(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072350
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】学習装置、学習方法及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
A61B 5/346 20210101AFI20240521BHJP
【FI】
A61B5/346
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183080
(22)【出願日】2022-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(74)【代理人】
【識別番号】100104765
【弁理士】
【氏名又は名称】江上 達夫
(74)【代理人】
【識別番号】100131015
【弁理士】
【氏名又は名称】三輪 浩誉
(72)【発明者】
【氏名】駱 園
(72)【発明者】
【氏名】野間 充
(72)【発明者】
【氏名】久松 修
(72)【発明者】
【氏名】西原 康介
(72)【発明者】
【氏名】久保 雅洋
(72)【発明者】
【氏名】片岡 宏章
(72)【発明者】
【氏名】柴野 暁彦
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA03
4C127GG01
4C127GG10
4C127GG16
4C127KK03
(57)【要約】
【課題】心電図に基づき疾患の診断を行うモデルに関する学習を実行することが可能な学習装置、学習方法及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】学習装置1Xは、主に、第1取得手段31Xと、第2取得手段32Xと、学習手段34Xと、を備える。第1取得手段31Xは、被検者の心電図に関する心電図データの部分波形を取得する。第2取得手段32Xは、心電図データの連続波形における、対象の疾患を診断する上で根拠となる注目区間を取得する。学習手段34Xは、部分波形と注目区間とに基づき、対象の疾患を診断するモデルを学習する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検者の心電図に関する心電図データの部分波形を取得する第1取得手段と、
前記心電図データの連続波形における、対象の疾患を診断する上で根拠となる注目区間を取得する第2取得手段と、
前記部分波形と前記注目区間とに基づき、前記対象の疾患を診断するモデルを学習する学習手段と、
を有する学習装置。
【請求項2】
前記部分波形は、前記対象の疾患ごとに定められた既定の部分波形である既定部分波形であり、
前記学習手段は、前記既定部分波形と、前記既定部分波形と重複しない前記注目区間が規則的に現れる部分波形である規則部分波形とに基づき、前記モデルを学習する、請求項1に記載の学習装置。
【請求項3】
前記モデルは、前記既定部分波形と、前記規則部分波形と、に対応する前記心電図データが入力された場合に、前記対象の疾患の診断結果を出力するモデルである、請求項2に記載の学習装置。
【請求項4】
前記第2取得手段は、前記連続波形に対応する前記心電図データが入力された場合に、前記注目区間及び前記対象の疾患の診断結果を出力する第2モデルに基づき、前記注目区間を取得する、請求項1に記載の学習装置。
【請求項5】
前記学習手段は、前記対象の疾患の診断結果が正しい場合に前記第2モデルが出力する前記注目区間に基づき、前記モデルを学習する、請求項4に記載の学習装置。
【請求項6】
前記モデルである第3モデルの精度に関する評価の指標である評価指標と、前記既定部分波形に対応する前記心電図データが入力された場合に前記対象の疾患の診断結果を出力するモデルである第1モデルの前記評価指標とを、前記心電図データとは異なる検証用の心電図データに基づき算出する精度評価算出手段をさらに有する、請求項3に記載の学習装置。
【請求項7】
前記第3モデルの精度指標と、前記第1モデルの精度指標とに基づき、前記対象の疾患に使用するモデルを選択するモデル選択手段をさらに有する、請求項6に記載の学習装置。
【請求項8】
被検者の心電図に関する心電図データの部分波形を取得し、
前記心電図データの連続波形における、対象の疾患を診断する上で根拠となる注目区間を取得し、
前記部分波形と前記注目区間とに基づき、前記対象の疾患を診断するモデルを学習する、
学習方法。
【請求項9】
被検者の心電図に関する心電図データの部分波形を取得し、
前記心電図データの連続波形における、対象の疾患を診断する上で根拠となる注目区間を取得し、
