(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072373
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】振動片及び振動デバイス
(51)【国際特許分類】
H03H 9/19 20060101AFI20240521BHJP
【FI】
H03H9/19 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183126
(22)【出願日】2022-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】松川 典仁
(72)【発明者】
【氏名】松尾 敦司
(72)【発明者】
【氏名】磯畑 健作
【テーマコード(参考)】
5J108
【Fターム(参考)】
5J108AA01
5J108BB02
5J108CC04
5J108CC10
5J108DD02
5J108EE03
5J108EE07
5J108EE18
5J108GG03
(57)【要約】
【課題】支持応力による振動への影響を低減し、且つ、スプリアス振動を抑制する振動片及び振動デバイスを提供する。
【解決手段】振動片20は、第1主面21a、第2主面21b、ならびに第1励振電極31及び第2励振電極32によって挟まれて厚み滑り振動する励振部24、を含み、平面視で矩形の振動部21と、振動部21のコーナー部から第1方向に延出する連結腕22と、一方の端部側の側面が連結腕22に接続され、第1方向と交差する第2方向に延在する支持腕23と、を備え、支持腕23は、第1励振電極31と電気的に接続され、接着部材50を介して容器10に接着される第1支持電極36を含み、第2方向に沿った連結腕22の幅Wは、第1方向及び第2方向に交差する第3方向に沿った励振部24の厚さTの4倍以上であり、且つ、第2方向に沿った支持腕23の連結腕22側の端部から第1支持電極36までの長さL以下である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1主面、前記第1主面と表裏関係にある第2主面、ならびに前記第1主面に設けられた第1励振電極及び前記第2主面に設けられた第2励振電極によって挟まれて厚み滑り振動する励振部、を含み、平面視で矩形の振動部と、
前記振動部のコーナー部から第1方向に延出する連結腕と、
一方の端部側の側面が前記連結腕に接続され、前記第1方向と交差する第2方向に延在する支持腕と、を備え、
前記支持腕は、前記第1励振電極と電気的に接続され、接着部材を介して容器に接着される第1支持電極を含み、
前記第2方向に沿った前記連結腕の幅は、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿った前記励振部の厚さの4倍以上であり、且つ、前記第2方向に沿った前記支持腕の前記連結腕側の端部から前記第1支持電極までの長さ以下である、
振動片。
【請求項2】
前記支持腕は、前記第2励振電極と電気的に接続され、前記第1支持電極より前記第2方向側に位置する第2支持電極をさらに含む、
請求項1に記載の振動片。
【請求項3】
前記第2方向に沿った前記連結腕の幅は、前記第3方向に沿った前記励振部の厚さの7倍以上である、
請求項1に記載の振動片。
【請求項4】
前記第1方向は、前記振動部の長辺方向であり、前記第2方向は、前記振動部の短辺方向である、
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の振動片。
【請求項5】
前記第1方向は、前記振動部の短辺方向であり、前記第2方向は、前記振動部の長辺方向である、
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の振動片。
【請求項6】
振動片と、前記振動片を収容する容器と、前記振動片と前記容器とを接着する接着部材と、を備え、
前記振動片は、
第1主面、前記第1主面と表裏関係にある第2主面、ならびに前記第1主面に設けられた第1励振電極及び前記第2主面に設けられた第2励振電極によって挟まれて厚み滑り振動する励振部、を含み、平面視で矩形の振動部と、
前記振動部のコーナー部から第1方向に延出する連結腕と、
