(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072260
(43)【公開日】2024-05-27
(54)【発明の名称】航空機ラジアルタイヤ
(51)【国際特許分類】
B60C 11/00 20060101AFI20240520BHJP
B60C 9/20 20060101ALI20240520BHJP
B60C 9/18 20060101ALI20240520BHJP
B60C 9/22 20060101ALI20240520BHJP
B60C 11/03 20060101ALI20240520BHJP
B60C 9/00 20060101ALI20240520BHJP
B60C 15/04 20060101ALI20240520BHJP
B60C 9/08 20060101ALI20240520BHJP
【FI】
B60C11/00 F
B60C9/20 C
B60C9/18 H
B60C9/18 K
B60C9/22 G
B60C9/22 B
B60C11/03 100A
B60C11/00 Z
B60C9/00 C
B60C9/00 D
B60C15/04 D
B60C9/08 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023189901
(22)【出願日】2023-11-07
(31)【優先権主張番号】18/055510
(32)【優先日】2022-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】513158760
【氏名又は名称】ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】上横 清志
(72)【発明者】
【氏名】バダル ダス
【テーマコード(参考)】
3D131
【Fターム(参考)】
3D131AA02
3D131AA34
3D131AA35
3D131AA37
3D131AA44
3D131BA07
3D131BA08
3D131BB05
3D131BC34
3D131BC55
3D131DA01
3D131DA45
3D131DA52
3D131EA08W
3D131EA10W
3D131EB11V
3D131EB11W
3D131EB11X
3D131EC01W
3D131EC01X
3D131EC02V
3D131EC22U
3D131HA16
(57)【要約】 (修正有)
【課題】偏摩耗を低減することによって、耐用年数を延ばすことができるタイヤを提供する。
【解決手段】空気入りタイヤ10は、カーカス22と、少なくとも1つのスパイラルベルト層と少なくとも1つのジグザグベルト層とを含む複数のベルト層を特徴とするベルト補強構造40と、空気入りタイヤの周りに周方向に連続して延び、2つの軸方向最外側のリブ25a、25bを含む複数のリブを画定する2つ以上の主溝17a、19aを特徴とするトレッド20と、を含むことができる。定格圧力の10%~100%で、無荷重で、2つの軸方向最外側のリブ25a、25bの各々が、それぞれの軸方向最外側のリブの軸方向内側に配置されたそれぞれの隣接する最も近いリブ23a、23bに対して(例えば、1mm~7mmの間隙だけ)隆起することができる。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気入りタイヤであって、
カーカスと、
少なくとも1つのスパイラルベルト層と少なくとも1つのジグザグベルト層とを含む複数のベルト層を特徴とするベルト補強構造であって、前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の各々は、前記空気入りタイヤの赤道面に対して5°以下の角度で配置された複数のコードを有し、前記少なくとも1つのジグザグベルト層の各々は、前記赤道面に対して5°~40°の角度で配置され、前記ベルト補強構造の各横方向縁部の折り返し点まで交互に延びる複数のコードを有し、
前記カーカスの半径方向外側に位置する前記複数のベルト層のうちの第1のベルト層が前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の1つであることを特徴とし、
前記第1のベルト層が、前記複数のベルト層のうちの最も幅の広いベルト層よりも小さいベルト幅を有することを特徴とするベルト補強構造と、
前記空気入りタイヤの周りに周方向に連続して延び、2つの軸方向最外側のリブを含む複数のリブを画定する2つ以上の主溝を特徴とするトレッドであって、
定格圧力の10%~100%で、無荷重で、前記2つの軸方向最外側のリブの各々が、それぞれの軸方向最外側のリブの軸方向内側に配置されたそれぞれの隣接する最も近いリブに対して隆起していることを特徴とするトレッドと、
を特徴とする空気入りタイヤ。
【請求項2】
定格圧力および定格荷重における前記空気入りタイヤのフットプリント形状係数(FSF)が0.8~0.98であることを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項3】
定格圧力および定格荷重における前記空気入りタイヤのフットプリント形状係数(FSF)が0.9~0.98であることを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項4】
定格圧力および定格荷重における前記空気入りタイヤのフットプリント形状係数(FSF)が0.93~0.98であることを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項5】
前記2つ以上の主溝は4つの主溝であり、前記複数のリブは5つのリブであり、前記2つの軸方向最外側のリブは1対のショルダリブであることを特徴とし、前記4つの主溝および5つのリブは、中央リブの両側に配置された2つの軸方向内側の主溝と、2つの軸方向外側の主溝と、隣接する軸方向内側の主溝と軸方向外側の主溝とによってそれぞれ画定される1対の中間リブと、軸方向外側の主溝と前記空気入りタイヤの対応するショルダとによってそれぞれ画定される前記1対のショルダリブとを含むことを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項6】
前記2つの軸方向最外側のリブの各々が、それぞれの軸方向最外側のリブの軸方向内側に配置されたそれぞれの隣接する最も近いリブに対して、1mm~7mmの間隙だけ隆起していることを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項7】
前記第1のベルト層の半径方向外側に位置する前記ベルト補強構造の第2のベルト層が、前記少なくとも1つのジグザグベルト層の1つであることを特徴とし、前記第2のベルト層の前記複数のコードが、前記赤道面に対して6°~30°の角度で配置されていることを特徴とする、請求項1つに記載の空気入りタイヤ。
【請求項8】
前記第2のベルト層の前記複数のコードが、ポリアミドおよび/または芳香族ポリアミドを含むことを特徴とする、請求項7に記載の空気入りタイヤ。
【請求項9】
前記第1のベルト層の前記複数のコードは、前記赤道面に対して3°以下の角度で配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項10】
前記第1のベルト層の前記複数のコードが、ポリアミドおよび/または芳香族ポリアミドを含むことを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項11】
