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特開2024-72334情報処理装置、端末、情報処理方法、情報処理プログラム、情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072334
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、端末、情報処理方法、情報処理プログラム、情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20240521BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183053
(22)【出願日】2022-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】516285984
【氏名又は名称】株式会社アンドパッド
(74)【代理人】
【識別番号】100158850
【弁理士】
【氏名又は名称】明坂 正博
(72)【発明者】
【氏名】森 直幸
(72)【発明者】
【氏名】菊野 格
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】図面情報を効果的に共有できる情報処理装置、端末、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムを提供すること。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、図面データからオブジェクト及びオブジェクトの識別情報を認識する第1認識部と、第1認識部が認識したオブジェクト及びオブジェクトの識別情報を前記図面データに付与する付与部と、を備える。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図面データからオブジェクト及び前記オブジェクトの識別情報を認識する第1認識部と、
前記第1認識部が認識した前記オブジェクト及び前記オブジェクトの識別情報を前記図面データに付与する付与部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第1認識部は、
前記オブジェクトとして、前記図面データの通り芯を認識する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1認識部は、
前記オブジェクトとして、前記図面データにおける建材を認識する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1認識部が認識した前記オブジェクト及び前記オブジェクトの識別情報を報告データに転記する第1転記部、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1認識部は、
図面データと、前記図面データに含まれる通り芯及び前記通り芯の識別情報を教師データとして学習した学習モデルに、前記図面データを入力して前記図面データに含まれる通り芯及び前記通り芯の識別情報を認識する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1認識部は、
図面データと、前記図面データに含まれる建材及び前記建材の識別情報を教師データとして学習した学習モデルに、前記図面データを入力して前記図面データに含まれる建材及び前記建材の識別情報を認識する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記学習モデルは、
前記図面データに含まれる前記建材及び前記建材の識別情報を前記建材の種別ごとに教師データとして学習したモデルである、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記学習モデルは、
図面データと、前記図面データに含まれる通り芯及び建材との位置関係を教師データとして学習した学習モデルである、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記図面データの書式情報を認識する第2認識部、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第2認識部が認識した前記図面データの書式情報を報告データに転記する第2転記部、
を備えることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記付与部は、
前記図面データを格納するフォルダ名として前記第2認識部が認識した前記図面データの書式情報の少なくとも一部を付与する、
を備えることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記付与部は、
前記第2認識部が認識した前記図面データの書式情報の少なくとも一部を前記図面データ付与する、
を備えることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記第2認識部が認識した前記図面データの書式情報に基づいて、前記図面データが建築物のどの箇所の図面データに該当するかを判定する判定部、
