(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072296
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】メッセージ分析装置、メッセージ分析方法及びメッセージ分析プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/00 20240101AFI20240521BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022182977
(22)【出願日】2022-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】320005501
【氏名又は名称】株式会社電通
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100174528
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 晋朗
(72)【発明者】
【氏名】谷内 宏行
(72)【発明者】
【氏名】吉野 純
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】特定テーマにかかるメッセージの関心度を客観的・定量的に把握することができるメッセージ分析装置、メッセージ分析方法及びメッセージ分析プログラムを提供する。
【解決手段】本開示の一態様に係るメッセージ分析装置は、第1期間に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数を取得する第1の取得部と、前記第1期間より長い第2期間に投稿された全メッセージ数を前記第1期間に適合するように平準化した平準化メッセージ数を取得する第2の取得部と、前記第1期間に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数と、前記第2期間に投稿された全メッセージ数を前記第1期間に適合するように平準化した平準化メッセージ数との比率を、前記特定テーマにかかるメッセージの関心度として取得する第3の取得部と、を有することを特徴とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1期間に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数を取得する第1の取得部と、
前記第1期間より長い第2期間に投稿された全メッセージ数を前記第1期間に適合するように平準化した平準化メッセージ数を取得する第2の取得部と、
前記第1期間に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数と、前記第2期間に投稿された全メッセージ数を前記第1期間に適合するように平準化した平準化メッセージ数との比率を、前記特定テーマにかかるメッセージの関心度として取得する第3の取得部と、
を有することを特徴とするメッセージ分析装置。
【請求項2】
前記第1の期間は、一日であり、
前記第2の期間は、三カ月又は六カ月であり、
前記平準化メッセージ数は、三カ月又は六カ月に投稿された全メッセージ数を一日当たりのメッセージ数に換算する移動平均処理を施したものである、
ことを特徴とする請求項1に記載のメッセージ分析装置。
【請求項3】
前記特定テーマは、情報コンテンツ群における各情報コンテンツにかかるものであり、
前記情報コンテンツ群の中から前記各情報コンテンツを選択可能に表示するとともに、一の情報コンテンツが選択された場合に、一の情報コンテンツにかかるメッセージの関心度である前記比率を併せて表示する表示部を有する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のメッセージ分析装置。
【請求項4】
前記表示部は、一の情報コンテンツが選択された場合に、一の情報コンテンツにかかるメッセージの関心度である前記比率と、一の情報コンテンツにかかるメッセージに占めるツイート数、リツイート数、ポジティブ比率、ネガティブ比率とを同時に表示する、
ことを特徴とする請求項3に記載のメッセージ分析装置。
【請求項5】
前記表示部は、一の情報コンテンツが選択された場合に、一の情報コンテンツにかかるメッセージの投稿者に関する情報と、一の情報コンテンツにかかる詳細情報とを表示する、
ことを特徴とする請求項3に記載のメッセージ分析装置。
【請求項6】
第1期間に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数を取得するステップと、
前記第1期間より長い第2期間に投稿された全メッセージ数を前記第1期間に適合するように平準化した平準化メッセージ数を取得するステップと、
前記第1期間に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数と、前記第2期間に投稿された全メッセージ数を前記第1期間に適合するように平準化した平準化メッセージ数との比率を、前記特定テーマにかかるメッセージの関心度として取得するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とするメッセージ分析方法。
【請求項7】
第1期間に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数を取得するステップと、
前記第1期間より長い第2期間に投稿された全メッセージ数を前記第1期間に適合するように平準化した平準化メッセージ数を取得するステップと、