前記部分波形と前記注目区間とに基づき、前記対象の疾患を診断するモデルを学習する処理をコンピュータに実行させるプログラムを格納した記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、心電図に基づき疾患の診断を行うモデルに関する学習を行う学習装置、学習う方法及び記憶媒体の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、測定された被検者の心電図を解析することで、異常の有無を判定する装置が知られている。例えば、特許文献1には、被検者から測定された心電図波形を用いて疾患の可能性を推定する疾患推定モデルの学習及び利用に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
心電図に基づき疾患の有無に関する診断を行う場合、疾患に応じて注目する波形部分が過去の知見等に基づき定まっており、当該波形部分を観察して医師又はコンピュータが疾患の有無を判定している。一方、上記の波形部分以外の部分においても、疾患の有無を判定するために重要な変化が発生している場合があり、そのような変化を医師又はコンピュータが見落としてしまうという問題があった。
【0005】
本開示は、上述した課題を鑑み、心電図に基づき疾患の診断を行うモデルに関する学習を実行することが可能な学習装置、学習方法及び記憶媒体を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
学習装置の一の態様は、
被検者の心電図に関する心電図データの部分波形を取得する第1取得手段と、
前記心電図データの連続波形における、対象の疾患を診断する上で根拠となる注目区間を取得する第2取得手段と、
前記部分波形と前記注目区間とに基づき、前記対象の疾患を診断するモデルを学習する学習手段と、
を有する学習装置である。
【0007】
学習方法の一の態様は、
コンピュータが、
被検者の心電図に関する心電図データの部分波形を取得し、
前記心電図データの連続波形における、対象の疾患を診断する上で根拠となる注目区間を取得し、
前記部分波形と前記注目区間とに基づき、前記対象の疾患を診断するモデルを学習する、
心電図評価方法である。
【0008】
記憶媒体の一の態様は、
被検者の心電図に関する心電図データの部分波形を取得し、
前記心電図データの連続波形における、対象の疾患を診断する上で根拠となる注目区間を取得し、
前記部分波形と前記注目区間とに基づき、前記対象の疾患を診断するモデルを学習する処理をコンピュータに実行させるプログラムを格納した記憶媒体である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の効果の一例では、心電図に基づき疾患の診断を行うモデルに関する学習を的確に実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】各実施形態に共通する学習装置のハードウェア構成の一例を示す。
【
図2】第1実施形態における学習装置の機能ブロック図である。
【
図3】対象疾患が心房細動である場合に選択される誘導データを示す。
【
図5】対象疾患が心房細動である場合に選択されるI誘導、II誘導、及びV1誘導の各誘導データが示す波形を注目区間と共に示した図である。
【
図6】第1実施形態において学習装置が実行する処理の概要を示すフローチャートの一例である。
【
図7】第2実施形態における学習装置の機能ブロック図である。
【
図8】第2実施形態において学習装置が実行する処理の概要を示すフローチャートの一例である。
【
図9】第3実施形態における学習装置のブロック図である。
【
図10】第3実施形態における学習装置の処理手順を示すフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、学習装置、学習方法及び記憶媒体の実施形態について説明する。
【0012】
<第1実施形態>
(1)
システム構成
図1は、学習装置1のハードウェア構成の一例を示す。学習装置1は、被検者の心電図に関するデータである心電図データに基づき診断対象となる疾患(「対象疾患」とも呼ぶ。)に関する判定を行うモデルの学習を行う。そして、学習装置1は、主に、インターフェース11と、メモリ12と、プロセッサ13と、入力部14と、出力部15と、を含む。これらの各要素は、データバス19を介して接続されている。対象疾患は、主に循環器疾患であり、心電図解析により検出可能な任意の疾患であってもよい。
【0013】
インターフェース11は、学習装置1と外部装置とのインターフェース動作を行う。この場合、インターフェース11は、学習装置1とは別の装置である外部装置と有線又は無線により通信を行うためのネットワークアダプタなどの通信インターフェース、又は、USB(Universal Serial Bus)、SATA(Serial AT Attachment)などに準拠したハードウェアインターフェースである。
【0014】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などの、作業メモリとして使用される各種の揮発性メモリ及び学習装置1の処理に必要な情報を記憶する不揮発性メモリにより構成される。なお、メモリ12は、学習装置1に接続又は内蔵されたハードディスクなどの外部記憶装置を含んでもよく、着脱自在なフラッシュメモリなどの記憶媒体を含んでもよい。メモリ12には、学習装置1が本実施形態における各処理を実行するためのプログラムが記憶される。
