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  • 特開-発泡樹脂製の鉢内台座 図1
  • 特開-発泡樹脂製の鉢内台座 図2
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  • 特開-発泡樹脂製の鉢内台座 図4
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  • 特開-発泡樹脂製の鉢内台座 図8
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072415
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】発泡樹脂製の鉢内台座
(51)【国際特許分類】
   A01G 9/02 20180101AFI20240521BHJP
【FI】
A01G9/02 101W
A01G9/02 101J
A01G9/02 101G
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183204
(22)【出願日】2022-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】593025619
【氏名又は名称】トーホー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084375
【弁理士】
【氏名又は名称】板谷 康夫
(74)【代理人】
【識別番号】100142077
【弁理士】
【氏名又は名称】板谷 真之
(72)【発明者】
【氏名】近藤 大輔
(72)【発明者】
【氏名】小田 徹
(72)【発明者】
【氏名】一ノ瀬 正孝
【テーマコード(参考)】
2B327
【Fターム(参考)】
2B327ND01
2B327RA03
2B327RA13
2B327VA01
(57)【要約】
【課題】作製が容易で、植木鉢や鉢植えポットの大きさが多少変わったとしても植木鉢への設置や鉢植えポットの保持が可能となった鉢内台座を提供する。
【解決手段】発泡樹脂製の鉢内台座1は、植木鉢Uの内部において鉢植えポットPに植えられた花卉を寄植えするのに用いられ、平板状に形成された基部2と、基部2と一体に形成され基部2の上面から立設された複数の支柱3a、3b、3cと、を備え、支柱3a、3b、3cは、基部2の平面視中心方向に向かって弾性変形可能となっている。この構成によれば、基部2と支柱3とが一体に形成されているので作製が容易で、且つ、支柱3を弾性変形させることで隣り合う支柱3と植木鉢Uの内壁U1との間の距離や基部2に対する支柱3の角度を調整することができるので、植木鉢Uや鉢植えポットPの大きさが多少変わったとしても植木鉢Uへの設置や鉢植えポットPの保持が可能となる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植木鉢の内部において鉢植えポットに植えられた花卉を寄植えするのに用いられる発泡樹脂製の鉢内台座であって、
平板状に形成された基部と、前記基部と一体に形成され該基部の上面から立設された複数の支柱と、を備え、
前記複数の支柱は、前記基部の平面視中心方向に向かって弾性変形可能となっていることを特徴とする鉢内台座。
【請求項2】
前記基部は、隣り合う前記複数の支柱の間に配置され前記鉢植えポットが載置される複数の載置部を有し、
前記複数の載置部は、前記基部の下面からの高さが高い上載置部と、前記上載置部よりも前記基部の下面からの高さが低い下載置部と、を含み、
前記上載置部は、前記基部の平面視中心を通る一の直線に沿って前記下載置部の高さまで掘り込まれた溝を有することを特徴とする請求項1に記載の鉢内台座。
【請求項3】
前記複数の支柱は、それぞれ上面視においてT字状に形成され、T字の縦棒に相当する柱部と、T字の横棒に相当する羽根部と、を有し、
前記柱部は、前記基部の中心から外方に向かう方向に沿って配置され、
前記羽根部は、同方向において前記柱部の外側に配置され、前記基部に向かうにつれて幅狭となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の鉢内台座。
