(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072617
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】整備制御装置、整備制御システム、整備制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20240521BHJP
【FI】
B41J29/38 350
B41J29/38 801
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183559
(22)【出願日】2022-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】田中 伸一
(72)【発明者】
【氏名】安江 拓也
(72)【発明者】
【氏名】三宅 純一
(72)【発明者】
【氏名】中井 高
【テーマコード(参考)】
2C061
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ05
2C061HK11
2C061HN08
2C061HN15
(57)【要約】
【課題】整備内容の決定精度を高めることができる整備制御装置、整備制御システム、整備制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】整備制御システムは、印刷装置の使用履歴を取得する使用履歴取得部と、使用履歴取得部が取得した印刷装置の使用履歴に基づいて、印刷装置の将来の使用状態を予測する使用状態予測部と、使用状態予測部が予測した予測結果に基づいて、印刷装置の整備内容を決定する整備内容決定部と、を備える。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置の使用履歴を取得する使用履歴取得部と、
前記使用履歴取得部が取得した前記印刷装置の使用履歴に基づいて、印刷装置の将来の使用状態を予測する使用状態予測部と、
前記使用状態予測部が予測した予測結果に基づいて、印刷装置の整備内容を決定する整備内容決定部と、
を備える、
ことを特徴とする整備制御装置。
【請求項2】
印刷装置の使用履歴を取得する使用履歴取得部と、
前記使用履歴取得部が取得した前記印刷装置の使用履歴に基づいて、印刷装置の将来の使用状態を予測する使用状態予測部と、
前記使用状態予測部が予測した予測結果に基づいて、印刷装置の整備内容を決定する整備内容決定部と、
を備える、
ことを特徴とする整備制御システム。
【請求項3】
1又は複数のコンピューターが、
印刷装置の使用履歴を取得することと、
前記印刷装置の使用履歴に基づいて印刷装置の将来の使用状態を予測することと、
前記印刷装置の将来の使用状態に基づいて印刷装置の整備内容を決定することと、
を実行する、
ことを特徴とする整備制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載の整備制御方法において、
1又は複数のコンピューターが、
前記印刷装置の使用履歴として印刷装置が印刷した印刷量を取得すること、
を実行する、
ことを特徴とする整備制御方法。
【請求項5】
請求項3に記載の整備制御方法において、
1又は複数のコンピューターが、
前記印刷装置の使用履歴として印刷装置の通電時間を取得すること、
を実行する、
ことを特徴とする整備制御方法。
【請求項6】
請求項3に記載の整備制御方法において、
1又は複数のコンピューターが、
前記印刷装置の使用履歴として印刷装置の使用環境情報を取得すること、
を実行する、
ことを特徴とする整備制御方法。
【請求項7】
請求項3~請求項6のうち何れか一項に記載の整備制御方法において、
1又は複数のコンピューターが、
前記印刷装置の使用履歴として、第1使用履歴と、前記第1使用履歴とは異なる第2使用履歴とを取得することと、
前記第1使用履歴と前記第2使用履歴とに基づいて前記印刷装置の将来の使用状態を予測することと、
を実行する、
ことを特徴とする整備制御方法。
【請求項8】
請求項3~請求項6のうち何れか一項に記載の整備制御方法において、
1又は複数のコンピューターが、
前記印刷装置の将来の使用希望期間を取得することと、
前記印刷装置の将来の使用希望期間に基づいて前記印刷装置の整備内容を決定することと、
を実行する、
ことを特徴とする整備制御方法。
【請求項9】
請求項8に記載の整備制御方法において、
1又は複数のコンピューターが、
前記印刷装置の将来の使用希望期間が第1使用希望期間である場合と前記第1使用希望期間とは異なる第2使用希望期間である場合とで異なる前記印刷装置の整備内容を決定可能であること、
を実行する、
ことを特徴とする整備制御方法。
【請求項10】
請求項3~請求項6のうち何れか一項に記載の整備制御方法において、
1又は複数のコンピューターが、
前記印刷装置の使用履歴として印刷装置の使用に関する現在の使用値を取得することと、
前記現在の使用値に基づいて、前記印刷装置の将来の使用状態として、印刷装置の使用に関する将来の使用値を予測することと、
前記将来の使用値が閾値を超えるか否かに基づいて印刷装置の整備内容を決定することと、
を実行する、
ことを特徴とする整備制御方法。
【請求項11】
請求項10に記載の整備制御方法において、
1又は複数のコンピューターが、
前記閾値を変更可能に設定すること、
を実行する、
ことを特徴とする整備制御方法。
【請求項12】
請求項3~請求項6のうち何れか一項に記載の整備制御方法において、
1又は複数のコンピューターが、
確認者によって確認された印刷装置の確認結果を取得することと、
前記印刷装置の確認結果に基づいて前記印刷装置の整備内容を決定することと、
を実行する、
ことを特徴とする整備制御方法。
【請求項13】
請求項12に記載の整備制御方法において、
1又は複数のコンピューターが、
前記印刷装置の将来の使用状態に基づいて前記印刷装置の整備内容として第1整備内容を決定することと、
前記第1整備内容を決定した後に、前記印刷装置の確認結果に基づいて、前記印刷装置の整備内容として第2整備内容を決定することと、
を実行する、
ことを特徴とする整備制御方法。
【請求項14】
請求項12に記載の整備制御方法において、
1又は複数のコンピューターが、
前記印刷装置の確認結果として、印刷装置により印刷された印刷結果を取得すること、
を実行する、
ことを特徴とする整備制御方法。
【請求項15】
1又は複数のコンピューターに、
印刷装置の使用履歴を取得することと、
前記印刷装置の使用履歴に基づいて印刷装置の将来の使用状態を予測することと、
前記印刷装置の将来の使用状態に基づいて印刷装置の整備内容を決定することと、
を実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷を行うように構成される印刷装置の整備制御装置、整備制御システム、整備制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、電子機器において過去に発生した不都合に関する履歴情報と、電子機器の再使用を評価する診断条件とに基づいて、電子機器の再使用について診断する診断システムが開示されている。このような診断システムが用いられることにより、電子機器が使用済みとなった場合に、電子機器の再使用に関する診断を精度高く行うことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなシステムにおいて、過去に発生した不都合に関する履歴情報に基づく診断が行われるものの、診断後における事象について考慮されておらず、精度を更に高めることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する整備制御装置は、印刷装置の使用履歴を取得する使用履歴取得部と、前記使用履歴取得部が取得した前記印刷装置の使用履歴に基づいて、印刷装置の将来の使用状態を予測する使用状態予測部と、前記使用状態予測部が予測した予測結果に基づいて、印刷装置の整備内容を決定する整備内容決定部と、を備える。
【0006】
上記課題を解決する整備制御システムは、印刷装置の使用履歴を取得する使用履歴取得部と、前記使用履歴取得部が取得した前記印刷装置の使用履歴に基づいて、印刷装置の将来の使用状態を予測する使用状態予測部と、前記使用状態予測部が予測した予測結果に基づいて、印刷装置の整備内容を決定する整備内容決定部と、を備える。
【0007】
上記課題を解決する整備制御方法は、1又は複数のコンピューターが、印刷装置の使用履歴を取得することと、前記印刷装置の使用履歴に基づいて印刷装置の将来の使用状態を予測することと、前記印刷装置の将来の使用状態に基づいて印刷装置の整備内容を決定することと、を実行する。
【0008】
上記課題を解決するプログラムは、1又は複数のコンピューターに、印刷装置の使用履歴を取得することと、前記印刷装置の使用履歴に基づいて印刷装置の将来の使用状態を予測することと、前記印刷装置の将来の使用状態に基づいて印刷装置の整備内容を決定することと、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】印刷装置の電気的構成を示すブロック図である。
【
図3】管理サーバー装置の電気的構成を示すブロック図である。
【
図4】端末装置の電気的構成を示すブロック図である。
【
図7】使用期間とパス数との関係を示す模式図である。
【
図8】使用期間とパス数との関係を示す模式図である。
【
図9】使用期間とパス数との関係を示す模式図である。
【
図10】使用期間と通電時間との関係を示す模式図である。
【
図11】診断制御処理を示すフローチャートである。
【
図12】診断制御処理を示すフローチャートである。
【
図13】閾値制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1実施形態]
以下、一実施形態の整備制御装置、整備制御システム、整備制御方法及びプログラムについて図面を参照しながら説明する。整備制御装置及び整備制御システムは、印刷装置の整備内容に関する制御を行うように構成される。
【0011】
<整備制御システム10>