前記第1期間に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数と、前記第2期間に投稿された全メッセージ数を前記第1期間に適合するように平準化した平準化メッセージ数との比率を、前記特定テーマにかかるメッセージの関心度として取得するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とするメッセージ分析プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、メッセージ分析装置、メッセージ分析方法及びメッセージ分析プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、Twitter(登録商標)やFacebook(登録商標)といったSNS(Social Networking Service)に投稿された、商品やサービスに関連するメッセージを分析することが行われている。また、このような分析の技術において、機械学習分類器によって、複数のカテゴリにメッセージを分類することが行われている。
【0003】
特許文献1には、抽出部と分類部を有するメッセージ分類システムが記載されている。抽出部は、メッセージの投稿者、リプライ先、又は、内容についての規則に基づいて、投稿された複数のメッセージのうちの一部を抽出する。分類部は、抽出されたメッセージを、機械学習分類器により分類する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、メッセージの分析・分類に際しては、特定テーマ(例えば、商品やサービスの他、テレビ番組、電子コミック、企業名、ブランド名、製品名等)にかかるメッセージの関心度(バズり具合)を把握する試みが行われている。
【0006】
しかし、本発明者の鋭意研究によると、極短期間(例えば一日)における特定テーマにかかるメッセージの関心度(バズり具合)を把握しようとする場合において、当該期間に突発的な事象や事件(例えば台風や戦争等)が発生しているときは、その突発的な事象や事件をテーマとしたメッセージが爆発的に増えてそれに左右されるため(かき消されたり埋もれたりするため)、特定テーマにかかるメッセージの関心度(バズり具合)を客観的・定量的に把握することが難しい。
【0007】
そこで本開示は、特定テーマにかかるメッセージの関心度を客観的・定量的に把握することができるメッセージ分析装置、メッセージ分析方法及びメッセージ分析プログラムを提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係るメッセージ分析装置は、第1期間に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数を取得する第1の取得部と、前記第1期間より長い第2期間に投稿された全メッセージ数を前記第1期間に適合するように平準化した平準化メッセージ数を取得する第2の取得部と、前記第1期間に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数と、前記第2期間に投稿された全メッセージ数を前記第1期間に適合するように平準化した平準化メッセージ数との比率を、前記特定テーマにかかるメッセージの関心度として取得する第3の取得部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様によれば、特定テーマにかかるメッセージの関心度を客観的・定量的に把握することができるメッセージ分析装置、メッセージ分析方法及びメッセージ分析プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】メッセージ分析システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図2】メッセージ分析サーバの内部構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図3】放送番組表における各放送番組を特定テーマとして表示する場合の一例を示す図である。
【
図4】放送番組とSOBの並列表示の一例を示す図である。
【
図5】放送番組とSOBとツイート数とリツイート数とポジティブ比率とネガティブ比率と視聴率の同時表示の一例を示す図である。
【
図6】ある放送番組が選択された場合における投稿量と投稿ユーザ数と視聴率との関係を示す図である。
【
図7】ユーザ端末と番組放送サーバとメッセージ投稿サーバとメッセージ分析サーバの機能構成の一例を示す図である。
【
図8】ユーザ端末と番組放送サーバとメッセージ投稿サーバとメッセージ分析サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。本明細書において、放送番組表は「情報コンテンツ群」と読み替えてもよく、放送番組表における各放送番組は「情報コンテンツ群における各情報コンテンツ」と読み替えてもよい。また、本明細書において、特定テーマは、情報コンテンツ群(例えば放送番組表)における各情報コンテンツ(各放送番組)にかかるものであってもよい。
【0012】
図1は、メッセージ分析システム1の概略構成の一例を示す図である。
図1に示すように、メッセージ分析システム1は、ユーザ端末10(10-1~10-N)(Nは任意の自然数)と、番組放送サーバ20と、メッセージ投稿サーバ30と、メッセージ分析サーバ(メッセージ分析装置)40とを有している。ユーザ端末10(10-1~10-N)と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40は、ネットワーク50によって互いに通信可能に接続されている。
【0013】
図1では、ユーザ端末10(10-1~10-N)と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40を単一構成として簡略化して描いているが、これは作図の便宜上の理由によるものである。実際には、ハードウェア構成としても、ソフトウェア構成としても、ユーザ端末10(10-1~10-N)と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40は、
図1に描いたより複雑な構成を有している。詳細については後述するが、例えば、番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40は複数のサーバやデータベース等を含んで構成されていてもよい。以下では、単一又は複数のユーザ端末10-1~10-N(同一・共通の構成を有していてもよい)を総称してユーザ端末10(代表符号)を使用することがある。
