(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072356
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】ロードポート、及び蓋の傾き検知方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20240521BHJP
H01L 21/673 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/68 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183090
(22)【出願日】2022-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000002059
【氏名又は名称】シンフォニアテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】白川 省吾
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA03
5F131BA19
5F131CA69
5F131DA22
5F131DA42
5F131DB02
5F131DB52
5F131DB72
5F131DB76
5F131DB82
5F131DD43
5F131DD59
5F131DD86
5F131GA14
5F131GA53
5F131GA82
5F131GA92
5F131HA09
5F131HA12
5F131HA13
5F131JA04
5F131KA40
5F131KA47
5F131KA54
5F131KA72
5F131KB32
5F131KB38
5F131KB58
(57)【要約】
【課題】容器において蓋が正常に閉められたかどうかに関する誤検知の発生を抑制する。
【解決手段】ロードポート4は、ベース41と、FOUP100が載置される載置部44と、FOUP100のFOUP本体101に蓋102を脱着するドア機構42とを備える。ドア機構42は、ドア本体50と、吸着保持部51と、傾き検知部70とを有する。傾き検知部70は、蓋102とドア本体50との間の距離に関する情報をそれぞれ検知するように構成された複数の接触センサ80を含む。複数の接触センサ80は、第1位置に配置され、ドア本体50に取り付けられ、蓋102と対向する接触センサ80LU、80RUを有する。また、複数の接触センサ80は、第2位置に配置され、ドア本体50に取り付けられ、蓋102と対向する接触センサ80LD、80RDを有する。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送対象物を収容するように構成され、側面に容器開口が形成された容器本体と、前記容器開口を開閉可能に構成された蓋と、を有する容器に対する前記蓋の脱着を行うロードポートであって、
前記容器本体の内部空間と前記搬送対象物が搬送される搬送空間とを接続するように構成され且つ前記蓋が通過可能に構成されたベース開口が形成され、前記内部空間及び前記搬送空間を外部空間と隔てるように構成された仕切壁と、
前記容器本体が載置されるように構成された載置部と、
前記容器本体に対する前記蓋の脱着を実行可能に構成されたドア機構と、を備え、
前記ドア機構は、
前記ベース開口を開閉可能に構成され、前記載置部に載置された前記容器本体に取り付けられている前記蓋と対向するように配置されたドア本体と、
前記蓋を前記ドア本体に保持させるように構成された保持部と、
前記蓋と前記ドア本体との距離に関する情報をそれぞれ検知するように構成された複数の距離情報検知部を含み、前記保持部に保持された前記蓋と前記ドア本体との傾きに関する情報を検知するように構成された傾き検知部と、を有し、
前記複数の距離情報検知部は、
前記ドア本体の前記蓋と対向する第1位置に取り付けられた第1検知部と、
前記ドア本体の前記蓋と対向する第2位置に取り付けられた第2検知部と、を少なくとも有することを特徴とするロードポート。
【請求項2】
前記複数の距離情報検知部は、
前記容器本体に設けられた前記複数の係合孔にそれぞれ係合している係合位置と、前記複数の係合孔との係合が解除された解除位置との間で移動可能に構成された複数の係合爪に対応してそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載のロードポート。
【請求項3】
前記複数の距離情報検知部の各々は、前記複数の距離情報検知部の各々と前記蓋との接触の有無を検知する接触センサを有し、
前記ドア機構は、前記ドア本体の位置を制御可能に構成されたステッピングモータを有し、
前記載置部を前記ドア本体側へ付勢可能に構成されたエアシリンダ、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のロードポート。
【請求項4】
前記容器の内部空間を満たしている第1気体を、前記第1気体とは別の第2気体に置換可能に構成された置換部、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のロードポート。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のロードポートにおいて、前記蓋が前記ドア本体に対して傾いているか否か判断する、蓋の傾き検知方法であって、
前記複数の距離情報検知部の全てによって、前記蓋と前記ドア本体との距離が正常であることを示す情報が検知された場合に、前記蓋が前記ドア本体に対して傾いていないと判断し、
前記複数の距離情報検知部のうちいずれか1つ以上によって、前記蓋と前記ドア本体との距離が異常であることを示す情報が検知された場合に、前記蓋が前記ドア本体に対して傾いていると判断することを特徴とする蓋の傾き検知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の蓋を開閉するロードポート、及び当該ロードポートにおける蓋の傾き検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1、2及び3には、ウェハが収容されたポッド(以下、容器)の蓋を開閉するためのロードポート装置(以下、ロードポート)が開示されている。容器は、側面に開口が形成された容器本体と、開口を開閉可能に設けられた蓋とを有する。蓋は、容器本体の開口の近傍に形成された係合孔に係合する係合爪と、係合爪を伸縮させるためのラッチ機構とを有する。ロードポートは、蓋が通過可能な開口が形成されたフレーム(以下、仕切壁)と、仕切壁の開口近傍に配置された容器の蓋を容器本体に脱着するドア機構と、を有する。ドア機構は、吸着保持部と、キーと、移動部とを有する。ドア機構は、蓋を開ける際には、吸着保持部によって蓋を吸着保持し、キーによってラッチ機構を動作させて係合爪を縮めた後(すなわち、蓋を開錠した後)、保持した蓋を移動部によって容器本体から離隔させる。また、ドア機構は、蓋を閉める際には、保持した蓋で容器本体の開口を塞ぎ、ラッチ機構を動作させて係合爪を伸ばした後(すなわち、蓋を施錠した後)、蓋の吸着を解除する。
【0003】
