(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007258
(43)【公開日】2024-01-18
(54)【発明の名称】ボンベ、その管理方法、プログラム、およびボンベ管理システム
(51)【国際特許分類】
F17C 13/02 20060101AFI20240111BHJP
【FI】
F17C13/02 301A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022108637
(22)【出願日】2022-07-05
(71)【出願人】
【識別番号】000126115
【氏名又は名称】エア・ウォーター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 尚哉
【テーマコード(参考)】
3E172
【Fターム(参考)】
3E172AA02
3E172AA06
3E172BA01
3E172BB04
3E172BD05
3E172DA90
3E172EA03
3E172KA03
3E172KA26
(57)【要約】
【課題】ボンベを管理するための情報が確実に取得されるための技術を提供する。
【解決手段】
ボンベ500は、ガス(液化ガス)を収容するタンク501と、タンク501の底に取り付けられたスカート552と、を含む。タンク501の底には、残量計測器530が、マグネットなどの固定部材によって取り付けられている。残量計測器530は、タンク501に収容された液体の残量を計測する。そして、残量計測器530は、計測した残量を外部へ発信する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボンベであって、
液体を収容するタンクと、
前記タンクに収容された液体の残量を計測する残量センサと、
前記残量センサによって計測された残量を送信する通信装置と、を備え、
前記残量センサおよび前記通信装置は、前記タンクの底部に取り付けられている、ボンベ。
【請求項2】
前記残量センサを前記タンクの底部に固定する固定部材をさらに備える、請求項1に記載のボンベ。
【請求項3】
前記ボンベの位置情報を計測する位置情報センサをさらに備え、
前記通信装置は、さらに前記位置情報センサによって計測された位置情報を送信する、請求項1または請求項2に記載のボンベ。
【請求項4】
前記残量センサに電力を供給するためのバッテリと、
前記バッテリの無線充電用のコイルと、をさらに備える、請求項1または請求項2に記載のボンベ。
【請求項5】
前記ボンベの固有情報を格納する記憶装置をさらに備える、請求項1または請求項2に記載のボンベ。
【請求項6】
コンピュータによって実施される方法であって、前記コンピュータは、1以上のボンベのそれぞれに取り付けられた1以上の通信装置のそれぞれから、前記1以上のボンベのそれぞれのタンクの底部に取り付けられた1以上のセンサのそれぞれによる計測結果を取得し、
前記1以上のボンベのそれぞれに関連付けられた範囲を格納するメモリーにアクセスすることにより、前記計測結果が前記範囲外にあるか否かを判断するステップと、
前記計測結果が前記範囲外にあると判断したことに応じて、通知を出力するステップとを備える、ボンベの管理方法。
【請求項7】
前記1以上のセンサは、前記1以上のボンベのそれぞれのタンクに収容された液体の残量を計測する残量センサを含み、
前記計測結果は、前記1以上のボンベのそれぞれのタンクに収容された液体の残量を含み、
前記範囲は、前記1以上のボンベのそれぞれが交換を必要としない残量の範囲を含む、請求項6に記載のボンベの管理方法。
【請求項8】
前記残量が前記範囲を下回るボンベの引き取りのための配送経路を提供するステップをさらに備える、請求項7に記載のボンベの管理方法。
【請求項9】
前記1以上の通信装置のそれぞれから前記計測結果を取得する予定時刻が到来したか否かを判断するステップと、
前記予定時刻が到来したと判断したときに前記計測結果を取得していないことに応じて、通知を出力するステップと、をさらに備える、請求項6~請求項8のいずれか1項に記載のボンベの管理方法。
【請求項10】
前記コンピュータは、前記1以上の通信装置のそれぞれから、前記1以上のボンベのそれぞれの固有情報をさらに取得し、
前記メモリーは、前記範囲を、前記1以上のボンベのそれぞれの固有情報に関連付けて格納し、
取得した前記計測結果が前記範囲外であるか否かを判断するステップは、前記固有情報ごとに実施される、請求項6~請求項8のいずれか1項に記載のボンベの管理方法。
【請求項11】
コンピュータによって実行されることにより、前記コンピュータに、請求項6~請求項8のいずれか1項に記載の方法を実施させる、プログラム。
【請求項12】
1以上のボンベと、
前記1以上のボンベを管理するためのコンピュータとを備え、
前記1以上のボンベのそれぞれは、
液体を収容するタンクと、
前記タンクに収容された液体の残量を計測する残量センサと、
前記残量センサによって計測された残量を送信する通信装置と、を含み、
前記残量センサおよび前記通信装置は、前記タンクの底部に取り付けられており、
前記コンピュータは、
請求項6~請求項8のいずれか1項に記載の方法を実施する、ボンベ管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ボンベの管理に関する。
【背景技術】
【0002】
液化ガスなどの流体を充填されたボンベは、流体のメーカからユーザに出荷され、使用場所(家庭、事業所、工場、あるいは工事現場など)に配送される。ボンベに充填された流体が使用されると、当該ボンベはメーカによって回収され、ユーザには新たなボンベが配送される。すなわち、ユーザでは、ボンベが交換される。
【0003】
このようなボンベの管理に関し、従来、種々の技術が開示されている。たとえば、特表2013-520742号公報(特許文献1)は、ボンベ(ガスシリンダ)にマークを付し、当該マークにボンベの識別情報を関連付け、製造工程などにおいてマークを読み取り、読み取ったマークに基づいて各ボンベを識別することにより、ボンベの追跡情報を作成する方法を開示している。
【0004】
また、特開2020-056416号公報(特許文献2)は、現在地を示す信号を送信する送信機を装着されたバルブをボンベに取り付け、当該送信機からの信号を取得するサーバによって、ボンベの位置を管理するシステムを開示している。
【0005】
また、特開2020-159389号公報(特許文献3)は、ユーザに販売するボンベの上部に、測位部を含むボンベ管理装置を、施錠した上で装着し、そして、測位部からの位置情報を利用してボンベの位置を管理する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2013-520742号公報
【特許文献2】特開2020-056416号公報
【特許文献3】特開2020-159389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載されるように、ボンベの管理に、ボンベに刻印やシールなどとして付されたマークが利用される場合、刻印の劣化やシールの汚れによってマークの読み取りが困難になる場合がある。このような場合、ボンベを管理するコンピュータが、ボンベを管理するための情報を取得することが困難になる事態が想定される。一方、特許文献2または特許文献3に記載されるように、ボンベの管理に、ボンベに装着された送信機または測位部が利用される場合、ボンベからバルブや測位部が取り外される場合があり得る。このような場合にも、ボンベを管理するコンピュータが、ボンベを管理するための情報を取得することが困難になる事態が想定される。したがって、ボンベを管理するための情報が確実に取得されるための技術が求められている。
【0008】
本開示は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、ボンベを管理するための情報が確実に取得されるための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のある局面に従うと、ボンベであって、液体を収容するタンクと、タンクに収容された液体の残量を計測する残量センサと、残量センサによって計測された残量を送信する通信装置と、を備え、残量センサおよび通信装置は、タンクの底部に取り付けられている、ボンベが提供される。
【0010】
ボンベは、残量センサをタンクの底部に固定する固定部材をさらに備えていていもよい。
【0011】
ボンベは、ボンベの位置情報を計測する位置情報センサをさらに備えていていもよい。通信装置は、さらに位置情報センサによって計測された位置情報を送信してもよい。
【0012】
ボンベは、残量センサに電力を供給するためのバッテリと、バッテリの無線充電用のコイルと、をさらに備えていていもよい。
【0013】
ボンベは、ボンベの固有情報を格納する記憶装置をさらに備えていていもよい。
本開示の他の局面に従うと、コンピュータによって実施される方法が提供される。コンピュータは、1以上のボンベのそれぞれに取り付けられた1以上の通信装置のそれぞれから、1以上のボンベのそれぞれのタンクの底部に取り付けられた1以上のセンサのそれぞれによる計測結果を取得する。方法は、1以上のボンベのそれぞれに関連付けられた範囲を格納するメモリーにアクセスすることにより、計測結果が範囲外にあるか否かを判断するステップと、計測結果が範囲外にあると判断したことに応じて、通知を出力するステップとを備える。
【0014】
1以上のセンサは、1以上のボンベのそれぞれのタンクに収容された液体の残量を計測する残量センサを含んでいてもよい。計測結果は、1以上のボンベのそれぞれのタンクに収容された液体の残量を含んでいてもよい。範囲は、1以上のボンベのそれぞれが交換を必要としない残量の範囲を含んでいてもよい。
【0015】
方法は、残量が範囲を下回るボンベの引き取りのための配送経路を提供するステップをさらに備えていてもよい。
【0016】
方法は、1以上の通信装置のそれぞれから計測結果を取得する予定時刻が到来したか否かを判断するステップと、予定時刻が到来したと判断したときに計測結果を取得していないことに応じて、通知を出力するステップと、をさらに備えていてもよい。
【0017】
コンピュータは、1以上の通信装置のそれぞれから、1以上のボンベのそれぞれの固有情報をさらに取得してもよい。メモリーは、範囲を、1以上のボンベのそれぞれの固有情報に関連付けて格納していてもよい。取得した計測結果が範囲外であるか否かを判断するステップは、固有情報ごとに実施されてもよい。
【0018】