【0014】
「メッセージ分析サーバ(メッセージ分析装置)」は、「メッセージ分析システム」と読み替えられてもよい(両者を同義としてもよい)。つまり、「メッセージ分析サーバ(メッセージ分析装置)及びメッセージ分析システム」は、メッセージ分析サーバ40のみを含む構成として捉えてもよいし、ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40を含む構成として捉えてもよい。別言すると、「メッセージ分析サーバ(メッセージ分析装置)及びメッセージ分析システム」において、ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30は必須の構成要件ではなく、メッセージ分析サーバ40が含まれていればよい。
【0015】
本開示のメッセージ分析方法及びメッセージ分析プログラムは、メッセージ分析サーバ(メッセージ分析装置)に含まれるコンピュータ(CPU:Central Processing Unit)に各種の処理ステップを実行させることによって実現される。
【0016】
ユーザ端末10は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末などの携帯端末(移動通信端末)、又は、パーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)である。つまり、本明細書におけるユーザ端末10は、番組放送サーバ20、メッセージ投稿サーバ30及びメッセージ分析サーバ40の少なくとも1つとの間で各種の通信を行うことができる通信デバイスである。ユーザ端末10は、例えば、有線及び/又は無線(例えば、Long Term Evolution(LTE)、5th Generation New Radio(5G NR)、Wi-Fi(登録商標)など)を介して、ネットワーク(インターネットなど)と通信してもよい。ユーザ端末10による通信方式には自由度があり、種々の設計変更が可能であり、音響通信や可視光通信等であってもよい。ユーザ端末10は、ユーザの操作により、ブラウザ及びその他の各種のアプリケーションを実行してもよい。
【0017】
ユーザ端末10の所有者(ユーザ)は、メッセージ投稿サーバ30にアクセスした上でユーザ端末10を操作することにより、例えば、Twitter(登録商標)やFacebook(登録商標)といったSNS(Social Networking Service)を利用したメッセージを投稿することができる。このメッセージは、様々なテーマ(例えば、放送番組表における各放送番組にかかるテーマの他、商品名、サービス名、企業名、ブランド名、趣味趣向等のあらゆる分野のキーワードに基づくテーマ)に関するものであってもよいし、特段な意味を持たないユーザの独り言レベルのメッセージであってもよい。つまり、ここでいう投稿メッセージは、その内容の如何を問わず、ユーザ端末10を介してメッセージ投稿サーバ30に投稿された全てのメッセージを含み得る。また、メッセージは、投稿メッセージ、返信メッセージ、拡散メッセージ、ツイート、リツイート等を含んでもよいし、互いに読み替えられてもよい。
【0018】
番組放送サーバ20は、例えば、テレビ(TV:television)に対して番組放送を配信する装置である。ここで、テレビ(テレビ受像機)は、地上波放送、放送衛星(BS:Broadcasting Satellite)/通信衛星(CS:Communications Satellite)による放送、インターネット放送(インターネットテレビ)などの少なくとも1つを受信する機能を有する装置であってもよい。例えば、テレビは、多機能テレビ、スマートTV、IP(Internet Protocol)TV、セットトップボックスなどであってもよい。なお、放送は、公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信の送信を意味し、無線放送、インターネット放送などを含んでもよい。番組放送サーバ20は、ユーザ端末10、メッセージ投稿サーバ30及びメッセージ分析サーバ40の少なくとも1つとの間で各種の通信を行う機能を有しており、デバイス、回路などで読み替えられてもよい。
【0019】
メッセージ投稿サーバ30は、例えば、Twitter(登録商標)やFacebook(登録商標)といったSNS(Social Networking Service)の運営にかかるサーバである。上述した通り、メッセージ投稿サーバ30には、ユーザ端末10を介した各種のメッセージが投稿される。メッセージ投稿サーバ30は、ユーザ端末10、番組放送サーバ20及びメッセージ分析サーバ40の少なくとも1つとの間で各種の通信を行う機能を有しており、デバイス、回路などで読み替えられてもよい。
【0020】
メッセージ分析サーバ40は、ユーザ端末10、番組放送サーバ20及びメッセージ投稿サーバ30の少なくとも1つとの間で各種の通信を行う機能を有しており、デバイス、回路などで読み替えられてもよい。メッセージ分析サーバ40は、ユーザ端末10を介してメッセージ投稿サーバ30に投稿されたメッセージを解析する。具体的に、メッセージ分析サーバ40は、メッセージ投稿サーバ30に投稿されたメッセージのうち、特定テーマ、ここでは、番組放送サーバ20による放送番組にかかるテーマにかかるメッセージを分析して、当該特定テーマ(放送番組にかかるテーマ)にかかるメッセージの関心度(バズり具合)を客観的・定量的に把握するための指標(SOB:Share of Buzz)を取得する。このように、メッセージ分析サーバ40は、バズ分析の自動化を図るための装置であり、人工知能(AI:Artificial Intelligence)や機械学習で処理することによって、大量で継続的なバズ分析の提供を可能とするものである。
【0021】
図2は、メッセージ分析サーバ40の内部構成の一例を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、メッセージ分析サーバ40は、メッセージ解析部41と、第1の取得部42と、第2の取得部43と、第3の取得部44と、表示部45と、検索部46とを有している。