蓋が正常に閉められていない状態で容器が別の場所へ搬送されると、例えば容器の搬送中に、蓋が容器本体から脱落するおそれがある。さらに、容器内に収容されたウェハが容器から落ちてしまうおそれもある。そこで、特許文献1、2及び3に記載のロードポートは、蓋が正常に閉められたかどうかに関する情報を検知するための構成(以下、検知部)をそれぞれ有する。特許文献1において開示された検知部は、仕切壁に取り付けられている。当該検知部は、蓋が容器本体に正常に取り付けられていないことに起因する、ドア機構の構成部材の撓みを検知するように構成されている。特許文献2において開示された検知部は、仕切壁に取り付けられており、異常な位置に存在している蓋を光学的に検知するよう構成されている。特許文献3において開示された検知部は、仕切壁又はドア機構に取り付けられており、容器本体と蓋との段差を検知するように構成されている(段差センサ)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-158343号公報
【特許文献2】特開2011-165719号公報
【特許文献3】特許第4303773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
検知部が仕切壁に設けられた構成では、以下の問題が発生しうる。すなわち、仕切壁が板金で形成されている場合、ロードポートの設置時に歪みが比較的生じやすい。このため、当該歪みの大きさによっては、検知部と蓋との相対位置が意図した相対位置からずれてしまい、誤検知が生じるおそれがある。
【0006】
また、検知部がドア機構に取り付けられている場合でも、特許文献3に開示された段差検知部においては以下の問題が生じうる。すなわち、特許文献1~3には記載されていないが、ロードポートの種類によっては、容器内の気体を清浄なガスに置換することが可能である。このような場合、容器内にガスが注入された際に、容器の内部圧力が上昇して蓋が外側に押され、容器本体と蓋との間にわずかな段差が生じうる。段差検知部によってこのような段差が検知されると、実際には蓋が正常に閉まっているにもかかわらず、異常が生じたと判断されるおそれがある。
【0007】
本発明の目的は、容器において蓋が正常に閉められたかどうかに関する誤検知の発生を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明のロードポートは、搬送対象物を収容するように構成され、側面に容器開口が形成された容器本体と、前記容器開口を開閉可能に構成された蓋と、を有する容器に対する前記蓋の脱着を行うロードポートであって、前記容器本体の内部空間と前記搬送対象物が搬送される搬送空間とを接続するように構成され且つ前記蓋が通過可能に構成されたベース開口が形成され、前記内部空間及び前記搬送空間を外部空間と隔てるように構成された仕切壁と、前記容器本体が載置されるように構成された載置部と、前記容器本体に対する前記蓋の脱着を実行可能に構成されたドア機構と、を備え、前記ドア機構は、前記ベース開口を開閉可能に構成され、前記載置部に載置された前記容器本体に取り付けられている前記蓋と対向するように配置されたドア本体と、前記蓋を前記ドア本体に保持させるように構成された保持部と、前記蓋と前記ドア本体との距離に関する情報をそれぞれ検知するように構成された複数の距離情報検知部を含み、前記保持部に保持された前記蓋と前記ドア本体との傾きに関する情報を検知するように構成された傾き検知部と、を有し、前記複数の距離情報検知部は、前記ドア本体の前記蓋と対向する第1位置に取り付けられた第1検知部と、前記ドア本体の前記蓋と対向する第2位置に取り付けられた第2検知部と、を少なくとも有することを特徴とする。
【0009】
本発明では、第1検知部による検知結果と第2検知部による検知結果が同じである場合、蓋とドア本体とが互いに傾いていないと判断できる。これにより、蓋が容器本体に正常に固定されていると判断できる。一方、第1検知部による検知結果と第2検知部による検知結果が互いに異なっている場合、蓋とドア本体とが互いに傾いていると判断できる。これにより、蓋が容器本体に正常に固定されていないと判断できる。傾き検知部はドア本体に取り付けられているので、当該検知結果は、仕切壁の歪みによる影響を受けない。また、傾き検知部は蓋とドア本体との傾きを検知するものであるため、仮に容器の内部圧力が変化して、蓋と容器本体との相対位置が多少ずれても、当該検知結果は、当該位置ずれによる影響を受けない。したがって、容器において蓋が正常に閉められたかどうかに関する誤検知の発生を抑制できる。
【0010】
第2の発明のロードポートは、前記第1の発明において、前記複数の距離情報検知部は、前記容器本体に設けられた前記複数の係合孔にそれぞれ係合している係合位置と、前記複数の係合孔との係合が解除された解除位置との間で移動可能に構成された複数の係合爪に対応してそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0011】
複数の係合爪のいずれかが、対応する係合孔に正常に係合していない場合、特に当該係合爪の近傍において、蓋の所定方向における位置が正常な位置から大きくずれうる。したがって、当該係合爪に対応する距離情報検知部によって、蓋が正常に閉まっていないことを確実に検知できる。
【0012】
第3の発明のロードポートは、前記第1又は第2の発明において、前記複数の距離情報検知部の各々は、前記複数の距離情報検知部の各々と前記蓋との接触の有無を検知する接触センサを有し、前記ドア機構は、前記ドア本体の位置を制御可能に構成されたステッピングモータを有し、前記載置部を前記ドア本体側へ付勢可能に構成されたエアシリンダ、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明では、距離情報検知部が接触センサを有するため、接触センサを介してドア本体と蓋が互いに押され合う。このため、ドア本体が容器側に強く押しつけられた場合、ドア本体又はその周辺の部材が歪んでしまうと、ドア本体と蓋との傾き角度が変わって誤検知を起こすおそれがある。この点、本発明では、ドア本体及び蓋が移動部によって容器本体側に押し付けられたとき、エアシリンダに設けられたピストンロッドが動くことによって、容器本体が載置部とともに移動できる。また、移動部はドア本体の位置を制御可能に構成されているので、容器本体の移動の長さは限られた範囲内に収まる。このため、ドア本体に加えられる力をエアシリンダによって吸収できる。したがって、ドア本体又はその周辺の部材が歪むことを抑制できる。したがって、誤検知を効果的に抑制できる。
【0014】
第4の発明のロードポートは、前記第1又は第2の発明において、前記容器の内部空間を満たしている第1気体を、前記第1気体とは別の第2気体に置換可能に構成された置換部、を備えることを特徴とする。
【0015】
置換部によって容器内の第1気体を第2気体に置き換える際、一般的には、第2気体が容器内に注入されつつ第1気体が容器から排出される。このため、容器内の圧力が外部空間の圧力よりも高くなり、蓋が外側へ押されうる。蓋が外側へ押されると、蓋と容器本体との相対位置が多少ずれうる。この点、本発明において、傾き検知部は蓋とドア本体との傾きを検知するものであるため、仮に蓋と容器本体との相対位置が多少ずれても、傾き検知部による検知結果は、当該位置ずれによる影響を受けない。したがって、誤検知を効果的に抑制できる。
【0016】
第5の発明の蓋の傾き検知方法は、前記第1又は第2の発明のロードポートにおいて、前記蓋が前記ドア本体に対して傾いているか否か判断する、蓋の傾き検知方法であって、前記複数の距離情報検知部の全てによって、前記蓋と前記ドア本体との距離が正常であることを示す情報が検知された場合に、前記蓋が前記ドア本体に対して傾いていないと判断し、前記複数の距離情報検知部のうちいずれか1つ以上によって、前記蓋と前記ドア本体との距離が異常であることを示す情報が検知された場合に、前記蓋が前記ドア本体に対して傾いていると判断することを特徴とする。
