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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072564
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】電動調理器
(51)【国際特許分類】
   A47J 43/046 20060101AFI20240521BHJP
【FI】
A47J43/046
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183463
(22)【出願日】2022-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000003702
【氏名又は名称】タイガー魔法瓶株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000040
【氏名又は名称】弁理士法人池内アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】中原 健次
(72)【発明者】
【氏名】小林 美緒
【テーマコード(参考)】
4B053
【Fターム(参考)】
4B053AA01
4B053BA01
4B053BA14
4B053BB02
4B053BC12
4B053BC13
4B053BJ02
4B053BJ14
4B053BJ20
(57)【要約】
【課題】被調理物の詰まりの発生等で動力源への負荷が高くなった場合でも、調理を中断せずに継続し易くなる電動調理器を提供する。
【解決手段】被調理物を収容する調理容器20と、前記調理容器を載置する載置台と動力源40とを備えた本体部30と、前記動力源の回転動力により駆動軸49を回転させる駆動機構と、前記駆動軸により回転されて前記被調理物を調理する回転ブレード50と、調理中における前記被調理物からの反力を受ける受け部とを備え、前記受け部が受ける前記反力の大きさが設定値以上になると、前記駆動機構が前記駆動軸を通常時の出力よりも高トルクの出力で回転するように変速する。。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被調理物を収容する調理容器と、
前記調理容器を載置する載置台と動力源とを備えた本体部と、
前記動力源の回転動力により駆動軸を回転させる駆動機構と、
前記駆動軸により回転されて前記被調理物を調理する回転ブレードと、
調理中における前記被調理物からの反力を受ける受け部とを備え、
前記受け部が受ける前記反力の大きさが設定値以上になると、前記駆動機構が前記駆動軸を通常時の出力よりも高トルクの出力で回転するように変速することを特徴とする、電動調理器。
【請求項2】
前記受け部が前記調理容器である、請求項1に記載の電動調理器。
【請求項3】
前記駆動機構が、前記回転ブレードの回転に伴って生じる前記調理容器の回転動作を利用して前記駆動軸の回転トルクを変化させる回転切替機構を備える、請求項2に記載の電動調理器。
【請求項4】
前記回転切替機構が、前記調理容器の回転動作に伴って前記本体部内での高さ位置が変化する切り替えプレートである、請求項3に記載の電動調理器。
【請求項5】
前記受け部が受ける前記反力の大きさが小さくなると、前記駆動機構が前記駆動軸の回転を前記通常時の回転に戻す、請求項1に記載の電動調理器。
【請求項6】
前記回転ブレードが、前記駆動軸に対して交換可能に取り付けられる、請求項1に記載の電動調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動力源により回転させる駆動軸に取り付けられた回転ブレードによって、調理容器内に収容された被調理物を調理する電動調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
動力源により駆動軸に取り付けられた回転ブレードを回転させて調理容器に収容された被調理物を調理する電動調理器として、従来、動力源である電動機の回転動力を変速可能な減速機構を備えた回転調理装置が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013- 66580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の回転調理装置では、被調理物が詰まる等すると、回転ブレードに大きな負荷がかかって回転ブレードが回転しなくなり、最悪の場合、動力源の故障に繋がる場合があった。そのような事態を防止するために、過負荷時における動力源への電力供給を遮断するサーキットブレーカを搭載して保護することが考えられる。
【0005】
しかし、そのような対策では、電力供給が遮断された後に復帰させる操作を使用者が行う必要があり、使用者にとって使い勝手の点で改善の余地があった。
【0006】