【0022】
メッセージ解析部41は、ユーザ端末10を介してメッセージ投稿サーバ30に投稿されたメッセージ(投稿データ)を解析する。メッセージ解析部41が解析する投稿メッセージ(投稿データ)には、例えば、投稿ID、作者データ、URLデータ、ソースデータ、タイトルデータ、メッセージデータ、投稿日時データ、カテゴリデータ、感情データが含まれていてもよい(紐付けられていてもよい)。
【0023】
投稿データに含まれる投稿IDは、例えば、投稿データの識別情報である。投稿データに含まれる作者データは、例えば、投稿データに対応付けられるメッセージの投稿者のアカウント名を示すデータである。投稿データに含まれるURLデータは、例えば、投稿データに対応付けられるメッセージが閲覧可能なURLを示すデータである。投稿データに含まれるソースデータは、例えば、投稿データに対応付けられるメッセージが投稿されたSNSシステムの識別情報である。投稿データに含まれるタイトルデータは、例えば、投稿データに対応付けられるメッセージのタイトルを示すデータである。投稿データに含まれるメッセージデータは、例えば、投稿データに対応付けられるメッセージの内容を示すデータである。投稿データに含まれる投稿日時データは、例えば、投稿データに対応付けられるメッセージの投稿日時を示すデータである。
【0024】
投稿データに含まれるカテゴリデータは、例えば、投稿データに対応付けられるメッセージのカテゴリを示すデータである。カテゴリデータの値としては、例えば、VOC(Voice Of Customer)、Q&A(Questions and Answers)、PR(Public Relations)、ISU(Information Shared by User)、及び、Garbageのいずれかが設定される。本実施形態に係る投稿データは、これら5つのカテゴリのいずれかに分類されてもよい。VOCのカテゴリは、投稿者の意見を表すメッセージとして特定される投稿データに設定される。Q&Aのカテゴリは、質問又は回答を表すメッセージとして特定される投稿データに設定される。PRのカテゴリは、広告を表すメッセージとして特定される投稿データに設定される。ISUのカテゴリは、ユーザによって共有されたメッセージとして特定される投稿データに設定される。Garbageのカテゴリは、例えば、自動生成されたメッセージなどといった閲覧や分析の対象から除外すべきメッセージとして特定される投稿データに設定される。
【0025】
投稿データに含まれる感情データは、例えば、投稿データに対応付けられるメッセージが表す感情を示すデータである。感情データの値としては、例えば、肯定的な感情を表すPositive、又は、否定的な感情を表すNegativeのいずれかが設定されてもよい。
【0026】
このように、メッセージ解析部41の解析によって、ユーザ端末10を介してメッセージ投稿サーバ30に投稿されたメッセージ(投稿データ)の詳細が把握されて、その後段のメッセージ分析処理(バズ分析)に活用される。
【0027】
第1の取得部42は、所定地域(例えば、日本全体又は世界全体)において、第1期間(ここでは一日)に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数を取得する。特定テーマがスポーツの試合である場合、その試合の内容や経過の他、選手の動きや監督の采配等に関するメッセージが「特定テーマにかかるメッセージ」に相当する。特定テーマがテレビドラマである場合、テレビドラマの内容や登場人物への感想、テレビドラマに登場する店やグッズに関する情報を含むメッセージが「特定テーマにかかるメッセージ」に相当する。第1の取得部42は、ユーザ端末10を介してメッセージ投稿サーバ30に投稿されたメッセージ(投稿データ)にキーワード検索等の処理を施すことで、第1期間(ここでは一日)に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数を取得することができる。
【0028】
第2の取得部43は、所定地域(例えば、日本全体又は世界全体)において、第1期間(ここでは一日)より長い第2期間(ここでは三カ月又は六カ月)に投稿された全メッセージ数を第1期間(ここでは一日)に適合するように平準化した平準化メッセージ数を取得する。第2期間が三カ月である場合、その三カ月に投稿された全メッセージ数を対応する日数(例えば、4月~6月であれば91日、7月~9月であれば92日)で割った値が「平準化メッセージ数」に相当する。第2期間が六カ月である場合、その六カ月に投稿された全メッセージ数を対応する日数(例えば、4月~9月であれば183日)で割った値が「平準化メッセージ数」に相当する。このように、「平準化メッセージ数」は、三カ月又は六カ月に投稿された全メッセージ数を一日当たりのメッセージ数に換算する移動平均処理を施したものであってもよい。
【0029】
第3の取得部44は、第1の取得部42が取得した、第1期間(ここでは一日)に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数と、第2の取得部43が取得した、第2期間(ここでは三カ月又は六カ月)に投稿された全メッセージ数を第1期間(ここでは一日)に適合するように平準化した平準化メッセージ数との比率を、特定テーマにかかるメッセージの関心度として取得する。例えば、第3の取得部44は、日本全体の一日における全投稿量を分母とし、特定テーマ(テレビ番組や企業・ブランド名)に関する投稿量を分子とした、特定テーマに関する投稿量の占有率を取得する。特定テーマに関する投稿量の占有率は、平準化したSOB(Share of Buzz)=[特定テーマの一日当たりの投稿数(例えばツイート数)]/[一日当たりの全投稿数(例えば全ツイート数)(三カ月移動平均又は六カ月移動平均)]と呼んでもよい。SOBは、パーセント(%)表示することができるが、そのままでは分母が分子に対して大きすぎて小数点以下が多い値になって判別性が低下するおそれがあるため、SOBを万分率で表示する態様も可能である。
【0030】
