92と前記一時貯留タンク93は輸送パイプ94bによって連通し、前記一時貯留タンク93と前記給油タンク91は輸送パイプ94cによって連通することにより、凡その回路として形成されている。
【0005】
前記輸送パイプ94aは第一開閉弁95a、第一ポンプ96a、加熱器98と第一逆止め弁97aを含み、前記第一逆止め弁97aは前記加熱器98と前記給油タンク91の間に位置される。前記輸送パイプ94bは前記処理待ちタンク92の周壁に設けられる第二開閉弁95b、前記処理待ちタンク92の周壁に設けられる第三開閉弁95c、前記処理待ちタンク92の周壁に設けられる第四開閉弁95d、前記処理待ちタンク92の周壁に設けられる第五開閉弁95e、第六開閉弁95fおよび第二逆止め弁97bを含む。前記輸送パイプ94cは第七開閉弁95g、第二ポンプ96bと第三逆止め弁97cを含む。前記第七開閉弁95gと前記第二ポンプ96bは前記一時貯留タンク93に比較的近接し、前記第三逆止め弁97cは前記給油タンク91に比較的近接する。
【0006】
使用する時、先ず前記第一開閉弁95a、前記第二開閉弁95b、前記第三開閉弁95c、前記第四開閉弁95d、前記第五開閉弁95e、前記第六開閉弁95fと前記第七開閉弁95gを開け、前記原油タンク91内部の上方に位置される軽油を前記第一ポンプ96aによって洗浄物溶解のベクトルとして抽出し、そして前記輸送パイプ94a、前記加熱器97と前記逆止め弁97aを流過し、前記洗浄物溶解のベクトルは約60℃まで加熱されることにより、前記処理待ちタンク92の内部の油泥を熱溶解することができるため、前記油泥の粘着性を降下させ、前記油泥は前記洗浄物溶解のベクトルによって前記処理待ちタンク92から簡単に持ち出される。
【0007】
その他に、前記一時貯留タンク93には真空ポンプ96cが設けられるため、前記一時貯留タンク93は前記第三ポンプ96cで真空引きすることにより、その内部を陰圧に形成させ、前記洗浄物溶解のベクトルと前記処理待ちタンク92の内部の油泥を混合液(以下、「原液」と称する)の形式として、前記輸送パイプ94bを経て前記一時貯留タンク93に流入することができる。その後、前記原液は再び前記第二ポンプ96bによって抽出され、前記第三逆止め弁97cを流過して前記原油タンク91に輸入して貯蔵し、製錬の処理に用いることができる。
【0008】
このように繰り返し複数回を循環させると、前記処理待ちタンク92の内部において前記処理待ちタンク92の周壁に設けられる開閉弁95b、95c、95d、95eの液位の上方に位置する油泥を完全に除去してしまった後、熱水を吹き付けて前記処理待ちタンク92の内周壁を洗浄することにより、オイルタンクの構造安全性の検査を行うことができる。このように、元々廃棄物として捨てようとする油泥を再び回収して製錬することができ、環境保護の理念に合致するとともに、収益を増やすこともできるため、実に一石二鳥である。
【0009】
また、中華民国公告第I765079号において、原油タンクの底泥を処理する方法が掲示され、前記方法は6個の単独に操作できるステップが含まれる。(1)油泥前処理のステップ、それは油泥をろ過して均一化を行う前処理で、方法として先ず油泥の中にある粗大な固形物、例如大型の石塊、ねじ、鉄片などを先に除去し、それから油泥を予熱タンクに送り込んで先に予熱を行うことにより、油泥を流動の状態に形成させる。(2)サイクロン三相分離のステップ、それは前記油泥前処理のステップに引き続き、高温水蒸気をスクラブ剤として利用し、サイクロン三相分離機のサイクロン(Cyclone)槽内において油泥をスクラブして加熱することにより、炭化水素を溶解して浮遊させ、さらに廃水を蒸発してオイルガスを揮発させることにより、油、水、固体廃棄物とオイルガスは全て分離される。(3)オイルガス酸化燃焼のステップ、それは熱酸化燃焼装置(Thermal Oxidation Device)を利用し、前記サイクロン三相分離機から生じたオイルガスを抜取って収集した後、再び熱酸化法(Thermal Oxidation)でプロパンガスに連結した熱酸化燃焼装置によってそれを酸化したり燃焼(Combustion)したりする。(4)液体触媒浸出のステップ、前記サイクロン三相分離のステップで油と水を分離した後、残留される前記固体廃棄物に多孔性隙(Porous)を含んだ構造物、粘着性がとても高い炭化水素に対し、微小気泡浸出のステップを応用して液体触媒に合わせて、衝激法で粒径が20ミクロ(0.02mm)ほど小さい微小気泡は液体触媒を持ち運んで固体廃棄物の孔内に浸入し、多孔性隙の固体廃棄物の表面と孔内に残留される炭化水素と油分を全部浸出させる。(5)液体触媒回収のステップ、一組両段階の分子蒸留技術手段を含むことにより、液体触媒を回収した後、前記液体触媒浸出のステップに循環するように供給して再利用し、さらに分離して回収される原油に液体触媒を含ませない。(6)廃水処理のステップ、それは前記サイクロン三相分離のステップに引き続き、前記サイクロン三相分離機から生じた廃水に処理を行い、前記廃水処理のステップは精密な油水分離のステップ、活性炭吸着のステップ、陰陽イオン交換のステップを含むことにより、廃水の中に残留される炭化水素を全部除去し、そし放流水はまた回収して再利用することができる。
【0010】
また、中国公告第CN106746419A号に掲示される「含油汚泥の規模的な熱分解処理システム」においては、予め選別ユニットを有して含油汚泥に対して二回の選別と固液分離を行うのに用いられ、乾燥熱分解ユニットを有して含油汚泥に対して乾燥と熱分解を行うのに用いられ、除塵凝結ユニットを有して乾燥熱分解ユニットによって生じた熱分解気体の混合物に対して除塵と凝結を行うのに用いられ、排出物処理ユニットを有してその他のユニットからの分離物をそれぞれ受けて処理を行うように構成されている。
【0011】
また、中国公告第CN106957136A号に掲示される「含油汚泥の処理方法」においては、含油汚泥を加熱して撹拌し、静かに放置してから固液分離を行うことによって油泥と含油液体を獲得し、それから含油液体を汚水処理システムに輸入して油水分離を行い、分離された油に対して抽出と製錬を行い、それから油泥の中に薬剤を入れて調合を行い、調合を行ってから再び深みのある脱水を行ってから、脱水後の油泥とろ過液を獲得し、再びろ過液に対して油水分離の作業を行い、それから脱水後の油泥に対して乾燥化処理と熱分解炭化処理を行うように構成されている。
【0012】
さらに、中国公告第CN108275859A号に掲示される「連続な油泥の環境保護処理工芸」においては、その含油汚泥の処理方法は高温で油泥を熱分解し、そして第一熱分解と第二熱分解を含み、第一熱分解の絶対圧力は750~850ヘクトパスカル(hPa)で、温度は100~150℃で、第二熱分解の絶対圧力は45ヘクトパスカル(hPa)より小さく、温度は100~300℃で、それによって熱分解の廃棄物と熱分解の蒸気を獲得し、それから熱分解の廃棄物と熱分解の蒸気を燃焼室の中に入れて第一次の燃焼処理を行い、熱分解の廃棄物と熱分解の蒸気が10分間冷却した後、再び燃焼室で第二次の熱処理を行うように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】中華民国公告第I765079号
【特許文献2】中国公告第CN106746419A号
【特許文献3】中国公告第CN106957136A号