本開示のさらに他の局面に従うと、コンピュータによって実行されることにより、コンピュータに、上記方法を実施させるプログラムが提供される。
【0019】
本開示のさらに他の局面に従うと、1以上のボンベと、1以上のボンベを管理するためのコンピュータとを備え、1以上のボンベのそれぞれは、液体を収容するタンクと、タンクに収容された液体の残量を計測する残量センサと、残量センサによって計測された残量を送信する通信装置と、を含み、残量センサおよび通信装置は、タンクの底部に取り付けられており、コンピュータは、上記方法を実施する、ボンベ管理システムが提供される。
【発明の効果】
【0020】
本開示のある局面によれば、ボンベを管理するための情報を計測するセンサ、および、当該センサによって計測された値を送信する通信装置が、ボンベのタンクの底部に固定されている。これにより、センサによって計測された値が通信装置から確実に送信される。したがって、ボンベを管理するコンピュータがボンベを管理するための情報を確実に取得できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】ボンベ管理システムの構成を概略的に説明するための図である。
【
図2】ボンベ500の出荷および返却を管理する方法を概略的に説明するための図である。
【
図3】ボンベ500の構造の一例を模式的に示す図である。
【
図4】
図3のボンベ500を底部500Zから見た状態を表す図である。
【
図5】残量計測器530の構成の一例を説明するための図である。
【
図6】ボンベ500の構造の他の例を模式的に示す図である。
【
図7】情報端末250において表示される配送ルートの表示画面の一例を示す図である。
【
図8】情報処理装置100のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
【
図9】情報端末250のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
【
図10】IC(Integrated Circuit)タグリーダ350のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図11】GPS(Global Positioning System)ロガー510のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
【
図12】残量計測器530のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
【
図13】GPSロガー510に格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。
【
図14】残量計測器530に格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。
【
図15】情報処理装置100に基本情報テーブル121として格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。
【
図16】情報処理装置100にボンベ管理情報122として格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。
【
図17】情報処理装置100に位置管理情報123として格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。
【
図18】情報処理装置100に残量管理情報124として格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。
【
図19】情報処理装置100にユーザ管理情報125として格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。
【
図20】
図19で示された状態から、1本のボンベの残量が変化した状態を表す図である。
【
図21】情報処理装置100において作成される配送予定表のデータ構造の一例を模式的に示す図である。
【
図22】情報処理装置100において作成される配送ルートのデータ構造の一例を模式的に示す図である。
【
図23】ボンベの納品を管理するために、情報処理装置100において実行される処理のフローチャートである。
【
図24】ボンベの返却を管理するために、情報処理装置100において実行される処理のフローチャートである。
【
図25】ボンベの位置を管理するために、情報処理装置100において実行される処理のフローチャートである。
【
図26】ボンベの残量を管理するために、情報処理装置100において実行される処理のフローチャートである。
【
図27】ユーザへのボンベの納品のための配送ルートを作成するために、情報処理装置100において実行される処理のフローチャートである。
【
図28】配送予定表の表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ、本発明に従う実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下で説明される各実施の形態および各変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
【0023】
[ボンベ管理システムの構成]
図1は、ボンベ管理システムの構成を概略的に説明するための図である。
図1に示されるボンベ管理システムは、ボンベ500の位置などの情報を管理するためのシステムである。
【0024】
ボンベ500は、充填施設300において、ガス(液化ガス)を充填される。その後、ボンベ500は、充填施設300から出荷され、車両200に搭載された状態で充填施設300からユーザ400まで移送され、そして、ユーザ400に納品される。ユーザ400においてボンベ500内のガスが消費されると、ボンベ500は充填施設300に返却される。充填施設300では、ボンベ500にガスが再度充填され、その後、ボンベ500はユーザ400へと再度納品される。
【0025】
車両200は、4輪の車両に限定されず、1以上のボンベを移送できる限り、2輪車などの他の種類の車両であってもよい。
【0026】
ボンベ管理システムは、ボンベの位置などの情報を管理する情報処理装置100を含む。情報処理装置100は、汎用のコンピュータであってもよく、充填施設300におけるボンベ500に関する情報(ボンベ500へのガスの充填、ユーザ400に向けた出荷、等)を管理する。情報処理装置100は、たとえば、ボンベ500に充填されたガスをユーザに提供する者(ガスのメーカなど)によって管理される。情報処理装置100は、種々の情報をディスプレイ150に表示してもよい。
【0027】
車両200には、情報端末250が搭載される。情報端末250は、車載の汎用コンピュータであってもよいし、ドライバーが携帯するスマートフォン等の情報端末であってもよい。すなわち、情報端末250は、車両200に搭載されている必要はない。
【0028】
情報処理装置100は、車両200が2以上のユーザ400へボンベ500を配送する場合に、配送ルートを作成して情報端末250へ送信してもよい。情報端末250は、送信された配送ルートを表示してもよい。これにより、車両200のドライバーは、表示された配送ルートに従った順序で、2以上のユーザ400のそれぞれにボンベ500を配送できる。
【0029】
車両200は、ドライバーによって運転される必要はない。車両200の移動の一部または全部が、自動運転技術に従って制御されてもよい。
【0030】
ボンベ500には、
図3等を参照して後述されるように、ボンベ500の位置情報を送信する機器、および、ボンベ500におけるガスの残量を管理する機器が取り付けられていてもよい。ボンベ500は、ユーザ400に納品された後、当該ボンベ500の位置情報およびガスの残量を情報処理装置100へ発信してもよい。これにより、ボンベ500がユーザ400の敷地内に位置する状態でも、ボンベ500から情報処理装置100へボンベ500の位置情報およびガスの残量が送信される。情報処理装置100は、ボンベ500がユーザ400の敷地内に位置する状態でも、ボンベ500の位置情報およびガスの残量を管理し得る。本実施の形態において、ボンベ500の位置情報およびガスの残量を情報処理装置100へ送信する通信装置は、
図11および
図12を参照して後述される通信インターフェイス514,534として例示される。
【0031】
また、情報処理装置100は、ボンベ500の位置情報を利用して当該ボンベ500がユーザ400の敷地まで搬送されたことを検出すると、ユーザ400へのボンベ500の納品書を作成してもよい。
【0032】
図2は、ボンベ500の出荷および返却を管理する方法を概略的に説明するための図である。ボンベ500には、ボンベ500のIDを格納するIC(Integrated Circuit)タグが取り付けられていてもよい。
図2に示されるように、充填施設300には、出荷側ゲートと返却側ゲートのそれぞれに、ICタグリーダ350が設置されていてもよい。ボンベのIDは、ボンベの固有情報の一例である。ICタグは、ボンベの固有情報を書き換え可能に格納する記憶装置の一例である。
【0033】
各ボンベ500の出荷は以下のように管理され得る。すなわち、車両200が出荷側ゲートを通過すると、車両200に搭載されたボンベ500に取り付けられたICタグ(後述するICタグ520)がICタグリーダ350に接近し、これにより、ICタグリーダ350はボンベ500のICタグからボンベ500のIDを読み出す。ICタグリーダは、読み出したIDを情報処理装置100へ向けて送信する。情報処理装置100は、受信したIDに対応するボンベ500が出荷されることを認識する。
【0034】
各ボンベ500の返却は以下のように管理され得る。すなわち、ボンベ500を乗せた車両200が返却側ゲートを通過すると、ボンベ500に取り付けられたICタグがICタグリーダ350に接近し、これにより、ICタグリーダ350はボンベ500のICタグからボンベ500のIDを読み出す。ICタグリーダ350は、読み出したIDを情報処理装置100へ向けて送信する。情報処理装置100は、受信したIDに対応するボンベ500が返却されたことを認識する。
【0035】
[ボンベの構成]
図3は、ボンベ500の構造の一例を模式的に示す図である。
図3に示されるように、ボンベ500は、ガス(液化ガス)を収容するタンク501と、タンク501の底に取り付けられたスカート552とを含む。タンク501は、取っ手551Aを含む。
【0036】