【0017】
本発明のように、蓋のドア本体に対する傾きを検知することによって、容器において蓋が正常に閉められたかどうか判断できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施形態に係るロードポートを備えるEFEM及びその周辺の概略的な平面図である。
【
図3】(a)及び(b)は、FOUPを前後方向において蓋側から見た図である。
【
図4】(a)は、ロードポートの斜視図であり、(b)は、ロードポートの右側面図である。
【
図5】(a)は、ロードポートの正面図であり、(b)は、ロードポートの背面図である。
【
図6】(a)及び(b)は、蓋の開閉機構を示す説明図である。
【
図7】(a)及び(b)は、ロードポートの動作を示す説明図である。
【
図8】(a)及び(b)は、ロードポートの動作を示す説明図である。
【
図9】(a)及び(b)は、接触センサを示す説明図である。
【
図10】(a)~(d)は、ロードポートの動作を示す説明図である。
【
図11】(a)は、蓋が正常に閉められた状態を示す説明図であり、(b)は、蓋が正常に閉められていない状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の実施の形態について説明する。説明の便宜上、
図1に示す方向を前後左右方向と定義する。すなわち、EFEM(Equipment Front End Module)1と処理装置6とが並べられている方向を前後方向(本発明の所定方向)と定義する。前後方向において、EFEM1側を前側(本発明の所定方向における一方側)と定義する。前後方向において、処理装置6側を後側(本発明の所定方向における他方側)と定義する。前後方向と直交する、複数のロードポート4が並べられる方向を左右方向と定義する。また、前後方向及び左右方向の両方と直交する方向を上下方向(重力が作用する鉛直方向)と定義する。
【0020】
(ロードポート及び周辺の概略構成)
本実施形態に係るロードポート4及び周辺の概略構成について、
図1を参照しつつ説明する。
図1は、ロードポート4を備えるEFEM(Equipment Front End Module)1及びその周辺の概略図である。
図1に示すように、EFEM1は、筐体2と、搬送ロボット3と、複数のロードポート4と、制御装置5とを備える。EFEM1の後側には、処理装置6が配置されている。処理装置6は、半導体基板であるウェハW(本発明の搬送対象物)に所定の処理を施す装置である。所定の処理とは、例えば真空チャンバー内で行われる処理(スパッタリング、ドライエッチングなど)であっても良く、或いは他の処理であっても良い。EFEM1は、筐体2内の搬送空間9に配置された搬送ロボット3によって、ロードポート4に載置されているFOUP(Front-Opening Unified Pod)100と処理装置6との間でウェハWの受渡しを行う。FOUP100は、複数のウェハWを上下方向に並べて収容可能な容器である。FOUP100は、不図示のFOUP搬送装置によって搬送される。搬送装置とロードポート4との間で、FOUP100の受渡しが行われる。
【0021】
筐体2は、ウェハWが搬送される搬送空間9を形成する部材である。搬送空間9は、主に筐体2によって外部空間10と隔てられている。筐体2は、複数のロードポート4及び処理装置6のロードロック室7と接続されるように構成されている。搬送ロボット3は、FOUP100とロードロック室7との間でウェハWを搬送可能に構成されたロボットである。
【0022】
複数のロードポート4は、例えば左右方向に並べて配置され、筐体2の前面に取り付けられている。複数のロードポート4の各々は、FOUP100が載置されるように構成され、且つ、載置されたFOUP100のFOUP本体101(後述。本発明の容器本体)に対して蓋102(後述)を脱着するように構成されている。ロードポート4の構成のより詳細、及びFOUP100の構成のより詳細については後述する。
【0023】
制御装置5は、搬送ロボット3の制御部(不図示)、ロードポート4の制御部47及び処理装置6の制御部(不図示)と電気的に接続されており、これらの制御部との通信を行う。
【0024】
処理装置6は、例えば、ロードロック室7と、処理室8とを有する。ロードロック室7は、ウェハWを一時的に待機させるための部屋である。ロードロック室7は、筐体2の内部に形成された搬送空間9と接続されている。処理室8は、ウェハWに所定の処理を行うための部屋である。
【0025】
(FOUP)
ロードポート4の構成について説明する前に、FOUP100の構成について
図2、
図3(a)及び
図3(b)を参照しつつ説明する。
図2は、FOUP100の斜視図である。
図2に示された前後左右上下方向は、FOUP100がロードポート4に載置されており、且つ蓋102が正常に閉まっていると仮定したときの、説明の便宜上の方向である。
図3(a)及び
図3(b)は、FOUP100を前後方向において蓋102側(すなわち、後側)から見た図である。
図3(a)は、蓋102が施錠された状態を示す図である。
図3(a)においては、蓋102の一部(図中の右側部分)が断面で示されている。
図3(b)は、蓋102が開錠された状態を示す図である。
図3(b)においても、蓋102の一部(図中の右側部分)が断面で示されている。
【0026】
FOUP100は、概ね直方体形状の容器である。
図2に示すように、FOUP100は、FOUP本体101と、蓋102とを有する。FOUP本体101は、概ね直方体形状を有する。FOUP本体101は、FOUP100の内部空間Sf(
図4(b)参照)を囲う外壁部111と、FOUP本体101の1つの側面に設けられた開口部112とを有する。開口部112には、前後方向から見たときに概ね長方形状の開口113(本発明の容器開口)が形成されている。
図3(a)及び
図3(b)に示すように、開口部112の内周面のうち上側の面の左側部分には、上側へ延びた係合孔114が形成されている。同様に、開口部112の内周面のうち下側の面の左側部分には、下側へ延びた係合孔115が形成されている。開口部112の内周面のうち上側の面の右側部分には、上側へ延びた係合孔116が形成されている。開口部112の内周面のうち下側の面の右側部分には、下側へ延びた係合孔117が形成されている。
【0027】
FOUP本体101の底部には、ガス供給弁118と、ガス排出弁119とが形成されている(
図4(b)参照)。ガス供給弁118は、例えば窒素などの不活性ガスをFOUP100の内部空間Sf(
図4(b)参照)内に供給するための弁である。ガス排出弁119は、気体を内部空間Sfから排出するための弁である。
【0028】
蓋102は、開口部112を開閉するように構成されている。蓋102は、蓋本体121と、ラッチ機構122と、ラッチ機構123とを有する。蓋本体121は、概ね板状の中空の部材である。蓋本体121は、後述のドア本体50と前後方向において対向可能な端面121a(本発明の蓋対向面)を有する。端面121aの上下方向における略中央の左側部分には、ラッチ機構122に対応して開口124が形成されている。端面121aの上下方向における略中央の右側部分には、ラッチ機構123に対応して開口125が形成されている。
図3(a)及び
