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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072416
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】コネクタ及びコネクタ組立体
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/641 20060101AFI20240521BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
H01R13/641
H01R13/639 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183206
(22)【出願日】2022-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】小幡 雄介
(72)【発明者】
【氏名】森下 雲也
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FC09
5E021HC09
5E021JA05
5E021KA06
5E021KA11
5E021KA15
(57)【要約】
【課題】CPA機能を有するコネクタであってCPA機能を想定せずに設計された既存の相手側コネクタに対しても嵌合可能なコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタ100は、ハウジング200と、CPA部材400とを備えている。ハウジング200には、ストッパ240が設けられている。CPA部材400は、基端部410と、規制部と、第1アーム部430と、先端部440と、第2アーム部450とを有している。先端部440には、当接部442が設けられている。当接部442は、対向位置と、非対向位置UFPとを取り得るものである。第1アーム部430及び先端部440の少なくとも一方には、解除突起444が設けられている。解除突起444は、コネクタ100と相手側コネクタ700との接続時に、相手側コネクタ700の相手側解除部714に押圧されて、当接部442を対向位置から非対向位置UFPへ移動させる。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向において前方に位置する相手側コネクタと接続可能なコネクタであって、
前記相手側コネクタは、相手側ハウジングを備えており、
前記相手側ハウジングは、相手側ロック部と、相手側解除部とを有しており、
前記コネクタは、ハウジングと、CPA部材とを備えており、
前記ハウジングは、前記前後方向において前方に位置する前記相手側ハウジングと嵌合可能であり、
前記ハウジングには、矯正部と、ロック部と、ストッパとが設けられており、
前記矯正部は、前記前後方向と直交する直交方向に隆起しており、
前記ロック部は、ロック位置と、解除位置とを取り得るものであり、
前記ロック部が前記ロック位置にあるとき、前記ロック部と前記相手側ロック部とは、前記相手側ハウジングに対する前記ハウジングの嵌合状態をロックしており、
前記CPA部材は、前記前後方向において規制位置と許容位置との間で移動可能となるように前記ハウジングに取り付けられており、
前記許容位置は、前記前後方向において前記規制位置の後方に位置しており、
前記CPA部材は、基端部と、規制部と、第1アーム部と、先端部と、第2アーム部とを有しており、
前記規制部は、前記基端部から前記前後方向における前方に延びており、
前記CPA部材が前記規制位置にあるとき、前記規制部は、前記ロック部の前記ロック位置から前記解除位置への移動を規制し、
前記CPA部材が前記許容位置にあるとき、前記規制部は、前記ロック部の前記ロック位置から前記解除位置への移動を許容し、
前記第1アーム部は、前記基端部から前記前後方向における前方に延びており、
前記先端部は、前記第1アーム部に支持されており、
前記先端部には、当接部が設けられており、
前記当接部は、対向位置と、非対向位置とを取り得るものであり、
前記コネクタが前記相手側コネクタと接続されておらず、且つ、前記CPA部材が前記許容位置にあるとき、前記当接部は、前記対向位置に位置しており、
前記当接部が前記対向位置にあるとき、前記当接部は、前記前後方向において前記ストッパの後方に位置していると共に前記ストッパと対向しており、且つ、前記CPA部材は、前記許容位置から前記規制位置への移動が規制されており、
前記当接部が前記非対向位置にあるとき、前記当接部は、前記前後方向において前記ストッパと対向しておらず、且つ、前記CPA部材は、前記許容位置から前記規制位置へ移動可能となっており、
前記第1アーム部及び前記先端部の少なくとも一方には、解除突起が設けられており、
前記解除突起は、前記第1アーム部及び前記先端部の前記少なくとも一方から前記直交方向に突出しており、
前記解除突起は、前記コネクタと前記相手側コネクタとの接続時に、前記相手側解除部に押圧されて、前記当接部を前記対向位置から前記非対向位置へ移動させ、
前記第2アーム部は、前記基端部から前記前後方向における前方に延びており、
前記CPA部材が少なくとも前記許容位置にあるとき、前記第2アーム部は、前記直交方向において前記第1アーム部から離れて位置しており、且つ、前記直交方向において前記解除突起と前記矯正部との間に位置しており、
前記第2アーム部には、被押圧部と、伝達部とが設けられており、
前記第1アーム部が塑性変形した場合であっても、前記CPA部材を前記規制位置から前記許容位置に移動した後に前記相手側コネクタから前記コネクタを取り外すと、前記矯正部が前記被押圧部を押圧し、前記伝達部が前記第1アーム部及び前記先端部の少なくとも一方に前記押圧を伝達して前記当接部を前記対向位置に位置するように矯正する
コネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタであって、
前記第2アーム部は、前記先端部に連結されている
コネクタ。
【請求項3】
請求項1記載のコネクタであって、
前記第1アーム部には、受容部が設けられており、
前記CPA部材が前記規制位置にあるとき、前記受容部は、前記ストッパを少なくとも部分的に受容している
コネクタ。
【請求項4】
請求項1記載のコネクタであって、
前記相手側解除部は、前記相手側ハウジングの嵌合端部であり、
前記ハウジングには、収容部が設けられており、
前記収容部は、前記コネクタと前記相手側コネクタとの接続時に、前記嵌合端部を収容し、
前記コネクタが前記相手側コネクタと接続されておらず、且つ、前記CPA部材が前記許容位置にあるとき、前記解除突起は、少なくとも部分的に前記収容部内に位置している
コネクタ。
【請求項5】
請求項1記載のコネクタと、前記相手側コネクタとを備えるコネクタ組立体であって、
前記相手側コネクタは、前記相手側ハウジングを備えており、
前記相手側ハウジングは、前記相手側ロック部と、前記相手側解除部とを有している
コネクタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CPA部材を備えているコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
図35及び図36を参照して、特許文献1は、この種のコネクタ900と相手側コネクタ950とを含むコネクタ組立体980を開示している。コネクタ900は、コネクタ位置保証(CPA:Connector Position Assurance)機能を有するものであり、X方向(前後方向)において+X側(前方)に位置する相手側コネクタ950と接続可能である。相手側コネクタ950は、相手側ハウジング960を備えている。相手側ハウジング960は、第1ロック部(相手側ロック部)962と、ストッパ964とを有している。コネクタ900は、ハウジング930と、嵌合検知部材(CPA部材)940とを備えている。ハウジング930は、前後方向において前方に位置する相手側ハウジング960と嵌合可能である。ハウジング930には、第2ロック部(ロック部)932が設けられている。ロック部932は、ロック位置と、解除位置とを取りうるものである。ロック部932がロック位置にあるとき、ロック部932と相手側ロック部962とは、相手側ハウジング960に対するハウジング930の嵌合状態をロックする。CPA部材940は、前後方向において規制位置と許容位置との間で移動可能となるようにハウジング930に取り付けられている。CPA部材940は、規制部(図示せず)と、腕部(アーム部)941と、当接部942と、シフト操作部945とを有している。CPA部材940が規制位置にあるとき、規制部は、ロック部932のロック位置から解除位置への移動を規制している。CPA部材940が許容位置にあるとき、規制部は、ロック部932のロック位置から解除位置への移動を許容している。当接部942は、アーム部941に支持されている。CPA部材940が規制位置にある状態において相手側ハウジング960に対してハウジング930を嵌合させると、当接部942がストッパ964に突き当たり、CPA部材940は規制位置から許容位置に移動する。この状態において、シフト操作部945を押下しながらCPA部材940を前方に移動させると、CPA部材940は許容位置から規制位置に移動する。これにより、CPA部材940は、コネクタ900と相手側コネクタ950との嵌合状態を保証する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-90961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のコネクタ900のようなCPA機能を有するコネクタにおいて、CPA機能を想定せずに設計された既存の相手側コネクタに対しても嵌合可能なコネクタが求められている。