図1に示すように、整備制御システム10は、印刷装置11と、管理サーバー12と、端末装置13とを備えてもよい。整備制御システム10は、一又は複数の印刷装置11を備えてもよい。整備制御システム10は、一又は複数の管理サーバー12を備えてもよい。整備制御システム10は、一又は複数の端末装置13を備えてもよい。
【0012】
印刷装置11と管理サーバー12と端末装置13とは、ネットワーク14を介して通信可能に接続されてもよい。印刷装置11と端末装置13とは、ネットワーク14を介さずに通信可能に接続されてもよい。
【0013】
印刷装置11は、媒体に印刷を行うように構成される。印刷装置11は、媒体に液体を吐出することにより媒体に印刷を行うように構成されてもよい。印刷装置11は、液体としてインクを吐出するインクジェットプリンターであってもよい。
【0014】
管理サーバー12は、印刷装置11の整備内容に関する制御を行う。管理サーバー12は、印刷装置11の整備内容を決定するように構成される。管理サーバー12は、印刷装置11の使用状態を特定可能な装置であってもよい。管理サーバー12は、印刷装置11の使用状態に基づいて、印刷装置11の整備内容を決定してもよい。管理サーバー12は、整備制御装置の一例として機能する。
【0015】
端末装置13は、印刷装置11の確認結果を入力するための装置であってもよい。端末装置13は、印刷装置11の整備内容を報知するように構成されてもよい。端末装置13は、印刷装置11に印刷指示を行うための装置とは別の装置であってもよい。
【0016】
<印刷装置11>
図2に示すように、印刷装置11は、装置制御部20を備える。装置制御部20は、印刷装置11を制御する。装置制御部20は、印刷装置11で実行される各種動作を制御する。装置制御部20は、α:コンピュータープログラムに従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサー、β:各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1つ以上の専用のハードウェア回路、或いはγ:それらの組み合わせ、を含む回路として構成し得る。ハードウェア回路は、例えば特定用途向け集積回路である。プロセッサーは、CPU並びに、RAM及びROM等の記憶媒体を含む。記憶媒体は、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶媒体は、汎用または専用のコンピューターでアクセスできるあらゆる媒体を含む。
【0017】
印刷装置11は、印刷部21を備える。印刷部21は、媒体に印刷を行うように構成される。印刷部21は、ヘッド22を備える。ヘッド22は、媒体に液体を吐出可能である。ヘッド22は、不図示の複数のノズルを備える。複数のノズルのそれぞれは、液体を吐出可能である。
【0018】
印刷部21は、不図示のキャリッジを備えてもよい。キャリッジは、ヘッド22を支持するように構成される。キャリッジは、媒体の幅方向に往復移動可能である。このように、ヘッド22は、シリアルタイプとして構成されるが、ラインタイプとして構成されてもよい。シリアルタイプは、ヘッド22が媒体の幅方向に移動しながら記録を行う。ラインタイプは、媒体の幅方向にヘッド22が延在する。
【0019】
印刷部21は、駆動部23を備える。駆動部23は、媒体の幅方向に対してキャリッジを往復移動させる駆動源である。駆動部23は、モーターであってもよい。
印刷装置11は、搬送部24を備える。搬送部24は、搬送方向に媒体を搬送するように構成される。搬送方向は、媒体の幅方向と交差する。印刷装置11は、不図示の支持部を備える。支持部は、ヘッド22と対向する位置に設けられる。搬送部24は、支持部に媒体を搬送するように構成される。搬送部24は、不図示の各種ローラーを備える。各種ローラーは、媒体を搬送するためのローラーである。搬送部24は、不図示のローラー駆動部を備える。ローラー駆動部は、各種ローラーの駆動源であり、各種のモーターであってもよい。
【0020】
印刷装置11は、操作パネル25を備える。操作パネル25は、不図示の操作部と表示部とを備える。操作部は、ユーザーによって操作可能である。表示部は、印刷に関する情報を表示可能である。操作パネル25は、タッチパネルであってもよい。
【0021】
印刷装置11は、装置通信部26を備える。装置通信部26は、印刷装置11と他の装置との通信に関する制御を行う。装置通信部26は、接続先の装置とデータを送受信する。装置制御部20と装置通信部26とは、各種のデータを互いに伝送する。
【0022】
<管理サーバー12>
図3に示すように、管理サーバー12は、制御部30と、記憶部31と、通信部32とを備える。制御部30は、管理サーバー12を統括的に制御する。制御部30は、記憶部31から各種のデータを読み取る。制御部30は、記憶部31に各種のデータを記憶する。制御部30は、演算装置と主記憶媒体とを含んでもよい。特に、制御部30は、情報を管理するように構成される。制御部30の機能については詳しく後述する。
【0023】
記憶部31は、管理サーバー12において制御される情報を記憶する。記憶部31は、副記憶媒体であってもよい。記憶部31は、制御部30による処理の実行に必要な各種のプログラムやデータを記憶している。記憶部31の機能については詳しく後述する。
【0024】
通信部32は、管理サーバー12と他の装置との通信に関する制御を行う。通信部32は、接続先の装置とデータを送受信する。制御部30と通信部32とは、各種のデータを互いに伝送する。
【0025】
<端末装置13>
図4に示すように、端末装置13は、端末制御部40と、端末記憶部41と、端末通信部42と、端末入力部43と、端末表示部44と、を備える。端末制御部40は、端末装置13を統括的に制御する。端末制御部40は、端末記憶部41から各種のデータを読み取る。端末制御部40は、端末記憶部41に各種のデータを記憶する。
【0026】
端末制御部40は、演算装置と主記憶媒体とを含んでもよい。演算装置は、1つまたは複数の回路であり、例えばCPUである。演算装置は、各種のプログラムを主記憶媒体にロードする。演算装置は、主記憶媒体から取り出した各種のプログラムに従って各種の命令を実行する。各種のプログラムは、1又は複数のコンピューターに各種の処理を実行させるものであるといえる。
【0027】
端末記憶部41は、端末装置13において制御される情報を記憶する。端末記憶部41は、副記憶媒体であってもよい。端末記憶部41は、端末制御部40による処理の実行に必要な各種のプログラムやデータを記憶している。
【0028】
端末通信部42は、端末装置13と他の装置との通信に関する制御を行う。端末通信部42は、接続先の装置とデータを送受信する。端末制御部40と端末通信部42とは、各種のデータを互いに伝送する。
【0029】
端末入力部43は、操作者により入力可能である。端末入力部43は、例えばキーボード及びマウスなどであってもよいが、操作者により入力可能であればこれに限らない。端末入力部43は、入力情報を端末制御部40に出力するように構成される。端末表示部44は、画像を表示するように構成される。端末表示部44は、端末制御部40から入力された画像情報に基づいて画像を表示する。
【0030】
端末装置13は、端末撮像部45を備えてもよい。端末撮像部45は、画像を撮像する。端末撮像部45は、印刷装置11の外観などを撮像可能であってもよい。具体的な一例としては、端末撮像部45は、印刷装置11の開閉カバーを撮像可能であってもよい。端末撮像部45は、印刷装置11により印刷された印刷結果を撮像可能であってもよい。
【0031】
<管理サーバー12の機能>
ここで、
図3を参照して管理サーバー12の機能を説明する。
図3に示すように、制御部30は、制御プログラムを実行することで各種の機能部として機能する。制御部30は、使用希望情報取得部30Aを備える。使用希望情報取得部30Aは、印刷装置11の診断条件が成立したときに、ユーザーの使用希望情報を取得するように構成される。特に、使用希望情報取得部30Aは、ユーザーの使用希望情報として、印刷装置11の継続使用を希望するか否かと、印刷装置11の継続使用を希望する使用希望期間とを取得する。つまり、使用希望情報取得部30Aは、印刷装置11の将来の使用希望期間を取得する。使用希望情報取得部30Aは、印刷装置11との通信によりユーザーの使用希望情報を取得してもよいが、端末装置13との通信によりユーザーの使用希望情報を取得してもよい。また、使用希望情報取得部30Aは、使用希望期間取得部として機能する。
【0032】
制御部30は、使用履歴取得部30Bを備える。使用履歴取得部30Bは、印刷装置11の使用履歴31Bを取得するように構成される。印刷装置11の使用履歴31Bは、印刷装置11の使用に関する現在の使用値の一例に相当する。
【0033】
印刷装置11の使用履歴31Bは、キャリッジのパス数を含んでもよい。キャリッジのパス数は、キャリッジが媒体の幅方向に往復移動する累積回数を示す。つまり、キャリッジのパス数は、印刷装置11が印刷した印刷量の一例である。以降、キャリッジのパス数を単にパス数と示す。
【0034】
印刷装置11の使用履歴31Bは、印刷装置11の通電時間を含んでもよい。印刷装置11の通電時間は、印刷装置11が起動していた累積時間であってもよいが、印刷装置11が起動していた時間のうち待機時間を含まない累積時間であってもよい。
【0035】
印刷装置11の使用履歴31Bは、印刷装置11の使用期間を含んでもよい。印刷装置11の使用期間は、印刷装置11の使用が開始されてから経過した期間である。このように、使用履歴取得部30Bは、種類が異なる複数種類の使用履歴31Bを取得可能であってもよい。パス数が第1使用履歴の一例に相当し、印刷装置11の通電時間が第2使用履歴の一例に相当する。
【0036】
制御部30は、使用状態予測部30Cを備える。使用状態予測部30Cは、印刷装置11の使用履歴31Bに基づいて印刷装置11の将来の使用状態を予測するように構成される。詳しくは、使用状態予測部30Cは、印刷装置11の使用期間と印刷装置11のパス数と印刷装置11の通電時間とに基づいて、使用希望期間に対応する印刷装置11の将来の使用状態を予測するように構成される。つまり、使用状態予測部30Cは、複数種類の使用履歴31Bに基づいて印刷装置11の将来の使用状態を予測するように構成される。また、使用状態予測部30Cは、現在の使用値に基づいて、将来の使用値を予測するように構成される。