図3(b)に示すように、蓋本体121の外周面のうち上側の面の左側部分には、上下方向に貫通し、後述するロックプレート132の上端部が挿通された挿通孔126が形成されている。蓋本体121の外周面のうち下側の面の左側部分には、上下方向に貫通し、後述するロックプレート133の下端部が挿通された挿通孔127が形成されている。蓋本体121の外周面のうち上側の面の右側部分には、上下方向に貫通し、後述するロックプレート142の上端部が挿通された挿通孔128が形成されている。蓋本体121の外周面のうち下側の面の右側部分には、上下方向に貫通し、後述するロックプレート143の下端部が挿通された挿通孔129が形成されている。
【0029】
ラッチ機構122及びラッチ機構123は、蓋102の開錠及び施錠を行うように構成された機構である。ラッチ機構122は、蓋本体121の左側部分に設けられている。ラッチ機構122は、回転板131と、ロックプレート132と、ロックプレート133とを有する。回転板131、ロックプレート132及びロックプレート133の概ね全体は、蓋本体121の内側の空間に収容されている。回転板131は、略円板状の部材である。回転板131は、開口124に対応して、蓋本体121の上下方向における略中央の左側部分に設けられている。回転板131は、前後方向を回転軸方向として、蓋本体121に自転可能に取り付けられている。回転板131の後端面の略中心部には、前後方向から見たときに例えば略長方形状の鍵穴134(
図2参照)が形成されている。回転板131は、鍵穴134に差し込まれる後述のラッチキー65によって回転させられることで、施錠位置(
図3(a)参照)と開錠位置(
図3(b)参照)との間で回転可能である。回転板131の後端面には、正面カム135及び正面カム136が形成されている。正面カム135は、例えば、回転板131の後端面の上側部分に形成された溝状のカムである。正面カム135は、回転板131の周方向において時計回りに延び、且つ回転板131の径方向において内側に延びるように形成されている。正面カム136は、例えば、回転板131の後端面の下側部分に形成された溝状のカムである。正面カム136は、回転板131の周方向において時計回りに延び、且つ回転板131の径方向において内側に延びるように形成されている。
【0030】
ロックプレート132は、開口部112の上端部に係合することによって、蓋102をFOUP本体101に固定するための部材である。ロックプレート132は、例えば上下方向に延びた板状の部材である。ロックプレート132の下端部は、前後方向に延びたカムフォロア137を介して回転板131と接続されている。カムフォロア137は、正面カム135に挿通されている。ロックプレート132の上端部には、係合孔114に挿入される係合爪132aが形成されている。係合爪132aは、回転板131が施錠位置(
図3(a)参照)に位置しているときに係合孔114の中に位置している(係合位置)。係合爪132aは、回転板131が開錠位置(
図3(b)参照)に位置しているときに係合孔114の外側に位置している(解除位置)。
【0031】
ロックプレート133は、開口部112の下端部に係合することによって、蓋102を開口部112に係合させるための部材である。ロックプレート133は、例えば上下方向に延びた板状の部材である。ロックプレート133の上端部は、前後方向に延びたカムフォロア138を介して回転板131と接続されている。カムフォロア138は、正面カム136に挿通されている。ロックプレート133の下端部には、係合孔115に挿入される係合爪133aが形成されている。係合爪133aは、回転板131が施錠位置(
図3(a)参照)に位置しているときに係合孔115の中に位置している(係合位置)。係合爪133aは、回転板131が開錠位置(
図3(b)参照)に位置しているときに係合孔115の外側に位置している(解除位置)。
【0032】
以上の構成を有するラッチ機構122は、回転板131が施錠位置(
図3(a)参照)に位置しているときに、蓋102の左側部分をFOUP本体101に固定することが可能である。ラッチ機構122は、回転板131が開錠位置(
図3(b)参照)に位置しているときに、蓋102の左側部分をFOUP本体101から解放することが可能である。
【0033】
ラッチ機構123は、蓋本体121の右側部分に設けられている。ラッチ機構123は、左右方向における配置位置を除いてラッチ機構122と同じ構成を有するため、以下の説明は比較的簡単なものにとどめる。ラッチ機構123は、回転板141と、ロックプレート142と、ロックプレート143とを有する。回転板141は、開口125に対応して設けられている。回転板141は、後述のラッチキー66が差し込まれる鍵穴144を有する。回転板141は、上側部分に形成された正面カム145と、下側部分に形成された正面カム146とを有する。回転板141は、施錠位置(
図3(a)参照)と開錠位置(
図3(b)参照)との間で回転可能である。ロックプレート142は、カムフォロア147を介して回転板141と接続されている。ロックプレート142の上端部には、係合孔116に挿入される係合爪142aが形成されている。ロックプレート143は、カムフォロア148を介して回転板141と接続されている。ロックプレート143の下端部には、係合孔117に挿入される係合爪143aが形成されている。
【0034】
以上の構成を有するラッチ機構123は、回転板141が施錠位置(
図3(a)参照)に位置しているときに、蓋102の右側部分をFOUP本体101に固定することが可能である。ラッチ機構123は、回転板141が開錠位置(
図3(b)参照)に位置しているときに、蓋102の右側部分をFOUP本体101から解放することが可能である。
【0035】
(ロードポート)
次に、ロードポート4の構成について
図4(a)~
図5(b)を参照しつつ説明する。
図4(a)は、ロードポート4の斜視図である。
図4(b)は、ロードポート4の右側面図である。
図5(a)は、ロードポート4の正面図である。
図5(b)は、ロードポート4の背面図である。
【0036】
上述したように、ロードポート4は、FOUP100が載置されるように構成され、且つ、載置されたFOUP100のFOUP本体101に対して蓋102を脱着するように構成されている。ロードポート4は、ベース41(本発明の仕切壁)と、ドア機構42と、支持フレーム43と、載置部44と、エアシリンダ45と、複数のクランプ機構46と、制御部47とを有する。
【0037】
ベース41は、前後方向から見たときに略長方形状の平板状の部材である。ベース41は、上下方向に延びるように配置されている。ベース41は、少なくとも搬送空間9を外部空間10と隔てる隔壁の一部を構成している。ベース41の上側部分には、前後方向から見たときに略長方形状の開口41a(本発明のベース開口)が形成されている。開口41aは、FOUP100の蓋102が前後方向に通過できる大きさを有する。また、開口41aは、後述のドア本体50によって開閉される大きさを有する。ベース41は、例えば板金によって形成されている。なお、ベース41は、EFEM1に据え付けられる際に、所定の公差の範囲内で若干歪む可能性がある。
【0038】
ドア機構42は、蓋102の吸着保持、蓋102の開錠及び施錠、並びに蓋102の移動を実行可能に構成されている。ドア機構42のより具体的な構成については後述する。
【0039】
支持フレーム43は、載置部44を支持するための部材である。支持フレーム43は、上下方向から見たときに略長方形状である。支持フレーム43は、ベース41に固定されている。支持フレーム43は、ベース41の上下方向における途中部から前側に突出するように配置されている。
【0040】