前記第1のベルト層の半径方向外側に位置する前記ベルト補強構造の第2のベルト層が、前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の1つであることを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項12】
前記第2のベルト層の半径方向外側に位置する前記ベルト補強構造の第3のベルト層が、前記少なくとも1つのジグザグベルト層の1つであることを特徴とする、請求項11に記載の空気入りタイヤ。
【請求項13】
前記第1のベルト層は、前記複数のベルト層の軸方向に最も幅の狭いベルト層を有することを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項14】
鋼金属よりも軽量の軽量金属合金材料である中心コアを囲む複数のシース線によって形成されたビードをさらに特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項15】
前記カーカスは、前記ビードの周りに巻き付けられた複数のカーカスプライを含むことを特徴とし、前記複数のカーカスプライの複数のコードが、ポリアミドおよび/または芳香族ポリアミドを含むことを特徴とする、請求項14に記載の空気入りタイヤ。
【請求項16】
空気入りタイヤであって、
カーカスと、
少なくとも1つのスパイラルベルト層と少なくとも1つのジグザグベルト層とを含む複数のベルト層を特徴とするベルト補強構造であって、前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の各々は、前記空気入りタイヤの赤道面に対して5°以下の角度で配置された複数のコードを有し、前記少なくとも1つのジグザグベルト層の各々は、前記赤道面に対して5°~40°の角度で配置され、前記ベルト補強構造の各横方向縁部の折り返し点まで交互に延びる複数のコードを有し、
前記カーカスの半径方向外側に位置する前記複数のベルト層のうちの第1のベルト層が前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の1つであることを特徴とし、
前記第1のベルト層が、前記複数のベルト層のうちの最も幅の広いベルト層よりも小さいベルト幅を有することを特徴とするベルト補強構造と、
前記空気入りタイヤの周りに周方向に連続して延び、2つの軸方向最外側のリブと中央リブとを含む複数のリブを画定する2つ以上の主溝を含むことを特徴とするトレッドであって、
定格圧力および定格荷重における前記空気入りタイヤのフットプリント形状係数(FSF)が0.94~0.98であることを特徴とするトレッドと、
を特徴とする空気入りタイヤ。
【請求項17】
前記第1のベルト層の半径方向外側に位置する前記ベルト補強構造の第2のベルト層が前記少なくとも1つのジグザグベルト層の1つであることを特徴とし、前記第2のベルト層の前記複数のコードが、前記赤道面に対して6°~30°の角度で配置されていることを特徴とする、請求項16に記載の空気入りタイヤ。
【請求項18】
前記第2のベルト層の前記複数のコードが、ポリアミドおよび/または芳香族ポリアミドを含むことを特徴とする、請求項17に記載の空気入りタイヤ。
【請求項19】
前記第1のベルト層の前記複数のコードが、前記赤道面に対して3°以下の角度で配置されていることを特徴とする、請求項16に記載の空気入りタイヤ。
【請求項20】
前記第1のベルト層の前記複数のコードが、ポリアミドおよび/または芳香族ポリアミドを含むことを特徴とする、請求項16に記載の空気入りタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、航空機ラジアルタイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
航空機タイヤは、高速度と相まってタイヤ当たりの重い荷重を含む過酷な動作条件にさらされる。さらに、長時間のタキシングにより、高熱を蓄積する可能性がある。前述の要因および他の要因により、トレッドの摩耗が発生する。
【0003】
タイヤが非常に高速で回転すると、角加速度と角速度が大きくなり、タイヤのトレッドに偏摩耗が生じる可能性がある。トレッドの偏摩耗は、タイヤの耐用年数を短くする可能性がある。その理由は、タイヤのトレッドの大部分がまだ許容可能な厚さまたは摩耗値の範囲内にある場合でも、1箇所でも許容できない厚さまたは摩耗値があればタイヤを交換しなければならないからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トレッドが完全に摩耗すると、通常、タイヤはリトレッドするため、摩耗したタイヤを単に廃棄する場合に比べてコストを削減できる。リトレッドは、1つのタイヤに対して数回行うことができる。しかしながら、トレッドが許容レベルを超えて摩耗すると、タイヤを使用から取り外してリトレッドする必要があり、これには、依然として、関連するコストとダウンタイムがかかる。したがって、例えば、トレッドの偏摩耗を低減することによって、トレッドの耐用年数を延ばすことが非常に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示による空気入りタイヤは、カーカスと、少なくとも1つのスパイラルベルト層と少なくとも1つのジグザグベルト層とを含む複数のベルト層と、を有するベルト補強構造であって、前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の各々は、前記空気入りタイヤの赤道面に対して5°以下の角度で配置された複数のコードを有し、前記少なくとも1つのジグザグベルト層の各々は、前記赤道面に対して5°~40°の角度で配置され、前記ベルト補強構造の各横方向縁部の折り返し点まで交互に延びる複数のコードを有し、前記カーカスの半径方向外側に位置する前記複数のベルト層のうちの第1のベルト層が前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の1つであり、前記第1のベルト層が、前記複数のベルト層のうちの最も幅の広いベルト層よりも小さいベルト幅を有するベルト補強構造と、前記空気入りタイヤの周りに周方向に連続して延び、2つの軸方向最外側のリブを含む複数のリブを画定する2つ以上の主溝を含むトレッドであって、定格圧力の10%~100%で、無荷重で、前記2つの軸方向最外側のリブの各々が、それぞれの軸方向最外側のリブの軸方向内側に配置されたそれぞれの隣接する最も近いリブに対して隆起しているトレッドと、を有することができる。
【0006】
本開示による空気入りタイヤは、カーカスと、少なくとも1つのスパイラルベルト層と少なくとも1つのジグザグベルト層とを含む複数のベルト層を有するベルト補強構造であって、前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の各々は、前記空気入りタイヤの赤道面に対して5°以下の角度で配置された複数のコードを有し、前記少なくとも1つのジグザグベルト層の各々は、前記赤道面に対して5°~40°の角度で配置され、前記ベルト補強構造の各横方向縁部の折り返し点まで交互に延びる複数のコードを有し、前記カーカスの半径方向外側に位置する前記複数のベルト層のうちの第1のベルト層が前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の1つであり、前記第1のベルト層が、前記複数のベルト層のうちの最も幅の広いベルト層よりも小さいベルト幅を有するベルト補強構造と、前記空気入りタイヤの周りに周方向に連続して延び、2つの軸方向最外側のリブと中央リブとを含む複数のリブを画定する2つ以上の主溝を含むトレッドであって、定格圧力および定格荷重での前記空気入りタイヤのフットプリント形状係数(FSF)が0.8~0.98であるトレッドと、を有することができる。