本発明は、被調理物の詰まりの発生等で動力源への負荷が高くなった場合でも、調理を中断せずに継続し易くなる電動調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の電動調理器は、被調理物を収容する調理容器と、前記調理容器を載置する載置台と動力源とを備えた本体部と、前記動力源の回転動力により駆動軸を回転させる駆動機構と、前記駆動軸により回転されて前記被調理物を調理する回転ブレードと、調理中における前記被調理物からの反力を受ける受け部とを備え、前記受け部が受ける前記反力の大きさが設定値以上になると、前記駆動機構が前記駆動軸を通常時の出力よりも高トルクの出力で回転するように変速することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電動調理器であれば、例えば食材が詰まる等して動力源が過負荷状態になったとしても、受け部で受ける食材からの反力が設定値以上になると、駆動機構により、回転ブレードが高トルクの回転に自動的に切り替えられる。これにより、高いトルクで回転する回転ブレードによって食材の詰まり等が解消され易くなり、その結果、調理を中断せずに継続し易いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーの外観を示す斜視図である。
図2】第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーの内部の構成を示す断面図である。
図3】第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーにおいて、調理容器の回転を検出する機構を説明する図である。
図4】第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーの、駆動機構を説明する分解斜視図である。
図5】第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーが、第1の回転数で回転している状態の駆動機構を説明するための断面図である。
図6】第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーが、第2の回転数で回転している状態の駆動機構を説明するための断面図である。
図7】第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーの外観を示す斜視図である。
図8】第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーの内部の構成を示す断面図である。
図9】第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーにおいて、調理容器の回転を検出する機構を説明する図である。
図10】第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーの、駆動機構を説明する分解斜視図である。
図11】第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーが、第1の回転数で回転している状態の駆動機構を説明するための断面図である。
図12】切り替えプレートの底面側の形状を説明するための斜視図である。
図13】第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーが、第2の回転数で回転している状態の駆動機構を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の電動調理器は、被調理物を収容する調理容器と、前記調理容器を載置する載置台と動力源とを備えた本体部と、前記動力源の回転動力により駆動軸を回転させる駆動機構と、前記駆動軸により回転されて前記被調理物を調理する回転ブレードと、調理中における前記被調理物からの反力を受ける受け部とを備え、前記受け部が受ける前記反力の大きさが設定値以上になると、前記駆動機構が前記駆動軸を通常時の出力よりも高トルクの出力で回転するように変速する。
【0011】
なお、本明細書において「被調理物からの反力」とは、動力源により回転される駆動軸に取り付けられた回転ブレードを回転させないように働く被調理物からの力のことを言うものとする。
【0012】
本発明の電動調理器は上記構成を備えることで、受け部で受ける食材からの反力が設定値以上になると、回転ブレードの回転が高トルクの回転に自動的に切り替えられる。この結果、高いトルクで回転する回転ブレードによって食材の詰まり等が解消され易くなり、調理を継続して行うことが可能となる。
【0013】
上記構成の電動調理器において、前記受け部が前記調理容器であることが好ましい。被調理物を収容する調理容器を反力の受け部とすることで、回転ブレードの回転を妨げる反力を容易に、かつ、確実に検出することができる。
【0014】
また、前記回転機構が、前記回転ブレードの回転に伴って生じる前記調理容器の回転動作を利用して前記駆動軸の回転トルクを変化させる回転切替機構を備えることが好ましい。このようにすることで、受け部である調理容器の回転を利用して、回転ブレードのトルクを確実に切り替えることができる。
【0015】
さらに、この場合において、前記回転切替機構が、前記調理容器の回転動作に伴って前記本体部内での高さ位置が変化する切り替えプレートであることが好ましい。このようにすることで、切り替えプレートの高さの変化を利用して動力源から駆動軸への回転の伝達経路を切り替えることができる。
【0016】
さらにまた、前記受け部が受ける前記反力の大きさが小さくなると、前記駆動機構が前記駆動軸の回転を前記通常時の回転に戻すことが好ましい。このようにすることで、被調理物を通常トルクデカ移転する回転ブレードによって調理することができる。