タンク501の底には、また、GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530が取り付けられている。タンク501の底に取り付けられることにより、GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530は、ボンベ500を利用するユーザからは見えにくい場所に位置する。これにより、GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530がボンベ500を利用するユーザによってボンベ500から取り外されることが抑制される。
【0037】
図4は、
図3のボンベ500を底部500Zから見た状態を表す図である。
図4では、ボンベ500の上部は省略されている。
図5は、残量計測器530の構成の一例を説明するための図である。
図5に示されるように、残量計測器530は、超音波センサ536と、2つのマグネット530Xとを含む。
図4に示されるように、残量計測器530は、マグネット530Xで、ボンベ500の底部500Zに取り付けられる。GPSロガー510およびICタグ520のそれぞれも、残量計測器530と同様にマグネットを含み、当該マグネットによって、底部500Zに取り付けられる。
【0038】
図3において模式的に示されるように、超音波センサ536は、タンク501に収容されるガス(液化ガス)に向けて超音波を発信する。残量計測器530では、超音波センサ536が超音波を発信してから、超音波センサ536が液化ガスの液面からの反射波を受信するまでの、時間の長さに基づいてガスの残量が導出される。
【0039】
図6は、ボンベ500の構造の他の例を模式的に示す図である。
図6に示されたボンベ500は、ホルダ553をさらに含む。ホルダ553は、タンク501の底部500Zに固定されている。より具体的には、ホルダ553は、孔を有する。当該孔が底部500Zに設けられた突起部(図示略)に引っかけられることによって、ホルダ553は、底部500Zに固定される。
【0040】
図6に示されたボンベ500では、GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530は、ホルダ553に保持されることにより、底部500Zに取り付けられる。すなわち、GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530は、底部500Zとホルダ553との間に位置する。この場合、GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530のそれぞれはマグネットを含んでいなくてもよい。なお、ホルダ553は、当該ホルダ553の孔がスカート552に設けられた突起部に引っかけられることによって、スカート552に固定されていてもよい。ホルダ553は、スカート552に固定された状態で、GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530を底部500Zに当接させ、これにより、GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530を底部500Zに取り付けてもよい。
【0041】
以上、
図3~
図6を参照した例において、GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530のそれぞれに含まれるマグネットは、GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530のそれぞれを底部500Zに固定する固定部材の一例である。ホルダ553は、固定部材の他の例である。
【0042】
なお、固定部材の形態は、GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530を底部500Zに固定する限り、
図3~
図6に示された例に限定されない。固定部材は、GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530を、底部500Zに、マグネットなどによって取り外し可能に取り付けても良いし、接着剤などによって容易に取り外せない態様で取り付けても良い。
【0043】
また、ボンベ500において、GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530の全てが底部500Zに取り付けられる必要は無い。GPSロガー510、ICタグ520、および残量計測器530のうち少なくとも1つは、ボンベ500の肩部(ボンベ500においてバルブ590が装着される部分の近傍であって、上方ほど径が短くなる部分)に取り付けられていてもよい。たとえば、残量計測器530は、底部500Zに取り付けられ、GPSロガー510およびICタグ520は、肩部に取り付けられても良い。
【0044】
[配送ルート]
図7は、情報端末250において表示される配送ルートの表示画面の一例を示す図である。表示画面600では、地図の上にアイコン611,612,613,614,620が示されている。アイコン620は、情報端末250が搭載される車両の位置を表す。アイコン611,612,613,614のそれぞれは、ボンベの配達先である4件のユーザのそれぞれの位置を表す。表示画面600では、アイコン611,612,613,614のそれぞれに、それぞれのユーザの名称(CL(1)、CL(8)、CL(4)、CL(5))が付記されている。
【0045】
表示画面600では、ルート610がさらに示されている。ルート610は、情報処理装置100によって作成された配送ルートを表す。
図7の例では、ルート610は、アイコン620から、アイコン611、アイコン612、および、アイコン613を順に経由して、アイコン614へと到達するルートを表す。
【0046】
[ハードウェア構成:情報処理装置100]
図8は、情報処理装置100のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
図8を参照して、情報処理装置100は、制御装置101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、通信インターフェイス104と、表示インターフェイス105と、入力インターフェイス107と、記憶装置120とを含む。これらのコンポーネントは、バス110に接続される。
【0047】
制御装置101は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、少なくとも1つのGPU(Graphics Processing Unit)、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはそれらの組み合わせなどによって構成され得る。
【0048】
制御装置101は、プログラムを実行することで情報処理装置100の動作を制御する。一実現例では、これらのプログラムは記憶装置120に格納されている。これらのプログラムの少なくとも一つは、外部のサーバに格納されていてもよく、制御装置101は、API(Application Programming Interface)を利用してこれらのプログラムを実行してもよい。
【0049】
通信インターフェイス104には、LAN(Local Area Network)やアンテナなどが接続される。情報処理装置100は、通信インターフェイス104を介して、外部機器との間でデータをやり取りする。情報処理装置100は、通信インターフェイス104を介してサーバから各種のプログラムをダウンロードできるように構成されていてもよい。
【0050】
表示インターフェイス105には、ディスプレイ150が接続される。表示インターフェイス105は、制御装置101などからの指令に従って、ディスプレイ150に対して、画像を表示するための画像信号を送出する。ディスプレイ150は、たとえば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、またはその他の表示機器である。ディスプレイ150は、情報処理装置100と一体的に構成されてもよいし、情報処理装置100とは別に構成されてもよい。
【0051】
入力インターフェイス107には、入力デバイス160が接続される。入力デバイス160は、たとえば、マウス、キーボード、タッチパネル、またはユーザの操作を受け付けることが可能なその他の装置である。入力デバイス160は、情報処理装置100と一体的に構成されてもよいし、情報処理装置100とは別に構成されてもよい。
【0052】
記憶装置120は、たとえば、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体である。記憶装置120は、各種のプログラムおよび当該プログラムの実行に利用されるデータを格納する。これらのプログラムおよび/またはデータの格納場所は、記憶装置120に限定されず、制御装置101の記憶領域(たとえば、キャッシュメモリなど)、ROM102、RAM103、外部機器(たとえば、サーバ)であってもよい。
【0053】
図8の例では、記憶装置120には、ボンベ管理システムを管理するためのデータとして、基本情報テーブル121、ボンベ管理情報122、位置管理情報123、残量管理情報124、および、ユーザ管理情報125が格納されている。これらの情報の内容については、
図15~
図20等を参照して後述する。記憶装置120には、さらに、プログラム126、および、プログラムの実行に利用される変数などの各種データ127が格納されている。
【0054】
[ハードウェア構成:情報端末250]
図9は、情報端末250のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
図9を参照して、情報端末250は、制御装置201と、ROM202と、RAM203と、通信インターフェイス204と、表示インターフェイス205と、入力インターフェイス207と、記憶装置220とを含む。これらのコンポーネントは、バス210に接続される。
【0055】
制御装置201は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのGPU、少なくとも1つのASIC、少なくとも1つのFPGA、またはそれらの組み合わせなどによって構成され得る。
【0056】
制御装置201は、プログラムを実行することで情報端末250の動作を制御する。一実現例では、これらのプログラムは記憶装置220に格納されている。これらのプログラムの少なくとも一つは、外部のサーバに格納されていてもよく、制御装置201は、APIを利用してこれらのプログラムを実行してもよい。
【0057】