【0007】
本開示の少なくともいくつかの実施形態は、一例として、添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の少なくとも1つの実施形態による航空機ラジアルタイヤの半分の断面図である。
【
図2A】トレッドの全部分を示す、航空機ラジアルタイヤの断面図である。
【
図3】定格圧力下および定格荷重下での航空機ラジアルタイヤのタイヤフットプリント形状を示す図である。
【
図4】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図5】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図6】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図7】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図8】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図9】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図10】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図11】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図12】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図13】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図14】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図15】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図16】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図17】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図18】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図19】本開示の航空機ラジアルタイヤにおいてカーカスとトレッドとの間に配置され得るベルト補強構造の非限定的な例を示す図である。
【
図20A】定格圧力および定格荷重下の一実施例の航空機ラジアルタイヤのタイヤフットプリントの形状を示す図である。
【
図20B】
図20Aに示されるタイヤフットプリントの形状に対応するトレッドの摩耗パターンを示す図である。
【
図21A】定格圧力および定格荷重下の別の実施例の航空機ラジアルタイヤのタイヤフットプリント形状を示す図である。
【
図21B】
図21Aに示されるタイヤフットプリントの形状に対応するトレッドの摩耗パターンを示す図である。
【
図22A】定格圧力および定格荷重下のさらに別の実施例の航空機ラジアルタイヤのタイヤフットプリント形状を示す図である。
【
図22B】
図22Aに示されるタイヤフットプリントの形状に対応するトレッドの摩耗パターンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、一般に、トレッドの偏摩耗を低減することができ、その結果、タイヤの耐用年数を延ばすことができるトレッド形状を有する航空機ラジアルタイヤに関する。
【0010】
定義
以下の定義が、本発明に適用可能である。
【0011】
「軸方向の」および「軸方向に」は、タイヤの回転軸に平行な線または方向を意味する。
【0012】
「軸方向内側の」は、赤道面に向かう軸方向を意味する。
【0013】
「軸方向外側の」は、赤道面から離れる軸方向を意味する。
【0014】
「ビード」または「ビードコア」は、一般に、タイヤをリムに保持することに関連する、半径方向内側のビードの環状の引張り部材を含むタイヤの部分を意味する。
【0015】
「カーカス」は、プライ上のベルト構造、トレッド、アンダートレッドとは別であるが、ビードを含むタイヤ構造を意味する。
【0016】
「周方向の」は、軸方向に垂直な環状のトレッドの表面の外周に沿って延びる線または方向を意味する。
【0017】
「赤道面」、「赤道面(EP)」、または「赤道中心面」は、タイヤの回転軸に垂直であり、タイヤのトレッドの中心を通る平面を意味する。
【0018】
「溝」は、トレッドに対して、直線状、曲線状、またはジグザグ状に、周方向、横方向、または角度を付けて延在し得る、トレッド内の細長い間隙領域を意味する。周方向および横方向に延在する溝は、共通の部分を有することがある。「溝の幅」は、その幅が問題となる、溝または溝部分によって占められるトレッド表面積を、溝または溝部分の長さで除したものに等しく、したがって、溝の幅は、その長さに対する平均の幅である。タイヤの溝の深さは様々である。溝の深さは、トレッドの円周にわたって変化してもよく、または、ある溝の深さは、一定であるが、タイヤの別の溝の深さと異なっていてもよい。このような幅の狭いまたは幅の広い溝が、相互接続部である幅の広い周方向の溝と比較して、その深さが実質的に低減される場合、トレッド領域においてリブのような特性を維持する傾向がある「補強要素」を形成すると見なされる。
【0019】
「内側」は、タイヤの内側に向かうことを意味する。
【0020】
「横方向の」および「横方向に」は、タイヤのトレッドを横切る軸方向を示すために使用される。
【0021】
「横方向縁部」は、標準の荷重およびタイヤ圧の下で測定された、軸方向最外のトレッドの接触部分またはフットプリントに接する線であって、赤道面に平行な線を意味する。
【0022】
「モノフィラメント」は、1本のフィラメントのみを有するコードを意味する。
【0023】
「外側」は、タイヤの外側に向かうことを意味する。
【0024】
「プライ」は、ゴムで被覆された平行なコードの連続層を意味する。
【0025】
「空気入りタイヤ」は、複数のビードとトレッドを有し、ゴム、化学物質、ファブリックおよびスチールまたは他の材料で作られた、概ねトロイダル形状(通常は、開いた円環体)の積層機械装置を意味する。タイヤは、自動車のホイールに取り付けられると、タイヤのトレッドを通じてしてトラクションをもたらし、車両の荷重を支える流体が入っている。
【0026】
「半径方向の」および「半径方向に」は、半径方向にタイヤの回転軸に向かう方向、または半径方向にタイヤの回転軸から離れる方向を意味するために使用される。
【0027】
「リブ」は、トレッド上の周方向に延在するゴムのストリップを意味し、このストリップは、少なくとも1つの周方向溝と、第2のそのような溝または横方向縁部のいずれかとによって画定され、全深さ溝によって横方向に分割されていない。
【0028】
「ショルダ」は、トレッド縁部のすぐ下の、サイドウォールの上部を意味する。
【0029】
「トレッド」は、タイヤが標準的な空気圧で標準荷重を受けたときに路面に接するタイヤの部分を含む成形されたゴム部品を意味する。トレッドは、従来、トレッドの外面からタイヤの最も深い溝の底部まで測定される深さを有する。
【0030】