【0017】
また、前記回転ブレードが、前記駆動軸に対して交換可能に取り付けられることが好ましい。
【0018】
以下、本発明の電動調理器について図面を参照して説明する。
【0019】
(実施の形態)
以下では、本発明の電動調理器の実施の形態として、調理容器内に配置された軸通筒を貫通する駆動軸の軸カバーに、調理目的に応じて各種形状の回転ブレードであるカッターを交換可能に取り付けることができるフードプロセッサーを例示して説明する。本実施形態にかかるフードプロセッサーは、駆動軸に取り付けるカッターの種類を異ならせることで、野菜や魚肉類の切断とみじん切り等の加工の他に、ジュースやスープなどの液体、パン粉などの粉体を用いた調理も行うことができるものであり、その径に対して深さが同等もしくは少し小さい形状の調理容器を備えたタイプである。
【0020】
<第1の駆動機構を備えたフードプロセッサー>
まず、本体内に配置された動力源の回転軸の回転動力により回転ブレードであるカッターが取り付けられる駆動軸を回転させる駆動機構として、第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーについて説明する。この第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーでは、動力源であるモーターの回転軸の回転数を駆動軸の回転数に変換する遊星歯車を備えるとともに、カッターによって被調理物とともに受け部である調理容器が回転することを利用して、モーターの回転軸と駆動軸とを繋ぐ駆動機構の伝達経路を切り替えてカッターの回転数とトルクとを変化させる。
【0021】
図1は、本実施形態にかかる第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーの全体構成を示す斜視図である。
【0022】
また、図2は、第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーの内部の構成を示す断面図である。
【0023】
図1図2に示すように、第1の実施形態のフードプロセッサー100は、本体部30と調理容器20と蓋体10とを備えている。
【0024】
本体部30は、内部に示す動力源であるモーター41を収容する略筒状の中空体である本体31と、本体31の上部に配置された載置台32と上面カバー33とを有し、上面カバー33の上面34に、調理容器20の容器本体21の底部24が着脱可能に載置される。
【0025】
調理容器20は、略透明な樹脂またはガラス製の容器本体21と、容器本体21の上端部分から下方に延出する取っ手22とを有していて、ユーザーは取っ手22を持つことで調理前の容器本体21内への被調理物である食材の収容や調理後の食材の取り出しを容易に行うことができる。
【0026】
容器本体21内側の底面23中央には、上方、すなわち蓋体10の方向に延出した軸通筒25が形成されていて、軸通筒25の内部に配置された駆動軸49に上方から被せるように回転ブレードであるカッター50を装着することで、駆動軸49の回転によって容器本体21内部でカッター50が回転する。本実施形態にかかるフードプロセッサーでは、カッター50の内側筒52が弾力ある部材で形成されているため、内側筒52を上方から駆動軸49にはめ込むことで、ユーザーは所望する調理に対応した各種形状のカッター50を選択して使用することができる。なお、図2に例示するカッター50は、外側筒51の周囲にらせん状に形成された刃(らせんブレード)53を有したもので、容器本体21内部の食材を切断する調理に使用されるものである。
【0027】
カッター50の外側筒51は、容器本体21の底面23に形成された軸通筒25の外側を底面23近傍まで覆うことで、容器本体21内の被調理物が軸通筒25の内部に侵入してしまうことを防止している。
【0028】
蓋体10は、調理容器20の上面開口部を着脱可能に覆うことができる。一例として、蓋体10は、調理容器20と比較して柔らかな樹脂部材で構成することができ、蓋体10を調理容器20の上面から押し込むようにすることで、調理容器20の内部を略気密な状態で覆って調理容器に固着することができ、調理時に調理容器20内部の食材が外部に飛び出してしまうことを効果的に防止できる。
【0029】
次に、本実施形態にかかる第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーにおいて、被調理物に応じてカッターの回転数とトルクとを切り替える駆動機構について説明する。
【0030】
図3は、本実施形態にかかるフードプロセッサーの側面図であり、調理容器と本体部とを上下方向に間を開けて示している。
【0031】
例えば、調理容器内に収容された被調理物が大きく硬いものである場合などに、カッターによって被調理物が切断されずにカッターに押されるように回転することがある。本実施形態で説明する第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーでは、このような被調理物の回転によって受け部である調理容器に加わる調理容器を回転させようとする力を利用して、モーターの回転をカッターが取り付けられた駆動軸に伝達する回転を伝達する経路を切り替えて、カッターの刃をより低速・高トルクで回転させることで被調理物を切断可能とする。このため、本体部に対して調理容器が回転可能となっているとともに、調理容器の回転を検出する機構が備えられている。