【0015】
また、メモリ12は、機能的には、モデル記憶部21と、学習データ記憶部22と、を有している。
【0016】
モデル記憶部21は、心電図データに基づいて、対象疾患の有無を示す評価結果を出力するモデルのパラメータを記憶する。ここで、心電図データは、胸部6ヶ所と両手首・両足首に合計10個の電極を付けて、心臓の電気的な活動・変化を記録する検査である12誘導心電図の各誘導を表す誘導データである。なお、12誘導の中で対象疾患の有無の判定に誘導データが用いられる誘導の種類(1種類又は複数種類であってもよい)は、対象疾患によって異なる。
【0017】
モデルは、例えば、ニューラルネットワークやサポートベクターマシーンなどの機械学習モデルであって、誘導データが入力された場合に、対象疾患の有無の評価結果を出力するように予め学習され、学習済みのパラメータがモデル記憶部21に記憶されている。なお、モデルがニューラルネットワークにより構成される場合、モデル記憶部21は、例えば、層構造、各層のニューロン構造、各層におけるフィルタ数及びフィルタサイズ、並びに各フィルタの各要素の重みなどの各種パラメータを記憶する。
【0018】
本実施形態では、モデル記憶部21には、第1モデル、第2モデル、及び第3モデルの各々のパラメータが記憶される。
【0019】
第1モデルは、対象疾患の診断に有効であると定められた1波形より小さい部分波形(「既定部分波形」とも呼ぶ。)を結合した波形データとなる誘導データが入力された場合に、被検者の対象疾患の有無の推論結果を出力するモデルである。既定部分波形は、対象疾患ごとに適切な区間となるように過去の知見等に基づき予め定められている。第1モデルは、例えば、学習モデルであり、既定部分波形に相当する誘導データと、被検者の対象疾患の有無を示す正解ラベルとを複数組有する学習データを用いて予め学習され、学習済みの第1モデルのパラメータがモデル記憶部21に記憶されている。
【0020】
第2モデルは、誘導データ全体の連続波形のデータが入力された場合に、被検者の対象疾患の有無及び対象疾患の有無の判定において重視された(即ち、診断の根拠となった)連続波形中の一部の区間(「注目区間」とも呼ぶ。)を出力するモデルである。第2モデルは、例えば、学習モデルである。第2モデルが畳み込みニューラルネットワークである場合には、第2モデルは、被検者の対象疾患の有無を最終的に出力し、かつ、注目区間を示す情報(「注目区間情報」とも呼ぶ。)を中間層の出力として生成する。この場合、例えば、フルコネクションの前の出力データが入力されるようにattention機構が第2モデルに付加され、当該attention機構が出力する係数が所定値以上となる区間が注目区間として特定される。この場合、第2モデルは、連続波形のデータと、被検者の対象疾患の有無を示す正解ラベルとを複数組有する学習データを用いて予め学習され、学習済みの第2モデルのパラメータがモデル記憶部21に記憶されている。
【0021】
第3モデルは、第1モデルへの入力に用いられる既定部分波形と、既定部分波形と重複しない注目区間が規則的に現れる部分波形(「規則部分波形」とも呼ぶ。)とに相当する誘導データが入力された場合に、被検者の対象疾患の有無の推論結果を出力する学習モデルである。規則部分波形は、例えば、所定度合い以上の頻度により周期的に既定部分波形以外の注目区間が出現する部分である。例えば、規則部分波形は、5周期波形のうち2回以上出現し、出現する場合に一番近いR波との相対距離の誤差が0~0.1Tとなるような部分波形である。本実施形態では、学習装置1は、学習済みの第2モデルで得られた注目区間を用いて第3モデルの学習を行い、学習により得られる第3モデルのパラメータをモデル記憶部21に記憶する。学習の実行前には、例えば、第3モデルの初期パラメータがモデル記憶部21に記憶されている。
【0022】
なお、上述した各モデルは、対象疾患となり得る疾患ごとに夫々学習されたモデルであってもよい。この場合、モデル記憶部21には、対象疾患となり得る疾患の夫々に対応するモデルのパラメータが記憶される。
【0023】
学習データ記憶部22は、第3モデルの学習に用いる学習データ(学習データセット)を記憶する。学習データは、学習用に用意された入力データのサンプルとなる被検者の誘導データと、被検者の対象疾患の有無を示す正解ラベルとの複数の組み合わせを有している。
【0024】
プロセッサ13は、メモリ12に記憶されているプログラム等を実行することにより、所定の処理を実行する。プロセッサ13は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、TPU(Tensor Processing Unit)などのプロセッサである。プロセッサ13は、複数のプロセッサから構成されてもよい。プロセッサ13は、コンピュータの一例である。
【0025】