「ターンアッププライ」および「ターンアップ部分」は、1つのビードだけに巻かれているカーカスプライの部分を意味する。
【0031】
「ジグザグベルト補強構造」は、互いに織り合わされたコードの少なくとも2つの層から形成されたベルト構造を意味し、各リボンに1~20本のコードを有する平行なコードのリボンが、ベルトの横方向縁部の間に典型的には5°~45°、より好ましくは3°~11°、最も好ましくは5°~11°の間の角度で延在する交互のパターンで配置される。
【0032】
航空機ラジアルタイヤおよび関連する方法
図1は、本開示の少なくとも1つの実施形態による航空機ラジアルタイヤ10(本明細書では航空機タイヤまたは空気入りタイヤまたはタイヤとも呼ばれる)の半分の断面図を示す。空気入りタイヤ10は、赤道面EPを中心に左右対称であるため、半分だけが図示されている。図示のように、空気入りタイヤ10は、それぞれが内部にビード14を埋め込んだ一対のビード部分12を含むことができる。本開示の空気入りタイヤ10での使用に適したビードの非限定的な例が、米国特許第6,571,847号(参照により本明細書に組み込まれる)に示されている。ビード14は、好ましくは、鋼鉄金属よりも重量が小さい軽量金属合金材料(例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、またはマグネシウム、チタン、または鋼よりも重量が小さい任意の金属合金などの他の軽量合金)である中央コア13を取り囲む複数のシース線15(例えば、鋼シース線)によって形成され得る。当業者であれば、他のビードも利用できることを理解するであろう。
【0033】
空気入りタイヤ10は、空気入りタイヤ10の半径方向においてビード部12の各々から実質的に外側に延びるサイドウォール部16と、サイドウォール部16の半径方向外側の両端部間に延びるトレッド20と、をさらに備えることができる。また、空気入りタイヤ10は、一方のビード部12から他方のビード部12にトロイダル状に延びるカーカス22によって補強することができる。カーカス22は、内側カーカスプライ24と外側カーカスプライ26とを含む複数のプライから構成され、内側カーカスプライ24と外側カーカスプライ26は半径方向に向きを付けられていることが好ましい。これらのカーカスプライのうち、典型的には2つ(またはそれ以上)の内側カーカスプライ24が空気入りタイヤ10の内側から外側に向かってビード14の周りに巻き付けられて折り返し部24aを形成し、一方、典型的には1つ(またはそれ以上)の外側カーカスプライ26が内側カーカスプライ24の折り返し部24aの半径方向外側に沿ってビード14まで下方に延びている。
これらのカーカスプライ24、26の各々は、任意の適切なコード、典型的には、空気入りタイヤ10の赤道面EPに対して実質的に垂直に延びる(すなわち、タイヤ10の半径方向に延びる)ナイロン-6,6コードなどのナイロンコードを含むことができる。好ましくは、ナイロンコードは、1890デニール/2/2または1890デニール/3の構造を有する。カーカスプライ24、26のうちの1つ以上は、アラミドおよびナイロンコード構造、たとえば、ハイブリッドコード、高エネルギーコード、または混合コードを含むこともできる。適切なコードの実施例は、米国特許第4,893,665号、米国特許第4,155,394号、または米国特許6,799,618号(それぞれ参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0034】
空気入りタイヤ10は、カーカス22とトレッド20との間に配置されたベルト補強構造40をさらに備える。適切なベルト補強構造40のいくつかの非限定的な例を
図4~
図19に示し、本明細書でさらに説明する。
【0035】
引き続き
図1を参照して、
図2Aに、トレッド20の全体部分を示す空気入りタイヤ10の断面図を示す。
図2Bは、
図2Aからの抜粋を示す。
【0036】
トレッド20は、5つのリブ21、23a、23b、25a、25bを画定する、空気入りタイヤ10の周りに周方向に連続的に延びる4つの主溝17a、17b、19a、19bを含むことができる。
図2には、4つの主溝17a、17b、19a、19bと、5つのリブ21、23a、23b、25a、25bが示されているが、本開示の航空機の空気入りタイヤには、任意の数の主溝およびリブが含まれてもよい。
【0037】
4つの主溝17a、17b、19a、19bは、2つの軸方向内側の主溝17a、17bと、2つの軸方向外側の主溝19a、19bと、を含む。2つの軸方向内側の主溝17a、17bは、中央リブ21の両側に配置され、それによって、中央リブ21を画定する。一対の中間リブ23a、23bは、中央リブ21から軸方向外側に位置している。各中間リブ23a、23bは、軸方向内側の主溝17a、17bと軸方向外側の主溝19a、19bによって画定される。具体的には、中間リブ23aは、軸方向内側の主溝17aと軸方向外側の主溝19aとによって画定され、中間リブ23bは、軸方向内側の主溝17bと軸方向外側の主溝19bとによって画定される。さらに、一対のショルダリブ25a、25bはそれぞれ、軸方向外側の主溝19a、19bと、空気入りタイヤ10の対応するショルダ16a、16bとによって画定される。具体的には、ショルダリブ25aは、軸方向外側の主溝19aとショルダ16aとによって画定され、ショルダリブ25bは、軸方向外側の主溝19bとショルダ16bとによって画定される。
【0038】
本開示の空気入りタイヤは、トレッドの偏摩耗を低減することができるトレッド形状を有する。一般に、本開示の空気入りタイヤのトレッドは、(i)軸方向最外側の隆起したリブ(すなわち、主溝と横方向縁部によって画定された2つのリブ)(例えば、
図2Aのショルダリブ25a、25b)による、低膨張から完全膨張までの半径方向の凸形状、および(ii)膨張して圧力をうけたときの凹状のフットプリント形状を有することができる。
図2A~
図2Bは、定格圧力の10%から100%まで上昇させ、無荷重における空気入りタイヤ10のショルダリブ25a、25bを示し、
図3は、定格圧力および定格荷重における空気入りタイヤ10のフットプリント形状(具体的には、凹状のフットプリント形状)を示す。
【0039】
図2Aを参照すると、トレッド形状は、空気入りタイヤ10が定格圧力の10%~100%であり、無荷重であるとき、ショルダリブ25a、25b(2つの軸方向最外側のリブ)が、それぞれのショルダリブ25a、25b(そこから軸方向内側に配置されたそれらの隣接する最も近いリブ)に対して隆起するようにすることができる。図示のように、ショルダリブ25aは、中間リブ23aに対して隆起しており、ショルダリブ25bは中間リブ23bに対して隆起している。
【0040】
軸方向最外側のリブ(例えば、ショルダリブ25a、25b)は、該最外側のリブの軸方向内側に配置された隣接する最も近いリブ(例えば、それぞれのショルダリブ25a、25b)に対して隆起する量は、
図2Bにおいて間隙Eとして示される間隙の距離によって定量化することができる。間隙Eは、平行線L1と平行線L2との間の距離である。線L1は、点Aと点Cとの間に延在する線として定義される。点Aと点Cとは、軸方向最外側のリブ(例えば、ショルダリブ25bとして示される)の軸方向内側に配置された隣接する最も近いリブ(例えば、中間リブ23bとして示される)に沿って、該隣接する最も近いリブの中点Bから等距離に位置する。点Aおよび点Cは、リブ表面上にあり、隣接する主溝内にはない。点Aおよび点Cは、中点Bから約0.5cm~5cmの位置にあり、その値はリブの横幅に依存する。線L2は、線L1に平行で、軸方向最外側のリブ(例えば、ショルダリブ25bとして示される)の表面に沿って最も半径方向外側の点である点Dを通る線として定義される。間隙Eは、約1mm~約7mm(または約1mm~約5mm、または約3mm~約7mm)とすることができる。