例えば、極短期間(例えば一日)における特定テーマにかかるメッセージの関心度(バズり具合)を把握しようとする場合において、当該期間に突発的な事象や事件(例えば台風や戦争等)が発生しているときは、その突発的な事象や事件をテーマとしたメッセージが爆発的に増えてそれに左右されるため(かき消されたり埋もれたりするため)、特定テーマにかかるメッセージの関心度(バズり具合)を客観的・定量的に把握することが難しい。仮に、SOBを計算する際に、一日当たりの特定テーマにかかるメッセージ数を一日当たりの全メッセージ数で割った値を使用すると、突発的な事象や事件をテーマとしたメッセージが爆発的に増えたときに分母が10倍、100倍のオーダーで増えるため、特定テーマの如何に関わらず、SOBが同じような小さな値になってしまい、特定テーマにかかるメッセージの関心度(バズり具合)を客観的・定量的に把握することが難しい。近年では、自動発言ソフトウェア若しくはシステム(ボットと呼ばれることもある)、又は、暫定的なユーザアカウント(捨てアカと呼ばれることもある)により、意図的に大量のメッセージが投稿されることがあり、このような難しさは高まっている。
【0031】
これに対して、本実施形態では、第3の取得部44が、一日に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数と、三カ月又は六カ月に投稿された全メッセージ数を一日に適合するように平準化した平準化メッセージ数との比率を改良SOBとして、改良SOBを参照して、特定テーマにかかるメッセージの関心度を客観的・定量的に把握することができる。
【0032】
なお、上記の例では、第1の期間が一日であり、第2の期間が三カ月又は六カ月であり、平準化メッセージ数が、三カ月又は六カ月に投稿された全メッセージ数を一日当たりのメッセージ数に換算する移動平均処理を施したものとしたが(三カ月移動平均又は六カ月移動平均)、第1の期間と第2の期間を具体的にどのように設定するかには自由度があり、種々の設計変更が可能である。例えば、第1の期間を七日に設定し、第2の期間を一年に設定してもよい。また、特定テーマにかかるメッセージ数と平準化メッセージ数を取得する所定地域は、日本全体又は世界全体に限定されず、日本の例で言えば都道府県単位であってもよく、世界の例で言えば欧州連合(EU:European Union)であってもよい。すなわち、所定地域をどのように設定するかには自由度があり、種々の設計変更が可能である。一例として、第2の期間を三ヶ月といった長すぎない期間とすることによって、突発的若しくは意図的に全メッセージ数が大きく増えたときに、特定テーマにかかるメッセージ数の比率が減少して、SOBが減少はするものの、全体的な傾向若しくはトレンドがわからなくなるほどではない程度の変動に抑えられる。すなわち、この例では、突発的若しくは意図的な全メッセージ数の増大があったことをSOBの減少から確認できつつ、同時に特定テーマにかかるメッセージ数の全体的な傾向若しくはトレンドを把握することができる。
【0033】
図3は、放送番組表における各放送番組を特定テーマとして表示する場合の一例を示す図である。
図3の例では、ある日にちの19:00~21:00における放送局X、Yの放送番組を表示しているが、別の日にちの別の時間帯の別の放送局の放送番組を表示することも勿論可能である。
図3の例では、放送局Xの19:00~20:00の放送枠で、テレビドラマ「ABCDEFG」が放送されることに加えて、その出演者「●●●●●」、そのシナリオ「〇〇○○〇」が表示されている。また、放送局Xの20:00~21:00の放送枠で、お笑い特番「HIJKLMN」が放送されることに加えて、その出演者「▲▲▲▲▲」、そのシナリオ「△△△△△」が表示されている。さらに、放送局Yの19:00~21:00の放送枠で、サッカー日本代表国際親善試合「日本VS■■■■■」が放送されることに加えて、その実況「PPPPP」、その解説「QQQQQ」、そのゲスト「RRRRR」が表示されている。放送番組表における各放送番組の放送枠で表示する内容は
図3で例示したものに限定されず、種々の設計変更が可能である。
【0034】
このように、
図3の例では、メッセージの関心度(バズり具合)を客観的・定量的に示すSOBの測定対象となる特定テーマが、放送番組表における各放送番組にかかるものであり、テレビドラマ「ABCDEFG」、お笑い特番「HIJKLMN」、サッカー日本代表国際親善試合「日本VS■■■■■」が特定テーマに該当する。
【0035】
表示部45は、
図3に例示したような放送番組表(情報コンテンツ群)を表示するとともに、当該放送番組表(情報コンテンツ群)の中から各放送番組(各情報コンテンツ)を選択可能に表示する。検索部46は、キーボード、マウス、ボタンなどの入力部を操作することにより、表示部45に表示された放送番組表の中から各放送番組を選択したり、各種の検索処理を実行したりする。例えば、検索部46により、表示部45に表示される検索画面を介して、メッセージ投稿サーバ30に投稿(蓄積)されたメッセージ(投稿データ)の検索を行うことができる。また、検索部46による所定の操作を行うと、表示部45に分析結果画面が表示される。分析結果画面には、例えば、メッセージ投稿サーバ30に投稿(蓄積)されたメッセージ(投稿データ)に関連付けられているカテゴリの分布などといったメッセージ(投稿データ)の分析結果を表す画像が配置される。
【0036】
図4A~
図4Cは、放送番組とSOBの並列表示の一例を示す図である。
図4Aでは、
図3において、特定テーマとしてのテレビドラマ「ABCDEFG」が選択(例えばダブルクリック)されたときに、テレビドラマ「ABCDEFG」にかかるメッセージの関心度を客観的・定量的に把握するためのSOB(ここでは0.0000519)が併せて表示されている。
図4Bでは、
図3において、特定テーマとしてのお笑い特番「HIJKLMN」が選択(例えばダブルクリック)されたときに、お笑い特番「HIJKLMN」にかかるメッセージの関心度を客観的・定量的に把握するためのSOB(ここでは0.0003663)が併せて表示されている。
図4Cでは、