【0005】
そこで本発明は、CPA機能を有するコネクタであってCPA機能を想定せずに設計された既存の相手側コネクタに対しても嵌合可能なコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
特許文献1の相手側コネクタ950のように、通常、CPA機能を想定して設計された相手側コネクタには、コネクタの当接部の移動を規制するストッパが設けられている。しかしながら、CPA機能を想定せずに設計された既存の相手側コネクタには、このようなストッパは設けられていない。
【0007】
そこで本出願の発明者は、以下の構成を発案した:コネクタのハウジングに、上述のストッパに相当する部位を設ける;コネクタのCPA部材のアーム部に、解除突起を設ける;CPA機能を想定せずに設計された既存の相手側コネクタの相手側ハウジングの一部を、相手側解除部とする;コネクタと相手側コネクタとの接続時に、相手側コネクタの相手側解除部がコネクタの解除突起に当たってアーム部が変形し、これによりCPA部材の当接部がストッパと対向する位置から外れる。
【0008】
一方、上述のように構成したコネクタを、CPA機能を想定せずに設計された既存の相手側コネクタに接続して、CPA部材を許容位置から規制位置に移動させた場合、相手側コネクタの相手側ハウジングには、コネクタの解除突起との接触を回避する空間が確保されていないため、解除突起と相手側ハウジングとが接触して解除突起を支持するアーム部の変形が継続することとなる。これにより、上述の構成のコネクタにおいて、解除突起を支持するアーム部が塑性変形してアーム部に永久歪みが生じる虞がある。この結果、上述の構成のコネクタにおいては、CPA部材を規制位置から許容位置に戻しても、アーム部が元の形状に戻らずに、アーム部に支持された当接部がストッパと対向する位置から外れた状態となる虞がある。
【0009】
そこで、本出願の発明者は、上述の構成に加えて、解除突起を支持するアーム部が仮に塑性変形したとしても、CPA部材を規制位置から許容位置に戻したときに、当接部がストッパと対向することができるような新たな構成を更に発案し、本発明を完成させた。なお、このようにして創出された本発明は、CPA機能を想定して設計された相手側コネクタと嵌合可能なコネクタにも適用可能である。
【0010】
即ち、本発明は、第1のコネクタとして、
前後方向において前方に位置する相手側コネクタと接続可能なコネクタであって、
前記相手側コネクタは、相手側ハウジングを備えており、
前記相手側ハウジングは、相手側ロック部と、相手側解除部とを有しており、
前記コネクタは、ハウジングと、CPA部材とを備えており、
前記ハウジングは、前記前後方向において前方に位置する前記相手側ハウジングと嵌合可能であり、
前記ハウジングには、矯正部と、ロック部と、ストッパとが設けられており、
前記矯正部は、前記前後方向と直交する直交方向に隆起しており、
前記ロック部は、ロック位置と、解除位置とを取り得るものであり、
前記ロック部が前記ロック位置にあるとき、前記ロック部と前記相手側ロック部とは、前記相手側ハウジングに対する前記ハウジングの嵌合状態をロックしており、
前記CPA部材は、前記前後方向において規制位置と許容位置との間で移動可能となるように前記ハウジングに取り付けられており、
前記許容位置は、前記前後方向において前記規制位置の後方に位置しており、
前記CPA部材は、基端部と、規制部と、第1アーム部と、先端部と、第2アーム部とを有しており、
前記規制部は、前記基端部から前記前後方向における前方に延びており、
前記CPA部材が前記規制位置にあるとき、前記規制部は、前記ロック部の前記ロック位置から前記解除位置への移動を規制し、
前記CPA部材が前記許容位置にあるとき、前記規制部は、前記ロック部の前記ロック位置から前記解除位置への移動を許容し、
前記第1アーム部は、前記基端部から前記前後方向における前方に延びており、
前記先端部は、前記第1アーム部に支持されており、
前記先端部には、当接部が設けられており、
前記当接部は、対向位置と、非対向位置とを取り得るものであり、
前記コネクタが前記相手側コネクタと接続されておらず、且つ、前記CPA部材が前記許容位置にあるとき、前記当接部は、前記対向位置に位置しており、
前記当接部が前記対向位置にあるとき、前記当接部は、前記前後方向において前記ストッパの後方に位置していると共に前記ストッパと対向しており、且つ、前記CPA部材は、前記許容位置から前記規制位置への移動が規制されており、
前記当接部が前記非対向位置にあるとき、前記当接部は、前記前後方向において前記ストッパと対向しておらず、且つ、前記CPA部材は、前記許容位置から前記規制位置へ移動可能となっており、
前記第1アーム部及び前記先端部の少なくとも一方には、解除突起が設けられており、
前記解除突起は、前記第1アーム部及び前記先端部の前記少なくとも一方から前記直交方向に突出しており、
前記解除突起は、前記コネクタと前記相手側コネクタとの接続時に、前記相手側解除部に押圧されて、前記当接部を前記対向位置から前記非対向位置へ移動させ、
前記第2アーム部は、前記基端部から前記前後方向における前方に延びており、
前記CPA部材が少なくとも前記許容位置にあるとき、前記第2アーム部は、前記直交方向において前記第1アーム部から離れて位置しており、且つ、前記直交方向において前記解除突起と前記矯正部との間に位置しており、
前記第2アーム部には、被押圧部と、伝達部とが設けられており、
前記第1アーム部が塑性変形した場合であっても、前記CPA部材を前記規制位置から前記許容位置に移動した後に前記相手側コネクタから前記コネクタを取り外すと、前記矯正部が前記被押圧部を押圧し、前記伝達部が前記第1アーム部及び前記先端部の少なくとも一方に前記押圧を伝達して前記当接部を前記対向位置に位置するように矯正する
コネクタを提供する。
【0011】
また、本発明は、第2のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記第2アーム部は、前記先端部に連結されている
コネクタを提供する。
【0012】
また、本発明は、第3のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記第1アーム部には、受容部が設けられており、
前記CPA部材が前記規制位置にあるとき、前記受容部は、前記ストッパを少なくとも部分的に受容している
コネクタを提供する。
【0013】
また、本発明は、第4のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記相手側解除部は、前記相手側ハウジングの嵌合端部であり、
前記ハウジングには、収容部が設けられており、
前記収容部は、前記コネクタと前記相手側コネクタとの接続時に、前記嵌合端部を収容し、
前記コネクタが前記相手側コネクタと接続されておらず、且つ、前記CPA部材が前記許容位置にあるとき、前記解除突起は、少なくとも部分的に前記収容部内に位置している
コネクタを提供する。
【0014】
また、本発明は、第1のコネクタ組立体として、
第1のコネクタと、相手側コネクタとを備えるコネクタ組立体であって、
前記相手側コネクタは、前記相手側ハウジングを備えており、
前記相手側ハウジングは、前記相手側ロック部と、前記相手側解除部とを有している