【0041】
本明細書に記載される航空機タイヤ(例えば、空気入りタイヤ10)の隆起したショルダリブは、航空機タイヤが定格圧力および定格荷重下にあるとき、トレッド全体にわたってより均一な摩耗を提供することができる。
【0042】
航空機タイヤ(例えば、空気入りタイヤ10)は、約100psi~約350psiの定格圧力を有することができ、約2,000lbs~約75,000lbsの定格荷重を有することができ、これは、航空機のサイズおよび重量の用途に依存することができる。例えば、寸法がより小さく、カーカスおよび/またはベルト補強構造のプライ数が少ない航空機タイヤは、より低い定格圧力および/またはより低い定格荷重を有する可能性がある。
【0043】
図1、
図2A、および
図2Bを引き続き参照して、
図3に定格圧力および定格荷重下での空気入りタイヤ10のタイヤフットプリント形状を示す。図示のタイヤフットプリントは、5つのリブ21、23a、23b、25a、25bの各々の接地の概略であり、それぞれ、中央リブ21のフットプリント21’、中間リブ23aのフットプリント23a’、中間リブ23bのフットプリント23b’、ショルダリブ25aのフットプリント25a’、ショルダリブ25bのフットプリント25b’に対応する。空気入りタイヤ10は、定格圧力および定格荷重下で凹状のフットプリント形状を有することが好ましい。フットプリントの形状は、フットプリント形状係数(FSF)によって特徴付けることができる。FSFは、
【数1】
に従って計算する。ここで、CLは中央リブのフットプリント(例えば、中央リブ21のフットプリント21’)の最大長さであり、SL1は第1の軸方向最外側のリブのフットプリント(例えば、第1のショルダリブ25aのフットプリント25a’)の最大長さであり、SL2は第2の軸方向最外側のリブのフットプリント(例えば、第2のショルダリブ25bのフットプリント25b’)の最大長さである。定格圧力および定格荷重下の空気入りタイヤは、0.80~0.98(または0.80~0.97、または0.90~0.98、または0.90~0.97、または0.93~0.98、または0.93~0.97、または0.94~0.98、または0.94~0.97)のフットプリント形状係数(FSF)を有することができる。定格圧力および定格荷重下でSL1、SL2、CLの値を調整することで、FSFを方形(FSF=1)、凹形(バタフライ、FSF<1.0)、凸形(FSF>1.0)に変更することができる。FSFは、5つ以外の多数のリブを有する本開示の航空機タイヤに適用される。偶数のリブの場合、2つの中央リブのフットプリントの最大長さの平均がCLのために使用することができる。
【0044】
引き続き
図1を参照して、
図4~
図19に、カーカス22とトレッド20との間に配置され得る適切なベルト補強構造40の非限定的な例を示す。
図1で説明したように、空気入りタイヤ10は赤道面EPに関して対称であるため、
図4~
図19には、各ベルト補強構造40の半分だけが示されている。
【0045】
図4~
図19の図示されたベルト補強構造40の各々において、ベルト補強構造40は、少なくとも1つのスパイラルベルト層と、少なくとも1つのジグザグベルト層とを含む複数のベルト層を備える。少なくとも1つのスパイラルベルト層の各々は、空気入りタイヤ10の赤道面EPに対して5°以下(又は3°以下)の角度で配置された複数のコードを有し、少なくとも1つのジグザグベルト層の各々は、赤道面EPに対して5°~40°(又は6°~30°)の角度で配置され、ベルト補強構造40の各横方向縁部における折り返し点まで交互に延びる複数のコードを有する。複数のベルト層の各々は、周方向に対して±5°以下の角度でコードをスパイラル状または螺旋状(helically)に巻回することによって作製された2つ以上のコードのゴム引きストリップで形成されてもよい。
【0046】
上述のスパイラルベルト層またはジグザグベルト層のいずれかのコードは、ナイロン、ナイロン6,6、アラミド、またはこれらの組み合わせを含むことができ、当業者に公知の混成(merged)構造、ハイブリッド構造、または高エネルギー構造を含むことができる。ベルトコード(またはカーカスコードまたはその両方)に適したコード構造の一例は、アラミドとナイロンとの複合体を含むことができ、6.7ツイストを有する3300dtexの構造を有するポリアミド(アラミド)の2本のコードと、4.5ツイストを有する1880dtexの構造を有する1本のナイロンまたはナイロン6/6コードとを含むことができる。混成ケーブル全体のツイストは6.7である。好ましくは、ベルトコードは、約8%より大きく、約26%より小さい破断点伸びと、約400Nより大きい破断強度とを有する。より好ましくは、ベルトコードは、約9%~約25%の範囲の破断点伸びを有する。プライコードは、ベルトコードの破断点伸びよりも大きい破断点伸びを有することがさらに好ましい。破断点伸び率、線密度および引張強度などのコード特性は、浸漬後であるがタイヤの加硫前に採取されたコードサンプルから決定される。
【0047】
ベルト補強構造40は、
図1ではカーカス22の半径方向外側に位置する第1のベルト層50を含むことができる。第1のベルト層50は、カーカス22に最も近いベルト層であることが好ましい。第1のベルト層50は、スパイラルベルト層であってもよい。第1のベルト層50は、ベルト補強構造40の最も幅広のベルト層のベルト幅よりも小さい、軸方向のベルト幅を有していてもよい。第1のベルト層50は、リム幅(フランジ間の幅)の約13%~約100%の範囲、より具体的には、リム幅(フランジ間の幅)の約20%~約70%の範囲、最も具体的には、リム幅(フランジ間の幅)の約30%~約42%の範囲の幅を有することができる。
【0048】
複数のベルトの構成は、少なくとも部分的に、空気入りタイヤのサイズおよび定格条件に基づくことができる。好ましい実施形態では、ジグザグベルト層は、例えば、
図4~
図9に示すように、複数のベルトのうちの最も幅の広い層であってもよい。
【0049】
図4は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層60、およびジグザグベルト層としての第3のベルト層70を含む複数のベルト層を示す。第1のベルト層50は、最も幅の狭いベルト層であり、第3のベルト層70は最も幅の広いベルト層である。第2のベルト層の幅は、第1のベルト層50の幅と第3のベルト層70の幅の間である。
【0050】
図5は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層51、スパイラルベルト層としての第3のベルト層60、およびジグザグベルト層としての第4のベルト層70を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、第1のベルト層50、第2のベルト層51、第3のベルト層60、および第4のベルト層70として示されている。
【0051】
図6は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層60、ジグザグベルト層としての第3のベルト層70、およびジグザグベルト層としての第4のベルト層90を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、第1のベルト層50、第4のベルト層90、第2のベルト層60、および第3のベルト層70として示されている。