を備えることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記付与部は、
前記第2認識部が認識した前記オブジェクトのうち検査が必要となるオブジェクトに検査情報を付与する、
ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項15】
オブジェクト及びオブジェクトの識別情報が付与された図面データを受信する受信部と、
画面に表示された前記図面データのオブジェクトに、該図面データに付与された前記オブジェクトの識別情報を対応付けて表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする端末。
【請求項16】
認識部が、図面データからオブジェクト及び前記オブジェクトの識別情報を認識する工程と、
付与部が、前記認識部が認識した前記オブジェクト及び前記オブジェクトの識別情報を前記図面データに付与する工程と、
を有する情報処理方法。
【請求項17】
コンピュータを、
図面データからオブジェクト及び前記オブジェクトの識別情報を認識する認識部、
前記認識部が認識した前記オブジェクト及び前記オブジェクトの識別情報を前記図面データに付与する付与部、
として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項18】
図面データからオブジェクト及び前記オブジェクトの識別情報を認識する認識部と、
前記認識部が認識した前記オブジェクト及び前記オブジェクトの識別情報を前記図面データに付与する付与部と、
前記オブジェクト及び前記オブジェクトの識別情報が付与された前記図面データを送信する送信部と、を備える情報処理装置と、
前記情報処理装置から送信される前記オブジェクト及び前記オブジェクトの識別情報が付与された図面データを受信する受信部と、
画面に表示された前記図面データのオブジェクトに、該図面データに付与された前記オブジェクトの識別情報を対応付けて表示させる表示制御部と、を備える端末と、
を具備することを特徴とする情報処理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、端末、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建築作業には、作業者、監督者など多数の関係者が存在するため各関係者間での情報の共有が問題となる。このため、従来の技術には、作業者と監督者とがスムーズかつ容易に施工作業に伴う情報をやり取りするために、建築又は土木の施工現場において作業者が操作可能な作業者端末と、施工現場の監督者が操作可能な監督者端末とにおいて、各種の情報を共有するための施工管理システムであって、作業者端末又は監督者端末を介して入力された作業情報を施工現場の図面情報に付加する作業情報付加手段と、作業情報が付加された図面情報を含む打合せ情報を作業者端末又は監督者端末に配信する打合せ情報配信手段と、 を備える施工管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-51601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、建築図面は、似たような構成が連続することが多く、図面のどの部分(領域)についての説明であるかを明確にしたうえで情報をやり取り、共有する必要がある。
【0005】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、図面情報を効果的に共有できる情報処理装置、端末、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明に係る情報処理装置は、図面データからオブジェクト及びオブジェクトの識別情報を認識する第1認識部と、第1認識部が認識した前記オブジェクト及びオブジェクトの識別情報を前記図面データに付与する付与部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、図面情報を効果的に共有できる情報処理装置、端末、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る情報処理システムの概略構成図である。
図2】実施形態に係るサーバの構成図である。
図3】実施形態に係るサーバの記憶装置に記憶されているデータベースの一例である。
図4】実施形態に係るサーバの機能ブロック図である。
図5】実施形態に係るユーザ端末の構成図である。
図6】実施形態に係るユーザ端末の機能ブロック図である。
図7】従来の図面データの表示の一例を示す図である。
図8】従来の図面データの表示の一例を示す図である。
図9】実施形態に係るユーザ端末に表示される図面データの一例である。
図10】実施形態に係るユーザ端末に表示される図面データの一例である。
図11】実施形態に係る情報処理システムによる処理の一例を示すフローチャートである。
図12】実施形態に係る情報処理システムによる処理の一例を示すフローチャートである。
図13】実施形態に係る情報処理システムによる処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[実施形態]