コネクタ組立体を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明のコネクタは、以下のように構成されている:コネクタは、ハウジングと、CPA部材とを備えている;ハウジングには、ストッパが設けられている;当接部が対向位置にあるとき、当接部は、前後方向においてストッパの後方に位置していると共にストッパと対向しており、且つ、CPA部材は、許容位置から規制位置への移動が規制されている;当接部が非対向位置にあるとき、当接部は、前後方向においてストッパと対向しておらず、且つ、CPA部材は、許容位置から規制位置へ移動可能となっている;第1アーム部及び先端部の少なくとも一方には、解除突起が設けられている;解除突起は、コネクタと相手側コネクタとの接続時に、相手側コネクタの相手側解除部に押圧されて、当接部を対向位置から非対向位置へ移動させる。これにより、本発明のコネクタにおいては、CPA機能を有しつつ、CPA機能を想定せずに設計された既存の相手側コネクタに対しても嵌合可能となっている。
【0016】
CPA機能を有するコネクタとCPA機能を想定せずに設計された既存の相手側コネクタとを嵌合させる場合に生じる、上述のアーム部の塑性変形は、CPA機能を有するコネクタ組立体を構成するコネクタと相手側コネクタとを嵌合させる場合においても生じ得る問題である。即ち、このようなコネクタ組立体においては、コネクタと相手側コネクタとが完全に嵌合した状態でなければCPA部材を動かすことができないが、例えば、コネクタと相手側コネクタとが半嵌合である状態でCPA部材を許容位置から規制位置まで無理に移動させてしまった場合、アーム部に望ましくない外力が作用し続けて塑性変形が生じる可能性がある。しかしながら、本発明のコネクタは、以下のように構成されている:ハウジングには、矯正部が設けられている;CPA部材は、第2アーム部を有している;第2アーム部には、被押圧部と、伝達部とが設けられている;第1アーム部が塑性変形した場合であっても、CPA部材を規制位置から許容位置に移動した後に相手側コネクタからコネクタを取り外すと、矯正部が被押圧部を押圧し、伝達部が第1アーム部及び先端部の少なくとも一方に上記押圧を伝達して当接部を対向位置に位置するように矯正する。これにより、本発明のコネクタとCPA機能に対応した相手側コネクタとが半嵌合である状態においてCPA部材を許容位置から規制位置まで無理に移動させて、解除突起を支持する第1アーム部が塑性変形したとしても、CPA部材を規制位置から許容位置に戻したときに当接部がストッパと適切に対向することができるように、本発明のコネクタは構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態によるコネクタ組立体を示す側面図である。図において、コネクタ組立体は未嵌合状態にあり、コネクタのCPA部材は許容位置に位置している。
図2図1のコネクタ組立体をA-A線に沿って示す断面図である。図において、コネクタの一部を拡大して示している。
図3図1のコネクタ組立体を示す上面図である。
図4図3のコネクタ組立体をB-B線に沿って示す断面図である。図において、コネクタの一部を拡大して示している。
図5図1のコネクタ組立体を示す別の側面図である。図において、コネクタ組立体は半嵌合状態にあり、CPA部材は許容位置に位置している。
図6図5のコネクタ組立体をC-C線に沿って示す断面図である。図において、コネクタ組立体の一部を拡大して示している。
図7図5のコネクタ組立体を示す上面図である。
図8図7のコネクタ組立体をD-D線に沿って示す断面図である。図において、コネクタ組立体の一部を拡大して示している。
図9図1のコネクタ組立体を示す別の側面図である。図において、コネクタ組立体は嵌合状態にあり、CPA部材は許容位置に位置している。
図10図9のコネクタ組立体をE-E線に沿って示す断面図である。図において、コネクタ組立体の一部を拡大して示している。
図11図9のコネクタ組立体を示す上面図である。
図12図11のコネクタ組立体をF-F線に沿って示す断面図である。
図13図1のコネクタ組立体を示す別の側面図である。図において、コネクタ組立体は嵌合保証状態にあり、CPA部材は規制位置に位置している。
図14図13のコネクタ組立体をG-G線に沿って示す断面図である。図において、コネクタ組立体の一部を拡大して示している。
図15図13のコネクタ組立体を示す上面図である。
図16図15のコネクタ組立体をH-H線に沿って示す断面図である。
図17図1のコネクタ組立体に含まれるコネクタを示す正面斜視図である。
図18図17のコネクタを示す正面図である。図において、コネクタの一部を拡大して示している。
図19図17のコネクタを示す背面斜視図である。
図20図15のコネクタ組立体に含まれるコネクタを示す上面図である。
図21図20のコネクタをI-I線に沿って示す断面図である。図において、コネクタの一部を拡大して示している。
図22図20のコネクタに含まれるハウジングを示す上面図である。
図23図17のコネクタに含まれるCPA部材を示す正面斜視図である。
図24図23のCPA部材を示す正面図である。図において、CPA部材の一部を拡大して示している。
図25図23のCPA部材を示す背面図である。
図26図23のCPA部材を示す側面図である。図において、CPA部材の一部を拡大して示している。
図27図23のCPA部材を示す別の側面図である。
図28図23のCPA部材を示す上面図である。図において、CPA部材の一部を拡大して示している。
図29図23のCPA部材を示す底面図である。
図30図1のコネクタ組立体に含まれる相手側コネクタを示す正面斜視図である。
図31図30の相手側コネクタを示す正面図である。
図32図30の相手側コネクタを示す側面図である。
図33図30の相手側コネクタを示す別の側面図である。
図34図30の相手側コネクタを示す上面図である。
図35】特許文献1のコネクタ組立体を示す断面図である。
図36図35のコネクタ組立体を示す別の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1に示されるように、本発明の実施の形態のコネクタ組立体10は、コネクタ100と、相手側コネクタ700とを備えている。
【0019】
図30を参照して、本実施の形態の相手側コネクタ700は、CPA機能を想定せずに設計された既存のプラグである。図31に示されるように、相手側コネクタ700は、相手側ハウジング710と、複数の相手側端子750とを備えている。
【0020】
図30及び図31に示されるように、本実施の形態の相手側ハウジング710は、2つの相手側ロック部712と、2つの相手側解除部714と、嵌合部収容部720とを有している。なお、本発明はこれに限定されず、相手側ハウジング710は、1つの相手側ロック部712と、1つの相手側解除部714とを有していればよい。
【0021】
図8に示されるように、本実施の形態の相手側ロック部712の夫々は、前後方向において前方を向いている。本実施の形態において前後方向はX方向である。ここで、前方は+X方向であり、後方は-X方向である。図30に示されるように、相手側ロック部712の夫々は、相手側ハウジング710の前後方向における後端付近に位置している。
【0022】
図32及び図33に示されるように、本実施の形態の相手側解除部714は、相手側ハウジング710の幅方向両側に夫々位置している。相手側解除部714の夫々は、幅方向外側に向いている。相手側解除部714の夫々は、幅方向と直交する平面である。本実施の形態において、幅方向はY方向である。なお、相手側ハウジング710は、相手側解除部714の近傍において幅方向内側に凹んだ凹部を有していない。
【0023】
図30に示されるように、本実施の形態の嵌合部収容部720は、前後方向に延びる空間である。嵌合部収容部720は、前後方向において後端が開口している。
【0024】
図30に示されるように、本実施の形態の相手側ハウジング710は、嵌合端部711を有している。
【0025】
図32及び図33に示されるように、本実施の形態の嵌合端部711は、相手側ハウジング710の前後方向における後端を規定している。相手側解除部714は、相手側ハウジング710の嵌合端部711である。図30に示されるように、嵌合端部711は、上面7112と、後端7114と、2つの孔730とを有している。上面7112は、上下方向において上方を向いている。後端7114は、前後方向において後方を向いている。孔730の夫々は、上面7112を上下方向に貫通している。孔730は、周面732を有している。周面732の一部は、相手側ロック部712として機能する。
【0026】
図31を参照して、本実施の形態の相手側端子750の夫々は、金属製である、相手側端子750は、相手側ハウジング710に保持されている。
【0027】