一方の端部側の側面が前記連結腕に接続され、前記第1方向と交差する第2方向に延在する支持腕と、を備え、
前記支持腕は、前記第1励振電極と電気的に接続され、前記接着部材を介して前記容器に接着される第1支持電極を含み、
前記第2方向に沿った前記連結腕の幅は、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿った前記励振部の厚さの4倍以上であり、且つ、前記第2方向に沿った前記支持腕の前記連結腕側の端部から前記第1支持電極までの長さ以下である、
振動デバイス。
【請求項7】
前記支持腕は、前記接着部材を介して前記容器に接着される第1支持主面と、前記第1支持主面と表裏関係にある第2支持主面と、前記第2励振電極と電気的に接続されて前記第1支持電極より前記第2方向側に位置する第2支持電極と、を含み、
前記第1支持電極及び前記第2支持電極は、前記第1支持主面に設けられており、
前記接着部材は、第1接着剤と、前記第1接着剤から離間して配置された第2接着剤と、を含み、
前記第1接着剤及び前記第2接着剤は、導電性接着剤であり、
前記第1支持電極は、前記第1接着剤を介して前記容器と接着され、
前記第2支持電極は、前記第2接着剤を介して前記容器と接着される、
請求項6に記載の振動デバイス。
【請求項8】
前記支持腕は、前記接着部材を介して前記容器に接着される第1支持主面と、前記第1支持主面と表裏関係にある第2支持主面と、前記第2励振電極と電気的に接続された第2支持電極と、を含み、
前記第1支持電極は、前記第1支持主面に設けられており、
前記第2支持電極は、前記第2支持主面に設けられており、
前記接着部材は、導電性接着剤であり、
前記第1支持電極は、前記接着部材を介して前記容器に電気的に接続されており、
前記第2支持電極は、ボンディングワイヤーを介して前記容器に電気的に接続されている、
請求項6に記載の振動デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動片及び振動デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、一対の励振電極が設けられた振動部と、振動部から離間して伸びる支持部と、支持部の一端と振動部の端部とを連結するように伸びる連結部と、を備え、一対の励振電極から支持部の接合面までそれぞれ引出電極が引き出された構成とすることで、支持応力による振動への影響が抑制された圧電振動片が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の圧電振動片は、主振動である厚み滑り振動への支持応力による影響を抑制することはできるが、スプリアス振動を効率的に逃すような連結部の幅については一切考慮されていない。そのため、スプリアス振動によって主振動の振動特性が悪化する虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
振動片は、第1主面、前記第1主面と表裏関係にある第2主面、ならびに前記第1主面に設けられた第1励振電極及び前記第2主面に設けられた第2励振電極によって挟まれて厚み滑り振動する励振部、を含み、平面視で矩形の振動部と、前記振動部のコーナー部から第1方向に延出する連結腕と、一方の端部側の側面が前記連結腕に接続され、前記第1方向と交差する第2方向に延在する支持腕と、を備え、前記支持腕は、前記第1励振電極と電気的に接続され、接着部材を介して容器に接着される第1支持電極を含み、前記第2方向に沿った前記連結腕の幅は、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿った前記励振部の厚さの4倍以上であり、且つ、前記第2方向に沿った前記支持腕の前記連結腕側の端部から前記第1支持電極までの長さ以下である。
【0006】