【0052】
図7は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層51、スパイラルベルト層としての第3のベルト層60、ジグザグベルト層としての第4のベルト層70、およびジグザグベルト層としての第5のベルト層90を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、第1のベルト層50、第2のベルト層51、第5のベルト層90、第3のベルト層60、および第4のベルト層70として示されている。
【0053】
図8は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層51、スパイラルベルト層としての第3のベルト層60、ジグザグベルト層としての第4のベルト層70、およびジグザグベルト層としての第5のベルト層90を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、第2のベルト層51、第5のベルト層90、等幅の第1のベルト層50および第3のベルト層60、ならびに第4のベルト層70として示されている。
【0054】
図9は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層51、スパイラルベルト層としての第3のベルト層60、ジグザグベルト層としての第4のベルト層70、およびジグザグベルト層としての第5のベルト層90を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、第1のベルト層50、第5のベルト層90、等幅の第2のベルト層51および第3のベルト層60、ならびに第4のベルト層70として示されている。
【0055】
図10は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層60、ジグザグベルト層としての第3のベルト層70、ジグザグベルト層としての第4のベルト層90、およびジグザグベルト層としての第5のベルト層91を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、等幅の第1のベルト層50および第5のベルト層91、第4のベルト層90、第2のベルト層60、および第3のベルト層70として示されている。
【0056】
図11は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層51、スパイラルベルト層としての第3のベルト層60、ジグザグベルト層としての第4のベルト層70、ジグザグベルト層としての第5のベルト層90、およびジグザグベルト層としての第6のベルト層91を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、等幅の第1のベルト層50、第2のベルト層51および第5のベルト層91、第5のベルト層90、第3のベルト層60、および第4のベルト層70として示されている。
【0057】
図12は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層60、およびジグザグベルト層としての第3のベルト層70を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、第1のベルト層50、第3のベルト層70、および第2のベルト層60として示されている。
【0058】
図13は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層51、スパイラルベルト層としての第3のベルト層60、およびジグザグベルト層としての第4のベルト層70を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、第1のベルト層50、第2のベルト層51、第4のベルト層70、および第3のベルト層60として示されている。
【0059】
図14は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層60、ジグザグベルト層としての第3のベルト層70、およびジグザグベルト層としての第4のベルト層90を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、第1のベルト層50、第4のベルト層90、第3のベルト層70、および第2のベルト層60として示されている。
【0060】
図15は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層51、スパイラルベルト層としての第3のベルト層60、ジグザグベルト層としての第4のベルト層70、およびジグザグベルト層としての第5のベルト層90を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、第1のベルト層50、第2のベルト層51、第5のベルト層90、第4のベルト層70、および第3のベルト層60として示されている。
【0061】
図16は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層51、スパイラルベルト層としての第3のベルト層60、ジグザグベルト層としての第4のベルト層70、およびジグザグベルト層としての第5のベルト層90を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、第2のベルト層51、第5のベルト層90、第1のベルト層50、第4のベルト層70、および第3のベルト層60として示されている。
【0062】
図17は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層51、スパイラルベルト層としての第3のベルト層60、ジグザグベルト層としての第4のベルト層70、およびジグザグベルト層としての第5のベルト層90を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、第1のベルト層50、第5のベルト層90、第4のベルト層70、および等幅の第2のベルト層51および第3のベルト層60として示されている。
【0063】
図18は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層60、ジグザグベルト層としての第3のベルト層70、ジグザグベルト層としての第4のベルト層90、およびジグザグベルト層としての第5のベルト層91を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、等幅の第1のベルト層50および第5のベルト層91、第4のベルト層90、第3のベルト層70、および第2のベルト層60として示されている。
【0064】
図19は、半径方向外側方向に順に積層された以下のベルト層、すなわち、第1のベルト層50、スパイラルベルト層としての第2のベルト層51、スパイラルベルト層としての第3のベルト層60、ジグザグベルト層としての第4のベルト層70、ジグザグベルト層としての第5のベルト層90、およびジグザグベルト層としての第6のベルト層91を含む複数のベルト層を示す。複数のベルト層は、軸方向に沿った最も狭い幅から最も広い幅まで、等幅の第1のベルト層50、第2のベルト層51および第6のベルト層91、第5のベルト層90、第4のベルト層70、および第3のベルト層60として示されている。
【0065】