図3において、特定テーマとしてのサッカー日本代表国際親善試合「日本VS■■■■■」が選択(例えばダブルクリック)されたときに、サッカー日本代表国際親善試合「日本VS■■■■■」にかかるメッセージの関心度を客観的・定量的に把握するためのSOB(ここでは0.0025099)が併せて表示されている。
図4A~
図4Cの例では、特定テーマとしてのサッカー日本代表国際親善試合「日本VS■■■■■」にかかるメッセージの関心度が最も高く(SOB=0.0025099が最も高く)、特定テーマとしてのお笑い特番「HIJKLMN」にかかるメッセージの関心度が二番目に高く(SOB=0.0003663が二番目に高く)、特定テーマとしてのテレビドラマ「ABCDEFG」にかかるメッセージの関心度が最も低い(SOB=0.0000519が最も低い)。
【0037】
このように、表示部45は、放送番組表(情報コンテンツ群)の中から各放送番組(各情報コンテンツ)を選択可能に表示するとともに、一の放送番組(情報コンテンツ)が選択された場合に、一の放送番組(情報コンテンツ)にかかるメッセージの関心度である比率(SOB)を併せて表示する。これにより、特定テーマである放送番組(情報コンテンツ)と、当該放送番組(情報コンテンツ)にかかるメッセージの関心度である比率(SOB)とを効率良く把握することができる。
【0038】
表示部45は、放送番組表(情報コンテンツ群)の中から各放送番組(各情報コンテンツ)を選択可能に表示するとともに、一の放送番組(情報コンテンツ)が選択された場合に、一の放送番組(情報コンテンツ)にかかるメッセージの関心度である比率(SOB)と、一の放送番組(情報コンテンツ)にかかるメッセージに占めるツイート数、リツイート数、ポジティブ比率、ネガティブ比率とを同時に表示してもよい。
【0039】
表示部45は、放送番組表(情報コンテンツ群)の中から各放送番組(各情報コンテンツ)を選択可能に表示するとともに、一の放送番組(情報コンテンツ)が選択された場合に、一の放送番組(情報コンテンツ)にかかるメッセージの関心度である比率(SOB)と、一の放送番組(情報コンテンツ)にかかるメッセージに占めるツイート数、リツイート数と、一の放送番組(情報コンテンツ)の視聴率とを同時に表示してもよい。
【0040】
図5A~
図5Cは、放送番組とSOBとツイート数とリツイート数とポジティブ比率とネガティブ比率と視聴率の同時表示の一例を示す図である。
図5Aでは、テレビドラマ「ABCDEFG」のSOB(上述した0.0000519)に加えて、ツイート数(TW)6534、リツイート数(RT)6630、ポジティブ比率27.2%、ネガティブ比率18.0%、視聴率8.4%が同時表示されている。
図5Bでは、お笑い特番「HIJKLMN」のSOB(上述した0.0003663)に加えて、ツイート数(TW)16559、リツイート数(RT)14328、ポジティブ比率25.9%、ネガティブ比率22.1%、視聴率13.3%が同時表示されている。
図5Cでは、サッカー日本代表国際親善試合「日本VS■■■■■」のSOB(上述した0.0025099)に加えて、ツイート数(TW)38814、リツイート数(RT)32513、ポジティブ比率32.0%、ネガティブ比率30.7%、視聴率16.2%が同時表示されている。このように、放送番組とSOBとツイート数とリツイート数とポジティブ比率とネガティブ比率と視聴率の同時表示による効率的な把握が可能になる。
【0041】
放送番組とSOBとツイート数とリツイート数とポジティブ比率とネガティブ比率と視聴率の同時表示の態様には自由度があり、種々の設計変更が可能である。例えば、放送番組表からある放送番組が選択(例えばダブルクリック)されたときに、画面が切り替わって、放送番組とSOBとツイート数とリツイート数とポジティブ比率とネガティブ比率と視聴率がグラフ形式(棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ等)で表示され、その際に、各項目が一日毎にどのように推移したかを把握できるようにしてもよい。例えば、ある放送番組が放送された日にちを基準として、その前後の一週間(合計二週間)におけるSOBとツイート数とリツイート数とポジティブ比率とネガティブ比率の推移を把握できるように同時表示してもよい。
【0042】
表示部45は、放送番組表(情報コンテンツ群)の中から各放送番組(各情報コンテンツ)を選択可能に表示するとともに、一の放送番組(情報コンテンツ)が選択(例えばダブルクリック)された場合に、一の放送番組(情報コンテンツ)にかかるメッセージの関心度である比率(SOB)と、一の放送番組(情報コンテンツ)にかかるメッセージに占めるツイート数、リツイート数と、一の放送番組(情報コンテンツ)の視聴率とを同軸上にスケーリングして同時に表示してもよい。その際、SOBとツイート数とリツイート数と視聴率の最大値が同じ位置となるようにこれらを同軸上にスケーリングしてもよい。これにより、SOBとツイート数とリツイート数と視聴率をより視認性良く表示して、ユーザがこれらを把握し易くすることができる。
【0043】
図6Aは、ある放送番組が選択された場合における投稿量(ツイート数、リツイート数)と視聴率との関係を示す図であり、
図6Bは、ある放送番組が選択された場合における投稿ユーザ数と視聴率との関係を示す図である。
図6A、
図6Bに示すように、ある放送番組の投稿量(ツイート数、リツイート数)と投稿ユーザ数と視聴率を視認性良く把握することができる。
【0044】
表示部45は、放送番組表(情報コンテンツ群)の中から各放送番組(各情報コンテンツ)を選択可能に表示するとともに、一の放送番組(情報コンテンツ)が選択(例えばダブルクリック)された場合に、一の放送番組(情報コンテンツ)にかかるメッセージの投稿者に関する情報と、一の放送番組(情報コンテンツ)にかかる詳細情報とを表示してもよい。一の放送番組(情報コンテンツ)にかかるメッセージの投稿者に関する情報は、例えば、メッセージの投稿者の年齢、性別、趣味趣向、職業等を含んでいてもよい。一の放送番組(情報コンテンツ)にかかる詳細情報は、テレビドラマの場合であれば、テレビドラマの詳細シナリオや専用ホームページのURL等を含んでいてもよい。