【請求項4】
前記複数の支柱は、それぞれ前記基部の側面と連続した第1の外側面と、前記第1の外側面よりも前記基部に対する斜度の大きい第2の外側面と、を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の鉢内台座。
【請求項5】
一の鉢内台座の隣り合う前記支柱の間に、上下反転した他の鉢内台座の前記支柱が入り込むことにより、一の鉢内台座と他の鉢内台座とが互いに連結保持されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の鉢内台座。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植木鉢の内部において鉢植えポットに植えられた花卉を寄植えするのに用いられる発泡樹脂製の鉢内台座に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、植木鉢において胡蝶蘭等の花卉を寄植えする際には、花卉の植えられた鉢植えポットを植木鉢の内部に複数入れ、これら鉢植えポット間の隙間を細かく砕いた発泡スチロール片等で埋めることにより鉢植えポットを固定していた。しかしながら、この方法では花卉を立体的に美しく配置するには熟練の技術を要し、また、発泡スチロール片等を埋める作業の際に花卉を傷めてしまうことがあった。
【0003】
そこで、複数の鉢植えポットを載置することができる発泡樹脂製の台座を設け、この台座を植木鉢の内部に配置することにより、簡便に花卉を寄植えすることが行われている(例えば、特許文献1参照)。このような鉢内台座は、逆円錐台状に形成された基部と、この基部と一体形成され該基部から上方に立設された複数の支柱と、を備え、隣り合う支柱と植木鉢の内壁との間に鉢植えポットを保持する。
【0004】
また、このような鉢内台座に更に改良を加え、基部と支柱とを別体に形成し、基部に対して支柱を回動可能としたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。このような鉢内台座では、基部に対する支柱の角度を調整することで、植木鉢や鉢植えポットの大きさが多少変わったとしても植木鉢への設置や鉢植えポットの保持が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014-50376号公報
【特許文献2】実用新案登録第3206219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献2に記載されたような鉢内台座では、基部と支柱とが別体になっているので、基部に支柱を組み付ける作業が必要となる等、作業工程が多くなって作製に手間がかかる。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するものであって、作製が容易で、植木鉢や鉢植えポットの大きさが多少変わったとしても植木鉢への設置や鉢植えポットの保持を可能とする鉢内台座を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、植木鉢の内部において鉢植えポットに植えられた花卉を寄植えするのに用いられる発泡樹脂製の鉢内台座であって、平板状に形成された基部と、前記基部と一体に形成され該基部の上面から立設された複数の支柱と、を備え、前記複数の支柱は、前記基部の平面視中心方向に向かって弾性変形可能となっていることを特徴とする。
【0009】
前記基部は、隣り合う前記複数の支柱の間に配置され前記鉢植えポットが載置される複数の載置部を有し、前記複数の載置部は、前記基部の下面からの高さが高い上載置部と、前記上載置部よりも前記基部の下面からの高さが低い下載置部と、を含み、前記上載置部は、前記基部の平面視中心を通る一の直線に沿って前記下載置部の高さまで掘り込まれた溝を有することが好ましい。
【0010】
前記複数の支柱は、それぞれ上面視においてT字状に形成され、T字の縦棒に相当する柱部と、T字の横棒に相当する羽根部と、を有し、前記柱部は、前記基部の中心から外方に向かう方向に沿って配置され、前記羽根部は、同方向において前記柱部の外側に配置され、前記基部に向かうにつれて幅狭となっていることを特徴とする。