通信インターフェイス204には、LANやアンテナなどが接続される。情報端末250は、通信インターフェイス204を介して、外部機器との間でデータをやり取りする。情報端末250は、通信インターフェイス204を介してサーバから各種のプログラムをダウンロードできるように構成されていてもよい。
【0058】
表示インターフェイス205には、ディスプレイ206が接続される。表示インターフェイス205は、制御装置201などからの指令に従って、ディスプレイ206に対して、画像を表示するための画像信号を送出する。ディスプレイ206は、たとえば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、またはその他の表示機器である。
【0059】
入力インターフェイス207には、入力デバイス208が接続される。入力デバイス208は、タッチパネル等の、ユーザの操作を受け付けることが可能なその装置である。
【0060】
記憶装置220は、たとえば、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体である。記憶装置220は、各種のプログラムおよび当該プログラムの実行に利用されるデータを格納する。
【0061】
[ハードウェア構成:ICタグリーダ350]
図10は、ICタグリーダ350のハードウェア構成の一例を示す図である。
図10には、参考として、ICタグリーダ350の通信相手であるICタグ520がさらに示されている。ICタグ520は、パッシブタグであってもよいし、アクティブタグであってもよいし、セミアクティブタグであってもよい。
【0062】
図10を参照して、ICタグリーダ350は、コントローラ351と、アンテナ352とを含む。ICタグリーダ350において、コントローラ351は、ICタグ520がアンテナ352から予め定められた距離以下の範囲に位置すると、ICタグ520に格納されたボンベ500のIDを読み出す。コントローラ351は、アンテナ352を介して、または、図示せぬICタグリーダ350の通信装置を利用して、読み出したIDを情報処理装置100へ向けて送信する。
【0063】
図10を参照して説明されたような、ICタグリーダ350がICタグ520から取得したIDを情報処理装置100に向けて送信することは、ボンベ管理システムにおいて、ICタグリーダ350の設置箇所を通過するボンベ500のIDを情報処理装置100が取得することの一具体例にすぎない。ボンベ管理システムにおいて、ボンベ500のIDは、ボンベ500本体またはボンベ500に取り付けられた要素からのバーコードの読み取りなど、他の態様で取得されてもよい。
【0064】
[ハードウェア構成:GPSロガー510]
図11は、GPSロガー510のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
図11を参照して、GPSロガー510は、制御装置511と、バッテリ510Aと、通信インターフェイス514と、記憶装置515と、GPS部516と、入力インターフェイス517と、表示インターフェイス518とを含む。これらのコンポーネントは、バスに接続される。
【0065】
バッテリ510Aは、GPSロガー510の各要素に電力を供給する。充填施設300には、バッテリ510Aを非接触で充電する充電装置が設けられていてもよい。GPSロガー510には、無線充填用のコイルが設けられていてもよく、バッテリ510Aは、当該コイルを利用して、上記充電装置で充電されてもよい。GPSロガー510は、太陽光パネルを含んでいてもよく、バッテリ510Aは、当該太陽光パネルにおいて生じた起電力によって充電されてもよい。さらに、GPSロガー510において、バッテリ510A以外の各要素(制御装置511等)も太陽光パネルに接続されていてもよく、太陽光パネルにおいて生じた起電力が直接各要素によって消費されてもよい。
【0066】
制御装置511は、少なくとも1つの集積回路(少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのGPU、少なくとも1つのASIC、少なくとも1つのFPGA、またはそれらの組み合わせ)によって構成され得る。制御装置511は、プログラムを実行することでGPSロガー510の動作を制御する。これらのプログラムは記憶装置515に格納されていてもよいし、外部のサーバに格納されていてもよい。制御装置511は、APIを利用してこれらのプログラムを実行してもよい。
【0067】
通信インターフェイス514には、LANやアンテナなどが接続される。GPSロガー510は、通信インターフェイス514を介して、外部機器との間でデータをやり取りする。
【0068】
記憶装置515は、フラッシュメモリなどの記憶媒体である。記憶装置515は、各種のプログラムおよび当該プログラムの実行に利用されるデータを格納する。
【0069】
GPS部516は、通信インターフェイス514を介して取得したGPS衛星からの信号から、GPSロガー510の位置情報を作成する。
【0070】
入力インターフェイス517には、入力デバイス517Aが接続される。入力デバイス517Aは、タッチパネル等の、ユーザの操作を受け付けることが可能なその装置である。
【0071】
表示インターフェイス518には、表示デバイス518Aが接続される。表示インターフェイス518は、制御装置511などからの指令に従って、表示デバイス518Aに対して、画像を表示するための画像信号を送出する。表示デバイス518Aは、有機ELディスプレイ等の表示機器である。
【0072】
なお、制御装置511は、通信インターフェイス514を介して、入力デバイス517Aおよび/または表示デバイス518Aと接続されていてもよい。
【0073】
記憶装置515は、GPSロガー510のIDを格納する。制御装置511は、記憶装置515に格納されるIDと、GPS部516によって作成された位置情報とを、通信インターフェイス514を介して発信する。
【0074】
[ハードウェア構成:残量計測器530]
図12は、残量計測器530のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
図12を参照して、残量計測器530は、制御装置531と、バッテリ530Aと、通信インターフェイス534と、記憶装置535と、超音波センサ536と、入力インターフェイス537と、表示インターフェイス538とを含む。これらのコンポーネントは、バスに接続される。
【0075】
バッテリ530Aは、残量計測器530の各要素に電力を供給する。充填施設300には、バッテリ530Aを非接触で充電する充電装置が設けられていてもよい。残量計測器530には、無線充填用のコイルが設けられていてもよく、バッテリ530Aは、当該コイルを利用して、上記充電装置で充電されてもよい。残量計測器530は、太陽光パネルを含んでいてもよく、バッテリ530Aは、当該太陽光パネルにおいて生じた起電力によって充電されてもよい。さらに、残量計測器530において、バッテリ530A以外の各要素(制御装置531等)も太陽光パネルに接続されていてもよく、太陽光パネルにおいて生じた起電力が直接各要素によって消費されてもよい。
【0076】
制御装置531は、少なくとも1つの集積回路(少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのGPU、少なくとも1つのASIC、少なくとも1つのFPGA、またはそれらの組み合わせ)によって構成され得る。制御装置531は、プログラムを実行することで残量計測器530の動作を制御する。これらのプログラムは記憶装置535に格納されていてもよいし、外部のサーバに格納されていてもよい。制御装置531は、APIを利用してこれらのプログラムを実行してもよい。
【0077】
通信インターフェイス534には、LANやアンテナなどが接続される。残量計測器530は、通信インターフェイス534を介して、外部機器との間でデータをやり取りする。
【0078】
記憶装置535は、フラッシュメモリなどの記憶媒体である。記憶装置535は、各種のプログラムおよび当該プログラムの実行に利用されるデータを格納する。
【0079】
超音波センサ536は、
図4を参照して説明されたように、ボンベ500の底部500Zに配置される。より具体的には、超音波センサ536は、ボンベ500内のタンク501の底部に配置される。
【0080】
入力インターフェイス537には、入力デバイス537Aが接続される。入力デバイス537Aは、タッチパネル等の、ユーザの操作を受け付けることが可能なその装置である。
【0081】
表示インターフェイス538には、表示デバイス538Aが接続される。表示インターフェイス538は、制御装置531などからの指令に従って、表示デバイス538Aに対して、画像を表示するための画像信号を送出する。表示デバイス538Aは、表示機器であり、たとえば有機ELディスプレイによって実現されるがこれに限定されない。
【0082】
超音波センサ536は、タンク501に収容されるガス(液化ガス)に向けて超音波を発信する。制御装置531は、超音波センサ536が超音波を発信してから、超音波センサ536が液化ガスの液面からの反射波を受信するまでの、時間の長さに基づいてガスの残量を導出する。残量計測器530では、超音波センサ536および制御装置531によって、タンク501内の液体の残量に関する値が導出される。この意味において、超音波センサ536および制御装置531によって、タンク501に収容された液体の残量を計測する残量センサの一例が構成される。
【0083】
記憶装置535は、残量計測器530のIDを格納する。制御装置531は、記憶装置535に格納されるIDと、上記のように導出された残量とを、通信インターフェイス534を介して発信する。制御装置531は、表示デバイス538Aに残量を表示してもよい。なお、表示デバイス538Aに表示される値は、「残量」の値そのものであってもよいし、「残量」の値に応じたピクトグラムなどの画像であってもよいし、「残量」の値および充填質量の値から算出される使用量の値であってもよいし、これらの組合せであってもよい。制御装置531は、タンク501内の液体の残量を特定するための値を発信すればよく、「残量」そのものを発信しなくてもよい。残量を特定するための値の一例は、超音波センサ536が超音波を発信してから上記反射波を受信するための時間の長さであってもよい。制御装置531は、このような時間の長さを発信してもよい。
【0084】
なお、制御装置531は、通信インターフェイス534を介して、入力デバイス537Aおよび/または表示デバイス538Aと接続されていてもよい。
【0085】
[データ構成:(GPSロガー)位置情報]