【特許文献4】中国公告第CN108275859A号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、上述した従来の機械化設備9によって前記処理待ちタンク92の内部の油泥を除去する方法では、前記処理待ちタンク92の内部の油泥を前記給油タンク91まで移動させるだけであって、あくまでも油泥を移動するだけで、油と泥の分離処置を行うことができず、そのために油泥の量は減ることなく、積めば積むほど多くなる一方で理想のではない。
【0015】
また、上述した中華民国公告第I765079号における原油タンクの底泥を処理する方法においては、135℃の高温水蒸気をスクラブ剤として、サイクロン三相分離機のサイクロン(Cyclone)槽内において油泥をスクラブして加熱することにより、炭化水素を溶解して浮遊させ、さらに廃水を蒸発してオイルガスを揮発させることにより、油、水、固体廃棄物とオイルガスは全て分離され、それから再び前記サイクロン三相分離機から生じたオイルガスを抜取って収集した後、再び熱酸化法(Thermal Oxidation)でプロパンガスに連結した熱酸化燃焼装置によってそれを酸化したり燃焼(Combustion)したりするものである。このような方法では、加熱設備がなければ油水を135℃までの過熱な水蒸気に加熱することができず、またプロパンガスに連結した熱酸化燃焼装置によって前記サイクロン三相分離機から生じたオイルガスを酸化したり燃焼したりしなければならない。上述した方法では、その構造が複雑になるだけではなく、油水を135℃まで加熱すると、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds、VOCs)の有害ガスが生じてしまうため、その施工作業のコストが高くなるばかりではなく、環境汚染にもなりかねない。
【0016】
また、上述した中国公告第CN106746419A号における含油汚泥の規模的な熱分解処理システムにおいては、加熱用のボイラーがなければ180℃~200℃の熱分解の温度を獲得することができず、またガス燃焼バーナを設けた燃焼室によって有害ガスを処理しなければならないため、その施工作業のコストが高くなるばかりではなく、環境汚染にもなりかねない。
【0017】
また、上述した中国公告第CN106957136A号における含油汚泥の処理方法においては、熱分解の工法を採用しているため、嫌気状態で原料を500℃以上まで加熱して油泥を沸騰して蒸発させなければならず、しかし油泥中の水と油はこの温度では共沸の問題が生じてしまうため、作業によって生じた廃水の中には高い比率の含油量が生じ、また回収した油の中にも高い比率の含水量が生じるため、リサイクルする場合には再処理が必要になり、または熱分解塔の凝縮塔の段階に複数個の「再循環蒸留」構造を増設したりしなければならず、そうすると、前記含油汚泥の処理方法による処理するための設備が複雑になり、そして作業コストが大幅に上がる。
【0018】
また、上述した中国公告第CN108275859A号における含油汚泥の処理方法においては、加熱設備がなければ100℃~300℃の熱分解の温度を生じることができず、また燃焼室の裝置がなければ第一次の燃焼処理と第二次の燃焼処理を行うことができないため、上述した含油汚泥の処理方法ではその設備が複雑になるだけではなく、油水を100℃まで加熱すると、揮発性有機化合物の有害ガスが生じてしまうため、その施工作業のコストが高くなるばかりではなく、環境汚染にもなりかねない。
【0019】
上述した問題点を解決するため、本発明の第一の目的はオイルタンクの洗浄装置を提供し、無人化によるオイルタンクの洗浄作業を行うことができるため、不意な事故が生じるのを避けることができる。
【0020】
本発明の第二の目的はオイルタンクの洗浄装置を提供し、オイルタンク内の油泥を確実に洗浄することができる。
【0021】
本発明の第三の目的はオイルタンクの洗浄装置を提供し、オイルタンク内の油泥を分離して処理することにより、処理された清澄液をリサイクルして環境保護の理念に合致するとともに、収益を増やすことができる。
【0022】
本発明の第四の目的はオイルタンクの洗浄装置を提供し、揮発性有機化合物の有害ガスが生じて環境を汚染してしまうのを避けることができるとともに、施工作業のコストを低く抑えることができる。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明の全文に述べる、方向性またはそれに近似する用語は、例えば「前」、「後」、「左」、「右」、「上(頂)」、「下(底)」、「内」、「外」、「側面」などは、主に添付の図の方向を指す。方向性またはそれに近似する用語は、本発明のさまざまな形態を説明および理解するためにのみ使用され、本発明を制限するためのものではない。
【0024】
本発明の全文に述べる、「一つ」との数量詞を使用するのは、便宜上であり、本発明の範囲の通常の意味を提供するためだけである。本発明では、一つまたは少なくとも一つを含むと解釈する必要がある。また、他の意味を明確に指していない限り、単一の概念には複数形も含まれる。
【0025】
本発明の全文で言及されている「結合」、「組み合わせ」、「組み立て」などの近似する用語には、主に、接続後に部材を損傷することなく、または接続後に部材を分離できないようにすることなく分離できる形式が含まれる。この分野で一般的な知識を有する人は、接続する部材の材料または組み立て要件に応じて選択できる。
【0026】
本発明の全文に述べられる「制御弁」について、説明を簡単にするべく、説明において前記流体、ベクトルがパイプを通過する場合における制御弁は開き、そして前記流体、ベクトルが通過しない場合におけるその他の制御弁は閉める状態になることを言及するだけで、前記流体、ベクトルは前記開いていない各制御弁を通過することはない。
【0027】
本発明の全文に述べられる「一方向弁」について、説明を簡単にするべく、説明において前記流体、ベクトルが通過できるものは正方向の流動方向であると言及するだけで、そして一方向弁は前記流体、ベクトルが逆方向に流動して通過するのを阻止するものである。
【0028】
本発明の全文に述べられる「第二制御弁上方」、「第二制御弁下方」について、前記前記第二制御弁はそのオイルタンクの底部とは約50センチの距離を有するため、前記処理待ちタンクに収容される液体が前記第二制御弁から流出できるか否かの液位を基準として、前記液位の上方に位置するものを「第二制御弁上方」とし、前記液位の下方に位置するものを「第二制御弁下方」とする。
【0029】
本発明の全文に述べられる「分離設備」について、出願人はすでに日本国に対して出願した審査中の出願番号特願2022-183756号「多段循環の分離装置」があって、本発明においては再び前記「分離設備」の構造を掲示するだけで、その他については繰り返して叙述せず、また前記出願に掲示される全ての技術内容は依然とし本発明の一部分として見なし、さらにそれに基づいて引用できるものである。
【0030】