図13に示されるように、本実施の形態のコネクタ100は、前後方向において前方に位置する相手側コネクタ700と接続可能となっている。図17及び図18に示されるように、コネクタ100は、ハウジング200と、CPA部材400と、複数の端子500とを備えている。
【0028】
図16に示されるように、本実施の形態のハウジング200は、前後方向において前方に位置する相手側ハウジング710と嵌合可能である。図22に示されるように、ハウジング200は、幅方向における中心を通る平面であって幅方向と直交する平面に対して対称な形状を有している。図14図18及び図19を参照して、ハウジング200には、2つの矯正部210と、2つのロック部220と、4つのストッパ240とが設けられている。なお、本発明はこれに限定されず、ハウジング200には、1つの矯正部210と、1つのロック部220と、1つのストッパ240とが設けられていればよい。
【0029】
図14に示されるように、本実施の形態の矯正部210の夫々は、前後方向と直交する直交方向に隆起している。より詳しくは、矯正部210の夫々は、幅方向内側に隆起している。即ち、本実施の形態において、直交方向は幅方向である。なお、本発明はこれに限定されず、直交方向は上下方向であってもよく、前後方向と直交する方向であればよい。図2に示されるように、矯正部210は、ハウジング200の幅方向両側に夫々位置している。
【0030】
図8及び図12に示されるように、本実施の形態のロック部220は、ロック位置LPと、解除位置RPとを取り得るものである。図12に示されるように、ロック部220がロック位置LPにあるとき、ロック部220と相手側ロック部712とは、相手側ハウジング710に対するハウジング200の嵌合状態をロックしている。図8に示されるように、ロック部220が解除位置RPにあるとき、ロック部220と相手側ロック部712とは、相手側ハウジング710に対するハウジング200の嵌合状態をロックしていない。即ち、ロック部220が解除位置RPにあるとき、相手側ハウジング710に対するハウジング200の嵌合状態のロックは、解除されている。
【0031】
図18を参照して、本実施の形態のストッパ240の夫々は、直交方向、即ち幅方向において、ハウジング200の外端付近に位置している。4つのストッパ240は、各組が2つのストッパ240で構成される2組に分けられる。図18及び図21に示されるように、ストッパ240の夫々は、前面242と、後面244と、内面246と、外面248とを有している。
【0032】
図21に示されるように、本実施の形態の前面242は、前後方向において前方を向いている。前面242は、ストッパ240の前後方向における前端を規定している。
【0033】
図21に示されるように、本実施の形態の後面244は、前後方向において後方を向いている。後面244は、ストッパ240の前後方向における後端を規定している。後面244は、前後方向と直交している。
【0034】
図21に示されるように、本実施の形態の内面246は、直交方向、即ち幅方向において内側を向いている。内面246は、ストッパ240の幅方向における内端を規定している。
【0035】
図18に示されるように、本実施の形態の外面248は、直交方向、即ち幅方向において外側を向いている。外面248は、ストッパ240の幅方向における外端を規定している。
【0036】
図14に示されるように、ハウジング200は、2つの斜面215を有している。
【0037】
図14に示されるように、本実施の形態の斜面215の夫々は、前後方向及び幅方向の双方と交差している。より詳しくは、斜面215の夫々は、前後方向及び幅方向の双方と斜交している。斜面215は、矯正部210と夫々対応している。斜面215の夫々は、対応する矯正部210の前後方向における前方に位置している。斜面215は、ハウジング200の幅方向両側に夫々位置している。
【0038】
図18に示されるように、ハウジング200には、収容部250が設けられている。
【0039】
図2に示されるように、本実施の形態の収容部250は、前後方向に延びている。図18に示されるように、収容部250は、前後方向における前端が開口している。図10に示されるように、収容部250は、コネクタ100と相手側コネクタ700との接続時に、嵌合端部711を収容する。
【0040】
図4図14及び図19を参照して、ハウジング200は、包囲部205と、嵌合部208と、2つの被対向部230と、2つの付加的収容部260と、2つの被突当部270と、弾性支持部280と、2つの突出部290とを有している。
【0041】
図18に示されるように、本実施の形態の包囲部205は、コネクタ100の前後方向と直交する方向における外端を規定している。包囲部205は、コネクタ100の上下方向における外端を規定している。包囲部205は、コネクタ100の幅方向における外端を規定している。ストッパ240の夫々は、包囲部205内に位置している。図14に示されるように、矯正部210と、斜面215と、被対向部230と、被突当部270とは、包囲部205に設けられている。
【0042】
図20に示されるように、本実施の形態の嵌合部208は、コネクタ100の前後方向における前端を規定している。図12に示されるように、コネクタ100が相手側コネクタ700に接続された際に、嵌合部208は、嵌合部収容部720に収容される。
【0043】
図14を参照して、本実施の形態の被対向部230の夫々は、ハウジング200の前後方向における後端付近に位置している。被対向部230の夫々は、前後方向において前方を向いている。2つの被対向部230は、ハウジング200の幅方向両側に夫々位置している。
【0044】
図2に示されるように、本実施の形態の付加的収容部260の夫々は、前後方向に延びている。図18に示されるように、付加的収容部260の夫々は、前後方向における前端が開口している。付加的収容部260の夫々は、包囲部205内に位置している。付加的収容部260の夫々は、直交方向、即ち幅方向において収容部250の外側に位置している。2つの付加的収容部260は、ハウジング200の幅方向両側に夫々位置している。
【0045】
図14に示されるように、本実施の形態の被突当部270の夫々は、ハウジング200の前後方向における後端に位置している。被突当部270の夫々は、前後方向において後方を向いている。被突当部270は、ハウジング200の幅方向両側に夫々位置している。
【0046】
図4に示されるように、本実施の形態の弾性支持部280は、前端を支点として弾性変形可能である。弾性支持部280は、上下方向における上方に延びた後、前後方向における後方に延びている。弾性支持部280は、操作部283と、自由端284とを有している。
【0047】
図4に示されるように、本実施の形態の操作部283は、弾性支持部280の前後方向における後端に位置している。操作部283を押下すると、弾性支持部280は弾性変形し、上記押下を解除すると、弾性支持部280は元の形状に復帰する。
【0048】
図4に示されるように、本実施の形態の自由端284は、弾性支持部280の前後方向における後端を規定している。
【0049】
図19に示されるように、本実施の形態の突出部290の夫々は、弾性支持部280に弾性支持されている。突出部290の夫々は、弾性支持部280から上下方向における上方に突出している。突出部290の夫々は、前後方向において後方を向いた後面292を有している。後面292は、上述のロック部220として機能する。
【0050】
図11及び図15を参照して、本実施の形態のCPA部材400は、前後方向において規制位置RGPと許容位置ALPとの間で移動可能となるようにハウジング200に取り付けられている。ここで、許容位置ALPは、前後方向において規制位置RGPの後方に位置している。図28に示されるように、CPA部材400は、幅方向における中心を通る平面であって幅方向と直交する平面に対して対称な形状を有している。CPA部材400は、基端部410と、規制部420と、2つの第1アーム部430と、2つの先端部440と、2つの第2アーム部450とを有している。2つの第1アーム部430と、2つの先端部440と、2つの第2アーム部450とは、各セットが1つの第1アーム部430と、1つの先端部440と、1つの第2アーム部450とで構成された2セットに分けられる。なお、本発明はこれに限定されない。即ち、1つの第1アーム部430と、1つの先端部440と、1つの第2アーム部450とで構成されたセットは、1つであってもよい。即ち、CPA部材400は、基端部410と、規制部420と、第1アーム部430と、先端部440と、第2アーム部450とを有していればよい。
【0051】