【0045】
なお、本実施の形態では、特定テーマを放送番組表における各放送番組にかかるものとした場合を例示して説明した。しかし、投稿メッセージの対象となり得る特定テーマには自由度があり、種々の設計変更が可能である。例えば、特定テーマは、商品名、サービス名、企業名、ブランド名、趣味趣向等のあらゆる分野のキーワードに基づいて設定することができる。そして、特定テーマである商品名、サービス名、企業名、ブランド名、趣味趣向等のキーワードについてのSOBを取得することができる。
【0046】
このように、本開示に係るメッセージ分析装置では、第1の取得部が、第1期間に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数を取得し、第2の取得部が、第1期間より長い第2期間に投稿された全メッセージ数を第1期間に適合するように平準化した平準化メッセージ数を取得し、第3の取得部が、第1期間に投稿された特定テーマにかかるメッセージ数と、第2期間に投稿された全メッセージ数を第1期間に適合するように平準化した平準化メッセージ数との比率を、特定テーマにかかるメッセージの関心度として取得する。これにより、特定テーマにかかるメッセージの関心度を客観的・定量的に把握することができる。
【0047】
図7は、ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40の機能構成の一例を示す図である。
図7に示すように、ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40は、制御部110と、記憶部120と、通信部130と、入力部140と、出力部150と、を有する。なお、
図7では、ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40の機能ブロックの一例を示しており、
図7に描いていない他の機能ブロックを有していてもよい。また、一部の機能ブロックを含まない構成としてもよい。
【0048】
制御部110は、ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40の制御を実施する。制御部110は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置により構成することができる。制御部110は、メッセージ分析サーバ40のメッセージ解析部41、第1の取得部42、第2の取得部43、第3の取得部44及び検索部46を構成してもよい。
【0049】
記憶部120は、ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40で利用する情報を記憶する。記憶部120は、例えば、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるメモリ、ストレージ、記憶装置などにより構成することができる。
【0050】
通信部130は、ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40の通信(例えば両者の相互通信)を行う。通信部130は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置により構成することができる。なお、通信部130は、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0051】
入力部140は、ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40における入力を受け付ける。また、入力部140は、所定の機器、記憶媒体などと接続され、データの入力を受け付けてもよい。入力部140は、入力結果を例えば制御部110に出力してもよい。入力部140は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるキーボード、マウス、ボタンなどの入力装置、入出力端子、入出力回路などにより構成することができる。また、入力部140は、表示部と一体となった構成(例えば、タッチパネル)としてもよい。入力部140は、メッセージ分析サーバ40の表示部45を構成してもよい。
【0052】
出力部150は、ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40における出力を行う。例えば、出力部150は、画像を表示する表示部、音声を出力する音声出力部などを含んで構成されてもよい。表示部は、例えば、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるディスプレイ、モニタなどの表示装置により構成することができる。また、音声出力部は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるスピーカなどの出力装置により構成することができる。出力部150は、メッセージ分析サーバ40の表示部45を構成してもよい。
【0053】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線又は無線によって接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0054】
例えば、本開示の一実施形態における装置(ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40)は、本開示のメッセージ分析処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図8は、ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40のハードウェア構成の一例を示す図である。上述のユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0055】
なお、本開示において、装置、回路、デバイス、ユニット、サーバなどは、互いに読み替えることができる。ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0056】