初めに、図1を参照して情報処理システム1の構成について説明する。情報処理システム1は、サーバ2(情報処理装置)と、このサーバ2とネットワーク4を介して接続された1以上のユーザ端末3とを備える。ユーザ端末3は、デスクトップ型PC(Personal Computer)、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレット型PC、スマートフォンなどであってよい。なお、情報処理システム1が備えるサーバ2及びユーザ端末3の数はそれぞれ任意である。
【0010】
(サーバ2)
図2は、サーバ2の構成図である。図2は、サーバ2の主なハード構成を示しており、サーバ2は、通信IF200A、記憶装置200B、CPU200Cがバスを介して接続された構成を有する。なお、図2では図示していないが、サーバ2は、入力装置(例えば、マウス、キーボード、タッチパネルなど)や表示装置(CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなど)などを備えていてもよい。
【0011】
通信IF200Aは、他の装置(例えば、ユーザ端末3など)と通信するためのインターフェースである。
【0012】
記憶装置200Bは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や半導体記憶装置(SSD(Solid State Drive))である。記憶装置200Bには、各種情報や情報処理プログラムが記憶されている。
【0013】
図3は、サーバ2の記憶装置に記憶されている各種データベース(以下、DBともいう)の一例である。記憶装置200Bには、図3に示す各種データベース(DB)や情報処理プログラムなどが記憶されている。なお、情報(データ)をどのように対応付けて記憶装置200Bに記憶させるかは任意である。また必ずしもデータベース形式とする必要もない。
【0014】
(ユーザDB1)
ユーザDB1には、氏名、性別、年齢、所属先の企業名及び部署名、所属先の住所、所属先の連絡先などユーザ(例えば、現場監督、職人、施主、検査員、設計者などの関係者)の属性を表す情報(以下、属性情報ともいう)がユーザIDに対応付けて記憶されている。
なお、ユーザDB1に記憶される上記情報は一例である。
【0015】
(グループDB2)
グループDB2には、グループ名、グループに含まれるユーザのユーザID、グループの種別などの情報(以下、グループ情報ともいう)がグループIDに対応付けて記憶されている。
なお、実施形態では、グループには、組織(例えば、企業、企業の部署など)及び個人(例えば、個人事業主など)の少なくとも一方が含まれる。
グループの種別には、例えば、社内、社外、設計、内装、設備などが含まれ、ユーザが任意に設定することができる。
なお、グループDB2に記憶される上記情報は一例である。
【0016】
(案件DB3)
案件DB3には、案件名、案件担当者のユーザID、該案件に含まれるタスクの情報(以下、タスク情報ともいう)、該案件で使用される図面データの図面IDなどの案件情報が案件IDに対応付けて記憶されている。タスクには、タスク名(例えば、打合せ準備、打合わせ、写真送付、現地確認、地盤チェックなど)、タスクの詳細(作業内容の詳細)、タスク担当者のユーザID、タスクの完了予定日、タスクか完了したか否かを示すステータスの情報(以下、ステータス情報ともいう)などが含まれる。ステータス情報は、権限を有するタスク担当者(もしくはその上司)からの完了報告により更新される。また、図面IDについては図面DB4で説明する。
なお、案件DB3に記憶される上記情報は一例である。
【0017】
(図面DB4)
図面DB4には、複数の図面データが記憶されている。各図面データには、図面データの種別(例えば、設計図(意匠図、構造図、設備図)、施工図(平面詳細図、躯体図、総合図)竣工図や製作図など)、図面データに含まれるシンボル、記号、符号やオブジェクト(例えば、通り芯、建材、建具記号、設備機器など)、引き出し線や書込みによるオブジェクトの識別情報(例えば、通り芯の識別番号、建材の名称、仕上げ材、型番とその図面内の位置などの情報)及び書式情報(例えば、図面名、図面作成者、図面番号、図面作成日、Rev(リビジョン情報)、企業名、工事名称、図面内容、設計事務所・設計者、施工事務所・施工者、監理者、製図、尺度、検印、承認印など)などの情報が対応付けて記憶されている。なお、オブジェクト、オブジェクトの識別情報及び書式情報は、後述する認識部204で認識され、付与部206により図面データに付与される(対応付けされる)。
また、図面データに、テキスト情報(例えば、メモなど)、線や曲線の情報、寸法や面積等の計測情報、画像等の情報(例えば、写真(360度写真も含む)や動画など)、音声情報(例えば、ボイスレコーダに録音された音声など)、URLリンクなどの情報を対応付けて記憶してもよい。
図面データに、含まれるオブジェクト、オブジェクトの識別情報、テキスト情報、線や曲線の情報、寸法や面積等の計測情報、画像等の情報、音声情報などを対応付けて記憶されるので、ユーザ間での情報のやり取り・共有が容易となる。
なお、実施形態では、各図面データには、PDFデータの他、CADデータ、BIMデータから書き出した図面データなど建築図面に利用されるデータが含まれる。
【0018】