図2及び図28を参照して、第1アーム部430と、先端部440と、第2アーム部450とで構成される2セットは、2つの矯正部210と夫々対応している。また、図18及び図28を参照して、第1アーム部430と、先端部440と、第2アーム部450とで構成される2セットは、ストッパ240の2組と夫々対応している。更に、図14及び図28を参照して、第1アーム部430と、先端部440と、第2アーム部450とで構成される2セットは、2つの斜面215と、2つの被対向部230と、2つの付加的収容部260と、2つの被突当部270と、夫々対応している。
【0052】
図2に示されるように、コネクタ100が相手側コネクタ700と接続されておらず、且つ、CPA部材400が許容位置ALPにあるとき、解除突起444は、部分的に収容部250内に位置している。なお、本発明はこれに限定されず、コネクタ100が相手側コネクタ700と接続されておらず、且つ、CPA部材400が許容位置ALPにあるとき、解除突起444は、少なくとも部分的に収容部250内に位置していればよい。
【0053】
図28を参照して、本実施の形態の基端部410は、CPA部材400の前後方向における後端を規定している。基端部410は、2つの第1アーム部430を互いに連結している。基端部410は、2つの第2アーム部450を互いに連結している。基端部410は、各セットの第1アーム部430及び第2アーム部450を互いに連結している。
【0054】
図28に示されるように、本実施の形態の規制部420は、基端部410から前後方向における前方に延びている。規制部420は、CPA部材400の幅方向における中央付近に位置している。規制部420は、2つの第1アーム部430の間に位置している。図16に示されるように、CPA部材400が規制位置RGPにあるとき、規制部420は、上下方向において操作部283の直下に位置しており、操作部283の押下を規制している。即ち、CPA部材400が規制位置RGPにあるとき、規制部420は、ロック部220のロック位置LPから解除位置RPへの移動を規制している。図12に示されるように、CPA部材400が許容位置ALPにあるとき、規制部420は、前後方向において操作部283の後方に位置しており、操作部283の押下を規制していない。即ち、CPA部材400が許容位置ALPにあるとき、規制部420は、ロック部220のロック位置LPから解除位置RPへの移動を許容している。規制部420は、前後方向において前方を向いた前端422を有している。
【0055】
図28に示されるように、本実施の形態の第1アーム部430は、基端部410から前後方向における前方に延びている。より詳しくは、第1アーム部430は、基端部410の幅方向外端付近から前後方向における前方に延びている。第1アーム部430は、弾性変形可能である。なお、本発明はこれに限定されず、第1アーム部430は、弾性を有さなくてもよい。図21に示されるように、第1アーム部430には、2つの受容部432が設けられている。各セットの第1アーム部430の2つの受容部432は、対応する組の2つのストッパ240に夫々対応している。なお、本発明はこれに限定されず、受容部432の数は一つであってもよい。
【0056】
図21に示されるように、本実施の形態の受容部432の夫々は、上下方向において内側に凹んだ凹部である。CPA部材400が規制位置RGPにあるとき、受容部432は、ストッパ240を少なくとも部分的に受容している。
【0057】
図23に示されるように、第1アーム部430は、縁434を有している。
【0058】
図23に示されるように、本実施の形態の縁434は、前後方向において前方を向いている。縁434は、前後方向において受容部432内に向いている。図28に示されるように、縁434は、前後方向において先端部440の後方に位置している。縁434は、前後方向において解除突起444の後方に位置している。縁434は、第1アーム部430の前後方向における中央付近に位置している。
【0059】
図28に示されるように、本実施の形態の先端部440は、第1アーム部430に支持されている。第1アーム部430は、先端部440から前後方向における後方に延びている。図24に示されるように、先端部440には、2つの当接部442と、2つの付加的当接部447とが設けられている。図21及び図24を参照して、各セットの先端部440の2つの当接部442と2つの付加的当接部447とは、対応する組の2つのストッパ240と夫々対応している。なお、本発明はこれに限定されず、当接部442の数は一つであってもよく、付加的当接部447は設けられていなくてもよい。即ち、先端部440には、1つの当接部442が設けられていればよい。
【0060】
図23に示されるように、本実施の形態の当接部442は、前後方向と交差する平面である。当接部442は、前後方向において前方を向いている。当接部442は、CPA部材400の前後方向における前端を規定している。図2及び図10を参照して、当接部442は、対向位置FPと、非対向位置UFPとを取り得るものである。
【0061】
図2に示されるように、コネクタ100が相手側コネクタ700と接続されておらず、且つ、CPA部材400が許容位置ALPにあるとき、当接部442は、対向位置FPに位置している。当接部442が対向位置FPにあるとき、当接部442は、前後方向においてストッパ240の後方に位置していると共にストッパ240と対向しており、且つ、CPA部材400は、許容位置ALPから規制位置RGPへの移動が規制されている。より詳しくは、当接部442の夫々が対向位置FPにあるとき、各セットの当接部442の夫々は、前後方向において、対応する組の対応するストッパ240の後方に位置していると共に対応する組の対応するストッパ240と対向しており、且つ、CPA部材400は、許容位置ALPから規制位置RGPへの移動が規制されている。即ち、当接部442が対向位置FPにあるとき、各セットの当接部442の夫々は、前後方向において、対応する組の対応するストッパ240の後面244の後方に位置していると共に対応する組の対応するストッパ240の後面244と対向しており、且つ、CPA部材400は、許容位置ALPから規制位置RGPへの移動が規制されている。
【0062】
図10に示されるように、当接部442が非対向位置UFPにあるとき、当接部442は、前後方向においてストッパ240と対向しておらず、且つ、CPA部材400は、許容位置ALPから規制位置RGPへ移動可能となっている。より詳しくは、当接部442の夫々が非対向位置UFPにあるとき、各セットの当接部442の夫々は、前後方向において対応する組の対応するストッパ240と対向しておらず、且つ、CPA部材400は、許容位置ALPから規制位置RGPへ移動可能となっている。即ち、当接部442の夫々が非対向位置UFPにあるとき、各セットの当接部442の夫々は、前後方向において対応する組の対応するストッパ240の後面244と対向しておらず、且つ、CPA部材400は、許容位置ALPから規制位置RGPへ移動可能となっている。
【0063】
図23に示されるように、本実施の形態の付加的当接部447は、前後方向と交差する平面である。付加的当接部447は、前後方向において前方を向いている。図24に示されるように、2つの当接部442と2つの付加的当接部447とは、共通の平面上に位置している。付加的当接部447の夫々は、対応する当接部442の幅方向内側に位置している。
【0064】
図2に示されるように、当接部442が対向位置FPにあるとき、付加的当接部447は、前後方向においてストッパ240の後方に位置していると共にストッパ240と対向しており、CPA部材400の許容位置ALPから規制位置RGPへの移動が更に規制されている。より詳しくは、当接部442の夫々が対向位置FPにあるとき、各セットの付加的当接部447の夫々は、前後方向において、対応する組の対応するストッパ240の後方に位置していると共に対応する組の対応するストッパ240と対向しており、CPA部材400の許容位置ALPから規制位置RGPへの移動が更に規制されている。即ち、当接部442が対向位置FPにあるとき、各セットの付加的当接部447の夫々は、前後方向において、対応する組の対応するストッパ240の後面244の後方に位置していると共に対応する組の対応するストッパ240の後面244と対向しており、CPA部材400の許容位置ALPから規制位置RGPへの移動が更に規制されている。
【0065】
図10に示されるように、当接部442が非対向位置UFPにあるとき、付加的当接部447は、前後方向においてストッパ240の後方に位置していると共にストッパ240と対向している。より詳しくは、当接部442の夫々が非対向位置UFPにあるとき、各セットの付加的当接部447の夫々は、前後方向において、対応する組の対応するストッパ240の後方に位置していると共に対応する組の対応するストッパ240と対向している。即ち、当接部442の夫々が非対向位置UFPにあるとき、各セットの付加的当接部447の夫々は、前後方向において、対応する組の対応するストッパ240の後面244の後方に位置していると共に対応する組の対応するストッパ240の後面244と対向している。