振動デバイスは、振動片と、前記振動片を収容する容器と、前記振動片と前記容器とを接着する接着部材と、を備え、前記振動片は、第1主面、前記第1主面と表裏関係にある第2主面、ならびに前記第1主面に設けられた第1励振電極及び前記第2主面に設けられた第2励振電極によって挟まれて厚み滑り振動する励振部、を含み、平面視で矩形の振動部と、前記振動部のコーナー部から第1方向に延出する連結腕と、一方の端部側の側面が前記連結腕に接続され、前記第1方向と交差する第2方向に延在する支持腕と、を備え、前記支持腕は、前記第1励振電極と電気的に接続され、前記接着部材を介して前記容器に接着される第1支持電極を含み、前記第2方向に沿った前記連結腕の幅は、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿った前記励振部の厚さの4倍以上であり、且つ、前記第2方向に沿った前記支持腕の前記連結腕側の端部から前記第1支持電極までの長さ以下である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態に係る振動デバイスの構成を示す平面図。
【
図4】連結腕の幅とスプリアスQ値との関係を示す図。
【
図5】連結腕の幅と支持電極の位置関係とを示す平面図。
【
図6】第2実施形態に係る振動デバイスの構成を示す平面図。
【
図7】第3実施形態に係る振動デバイスの構成を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1.第1実施形態
先ず、第1実施形態に係る振動デバイス1について、
図1~
図3を参照して説明する。本実施形態の振動デバイス1では、振動片20としてATカットの水晶振動片を一例として挙げ説明する。
【0009】
尚、
図1において、振動デバイス1の内部構成を説明する便宜上、リッド13を取り外した状態を図示している。また、振動片20としてのATカット水晶振動片は、XZ面の主面がX、Y、Zの結晶軸のX軸を中心としてZ軸からY軸方向に約35度15分傾斜されている。以下の説明では、ATカット水晶振動片の軸方向を基準とし、傾斜された新たな軸をY’軸及びZ’軸として用い、
図4を除く各図には、説明の便宜上、互いに直交するX軸、Y’軸、及びZ’軸を図示している。また、X軸に沿った方向を「X方向」、振動片20の厚み方向であるY’軸に沿った方向を「Y’方向」、Z’軸に沿った方向を「Z’方向」と言う。また、各軸の矢印側を「プラス側」、矢印と反対側を「マイナス側」とも言う。また、Y’方向のプラス側を「上」、Y’方向のマイナス側を「下」とも言う。また、本明細書では、第1方向がX方向又はプラスX方向であり、第1方向と交差する第2方向がZ’方向又はマイナスZ’方向であり、第1方向及び第2方向と交差する第3方向がY’方向又はプラスY’方向である。
【0010】
本実施形態の振動デバイス1は、
図1、
図2、及び
図3に示すように、振動片20と、振動片20を収容する容器10と、振動片20と容器10とを接着する接着部材50と、を有する。
【0011】
振動片20は、Y’方向から見た平面視で矩形の振動部21と、振動部21のプラスZ’方向側でプラスX方向の端部であるコーナー部から第1方向であるプラスX方向に延出する連結腕22と、一方の端部側の側面が連結腕22のプラスX方向の端部に接続され、第1方向と交差する第2方向であるマイナスZ’方向に延在する支持腕23と、を含む。
【0012】
振動部21は、平面視でX方向を長辺方向とし、Z’方向を短辺方向とする矩形である。また、振動部21は、第1主面21aと、第1主面21aと表裏関係にある第2主面21bと、を有し、第1主面21aに第1励振電極31が設けられ、第2主面21bに第2励振電極32が設けられている。第1励振電極31及び第2励振電極32によって挟まれた領域が励振部24であり、励振部24において、主振動である厚み滑り振動を励振させることができる。
【0013】
連結腕22は、振動部21と支持腕23とに挟まれた領域であり、第1連結主面22aと、第1連結主面22aと表裏関係にある第2連結主面22bと、を有し、第1連結主面22aには、第1励振電極31と電気的に接続された第1リード電極33が設けられ、第2連結主面22bには、第2励振電極32と電気的に接続されて第2リード電極34が設けられている。
【0014】
支持腕23は、接着部材50を介して容器10に接着される第1支持主面23aと、第1支持主面23aと表裏関係にある第2支持主面23bと、を有し、連結腕22と反対側の端部側に支持電極35を備えている。支持電極35は、第1支持電極36と、第1支持電極36から離間して配置された第2支持電極37と、を含む。第1支持主面23aには、第1励振電極31と電気的に接続された第1支持電極36と、第2励振電極32と電気的に接続されて第1支持電極36よりマイナスZ’方向側に位置する第2支持電極37と、が設けられている。