入力部14は、入力信号を生成する。入力部14は、例えば、ボタン、タッチパネル、リモートコントローラ、音声入力装置等である。出力部15は、プロセッサ13の制御に基づき情報の表示又は/及び音による出力を行う。出力部15は、例えば、ディスプレイ、プロジェクタ、スピーカ等である。出力部15は、表示装置の一例である。
【0026】
なお、
図1に示される学習装置1の構成は一例であり、種々の変更が行われてもよい。例えば、心電図データは、外部装置から供給される代わりに、メモリ12に予め記憶されていてもよい。他の例では、入力部14又は出力部15の少なくとも一方は、インターフェース11等により学習装置1と接続された外部装置であってもよい。さらに別の例では、メモリ12に記憶される少なくとも一部の情報は、学習装置1と接続された外部装置に記憶されてもよい。この場合、外部装置は、1又は複数のサーバ装置として構成されてもよい。
【0027】
(2)
機能ブロック
図2は、第3モデルの学習に関する学習装置1の機能ブロック図である。学習装置1のプロセッサ13は、第3モデルの学習に関し、機能的には、誘導データ取得部30と、既定部分波形取得部31と、注目区間取得部32と、統合部33と、学習部34と、を有する。なお、ここでは、データの授受が行われるブロック同士を実線により結んでいるが、データの授受が行われるブロックの組合せは
図2に限定されない。後述する他の機能ブロックの図においても同様である。
【0028】
誘導データ取得部30は、インターフェース11を介し、学習データ記憶部22から学習に使用する誘導データを取得する。この場合、誘導データ取得部30は、例えば、学習データ記憶部22に記憶されている複数組の誘導データと正解ラベルから各組の誘導データを順に取得し、取得した誘導データを既定部分波形取得部31及び注目区間取得部32に供給する。この場合、各組の誘導データを対象として既定部分波形取得部31、注目区間取得部32、統合部33、学習部34による処理が順次実行される。なお、誘導データ取得部30は、12誘導に対応する12個の誘導データが学習データ記憶部22に記憶されている場合には、対象疾患の診断に適した誘導として定められた所定の誘導の誘導データを取得する。
【0029】
既定部分波形取得部31は、誘導データ取得部30から供給される誘導データから、対象疾患に応じた既定部分波形に相当する誘導データを抽出し、抽出した誘導データを統合部33に供給する。この場合、例えば、既定部分波形として抽出すべき波形部分を示す情報がメモリ12等に記憶されており、既定部分波形取得部31は、当該情報を参照して既定部分波形に相当する誘導データを抽出する。
【0030】
注目区間取得部32は、誘導データ取得部30から供給される誘導データから、注目区間に相当する誘導データを抽出し、抽出した誘導データを統合部33に供給する。この場合、注目区間取得部32は、モデル記憶部21に記憶された第2モデルの学習済みのパラメータに基づき構成される第2モデルに連続波形に相当する誘導データを入力し、第2モデルから出力される注目区間情報を取得する。なお、複数の誘導を用いる場合には、注目区間取得部32は、第2モデルに各誘導の誘導データを順に入力し、第2モデルから出力される注目区間情報を誘導ごとに取得する。そして、注目区間取得部32は、注目区間情報及び注目区間に対応する誘導データを統合部33に供給する。
【0031】
なお、第2モデルによる対象疾患の判定結果が誤っている場合には、第2モデルが出力する注目区間についても信頼性が低いため、そのような注目区間に基づき第3モデルの学習を行った場合には、学習された第3モデルの精度が低下する可能性がある。以上を勘案し、学習装置1は、第2モデルが出力する対象疾患の有無の判定結果と、第2モデルに入力された誘導データに対応する正解ラベルが示す対象疾患の有無とが一致した場合に限り、統合部33及び学習部34による処理を行ってもよい。言い換えると、学習装置1は、第2モデルに入力された誘導データに対応する正解ラベルが示す対象疾患の有無と第2モデルが出力する対象疾患の有無の判定結果とが一致しない場合には、当該誘導データに基づく第3モデルのパラメータ更新を行わない。これにより、第3モデルを高精度に学習することが可能となる。
【0032】
統合部33は、既定部分波形取得部31から供給される既定部分波形に相当する誘導データと、注目区間取得部32から供給される注目区間に相当する誘導データとに基づき、第3モデルに入力する誘導データを生成する。この場合、統合部33は、注目区間取得部32から供給される注目区間情報が示す注目区間に基づき規則部分波形を特定し、既定部分波形に相当する誘導データと規則部分波形に相当する誘導データとを統合(マージ)した誘導データを、第3モデルに入力する誘導データとして生成する。なお、注目区間から規則部分波形を特定する手法は、任意のパターン認識技術により行われてもよい。また、統合部33は、注目区間を明示した誘導データの連続波形を出力部15に表示させ、表示された連続波形において入力部14によりユーザが指定した部分波形を、規則部分波形として特定してもよい。統合部33は、生成した第3モデルへの入力用の誘導データを、学習部34に供給する。