図13は、GPSロガー510に格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。
図13に示されるように、GPSロガー510の記憶装置515には、GPSロガー510において検出されたGPSロガー510の位置情報の履歴が格納される。より具体的には、記憶装置515には、GPSロガー510のID(GPS_ID)とともに、検出された位置と、当該位置が検出された時刻とが格納される。
【0086】
図13の例は、GPSロガー510のIDとして「GP(1)」を含み、また、位置と時刻の組合せとして、「PS(11)」と「2020/9/16 10:00」とを含む。PS(11)は、緯度と経度のそれぞれの値の組合せであってもよい。「2020/9/16 10:00」は、2020年9月16日の10時30分を表す。
【0087】
[ICタグ520に格納されるデータ]
ICタグ520には、当該ICタグ520を識別する情報(タグID)が格納される。ICタグリーダ350は、ICタグ520が接近すると、当該ICタグ520に格納されたタグIDを読み出す。
【0088】
[データ構成:(残量計測器)残量情報]
図14は、残量計測器530に格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。
図14に示されるように、残量計測器530の記憶装置535には、残量計測器530において検出されたガス(液化ガス)の残量の履歴が格納される。より具体的には、記憶装置535には、残量計測器530のID(計測器ID)とともに、残量が計測された日付と、計測された残量とが格納される。
【0089】
図14の例は、残量計測器530のIDとして「MT(1)」を含み、また、日付と残量の組合せとして、「2020/9/14」と「RQ(11)」とを含む。「RQ(11)」は、ガスの残量(容積等)の具体的な数値であってもよい。一実現例では、残量計測器530では、各日の所定の時刻(たとえば、16時)に残量の検出が実行され、そのときに検出された残量が当該日の残量として格納される。なお、残量の検出のタイミングは、1日1回である必要はなく、さらに高い頻度で、またはさらに低い頻度で、検出されてもよい。検出された残量は、検出のたびに記憶装置535に格納されてもよい。
【0090】
[データ構成:(情報処理装置)基本情報テーブル]
図15は、情報処理装置100に基本情報テーブル121として格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。基本情報テーブル121は、1本のボンベ500において、ボンベ500と、当該ボンベ500に取り付けられたGPSロガー510とICタグ520と残量計測器530とを関連付ける。
【0091】
より具体的には、
図15に示されるように、基本情報テーブル121は、4個の項目(ボンベID、タグID、GPS_ID、計測器ID)のデータを互いに関連付ける。
図15の例では、たとえば、ボンベID「CY(1)」で規定されるボンベ500に、タグID「TG(1)」で規定されるICタグ520、GPS_ID「GP(1)」で規定されるGPSロガー510、および、計測器ID「MT(1)」で規定される残量計測器530が関連付けられている。
【0092】
[データ構成:(情報処理装置)ボンベ管理情報]
図16は、情報処理装置100にボンベ管理情報122として格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。ボンベ管理情報122は、各ボンベ500に関する情報を含む。
【0093】
より具体的には、ボンベ管理情報122は、11個の項目(ボンベID、製造日、充填日、ガス種類、充填施設、充填圧力、充填質量、出荷日時/場所、納品日時/場所、回収日時/場所、返却日時/場所)のデータを互いに関連付ける。「出荷」は、ユーザへの納品に向けてボンベが充填施設から送り出されることを意味してもよい。「納品」は、ボンベが納品先のユーザに受け渡されたことを意味してもよい。「回収」は、ボンベが、返却のために、ユーザから受け渡されたことを意味してもよい。「返却」は、ボンベが充填施設に戻されたことを意味してもよい。
【0094】
ボンベ管理情報において、ボンベIDは、各ボンベ500を識別する。製造日は、各ボンベ500が製造された日付を規定する。充填日は、ボンベ500にガスが充填された日を規定する。ガス種類は、ボンベ500に充填されたガスの種類を規定する。充填施設は、ボンベ500にガスが充填された場所(充填施設)を規定する。充填圧力および充填質量のそれぞれは、ボンベ500に充填されたガスの圧力および質量のそれぞれを規定する。
【0095】
ボンベ管理システムでは、新たなボンベ500が導入されると、作業員は、情報処理装置100に、当該ボンベ500のボンベIDおよび製造日を登録する。作業員は、また、ボンベ500にガスが充填されるたびに、充填日、ガス種類、充填施設、充填圧力、および、充填質量を登録する。すなわち、ボンベ管理情報122は、各ボンベ500の「履歴書」のような情報を含む。
【0096】
図16の例では、ボンベID「CY(1)」で規定されるボンベは、2018年12月3日(2018/12/3)に製造されたことが示される。このボンベには、2020年6月29日に「ST(1)」で規定される充填施設で酸素が充填された。このときの充填圧力はP(11)であり、充填質量はM(11)であった。また、このボンベには、2020年8月3日に「ST(1)」で規定される充填施設で酸素が充填された。このときの充填圧力はP(12)であり、充填質量はM(12)であった。さらに、このボンベには、2020年9月1日に「ST(1)」で規定される充填施設で酸素が充填された。このときの充填圧力はP(13)であり、充填質量はM(13)であった。
【0097】
ボンベ管理情報において、出荷日時/場所は、ボンベ500が出荷された日時と場所とを規定する。納品日時/場所、回収日時/場所、および、返却日時/場所のそれぞれは、ボンベ500の、納品、回収、および、返却のそれぞれについての日時と場所を規定する。
【0098】
出荷日時/場所は、ボンベ500が出荷側ゲートのICタグリーダ350を通過したことに応じて登録される。より具体的には、ICタグリーダ350は、タグIDを読み出すと、当該タグIDを情報処理装置100に向けて通知する。情報処理装置100は、出荷側ゲートのICタグリーダ350からタグIDを受信すると、受信した日時と、当該タグIDを送信したICタグリーダ350を特定する出荷場所とを、ボンベ管理情報122に、出荷日時/場所として登録する。
【0099】
納品日時/場所は、出荷されたボンベ500がユーザの受け渡し場所に位置したことに応じて登録される。より具体的には、情報処理装置100は、出荷日時/場所を登録されたボンベ500について、一定時間ごとに、当該ボンベ500に取り付けられたGPSロガー510から送信される位置情報を、ボンベ500が納品されるべきユーザの受け渡し場所の位置情報と比較する。そして、情報処理装置100は、GPSロガー510からの位置情報がボンベ500が納品されるべきユーザの受け渡し場所に対応すること(一致する、位置情報が受け渡し場所に含まれる、等)を検出すると、そのような位置情報を受信した日時と、受け渡し場所とを、ボンベ管理情報122に、納品日時/場所として登録する。
【0100】
回収日時/場所は、ボンベ500がユーザに納品された後、当該ボンベ500がユーザの受け渡し場所に位置したことに応じて登録される。より具体的には、情報処理装置100は、納品日時/場所を登録されたボンベ500について、一定時間ごとに、当該ボンベ500に取り付けられたGPSロガー510から送信される位置情報を、ボンベ500が納品されたユーザの受け渡し場所の位置情報と比較する。そして、情報処理装置100は、GPSロガー510からの位置情報がボンベ500が納品されるべきユーザの受け渡し場所に対応すること(一致する、位置情報が受け渡し場所に含まれる、等)を検出すると、そのような位置情報を受信した日時と、受け渡し場所とを、ボンベ管理情報122に、納品日時/場所として登録する。
【0101】
返却日時/場所は、ボンベ500が返却側ゲートのICタグリーダ350を通過したことに応じて登録される。情報処理装置100は、返却側ゲートのICタグリーダ350からタグIDを受信すると、受信した日時と、当該タグIDを送信したICタグリーダ350を特定する返却場所とを、ボンベ管理情報122に、返却日時/場所として登録する。
【0102】
たとえば、
図16の例は、ボンベID「CY(1)」が、2020年7月1日の14時00分に「ST(1)」で規定される充填施設から出荷され、同日の14時10分に「PL(1)」で規定されるユーザに納品され、さらに、2020年7月21日の10時15分に「PL(1)」で規定されるユーザから回収され、同日の10時26分に「ST(1)」で規定される充填施設に返却されたことを表す。
【0103】
以上説明された、出荷日時/場所、納品日時/場所、回収日時/場所、および、返却日時/場所のそれぞれの登録の手順は、単なる一例である。これらの情報は、ボンベの出荷、納品、回収、および、返却のそれぞれが他の態様で検出されることによって登録されてもよい。
【0104】
[データ構成:(情報処理装置)位置管理情報]
図17は、情報処理装置100に位置管理情報123として格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。位置管理情報123は、各ボンベ500の位置情報を含む。
【0105】
より具体的には、位置管理情報123は、3個の項目(GPS_ID、位置、時刻)のデータを互いに関連付ける。情報処理装置100は、各ボンベ500に取り付けられたGPSロガー510から位置情報を受信すると、GPSロガー510のID(GPS_ID)と、受信した位置情報と、当該位置情報を受信した時刻とを、位置管理情報123に登録する。一例では、位置管理情報123には、各ボンベ500の最新の位置情報のみが登録される。
【0106】
図17の例は、GPS_ID「GP(1)」から受信した最新の位置情報として、2020年9月16日の11時30分の位置「PS(14)」を含む。
【0107】
[データ構成:(情報処理装置)残量管理情報]
図18は、情報処理装置100に残量管理情報124として格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。残量管理情報124は、各ボンベ500の残量を含む。
【0108】