載置部44は、FOUP100が載置される台状の部材である。載置部44は、支持フレーム43に支持されている。載置部44は、支持フレーム43に対して前後方向に移動可能に構成されている。載置部44は、FOUP100がFOUP搬送装置(不図示)との間で受渡しされることが可能な受渡位置と、受渡位置よりも前側の蓋開閉位置との間で移動可能に構成されている。載置部44には、位置決めピン44aと、ロック爪44bと、ガス注入ノズル44cと、ガス排出ノズル44dとが設けられている。位置決めピン44aは、FOUP100の位置決めを行うための部材である。ロック爪44bは、FOUP100の載置部44への固定(ロック)及び固定の解除(アンロック)を行うための部材である。ガス注入ノズル44cは、FOUP100の内部空間Sfに不活性ガスを供給するためのノズルである。ガス注入ノズル44cは、バルブ44eを介して不活性ガスの供給ポート(不図示)に接続されている。ガス注入ノズル44cは、ガス供給弁118に連結されることが可能に構成されている。ガス排出ノズル44dは、FOUP100の内部空間Sfからガスを排出するためのノズルである。ガス排出ノズル44dは、バルブ44fを介してガスの排出ポート(不図示)に接続されている。ガス排出ノズル44dは、ガス排出弁119に連結されることが可能に構成されている。ガス注入ノズル44c及びガス排出ノズル44dは、本発明の置換部に相当する。
【0041】
エアシリンダ45は、載置部44を前後方向に移動させるように構成されている。エアシリンダ45は、シリンダ本体(不図示)とピストンロッド(不図示)とを有する。シリンダ本体には圧縮空気が供給及び排出される。ピストンロッドは、前後方向に伸縮するように配置され、圧縮空気の作用によって伸縮する。エアシリンダ45は、載置部44が蓋開閉位置に位置しているとき、載置部44を後側へ付勢する付勢部として機能する。
【0042】
複数のクランプ機構46は、FOUP100を把持してベース41に密着させるように構成されている。
【0043】
制御部47は、不図示のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える。制御部47は、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUによってロードポート4の各機構を制御する。また、制御部47は、EFEM3の制御装置5との間で通信を行う。
【0044】
(ドア機構の構成)
ドア機構42の構成について、
図4(a)~
図6(b)を参照しつつ説明する。
図6(a)及び
図6(b)は、後述の鍵開閉機構52の背面図である。
図6(a)は、回転板131、141を施錠位置(
図3(a)参照)に位置させているときの鍵開閉機構52の状態を示す説明図である。
図6(b)は、回転板131、141を開錠位置(
図3(b)参照)に位置させているときの鍵開閉機構52の状態を示す説明図である。
【0045】
図4(b)に示すように、ドア機構42は、ドア本体50と、複数の吸着保持部51(本発明の保持部)と、鍵開閉機構52と、ドア支持部53と、ガイドレール54と、昇降ブロック55と、ガイドレール56と、モータ57(本発明の移動部)と、モータ58とを有する。ドア本体50は、前後方向から見たときに略長方形状の板状の部材である。ドア本体50は、蓋本体121の端面121aと前後方向において対向可能な前端面50aを有する。前端面50aを含む仮想的な仮想平面Pが、本発明の仮想平面に相当する。ドア本体50は、ドア支持部53に支持されている。
【0046】
複数の吸着保持部51は、蓋102をドア本体50に吸着させて保持するためのものである。複数の吸着保持部51の各々は、ドア本体50の前端面50aに形成されている。複数の吸着保持部51は、不図示の配管を介して不図示の真空ポンプに接続されている。真空ポンプが動作すると、配管の内部に負圧が生じ、蓋102がドア本体50に吸着されて保持される。
【0047】
鍵開閉機構52は、蓋102の開錠及び施錠を行うように構成されている。
図6(a)及び
図6(b)に示すように、鍵開閉機構52は、例えば、エアシリンダ61と、移動部材62と、アーム63、64と、ラッチキー65、66とを有する。エアシリンダ61は、例えば左右方向に伸縮可能なピストンロッド61aを有する。ピストンロッド61aは、エアシリンダ61への圧縮空気の供給又はエアシリンダ61からの圧縮空気の排出に応じて、待機状態(
図6(a)参照)と突出状態(
図6(b)参照)との間で状態が切り換えられる。移動部材62は、ピストンロッド61aの先端部に固定され、ピストンロッド61aと一体的に左右方向に移動する。移動部材62は、エアシリンダ61よりも上側へ突出した第1部材62aと、第1部材62aの上端部に固定された第2部材62bとを有する。第2部材62bは、左右方向に沿って延びた棒状の部材である。アーム63は、第2部材62bの左端部に揺動可能に取り付けられている。アーム64は、第2部材62bの右端部に揺動可能に取り付けられている。ラッチキー65は、アーム63の先端部に固定され、ドア本体50に回転可能に支持されている。ラッチキー66は、アーム64の先端部に固定され、ドア本体50に回転可能に支持されている。ピストンロッド61aの状態が待機状態であるとき、ラッチキー65、66は鍵穴134、144(
図2参照)にそれぞれ差し込まれることが可能である。ピストンロッド61aの状態が待機状態と突出状態との間で切り換えられることにより、ラッチキー65、66は、回転板131、141をそれぞれ施錠位置(
図3(a)参照)と開錠位置(
図3(b)参照)との間で回転させることができる。
【0048】
ドア支持部53は、ドア本体50を支持する部材である。ドア支持部53は、搬送空間9において、搬送ロボット3の可動範囲の外側に配置されている。ドア支持部53には、ドア本体50が不図示の固定具によって固定されている。ドア支持部53は、上下方向に延びている。ドア支持部53は、ガイドレール54によって前後方向に移動可能に支持されている。ドア支持部53は、モータ57によって前後方向に移動駆動される。ドア支持部53は、前後方向に移動させられることによって、ドア本体50を閉止位置(
図7(b)参照))と開放位置(
図8(a)参照)との間で移動させる。閉止位置は、ドア本体50がベース41の開口41aを塞いでいるときのドア本体50の位置である。開放位置は、ドア本体50が開口41aを開放しているときのドア本体50の位置である。
【0049】
ガイドレール54は、ドア支持部53を前後方向に案内する部材である。ガイドレール54は、昇降ブロック55の上に設けられている。ガイドレール54は、前後方向に延びている。
【0050】
昇降ブロック55は、ドア本体50を上下方向に移動させるための部材である。昇降ブロック55は、搬送空間9において、搬送ロボット3の可動範囲の外側に配置されている。昇降ブロック55は、ガイドレール54によってドア支持部53を移動可能に支持している。昇降ブロック55は、ガイドレール56に沿って上下方向に案内される。昇降ブロック55は、モータ58によって上下方向に移動駆動される。昇降ブロック55は、上下方向に移動させられることによって、ドア本体50を、上述の開放位置と、開放位置よりも下側の退避位置(
図7(b)参照)との間で移動させる。
【0051】
ガイドレール56は、昇降ブロック55を上下方向に案内する部材である。ガイドレール56は、ベース41に設けられている。ガイドレール56は、上下方向に延びている。
【0052】
モータ57は、ドア支持部53を前後方向に移動駆動するように構成されている。モータ57は、例えば公知のステッピングモータである。モータ57は、ドア支持部53の前後方向における位置を制御可能に構成されている。