【0037】
制御部30は、診断結果取得部30Dを備える。診断結果取得部30Dは、印刷装置11の診断結果31Dを取得するように構成される。印刷装置11の診断結果31Dは、駆動部23を駆動させたときの駆動パルスの診断結果31Dを含んでもよい。
【0038】
制御部30は、確認結果取得部30Eを備える。確認結果取得部30Eは、確認者によって確認された印刷装置11の確認結果31Eを取得するように構成される。印刷装置11の確認結果31Eは、印刷装置11により印刷された印刷結果を含んでもよい。印刷装置11の確認結果31Eは、確認者により認識された外観の異常を示す結果を含んでもよい。印刷装置11の確認結果31Eは、端末装置13により撮像された撮像画像を含んでもよい。
【0039】
制御部30は、整備内容決定部30Fを備える。整備内容決定部30Fは、印刷装置11の整備内容を決定するように構成される。整備内容決定部30Fは、印刷装置11の将来の使用状態に基づいて印刷装置11の整備内容を決定するように構成されてもよい。特に、整備内容決定部30Fは、印刷装置11の将来の使用値が閾値31Cを超えるか否かに基づいて印刷装置11の整備内容を決定するように構成されてもよい。また、整備内容決定部30Fは、印刷装置11の使用希望期間に基づいて印刷装置11の整備内容を決定するように構成されてもよい。整備内容決定部30Fは、印刷装置11の診断結果31Dに基づいて印刷装置11の整備内容を決定するように構成されてもよい。
【0040】
整備内容決定部30Fは、印刷装置11の確認結果31Eに基づいて印刷装置11の整備内容を決定するように構成されてもよい。印刷装置11の将来の使用状態に基づいて決定される印刷装置11の整備内容が第1整備内容の一例に相当する。印刷装置11の確認結果31Eに基づいて決定される印刷装置11の整備内容が第2整備内容の一例に相当する。
【0041】
制御部30は、閾値設定部30Gを備える。閾値設定部30Gは、閾値31Cを設定する。閾値31Cは、印刷装置11の使用に関する使用値の閾値である。
記憶部31は、装置管理情報31Aを記憶する。装置管理情報31Aは、1又は複数の印刷装置11に関する管理情報である。詳しくは、装置管理情報31Aは、装置識別情報、通信先情報、パスワード、ユーザー識別情報、設置位置情報、連絡先情報、メールアドレスなどを含んでいてもよい。装置識別情報は、印刷装置11を識別可能である固有の情報である。
【0042】
記憶部31は、使用履歴31Bを記憶する。使用履歴31Bは、印刷装置11の使用期間、パス数及び通電時間を含んでもよい。使用履歴31Bは、印刷装置11の動作に応じて計数された結果、印刷装置11から送信されることにより、記憶部31に記憶される。
【0043】
記憶部31は、閾値31Cを記憶する。閾値31Cは、使用履歴31Bに対応する閾値31Cを記憶する。閾値31Cは、パス数閾値と、通電時間閾値とを含んでもよい。パス数閾値は、パス数の閾値である。通電時間閾値は、通電時間の閾値である。閾値31Cは、管理サーバー12の管理者により予め設定されていてもよい。
【0044】
記憶部31は、診断結果31Dを記憶する。診断結果31Dは、印刷装置11を診断した結果を示す情報である。診断結果31Dは、印刷装置11から送信されることにより、記憶部31に記憶される。
【0045】
記憶部31は、確認結果31Eを記憶する。確認結果31Eは、確認者によって印刷装置11が確認された結果を示す情報である。確認結果31Eは、端末装置13から送信されることにより、記憶部31に記憶される。
【0046】
記憶部31は、整備情報31Fを記憶する。整備情報31Fは、印刷装置11の整備内容に関する情報である。整備情報31Fは、印刷装置11の整備内容を決定するための決定テーブルを含んでもよい。整備情報31Fは、印刷装置11の整備内容の決定結果を示す情報を含んでもよい。
【0047】
<決定テーブル>
次に、
図5及び
図6を参照して決定テーブルについて説明する。決定テーブルは、
図5に示す第1決定テーブルと、
図6に示す第2決定テーブルとを含んでもよい。
【0048】
図5に示すように、第1決定テーブルは、印刷装置11の診断条件が成立する診断タイミングに参照される。診断タイミングは、印刷装置11の使用開始から予め定めた年月が経過したときであってもよい。予め定めた年月は、印刷装置11の保証期間であってもよい。
【0049】
第1決定テーブルは、パス数と、整備内容とが対応している。整備内容は、例えば、第1部品の交換と、第2部品の交換とを含む。第1部品は、駆動部23であってもよく、第2部品は、キャリッジを駆動させるための不図示のベルト類であってもよい。
【0050】
具体的に、第1決定テーブルでは、パス数が第1パス数閾値PT11未満であるときには、整備内容として第1部品と第2部品とを交換しない。パス数が第1パス数閾値PT11以上、第2パス数閾値PT12未満であるときには、整備内容として第1部品を交換するが、第2部品を交換しない。パス数が第2パス数閾値PT12以上、第3パス数閾値PT13未満であるときには、整備内容として第1部品と第2部品とを交換する。パス数が第3パス数閾値PT13以上であるときには、整備内容として第1部品と第2部品とを交換せずに、印刷装置11を回収する。
【0051】
第1パス数閾値PT11は、第1部品を必ずしも交換しなくてもよいが、第1部品の交換が推奨される閾値である。第2パス数閾値PT12は、第1部品と第2部品とを必ずしも交換しなくてもよいが、第1部品と第2部品との交換が推奨される閾値である。第3パス数閾値PT13は、可能な限り印刷装置11の回収が望まれる閾値である。つまり、第3パス数閾値PT13は、部品の交換に関係なく、印刷装置11自体を回収するか否かの閾値である。
【0052】
図6に示すように、第2決定テーブルは、第1決定テーブルと同じように、印刷装置11の診断条件が成立する診断タイミングに参照される。第2決定テーブルは、通電時間と、整備内容とが対応している。整備内容は、例えば、第1電子部品の交換と、第2電子部品の交換とを含む。第1電子部品は、経年劣化し易い電子部品であってもよく、第2電子部品は、経年劣化し難いい電子部品であってもよい。
【0053】
具体的に、第2決定テーブルでは、通電時間が第1通電時間閾値ET11未満であるときには、整備内容として第1電子部品と第2電子部品とを交換しない。通電時間が第1通電時間閾値ET11以上、第2通電時間閾値ET12未満であるときには、整備内容として第1電子部品を交換するが、第2電子部品を交換しない。通電時間が第2通電時間閾値ET12以上であるときには、整備内容として第1電子部品と第2電子部品とを交換する。
【0054】
第1通電時間閾値ET11は、第1電子部品を必ずしも交換しなくてもよいが、第1電子部品の交換が推奨される閾値である。第2通電時間閾値ET12は、第1電子部品と第2電子部品とを必ずしも交換しなくてもよいが、第1電子部品と第2電子部品との交換が推奨される閾値である。
【0055】
<整備内容の決定態様>
次に、
図7~
図10を参照して印刷装置11の整備内容の決定態様について説明する。印刷装置11の整備内容は、使用希望期間と将来の使用状態の予測結果とに基づいて決定される。
【0056】
図7に示すように、具体的な一例をあげると、符号T0に示すタイミングから印刷装置11の使用が開始され、使用履歴グラフ50Aに示すようにパス数が増加した場合について説明する。符号T0に示すタイミングではパス数を0とする。使用履歴グラフ50Aは、実際には直線ではないが、発明の理解を容易とするために直線として説明する。具体的には、使用履歴グラフ50Aは、最新の印刷装置11の累積パス数と使用開始からの使用期間とで示される点と、符号T0に示すタイミングでの点と、を結ぶ直線である。最新の印刷装置11の累積パス数および使用開始からの使用期間は、管理サーバー12の記憶部31に記憶されている印刷装置11の使用履歴31Bを使用してもよいし、印刷装置11が保持している情報を使用してもよい。また、使用履歴グラフ50Aは、任意のタイミングの印刷装置11の累積パス数と使用開始からの使用期間とで示される点と、符号T0に示すタイミングでの点と、を結ぶ直線であってもよい。
図7では符号T1に示すタイミングで診断条件が成立したときに、パス数が第1パス数閾値PT11未満である。
【0057】
そして、使用履歴グラフ50Aに基づいて、印刷装置11を継続使用する場合の使用予測グラフ50Bが生成される。使用予測グラフ50Bは、使用履歴グラフ50Aと同じ傾斜で、使用履歴グラフ50Aを延長させた線である。使用予測グラフ50Bは、将来のパス数の予測結果である。
【0058】
また、使用履歴グラフ50Aに基づいて、交換予測グラフ50Cが生成される。交換予測グラフ50Cは、使用履歴グラフ50Aと同じ傾斜で、符号T1に示すタイミングを起点にパス数を0から延長させた線である。交換予測グラフ50Cは、符号T1に示すタイミングにおいて部品を交換した場合の将来のパス数の予測結果である。
【0059】
符号T1に示すタイミングから符号T2に示すタイミングまでが使用希望期間である場合、使用予測グラフ50Bに基づいて、符号T2に示すタイミングでもパス数が第1パス数閾値PT11未満であることが特定可能である。これにより、第1決定テーブルに基づいて、第1部品及び第2部品の非交換が整備内容として決定される。
【0060】
符号T1に示すタイミングから符号T3に示すタイミングまでが使用希望期間である場合、使用予測グラフ50Bに基づいて、符号T3に示すタイミングでもパス数が第1パス数閾値PT11以上、第2パス数閾値PT12未満であることが特定可能である。これにより、第1決定テーブルに基づいて、第1部品の交換と第2部品の非交換とが整備内容として決定される。また、交換予測グラフ50Cに基づいて、符号T3に示すタイミングで、部品交換からのパス数が第1パス数閾値PT11未満であることが特定可能である。
【0061】