【0066】
図10に示されるように、当接部442が非対向位置UFPにあるとき、付加的当接部447は、前後方向及び直交方向の双方と斜交しており、ストッパ240の後面244に対して傾斜している。より詳しくは、当接部442の夫々が非対向位置UFPにあるとき、各セットの付加的当接部447の夫々は、前後方向及び直交方向の双方と斜交しており、対応する組の対応するストッパ240の後面244に対して傾斜している。これにより、当接部442が非対向位置UFPにあるときにCPA部材400を許容位置ALPから規制位置RGPに移動させようとした場合、付加的当接部447は、ストッパ240の後面244に後方から突き当たるが、その後、付加的当接部447は、ストッパ240の後面244を乗り越えるように、直交方向における外側且つ前後方向における前方に移動するため、CPA部材400の許容位置ALPから規制位置RGPへの移動が妨げられることは無い。
【0067】
図28に示されるように、先端部440には、解除突起444が設けられている。
【0068】
図28に示されるように、本実施の形態の解除突起444は、先端部440から直交方向に突出している。即ち、解除突起444は、先端部440から直交方向、即ち幅方向において内側に突出している。なお、本発明はこれに限定されず、解除突起444は、先端部440から直交方向外側に突出していてもよい。図6及び図10を参照して、解除突起444は、コネクタ100と相手側コネクタ700との接続時に、相手側解除部714に押圧されて、当接部442を対向位置FPから非対向位置UFPへ移動させる。
【0069】
図28に示されるように、本実施の形態の解除突起444は、傾斜面4441と、内端4446とを有している。
【0070】
図28に示されるように、本実施の形態の傾斜面4441は、解除突起444の前後方向における前端を規定している。傾斜面4441は、前後方向及び直交方向の双方と交差している。より詳しくは、傾斜面4441は、前後方向及び幅方向の双方と斜交している。傾斜面4441は、内端4446から前後方向における前方且つ幅方向外側に延びている。
【0071】
図28に示されるように、本実施の形態の内端4446は、解除突起444の直交方向、即ち幅方向における最内端である。
【0072】
図28に示されるように、先端部440は、斜面446を有している。
【0073】
図28に示されるように、本実施の形態の斜面446は、前後方向における後方且つ幅方向内側を向いている。斜面446は、受容部432の前後方向における前方に位置している。斜面446は、解除突起444の内端4446の前後方向における前方に位置している。
【0074】
図28に示されるように、本実施の形態の第2アーム部450は、基端部410から前後方向における前方に延びている。より詳しくは、第2アーム部450は、基端部410の幅方向外端付近から前後方向における前方に延びている。第2アーム部450は、先端部440に連結されている。第2アーム部450は、直交方向、即ち幅方向において第1アーム部430の外側に位置している。第2アーム部450は、弾性変形可能である。なお、本発明はこれに限定されず、第2アーム部450は、弾性を有さなくてもよい。図10に示されるように、CPA部材400が許容位置ALPにあるとき、第2アーム部450は、直交方向において第1アーム部430から離れて位置しており、且つ、直交方向において解除突起444と矯正部210との間に位置している。なお、本発明はこれに限定されず、CPA部材400が少なくとも許容位置ALPにあるとき、第2アーム部450は、直交方向において第1アーム部430から離れて位置しており、且つ、直交方向において解除突起444と矯正部210との間に位置していればよい。
【0075】
図26及び図27に示されるように、第2アーム部450の夫々には、被押圧部452と、伝達部454とが設けられている。
【0076】
図28に示されるように、本実施の形態の被押圧部452は、直交方向、即ち幅方向において外側に向いている。被押圧部452は、第2アーム部450の幅方向外端を規定している。被押圧部452は、解除突起444の前後方向における後方に位置している。被押圧部452は、第1アーム部430の縁434の前後方向における前方に位置している。
【0077】
図28に示されるように、本実施の形態の伝達部454は、被押圧部452の前後方向における前方に位置している。伝達部454は、被押圧部452に連結されている。伝達部454は、先端部440に連結されている。
【0078】
図28に示されるように、本実施の形態の第2アーム部450は、対向部453と、第1凸部456と、第2凸部458とを有している。
【0079】
図28に示されるように、本実施の形態の対向部453は、前後方向において後方を向いている。対向部453は、前後方向と交差している。対向部453は、前後方向において被押圧部452と第1凸部456との間に位置している。対向部453は、被押圧部452の前後方向における後方に位置している。対向部453は、第1凸部456の前後方向における前方に位置している。対向部453は、解除突起444の前後方向における後方に位置している。対向部453は、第1アーム部430の縁434の前後方向における前方に位置している。
【0080】
図28に示されるように、本実施の形態の第1凸部456は、直交方向、即ち幅方向において外側に突出している。第1凸部456は、前後方向において被押圧部452と第2凸部458との間に位置している。第1凸部456は、被押圧部452の前後方向における後方に位置している。第1凸部456は、第2凸部458の前後方向における前方に位置している。図2に示されるように、CPA部材400が許容位置ALPにあるとき、第1凸部456は、ハウジング200の前後方向における後方に位置している。より詳しくは、CPA部材400が許容位置ALPにあるとき、第1凸部456は、被突当部270の前後方向における後方に位置している。図26に示されるように、第1凸部456は、前面4562と、後面4564とを有している。
【0081】
図28に示されるように、本実施の形態の前面4562は、第1凸部456の前後方向における前端を規定している。前面4562は、前後方向における前方且つ幅方向外側を向いている。前面4562は、前後方向及び幅方向の双方と斜交している。
【0082】
図28に示されるように、本実施の形態の後面4564は、第1凸部456の前後方向における後端を規定している。後面4564は、前後方向における後方且つ幅方向外側を向いている。後面4564は、前後方向及び幅方向の双方と斜交している。
【0083】
図28に示されるように、本実施の形態の第2凸部458は、直交方向、即ち幅方向において外側に突出している。第2凸部458は、第1凸部456の前後方向における後方に位置している。図2及び図28を参照して、CPA部材400が許容位置ALPにあるとき、第2凸部458は、ハウジング200の前後方向における後方に位置している。図26に示されるように、第2凸部458は、前面4582と、後面4584とを有している。
【0084】
図28に示されるように、本実施の形態の前面4582は、第2凸部458の前後方向における前端を規定している。前面4582は、前後方向における前方且つ幅方向外側を向いている。前面4582は、前後方向及び幅方向の双方と斜交している。
【0085】
図28に示されるように、本実施の形態の後面4584は、第2凸部458の前後方向における後端を規定している。後面4584は、前後方向における後方且つ幅方向外側を向いている。後面4584は、前後方向及び幅方向の双方と斜交している。
【0086】
図28に示されるように、CPA部材400は、2つの空間460を有している。空間460は、第1アーム部430と第2アーム部450との間に位置している。より詳しくは、第1アーム部430と、先端部440と、第2アーム部450とで構成される2セットは、2つの空間460と夫々対応しており、空間460の夫々は、幅方向において、対応するセットの第1アーム部430と第2アーム部450との間に位置している。
【0087】
図18を参照して、本実施の形態の端子500の夫々は、金属製である、端子500は、ハウジング200の嵌合部208に保持されている。
【0088】
コネクタ100を相手側コネクタ700に接続する際のコネクタ100及び相手側コネクタ700の各部位の動作及び状態について以下詳述する。
【0089】