【0053】
モータ58は、昇降ブロック55を上下方向に移動駆動するように構成されている。モータ58は、例えば公知のステッピングモータである。モータ58は、ドア支持部53の上下方向における位置を制御可能に構成されている。
【0054】
以上の構成を有するロードポート4の動作について、
図7(a)~
図8(b)を参照しつつ説明する。
図7(a)~
図8(b)は、動作中のロードポート4の右側面図である。ここでは、FOUP100が載置部44に載置されてから、蓋102がドア機構42によってFOUP本体101から取り外されるまでのロードポート4の動作を説明する。
【0055】
まず、FOUP100が載置部44に載置される(
図7(a)参照)。このとき、FOUP100は、位置決めピン44aによって位置決めされ、ロック爪44bによって載置部44に固定される。また、ガス注入ノズル44cがガス供給弁118に連結され、ガス排出ノズル44dがガス排出弁119に連結される。
【0056】
制御部47は、エアシリンダ45の動作を制御して、載置部44を受渡位置(
図7(a)参照)から蓋開閉位置(
図7(b))に移動させる。これにより、蓋102の端面121aが、ドア本体50の前端面50aと前後方向において近接した位置で対向する。このとき、ラッチキー65、66(
図4(a)参照)が鍵穴134、144(
図2参照)にそれぞれ差し込まれる。次に、制御部47は、バルブ44e及びバルブ44fを制御して、FOUP100の内部空間Sfに不活性ガス(本発明の第2気体)を供給しつつ、内部空間Sfを満たしていたガス(本発明の第1気体)を内部空間Sfから排出する。これにより、内部空間Sf内のガスが不活性ガスに置き換えられる(このような処理は、一般的にパージ処理とも呼ばれる)。パージ処理が行われているとき、FOUP100内の圧力が外部空間10の圧力よりも高くなり、蓋102が外側(より具体的には後側)へ多少押されうる。なお、パージ処理は、載置部44の蓋開閉位置への移動前に行われても良い。
【0057】
次に、制御部47は、クランプ機構46を制御して、FOUP100をベース41に押し付ける。次に、制御部47は、真空ポンプ(不図示)を制御して、蓋102をドア本体50の吸着保持部51に吸着保持させる。さらに、制御部47は、鍵開閉機構52の動作を制御して、蓋102の開錠を行う。
【0058】
次に、制御部47は、モータ57を制御して、ドア本体50を閉止位置(
図7(b)参照))から開放位置(
図8(a)参照)に移動させる。これにより、蓋102がFOUP本体101から取り外される。このとき、内部空間Sfと搬送空間9が、開口113及び開口41aを介して接続される。内部空間Sf及び搬送空間9は、ベース41等によって外部空間10と隔てられている。さらに、制御部47は、モータ58を制御して、ドア本体50を開放位置から退避位置(
図8(b)参照)に移動させる。これにより、内部空間Sfと搬送空間9との間でウェハWの受渡しが可能になる。言い換えれば、ウェハWが内部空間Sfと処理装置6との間で受け渡されることが可能になる。処理装置6によって、全ての(又は一部の)ウェハWに対して所定の処理が順次施される。処理が施されたウェハWは、内部空間Sfに戻される。
【0059】
ウェハWの処理が完了した後、制御部47は、蓋102を開けるときとは逆の動作をドア機構42等に行わせる。すなわち、制御部47は、ドア本体50を退避位置から開放位置へ移動させ、さらに開放位置から閉止位置へ移動させる。次に、制御部47は、鍵開閉機構52の動作を制御して、蓋102の施錠を行う。また、制御部47は、上述したパージ処理を再び行う。制御部47は、蓋102のドア本体50への吸着を解除する(吸着解除)。その後、制御部47は、載置部44を蓋開閉位置から受渡位置に移動させる。
【0060】
ここで、蓋102が正常に閉められていない状態でFOUP100が別の場所へ搬送されると、FOUP100の搬送中に蓋102がFOUP本体101から脱落するおそれがある。さらに、FOUP100内に収容されたウェハがFOUP100から落ちてしまうおそれもある。そこで、蓋102が正常に閉められたかどうかに関する情報を検知するための種々の構成が検討されているものの、従来の構成では誤検知が発生する懸念がある。本実施形態では、誤検知の発生を抑制するため、ロードポート4は以下の構成を備える。
【0061】
(検知センサ)
まず、蓋102が正常に閉められたかどうかに関する情報を検知するための構成について、
図9(a)及び
図9(b)を参照しつつ説明する。
図9(a)は、ドア本体50の正面図である。
図9(b)は、後述する複数の接触センサ80の1つ及びその周辺の側断面図である。より具体的には、
図9(b)は、代表として接触センサ80RD及びその周辺の構成を示した図である。
【0062】
図9(a)に示すように、ロードポート4は、傾き検知部70を有する。傾き検知部70は、蓋102のドア本体50に対する傾きに関する情報を検知するためのものである。傾き検知部70は、複数の接触センサ80(本発明の距離情報検知部)を有する。複数の接触センサ80は、ドア本体50に取り付けられている。本実施形態における例として、4つの接触センサ80が設けられている。
【0063】
4つの接触センサ80は、4つの係合爪132a、133a、142a、143a(
図3(a)等参照)に対応してそれぞれ設けられている。ドア本体50の上端部の左側部分には、係合爪132aに対応して、前後方向から見たときに係合爪132aが配置される位置の近傍に接触センサ80LUが配置されている。ドア本体50の下端部の左側部分には、係合爪133aに対応して、前後方向から見たときに係合爪133aが配置される位置の近傍に接触センサ80LDが配置されている。ドア本体50の上端部の右側部分には、係合爪142aに対応して、前後方向から見たときに係合爪142aが配置される位置の近傍に接触センサ80RUが配置されている。ドア本体50の下端部の右側部分には、係合爪143aに対応して、前後方向から見たときに係合爪143aが配置される位置の近傍に接触センサ80RDが配置されている。
【0064】
接触センサ80LU、80RU、80LD、80RDは、仮想平面P上で互いに異なる位置に配置されている。具体例として、接触センサ80LU、80RUと、接触センサ80LD、80RDとは、上下方向において互いに異なる位置に配置されている。より具体的には、接触センサ80LU、80RUと、接触センサ80LD、80RDとは、ドア本体50の上下方向における中心を通る仮想直線VL1を挟んで互いに反対側に配置されている。説明の便宜上、本実施形態では、接触センサ80LUと接触センサ80RUとをまとめたものが、本発明の第1検知部に相当する。接触センサ80LDと接触センサ80RDとをまとめたものが、本発明の第2検知部に相当する。第1検知部の位置が、本発明の第1位置に相当する。第2検知部の位置が、本発明の第2位置に相当する。第1位置と第2位置とは、仮想平面P上で互いに異なっている。
【0065】
また、接触センサ80LU、80LDと、接触センサ80RU、80RDとは、左右方向において互いに異なる位置に配置されている。より具体的には、接触センサ80LU、80LDと、接触センサ80RU、80RDとは、ドア本体50の左右方向における中心を通る仮想直線VL2を挟んで互いに反対側に配置されている。
【0066】