【0011】
前記複数の支柱は、それぞれ前記基部の側面と連続した第1の外側面と、前記第1の外側面よりも前記基部に対する斜度の大きい第2の外側面と、を有することが好ましい。
【0012】
一の鉢内台座の隣り合う前記支柱の間に、上下反転した他の鉢内台座の前記支柱が入り込むことにより、一の鉢内台座と他の鉢内台座とが互いに連結保持されることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の鉢内台座によれば、基部と支柱とが一体に形成されているので作製が容易で、且つ、支柱を弾性変形させることで隣り合う支柱と植木鉢の内壁との間の距離や基部に対する支柱の角度を調整することができるので、植木鉢や鉢植えポットの大きさが多少変わったとしても植木鉢への設置や鉢植えポットの保持が可能となる。また、弾性変形する支柱によって鉢植えポットがホールドされるので、簡易な作業により鉢植えポットの設置高さを調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る鉢内台座の花卉及び植木鉢との配置関係を示す斜視図。
図2】(a)は、上記鉢内台座を上方から見た斜視図、(b)は、同鉢内台座を下方から見た斜視図。
図3】(a)は、上記鉢内台座を上方から見た別の斜視図、(b)は、同鉢内台座の側面図。
図4】鉢植えポットが載置された上記鉢内台座を植木鉢内に設置した状態を示す上面図。
図5】上記鉢内台座を植木鉢内に設置した状態を示す側面図。
図6】(a)は、上記鉢内台座を別の植木鉢内に設置する前の状態を示す側面図、(b)は、同鉢内台座を別の植木鉢内に設置した状態を示す側面図。
図7】(a)(b)は、上記鉢内台座を介して高さの異なる花卉を植木鉢内に設置するときの動作を示す側面図。
図8】(a)は、互いに連結した2つの上記鉢内台座を上方から見た斜視図、(b)は、同鉢内台座の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施形態に係る鉢内台座について図面を参照して説明する。図1に示すように、鉢内台座1は、鉢植えポットPに植えられた胡蝶蘭等の花卉Fを複数保持した状態で、植木鉢Uの内部に設置される。植木鉢Uは、図例では底面よりも上部開口が広くなった側面視逆台形状に形成されている。
【0016】
図2(a)(b)に示すように、鉢内台座1は、平板状に形成された基部2と、基部2と一体に形成され基部2の上面21から立設された複数の支柱3と、を備える。鉢内台座1は、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン系の発泡樹脂により形成され、好ましくは、発泡ポリスチレン(EPS(expanded polystyrene))により形成される。
【0017】
支柱3は、図例では、互いに同一形状を有する3つの支柱3a、3b、3cにより構成されている。これら支柱3a、3b、3cは、それぞれ上面視において略T字状に形成され、T字の縦棒に相当する柱部31と、T字の横棒に相当する羽根部32と、を有する。各々の柱部31は、基部2の上面21から立設された略矩形の柱状に形成され、基部2の中心から外方に向かう方向(半径方向)に沿って整列した状態で互いに等間隔をおいて(すなわち120度毎に)配置されている。柱部31は、同半径方向と平行となった一対の側面31a、31aを有する。
【0018】
羽根部32は、上記半径方向において柱部31の外側に配置され、基部2の側面22と連続した第1の外側面32aと、第1の外側面32と連続して第1の外側面32の上側に配置された第2の外側面32bと、これら第1の外側面32a及び第2の外側面32bの裏面を成す内側面32cと、を有する。外側面32bは、第1の外側面32aよりも基部2に対する斜度が大きくなるように形成されている。第1の外側面32a、第2の外側面32b及び内側面32bは、基部2に向かうにつれて、基部2の周方向における幅が狭くなるように形成されている。
【0019】