まず初めに、図1を参照して、コネクタ100を相手側コネクタ700の前後方向における後方に配置する。この状態において、コネクタ100を相手側コネクタ700に対して前方に移動する。すると、コネクタ100の嵌合部208は、相手側コネクタ700の嵌合部収容部720に収容され、また、相手側コネクタ700の嵌合端部711は、コネクタ100の収容部250に収容されて、コネクタ組立体10は、図5から図8までに示される半嵌合状態となる。
【0090】
図8を参照して、この半嵌合状態において、コネクタ100の突出部290が相手側コネクタ700の嵌合端部711の内面によって下方に押されて弾性支持部280が弾性変形し、これによりロック部220は、解除位置RPに位置している。半嵌合状態において、弾性支持部280の自由端284は、前後方向において、規制部420の前端422の前方に位置しており、且つ、規制部420の前端422と対向している。
【0091】
図6を参照して、半嵌合状態において、相手側コネクタ700の嵌合端部711の後端7114は、当接部442の前後方向における後方に位置しており、解除突起444の傾斜面4441の前後方向における前方に位置している。半嵌合状態において、相手側コネクタ700の嵌合端部711の後端7114は、解除突起444の傾斜面4441に接していない。なお、半嵌合状態において、第2アーム部450の被押圧部452は、ハウジング200の矯正部210に接触しておらず、第2アーム部450の対向部453は、ハウジング200の被対向部230に接触していない。半嵌合状態において、当接部442は対向位置FPに位置している。半嵌合状態において、当接部442は、前後方向においてストッパ240の後方に位置していると共にストッパ240と対向しており、且つ、CPA部材400は、許容位置ALPから規制位置RGPへの移動が規制されている。より詳しくは、半嵌合状態において、当接部442は、前後方向においてストッパ240の後面244の後方に位置していると共にストッパ240の後面244と対向しており、且つ、CPA部材400は、許容位置ALPから規制位置RGPへの移動が規制されている。
【0092】
半嵌合状態において、コネクタ100を相手側コネクタ700に対して更に前方に移動すると、相手側コネクタ700の相手側ロック部712は、前後方向においてコネクタ100のロック部220と同じ位置に到達し、また、相手側コネクタ700の嵌合端部711の後端7114は、解除突起444の傾斜面4441と接触して解除突起444を幅方向外側に移動させる。これにより、ロック部220は、解除位置RPからロック位置LPに移動し、また、当接部442は、対向位置FPから非対向位置UFPに移動して、コネクタ組立体10は、図9から図12までに示される嵌合状態となる。
【0093】
このように、本実施の形態のコネクタ100は、CPA機能を有しつつ、CPA機能を想定せずに設計された既存の相手側コネクタ700に対しても嵌合可能となっている。
【0094】
図10を参照して、半嵌合状態から嵌合状態に移行すると、相手側コネクタ700の嵌合端部711は、解除突起444の内端4446と接触し、第1アーム部430及び第2アーム部450の夫々は、直交方向、即ち幅方向における外側に弾性変形する。
【0095】
図12に示されるように、嵌合状態において、ロック部220と相手側ロック部712とは、相手側ハウジング710に対するハウジング200の嵌合状態をロックしている。嵌合状態において、弾性支持部280の自由端284は、前後方向において規制部420の前端422の前方に位置しているが、前後方向において規制部420の前端422と対向していない。嵌合状態において、コネクタ100の端子500は、相手側コネクタ700の相手側端子750に接続されている。
【0096】
図10に示されるように、嵌合状態において、第2アーム部450は、直交方向において第1アーム部430から離れて位置しており、且つ、直交方向、即ち幅方向において解除突起444と矯正部210との間に位置している。嵌合状態において、当接部442は非対向位置UFPに位置している。嵌合状態において、当接部442は、前後方向においてストッパ240と対向しておらず、且つ、CPA部材400は、許容位置ALPから規制位置RGPへ移動可能となっている。
【0097】
図10に示されるように、嵌合状態において、付加的当接部447は、前後方向においてストッパ240の後面244の後方に位置していると共にストッパ240の後面244と対向している。嵌合状態において、付加的当接部447は、前後方向及び直交方向の双方と斜交しており、ストッパ240の後面244に対して傾斜している。
【0098】
この嵌合状態において、CPA部材400をハウジング200に対して前方に移動させると、付加的当接部447はストッパ240の後面244に後方から突き当たる。そこで、CPA部材400をハウジング200に対して更に前方に移動させると、先端部440の付加的当接部447は、ストッパ240の後面244を乗り越えるように幅方向における外側且つ前後方向における前方に移動して、ストッパ240の外面248に乗り上げる。この状態で、CPA部材400をハウジング200に対して更に前方に移動させると、先端部440の付加的当接部447は、ストッパ240を乗り越えてストッパ240の前面242の前方に移動し、ストッパ240は、第1アーム部430の受容部432に受容される。これにより、CPA部材400は許容位置ALPから規制位置RGPへ移動し、コネクタ組立体10は、図13から図16までに示される嵌合保証状態となる。即ち、コネクタ100の相手側コネクタ700への接続が完了する。なお、嵌合状態から嵌合保証状態に移行する過程において、第2アーム部450の第1凸部456及び第2凸部458は、ハウジング200の被突当部270を乗り越えて付加的収容部260内に移動する。これにより、嵌合状態から嵌合保証状態に移行する過程において、CPA部材400の操作者は、第1凸部456及び第2凸部458が被突当部270を乗り越える際に生じるクリック感を得ることができ、嵌合保証状態への移行を適切に認識することができる。
【0099】
図16に示されるように、嵌合保証状態において、規制部420は、ロック部220のロック位置LPから解除位置RPへの移動を規制している。また、図14及び図21を参照して、嵌合保証状態において、受容部432は、ストッパ240を少なくとも部分的に受容している。図21及び図28を参照して、嵌合保証状態において、ストッパ240は、前後方向において斜面446と縁434との間に位置している。即ち、ストッパ240は、前後方向において、斜面446の後方に位置しており、縁434の前方に位置している。図14に示されるように、嵌合保証状態において、第2凸部458は、前後方向において、被対向部230の前方に位置していると共に被対向部230と対向している。
【0100】
上述のように、相手側ハウジング710は、相手側解除部714の近傍において幅方向内側に凹んだ凹部を有していない。これにより、嵌合保証状態において、コネクタ100の解除突起444は、直交方向、即ち幅方向において相手側コネクタ700の嵌合端部711に接触しつつ嵌合端部711から外力を受け続けており、コネクタ100の第1アーム部430は、直交方向、即ち幅方向において外側に変形し続けている。これにより、嵌合保証状態において、第1アーム部430が塑性変形して第1アーム部430に永久歪みが生じる可能性がある。なお、嵌合保証状態において、コネクタ100の第2アーム部450は、概ね元の形状に復帰しているため、塑性変形する虞は殆ど無い。
【0101】
相手側コネクタ700に接続されたコネクタ100を取り外す際のコネクタ100及び相手側コネクタ700の各部位の動作及び状態について以下詳述する。
【0102】
図13から図16までに示される嵌合保証状態において、CPA部材400をハウジング200に対して後方に移動させると、先端部440の斜面446(図28参照)は、ストッパ240の前面242に突き当たる。この状態で、CPA部材400をハウジング200に対して更に後方に移動させると、先端部440の付加的当接部447は、ストッパ240の外面248に乗り上げると共に、対向部453は斜面215に対して前方から接触する。この接触により、対向部453は、斜面215から直交方向、即ち幅方向において内側に向かう力を受け、また伝達部454は、上記力を当接部442及び解除突起444に伝達する。この状態で、CPA部材400をハウジング200に対して更に後方に移動させると、被押圧部452が矯正部210上に乗り上げると共に、対向部453は、矯正部210上に乗り上げた後に被対向部230と前後方向において接触する。これにより、CPA部材400は規制位置RGPから許容位置ALPへ移動し、コネクタ組立体10は、図9から図12までに示される嵌合状態となる。なお、嵌合保証状態から嵌合状態に移行する過程においては、第2アーム部450の第1凸部456及び第2凸部458は、ハウジング200の被対向部230を乗り越えてハウジング200の後方に移動する。これにより、嵌合保証状態から嵌合状態に移行する過程においても、CPA部材400の操作者は、第1凸部456及び第2凸部458が被対向部230を乗り越える際に生じるクリック感を得ることができ、嵌合状態への移行を適切に認識することができる。