【0015】
尚、第1励振電極31と第1支持電極36とは、連結腕22の第1連結主面22aに設けられた第1リード電極33を介して電気的に接続され、第2励振電極32と第2支持電極37とは、連結腕22の第2連結主面22b及び支持腕23の第2支持主面23bに設けられた第2リード電極34を介して電気的に接続されている。また、第1支持主面23aに設けられた第2支持電極37と支持腕23の第2支持主面23bに設けられた第2リード電極34とは、支持腕23の側面に設けられた図示しない側面電極を介して電気的に接続されている。
【0016】
接着部材50は、導電性接着剤であり、第1接着剤51と、第1接着剤51から離間して配置された第2接着剤52と、を含む。また、第1支持電極36は、第1接着剤51を介して容器10と接着され、第2支持電極37は、第2接着剤52を介して容器10と接着されている。尚、具体的には、支持腕23に設けられた第1支持電極36及び第2支持電極37は、それぞれ第1接着剤51及び第2接着剤52を介して容器10に設けられた内部電極14,15に電気的に接続され、且つ、機械的に接合されている。そのため、振動片20は、支持腕23を固定部とする片持ち構造で容器10内に接着される。
【0017】
次に、第2方向であるZ’方向に沿った連結腕22の幅Wの振動特性に及ぼす影響について、
図4及び
図5を参照して説明する。尚、
図4は、第3方向であるY’方向に沿った励振部24の厚さTを基準とした連結腕22の幅Wに対するスプリアスQ値を計算したシミュレーション結果である。また、
図5は、支持電極35等が形成された振動片20である。
【0018】
図4に示すように、板厚比W/Tが4倍以上となると、例えば、基準周波数33MHzで励振部24の厚みTが50μmの場合には、連結腕22の幅Wは、200μmとなり、連結腕22の幅Wが200μm以上では、スプリアスQ値が10,000以下となる傾向を示す。そのため、連結腕22の幅WをY’方向に沿った励振部24の厚さTの4倍以上とするとスプリアスQ値を10,000以下とすることができ、スプリアス振動によって主振動である厚み滑り振動の振動特性の悪化を抑制することができる。
【0019】
また、
図5に示すように、連結腕22の幅WをZ’方向に沿った支持腕23の連結腕22側の端部から第1支持電極36までの長さL以下とすることで、支持強度を保持しつつ、励振部24と接着部材50との間隔を長くすることができ、接着部材50の硬化時の応力や振動片20とベース基板11との線膨張係数の違いにより生じる応力等の支持応力による主振動への影響を低減することができる。
【0020】
従って、連結腕22の幅Wを励振部24の厚さTの4倍以上、且つ、支持腕23の連結腕22側の端部から第1支持電極36までの長さL以下とすることで、スプリアスQ値を10,000以下とし、且つ、支持応力による振動への影響を低減した振動デバイス1を得ることができる。
【0021】
尚、連結腕22の幅Wは、励振部24の厚さTの7倍以上とすることがより好ましい。連結腕22の幅Wを励振部24の厚さTの7倍以上とすることで、スプリアスQ値を8,000以下とすることができ、スプリアス振動によって主振動の振動特性の悪化をより抑制することができる。
【0022】
容器10は、板状の第1基板11aと枠状で収容空間Sを構成する第2基板11bとを積層してなるベース基板11と、振動片20を収容する収容空間Sを覆うリッド13と、ベース基板11とリッド13とを接合し、収容空間Sを気密状態とする接合部材12と、を有する。
【0023】
また、容器10の第1基板11aの上面には、2つの内部電極14,15が設けられており、第1基板11aの下面には、2つの外部端子16,17が設けられている。内部電極14は、外部端子16とは反対側の端部において、第1接着剤51を介して第1支持電極36と電気的に接続され、内部電極15は、外部端子17とは反対側の端部において、第2接着剤52を介して第2支持電極37と電気的に接続されている。尚、内部電極14と外部端子16とは、第1基板11aを貫通する図示しない貫通電極を介して電気的に接続され、内部電極15と外部端子17とは、第1基板11aを貫通する図示しない貫通電極を介して電気的に接続されている。
【0024】