本発明のオイルタンクの洗浄装置は、分離設備と、一時貯留タンクと、収集タンクと、パイプユニットと、複数個の制御弁とを含み、前記分離設備はタンクと、複数個のサイクロンと、複数個の加圧ポンプと、パイプモジュールとを含み、前記タンクは上流端と下流端を有し、前記タンクの内部は複数個の仕切り板によって前記上流端から前記下流端に向かって排列するように原液室と複数個の処理液室が仕切られ、前記複数個のサイクロンはそれぞれ少なくとも一個の排出口と少なくとも一個の回流口を有し、前記複数個のサイクロンの排出口は前記それぞれの複数個の処理液室に連通し、前記パイプモジュールは前記タンク、前記複数個のサイクロンと前記複数個の加圧ポンプに連結し、前記上流端に比較的近接する加圧ポンプによって前記タンク内の流体を対応するサイクロンまで送り出すことにより、比重が相対的に大きい流体は前記サイクロンの排出口を経て対応する処理液室に輸入し、そして次の加圧ポンプによって次のサイクロンまで送り出すことにより、比重が相対的に大きい流体を漸次に前記下流端へ輸送し、比重が相対的に小さい流体は前記サイクロンの回流口を経て前記上流端へ輸送して前記タンク内に戻って循環を継続し、前記一時貯留タンクは第一ポンプによって前記一時貯留タンクに対して空気を抽出することにより、前記一時貯留タンクを陰圧状態に形成させ、前記収集タンクは前記一時貯留タンクから輸出される流体を受け入れるのに用いられ、前記パイプユニットは複数個のパイプを有して給油タンク、処理待ちタンク、前記一時貯留タンク、前記分離設備および前記収集タンクと連通するのに用いられ、前記複数個の制御弁は、前記それぞれのパイプはそれぞれ少なくとも一個の制御弁を有し、前記それぞれの制御弁は前記それぞれのパイプ内の液体が流動しているか否かを制御するのに用いられる。
【0031】
これにより、本発明のオイルタンクの洗浄装置によれば、人員がオイルタンク内に入らなくても油泥などの異物を除去してオイルタンクの洗浄を行うことにより、不意な事故が生じるのを避けることができ、また前記オイルタンクの洗浄装置はパイプを整えることによって前記ベクトルを循環して繰り返しに前記処理待ちタンクに対して洗浄を行うことにより、前記オイルタンク内の油泥を確実に除去することができ、また前記油泥が分離処理を経た後、処理された清澄液をリサイクルすることができるため、環境保護の理念に合致するとともに、油泥の浪費を避けることによって収益を増やすことができる。
【0032】
また、前記収集タンクは他に加熱器を有し、前記加熱器は前記収集タンクを通過する流体に対して加熱するのに用いられる。このように、前記加熱器によって前記洗浄物溶解のベクトルを加熱するのに用いることができるため、前記処理待ちタンク内の油泥を熱溶解して洗浄物溶解のベクトルによって簡単に持ち出すことができる。
【0033】
また、前記加熱温度は60℃である。このように、前記混合液は高温での加熱によって揮発性有機化合物の有害ガスが生じるのを避けることができるため、環境の汚染になるのを避けることができる。
【0034】
前記パイプユニットは第一パイプ、第二パイプ、給液管、第三パイプ、第四パイプ、第五パイプ、排出管と第六パイプを含み、前記第一パイプは前記給油タンク内部の液体を輸出し、前記第二パイプは前記処理待ちタンクおよび前記分離設備の連結管の輸入端と連結し、前記給液管の一端は前記連結管の輸入端と前記連結管の開閉弁の間の給液管に連結され、前記給液管のもう一端は前記分離設備の前記原液室に連結され、前記第三パイプは前記一時貯留タンクの出口および前記給油タンクと連結し、前記第四パイプは前記第三パイプおよび前記収集タンクの輸入端と連結し、また前記第四パイプは中段位置において再び前記第三パイプと二回目の連通をすることにより、前記二回の連結部位の間の前記第四パイプを前第四パイプとして形成させ、さらに前記二回目の連通部位と前記収集タンクの間に後第四パイプを形成させ、前記第五パイプは前記収集タンクの第一輸出端と連結して流体を前記処理待ちタンクまで輸送し、前記排出管の一端は前記連結管の開閉弁と前記第一一方向弁の間の前記連結管に連結され、そしてもう一端は前記第一処理液室に連結され、前記第六パイプは前記収集タンクの第二輸出端および前記第三パイプと連結する。このように、前記パイプユニットによって本発明のオイルタンクの洗浄装置は多種類の洗浄方式を有することができる。
【0035】
他に複数個のポンプを含み、前記ポンプは前記前第四パイプにおける第二ポンプ、前記第五パイプにおける第三ポンプ、前記第六パイプにおける第四ポンプを含む。このように、前記複数個のポンプによって吸引の作用と加圧を生じさせることにより、流体を迅速に流動させてよりよい洗浄効果を獲得することができる。
【0036】
前記制御弁は前記第一パイプにおける第一制御弁、前記処理待ちタンク内の液体の排出を制御する用いられる少なくとも一個の第二制御弁、前記連結管における開閉弁、前記第三パイプにおける第三制御弁、前記前第四パイプにおける第四制御弁、前記後第四パイプにおける第五制御弁および第六制御弁、前記第五パイプにおける第七制御弁、前記排出管における開閉弁、前記第六パイプにおける第八制御弁を含む。このように、前記それぞれの制御弁によって流体が通過したか否かを制御することができるため、本発明のオイルタンクの洗浄装置は多種類の洗浄方式を有することができる。
【0037】
前記第一パイプの輸出端は前記後第四パイプに連結され、そして第五制御弁と第六制御弁の間に位置する。このように、前記第一パイプの軽油をベクトルとして、前記処理待ちタンクに対して洗浄を行うことができる。
【0038】
他に補充設備を含み、そして前記パイプユニットは他に前記第一パイプおよび前記補充設備と連結する第七パイプを含み、さらに前記第七パイプおよび前記第五パイプと連結する第八パイプを含む。このように、前記補充設備から供給されるベクトルによって、前記処理待ちタンクに対して洗浄を行うことができる。
【0039】
前記第七パイプは第九制御弁と第十制御弁を有する。このように、前記洗浄物溶解のベクトルが前記加熱器を通過して加熱を行う必要がない場合、または前記収集タンクに故障が生じる場合、前記第七パイプ、前記第九制御弁と前記第十制御弁によって前記ベクトルの進行路線を変えることにより、前記処理待ちタンクに対して洗浄を行うことができる。
【0040】
前記第八パイプの一端は前記第七制御弁と前記第三ポンプの間の前記第五パイプに連結され、前記第八パイプのもう一端は前記第九制御弁と前記第十制御弁の間の前記第七パイプに連結される。このように、前記第七パイプと前記第八パイプによって前記ベクトルの進行路線を変えることにより、前記処理待ちタンクに対して洗浄を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明が従来の機械化設備と合わせて使用する実施例の配置図である。
図2】本発明の分離設備に係る実施例の斜視図である。
図3】本発明の分離設備に係る実施例の構造図である。
図4図1に示される洗浄方式一である。
図5図1に示される洗浄方式二である。
図6図1に示される洗浄方式三である。
図7図1に示される洗浄方式四である。
図8図1に示される洗浄方式五である。
図9図1に示される洗浄方式六である。
図10図1に示される洗浄方式七である。
図11】従来のオイルタンクの油泥の掃除方法に採用された機械化設備の配置図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
本発明の上記およびその他の目的、特徴と利点をさらに明らかにかつ分かり易くするべく、下記のとおり本発明の実施例をもって、さらに図面を参照して詳しく説明する。他に、異なる図面において同じ符号を標示するものは同じものと見なし、その説明を省く。
【0043】
図1に示されるように、それは本発明のオイルタンクの洗浄装置が従来の機械化設備と合わせて使用する実施例の配置図で、分離設備1、収集タンク2、パイプユニット3と少なくとも一個の制御弁を含み、前記パイプユニット3はそれぞれ複数個のパイプによって上述した関係の構造物と連通することにより、複数個の液体の通路を形成し、そして前記制御弁は前記それぞれのパイプ内の液体が流動しているか否かを制御するのに用いられる。
【0044】