学習モデルDB5には、下記の(1)から(4)のデータを教師データとして学習した学習モデルが記憶されている。
(1)図面データと、図面データに含まれる通り芯及び通り芯の識別情報。
(2)図面データと、図面データに含まれる建材及び建材の識別情報
(3)図面データと、図面データに含まれる建具記号の識別情報
(4)図面データと、図面データに含まれる通り芯、建材及び建具記号との位置関係。
なお、(2)の教示データは、図面データに含まれる建材及び建材の識別情報を、建材の種別ごとに学習させる教師データであってもよい。
【0019】
記憶装置200Bに記憶された各種情報(各種データベースを含む)の一部又は全部は、USB(Universal Serial Bus)メモリや外付けHDDなどの外部記憶装置やネットワーク4を介して接続された他の情報処理装置の記憶装置に記憶されてもよい。この場合、サーバ2は、外部記憶装置や他の情報処理装置の記憶装置に記憶された各種情報を参照又は取得する。
【0020】
CPU200Cは、サーバ2を制御するものであり、図示しないROM及びRAMなどを備える。
【0021】
(サーバ2の機能)
図4は、サーバ2の機能ブロック図である。図4に示すように、サーバ2は、受信部201、送信部202、記憶装置制御部203、認識部204(第1認識部、第2認識部)、転記部205(第1転記部、第2転記部)、付与部206、判定部207などの機能を備える。なお、図4に示す機能は、CPU200Cが、記憶装置200Bに記憶されている情報処理プログラムを実行することで実現される。
【0022】
受信部201は、例えば、ネットワーク4を介してユーザ端末3から送信される情報(例えば、図面データなど)を受信する。
【0023】
送信部202は、例えば、ネットワーク4を介してユーザ端末3へ情報(例えば、認識部204が認識したオブジェクト及びオブジェクトの識別情報など)を送信する。
【0024】
記憶装置制御部203は、記憶装置200Bを制御する。記憶装置制御部203は、例えば、記憶装置200Bへの情報の書き込みや読み出しを行う。
【0025】
認識部204(第1認識部)は、上述した学習モデルに図面データを入力し、図面データからオブジェクト及びオブジェクトの識別情報を認識する。認識部204は、例えば、オブジェクトとして、図面データに含まれる通り芯、建材などを認識する。また、認識部204は、例えば、オブジェクトの識別情報として、例えば、通り芯の識別番号、建材の名称、型番とその図面内の位置などの情報を認識する。
また、認識部204(第2認識部)は、例えば、図面データの書式情報(例えば、図面作成者、図面番号、図面作成日、Rev(リビジョン情報)、企業名、図面内容、設計者、監理者、施工者、工事名、尺度、承認印など )を認識する。認識部204は、例えば、OCR(Optical Character Recognition)機能を有し、図面データに含まれる文字を読み取る。なお、図面データに含まれる文字がテキストデータである場合には、認識部204は、OCR機能を使わずに文字をそのままテキストデータとして読み込む。
【0026】
転記部205(第1転記部)は、認識部204が認識したオブジェクト及びオブジェクトの識別情報を報告データに転記する。
また、転記部205(第2転記部)は、認識部204が認識した図面データの書式情報を報告データに転記する。
報告データは、例えば、電子黒板や報告書、検査書などであり、転記部205は、認識部204が認識したオブジェクト及びオブジェクトの識別情報、書式情報などを報告データに転記する。
【0027】
付与部206は、認識部204が認識したオブジェクト及びオブジェクトの識別情報を図面データに付与する。
また、付与部206は、図面データを格納するフォルダ名として認識部204が認識した前記図面データの書式情報の少なくとも一部を付与する。
また、付与部206は、認識部204が認識した図面データの書式情報の少なくとも一部を図面データに付与する。
また、付与部206は、認識部204が認識したオブジェクトのうち検査が必要となるオブジェクトに検査情報を付与する。ここで、付与部206は、認識部204が認識した図面データのオブジェクト及びオブジェクトの識別情報、書式情報に基づいて、ユーザが設定した所定の種別の建材や所定の領域に検査情報(該所定の種類の建材や所定の領域の検査内容)を付与する。また、基礎、柱、スラブ、梁、壁などが検査に必要な部位となるが、建材名は、例えば、基礎=F、基礎柱=FC、基礎梁=FB、柱=C, 大梁=B、小梁=b、スラブ=S、片持ちスラブ=CS、耐圧盤=FS、壁=Wと記載され英文字のあとに連番が続く形で表記されている。そしてこのような英文字が付与された建材が表す領域においては検査が必要となる部分にあたる。このため付与部206は、認識部204が認識したオブジェクトのうち上記のような特定の文字(F、FC、FB、C、B、b、S、CS、FS、Wなど)が付与されたオブジェクトについては検査が必要であるとして検査情報を付与するようにしてもよい。
【0028】
判定部207は、認識部204が認識した図面データの書式情報に基づいて、図面データが建築物のどの箇所の図面データに該当するかを判定する。
【0029】
(ユーザ端末3)
ユーザ端末3は、本情報処理システム1のユーザ(現場監督、職人、施主、検査員、設計者などの関係者)が利用する端末である。