より具体的には、残量管理情報124は、3個の項目(計測器ID、残量、時刻)のデータを互いに関連付ける。情報処理装置100は、各ボンベ500に取り付けられた残量計測器530から残量を受信すると、ICタグ520のID(計測器ID)と、受信した残量と、当該残量を受信した時刻とを、残量管理情報124に登録する。一例では、残量管理情報124には、各ボンベ500の最新の残量のみが登録される。
【0109】
図18の例は、計測器ID「MT(1)」から受信した最新の残量として、2020年9月15日の16時00分の残量「RQ(12)」を含む。
【0110】
[データ構成:(情報処理装置)ユーザ管理情報]
図19は、情報処理装置100にユーザ管理情報125として格納される情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。ユーザ管理情報125は、各ユーザ400へのボンベ500の納品を管理する。
【0111】
より具体的には、ユーザ管理情報125は、7個の項目(ユーザID、場所、閾値、出荷済ボンベ、交換フラグ、許容範囲、出荷予定ボンベ)のデータを互いに関連付ける。
【0112】
ユーザIDは、各ユーザ400を識別する。場所は、各ユーザ400について予め定められた受け渡し場所を規定する。閾値は、当該ユーザに納品されたボンベ500について、交換のための残量の閾値を表す。出荷済ボンベは、各ユーザ400に出荷(納品)されているボンベ500のそれぞれを識別する。交換フラグは、出荷(納品)されているボンベ500のそれぞれについて交換が必要であるか否かを表す。交換が必要であれば交換フラグの値はONにセットされ、未だ交換が必要なければ交換フラグの値はOFFにセットされる。
【0113】
許容範囲は、ボンベ500が位置することを許容される範囲を表す。許容範囲は、たとえば、ボンベ500を出荷する者(液化ガスのメーカなど)とユーザとの間で取り決められ、作業員によって登録されてもよい。許容範囲は、ボンベ500ごとに設定され得る。たとえば、同じユーザに納品された10本のボンベのうち、6本は当該ユーザの1つの研究所でのみ使用することを許容され、残りの4本は2つの研究所で使用することを許容される場合、上記6本の許容範囲は上記1つの研究所のみに対応する範囲であってもよく、そして、上記4本の許容範囲は上記2つの研究所に対応する範囲であってもよい。
【0114】
出荷予定ボンベは、交換が必要とされたボンベ(交換フラグをONされたボンベ)の代わりに出荷される予定のボンベを識別する。
【0115】
図19の例では、「CL(1)」で識別されるユーザに3本のボンベ(CY(11)、CY(12)、CY(13))が出荷(納品)されている。当該ユーザでは、ボンベ内のガスの残量が「TH(1)未満」になると、交換が必要であると判断される。上記3本のボンベのいずれについても、交換フラグの値はOFFである。上記3本のボンベに対する許容範囲としてAR(11)で表される領域が規定されている。
【0116】
図20は、
図19で示された状態から、1本のボンベの残量が変化した状態を表す図である。
図19の「CY(11)」で識別されるボンベの残量がTH(1)未満となると、ユーザ管理情報125は、
図20に示された状態へと更新される。
図20の状態では、「CY(11)」について交換フラグの値がONへと変更されている。また、出荷予定ボンベとして、「CY(15)」で識別されるボンベが登録されている。
図20の状態では、「CL(1)」で識別されるユーザは、ボンベ「CY(15)」についての「納品されるべきユーザ」である。
【0117】
[データ構成:配送予定表]
図21は、情報処理装置100において作成される配送予定表のデータ構造の一例を模式的に示す図である。
図21に示されるように、配送予定表は、3個の項目(配送日、ユーザ、内容)のデータを互いに関連付ける。より具体的には、配送予定表は、1日ごとに、ボンベの配送先であるユーザを規定し、さらに、各ユーザでの作業内容として、引き取るボンベのIDと引き渡すボンベのIDとを規定する。
【0118】
図21の例は、たとえば、2020年10月14日における、4件のユーザ(CL(1)、CL(4)、CL(5)、CL(8))での作業を規定する。このうち、CL(1)で識別されるユーザに関する作業内容として、CY(11)で識別されるボンベの引き取り、および、CY(15)で識別されるボンベの引き渡しを規定する。
【0119】
[データ構成:配送ルート]
図22は、情報処理装置100において作成される配送ルートのデータ構造の一例を模式的に示す図である。
図22に示されるように、配送ルートでは、
図21に示された配送予定表に含まれるユーザが、訪問すべき順に並べられている。たとえば、2020年10月14日の配送ルートでは、配送予定表において同日の配送先として規定される4件のユーザが、CL(1)、CL(8)、CL(4)、CL(5)の順で並べられている。
図22では図示を省略されているが、配送ルートは、地図情報などに基づいて規定された配送の道順をさらに含む。
【0120】
[処理の流れ:納品管理]
図23は、ボンベの納品を管理するために、情報処理装置100において実行される処理のフローチャートである。
図23の処理は、たとえば制御装置101が所与のプログラムを実行することによって実現される。
【0121】
図23を参照して、ステップS102にて、情報処理装置100は、出荷側ゲートのICタグリーダ350からタグIDを受信したか否かを判断する。情報処理装置100は、タグIDを受信したと判断するまで所定時間ごとにステップS102の制御を繰り返し(ステップS102にてNO)、タグIDを受信したと判断すると(ステップS102にてYES)、ステップS104へ進める。
【0122】
ステップS104にて、情報処理装置100は、基本情報テーブル121を参照して、受信したタグIDをボンベIDに変換する。
【0123】
ステップS106にて、情報処理装置100は、ボンベ管理情報122に、ステップS104において取得したボンベIDについて、出荷日時/場所を登録する。これにより、出荷日時として、タグIDを取得した日時が登録され、出荷場所として、タグIDの送信元のICタグリーダ350に関連付けられた充填施設300が登録される。
【0124】
ステップS108にて、情報処理装置100は、ボンベ管理情報122において、出荷日時/場所を登録された後、納品日時/場所を登録されていないボンベ500がユーザに対応する場所に位置するか否かを判断する。情報処理装置100は、ボンベ500に取り付けられたGPSロガー510から受信した位置情報が、当該ボンベ500が納品されるべきユーザについて規定された「場所」(
図20)に対応する位置を指し示す場合、ボンベ500がユーザに対応する場所に位置すると判断し、そうでなければ、ボンベ500が納品されるべきユーザに対応する場所に位置しないと判断する。
【0125】
情報処理装置100は、ボンベ500が納品されるべきユーザに対応する場所に位置すると判断するまで所定時間ごとにステップS108の制御を繰り返し(ステップS108にてNO)、ボンベ500が納品されるべきユーザに対応する場所に位置すると判断すると(ステップS108にてYES)、ステップS110へ制御を進める。
【0126】
ステップS110にて、情報処理装置100は、ボンベ管理情報122に、ステップS108における処理対象のボンベ500について、納品日時/場所を登録する。これにより、納品日時として、ステップS108でのYESの判断の元となった位置情報を情報処理装置100が受信した時刻が登録され、納品場所として、ボンベ500が納品されるべきユーザに関連付けられた場所(たとえば、
図19の「場所」)が登録される。
【0127】
ステップS112にて、情報処理装置100は、ステップS110において納品日時/場所を登録したボンベ500について納品書を作成する。
【0128】
ステップS114にて、情報処理装置100は、ステップS112において作成した納品書のデータをユーザに送信する。
【0129】
以上、
図23を参照して説明された処理では、情報処理装置100は、ボンベ500の出荷および納品のそれぞれを検出し、それらの日時と場所をボンベ管理情報122に登録する。
【0130】
情報処理装置100は、また、ボンベ500の納品の検出に応じて、当該ボンベ500の納品書を作成し、作成した納品書のデータをユーザへ送信する。これにより、作業員による、ユーザに納品書を手渡す作業が省略され得る。なお、情報処理装置100は、所与の条件に応じて、2以上のボンベ500の納品について一括して納品書を作成してもよい。たとえば、ステップS112にて、情報処理装置100は、ステップS110において納品日時/場所を登録したボンベ500について、納品書の作成が可能であることを表すフラグをONにしてもよい。そして、情報処理装置100は、各日の特定の時刻に、ユーザごとに、納品書の作成が可能であることを表すフラグがONにされているボンベについて一括して納品書を作成してもよい。
【0131】
[処理の流れ:返却管理]
図24は、ボンベの返却を管理するために、情報処理装置100において実行される処理のフローチャートである。
図24の処理は、たとえば制御装置101が所与のプログラムを実行することによって実現される。
【0132】
図24を参照して、ステップS202にて、情報処理装置100は、ボンベ管理情報122において納品日時/場所を登録され回収日時/場所を未だ登録されていないボンベ500について、当該ボンベ500がその納品先であるユーザに対応する場所に位置するか否かを判断する。情報処理装置100は、たとえば、当該ボンベ500に取り付けられたGPSロガー510から取得した位置情報と、ユーザに対応する場所(
図19の「場所」)によって規定される位置情報とを比較し、両者が同一であるか、または、前者が後者に含まれる場合に、上記ボンベ500が上記ユーザに対応する場所に位置するとし、そうでなければ、上記ボンベ500が上記ユーザに対応する場所には位置しないと判断する。
【0133】
情報処理装置100は、上記ボンベ500が上記ユーザに対応する場所に位置すると判断するまで所定時間ごとにステップS202の制御を繰り返し(ステップS202にてNO)、上記ボンベ500が上記ユーザに対応する場所に位置すると判断すると(ステップS202にてYES)、ステップS204へ制御を進める。
【0134】
ステップS204にて、情報処理装置100は、ボンベ管理情報122において、ステップS202で上記ユーザに対応する場所に位置すると判断されたボンベ500について、回収日時/場所を登録する。これにより、回収日時として、ステップS202においてユーザに対応する場所であると判断された位置情報を情報処理装置100が受信した時刻が登録される。また、回収場所として、上記ユーザに関連付けられた場所(たとえば、
図19の「場所」)が登録される。
【0135】