【0033】
学習部34は、統合部33から供給される誘導データと、学習データ記憶部22に記憶された正解ラベルとに基づき、第3モデルの学習を行う。この場合、例えば、学習部34は、統合部33から供給される誘導データを第3モデルに入力した場合に第3モデルが出力する対象疾患の有無の判定結果と、誘導データ取得部30が取得した誘導データに対応付けられた正解ラベルが示す対象疾患の有無との誤差(損失)が最小となるように、第3モデルのパラメータを決定する。損失を最小化するように上述のパラメータを決定するアルゴリズムは、勾配降下法や誤差逆伝播法などの機械学習において用いられる任意の学習アルゴリズムであってもよい。そして、学習部34は、学習データ記憶部22に記憶されている複数組の誘導データと正解ラベルの各組について上述のパラメータの更新を行い、更新した第3モデルのパラメータを既定部分波形取得部31に記憶する。なお、対象疾患の診断に使用される誘導が複数である場合には、学習部34は、例えば、複数の誘導に対応する誘導データをチャネル方向に重ね合わせるなどして第3モデルへの1つの入力データ(所定のテンソル形式のデータ)として入力させてもよい。
【0034】
なお、誘導データ取得部30、既定部分波形取得部31、注目区間取得部32、統合部33、及び学習部34の各構成要素は、例えば、プロセッサ13がプログラムを実行することによって実現できる。また、必要なプログラムを任意の不揮発性記憶媒体に記録しておき、必要に応じてインストールすることで、各構成要素を実現するようにしてもよい。なお、これらの各構成要素の少なくとも一部は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組合せ等により実現してもよい。また、これらの各構成要素の少なくとも一部は、例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はマイクロコントローラ等の、ユーザがプログラミング可能な集積回路を用いて実現してもよい。この場合、この集積回路を用いて、上記の各構成要素から構成されるプログラムを実現してもよい。また、各構成要素の少なくとも一部は、ASSP(Application Specific Standard Produce)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又は量子プロセッサ(量子コンピュータ制御チップ)により構成されてもよい。このように、各構成要素は、種々のハードウェアにより実現されてもよい。以上のことは、後述する他の実施の形態においても同様である。さらに、これらの各構成要素は、例えば、クラウドコンピューティング技術などを用いて、複数のコンピュータの協働によって実現されてもよい。
【0035】
(3)具体例
次に、誘導データ取得部30、既定部分波形取得部31、注目区間取得部32、及び統合部33の処理の具体例について説明する。
【0036】
図3は、対象疾患が心房細動である場合に誘導データ取得部30において選択される誘導データを示す。
図3の上段には、代表例として、I誘導、II誘導、III誘導、aVR誘導、V1誘導の各誘導データに基づく波形が示されている。誘導データ取得部30は、これらの12誘導の誘導データが学習データ記憶部22に記憶されている場合には、
図3の下段に示されるように、対象疾患である心房細動の有無の評価に有効なI誘導、II誘導、及びV1誘導の各誘導データを取得する。その後、I誘導、II誘導、及びV1誘導の各誘導データから、既定部分波形取得部31による既定部分波形の抽出と注目区間取得部32及び統合部33による規則部分波形の抽出とが行われ、第3モデルへ入力する誘導データが統合部33により生成される。
【0037】
図4は、ある誘導データの波形の拡大図である。ここでは一例として誘導データは2個分の波形を含んでおり、そのうち1個の波形が破線枠により囲まれている。図示されるように、各波形には、P波、Q波、R波、S波、T波、U波などが含まれており、信号処理によりこれらの波の位置を検出することが可能である。
【0038】
そして、既定部分波形取得部31は、連続波形の誘導データから抽出した既定部分波形を表す誘導データを抽出する。この場合、既定部分波形は、例えば、P波からQ波までの区間(PQ区間)であってもよく(
図4における「既定部分波形の第1の例」)、Q波からT波までの区間(QT区間)であってもよく(
図4における「既定部分波形の第2の例」)、その他任意の2つの波の間の区間であってもよく、個別の波のみを切り取った区間(例えばP波の区間、R波の区間)であってもよい。一方、注目区間取得部32は、第2モデルへの入力データとして、連続波形を示す誘導データそのものを入力する。
【0039】
図5は、対象疾患が心房細動である場合に選択されるI誘導、II誘導、及びV1誘導の各誘導データが示す波形を注目区間と共に示した図である。ここでは、I誘導に関する注目箇所が破線枠F11~F14により示され、II誘導に関する注目箇所が破線枠F21~F24により示され、V1誘導に関する注目箇所が破線枠F31~F34により示されている。例えば、注目区間は、第2モデルに付加されたattention機構が出力する係数が所定値以上となる区間に定められる。また、