符号T1に示すタイミングは、符号T0に示すタイミングから5年であってもよい。符号T2に示すタイミングは、符号T1に示すタイミングから2年であってもよい。符号T3に示すタイミングは、符号T1に示すタイミングから5年であってもよい。
【0062】
次に、
図8に示すように、使用履歴グラフ51Aに示すようにパス数が増加した場合について説明する。
図8も、
図7と同様に直線のグラフとして説明する。この場合、符号T1に示すタイミングで診断条件が成立したときに、パス数が第1パス数閾値PT11以上、第2パス数閾値PT12未満である。
【0063】
符号T1に示すタイミングから符号T2に示すタイミングまでが使用希望期間である場合、使用予測グラフ51Bに基づいて、符号T2に示すタイミングでもパス数が第1パス数閾値PT11以上、第2パス数閾値PT12未満であることが特定可能である。これにより、第1決定テーブルに基づいて、第1部品の交換と、第2部品の非交換とが整備内容として決定される。また、交換予測グラフ51Cに基づいて、符号T2に示すタイミングで、部品交換からのパス数が第1パス数閾値PT11未満であることが特定可能である。
【0064】
符号T1に示すタイミングから符号T3に示すタイミングまでが使用希望期間である場合、使用予測グラフ51Bに基づいて、符号T3に示すタイミングではパス数が第2パス数閾値PT12以上、第3パス数閾値PT13未満であることが特定可能である。これにより、第1決定テーブルに基づいて、第1部品及び第2部品の交換が整備内容として決定される。また、交換予測グラフ51Cに基づいて、符号T3に示すタイミングで、部品交換からのパス数が第1パス数閾値PT11以上、第2パス数閾値PT12未満であることが特定可能である。
【0065】
次に、
図9に示すように、使用履歴グラフ52Aに示すようにパス数が増加した場合について説明する。
図9も、
図7及び
図8と同様に直線のグラフとして説明する。この場合、符号T1に示すタイミングで診断条件が成立したときに、パス数が第2パス数閾値PT12以上、第3パス数閾値PT13未満である。
【0066】
符号T1に示すタイミングから符号T2に示すタイミングまでが使用希望期間である場合、使用予測グラフ52Bに基づいて、符号T2に示すタイミングでもパス数が第2パス数閾値PT12以上、第3パス数閾値PT13未満であることが特定可能である。これにより、第1決定テーブルに基づいて、第1部品及び第2部品の交換が整備内容として決定される。また、交換予測グラフ52Cに基づいて、符号T2に示すタイミングで、部品交換からのパス数が第1パス数閾値PT11未満であることが特定可能である。
【0067】
符号T1に示すタイミングから符号T3に示すタイミングまでが使用希望期間である場合、使用予測グラフ52Bに基づいて、符号T3に示すタイミングではパス数が第3パス数閾値PT13以上であることが特定可能である。これにより、第1決定テーブルに基づいて、符号T1に示すタイミングから符号T2に示すタイミングまでを使用希望期間とすることが推奨される。使用予測グラフ52Bにおいて、第3パス数閾値PT13未満であると予測される期間内を使用希望期間として推奨することができる。また、交換予測グラフ52Cに基づいて、符号T3に示すタイミングで、部品交換からのパス数が第2パス数閾値PT12以上、第3パス数閾値PT13未満であることが特定可能である。そのため、符号T3に示すタイミングまで印刷装置11を継続使用する場合は、符号T3に示すタイミングに到達する前に、再度、第1部品及び第2部品を交換することを条件としてもよい。
【0068】
図10に示すように、符号T0に示すタイミングから印刷装置11の使用が開始され、使用履歴グラフ53Aに示すように通電時間が増加した場合について説明する。
図10も、
図7~
図9と同様に直線のグラフとして説明する。この場合、符号T1に示すタイミングで診断条件が成立したときに、通電時間が第1通電時間閾値ET11未満である。
【0069】
符号T1に示すタイミングから符号T2に示すタイミングまでが使用希望期間である場合、使用予測グラフ53Bに基づいて、符号T2に示すタイミングでも通電時間が第1通電時間閾値ET11未満であることが特定可能である。これにより、第2決定テーブルに基づいて、第1電子部品及び第2電子部品の非交換が整備内容として決定される。
【0070】
符号T1に示すタイミングから符号T3に示すタイミングまでが使用希望期間である場合、使用予測グラフ53Bに基づいて、符号T3に示すタイミングでは通電時間が第1通電時間閾値ET11以上、第2通電時間閾値ET12未満であることが特定可能である。これにより、第2決定テーブルに基づいて、第1電子部品の交換と、第2電子部品の非交換とが整備内容として決定される。また、交換予測グラフ53Cに基づいて、符号T3に示すタイミングで、部品交換からの通電時間が第1通電時間閾値ET11未満であることが特定可能である。
【0071】
<使用履歴生成処理>
ここで、使用履歴生成処理について説明する。使用履歴生成処理は、印刷装置11において、装置制御部20によって所定周期毎に実行される。
【0072】
使用履歴生成処理において、装置制御部20は、使用履歴31Bの生成条件が成立したか否かを判定する。使用履歴31Bの生成条件は、第1生成条件と、第2生成条件と、第3生成条件とを含んでもよい。第1生成条件は、予め定めた周期で成立してもよい。装置制御部20は、第1生成条件が成立すると、使用期間を更新する。これにより、装置制御部20は、使用履歴31Bとして使用期間を特定することができる。
【0073】
第2生成条件は、印刷装置11のシャットダウンを契機として成立してもよい。装置制御部20は、第2生成条件が成立すると、通電時間を計数し、通電時間を更新する。これにより、装置制御部20は、使用履歴31Bとして通電時間を特定することができる。
【0074】
第3生成条件は、印刷指示に基づく印刷が終了したときに成立してもよい。装置制御部20は、第3生成条件が成立すると、印刷指示に基づく印刷におけるパス数を計数し、パス数を更新する。これにより、装置制御部20は、使用履歴31Bとしてパス数を特定することができる。
【0075】
装置制御部20は、生成した使用履歴31Bを装置制御部20の記憶媒体に記憶する。そして、装置制御部20は、送信条件が成立したときに、使用履歴31Bと装置識別情報とを管理サーバー12に送信する。送信条件は、所定の周期毎に成立してもよい。送信条件は、診断条件が成立したときに成立してもよい。送信条件は、管理サーバー12からの送信要求を受信したときに成立してもよい。
【0076】
一方、管理サーバー12において、制御部30は、使用履歴31Bと装置識別情報とを印刷装置11から受信する。そして、制御部30は、装置識別情報に対応する印刷装置11の使用履歴31Bを記憶部31に記憶する。これにより、制御部30は、装置識別情報に対応する印刷装置11の使用履歴31Bを特定することができる。
【0077】
<診断制御処理>
次に、
図11を参照して診断制御処理について説明する。診断制御処理は、印刷装置11で実行される第1診断制御処理と、管理サーバー12で実行される第2診断制御処理と、端末装置13で実行される第3診断制御処理とを含む。第1診断制御処理は、装置制御部20により所定の周期で実行される処理である。
【0078】
図11に示すように、印刷装置11では、ステップS10において、装置制御部20は、診断条件が成立したか否かを判定する。診断条件は、使用期間が予め定めた期間となったときに成立してもよい。この処理において、装置制御部20は、診断条件が成立していないと判定した場合、第1診断制御処理を終了する。一方、装置制御部20は、診断条件が成立していたと判定した場合、ステップS11に処理を移行する。
【0079】
ステップS11において、装置制御部20は、希望情報入力処理を実行する。この処理において、装置制御部20は、操作パネル25からユーザーの使用希望情報を入力する。この処理が終了した場合、装置制御部20は、ステップS12に処理を移行する。
【0080】
ステップS12において、装置制御部20は、希望情報送信処理を実行する。この処理において、装置制御部20は、使用希望情報を管理サーバー12に送信する。また、装置制御部20は、使用希望情報とともに装置識別情報を管理サーバー12に送信する。この処理が終了した場合、装置制御部20は、ステップS13に処理を移行する。
【0081】
管理サーバー12では、ステップS20において、制御部30は、希望情報取得処理を実行する。この処理において、制御部30は、印刷装置11から使用希望情報と装置識別情報とを受信する。これにより、制御部30は、印刷装置11から使用希望情報と装置識別情報とを取得する。特に、制御部30は、印刷装置11の将来の使用希望期間を取得する。そして、制御部30は、装置識別情報に対応する使用希望情報を記憶部31に記憶する。このような処理を実行する制御部30が使用希望情報取得部30A及び使用希望期間取得部の一例として機能する。この処理が終了した場合、制御部30は、ステップS21に処理を移行する。
【0082】
ステップS21において、制御部30は、使用希望情報に基づいて継続使用を希望するか否かを判定する。制御部30は、印刷装置11の継続使用を希望しないと判定した場合、第2診断制御処理を終了する。このような場合、制御部30は、印刷装置11の回収を示す情報を記憶部31に記憶し、印刷装置11の回収を示す情報と装置識別情報とを端末装置13に送信する。これにより、装置識別情報に対応する印刷装置11の回収が行われる。一方、制御部30は、印刷装置11の継続使用を希望すると判定した場合、ステップS22に処理を移行する。
【0083】
ステップS22において、制御部30は、使用履歴取得処理を実行する。この処理において、制御部30は、印刷装置11の使用履歴31Bを記憶部31から読み出し、印刷装置11の使用履歴31Bを取得する。特に、制御部30は、印刷装置11の使用履歴31Bとして現在の使用値を取得する。詳しくは、制御部30は、印刷装置11の使用期間と、印刷装置11のパス数と、印刷装置11の通電時間とを取得する。印刷装置11の使用期間は、診断条件が成立する期間が相当してもよい。このような処理を実行する制御部30が使用履歴取得部30Bの一例として機能する。この処理が終了した場合、制御部30は、ステップS23に処理を移行する。