ステップS206にて、情報処理装置100は、ステップS204にて回収日時/場所を登録されたボンベ500について、当該ボンベ500に取り付けられたICタグのタグIDを返却側ゲートのICタグリーダ350から受信したか否かを判断する。情報処理装置100は、上記ICタグのタグIDを受信したと判断するまで所定時間ごとにステップS206の制御を繰り返し(ステップS206にてNO)、上記ICタグのタグIDを受信したと判断すると(ステップS206にてYES)、ステップS208へ制御を進める。
【0136】
ステップS208にて、情報処理装置100は、ボンベ管理情報122に、ステップS204にて回収日時/場所を登録されたボンベ500について、返却日時/場所を登録する。これにより、返却日時として、ステップS206において情報処理装置100がタグIDを取得した日時が登録され、出荷場所として、タグIDの送信元のICタグリーダ350に関連付けられた充填施設300が登録される。
【0137】
以上、
図24を参照して説明された処理では、情報処理装置100は、ボンベ500の回収および返却のそれぞれを検出し、それらの日時と場所をボンベ管理情報122に登録する。
【0138】
[処理の流れ:位置管理]
図25は、ボンベの位置を管理するために、情報処理装置100において実行される処理のフローチャートである。
図25の処理は、たとえば制御装置101が所与のプログラムを実行することによって実現される。
【0139】
図25を参照して、ステップS302にて、情報処理装置100は、
図25の処理において対象とするボンベIDを設定する。情報処理装置100は、ユーザに納品されているボンベ500のそれぞれについて、順に、
図26の処理を実行してもよい。すなわち、情報処理装置100は、ステップS402において設定するボンベIDを、納品日時/場所を登録され、回収日時/場所を未だ登録されていないボンベIDの中から、ステップS402の制御を実行するたびに選択して設定してもよい。
【0140】
ステップS304にて、情報処理装置100は、ステップS302において設定されたボンベ500について、位置情報を受信することが予定されているタイミングが到来しているか否かを判断する。
【0141】
ボンベ管理システムでは、各ボンベについて、10分ごと、1時間ごと、等、位置情報を受信することが予定されるタイミングが設定されていてもよい。位置情報を受信することが予定されるタイミングは、ボンベごとに設定されていてもよいし、すべてのボンベについて一律に設定されていてもよい。
【0142】
情報処理装置100は、上記タイミングが到来していると判断すると(ステップS304にてYES)、ステップS306へ制御を進め、そうでなければ(ステップS304にてNO)、ステップS302へ制御を戻す。
【0143】
ステップS306にて、情報処理装置100は、ステップS302において設定されたボンベIDに関連付けられたGPSロガー510からの位置情報を受信したか否かを判断する。情報処理装置100は、当該位置情報を受信したと判断すると(ステップS306にてYES)、ステップS310へ制御を進め、そうでなければ(ステップS306にてNO)、ステップS308へ制御を進める。
【0144】
ステップS308にて、情報処理装置100は、処理対象として設定されているボンベ500の位置情報が受信できないことを報知して、ステップS302へ制御を戻す。報知は、ディスプレイ150における表示であってもよいし、音声の出力であってもよいし、これらの組合せであってもよい。
【0145】
ステップS310にて、情報処理装置100は、処理対象として設定されているボンベ500に関連付けられている許容範囲(
図19)を読み出す。
【0146】
ステップS312にて、情報処理装置100は、ステップS306にて受信したと判断した位置情報が、ステップS310にて読み出された許容範囲内にあるか否かを判断する。情報処理装置100は、上記位置情報が上記許容範囲内にあると判断すると(ステップS312にてYES)、ステップS316へ制御を進め、そうでなければ(ステップS312にてNO)、ステップS314へ制御を進める。
【0147】
ステップS314にて、情報処理装置100は、処理対象として設定されているボンベ500が許容されていない場所に位置していることを報知して、ステップS302へ制御を戻す。
【0148】
ステップS316にて、情報処理装置100は、処理対象として設定されているボンベ500について、位置管理情報(
図17)を更新して、ステップS302へ制御を戻す。
【0149】
以上、
図25を参照して説明された処理では、情報処理装置100は、あるボンベ500について、当該ボンベ500の位置情報を取得すべきタイミングに位置情報を取得できない場合、ステップS308にてそのことを報知する。これにより、作業員は、ボンベ500に取り付けられたGPSロガー510が位置情報を送信できない状態にあることを認識でき、当該ボンベ500の納品先であるユーザに当該ボンベ500の所在の確認等の対応を取ることができる。したがって、ボンベ500の所在が不明になるという局面が発生した後、当該局面が長期間放置され、これによりボンベ500の捜索が困難となる、という事態が生じることが極力回避され得る。
【0150】
また、情報処理装置100は、あるボンベ500が許容されていない場所に位置することが検出された場合、ステップS314にてそのことを報知する。これにより、作業員は、ボンベ500が許容されていない場所に位置することを認識でき、当該ボンベ500の納品先であるユーザに当該ボンベ500の位置を許容されている場所に戻すことを要請する等の対応を取ることができる。したがって、ボンベ500がユーザから持ち出されようとしている局面が発生しても、作業員がいち早く当該局面を打開する対応を取ることができ、これにより、当該局面が長期間放置されてボンベ500が行方不明になるような事態の発生が極力回避され得る。
【0151】
[処理の流れ:残量管理]
図26は、ボンベの残量を管理するために、情報処理装置100において実行される処理のフローチャートである。
図26の処理は、たとえば制御装置101が所与のプログラムを実行することによって実現される。
【0152】
図26を参照して、ステップS402にて、情報処理装置100は、
図26の処理において対象とするボンベIDを設定する。情報処理装置100は、ユーザに納品されているボンベ500のそれぞれについて、順に、
図26の処理を実行してもよい。すなわち、情報処理装置100は、ステップS402において設定するボンベIDを、納品日時/場所を登録され、回収日時/場所を未だ登録されていないボンベIDの中から、ステップS402の制御を実行するたびに選択して設定してもよい。
【0153】
ステップS404にて、情報処理装置100は、ステップS402において設定されたボンベ500について、残量を受信することが予定されているタイミングが到来しているか否かを判断する。情報処理装置100は、当該タイミングが到来していると判断すると(ステップS404にてYES)、ステップS406へ制御を進め、そうでなければ(ステップS404にてNO)、ステップS402へ制御を戻す。
【0154】
ボンベ管理システムでは、各ボンベについて、1日の所定時刻、1時間ごと、等、残量を受信することが予定されるタイミングが設定されていてもよい。残量を受信することが予定されるタイミングは、ボンベごとに設定されていてもよいし、すべてのボンベについて一律に設定されていてもよい。
【0155】
ステップS406にて、情報処理装置100は、ステップS402において設定されたボンベIDに関連付けられた計測器IDで識別される残量計測器530からの残量を受信したか否かを判断する。情報処理装置100は、当該残量を受信したと判断すると(ステップS406にてYES)、ステップS410へ制御を進め、そうでなければ(ステップS406にてNO)、ステップS408へ制御を進める。
【0156】
ステップS408にて、情報処理装置100は、ステップS402において設定されたボンベIDについて残量が受信できないことを報知する。これにより、作業員は、処理対象のボンベ500について、ガスの残量を取得できないことを認識することができ、当該ボンベ500の交換の要否を積極的にユーザに問合せるなどのサービスを提供することができる。その後、情報処理装置100は、ステップS402へ制御を戻す。
【0157】
ステップS410にて、情報処理装置100は、ステップS406にて受信したと判断された残量が閾値(
図19)未満であるか否かを判断する。情報処理装置100は、当該残量が閾値未満であると判断すると(ステップS410にてYES)、ステップS414へ制御を進め、そうでなければ(ステップS410にてNO)、ステップS412へ制御を進める。
【0158】
ステップS412にて、情報処理装置100は、残量管理情報124において、処理対象のボンベIDに対応する計測器IDの残量を受信した残量へと更新し、さらに、ステップS406にて残量を受信したと判断した時刻を更新後の残量に対応する時刻として登録して、ステップS402へ制御を戻す。
【0159】
ステップS414にて、情報処理装置100は、ユーザ管理情報125において、処理対象のボンベIDの交換フラグの値をOFFからONへ変更する。さらに、情報処理装置100は、処理対象のボンベIDのボンベ500と交換してユーザに納品するボンベのボンベIDを、出荷予定ボンベ(
図20)として登録してもよい。たとえば、情報処理装置100は、ボンベ管理情報122において、充填が完了された後、出荷日時/場所を登録されていないボンベIDであって、処理対象のボンベIDが充填されていたのと同じ種類のガスを充填されているボンベのボンベIDから、出荷予定ボンベとして登録するボンベIDを選択する。
【0160】
ステップS416にて、情報処理装置100は、残量管理情報124において、処理対象のボンベIDに対応する計測器IDの残量を受信した残量へと更新し、さらに、ステップS406にて残量を受信したと判断した時刻を更新後の残量に対応する時刻として登録して、ステップS402へ制御を戻す。
【0161】
以上、
図26を参照して説明された処理では、情報処理装置100は、ガスの納品のためにユーザに納品されているボンベ500について、残量を管理し、残量が閾値未満となった場合に、当該ボンベ500の交換のための制御(交換フラグをONする、出荷予定ボンベを登録する、等)を実施し得る。
【0162】
本実施の形態では、残量について「閾値」が設定されることにより、当該「閾値」以上であればボンベの交換を必要としないという「範囲」が設定される。そして、情報処理装置100は、ボンベの残量が閾値未満であると判断した場合、すなわち、ボンベの残量が上記範囲を下回ると判断した場合に、ボンベの交換のための制御を実施する。