【0032】
図3に示すように、調理容器20の底部24には、下端面、すなわち、本体部30上に載置された際に本体部30の上面カバー33の上面34と接する面から、複数(一例として4つ)の切れ込み24aが形成されている。一方、本体部30の上端部に配置される上面カバー33には複数(一例として4つ)の開口部33aが形成されていて、回転可能な切り替えプレート35から延在する複数(一例として4つ)の先端部35aが上面カバー33の開口部33aから外側に突出し、調理容器20を上面34に載置したときに調理容器20の底部24の切れ込み24aに嵌合する。
【0033】
上面カバー33に開口部33aが形成されている部分の載置台32上面には、切り替えプレート35が回転する方向に高くなる傾斜面32aが形成されていて、調理容器20が回転すると、切り替えプレート35の先端部35aは図3中の矢印A方向に回転して傾斜面32aを登ることで、切り替えプレート35が本体部30内で上方へと移動する。
【0034】
図4は、本実施形態にかかる第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーにおける、モーターの回転軸の回転を駆動軸に伝える駆動機構を示す分解斜視図である。
【0035】
図4に示すように、第1の駆動機構を備えたフードプロセッサー100では、図4では図示を省略するモーターの回転軸42(図2参照)の回転は、第1の遊星ギア43を用いて所定の回転数に減速されて笠羽状のクラッチギア47に伝達され、さらに、接続部材48を介して支持プレート36に支持されている駆動軸49へと伝達される。これによって、駆動軸49は、第1の回転数である高速、かつ、低トルクでの回転を行う。なお、このとき第2の遊星ギア45は第1の遊星ギア43に連動して回転するが、その回転は駆動軸49には伝達されない。
【0036】
図5に、駆動軸が第1の回転数で回転している状態の駆動機構の断面図を示す。
【0037】
図5に示すように、駆動軸49が第1の回転数で回転している状態では、切り替えプレート35と、クラッチギア47、接続部材48はいずれも下側の低い位置にあり、接続部材48の上面と駆動軸49を固着する部材の下面49aとの間には所定の間隙Bが形成されている。この状態では、クラッチギア47の内歯が第1の遊星ギア43の出力ギア44の外歯と嵌合して(図中Cの部分)、駆動軸49は第1の遊星ギア43の出力ギア44の回転数と同じ回転数で回転する。つまり、駆動軸49は、第1の遊星ギア43で減速されて通常のトルクが得られる回転数での回転を行う。
【0038】
図4に戻って、この第1の回転数の回転では調理容器内の被調理物が切断されず、カッター50から加わる力によって被調理物が回転し、その結果として調理容器20が回転する場合には、上述したように、調理容器20の回転にともなって切り替えプレート35の先端部35aが回転し、載置台の傾斜面32aを登ることで切り替えプレート35の位置が上昇し、切り替えプレート35とともにクラッチギア47と接続部材48が上昇する。
【0039】
クラッチギア47が上昇することで、クラッチギア47と第1の遊星歯車の出力ギア44の外歯との接触が外れて、クラッチギア47の外歯が第2の遊星ギア45の出力ギア46の内歯と嵌合し、クラッチギア47に第2の遊星ギア45に第1の回転数である通常のトルクでの回転よりもさらに減速された第2の回転数である低速、高トルクの回転が伝わる。
【0040】
この結果、クラッチギア47に接続されている接続部材48を介して駆動軸49に低速、かつ、高トルクの回転が伝達されて、駆動軸49に装着されたカッター50の刃は低速、高トルクでの回転を行う。
【0041】
図6は、駆動軸が第2の回転数で回転している状態の駆動機構の断面図である。
【0042】
図6に示すように、調理容器20の回転に伴って回転しながら先端部35aが載置台32に形成された傾斜面32aを上って高い位置にある切り替えプレート35と連動して、接続部材48とクラッチギア47も高い位置にある。このため、図5に示した、接続部材48の上部の隙間Bは無くなり、クラッチギア47の底面47aと第2の遊星ギア45の上面45aとの間に隙間Dが生じている。第1の遊星ギア43の出力ギア44の外歯とクラッチギア47の内歯は、いずれも上部の径が小さく下部の径が大きな傾斜面を形成しているため、クラッチギア47が上昇することで出力ギア44の外歯とクラッチギア47の内歯との間には間隙Eが生じて、クラッチギア47には第1の遊星ギア43の回転は伝達されない。
【0043】
一方、クラッチギア47が高い位置に移動することで、上部の径が小さく下部の径が大きな内歯歯車である第2の遊星ギア45の出力ギア46の内歯にクラッチギア47の外歯が嵌合する(図中Fの部分)ため、クラッチギア47から接続部材48を介して駆動軸49に、第2の遊星ギア45の回転が伝達される。この第2の遊星ギア45の回転数を第1の遊星ギア43の回転数よりも小さくなるように設定することで、切り替えプレート35が上昇した際に駆動軸49に伝達される回転数が低速、かつ、高トルクの第2の回転数となるため、被調理物に対して大きなトルクが加わりカッター50によって被調理物が切断されるようになる。
【0044】