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、2以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
【0057】
ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みなどを制御することによって実現される。
【0058】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。なお、上述の制御部110などの各部は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0059】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、制御部110は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
【0060】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、一実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0061】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。なお、上述の記憶部120は、メモリ1002及び/又はストレージ1003によって実現されてもよい。
【0062】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、SIMカードを含んでもよい。なお、上述の通信部130は、通信装置1004によって実現されてもよい。
【0063】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウスなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。なお、上述の入力部140及び出力部150は、それぞれ入力装置1005及び出力装置1006によって実現されてもよい。
【0064】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1008によって接続される。バス1007は、単一のバスによって構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0065】
また、ユーザ端末10と番組放送サーバ20とメッセージ投稿サーバ30とメッセージ分析サーバ40は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0066】
(変形例)
なお、本開示において説明した用語及び/又は本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0067】
本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。また、本開示においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
【0068】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0069】
情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
【0070】
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
【0071】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0072】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体及び信号波形の少なくとも1つを介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0073】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用され得る。
【0074】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0075】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0076】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0077】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びこれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0078】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0079】
以上、本開示に係る発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示に係る発明が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本開示に係る発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて定まる発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に係る発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。
【符号の説明】
【0080】
1 メッセージ分析システム
10(10-1~10-N) ユーザ端末
20 番組放送サーバ
30 メッセージ投稿サーバ
40 メッセージ分析サーバ(メッセージ分析装置)
41 メッセージ解析部
42 第1の取得部
43 第2の取得部
44 第3の取得部
45 表示部
46 検索部
50 ネットワーク