【0030】
図5は、ユーザ端末3の主なハード構成を示しており、ユーザ端末3は、通信IF300A、記憶装置300B、入力装置300C、表示装置300D、CPU300E、撮像装置300Gがバスを介して接続された構成を有する。
【0031】
通信IF300Aは、他の装置(実施形態では、サーバ2)と通信するためのインターフェースである。
【0032】
記憶装置300Bは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や半導体記憶装置(SSD(Solid State Drive))である。記憶装置300Bには、端末の識別子や情報処理プログラムなどが記憶される。端末の識別子は、ユーザ端末3を識別するための識別子である。ユーザ端末3から送信する情報に端末の識別子を付与することで、サーバ2は、受信した情報がどのユーザ端末3から送信されたものであるかを判定することができる。なお、端末の識別子は、IP(Internet Protocol)アドレス、MAC(Media Access Control)アドレスなどを利用してもよく、サーバ2がユーザ端末3に対して付与するようにしてもよい。
【0033】
入力装置300Cは、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力デバイスであるが、入力可能であれば、他の装置や機器であってもよい。また、音声入力装置であってもよい。
【0034】
表示装置300Dは、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどであるが、表示可能であれば他の装置や機器(例えば、CRT:Cathode Ray Tube)であってもよい。
【0035】
撮像装置300Gは、例えば、CCDやCMOS等の個体撮像素子を備えたカメラである。ユーザは、撮像装置を使用して現場での作業を撮像し、この撮像したデータをサーバ2へアップロードすることができる。
【0036】
CPU300Eは、実施形態に係るユーザ端末3を制御するものであり、図示しないROM及びRAMを備える。
【0037】
図6は、ユーザ端末3の機能ブロック図であり、ユーザ端末3は、受信部301、送信部302、記憶装置制御部303、入力受付部304、表示装置制御部305、撮像装置制御部306などの機能を有する。なお、図6に示す機能は、CPU300Eが、記憶装置300Bに記憶されている情報処理プログラムを実行することで実現される。
【0038】
受信部301は、例えば、サーバ2から送信される情報を受信する。受信部301は、例えば、サーバ2から送信されるオブジェクト及びオブジェクトの識別情報が付与された図面データなどを受信する。
【0039】
送信部302は、例えば、入力受付部304で受け付けた入力操作に応じた情報をサーバ2へ送信する。
【0040】
記憶装置制御部303は、記憶装置300Bを制御する。例えば、記憶装置制御部303は、記憶装置300Bを制御して情報の書き込みや読み出しを行う。
【0041】
入力受付部304は、入力装置300Cからの入力操作を受け付ける。
【0042】
表示装置制御部305は、表示装置300Dを制御し、受信部301で受信した情報などを表示装置300Dに表示する。表示装置制御部305は、例えば、受信部301が受信したオブジェクトに対応付けてオブジェクトの識別情報を表示させる(後述の図9を参照)。
【0043】
撮像装置制御部306は、撮像装置300Gを制御する。
【0044】
(表示画面)
図7から図8は、従来の図面データの表示の一例を示す図である。タブレット端末やパソコンでは、画面の広さが限られているため、図面の任意の領域(範囲)を拡大表示させた場合(例えば、図7に示す画面G1の枠11内の領域を拡大表示すると)、図8の画面G2のように表示される。しかしながら、建築図面は、似たような構成が連続することが多く、図8に例示する図面の表示では、図8の画面G2に表示される図面が図7の画面G1に表示される図面のどの領域に該当するかがわからない、もしくはわかりにくいという問題がある。
【0045】
(表示画面)
図9から図10は、ユーザ端末3の表示装置300Dの表示画面の一例を示す図である。以下、図9から図10を参照して、表示画面の一例について説明する。なお、図1から図6を参照して説明した構成と同一の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。なお、既に述べたように、サーバ2が、表示装置(CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなど)を備え、サーバ2の表示装置に図9から図10に示す画面を表示可能に構成してもよい。
【0046】