図5では、I誘導の既定部分波形に相当する区間が矢印A11~A14により示され、II誘導の既定部分波形に相当する区間が矢印A21~A24により示され、V1誘導の既定部分波形に相当する区間が矢印A31~A34により示されている。ここでは、一例として、いずれの誘導においてもPQ区間が既定部分波形に相当する区間として定められているものとする。
【0040】
ここで、I誘導については、破線枠F11~F14により示される注目区間は、各波形において存在し、既定部分波形と一部が重複し、かつ、既定部分波形よりも広い範囲となっている。具体的には、矢印B11~B14により示される部分が既定部分波形と重複しない注目区間(「非重複注目区間」とも呼ぶ。)となっている。この場合、学習部34は、I誘導の誘導データにおいて、非重複注目区間が規則的に発生している部分波形(ここではQT区間付近)を、規則部分波形として抽出する。
【0041】
一方、II誘導については、破線枠F21~F24により示される注目区間は、各波形において存在し、既定部分波形と一致する区間と、既定部分波形と重複しない非重複注目区間(矢印B23~B24参照)とを含んでいる。具体的には、破線枠F21~F22により示される注目区間は、既定部分波形と一致し、破線枠F23~F24により示される注目区間(即ち矢印B23~B24により示される区間)は、全体が非重複注目区間となっている。この場合、学習部34は、II誘導の誘導データにおいて、所定度合い以上の頻度(ここでは1/2)によりU波付近に非重複注目区間が発生していると判定し、U波付近の部分波形を規則部分波形として抽出する。
【0042】
また、V1誘導については、破線枠F31~F34により示される注目区間は、いずれも既定部分波形と一致する。よって、この場合、学習部34は、V1誘導において、規則部分波形が存在しないと判定する。
【0043】
(4)
処理フロー
図6は、第1実施形態において学習装置1が実行する処理の概要を示すフローチャートの一例である。
【0044】
まず、学習装置1は、第3モデルの学習に使用する誘導データを学習データ記憶部22から取得する(ステップS11)。次に、学習装置1は、既定部分波形を取得する(ステップS12)。この場合、学習装置1は、ステップS11で取得した誘導データから、既定部分波形に相当する誘導データを抽出する。
【0045】
そして、学習装置1は、第2モデルに基づき注目区間を取得する(ステップS13)。この場合、学習装置1は、第2モデルにステップS11で取得した誘導データを入力した場合に第2モデルが出力する注目区間情報が示す注目区間に相当する誘導データを、ステップS11で取得した誘導データから抽出する。そして、学習装置1は、ステップS13で取得した注目区間に基づき、規則部分波形を特定する(ステップS14)。
【0046】
次に、学習装置1は、既定部分波形と規則部分波形とに対応する誘導データを、第3モデルへの入力データとして生成する(ステップS15)。そして、学習装置1は、ステップS15で生成した入力データと、ステップS11で取得した誘導データに対応する正解ラベルとに基づき、第3モデルのパラメータを更新する(ステップS16)。
【0047】
そして、学習装置1は、第3モデルの学習を終了するか否か判定する(ステップS17)。例えば、学習装置1は、学習データ記憶部22に記憶されている誘導データと正解ラベルとの全組合せについてステップS11~ステップS16の処理を実行した場合、予め定めた回数だけステップS11~ステップS16の処理を実行した場合、又は、パラメータ更新時の第3モデルの損失が所定度合い未満となった場合、第3モデルの学習を終了すべきと判定する。そして、学習装置1は、第3モデルの学習を終了すべきと判定した場合(ステップS17;Yes)、フローチャートの処理を終了する。一方、学習装置1は、第3モデルの学習を終了すべきでないと判定した場合(ステップS17;No)、ステップS11へ処理を戻す。この場合、ステップS11において、学習装置1は、まだ学習に用いられていない誘導データを取得する。
【0048】
<第2実施形態>
第2実施形態では、第1実施形態における第3モデルの学習後において、学習装置1は、第1モデルと第3モデルとの夫々の精度を評価する精度指標を算出し、対象疾患ごとに第1モデルと第3モデルとのいずれを用いるかを選択するモデル選択処理を行う。これにより、対象疾患ごとに使用すべきモデルを的確に決定する。以後では、第1実施形態と同一要素については適宜同一符号を付し、その説明を省略する。また、第2実施形態における学習装置1のハードウェア構成は、
図1に示される構成であるものとして説明を行う。
【0049】