【0103】
嵌合保証状態から嵌合状態に移行する間においても、相手側コネクタ700の嵌合端部711は、解除突起444の内端4446と接触し続けており、第1アーム部430は、直交方向、即ち幅方向外側に変形し続けている。また、嵌合保証状態から嵌合状態に移行すると、ハウジング200の矯正部210は、直交方向、即ち幅方向において第2アーム部450の被押圧部452を押圧し、第2アーム部450の伝達部454は先端部440に上記押圧を伝達すると共に、第2アーム部450が弾性変形する。
【0104】
この嵌合状態において、操作部283を押下してロック部220を解除位置RPに移動させて相手側ハウジング710に対するハウジング200の嵌合状態のロックを解除したうえで、コネクタ100を相手側コネクタ700に対して後方に移動すると、相手側コネクタ700の嵌合端部711は、先端部440の解除突起444との接触を解消して解除突起444の前方に移動し、コネクタ組立体10は半嵌合状態となる。
【0105】
ここで、嵌合保証状態において第1アーム部430に上述の塑性変形が生じていない場合には、コネクタ組立体10は、図5から図8までに示される半嵌合状態となる。即ち、図6を参照して、嵌合状態から半嵌合状態に移行する際、第1アーム部430に上述の塑性変形が生じていないため、第1アーム部430及び第2アーム部450の双方の復元力により、先端部440の当接部442は、非対向位置UFPから対向位置FPに移動するように矯正される。なおこの場合、当接部442が対向位置FPに移動した時点において、被押圧部452は、矯正部210と接触していない。
【0106】
一方、嵌合保証状態において第1アーム部430に上述の塑性変形が生じている場合には、嵌合状態から半嵌合状態に移行する際、矯正部210の被押圧部452への上記押圧が伝達部454によって先端部440に伝達されることにより、先端部440の当接部442は、非対向位置UFPから対向位置FPに移動するように矯正される。即ち、本実施の形態のコネクタ100においては、第1アーム部430が塑性変形した場合であっても、CPA部材400を規制位置RGPから許容位置ALPに移動した後に相手側コネクタ700からコネクタ100を取り外すと、矯正部210が被押圧部452を押圧し、伝達部454が先端部440に上記押圧を伝達して当接部442を対向位置FPに位置するように矯正する。
【0107】
特に、本実施の形態のCPA部材400においては、当接部442が設けられている先端部440に対して第2アーム部450が連結されている。これにより、本実施の形態のコネクタ100においては、当接部442の非対向位置UFPから対向位置FPへの上記矯正が確実に遂行されるようになっている。
【0108】
纏めると、嵌合保証状態において第1アーム部430が塑性変形しない場合、CPA部材400を規制位置RGPから許容位置ALPに移動した後に相手側コネクタ700からコネクタ100を取り外すと、被押圧部452が矯正部210と接触しない状態で当接部442が対向位置FPに位置することとなる。また、嵌合保証状態において第1アーム部430が塑性変形した場合、CPA部材400を規制位置RGPから許容位置ALPに移動した後に相手側コネクタ700からコネクタ100を取り外すと、被押圧部452が矯正部210と接触した状態で当接部442は対向位置FPに位置することとなる。
【0109】
最後に、半嵌合状態のコネクタ組立体10において、コネクタ100を相手側コネクタ700に対して後方に引き抜く。これにより、コネクタ100の相手側コネクタ700からの取り外しが完了する。なお、嵌合保証状態において第1アーム部430に上述の塑性変形が生じていない場合には、コネクタ組立体10は、コネクタ100の相手側コネクタ700からの取り外しが完了した時点で図2に示される未嵌合状態となる。
【0110】
以上、本発明について、実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、種々の変形が可能である。
【0111】
上述の実施の形態の解除突起444は、先端部440から直交方向に突出していたが、本発明はこれに限定されない。解除突起444は、第1アーム部430から直交方向に突出していてもよい。また、解除突起444は、第1アーム部430と先端部440との境界部分に跨るように設けられていてもよい。即ち、第1アーム部430及び先端部440の少なくとも一方に、解除突起444が設けられており、解除突起444は、第1アーム部430及び先端部440の上記少なくとも一方から直交方向に突出するように、コネクタ100が構成されていればよい。なお、解除突起444を当接部442に近い箇所に設けた場合、半嵌合状態から嵌合状態に移行した際の当接部442の対向位置FPから非対向位置UFPへの移動を、第1アーム部430の少ない変位量で実現することができるため、解除突起444を当接部442から離れた箇所に設けた場合と比較して、コネクタ100をより小型化することができる。よって、解除突起444は、当接部442に近い箇所に設けられるのがより好ましい。
【0112】
上述の実施の形態においては、CPA部材400の規制位置RGPから許容位置ALPへの移動後に相手側コネクタ700からコネクタ100を取り外した際に、伝達部454は、上記押圧を先端部440に伝達していたが、本発明はこれに限定されない。具体的には、CPA部材400の規制位置RGPから許容位置ALPへの移動後に相手側コネクタ700からコネクタ100を取り外した際に、伝達部454が、上記押圧を第1アーム部430に伝達するように、コネクタ100が構成されていてもよい。即ち、第1アーム部430が塑性変形した場合であっても、CPA部材400を規制位置RGPから許容位置ALPに移動した後に相手側コネクタ700からコネクタ100を取り外すと、矯正部210が被押圧部452を押圧し、伝達部454が第1アーム部430及び先端部440の少なくとも一方に上記押圧を伝達して当接部442を対向位置FPに位置するように矯正するように、コネクタ100が構成されていればよい。
【0113】
上述の実施の形態の相手側コネクタ700の相手側ハウジング710には、嵌合保証状態においてコネクタ100の解除突起444を受容する凹部が設けられていなかったが、本発明はこれに限定されない。即ち、相手側コネクタ700の相手側ハウジング710に、嵌合保証状態においてコネクタ100の解除突起444を受容する凹部を設け、これにより、嵌合保証状態において、相手側ハウジング710から解除突起444を介して第1アーム部430に応力が作用しないようにして第1アーム部430の塑性変形を防止してもよい。本発明は、このような凹部を有さない既存の相手側コネクタ700に対する嵌合の際の課題を出発点とするものではあるが、このような凹部を有するコネクタを相手側コネクタ700とすることを妨げるものではない。
【符号の説明】
【0114】
10 コネクタ組立体
100 コネクタ
200 ハウジング
205 包囲部
208 嵌合部
210 矯正部
215 斜面
220 ロック部
230 被対向部
240 ストッパ
242 前面
244 後面
246 内面
248 外面
250 収容部
260 付加的収容部
270 被突当部
280 弾性支持部
283 操作部
284 自由端
290 突出部
292 後面
400 CPA部材
410 基端部
420 規制部
422 前端
430 第1アーム部
432 受容部
434 縁
440 先端部
442 当接部
444 解除突起
4441 傾斜面
4446 内端
446 斜面
447 付加的当接部
450 第2アーム部
452 被押圧部
453 対向部
454 伝達部
456 第1凸部
4562 前面
4564 後面
458 第2凸部
4582 前面
4584 後面
460 空間
500 端子
700 相手側コネクタ
710 相手側ハウジング
711 嵌合端部
7112 上面
7114 後端
712 相手側ロック部
714 相手側解除部
720 嵌合部収容部
730 孔
732 周面
750 相手側端子
ALP 許容位置
FP 対向位置
LP ロック位置
RP 解除位置
RGP 規制位置
UFP 非対向位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36