本実施形態では、オブジェクトとして図面の通り芯及び該通り芯の識別情報(例えば、通り芯の識別番号、建材の名称、型番とその図面内の位置などの情報)を認識し、この認識した情報を付与した図面データをユーザ端末3へ送信する。このため、図7に示す画面G1の枠11内の領域を拡大表示しても、図9に示すように、通り芯L11、L12、L21、L22の各々の近傍に、通り芯L11、L12、L21、L22の識別情報Y1、Y2、X4、X5、X6を表示することができる。なお、通り芯の識別情報は、拡大、縮小しても対応する通り芯の近傍に表示されるように表示装置制御部305により制御される。より詳細には、表示装置制御部305は、ユーザが画面G3を拡大表示すると、拡大表示した部分の図面データを画面に表示し、拡大表示した領域内に含まれる通り芯の識別情報を選別し、識別情報を画面に重畳表示する。また、表示装置制御部305は、ユーザが画面G3を縮小表示すると、縮小表示した部分の図面データを画面に表示し、縮小表示した領域内に含まれる通り芯の識別情報を選別し、識別情報を画面に重畳表示する。これにより、例えば、図9に示すオブジェクト12(FG11)が、通り芯X5上で、通り芯Y1とY2との間にあることが容易に認識できる。
このため、例えば、現場監督、職人、施主、検査員、設計者など関係者間で、「通り芯X5上で、通り芯Y1とY2との間にあるオブジェクト12(FG11)です。」などと伝えることで容易に図面のどの部分についての説明であるかを認識することができる。
【0047】
また、図10は、ユーザ端末3の表示装置300Dに表示された検査書(電子黒板)の一例を示す図である。本実施形態では、転記部205は、認識部204が認識したオブジェクト及びオブジェクトの識別情報、図面データの書式情報を転記するので、図10に示す項目21に記載すべき事項が自動で記入されるため利便性に優れる。例えば、図10に示す例では、検査書作成日、検査名、検査内容、登録物件名、階数(不図示)、通り芯番号(不図示)、作成者(所属団体名、検査員名など)が自動で入力される。なお、図10に示す図は、あくまで一例であり、書式が変われば転記される情報も変化する。
【0048】
(情報処理)
図11から図13は、情報処理システム1の情報処理の一例を示すフローチャートである。以下、図11から図13を参照して、情報処理システム1の情報処理について説明する。なお、図1から図6及び図9から図10を参照して説明した構成と同一の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。なお、既に述べたように、サーバ2が、入力装置(例えば、マウス、キーボード、タッチパネルなど)や表示装置(CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなど)を備え、サーバ2の入力装置から情報を入力可能に構成してもよい。
【0049】
(識別情報等付与処理)
図11は、情報処理システム1の識別情報等付与処理の一例を示すフローチャートである。以下、図11を参照して、情報処理システム1の識別情報等付与処理の一例について説明する。
【0050】
(ステップS101)
サーバ2の認識部204(第1認識部)は、学習モデルに図面データを入力し、図面データからオブジェクト(例えば、通り芯、建材など)を認識する。なお、学習モデルに入力する図面データは、ユーザ端末3から送信された図面データであってもよいし、記憶装置200Bに記憶されている図面データであってもよい。また、サーバ2やユーザ端末3以外の他のサーバや装置に記憶されている図面データであってもよいし、どの図面データを認識するか指定する情報に基づいて学習モデルに図面データを入力するようにしてもよい。
【0051】
(ステップS102)
サーバ2の認識部204(第1認識部)は、図面データからオブジェクトの識別情報(例えば、通り芯の識別番号、建材の名称、型番とその図面内の位置などの情報)を認識する。
【0052】
(ステップS103)
サーバ2の付与部206は、認識部204が認識したオブジェクト及びオブジェクトの識別情報を図面データに付与する。
【0053】
(ステップS104)
サーバ2の認識部204(第2認識部)は、図面データの書式情報(例えば、図面作成者、図面番号、図面作成日、Rev(リビジョン情報)、企業名、図面内容、設計者、監理者、施工者、工事名、尺度、承認印など )を認識する。認識部204は、例えば、OCR(Optical Character Recognition)機能を有し、図面データに含まれる文字を読み取る。なお、図面データに含まれる文字がテキストデータである場合には、認識部204は、OCR機能を使わずに文字をそのままテキストデータとして読み込む。
【0054】
(ステップS105)
付与部206は、認識部204が認識した図面データの書式情報の少なくとも一部を図面データに付与する。
【0055】
(ステップS106)
サーバ2の記憶装置制御部203は、付与部206が付与した情報(オブジェクト、オブジェクトの識別情報、書式情報など)を図面データに対応付けて記憶装置200Bに記憶する。これにより、ユーザ端末3で図面データを読み出した際に、図9に示すような画面を表示装置300Dに表示可能となる。
【0056】
(ステップS107)
サーバ2の転記部205(第1転記部)は、認識部204が認識したオブジェクト及びオブジェクトの識別情報を報告データに転記する。また、転記部205(第2転記部)は、認識部204が認識した図面データの書式情報を報告データに転記する。これにより、ユーザ端末3では、図10に示すような画面を表示装置300Dに表示可能となる。
【0057】
(ステップS108)
サーバ2の付与部206は、図面データを格納するフォルダ名として認識部204が認識した図面データの書式情報の少なくとも一部を付与する。