本発明のオイルタンクの洗浄装置は従来の給油タンク91、処理待ちタンク92および一時貯留タンク93と合わせて使用するもので、前記給油タンク91の内部は重油と軽油を貯蔵することができ、そして軽油は重油の上方に浮いており、前記処理待ちタンク92は従来各種の洗浄する必要があるオイルタンクからなり、前記一時貯留タンク93は前記洗浄物溶解のベクトルと前記処理待ちタンク92の内部の油泥からなる混合液を受け入れたり、または前記分離設備1からくる分離処理後の清澄液を受け入れたりし、または前記原液や前記清澄液を前記給油タンク91まで輸送し貯蔵して製錬処理を行なったり、または前記原液や前記清澄液を前記収集タンク2まで輸送してから、再び前記処理待ちタンク92まで輸送して前記処理待ちタンク92を洗浄したりする。好ましくは、前記一時貯留タンク93には感知器931を設けることができ、前記感知器931は制御器(図示せず)と電気的接続し、そして前記一時貯留タンク93内の液位の高さを感知するのに用いられ、仮に前記一時貯留タンク93の内部はすでに液体がなくなったと感知した場合、前記制御器を作動させて全体のオイルタンクの洗浄装置を停止させる。
【0045】
図2、3に示されるように、本発明の分離設備1の実施例において、分離設備1はタンク11、複数個のサイクロン12、複数個の加圧ポンプ13とパイプモジュール14を含む。パイプモジュール14は前記ンク11、複数個のサイクロン12、複数個の加圧ポンプ13と連結する。
【0046】
前記タンク11は上流端11aと下流端11bを有する。前記タンク11は前記上流端1aにろ過器111を設け、前記タンク11内に輸入される流体の中の異物をろ過して除去することができる。また、前記ろ過器111の掃除が簡単になるように、前記タンク11に清掃口112を設けることができる。
【0047】
前記タンク11の内部は複数個の仕切り板113によって原液室S1と複数個の処理液室S2が仕切られ、前記原液室S1は前記上流端11aに最も近接し、そして前記原液室S1と前記複数個の処理液室S2は前記上流端11aから前記下流端11bに向かって排列する。本実施例において、前記処理液室S2の数は四個からなることができ、しかしこれに限定されない。また、説明の上で以下においては四個の処理液室S2を前記上流端11aから前記下流端11bに向かって排列する順序(即ち図3に示される方向は左から右へ)に従って第一処理液室S21、第二処理液室S22、第三処理液室S23と第四処理液室S24と称する。
【0048】
図2、3に示されるように、前記それぞれの仕切り板113は上方に比較的近接する部位にオーバーフロー孔1131を開設することができ、そしていかなる隣接する二個の仕切り板113の内に前記下流端11bに比較的近接する仕切り板113のオーバーフロー孔1131の位置は、好ましくは前記上流端11aに比較的近接する仕切り板113のオーバーフロー孔1131の位置より高くなるため、前記下流端11bに比較的近接する処理液室S2内の流体の高さが仮に高すぎると、左側(図2に示される方向から言えば)の処理液室S2または原液室S1へオーバーフローすることができるため、前記空間は過積載によって労働災害事故が生じるのを避けることができ、そして前記下流端11bの処理液室S2の中へ行けば行くほど、沢山の流体を累積することができる。また、前記タンク11に感知器114を設けることができ、前記感知器114は制御器と電気的接続し、そして前記原液室S1の中の液面の高さを感知するのに用いることができる。
【0049】
前記パイプモジュール14は連結管141および給液管142を有して前記連結管141および前記原液室S1と連通し、そして前記連結管141は開閉弁1411を有し、前記連結管141の輸入端から流れてくる流体が前記連結管141の輸出端へ、または前記給液管142へ流れるのを制御するのに用いられる。前記給液管142は開閉弁1421を設け、前記連結管141の開閉弁1411を閉め、さらに前記給液管142の開閉弁1421を開けることにより、前記給液管142によって前記流体を導引して前記ろ過器111を通過してから再び前記原液室S1に輸入する。前記パイプモジュール14は他に排出管143を有して前記連結管141および前記第一処理液室S21と連通し、そして前記排出管143は開閉弁1431を設けることができる。このように、前記原液室S1とその他の処理液室S2(前記第二処理液室S22、前記第三処理液室S23と前記第四処理液室S24)の中の流体は全て漸次に前記第一処理液室S21までオーバーフローし、さらに前記排出管143を経て前記連結管141に流入して排出され、前記原液室S1までオーバーフローすることなく、そして前記開閉弁1431によって前記連結管141内の流体が前記第一処理液室S21に逆流するのを防止することができる。
【0050】
前記タンク11はまた前記原液室S1と前記第四処理液室S24に位置合わせる周壁においてそれぞれマンホール115を設けることにより、人員が出入りしたりまたは前記原液室S1や前記第四処理液室S24の内部空間を覗いたりするすることができ、そして前記それぞれのマンホール115はマンホールカバー116によって封じることができる。
【0051】
前記複数個のサイクロン12はそれぞれ少なくとも一個の排出口121と少なくとも一個の回流口122を有し、前記複数個のサイクロン12の排出口121はそれぞれ前記複数個の処理液室S2に連通することにより、前記サイクロン12に輸入される流体がサイクロン(cyclone)を経て分離された後、比重が相対的に大きい流体は放り出され、そして重力によって下へ沈み、前記排出口121を経て輸入対応する処理液室S2の中に輸入され、さらに比重が相対的に小さい流体は前記回流口122を経て前記上流端11aに向かって前記タンク11内まで輸送されて循環を継続する。
【0052】
本実施例において、前記複数個のサイクロン12は前記タンク11に組み立てることができ、そしてそれぞれは対応するする処理液室S2の上方に位置合わせされることにより、前記排出口121は対応する処理液室S2の中に挿入することができるため、流体を確実に輸入することができる。前記回流口122は前記タンク11の外に露出されるため、管を接続するのに役立つ。即ち、前記パイプモジュール14は複数個の回流管144を有することができ、前記それぞれの回流管144の一端は前記それぞれのサイクロン12の回流口122まで連通し、もう一端は前記上流端11aに向かってその内の一個の処理液室S2または前記原液室S1まで連通することができる。
【0053】
制限を設けないが、例えば本実施例において前記サイクロン12の数は選択的に三個からなることができる。そして、同様に説明する上で以下においては前記三個のサイクロン12を前記上流端11aから前記下流端11bに向かって排列する順序(即ち図2に示される方向は左から右へ)に従って、第一サイクロン12a、第二サイクロン12bと第三サイクロン12cと称する。
【0054】
また、前記第一サイクロン12aの排出口121は前記第二処理液室S22に位置合わせされ、さらに前記第一サイクロン12aの回流口122に連結される回流管144において三方バルブ1441が設けられることにより、前記三方バルブ1441の切換えによって回流の流体が前記原液室S1または前記第一処理液室S21に流入するのを制御することができる。その他に、本実施例において前記第二サイクロン12bの排出口121と回流口122の数は選択的にそれぞれ二個からなり、前記二排出口121は前記第三処理液室S23に位置合わせされ、そして前記第二サイクロン12bの二個の排出口121の孔径はそれぞれ前記第一サイクロン12aの排出口121の孔径より小さく、前記第二サイクロン12bのその内の一個の回流口122は回流管144によって前記原液室S1まで連通し、もう一個の回流口122はもう一個の回流管144によって前記第二処理液室S22まで連通することができる。また、前記第三サイクロン12cの排出口121は前記第四処理液室S24に位置合わせされ、前記第三サイクロン12cの排出口121の孔径も前記第一サイクロン12aの排出口121の孔径より小さく、前記第三サイクロン12cの回流口122は回流管144によって前記第二処理液室S22まで連通することができる。