以上説明したように、第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーでは、調理容器を本体部に対して回転可能に形成して、調理容器内部の被調理物がカッターの刃によって切断されずに回転する力を利用して調理容器を回転させることで駆動軸の回転に対する反力の受け部とする。そして、この調理容器の回転を利用して切り替えプレートを回転させて高さ位置を高くしクラッチギアの高さを高くする。クラッチギアの高さが高くなることで、クラッチギアに伝わる回転数が第1の遊星ギアによる第1の回転数から、低速な第2の遊星ギアによる第2の回転数となることで、駆動軸の回転が低速、高トルクとなってカッターにより被調理物を切断することができる。
【0045】
なお、カッターの刃の回転のトルクが高くなって被調理物が切断されると、被調理物がカッターによって回転されなくなり、調理容器を回転させようとする力が小さくなる。本実施形態のフードプロセッサーでは、切り替えプレートの先端部が傾斜面上に位置しているため、調理容器を回転させようとする力が小さくなると切り替えプレートの先端部が傾斜面を滑り降りて、切り替えプレートの高さが低い位置に戻る。この結果、クラッチギアの外歯と第2の遊星ギアの内歯との嵌合が解消され、クラッチギアの内歯と第1の遊星ギアの出力ギアの外歯が嵌合して、第1の遊星ギアによる通常トルクでの回転である第1の回転数で駆動軸が回転するようになる。このため、高速、かつ、低トルクの第1の回転によって、カッターが被調理物を細かく切断することができる。
【0046】
なお、本実施形態で示した第1の駆動機構を備えたフードプロセッサーでは、調理容器の回転を切り替えプレートが正しく検出することが重要である。このため、本体部30の載置台32に調理容器20の取っ手22に連続する形状の規制部材としての突起部37(図1図4参照)が形成されていて、ユーザーが調理容器20の取っ手22を突起部37に合わせるようにして本体部30上に載置することで、調理容器20の回転角度が規制され、切り替えプレート35の先端部35aが調理容器20の底部24の切れ込み24aに嵌合するようになっている。
【0047】
<第2の駆動機構を備えたフードプロセッサー>
次に、実施形態にかかるフードプロセッサーとして、モーターの回転を駆動軸に伝達する駆動機構としてクラッチ板とプーリーとを用いた第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーについて説明する。
【0048】
図7は、本実施形態にかかる第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーの全体構成を示す斜視図である。
【0049】
また、図8は、第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーの内部の構成を示す断面図である。
【0050】
図7図8に示すように、第2の駆動機構を備えたフードプロセッサー200も、第1の駆動機構を備えたフードプロセッサー100と同様に、本体部130と調理容器120と蓋体110とを備えている。
【0051】
本体部130は、内部に動力源であるモーター141を収容する略筒状の中空体である本体131と、本体131の上に配置された上面プレート132とを有し、上面プレート132の上面133に、調理容器120の容器本体121の底部124が着脱可能に搭載される。
【0052】
なお、図7図8に示す第2の駆動機構を備えたフードプロセッサー200本体部130の形状は、本体131の上側部分が下方に行くにつれて広がる傾斜面を形成した載置台となっていて、本体131の下側部分が調理容器120よりも径大に形成されているが、これは、内部に収容されるモーター141の大きさ、形状や、その他本体部131内に収容される部材の大きさや形状、その他フードプロセッサー200のデザイン要素等によって選択されたものであって、図1図2を用いて説明した第1の駆動機構を備えたフードプロセッサー100の本体部30との形状の相違について特別な意味は無い。
【0053】
調理容器120は、略透明な樹脂またはガラス製の容器本体121と、容器本体121の上端部分から下方に延出する取っ手122とを有している。また、容器本体121の底面123中央に軸通筒124が形成されていて、軸通筒124の内部に配置されたモーター141の回転軸142に接続される駆動軸147に上方から被せるようにユーザーが所望する調理を行う回転ブレードであるカッター150を装着できる点も、図1図2を用いて説明した第1の駆動機構を備えたフードプロセッサー100と同様である。
【0054】
さらに、調理容器120の上面開口部を着脱可能に覆う蓋体110は、第1の駆動機構を備えたフードプロセッサー100の蓋体10と同様であり、また、カッター150についても、第1の駆動機構を備えたフードプロセッサー100のカッター50と同様であるためこれらの詳細な説明は省略する。
【0055】
次に、本実施形態にかかるフードプロセッサーにおいて、被調理物に応じてカッターの回転数とトルクとを切り替える駆動機構について説明する。
【0056】
図9は、第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーの調理容器の底面と本体部の上面との形状を示す図である。図9(a)が調理容器の底面の形状を、図9(b)、図9(c)が本体部の上面の形状を示している。