【0084】
ステップS23において、制御部30は、診断要求処理を実行する。この処理において、制御部30は、取得した装置識別情報に対応する印刷装置11に診断要求を送信する。この処理が終了した場合、制御部30は、ステップS24に処理を移行する。
【0085】
印刷装置11では、ステップS13において、装置制御部20は、診断処理を実行する。この処理において、装置制御部20は、印刷装置11の診断を行う。具体的な一例をあげると、装置制御部20は、駆動部23を駆動させたときの駆動パルスの診断であってもよい。この処理が終了した場合、装置制御部20は、ステップS14に処理を移行する。
【0086】
ステップS14において、装置制御部20は、診断結果送信処理を実行する。この処理において、装置制御部20は、診断結果31Dを管理サーバー12に送信する。また、装置制御部20は、診断結果31Dとともに装置識別情報を管理サーバー12に送信する。この処理が終了した場合、装置制御部20は、第1診断制御処理を終了する。
【0087】
管理サーバー12では、ステップS24において、制御部30は、診断結果取得処理を実行する。この処理において、制御部30は、印刷装置11から診断結果31Dと装置識別情報とを受信する。これにより、制御部30は、印刷装置11の診断結果31Dと装置識別情報とを取得する。このような処理を実行する制御部30が診断結果取得部30Dとして機能する。そして、制御部30は、装置識別情報に対応する診断結果31Dを記憶部31に記憶する。この処理が終了した場合、制御部30は、ステップS25に処理を移行する。
【0088】
ステップS25において、制御部30は、使用状態予測処理を実行する。この処理において、制御部30は、印刷装置11の使用履歴31Bに基づいて印刷装置11の将来の使用状態を予測する。詳しくは、制御部30は、印刷装置11の使用履歴31Bに基づいて、使用希望期間に対応する将来の使用状態を予測する。
【0089】
特に、制御部30は、現在の使用値に基づいて、印刷装置11の将来の使用状態として将来の使用値を予測する。制御部30は、印刷装置11の使用期間と、印刷装置11の使用希望期間と、印刷装置11のパス数に基づいて印刷装置11の将来のパス数を予測する。制御部30は、印刷装置11の使用期間と、印刷装置11の使用希望期間と、印刷装置11の通電時間とに基づいて印刷装置11の将来の通電時間を予測する。
【0090】
具体的な一例をあげると、制御部30は、印刷装置11の使用履歴31Bに対応する使用履歴グラフ50A~53Aに基づいて、使用予測グラフ50B~53Bを生成する。制御部30は、印刷装置11の使用履歴31Bに対応する使用履歴グラフ50A~53Aに基づいて、交換予測グラフ50C~53Cを生成する。そして、制御部30は、使用予測グラフ50B~53Bと、交換予測グラフ50C~53Cとに基づいて、使用希望期間に対応する将来の使用値を取得することにより、将来の使用値を予測する。このような処理を実行する制御部30が使用状態予測部30Cの一例として機能する。この処理が終了した場合、制御部30は、ステップS26に処理を移行する。
【0091】
ステップS26において、制御部30は、第1整備内容決定処理を実行する。この処理において、制御部30は、印刷装置11の将来の使用状態に基づいて印刷装置11の整備内容を決定する。特に、制御部30は、将来の使用値が閾値31Cを超えるか否かに基づいて印刷装置11の整備内容を決定する。
【0092】
また、制御部30は、印刷装置11の将来の使用希望期間に基づいて印刷装置11の整備内容を決定する。特に、制御部30は、印刷装置11の将来の使用希望期間が第1使用希望期間である場合と、第1使用希望期間とは異なる第2使用希望期間である場合とで異なる印刷装置11の整備内容を決定可能である。具体的な一例をあげると、第1使用希望期間が2年であり、第2使用希望期間が5年であってもよい。
【0093】
また、制御部30は、使用希望期間における将来のパス数が第3パス数閾値PT13以上であるときに、印刷装置11又は端末装置13に使用希望期間の短縮の推奨を通知してもよい。具体的な一例をあげると、制御部30は、使用希望期間が5年であったが、2年への短縮の推奨を通知してもよい。制御部30は、使用希望期間における将来のパス数が第3パス数閾値PT13以上であるときに、印刷装置11又は端末装置13に印刷装置11の回収を通知してもよい。
【0094】
また、制御部30は、印刷装置11の診断結果31Dに基づいても、印刷装置11の整備内容を決定する。具体的な一例としては、制御部30は、駆動部23を駆動させたときの駆動パルスに基づいて異常があると診断結果31Dを取得した場合に、第1部品及び第2部品の交換を整備内容として決定してもよい。このような場合、制御部30は、印刷装置11の将来の使用状態に基づいて決定された整備内容と、診断結果31Dに基づく整備内容とを複合的に第1整備内容として決定してもよい。また、制御部30は、印刷装置11の将来の使用状態に基づいて決定された整備内容をキャンセルして、診断結果31Dに基づく整備内容を優先的に決定してもよい。また、制御部30は、診断結果31Dに基づく整備内容をキャンセルして、印刷装置11の将来の使用状態に基づいて決定された整備内容を優先的に決定してもよい。
【0095】
このような処理を実行する制御部30が整備内容決定部30Fとして機能する。また、印刷装置11の将来の使用状態に基づいて決定される印刷装置11の整備内容が第1整備内容の一例に相当する。この処理が終了した場合、制御部30は、ステップS27に処理を移行する。
【0096】
ステップS27において、制御部30は、確認要求処理を実行する。この処理において、制御部30は、端末装置13に確認要求を送信する。また、制御部30は、確認要求とともに、取得した装置識別情報を端末装置13に送信する。このように、確認要求は、取得した装置識別情報の確認を行う端末装置13に送信される。この処理が終了した場合、制御部30は、ステップS28に処理を移行する。
【0097】
端末装置13では、ステップS40において、端末制御部40は、確認要求取得処理を実行する。この処理において、端末制御部40は、管理サーバー12から確認要求を受信する。これにより、端末制御部40は、確認要求を取得する。この処理が終了した場合、端末制御部40は、ステップS41に処理を移行する。
【0098】
ステップS41において、端末制御部40は、確認結果入力処理を実行する。この処理において、端末制御部40は、印刷装置11の確認結果31Eを端末入力部43から入力する。確認結果31Eは、印刷装置11の設置場所に訪問した確認者により入力される。印刷装置11の確認結果31Eは、印刷装置11により印刷された印刷結果を含んでもよい。この処理が終了した場合、端末制御部40は、ステップS42に処理を移行する。
【0099】
ステップS42において、端末制御部40は、確認結果送信処理を実行する。この処理において、端末制御部40は、印刷装置11の確認結果31Eを管理サーバー12に送信する。また、端末制御部40は、印刷装置11の確認結果31Eとともに、確認した印刷装置11の装置識別情報を管理サーバー12に送信する。この処理が終了した場合、端末制御部40は、ステップS43に処理を移行する。
【0100】
管理サーバー12では、ステップS28において、制御部30は、確認結果取得処理を実行する。この処理において、制御部30は、端末装置13から確認結果31Eと装置識別情報とを受信する。これにより、制御部30は、印刷装置11の確認結果31Eと装置識別情報とを取得する。特に、制御部30は、印刷装置11の確認結果31Eとして、印刷装置11により印刷された印刷結果を取得する。このような処理を実行する制御部30が確認結果取得部30Eとして機能する。そして、制御部30は、確認結果31Eを記憶部31に記憶する。この処理が終了した場合、制御部30は、ステップS29に処理を移行する。
【0101】
ステップS29において、制御部30は、第2整備内容決定処理を実行する。この処理において、制御部30は、印刷装置11の確認結果31Eに基づいて印刷装置11の整備内容を決定する。
【0102】
具体的な一例としては、制御部30は、印刷装置11により印刷された印刷結果に異常があるという確認結果31Eを取得した場合に、第1部品及び第2部品の交換を整備内容として決定してもよい。このような場合、制御部30は、第1整備内容決定処理において決定された第1整備内容と、第2整備内容とを複合的に整備内容として決定してもよい。また、制御部30は、第1整備内容決定処理において決定された第1整備内容をキャンセルし、第2整備内容を優先して決定してもよい。制御部30は、第2整備内容をキャンセルし、第1整備内容決定処理において決定された第1整備内容を優先的に決定してもよい。制御部30は、外観の異常があるという確認結果31Eを取得した場合に、外観の異常がある部品の交換を整備内容として決定してもよい。
【0103】
このような処理を実行する制御部30が整備内容決定部30Fとして機能する。また、印刷装置11の確認結果31Eに基づいて決定される印刷装置11の整備内容が第2整備内容の一例に相当する。つまり、制御部30は、第1整備内容を決定した後に、印刷装置11の確認結果31Eに基づいて、印刷装置11の整備内容として第2整備内容を決定する。この処理が終了した場合、制御部30は、ステップS30に処理を移行する。
【0104】
ステップS30において、制御部30は、整備内容記憶処理を実行する。この処理において、制御部30は、決定した印刷装置11の整備内容を記憶部31に記憶する。特に、制御部30は、印刷装置11の装置識別情報に対応するように印刷装置11の整備内容を記憶部31に記憶する。この処理が終了した場合、制御部30は、ステップS31に処理を移行する。
【0105】
ステップS31において、制御部30は、整備内容通知処理を実行する。この処理において、制御部30は、印刷装置11の整備内容と印刷装置11の装置識別情報とを端末装置13に送信する。また、制御部30は、印刷装置11の整備内容に対応する費用情報を算出し、端末装置13に送信してもよい。また、制御部30は、印刷装置11の整備内容と費用情報とを、装置識別情報に対応する印刷装置11に送信してもよい。これにより、制御部30は、印刷装置11の整備内容と印刷装置11の装置識別情報と費用情報とを通知する。この処理が終了した場合、制御部30は、第2診断制御処理を終了する。