【0055】
前記複数個の加圧ポンプ13は前記原液室S1または前記処理液室S2の中の流体を抜取るのに用いられ、前記加圧ポンプ13の数は少なくとも前記サイクロン12の数とは同じである。本実施例において、前記加圧ポンプ13の数は四個からなることができ、そして説明する上で以下においては前記四個加圧ポンプ13を前記上流端11aから前記下流端11bに向かって排列する順序(即ち図2に示される方向は左から右へ)に従って、第一加圧ポンプ13a、第二加圧ポンプ13b、第三加圧ポンプ13cと第四加圧ポンプ13dと称する。
【0056】
また、前記第一加圧ポンプ13aは前記パイプモジュール14の吸上げ管145を利用して前記原液室S1に連通することができ、さらに前記パイプモジュール14の輸送パイプ146を利用して前記第一サイクロン12aに連通することにより、前記第一加圧ポンプ13aの操作によって、前記原液室S1の中の流体を前記第一サイクロン12aまで送り出して第一段階のサイクロンの分離処理を行うことができる。同じように、前記第二加圧ポンプ13bはもう一個の吸上げ管145を利用して前記第二処理液室S22に連通することができ、さらにもう一個の輸送パイプ146を利用して前記第二サイクロン12bに連通することにより、前記第二加圧ポンプ13bの操作によって、前記第二処理液室S22の中の流体を前記第二サイクロン12bまで送り出して第二段階のサイクロンの分離処理を行うことができる。前記第三加圧ポンプ13cはさらにもう一個の吸上げ管145を利用して前記第三処理液室S23に連通することができ、さらにもう一個の輸送パイプ146を利用して前記第三サイクロン12cに連通することにより、前記第三加圧ポンプ13cの操作によって、前記第三処理液室S23の中の流体を前記第三サイクロン12cまで送り出して第三段階のサイクロンの分離処理を行うことができる。また、前記第二加圧ポンプ13bと前記第三加圧ポンプ13cに連結される吸上げ管145において好ましくは開閉弁1451を設けることにより、注出するか否かを制御するのに用いることができる。
【0057】
また、本実施例の前記それぞれの仕切り板113には全て前記オーバーフロー孔1131が設けられるため、前記第一加圧ポンプ13aに故障が生じる場合、前記原液室S1の中の流体は例え前記第一サイクロン12aまで送り出すことができなくても、積み重ねて前記オーバーフロー孔1131の高さまで達した時、オーバーフローして前記第一処理液室S21の中に進入することができる。その他に、前記第二加圧ポンプ13bまたは/および前記第三加圧ポンプ13cに故障が生じる場合、例え流体を前記下流端11bに向かって送り出すことができなくても、隣接するオーバーフロー孔1131の高低差の設計を利用して、予定されるサイクロンの分離処理を行っていない流体は前記下流端11bに向かってオーバーフローすることなく、漸次的に前記上流端11aに向かってオーバーフローするだけで、最後には前記原液室S1に最も近接する処理液室S2(前記第一処理液室S21)までオーバーフローし、さらに前記排出管143を経て前記連結管141に流入して排出され、前記原液室S1までオーバーフローすることはない。
【0058】
本実施例の分離設備1は、好ましくは撹拌器15、固液分離機16と受入れタンク17を有する。前記撹拌器15は前記タンク11に組み立てることができ、前記第四処理液室S24内の流体が均質化になるのを撹拌するのに用いることができる。前記第四加圧ポンプ13dは前記パイプモジュール14の吸上げ管145を利用して前記第四処理液室S24に連通することができ、前記吸上げ管145に好ましくは開閉弁1451を設けて注出するか否かを制御する用いることができる。前記第四加圧ポンプ13dは他に前記パイプモジュール14の輸送パイプ146を利用して前記固液分離機16に連通し、そして前記輸送パイプ146に逆止め弁1461を設けることができ、前記第四加圧ポンプ13dの操作によって、前記第四処理液室S24の中の流体を前記固液分離機16まで送り出して脱水処理を行うことにより、固、液を分離させる。制限を設けないが、例えば前記固液分離機16は市販の従来の「則武株式会社(NORITAKE CO., LIMITED)」の製品を採用し、固、液の分離を行った固形物(例えば、泥土、価値のある貴金属、濃縮した価値のある鉱物または濃縮した精製物など)は前記固液分離機16内の刃部によって削り落とされ、そしてその底部に落下することができる。前記固液分離機16は他に前記パイプモジュール14の輸液管147を利用して固、液分離を行った液体を常圧状態下の前記受入れタンク17に輸入することができる。前記受入れタンク17は感知器171を有することができ、前記感知器171は前記制御器と電気的接続し、そして前記受入れタンク17の中の液位の高さを感知するのに用いることができる。前記受入れタンク17はまた前記パイプモジュール14の回流管144によって前記第三処理液室S23まで連通し、前記回流管144に開閉弁1442を設けることができる。
【0059】
前記分離設備1の連結管141の輸入端は第二パイプ32をもって前記処理待ちタンク92と連結することができ(図1に示されるように)、また前記分離設備1の連結管141の輸出端は前記一時貯留タンク93と連結し、前記一時貯留タンク93内は前記第一ポンプ41によって空気を抽出して陰圧状態になるように維持することができ、前記処理待ちタンク92の内部の油泥は前記分離設備1の処理を経た後、その中の固形物を確実に分離することができ、さらに前記清澄液を前記一時貯留タンク93に進入させる。
【0060】
図1に示されるように、前記収集タンク2は前記一時貯留タンク93からくる混合液または清澄液を受け入れるのに用いられ、前記混合液は洗浄物溶解のベクトルと前記処理待ちタンク92の内部の油泥によって形成され、前記清澄液は前記分離設備1によって処理された清澄液で、前記混合液または前記清澄液は前記収集タンク2の輸入端2aから流入することができ、また前記収集タンク2の第一輸出端2bまたは第二輸出端2cから輸出されることにより、洗浄物溶解のベクトルとして形成することができ、好ましくは、前記収集タンク2には加熱器21を有し、前記加熱器21は前記洗浄物溶解のベクトルを加熱するのに用いられ、前記加熱は好ましくは約60℃であるため、前記処理待ちタンク92の内部の油泥を熱溶解して流れ水のように洗浄物溶解のベクトルによって簡単に持ち出される。
【0061】