図7は、第2実施形態における学習装置1の機能ブロック図である。第2実施形態における学習装置1のプロセッサ13は、機能的には、誘導データ取得部30と、既定部分波形取得部31と、注目区間取得部32と、第1モデル実行部41と、第3モデル実行部42と、精度指標算出部43と、モデル選択部44と、を有する。
【0050】
誘導データ取得部30は、学習データ記憶部22に記憶されている複数組の誘導データと正解ラベルから各組の誘導データを順に取得し、取得した誘導データを既定部分波形取得部31及び注目区間取得部32に供給する。好適には、学習データ記憶部22には、第3モデルの学習に用いられた学習データとは別の検証用の学習データが記憶されており、誘導データ取得部30は、検証用の学習データから誘導データを順に取得する。
【0051】
既定部分波形取得部31は、誘導データ取得部30から供給された誘導データから既定部分波形に相当する誘導データを取得し、取得した誘導データを第1モデル実行部41及び第3モデル実行部42に供給する。注目区間取得部32は、誘導データ取得部30から供給された誘導データから第2モデルに基づき注目区間に相当する誘導データを取得し、取得した誘導データを第3モデル実行部42に供給する。
【0052】
第1モデル実行部41は、既定部分波形取得部31が出力する既定部分波形に相当する誘導データを入力データとして用いて第1モデルを実行する。この場合、第1モデル実行部41は、モデル記憶部21から第1モデルの学習済みのパラメータを取得し、当該パラメータを適用した第1モデルに既定部分波形に相当する誘導データを入力する。そして、第1モデル実行部41は、第1モデルが出力する対象疾患の有無の判定結果を精度指標算出部43に供給する。
【0053】
第3モデル実行部42は、既定部分波形取得部31が出力する既定部分波形に相当する誘導データと、注目区間取得部32が出力する注目区間に基づき決定される規則部分波形に相当する誘導データとに基づき、第3モデルを実行する。この場合、まず、第3モデル実行部42は、第1実施形態における統合部33と同一処理を実行することで注目区間から規則部分波形を特定する。そして、第3モデル実行部42は、モデル記憶部21から第3モデルの学習済みのパラメータを取得し、規則部分波形と既定部分波形とに対応する誘導データを、上述のパラメータを適用した第3モデルに入力する。そして、第1モデル実行部41は、第3モデルが出力する対象疾患の有無の判定結果を、精度指標算出部43に供給する。
【0054】
精度指標算出部43は、第1モデル実行部41から供給される対象疾患の有無の判定結果と、第3モデル実行部42から供給される対象疾患の有無の判定結果と、使用した誘導データに対応する正解ラベルとに基づき、第1モデル及び第2モデルの夫々の判定結果の正誤を判定する。そして、精度指標算出部43は、第1モデル及び第3モデルの正誤判定結果を蓄積し、検証用の誘導データと正解ラベルの全組の判定結果の正誤が得られた場合に、第1モデル及び第2モデルの夫々の精度指標を算出する。精度指標算出部43が算出する精度指標は、1又は複数種類の指標であって、特異度、感度、その他検査の評価に用いられる任意の精度指標であってもよい。精度指標算出部43は、第1モデル及び第3モデルの各々に関する算出した精度指標を、モデル選択部44に供給する。
【0055】
モデル選択部44は、精度指標算出部43から供給される第1モデルの精度指標と第3モデルの精度指標とを比較し、その比較結果に基づき、第1モデルと第3モデルとのいずれを使用するかを決定する。なお、一般に、診断対象となる疾患の種類や診断を行う運用シーンなどに応じてどの精度指標を重視するかが異なる。よって、モデル選択部44は、対象疾患の種類や運用シーンが異なるアプリケーションごとに第1モデルと第3モデルとのいずれを使用するかを決定するとよい。なお、学習装置1は、アプリケーションごとの各精度指標の重みを示す情報(精度指標ごとの重み係数であってもよい)をインターフェース11、メモリ12、又は入力部14から取得し、取得した情報に基づきアプリケーションごとに第1モデルと第3モデルとのいずれを使用するかを決定してもよい。そして、モデル選択部44は、アプリケーションごとに使用すべきモデルを示す情報を出力する。この場合、モデル選択部44は、アプリケーションごとの各精度指標の重みを示す情報を、メモリ12に記憶してもよく、インターフェース11を介して外部装置に送信してもよく、出力部15により表示してもよい。
【0056】
なお、モデル選択部44は、第1モデルと第3モデルとのいずれを使用するかを指定する入力を入力部14によりユーザである医師から受け付けてもよい。この場合、モデル選択部44は、精度指標算出部43から供給される第1モデルの精度指標と第3モデルの精度指標とを出力部15により表示又は音声出力し、第1モデルの精度指標と第3モデルの精度指標とをユーザに提示するとよい。この場合、ユーザは、第1モデルの精度指標と第3モデルの精度指標とを比較し、実行するアプリケーションに応じたモデルを選択する入力操作を入力部14により行う。
【0057】
図8は、第2実施形態において学習装置1が実行する処理の概要を示すフローチャートの一例である。
【0058】