尚、本実施形態では、振動片20としてATカットの水晶振動片を一例として挙げ説明しているが、これに限定することはなく、SCカットの水晶振動片でも構わない。
【0025】
以上で述べたように本実施形態の振動デバイス1は、第2方向であるZ’方向に沿った連結腕22の幅Wが第3方向であるY’方向に沿った励振部24の厚さTの4倍以上であり、且つ、第2方向であるZ’方向に沿った支持腕23の連結腕22側の端部から第1支持電極36までの長さL以下である。そのため、スプリアス振動によって主振動の振動特性が悪化するのを抑制することができ、且つ、支持応力による振動への影響を低減することができる。
【0026】
2.第2実施形態
次に、第2実施形態に係る振動デバイス1aについて、
図6を参照して説明する。
尚、
図6において、振動デバイス1aの内部構成を説明する便宜上、リッド13を取り外した状態を図示している。
【0027】
本実施形態の振動デバイス1aは、振動部21cの短辺方向が第1方向であり、振動部21cの長辺方向が第2方向であること以外は、第1実施形態の振動デバイス1と同様である。尚、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0028】
本実施形態の振動デバイス1aは、
図6に示すように、振動片20aの振動部21cがY’方向から見た平面視で矩形であり、第1方向であるX方向が短辺方向であり、第2方向であるZ’方向が長辺方向である。また、連結腕22は、振動部21cのプラスZ’方向側でマイナスX方向の端部であるコーナー部からプラスZ’方向に延出しており、支持腕23は、連結腕22のプラスZ’方向の端部からプラスX方向に延出している。
【0029】
このような構成とすることで、Z’方向を長辺方向とする振動部21cを有する振動片20aにおいても、第1実施形態で得られる効果と同等の効果を得ることができる。
【0030】
3.第3実施形態
次に、第3実施形態に係る振動デバイス1bについて、
図7を参照して説明する。
尚、
図7において、振動デバイス1bの内部構成を説明する便宜上、リッド13を取り外した状態を図示している。
【0031】
本実施形態の振動デバイス1bは、接着部材50bが1つであり、第2支持電極37bが第2支持主面23bに配置され、第2支持電極37bがボンディングワイヤー55を介して容器10bに電気的に接続され、内部電極14bの位置と内部電極15bの形状が異なること以外は、第1実施形態の振動デバイス1と同様である。尚、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0032】
本実施形態の振動デバイス1bは、
図7に示すように、第2支持電極37bが第2支持主面23bに配置され、第2支持電極37bがボンディングワイヤー55を介して容器10bの内部電極15bと電気的に接続されている。
【0033】
支持腕23は、第1支持主面23a側を導電性接着剤である接着部材50bを介して容器10bに接合されている。より具体的には、第1支持主面23aに設けられた第1支持電極36bが接着部材50bを介して容器10bに設けられた内部電極14bと電気的に接続されている。そのため、振動部21から接着部材50bまでの距離を十分離すことができるので、スプリアスの影響を低減しつつ、支持応力の影響をより抑制することができる。
【0034】
このような構成とすることで、第1実施形態で得られる効果と同等の効果を得ることができる。尚、本実施形態では、1つの接着部材50bで支持腕23を容器10bに接着しているが、支持強度を向上させるために、第1実施形態と同様に2つの接着部材50bで支持腕23を容器10bに接着しても構わない。
【符号の説明】
【0035】
1,1a,1b…振動デバイス、10…容器、11…ベース基板、11a…第1基板、11b…第2基板、12…接合部材、13…リッド、14,15…内部電極、16,17…外部端子、20…振動片、21…振動部、21a…第1主面、21b…第2主面、22…連結腕、22a…第1連結主面、22b…第2連結主面、23…支持腕、23a…第1支持主面、23b…第2支持主面、24…励振部、31…第1励振電極、32…第2励振電極、33…第1リード電極、34…第2リード電極、35…支持電極、36…第1支持電極、37…第2支持電極、50…接着部材、51…第1接着剤、52…第2接着剤、L…長さ、T…厚み、W…幅、S…収容空間。