基部2は、図例では略円板状に形成され、上下方向に撓むことができるような厚み及び強度を有する。発泡樹脂は、一定の弾性を有するが、基部2の厚みが大きいと支柱3の変形が制限される。そのため、基部2の厚みは、15~30mmであることが望ましい。基部2は、隣り合う支柱3、3の間に配置され鉢植えポット(不図示)が載置される複数の載置部4を上面21に有する。載置部4は、それぞれ扇型状に形成され、支柱3aの側面31aと支柱3bの側面31aとに挟まれた載置部4aと、支柱3bの側面31aと支柱3cの側面31aとに挟まれた載置部4bと、支柱3cの側面31aと支柱3aの側面31aとに挟まれた載置部4cと、を含む。
【0020】
また、基部2は、載置部4a、4b、4cに載置された鉢植えポットから流れ出た水を基部2の上面21から排水するための排水部5を有する。排水部5は、基部2の中心を上下方向に貫通して設けられた排水孔51と、基部2の側面22において上下方向に亘って掘り込まれた排水溝52と、を含む。排水溝52は、図例では載置部4a、4b、4cの各々について2つずつ設けられている。
【0021】
図3(a)(b)に示すように、載置部4cは、基部2の下面23からの高さが高い上載置部となっており、載置部4a、4bは、上載置部よりも基部2の下面23からの高さが低い下載置部となっている。上載置部4cは、基部2の厚みを上方向に増加させることで形成され、基部2の中心を通る一の直線Lに沿って設けられた溝6を有する。溝6は、下載置部4a、4bの高さまで掘り込まれている。このような溝6を設けることで、溝6に沿って上載置部4cが折れ曲がれるようにし、分厚く形成した上載置部4cが基部2の撓みを阻害するのを防止することができる。
【0022】
図4に示すように、支柱3a、3b、3cは、溝6に沿って基部2が上下方向に撓むことで、基部2の平面視中心方向(黒矢印で示す)に向かって弾性変形可能となっている。下載置部4aに載置された鉢植えポットPは、支柱3aの側面31a、支柱3bの側面31a及び植木鉢Uの内壁U1に囲まれることで位置ずれしないように保持される。同様に、下載置部4bに載置された鉢植えポットPは、支柱3bの側面31a、支柱3cの側面31a及び植木鉢Uの内壁U1に囲まれることで保持され、上載置部4cに載置された鉢植えポットPは、支柱3cの側面31a、支柱3aの側面31a及び植木鉢Uの内壁U1に囲まれることで保持される。このように鉢植えポットPを配置することで、鉢植えポットPに植えられた花卉の高さに差が無かったとしても、異なる高さの花卉が寄せ植えされているかのように見せて花卉の演出性を高めることができる。
【0023】
図5に示すように、鉢内台座1は、基部2の側面22並びに第1の外側面32a及び第2の外側面32bを植木鉢Uの内壁U1に摺接させて設置する。このとき、鉢内台座1を植木鉢Uに押し込むと、支柱3a、3b、3cが中心方向に僅かに弾性変形すると共に、第1の外側面32aと第2の外側面32bとの稜線部分が植木鉢Uの内壁U1を押し返すことで、鉢内台座1は、基部2の下面23と植木鉢Uの内底面U2との間に間隙ができた状態で植木鉢Uの内部に固定される。これにより、下載置部4a、4b及び上載置部4cに載置した花卉/鉢植えポット(不図示)に水やりをした場合、鉢植えポットから溢れ出た余分な水が排水孔51及び排水溝52を通って植木鉢Uの内底面U2に流れ落ち、下載置部4a、4b及び上載置部4cが水浸しになるのを防止することができる。
【0024】
次に、図6(a)(b)を参照して、上述した植木鉢U(破線で示す)よりも上部開口が狭く、略有底円筒状となった植木鉢U’に鉢内台座1を設置する場合について説明する。図6(a)に示すように、基部2が撓んでいない状態の鉢内台座1では、基部2は植木鉢U’の内部に入るものの支柱3が植木鉢U’の上縁に当たり、鉢内台座1を植木鉢U’の内部に設置することができない。
【0025】