図1に示されるように、前記パイプユニット3は第一パイプ31、第二パイプ32、給液管142、第三パイプ33、第四パイプ34、第五パイプ35、排出管143と第六パイプ36を含み、前記第一パイプ31は前記給油タンク91内部の液体を輸出し、前記第二パイプ32は前記処理待ちタンク92および前記分離設備1の連結管141の輸入端と連結し、前記給液管142の一端は前記連結管141の輸入端と前記連結管141の開閉弁1411の間の給液管142に連結され、前記給液管142のもう一端は前記分離設備1の前記原液室S1に連結され、前記第三パイプ33は前記一時貯留タンク93の出口および前記給油タンク91と連結し、前記第四パイプ34は前記第三パイプ33および前記収集タンク2の輸入端2aと連結し、また、前記第四パイプ34は中段位置において再び前記第三パイプ33と二回目の連通をすることにより、前記二回の連結部位の間の前記第四パイプ34を前第四パイプ34aとして形成させ、さらに前記二回目の連通部位と前記収集タンク2の間に後第四パイプ34bを形成させ、前記第五パイプ35は前記収集タンク2の前記第一輸出端2bと連結して流体を前記処理待ちタンク92まで輸送し、前記排出管143の一端は前記開閉弁1411と前記第一一方向弁61の間の前記連結管141に連結され、そしてもう一端は前記第一処理液室S21に連結され、前記第六パイプ36は前記収集タンク2の前記第二輸出端2cおよび前記第三パイプ33と連結する。また、前記第一パイプ31の輸出端は前記後第四パイプ34bに連結され、そして第五制御弁55と第六制御弁56の間に位置される(後で説明する)。
【0062】
図1に示されるように、好ましくは、本発明のオイルタンクの洗浄装置は他に少なくとも一個のポンプを有することができ、前記ポンプは気体または液体を吸い上げるのに用いられることにより、前記パイプユニット3内の流体を加圧したり、または迅速に流動させたりすることができる。前記ポンプは第一ポンプ41、第二ポンプ42、第三ポンプ43、第四ポンプ44を含むことができ、前記第一ポンプ41は気体を吸い上げるのに用いられ、前記第二ポンプ42は前記前第四パイプ34aに位置し、前記第三ポンプ43は前記第五パイプ35に位置し、第四ポンプ44は前記第六パイプ36に位置する。
【0063】
図1に示されるように、前記パイプユニット3はまたそれぞれ少なくとも一個の制御弁を有することができ、前記制御弁は前記それぞれのパイプ内の液体が流動しているか否かを制御するのに用いられる。前記制御弁は第一制御弁51、少なくとも一個の第二制御弁52、開閉弁1411、第三制御弁53、第四制御弁54、第五制御弁55、第六制御弁56、第七制御弁57、開閉弁1431と第八制御弁58を含み、前記第一制御弁51は前記第一パイプ31に位置し、前記第二制御弁52は前記処理待ちタンク92の内部の液体が排出しているか否かを制御するのに用いられ、前記開閉弁1411は前記連結管141に位置し、前記第三制御弁53は前記第三パイプ33に位置し、前記第四制御弁54は前記前第四パイプ34aに位置し、前記第五制御弁55、第六制御弁56は前記後第四パイプ34bに位置し、前記第七制御弁57は前記第五パイプ35に位置し、前記開閉弁1431は前記排出管143に位置し、前記第八制御弁58は前記第六パイプ36に位置する。
【0064】
図1に示されるように、好ましくは、本発明のオイルタンクの洗浄装置はまた補充設備7を有することができ、前記補充設備7は貯蔵タンクからなることができ、水、ディーゼル油、洗浄剤などのベクトルを貯蔵したり供給したりするのに用いられ、または、前記補充設備7は水、ディーゼル油、洗浄剤などのベクトルを供給するパイプからなることができる。また、前記パイプユニット3は前記第一パイプ31および前記補充設備7と連結する第七パイプ37、前記第七パイプ37および前記第五パイプ35と連結する第八パイプ38を含むことができ、さらに、前記第七パイプ37において第九制御弁59と第十制御弁510を有することができる。特に注意すべきことは、前記第一パイプ31の一端は前記給油タンク91に連結され、前記第一パイプ31のもう一端は前記後第四パイプ34bに連結され、さらに、前記第八パイプ38の一端は前記第七制御弁57および前記第三ポンプ43の間の前記第五パイプ35に連結され、前記第八パイプ38のもう一端は前記第九制御弁59および前記第十制御弁510の間の前記第七パイプ37に連結される。
【0065】
図1に示されるように、前記パイプユニット3はまたそれぞれ少なくとも一個の一方向弁を有することができ、前記一方向弁は前記それぞれのパイプ内の液体が一方向で流動するのを制御するのに用いられ、前記一方向弁は第一一方向弁61、第二一方向弁62、第三一方向弁63、第四一方向弁64、第五一方向弁65、第六一方向弁66を含み、前記第一一方向弁61は前記連結管141に位置して前記一時貯留タンク93に近接し、前記第二一方向弁62、第三一方向弁63は前記第三パイプ33に位置し、前記第四一方向弁64は前記第四パイプ34に位置し、前記第五一方向弁65は前記第五パイプ35に位置し、前記第六一方向弁66は前記第六パイプ36に位置する。
【0066】
本発明の前記処理待ちタンク92は各種の形状または従来のオイルタンクからなることができ、本実施例において、前記処理待ちタンク92は従来の円柱形のオイルタンクを例にしているが、前記処理待ちタンク92の体積が大き過ぎるため、前記処理待ちタンク92は四個の前記第二制御弁52を有し、そして前記四個の第二制御弁52は前記処理待ちタンク92の周囲に環設され、前記処理待ちタンク92は分区による噴射溶解を採用しているため、前記溶解された混合物は互いに隣接する前記第二制御弁52から持ち出され、ここでは下記の各事例を挙げて説明をするが、前述の洗浄方式とは限らない。
【0067】
図4に示されるように、前記処理待ちタンク92の内部は軽油を貯蔵する場合は、前記処理待ちタンク92の内部の軽油を洗浄物溶解のベクトルとして利用することにより、前記軽油と前記処理待ちタンク92の油泥を均質化に混合させることができ、前記一時貯留タンク93は前記第一ポンプ41によって空気を抽出して陰圧状態になるように維持することができるため、前記軽油は開かれた前記第二制御弁52から流出し、そして前記第二制御弁52、前記第二パイプ32、前記連結管141、前記開閉弁1411と前記第一一方向弁61を経て前記一時貯留タンク93まで進入した後、前記第三ポンプ43の吸上げの作用によって前記軽油は前記給油タンク91まで進入することなく、再び前記第三パイプ33を経て前記第三制御弁53、前記後第四パイプ34bの前記第五制御弁55と前記第六制御弁56を通過し、そして前記輸入端2aから前記収集タンク2まで進入する。必要な場合、前記加熱器21をオンにすることによって前記洗浄物溶解のベクトルを加熱することができ、前記加熱は好ましくは約60℃であるため、前記処理待ちタンク92の内部の油泥を熱溶解して流れ水のように洗浄物溶解のベクトルによって簡単に持ち出され、前記洗浄物溶解のベクトルは再び前記収集タンク2の前記第一輸出端2bから前記第五パイプ35に沿って前記第七制御弁57、前記第三ポンプ43と前記第五一方向弁65を通過し、前記第五パイプ35の輸出端のノズルによって前記処理待ちタンク92の上部より内に向けて噴出し、強力で前記処理待ちタンク92の内部の油泥を噴射溶解することができる。このように、繰り返して行うことにより前記処理待ちタンク92の内部の軽油と油泥は熱を受けて噴射溶解されるため、均質化に形成される。前記感知器931は前記一時貯留タンク93内部はすでに液体がなくなったと感知した場合、制御器(図示せず)を作動させて全体のオイルタンクの洗浄装置による流入の処理を停止させる。
【0068】
引続き図5に示されるように、前記洗浄物溶解のベクトルが前記加熱器21を通過して加熱を行う必要がなかったり、または前記収集タンク2に故障が生じたりする場合、前記第六制御弁56、前記第七制御弁57をオフにすることにより、前記後第四パイプ34bに進入した前記混合物は改めて前記第七パイプ37から前記第九制御弁59、前記第八パイプ38を通過してから前記第五パイプ35に進入し、前記第三ポンプ43の吸上げと加圧によって前記第五一方向弁65を通過することができ、さらに前記第五パイプ35の輸出端のノズルから噴出し、強力で前記処理待ちタンク92の内部の油泥を噴射溶解することができる。