【0057】
本実施形態における第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーは、第1のフードプロセッサーと同様に、カッターの回転によって被調理物が回転する際の調理容器が回転する力を利用して、動力源であるモーターの回転軸(図8参照)の回転をカッターが取り付けられた駆動軸に伝達する駆動機構の経路を切り替えて、カッターの刃をより低速・高トルクで回転させて被調理物を切断可能とする。このため、本体部に対して調理容器が回転可能となっているとともに、調理容器の回転を検出する検出機構が備えられている。
【0058】
図9(a)に示すように、調理容器120の容器本体121の底面外側面125、すなわち、本体部130に面する側には、複数個所(1例として3個所)の突起部126が形成されている領域が形成されている。各領域では、3つの突起126a、126b、126cが、所定面積の小領域127を囲むように配置されている。
【0059】
一方、図9(b)、図9(c)に示すように、本体部130の上面プレート132の上面には、複数個(一例として3つ)のストッパー132aが形成されていて、上面プレート132の上側に配置される切り替えプレート134が回転した際に、その側面に複数個(1例として3つ)形成された突起部134aが当接して所定の角度以上回転しないように規制している。
【0060】
また、切り替えプレート134の突起部134aは、容器本体121の底面外側面125に形成された小領域127に配置されることで、容器120の回転を受けて所定角度回転して、モーター141の回転軸142の回転を駆動軸149へと伝達する駆動機構の伝達経路を切り替えることができる。なお、図9(b)が、容器120が回転していない状態、図9(c)が容器の回転に伴って切り替えプレート134が回転して、切り替えプレート134の突起部134aがストッパー132aに当接している状態を示している。
【0061】
図10は、第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーにおける、モーターの回転軸の回転を駆動軸に伝える駆動機構を示す分解斜視図である。
【0062】
図10に示すように、第2の駆動機構を備えたフードプロセッサー200では、図10では図示を省略するモーター141の回転軸142(図8参照)の回転は、接続されている143の小リール143aを回転させる。小リール143aの上面には凹凸構成143a1が形成され、クラッチ144の底面下側の中央部にはこれに対応する凹凸構成144c(図11参照)が形成されて板状のクラッチ機構を形成しているため、小リール143aの回転がクラッチ144に伝わり回転伝達軸144aを回転させる。そして、クラッチ144の回転伝達軸144aと接続された駆動軸147がモーターの回転軸142の回転と同じ回転数である第1の回転数で回転する。なお、このとき、クラッチ144の回転伝達軸144a、駆動軸147に接続されている接続部材146も同様に第1の回転数で回転する。
【0063】
図11に、駆動軸が第1の回転数で回転している状態の駆動機構の断面図を示す。
【0064】
図11に示すように、第1の回転数で回転している状態では、切り替えプレート134と、クラッチ144はいずれも下側の低い位置にあり、クラッチ144の底面の凹凸機構144cが小リール143aの上面の凹凸機構143a1と嵌合して回転が伝達される。
【0065】
次に、第1の回転数よりも低速、高トルクでの第2の回転数で回転している状態について説明する。
【0066】
上述した第1の回転数の回転では調理容器120内の被調理物が切断されず、カッター150から加わる反力によって被調理物が回転し、その結果として調理容器120が回転すると、図9を用いて説明したように、調理容器120の回転が調理容器120の底面外側面125に形成された突起部126と嵌合している切り替えプレート134の突起部134aに伝わって、切り替えプレート134が回転する。
【0067】
図12に、切り替えプレートの下側面の形状を示す。
【0068】
図12に示すように、切り替えプレート134の下側面134bには本体131の上面プレート132に形成された複数個(一例として3つ)の傾斜面132bにその底面(図12の状態としての底面で、駆動軸147側に位置する面)の形状が対応する複数個(一例として3つ)の凹所134cが形成されている。このため、調理容器120が回転していない状態、すなわち、駆動軸147が第1の回転数で回転している状態では、本体部130の上面プレート132の傾斜面132bと、切り替えプレート134の底面134bに形成された凹所134cとが重なりあっていて、図11に示したように切り替えプレート134は下側に位置する。
【0069】
ここで、調理容器120の回転に伴って切り替えプレート134が回転すると、切り替えプレート134の凹所134cと上面プレート132の傾斜面132bとの位置関係がずれて、切り替えプレート134の凹所134cの底面が傾斜面132bを登るように移動するため、切り替えプレート134の位置が高くなる。切り替えプレート134の上昇に伴って、クラッチ144が上昇して第1のプーリー143の小リール143a上面の凹凸構成143a1とクラッチ144の底面中央部に形成された凹凸構成144cとにより形成された平板状のクラッチ機構が切り離されて、モーター141の回転軸142の回転が接続部材146、駆動軸147に直接伝達されなくなる。