【0058】
(検査情報付与処理)
図12は、情報処理システム1の検査情報付与処理の一例を示すフローチャートである。以下、図12を参照して、情報処理システム1の検査情報付与処理の一例について説明する。
【0059】
(ステップS201)
ユーザは、ユーザ端末3の入力装置300Cを操作して、例えば、検査を必要とする所定の種類の建材や所定の領域(例えば、接合部やコーキング部など)と、該所定の種類の建材や所定の領域の検査内容とを設定する。入力装置300Cを操作して入力された設定情報は、入力受付部304で受け付けられ、送信部302からネットワーク4を介してサーバ2へ送信される。ユーザ端末3から送信された設定情報は、サーバ2の受信部201で受信され、記憶装置制御部203によりユーザIDに対応付けて記憶装置200Bに記憶される。
【0060】
(ステップS202)
サーバ2の付与部206は、認識部204が認識した図面データのオブジェクト及びオブジェクトの識別情報、書式情報に基づいて、ユーザが設定した所定の種別の建材や所定の領域に検査情報(該所定の種類の建材や所定の領域の検査内容)を付与する。なお、上述したように、付与部206は、認識部204が認識したオブジェクトのうちF、FC、FB、C、B、b、S、CS、FS、Wなどの特定の文字が付与されたオブジェクトについては検査が必要であるとして検査情報を付与するようにしてもよい。
【0061】
(ステップS203)
サーバ2の記憶装置制御部203は、付与部206が付与した検査情報を図面データに対応付けて記憶装置200Bに記憶する。これにより、図面データをユーザ端末3の表示装置300Dに表示した際に、検査が必要なオブジェクトや領域及び検査内容を表示させてユーザに認識させることが可能となる。
例えば、検査が必要なオブジェクトや領域にアイコン(例えば、ピン(留め針)のアイコン)をオーバーレイなどにより表示装置300Dに表示させ、ポインタをアイコン上又はアイコン近傍に移動させると、該アイコンに対応した検査が必要なオブジェクトや領域に必要な検査内容が表示装置300Dに表示されるように構成してもよい。
【0062】
(判定処理)
図13は、情報処理システム1の判定処理の一例を示すフローチャートである。以下、図13を参照して、情報処理システム1の判定処理の一例について説明する。
【0063】
(ステップS301)
サーバ2の判定部207は、認識部204が認識した図面データの書式情報を参照する。
【0064】
(ステップS302)
サーバ2の判定部207は、認識部204が認識した図面データの書式情報に基づいて、図面データが建築物のどの箇所の図面データに該当するかを判定する。
【0065】
(ステップS303)
サーバ2の記憶装置制御部203は、判定部207の判定結果に基づいて、図面データをBIMデータ及び点群データの少なくとも一方に対応(紐)付けて記憶する。
【0066】
以上のように、実施形態に係るサーバ2は、図面データからオブジェクト及びオブジェクトの識別情報を認識する認識部204(第1認識部)と、認識部204が認識したオブジェクト及びオブジェクトの識別情報を図面データに付与する付与部206と、を備える。
このため、図面データに記載されたオブジェクト(例えば、通り芯、建材など)と、オブジェクトの識別情報(例えば、通り芯の識別番号、建材の名称、型番とその図面内の位置などの情報)をユーザ端末3において確認することができ、利便性が高い。
【0067】
また、実施形態に係るサーバ2の認識部204(第1認識部)は、オブジェクトとして、図面データの通り芯を認識する。
このように、オブジェクトとして通り芯を認識するため、通り芯と該通り芯の識別情報とをもとに、多数ある建築図面のどの部分(領域)であるかの確認が容易となる効果が期待できる。このため、例えば、現場監督、職人、施主、検査員、設計者などの関係者間での情報共有、意思疎通が容易となる。
【0068】
また、実施形態に係るサーバ2の認識部204(第1認識部)は、オブジェクトとして、図面データにおける建材を認識する。
このように、オブジェクトとして建材を認識するため、建材と該建材の識別情報とをもとに、図面上に多数ある建材のうちどの建材であるかを容易に確認できる効果が期待できる。このため、例えば、現場監督、職人、施主、検査員、設計者などの関係者間での情報共有、意思疎通が容易となる。
【0069】
また、実施形態に係るサーバ2は、認識部204(第1認識部)が認識したオブジェクト及びオブジェクトの識別情報を報告データに転記する転記部205(第1転記部)を備える。
このように、転記部205が、認識部204が認識したオブジェクト及びオブジェクトの識別情報などを、例えば、電子黒板や報告書、検査書などの報告データに自動的に転記してくれるので電子黒板や報告書、検査書の作成が楽になるなど利便性が高い。
【0070】
また、実施形態に係るサーバ2の認識部204(第1認識部)は、図面データと、図面データに含まれる通り芯及び通り芯の識別情報を教師データとして学習した学習モデルに、図面データを入力して図面データに含まれる通り芯及び通り芯の識別情報を認識する。
このため、精度よく図面データに含まれる通り芯及び通り芯の識別情報を認識することが期待できる。
【0071】