図9(b)に示すように、接触センサ80は、例えば、センサ本体81と、パイプ82と、接触子83と、ばね84と、固定具85とを有する。センサ本体81は、蓋102と接触子83との接触の有無に関する信号(以下、接触信号)を制御部47に送信するように構成されている。センサ本体81は、例えばドア本体50の後側に配置されている。センサ本体81は、例えば不図示のスイッチを有する。センサ本体81は、例えば、接触子83の前後方向における位置に応じて、スイッチのオン、オフが切り換わるように構成されている。例えば、接触子83が前側に位置しているときにスイッチがオン状態であり、接触子83が後側に位置しているときにスイッチがオフ状態である構成では、オン状態を示す信号は非接触を示し、オフ状態を示す信号は接触を示す。別の構成として、接触子83が前側に位置しているときにスイッチがオフ状態であり、接触子83が後側に位置しているときにスイッチがオン状態である構成では、オフ状態を示す信号は非接触を示し、オン状態を示す信号は接触を示す。
【0067】
パイプ82は、前後方向に沿って延びた部材である。パイプ82は、例えばセンサ本体81の先端部に取り付けられている。パイプ82は、接触子83を前後方向に案内するように構成されている。パイプ82は、センサ本体81の先端部の前側に配置されている。接触子83は、パイプ82によって前後方向に沿って移動可能に支持されている。接触子83の前端部は、ドア本体50よりも前側に突出している。接触子83は、ドア本体50を貫通していても良い。すなわち、ドア本体50を前後方向に貫通する貫通孔50bが形成されていても良い。接触子83は、貫通孔50bに挿通されていても良い。接触子83は、所定の初期位置(非接触位置)と、初期位置よりも後側の接触位置との間で移動可能である(
図9(b)の矢印参照)。ばね84は、接触子83を前側へ(すなわち、初期位置側へ)付勢するように構成されている。ばね84は、例えば公知の圧縮コイルばねである。ばね84は、パイプ82の径方向における外側に配置されている。固定具85は、センサ本体81及びパイプ82等をドア本体50に固定するように構成されている。
【0068】
(蓋が正常に閉まっているか否かの判定)
次に、制御部47が行う、蓋102が正常に閉まっているか否かの判定の方法(すなわち、蓋102の傾き検知方法)について、
図10(a)~
図10(d)、
図11(a)及び
図11(b)を参照しつつ説明する。
図10(a)~
図10(d)は、ロードポート4の動作を示す説明図である。
図11(a)は、蓋102が正常に閉められた状態を示す説明図である。
図11(b)は、蓋102が正常に閉められていない状態を示す説明図である。本実施形態において「蓋102が正常に閉められた状態」とは、蓋102の端面121aがドア本体50の前端面50aと略平行である状態をいう。この状態では、全ての係合爪132a、133a、142a、143aが、それぞれ対応する係合孔114、115、116、117に正常に係合している(
図11(a)参照)と推定することができる。一方、「蓋102が正常に閉められていない状態」とは、蓋102の端面121aがドア本体50の前端面50aに対して傾いている状態をいう。この状態は、いずれか1以上の係合爪132a、133a、142a、143aが、対応する係合孔114、115、116、117に係合していないこと(
図11(b)参照)を意味する。
【0069】
制御部47は、ドア本体50に吸着保持された蓋102をFOUP101に取り付ける過程において、蓋102が正常に閉まっているか否かの判定(以下、正否判定)を行う。上述したように、制御部47は、ドア本体50を退避位置(
図10(a)参照)から開放位置(
図10(b)参照)へ移動させ、さらに開放位置から閉止位置(
図10(c)参照)へ移動させる。制御部47は、ドア本体50を閉止位置へ移動させ終わるまでは正否判定を行わない。制御部47は、ドア本体50を閉止位置へ移動させ終わった段階で正否判定を開始する。より具体的には、制御部47は、ドア本体50を閉止位置へ移動させ終わった後、上述した蓋102の施錠、パージ処理及び吸着解除を行っている間、正否判定を行う。
【0070】
正否判定の具体的な方法について説明する。制御部47は、蓋102の施錠、パージ処理及び吸着解除が完了するまで、複数の接触センサ80から受信した信号に基づき、所定の周期で判定を行う。制御部47は、複数の接触センサ80から受信した信号の全てが接触を示す信号であるとき、蓋102が正常に閉まっていると判定する。これは、正否判定が行われている間、蓋102の端面121aがドア本体50の前端面50aと略平行であり、全ての接触センサ80が蓋102によって押されていることを意味する(
図11(a)参照)。言い換えれば、この場合、複数の接触センサ80の全てによって、蓋102とドア本体50との前後方向における距離が正常であることを示す情報が検知されている。
【0071】
一方、制御部47は、蓋102の施錠、パージ処理及び吸着解除が完了するまでの間に、複数の接触センサ80のうちいずれか1以上から受信した信号が非接触を示す信号であったとき、蓋102が正常に閉まっていないと判定する。これは、正否判定が行われている間、蓋102の端面121aがドア本体50の前端面50aに対して傾いていることを意味する。言い換えれば、この場合、複数の接触センサ80のいずれか1つ以上によって、蓋102とドア本体50との前後方向における距離が異常であることを示す情報が検知されている。
【0072】
なお、制御部47は、個々の接触センサ80による検知結果について正否判定を行うのではなく、全ての接触センサ80から受信する信号を総合的に考慮して、蓋102全体に関する正否判定を行う。これは、蓋102のうち正常に閉まっていない部分が接触センサ80に接触し、蓋102のうち正常に閉まっている部分が接触センサ80に接触していない可能性もあるためである。例えば
図11(b)に示すように、蓋102の係合爪132a又は係合爪142aがFOUP本体101と正常に係合しておらず、蓋102の上側部分が下側部分よりも前側に位置している場合を想定する。このとき、蓋102の上側部分が接触センサ80LU及び接触センサ80RUに接触している。一方、この場合、係合爪133a及び係合爪143aがFOUP本体101と正常に係合していても、蓋102の下側部分は、接触センサ80LD及び接触センサ80RDに接触していない。このように、ロードポート4においては、蓋102のどの部分が正常に施錠されていないのかまでは判定できないが、蓋102全体が正常に閉まっているかどうか判定できる。
【0073】
なお、正否判定が行われている間、ドア本体50の前後方向における位置は、モータ57によって決まっている。一方、蓋102は、エアシリンダ45によって、載置部44を介して後側へ付勢されている。蓋102は、ドア本体50(及び接触センサ80)によって前側へ押されたとき、載置部44と共に前側へ移動可能である。
【0074】
その後、制御部47は、載置部44を蓋開閉位置から受渡位置に移動させる。制御部47は、ロック爪44bによる載置部44へのFOUP100の固定を解除する。これにより、FOUP100をロードポート4からFOUP搬送装置に引き渡すことが可能になる。
【0075】
以上のように、第1検知部による検知結果と第2検知部による検知結果が同じである場合、蓋102とドア本体50とが互いに傾いていないと判断できる。これにより、蓋102がFOUP本体101に正常に固定されていると判断できる。一方、第1検知部による検知結果と第2検知部による検知結果が互いに異なっている場合、蓋102とドア本体50とが互いに傾いていると判断できる。これにより、蓋102がFOUP本体101に正常に固定されていないと判断できる。傾き検知部70はドア本体50に取り付けられているので、当該検知結果は、ベース41の歪みによる影響を受けない。また、傾き検知部70は蓋102とドア本体50との傾きを検知するものであるため、仮にFOUP100の内部圧力が変化して、蓋102とFOUP本体101との相対位置が多少ずれても、当該検知結果は、当該位置ずれによる影響を受けない。したがって、FOUP100において蓋102が正常に閉められたかどうかに関する誤検知の発生を抑制できる。