【0070】
一方、図10に示すように、モーター141の回転軸142に接続されている第1のプーリー143の小リール143aの回転はベルト143bを介して第1のプーリー143の大リール143cに伝達される。第1のプーリー143の大リール143cの回転は、これを小リールとする第2のプーリー145のベルト145bを介して、第2のプーリー145の大リール145bを低速で回転させている。この状態で、第1のプーリー143の小リール143a上面の凹凸構成143a1とクラッチ144の底面中央部に形成された凹凸構成144cとにより形成されたクラッチ機構が切り離されると、第2のプーリー145の大リール145bの回転は、接続されている接続部材146を回転させる。接続部材146の径大部146aの内面は、クラッチ144の内部に配置された押圧機構としてのスプリング144bが弾性を有して接続されていて、スプリング144bの押圧力によってクラッチ144に第2のプーリー145の大リール145bの回転が伝達される。この結果、クラッチ144、接続部材146、駆動軸147は、いずれも第1の回転数よりも低速、高トルクの第2の回転数で回転するようになる。
【0071】
図13は、駆動軸が第2の回転数で回転している状態の駆動機構の断面図である。
【0072】
第2の回転数で回転している状態では、調理容器20の回転に伴って切り替えプレート134が回転し、切り替えプレート134の凹所134cの底面が上面プレート132の傾斜面132bを登ることで切り替えプレート134の位置が上昇している。このため、
切り替えプレート134の下面と保持部材1133の上面との間には所定の間隙Gが形成されている。
【0073】
切り替えプレート134とともに接続部材146が上方に移動していることで、クラッチ144も上昇し、クラッチ144の底面に形成された凹凸機構144cと第1のプーリー143の小径リール143aの上面に形成された凹凸機構143a1とにより構成された平板クラッチが外れ隙間Hが生じている。
【0074】
このため、モーター141の回転軸142の回転は、第1のプーリー143の小リール143aからベルト143bを介して第2のプーリーの小リールを兼ねる第1のプーリー143の大リール143cに伝わり、第2のプーリー145のベルト145aを介して第2のプーリーの大リール145bに伝わり回転数が少なくなる。この第2のプーリー145の大リール145bの回転は接続部材146に伝わり、さらに、接続部材146の径大部146aの内面からスプリング144bの弾性力によってクラッチ144に伝わり、クラッチ144の回転伝達軸144aから駆動軸147に伝わって駆動軸147を第2の回転数で回転させる。
【0075】
このように、第1のプーリー143と第2のプーリー145とを用いて二段階で減速することで、第2の回転数はモーター141の回転軸142の回転がそのまま伝わる第1の回転数よりも低く、かつ、通常トルクよりも高いトルクでカッター150を回転させることができ、被調理物に対して大きな力が加わって被調理物が切断されるようになる。
【0076】
以上説明したように、第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーでは、本体部に回転可能に搭載された調理容器を反力の受け部として調理容器内部の被調理物がカッターの刃によって切断できずに回転する力を利用して回転させ、調理容器の回転を利用して切り替えプレートを回転させて高さ位置を高くし平板クラッチを開放する。この結果、平板クラッチにより直接伝達されていたモーターの回転軸の回転が2段階に配置したプーリーによって減速されて駆動軸に伝達されることになり、駆動軸の回転が低速、高トルクとなってカッターにより被調理物を切断することができる。
【0077】
なお、第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーにおいても、トルクが高くなってカッターの刃が被調理物を切断すると、反力が小さくなって被調理物がカッターによって回転されなくなり、調理容器を回転させようとする力が小さくなる。第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーでは、切り替えプレートの裏面に形成された凹所の底部と本体部の上面プレート表面に形成された傾斜面とが嵌合する形となっているため、調理容器を回転させようとする力が小さくなると切り替えプレートの凹所と傾斜面とが嵌合する方向に移動して、切り替えプレートの高さが低い位置に戻る。この結果、クラッチの底面と第1のプーリーの小リール上面との平板クラッチ機構が再び接続されて、モーターの回転軸の回転が直接駆動軸に伝達される。なお、このとき、クラッチと接続部材とのバネによる接続は滑りが生じて空転し駆動軸の回転に影響を与えることはない。
【0078】
また、第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーにおいても、調理容器の回転を切り替えプレートが正しく検出することが重要であるため、本体部130の載置台部分に調理容器120の取っ手122に連続する形状の規制部材としての突起部135(図7図8参照)が形成されていて、ユーザーが調理容器120の取っ手122を突起部135に合わせるようにして本体部130上に載置することで、調理容器120の回転角度が規制され、調理容器120の底面外側面125に形成された突起部126と切り替えプレート134の突起部134aとを嵌合させることができる。