上述した実施形態のいずれにおいても、コードは、好ましくは、1つのベルト層から次のベルト層に連続的に巻かれてもよい。
【0066】
本明細書に記載された航空機タイヤの様々な構成要素の組成は、航空機タイヤの製造に使用される従来の材料であってもよい。
【0067】
従来ゴムで作られるか、またはゴムを含む航空機タイヤのトレッド、ベルト補強構造、カーカス、および他の部分における使用に適しているゴムの例としては、ネオプレン(ポリクロロプレン)、ポリブタジエン(シス-1,4-ポリブタジエンを含む)、ポリイソプレン(シス-1,4-ポリイソプレンを含む)(天然または合成)、ブチルゴム、クロロブチルゴムまたはブロモブチルゴムなどのハロブチルゴム、スチレン/イソプレン/ブタジエンゴム、スチレン、アクリロニトリルおよびメタクリル酸メチルなどのモノマーとの1,3-ブタジエンまたはイソプレンのコポリマー、ならびにエチレン/プロピレン/ジエンモノマー(EPDM)としても知られているエチレン/プロピレンターポリマー(例えば、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエンターポリマー)、アルコキシ-シリル末端官能化溶液重合ポリマー(SBR、PBR、IBRおよびSIBR)、ケイ素結合、スズ結合星型分岐ポリマーなど、およびそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0068】
前述のゴムはまた、加工油、促進剤、従来の硫黄硬化剤、顔料、カーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、粘着付与樹脂、および可塑剤を含む従来のゴム配合成分を含むことができる。
【0069】
非限定的な実施形態例
実施形態1.空気入りタイヤであって、カーカスと、少なくとも1つのスパイラルベルト層と少なくとも1つのジグザグベルト層とを含む複数のベルト層と、を有するベルト補強構造であって、前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の各々は、前記空気入りタイヤの赤道面に対して5°以下の角度で配置された複数のコードを有し、前記少なくとも1つのジグザグベルト層の各々は、前記赤道面に対して5°~40°の角度で配置され、前記ベルト補強構造の各横方向縁部の折り返し点まで交互に延びる複数のコードを有し、前記カーカスの半径方向外側に位置する前記複数のベルト層のうちの第1のベルト層が前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の1つであり、前記第1のベルト層が、前記複数のベルト層のうちの最も幅の広いベルト層よりも小さいベルト幅を有するベルト補強構造と、前記空気入りタイヤの周りに周方向に連続して延び、2つの軸方向最外側のリブを含む複数のリブを画定する2つ以上の主溝を含むトレッドであって、定格圧力の10%~100%で、無荷重で、前記2つの軸方向最外側のリブの各々が、それぞれの軸方向最外側のリブの軸方向内側に配置されたそれぞれの隣接する最も近いリブに対して隆起しているトレッドと、を有する空気入りタイヤ。
【0070】
実施形態2.定格圧力および定格荷重における前記空気入りタイヤのフットプリント形状係数(FSF)が0.8~0.98である、実施形態1に記載の空気入りタイヤ。
【0071】
実施形態3.定格圧力および定格荷重における前記空気入りタイヤのフットプリント形状係数(FSF)が0.9~0.98である、実施形態1に記載の空気入りタイヤ。
【0072】
実施形態4.定格圧力および定格荷重における前記空気入りタイヤのフットプリント形状係数(FSF)が0.93~0.98である、実施形態1に記載の空気入りタイヤ。
【0073】
実施形態5.前記2つ以上の主溝は4つの主溝であり、前記複数のリブは5つのリブであり、前記2つの軸方向最外側のリブは1対のショルダリブであり、前記4つの主溝および5つのリブは、中央リブの両側に配置された2つの軸方向内側の主溝と、2つの軸方向外側の主溝と、隣接する軸方向内側の主溝と軸方向外側の主溝とによってそれぞれ画定される1対の中間リブと、軸方向外側の主溝と空気入りタイヤの対応するショルダとによってそれぞれ画定される1対のショルダリブとを含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0074】
実施形態6.前記2つの軸方向最外側のリブの各々が、それぞれの軸方向最外側のリブの軸方向内側に配置されたそれぞれの隣接する最も近いリブに対して、1mm~7mmの間隙だけ隆起している、実施形態1~5のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0075】
実施形態7.前記第1のベルト層の半径方向外側に位置する前記ベルト補強構造の第2のベルト層が、前記少なくとも1つのジグザグベルト層の1つであり、前記第2のベルト層の前記複数のコードが、前記赤道面に対して6°~30°の角度で配置される、実施形態1~6のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0076】
実施形態8.前記第2のベルト層の前記複数のコードが、ポリアミドおよび/または芳香族ポリアミドを含む、実施形態7に記載の空気入りタイヤ。
【0077】
実施形態9.前記第1のベルト層の前記複数のコードは、前記赤道面に対して3°以下の角度で配置されている、実施形態1~8のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0078】
実施形態10.前記第1のベルト層の前記複数のコードが、ポリアミドおよび/または芳香族ポリアミドを含む、実施形態1~9のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0079】
実施形態11.前記第1のベルト層の半径方向外側に位置する前記ベルト補強構造の第2のベルト層が、前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の1つである、実施形態1~6または9~10のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0080】
実施形態12.前記第2のベルト層の半径方向外側に位置する前記ベルト補強構造の第3のベルト層が、前記少なくとも1つのジグザグベルト層の1つである、実施形態11に記載の空気入りタイヤ。
【0081】
実施形態13.前記第1のベルト層は、前記複数のベルト層の軸方向に最も幅の狭いベルト層を有する、実施形態1~12のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0082】
実施形態14.鋼金属よりも軽量の軽量金属合金材料である中心コアを囲む複数のシース線によって形成されたビードをさらに備える、実施形態1~13のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0083】
実施形態15.前記カーカスは、前記ビードの周りに巻き付けられた複数のカーカスプライを含み、前記複数のカーカスプライの複数のコードは、ポリアミドおよび/または芳香族ポリアミドを含む、実施形態14に記載の空気入りタイヤ。
【0084】