【0069】
図6に示されるように、前記処理待ちタンク92の内部は軽油を貯蔵する場合は、前記処理待ちタンク92の内部の軽油を洗浄物溶解のベクトルとして利用することにより、前記処理待ちタンク92の前記それぞれの第二制御弁52の上方に積り重なった油泥を洗浄することができる。前記軽油によって噴射溶解して持ち出された油泥の混合物は前記分離設備1(点線の枠内)を経て多段循環の分離処理を行うことができる。即ち、前記油泥の混合物は前記隣接する前記第二制御弁52から持ち出され、そして前記第二パイプ32に進入し、それから前記開閉弁1411を閉めることによって前記油泥の混合物は前記給液管142、前記開閉弁1421から前記分離設備1まで進入して多段循環の分離処理を行うことができ、前記油泥の混合物がサイクロンの分離処理を経た後、前記分離後の固形物はその底部から落下することができ、前記分離後の清澄液は前記排出管143、前記開閉弁1431、前記連結管141、前記第一一方向弁61を経て前記一時貯留タンク93に進入した後、前記第四制御弁54と前記第二ポンプ42の閉止および前記第四一方向弁64の逆止めの作用により、さらに前記第三ポンプ43の吸上げの作用により、前記清澄液は前記第三パイプ33、前記第三制御弁53、前記後第四パイプ34b、前記第五制御弁55、前記第六制御弁56、前記収集タンク2、前記第七制御弁57、前記第五一方向弁65を経て、前記第五パイプ35の輸出端のノズルから強力に噴出されることにより、処理待ちタンク92の内部の前記第二制御弁52上方の油泥を噴射溶解することができる。
【0070】
図7に示されるように、前記分離設備1を経て多段循環の分離処理を行った後の清澄液はリサイクルすることができる。即ち、前記油泥の混合物は前記隣接する前記第二制御弁52から持ち出されて前記第二パイプ32に進入し、そして前記開閉弁1411、前記第三制御弁53と前記第五制御弁55うぃ閉めることにより、前記清澄液は前記連結管141、前記給液管142の前記開閉弁1421を経た後、前記分離設備1まで進入して分離処理を行い、前記清澄液は再びサイクロンの分離処理を経た後、前記分離後の固形物はその底部から落下し、前記分離後の清澄液は前記排出管143、前記開閉弁1431、前記連結管141、前記第一一方向弁61を経て前記一時貯留タンク93に進入した後、前記第二ポンプ42の吸上げの作用によって前記前第四パイプ34a、前記第四制御弁54、前記第二ポンプ42、前記第四一方向弁64、前記第二一方向弁62、清澄液を検査するための檢&#26597;弁T、前記第三一方向弁63から前記給油タンク91の内部まで進入する。このように、処理された清澄液をリサイクルすることができるため、環境保護の理念に合致するとともに、収益を増やすことができる。
【0071】
図8に示されるように、前記処理待ちタンク92は燃油を貯蔵するオイルタンクからなる場合、前記給油タンク91の内部の上端の軽油を噴射溶解の洗浄物として利用するにより、前記処理待ちタンク92の内部の油泥を洗浄することができ、前記軽油は前記第一パイプ31、前記第一制御弁51、前記後第四パイプ34bを経て、そして前記第五制御弁55と前記第九制御弁59が閉まるため、前記軽油は前記第六制御弁56を経て前記収集タンク2まで進入し、必要な場合は前記加熱器21を開き、加熱後の流体は前記第五パイプ35、前記第七制御弁57から、前記第三ポンプ43の加圧によって前記第五一方向弁65を通過し、前記第五パイプ35の輸出端のノズルから強力に噴出されることにより、処理待ちタンク92の内部の油泥を噴射溶解することができ、さらに前記軽油をベクトルとし、持ち出された油泥の混合物は前記隣接する前記第二制御弁52を経て持ち出されて前記第二パイプ32に進入し、そして前記開閉弁1411は閉まるため、前記油泥の混合物は前記給液管142、前記開閉弁1421から前記分離設備1まで進入して多段循環の分離処理を行い、前記油泥の混合物はサイクロンの分離処理を経た後、前記分離後の固形物はその底部から落下し、前記分離後の清澄液は前記排出管143、前記開閉弁1431、前記連結管141、前記第一一方向弁61を経て前記一時貯留タンク93に進入した後、前記前第四パイプ34aと前記第四制御弁54から、前記第二ポンプ42の吸上げの作用と加圧、前記第四一方向弁64、前記第二一方向弁62、前記検査弁Tを経て前記給油タンク91内まで進入する。
【0072】
前記処理待ちタンク92は原油を貯蔵するオイルタンクからなる場合、原油を貯蔵するオイルタンクの油泥の粘着性がとても強く、流動性が悪いため、前記第二制御弁52の上方の油泥を洗浄する作業は三つのステップに分けて行わなければならない。第一ステップは先ず軽油(例えば、ディーゼル油)を前記処理待ちタンク92に入れて補充する。第二ステップは前記待処理槽92内部の油泥に噴射溶解、浸潤と加熱を受けることによって前記ディーゼル油と均質化になるように混合することにより、流動性のよい混合物に形成される。第三ステップは前記混合物を前記分離設備1まで進入させて多段循環の分離処理を行う。
【0073】
図9に示されるように、先ず前記第一ステップを説明し、それは前記補充設備7を利用してディーゼル油をベクトルとして供給する。第一ステップの作業を実施する前、前記それぞれの第二制御弁52を閉め、前記第三ポンプ43の吸上げの作用によって前記ディーゼル油は前記第七パイプ37、前記第十制御弁510、前記第八パイプ38、前記第三ポンプ43、前記第五一方向弁65を経て、前記第五パイプ35の輸出端のノズルから前記処理待ちタンク92の内部に注入され、前記処理待ちタンク92の内部のディーゼル油の補充量が足りる時、直ちに前記第十制御弁510を閉める。
【0074】
図4に示されるように、第二ステップの作業を実施する時、前記一時貯留タンク93は前記第一ポンプ41によって空気を抽出して陰圧状態に維持するように形成させることにより、前記処理待ちタンク92の内部のディーゼル油の混合物は開かれた前記第二制御弁52から持ち出されて前記連結管141、前記開閉弁1411、前記第一一方向弁61に進入し、前記一時貯留タンク93まで進入された後、前記第三ポンプ43の吸上げの作用によって再び前記第三パイプ33を経て、前記第三制御弁53、前記後第四パイプ34b、前記第五制御弁55、前記第六制御弁56を通過して前記収集タンク2まで進入し、そして前記加熱器21のオンによって前記ディーゼル油の混合物の温度を約60℃になるように加熱することができるため、流動性のよい流体に形成することができ、さらに前記熱溶解性、流動性のよい前記洗浄物溶解のベクトルは再び前記第五パイプ35、前記第七制御弁57に沿って、前記第三ポンプ43の加圧によって前記第五一方向弁65を通過し、前記第五パイプ35輸出端のノズルから前記処理待ちタンク92の上部より内に向かって噴出し、前記処理待ちタンク92の内部の油泥を繰り返し加熱して噴射溶解する。
【0075】
上述のように原油を貯蔵する前記処理待ちタンク92の内部の油泥を繰り返し加熱して噴射溶解した後、第三ステップの作業を実施する。図6に示されるように、前記油泥の混合物を前記給液管142、前記開閉弁1421を経て前記分離設備1まで進入させて多段循環の分離処理を行う。さらに、図7に示されるように、前記分離設備1によって多段循環の分離処理を行った後の清澄液をリサイクルすることにより、環境保護の理念に合致するとともに、収益を増やすことができる。
【0076】