【0079】
以上説明したように、本実施形態で説明した電動調理器は、第1の駆動機構を備えたフードプロセッサー、第2の駆動機構を備えたフードプロセッサーともに、駆動軸の回転に対する反力を検出する受け部として調理容器を利用して、カッターを回転させるトルクが小さくて被調理物が切断できないときに生じる被調理物を回転させようとする力が調理容器に伝わって調理容器が回転する回転動作によって動力源であるモーターの回転軸の回転で駆動軸を回転させる駆動機構の伝達経路をより高トルクでカッターを回転させることができる伝達経路へと変更する。
【0080】
この結果、ユーザーによる回転数やトルクを切り替える操作無しに、カッターの回転のトルクが通常のトルクよりも大きくなり被調理物を切断することができる。
【0081】
また、上記実施形態では、駆動機構の回転伝達経路を変更させるために調理容器の回転に伴って回転する切り替えプレートを用い、調理容器が回転すると切り替えプレートの位置が高くなる構成を採用している。このため、モーターの回転軸の回転を駆動軸に伝達する駆動機構内に、切り替えプレートとともに高さ位置を変えることで伝達経路を切り替える笠羽状のクラッチギア(第1の駆動機構)や平板クラッチと摩擦クラッチとを備えたクラッチ(第2の駆動機構)を配置することで、第1の回転数からより低く高トルクの第2の回転数への切替をスムーズに行うことができる。
【0082】
さらに、高い位置に移動した切り替えプレートが自然にもとの位置に戻るように傾斜面を利用する構成とすることで、被調理物が切断されてカッターが回転するに伴って被調理物を回転させようとする力が小さくなると、切り替えプレートの位置が下がって駆動機構が元の回転伝達経路を用いる構成となっている。この結果、調理容器内の被調理物に対して、通常のより高速、低トルクでの回転数でカッターを回転させて所望する調理を引き続き行うことかできる。
【0083】
なお、上記実施形態では、第1の駆動機構として遊星歯車を用いた機構を、第2の駆動機構としてプーリーを用いた機構をそれぞれ説明したが、これらは一例に過ぎず、本願発明に使用される駆動機構として、例えば遊星歯車とプーリーとを用いた機構、その他、複数の歯車を用い機構などの、既知の回転を伝達する各種の機構を採用することができる。
【0084】
また、上記実施の形態では、調理容器の回転を検出する回転検出機構として回転によって高さ位置が変化する切り替えプレートを用いた構成を説明したが、回転検出機構として、例えば回転によって切り替わる機械的、もしくは、電気的スイッチなど、各種の切替手段を採用して、スイッチが切り替わることで好ましい回転伝達経路が選択される構成を採用することができる。
【0085】
さらに、カッターの回転数とトルクとを変更させる手段として、動力源の回転数や回転に伴うトルクを電気的に、または、機械的に直接変更する手段を用いることで、動力源の回転軸の回転を駆動軸に伝達する回転伝達経路を切り替えることなく、カッターのトルクを切り替える構成を採用することも可能である。
【0086】
なお、上記説明では省略したが、回転ブレードであるカッターによって回転しようとする被調理物の動きを調理容器により確実に伝達するために、調理容器の内壁から突出した突起物を配置したり、調理容器底面の高さ形状を異ならせたりするなどの各種の機構を採用することがより好ましい。
【0087】
さらにまた、上記実施形態では、駆動軸の回転の反力を検出する受け部として調理容器を用いる構成を説明したが、例えば、動力源の回転軸の回転を妨げようとする反力を検出するセンサを設けることや、動力源の回転軸の回転数を一定に維持するための動力源の出力の変化を検出する機構を設けることで、動力源の回転軸を反力の受け部とすることができる。この場合には、動力源の回転軸に加わる反力の大きさが大きくなった場合には、動力源への印加電力などを制御することによって、動力源の回転軸をより高いトルクで回転させることができる。また、回転軸に加わる反力が小さくなった場合には、回転軸を低いトルクで回転させるように制御することが好ましい。
【0088】
なお、上記実施の形態では、電動調理器の例としてカッターが交換可能なフードプロセッサーを例示して説明したが、本発明は、他の電動調理器、例えば、いわゆるジューサーと称される回転ブレード(カッター)が交換可能でない電動調理器に適用することができる。さらに、いわゆるミルや脱穀器など、調理容器を備え各種調理を行う回転ブレード(カッター)が調理容器内で駆動軸の回転により回転する各種電動調理器に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明の電動調理器は、回転ブレードを回転させる力に対する反力が設定値以上となったことを受け部で検出して、駆動軸を通常時の出力よりも高いトルクで回転させることで調理を継続できる電動調理器として有用である。
【符号の説明】
【0090】
20 調理容器
30 本体部
35 切り替えプレート
49 駆動軸
50 カッター
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13