実施形態16.空気入りタイヤであって、カーカスと、少なくとも1つのスパイラルベルト層と少なくとも1つのジグザグベルト層とを含む複数のベルト層を有するベルト補強構造であって、前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の各々は、前記空気入りタイヤの赤道面に対して5°以下の角度で配置された複数のコードを有し、前記少なくとも1つのジグザグベルト層の各々は、前記赤道面に対して5°~40°の角度で配置され、前記ベルト補強構造の各横方向縁部の折り返し点まで交互に延びる複数のコードを有し、前記カーカスの半径方向外側に位置する前記複数のベルト層のうちの第1のベルト層が前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の1つであり、前記第1のベルト層が、前記複数のベルト層のうちの最も幅の広いベルト層よりも小さいベルト幅を有するベルト補強構造と、前記空気入りタイヤの周りに周方向に連続して延び、2つの軸方向最外側のリブと中央リブとを含む複数のリブを画定する2つ以上の主溝を含むトレッドであって、定格圧力および定格荷重での前記空気入りタイヤのフットプリント形状係数(FSF)が0.8~0.98であるトレッドと、を有する空気入りタイヤ。
【0085】
実施形態17.前記第1のベルト層の半径方向外側に位置する前記ベルト補強構造の第2のベルト層が前記少なくとも1つのジグザグベルト層の1つであり、前記第2のベルト層の前記複数のコードが、前記赤道面に対して6°~30°の角度で配置されている、実施形態16に記載の空気入りタイヤ。
【0086】
実施形態18.前記第2のベルト層の前記複数のコードが、ポリアミドおよび/または芳香族ポリアミドを含む、実施形態17の空気入りタイヤ。
【0087】
実施形態19.前記第1のベルト層の半径方向外側に位置する前記ベルト補強構造の第2のベルト層が、前記少なくとも1つのスパイラルベルト層の1つである、実施形態16に記載の空気入りタイヤ。
【0088】
実施形態20.前記第1のベルト層の前記複数のコードが、前記赤道面に対して3°以下の角度で配置されている、実施形態16~19のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0089】
実施形態21.前記第1のベルト層の前記複数のコードが、ポリアミドおよび/または芳香族ポリアミドを含む、実施形態16~20のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0090】
実施形態22.前記FSFが0.9~0.98である、実施形態16~21のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0091】
実施形態23.前記FSFが0.93~0.98である、実施形態16~22のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0092】
実施形態24.前記2つ以上の主溝は4つの主溝であり、前記複数のリブは5つのリブであり、前記2つの軸方向最外側のリブは1対のショルダリブであり、前記4つの主溝および5つのリブは、前記中央リブの両側に配置された2つの軸方向内側の主溝と、2つの軸方向外側の主溝と、隣接する軸方向内側の主溝と軸方向外側の主溝とによってそれぞれ画定される1対の中間リブと、軸方向外側の主溝と前記空気入りタイヤの対応するショルダとによってそれぞれ画定される1対のショルダリブとを含む、実施形態16~23のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0093】
実施形態25.前記2つの軸方向最外側のリブの各々が、それぞれの軸方向最外側のリブの軸方向内側に配置されたそれぞれの隣接する最も近いリブに対して隆起している、実施形態16~24のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
【0094】
実施形態26.前記2つの軸方向最外側のリブの各々は、それぞれの軸方向最外側のリブの軸方向内側に配置されたそれぞれの隣接する最も近いリブに対して、1mm~7mmの間隙だけ隆起している、実施形態16~25のいずれか1つの空気入りタイヤ。
【0095】
本発明の実施形態をより容易に理解するために、好ましいまたは代表的な実施形態の例を以下に示す。以下の実施例は、決して本発明の範囲を限定したり、定義したりするものとして解釈されるべきではない。
【0096】
実施例
異なるトレッド形状を有する3つの空気入り航空機タイヤの摩耗性能を試験した。タイヤ1(比較タイヤ)のトレッド形状は、(i)定格圧力の10%~100%で無荷重時の隆起ショルダリブ、または(ii)定格圧力および定格荷重の場合のFSFが0.80~0.98のいずれの条件も満たさない。タイヤ2およびタイヤ3(いずれも本発明のタイヤ)のトレッド形状は、前記条件を満たす。各タイヤのフットプリント形状係数は、トレッド摩耗性能の前に測定され、表1に報告されている。定格圧力および定格荷重下での3つのタイヤの各々のタイヤフットプリント形状が、
図20A、
図21A、および
図22Aに示されている。これらの図をそれぞれ比較すると、タイヤ1は正方形または平坦な形状を有し、タイヤ2は非常に凹状のフットプリント形状を有し、タイヤ3は中間の凹状のフットプリント形状を有する。
【0097】
3つのタイヤは、ドアドラム試験条件で測定するトレッドの摩耗性能について試験した。これは70~80%の定格荷重自由転がり条件で、10~12mphのような低速でのタキシング試験である。4000マイルの走行後、トレッドを検査して、トレッドの減りを比較し、使用中のトレッド摩耗プロファイル全体を予測した。トレッドの摩耗性能の値を表1に示す。各タイヤの予測トレッド摩耗プロファイルを、
図20B、
図21B、および
図22Bに示す。タイヤ1は、トレッドの赤道面および軸方向外側縁部の近くに集中した不均一な摩耗を有する。タイヤ2の摩耗は、タイヤ1よりも均一であるが、トレッドの軸方向外側の主溝および軸方向縁部に集中している。タイヤ3は、軸方向内側の主溝および軸方向外側の主溝の両方において同様の摩耗を示す、最も均一な摩耗を有するが、ベルト層のコードも露出する。すなわち、タイヤ3のトレッドの軸方向にわたって同様の摩耗が示されている。
【表1】
【0098】
特に明記しない限り、本明細書および関連する特許請求の範囲において使用される、成分の量、分子量などの特性、反応条件などを表す全ての数字は、全ての場合において「約」という用語によって修飾されると理解されるべきである。したがって、特に断りの無い限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本発明の実施形態によって得ようとする所望の特性に応じて変化し得る近似値である。少なくとも、請求項の範囲に対する均等論の適用を制限するものではなく、各数値パラメータは、少なくとも、報告された有効数字の桁数を考慮し、かつ通常の丸め手法を適用することによって解釈されるべきである。
【0099】
本明細書では、組成物および方法は、様々な成分または工程「を含む」という観点から説明されているが、組成物および方法は、様々な成分および工程「から本質的に構成される」または「からなる」こともできる。
【0100】
本明細書に記載された発明の説明に照らして、本発明の変形が可能である。対象となる発明を説明する目的で、特定の代表的な実施形態および詳細を示したが、当業者には、対象となる発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正を行うことができることが明らかであろう。したがって、前述の特定の実施形態において、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の対象となる全範囲内で行う変更が可能であることを理解されたい。
【外国語明細書】