また、実施形態に係るサーバ2の認識部204(第1認識部)は、図面データと、図面データに含まれる建材及び建材の識別情報を教師データとして学習した学習モデルに、図面データを入力して図面データに含まれる建材及び建材の識別情報を認識する。
このため、精度よく図面データに含まれる建材及び建材の識別情報を認識することが期待できる。
【0072】
また、実施形態に係る学習モデルは、図面データに含まれる建材及び建材の識別情報を建材の種別ごとに教師データとして学習したモデルである。
このため、より精度よく図面データに含まれる建材及び建材の識別情報を認識することが期待できる。
【0073】
また、実施形態に係る学習モデルは、図面データと、図面データに含まれる通り芯及び建材との位置関係を教師データとして学習した学習モデルである。
このように図面データに含まれる通り芯及び建材との位置関係から図面データに含まれる通り芯及び通り芯の識別情報と、建材及び建材の識別情報とを認識するので、より精度よく図面データに含まれる通り芯及び通り芯の識別情報と、建材及び建材の識別情報とを認識することが期待できる。
【0074】
また、実施形態に係るサーバ2は、図面データの書式情報(例えば、図面作成者、図面番号、図面作成日、Rev(リビジョン情報)、企業名、図面内容、設計者、監理者、施工者、工事名、尺度、承認印など )を認識する認識部204(第2認識部)を備える。
このため、認識した図面データの書式情報を確認したり、自動で取得することができ、利便性が高い。
【0075】
また、実施形態に係るサーバ2は、認識部204(第2認識部)が認識した図面データの書式情報を報告データに転記する転記部205(第2転記部)を備える。
このように、転記部205が、認識部204が認識した図面データの書式情報などを、例えば、電子黒板や報告書、検査書などの報告データに自動的に転記してくれるので電子黒板や報告書、検査書の作成が楽になるなど利便性が高い。
【0076】
また、実施形態に係るサーバ2の付与部206は、図面データを格納するフォルダ名として認識部204が認識した図面データの書式情報の少なくとも一部を付与する。
このように、図面データを格納するフォルダのフォルダ名に図面データの書式情報の少なくとも一部が自動的に付与されるので利便性が高い(フォルダ名の入力が楽になる)。
【0077】
また、実施形態に係るサーバ2の付与部206は、認識部204が認識した図面データの書式情報の少なくとも一部を図面データに付与する。
このように、図面データの書式情報の少なくとも一部が自動で図面データに付与されるので利便性が高い。
【0078】
また、実施形態に係るサーバ2は、認識部204が認識した図面データの書式情報に基づいて、図面データが建築物のどの箇所の図面データに該当するかを判定する判定部207を備える。
このため、ある図面データが建築物のどの箇所の図面データに該当するかを知ることができ、利便性が高い。
【0079】
また、実施形態に係るサーバ2の付与部206は、認識部204が認識したオブジェクトのうち検査が必要となるオブジェクトに検査情報を付与する。
このため、図面データをユーザ端末3の表示装置300Dに表示した際に、検査が必要なオブジェクトや領域及び検査内容を表示させてユーザに認識させることが可能となり、利便性が高い。
【0080】
また、実施形態に係るユーザ端末3は、オブジェクト及びオブジェクトの識別情報が付与された図面データを受信する受信部301と、画面に表示された前記図面データのオブジェクトに、該図面データに付与された前記オブジェクトの識別情報を対応付けて表示させる表示装置制御部305とを備える。
このように、表示装置300Dの画面に表示されたオブジェクト(例えば、通り芯、建材など)に対応付けてオブジェクトの識別情報(例えば、通り芯の識別番号、建材の名称、型番とその図面内の位置などの情報)が表示されるので、利便性が高い。
【0081】
その他、上記実施形態及び変形例は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
例えば、上記の実施形態では、サーバ2が備える認識部204(第1認識部、第2認識部)、転記部205(第1転記部、第2転記部)、付与部206、判定部207などの機能をユーザ端末3に備えるようにし、ユーザ端末3で図11から図13を参照して説明した情報処理を行えるように構成してもよい。この場合、ユーザ端末3が情報処理装置となる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムによれば、図面情報を効果的に共有できる。
【符号の説明】
【0083】
1 :情報処理システム
2 :サーバ
3 :ユーザ端末
4 :ネットワーク
200A :通信IF
200B :記憶装置
200C :CPU
201 :受信部
202 :送信部
203 :記憶装置制御部
204 :認識部
205 :転記部
206 :付与部
207 :判定部
300A :通信IF
300B :記憶装置
300C :入力装置
300D :表示装置
300E :CPU
300G :撮像装置
301 :受信部
302 :送信部
303 :記憶装置制御部
304 :入力受付部
305 :表示装置制御部
306 :撮像装置制御部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13