図9に示されるように、前記処理待ちタンク92の前記それぞれの第二制御弁52とそのオイルタンクの底部とは未だ一段の距離を有するため、上述した各種の洗浄方式では依然として前記それぞれの第二制御弁52の下方に積み重なった油泥を完全に洗浄して除去することはできない。本発明のオイルタンクの洗浄装置によれば、また前記補充設備7を利用して水をベクトルとして供給することができ、そして前記第三ポンプ43の吸上げの作用によって前記水のベクトルは前記第七パイプ37、前記第十制御弁510、前記第八パイプ38、前記第三ポンプ43、前記第五一方向弁65を経て、前記第五パイプ35の輸出端のノズルから前記処理待ちタンク92の内部に注入し、前記処理待ちタンク92の内周壁と前記それぞれの第二制御弁52の下方の油泥は噴射溶解と洗浄を受けることにより、上から下へ向かって順序よく油層、水層と沙層に分かれる。
【0077】
図4に示されるように、前記処理待ちタンク92の内部に適量な水が注入された後、前記第十制御弁510は直ちに閉まり、前記油水の混合液は前記第二制御弁52から連結管141、前記開閉弁1411、前記第一一方向弁61に進入し、前記一時貯留タンク93まで進入した後、前記第三ポンプ43の吸上げの作用によって再び前記第三パイプ33を経て前記第三制御弁53、前記後第四パイプ34bの前記第五制御弁55と前記第六制御弁56を通過して前記収集タンク2まで進入し、前記加熱器21をオンにして前記油水の混合液に対して加熱を行うことにより、前記加熱後の油水の混合液は再び前記第五パイプ35に沿って前記第七制御弁57、前記第三ポンプ43、前記第五一方向弁65を通過し、前記第五パイプ35の輸出端のノズルから再び前記処理待ちタンク92の内部に注入され、繰り返して行うことによって前記処理待ちタンク92の内部の油層、水層と沙層は熱を受けて噴射溶解されるため、均質化になる。
【0078】
図6に示されるように、油層は水層より軽いため、油層は水層の上に浮き、そして油層の底部が前記処理待ちタンク92の前記それぞれの第二制御弁52の上方より高くなると、前記分離設備1によって油と水と沙の分離作業を行うことができる。それは前記開閉弁1411を閉めることにより、前記油、水と沙の混合物を持ち出し、そして改めて前記給液管142、前記給液管142、前記開閉弁1421から前記分離設備1まで進入して多段循環の分離処理を行い、前記油泥の混合物はサイクロンの分離処理を経た後、前記分離後の固形物はその底部から落下し、前記清澄液(油)は前記排出管143、前記開閉弁1431、前記連結管141、前記第一一方向弁61を経て前記一時貯留タンク93に進入した後、再び前記第三パイプ33、前記第三制御弁53、前記後第四パイプ34b、前記第五制御弁55、前記第六制御弁56を経て、それから前記加熱器21を経て前記清澄液に対して加熱を行うことにより、前記加熱後の清澄液は再び前記第五パイプ35に沿って前記第七制御弁57を通過し、前記第三ポンプ43の吸上げの作用と加圧によって前記第五一方向弁65を通過し、前記第五パイプ35の輸出端のノズルから再び前記処理待ちタンク92の内部に注入されることにより、繰り返し前記処理待ちタンク92の内部の油泥に対して噴射溶解を行って持ち出す。
【0079】
図10に示されるように、前記第二制御弁52の上方の油層を全て洗浄した時、前記第七制御弁57を閉め、それからて前記第八制御弁58を開けることによって前記清澄液の流れの方向を変えることができる。即ち、前記第一ポンプ41によって前記一時貯留タンク93に対して空気を抽出して陰圧状態になるように維持させ、前記清澄液が前記一時貯留タンク93に進入した後、前記第三パイプ33から前記第三制御弁53、前記後第四パイプ34b、前記第五制御弁55と前記第六制御弁56を経て前記収集タンク2まで進入して油水の分離を行った後、前記収集タンク2の前記第二輸出端2cから前記第六パイプ36、前記第八制御弁58に沿って前記第四ポンプ44の吸上げの作用と加圧によって前記第六一方向弁66を通過した後、再び前記第三パイプ33と前記検査弁T、前記第三一方向弁63を経て前記給油タンク91内まで進入し、リサイクルして処理された清澄液を再利用することができる。
【0080】
綜合すると、本発明のオイルタンクの洗浄装置によれば、人員がオイルタンク内に入らなくても油泥などの異物を除去してオイルタンクの洗浄を行うことにより、不意な事故が生じるのを避けることができ、また前記オイルタンクの洗浄装置はパイプを整えることによって前記ベクトルを循環して繰り返しに前記処理待ちタンクに対して洗浄を行うことにより、前記オイルタンク内の油泥を確実に除去することができ、また前記油泥が分離処理を経た後、処理された清澄液をリサイクルすることができるため、環境保護の理念に合致するとともに、油泥の浪費を避けることによって収益を増やすことができる。
【0081】
本発明は、すでに上述した比較的よい実施例を利用して掲示したにもかかわらず、本発明に限定するものではなく、いかなるこの技術を熟知した者が本発明の精神と範囲を離脱しない限り、上述した実施例に対応して各種の変更や修正を行っても依然として本発明によって保護される技術範疇に属するものであるため、本発明の保護範囲は当然として添付の特許の請求範囲に記載される意義と均等範囲内における変更を含むべきものである。
【符号の説明】
【0082】
1 分離設備
11 タンク
11a 上流端
11b 下流端
111 ろ過器
112 清掃口
113 仕切り板
1131 オーバーフロー孔
114 感知器
115 マンホール
116 マンホールカバー
12 サイクロン
12a 第一サイクロン
12b 第二サイクロン
12c 第三サイクロン
121 排出口
122 回流口
13 加圧ポンプ
13a 第一加圧ポンプ
13b 第二加圧ポンプ
13c 第三加圧ポンプ
13d 第四加圧ポンプ
14 パイプモジュール
141 連結管
1411 開閉弁
1421 開閉弁
1431 開閉弁
1442 開閉弁
1451 開閉弁
142 給液管
143 排出管
144 回流管
1441 三方バルブ
145 吸上げ管
146 輸送パイプ
1461 逆止め弁
147 輸液管
15 撹拌器
16 固液分離機
17 受入れタンク
171 感知器
2 収集タンク
2a 輸入端
2b 第一輸出端
2c 第二輸出端
21 加熱器
3 パイプユニット
31 第一パイプ
32 第二パイプ
33 第三パイプ
34 第四パイプ
34a 前第四パイプ
34b 後第四パイプ
35 第五パイプ
36 第六パイプ
37 第七パイプ
38 第八パイプ
41 第一ポンプ
42 第二ポンプ
43 第三ポンプ
44 第四ポンプ
51 第一制御弁
52 第二制御弁
53 第三制御弁
54 第四制御弁
55 第五制御弁
56 第六制御弁
57 第七制御弁
58 第八制御弁
59 第九制御弁
510 第十制御弁
61 第一一方向弁
62 第二一方向弁
63 第三一方向弁
64 第四一方向弁
65 第五一方向弁
66 第六一方向弁
7 補充設備
91 給油タンク
92 処理待ちタンク
93 一時貯留タンク
931 感知器
S1 原液室
S2 処理液室
S21 第一処理液室
S22 第二処理液室
S23 第三処理液室
S24 第四処理液室
T 検査弁

9 機械化設備
91 給油タンク
92 処理待ちタンク
93 一時貯留タンク
94a 輸送パイプ
94b 輸送パイプ
94c 輸送パイプ
94d 輸送パイプ
95a 第一開閉弁
95b 第二開閉弁
95c 第三開閉弁
95d 第四開閉弁
95e 第五開閉弁
95f 第六開閉弁
95g 第七開閉弁
96a 第一ポンプ
96b 第二ポンプ
96c 第三ポンプ
97a 第一逆止め弁
97b 第二逆止め弁
97c 第三逆止め弁
98 加熱器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11