しかしながら、この状態で鉢内台座1を植木鉢U’の内部に押し込むと、図6(b)に示すように、基部2が溝6に沿って上下方向に撓むことで基部2の中心方向に向かって支柱3が弾性変形すると共に、支柱3自身も植木鉢U’の内壁U1’に沿うように弾性変形する。このとき、第1の外側面32aと第2の外側面32bとの稜線が支点となるので、効果的に支柱3を弾性変形させることができる。これにより、支柱3間の距離が縮まり、鉢内台座1を植木鉢U’の内部に設置することができる。また、このとき、支柱3が基部2に対する斜度を異にする第1の外側面32a及び第2の外側面32bを有するので、第1の外側面32a又は第2の外側面32bのいずれかが植木鉢U’の内壁U1’にフィットする可能性が高まり、多様な形状の植木鉢U’に適合することができる。
【0026】
また、弾性変形した複数の支柱3は、その復元力により、支柱3間に配置された鉢植えポットPを植木鉢Uの内面に押し付ける。これにより、鉢植えポットPは、2つの支柱3と植木鉢Uの内面との3面によりホールドされる。例えば、図7(a)に示すように、花卉F1、F2には、個体差により高さの異なるものがあり、このような鉢植えポットP1、P2を、それぞれ下載置部4a、4bにそのまま載置してしまうと、花卉F1、F2の高さが不揃いになる。そのため、従来は、背の低い花卉F1の鉢植えポットP1の下に詰め物を敷いて、高さを調整する必要があった。しかし、花卉F1の高さに応じで詰め物を調整するのは手間がかかり、作業者の熟練を要する。
【0027】
これに対して、本実施形態の鉢内台座1によれば、図7(b)に示すように、まず、背の高い花卉F1の鉢植えポットP1を下載置部4aに載置した状態で鉢内台座1を植木鉢U’の内部に押し込み、鉢内台座1を弾性変形させる。そして、弾性変形により狭くなった支柱3b、3c及び植木鉢U’の内壁U1’により囲まれた空間に、背の低い花卉F2の鉢植えポットP2を花卉F1、F2の高さが同程度となるように押し込む。このとき、鉢植えポットP2は、下載置部4bから離間して浮いた状態で、支柱3b、3c及び植木鉢U’の内壁U1’によりホールドされる。このようにして、花卉F1、F2の高さが異なっていたとしても花卉F1、F2の高さを揃えて、見栄えを良くすることができる。しかも、詰め物を用いる必要もなく、簡易な作業により鉢植えポットPの設置高さを調整することができる。また、この際、鉢植えポットP1、P2は、弾性変形した支柱3にめり込むようにして挟持固定されているので、仮に植木鉢U’を上下逆さまにしても鉢植えポットP1、P2は位置ずれ及び脱落せず、花卉F1、F2を安定的に保持することができる。
【0028】
上記のように鉢内台座1によれば、基部2と支柱3とが1つの金型により一体に形成可能となっているので、作製が容易となる。また、基部2を撓ませて支柱3を弾性変形させることで隣り合う支柱3と植木鉢Uの内壁との間の距離や基部2に対する支柱3の角度を調整することができるので、植木鉢Uや鉢植えポットPの大きさが多少変わったとしても植木鉢Uへの設置や鉢植えポットPの保持が可能となって、多様な植木鉢Uや鉢植えポットPに対応して汎用性を高めることができる。更に、支柱3の羽根部32が基部2に向かうにつれて幅狭となっているので、載置部4a、4b、4cを大きく確保すると共に、羽根部32が基部2の撓みを阻害するのを抑制して、基部2を撓み易くすることができる。
【0029】
また、図8(a)(b)に示すように、鉢内台座1では、一の鉢内台座1の隣り合う支柱3、3の間に、上下反転した他の鉢内台座1の支柱3が入り込むことにより、一の鉢内台座1と他の鉢内台座1とが互いに連結保持されるようになっている。これにより、不使用時には鉢内台座1をコンパクトに保管することができる。
【0030】
なお、本発明に係る鉢内台座は、上記実施形態に限定されず種々の変形が可能である。例えば、支柱の数は3つに限定されず、2つ又は4つ以上の支柱を設けてもよい。また、上載置部及び下載置部は必ずしも設ける必要は無く、すべての載置部を同じ高さで形成してもよい。
【符号の説明】
【0031】
1 鉢内台座
2 基部
21 (基部の)上面
22 (基部の)側面
23 (基部の)下面
3、3a、3b、3c 支柱
31 柱部
32 羽根部
32a 第1の外側面
32b 第2の外側面
4 載置部
4a、4b 下載置部(載置部)
4c 上載置部(載置部)
6 溝
F、F1、F2 花卉
L 一の直線
P、P1、P2 鉢植えポット
U、U’ 植木鉢
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8