【0106】
端末装置13では、ステップS43において、端末制御部40は、整備内容取得処理を実行する。この処理において、端末制御部40は、管理サーバー12から印刷装置11の整備内容と印刷装置11の装置識別情報と印刷装置11の費用情報とを受信する。これにより、端末制御部40は、印刷装置11の整備内容と印刷装置11の装置識別情報と印刷装置11の費用情報とを取得する。管理サーバー12は、使用希望期間などの条件を変更した複数の費用情報を見積もってもよい。端末制御部40は、使用希望期間などの条件を変更して見積もられた複数の費用情報を取得してもよい。このように、印刷装置11の整備内容と費用情報とを確認者がユーザーに通知した結果、ユーザーの許諾を得られた場合に、印刷装置11の整備内容と印刷装置11の装置識別情報とに基づいて、印刷装置11の整備が行われてもよい。一方、ユーザーの許諾を得られなかった場合に、印刷装置11の回収が行われてもよい。この処理が終了した場合、端末制御部40は、第3診断制御処理を終了する。
【0107】
<第1実施形態の作用及び効果>
第1実施形態の作用及び効果について説明する。
(1-1)印刷装置11の使用履歴31Bに基づいて、印刷装置11の将来の使用状態が予測される。そして、印刷装置11の将来の使用状態の予測結果に基づいて、印刷装置11の整備内容が決定される。このため、印刷装置11の過去の使用履歴31Bと、印刷装置11の将来の使用状態とに基づいて、印刷装置11の整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置11の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0108】
特に、環境負荷の軽減のために印刷装置11を長期に使用することが望まれるが、印刷装置11の故障のリスクは軽減しなければならず、少なくとも保証期間内は安定的に稼働を保証する必要があった。そこで、印刷装置11の将来の使用状態について精度の高い予測ができれば、冗長的な整備が行われずに、必要最小限の整備内容の整備を行うことで、環境負荷を軽減するとともに、整備費用を安価にすることが可能であり、整備時間も短縮することができる。
【0109】
また、整備前後で異なるユーザーであり、異なる環境下で印刷装置11が使用される場合と比べて、整備前後で同じユーザーであり、同じ環境下で印刷装置11が使用される場合には、印刷装置11の将来の使用状態が急激に変化する可能性が低くなる。したがって、印刷装置11の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0110】
また、同じユーザーが継続して印刷装置11を使用する場合、印刷装置11の設置場所で印刷装置11の整備が可能であり、整備工場との往復で印刷装置11を輸送する必要がない。このため、印刷装置11の輸送時におけるダメージ(振動等による破損や精度悪化、インク漏れ・固化)がなく、印刷装置11の輸送に伴う不使用期間が少なく、印刷装置11の輸送費用が発生しない。また、輸送に伴う環境負荷の軽減も可能である。
【0111】
(1-2)印刷装置11の使用履歴31Bとしてパス数が取得される。このため、印刷装置11が印刷した過去のパス数に基づいて、印刷装置11の将来の使用状態を予測することができる。これにより、印刷による消耗度を考慮した印刷装置11の将来の使用状態を予測することができる。したがって、印刷装置11の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0112】
(1-3)印刷装置11の使用履歴31Bとして印刷装置11の通電時間が取得される。このため、印刷装置11の通電時間に基づいて、印刷装置11の将来の使用状態を予測することができる。これにより、通電による消耗度を考慮した印刷装置11の将来の使用状態を予測することができる。したがって、印刷装置11の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0113】
(1-4)印刷装置11の使用履歴31Bとしてパス数と通電時間とが取得される。そして、パス数と通電時間とに基づいて前記印刷装置11の将来の使用状態が予測される。このため、印刷装置11の使用履歴31Bに多様性を持たせることができる。これにより、多角的に印刷装置11の将来の使用状態を予測することができる。したがって、印刷装置11の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0114】
(1-5)印刷装置11の将来の使用希望期間に基づいて印刷装置11の整備内容が決定される。このため、印刷装置11の将来の使用希望期間に応じた印刷装置11の整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置11の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0115】
(1-6)印刷装置11の将来の使用希望期間が第1使用希望期間である場合と第2使用希望期間である場合とで異なる印刷装置11の整備内容が決定可能である。このため、印刷装置11の将来の使用希望期間に応じて印刷装置11の整備内容が異なるように印刷装置11の整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置11の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0116】
(1-7)現在の使用値に基づいて、将来の使用値が予測される。そして、将来の使用値が閾値31Cを超えるか否かに基づいて印刷装置11の整備内容が決定される。このため、現在の使用値に基づいて予測された将来の使用値が閾値31Cを超えるか否かに基づいて印刷装置11の整備内容を決定することができる。これにより、同じ尺度の使用値を用いて、過去の使用値に基づいて将来の使用値を予測することができる。したがって、印刷装置11の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0117】
(1-8)印刷装置11の確認結果31Eに基づいて印刷装置11の整備内容が決定される。このため、印刷装置11の使用履歴31Bだけではなく、確認者によって確認された印刷装置11の確認結果31Eに基づいて印刷装置11の整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置11の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0118】
(1-9)印刷装置11の将来の使用状態に基づいて印刷装置11の整備内容として第1整備内容が決定される。また、第1整備内容が決定された後に、印刷装置11の確認結果31Eに基づいて、印刷装置11の整備内容として第2整備内容が決定される。このため、印刷装置11の将来の使用状態に基づく第1整備内容と、印刷装置11の確認結果31Eに基づく第2整備内容とを段階的に決定することができる。これにより、印刷装置11の設置場所に確認者が訪問する前であっても、迅速に第1整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置11の整備内容を効率よく決定することができる。
【0119】
(1-10)印刷装置11の確認結果31Eとして、印刷装置11により印刷された印刷結果が取得される。このため、印刷装置11により印刷された実際の印刷結果に基づいて、印刷装置11の整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置11の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0120】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、印刷装置11が設置されている使用環境情報に基づいて、印刷装置11の整備内容が決定される。以下の説明では、既に説明した実施形態と同じ構成について同一符号を付し、その重複する説明を省略又は簡略する。
【0121】
<診断制御処理>
図12に示すように、管理サーバー12では、診断制御処理のステップS24が終了すると、ステップS32において、制御部30は、環境情報取得処理を実行する。この処理において、制御部30は、装置識別情報に対応する使用環境情報を記憶部31から読み出し、使用環境情報を取得する。使用環境情報は、例えば、標準環境情報と、高温環境情報とを含んでもよい。高温環境情報は、標準環境情報よりも高温環境で印刷装置11が使用されていることを示す情報である。使用環境情報は、装置識別情報に対応するように記憶部31に予め設定されていてもよい。印刷装置11は、環境情報を検出する検出部を備え、使用環境情報は、検出部の検出結果に基づいて印刷装置11から取得してもよい。このように、制御部30は、印刷装置11の使用履歴31Bとして印刷装置11の使用環境情報を取得する。このような処理を実行する制御部30が使用履歴取得部30Bの一例として機能する。この処理が終了した場合、制御部30は、ステップS25に処理を移行する。
【0122】
ステップS26において、制御部30は、使用環境情報に基づいて、印刷装置11の整備内容を決定する。特に、制御部30は、使用環境情報に対応する閾値31Cに基づいて、印刷装置11の将来の使用状態を予測する。
【0123】
具体的な一例としては、決定テーブルは、第3決定テーブルを含んでもよい。第3決定テーブルは、第1決定テーブルと同じようにパス数に応じた閾値31Cが設定されているが、パス数に応じた閾値31C自体が第1決定テーブルとは異なるように設定されている。
【0124】
決定テーブルは、第4決定テーブルを含んでもよい。第4決定テーブルは、第2決定テーブルと同じように、通電時間に応じた閾値31Cが設定されているが、通電時間に応じた閾値31C自体が第2決定テーブルとは異なるように設定されている。