まず、学習装置1は、精度指標の算出に使用する検証用の誘導データを学習データ記憶部22から取得する(ステップS21)。次に、学習装置1は、既定部分波形を取得する(ステップS22)。この場合、学習装置1は、ステップS21で取得した誘導データから、既定部分波形に相当する誘導データを抽出する。
【0059】
そして、学習装置1は、第2モデルに基づき注目区間を取得する(ステップS23)。この場合、学習装置1は、第2モデルにステップS21で取得した誘導データを入力した場合に第2モデルが出力する注目区間情報が示す注目区間に相当する誘導データを、ステップS21で取得した誘導データから抽出する。そして、学習装置1は、ステップS23で取得した注目区間に基づき、規則部分波形を特定する(ステップS24)。
【0060】
そして、学習装置1は、第1モデル及び第3モデルを夫々実行する(ステップS25)。この場合、学習装置1は、ステップS22で取得した既定部分波形に相当する誘導データに基づき第1モデルを実行し、ステップS22で取得した既定部分波形とステップS24で特定した規則部分波形とに相当する誘導データに基づき第3モデルを実行する。
【0061】
そして、学習装置1は、第1モデル及び第3モデルの精度指標を夫々算出する(ステップS26)。この場合、学習装置1は、学習データ記憶部22に記憶された正解ラベルを参照し、ステップS25で第1モデルと第3モデルとに入力したサンプルごとの判定結果の正誤を判定し、当該正誤の判定を集計することで、第1モデル及び第3モデルの精度指標を夫々算出する。そして、学習装置1は、モデル選択処理を実行する(ステップS27)。この場合、学習装置1は、算出した第1モデル及び第3モデルの精度指標を比較することで、いずれのモデルを使用するか選択する処理を実行する。なお、学習装置1は、第1モデルと第3モデルとのいずれを使用するかを指定する入力を入力部14によりユーザから受け付けてもよい。
【0062】
<第3実施形態>
図9は、第3実施形態における学習装置1Xのブロック図である。学習装置1Xは、主に、第1取得手段31Xと、第2取得手段32Xと、学習手段34Xと、を備える。学習装置1Xは、複数の装置から構成されてもよい。
【0063】
第1取得手段31Xは、被検者の心電図に関する心電図データの部分波形を取得する。「部分波形」は、例えば、第1実施形態における「既定部分波形」である。第1取得手段31Xは、第1実施形態における既定部分波形取得部31とすることができる。
【0064】
第2取得手段32Xは、心電図データの連続波形における、対象の疾患を診断する上で根拠となる注目区間を取得する。第2取得手段32Xは、第1実施形態における注目区間取得部32とすることができる。
【0065】
学習手段34Xは、部分波形と注目区間とに基づき、対象の疾患を診断するモデルを学習する。「モデル」は、例えば、第1実施形態における「第3モデル」である。学習手段34Xは、第1実施形態における学習部34とすることができる。
【0066】
図10は、第3実施形態において学習装置1Xが実行する処理手順を示すフローチャートの一例である。第1取得手段31Xは、被検者の心電図に関する心電図データの部分波形を取得する(ステップS31)。第2取得手段32Xは、心電図データの連続波形における、対象の疾患を診断する上で根拠となる注目区間を取得する(ステップS32)。学習手段34Xは、部分波形と注目区間とに基づき、対象の疾患を診断するモデルを学習する(ステップS33)。
【0067】
第3実施形態によれば、学習装置1Xは、対象の疾患を的確に診断することが可能なモデルを好適に学習することができる。
【0068】
なお、上述した各実施形態において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(Non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータであるプロセッサ等に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記憶媒体(Tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記憶媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記憶媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(Transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0069】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。すなわち、本願発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。
【符号の説明】
【0070】
1、1X 学習装置
11 インターフェース
12 メモリ
13 プロセッサ
14 入力部
15 出力部
21 モデル記憶部
22 学習データ記憶部