【0163】
なお、情報処理装置100は、ステップS410において、あるボンベ500の残量が閾値未満であると判断した場合に、ステップS414の制御を実施する前に、ユーザ管理情報(
図19)において当該ボンベ500に関連付けられているユーザにボンベの交換の要否を問合せてもよい。そして、情報処理装置100は、当該ユーザからボンベの交換が必要であるという情報を入力されたことに応じて、ステップS414の制御を実施してもよい。情報処理装置100は、ステップS410において、あるボンベの残量が閾値未満であると判断したことに応じて、所与のフラグ(たとえば、「問合フラグ」)をONにし、当該ボンベの交換が必要であるという情報をユーザから入力されたことに応じて、問合フラグをOFFにし、そして、ステップS414において交換フラグをONにしてもよい。情報処理装置100は、問合フラグがONである間は、継続的に(たとえば、一定時間ごとに)、ユーザに、ボンベの交換の要否を問合せてもよい。
【0164】
ユーザからのボンベの交換が必要であるという情報の入力は、注文画面を介した発注として入力されてもよい。この場合、情報処理装置100は、ステップS410においてあるボンベ500の残量が閾値未満であると判断すると、当該ボンベ500に関連付けられているユーザに向けて、新たなボンベの注文を受け付けるための情報を送信する。新たなボンベの注文を受け付けるための情報は、たとえば、新たなボンベを発注するための注文画面にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)であってもよい。情報処理装置100は、ユーザ管理情報の一部としてユーザに関連付けられたアドレスに、新たなボンベの注文を受け付けるための情報を送信してもよい。
【0165】
ユーザは、ユーザ端末で上記情報を受信し、ユーザ端末を利用して上記注文画面にアクセスするための操作を実施してもよい。なお、「ユーザ」が企業などの団体を表す場合、注文画面へのアクセスなどの具体的なユーザ端末の操作は、ユーザの担当者によって実施される。ユーザ端末は、据え置き型のコンピュータであってもよいし、ラップトップ型のコンピュータであってもよいし、スマートフォンであってもよい。ユーザは、上記注文画面を利用して新たなボンベを発注する。新たなボンベの発注は、情報処理装置100へ送信される。情報処理装置100は、新たなボンベの発注に応じて、ステップS414の制御を実施してもよい。
【0166】
新たなボンベの発注は、新たなボンベに対する決済の完了に応じて完了してもよい。ユーザは、注文画面において、ユーザ端末を利用して、新たなボンベの利用についての決済を実行する。決済の方法は、いかなる方法であってもよく、たとえば、クレジットカード決済であってもよいし、ポイント決済であってもよい。決済の完了に応じて、発注が完了する。発注の完了は、情報処理装置100へと送信される。
【0167】
ユーザによる新たなボンベの発注が完了すると、情報処理装置100は、ステップS414において、ユーザに現在設置されているボンベ500の交換フラグの値をOFFからONへと変更してもよい。
【0168】
[処理の流れ:配送ルートを作成]
図27は、ユーザへのボンベの納品のための配送ルートを作成するために、情報処理装置100において実行される処理のフローチャートである。
図27の処理は、たとえば制御装置101が所与のプログラムを実行することによって実現される。
【0169】
図27を参照して、ステップS502にて、情報処理装置100は、配送予定表の作成の要求を取得したか否かを判断する。情報処理装置100は、入力インターフェイス107または通信インターフェイス104を介して、配送予定用の作成の要求を取得する。
【0170】
作業員は、ユーザへのボンベの配送作業の開始時に、情報端末250に表示された特定のボタンを操作してもよく、情報端末250は、当該特定のボタンが操作されたことに応じて、情報処理装置100に配送予定表の作成の要求を送信してもよい。
【0171】
情報処理装置100は、各日の所与の時刻に、翌日の配送についての配送予定表の作成要求フラグをONに設定してもよく、ステップS502では当該作成要求フラグがONに設定されていることに応じて上記要求を取得したと判断してもよい。当該作成要求フラグの値は、後述するステップS504にて配送予定表が作成されると、OFFへと戻されてもよい。
【0172】
情報処理装置100は、配送予定表の作成の要求を取得したと判断するまで一定時間ごとにステップS502の制御を繰り返し(ステップS502にてNO)、上記要求を取得したと判断すると(ステップS502にてYES)、ステップS504へ制御を進める。
【0173】
ステップS504にて、情報処理装置100は、配送予定表を作成する。配送予定表は、作業員の1回の配送作業において配送されるボンベのリストであってもよい。
【0174】
ステップS506にて、情報処理装置100は、ステップS504において作成された配送予定表を出力する。配送予定表は、情報端末250へと送信されることによって出力されてもよいし、ディスプレイ150で表示されることによって出力されてもよいし、紙に印刷されることによって出力されてもよい。情報端末250は、受信した配送予定表をディスプレイ206に表示してもよい。
【0175】
図28は、配送予定表の表示画面の一例を示す図である。
図28の画面2700は、2020年10月14日の配送予定表を示す。画面2700は、配送先のユーザを示すテーブルを含む。当該テーブルには、4件のユーザ(CL(1)、CL(4)、CL(5)、CL(8))が示され、また、各ユーザについて、引き取られるボンベと引き渡されるボンベのそれぞれのボンベIDが示されている。
【0176】
情報処理装置100は、配送予定表を、ユーザ管理情報125(
図20)に基づいて作成してもよい。より具体的には、情報処理装置100は、交換フラグの値としてONを含むユーザについて、交換フラグの値がONである出荷済ボンベを「引き取られるボンベ」として設定し、出荷予定ボンベを「引き渡されるボンベ」として設定することによって、配送予定表を作成してもよい。
【0177】
ステップS508にて、情報処理装置100は、ステップS506にて出力された配送予定表が確定されたか否かを判断する。情報処理装置100は、当該配送予定表が確定されたと判断すると(ステップS508にてYES)、ステップS510へ制御を進め、そうでなければ(ステップS508にてNO)、ステップS504へ制御を戻す。
【0178】
作業員は、各ユーザに、ステップS506にて出力された配送予定表に記載された通りのボンベの引き取り/引き渡しに同意するか否かを問合せてもよい。ユーザが配送予定表に記載されたボンベの引き取り/引き渡しの変更を希望した場合、作業員は、情報処理装置100に変更内容を入力する。これにより、情報処理装置100は、ステップS508からステップS504へ制御を戻し、入力された変更内容に従って配送予定表を再度作成する。
【0179】
すべてのユーザの同意が得られると、作業員は、情報処理装置100に配送予定表を確定することを表す情報を入力する。情報処理装置100は、当該情報の入力を受け付けると、当該配送予定表が確定されたと判断する。これにより、制御はステップS510へと進められる。
【0180】
ステップS510にて、情報処理装置100は、配送予定表に含まれる(2以上の)ユーザについての配送ルートを取得する。より具体的には、情報処理装置100は、配送予定表に登録された(2以上の)ユーザをルート作成用の地図アプリに入力する。これに応じて、地図アプリは、上記ユーザ(のそれぞれに対応する場所)を経由する車両200の移動のルートを作成する。情報処理装置100は、地図アプリから、当該地図アプリが作成したルートを、配送ルートとして取得する。地図アプリは、情報処理装置100にインストールされていてもよいし、ネットワーク上の他の機器にインストールされていてもよい。
【0181】
ステップS512にて、情報処理装置100は、ステップS510にて取得した配送ルートを情報端末250へ送信する。その後、情報処理装置100はステップS502へ制御を戻す。
【0182】
情報処理装置100からの配送ルートの送信に応じて、情報端末250は、情報処理装置100から送信された配送ルートを、
図7を参照して説明されたようにディスプレイ206に表示してもよい。情報処理装置100から情報端末250への配送ルートの送信は、残量が閾値未満であると判断されたボンベの引き取りのための配送経路の提供の一例である。
【0183】
情報処理装置100は、ステップS504において配送予定表を作成するときに、交換フラグの値としてONを有するボンベ500ごとに、
図20を参照して説明された出荷予定ボンベを設定してもよい。
【0184】
また、
図26に関連して説明された注文画面では、ユーザから、配送を希望するタイミング(希望タイミング)の入力が受け付けられてもよい。希望タイミングは、日付と時間帯を含んでいてもよいし、日付のみを含んでいてもよいし、時間帯のみを含んでいてもよい。希望タイミングは、発注情報の一部として、情報処理装置100へ送信されてもよい。情報処理装置100は、希望タイミングを、当該希望タイミングを入力したユーザに関連付けて、ユーザ管理情報に格納してもよい。情報処理装置100は、ステップS504において、あるユーザにボンベ500が配送されることが予定される日時が当該ユーザによって入力された希望タイミングに含まれるように、配送予定表を作成してもよい。
【0185】
今回開示された各実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0186】
100 情報処理装置、101 制御装置、102 ROM、103 RAM、104 通信インターフェイス、105 表示インターフェイス、107 入力インターフェイス、110 バス、120 記憶装置、121 基本情報テーブル、122 ボンベ管理情報、123 位置管理情報、124 残量管理情報、125 ユーザ管理情報、126 プログラム、127 各種データ、150 ディスプレイ、160 入力デバイス、200 車両、250 情報端末、300 充填施設、350 ICタグリーダ、400 ユーザ、500 ボンベ、500Z 底部、501 タンク、510 GPSロガー、520 ICタグ、530 残量計測器、530X マグネット、536 超音波センサ、552 スカート、553 ホルダ、590 バルブ、591 カバー、600 表示画面、610 ルート、611,612,613,614,620 アイコン。