【0125】
このように、印刷装置11の使用環境情報に対応する閾値31Cが設定されている。特に、高温環境情報に対応する閾値31Cは、標準環境情報に対応する閾値31Cよりも低くなるように設定されている。
【0126】
そして、制御部30は、使用環境情報に対応する決定テーブルを参照し、将来の使用値が、使用環境情報に対応する閾値31Cを超えるか否かに基づいて、印刷装置11の整備内容を決定してもよい。
【0127】
<第2実施形態の作用及び効果>
第2実施形態の作用及び効果について説明する。
(2-1)印刷装置11の使用履歴31Bとして印刷装置11の使用環境情報が取得される。このため、印刷装置11の使用環境情報に基づいて、印刷装置11の将来の使用状態を予測することができる。これにより、使用環境を考慮した印刷装置11の将来の使用状態を予測することができる。したがって、印刷装置11の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0128】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、閾値が変更可能に設定される。第3実施形態では、管理サーバー12において、制御部30は、所定周期毎に
図13に示す閾値制御処理を実行する。
【0129】
<閾値制御処理>
図13に示すように、ステップS33において、制御部30は、閾値入力処理を実行する。この処理において、制御部30は、管理者の操作に応じて閾値31Cを入力する。閾値31Cの入力は、管理サーバー12に接続される入力部の操作に応じて行われてもよいが、端末装置13との通信により行われてもよい。この処理が終了した場合、制御部30は、ステップS34に処理を移行する。
【0130】
ステップS34において、制御部30は、閾値設定処理を実行する。この処理において、制御部30は、入力された閾値31Cを記憶部31に記憶する。これにより、制御部30は、閾値31Cを変更可能に設定する。このような処理を実行する制御部30が閾値設定部30Gの一例として機能する。
【0131】
<第3実施形態の作用及び効果>
第3実施形態の作用及び効果について説明する。
(3-1)閾値31Cが変更可能に設定される。このため、印刷装置11の将来の使用状況の検討、及び、印刷装置11の整備結果の検証を繰り返し行うことにより、閾値31Cの精度を高めることができる。そして、精度の高い閾値31Cを用いて印刷装置11の整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置11の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0132】
[変更例]
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0133】
・制御部30は、管理者の操作に応じて、閾値自体を入力しなくても、印刷装置11の使用状態として、部品の交換をすべき状態であるか否かを入力してもよい。この場合、制御部30は、印刷装置11の使用履歴31Bと、部品の交換をすべき状態であるか否かとの関係から、閾値自体を生成してもよい。
【0134】
・印刷装置11の使用履歴31Bとしては、印刷装置11の印刷に関する使用履歴31Bが含まれてもよい。印刷に関する使用履歴31Bとしては、印刷装置11が印刷した印刷量が含まれてもよい。印刷装置11が印刷した印刷量としては、パス数以外に、累積印刷面積、累積液体使用量及び累積印刷時間の少なくとも何れかが含まれてもよい。
【0135】
・印刷装置11の使用履歴31Bとしては、媒体の搬送に関する使用履歴31Bが含まれてもよい。媒体の搬送に関する使用履歴31Bとしては、媒体を搬送した累積搬送距離及び累積搬送媒体枚数の少なくとも何れかが含まれてもよい。
【0136】
・印刷装置11の使用履歴31Bとしては、液体の初充填からの経過時間を含んでもよい。印刷装置11の使用履歴31Bとしては、開閉カバーの開閉回数が含まれてもよい。印刷装置11の使用履歴31Bとしては、ヘッド22と支持部との距離を調整した回数が含まれてもよい。印刷装置11の使用履歴31Bとしては、ヘッド22から廃液された累積廃液量が含まれてもよい。印刷装置11の使用履歴31Bとしては、ヘッド22の交換回数が含まれてもよい。
【0137】
・印刷装置11の診断結果31Dとしては、不図示のローラー駆動部を駆動させたときの駆動パルスに基づく異常を含んでもよい。
・印刷装置11の確認結果31Eとしては、例えば開閉ノブ及び開閉レバーなどの物理的な構成の外観の異常を含んでもよい。
【0138】
・印刷装置11の使用環境情報としては、低温環境情報が含まれてもよい。低温環境情報は、標準環境情報よりも低温環境で印刷装置11が使用されていることを示す情報である。印刷装置11の使用環境情報としては、温度に関する情報以外にも、砂塵環境情報が含まれてもよい。砂塵環境情報は、標準環境情報よりも砂塵が舞う環境で印刷装置11が使用されていることを示す情報である。
【0139】
・診断条件は、印刷装置11の使用履歴31Bに基づいてパス数が第3パス数閾値PT13を超えたときに成立してもよい。診断条件は、使用期間が予め定めた期間となる前であっても、印刷装置11の使用履歴31Bに基づいてパス数が第3パス数閾値PT13を超えたときに成立してもよい。診断条件は、印刷装置11の使用履歴31Bに基づいてパス数が第3パス数閾値PT13を超えていないときに、使用期間が予め定めた期間となったときに成立してもよい。診断条件は、使用期間が予め定めた期間となった後であっても、使用希望期間となったときに再度成立してもよい。つまり、診断条件は、使用期間が予め定めた複数種類の期間のうち何れかとなったときに成立してもよい。
【0140】
・使用履歴グラフ50A~53Aのうち、診断条件が成立する直近の一部の期間に基づいて、使用予測グラフ50B~53Bが生成されてもよい。使用履歴グラフ50A~53Aのうち、診断条件が成立する直近の一部の期間に基づいて、交換予測グラフ50C~53Cが生成されてもよい。つまり、制御部30は、印刷装置11の使用履歴31Bのうち、直近の一部の期間の使用履歴31Bに基づいて、将来の使用値が予測されてもよい。直近の一部の期間は、例えば1年など、予め定めた期間であってもよい。例えば、以前の月単位での使用履歴31Bに基づいて、将来の使用値が予測されてもよい。
【0141】
・必要とするタイミングの将来の使用値が現在の使用値に基づいて予測可能であれば、使用履歴グラフ50A~53A、使用予測グラフ50B~53B又は交換予測グラフ50C~53Cは、実際にグラフ化されなくてもよい。閾値と比較することが可能な将来の使用値を算出することができればよい。
【0142】
・制御部30は、診断結果31Dに基づいて、印刷装置11の将来の使用状態を予測してもよい。つまり、制御部30は、診断結果31Dに基づいて、印刷装置11の第1整備内容を決定してもよい。
【0143】
・制御部30は、診断条件が成立したときに、既にパス数が第3パス数閾値PT13を超えたときには、印刷装置11を回収するように制御してもよい。つまり、制御部30は、印刷装置11の使用履歴31Bに基づいて、使用希望情報に関係なく、印刷装置11を回収するように制御してもよい。
【0144】
・制御部30は、交換予測グラフ50C~53Cに基づいて、使用希望期間に対応する使用値が閾値31Cを超える場合に、使用希望期間の短縮を推奨してもよい。具体的な一例をあげると、
図8に示す場合に、制御部30は、符号T1に示すタイミングから符号T3に示すタイミングまでを使用希望期間として取得したときに、符号T1に示すタイミングから符号T2に示すタイミングまでを使用期間として推奨してもよい。
【0145】
・制御部30は、印刷装置11の使用履歴31Bとしてのパス数と通電時間とに基づいて、同じ部品に対する整備内容を決定してもよい。
・制御部30は、印刷装置11の使用履歴31Bに基づいて、確認者による確認事項を決定してもよい。制御部30は、予測した印刷装置11の将来の使用状態に基づいて、確認者による確認事項を決定してもよい。制御部30は、印刷装置11の診断結果31Dに基づいて、確認者による確認事項を決定してもよい。制御部30は、決定した第1整備内容に基づいて、確認者による確認事項を決定してもよい。
【0146】
・制御部30は、第1整備内容と第2整備内容とについて決定順序を問わない。つまり、制御部30は、第2整備内容を決定した後に第1整備内容を決定してもよい。また、制御部30は、第1整備内容と第2整備内容とに分けずに、整備内容を決定してもよい。
【0147】
・制御部30は、印刷装置11の使用履歴31Bと、印刷装置11の使用希望期間と、印刷装置11の診断結果31Dと、印刷装置11の確認結果31Eとのうち少なくとも何れかの組み合わせに基づいて、複合的に整備内容を決定してもよい。
【0148】
・印刷装置11の使用履歴31Bと、印刷装置11の使用希望期間と、印刷装置11の診断結果31Dと、印刷装置11の確認結果31Eとのうち少なくとも何れかの組み合わせに基づいて、整備内容を決定するための優先順位が規定されていてもよい。印刷装置11の使用履歴31Bと、印刷装置11の使用希望期間と、印刷装置11の診断結果31Dと、印刷装置11の確認結果31Eとのうち少なくとも何れかの組み合わせに基づいて、整備内容を決定するための優先順位が規定されていなくてもよい。
【0149】
・端末装置13は、印刷装置11の診断を印刷装置11に指示してもよい。端末装置13は、管理サーバー12から診断要求を受信してもよい。端末装置13は、管理サーバー12から診断要求を受信したときに、印刷装置11の診断を印刷装置11に指示してもよい。
【0150】
・端末装置13として、印刷装置11の確認結果31Eを入力する端末装置13と、印刷装置11の整備内容が通知される端末装置13とが別々の装置であってもよい。
・整備制御システム10は、印刷装置11を備えない構成であってもよい。整備制御システム10は、端末装置13を備えない構成であってもよい。整備制御システム10は、管理サーバー12を備えない構成であってもよい。この場合、整備制御システム10において、端末装置13は、管理サーバー12の機能を備えてもよい。つまり、端末装置13が整備制御装置の一例であってもよい。