【0076】
また、複数の接触センサ80は、複数の係合爪132a、133a、142a、143aに対応してそれぞれ設けられている。いずれかの係合爪が、対応する係合孔に正常に係合していない場合、特に当該係合爪の近傍において、蓋102の所定方向における位置が正常な位置から大きくずれうる。したがって、当該係合爪に対応する接触センサ80によって、蓋102が正常に閉まっていないことを確実に検知できる。
【0077】
また、ドア本体50を前後方向に移動させるモータ57は、ドア本体50の前後方向における位置を制御可能に構成されたステッピングモータである。また、蓋102は、エアシリンダ45によって、載置部44を介して後側へ付勢されている。蓋102は、ドア本体50(及び接触センサ80)によって前側へ押されたとき、載置部44と共に前側へ移動可能である。ドア本体50及び蓋102がモータ57によってFOUP本体101側(すなわち、前側)に押し付けられても、FOUP本体101が前側に移動できる。また、モータ57はドア本体50の位置を制御可能に構成されているので、仮に蓋102によってFOUP本体101が押されても、FOUP本体101の前後方向における移動の長さは限られた範囲内に収まる。このため、ドア本体50に加えられる力をエアシリンダ45によって吸収できる。したがって、ドア本体50又はその周辺の部材が歪むことを抑制できる。したがって、誤検知を効果的に抑制できる。
【0078】
また、傾き検知部70は蓋102とドア本体50との傾きを検知するものであるため、仮にパージ処理が行われている際に蓋102とFOUP本体101との相対位置が多少ずれても、傾き検知部70による検知結果は、当該位置ずれによる影響を受けない。したがって、誤検知を効果的に抑制できる。
【0079】
次に、前記実施形態に変更を加えた変形例について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
【0080】
(1)前記実施形態において、説明の便宜上、接触センサ80LUと接触センサ80RUとをまとめたものが本発明の第1検知部に相当し、接触センサ80LDと接触センサ80RDとをまとめたものが本発明の第2検知部に相当するものとした。しかしながら、これには限られない。例えば、接触センサLUと接触センサLDとをまとめたものが本発明の第1検知部に相当し、接触センサRUと接触センサRDとをまとめたものが本発明の第2検知部に相当するものとしても良い。或いは、上述した4つの接触センサ80のうち任意の1つが本発明の第1検知部に相当し、別の任意の1つが本発明の第2検知部に相当するものとしても良い。
【0081】
(2)前記までの実施形態において、傾き検知部70は4つの接触センサ80を有するものとした。しかしながら、接触センサ80の数は、これには限られない。接触センサ80の数は、例えば2つであっても良い。一例として、ドア本体50の上端部に配置された接触センサ80RUと、ドア本体50の下端部に配置された接触センサ80RDとが設けられていても良い。この場合、仮想平面P内において、接触センサ80RUが設けられた位置が本発明の第1位置に相当する。接触センサ80RUが、本発明の第1検知部に相当する。仮想平面P内において、接触センサ80RDが設けられた位置が本発明の第2位置に相当する。接触センサ80RDが、本発明の第2検知部に相当する。別の例として、傾き検知部70は、接触センサ80LUと接触センサ80LDのみを接触センサ80として有していても良い。傾き検知部70は、接触センサ80LUと接触センサ80RUのみを接触センサ80として有していても良い。傾き検知部70は、接触センサ80LDと接触センサ80RDのみを接触センサ80として有していても良い。2つの接触センサ80は、仮想平面P上で仮想直線VL1又は仮想直線VL2を挟んで互いに反対側に配置されていると好ましい。但し、これには限られない。
【0082】
或いは、複数の接触センサ80は、必ずしもいずれかの係合爪に対応して設けられていなくても良い。複数の接触センサ80は、例えば、ドア本体50の左右方向における中央部に配置されていても良い。このように、複数の接触センサ80は、仮想平面P内において複数の係合爪から離れた位置に配置されていても良い。この場合、複数の接触センサ80の1つはドア本体50の上端部に配置され、複数の接触センサ80の別の1つはドア本体50の下端部に配置されていても良い。或いは、複数の接触センサ80は、例えば、ドア本体50の上下方向における中央部に配置されていても良い。この場合、複数の接触センサ80の1つはドア本体50の左端部に配置され、複数の接触センサ80の別の1つはドア本体50の右端部に配置されていても良い。
【0083】
(3)前記までの実施形態において、傾き検知部70は複数の接触センサ80を有するものとした。しかしながら、これには限られない。傾き検知部70は、接触センサ80の代わりに複数の光学センサ(不図示)を有していても良い。各光学センサは、不図示の発光部及び受光部を有し、蓋102とドア本体50との距離に関する情報を検知可能に構成されていても良い。或いは、傾き検知部70は、不図示のカメラを有していても良い。
【0084】
(4)前記までの実施形態において、ドア本体50がモータ57によって前後方向に移動駆動され、載置部44がエアシリンダ45によって前後方向に移動駆動されるものとした。しかしながら、ドア本体50及び載置部44を移動させる移動手段は、これには限られない。
【0085】
(5)前記までの実施形態において、ロードポート4はパージ処理が行われることが可能に構成されているものとした。しかしながら、これには限られない。ロードポート4は、パージ処理を行うための構成を備えていなくても良い。
【0086】
(6)前記までの実施形態において、ロードポート4は制御部47を有するものとした。しかしながら、これには限られない。例えば、EFEM3の制御装置5がロードポート4を制御しても良い。
【0087】
(7)不活性ガスとして、窒素以外のガスがFOUP100に注入されても良い。ロードポート4に載置される容器は、FOUP100に限られない。例えば、工場間で基板を輸送するためのFOSB(Front Opening Shipping Box)がロードポート4に載置されても良い。ロードポート4は、EFEM3以外の設備に搭載されていても良い。
【符号の説明】
【0088】
4 ロードポート
9 搬送空間
10 外部空間
41 ベース(仕切壁)
41a 開口(ベース開口)
42 ドア機構
44 載置部
44c ガス注入ノズル(置換部)
44d ガス排出ノズル(置換部)
45 エアシリンダ
50 ドア本体
51 吸着保持部(保持部)
57 モータ(移動部)
70 傾き検知部
80 接触センサ(距離情報検知部)
80RD 接触センサ(第2検知部)
80RU 接触センサ(第1検知部)
100 FOUP(容器)
101 FOUP本体(容器本体)
102 蓋
113 開口(容器開口)
114 係合孔
115 係合孔
116 係合孔
117 係合孔
132a 係合爪
133a 係合爪
142a 係合爪
143a 係合爪
Sf 内部空間
W ウェハ(搬送対象物)