【0151】
・印刷装置11を整備の対象として採用したが、これに限らず、例えば、画像読取装置を整備の対象として採用してもよい。画像読取装置は、原稿からの画像を読取可能である読取部を備える。また、例えば、プロジェクターなどの電子機器を整備の対象として採用してもよい。
【0152】
・本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、所望の選択肢の1つ以上を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が2つであれば1つの選択肢のみ又は2つの選択肢の双方を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば1つの選択肢のみ又は2つ以上の任意の選択肢の組み合わせを意味する。
【0153】
[付記]
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
【0154】
(A)整備制御装置は、印刷装置の使用履歴を取得する使用履歴取得部と、前記使用履歴取得部が取得した前記印刷装置の使用履歴に基づいて、印刷装置の将来の使用状態を予測する使用状態予測部と、前記使用状態予測部が予測した予測結果に基づいて、印刷装置の整備内容を決定する整備内容決定部と、を備える。
【0155】
この構成によれば、印刷装置の過去の使用履歴と、印刷装置の将来の使用状態とに基づいて、印刷装置の整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0156】
(B)整備制御システムは、印刷装置の使用履歴を取得する使用履歴取得部と、前記使用履歴取得部が取得した前記印刷装置の使用履歴に基づいて、印刷装置の将来の使用状態を予測する使用状態予測部と、前記使用状態予測部が予測した予測結果に基づいて、印刷装置の整備内容を決定する整備内容決定部と、を備える。この構成によれば、(A)と同じような効果を奏する。
【0157】
(C)整備制御方法は、1又は複数のコンピューターが、印刷装置の使用履歴を取得することと、前記印刷装置の使用履歴に基づいて印刷装置の将来の使用状態を予測することと、前記印刷装置の将来の使用状態に基づいて印刷装置の整備内容を決定することと、を実行する。この構成によれば、(A)と同じような効果を奏する。
【0158】
(D)上記整備制御方法において、1又は複数のコンピューターが、前記印刷装置の使用履歴として印刷装置が印刷した印刷量を取得すること、を実行してもよい。
この構成によれば、印刷装置が印刷した過去の印刷量に基づいて、印刷装置の将来の使用状態を予測することができる。これにより、印刷による消耗度を考慮した印刷装置の将来の使用状態を予測することができる。したがって、印刷装置の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0159】
(E)上記整備制御方法において、1又は複数のコンピューターが、前記印刷装置の使用履歴として印刷装置の通電時間を取得すること、を実行してもよい。
この構成によれば、印刷装置の通電時間に基づいて、印刷装置の将来の使用状態を予測することができる。これにより、通電による消耗度を考慮した印刷装置の将来の使用状態を予測することができる。したがって、印刷装置の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0160】
(F)上記整備制御方法において、1又は複数のコンピューターが、前記印刷装置の使用履歴として印刷装置の使用環境情報を取得すること、を実行してもよい。
この構成によれば、印刷装置の使用環境情報に基づいて、印刷装置の将来の使用状態を予測することができる。これにより、使用環境を考慮した印刷装置の将来の使用状態を予測することができる。したがって、印刷装置の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0161】
(G)上記整備制御方法において、1又は複数のコンピューターが、前記印刷装置の使用履歴として、第1使用履歴と、前記第1使用履歴とは異なる第2使用履歴とを取得することと、前記第1使用履歴と前記第2使用履歴とに基づいて前記印刷装置の将来の使用状態を予測することと、を実行してもよい。
【0162】
この構成によれば、取得する使用履歴に多様性を持たせることができる。これにより、多角的に印刷装置の将来の使用状態を予測することができる。したがって、印刷装置の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0163】
(H)上記整備制御方法において、1又は複数のコンピューターが、前記印刷装置の将来の使用希望期間を取得することと、前記印刷装置の将来の使用希望期間に基づいて前記印刷装置の整備内容を決定することと、を実行してもよい。
【0164】
この構成によれば、印刷装置の将来の使用希望期間に応じた印刷装置の整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置の整備内容の決定精度を高めることができる。
(I)上記整備制御方法において、1又は複数のコンピューターが、前記印刷装置の将来の使用希望期間が第1使用希望期間である場合と前記第1使用希望期間とは異なる第2使用希望期間である場合とで異なる前記印刷装置の整備内容を決定可能であること、を実行してもよい。
【0165】
この構成によれば、印刷装置の将来の使用希望期間に応じて印刷装置の整備内容が異なるように印刷装置の整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0166】
(J)上記整備制御方法において、1又は複数のコンピューターが、前記印刷装置の使用履歴として印刷装置の使用に関する現在の使用値を取得することと、前記現在の使用値に基づいて、前記印刷装置の将来の使用状態として、印刷装置の使用に関する将来の使用値を予測することと、前記将来の使用値が閾値を超えるか否かに基づいて印刷装置の整備内容を決定することと、を実行してもよい。
【0167】
この構成によれば、印刷装置の使用に関する現在の使用値に基づいて、印刷装置の使用に関する将来の使用値を予測することができる。そして、予測した将来の使用値が閾値を超えるか否かに基づいて印刷装置の整備内容を決定することができる。これにより、同じ尺度の使用値を用いて、過去の使用値に基づいて将来の使用値を予測することができる。したがって、印刷装置の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0168】
(K)上記整備制御方法において、1又は複数のコンピューターが、前記閾値を変更可能に設定すること、を実行してもよい。
この構成によれば、閾値が変更可能となる。このため、印刷装置の整備結果の検証を繰り返し行うことにより、閾値の精度を高めることができ、精度の高い閾値を用いて印刷装置の整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0169】
(L)上記整備制御方法において、1又は複数のコンピューターが、確認者によって確認された印刷装置の確認結果を取得することと、前記印刷装置の確認結果に基づいて前記印刷装置の整備内容を決定することと、を実行してもよい。
【0170】
この構成によれば、印刷装置の使用履歴だけではなく、確認者によって確認された印刷装置の確認結果に基づいて印刷装置の整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0171】
(M)上記整備制御方法において、1又は複数のコンピューターが、前記印刷装置の将来の使用状態に基づいて前記印刷装置の整備内容として第1整備内容を決定することと、前記第1整備内容を決定した後に、前記印刷装置の確認結果に基づいて、前記印刷装置の整備内容として第2整備内容を決定することと、を実行してもよい。
【0172】
この構成によれば、印刷装置の将来の使用状態に基づく第1整備内容と、印刷装置の確認結果に基づく第2整備内容とを段階的に決定することができる。これにより、印刷装置の設置場所に確認者が訪問する前であっても、迅速に第1整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置の整備内容を効率よく決定することができる。
【0173】
(N)上記整備制御方法において、1又は複数のコンピューターが、前記印刷装置の確認結果として、印刷装置により印刷された印刷結果を取得すること、を実行してもよい。
この構成によれば、印刷装置により印刷された実際の印刷結果に基づいて、印刷装置の整備内容を決定することができる。したがって、印刷装置の整備内容の決定精度を高めることができる。
【0174】
(O)プログラムは、1又は複数のコンピューターに、印刷装置の使用履歴を取得することと、前記印刷装置の使用履歴に基づいて印刷装置の将来の使用状態を予測することと、前記印刷装置の将来の使用状態に基づいて印刷装置の整備内容を決定することと、を実行させる。この構成によれば、(A)と同じような効果を奏する。
【符号の説明】
【0175】
ET11…第1通電時間閾値、ET12…第2通電時間閾値、PT11…第1パス数閾値、PT12…第2パス数閾値、PT13…第3パス数閾値、10…整備制御システム、11…印刷装置、12…管理サーバー、13…端末装置、14…ネットワーク、20…装置制御部、21…印刷部、22…ヘッド、23…駆動部、24…搬送部、25…操作パネル、26…装置通信部、30…制御部、30A…使用希望情報取得部、30B…使用履歴取得部、30C…使用状態予測部、30D…診断結果取得部、30E…確認結果取得部、30F…整備内容決定部、30G…閾値設定部、31…記憶部、31A…装置管理情報、31B…使用履歴、31C…閾値、31D…診断結果、31E…確認結果、31F…整備情報、32…通信部、40…端末制御部、41…端末記憶部、42…端末通信部、43…端末入力部、44…端末表示部、45…端末撮像部、50A~53A…使用履歴グラフ、50B~53B…使用予測グラフ、50C~53C…交換予測グラフ